JP2008017396A - 偏光照明付観察装置 - Google Patents
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Abstract
個別の発光素子群を用いることなく、また、偏光子を90°回転させるまでもなく平行ニコルモードと直交ニコルモードを簡単に切り換えることができるようにする。
【解決手段】
照明光を偏光化させる回転偏光フィルタ(7)は、照明光軸(XL)に対応する位置に透孔(H1、H2)を形成した第一偏光子(P1)及び第二偏光子(P2)をその透孔(H1、H2)同士を重ねないように所定の周方向角(φ)だけずらした状態で一体化され、第一偏光子(P1)の透孔(H1)を照明光軸(XL)上に位置させたときに第二偏光子(P2)と検光子(A)が直交ニコルの関係になり、第二偏光子(P2)の透孔(H2)を照明光軸(XL)上に位置させたときは第一偏光子(P1)と検光子(A)が平行ニコルの関係になるように夫々の偏光方向を設定した。
【選択図】図1
Description
直接反射光は偏光状態が維持されているため、照射した直線偏光と平行ニコルの関係にある検光子を透過させることにより、ノイズが除去されるので、この像を撮像することにより肌表面の凹凸模様である肌理(キメ)を鮮明に映し出すことができる。
また、間接反射光は偏光状態が変化されるので、照射した直線偏光と直交ニコルの関係にある検光子を透過させることにより、間接反射光のみを抽出薄ることができ、この像を撮像することにより皮下に形成されるシミなどの色素沈着部を鮮明に映し出すことができる。
そして、肌理(キメ)観察を行なう平行ニコルモードと、シミ観察を行う直交ニコルモードを切り換えるために、偏光フィルタを回動可能に配し、これを90°回転させることにより照明光の偏光方向を90°回転させていた。
したがって、発光素子群を切換点灯させるだけで、偏光子を回転させるまでもなく、瞬時に、肌理(キメ)観察の画像とシミ観察の画像を切り換えることができ、非常に使い勝手もよい。
特に近年では、撮像素子などの電子部品の価格が低廉化するに従い、相対的に発光素子の価格の製造コストに占める割合いが高くなってきており、発光素子数を減らすことが低コスト化に直結する。
前記回転偏光フィルタは、前記各照明光軸に対応する位置に所定間隔で透孔状又は切欠状の切除部を形成した第一偏光子及び第二偏光子が前記切除部同士を重ねないように所定の周方向角だけずらした状態で一体化されて成り、
前記第一偏光子の切除部を照明光軸上に位置させたときに第二偏光子と検光子が直交ニコルの関係になり、前記第二偏光子の切除部を照明光軸上に位置させたときは第一偏光子と検光子が平行ニコルの関係になるように夫々の偏光方向が設定されたことを特徴としている。
したがって、回転偏光フィルタを周方向角だけ正逆回転させれば、第一偏光子及び第二偏光子が一体的に回動し、第一偏光子の透孔が照明光軸に位置して照明光が第二偏光子のみを透過する状態と、第二偏光子の透孔が照明光軸に位置して照明光が第一偏光子のみを透過する状態を切り換えることができる。
照明光が第一偏光子のみを透過する場合、第一偏光子は検光子に対して平行ニコルとなるように配されているので、肌理(キメ)観察に適した平行ニコルモードとなり、照明光に対して平行ニコルの関係にある検光子を透過した光を撮像できる。
また、照明光が第二偏光子のみを透過する場合、第二偏光子は検光子に対して直交ニコルとなるように配されているので、シミ観察に適した直交ニコルモードとなり、照明光に対して直交ニコルの関係にある検光子を透過した光を撮像できる。
また、第一偏光子及び第二偏光子の透孔を隣接するように配すれば、さらに周方向角が小さくなるので、操作回動角も小さくすることができる。
このように、本発明では、同じ発光素子を点灯させたまま回転偏光フィルタを僅かに回動させるだけで平行ニコルと直交ニコルを切り換えることができるので、光源切換式の観察装置に比して発光素子数を少なくすることができ、回転偏光フィルタを90°回転させる必要がなく操作性に優れ、使い勝手もよい。
被観察物に当接させる観察孔が先端に形成された観察ヘッド内に、結像レンズ及び撮像素子を配すると共に、その撮像光軸の周囲には被観察物に照明光を照射する複数の発光素子を所定間隔で環状に配し、前記各発光素子から被観察物に至る照明光軸を遮るように環状の回転偏光フィルタを配すると共に、被観察物から前記撮像素子に至る撮像光軸上に検光子を配し、
回転偏光フィルタは、前記各照明光軸に対応する位置に所定間隔で透孔状又は切欠状の切除部を形成した第一偏光子及び第二偏光子を前記切除部同士が重ならないように所定の周方向角だけずらした状態で一体化して形成し、
前記第一偏光子の切除部を照明光軸上に位置させたときに第二偏光子と検光子が直交ニコルの関係になり、前記第二偏光子の切除部を照明光軸上に位置させたときは第一偏光子と検光子が平行ニコルの関係になるように夫々の偏光方向を設定した。
そして、前記各発光素子6…から被観察物に至る照明光軸XL…を遮るように環状の回転偏光フィルタ7が配され、被観察物から撮像素子5に至る前記撮像光軸XD上に検光子Aが配されて成る。
本例では、各偏光子P1及びP2は、外径4cm程度、内径2cm程度の環状フィルムで形成されており、半径1.5cmのところに、直径3mmの透孔H1…及びH2…が等角的に穿設されている。
そして、夫々の透孔H1及びH2が周方向角φ程度位置ずれした状態で積層されて一体化され、この状態で、各偏光子P1及びP2の偏光方向が、周方向角φ+90°に設定されると共に、撮像光軸XDの回りに周方向角φだけ正逆回動可能に装着されている。
例えば、第一偏光子P1の隣り合う透孔H1、H1の中間位置に第二偏光子P2の透孔H2が位置するように各偏光子P1及びP2を配置すれば、その周方向角はφ=22.5°となり、図3(a)及び(b)に示すように夫々の透孔H1及びH2が隣接するように配置すれば、その周方向角φは約12°となる。
この回転偏光フィルタ7を透過した照明光はプリズム8により、観察孔2の方向に屈折されて、被観察物に照射されるようになっている。
そして、検光子Aは、第二偏光子P2の透孔H2を照明光軸XL上に位置させたときに、第一偏光子P1と検光子Aが平行ニコルの関係になるようにその偏光方向が定められ、これにより、回転偏光フィルタ7を周方向角φだけ回動させて第一偏光子P1の透孔H1を照明光軸XL上に位置させたときに第二偏光子P2と検光子Aが直交ニコルの関係になる。
すなわち、回転偏光フィルタ7を周方向角φだけ正逆方向に回動させることにより第二偏光子P2の透孔H2を照明光軸XL上に位置させれば肌理(キメ)観察に適した平行ニコルモードとなり(図1(a)、図2(a)、図3(a))、第一偏光子P1の透孔H1を照明光軸XL上に位置させればシミ観察に適した直交ニコルモードとなる(図1(b)、図2(b)、図3(b))。
観察装置1のスイッチ(図示せず)をオンすると、撮像素子5が起動して発光素子6…が点灯されるので、この状態で、観察ヘッド3を肌に当接させると、観察孔2を通して肌の拡大画像が撮像される。
すなわち、発光素子6からの照射光は、回転偏光フィルタ7を透過して肌に照射され、その反射光が検光子Aを透過して結像レンズ4により撮像素子5に結像され、肌の拡大画像が映し出される。
そして、第一偏光子P1により直線偏光化された照射光が肌に照射されると、肌表面で反射されて偏光状態の維持された直接反射光と、皮膚内部で反射されて偏光状態が変化した間接反射光が検光子Aに達するが、検光子Aは第一偏光子P1と平行ニコルにあるから、直接反射光はそのまま透過され、間接反射光はそのほとんどがカットされる。
したがって、肌表面からの直接反射光のみを観察することができ、肌表面の凹凸模様である肌理(キメ)を鮮明に映し出すことができる。
そして、第二偏光子P2により直線偏光化された照射光が肌に照射されると、肌表面で反射されて偏光状態の維持された直接反射光と、皮膚内部で反射されて偏光状態が変化した間接反射光が検光子Aに達するが、検光子Aに達するが、検光子Aは第二偏光子P2と直交ニコルにあるから、直接反射光はそのほとんどがカットされ、間接反射光はそのまま透過される。
したがって、皮膚内部からの間接反射光のみを観察することができ、皮下に形成されるシミなどの色素沈着部を鮮明に映し出すことができる。
また、平行ニコルモードも直交ニコルモードも同じ発光素子を光源としているので、発光素子数が最小限で足り、製造コストを低減することができる。
すなわち、本例の回転偏光フィルタ12は、円形の偏光板13と、その偏光方向に対して直交する方向に配された環状の偏光板14が積層して形成されている。
そして、円形の偏光板13の周縁環状部分が第一偏光子P1に形成され、その中央部分が検光子Aに形成されている。
また、環状の偏光板14が第二偏光子P2に形成され、各偏光子P1及びP2と検光子Aが全て一体に形成されている。
したがって、この場合も実施例1と同様、回転偏光フィルタ12を周方向角φだけ正逆方向に回動させることにより、第二偏光子P2の透孔H2を照明光軸XL上に位置させた平行ニコルモードと、第一偏光子P1の透孔H1を照明光軸XL上に位置させた直交ニコルモードに簡単に切り換えることができる。
また、平行ニコルモードも直交ニコルモードも同じ発光素子6…を光源とするので、発光素子数が最小限で足り、製造コストを低減することができる。
2 観察孔
3 観察ヘッド
4 結像レンズ
5 撮像素子
6 発光素子
7 回転偏光フィルタ
P1 第一偏光子
P2 第二偏光子
A 検光子
H1、H2 透孔(切除部)
XD 撮像光軸
XL 照明光軸
Claims (4)
- 被観察物に当接させる観察孔が先端に形成された観察ヘッド内に、結像レンズと撮像素子が配されると共に、その撮像光軸の周囲には被観察物に照明光を照射する複数の発光素子が所定間隔で環状に配され、前記各発光素子から被観察物に至る照明光軸を遮るように環状の回転偏光フィルタが配されると共に、被観察物から前記撮像素子に至る撮像光軸上に検光子が配されて成る偏光照明付観察装置において、
前記回転偏光フィルタは、前記各照明光軸に対応する位置に所定間隔で透孔状又は切欠状の切除部を形成した第一偏光子及び第二偏光子が前記切除部同士を重ねないように所定の周方向角だけずらした状態で一体化されて成り、
前記第一偏光子の切除部を照明光軸上に位置させたときに第二偏光子と検光子が直交ニコルの関係になり、前記第二偏光子の切除部を照明光軸上に位置させたときは第一偏光子と検光子が平行ニコルの関係になるように夫々の偏光方向が設定されたことを特徴とする偏光照明付観察装置。 - 前記第一偏光子及び第二偏光子が積層されて一体化されてなる請求項1記載の偏光照明付観察装置。
- 前記検光子が回転不能に設けられ、第一偏光子及び第二偏光子の偏光方向が、前記周方向角+90°に設定された請求項1又は2記載の偏光照明付観察装置。
- 一枚の円形偏光板の周縁環状部分が前記第一偏光子に形成され、その中央部分が前記検光子に形成され、第一偏光子となる前記偏光板と第二偏光子となる環状偏光板の偏光方向が直交した状態で一体化されて成る請求項1又は2記載の偏光照明付観察装置。
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