JP2008016390A - 燃料電池 - Google Patents
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Abstract
【課題】出力特性が向上された燃料電池を提供する。
【解決手段】ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキサイドのうち少なくとも一方からなる高分子材料と、アノード触媒と、バインダーとを含むアノード触媒層4と、カソード触媒層1と、前記アノード触媒層4及び前記カソード触媒層1の間に配置される電解質膜7と、前記アノード触媒層4に気化燃料を供給するための気液分離層12とを具備することを特徴とする燃料電池。
【選択図】 図1
【解決手段】ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキサイドのうち少なくとも一方からなる高分子材料と、アノード触媒と、バインダーとを含むアノード触媒層4と、カソード触媒層1と、前記アノード触媒層4及び前記カソード触媒層1の間に配置される電解質膜7と、前記アノード触媒層4に気化燃料を供給するための気液分離層12とを具備することを特徴とする燃料電池。
【選択図】 図1
Description
本発明は、小型燃料電池として好適な燃料電池に関するものである。
近年、電子技術の進歩により、電子機器の小型化、高性能化、ポータブル化が進んでおり、携帯用電子機器においては、使用される電池の高エネルギ密度化の要求が強まっている。このため、軽量で小型でありながら高出力の燃料電池が要求されている。
特に、メタノールを燃料として用いた直接メタノール型燃料電池(DMFC)は、水素ガスを使用する燃料電池に比べ、水素ガスの取り扱いの困難さや、有機燃料を改質して水素を作り出す装置等が必要なく、小型化に優れていると考えられる。
ところで、特許文献1には、水素ガスを燃料として用いる固体高分子型燃料電池において、カソードもしくはアノードの触媒担持導電体に水吸放出体を担持させることにより、触媒層の乾燥を防ぎ、かつフラッディングの発生を防止することが記載されている。なお、水吸放出体には、多孔質の無機材料が用いられている。
一方、特許文献2は、水素ガスを燃料として用いる固体高分子型燃料電池を乾燥条件で運転した際に、電解質膜が乾燥により破損するのを防止するため、電解質膜とアノード触媒層との間、または、電解質膜とカソード触媒層との間、あるいはそれらの両方に、電解質膜に接するように保水層を設けることを開示している。保水層を構成する保水性高分子には、スルホン酸含有高分子、カルボキシル基含有高分子が用いられている。
特開2005−100783
特開2005−19285
本発明は、出力特性が向上された燃料電池を提供しようとするものである。
本発明に係る燃料電池は、ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキサイドのうち少なくとも一方からなる高分子材料と、アノード触媒と、バインダーとを含むアノード触媒層と、
カソード触媒層と、
前記アノード触媒層及び前記カソード触媒層の間に配置される電解質膜と、
前記アノード触媒層に気化燃料を供給するための気液分離層と
を具備することを特徴とする。
カソード触媒層と、
前記アノード触媒層及び前記カソード触媒層の間に配置される電解質膜と、
前記アノード触媒層に気化燃料を供給するための気液分離層と
を具備することを特徴とする。
本発明によれば、出力特性が向上された燃料電池を提供することができる。
本発明者らは、アノード触媒とバインダーとを含むアノード触媒層に、ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキサイドのうち少なくとも一方からなる高分子材料を添加することにより、カソード触媒層への燃料クロスオーバが抑制されるため、燃料電池の出力特性が向上されることを見出したのである。アノード触媒層は、アノード触媒とバインダーを含むスラリーをアノード拡散層に塗布し、乾燥することにより形成される。反応効率向上のためにアノード触媒の比表面積を大きくすると、スラリー中の固形分比率が低下するため、スラリー乾燥時のクラック発生量が多くなることがわかった。上記高分子材料をスラリーに添加すると、アノード触媒の比表面積を大きくしても乾燥時のクラックが抑制されることを見出したのである。その結果、カソード触媒層への燃料のクロスオーバを抑制することができるため、燃料電池の出力特性が向上されるのである。
以下、アノード、カソード、電解質膜及び気液分離層について説明する。
1)アノード
アノードは、アノード拡散層と、アノード拡散層に担持されるアノード触媒層とを含む。
アノードは、アノード拡散層と、アノード拡散層に担持されるアノード触媒層とを含む。
アノード触媒層は、アノード触媒と、バインダーと、ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキサイドのうち少なくとも一方からなる高分子材料とを含む。
アノード触媒としては、例えば、白金族元素の単体金属(Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等)、白金族元素を含有する合金などを挙げることができる。アノード触媒には、メタノールや一酸化炭素に対する耐性の強いPt−Ruを用いることが望ましいが、これに限定されるものでは無い。また、炭素材料のような導電性担持体を使用する担持触媒を使用しても、あるいは無担持触媒を使用しても良い。
アノード触媒の比表面積は200m2/g以上、500m2/g以下にすることが望ましい。アノード触媒の比表面積を500m2/g以下にすると、スラリー中の固形分比率が高くなるため、スラリー乾燥時のクラック発生量をさらに少なくすることができる。但し、アノード触媒の比表面積を200m2/g未満にすると、反応効率が低下する恐れがある。アノード触媒の比表面積を200m2/g以上、500m2/g以下にすることによって、高い反応効率を維持しつつ、スラリー乾燥時のクラック発生をより少なくすることができる。比表面積のより好ましい範囲は、250m2/g以上、450m2/g以下である。
アノード触媒の比表面積は、JIS Z 8830 ‐2001「気体吸着による粉体(固体)の比表面積測定方法」で規定される方法で測定される。
バインダーには、パーフルオロスルホン酸系アイオノマーを使用することができる。高い出力特性を得るために、アノード触媒層中のバインダー量は、35重量%以上、55重量%以下にすることが望ましい。
ポリエチレングリコール(PEG)及びポリエチレンオキサイド(PEO)の重量平均分子量は100万以上であることが望ましい。これにより、スラリーを構成する粒子間の結合を増加させることができるため、クラックの発生量がより少なくなることを見出したのである。なお、重量平均分子量が500万を超えると、PEG及びPEOの水への溶解性が著しく低下し、スラリー調製が困難になる恐れがあることから、上限値は500万にすることが望ましい。PEG及びPEOの重量平均分子量は、運転中の溶出や物性変化を抑えるため、100万〜400万にすることがより望ましい。
アノード触媒層中の高分子材料の割合は、3重量%以上、25重量%以下にすることが望ましい。高分子材料の割合を3重量%以上にすることによって、クラックの発生を十分に抑えることができる。また、高分子材料の割合を25重量%以下にすることによって、アノードのイオン伝導性及び電子伝導性が損なわれるのを回避することができる。より好ましい範囲は、5重量%以上、10重量%以下である。
アノード触媒層中のPEG及びPEOの検出は、以下に説明する方法で行われる。
すなわち、アノード触媒層を少量掻き落として秤量(20mg)し、水で定溶した後、超音波洗浄器にかける。そこで得られた上澄みを風乾し、残渣をIR測定(フーリエ変換赤外分光光度計による測定、装置名は例えばPARKIN ELMRE製 PARAGON 1000)を行うことで、PEG及びPEOに相当するピークが得られる。
アノード触媒層の厚さは、50μm以上、150μm以下にすることが望ましい。厚さが50μm未満の場合、クラックの発生がそもそも問題にならず、厚さが150μmを超えると、高分子材料の添加ではクラックの問題を解消できない恐れがあるからである。
アノード拡散層には、例えば、カーボンペーパなどの多孔質体を使用することが可能である。
2)カソード
カソードは、カソード拡散層と、カソード拡散層に担持されるカソード触媒層とを含む。
カソードは、カソード拡散層と、カソード拡散層に担持されるカソード触媒層とを含む。
カソード触媒層は、カソード触媒と、バインダーとを含む。
カソード触媒としては、例えば、白金族元素の単体金属(Pt、Ru、Rh、Ir、Os、Pd等)、白金族元素を含有する合金などを挙げることができる。カソード触媒には、白金を用いることが望ましいが、これに限定されるものでは無い。また、炭素材料のような導電性担持体を使用する担持触媒を使用しても、あるいは無担持触媒を使用しても良い。
バインダーには、パーフルオロスルホン酸系アイオノマーを使用することができる。
カソード拡散層には、例えば、カーボンペーパなどの多孔質体を使用することが可能である。
3)電解質膜
電解質膜には、プロトン伝導性の電解質膜を使用することができる。電解質膜を構成するプロトン伝導性材料としては、例えば、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂(例えば、パーフルオロスルホン酸重合体)、スルホン酸基を有するハイドロカーボン系樹脂、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物等が挙げられるが、これらに限定される物ではない。
電解質膜には、プロトン伝導性の電解質膜を使用することができる。電解質膜を構成するプロトン伝導性材料としては、例えば、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂(例えば、パーフルオロスルホン酸重合体)、スルホン酸基を有するハイドロカーボン系樹脂、タングステン酸やリンタングステン酸などの無機物等が挙げられるが、これらに限定される物ではない。
4)気液分離層
気液分離層は、アノード触媒層に、液体燃料を気化させた気化燃料を供給するためのものである。
気液分離層は、アノード触媒層に、液体燃料を気化させた気化燃料を供給するためのものである。
気液分離層には、例えば、液体燃料の気化成分のみを透過させて、液体燃料は透過できない気液分離膜を使用することができる。気液分離膜には、例えば、メタノール透過性を有する撥水性膜を使用することができる。メタノール透過性を有する撥水性膜としては、例えば、シリコーンシート、ポリエチレン多孔膜、ポリプロピレン多孔膜、ポリエチレン−ポリプロピレン多孔膜、ポリテトラフルオロエチレン多孔膜等を挙げることができる。
液体燃料には、例えば、液体のメタノール、メタノール水溶液が使用される。メタノール水溶液の濃度は50モル%を超える高濃度にすることが望ましい。また、純メタノールの純度は、95重量%以上100重量%以下にすることが望ましい。なお、液体燃料は必ずしもメタノール燃料に限られるものではなく、例えばエタノール水溶液や純エタノール等のエタノール燃料、プロパノール水溶液や純プロパノール等のプロパノール燃料、グリコール水溶液や純グリコール等のグリコール燃料、ジメチルエーテル、ギ酸、もしくはその他の液体燃料であってもよい。いずれにしても、燃料電池に応じた液体燃料が収容される。
内部気化型燃料電池の一実施形態を図1に示す。
図1に示すように、膜電極接合体(MEA)は、カソード触媒層1及びカソードガス拡散層2からなるカソード(空気極)3と、アノード触媒層4及びアノードガス拡散層5からなるアノード(燃料極)6と、カソード触媒層1とアノード触媒層4の間に配置されるプロトン伝導性の電解質膜7とを備えるものである。
カソード触媒層1はカソードガス拡散層2に積層され、かつアノード触媒層4はアノードガス拡散層5に積層されている。カソードガス拡散層2はカソード触媒層1に酸化剤を均一に供給する役割を担うものであるが、カソード触媒層1の集電体も兼ねている。一方、アノードガス拡散層5はアノード触媒層4に燃料を均一に供給する役割を果たすと同時に、アノード触媒層4の集電体も兼ねている。カソード導電層8a及びアノード導電層8bは、それぞれ、カソードガス拡散層2及びアノードガス拡散層5と接している。カソード導電層8a及びアノード導電層8bには、例えば、金などの金属材料からなる多孔質層(例えばメッシュ)をそれぞれ使用することが出来る。
矩形枠状のカソードシール材9aは、カソード導電層8aとプロトン伝導性電解質膜7との間に位置すると共に、カソード触媒層1及びカソードガス拡散層2の周囲を囲んでいる。一方、矩形枠状のアノードシール材9bは、アノード導電層8bとプロトン伝導性電解質膜7との間に位置すると共に、アノード触媒層4及びアノードガス拡散層5の周囲を囲んでいる。カソードシール材9a及びアノードシール材9bは、膜電極接合体からの燃料漏れ及び酸化剤漏れを防止するためのオーリングである。
膜電極接合体の下方には、燃料貯蔵部としての液体燃料タンク10が配置されている。液体燃料タンク10内には、液体燃料11が収容されている。液体燃料タンク10とアノードとの間には、気液分離層としての気液分離膜12が配置されている。
気液分離膜12とアノード導電層8bの間には、フレーム13が配置されている。フレーム13で囲まれた空間は、アノードへの気化燃料の供給量を調整するための気化燃料収容室14として機能する。
一方、膜電極接合体のカソード導電層8aには、フレーム15が積層されている。フレーム15上には、カソード触媒層1において生成した水の蒸散を抑止する保湿板16が積層されている。保湿板16は、カソードで生成した水をアノードに供給するための水供給手段として機能する。保湿板16は、カソードからの水分の蒸発を抑制する。このため、発電反応の進行に伴ってカソード触媒層1中の水分保持量が増加し、カソード触媒層1の水分保持量がアノード触媒層4の水分保持量よりも多い状態が作り出される。その結果、浸透圧現象が促進されるため、カソード触媒層1に生成した水が電解質膜7を通過してアノード触媒層4に供給される。
酸化剤である空気を取り入れるための空気導入口17が複数個形成されたカバー18は、保湿板16の上に積層されている。カバー18は、膜電極接合体2を含むスタックを加圧してその密着性を高める役割も果たしているため、例えば、SUS304、炭素鋼、ステンレス鋼、合金鋼、チタン合金、ニッケル合金のような金属から形成される。
保湿板16は、メタノールに対して不活性で、耐溶解性、酸素透過性及び透湿性を有する絶縁材料から形成されていることが望ましい。このような絶縁材料としては、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレフィンを挙げることができる。
保湿板16は、JIS P−8117−1998で規定される透気度が50秒/100cm3以下であることが望ましい。これは、透気度が50秒/100cm3を超えると、空気導入口17からカソードへの空気拡散が阻害されて高出力を得られない恐れがあるからである。透気度のさらに好ましい範囲は、10秒/100cm3以下である。
保湿板16は、JIS L−1099−1993 A−1法で規定される透湿度が6000g/m224h以下であることが望ましい。なお、上記透湿度の値は、JIS L−1099−1993 A−1法の測定方法で示されている通り、40±2℃の温度の値である。透湿度が6000g/m224hを超えると、カソードからの水分蒸発量が多くなり、カソードからアノードへの水拡散を促進する効果を十分に得られない恐れがあるからである。また、透湿度を500g/m224h未満にすると、過剰量の水がアノードへ供給されて高出力を得られない恐れがあることから、透湿度は、500〜6000g/m224hの範囲にすることが望ましい。透湿度のさらに好ましい範囲は、1000〜4000g/m224hである。
[実施例]
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1)
<アノードの作製>
PtRu合金(Pt:Ru=1:1)粒子が担持されたカーボンブラックからなるアノード触媒(比表面積が350m2/g)に、パーフルオロカーボンスルホン酸溶液、水、メトキシプロパノール及びポリエチレングリコール(PEG)を添加し、これらを混合することによりペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより厚さが80μmのアノード触媒層を得た。使用したPEGの重量平均分子量とアノード触媒層中のPEG含有量を下記表1に示す。
<アノードの作製>
PtRu合金(Pt:Ru=1:1)粒子が担持されたカーボンブラックからなるアノード触媒(比表面積が350m2/g)に、パーフルオロカーボンスルホン酸溶液、水、メトキシプロパノール及びポリエチレングリコール(PEG)を添加し、これらを混合することによりペーストを調製した。得られたペーストをアノードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパに塗布することにより厚さが80μmのアノード触媒層を得た。使用したPEGの重量平均分子量とアノード触媒層中のPEG含有量を下記表1に示す。
<カソードの作製>
Pt粒子が担持されたカーボンブラックからなるカソード触媒に、パーフルオロカーボンスルホン酸溶液、水及びメトキシプロパノールを加え、これらを混合することによりペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパに塗布することによりカソード触媒層を得た。
Pt粒子が担持されたカーボンブラックからなるカソード触媒に、パーフルオロカーボンスルホン酸溶液、水及びメトキシプロパノールを加え、これらを混合することによりペーストを調製した。得られたペーストをカソードガス拡散層としての多孔質カーボンペーパに塗布することによりカソード触媒層を得た。
アノード触媒層とカソード触媒層の間に、プロトン伝導性電解質膜として含水率が10〜20重量%のパーフルオロカーボンスルホン酸膜(nafion(登録商標)膜、デュポン社製)を配置し、これらにホットプレスを施すことにより、膜電極接合体(MEA)を得た。
気液分離膜として、シリコーンゴムシートを用意した。また、燃料タンクに純度が99.9重量%のメタノールを収容した。
得られた膜電極接合体及び気液分離膜を用いて前述した図1に示す構造を有する内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組み立てた。
(実施例2〜10及び比較例)
使用する高分子材料の種類、重量平均分子量及び添加量を下記表1に示すように設定すること以外は、実施例1と同様な構成を有する内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組み立てた。
使用する高分子材料の種類、重量平均分子量及び添加量を下記表1に示すように設定すること以外は、実施例1と同様な構成を有する内部気化型の直接メタノール型燃料電池を組み立てた。
得られた燃料電池の0.3Vでの出力を測定し、その結果を比較例の出力値を1.0として下記表1に示す。また、0.3Vでの出力を、初期出力を100%として表し、2000時間後の結果を出力維持率(%)として下記表1に示す。
表1から明らかなように、PEGもしくはPEOをアノード触媒層に用いた実施例1〜10の燃料電池は、0.3Vでの出力値と0.3Vでの出力維持率が比較例よりも高いことが理解できる。
実施例1〜3の比較により、高い出力維持率を得るためには高分子材料の重量平均分子量を100万〜500万にすることが望ましいことがわかる。PEGの代りにPEOを使用した実施例6〜8においても同様な傾向が認められた。
実施例及び比較例の燃料利用効率を以下に説明する方法で計算したところ、比較例では50%と低いのに対し、実施例1〜10では比較例よりも大きく、例えば実施例1では60%であった。
(発電量から計算されるメタノール消費量)/(全メタノール投入量−液体燃料タンクに残っているメタノール量)
また、各燃料電池のアノード触媒層を電子顕微鏡を用いて観察したところ、実施例1〜10のアノード触媒層にはクラックが認められなかった。一方、比較例のアノード触媒層には、図2に示すように、クラック20が網目状に形成されていた。
また、各燃料電池のアノード触媒層を電子顕微鏡を用いて観察したところ、実施例1〜10のアノード触媒層にはクラックが認められなかった。一方、比較例のアノード触媒層には、図2に示すように、クラック20が網目状に形成されていた。
以上の結果から、実施例1〜10の燃料電池によると、アノード触媒層へのクラック発生が防止され、メタノールクロスオーバが抑制されたため、出力特性が向上されたことを確認することができた。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
1…カソード触媒層、2…カソードガス拡散層、3…カソード、4…アノード触媒層、5…アノードガス拡散層、6…アノード、7…電解質膜、8a…カソード導電層、8b…アノード導電層、9a,9b…シール材、10…液体燃料タンク、11…液体燃料、12…気液分離層、13,15…フレーム、16…保湿層、17…酸化剤導入口、18…カバー、20…クラック。
Claims (4)
- ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキサイドのうち少なくとも一方からなる高分子材料と、アノード触媒と、バインダーとを含むアノード触媒層と、
カソード触媒層と、
前記アノード触媒層及び前記カソード触媒層の間に配置される電解質膜と、
前記アノード触媒層に気化燃料を供給するための気液分離層と
を具備することを特徴とする燃料電池。 - ポリエチレングリコール及びポリエチレンオキサイドの重量平均分子量は100万以上であることを特徴とする請求項1記載の燃料電池。
- 前記アノード触媒層中の前記高分子材料の割合が、3重量%以上、25重量%以下であることを特徴とする請求項1または2記載の燃料電池。
- 前記アノード触媒の比表面積は200m2/g以上、500m2/g以下で、前記バインダーがパーフルオロスルホン酸系アイオノマーであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の燃料電池。
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JP2009187799A (ja) * | 2008-02-06 | 2009-08-20 | Toyota Motor Corp | 膜電極複合体および燃料電池 |
WO2009113524A1 (ja) * | 2008-03-13 | 2009-09-17 | 日本電気株式会社 | アルカリ型燃料電池 |
WO2010013425A1 (ja) * | 2008-07-28 | 2010-02-04 | 株式会社 東芝 | 燃料電池 |
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