JP2008016243A - 正極活物質およびその製造方法、並びに非水電解質二次電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】正極2は、正極活物質を有する。正極活物質は、複合酸化物粒子と、複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられ、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層と、この被覆層の少なくとも一部に設けられ、マグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層とを備えるものである。
【選択図】 図1
Description
リチウム(Li)と、コバルト(Co)とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、
複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられ、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層と、
この被覆層の少なくとも一部に設けられ、マグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層と、
を備えること
を特徴とする正極活物質である。
(化1)
Li(1+x)Co(1-y)MyO(2-z)
(化1中、Mはマグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素からなる。x、y、zは、−0.10≦x≦0.10、0≦y<0.50、−0.10≦z≦0.20である。)
リチウム(Li)と、コバルト(Co)とを少なくとも含む複合酸化物粒子の少なくとも一部にニッケル(Ni)および/またはマンガン(Mn)を含む水酸化物よりなる層を形成したのち、複合酸化物粒子の少なくとも一部にマグネシウム(Mg)を含む水酸化物を形成する工程と、
マグネシウム(Mg)を含む水酸化物を形成したのち、加熱処理することにより、複合酸化物粒子の少なくとも一部に、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層、およびマグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層を形成する工程と、
を有すること
を特徴とする正極活物質の製造方法である。
(化1)
Li(1+x)Co(1-y)MyO(2-z)
(化1中、Mはマグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素からなる。x、y、zは、−0.10≦x≦0.10、0≦y<0.50、−0.10≦z≦0.20である。)
複合酸化物粒子をpH12以上の水を主体とする溶媒に分散した後、ニッケル(Ni)の化合物および/またはマンガン(Mn)の化合物を添加して行うことが好ましい。
正極活物質を有する正極と、負極と、電解質と、を備え、
正極活物質は、
リチウム(Li)と、コバルト(Co)とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、
複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられ、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層と、
この被覆層の少なくとも一部に設けられ、マグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層と、
を備えるものであること
を特徴とする非水電解質二次電池である。
複合酸化物粒子は、リチウム(Li)と、コバルト(Co)とを少なくとも含むものであり、例えば、化1で平均組成が表されるものであることが好ましい。このような複合酸化物粒子を用いることにより、高容量および高い放電電位を得ることができる。
Li(1+x)Co(1-y)MyO(2-z)
(化1中、Mはマグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素からなる。x、y、zは、−0.10≦x≦0.10、0≦y<0.50、−0.10≦z≦0.20である。)
被覆層は、複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられ、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなるものである。この被覆層を設けることによって、高充電電圧性と、これに伴う高エネルギー密度性とを実現でき、且つ、高充電電圧条件下での充放電サイクル特性を向上できる。
表面層は、被覆層の少なくとも一部に設けられ、マグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなるものである。
次に、この発明の一実施形態による正極活物質の製造方法について説明する。この発明の一実施形態による正極活物質の製造方法は、複合酸化物粒子の少なくとも一部にニッケル(Ni)および/またはマンガン(Mn)を含む水酸化物よりなる層を形成したのち、複合酸化物粒子の少なくとも一部に、マグネシウム(Mg)を含む水酸化物よりなる層を形成する第1の工程と、マグネシウム(Mg)を含む水酸化物を形成したのち、加熱処理することにより、複合酸化物粒子の少なくとも一部に、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層、およびマグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層を形成する第2の工程と、に大別できる。
第1の工程では、ニッケル(Ni)および/またはマンガン(Mn)を含む水酸化物と、マグネシウム(Mg)を含む水酸化物の被着処理を行う。第1の工程では、例えば、まず、複合酸化物粒子を、ニッケル(Ni)の化合物および/またはマンガン(Mn)の化合物が溶解された水を主体とする溶媒系に分散し、この分散系に塩基を添加するなどにより分散系の塩基性度を高め、複合酸化物粒子表面に、ニッケル(Ni)および/またはマンガン(Mn)を含む水酸化物を析出させる。なお、複合酸化物粒子を塩基性の水を主体とする溶媒中に分散し、次いで、この水溶液にニッケル(Ni)の化合物および/またはマンガン(Mn)の化合物を添加して、ニッケル(Ni)および/またはマンガン(Mn)を含む水酸化物を析出させるようにしてもよい。
第2の工程では、第1の工程により被着処理した複合酸化物粒子を、水を主体とする溶媒系から分離し、その後、加熱処理することにより水酸化物を脱水し、複合酸化物粒子の表面にリチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層、およびマグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層を形成する。ここで、加熱処理は、空気あるいは、純酸素などの酸化雰囲気中において、例えば300℃〜1000℃程度の温度で行うことが好ましい。この際に、ニッケル(Ni)および/またはマンガン(Mn)を含む水酸化物に、マグネシウム(Mg)を含む水酸化物が被着されているので、粒子間における焼結が抑制され、粒子同士の結着が抑制される。
(1−1)非水電解質二次電池の構成
図1は、この発明の一実施形態による正極活物質を用いた非水電解質二次電池の断面構造を表している。
図2は、図1に示した巻回電極体20の一部を拡大して表すものである。図2に示すように、正極2は、例えば、対向する一対の面を有する正極集電体2Aと、正極集電体2Aの両面に設けられた正極合剤層2Bとを有している。なお、正極集電体2Aの片面のみに正極合剤層2Bが設けられた領域を有するようにしてもよい。正極集電体2Aは、例えば、アルミニウム(Al)箔等の金属箔により構成されている。正極合剤層2Bは、例えば、正極活物質を含んでおり、必要に応じてグラファイトなどの導電剤と、ポリフッ化ビニリデンなどの結着剤とを含んでいてもよい。正極活物質としては、上述した一実施形態による正極活物質を用いることができる。
図2に示すように、負極3は、例えば、対向する一対の面を有する負極集電体3Aと、負極集電体3Aの両面に設けられた負極合剤層3Bとを有している。なお、負極集電体3Aの片面のみに負極合剤層3Bが設けられた領域を有するようにしてもよい。負極集電体3Aは、例えば銅(Cu)箔などの金属箔により構成されている。負極合剤層3Bは、例えば、負極活物質を含んでおり、必要に応じてポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んでいてもよい。
電解液としては、非水溶媒に電解質塩を溶解させた非水電解液を用いることができる。非水溶媒としては、例えば、エチレンカーボネートおよびプロピレンカーボネートのうちの少なくとも一方を含んでいることが好ましい。サイクル特性を向上させることができるからである。特に、エチレンカーボネートとプロピレンカーボネートとを混合して含むようにすれば、よりサイクル特性を向上させることができるので好ましい。非水溶媒としては、また、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、エチルメチルカーボネートまたはメチルプロピルカーボネート等の鎖状炭酸エステルの中から、少なくとも1種を含んでいることが好ましい。サイクル特性をより向上させることができるからである。
以下に、一実施形態に利用可能なセパレータ材料について説明する。セパレータ材料としては、従来の電池に使用されてきたものを利用することが可能である。そのなかでも、ショート防止効果に優れ、且つシャットダウン効果による電池の安全性向上が可能なポリオレフィン製微孔性フィルムを使用することが特に好ましい。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン樹脂からなる微多孔膜が好ましい。
次に、非水電解質二次電池の製造方法について説明する。以下、一例として円筒型の非水電解質二次電池を挙げて、非水電解質二次電池の製造方法について説明する。
(2−1)非水電解質二次電池の構成
図3は、この発明の一実施形態による正極活物質を用いた非水電解質二次電池の構造を示す。図3に示すように、この非水電解質二次電池は、電池素子30を防湿性ラミネートフィルムからなる外装材37に収容し、電池素子30の周囲を溶着することにより封止してなる。電池素子30には、正極リード32および負極リード33が備えられ、これらのリードは、外装材37に挟まれて外部へと引き出される。正極リード32および負極リード33のそれぞれの両面には、外装材37との接着性を向上させるために樹脂片34および樹脂片35が被覆されている。
外装材37は、例えば、接着層、金属層、表面保護層を順次積層した積層構造を有する。接着層は高分子フィルムからなり、この高分子フィルムを構成する材料としては、例えばポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、無延伸ポリプロピレン(CPP)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)などが挙げられる。金属層は金属箔からなり、この金属箔を構成する材料としては、例えばアルミニウム(Al)などが挙げられる。また、金属箔を構成する材料としては、例えばアルミニウム(Al)以外の金属を用いることも可能である。表面保護層を構成する材料としては、例えばナイロン(Ny)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。なお、接着層側の面が、電池素子30を収納する側の収納面となる。
この電池素子30は、例えば、図4に示すように、両面にゲル電解質層45が設けられた帯状の負極43と、セパレータ44と、両面にゲル電解質層45が設けられた帯状の正極42と、セパレータ44とを積層し、長手方向に巻回されてなる巻回型の電池素子30である。
次に、この発明の一実施形態による正極活物質を用いた非水電解質二次電池の製造方法について説明する。まず、正極42および負極43のそれぞれに、溶媒と、電解質塩と、高分子化合物と、混合溶剤とを含む前駆溶液を塗布し、混合溶剤を揮発させてゲル電解質層45を形成する。なお、予め正極集電体の端部に正極リード32を溶接により取り付けるとともに、負極集電体43Aの端部に負極リード33を溶接により取り付けるようにする。
まず、平均組成がLi1.03CoO2.02、レーザ散乱法により測定した平均粒子径が13μm、比表面積が0.3m2/gの複合酸化物粒子10重量部を、80℃の2NのLiOH水溶液300重量部に1時間撹拌分散させた。
硝酸ニッケル(Ni(NO3)2・6H2O)3.08重量部と、硝酸マンガン(Mn(NO3)2・6H2O)3.30重量部とを、20重量部の純水に溶解した。硫酸マグネシウム(MgSO4・7H2O)0.50重量部を5重量部の純水に溶解した。リチウム量を調整するために含浸させる2NのLiOH水溶液の量を5重量部とした。この他は、実施例1と同様にして、実施例2の正極活物質を得た。
硝酸ニッケル(Ni(NO3)2・6H2O)3.08重量部と、硝酸マンガン(Mn(NO3)2・6H2O)3.30重量部とを、20重量部の純水に溶解した。硝酸マグネシウム(Mg(NO3)2・6H2O)の添加量を0.50重量部と、リチウム量を調整するために含浸させる2NのLiOH水溶液の量を4重量部とした。この他は実施例1と同様にして、実施例3の正極活物質を得た。
実施例1において、平均組成がLi1.03CoO2.02、レーザ散乱法により測定した平均粒子径が13μm、比表面積が0.3m2/gの複合酸化物粒子を、比較例1の正極活物質とした。
実施例1において、硝酸マグネシウム(Mg(NO3)2・6H2O)0.10重量部の添加を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、比較例2の正極活物質を作製した。
作製した実施例1〜実施例3、比較例1〜比較例2の正極活物質を用いて、図1および図2に示した二次電池を作製した。まず、作製した正極活物質粉末86重量%と、導電剤としてグラファイト10重量%と、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVdF)4重量%とを混合し、溶剤であるN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させたのち、厚み20μmの帯状アルミニウム箔よりなる正極集電体2Aの両面に塗布して乾燥させ、ローラプレス機により圧縮成型して正極合剤層2Bを形成し正極2を作製した。その際、正極活物質粉末は、70μm開口篩を通るように十分に擂潰機により粉砕して用いた。また、正極合剤層2Bの空隙は、体積比率で26%となるように調節した。次に、正極集電体2Aにアルミニウム製の正極リード13を取り付けた。
2・・・・正極
2A・・・正極集電体
2B・・・正極合剤層
3A・・・負極集電体
3B・・・負極合剤層
3・・・・負極
4・・・・セパレータ
5、6・・絶縁板
7・・・・電池蓋
8・・・・安全弁機構
9・・・・熱感抵抗素子
10・・・ガスケット
11・・・ディスク板
12・・・センターピン
13・・・正極リード
14・・・負極リード
20・・・巻回電極体
30・・・電池素子
32・・・正極リード
33・・・負極リード
34、35・・・樹脂片
35・・・負極リード
36・・・凹部
37・・・外装材
42・・・正極
42A・・正極集電体
42B・・正極合剤層
43・・・負極
43A・・負極集電体
43B・・負極合剤層
44・・・セパレータ
45・・・ゲル電解質層
Claims (19)
- リチウム(Li)と、コバルト(Co)とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、
該複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられ、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層と、
この被覆層の少なくとも一部に設けられ、マグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層と、
を備えること
を特徴とする正極活物質。 - 上記複合酸化物粒子は、化1で平均組成が表されるものであること
を特徴とする請求項1記載の正極活物質。
(化1)
Li(1+x)Co(1-y)MyO(2-z)
(化1中、Mはマグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素からなる。x、y、zは、−0.10≦x≦0.10、0≦y<0.50、−0.10≦z≦0.20である。) - 上記被覆層における上記ニッケル(Ni)と上記マンガン(Mn)との構成比が、モル比で100:0〜30:70の範囲内であること
を特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - 上記被覆層の酸化物は、上記ニッケル(Ni)および上記マンガン(Mn)の総量の40モル%以下を、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属元素で置き換えたものであること
を特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - 上記表面層の酸化物は、マグネシウム(Mg)の総量の20モル%以下を、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、イットリウム(Y)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属元素で置き換えたものであること
を特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - 上記被覆層の量は、上記複合酸化物粒子に対し、0.5重量%〜50重量%の範囲内であること
を特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - 上記表面層の量は、上記マグネシウム(Mg)の量を酸化マグネシウム(MgO)に換算した重量として、正極活物質に対し、0.01重量%〜1.0重量%であること
を特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - 平均粒径が2.0μm〜50μmの範囲内であること
を特徴とする請求項1記載の正極活物質。 - リチウム(Li)と、コバルト(Co)とを少なくとも含む複合酸化物粒子の少なくとも一部にニッケル(Ni)および/またはマンガン(Mn)を含む水酸化物よりなる層を形成したのち、上記複合酸化物粒子の少なくとも一部にマグネシウム(Mg)を含む水酸化物を形成する工程と、
上記マグネシウム(Mg)を含む水酸化物を形成したのち、加熱処理することにより、上記複合酸化物粒子の少なくとも一部に、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層、およびマグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層を形成する工程と、
を有すること
を特徴とする正極活物質の製造方法。 - 上記複合酸化物粒子は、化1で平均組成が表されるものであること
を特徴とする請求項9記載の正極活物質の製造方法。
(化1)
Li(1+x)Co(1-y)MyO(2-z)
(化1中、Mはマグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、マンガン(Mn)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の元素からなる。x、y、zは、−0.10≦x≦0.10、0≦y<0.50、−0.10≦z≦0.20である。) - 上記ニッケル(Ni)および/またはマンガン(Mn)を含む水酸化物の被着は、
上記複合酸化物粒子をpH12以上の水を主体とする溶媒に分散した後、ニッケル(Ni)の化合物および/またはマンガン(Mn)の化合物を添加して行うこと
を特徴とする請求項9記載の正極活物質の製造方法。 - 上記水を主体とする溶媒は、水酸化リチウムを含有すること
を特徴とする請求項11記載の正極活物質の製造方法。 - 上記被覆層における上記ニッケル(Ni)と上記マンガン(Mn)との構成比が、モル比で100:0〜30:70の範囲内であること
を特徴とする請求項9記載の正極活物質の製造方法。 - 上記被覆層の酸化物は、上記ニッケル(Ni)および上記マンガン(Mn)の総量の40モル%以下を、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、コバルト(Co)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、イットリウム(Y)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属元素で置き換えたものであること
を特徴とする請求項9記載の正極活物質の製造方法。 - 上記表面層の酸化物は、マグネシウム(Mg)の総量の20モル%以下を、コバルト(Co)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、マンガン(Mn)、イットリウム(Y)、ホウ素(B)、チタン(Ti)、バナジウム(V)、クロム(Cr)、鉄(Fe)、銅(Cu)、亜鉛(Zn)、モリブデン(Mo)、スズ(Sn)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)、タングステン(W)、ジルコニウム(Zr)よりなる群から選ばれた少なくとも1種の金属元素で置き換えたものであること
を特徴とする請求項9記載の正極活物質の製造方法。 - 上記被覆層の量は、上記複合酸化物粒子に対し、0.5重量%〜50重量%の範囲内であること
を特徴とする請求項9記載の正極活物質の製造方法。 - 上記表面層の量は、表面層の酸化物の上記マグネシウム(Mg)の量を酸化マグネシウム(MgO)に換算した重量として、正極活物質に対し、0.01重量%〜1.0重量%であること
を特徴とする請求項9記載の正極活物質の製造方法。 - 上記正極活物質は、平均粒径が2.0μm〜50μmの範囲内であること
を特徴とする請求項9記載の正極活物質の製造方法。 - 正極活物質を有する正極と、負極と、電解質と、を備え、
上記正極活物質は、
リチウム(Li)と、コバルト(Co)とを少なくとも含む複合酸化物粒子と、
該複合酸化物粒子の少なくとも一部に設けられ、リチウム(Li)と、ニッケル(Ni)およびマンガン(Mn)のうちの少なくとも一方の被覆元素とを含む酸化物よりなる被覆層と、
この被覆層の少なくとも一部に設けられ、マグネシウム(Mg)を含む酸化物よりなる表面層と、
を備えるものであること
を特徴とする非水電解質二次電池。
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