JP2008015496A - トナーバインダー粒子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
ポリカルボン酸とポリオールとを160〜280℃の反応温度で反応させた後、反応温度からガラス転移点まで少なくとも60分かけて冷却して、軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化点/ピーク温度)が1.3より大きく4以下であり、ガラス転移点が45〜80℃である非晶質ポリエステル(A)を得る冷却工程(1)と、
軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化点/ピーク温度)が0.92〜1.08である結晶性ポリエステル(B)と、非晶質ポリエステル(A)とを溶融均一混合して溶融混合物を得る溶融混合工程(2)
とを含むことを特徴とするトナーバインダー粒子の製造方法を用いる。
【選択図】なし
Description
一方、耐ホットオフセット性を満足させるため、架橋反応等によりバインダー樹脂の粘度を高くしたものが知られている(特許文献2)。
本発明の目的は、耐ホットオフセット性に優れ、画像劣化が発生しがたいトナーバインダーの製造方法を提供することである。
軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化点/ピーク温度)が0.92〜1.08である結晶性ポリエステル(B)と、非晶質ポリエステル(A)とを溶融均一混合して溶融混合物を得る溶融混合工程(2)
とを含む点を要旨とする。
また、本発明のトナーの特徴は、上記の製造方法で製造されたトナーバインダー粒子と、着色剤とを含有することを要旨とする。
「非晶質」とは、軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化点/ピーク温度)が1.3より大きく4以下、好ましくは1.5〜2.5であることを意味する。
非晶質ポリエステル(A)に用いるポリカルボン酸としては、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸及び3〜4価の多価カルボン酸等が含まれる。
脂肪族ジカルボン酸としては、炭素数2〜18の脂肪族ジカルボン酸等が含まれ、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n−ドデシルコハク酸及びn−ドデセニルコハク酸等が挙げられる。
芳香族ジカルボン酸としては、炭素数8〜12の芳香族ジカルボン酸等が含まれ、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸及びナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。
脂環式ジカルボン酸としては、炭素数8〜12の脂環式ジカルボン酸等が含まれ、シクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。
3〜4価の多価カルボン酸としては、炭素数9〜13の多価カルボン酸等が含まれ、トリメリット酸及びピロメリット酸等が挙げられる。
これらの他に、これらのカルボン酸の無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステルも使用できる。
これらのうち、脂肪族ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸及び3〜4価の多価カルボン酸が好ましく、さらに好ましくはフマル酸、アジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、特に好ましくはイソフタル酸、テレフタル酸及びトリメリット酸である。
脂肪族ジオールとしては、炭素数2〜6のα,ω−直鎖アルカンジオール等が含まれ、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール及び1,4−ブテンジオール等が挙げられる。
これらのうち、ビスフェノールが好ましく、さらに好ましくはビスフェノールのアルキレン(炭素数2〜3)オキシド(平均付加モル数1〜10)付加物、特に好ましくはポリオキシプロピレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン及びポリオキシエチレン−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンである。
(1)結晶化を促進するモノマー{炭素数2〜6の脂肪族ジオール、炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸等}だけを用いる場合、これらのモノマーをそれぞれ2種以上併用して結晶化を抑制する方法{ポリオール及びポリカルボン酸のいずれにおいても、これらのモノマーの1種が各成分中10〜70モル%(好ましくは20〜60モル%)を占め、かつこれらのモノマーが2種以上(好ましくは2〜4種)用いられていることが好ましい。}
(2)非晶質化を促進するモノマー{ポリオール:ビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物等、ポリカルボン酸:n−ドデシルコハク酸及びn−ドデセニルコハク酸等}を用いる方法であって、この非晶質化を促進するモノマーの使用量が、ポリオール又はポリカルボン酸のそれぞれのモル数に基づいて、30〜100モル%(好ましくは50〜100モル%)用いる方法。
反応(縮重合反応)には、必要により、公知のエステル化触媒や重合禁止剤等を用いてもよい。
非晶質ポリエステル(A)の融解熱の最大ピーク温度(℃)は、耐ホットオフセット性の観点等から、50〜90が好ましく、さらに好ましくは55〜85、特に好ましくは60〜80である。
<軟化点>
降下式フローテスター{たとえば、(株)島津製作所製、CFT−500D}を用いて、1gの測定試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出して、「プランジャー降下量(流れ値)」と「温度」とのグラフを描き、プランジャーの降下量の最大値の1/2に対応する温度をグラフから読み取り、この値(測定試料の半分が流出したときの温度)を軟化点とする。
示差走査熱量計{たとえば、セイコー電子工業社製、DSC210}を用いて、測定試料を200℃まで昇温してから、降温速度10℃/分で0℃まで冷却した後、昇温速度10℃/分で昇温して吸発熱変化を測定して、「吸発熱量」と「温度」とのグラフを描き、吸発熱量の最大ピークに対応する温度を融解熱の最大ピーク温度とする。
ガラス転移点は非晶質樹脂に特有の物性であり、融解熱の最大ピーク温度とは区別される。そして、ガラス転移点は、融解熱の最大ピーク温度の測定において、「吸発熱量」と「温度」とのグラフの最大ピーク温度以下でのベースラインの延長線と、最大ピークの立ち上がり部分から最大ピークの頂点までの最大傾斜を示す接線との交点に対応する温度をガラス転移点とする。
装 置:CO−8010{東ソー(株)製}
カラム:GMHLX及びG3000HXL{共に東ソー(株)製}の各々1本を直列接続したカラム
注入量:100μL
溶離液:非晶質ポリエステル(A):テトラヒドロフラン
結晶性ポリエステル(B):クロロホルム
溶離液の流量:1mL/分
検出器:示差屈折率検出器(RID)
基準物質:東ソー製 標準ポリスチレン(TSKstandard POLYSTYRENE)12点(分子量 500 1050 2800 5970 9100 18100 37900 96400 190000 355000 1090000 2890000)
なお、酸価は、JIS K0070−1992に準拠して測定される。
結晶性ポリエステル(B)としては、非晶質ポリエステル(A)と同様に、前記ポリオールと前記ポリカルボン酸とを縮重合させて製造することができる。
ただし、結晶性ポリエステル(B)としては、結晶性の観点等から、炭素数2〜6の脂肪族ジオール(エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール等)を80〜100モル%含有したポリオールと、炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸(マレイン酸、フマル酸、アジピン酸等)を80〜100モル%含有したポリカルボン酸とを縮重合させて得ることが好ましい。
結晶性ポリエステル(B)の融解熱の最大ピーク温度(℃)は、定着性の観点等から、110〜135が好ましく、さらに好ましくは115〜130、特に好ましくは120〜125である。
溶融混合温度(℃)は、均一混合具合及びエステル交換反応の観点等から、80〜180が好ましく、さらに好ましくは100〜170、特に好ましくは120〜160である。
溶融混合時間は、均一混合具合及びエステル交換反応の観点等から、10秒〜30分が好ましく、さらに好ましくは20秒〜10分、特に好ましくは30秒〜5分である。
連続式混合装置としては、エクストルーダー、コンティニアスニーダー及び3本ロール等が使用できる。これらのうち、エクストルーダー及びコンティニアスニーダーが好ましく、さらに好ましくはコンティニアスニーダーである。
溶融混合物を溶融温度から60℃以下までの冷却時間は、画像劣化の観点等から、5秒〜10分が好ましく、さらに好ましくは10秒〜5分である。
冷却装置としては、スチールベルト冷却機、ドラムクーラー、ロール冷却機、空冷ベルト及びストランド冷却等が使用できる。これらのうち、スチールベルト冷却機、ドラムクーラー及びロール冷却機が好ましく、さらに好ましくはスチールベルト冷却機及びドラムクーラーである。
冷却しながら粒子化する方法としては、60℃以下(好ましくは0〜50℃、さらに好ましくは1〜30℃、特に好ましくは2〜10℃)の液体(たとえば、水)中に、溶融混合物を滴下しながら、冷却する方法(撹拌を伴ってもよい)、60℃以下(好ましくは0〜50℃、さらに好ましくは1〜30℃、特に好ましくは2〜10℃)の雰囲気下に、溶融混合物を噴霧(吐出)しながら冷却する方法等が適用できる。
溶融混合物を冷却した後、粉砕等により粒子化する方法としては、粉砕機{ピンミル、ロールミル、ハンマーミル及びカッターミル等}で粉砕する方法等が適用できる。
粉砕後のトナーバインダー粒子の重量平均粒子径(mm)は、0.02〜20が好ましく、さらに好ましくは0.05〜10、特に好ましくは0.1〜5である。この範囲であると、さらにトナーを製造しやすい。
着色剤としては公知の染料、顔料および磁性粉を用いることができる。具体的には、カーボンブラック、スーダンブラックSM、ファーストイエロ−G、ベンジジンイエロー、ピグメントイエロー、インドファーストオレンジ、イルガシンレッド、バラニトロアニリンレッド、トルイジンレッド、カーミンFB、ピグメントオレンジR、レーキレッド2G、ローダミンFB、ローダミンBレーキ、メチルバイオレットBレーキ、フタロシアニンブルー、ピグメントブルー、プリリアントグリーン、フタロシアニングリーン、オイルイエローGG、カヤセットYG、オラゾールブラウンB、オイルピンクOP、マグネタイト、鉄黒などが挙げられる。
トナー中の着色剤の含有量は、染料または顔料を使用する場合は、好ましくは2〜15重量%であり、磁性粉を使用する場合は、好ましくは20〜70重量%である。
荷電制御剤としては、公知のものすなわち、ニグロシン染料、4級アンモニウム塩化合物、4級アンモニウム塩基含有ポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸金属塩、スルホン酸基含有ポリマー、含フッソ系ポリマー、ハロゲン置換芳香環含有ポリマーなどが挙げられる。トナー中の荷電制御剤の含有量は通常0.1〜5重量%である。
流動化剤としては、コロイダルシリカ、アルミナ粉末、酸化チタン粉末、炭酸カルシウム粉末など公知のものを用いることができる。
そして、電気的潜像は、公知の熱ロール定着方法等によって、支持体(紙及びポリエステルフィルム等)に定着される。
ビスフェノールAプロピレンオキシド付加体(平均付加モル数2.2モル)1960部(70モル部)、ビスフェノールAエチレンオキシド付加体(平均付加モル数2.2モル)780部(30モル部)、ドデセニル無水コハク酸257部(12モル部)、テレフタル酸770部(58モル部)及び酸化ジブチル錫4部を、窒素雰囲気下、230℃で5時間反応させた後、同温度、8.3kPaでさらに3時間反応させた。引き続き、180℃にして、無水トリメリット酸230部(15モル部)を加え、1時間当たり10℃の昇温速度で210℃まで昇温させて、210℃で5時間反応させた後、180分間かけて210℃から68℃まで冷却して、非晶質ポリエステル(A1)を得た。
なお、非晶質ポリエステルの重量平均分子量、軟化点、融解熱の最大ピーク温度、軟化点/ピーク温度、ガラス転移温度、酸価を表1にまとめた(以下、同様)。また、結晶性ポリエステルの数平均分子量、軟化点、融解熱の最大ピーク温度、軟化点/ピーク温度、酸価を表2にまとめた(以下、同様)。
「ドデセニル無水コハク酸257部(12モル部)及びテレフタル酸770部(58モル部)」を、「テレフタル酸530部(40モル部)」に変更したこと、「無水トリメリット酸230部(15モル部)」を、「フマル酸237部(25.5モル部)及び無水トリメリット酸353部(23モル部)」に変更したこと、及び「180分間かけて210℃から68℃まで冷却」を、「120分間かけて210℃から60℃まで冷却」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、非晶質ポリエステル(A2)を得た。
「ビスフェノールAプロピレンオキシド付加体(平均付加モル数2.2モル)1960部(70モル部)、ビスフェノールAエチレンオキシド付加体(平均付加モル数2.2モル)780部(30モル部)」を、「ビスフェノールAプロピレンオキシド付加体(平均付加モル数2.2モル)2800部(100モル部)」に変更したこと、
「ドデセニル無水コハク酸257部(12モル部)、テレフタル酸770部(58モル部)」を、「テレフタル酸398部(30モル部)」に変更したこと、
「無水トリメリット酸230部(15モル部)」を、「フマル酸650部(70モル部)」に変更したこと、
及び「180分間かけて210℃から68℃まで冷却」を、「900分間かけて210℃から55℃まで冷却」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、非晶質ポリエステル(A3)を得た。
「180分間かけて210℃から68℃まで冷却」を、「60分間かけて210℃から65℃まで冷却」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、非晶質ポリエステル(A4)を得た。
非晶質ポリエステル(A4)50部及び実施例1と同様にして得た結晶性ポリエステル(B1)50部を、コンティニアスニーダーに投入し、ジャケット温度80℃、滞留時間30分間、溶融混合した後、ドラムクーラーを用いて10分間かけて60℃以下に冷却し、次いで、ハンマーミルで粉砕して、本発明のトナーバインダー粒子(4)を得た。トナーバインダー粒子(4)の重量平均粒子径は0.02mmであった。
「180分間かけて210℃から68℃まで冷却」を、「600分間かけて210℃から69℃まで冷却」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、非晶質ポリエステル(A5)を得た。
非晶質ポリエステル(A5)70部及び実施例1と同様にして得た結晶性ポリエステル(B1)30部を、コンティニアスニーダーに投入し、ジャケット温度80℃、滞留時間30分間、溶融混合した後、スチールベルト冷却機を用いて10分間かけて60℃以下に冷却し、次いで、ハンマーミルで粉砕して、本発明のトナーバインダー粒子(5)を得た。トナーバインダー粒子(5)の重量平均粒子径は5.0mmであった。
1,4−ブタンジオール812部(82モル部)、1,6−ヘキサンジオール260部(20モル部)、フマル酸1276部(100モル部)、ハイドロキノン2部及び酸化ジブチル錫4部を、窒素雰囲気下、170℃で5時間反応させ、次いで、200℃にして1時間反応させた。引き続き、8.3kPa、200℃で5時間反応させた後、180分間で60℃まで冷却して、結晶性ポリエステル(B2)を得た。
実施例1と同様にして得た非晶質ポリエステル(A1)90部及び結晶性ポリエステル(B1)10部を、コンティニアスニーダーに投入し、ジャケット温度120℃、滞留時間5分間、溶融混合した後、スチールベルト冷却機を用いて10分間かけて60℃以下に冷却し、次いで、ハンマーミルで粉砕して、本発明のトナーバインダー粒子(6)を得た。トナーバインダー粒子(6)の重量平均粒子径は0.1mmであった。
実施例1で得たトナーバインダー粒子(1)100部、カーボンブラック{三菱化学(株)製MA100}8部、荷電制御剤{保土ヶ谷化学(株)製スピロンブラックTRH}1部、低分子量ポリプロピレン{三洋化成工業(株)製ビスコール440P}3部、及び低分子量ポリエチレン{三洋化成工業(株)製サンワックスLEL−400}1部を、ヘンシェルミキサ{三井三池化工機(株)製FM10B}で予備混合した後、130℃に温度設定した二軸混練機{(株)池貝製PCM−30}で溶融混練して溶融混合物を得た。
この溶融混練物を約25℃に冷却した後、粗粉砕し、さらに超音速ジェット粉砕機ラボジェット{日本ニューマチック工業(株)製}を用いて微粉砕した後、気流分級機{日本ニューマチック工業(株)製MDS−I}で分級して、トナー粒子を得た。ついで、トナー粒子100部とコロイダルシリカ{日本アエロジル製アエロジルR972}0.3部とを均一混合して、本発明のトナー(1)を得た。
「実施例1で得たトナーバインダー粒子(1)100部」を、「実施例2〜6のいずれかで得たトナーバインダー粒子(2)〜(6)のいずれか100部」に変更すること以外、実施例7と同様にして、本発明のトナー(2)〜(6)を得た。
「180分間かけて210℃から68℃まで冷却」を、「10分間かけて210℃から68℃まで冷却」に変更したこと以外、実施例1と同様にして、比較用のトナーバインダー粒子(7)を得た。トナーバインダー粒子(7)の重量平均粒子径は0.2mmであった。
「120分間かけて210℃から60℃まで冷却」を、「30分間かけて210℃から60℃まで冷却」に変更したこと以外、実施例2と同様にして、比較用のトナーバインダー粒子(8)を得た。トナーバインダー粒子(8)の重量平均粒子径は1.0mmであった。
「実施例1で得たトナーバインダー粒子(1)100部」を、「比較例1または2で得たトナーバインダー粒子(7)または(8)100部」に変更すること以外、実施例7と同様にして、比較用のトナー(7)〜(8)を得た。
<1>最低定着温度(MFT)
評価用トナー30部とフェライトキャリア(F−150;パウダーテック社製)800部とを均一混合し、評価用の二成分現像剤とし、この現像剤を用いて現像機{複写機(AR5030;シャープ製)の定着ユニットを除外したもの}で現像した未定着画像を、定着機{複写機(SF8400A;シャープ製)の定着ユニットを改造し熱ローラー温度を可変にしたもの}でプロセススピード145mm/secで定着して、定着画像を得た{熱ローラー温度は110℃から230℃まで10℃ごとに変更した}。引き続き、定着画像を300gの荷重を加えたPPC用パット紙で5往復擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる熱ローラー温度の最低温度を最低定着温度とした。
最低定着温度(MFT)と同様にして定着画像を得ながら、ホットオフセット(目視)が発生したときの熱ローラー温度の最低温度をホットオフセット発生温度とした。
最低定着温度(MFT)と同様の方法で連続的に現像して未定着画像を得て、1000枚目の未定着画像を以下の基準で判定した。
○:画像劣化(濃度ムラ等)が目視で確認できない
△:目視で画像劣化(濃度ムラ)が確認できる
×:現像されていない箇所がある
これらの結果を表3に示した。
Claims (6)
- ポリカルボン酸とポリオールとを160〜280℃の反応温度で反応させた後、反応温度からガラス転移点まで少なくとも60分かけて冷却して、軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化点/ピーク温度)が1.3より大きく4以下であり、ガラス転移点が45〜80℃である非晶質ポリエステル(A)を得る冷却工程(1)と、
軟化点と融解熱の最大ピーク温度との比(軟化点/ピーク温度)が0.92〜1.08である結晶性ポリエステル(B)と、非晶質ポリエステル(A)とを溶融均一混合して溶融混合物を得る溶融混合工程(2)
とを含むことを特徴とするトナーバインダー粒子の製造方法。 - 非晶質ポリエステル(A)の酸価が30mgKOH/g以下であり、
結晶性ポリエステル(B)の数平均分子量が4,000〜10,000である請求項1に記載の製造方法。 - 結晶性ポリエステル(B)が、炭素数2〜6の脂肪族ジオールを80〜100モル%含有するアルコール成分と、炭素数2〜8の脂肪族ジカルボン酸を80〜100モル%含有するカルボン酸成分とを縮重合させて得られるポリマーである請求項1又は2に記載の製造方法。
- 結晶性ポリエステル(B)の軟化点が95〜155℃である請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
- 非晶質ポリエステル(A)と結晶性ポリエステル(B)との混合重量比(A/B)が50/50〜99/1である請求項1〜6のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の製造方法で製造されたトナーバインダー粒子と、着色剤とを含有してなるトナー。
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