JP2008013820A - 耐摩耗性部品及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面に設けたCrC相と、CrC相よりも硬質な炭化物相との密着性を向上させ、炭化物相による高い耐摩耗性を発揮することができる耐摩耗性部品を提供する。
【解決手段】鋼製本体の表面に、CrC相と、CrC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設けた耐摩耗性部品であって、CrC相と炭化物相との界面に、C、Crおよび炭化物相を構成する元素からなる中間相を設けた。
【選択図】なし

Description

本発明は、ローラーチェーンやサイレントチェーンのピンに用いて好適な耐摩耗性部品及びその製造方法に係り、特に、各種チェーンの構成部材同士による摩耗に起因するチェーン伸びを防止し、これにより耐久性を向上させる技術に関する。
自動車及び産業機械等には、各種のチェーンが使用されている。これらのチェーンとしては、カムシャフト駆動チェーン、オイルポンプ駆動チェーン、バランサーシャフト駆動チェーン等が挙げられ、種々の特性向上に関する技術開発がなされている。
チェーンに関する種々の特性向上のうち、特に、構成部材同士の摩耗抑制による耐久性の向上についての技術が提案されている。例えば、高面圧下においても優れた耐摩耗性を実現すべく、チェーン用連結ピンの母材となる鋼の最表部に、バナジウム炭化物を主成分とし且つ少量のクロム炭化物を含む炭化物層を形成する技術が開示されている(特許文献1,2参照)。
また、ピンの耐摩耗性を向上させるために、硬質無機材料からなるベース被覆中に前記硬質無機材料とは異なったアルミナ等の硬質無機材料からなる粒子を分散点在させるとともに、前記点在する粒子の一部を被覆表面に露出させることによって、耐摩耗性を向上させる技術が開示されている(特許文献3参照)。
特開2002−195355号公報(要約書) 特開2002−195356号公報(要約書) 特開2003−139199号公報(要約書)
しかしながら、上記の方法により得られたチェーンでは、使用中にCrC相とVC相の間の密着性が弱いことによるVCの剥離や、VC相とアルミナ相の間の密着性が弱いことによる点在させたアルミナ粒子の脱落のため、耐摩耗性を充分に発揮できないという問題があった。したがって、本発明は、硬質な炭化物相と、CrC相またはVC相との密着性を向上させることができ、炭化物相による高い耐摩耗性を発揮することができる耐摩耗性部品を提供することを目的としている。
本発明は、鋼製本体の表面に、CrC相と、CrC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設けた耐摩耗性部品において、CrC相と炭化物相との界面に、C、Crおよび炭化物相を構成する元素からなる中間相を設けたことを第1の特徴としている。また、本発明は、鋼製本体の表面に、VC相と、VC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設けた耐摩耗性部品において、VC相と炭化物相との界面に、C、Vおよび炭化物相を構成する元素からなる中間相を設けたことを第2の特徴としている。
本発明では、CrC相と炭化物相との界面に、C、Crおよび炭化物相を構成する元素からなる中間相を設けるか、あるいは、VC相と炭化物相との界面に、C、Vおよび炭化物相を構成する元素からなる中間相を設けているから、中間相により炭化物相がCrC相またはVC相に強固に固着され、炭化物相の剥離が防止される。したがって、炭化物相による高い耐摩耗性が発揮される。
炭化物相を構成する元素はVやSiが好適であるが、その他にNi,Ti,W,Ta等を用いることもできる。また、本発明の耐摩耗性部品は、ローラーチェーンやサイレントチェーンのピンに好適に用いられる。
次に、本発明の第1の耐摩耗性部品の製造方法は、CrC相よりも硬質な炭化物の表面にカーボン粒子を複合化させる工程と、カーボン粒子と複合化された前記炭化物と鋼製本体とを撹拌混合しながらCr拡散浸透処理を行うことにより、前記鋼製本体の表面に、CrC相と、CrC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設ける工程とを備えたことを特徴としている。また、本発明の第2の耐摩耗性部品の製造方法は、VC相よりも硬質な炭化物の表面にカーボン粒子を複合化させる工程と、カーボン粒子と複合化された前記炭化物と鋼製本体とを撹拌混合しながらV拡散浸透処理を行うことにより、前記鋼製本体の表面に、VC相と、VC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設ける工程とを備えたことを特徴としている。本発明の耐摩耗性部品の製造方法では、硬質炭化物粒子の表面にカーボン粒子を複合化させるから、硬質炭化物粒子が大気と接触することによる酸化を受け難い。また、カーボン粒子の層にCrCまたはVCと硬質炭化物とが相互拡散した中間相が形成される。したがって、硬質炭化物相をCrC相またはVC相に強固に固着させることができる。本発明では、具体的には、以下のような工程を採用することができる。
1.複合化処理
硬質炭化物粒子の表面にカーボン粒子を複合化させる手法としては、カーボン粒子と炭化物粒子とを混合してカーボン粒子を機械的に磨砕するメカノケミカル法が好適である。たとえば、カーボン粒子と炭化物粒子をボールミルで撹拌混合したりプレスで圧縮することにより、カーボン粒子を磨砕し、磨砕時に発生する活性な新表面で炭化物粒子の表面に結合させることができる。あるいは、炭化物粒子に対してカーボン粒子をショットブラストやプラズマにより衝突させ、衝突のエネルギーにより炭化物粒子にカーボン粒子を結合させることができる。ここで、カーボン粒子の平均粒径は0.01〜0.1μmであることが望ましい。カーボン粒子の平均粒径が0.01μm未満では磨砕され難く、硬質炭化物粒子への複合化が不充分となる。また、硬質炭化物粒子の平均粒径は1〜3μmであるため、カーボン粒子の平均粒径が0.1μmを超える場合には、大きすぎて複合化しても剥離するものが多い。
2.鋼製本体の製造
鋼製本体は、例えばチェーンのピンの場合には、高炭素軸受鋼の線材を所定長さのピンに切断し、バレル研磨を施して端面の面取りを行う。次いで、ピンにセンタレス研削を施して直径出しをした後、バレル研磨を施して鏡面仕上げをする。
3.拡散浸透処理
一般的なクロマイジング装置またはバナダイジング装置を用いることができる。すなわち、軸線回りに回転可能で給気管および排気管を有する筒状容器の内部に、カーボン粒子を複合化した多数の炭化物粒子と上記ピンを複数充填し、さらに必要に応じてアルミナ等の焼結防止剤を充填する。そして、給気管から不活性ガスを容器内に導入して容器内をパージしてから容器を800〜1200℃程度に加熱し、給気管から容器内にCr塩化物またはV塩化物のガスを導入する。そして、容器を回転させることによりCr塩化物またはV塩化物のガスが炭化物粒子およびピンにまんべんなく接触し、Cr塩化物またはV塩化物のガスに含まれるCrまたはVがピンの母材表面に浸透拡散するとともに、母材からCの供給を受けて母材表面にCrCまたはVCを生成する。そのとき、ピンの母材と接触している炭化物粒子が生成されるCrC相またはVC相と混合されてゆき、CrC相またはVC相と炭化物相の混合被膜が生成する。そのような反応は、CrC相またはVC相が20μmとなるまで続け、その間、Cr塩化物またはV塩化物のガスを供給し続ける。なお、カーボン粒子を複合化する処理を行わなかったSiC粒子を用いてバナダイジング処理を行うと、SiC相は生成せずにVCの単一相が生成する。これは、SiCの生成自由エネルギーがVCよりも小さいためと考えられる。
炭化物相の外周にはカーボン粒子が複合化しているので、CrC相またはVC相と炭化物相との境界には、CrまたはV、Cおよび炭化物相を構成する元素からなる中間相が形成され、この中間相により炭化物相がCrC相またはVC相に強固に固着される。たとえば、炭化物をVCとしてクロマイジングを行った場合には、CrCとVCとが相互に拡散した中間相(CrC+VC)となる。
4.熱処理
拡散浸透処理を行ったピンには、オーステンパーを施す。オーステンパーは、恒温変態処理の一種であり、高炭素軸受鋼の組織をマルテンサイトに次いで硬いベイナイトに変態させる。
5.仕上げ
拡散浸透処理で生成されたCrCまたはVCによりピンの直径が大きくなるため、ピンにセンタレス研削を施して直径出しを行う。次いで、バレル研磨を行ってピンの表面を鏡面に仕上げる。
本発明は、ローラチェーンやサイレントチェーンのピンに適用すると好適であり、各種チェーンの構成部材どうしによる摩耗に起因するチェーン伸びを防止し、これにより耐久性を向上させることができる。本発明をローラーチェーンに適用する場合には、一対のインナープレートと、一対のインナープレートの一方に固定され、ピン孔を備えるブッシュと、一対のインナープレートの両外側に配置された一対のアウタープレートと、一対のアウタープレートの一方に固定され、ブッシュのピン孔に回転自在に挿入された連結ピンとにより形成したユニットを、複数個連結して構成することができる。
また、本発明をサイレントチェーンに適用する場合には、ピン孔を備える複数のリンクプレートと、複数のリンクプレートの両外側に配置された一対のガイドプレートと、一対のガイドプレートの一方に固定され、複数のリンクプレートのピン孔に回転自在に挿入された連結ピンとにより形成されたユニットを、複数個連結して構成することができる。
本発明によれば、CrC相またはVC相と炭化物相との界面に、C、CrまたはVおよび炭化物を構成する元素からなる中間相を設けているから、中間相により炭化物相がCrC相またはVC相に強固に固着されて炭化物相の剥離が防止されるので、炭化物相による高い耐摩耗性が発揮される等の効果が得られる。
以下、本発明の好適な実施例を詳細に説明する。
1.製造例
平均粒径が1〜3μmのVC粒子と平均粒径が0.01μm、0.1μm、および1μmのカーボン粒子をボールミルに充填し、15分間撹拌混合し、図1に示すように、VC粒子の表面にカーボン粒子を複合化した。一方、素材として高炭素クロム軸受鋼SUJ2のコイルを用意し、これを切断し、センタレス研削およびバレル研磨を行ってローラーチェーンのピンを得た。
次いで、上記ピンおよびVC粒子をクロマイジング装置の回転容器に充填し、1000〜1100℃の温度下で撹拌混合しながらクロム浸透処理を行うことにより、ピン表面にVCとCrCの混合被膜層を形成した。
ピンにオーステンパー処理を行った後にセンタレス研削を施して直径出しを行い、次いで、バレル研磨を行ってピンの表面を鏡面に仕上げた。以上の工程により、VCとCrCの混合被膜の厚さが15μm、面粗度がRz0.1以下、表面の硬度がHv1500〜Hv2200のローラーチェーン用ピンを得た。
2.製造例
平均粒径が1〜3μmのSiC粒子と平均粒径が0.01μm、0.1μm、および1μmのカーボン粒子をボールミルに充填して15分間撹拌混合し、SiC粒子の表面にカーボン粒子を複合化した。一方、素材として高炭素クロム軸受鋼SUJ2のコイルを用意し、これを切断し、センタレス研削およびバレル研磨を行ってローラーチェーンのピンを得た。
次いで、上記ピンおよびカーボンを複合化したSiC粒子をバナダイジング装置に充填し、900〜1000℃の温度下で撹拌混合しながらバナジウム浸透処理を行うことにより、ピン表面にSiCとVCの混合被膜層を形成した。
ピンにオーステンパー処理を行った後にセンタレス研削を施して直径出しを行い、次いで、バレル研磨を行ってピンの表面を鏡面に仕上げた。以上の工程により、SiCとVCの混合被膜の厚さが15μm、面粗度がRz0.1以下、表面の硬度がHv2200〜Hv3500のローラーチェーン用ピンを得た。
3.特性評価
図2(A)は、VC/CrC混合被膜ピンの表面に形成されたCrC相の断面を示す図であり、CrC相とVC相とが混合されている状態を示している。図2(B)は、図2(A)のCrC相からVC相に至る部分の成分の分析結果を示す。図2(B)に示すように、CrC相ではCrが多く、VC相ではVが多いが、それら2つの相の間に、Cr量が減少しV量が増加する部分がある(図において矩形で示す)。この部分が中間相である。この中間相では、CrCとVCが相互拡散し、両者が均一に混合された状態となっている。したがって、中間相は、CrC相と強固に固着し、VC相とも強固に固着する結果、CrC相とVC相とが中間相を介して強固に固着する。
次に、上記のようにして製造したピンに対して、オートグラフを用いて3点曲げ試験を行った。3点曲げ試験では、ピンの両端部を支持し、ピンの中央部に荷重を加えて曲げクラックが生じる限界荷重を求めた。荷重の負荷速度は1mm/min、負荷範囲は0〜500kgf、ピンを支持する支点間距離は8mmとした。なお、曲げクラック発生荷重の付近では、10kg刻みで荷重を増加し、曲げクラック限界荷重を求めた。なお、比較のためにカーボン粒子と複合化していないVC粒子またはSiC粒子を用いてピンを作製し、同様に曲げクラック限界荷重を求めた。それらの結果を図3および図4に示す。なお、この試験では、曲げクラックはピンの側面つまり硬質被膜で生じるから、曲げクラック限界荷重は、硬質被膜の強度すなわちCrC相とVC相との、またはVC相とSiC相との固着強度を推定する指標となる。
図3および図4に示すように、カーボン粒子を複合化したVC粒子またはSiC粒子を用いた例では、VC粒子またはSiC粒子をそのまま用いた例と比較して曲げクラック限界荷重が向上している。特に、平均粒径が0.01μmと0.1μmのカーボン粒子を用いた例では、曲げクラック限界荷重が格段に向上している。これは、平均粒径が1μmのカーボン粒子を用いた例と比較してカーボン粒子のVC粒子またはSiC粒子への複合化が良好に行われたためである。
次に、上記ピンを用いてローラーチェーンを作製し、摩耗試験を行った。摩耗試験では、1対のスプロケットにローラーチェーンを巻回し、両スプロケット間に186kgfの引張荷重をかけて30m/秒の速度で200時間走行させた。この試験の後のピンの摩耗量を図5および図6に示す。図5および図6に示すように、平均粒径が0.01μmと0.1μmのカーボン粒子を用いた例では、摩耗量は4μm程度あるいはそれ以下で摩耗面にVC粒子またはSiC粒子の剥離は見られなかった。これに対して、VC粒子またはSiC粒子をそのまま用いた例では摩耗量が12〜14μmにも達し、さらに、摩耗面にVC粒子またはSiC粒子が剥離した痕が生じていた。また、平均粒径が1μmのカーボン粒子を用いた例では、摩耗深さは11〜12μmであるが、摩耗面にVC粒子またはSiC粒子の剥離は見られなかった。
図7は、VC/CrC混合被膜ピンを用いたローラーチェーンの摩耗試験の時間とローラーチェーンの伸び率との関係そ示すもので、平均粒径が0.01μmのカーボン粒子を複合化したVC粒子を用いた例と、カーボン粒子を複合化せずにVC粒子をそのまま用いた例とを比較したものである。図7から判るように、本発明例では、従来例と比較してローラーチェーンの伸び率が40%も低減されている。
本発明では、硬質被膜に混合させた炭化物相の剥離を防止することができるので、部品の耐摩耗性を大幅に向上させることができる。したがって、本発明をローラーチェーンやサイレントチェーンのピンに適用することにより、ピンの摩耗に起因するチェーンの伸びを抑制して寿命を伸ばすことができ、そのような技術分野に有望である。
表面にカーボン粒子を複合化させたVC粒子を示す断面図である。 (A)は本発明の実施例1における硬質被膜の断面を示す図であり、(B)は、その成分の分布を示すグラフである。 本発明の実施例1におけるカーボンの粒径と曲げクラック限界荷重との関係を示すグラフである。 本発明の実施例2におけるカーボンの粒径と曲げクラック限界荷重との関係を示すグラフである。 本発明の実施例1におけるカーボンの粒径とピンの摩耗深さとの関係を示すグラフである。 本発明の実施例2におけるカーボンの粒径とピンの摩耗深さとの関係を示すグラフである。 本発明の実施例1における摩耗試験時間とチェーンの伸び率との関係を示すグラフである。

Claims (7)

  1. 鋼製本体の表面に、CrC相と、CrC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設けた耐摩耗性部品において、前記CrC相と前記炭化物相との界面に、C、Crおよび前記炭化物相を構成する元素からなる中間相を設けたことを特徴とする耐摩耗性部品。
  2. 前記炭化物相はVCであることを特徴とする請求項1に記載の耐摩耗性部品。
  3. 鋼製本体の表面に、VC相と、VC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設けた耐摩耗性部品において、前記VC相と前記炭化物相との界面に、C、Vおよび前記炭化物相を構成する元素からなる中間相を設けたことを特徴とする耐摩耗性部品。
  4. 前記炭化物相はSiCであることを特徴とする請求項3に記載の耐摩耗性部品。
  5. CrC相よりも硬質な炭化物の表面にカーボン粒子を複合化させる工程と、カーボン粒子と複合化された前記炭化物と鋼製本体とを撹拌混合しながらCr拡散浸透処理を行うことにより、前記鋼製本体の表面に、CrC相と、CrC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設ける工程とを備えたことを特徴とする耐摩耗性部品の製造方法。
  6. VC相よりも硬質な炭化物の表面にカーボン粒子を複合化させる工程と、カーボン粒子と複合化された前記炭化物と鋼製本体とを撹拌混合しながらV拡散浸透処理を行うことにより、前記鋼製本体の表面に、VC相と、VC相よりも硬質な炭化物相とが混合されてなる硬質被膜を設ける工程とを備えたことを特徴とする耐摩耗性部品の製造方法。
  7. 前記カーボン粒子の粒径は0.01〜0.1μmであることを特徴とする請求項5または6に記載の耐摩耗性部品の製造方法。
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