JP2008013693A - 自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物 Download PDF

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昌広 片山
Shigeyuki Kosaka
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Abstract

【課題】
本発明は、機械的特性、耐薬品性に優れ、吸湿性が少なく、低繊維膨張係数であり、異方性が低減された軽量化が可能な自動車外板部材およびその材料を提供することにある。
【解決手段】
本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)とスチレン系樹脂(SR)が重量比(TPU/GP)20/80〜90/10である組成物100重量部に対して強化繊維が25〜200重量部を配合してなる自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供する。更に、その長繊維強化熱可塑性樹脂組成物から成形される自動車外板部材を提供する。
【選択図】 なし

Description

本発明は長繊維強化熱可塑性樹脂組成物、更には、繊維強化された熱可塑性ポリウレタン樹脂とゴム質重合体存在下に芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体を主成分として含む単量体成分を共重合してなるグラフト共重合体、およびその繊維強化された樹脂による自動車外板部材に関する。
近年、自動車業界では燃料高騰と環境面への配慮から燃費向上を達成すべく、車体軽量化への要望が非常に強まっている。自動車外板部材においても従来の鋼板から樹脂への置き換えが急務となっている。しかし、自動車外板部材において要求される樹脂の有する機能としては、ガソリンやオイル、更には洗浄剤などに対する耐溶剤性および耐油性が重要である。更には、機械的特性,吸湿性が少なく寸法安定性良いこと、また、溶融加工温度が低いうえに流動性が良く成形加工性が優れる等、その要求は厳しいものがある。
例えば、特許文献1には、自動車用パネルをさらに軽量化する目的で、連続繊維からなる織物基材を補強繊維とするFRPからなる自動車用パネルが開示されているが、設計の自由度や生産効率の点で満足できるものではなかった。また、特許文献2には、アウターパネルがポリフェニレンエーテル/ポリアミドアロイからなり、インナーパネルが長繊維強化ポリアミド/ポリオレフィンアロイからなるテールゲートが軽量化やモジュール化の観点から提案されているが、ポリアミドによる吸水寸法変化のため、建て付け不具合や波打ち外観不良が問題になっている。吸水寸法変化の問題を解決する目的でポリカーボネート/ポリブチレンテレフタレートアロイ等も提案されているが、インナーパネルが長繊維強化ポリプロピレンのため、接着構造が必要であり、また、インナーパネルの繊維配向による線膨張の異方性がアウターパネルに影響を及ぼすが、線膨張の大きさや異方性に関する記載はない。
特開2002−127944公報 特開2003―118379公報
従って本発明は、機械的特性、耐薬品性に優れ、吸湿性が少なく、低繊維膨張係数であり、異方性が低減された軽量化が可能な自動車外板部材およびその材料を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、熱可塑性ポリウレタンとゴム質重合体存在下に芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体を主成分として含む単量体成分を共重合してなるグラフト共重合体の適切な配合、及び繊維強化方法を見出し、本発明を完成するに至った。
従って、本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)とスチレン系樹脂(SR)が重量比(TPU/SR)20/80〜90/10である組成物100重量部に対して強化繊維が25〜200重量部を配合してなる自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供する。
本発明はまた、スチレン系樹脂がゴム質重合体存在下に芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル単量体とを主成分として含む単量体成分を共重合してなるグラフト共重合体である前記記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供する。
更にまた本発明は、スチレン系樹脂において、シアン化ビニル単量体成分が10〜40重量%よりなる前記記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供する。
更に本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂が、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂である前記に記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供する。
本発明はまた、強化繊維が、ガラス、カーボン、シリコンカーバイド、玄武岩、ボロン製の無機繊維;ステンレス製の金属繊維;アラミド、レーヨン、ナイロン、ポリナフタレート、ポリエステル、セルロース製の有機繊維からなる群から選ばれた少なくとも一種の繊維を含むことを特徴とする前記記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供する。
更に本発明は、強化繊維がペレットの長さ方向に実質的に平行に配列しており、円柱状、角柱状またはテープ状に賦形され、3〜50mmのいずれかの長さに切断された前記記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物を提供する。
本発明は更に、前記のいずれかに記載の長繊維強化熱可塑性樹脂組成物から成形される自動車外板部材を提供する。
本発明は更に、成形体中に分散される強化繊維の重量平均繊維長が1.0mm以上である前記記載の自動車外板部材を提供する。
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂は、熱可塑性ポリウレタン樹脂とゴム質重合体存在下に芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体を主成分として含む単量体成分を共重合してなるグラフト共重合体を適切な比率とし、長繊維にて強化することにより、機械的特性など自動車外板部材として有用な特性を提供することができる。
本発明は自動車外板部材として有用な長繊維強化熱可塑性樹脂に関するもので、熱可塑性樹脂としては熱可塑性ポリウレタン樹脂と、ゴム質重合体存在下に芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体を主成分として含む単量体成分を共重合してなるグラフト共重合体との混合物から構成される。
熱可塑性ポリウレタン樹脂(以後、TPUと記載することもある)としては、特に限定はなく、ポリエーテル系でもポリエステル系でも使用できるが、好ましくはポリエーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂である。
上記TPUに使用される、原料イソシアネート化合物としては、特に制限はなく、芳香族系、脂肪族系、脂環族系など従来のものが使用できる。
イソシアネート化合物としては、具体的には、2,4-トルエンジイソシアネート、2,6-トルエンジイソシアネート、またはこれらの混合物、2,2'-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4'-ジフェニルメタンジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、ジベンジルジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネート、3-メチルペンタン-1,5-ジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレン-1,6-ジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;イソホロンジイソシアネート、シクロヘキサンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添トリメチルキシリレンジイソシアネート等の脂環族ジイソシアネートがある。さらに、これらのアダクト変性体、カルボジイミド変性体、アロファネート変性体、ビウレット変性体、ウレトジオン変性体、ウレトイミン変性体、イソシアヌレート変性体等の変性体も使用できる。これらは、単独であるいは2種以上の併用系で用いられる。
上記TPUに使用される、原料ポリオールとしては、具体的には、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、オクタンジオール、ジプロピレングリコールなどの飽和、不飽和の低分子グリコール類;n−ブチルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル等の低分子アルキルグリシジルエーテル類;ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール等の高分子ポリエーテルグリコール類;上記低分子グリコール類とアジピン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マレイン酸、フマル酸、こはく酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ダイマー酸などの二塩基酸もしくはこれらの無水物を脱水縮合せしめて得られる高分子ポリエステルグリコール類や、カプロラクトンなどの環状エステル化合物を開環重合して得られる高分子ポリエステルグリコール類等が挙げられる。中でも、好ましくは、高分子ポリエーテルグリコール類、低分子グリコール類、低分子アルキルグリシジルエーテル類などである。
スチレン系樹脂としては、少なくとも芳香族ビニル系単量体(又はスチレン系単量体)を重合成分とする樹脂(又は重合体)が挙げられる。
芳香族ビニル系単量体としては、例えば、スチレン、アルキル置換スチレン(例えば、ビニルトルエン、ビニルキシレン、p−エチルスチレン、p−イソプロピルスチレン、ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレンなど)、ハロゲン置換スチレン(例えば、クロロスチレン、ブロモスチレンなど)、α位にアルキル基が置換したα−アルキル置換スチレン(例えば、α−メチルスチレンなど)などが挙げられる。これらの芳香族ビニル系単量体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの芳香族ビニル単量体のうち、通常、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン(特にスチレン)などのスチレン系単量体が使用される。
スチレン系樹脂は、芳香族ビニル系単量体と共重合可能な単量体(共重合性単量体)との共重合体であってもよい。共重合性単量体(ビニル系単量体)には、シアン化ビニル系単量体、アクリル系単量体、ビニルエステル系単量体、不飽和多価カルボン酸又はその酸無水物、イミド系単量体などが含まれる。その他、ビニル系単量体は、塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル系単量体であってもよいが、溶着性の点から、非ハロゲン系単量体が好ましい。
シアン化ビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリロニトリル、ハロゲン化(メタ)アクリロニトリルなどが挙げられる。これらのシアン化ビニル系単量体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのシアン化ビニル系単量体のうち、通常、アクリロニトリルなどの(メタ)アクリロニトリルが使用される。
スチレン系樹脂(後述のゴム含有スチレン系樹脂では、ゴムを除くマトリックス樹脂としてのスチレン系樹脂)の重量平均分子量は、例えば、10,000〜1,000,000、好ましくは50,000〜500,000、さらに好ましくは100,000〜500,000程度であってもよい。
また、スチレン系樹脂は、樹脂組成物に耐衝撃性などの優れた特性を付与するという観点から、ゴム成分を含む樹脂(ゴム含有スチレン系樹脂)であってもよい。ゴム含有スチレン系樹脂は、スチレン系樹脂とゴム成分(又はゴム状重合体)との混合(又はブレンド)、共重合(グラフト重合、ブロック重合など)などにより、スチレン系樹脂で構成されたマトリックス中にゴム状重合体(ゴム成分)が粒子状に分散した重合体であってもよい。ゴム含有スチレン系樹脂は、通常、ゴム状重合体の存在下、少なくとも芳香族ビニル単量体を、慣用の方法(塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、乳化重合など)で重合することにより得られるグラフト共重合体(ゴムグラフトスチレン系重合体)である。なお、後述するように、本発明では、ゴム含有スチレン系樹脂として、塊状重合法で得られた樹脂を好適に用いることができる。
ゴム状重合体としては、例えば、ジエン系ゴム[ポリブタジエン(低シス型又は高シス型ポリブタジエン)、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体、イソブチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソブチレン−ブタジエン系共重合ゴムなど]、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリルゴム(ポリアクリル酸C2−8アルキルエステルを主成分とする共重合エラストマーなど)、エチレン−α−オレフィン系共重合体[エチレン−プロピレンゴム(EPR)など]、エチレン−α−オレフィン−ポリエン共重合体[エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)など]、ウレタンゴム、シリコーンゴム、ブチルゴム、水添ジエン系ゴム(水素化スチレン−ブタジエン共重合体、水素化ブタジエン系重合体など)などが挙げられる。なお、これらのゴム状重合体において、共重合体はランダム又はブロック共重合体であってもよく、ブロック共重合体には、AB型、ABA型、テーパー型、ラジアルテレブロック型の構造を有する共重合体等が含まれる。これらのゴム状重合体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
好ましいゴム成分は、共役1,3−ジエン又はその誘導体の重合体、特にポリブタジエン(ブタジエンゴム)、イソプレンゴム、スチレン−ブタジエン共重合体などのジエン系ゴムである。
ゴム含有スチレン系樹脂において、ゴム成分の含有量は、スチレン系樹脂全体に対して1〜60重量%、好ましくは3〜30重量%、さらに好ましくは5〜30重量%(特に10〜30重量%)程度である。
スチレン系樹脂で構成されたマトリックス中に分散するゴム状重合体の形態は、特に限定されず、サラミ構造、コア/シェル構造、オニオン構造などであってもよい。
分散相を構成するゴム状重合体の粒子径は、例えば、重量平均粒子径230〜3000nm、好ましくは240〜2000nm、さらに好ましくは240〜1500nm程度の範囲から選択できる。また、ゴム状重合体のグラフト率は、5〜150%、好ましくは10〜150%程度である。
なお、スチレン系樹脂は、慣用の方法(塊状重合、塊状懸濁重合、溶液重合、乳化重合など)を用いて得られる。例えば、ゴム非含有スチレン系樹脂は、芳香族ビニル系単量体(および必要に応じてシアン化ビニル系単量体、アクリル系単量体などの共重合性単量体)を慣用の方法(塊状重合、懸濁重合、塊状懸濁重合、溶液重合、乳化重合など)で重合することにより得ることができる。また、ゴム含有スチレン系樹脂は、通常、ゴム状重合体の存在下、少なくとも芳香族ビニル単量体を、慣用の方法(塊状重合、塊状懸濁重合、懸濁重合、溶液重合、乳化重合など)で重合することにより得られる。しかし、溶液重合、乳化重合などの方法では、反応系中の他の成分(重合に用いる溶媒、界面活性剤、重合開始剤、塩析に用いる塩など)に由来する不純物が樹脂中に混在しやすい。
そこで、本発明では、後述の有機酸(又はその塩)などの不純物が樹脂中に混在しにくい重合方法(懸濁重合、塊状重合、塊状懸濁重合など)により得られたスチレン系樹脂を好適に用いることができる。特に、塊状重合で得られたスチレン系樹脂は、乳化重合などで得られた樹脂に比べて、有機酸又はその塩、さらにはナトリウム、塩素および硫酸イオンなどの不純物の含有量を高いレベルで低減しやすく、結果として、樹脂組成物中のこれらの不純物の含有量を低減させるのに有効である。
このため、スチレン系樹脂は、塊状重合法で得られた樹脂、すなわち、少なくとも芳香族ビニル系単量体を塊状重合することにより得られた樹脂[例えば、芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体及び/又はアクリル系単量体とを塊状重合して得られた共重合体、ゴム状重合体の存在下で少なくとも芳香族ビニル系単量体を塊状重合して得られたゴム含有スチレン系樹脂など]であってもよい。
代表的なスチレン系樹脂としては、例えば、ゴム成分を含有しないスチレン系樹脂(ゴム非含有スチレン系樹脂){例えば、ポリスチレン(GPPS)、芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体及び/又はアクリル系単量体との共重合体[例えば、スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体(MS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン−メタクリル酸メチル共重合体など]、芳香族ビニル系単量体と無水不飽和カルボン酸との共重合体[例えば、スチレン−無水マレイン酸共重合体(SMA樹脂)など]など}、ゴム含有スチレン系樹脂{例えば、耐衝撃性ポリスチレン(HIPS)、メタクリル酸メチル変性HIPS(透明HIPS)、スチレン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体(ABS樹脂)、メタクリル酸メチル変性ABS樹脂(透明ABS樹脂)、α−メチルスチレン変性ABS樹脂、イミド変性ABS樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル−ブタジエン共重合体(MBS樹脂)、AXS樹脂、メタクリル酸メチル変性AXS樹脂など}が挙げられる。なお、前記AXS樹脂とは、ゴム成分X(アクリルゴム、塩素化ポリエチレン、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)にアクリロニトリルAとスチレンSとがグラフト重合した樹脂を指し、具体的には、アクリロニトリル−アクリルゴム−スチレン樹脂(AAS樹脂)、アクリロニトリル−エチレン・プロピレンゴム−スチレン樹脂(AES樹脂)などが挙げられる。ゴム含有スチレン系樹脂(およびゴム非含有スチレン系樹脂)は、特に、塊状重合で得られた樹脂であってもよい。
これらのスチレン系樹脂のうち、耐衝撃性ポリスチレン、アクリル系単量体及び/又はシアン化ビニル系単量体を重合成分(又は共重合成分)とするスチレン系樹脂[アクリル系単量体単位及び/又はシアン化ビニル系単量体単位を構成単位とするスチレン系樹脂、例えば、芳香族ビニル系単量体とシアン化ビニル系単量体及び/又はアクリル系単量体との共重合体(例えば、AS樹脂などのスチレン系単量体とシアン化ビニル系単量体との共重合体)などのゴム成分を含有しないスチレン系樹脂、アクリル系単量体及び/又はシアン化ビニル系単量体を共重合成分とするゴム含有(ゴムグラフト)スチレン系樹脂(ゴム成分にアクリル系単量体及び/又はシアン化ビニル系単量体とスチレン系単量体とがグラフト重合した共重合体、例えば、ABS樹脂、AAS樹脂、AES樹脂、MBS樹脂、メタクリル酸変性ABS樹脂など)など]などが好ましい。これらのスチレン系樹脂は、前記のように、特に塊状重合法で得られた樹脂であるのが好ましい。
これらのスチレン系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
なお、スチレン系樹脂に含まれるナトリウム、塩素及び硫酸イオンの割合は、例えば、合計で10ppm(μg/g)以下(例えば、0又は検出限界〜10ppm)、好ましくは0〜5ppm、さらに好ましくは0〜1ppm(特に0〜0.5ppm)程度であってもよい。
このようなナトリウム、塩素及び硫酸イオンは、例えば、ゴム含有スチレン系樹脂の製造過程で混入するが、このような元素やイオンが存在すると、レーザー溶着性が低下し、ガス発生の原因ともなる。これらの元素やイオンの含有量は、スチレン系樹脂を精製することにより低減してもよいが、製造方法の調整や選択により低減してもよい。例えば、前記のように、乳化重合や懸濁重合、溶液重合(特に乳化重合)でスチレン系樹脂を製造する場合には、重合に用いる溶媒、界面活性剤、重合開始剤、塩析に用いる塩などに由来する元素やイオンが樹脂に混入するため、塊状重合で製造したスチレン系樹脂を用いてもよい。
本発明のスチレン系樹脂に占めるゴム質重合体の割合は通常3〜40重量%で、好ましくは5〜35重量%、特に好ましくは10〜30重量%程度である。ゴム質重合体の比率が3重量%未満では耐衝撃性が悪く、40重量%を超えると耐熱性などが悪くなる。
また、本発明のスチレン系樹脂に占めるシアン化ビニル単量体の配合比は10〜40重量%、好ましくは15〜40重量%である。シアン化ビニル単量体10重量%未満では樹脂の耐薬品性、剛性及び耐熱性が劣り、40重量%を超えると、他の成分の比率が減少して、耐衝撃性などが悪化する。
熱可塑性ポリウレタン樹脂とスチレン系樹脂の混合比は通常、重量比で20/80〜90/10である。好ましくは、30/70〜80/20であり、特に好ましくは40/60〜70/30程度である。熱可塑性ポリウレタン樹脂が20未満では機械的強度が不足し、スチレン系樹脂が10未満では軽量化が不十分となり、また、流動性が悪くなるため成形性に劣る。
本発明で使用される強化用繊維としては、ガラス、カーボン、シリコンカーバイド、玄武岩、ボロン製の無機繊維;ステンレス製の金属繊維;アラミド、レーヨン、ナイロン、セルロース製の有機繊維からなる群から選ばれた少なくとも一種が挙げられる。好ましくは、ガラス、カーボン、玄武岩製の無機繊維;ステンレス製の金属繊維である。強化繊維はこれらのものを複数組み合わせることも好ましい。
強化用繊維としては、少なくともマトリックス樹脂であるTPUよりも高弾性のものを選択し、マトリックス樹脂の剛性を強化する働きの大きい繊維が好ましい。すなわちガラス、カーボン及びステンレスが特に好ましい。強化用繊維は、長繊維でも、短繊維でもよいが、好ましくは長繊維であり、繊維の長さは2〜50mm、好ましくは4〜25mmである。また、必要に応じて長繊維と短繊維の混合状態で強化させることもできる。
ガラス繊維の種類としては、E−ガラス、S−ガラス、C−ガラス、AR−ガラス、T−ガラス、D−ガラス及びR−ガラス等が挙げられる。これらは、市販品が使用できて、通常、複数のフィラメントを集めた束を、コイル状に巻きとった、いわゆるロービングの形態をしている。
ガラス繊維の繊維径は、3〜100μmのものが適している。上記範囲未満では、ガラス含有量が多い場合、相対的にガラス繊維数が増すため樹脂の含浸が困難となり、上記範囲を超えると成形品の表面外観が著しく悪化する。好ましくは4〜30μm径であり、特に好ましくは5〜25μm、最適には9〜20μmである。
ガラス繊維はカップリング剤を含む表面処理剤で表面処理されていてもよい。カップリング剤としてはアミノシラン、エポキシシラン、アミドシラン、アジドシラン、アクリルシランのようなシランカップリング剤、チタネート系カップリング剤及びこれらの混合物が利用できる。これらの内、アミノシランとエポキシシランが良く、特にアミノシランカップリング剤が好ましい。ガラス繊維は表面処理剤を含むバインダーにより集束されていてもよい。
カーボン繊維としては、石油精製後の残査(ピッチ)を原料とするピッチ系及びポリアクリロニトリルを原料とするPAN系のどちらでも使用できるが、現在市販されており、比較的容易に入手できるものはPAN系カーボン繊維である。カーボン繊維もコイル状に巻きとられたロービングの形態をしているものが市販されており、カーボン繊維径は5〜7μmのものが好ましい。長繊維の場合、5μm未満では、カーボン含有量が多い場合、相対的に繊維数が増すため樹脂の含浸が困難となり、一方、7μmを超えるものは現在一般的に市販されていない。カーボン繊維はバインダーを含む表面処理剤による表面処理を施されてもよい。バインダーの種類としては特に限定されないが、エポキシ系バインダーが好ましい。
ステンレス繊維としては、SUS−304製及びSUS−316L製などが市販されており、いずれかあるいは混合して使用可能である。海岸近くの建物などに使用される場合、湿気とともに塩化物イオンが多い為、より耐食性が高いSUS−316Lが好ましいが、特に限定されるものではない。ステンレス繊維もロービング形態のものが利用できる。また、繊維径は6〜35μmの内いずれでも選択できるが、ガラス繊維の場合と同様の理由で、7〜30μmが好ましく、8〜20μmのものが特に好ましい。ステンレス繊維は、種類により、パラフィンによりサイジングされているものもあるが、長繊維でパラフィンによりサイジングされているものは、含浸時にステンレス繊維の摩擦による折損を低減することができ、また繊維束が容易には開繊しないので、取扱いやすい反面、樹脂とステンレス繊維の密着性(濡れ性)を阻害する場合があるので、サイジングの有無はどちらが好ましいとは断定できない。
また、本発明で使用する玄武岩繊維は、熱可塑性樹脂との接着性改良のために各種表面処理剤により処理したものが好ましい。
表面処理剤としてはシランカップリング剤が好ましく、シランカップリング剤としては、分子中にエポキシ基、ビニル基、アミノ基、メタクリル基、アクリル基、及び直鎖アルキル基のいずれか1つを有するシランカップリング剤などが使用できる。シランカップリング剤は1種でも良く、2種以上を混合して用いることもできる。シランカップリング剤の中でも、特に、分子中にエポキシ基、アミノ基、直鎖アルキル基を有するエポキシシラン系、アミノシラン系、直鎖アルキルシラン系が好適である。エポキシシラン系シランカップリング剤のエポキシ基としては、グリシジル基、脂環式エポキシ基等が好適であり、かかるシランカップリング剤としては、日本ユニカー(株)製A−186、A−187、AZ−6137、AZ−6165(以上、商品名)等が具体的に挙げられる。アミノシラン系シランカップリング剤としては、1級アミン、2級アミン或いはその双方を有するものが挙げられ、日本ユニカー(株)製A−1100、A−1110、A−1120、Y−9669、A−1160(以上、商品名)等が具体的に挙げられる。また、直鎖アルキルシラン系としては、ヘキシル基、オクチル基、デシル基を有するものが挙げられ、日本ユニカー(株)製AZ−6171、AZ−6177(以上、商品名)、信越シリコーン(株)製KBM−3103C(商品名)等が具体的に挙げられる。中でもアミノシラン系が好ましい。特に、γ−アミノプロピルトリアルコキシシランは好適である。
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂組成物は長さ方向に同一長さの繊維を含浸したペレットとして製造することが好ましい。その製造方法は、強化用連続繊維を引きながら熱可塑性樹脂を繊維に含浸させる引き抜き成形法により得られる。例えば、上記熱可塑性樹脂に必要に応じて樹脂添加剤を加えて、連続繊維をクロスヘッドダイを通して引きながら、熱可塑性樹脂を押出機から溶融状態でクロスヘッドダイに供給して強化用連続繊維に、熱可塑性樹脂を含浸させ、溶融含浸物を加熱し、冷却後、引き抜き方向と直角に切断して得られるので、該ペレットの長さ方向に強化繊維が同一長さで平行配列している。引き抜き成形は、基本的には連続した強化用繊維束を引きながら樹脂を含浸するものであり、上記クロスヘッドの中を繊維束を通しながら押出機等からクロスヘッドに樹脂を供給し含浸する方法の他に、樹脂のエマルジョン、サスペンジョンあるいは溶液を入れた含浸浴の中を繊維束を通し含浸する方法、樹脂の粉末を繊維束に吹きつけるか粉末を入れた槽の中を繊維束を通し繊維に樹脂粉末を付着させたのち樹脂を溶融し含浸する方法等が知られており、本発明ではいずれも利用できる。特に好ましいのはクロスヘッド方法である。また、 これらの引き抜き成形における樹脂の含浸操作は1段で行うのが一般的であるが、これを2段以上に分けてもよく、さらに含浸方法を異にして行ってもかまわない。
本発明において、繊維強化された熱可塑性ポリウレタン樹脂と、ゴム質重合体存在下に芳香族ビニル単量体、シアン化ビニル単量体を主成分として含む単量体成分を共重合してなるスチレン系樹脂をドライブレンドして、成形に用いることも可能であるし、熱可塑性ポリウレタン樹脂と前記スチレン樹脂の混合された樹脂を繊維に含浸させて成形に用いることもできる。また、前記スチレン系樹脂を繊維に含浸し、熱可塑性ポリウレタン樹脂とドライブレンドして成形に使用することも可能である。
一般的な成形方法及び成形装置では、材料を可塑化する際にスクリュの回転によって生じる剪断が大きく、繊維を折損させてしまう確率が大きいため、使用可能ではあるが、あまり好ましくない。従って成形機メーカー各社の長繊維強化熱可塑性樹脂用に開発した可塑化システムを持つ成形機を用いる事が好ましい。
また、繊維長を保護する他の成形条件としては、マトリックス樹脂に対して強化繊維を添加していない(非強化の)状態で成形する際の一般的可塑化温度より10〜30℃高めの温度設定とするなど、可塑化による剪断を低減する事が望ましい。更に金型及び/又はダイの設計においては、特に限定されるものではないが、樹脂の流路はその断面を出来得る限り広く設計し、また樹脂流路の形状についても検討した上で、圧力損失の低減された設計を施す事が繊維長を保護する上で望ましい。
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲内で、酸化防止剤、耐熱安定剤、光安定剤、耐候安定剤、加水分解抑制剤、可塑剤、着色剤、難燃化剤、発泡剤、造核剤、相溶化剤等の各種樹脂添加物、タルク、シリカ及び顔料等の粉末状の無機充填材、滑剤、展着剤等を含んでいても構わない。従って、繊維強化ポリウレタン樹脂組成物のマトリックス樹脂とは、マトリックス樹脂の他に上記添加物、充填材等を含んだものも含まれる。充填材としては、通常のものの他に、チタン酸カリウィスカー、シリコンカーバイドウィスカー、グラファイトウィスカー、窒化シリコンウィスカー、アルミナ−酸化ホウ素ウィスカー、酸化亜鉛ウィスカー等のウィスカーを含めてもよい。
酸化防止剤や熱安定剤を添加することは、繊維強化ポリウレタン樹脂組成物ペレットの製造及び成形時の熱履歴によって生じる樹脂の酸化、着色、分解、解重合を抑制することに有用な方法である。また、加水分解抑制剤は高温多湿の環境下での長期間の使用に対して、安定的に機械的特性や表面外観の劣化防止に有効である。例えば熱可塑性ポリウレタン系樹脂の場合、加水分解を促進するカルボン酸を捕捉するカルボン酸捕捉剤を添加することによって顕著な劣化防止効果を発揮させることが出来る。
使用される好ましい酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤が挙げられる。フェノール系酸化防止剤としては、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス{3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル}メタン等が挙げられ、中でもヒンダードフェノール系化合物が好ましく、例えば2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノール)、ビス{3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)ブチリックアシッド}グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−sec−ブチル−6−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス{2−t−ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−t−ブチル−5−メチルベンジル)フェニル}テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス{(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル}イソシアヌレート、テトラキス{メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン、2−t−ブチル−4−メチル−6−(2’−アクリロイルオキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルベンジル)フェノール、3,9−ビス(1’,1’−ジメチル−2’−ヒドロキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサピロ{5,5}ウンデカン、ビス{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)}プロピオネート等が挙げられる。これらの内では、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−t−ブチルベンジル)イソシアヌレート、テトラキス{メチレン−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート}メタン等が好ましい。
リン系酸化防止剤としては、アルキルホスファイト、アルキルアリールホスファイト、アルキルホスフォナイト、アリールホスフォナイト等を挙げることができ、具体的にはジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)−4,4’−ビフェニレンホスファナイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト、ビス(2,4−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトール−ジホスファイト、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルホスファイト−5−t−ブチルフェニル)ブタン等を例示することができる。イオウ系酸化防止剤としては、具体的にジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ジミリスチル−3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルジラウリル−3,3’−チオジプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(3−ラウリルチオプロピオネート)等を挙げることができる。
本発明の長繊維強化熱可塑性樹脂の熱可塑性樹脂は熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)とスチレン系樹脂(SR)で少なくとも構成されるが、また他の熱可塑性樹脂を含んでいてもよい。このような他の熱可塑性樹脂としては、レーザーを透過可能であれば特に限定されず、用途に応じて適宜選択でき、例えば、例えば、ポリアミド系樹脂(ポリアミド5、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド6/66、ポリアミド6/11などの脂肪族ポリアミド系樹脂;ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミドMXDなどの芳香族ポリアミド系樹脂;脂環族ポリアミド系樹脂など)、ポリカーボネート系樹脂(ビスフェノールA型ポリカーボネートなどのビスフェノール型ポリカーボネート、水添ビスフェノール型ポリカーボネートなど)、ポリフェニレンオキシド系樹脂[ポリフェニレンオキシド、変性ポリフェニレンオキシド(ポリスチレンとのブレンド、ポリスチレンがグラフトしたポリフェニレンオキシドなど)など]、オレフィン系樹脂{ポリエチレン(低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンなども含む)、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー、エチレン−プロピレンゴムなどのオレフィンの単独又は共重合体(エラストマーも含む)、環状オレフィン系樹脂など}、アクリル系樹脂、ビニル系樹脂(塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)、熱可塑性エラストマー(スチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマーなど)などが挙げられる。これらの他の熱可塑性樹脂は、結晶性樹脂であってもよく、非結晶性樹脂であってもよい。これらの他の熱可塑性樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
代表的な他の熱可塑性樹脂には、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂(例えば、ポリメタクリル酸メチルなどのポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステルなど)などが挙げられる。また、樹脂組成物の難燃性を向上させるという観点からは、熱可塑性樹脂(A)は、ポリカーボネート系樹脂を含んでいてもよく、例えば、熱可塑性樹脂(A)は、ポリエステル系樹脂(芳香族ポリエステル系樹脂)とスチレン系樹脂(ゴム含有スチレン系樹脂)と、ポリカーボネート系樹脂とで構成してもよい。
ポリカーボネート系樹脂としては、例えば、少なくとも芳香族ジオール成分[例えば、ビスフェノール類(ビスフェノールAなど)など]で構成されたジオール成分と、カーボネート前駆体とを反応させて得られるポリカーボネート樹脂(例えば、芳香族ポリカーボネート)などが挙げられる。
ビスフェノール類としては、例えば、ビス(ヒドロキシフェニル)アルカン類[例えば、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビス(ヒドロキシフェニル)C1−4アルカンなど]、ビス(ヒドロキシフェニル)シクロアルカン類[例えば、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどのビス(ヒドロキシフェニル)C5−8シクロアルカンなど]、ビス(ヒドロキシフェニル)スルホン類、ビス(ヒドロキシフェニル)スルフィド類、ビス(ヒドロキシフェニル−アルキル)アレーン類[例えば、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ジフェノールなど]などが含まれる。ビスフェノール類は、単独で又は2種以上組みあわせてもよい。
また、ジオール成分は、ビスフェノール類と他のジオール成分{例えば、脂肪族ジオール[例えば、アルカンジオール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−ペンタンジオールなどのC2−10アルカンジオール)など]、脂環族ジオール化合物[例えば、シクロペンタンジメタノール、シクロヘキサンジメタノールなどのジ(ヒドロキシC1−4アルキル)C5−8シクロアルカン]、芳香脂肪族ジオール[例えば、1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノールなどのジ(ヒドロキシC1−4アルキル)C6−10アレーンなど]など}とで構成してもよい。
カーボネート前駆体としては、例えば、カーボネート類[例えば、ジアリールカーボネート(ジフェニルカーボネートなど)ジアルキルカーボネート(ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネートなど)などの炭酸ジエステル類]、カルボニルハライド類[例えば、ホスゲン類(ホスゲン、ジホスゲン、トリホスゲンなど)など]、ハロホルメート類[例えば、非芳香族ビスハロホルメート(エチレングリコールビスクロロホルメート、1,4−ブタンジオールビスクロロホルメート、1,6−ヘキサンジオールビスクロロホルメートなどのC2−10アルカンジオールビスハロホルメート;ジエチレングリコールビスクロロホルメート、トリエチレングリコールビスクロロホルメートなどのポリC2−4アルカンジオールビスハロホルメートなど)、芳香族ビスハロホルメート(例えば、ハイドロキノンビスクロロホルメート、レゾルシノールビスクロロホルメートなどのジヒドロキシアレーンビスハロホルメート;ビスフェノールA−ビスクロロホルメートなどのビスフェノール類のビスハロホルメート)など]などが挙げられる。カーボネート前駆体は、単独で又は2種以上組みあわせて用いてもよい。
好ましいポリカーボネート系樹脂としては、芳香族ポリカーボネート系樹脂(芳香族ジオール成分を重合成分とするポリカーボネート系樹脂)、特に、ビスフェノール型ポリカーボネート系樹脂(ビスフェノール類を重合成分とするポリカーボネート系樹脂)が挙げられる。後述する特定の難燃剤と芳香族ポリカーボネート系樹脂とを組み合わせることにより、より一層効率よく前記樹脂組成物の難燃性などを向上することができる。
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
<使用した原材料>(先頭の番号を持って以降は記載する場合もある)
ABS−1:ABS樹脂(塊状重合法により得られたポリマー、ゴム種:ポリブタジエン、ゴム含有量20重量%、マトリックスを構成するモノマー成分の共重合比:スチレン/アクリロニトリル=77/23(重量比)、ゴム重量平均粒径1300nm)
ABS−2:ABS樹脂(乳化重合法により得られたポリマー、酸凝固物、ゴム種:ポリブタジエン及びスチレン−ブタジエン共重合体、ゴム含有量20重量%、マトリックスを構成するモノマー成分の共重合比:スチレン/アクリロニトリル=74/26(重量比)、ゴム重量平均粒径350nm)
TPU−1:プラストロンTPU−GF60−01(ダイセルポリマー株式会社製ウレタン系長繊維ガラス繊維60%強化樹脂(ペレット長11mm))
TPU−2:プラストロンTPU−GF40−01(ダイセルポリマー株式会社製ウレタン系長繊維ガラス繊維40%強化樹脂(ペレット長11mm))
<試験方法>
引張試験:ISO 527−1に準拠
曲げ試験:ISO178に準拠
シャルピー衝撃試験:ISO179/1eA(エッジワイズ)に準拠
比重測定:電子比重計EW−200SG(ミラージュ貿易製)にて測定
線膨張係数:150角平板(厚み=3mm,ゲート幅=150mm)のほぼ中央部を流動方向(MD)と流動直角方向(TD)に試験片を切り出し、試験片長手方向での線膨張係数を測定した。試験片:20×10×3(mm);測定範囲:40℃〜80℃;単位:×10−5(1/K)
そり測定:120角平板(20mmサイドゲート、厚み2mm)を成形温度250℃、金型温度60℃で成形した。これを試料として、定盤の上で平板4角のうちの一点を押さえ対角線上の角の高さ(浮き上がり)を測定して、そり量の判断とした。4角すべてにおいて測定を実施、最も大きい値をそり量とした。測定機:高さゲージ(株式会社ミツトヨ製);単位:mm
繊維長測定方法(重量平均繊維長):成形品から約5gの試料を切出し、650℃で灰化して繊維を取り出す。取り出した繊維の一部(約1000本)から重量平均繊維長を求めた。
実施例1
TPU−1を67重量部、ABS−1を33重量部(ガラス繊維含量40重量%となる組成)をドライブレンドして、シリンダー温度250℃、金型温度60℃に設定した射出成形機((株)日本製鋼所製、J−150EII 長繊維専用スクリュー 背圧20%設定)にて機械物性測定用の試験片を作成し引張試験、曲げ試験、シャルピー衝撃試験および比重試験を測定した。同様に線膨張係数測定用の150mm角平板(厚み=3mm、ゲート幅=150mm)を成形し、そのほぼ中央部を流動方向(MD)と流動直角方向(TD)に試験片を切り出し、試験片長手方向での線膨張係数を測定した。更に、そり測定用の120mm角平板(厚み=2mm、20mmサイドゲート)を成形し、そり試験に供した。また、そり測定用120角平板の一部(約5g)の試料を切出し繊維長測定に使用した。
実施例2
材料としてABS−1の換わりにABS−2を33重量部使用した以外は実施例1と同様な操作を実施した。
比較例1
材料としてTPU−2およびABS−1を使用せずに、TPU−2を100%使用した以外は実施例1と同様な操作を実施した。
比較例2
材料としてTPU−2を38重量部、ABS−2を62重量部(ガラス繊維濃度15重量%となる組成)使用した以外は実施例1と同様な操作を実施した。
比較例3
射出成形機の条件を背圧90%設定とした以外は実施例2と同じ操作を実施した。
実施例、比較例の測定結果は表1に示した。
Figure 2008013693






線膨張係数測定用の150mm角平板(厚み=3mm、ゲート幅=150mm)を示し、そのほぼ中央部を流動方向(MD)と流動直角方向(TD)に試験片を切り出している。
符号の説明
1 射出ゲート
2 射出流動方向を示す矢印
3 流動方向(MD)の試験片採取箇所
4 流動直角方向(TD)の試験片採取箇所

Claims (8)

  1. 熱可塑性ポリウレタン樹脂(TPU)とスチレン系樹脂(SR)が重量比(TPU/SR)20/80〜90/10である組成物100重量部に対して強化繊維が25〜200重量部を配合してなる自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
  2. スチレン系樹脂がゴム質重合体存在下に芳香族ビニル系単量体、シアン化ビニル単量体とを主成分として含む単量体成分を共重合してなるグラフト共重合体である請求項1記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
  3. スチレン系樹脂において、シアン化ビニル単量体成分が10〜40重量%よりなる請求項1記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
  4. 熱可塑性ポリウレタン樹脂が、ポリエーテル系ポリウレタン樹脂である請求項1に記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
  5. 強化繊維が、ガラス、カーボン、シリコンカーバイド、玄武岩、ボロン製の無機繊維;ステンレス製の金属繊維;アラミド、レーヨン、ナイロン、ポリナフタレート、ポリエステル、セルロース製の有機繊維からなる群から選ばれた少なくとも一種の繊維を含むことを特徴とする請求項1記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
  6. 強化繊維がペレットの長さ方向に実質的に平行に配列しており、円柱状、角柱状またはテープ状に賦形され、3〜50mmのいずれかの長さに切断された請求項1記載の自動車外板部材用長繊維強化熱可塑性樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の長繊維強化熱可塑性樹脂組成物から成形される自動車外板部材。
  8. 成形体中に分散される強化繊維の重量平均繊維長が1.0mm以上である請求項7記載の自動車外板部材。
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