JP2008013621A - セルロース繊維強化成形体とその製造方法 - Google Patents

セルロース繊維強化成形体とその製造方法 Download PDF

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博昭 近藤
Hiroyoshi Sen
裕喜 撰
Hideo Iwai
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Abstract

【課題】成形不良を起こすことなしに厚肉の成形品を得ることのできる軽量のセルロース繊維強化成形体とそれを効率的に製造する方法を提供する。
【解決手段】上記製造法を、互いに絡み合ったセルロース繊維を単独で或いは粉末状の樹脂成分と共に溶媒中で攪拌してスラリーを形成させ、溶媒を凍結乾燥により除去して得られる、セルロース繊維からなる綿状体或いは樹脂成分を含有するセルロース繊維からなる綿状体とし、前者の綿状体には樹脂成分を含浸させた後、後者綿状体はそのまま、加熱下で成形するものとする。該セルロース繊維としては、その少なくとも一部をパルプの叩解または機械的解砕によってミクロフィブリル化したものとするのがよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、セルロース繊維強化成形体とその製造方法に関し、さらに詳しくは、成形不良を起こすことなしに厚肉の成形品を得ることのできる軽量のセルロース繊維強化成形体とそれを効率的に製造する方法に関する。
従来よりパルプ等の植物繊維は製紙原料として用いられている。紙はパルプ繊維が絡み合い、パルプが乾燥により凝集して水素結合することで強度が発現され、叩解によりパルプ表面のミクロフィブリル化を進めることで紙の強度が向上するし、また、紙に樹脂を含浸させることにより機械強度や耐水性等の諸物性が向上することが一般によく知られている。
また、ミクロフィブリル化したセルロースが互いに絡み合うことで強度を発現することに注目した提案がなされており、例えば熱可塑性ポリマーマトリックスとミクロフィブリルセルロース充填材とを含む組成物(特許文献1参照)、ミクロフィブリル化した繊維及びキトサンからなる生分解性の耐水性被膜(特許文献2参照)、セルロースミクロフィブリルを抄紙してなる曲げ強度に優れた高強度材料(特許文献3参照)が知られている。
特表平9−509694号公報 特開平2−127486号公報 特許第3641690号
また、紙は、一般的に、パルプをワイヤーパートで抄紙し、ロールでプレスした後にドライヤーで乾燥することにより得られるが、かかる乾燥工程において厚肉成形品を得ようとする場合、外部から熱を加えて水分を蒸発させているために、成形品表面が先に凝集して固化してしまう、成形品内部の水分までも除去しようとすると表面にクラックが走り、成形不良を起こす、乾燥が内部まで均一に進まない為に水素結合による凝集固化状態にムラが多く均一寸法の成形品を得がたいといった種々の問題を生じる。
本発明の課題は、このような事情の下、成形不良を起こすことなしに厚肉の成形品を得ることのできる軽量のセルロース繊維強化成形体とそれを効率的に製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、互いに絡み合ったセルロース繊維を単独で或いは粉末状の樹脂成分と共に溶媒中で攪拌してスラリーを形成させ、溶媒を凍結乾燥により除去して得られる、セルロース繊維からなる綿状体或いは樹脂成分を含有するセルロース繊維からなる綿状体について、前者には樹脂成分を含浸させた後、後者はそのままで、加熱下で成形することより、所望のセルロース繊維強化成形体が得られることを見出し、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、互いに絡み合ったセルロース繊維を溶媒中で攪拌してスラリーを形成させた後、溶媒を凍結乾燥により除去し、次いで、得られたセルロース繊維からなる綿状体に、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分を含浸させた後、加熱下で成形することを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、互いに絡み合ったセルロース繊維と熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の粉末状の樹脂成分とを溶媒中で攪拌してスラリーを形成させた後、溶媒を凍結乾燥により除去し、次いで、得られた樹脂成分を含有するセルロース繊維からなる綿状体を加熱下で成形することを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1又は2の発明において、セルロース繊維がパルプであることを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第3の発明において、セルロース繊維が、叩解または機械的解砕によってミクロフィブリル化されていることを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1〜4のいずれかの発明において、樹脂成分が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレートからなる熱可塑性樹脂、又はフェノール樹脂又はエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂であることを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1〜5のいずれかの発明において、樹脂成分の配合量が、セルロース繊維100質量部に対して5〜40質量部であることを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1〜6のいずれかの発明において、セルロース繊維が、スラリー中に固形分として20〜60質量%の割合で含有されることを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7のいずれかの発明において、スラリー中に、さらに発泡剤を配合することを特徴とする製造方法が提供される。
また、本発明の第9の発明によれば、互いに絡み合ったセルロース繊維成分と、それに充填された樹脂成分とを含有することを特徴とする第1〜8のいずれかの発明に記載の方法により得られたセルロース繊維強化成形体が提供される。
また、本発明の第10の発明によれば、第9の発明において、厚さが4mm以上の肉厚のものであることを特徴とするセルロース繊維強化成形体が提供される。
また、本発明の第11の発明によれば、第10の発明において、厚さが4〜50mmであることを特徴とするセルロース繊維強化成形体が提供される。
本発明によれば、成形性に優れた軽量のセルロース繊維強化成形体が得られ、好ましくはさらに厚肉のものが得られるという利点がある。
本発明は、互いに絡み合ったセルロース繊維を単独で或いは粉末状の樹脂成分と共に溶媒中で攪拌してスラリーを形成させ、溶媒を凍結乾燥により除去して得られる、セルロース繊維からなる綿状体或いは樹脂成分を含有するセルロース繊維からなる綿状体とし、前者の綿状体には樹脂成分を含浸させた後、後者綿状体はそのまま、加熱下で成形するものである。
以下、本発明に用いられる成分、具体的製造法、本発明で得られる成形体の形態等について詳細に説明する。
1.本発明に用いられる成分
<セルロース繊維>
本発明に用いられるセルロース繊維は、互いに絡み合ったものであれば特に制限されるものではない。例えば、パルプとしては、木材や、麻、わらなどの他の植物由来のものが一般的であり、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ(サルファイトパルプ)、ソーダパルプ等の化学パルプ(ケミカルパルプ)や、機械パルプ(メカニカルパルプ)や、ケミグランドパルプなどが用いられるが、より強固な絡み合いを得るには繊維径の小さい長繊維が好ましく、また、スラリー中のセルロース固形分が多いほどよい。
パルプの場合は、その可撓性により強固な絡み合いが得られやすく、スラリー中でネットワークを形成しやすく、また、乾燥時に繊維同士の接点に適度な水素結合を生じ、製造時の綿状物の形状を保持しやすいと共に、成形品の強度が発現し易いし、また、さらに叩解してミクロフィブリル化させることにより繊維同士の接点が増え強固なネットワークを形成するので好ましく、特にセルロース繊維が叩解または機械的解砕によってミクロフィブリル化されているもの、すなわちミクロフィブリル化セルロース繊維が該セルロース繊維の少なくとも一部を構成するもの、さらにはミクロフィブリル化セルロース繊維のみからなるものが好ましい。
<樹脂成分>
本発明に用いられる樹脂成分については特に制限されることはなく、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、酢酸ビニル樹脂、ABS樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン、アセタール樹脂、ポリカーボネート、繊維素プラスチック、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリグルタミン酸、ポリリジン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等のポリエーテル、ポリ‐3‐ヒドロキシブチレート、ポリ‐4‐ヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバレレート、ポリエチレンアジペート、ポリカプロラクトン、ポリプロピオラクトン等のポリエステルなどの熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリウレタン樹脂、ケイ素樹脂、ポリイミド樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられるが、好ましくはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、フェノール樹脂、エポキシ樹脂等の汎用樹脂が挙げられる。
セルロース繊維と樹脂成分との配合割合については、セルロース繊維100質量部に対して、樹脂成分を通常5〜40質量部、好ましくは15〜30質量部、より好ましくは20〜25質量部の割合で配合させるのがよい。この樹脂成分の配合割合が低すぎるとセルロース繊維間に入る樹脂成分の量にムラが生じやすく、また、高すぎても繊維同士の接点(交点)が少なくなり、絡み合いが得られないため、十分な強度が得られなくなるので好ましくない。
2.具体的製造法、
本発明において、セルロース繊維強化成形体は、次のようにして製造することができる。
第1の方法は、互いに絡み合ったセルロース繊維を溶媒中で攪拌してスラリーを形成させた後、溶媒を凍結乾燥により除去し、次いで、得られたセルロース繊維からなる綿状体に、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分を含浸させた後、加熱下で成形するものであり、第2の方法は、互いに絡み合ったセルロース繊維と熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の粉末状の樹脂成分とを溶媒中で攪拌してスラリーを形成させた後、溶媒を凍結乾燥により除去し、次いで、得られた樹脂成分を含有するセルロース繊維からなる綿状体を加熱下で成形するものである。
第1の方法におけるスラリーは、互いに絡み合ったセルロース繊維を水などの溶媒中で攪拌することにより調製される。
斯かるセルロース繊維としては、通常パルプが用いられる。パルプとしては、木材や、麻、わらなどの他の植物由来のものが一般的であり、クラフトパルプ、亜硫酸パルプ(サルファイトパルプ)、ソーダパルプ等の化学パルプ(ケミカルパルプ)や、機械パルプ(メカニカルパルプ)や、ケミグランドパルプなどが用いられるが、より強固な絡み合いを得るには繊維径の小さい長繊維が好ましく、また、スラリー中のセルロース固形分が多いほどよい。
また、第2の方法におけるスラリーは、上記セルロース繊維と粉末状の樹脂成分を水などの溶媒中で攪拌することにより調製される。この場合、スラリー中のセルロース繊維量は樹脂の粒径や後の成形条件、得ようとする成形体の強度等の使用目的、用途などに合わせて調整されるものであるが、凍結乾燥する際にセルロース繊維量が少なすぎると綿状物内から樹脂が抜け落ちる恐れがある。
これらのスラリー中に含まれるセルロース繊維は、固形分として、20質量%以上、好ましくは20〜60質量%、より好ましくは40〜50質量%となるようにするのがよい。スラリー中の該固形分が20%未満ではセルロース繊維の絡み合いが少なく、後に凍結乾燥させた場合に形状を保持しにくくなり粉末状態となるおそれがある。
また、スラリー中の該固形分が多く、スラリー粘度が高くて攪拌が困難な場合は、低濃度で攪拌溶液を作った後に溶媒を加熱乾燥させることによって求められるセルロース繊維濃度に調整するのがよい。
このようにして調製されたスラリーは、凍結乾燥させることにより、セルロース繊維が絡み合い3次元的ネットワークの形成された綿状物が得られる。綿状物の嵩比重はスラリー中のセルロース繊維量により調整が可能であり、最終的に得られる成形体中のセルロース繊維量を調整することができる。
凍結乾燥は、通常行われている方法ならば特に限定されるものではなく、例えば、スラリーを凍結させた後に、真空中で凍結した溶媒を昇華させることにより行われる一般的な手法でよい。
また、これらのスラリー中には、さらに発泡剤を含ませてもよい。発泡剤は成形時に加熱発泡し、発泡体を形成させ、成形体の軽量化に資するものである。
発泡剤としては、例えば、熱膨張性マイクロカプセルやアゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、炭酸水素塩等の粉末発泡剤があるが、成形中に揮発成分が外部にでることのない熱膨張性マイクロカプセルが好ましい。
また、上記第1の方法において、凍結乾燥後に含浸させる樹脂としては、低粘度のものが含浸させ易く好ましい。
このようにして得られた、3次元的ネットワークを形成したセルロース繊維と樹脂成分の含有物は、種々の成形法、例えばプレス成形等で所定の形状に成形される。
本発明には、熱膨張性マイクロカプセル等、発泡剤を予め混合しておき、型内で発泡させることにより、発泡圧によって内部から膨張させ、より寸法精度の高い成形体を形成させる場合も包含される。このような発泡成形により、成形体の軽量化が可能となる。
3.本発明で得られる成形体の形態
本発明のセルロース繊維強化成形体の形態としては肉厚のものが好ましく、厚さが4mm以上、さらには20mm以上であるのがよい。厚さを4mm以上とすると、建築物の構造材や、車両や航空機の構造部材に要求される強度に十分耐えうるものとなる。また、厚さが50mmを超えると成形体中に必要なセルロース繊維量が多くなり、スラリーの凍結乾燥に長時間を要し、生産効率が低下する傾向が見られるので、厚さは50mmまでとするのがよい。
以下、実施例により、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
クラフトパルプを繊維量が50%となるように水中にて攪拌し、スラリーを得た。スラリーを深さ20mmの型枠内に流し込み、スラリーを凍結させた後、吸引ポンプで5Paの負圧となるまで真空引きし、凍結物を昇華させることにより溶媒を取り除いた。得られた綿状物100質量部に液状フェノール樹脂20質量部を含浸させ、同一の型枠を用いて、150℃の加熱下、20MPaの加圧下で圧締成形し、厚み18mmの成形品を作製した。
クラフトパルプに代えてセリッシュ(商品名、ダイセル化学社製、ミクロフィブリル化セルロース)を用いた以外は実施例1と同様にして厚み18mmの成形品を作製した。
実施例1で用いたのと同じクラフトパルプが50%、ポリエチレン樹脂粉末が20%となるように水中にて撹拌し、スラリーを得た。スラリーを深さ20mmの平型型枠内に流し込み、凍結乾燥させた。得られた綿状物100質量部に液状フェノール樹脂40質量部を含浸させて同一の型枠を用いて、160℃の加熱下、20MPaの加圧下で圧締成形し、厚み15mmの成形品を作製した。
実施例3のスラリー中にさらにエクスパンセルDU(商品名、日本フィライト社製、熱膨張性マイクロカプセル)を5%混入した以外は実施例3と同様にして厚み18mmの成形品を作製した。
実施例1〜4で得られた成形品は、いずれも表面性に優れてボイドのないものであった。
[比較例1]
実施例と同様にしてスラリーを調製した。このスラリーを、吸引ろ過しうる、深さ100mmの平型型枠内に流し込み、吸引ろ過して得た厚み25mmの板状物をさらに105℃のオーブンで厚みが20mmとなるまで水分を除去した。
次いで、同一の型枠を用いて、130℃の加熱下、20MPaの加圧下で蒸気を逃がしながら厚みが15mmとなるまで圧締成形した。
その結果、成形品の表面にはクラックが走るとともに、断面には大きなボイドが確認された。
本発明により得られるセルロース繊維強化成形体は、軽量で成形性に優れ、また、肉厚の成形品も製造できるので、セルロース繊維本来の補強効果を十分に享受できるだけでなく、高強度の成形体が得られ、各種建材、車両材料、航空材料として好適に使用することができる。

Claims (11)

  1. 互いに絡み合ったセルロース繊維を溶媒中で攪拌してスラリーを形成させた後、溶媒を凍結乾燥により除去し、次いで、得られたセルロース繊維からなる綿状体に、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂成分を含浸させた後、加熱下で成形することを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法。
  2. 互いに絡み合ったセルロース繊維と熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から選ばれる少なくとも1種の粉末状の樹脂成分とを溶媒中で攪拌してスラリーを形成させた後、溶媒を凍結乾燥により除去し、次いで、得られた樹脂成分を含有するセルロース繊維からなる綿状体を加熱下で成形することを特徴とするセルロース繊維強化成形体の製造方法。
  3. セルロース繊維がパルプであることを特徴とする請求項1又は2に記載のセルロース繊維強化成形体の製造方法。
  4. セルロース繊維が、叩解または機械的解砕によってミクロフィブリル化されていることを特徴とする請求項3に記載のセルロース繊維強化成形体の製造方法。
  5. 樹脂成分が、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、塩化ビニル樹脂、ポリエチレンテレフタレートからなる熱可塑性樹脂、又はフェノール樹脂又はエポキシ樹脂からなる熱硬化性樹脂であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のセルロース繊維強化成形体の製造方法。
  6. 樹脂成分の配合量が、セルロース繊維100質量部に対して5〜40質量部であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のセルロース繊維強化成形体の製造方法。
  7. セルロース繊維が、スラリー中に固形分として20〜60質量%の割合で含有されることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のセルロース繊維強化成形体の製造方法。
  8. スラリー中に、さらに発泡剤を配合することを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 互いに絡み合ったセルロース繊維成分と、それに充填された樹脂成分とを含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の方法により得られたセルロース繊維強化成形体。
  10. 厚さが4mm以上の肉厚のものであることを特徴とする請求項9に記載のセルロース繊維強化成形体。
  11. 厚さが4〜50mmであることを特徴とする請求項10に記載のセルロース繊維強化成形体。
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