JP2008011162A - 無線通信装置及び再送制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】無線通信状態に応じて、再送処理の実行を制御することができる無線通信装置を提供する。
【解決手段】無線通信が確立しない場合に制御情報の再送を行う無線通信装置であって、無線通信状態を把握する状態把握手段と、無線通信状態の変動に基づいて、無線通信状態が改善する期待度を推定する期待度推定手段と、期待度に基づいて、制御情報送信の再送を制御する再送制御手段とを備え、再送制御手段は、制御情報の再送回数を制御する。
【選択図】図1
【解決手段】無線通信が確立しない場合に制御情報の再送を行う無線通信装置であって、無線通信状態を把握する状態把握手段と、無線通信状態の変動に基づいて、無線通信状態が改善する期待度を推定する期待度推定手段と、期待度に基づいて、制御情報送信の再送を制御する再送制御手段とを備え、再送制御手段は、制御情報の再送回数を制御する。
【選択図】図1
Description
本発明は、リンク確立・解放時における制御情報の再送処理を最適化することができる無線通信装置及び再送制御方法に関する。
従来からパケット網で構成されている移動通信網では、交換機間の通信にパケットによるデータリンク制御手順が採用されており、OSI(開放型システム間相互接続)基本参照モデルによるレイヤ2レベルのデータリンクの確立の際に、パケットによるデータリンク制御手順に従って、通信機がSABMコマンドを送信したのち、UAレスポンスを受信してリンクの確立を確認している。このレイヤ2レベルのリンク確立方式は、送信したSABMコマンドに対するレスポンスがなく、応答待ち時限値超過が発生した場合、SABMコマンドフレームを再送し、この再送が所定回数を超過すると、通常の切断手順によって切断している。
なお、移動する交換機を有する移動通信網内で交換機間のデータリンクを確立する際、交換機が所定のコマンドの送信に対して所定のレスポンスを受信するまでの所定の監視時限値を超過するとき、自アドレスを変更してコマンドを送出するレイヤ2レベルのリンク確立方式において、各交換機が、互いに異なる監視時限値を有している技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−032634号公報
ところで、従来のリンク確立・解放時の手順においては、所定時間を計測する再送タイマを使用して、所定回数の再送処理を実行し、リンク確立・解放ができない場合に通常の切断手順によって切断を行っていたため、リンク確立・解放できる無線通信状態でないにもかかわらず、所定時間内において所定回数の再送処理が実行されてしまい無駄に通信リソースを消費してしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、無線通信状態に応じて、再送処理の実行を制御することができる無線通信装置及び再送制御方法を提供することを目的とする。
本発明は、無線通信が確立しない場合に制御情報の再送を行う無線通信装置であって、無線通信状態を把握する状態把握手段と、前記無線通信状態の変動に基づいて、前記無線通信状態が改善する期待度を推定する期待度推定手段と、前記期待度に基づいて、前記制御情報送信の再送を制御する再送制御手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、前記再送制御手段は、前記制御情報の再送回数を制御することを特徴とする。
本発明は、前記再送制御手段は、前記制御情報送信の再送を所定回数繰り返した後、再度前記期待度を推定し、該期待度に基づいて、前記制御情報の再送を続行するか否かを判定することを特徴とする。
本発明は、前記期待度推定手段は、前記無線通信状態の変動する速さと悪化に向かっているか否かに基づいて、前記無線通信状態が改善する期待度を推定することを特徴とする。
本発明は、無線通信が確立しない場合に制御情報の再送を行う無線通信装置における再送制御方法であって、無線通信状態を把握する状態把握ステップと、前記無線通信状態の変動に基づいて、前記無線通信状態が改善する期待度を推定する期待度推定ステップと、前記期待度に基づいて、前記制御情報送信の再送を制御する再送制御ステップとを有することを特徴とする。
本発明によれば、制御情報の再送処理中に、一旦繰り返し処理を中断して、無線通信状態を把握し、把握した無線通信状態に基づいて、再送処理の実行を制御するようにしたため、無駄なリソースが消費されるのを防止することができるという効果が得られる。また、リンク確立の可否の判断を迅速に行うことができるようになるという効果が得られる。
以下、本発明の一実施形態による無線通信装置を図面を参照して説明する。ここでは、本発明による無線通信装置を移動通信における移動端末と基地局間における無線通信を例にして説明する。図1は同実施形態の構成を示すブロック図である。この図において、符号1は、移動通信システムにおける移動端末である。符号2、3は、移動端末1との間で無線通信回線を確立して、移動端末1を移動通信ネットワーク4に接続を行うことにより情報通信を可能にする基地局である。
符号11は、基地局2、3との間で無線通信を行う無線通信部である。符号12は、移動通信におけるレイヤ2のリンクを確立するリンク確立部である。符号13は、確立しようとしているリンク処理の中断または確立済みのリンクを切断するリンク切断部である。符号14は、リンクを確立する手順中において、リンクを確立するための制御情報を再送動作を制御する再送制御部である。符号15は、無線通信部11を介して、移動端末1と基地局2、3との間の無線通信状態を把握する状態把握部である。符号16は、移動端末1と基地局2、3との間の無線通信状態が改善する期待度を推定する期待度推定部である。
次に、図2を参照して、図1に示す移動端末1及び基地局2の動作を説明する。ここでは、移動通信で用いられるLAPDC(Link Access Procedure for Digital Cordless)プロトコル(レイヤ2)のリンク確立時またはリンク解放時における再送制御動作を例にして説明する。
まず、リンク確立部12は、基地局2との間でリンクを確立する必要が生じた場合に、レイヤ1のリンクが確立している状態において、無線通信部11を介して制御情報(SABM)を送信する(ステップS1)。そして、リンク確立部12は、所定時間(例えば200ms)の間、基地局2から応答の制御情報(UA)が送信されるのを待機する(ステップS2)。このとき、状態把握部15は、無線通信部11における無線通信状態を常に把握しておき、ここで把握した無線通信状態を示す情報を再送制御部14及び期待度推定部16へ通知する。基地局2から応答の制御情報(UA)が送信されるのを待機している間に再送制御部14は、状態把握部15から通知される無線通信状態の情報に基づいて、リンク確立処理中の通信エラー(CRCまたはUWエラー)が発生したか否かを判定する(ステップS3)。この判定の結果、通信エラーが検出された場合、再送制御部14は、リンク切断部13に対して切断を指示する。これを受けて、リンク切断部13は、DM(切断モード)により切断処理を実行する(ステップS4)。
一方、通信エラーが発生しなかった場合、リンク確立部12は、基地局2からの応答(UA)を受信できたか否かを判定する(ステップS5)。この判定の結果、応答を受信できた場合、リンク確立部12は、基地局2との間でリンクを確立して(ステップS6)、次に行うべき処理へ移行する。
リンク確立部12は、基地局2から応答を受信できない場合、応答を受信できないことを再送制御部14へ通知する。これを受けて、再送制御部14は、制御情報(SABM)の送信を5回行ったか否かを判定する(ステップS7)。この判定の結果、制御情報(SABM)の送信を5回行っていなければ、再送制御部14は、リンク確立部12に対して、再び制御情報(SABM)を基地局2に対して送信するように指示する。これを受けて、リンク確立部12は、制御情報(SABM)の再送を行い(ステップS1)、リンクが確立できるまで再送処理を繰り返す。
次に、制御情報(SABM)の再送処理を繰り返し行ったにも関わらず、未だリンクが確立しない場合、再送制御部14は、再送の繰り返し処理(制御情報を5回送信する処理)の再試行を既に行ったか否かを判定する(ステップS8)。すなわち、制御情報を5回送信する処理を2回繰り返したか否かを判定する。この判定の結果、再試行を既に実行した場合、再送制御部14は、リンク切断部13に対して切断を指示する。これを受けて、リンク切断部13は、DM(切断モード)により切断処理を実行する(ステップS9)。
一方、再試行を未だ実行していない場合、再送制御部14は、現時点の無線通信状態のチェックを行い(ステップS10)、制御情報の初回送信時における無線通信状態(例えばRSSI値)と、現時点における無線通信状態(例えばRSSI値)とを比較して、現時点の無線通信状態(RSSI値)が制御情報の初回送信時の無線通信状態(RSSI値)を上回っているか否かに基づいて、無線通信状態が改善しているか否かを判定する(ステップS11)。この判定の結果、無線通信状態が改善している場合、再送制御部14は、リンク確立部12に対して、再び制御情報(SABM)を基地局2に対して送信するように指示する。これを受けて、リンク確立部12は、制御情報(SABM)の再送を行い(ステップS1)、リンクが確立できるまで再送処理を繰り返す。
一方、無線通信状態が改善していない場合(現時点の無線通信状態(RSSI値)が制御情報の初回送信時の無線通信状態(RSSI値)と同等または下回っている)、再送制御部14は、リンク切断部13に対して切断を指示する。これを受けて、リンク切断部13は、DM(切断モード)により切断処理を実行して(ステップS12)、リンクを確立しようとした基地局2とは異なる基地局(例えば基地局3)とのリンク確立を試みる。
なお、リンク解放時は、送信する制御情報を「SABMコマンド」に代えて「DISCコマンド」とし、リンク解放時の動作は、ステップS6の処理を「リンク解放処理」に置き換える以外は図2に示す処理動作と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
なお、図2に示すステップS7の判定は、制御情報の送信回数を管理するのではなく、初回の送信からの経過時間を管理して、所定時間経過したか否かを判定するようにしてもよい。このようにすれば、再送処理の停止を時間で管理することができ、所定時間内に何回再送が行われたかに関係なく、所定時間経過した時点で必ず再送処理を停止することが可能となる。
また、再送制御部14は、無線通信状態を示す値(例えばRSSI値)の比較結果に基づいて、無線通信状態が改善したか否かの判定に加えて、期待度推定部16が推定した無線通信状態改善の期待度に基づいて、再送処理の再試行を実行するか否かを判定するようにしてもよい。ここで、図3を参照して、期待度推定部16が、無線通信状態が改善する期待度を推定する動作を説明する。図3は、期待度推定部16が状態把握部15から通知された無線通信状態に基づいて、無線通信状態改善の期待度を推定する動作を示す説明図である。前述した説明においては、再送制御部14は、状態把握部15から通知された無線通信状態を示す値(例えばRSSI値)の比較結果に基づいて、無線通信状態が改善したか否かの判定を行い、再試行を行うか否かを決定するようにしたが、この場合、再送制御部14は、期待度推定部16から通知される期待度の値に基づいて再試行を行うか否かを決定する。
図3(a)、(b)は、横軸は時間経過を、縦軸は無線通信状態(値が大きいほど通信状態が良い)を示している。破線は、無線通信状態の良し悪しを判定するしきい値を示している。図3に示すように、長期的に見て(a)に示す状態の方が(b)に示す状態よりも通信品質が良い状態である確率が高い。(a)のような場合に、無線通信状態が悪い状態の時間が短く、無線通信状態が改善される期待度が高いとすることができる。図3(a)の状態のときに、無線通信状態が悪くなった場合、再送タイマを短くすることで、切断率が上昇してもいずれ改善する確率が高いことから障害を少なくできる。一方、図3(b)ように、無線通信状態が良い確率が低い場合は、再送タイマを短くしないようにしてすることで、少しでも無線通信状態が良い区間を探してリンクを確立できる確率を維持する必要がある。
このように、期待度推定部16は、状態把握部15から通知される無線通信状態を示す値に基づいて、無線通信状態が改善される期待度を推定して再送制御部14へ通知するようにすれば、再送制御部14は、この期待度の値に基づいて、再送処理を継続するか否かを判定することができるとともに、再送タイマを最適値に調整することによりリンクを確立できる確率を向上させることが可能となる。
なお、無線通信状態を示す値は、前述したRSSI値に代えて、リンク確立・解放までの再送回数(逆数)、通信速度、CIR(SNR)値、FER(Frame Error Rate)等を用いるようにしてもよい。
また、図2に示すステップS7の判定は、制御情報の送信を5回行ったか否かを判定する例を示したが、必ずしも5回である必要はなく、任意の回数(6回以上や4回以下)を設定しておけばよい。また、ステップS7の判定処理は省略してもよい。すなわち、送信を1回行う度に無線通信状態をチェックし(ステップS10)、無線通信状態が改善していれば再送を行うようにしてもよい。
このように、制御情報の再送処理中に、一旦繰り返し処理を中断して、無線通信状態が改善しているか否かを判定し、無線通信状態が改善していないまたは悪化している場合、または改善の期待度が低い場合に、再送処理を停止して、他の基地局へのリンク確立を試みるようにしたため、無駄なリソースが消費されるのを防止することができる。また、基地局に対する接続の可否の判断を迅速に行うことができるようになる。
なお、本発明の移動端末(携帯端末)は、移動通信を使用した携帯電話機や移動通信機能を有した携帯情報端末(PDA)、モバイル端末、カーナビゲーション装置などを含むものである。
また、図1における処理部の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより再送制御処理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、このプログラムを記憶装置等に格納したコンピュータシステムから、伝送媒体を介して、あるいは、伝送媒体中の伝送波により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。ここで、プログラムを伝送する「伝送媒体」は、インターネット等のネットワーク(通信網)や電話回線等の通信回線(通信線)のように情報を伝送する機能を有する媒体のことをいう。また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良い。さらに、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
1・・・移動端末、11・・・無線通信部、12・・・リンク確立部、13・・・リンク切断部、14・・・再送制御部、15・・・状態把握部、16・・・期待度推定部、2、3・・・基地局、4・・・移動通信ネットワーク
Claims (5)
- 無線通信が確立しない場合に制御情報の再送を行う無線通信装置であって、
無線通信状態を把握する状態把握手段と、
前記無線通信状態の変動に基づいて、前記無線通信状態が改善する期待度を推定する期待度推定手段と、
前記期待度に基づいて、前記制御情報送信の再送を制御する再送制御手段と
を備えたことを特徴とする無線通信装置。 - 前記再送制御手段は、前記制御情報の再送回数を制御することを特徴とする請求項1に記載の無線通信装置。
- 前記再送制御手段は、前記制御情報送信の再送を所定回数繰り返した後、再度前記期待度を推定し、該期待度に基づいて、前記制御情報の再送を続行するか否かを判定することを特徴とする請求項1または2に記載の無線通信装置。
- 前記期待度推定手段は、前記無線通信状態の変動する速さと悪化に向かっているか否かに基づいて、前記無線通信状態が改善する期待度を推定することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の無線通信装置。
- 無線通信が確立しない場合に制御情報の再送を行う無線通信装置における再送制御方法であって、
無線通信状態を把握する状態把握ステップと、
前記無線通信状態の変動に基づいて、前記無線通信状態が改善する期待度を推定する期待度推定ステップと、
前記期待度に基づいて、前記制御情報送信の再送を制御する再送制御ステップと
を有することを特徴とする再送制御方法。
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JP2006179421A JP2008011162A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 無線通信装置及び再送制御方法 |
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JP2009290495A (ja) * | 2008-05-28 | 2009-12-10 | Kyocera Corp | 基地局および無線通信方法 |
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2006
- 2006-06-29 JP JP2006179421A patent/JP2008011162A/ja not_active Withdrawn
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