JP2007027952A - 無線端末装置及びそれを備えた無線通信システム並びに無線端末装置のハンドオーバ制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 無線通信において不要なハンドオーバの実行を回避しつつ適切な通信品質を維持するとともに、ハンドオーバの実行に起因する通信処理負荷を軽減する。
【解決手段】 複数の無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置1において、通信データを用いて所定の情報処理を実行する情報処理手段5と、無線通信中に無線基地局12,13を切り替えるハンドオーバを実行するに際し、情報処理に必要とされる通信データの品質に基づきハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ処理手段8とを備え、必要とされる通信データの品質に応じてハンドオーバの実行を適切に制御する。
【選択図】 図1
【解決手段】 複数の無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置1において、通信データを用いて所定の情報処理を実行する情報処理手段5と、無線通信中に無線基地局12,13を切り替えるハンドオーバを実行するに際し、情報処理に必要とされる通信データの品質に基づきハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ処理手段8とを備え、必要とされる通信データの品質に応じてハンドオーバの実行を適切に制御する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、無線端末装置及びそれを備えた無線通信システム並びに無線端末装置のハンドオーバ制御方法に関する。
従来、無線通信機能を備えたPC及び携帯情報端末並びに携帯電話等の無線端末装置において、通話やデータ通信中に1つの無線基地局(アクセスポイント)の無線カバーエリアから別の無線基地局の無線カバーエリアへ移動しても、接続先の無線基地局(アクセスポイント)を適宜切り替えて通話またはデータ通信を継続して行うことのできるハンドオーバ機能を備えたものが広く知られている。
そのようなハンドオーバに関する技術として、無線端末装置において受信信号レベルが弱くなった時点で、データ送受信処理と周辺の無線基地局の受信信号レベルのスキャン処理を時分割で並行して行いながら、より受信信号レベルの強い無線基地局へのハンドオーバを実行することによって、無線基地局の切り替え時間を短縮するとともに安定した無線通信路の確保を図るハンドオーバー処理方式が存在する(特許文献1参照)。
特開2005−175932号公報
上記特許文献1に記載のような技術では、ハンドオーバを実行する際の無線通信の状況を示す指標として、例えば、無線端末装置の受信電波強度(受信信号レベル)や通信データのエラーレート(例えば、ビットエラーレート及びフレームエラーレート)を用い、それらに関して適切な閾値を設定することによりハンドオーバの必要性を判断することが可能である。
ところで、無線端末装置において情報処理を実行するアプリケーションの種類(例えば、通話やメール通信等)によって必要とされる通信品質の程度は異なるのが通常である。しかしながら、上記特許文献1に記載のような技術では、上記のような閾値は、送受信される通信データを使用するアプリケーションの種類を考慮せずに設定されるので、例えば、現に通信されるデータが厳密なリアルタイム性を要求される通話の音声データであるか、或いは厳密なリアルタイム性を要求されないメール通信のデータであるかに関わらず一定の値とされる。
従って、通信データを使用するアプリケーションの種類によっては依然として適当な通信品質を確保できるにもかかわらずハンドオーバが必要であると判定され、ハンドオーバの実行により通信が中断されて通信品質が低下し、また、頻繁なハンドオーバの実行により通信処理負荷が高まるといった問題が生じ得る。
本発明は、このような知見に基づいてなされたものであり、不要なハンドオーバの実行を回避しつつ適切な通信品質を維持するとともに、ハンドオーバの実行に起因する通信処理負荷を軽減することができる無線端末装置及びそれを備えた無線通信システム並びに無線端末装置のハンドオーバ制御方法を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の無線端末装置は、請求項1に示すとおり、複数の無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置であって、通信データを用いて所定の情報処理を実行する情報処理手段と、無線通信中に無線基地局を切り替えるハンドオーバを実行するに際し、情報処理に必要とされる通信データの品質に基づきハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ処理手段とを備えた構成とする。
これによると、実行中の情報処理に必要とされる通信データの品質(通信品質)に基づきハンドオーバの必要性を判定することで、不要なハンドオーバの実行を回避しつつ適切な通信品質を維持するとともに、ハンドオーバの実行に起因する通信処理負荷を軽減することができる。また、情報処理に必要とされる通信データの品質に応じて無線カバーエリアを有効に活用することが可能となる。
この場合、必要とされる通信データの品質の程度は、例えば、通話における音声データ等のようなリアルタイム性を必要とするデータ(即時処理の必要性が高いデータ)と、電子メール通信におけるデータ等のようなリアルタイム性を必要としないデータとで区別することができる。
上記無線端末装置は、請求項2に示すとおり、上記通信データはパケットに分割して送受信され、ハンドオーバ処理手段は、パケットの属性から上記情報処理に必要とされる通信データの品質を判断する構成とすることができる。
これによると、送受信されるパケットの属性から情報処理に必要とされる通信データの品質の程度を判断することで、ハンドオーバの必要性を容易に判定することができる。この場合、パケットの属性はパケットのリアルタイム性(即時処理の必要性)に応じて分類することができ、ハンドオーバ処理手段は、パケットの属性がリアルタイム性のより高いものである場合、ハンドオーバの必要性もより高いと判断することができる。これにより、送受信されるパケットの属性により情報処理に必要とされる通信データの品質の程度をより適切に判定することができる。
上記無線端末装置は、請求項3に示すとおり、上記パケットの属性が情報処理手段における音声符号化方式に基づき分類された構成とすることができる。
これによると、パケットに圧縮された音声データが含まれる場合、音声符号化方式からパケットのリアルタイム性を容易に把握することが可能となる。この場合、パケットの属性は、パケットのヘッダ情報に基づき識別することが可能である。
上記無線端末装置は、請求項4に示すとおり、無線通信の状況を示す所定の通信状況指標について上記パケットの属性ごとに定められた閾値を記憶する記憶手段を更に備え、ハンドオーバ処理手段は、通信状況指標の値と閾値とに基づきハンドオーバの必要性を判定する構成とすることができる。
これによると、無線通信の状況を示す通信状況指標について予めパケットの属性ごとに適切な閾値を設定しておくことで、ハンドオーバの必要性を適切かつ容易に判断することができる。この場合、よりリアルタイム性の高いパケットについては、ハンドオーバの必要性をより高める(即ち、ハンドオーバがより容易に実行される)ように閾値を定めることでができる。この場合、通信状況指標として受信電波強度や通信データのエラーレートを用いることができる。
上記無線端末装置は、請求項5に示すとおり、上記情報処理手段による通信データの処理状況に応じて閾値の変更を実行する閾値変更手段を更に備えた構成とすることができる。
これによると、情報処理手段による通信データの処理状況に応じて閾値を適切な値に変更することで、ハンドオーバの必要性をより適切かつ容易に判断することができる。例えば、予め設定された閾値により判断されて実行されたハンドオーバにより通信状況が不安定となり情報処理手段による通信データの処理状況に不具合が生じた場合であっても、閾値を適切な値に変更することでそのような不具合を解消することが可能となる。
また、本発明の無線通信システムは、請求項6に示すとおり、複数の無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置を備えた無線通信システムであって、無線端末装置は、通信データを用いて所定の情報処理を実行する情報処理手段と、無線通信中に無線基地局を切り替えるハンドオーバを実行するに際し、情報処理に必要とされる通信データの品質に基づきハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ処理手段とを備えた構成とする。
また、本発明の無線端末装置のハンドオーバ制御方法は、請求項7に示すとおり、複数の無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置のハンドオーバ制御方法であって、通信データを用いて所定の情報処理を実行する情報処理ステップと、無線通信中に無線基地局を切り替えるハンドオーバを実行するに際し、情報処理に必要とされる通信データの品質に基づきハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ処理ステップとを有する構成とする。
本発明によれば、不要なハンドオーバの実行を回避しつつ適切な通信品質を維持するとともに、ハンドオーバの実行に起因する通信処理負荷を軽減することができる。また、アプリケーションの情報処理に必要とされる通信データの品質に応じて無線カバーエリアを有効に活用することが可能となるという利点もある。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る無線端末装置の概略構成を示す機能ブロック図である。この無線端末装置1は、無線部2と、無線制御部3と、通信状況監視部4と、アプリケーション制御部5と、各種アプリケーション6と、パケット交換部7と、ハンドオーバ制御部8と、ハンドオーバ閾値管理部9とを備えている。
無線部2は、無線通信を行うための無線電波を送受信するアンテナを備えている。無線制御部3は、無線部2を介した通信処理を統括的に制御する。無線制御部3は、無線部2がここでは図示しない無線基地局から受信した無線信号に対して復調等の処理を行う一方、無線基地局に対して送信するための信号に対して変調等の処理を行い無線部2に出力する。また、無線制御部3は、無線通信の状況を示す指標(以下、「通信状況指標」という。)のデータを生成する。ここでは、通信状況指標として、受信電波強度及び通信データのフレームエラーレートを用いる。さらに、無線制御部3は、ハンドオーバ制御部8の指示に従って無線通信中に接続先の無線基地局を切り替えるハンドオーバを実行する。
通信状況監視部4は、無線制御部3から通信状況指標のデータを取得し、その取得した通信状況指標に基づき、使用する周波数帯域における無線通信の状況を監視する。
アプリケーション制御部5は、通話やWebブラウジング等の機能を実現するための所定の情報処理を各種アプリケーション6により実行するとともに、各種アプリケーション6に関するセッション制御を行なう。通話等に関する音声データ制御のためのプロトコルとして、例えば、SIP(Session Initiation Protocol)を用いることができる。
パケット交換部7は、各種アプリケーション6による処理に必要とされる種々の情報を通信データとして送受信するための機能を有しており、実行中のアプリケーションに関する通信データをパケットに分割し、宛先や属性等の制御情報を付加して通信相手に向けて送出する一方、通信相手から受信したパケット中に含まれるデータを再構築してアプリケーションに渡す。
ハンドオーバ制御部8は、通信状況監視部4が監視する無線通信の状況と、各種アプリケーション6の処理に必要とされる通信データの品質(通信品質)とに基づき無線端末装置に対するハンドオーバの必要性を判断する。ここで、各種アプリケーション6の処理に必要とされる通信データの品質は、アプリケーション制御部5からのパケットの属性の情報に基づき判断される。
ハンドオーバ閾値管理部9は、通信状況を示す通信状況指標についてパケットの属性ごとに定められた閾値(以下、「ハンドオーバ閾値」という。)を管理する。本実施の形態では、予め設定されたハンドオーバ閾値が、図2に示すような閾値情報テーブルのデータとして、ハンドオーバ閾値管理部9が有する図示しない記憶手段(メモリ)に記憶される。この閾値情報テーブルには、各パケットの属性に対応するランク及び通信状況指標(受信電波強度、フレームエラーレート)の閾値の情報が含まれる。
パケットの属性は、パケットに含まれるデータのリアルタイム性(即時処理の必要性)に応じて分類され、ここでは、リアルタイム性を必要とする通話の音声データに関するパケットの属性(「音声G.711」、「音声G.729」)と、リアルタイム性を必要としないメール通信やWebブラウジング等のデータに関するパケットの属性(「TCP」)とが定められている。通話の音声データに関するパケットの属性は、さらに音声符号化方式に基づき細分されており、「音声G.711」及び「音声G.729」は、それぞれITU−T勧告の音声符号化方式G.711及びG.729に基づき符号化された音声データを含むことを示している。
上記のようなパケットの属性は、通常はアプリケーション制御部5が実行するアプリケーション6の種別により定まり、パケットのヘッダ情報に基づき識別することが可能である。例えば、音声データのパケットは、IEEE802.11MACヘッダ、IEEE802.2LLCヘッダ、IPヘッダ、UDPヘッダ、RTPヘッダ、RTPデータ及びFCS(Frame Check Sequence)からなり、そのRTPヘッダのペイロードタイプ(payload type)フィールドにおける音声符号化方式の情報からパケットの属性を識別することが可能である。この場合、音声符号化方式としては、上記のG.711及びG.729に限らず種々の符号化方式が可能である。また、例えば、メール通信やWebブラウジング等のデータのパケットは、IEEE802.11MACヘッダ、IEEE802.2LLCヘッダ、IPヘッダ、TCPデータ及びFCSからなり、そのIPヘッダのプロトコル(protocol)フィールドにおけるプロトコルの種類の情報からパケットの属性を識別することが可能である。ここでは、プロトコルフィールドにおけるプロトコルの種類がTCPである場合、パケット属性を「TCP」と識別する。
なお、パケットの属性は上記のものに限定されず、パケットに含まれるデータのリアルタイム性に基づき種々の属性を設定することが可能である。
ランクは、ハンドオーバの必要性の度合いを示し、リアルタイム性のより高いパケットの属性に対してより高い値(図2では、A、B、Cの順)が付されている。ここでは、ハンドオーバの必要性の大きさは「音声G.711」(ランクA)、「音声G.729」(ランクB)及び「TCP」(ランクC)の順となっている。
通信状態指標の閾値については、図2には具体的な値を示していないが、よりランクの高いパケットについては、ハンドオーバの必要性をより高める(即ち、ハンドオーバがより容易に実行される)ように閾値を定めることができる。即ち、受信電波強度の閾値については、「TCP」、「音声G.711」及び「音声G.729」の順で高い値となり、また、フレームエラーレートの閾値については、「TCP」、「音声G.711」及び「音声G.729」の順で低い値となるように設定される。
ハンドオーバ制御部8は、アプリケーション制御部5から取得したパケット属性に応じて閾値情報テーブルにおける受信電波強度及びフレームエラーレートの閾値をそれぞれ選択し、通信状況監視部4より取得した受信電波強度及びフレームエラーレートのデータと上記選択された閾値とを比較し、受信電波強度のデータがその閾値より低い値となるか、或いはフレームエラーレートのデータがその閾値を越えた場合にハンドオーバが必要であると判定する。
なお、ハンドオーバ閾値管理部9は、ここでは図示しない管理装置から閾値変更指示を受け取ることにより、情報テーブルにおけるハンドオーバ閾値を適宜変更することが可能である。
図3は、図1に示した無線端末装置を備えた無線通信システムの概略構成を示す構成図である。この無線通信システム11は、2台の無線基地局12,13及び管理装置14が有線LAN(Local Area Network)15により互いに接続された構成を有している。
無線基地局12,13は、無線端末装置1からの接続を制御して無線通信を中継するための機能を有し、例えば、IEEE802.11b等の無線LANの規格により規定された周波数帯域及び伝送速度等に従って無線通信を行うことが可能である。また、無線基地局12,13には、無線カバーエリア16,17がそれぞれ設定されており、各エリア16,17内において無線端末装置1の無線通信が可能である。無線端末装置1は、無線基地局12,13から定期的に送出される接続情報を含むビーコン信号によりそれらの存在を確認し、所定の認証ステップを経て無線基地局12,13に接続することが可能であり、無線基地局12,13の無線カバーエリア16,17の間でハンドオーバを実行しながら一方の無線基地局と接続して種々の通信サービスを利用することができる。
ここで、無線カバーエリア16,17は、無線端末装置1が一定品質の無線通信を行うことが可能な標準のカバーエリアを示すものであって、例えば、無線基地局12における無線カバーエリア16は、図2の閾値情報テーブルにおけるランクAに対応するものである。即ち、無線カバーエリア16の範囲は、そのエリア内において図2に示したランクAにおける閾値の受信電波強度及びフレームエラーレートを達成可能なように定められている。また、無線カバーエリア16を取り囲むより広いエリア18及びエリア19(それぞれ一部のみを図示する)は、それぞれ図2の閾値情報テーブルにおけるランクB及びランクCに対応するものである。即ち、エリア18の範囲は、そのエリア内において図2に示したランクBにおける閾値の受信電波強度及びフレームエラーレートを達成可能なように定められ、エリア19の範囲は、そのエリア内において図2に示したランクCにおける閾値の受信電波強度及びフレームエラーレートを達成可能なように定められている。
従って、本実施の形態では、図2の閾値情報テーブルにおけるパケットの属性が「音声G.729」の場合、無線カバーエリア17側に向かって無線カバーエリア16を越えた時点でハンドオーバが必要となり、また、パケットの属性が「音声G.711」の場合、エリア18を越えた時点でハンドオーバが必要となり、さらに、パケットの属性が「TCP」の場合、エリア19を越えた時点でハンドオーバが必要となる。
なお、無線基地局13に接続された無線端末装置1が無線基地局12側に移動する場合についても上記と同様である。
管理装置14は、無線端末装置1におけるアプリケーション制御部5の各種アプリケーション6による通信データの処理状況に応じてハンドオーバ閾値の変更を判断し、変更が必要な場合には、無線端末装置1に対して閾値の変更指示を行う。即ち、管理装置14は、ハンドオーバの頻度やアプリケーションによる処理エラーの発生等の情報から現状の通信データの品質ではアプリケーションによる適正な処理が困難であるとが判断した場合、無線端末装置1に対して閾値の変更指示を送出する。無線端末装置1におけるハンドオーバ閾値管理部9は、管理装置14から閾値変更指示を受け取ると、その変更指示に従って図2に示した情報テーブルにおけるハンドオーバ閾値を適正な値に更新する。
なお、ここでは1台の無線端末装置1が2台の無線基地局12,13に接続される構成について示したが、無線基地局12,13には無線端末装置1と同様の無線端末装置を複数接続することが可能であり、また、無線基地局12,13と同様の無線基地局を複数追加した構成も可能である。
図4は、図1に示した無線端末装置におけるハンドオーバを含む情報処理動作を示すフロー図である。ここでは、無線端末装置1が通信相手(LAN15に接続されたサーバや他の無線端末装置等)と通信しながら所定のアプリケーション(例えば、通話)による情報処理を実行する場合について示す。まず、アプリケーション制御部5が所定のアプリケーション6のセッションを開始する(ST101)。そこで、セッションが確立される(ST102)と、ハンドオーバ制御部8によるハンドオーバ制御が起動され(ST103)、ハンドオーバ制御部8がアプリケーション制御部5からパケットの属性の情報を取得する(ST104)。続いて、ハンドオーバ制御部8が、ハンドオーバ閾値管理部9からハンドオーバ閾値を取得し(ST105)、さらに、通信状況監視部4から通信状況の情報を取得する(ST106)。
そこで、ハンドオーバ制御部8は上記パケットの属性の情報及び通信状況の情報に基づき無線端末装置1のハンドオーバの必要性を判定する(ST107)。より詳細には、図2に示した閾値情報テーブルより上記パケットの属性に対応するハンドオーバ閾値(受信電波強度及びフレームエラーレートの閾値)を取得し、通信状況の情報における実際の受信電波強度及びフレームエラーレートの値を当該閾値と比較する。この場合、受信電波強度の値が閾値より低い値であるか、或いはフレームエラーレートの値がその閾値より大きい場合にハンドオーバが必要であると判定される。
その結果、ステップST107においてハンドオーバが必要でないと判定された場合には、続いて管理装置14からハンドオーバ閾値の変更指示があったか否かが判定される(ST108)。そこで、ハンドオーバ閾値の変更指示がない場合には、ステップST106に戻って再び最新の通信状況の情報が取得され、上記と同様の動作が実行される。一方、ハンドオーバ閾値の変更指示があった場合には、ハンドオーバ閾値管理部9が図2に示した閾値情報テーブルにおけるハンドオーバ閾値を適正な値に変更する(ST109)。
ステップST107においてハンドオーバが必要であると判定された場合には、無線制御部3によりハンドオーバが実行される(ST110)。上記ステップST105〜ST110は、アプリケーションの処理中において繰り返し実行可能であり、最終的にユーザの終了操作等によりアプリケーションの処理が終了すると(ST111:YES)、アプリケーション制御部5がアプリケーションを切断し(ST112)、一連の情報処理動作が終了する。
図5は、図3に示した無線通信システムにおける一連の情報処理動作を示すシーケンス図である。ここでは、図4の場合と同様に、無線端末装置1が通信相手と通信しながら所定のアプリケーションによる情報処理を実行する場合について示す。まず、アプリケーションのセッション開始に際して、アプリケーション制御部5が通信相手(LAN15に接続されたサーバや他の無線端末装置等)に対してアプリケーションのセッション要求を送出し、通信相手よりセッション応答を受け取る。これによりアプリケーションのセッションが確立され、アプリケーション制御部5はハンドオーバ制御部8に対してセッションが確立した旨を通知(セッション確立通知)する。そこで、ハンドオーバ制御部8によるハンドオーバ制御が起動され、アプリケーション制御部5はハンドオーバ制御部8に対してパケットの属性の情報を通知(パケット属性通知)する。このとき通知される情報は、パケットの属性を含むパケットのヘッダの情報や、或いはパケットの属性に対応するアプリケーションの種別の情報でもよい。続いて、ハンドオーバ制御部8は、ハンドオーバ閾値管理部9に対してハンドオーバ閾値を要求(閾値要求)し、その応答(閾値応答)によりハンドオーバ閾値を取得する。
ここで、通信状況監視部4は、無線制御部3に対して定期的に通信状況の情報を要求(通信状況要求)し、その応答(通信状況応答)により通信状況の情報を取得して通信状況を管理する。さらに、通信状況監視部4は、その通信状況の情報をハンドオーバ制御部8に対して通知(通信状況通知)する。
そこで、ハンドオーバ制御部8は、取得した上記パケットの属性の情報及び通信状況の情報に基づき無線端末装置1のハンドオーバの必要性を判定し、ハンドオーバが必要である場合には、無線制御部3に対してハンドオーバの実行指示(ハンドオーバ指示)を送出し、無線制御部3にハンドオーバを実行させる。最終的にユーザの終了操作等を受けると、アプリケーション制御部5が通信相手に対して切断要求を通知し、その応答(切断応答)を受けることによりアプリケーションが切断される。そこで、アプリケーション制御部5は、アプリケーションが切断された旨をハンドオーバ制御部8に対して通知(切断通知)し、ハンドオーバ制御部8がハンドオーバ制御を終了する。
なお、管理装置14は、ハンドオーバ閾値を変更が必要であるか否かを適宜判断し、変更が必要である場合にはハンドオーバ閾値管理部9に対して閾値の変更指示(閾値変更指示)を行う。また、アプリケーションの実行中における通信相手との通信(アプリケーション通信)は、セッション確立後は、アプリケーションの切断まで行われる。
本発明の無線端末装置及びそれを備えた無線通信システム並びに無線端末装置のハンドオーバ制御方法は、不要なハンドオーバの実行を回避しつつ適切な通信品質を維持するとともに、ハンドオーバの実行に起因する通信処理負荷を軽減し、また、アプリケーションによる処理に必要とされる通信データの品質に応じて無線カバーエリアを有効に活用することを可能とし、無線端末装置及びそれを備えた無線通信システム並びに無線端末装置のハンドオーバ制御方法として有用である。
1 無線端末装置
5 アプリケーション制御部(情報処理手段)
6 各種アプリケーション
8 ハンドオーバ制御部(ハンドオーバ処理手段)
11 無線通信システム
14 管理装置(閾値変更手段)
5 アプリケーション制御部(情報処理手段)
6 各種アプリケーション
8 ハンドオーバ制御部(ハンドオーバ処理手段)
11 無線通信システム
14 管理装置(閾値変更手段)
Claims (7)
- 複数の無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置であって、
通信データを用いて所定の情報処理を実行する情報処理手段と、
前記無線通信中に前記無線基地局を切り替えるハンドオーバを実行するに際し、前記情報処理に必要とされる通信データの品質に基づき前記ハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ処理手段とを備えたことを特徴とする無線端末装置。 - 前記通信データはパケットに分割して送受信され、前記ハンドオーバ処理手段は、前記パケットの属性から前記情報処理に必要とされる通信データの品質を判断することを特徴とする請求項1に記載の無線端末装置。
- 前記パケットの属性が前記情報処理手段における音声符号化方式に基づき分類されたことを特徴とする請求項2に記載の無線端末装置。
- 前記無線通信の状況を示す所定の通信状況指標について前記パケットの属性ごとに定められた閾値を記憶する記憶手段を更に備え、前記ハンドオーバ処理手段は、前記通信状況指標の値と前記閾値とに基づき前記ハンドオーバの必要性を判定することを特徴とする請求項2に記載の無線端末装置。
- 前記情報処理手段による前記通信データの処理状況に応じて前記閾値の変更を実行する閾値変更手段を更に備えたことを特徴とする請求項4に記載の無線端末装置。
- 複数の無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置を備えた無線通信システムであって、
前記無線端末装置は、
通信データを用いて所定の情報処理を実行する情報処理手段と、
前記無線通信中に前記無線基地局を切り替えるハンドオーバを実行するに際し、前記情報処理に必要とされる通信データの品質に基づき前記ハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ処理手段とを備えたことを特徴とする無線通信システム。 - 複数の無線基地局との間で無線通信を行う無線端末装置のハンドオーバ制御方法であって、
通信データを用いて所定の情報処理を実行する情報処理ステップと、
前記無線通信中に前記無線基地局を切り替えるハンドオーバを実行するに際し、前記情報処理に必要とされる通信データの品質に基づき前記ハンドオーバの必要性を判定するハンドオーバ処理ステップとを有することを特徴とする無線端末装置のハンドオーバ制御方法。
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