JP2008010964A - 弾性変形速度抑制構造体および折畳み型携帯電話機 - Google Patents

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Hideo Hatake
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輝 栄
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Abstract

【課題】電動モータ等を採用するまでもなく、自動的に上筐体を緩やかに開くことができる折畳み型携帯電話機等に使用することができる弾性変形速度抑制構造体を提供する。
【解決手段】弾性変形速度抑制構造体1を、長手方向の中央部の一部がソレノイド状に巻回されてなるソレノイド形状部2aを有する線状のバネ材からなる弾性部材2と、この弾性部材2の反ソレノイド形状部2a側に沿わせて設けられ、線状に形成されてなる超塑性金属3と、これら弾性部材2と超塑性金属3との端部が収納される構造体端部収納部4a、および他部材(後述する折畳み型携帯電話機の上筐体や下筐体)に取付けるための取付け穴4bを有する端末金具4とから構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、弾性変形速度抑制構造体および折畳み型携帯電話機に係り、より詳しくは低速度でスプリングバックする弾性変形速度抑制構造体およびこの弾性変形速度抑制構造体により上筐体(受話部ケース)が緩やかに開くことができるようにした折畳み型携帯電話機に関するものである。
周知のとおり、下筐体(送話部ケース)と上筐体(受話部ケース)とがヒンジ機構を介して回動可能に連結された折畳み型携帯電話機が広く使用されている。この種の折畳み型携帯電話機は、一般に下筐体と上筐体とがトルク発生機構を有するヒンジ軸を一端および他端に設けたヒンジ機構で連結してこれら下筐体と上筐体を開閉する際に、トルク発生機構のトルク機能を働かせて所定の回転位置で節度感が得られるようにして、使い勝手のよいものにしている。
ところで、近年では、電動式のヒンジ機構を用いて下筐体と上筐体とを自動的に開閉させることができるようにした折畳み型携帯電話機が開発されている。従来例1に係るものは、電動折畳み型携帯電話機を示す図の図7に示すように構成されている。即ち、ディスプレイ側ボデイ(上筐体)140の蝶番部(ヒンジ機構)141に歯車142を設け、電動モータ145に歯車144を取付け、この歯車144が前記歯車142と噛み合うように電動モータ145を携帯電話機に組み込み、携帯電話機の側面に開閉スイッチ146および誤動作防止スイッチ147を設けたものである。この携帯電話機によれば、片手での操作が可能になって操作性が向上し、そして誤動作防止スイッチ147の操作により、不用意な開閉を防ぐことができる(例えば、特許文献1参照。)。
また、従来例2に係る携帯電話機のヒンジ機構は、その断面図の図8に示すように、携帯電話機の本体に設けられた開閉スイッチの入力信号でモータ50を駆動することにより開閉可能に構成されている。
より詳しくは、この携帯電話機のヒンジ機構は、モータ50に取付けられている減速手段51と、減速手段51の出力軸51aに結合されているシャフト61と、円筒形状で内外部にスリットを有する固定筒62と、この固定筒62の内側のスリットと係合して一体的に回転する複数のクラッチ板64と、前記シャフト61に形成されている角部と係合して一体的に回転するクラッチディスク63と、前記シャフト61の軸に通されて設けられ、回転抵抗を付加するためのスプリング65と、前記シャフト61の端部に固定されている固定ディスク66とから構成されている。この従来例2に係る携帯電話機のヒンジ機構によれば、手動操作および電動操作により筐体を開閉することができる(例えば、特許文献2参照。)。
また、従来例3に係る携帯電話機のヒンジ機構は、携帯電話機に装備した電動ヒンジ装置を示す図の図9に示すように、第1筐体部(送話部ケース)71と第2筐体部(受話部ケース)73とを回動可能に連結するヒンジ機構部80、および電動の駆動部90を有する電動ヒンジ装置において、前記ヒンジ機構部80は、手動で開閉するときに、前記第2筐体部73を前記第1筐体部71に対して、開閉途中の所定角度で停止可能にしたものである。従って、使用者は見易い角度に第2筐体部73をセットすることができ、このようなフリーストップ機能と電動開閉機能とを選択的に利用することができるという効果が得られる。なお、符号70はモータである(例えば、特許文献3参照。)。
実用新案登録第3079820号公報 特開2004−52895号公報 特開2004−100858号公報
上記従来例1に係る折畳み型携帯電話機の場合には、電動で開閉している途中で、手動で無理に開閉しようとすると、電動モータの歯車と蝶番部の歯車とが噛み合ったままであるため、歯車が破損する恐れがあるのに加えて、手動による開閉と電動による開閉とが併用できないため、利便性に欠けるという問題があった。ところが、上記従来例2,3に係る折畳み型携帯電話機のヒンジ機構は、クラッチ機構を備えている。従って、手動操作によっても電動操作によっても筐体を開閉することができるので、上記従来例1に係る折畳み型携帯電話機のような問題が解消され、極めて優れていると考えられる。
しかしながら、上記従来例1乃至3の何れの折畳み型携帯電話機のヒンジ機構においても、電動モータ、この電動モータの回転力をヒンジ軸に伝達するための歯車伝達機構等が必要である。従って、上記従来例1乃至3の何れの折畳み型携帯電話機の場合には、ヒンジ機構部の構造が複雑にならざるを得ないため、折畳み型携帯電話機が高コストになってしまうという問題がある。また、消費電力も多いため、充電1回当りの使用時間が短縮されるという問題もある。
従って、本発明の目的は、電動モータ等を採用するまでもなく、自動的に上筐体を緩やかに開くことができる折畳み型携帯電話機等に供することができる弾性変形速度抑制構造体を提供することであり、また本発明の他の目的は、弾性変形速度抑制構造体により上筐体を緩やかに開くことができる、安価でしかもコンパクトな折畳み型携帯電話機を提供することである。
発明者らは、折畳み型携帯電話機について、下記のようなことを考えて、本発明を具現化するに至ったものである。
(1)下筐体(送話部ケース)に対する上筐体(受話部ケース)の開き角度を任意の角度にするのは、上記のとおり、上筐体を見易い角度にセットするためである。しかしながら、使用者は折畳み型携帯電話機を持つ手の向きを少し変えるだけで上筐体を見易い角度にすることができるから、上筐体の開き角度を任意の角度にする機能はそれほど重要とは思われず、使用頻度は極めて少ないと考えられる。
(2)上筐体を折畳むという動作は、上筐体を開くという動作に比較して遥かに容易である。従って、上筐体を自動的に開く構成にすれば、折畳み型携帯電話機の使い勝手や利便性について大きな問題生じない。
(3)上筐体が開く速度は、電動モータによる開く速度程度の低速度で開くようにするのが好ましい。
従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る弾性変形速度抑制構造体が採用した手段の特徴とするところは、弾性部材、および室温で160%以上の伸びを有し、68〜88wt%の亜鉛と、残部アルミニウムと不可避的不純物を含有する超塑性金属からなるところにある。
本発明の請求項2に係る弾性変形速度抑制構造体が採用した手段の特徴とするところは、請求項1に記載の弾性変形速度抑制構造体において、前記弾性部材、および前記超塑性金属は並設されてなるところにある。
本発明の請求項3に係る弾性変形速度抑制構造体が採用した手段の特徴とするところは、請求項1に記載の弾性変形速度抑制構造体において、前記弾性部材は線形状に形成され、この弾性部材の長手方向に、同心状に前記超塑性金属が埋設された状態に形成されてなるところにある。
本発明の請求項4に係る弾性変形速度抑制構造体が採用した手段の特徴とするところは、請求項1に記載の弾性変形速度抑制構造体において、前記弾性部材、および前記超塑性金属は、バイメタル状に重畳されてなるところにある。
本発明の請求項5に係る折畳み型携帯電話機が採用した手段の特徴とするところは、下筐体と上筐体とがヒンジ機構を介して回動可能に連結されてなる折畳み型携帯電話機において、前記下筐体と前記上筐体に端部が連結され、これら下筐体と上筐体を開く方向に付勢する弾性部材、および室温で160%以上の伸びを有し、68〜88wt%の亜鉛と、残部アルミニウムと不可避的不純物とを含有する超塑性金属からなる弾性変形速度抑制構造体と、前記下筐体と前記上筐体のうちの何れか一方の自由端側に設けられ、他方の自由端側に設けられた係止部に離合自在に係合する筐体ロック部材とからなるところにある。
本発明の請求項1乃至4に係る弾性変形速度抑制構造体によれば、弾性部材は室温で160%以上の伸びを有し、68〜88wt%の亜鉛と、残部アルミニウムおよび不可避的不純物とを含有する超塑性金属を変形させながらスプリングバックする。従って、弾性部材の弾性変形速度は、超塑性金属により抑制されて減速されるため、この弾性変形速度抑制構造体は低速度で変形する。
本発明の請求項5に係る折畳み型携帯電話機の下筐体と上筐体は、弾性部材、および室温で160%以上の伸びを有し、68〜88wt%の亜鉛と、残部アルミニウムおよび不可避的不純物とを含有する超塑性金属からなる弾性変形速度抑制構造体により開く方向に付勢されている。
従って、本発明の請求項5に係る折畳み型携帯電話機によれば、筐体の自由端側に設けられている筐体ロック部材と係止部との係止状態を解除すると、低速度で変形する弾性変形速度抑制構造体により、上筐体が自動的に低速度で開くため、折畳み型携帯電話機は使用可能な状態になる。このように、電動モータ、歯車伝達機構を設ける必要がないから、ヒンジ機構部の構造が簡単であり、折畳み型携帯電話機を低コスト、かつコンパクトにすることが可能になる。また、消費電力も不要であるため、充電1回当りの使用時間の延長が可能になるという優れた効果を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態に係る弾性変形速度抑制構造体、この弾性変形速度抑制構造体を用いた折畳み型携帯電話機を、添付図面を参照しながら説明する。
先ず、本発明の実施の形態1に係る弾性変形速度抑制構造体を用いた折畳み型携帯電話機を、添付図面を順次参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態1に係る弾性変形速度抑制構造体の側面図であり、図2は図1のA矢視図であり、図3は弾性変形速度抑制構造体を用いた折畳み型携帯電話機の斜視図であり、図4は折畳み型携帯電話機の上筐体と下筐体との係合状態説明図である。
図1および図2に示す符号1は、本発明の実施の形態1に係る弾性変形速度抑制構造体である。この弾性変形速度抑制構造体1は、長手方向の中央部の一部がソレノイド状に巻回されてなるソレノイド形状部2aを有する線状のバネ材からなる弾性部材2を備えている。また、前記弾性部材2の反ソレノイド形状部2a側に沿わせて設けられ、線状に形成されてなる後述する超塑性金属3を備えると共に、これら弾性部材2と超塑性金属3との端部が収納される構造体端部収納部4a、および他部材(後述する折畳み型携帯電話機の上筐体や下筐体)に取付けるための取付け穴4bを有する端末金具4を備えている。
ところで、本発明の実施の形態1に係る弾性変形速度抑制構造体1の場合、上記のとおり、超塑性金属3は弾性部材2の全長と同等の長さに設定されている。しかしながら、超塑性金属3は弾性部材2が変形する範囲に設けられていればよく、変形しない部分は弾性部材2の変形速度の抑制に対して何ら寄与しないので不要である。それにも拘わらず、超塑性金属3の長さを上記のような長さに設定したのは、ただ単に設計上の問題に過ぎないものである。
この実施の形態1の場合、弾性変形速度抑制構造体1の弾性部材2と超塑性金属3との端部は、前記端末金具4の構造体端部収納部4aに収納されているだけであり、端末金具4をビス等の機械的手段により取付けることにより、構造体端部収納部4aからの抜出しが防止されるように構成されている。しかしながら、超塑性金属3は軟鋼と同等またはやや軟らかい程度の硬度を有しているので、一般的な締結手段により前記端末金具4に接合することができる。勿論、超塑性金属3はハンダ付けでも前記端末金具4に接合することができるが、その場合には加熱温度を250℃以下に抑えるのが好ましい。なお、弾性部材2の材質としては、例えばばね鋼、高強度銅合金、チタン合金、形状記憶合金等を用いることができる。
前記超塑性金属3は、室温で160%以上の伸びを有し、68〜88wt%、好ましくは70〜86%、より好ましくは74〜82%の亜鉛と、残部アルミニウムおよび不可避的不純物とを含有するZn−Al合金であって、平均結晶粒径が5μm以下のα相またはα′相中にβ相が微細分散すると共に、Alのマクロ偏析が3.0%未満である組織を有している。また、中心部における組織中のラメラ状組織の体積分率が30%以下であり、中心部と表層部との互いの平均硬度差が15%以下のZn−Al合金である。
また、前記超塑性金属3は、68〜88wt%、好ましくは70〜86%、より好ましくは74〜82%の亜鉛と、残部アルミニウムおよび不可避的不純物とを含有するZn−Al合金の溶湯を鋳型に注入して鋳造するが、注入溶湯と外部雰囲気遮断しながら鋳込む工程、鋳込み後の鋳型冷却工程において、425〜375℃の温度範囲を1.0℃/秒以上の平均冷却速度で冷却すると共に、275〜250℃の温度範囲を0.08℃/秒以上の平均冷却速度で冷却する工程、350℃以上で加熱保持した後に0.5℃/秒以上の平均冷却速度で急冷する再加熱工程、275℃以下および押出比4以上にて温間加工する工程を経て製造されるものである。
上記のような構成になる弾性変形速度抑制構造体1は、図3に示すように、折畳み型携帯電話機5の上筐体6と下筐体7の右側端面に設けた構造体配設溝に配設された状態で装着されている。より詳しくは、携帯弾性変形速度抑制構造体1の弾性部材2のソレノイド形状部2aが、ヒンジ機構5aの図示しないヒンジ軸に外嵌されると共に、端末金具4のうちの一方が折畳み型携帯電話機5の下筐体7の構造体配設溝の下面部に、他方が上筐体6の構造体配設溝の下面部に、図示しないビス等の機械的締結手段によってそれぞれ締結されている。この実施の形態の場合にあっては、弾性変形速度抑制構造体1は折畳み型携帯電話機5の右側に装着されているが、折畳み型携帯電話機5の左側に装着することもできる。また、この実施の形態の場合にあっては、弾性変形速度抑制構造体1は露出しているが、ソレノイド形状部2a以外の他の部分を、上筐体6と下筐体7内に収納することができる。
なお、図3に示す符号8は筐体ロック爪であり、符号9は筐体ロック爪8が係合する係止手段であって、これら筐体ロック爪8と係止手段9との係合状態は、図4に示すとおりである。即ち、上筐体6の自由端付近であって、ディスプレイ側の面には筐体ロック爪8が突設されている。この筐体ロック爪8は先端から前記上筐体6の自由端側に向って傾斜する摺接面部8bが形成されると共に、この摺接面部8bの基端側に三角溝状に切欠かれることにより、上端面と平行な係合面部8aが形成されている。
一方、前記下筐体7に設けられている係合手段9は、先端に、前記筐体ロック爪8の摺接面部8bが摺接する摺接面部9bが形成されると共に、この摺接面部9bの下側が前記筐体ロック爪8の係合面部8aに係合する係止部材9aを備えている。この係止部材9aは圧縮コイルばね9cによって前記筐体ロック爪8の方向に付勢されている。この係止部材9aは、下筐体7の自由端側に設けられた係合解除ボタン10を押すと圧縮コイルばね9cに抗して退避し、筐体ロック爪8の係合面部8aとの係合が解除される。そして、上筐体6が折畳まれて下筐体7に当接して重なり合うと、筐体ロック爪8の係合面部8aに前記係止部材9aが自動的に係合し、上筐体6と下筐体7との折畳み状態が維持され続けるように構成されている。
以下、折畳み型携帯電話機5に装着されている、本発明の実施の形態1に係る弾性変形速度抑制構造体1の作用態様を説明する。即ち、この例に係る折畳み型携帯電話機5の下筐体7と上筐体6は、折畳まれた状態においては、前記弾性変形速度抑制構造体1により開く方向に付勢されている。従って、係合解除ボタン10を押すと係止部材9aと筐体ロック爪8の係合面部8aとの係合が解除されるため、上筐体6が開く。このとき、前記弾性変形速度抑制構造体1の弾性部材2は、超塑性金属3を変形させながらスプリングバックするから、弾性部材2の弾性変形速度は、超塑性金属3により抑制されて減速され、この弾性変形速度抑制構造体1は低速度で変形する。
従って、本実施の形態に係る折畳み型携帯電話機5によれば、係合解除ボタン10を押すことにより筐体ロック部材8と係止部9との係合を解除すると、低速度で変形する弾性変形速度抑制構造体1の働きにより、折畳み型携帯電話機5が使用可能な状態になるように上筐体6が自動的に低速度で開くこととなる。
このように、本実施の形態に係る折畳み型携帯電話機5では、電動モータ、歯車伝達機構を設ける必要がないから、ヒンジ機構部の構造が簡単であり、折畳み型携帯電話機を低コスト、かつコンパクトにすることが可能になる。また、消費電力も不要であるため、充電1回当りの使用時間の延長が可能になるという優れた効果を得ることができる。
ところで、この弾性変形速度抑制構造体1によれば、上記のとおり、上筐体6が低速度で開くため、開く途中で上筐体6が何らかの周辺部材に当っても、上筐体6や周辺部材が損傷するような虞がない。また、弾性変形速度抑制構造体1では摩耗部品が存在しないし、また超塑性金属3は実質的に加工硬化することがないので、長期間に亘る安定使用が可能になるという耐久性の向上効果も得ることができる。
本発明の実施の形態2に係る弾性変形速度抑制構造体を、添付図面を参照しながら説明する。図5は本発明の実施の形態2に係る弾性変形速度抑制構造体の斜視図である。
本発明の実施の形態2に係る弾性変形速度抑制構造体11では、弾性部材12は線形状に形成され、この弾性部材12の長手方向に、同心状に超塑性金属13が埋設された状態に形成されている。このような構成になる弾性変形速度抑制構造体11は、弾性部材12となる大径の弾性部材の径方向の中心に穴をあけ、この穴に大径の超塑性金属を嵌合した後、例えば押出成形することにより、図5に示すような細線状の形状に形成したものである。この場合、弾性部材としてピアノ線等を使用することができないから、例えばばね鋼、高強度銅合金、チタン合金、形状記憶合金等の素材が使用される。
本発明の実施の形態2の場合には、弾性変形速度抑制構造体11を、上記実施の形態1に係る弾性部材2と同様、ソレノイド形状部を有する形状に形成することにより、折畳み型携帯電話機の上筐体を開かせる用途に供することが可能である。
本発明の実施の形態3に係る弾性変形速度抑制構造体を、添付図面を参照しながら説明する。図6は本発明の実施の形態3に係る弾性変形速度抑制構造体の斜視図である。
本発明の実施の形態3に係る弾性変形速度抑制構造体21では、弾性部材22と超塑性金属23はバイメタル状に重畳されている。このような構成になる弾性変形速度抑制構造体21では、弾性部材22と超塑性金属23とは、例えば拡散接合、接着剤等により接合されている。
本発明の実施の形態3の場合には、弾性変形速度抑制構造体21を、上記実施の形態1に係る弾性部材2と同様、ソレノイド形状部を有する形状に形成することにより、折畳み型携帯電話機の上筐体を開かせる用途に供することが可能である。
なお、上記実施の形態1乃至3に係る弾性変形速度抑制構造体は、何れも本発明の具体例に過ぎない。従って、上記実施の形態1乃至3に係る形態によって、本発明の弾性変形速度抑制構造体の形態が限定されるものではない。
以上では、弾性変形速度抑制構造体を折畳み型携帯電話機の上筐体を開かせる用途に供する場合を例として説明した。しかしながら、このような用途のみに限るものではなく、上記実施の形態1に係る弾性変形速度抑制構造体では、図1に示すような構成のままでドアのダンパーの用途に供することが可能である。
また、上記実施の携帯2,3に係る弾性変形速度抑制構造体の場合には、弾性変形速度抑制構造体をコイル状に螺旋形成することによって、折畳み傘の用途、ロボット、義手、義足のように先端(指先)をゆっくりと作動させるような用途、ドアのダンパーの用途、自動車(オートバイを含む)の足回り(サスペンション)の用途、介護用ベッドの用途等に供することが可能である。また、以上では、弾性部材が金属である場合を例として説明したが、例えばプラスチックからなる弾性部材に対しても適用することができる。
本発明の実施の形態1に係る弾性変形速度抑制構造体の側面図である。 図1のA矢視図である。 本発明の実施の形態1に係る弾性変形速度抑制構造体を用いた折畳み型携帯電話機の斜視図である。 本発明の実施の形態1に係り、折畳み型携帯電話機の係合状態説明図である。 本発明の実施の形態2に係る弾性変形速度抑制構造体の斜視図である。 本発明の実施の形態3に係る弾性変形速度抑制構造体の斜視図である。 従来例1に係り、電動折畳み型携帯電話機を示す図である。 従来例2に係り、携帯電話機のヒンジ機構の断面図である。 従来例3に係り、携帯電話機に装備した電動ヒンジ装置を示す図である。
符号の説明
1…弾性変形速度抑制構造体
2…弾性部材,2a…ソレノイド形状部
3…超塑性金属
4…端末金具,4a…構造体端部収納部,4b…取付け穴
5…折畳み型携帯電話機,5a…ヒンジ機構
6…上筐体
7…下筐体
8…筐体ロック爪,8a…係合面部,8b…摺接面部
9…係止手段、9a…係止部材,9b…摺接面部,9c…圧縮コイルばね
10…係合解除ボタン
11…弾性変形速度抑制構造体,12…弾性部材,13…超塑性金属
21…弾性変形速度抑制構造体,22…弾性部材,23…超塑性金属

Claims (5)

  1. 弾性部材、および室温で160%以上の伸びを有し、68〜88wt%の亜鉛と、残部アルミニウムと不可避的不純物とを含有する超塑性金属からなることを特徴とする弾性変形速度抑制構造体。
  2. 前記弾性部材、および前記超塑性金属は並設されてなることを特徴とする請求項1に記載の弾性変形速度抑制構造体。
  3. 前記弾性部材は線形状に形成され、この弾性部材の長手方向に、同心状に前記超塑性金属が埋設された状態に形成されてなることを特徴とする請求項1に記載の弾性変形速度抑制構造体。
  4. 前記弾性部材、および前記超塑性金属は、バイメタル状に重畳されてなることを特徴とする請求項1に記載の弾性変形速度抑制構造体。
  5. 下筐体と上筐体とがヒンジ機構を介して回動可能に連結されてなる折畳み型携帯電話機において、前記下筐体と前記上筐体に端部が連結され、これら下筐体と上筐体を開く方向に付勢する弾性部材、および室温で160%以上の伸びを有し、68〜88wt%の亜鉛と、残部アルミニウムと不可避的不純物とを含有する超塑性金属からなる弾性変形速度抑制構造体と、前記下筐体と前記上筐体のうちの何れか一方の自由端側に設けられ、他方の自由端側に設けられた係止部に離合自在に係合する筐体ロック部材とからなることを特徴とする折畳み型携帯電話機。
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