JP2008010313A - 近接スイッチ用スペーサ及び近接スイッチの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】コア及びコイルの間にスペーサを配置する作業が極めて容易になる近接スイッチ用スペーサ及び近接スイッチの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】検出コイルL及び同検出コイルLを収容する磁性体からなるコア60を備える近接スイッチ1において、検出コイルL及びコア60の間に配置される近接スイッチ用スペーサ80であって、非導電性でかつ非磁性の材料により所定の厚みを有するように形成されるとともに、コア60の外周に設けられた開口部63A,63Bから当該コア60の外部に導出されるつまみ部82A,82Bを備えることを特徴とする、近接スイッチ用スペーサ80。また、つまみ部82A,82Bをつまみながらスペーサ80をコア60の内部に配置することを特徴とする、近接スイッチ1の製造方法。
【選択図】図2
【解決手段】検出コイルL及び同検出コイルLを収容する磁性体からなるコア60を備える近接スイッチ1において、検出コイルL及びコア60の間に配置される近接スイッチ用スペーサ80であって、非導電性でかつ非磁性の材料により所定の厚みを有するように形成されるとともに、コア60の外周に設けられた開口部63A,63Bから当該コア60の外部に導出されるつまみ部82A,82Bを備えることを特徴とする、近接スイッチ用スペーサ80。また、つまみ部82A,82Bをつまみながらスペーサ80をコア60の内部に配置することを特徴とする、近接スイッチ1の製造方法。
【選択図】図2
Description
本発明は、近接スイッチに関する。
従来より、コイルを有する発振回路、検波回路(整流回路)を主体として構成される渦電流式の近接スイッチが広く知られている。この渦電流式の近接スイッチでは、ヘッドに発振コイルが内蔵されており、この発振コイルに交流の励磁電流を流すことによって磁界が発生する。ヘッドを被検出体(金属体)に近接させると、コイルで発生した磁界が金属体に鎖交するため当該金属体に渦電流(誘導電流)が流れる。この渦電流により、被検出体では電力損失が生ずるが、これは発振コイル側のエネルギーが誘導現象によって被検出体側に引き出されたものである。そのため、発振コイル側ではエネルギーが低下して発振振幅が小さくなる。この発振振幅の変化に基づいて、被検出体とヘッド間の距離の変動を検出することが出来る。
このような近接スイッチでは、磁性体からなるコアの内部にコイルが収容されている。このコアは、フェライトなどの焼結体で形成されているために、製品毎の寸法のバラツキが大きい。したがって、コアの内部にコイルを収容したときに、コイルの収容位置にバラツキが生じてしまう。コイルの収容位置にバラツキが生じた場合には、インダクタンスやコンダクタンス等のコイル特性が一定とならないために、近接スイッチの検出精度が低くなってしまう。
そこで、コアに対するコイルの位置を一定とするために、以下のような種々の提案がなされている(特許文献1、2)。
特許文献1に記載されている近接スイッチは、コイルが巻回されているボビンの中心に貫通孔が設けられており、この貫通孔の一方には閉塞部が設けられている。フェライトコアの底には軸芯が突設されており、前記閉塞部にフェライトコアの軸芯の端面を密着させることによって、フェライトコアに対するコイルの位置を一定に位置決めするというものである。しかし、この特許文献1に記載されている近接スイッチでは、フェライトコアに設けられた軸芯の端面をボビンの貫通孔に設けられた閉塞部に密着させて位置決めを行うために、ボビンの位置はフェライトコアの軸芯の高さによって決まることになる。この場合、結局、フェライトコアの寸法のバラツキを吸収することができないために、製品毎のインダクタンス等のコイル特性にバラツキが生じてしまうという問題がある。
特許文献2に記載されている近接スイッチは、フェライトコアに挿入されるボビンの鍔部の肉厚を変化させることによって、フェライトコアの端面とボビンの端面とを一致させようとするものである。しかし、この特許文献2に記載されている近接スイッチでは、製品毎のフェライトコアの寸法に応じて、フェライトコアに挿入されるボビンの鍔部の肉厚を変化させなければならない。この場合、製品毎に鍔部の肉厚を調整する作業が必要となり、極めて生産効率が悪いという問題がある。
そこで、このような問題を解決するために、コイルとコアの間に、フィルムや紙、あるいは薄い樹脂板などのスペーサを介在させることが考えられる。このスペーサの枚数や厚みを変化させることによって、コアに対するコイルの相対位置の調節が可能となり、製品毎に、コアの端面とコイル(ボビン)の端面とを一致させることが可能となる。
しかし、近年、近接スイッチに内蔵する半導体回路基板やチップの小型化が進んだことから、近接スイッチ全体の小型化が一気に進んだという事情がある。その結果、コア及びコイルの寸法が従来よりも小さくなったために、コア及びコイルの間に薄いスペーサを配置する作業が極めて煩雑であるという問題があった。
本発明は上記のような事情に鑑みて創案されたものであって、コア及びコイルの間にスペーサを配置する作業が極めて容易になる近接スイッチ用スペーサ及び近接スイッチの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するための手段は、以下の発明である。
第1の発明は、検出コイル及び同検出コイルを収容する磁性体からなるコアを備える近接スイッチにおいて、前記検出コイル及び前記コアの間に配置される近接スイッチ用スペーサであって、非導電性でかつ非磁性の材料により所定の厚みを有するように形成されるとともに、前記コアの外周に設けられた開口部から当該コアの外部に導出されるつまみ部を備えることを特徴とする近接スイッチ用スペーサである。
第1の発明は、検出コイル及び同検出コイルを収容する磁性体からなるコアを備える近接スイッチにおいて、前記検出コイル及び前記コアの間に配置される近接スイッチ用スペーサであって、非導電性でかつ非磁性の材料により所定の厚みを有するように形成されるとともに、前記コアの外周に設けられた開口部から当該コアの外部に導出されるつまみ部を備えることを特徴とする近接スイッチ用スペーサである。
第2の発明は、第1の発明の近接スイッチ用スペーサであって、糸状の部材により形成されていることを特徴とする近接スイッチ用スペーサである。
第3の発明は、第1の発明または第2の発明の近接スイッチ用スペーサであって、樹脂材料で形成されていることを特徴とする、近接スイッチ用スペーサである。
第4の発明は、第3の発明の近接スイッチ用スペーサであって、釣り糸で形成されていることを特徴とする、近接スイッチ用スペーサである。
第5の発明は、検出コイル及び同検出コイルを収容する磁性体からなるコアを備える近接スイッチの製造方法であって、前記コアの内部に、前記コアに対する前記検出コイルの相対位置を調節するためのスペーサを配置する工程を有しており、前記スペーサを配置する工程では、前記スペーサに設けられたつまみ部をつまみながら当該スペーサを配置することを特徴とする、近接スイッチの製造方法である。
第6の発明は、第5の発明の近接スイッチの製造方法であって、前記コアの内部に前記スペーサを配置した後に、前記コアの外部に導出されたつまみ部を切除する工程を有する、近接スイッチの製造方法である。
第7の発明は、第5の発明または第6の発明の近接スイッチの製造方法であって、前記スペーサとして糸状の部材を使用することを特徴とする、近接スイッチの製造方法である。
第8の発明は、第5〜第7のうちいずれかの発明の近接スイッチの製造方法であって、それぞれ異なる厚みを有する複数のスペーサの中から前記所定の厚みを有するスペーサを選択して用いることを特徴とする、近接スイッチの製造方法である。
第1の発明によれば、近接スイッチ用スペーサには、コアの外周に設けられた開口部から導出されるつまみ部が設けられている。したがって、近接スイッチ用スペーサを検出コイル及びコアの間に配置するときには、つまみ部をつまむことによって当該スペーサを容易に配置することが可能である。
第2の発明によれば、近接スイッチ用スペーサとして汎用性の高い糸状の部材を使用することができる。また、近接スイッチ用スペーサとして使用する糸の太さを変化させることによって、コアに対する検出コイルの高さを容易に調節することが可能である。
第3の発明によれば、近接スイッチ用スペーサが樹脂材料で形成されているために、近接スイッチ用スペーサに可撓性をもたせることが可能である。この場合、近接スイッチ用スペーサをコアの形状等に合わせて屈曲させることができるので、近接スイッチ用スペーサをコア及び検出コイルの間に配置する作業が容易になる。
第4の発明によれば、近接スイッチ用スペーサが釣り糸で形成されているために、太さ(厚み)の異なる近接スイッチ用スペーサを多数準備しておくことが可能である。したがって、コアの寸法にバラツキがある場合であっても、そのバラツキに応じて釣り糸の太さを選択すればよく、近接スイッチの検出精度を一定に保つことが可能である。
第5の発明によれば、近接スイッチ用スペーサを検出コイル及びコアの間に配置するときには、つまみ部をつまみながら当該スペーサを容易に配置することが可能である。
第6の発明によれば、コアの外部に導出されたつまみ部を切除する工程を有するために、スイッチ本体の内部にコアを収容する際に、コアの外部に導出されたつまみ部が邪魔になるなどの不具合を防止することが可能である。
第7の発明によれば、近接スイッチ用スペーサとして汎用性の高い糸状の部材を使用することができる。また、近接スイッチ用スペーサとして使用する糸の太さを変化させることによって、コアに対する検出コイルの高さを容易に調節することが可能である。
第8の発明によれば、それぞれ異なる厚みを有する複数のスペーサの中から所定の厚みを有するスペーサを選択して用いることができるので、コアに対する検出コイルの高さを容易に調節することができる。この結果、コアの寸法に製品毎のバラツキがある場合であっても、近接スイッチの検出精度を一定に保つことが可能になる。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態を、図1〜図5によって説明する。
図1は、近接スイッチ1の電気的構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、近接スイッチ1は、発振回路10、検波回路20、及び比較回路30により構成されている。発振回路10は、検出コイルLとコンデンサCとからなるLC並列共振回路11と増幅回路12とを備えている。
本発明の第1の実施形態を、図1〜図5によって説明する。
図1は、近接スイッチ1の電気的構成の一例を示すブロック図である。図1に示すように、近接スイッチ1は、発振回路10、検波回路20、及び比較回路30により構成されている。発振回路10は、検出コイルLとコンデンサCとからなるLC並列共振回路11と増幅回路12とを備えている。
このLC並列共振回路11に対して図示しない電源回路から直流電圧が印加されると、LC並列共振回路の検出コイルLとコンデンサCとの間に電気振動が生じる。これにより、コンデンサCの両端には振幅レベルがほぼ一定な交流の電圧(以下、発振振幅とする)が生じ、これが検波回路20に出力される。
ここで、被検出体(金属体)Wと検出コイルLとが離れている場合には、検出コイルLに生ずる磁束が被検出体Wにほとんど鎖交しない。そのため、被検出体Wには誘導電流(渦電流)が流れず、同被検出体Wでのエネルギー損失がないため、検出コイルLとコンデンサCによる電気振動は一定の振幅レベルを保った状態で持続する。
これに対して、検出コイルLが被検出体Wに接近すると、被検出体Wに渦電流が流れる。これは近接スイッチ1側から被検出体W側にエネルギーが引き出されたということであるから、近接スイッチ1側にエネルギーの損失が生じて、発振振幅のレベルが低下する。
これに対して、検出コイルLが被検出体Wに接近すると、被検出体Wに渦電流が流れる。これは近接スイッチ1側から被検出体W側にエネルギーが引き出されたということであるから、近接スイッチ1側にエネルギーの損失が生じて、発振振幅のレベルが低下する。
そして、発振回路10からの出力は交流電圧であるから、これを検波回路20で、整流して直流電圧に変換し、比較回路30に出力する。比較回路30は例えば、コンパレータからなり、所定の基準電圧レベルと検波回路20から出力された電圧レベルとを比較して、それに応じた出力を行う。
より具体的には、コンパレータの基準電圧レベルは、被検出体Wと検出コイルLとが離間した状態の発振振幅のレベルより幾らか小さな値に設定されている。そのため、コンパレータは検波回路20から出力される電圧のレベルが基準電圧レベルより大きいときには、非検出状態の出力(例えば、OFF信号を出力して動作表示灯を消灯)を行い、これとは反対に、検波回路20から出力される電圧のレベルが基準電圧レベルより小さいときには、検出状態の出力(例えば、ON信号を出力して動作表示灯を点灯)を行うように構成されている。
図2は近接スイッチ1の分解斜視図である。図2に示すように、近接スイッチ1は、ヘッド部40と、スイッチ本体50とを備えている。スイッチ本体50は略円筒形状をなしており、内部には先に説明した検波回路20、比較回路30が実装される回路基板(図示せず)が収容されるとともに、前方からヘッド部40が嵌めあわされるようになっている。スイッチ本体50の内部にヘッド部40が嵌めあわされた後に、そのスイッチ本体50の内部にヘッド部40を固定するための樹脂が充填されるとともに、そのスイッチ本体50の前方側の開口部には薄い円板状のキャップ51が被せられる。そして、スイッチ本体50とキャップ51との境界部分が接着剤あるいは溶着等によって接合される。これにより、スイッチ本体50の内部にヘッド部40が密閉された状態で収容される。スイッチ本体50及びキャップ51は、樹脂材料あるいは金属材料などにより形成される。なお、図2では、スイッチ本体50及びキャップ51が別体である例を示しているが、これら2つの部材は一体に形成されていてもよい。
図2に示すように、ヘッド部40は、検出コイルL、コア60、及びスペーサ80を備えている。
検出コイルLは、銅線などからなる線材71がボビン70の周囲に巻き付けられたものである。ボビン70は、樹脂材料により略円筒形状に形成されたものであり、その上端部及び下端部には、鍔部72,73がそれぞれ形成されている。下端側の鍔部73の外周部分には、径方向外向きに開口する切り欠き部74A,74Bが2箇所に形成されている。この切り欠き部74A,74Bは、ボビン70に巻かれた線材71の端部をスイッチ本体50側に引き出すためのものである。スイッチ本体50とヘッド部40を電気的に接続するための2本のケーブル52は、この切り欠き部74A,74Bから引き出された線材71の両端部にそれぞれ接続される。そして、この2本のケーブル52間に寄生する寄生容量により、LC並列共振回路を構成する発振用のコンデンサCが形成されている。
コア60は、フェライトなどの磁性材料により略円筒状に形成されたものである。コア60の底部には、円柱状の突出部61が設けられており、この突出部61がボビン70の軸心に設けられた嵌合孔75に嵌合される。一方、コア60の外周には外壁部62が設けられており、ボビン70の嵌合孔75に突出部61が嵌合されると、検出コイルLの周囲をコア60の外壁部62が取り囲むようになっている。
また、コア60の外周に設けられた外壁部62には、コア60の中心を挟んで対向する2箇所の位置に、開口部63A,63Bが設けられている。この開口部63A,63Bは、ボビン70に巻かれた線材71の両端部をスイッチ本体50側に導出するために設けられたものである。詳しくは後述するが、この開口部63A,63Bは、スペーサ80に設けられたつまみ部82A,82Bをコア60の外部に導出するための開口部としても機能する。
スペーサ80は、近接スイッチ1のコイル特性に影響を与えないように、紙、樹脂フィルム、樹脂板などの非磁性でかつ非導電性の材料により形成されている。また、スペーサ80は、コア60に対する検出コイルLの相対位置(高さ)を調節できるように、所定の厚みを有するように形成されている。
スペーサ80は、略環状に形成されており、その中心に設けられた貫通孔81にコア60の突出部61が挿通されるようになっている。貫通孔81にコア60の突出部61が挿通されることによって、コア60の底部にスペーサ80が配置される。その後、コア60の突出部61をボビン70の嵌合孔75に嵌合させることによって、コア60及び検出コイルLの間にスペーサ80が配置されるようになっている。
スペーサ80は、略環状に形成されており、その中心に設けられた貫通孔81にコア60の突出部61が挿通されるようになっている。貫通孔81にコア60の突出部61が挿通されることによって、コア60の底部にスペーサ80が配置される。その後、コア60の突出部61をボビン70の嵌合孔75に嵌合させることによって、コア60及び検出コイルLの間にスペーサ80が配置されるようになっている。
本実施形態では、図2に示すように、スペーサ80の外周部の2箇所の位置に、つまみ部82A,82Bが設けられている。つまみ部82A,82Bは、スペーサ80と一体に、かつ、スペーサ80の外周部から径方向外側に突出するように設けられている。以下、このつまみ部82A,82Bを利用した本発明の特徴的な作用効果について説明する。
図3〜図5は、検出コイルL、スペーサ80、及びコア60の断面図である。ただし、図3は、これら3つの部材を組み付ける前の状態を示しており、図4は、これら3つの部材を組み付けた後の状態を示しており、図5は、スペーサ80に設けられたつまみ部82A,82Bを切除した後の状態を示している。
図3〜図5に示すように、コア60の内部にスペーサ80を配置するときには、スペーサ80に設けられた2箇所のつまみ部82A,82Bをつまみながら当該スペーサ80を配置する。このつまみ部82A,82Bは、コア60の外周に設けられた開口部63A,63Bからコア60の外部に導出されているために、容易に手(あるいは器具等)でつまむことができる。したがって、コア60の内部に手や器具等を挿入してスペーサ80を押し込む等の作業が不要であり、コア60の寸法が小型化されている場合であっても、スペーサ80を配置する作業が極めて容易である。
本実施形態の近接スイッチによれば、コア60及び検出コイルLの間に配置するスペーサ80の枚数や、配置するスペーサ80の厚みを変化させることによって、コア60に対する検出コイルLの相対位置(高さ)を自在に調整することが可能である。したがって、コア60の寸法に製品毎のバラツキがある場合であっても、コア60の上端面と検出コイルLの上端面とを一致させることが可能であり、検出コイルLのコイル特性を一定に保つことができる。
本実施形態の近接スイッチによれば、それぞれ異なる厚みを有する複数のスペーサ80を準備しておいて、その複数のスペーサ80の中から、検出コイルLの高さを調節するのに適当な厚みを有するスペーサ80を選択して使用することができる。したがって、スペーサ80の厚みを調節する作業が不要であり、近接スイッチ1の製造工程の合理化・簡略化を図ることが可能である。
図5に示すように、コア60の内部にスペーサ80を配置した後に、このスペーサ80に設けられたつまみ部82A,82Bの全部又は一部を切除してもよい。これにより、検出コイルLをスイッチ本体50の内部に収容するときに、検出コイルLの外部に導出されたつまみ部82A,82Bが邪魔になるのを防止することができる。
この場合、つまみ部82A,82Bを切除する方法は特に制限するものではない。例えば、つまみ部82A,82Bの根元にミシン目や切れ目などをあらかじめ形成しておいて、このミシン目や切れ目に沿ってつまみ部82A,82B引きちぎることができる。あるいは、つまみ部82A,82Bの根元をカッター等の工具を用いて切断してもよい。
この場合、つまみ部82A,82Bを切除する方法は特に制限するものではない。例えば、つまみ部82A,82Bの根元にミシン目や切れ目などをあらかじめ形成しておいて、このミシン目や切れ目に沿ってつまみ部82A,82B引きちぎることができる。あるいは、つまみ部82A,82Bの根元をカッター等の工具を用いて切断してもよい。
なお、つまみ部82A,82Bをつまみながらスペーサ80を配置するときには、つまみ部82A,82Bを人の手でつまんでもよいし、工具やアームなどの器具を用いてつまむようにしてもよい。
以上説明したように、本実施形態によれば、コア60及び検出コイルLの間にスペーサ80を容易に配置することが可能である。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態を、図6によって説明する。
図6は、コア60、検出コイルL、及びスペーサ90の斜視図である。本実施形態における近接スイッチは、スペーサ90以外は第1の実施形態と同様であるので、第1の実施形態と同一の符号を用いて説明を省略する。
本発明の第2の実施形態を、図6によって説明する。
図6は、コア60、検出コイルL、及びスペーサ90の斜視図である。本実施形態における近接スイッチは、スペーサ90以外は第1の実施形態と同様であるので、第1の実施形態と同一の符号を用いて説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態におけるスペーサ90は、2本の糸状部材91によって形成されている。この2本の糸状部材91は、近接スイッチのコイル特性に影響を与えないように、樹脂材料、ガラスなどの非磁性でかつ非導電性の材料により形成されている。糸状部材91の具体例としては、例えば、ナイロン糸、光ファイバー等を挙げることができる。2本の糸状部材91は、コア60に対する検出コイルLの相対位置を調節できるように、所定の厚み(太さ)を有するように形成されている。
スペーサ90として糸状部材91を用いることによって、スペーサ90をコア60の内部に配置する作業が一層容易になる。なぜなら、この糸状部材91は可撓性を有しており、コア60の内部の形状に沿って曲げることが可能だからである。また、コア60の開口部63A,63Bから外部に導出される両端部92A,92Bをつまむことが可能であり、コア60の内部に手や器具等を挿入してスペーサ90を押し込む作業が不要だからである。なお、本実施形態において、糸状部材91の両端部92A,92Bが、本発明における「つまみ部」に対応している。
本実施形態の近接スイッチによれば、スペーサ90として使用する糸状部材91の太さを変化させることによって、コア60に対する検出コイルLの相対位置を容易に調節することが可能である。例えば、それぞれ太さ(厚み)の異なる複数の糸状部材91を準備しておけば、この複数種類の糸状部材91の中から最適な太さを有する糸状部材91を選択して使用することによって、検出コイルLの位置調節を容易に行うことが可能である。
また、スペーサ90として使用する糸状部材91はコア60の形状に合わせて自在に曲げることが可能である。したがって、コア60の形状に合わせてあらかじめ所定の形状に形成されているものを使用する必要がなく、スペーサ90を準備しておくためのコストを低減できるという効果がある。
糸状部材91として釣り糸を使用することも可能である。この場合、釣り糸は各種の材料、太さのものが多数市場に流通しているために、糸状部材91の調達が極めて容易になるという効果がある。
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、本発明が「近接スイッチ」に適用される例を示したが、被検出体との距離を渦電流の発生に基づいて検出できるセンサ類であれば、その他の名称のセンサ類(例えば「近接センサ」)に対しても本発明を適用することができる。また、本発明は、被検出体との距離を定量的に測定可能なセンサ類に対しても適用することができる。
(2)上記実施形態では、検波回路20や比較回路30が実装される回路基板がヘッド部40とともにスイッチ本体50の内部に収容されている近接スイッチ1に適用される例を示したが、このような態様に限定するものではない。本発明は、例えば、回路基板とヘッド部40が離れて配置されている近接スイッチに対しても適用することができる。
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
(1)上記実施形態では、本発明が「近接スイッチ」に適用される例を示したが、被検出体との距離を渦電流の発生に基づいて検出できるセンサ類であれば、その他の名称のセンサ類(例えば「近接センサ」)に対しても本発明を適用することができる。また、本発明は、被検出体との距離を定量的に測定可能なセンサ類に対しても適用することができる。
(2)上記実施形態では、検波回路20や比較回路30が実装される回路基板がヘッド部40とともにスイッチ本体50の内部に収容されている近接スイッチ1に適用される例を示したが、このような態様に限定するものではない。本発明は、例えば、回路基板とヘッド部40が離れて配置されている近接スイッチに対しても適用することができる。
1…近接スイッチ
40…ヘッド部
50…スイッチ本体
60…コア
70…ボビン
80,90…スペーサ
82A,82B…つまみ部
91…糸状部材
92A,92B…両端部(つまみ部)
L…検出コイル
W…被検出体
40…ヘッド部
50…スイッチ本体
60…コア
70…ボビン
80,90…スペーサ
82A,82B…つまみ部
91…糸状部材
92A,92B…両端部(つまみ部)
L…検出コイル
W…被検出体
Claims (8)
- 検出コイル及び同検出コイルを収容する磁性体からなるコアを備える近接スイッチにおいて、前記検出コイル及び前記コアの間に配置される近接スイッチ用スペーサであって、
非導電性でかつ非磁性の材料により所定の厚みを有するように形成されるとともに、前記コアの外周に設けられた開口部から当該コアの外部に導出されるつまみ部を備えることを特徴とする、近接スイッチ用スペーサ。 - 請求項1に記載の近接スイッチ用スペーサであって、
糸状の部材により形成されていることを特徴とする、近接スイッチ用スペーサ。 - 請求項1または請求項2に記載の近接スイッチ用スペーサであって、
樹脂材料で形成されていることを特徴とする、近接スイッチ用スペーサ。 - 請求項3に記載の近接スイッチ用スペーサであって、
釣り糸で形成されていることを特徴とする、近接スイッチ用スペーサ。 - 検出コイル及び同検出コイルを収容する磁性体からなるコアを備える近接スイッチの製造方法であって、
前記コアの内部に、前記コアに対する前記検出コイルの相対位置を調節するための所定の厚みを有するスペーサを配置する工程を有しており、
前記スペーサを配置する工程では、前記スペーサに設けられたつまみ部をつまみながら当該スペーサを配置することを特徴とする、近接スイッチの製造方法。 - 請求項5に記載の近接スイッチの製造方法であって、
前記コアの内部に前記スペーサを配置した後に、前記コアの外部に導出されたつまみ部を切除する工程を有する、近接スイッチの製造方法。 - 請求項5または請求項6に記載の近接スイッチの製造方法であって、
前記スペーサとして糸状の部材を使用することを特徴とする、近接スイッチの製造方法。 - 請求項5から請求項7のうちいずれかに記載の近接スイッチの製造方法であって、
それぞれ異なる厚みを有する複数のスペーサの中から前記所定の厚みを有するスペーサを選択して用いることを特徴とする、近接スイッチの製造方法。
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JP2006179809A JP2008010313A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 近接スイッチ用スペーサ及び近接スイッチの製造方法 |
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---|---|---|---|
JP2006179809A JP2008010313A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 近接スイッチ用スペーサ及び近接スイッチの製造方法 |
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ID=39068326
Family Applications (1)
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JP2006179809A Pending JP2008010313A (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 近接スイッチ用スペーサ及び近接スイッチの製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012221839A (ja) * | 2011-04-12 | 2012-11-12 | Mitsumi Electric Co Ltd | 操作入力装置 |
CN108923776A (zh) * | 2018-06-09 | 2018-11-30 | 成都凯天电子股份有限公司 | 电感式圆柱形远距离检测接近开关 |
-
2006
- 2006-06-29 JP JP2006179809A patent/JP2008010313A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012221839A (ja) * | 2011-04-12 | 2012-11-12 | Mitsumi Electric Co Ltd | 操作入力装置 |
CN108923776A (zh) * | 2018-06-09 | 2018-11-30 | 成都凯天电子股份有限公司 | 电感式圆柱形远距离检测接近开关 |
CN108923776B (zh) * | 2018-06-09 | 2024-02-20 | 成都凯天电子股份有限公司 | 电感式圆柱形远距离检测接近开关 |
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