以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。したがって、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、本明細書中の図面において、同一部分または同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その説明は省略する。
(実施の形態1)
(本発明に用いられる表示装置の構成)
始めに本発明に用いられる表示装置の構成の概略について、図1を参照して説明する。
図1は、本発明に用いられる表示装置のシステムブロック図の構成例を示している。本発明に用いられる表示装置は、変換部101、駆動部102、表示部103、バックライト制御部104、及びバックライトユニット105を有している。
図1において、変換部101には、階調信号106、及び制御信号109が入力されている。そして、変換部101は、駆動部102に駆動部制御信号107を出力している。なお、階調信号106は、表示部103において表示する画像データ(動画、静止画など)であり、制御信号109は、変換部101を駆動するための、クロックパルスなどの基準となる信号である。駆動部制御信号107は階調信号106が変換部101によって変換されたものと同様であり、2値のデジタル信号である。具体的には、駆動部制御信号107は、変換された画像データと、駆動部102を駆動するための信号を含んでいる。
図1において、駆動部102には、駆動部制御信号107、及び制御信号110が入力されている。そして、駆動部102は、表示部103に表示部制御信号108を出力している。制御信号110は、駆動部102を駆動するための、クロックパルスなどの基準となる信号である。表示部制御信号108は、表示部103が有する画素に、変換された画像データを入力するためのデジタル信号である。
図1において、表示部103には、表示部制御信号108が入力されている。表示部103は複数の画素を含んでおり、複数の画素それぞれは液晶素子を有している。複数の画素それぞれが有する液晶素子には変換された画像データが供給されており、液晶素子の透過率が変換された画像データに従って決定する。
上記示した複数の画素それぞれが有する液晶素子の動作について説明する。液晶素子は2つの電極を有しており、2つの電極の電位差が0Vのとき(以下、電圧停止時、又は電圧停止状態ともいう)には、透過率0%である(以下、ノーマリーブラックともいう)。なお、これに限らず、液晶素子には電圧停止時において透過率100%(以下、ノーマリーホワイトともいう)となる素子を用いても良い。また、液晶素子の2つの電極に電位差が生じる(以下、電圧印加時、又は電圧印加状態ともいう)と、液晶素子の透過率が変化する。ただし、液晶素子が電圧停止状態から電圧印加状態になるときに、液晶素子はすぐに透過率100%になるわけではなく、時間がかかる。なお、液晶素子が透過率10%から透過率90%になるまでの時間をTonとする。同様に、液晶素子が電圧印加状態から電圧停止状態になるときに、液晶素子はすぐに透過率0%になるわけではなく、時間を要する。なお、液晶素子が透過率90%から透過率10%になるまでの時間をToffとする。また、Tonは、Toffよりも短い。
また、通常の表示装置では、液晶素子の第1電極に一定電位を印加し、第2電極に1フレーム期間内において1回だけアナログ電圧を印加することによって、液晶素子の透過率を制御している。本発明に用いられる表示装置は、液晶素子の第1電極に一定電位を印加し、第2電極に1フレーム期間内において複数回デジタル電圧(デジタル信号)を印加することによって、液晶素子の透過率を制御している。具体的には、本発明に用いられる表示装置は、1フレーム期間を複数のサブ点灯期間に分割し、そのサブ点灯期間内それぞれにおいて、電圧停止状態か電圧印加状態かを制御することで、1フレーム期間における光の透過量(トータルの液晶素子の透過率)を制御する。
以上のように、本発明に用いられる表示装置は、液晶素子が電圧停止状態から電圧印加状態、又は電圧印加状態から電圧停止状態になるときに、液晶素子の透過率がすぐに変化しない(応答速度が遅い)ことを利用し、1フレーム期間における光の透過量を制御することで所望の階調をより正確に表示することを可能にする。
また、本発明に用いられる表示装置は、液晶素子の応答速度が遅いことを利用して、液晶素子に連続的に、且つ高速にデジタル電圧を印加することで、1フレーム期間における光の透過量(トータルの液晶の透過率)を制御する。つまり、本発明の表示装置は高速動作に適しているといえる。したがって、本発明の表示装置は、フィールドシーケンシャル駆動法やインパルス駆動法や黒挿入駆動法などの液晶素子に高速動作が求められている駆動法に適しているといえる。特に、フィールドシーケンシャル駆動法は、1フレーム期間をR点灯期間とG点灯期間とB点灯期間とに分割し、それぞれの期間で各色の階調を表現する。したがって、液晶素子を3倍の速度で駆動させなければならず、液晶素子の応答速度が遅いのでそれぞれの期間の各色の階調を表現しきれないというフィールドシーケンシャル駆動法の問題点を解決することができ、本発明はフィールドシーケンシャル駆動法により適しているといえる。もちろん、本発明の表示装置は、すでに述べたように、インパルス駆動法や黒挿入駆動法などにも、適している。
図1において、バックライト制御部104には、バックライト制御部制御信号111が入力されている。そして、バックライト制御部104は、バックライトユニット105にバックライトユニット制御信号112を出力している。なお、バックライト制御部制御信号111は、所定の信号を繰り返していてもよいし、階調信号106に従って変化していてもよい。バックライトユニット制御信号112は、バックライトユニット105が発光するか、しないかを選択する信号である。また、バックライトユニット制御信号112は、バックライトユニット105が表示部に供給する光の色要素を選択するための信号である。
図1において、バックライトユニット105には、バックライトユニット制御信号112が入力されている。バックライトユニット105は、バックライトユニット制御信号112によって、発光するか、しないかを制御される。また、バックライトユニット105は、バックライトユニット制御信号112によって、バックライトユニット105のどの部分を発光するかを制御されていてもよい。また、バックライトユニット105は、フィールドシーケンシャル駆動時には、バックライトユニット制御信号112によって、何色に発光するかが制御されていてもよい。
(本発明に用いられる変換部の構成)
次に図1で示した変換部101の詳細な構成、及び動作について、図2(a)、(b)を参照して説明する。
図2(a)は、本発明に用いられる表示装置が有する変換部101のシステムブロック図を示している。変換部101は、階調データ変換部201、及び記憶部202を有している。
まず、記憶部202には、パターンテーブルが記憶されている。パターンテーブルとは、階調信号106と、パターンデータとの関係を示しているテーブルである。具体的には、パターンテーブルは、図3(a)に示すように、階調データに対応したパターンデータが記憶されている。
パターンデータの一例について、図4(a)に示す。例えば、階調信号106が6ビットのときは、階調表示が0階調から63階調まで可能である。図4には、0階調のパターンデータx0と、1階調目のパターンデータx1と、62階調目のパターンデータx62と、63階調目のパターンデータx63とを示している。また、各パターンデータは、1フレーム期間を少なくとも2個に分割し、その中でHレベルか、Lレベルが決定されている。したがって、各パターンデータは、複数に分割した1フレーム期間それぞれにおいて、Hレベルか、Lレベルかを示している。
なお、各パターンデータは、Hレベル、LレベルのほかにM(ミドル)レベルなどの3つのレベルを有していてもよいし、4つのレベルを有していてもよい。各パターンデータが3つ、又は4つのレベルを有することで、本発明の表示装置はさらに多くの階調を表現できる。なお、各パターンデータのレベルが3のときの、パターンデータの一例について、図4(b)に示す。
なお、各パターンデータのレベルは、5つ以上になると記憶部202の構成が大規模になるため4つ以下が好ましい。なぜなら、例えば、記憶部202が1つ階調信号106のパターンデータを保持するために必要な記憶部202の容量は、各パターンデータのレベルが2のとき1ビット、各パターンデータのレベルが3、もしくは4のとき2ビット、各パターンデータのレベルが3、もしくは4のとき3ビットとなる。したがって、各パターンデータのレベルが5のときの記憶部202の容量は、各パターンデータのレベルが2のときに比べて、3倍以上になるからである。
なお、1フレームを複数の点灯期間に分割し、複数の点灯期間それぞれを複数のサブ点灯期間分割する場合は、各点灯期間それぞれにおいて、パターンデータが決定される。
また、記憶部202としては、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などを用いることができる。なお、RAMとしては、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)、VRAM(Video RAM)、DPRAM(Dual Port RAM)、NOVRAM(Non Volatile RAM)、PRAM(Pseudo RAM)などを用いることができる。なお、ROMとしては、EPROM、ワンタイムプログラマブルROM、EEPROM、フラッシュメモリ、マスクROMなどを用いることができる。
図2(a)において、階調データ変換部201は、階調信号106とパターンテーブル203とを比較して、駆動部制御信号107を出力する。駆動部制御信号107は、階調信号106に対応したパターンテーブル203のパターンデータと、駆動部102を駆動するための信号とを含んでいる。
次に、図2(a)とは別の変換部101についての詳細な構成、及び動作について、図2(b)を参照して説明する。
図2(b)は、本発明に用いられる表示装置が有する変換部101のシステムブロック図を示している。変換部101は、階調データ変換部201、記憶部204、及び選択部205を有している。
まず、記憶部204には、パターンテーブルが記憶されている。パターンテーブルとは、階調信号106と、パターンデータとの関係を示しているテーブルである。パターンテーブルには、図3(b)に示すように、階調データに対応したパターンデータが記憶されている。
なお、図3(b)のパターンテーブルは、1つの階調データと、複数のパターンデータとを有している。例えば、図3(b)に示すように、1つの階調データに対して、複数のパターンデータを有する。
また、記憶部204としては、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)などを用いることができる。なお、RAMとしては、SRAM(Static RAM)、DRAM(Dynamic RAM)、VRAM(Video RAM)、DPRAM(Dual Port RAM)、NOVRAM(Non Volatile RAM)、PRAM(Pseudo RAM)などを用いることができる。なお、ROMとしては、EPROM、ワンタイムプログラマブルROM、EEPROM、フラッシュメモリ、マスクROMなどを用いることができる。
図2(b)において、選択部205は、環境信号206、及びパターンテーブル208が入力されている。環境信号206は、例えば、表示装置の周辺の気温、パネルの温度、表示装置の周辺輝度などの表示装置周辺の環境を示す。選択部205は、この環境信号206に基づいて、適切なパターンデータを選択し、階調データ変換部201に選択パターンテーブル207を出力する。なお、選択パターンテーブル207は、記憶部204に記憶されているパターンテーブルのうち、階調データと1つの適当なパターンデータとを含んでいる。
図2(b)において、階調データ変換部201は、階調信号106と選択部205によって選択された選択パターンテーブル207とを比較して、駆動部制御信号107を出力する。駆動部制御信号107は、階調信号106に対応した選択パターンテーブル207のパターンデータと、駆動部102を駆動するための信号とを含んでいる。
なお、図3(b)では、1つの階調データに対して、複数のパターンデータが存在する場合について説明した。しかし、これに限定されず、階調データのビット数に対して、パターンデータのビット数を増やしてもよい。そして、階調データとパターンデータを、環境信号206に基づいてそれぞれ対応させてもよい。例えば、階調データのビット数が6ビットで、パターンデータのビット数を8ビットとして場合は、階調データは64階調分のデータであり、パターンデータは256階調分のデータである。つまり、階調データの32階調目がパターンデータの32階調目に対応するわけではなく、環境信号に応じて、256階調目に対応させてもよいし、230階調目に対応させてもよいし、260階調目に対応させてもよい。
(本発明に用いられる表示部の構成)
次に図1で示した表示部103の詳細な構成、及び動作について、図5を参照して説明する。なお、駆動部102の構成、及び動作についても、簡単に説明する。
図5は、本発明に用いられる表示装置が有する駆動部102、及び表示部103の構成を示している。駆動部102は、ソースドライバ501、及びゲートドライバ502などを有している。表示部103には、複数の画素505がマトリクス状に配置されている。
まず、ゲートドライバ502は、複数の配線504に走査信号をそれぞれ供給する。この走査信号によって、画素505は、各行ごとに選択状態か、非選択状態かが決定される。また、画素505が1行目から1行ずつ順に選択状態になるように、ゲートドライバ502は複数の配線504に走査信号をそれぞれ供給する。つまり、ゲートドライバ502は、配線504を1行目から走査している。
図5においてソースドライバ501は、配線503にビデオ信号をそれぞれ供給する。このビデオ信号は、選択状態の画素505に供給され、非選択状態の画素505には供給されない。また、ビデオ信号は、2値のデジタル信号である。ただし、本発明の表示装置がビデオ信号の反転駆動を行う場合、ビデオ信号を基準の電位(対向電極と等しい電位)と、正極側の電位と、負極側の電位との3値を持つ信号でもよい。なお、正極側の電位と、負極側の電位の絶対値とがおおむね等しくなるようにすることが好ましい。
図5において表示部103には、上記説明したように、複数の画素505がマトリクス上に配置されている。ただし、画素505は必ずしもマトリクス状に配置されている必要はなく、画素505はデルタ配置されていてもよいし、ベイヤー配置されていてもよい。また、複数の画素505それぞれには、配線503、及び配線504が接続されている。
次に図5において表示部103に配置されている画素505の詳細な構成、及び動作について、図6(a)、(b)を参照して説明する。
まず、図6(a)に、画素505の構成を示す。画素505は、スイッチ601、2つの電極を持つ容量素子602、及び2つの電極を持つ液晶素子603を有している。スイッチ601の第1端子は配線503に接続されている。容量素子602の第1電極は配線605に接続され、第2電極がスイッチ601の第2端子に接続されている。液晶素子603の第1電極が対向電極604に接続され、第2電極がスイッチ601の第2端子に接続されている。なお、スイッチ601の第2端子と容量素子602の第2電極と液晶素子603の第2電極との節点を節点7361とする。また、スイッチ601は配線504によってオンオフが制御されている。
なお、液晶素子603としては、強誘電性の液晶を用いてもよいし、反強誘電性の液晶でもよい。また、液晶の駆動方式は、TN(Twisted Nematic)モード、IPS(In−Plane−Switching)モード、FFS(Fringe Field Switching)モード、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Birefringence)モード、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)モード、AFLC(AntiFerroelectric Liquid Crystal)等を自由に用いることができる。
なお、スイッチ601として、Nチャネル型トランジスタやPチャネル型トランジスタを用いることができる。スイッチ601としてNチャネル型トランジスタやPチャネル型トランジスタを用いた場合は、トランジスタのゲートが配線504に接続され、第1端子が配線503に接続され、第2端子が節点7361に接続されるようにする。
続いて図6(a)における画素505の基本的な動作について説明する。画素505が選択状態になると、スイッチ601がオンして、ビデオ信号が配線503を介して節点7361に供給される。このとき、容量素子602は、配線605の電位と、ビデオ信号の電位との差を保持する。
また、画素505が非選択状態になると、スイッチ601がオフして、ビデオ信号が画素505に供給されなくなる。また、節点7361は、フローティング状態になる。ここで、容量素子602は、配線605の電位と、ビデオ信号の電位との差を保持している。したがって、配線605の電位が一定であれば、節点7361はビデオ信号の電位を維持する。
なお、スイッチ601としてNチャネル型トランジスタを用いた場合において、走査信号は、画素505が選択状態のときにHレベル、画素505が非選択状態のときにLレベルとなる。また、スイッチ601としてPチャネル型トランジスタを用いた場合において、走査信号は、画素505が選択状態のときにLレベル、画素505が非選択状態のときにLレベルとなる。
なお、スイッチ601として、Nチャネル型トランジスタ、およびPチャネル型トランジスタが用いられる場合、走査信号のHレベルは、ビデオ信号の最大電圧よりも大きい。また、走査信号のLレベルは、ビデオ信号の最小電圧よりも小さい。
ここで、図6(a)とは別の画素505の詳細な構成、及び動作について、図14(a)を参照して説明する。
まず、図14(a)は、画素505の構成を示している。画素505は、スイッチ601、2つの電極を持つ容量素子602、2つの電極を持つ液晶素子603、及びスイッチ1401を有している。スイッチ601の第1端子は配線503に接続されている。容量素子602の第1電極は配線605に接続され、第2電極がスイッチ601の第2端子に接続されている。液晶素子603の第1電極が対向電極604に接続され、第2電極がスイッチ601の第2端子に接続されている。スイッチ1401の第1端子が配線1402に接続され、第2端子がスイッチ601の第2端子に接続されている。なお、スイッチ601の第2端子と容量素子602の第2電極と液晶素子603の第2電極とスイッチ1401の第1端子との節点を節点74141とする。また、スイッチ601は配線504の電位(信号)によってオンオフが制御され、スイッチ1401は配線1403の電位(信号)によってオンオフが制御されている。
なお、スイッチ1401として、Nチャネル型トランジスタやPチャネル型トランジスタを用いることができる。スイッチ1401としてNチャネル型トランジスタやPチャネル型トランジスタを用いた場合は、トランジスタのゲートが配線1403に接続され、第1端子が配線1402に接続され、第2端子が節点74141に接続されるようにする。
続いて、図14(a)の画素505の基本的な動作について説明する。画素505が選択状態になると、スイッチ601がオンして、ビデオ信号が配線503を介して節点74141に供給される。このとき、容量素子602は、配線605の電位と、ビデオ信号の電位との差を保持する。なお、スイッチ1401はオフしている。
また、画素505が非選択状態になると、スイッチ601がオフして、ビデオ信号が画素505に供給されなくなる。また、節点74141は、フローティング状態になる。ここで、容量素子602は、配線605の電位と、ビデオ信号の電位との差を保持している。したがって、配線605の電位が一定であれば、節点74141はビデオ信号の電位を維持する。
また、図14(a)は、スイッチ1401のオンオフを制御することで消去動作を行うことができる。例えば、スイッチ1401がオンすることで、節点74141の電位は配線1402と等しい値となる。配線1402の電位を対向電極604と等しい値にしておけば、液晶素子603は透過率0%となるため、図14(a)の画素505は消去動作を行うことができる。
なお、液晶素子603がノーマリーホワイトの場合は、配線1402の電位は対向電極604の電位よりも十分高く、若しくは低くしておくとよい。
なお、図14(a)の画素505は、上記示した消去動作だけでなく、配線1402にビデオ信号を供給することによって書き込み動作を行うこともできる。また、振幅がことなるビデオ信号を配線1402、および配線503に供給することによって、階調をよりよく制御することができ、高階調化を図ることができる。
なお、配線1403には、配線504と同様に走査信号が供給されている。ただし、配線1403に供給されている走査信号と、配線504に供給されている走査信号とは、それぞれ別のタイミングである。
なお、スイッチ1401としてNチャネル型トランジスタを用いた場合において、配線1403の走査信号は消去動作の期間ではHレベル、その他の期間ではLレベルとなる。また、スイッチ1401としてPチャネル型トランジスタを用いた場合において、配線1403の走査信号は消去動作の期間ではLレベル、その他の期間ではHレベルとなる。
なお、図14(b)に示すように、スイッチ1401の第1端子は、配線1402に接続する代わりに、配線605に接続してもよい。なぜなら、配線605は一定の電位になっていればよく、配線605の電位を対向電極604の電位と等しい値にしておけば、図14(b)は消去動作を行うことができるからである。
なお、液晶素子603がノーマリーホワイトの場合は、配線605の電位は対向電極604の電位よりも十分高く、若しくは低くしておくとよい。
続いて、ビデオ信号と、液晶素子603の透過率との関係について、図6(b)を参照して説明する。また、図6(b)は、ある1画素に注目した場合について示している。
図6(b)は、ビデオ信号を1フレーム期間内に6回書き込んだ場合の節点7361の電位と、対向電極604の電位と、液晶素子603の透過率(透過光量)を示している。また、1フレーム期間を期間T1〜期間T6、及び期間T0に分割して説明する。
なお、期間T1〜期間T6それぞれは、画素505にビデオ信号が書き込まれる期間と、節点7361にビデオ信号が維持される期間とを含んでいる。つまり、ある1つの画素505は、選択状態と、非選択状態とを、期間T1〜期間T6ごとに繰り返している。したがって、期間T1〜期間T6それぞれは、ある1つの画素505が選択状態となってから、次の選択状態となる前までのことをいう。
なお、期間T0は、1フレーム期間内のうち、期間T1〜期間T6以外の期間とする。なお、期間T0において、節点7361の電位はLレベルにすることが望ましい。
なお、すでに述べたように、ビデオ信号は2値のデジタル信号である。したがって、節点7361の電位も2値の値となる。また、節点7361のLレベルは、対向電極604と同じ電位である。ただし、液晶素子603がノーマリーホワイトの場合、期間T0において節点7361の電位は対向電極604の電位よりも十分高く、又は低くしておけばよい。
なお、図6(b)では、1フレーム期間内に、ビデオ信号を6回書き込んだ場合について示しているが、本発明はこれに限定されない。
なお、ビデオ信号(節点7361の電位)のパターンは、期間T1でLレベル、期間T2でHレベル、期間T3でLレベル、期間T4でHレベル、期間T5でHレベル、期間T6でLレベルとしているが、これに限定されない。ビデオ信号のパターンは、液晶材料、ビデオ信号の電圧などによって決まる。
図6(b)の期間T1において、節点7361の電位がLレベルなので、液晶素子603は電圧停止状態である。したがって、液晶素子603の透過率は0%のままである。
図6(b)の期間T2において、節点7361の電位がHレベルになるので、液晶素子603は電圧印加状態となる。したがって、液晶素子603の透過率が上昇し始める。液晶素子603の透過率の上昇は、液晶素子603の透過率が100%になると、止まる。しかし、液晶素子603の透過率は100%になる必要はない。
図6(b)の期間T3において、節点7361の電位がLレベルになるので、液晶素子603は電圧停止状態となる。したがって、液晶素子603の透過率は減少し始める。液晶素子603の透過率の減少は、液晶素子603の透過率が0%になると、止まる。しかし、液晶素子603の透過率は0%になる必要はない。
図6(b)の期間T4において、節点7361の電位がHレベルになるので、液晶素子603は電圧印加状態となる。したがって、液晶素子603の透過率が上昇し始める。液晶素子603の透過率の上昇は、液晶素子603の透過率が100%になると、止まる。しかし、液晶素子603の透過率は100%になる必要はない。
図6(b)の期間T5において、節点7361の電位がHレベルのままなので、液晶素子603は電圧印加状態のままである。したがって、液晶素子603の透過率がさらに上昇し始める。液晶素子603の透過率の上昇は、液晶素子603の透過率が100%になると、止まる。しかし、液晶素子603の透過率は100%になる必要はない。
図6(b)の期間T6において、節点7361の電位がLレベルになるので、液晶素子603は電圧停止状態となる。したがって、液晶素子603の透過率は減少し始める。液晶素子603の透過率の減少は、液晶素子603の透過率が0%になると、止まる。
このように、本発明に用いられる表示装置は、各期間T1〜期間T6のうちどの期間において、液晶素子603を電圧印加状態にするか、電圧停止状態にするかをビデオ信号によって決定することで、液晶素子603の透過光量を経時的に変化させている。したがって、階調は、液晶の各時点の透過光量を1フレーム期間で積分した値によって決定する。したがって、図6(b)に示した液晶素子603の階調は、斜線で示した面積によって表現される。
なお、実際には、本発明に用いられる表示装置の階調は、液晶の各時点の透過光量を1フレーム期間で積分した値によって決定しない。実際には、発明の表示装置の階調は、バックライトが点灯している期間のうち、液晶の各時点の透過光量をバックライトの点灯期間で積分した値によって決定する。
なお、図58に示すように、ビデオ信号をLレベル、Mレベル、Hレベルの3値にすることによって、液晶素子の透過光量をさらに細かく制御することができる。なお、液晶素子の透過光量が細かく制御されるため、少ない期間(少ないビデオ信号の書き込み)で、多くの階調を表現することができる。
続いて、本発明に用いられる表示装置がフィールドシーケンシャル駆動法を行う場合のビデオ信号と、液晶素子603の透過率との関係について、図7を参照して説明する。図7に示すフィールドシーケンシャル駆動法は、1フレーム期間において、バックライトが順に、R(赤)、G(緑)、及びB(青)と点灯する場合である。また、図7は、ある1画素に注目した場合について示している。
図7は、節点7361の電位と、対向電極604の電位と、液晶素子603の透過率(透過光量)とを示している。また、1フレーム期間をR点灯期間とG点灯期間とB点灯期間とに分割して説明する。また、R点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間それぞれは、図6(b)と同様に、期間T1〜期間T6、及び期間T0に分割して説明する。また、図7は、各点灯期間においてそれぞれ、ビデオ信号を画素505に6回書き込んだ場合について示している。
なお、R点灯期間と、G点灯期間と、B点灯期間とは、液晶素子603を透過する光の色要素(波長)が違うだけである。R点灯期間では、R(赤)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。G点灯期間では、G(緑)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。B点灯期間では、B(青)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。
なお、期間T1〜期間T6それぞれは、画素505にビデオ信号が書き込まれる期間と、節点7361にビデオ信号が維持される期間とを含んでいる。つまり、ある1つの画素505は、選択状態と、非選択状態とを、期間T1〜期間T6ごとに繰り返している。したがって、期間T1〜期間T6それぞれは、ある1つの画素505が選択状態となってから、次の選択状態となる前までのことをいう。
なお、期間T0は、1フレーム期間内のうち、期間T1〜期間T6以外の期間とする。なお、期間T0において、節点7361の電位はLレベルにすることが望ましい。ただし、液晶素子603がノーマリーホワイトの場合、期間T0において節点7361の電位は対向電極604の電位よりも十分高く、又は低くしておけばよい。
なお、すでに述べたように、ビデオ信号は2値のデジタル信号である。したがって、節点7361の電位も2値の値となる。また、節点7361のLレベルは、対向電極604と同じ電位である。
なお、図7では、各点灯期間内に、ビデオ信号を6回書き込んだ場合について示しているが、本発明はこれに限定されない。
各点灯期間それぞれの期間T1〜期間T6において、図6(b)と同様に、節点7361の電位がHレベル、若しくはLレベルになる。したがって、液晶素子603の透過光量(透過率)がビデオ信号に応じて経時的に変化する。よって、液晶素子603の階調は、液晶の各時点の透過光量を各点灯期間で積分した値によって決定する。したがって、各点灯期間における液晶素子603の階調は、各点灯期間の斜線で示した面積によって表現される。
R点灯期間において、R(赤)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。したがって、液晶素子603を透過するRの色要素の光の階調は、R点灯期間における液晶素子603の透過光量の総和によって決定する。
G点灯期間において、G(緑)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。したがって、液晶素子603を透過するGの色要素の光の階調は、G点灯期間における液晶素子603の透過光量の総和によって決定する。
B点灯期間において、B(青)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。したがって、液晶素子603を透過するBの色要素の光の階調は、B点灯期間における液晶素子603の透過光量の総和によって決定する。
このように、本発明の表示装置は、1フレーム期間を複数の点灯期間に分割することで、1フレーム期間に複数の色要素(波長)の光を表示することができる。いわゆるフィールドシーケンシャル駆動である。
通常、フィールドシーケンシャル駆動法は、複数に分割した1フレーム期間それぞれにおいて、アナログ電圧を画素に入力する。しかし、ビデオ信号が1フレーム期間内に複数回入力されても、液晶素子の応答速度は遅いため、正しい階調を表現できないという問題があった。
しかし、本発明に用いられる表示装置では、液晶素子の応答速度が遅くても、各点灯期間において、液晶素子の応答速度を経時的に変化させることで、正しい階調を表現できるようにした。
なお、図7では、1フレーム期間を、Rの色要素の光が液晶素子603を透過するR点灯期間、Gの色要素の光が液晶素子603を透過するG点灯期間、及びBの色要素の光が液晶素子603を透過するB点灯期間に分割した。しかし、1フレーム期間を分割する点灯期間数は、3つに限定されず、それ以上の数を用いてもよい。また、各点灯期間において、液晶素子603を透過する光の色要素は、RGBに限定されず、RGB以外の色要素を用いてもよい。RGB以外の色要素とは、B(黒)、W(白)、Y(イエロー)、C(シアン)、M(マゼンタ)、エメラルドグリーン、朱色などがある。
例えば、1フレーム期間を、R点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間に、Wの色要素の光が液晶素子603を透過するW点灯期間を加えて分割してもよい。W点灯期間を加えることで、本発明の表示装置は、省電力化を図ることができる。
もちろん、1フレーム期間を、R点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間に、別(B、Y、C、M、エメラルドグリーン、朱色など)の色要素の光が液晶素子603を透過する点灯期間を加えて分割してもよい。
別の例として、1フレーム期間を、Yの色要素の光が液晶素子603を透過するY点灯期間と、Cの色要素の光が液晶素子603を透過するC点灯期間と、Mの色要素の光が液晶素子603を透過するM点灯期間とに分割してもよい。
もちろん、1フレーム期間を、Y点灯期間、C点灯期間、及びM点灯期間に、別(R、G、B、W、エメラルドグリーン、朱色など)の色要素の光が液晶素子603を透過する点灯期間を加えて分割してもよい。
また、1フレーム期間を、R点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間に、RGBの中の少なくとも1色について類似した色要素の光が液晶素子603を透過する点灯期間を加えて分割してもよい。このような色要素を用いることにより、より実物に近い表示を行うことができ、また消費電力を低減することが出来る。
例えば、1フレーム期間を、R1の色要素の光が液晶素子603を透過するR1点灯期間、R2の色要素の光が液晶素子603を透過するR2点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間に分割してもよい。なお、R1の色要素と、R2の色要素とは、どちらも赤色ではあるが、少しだけ色要素(波長、周波数)が異なっている。
同様に、1フレーム期間を、R点灯期間、G1の色要素の光が液晶素子603を透過するG1点灯期間、G2の色要素の光が液晶素子603を透過するG2点灯期間、及びB点灯期間に分割してもよい。なお、G1の色要素と、G2の色要素とは、どちらも緑ではあるが、少しだけ色要素(波長、周波数)が異なっている。
同様に、1フレーム期間を、R点灯期間、G点灯期間、B1の色要素の光が液晶素子603を透過するB1点灯期間、及びB2の色要素の光が液晶素子603を透過するB2点灯期間、に分割してもよい。なお、B1の色要素と、B2の色要素とは、どちらも青色ではあるが、少しだけ色要素(波長、周波数)が異なっている。
もちろん、1フレーム期間を、R1点灯期間、R2点灯期間、G1点灯期間、G2点灯期間、及びB点灯期間に、分割してもよい。
同様に、1フレーム期間を、R1点灯期間、R2点灯期間、G点灯期間、B1点灯期間、及びB2点灯期間に、分割してもよい。
同様に、1フレーム期間を、R点灯期間、G1点灯期間、G2点灯期間、B1点灯期間、及びB2点灯期間に、分割してもよい。
もちろん、1フレーム期間を、R1点灯期間、R2点灯期間、G1点灯期間、G2点灯期間、B1点灯期間、及びB2点灯期間に、分割してもよい。
続いて、本発明の表示装置がフレーム反転駆動法を行う場合のビデオ信号と、液晶素子603の透過率との関係について、図8を参照して説明する。図8に示すフレーム反転駆動法は、1フレーム期間毎に、ビデオ信号の極性が正極と負極とが反転する場合である。また、図8は、ある1画素に注目した場合について示している。
なお、フレーム反転駆動法とは、画素に入力されるビデオ信号の極性が対向電極の電位に対して、フレーム期間毎に反転する駆動方法のことである。また、本発明の表示装置は、1フレーム期間内で、画素に複数回ビデオ信号を供給する。したがって、1フレーム期間内で画素に1回だけビデオ信号を供給する通常の表示装置に比べ、本発明の表示装置の液晶素子は焼き付きを起こしやすい。そこで、本発明の表示装置は、図8に示すフレーム反転駆動法を行うことによって、液晶素子の焼き付きを抑制できる。
図8は、節点7361の電位と、対向電極604の電位と、液晶素子603の透過率(透過光量)とを示している。また、図8は、偶数番目のフレーム期間(N)と、奇数番目のフレーム期間(N+1)とを示している。フレーム期間(N)とフレーム期間(N+1)それぞれは、図7と同様に、R点灯期間、G点灯期間、B点灯期間とに分割されている。また、各点灯期間は、図7と同様に、期間T1〜期間T6、及び期間T0に分割されているが、図8では図示しない。
なお、R点灯期間と、G点灯期間と、B点灯期間とは、液晶素子603を透過する光の色要素(波長)が違うだけである。R点灯期間では、R(赤)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。G点灯期間では、G(緑)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。B点灯期間では、B(青)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。
なお、期間T1〜期間T6それぞれは、画素505にビデオ信号が書き込まれる期間と、節点7361にビデオ信号が維持される期間とを含んでいる。つまり、ある1つの画素505は、選択状態と、非選択状態とを、期間T1〜期間T6ごとに繰り返している。したがって、期間T1〜期間T6それぞれは、ある1つの画素505が選択状態となってから、次の選択状態となる前までのことをいう。
なお、期間T0は、1フレーム期間内のうち、期間T1〜期間T6以外の期間とする。なお、期間T0において、節点7361の電位はLレベルにすることが望ましい。ただし、液晶素子603がノーマリーホワイトの場合、期間T0において節点7361の電位は対向電極604の電位よりも十分高く、又は低くしておけばよい。
なお、図8は、各点灯期間内に、ビデオ信号を6回書き込んだ場合について示しているが、本発明はこれに限定されない。
なお、ビデオ信号の電圧は、V0、V1、及びV2の3つの値である。また、V0とV1の電位差(V1−V0)と、V2とV0の電位差(V0−V2)は同じ電位差である。
フレーム期間(N)のR点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間において、ビデオ信号の電圧はV0、若しくはV1である。そして、液晶素子603の透過光量は、ビデオ信号に従って経時的に変化する。
フレーム期間(N+1)のR点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間において、ビデオ信号の電圧はV0、若しくはV2である。そして、液晶素子603の透過光量は、ビデオ信号に従って経時的に変化する。
液晶素子603は、液晶素子603の第1電極と第2電極との電位差の絶対値が等しければ、液晶素子603の第1電極、及び第2電極に印加される電圧の極性に関係なく、同じ透過率(透過光量)となる。
したがって、フレーム期間(N)のビデオ信号とフレーム期間(N+1)のビデオ信号とが、極性が反転しただけだった場合、フレーム期間(N)とフレーム期間(N+1)における液晶素子603の透過光量の総量は同じになる。
このように、本発明の表示装置は、フレーム反転駆動法を行う場合においても、適切な液晶素子603の透過光量を得ることができる。
また、本発明の表示装置がフレーム反転駆動法を行うことによって、液晶素子603の焼き付きという問題点が効率的に解決される。なぜなら、液晶素子603は1フレーム期間において、電圧印加状態と電圧停止状態とを繰り返しているため、液晶素子603が焼き付きやすいからである。また、電圧印加状態のときのビデオ信号は、通常の表示装置でいうところのビデオ信号の最大値、若しくは最小値となるので、液晶素子603が焼き付きやすいからである。
続いて、本発明の表示装置が、図8に示したフレーム反転駆動法とは別のビデオ信号の反転駆動法を行う場合のビデオ信号と、液晶素子603の透過率との関係について、図9を参照して説明する。また、図9は、ある1画素に注目した場合について示している。
なお、図8に示したフレーム反転駆動法とは別のビデオ信号の反転駆動法とは、画素に入力されるビデオ信号の極性が対向電極の電位に対して、点灯期間毎に反転する駆動方法のことである。つまり、図8に示したフレーム反転駆動法よりも早い周期で、ビデオ信号の極性が反転するので、より液晶素子の焼き付きを抑制できる。
図9は、節点7361の電位と、対向電極604の電位と、液晶素子603の透過率(透過光量)とを示している。また、図9は、偶数番目のフレーム期間(N)と、奇数番目のフレーム期間(N+1)とを示している。フレーム期間(N)とフレーム期間(N+1)それぞれは、図7、及び図8と同様に、R点灯期間、G点灯期間、B点灯期間とに分割されている。また、各点灯期間は、図7、及び図8と同様に、期間T1〜期間T6、及び期間T0に分割されているが、図9で図示しない。
なお、R点灯期間と、G点灯期間と、B点灯期間とは、液晶素子603を透過する光の色要素(波長)が違うだけである。R点灯期間では、R(赤)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。G点灯期間では、G(緑)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。B点灯期間では、B(青)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。
なお、期間T1〜期間T6それぞれは、画素505にビデオ信号が書き込まれる期間と、節点7361にビデオ信号が維持される期間とを含んでいる。つまり、ある1つの画素505は、選択状態と、非選択状態とを、期間T1〜期間T6ごとに繰り返している。したがって、期間T1〜期間T6それぞれは、ある1つの画素505が選択状態となってから、次の選択状態となる前までのことをいう。
なお、期間T0は、1フレーム期間内のうち、期間T1〜期間T6以外の期間とする。なお、期間T0において、節点7361の電位はLレベルにすることが望ましい。ただし、液晶素子603がノーマリーホワイトの場合、期間T0において節点7361の電位は対向電極604の電位よりも十分高く、又は低くしておけばよい。
なお、図9は、各点灯期間内に、ビデオ信号を6回書き込んだ場合について示しているが、本発明はこれに限定されない。
なお、ビデオ信号の電圧は、V0、V1、及びV2の3つの値である。また、V0とV1の電位差(V1−0)と、V2とV0の電位差(V0−V2)は同じ電位差である。
フレーム期間(N)のR点灯期間、フレーム期間(N)のB点灯期間、フレーム期間(N+1)のR点灯期間、フレーム期間(N+1)のB点灯期間において、ビデオ信号の電圧はV0、若しくはV1である。そして、液晶素子603の透過光量は、ビデオ信号に従って経時的に変化する。
フレーム期間(N+1)のG点灯期間、フレーム期間(N+1)のG点灯期間において、ビデオ信号の電圧はV0、若しくはV2である。そして、液晶素子603の透過光量は、ビデオ信号に従って経時的に変化する。
液晶素子603は、液晶素子603の第1電極と第2電極との電位差の絶対値が等しければ、液晶素子603の第1電極、及び第2電極に印加される電圧の極性に関係なく、同じ透過率(透過光量)となる。
したがって、ビデオ信号の極性が反転しただけだった場合、液晶素子603の透過光量の総量は同じになる。
このように、本発明に用いられる表示装置は、点灯期間毎にビデオ信号の極性を反転する駆動法を行う場合においても、適切な液晶素子603の透過光量を得ることができる。
また、本発明に用いられる表示装置が点灯期間毎にビデオ信号の極性を反転する駆動方法を行うことによって、液晶素子603の焼き付きという問題点が効率的に解決される。なぜなら、液晶素子603は1フレーム期間において、電圧印加状態と電圧停止状態とを繰り返しているため、液晶素子603が焼き付きやすいからである。また、電圧印加状態のときのビデオ信号は、通常の表示装置でいうところのビデオ信号の最大値、若しくは最小値となるので、液晶素子603が焼き付きやすいからである。
なお、図9では、1フレーム期間が3つの点灯期間に分割されている場合について示したが、1フレーム期間は3つ以上に分割されていてもよい。1フレーム期間が3つ以上に分割されている場合においても、点灯期間毎にビデオ信号の極性を反転すればよい。
図57は、節点7361の電位と、対向電極604の電位と、液晶素子603の透過率(透過光量)とを示している。また、図57は、偶数番目のフレーム期間(N)と、奇数番目のフレーム期間(N+1)とを示している。フレーム期間(N)とフレーム期間(N+1)それぞれは、図7、図8、及び図9と同様に、R点灯期間、G点灯期間、B点灯期間とに分割されている。また、各点灯期間は、図7、図8、及び図9と同様に、期間T1〜期間T6、及び期間T0に分割されているが、図57で図示しない。
なお、R点灯期間と、G点灯期間と、B点灯期間とは、液晶素子603を透過する光の色要素(波長)が違うだけである。R点灯期間では、R(赤)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。G点灯期間では、G(緑)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。B点灯期間では、B(青)の色要素(波長)の光が液晶素子603を透過する。
なお、期間T1〜期間T6それぞれは、画素505にビデオ信号が書き込まれる期間と、節点7361にビデオ信号が維持される期間とを含んでいる。つまり、ある1つの画素505は、選択状態と、非選択状態とを、期間T1〜期間T6ごとに繰り返している。したがって、期間T1〜期間T6それぞれは、ある1つの画素505が選択状態となってから、次の選択状態となる前までのことをいう。
なお、期間T0は、1フレーム期間内のうち、期間T1〜期間T6以外の期間とする。なお、期間T0において、節点7361の電位はLレベルにすることが望ましい。ただし、液晶素子603がノーマリーホワイトの場合、期間T0において節点7361の電位は対向電極604の電位よりも十分高く、又は低くしておけばよい。
なお、図9は、各点灯期間内に、ビデオ信号を6回書き込んだ場合について示しているが、本発明はこれに限定されない。
なお、ビデオ信号の電圧は、V0、V1、及びV2の3つの値である。また、V0とV1の電位差(V1−0)と、V2とV0の電位差(V0−V2)は同じ電位差である。
期間T1〜期間T6において、ビデオ信号の電圧がV0、又はV1となる期間と、ビデオ信号の電圧がV0、又はV2となる期間とを順に繰り返している。つまり、図57は、各点灯期間内で反転駆動をしている。
このように、本発明の表示装置は、点灯期間内で反転駆動を行うことによって、さらに細かな階調を表現することができる。
また、本発明の表示装置が点灯期間内で反転駆動を行うことによって、液晶素子603の焼き付きという問題点が効率的に解決される。なぜなら、液晶素子603は1フレーム期間において、電圧印加状態と電圧停止状態とを繰り返しているため、液晶素子603が焼き付きやすいからである。また、電圧印加状態のときのビデオ信号は、通常の表示装置でいうところのビデオ信号の最大値、若しくは最小値となるので、液晶素子603が焼き付きやすいからである。
なお、図57では、1フレーム期間が3つの点灯期間に分割されている場合について示したが、1フレーム期間は3つ以上に分割されていてもよい。1フレーム期間が3つ以上に分割されている場合においても、点灯期間毎にビデオ信号の極性を反転すればよい。
続いて、複数の画素にビデオ信号が書き込まれる場合のタイミングチャートについて、図10を参照して説明する。
図10には、1フレームをR点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間に分割し、さらに各点灯期間それぞれを3つのサブ点灯期間(SL1、SL2、SL3)に分割した場合のタイミングチャートを示している。ただし、すでに述べたように、1フレームには、R、G、B以外の点灯期間を設けてもよいし、3以上の点灯期間に分割してもよい。また、各点灯期間は、3つ以上のサブ点灯期間に分割してもよい。
また、図10のタイミングチャートでは、複数のサブ点灯期間を書き込み期間Taと、表示期間Tsとに分割している。書き込み期間Taにおいて、ゲート信号線(走査線)が走査され、ビデオ信号がそれぞれの画素に書き込まれる。つまり、書き込み動作が行われる。なお、書き込み期間Taでは、光が液晶素子に透過していない。表示期間Tsにおいて、各々の色要素(波長)の光が全ての液晶素子を透過し、画像が表示部に表示される。
なお、表示期間Tsは、各サブ点灯期間で長さをかえてもよい。各サブ点灯期間で表示期間Tsの長さを変えることで、さらに細かな階調表現が可能となる。例えば、各サブ点灯期間の表示期間Tsの長さの相対比を1:2:4:8…のように、2のべき乗とすることで、さらに細かい階調表示が可能となる。また、1:2:4:4(8の分割):4(8の分割)…のように、表示期間Tsの長さの相対比が大きいサブ点灯期間は、複数に分割してもよい。表示期間Tsの長さの相対比が大きいサブ点灯期間を複数に分割することで、ちらつきなどの画像のみだれが少ない画像を表示できる。
また、図10のタイミングチャートでは、サブ点灯期間を書き込み期間Taと表示期間Tsとに分割していることを特徴とする。なぜなら、サブ点灯期間を書き込み期間Taと、表示期間Tsとに分割することによって、書き込み期間Taのときの液晶素子の配向のみだれが表示に表れることがないからである。また、表示期間Ts(階調表示)毎に、書き込み期間Ta(黒表示)が配置されるため、動画表示時の残像、ぼやけなどが抑制され、動画の表示性能が向上する。
続いて、図10のタイミングチャートとは別の複数の画素にビデオ信号が書き込まれる場合のタイミングチャートについて、図11を参照して説明する。
図11には、1フレームをR点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間に分割し、さらに各点灯期間それぞれを5つのサブ点灯期間(SL1、SL2、SL3、SL4、SL5)に分割した場合のタイミングチャートを示している。ただし、すでに述べたように、1フレームには、R、G、B以外の点灯期間を設けてもよいし、3以上の点灯期間に分割してもよい。また、各点灯期間は、5つ以上のサブ点灯期間に分割してもよい。
また、図11のタイミングチャートでは、サブ点灯期間SL1〜SL4において、書き込み動作が行われている。書き込み動作は、ゲート信号線(走査線)が走査され、ビデオ信号がそれぞれの画素に書き込まれる。また、図11のタイミングチャートでは、サブ点灯期間SL5において、消去動作が行われている。消去動作は、ゲート信号線(走査線)が走査され、液晶素子の透過率を0%にするようなビデオ信号、若しくは電源電位がそれぞれの画素に書き込まれる。
また、ある点灯期間でサブ点灯期間SL5の消去動作が終了した後に、次の点灯期間が始まる。例えば、R点灯期間のサブ点灯期間SL5において消去動作が最終行目まで終了したあとに、G点灯期間のサブ点灯期間SL1において書き込み動作が始まる。
なお、サブ点灯期間SL1〜SL4の長さは、それぞれ変えてもよい。サブ点灯期間SL1〜SL4の長さを変えることで、さらに細かな階調表現が可能となる。例えば、サブ点灯期間SL1〜SL4の長さの相対比を1:2:4:8…のように、2のべき乗とすることで、さらに細かい階調表示が可能となる。また、1:2:4:4(8の分割):4(8の分割)…のように、表示期間Tsの長さの相対比が大きいサブ点灯期間は、複数に分割してもよい。サブ点灯期間の長さの相対比が大きいサブ点灯期間を複数に分割することで、ちらつきなどの画像のみだれが少ない画像を表示できる。
なお、サブ点灯期間SL5のあとに、ブランキング期間を設けてもよい。なぜなら、サブ点灯期間SL5の消去動作が終わっても、液晶素子はすぐに透過率0%にはならない。ブランキング期間が設けられていると、すべて(特に最終行目)の液晶素子が確実に透過率0%になってから、次の点灯期間の書き込み動作を行うことができる。したがって、液晶素子の応答速度が遅くても、複数の画素それぞれは正確な階調を表現することができる。
なお、サブ点灯期間SL1の書き込み動作が終了する前に、サブ点灯期間SL2の書き込み動作が始まっていることを特徴とする。なぜなら、あるサブ点灯期間の書き込み動作が終わる前に、次のサブ点灯期間の書き込み動作が始まることで、サブ点灯期間を短くできるからである。したがって、同じ点灯期間であれば、あるサブ点灯期間の書き込み動作が終わる前に次のサブ点灯期間の書き込み動作を始めたほうが、あるサブ点灯期間の書き込み動作が終わってから次のサブ点灯期間の書き込み動作を始めるよりも、各点灯期間内でのサブ点灯期間数を増やすことができる。また、各点灯期間内のサブ点灯期間数を増やすことができることで、さらに細かな階調表現が可能となる。
また、図11のタイミングチャートを実現するために、1ゲート選択期間を前半と後半の2つのサブゲート選択期間に分割する駆動方法を用いる。例えば、この駆動方法は、前半のサブゲート選択期間においてサブ点灯期間SL1の書き込み動作を行い、後半のサブゲート選択期間においてサブ点灯期間SL2の書き込み動作を行う。なお、サブ点灯期間SL5の消去動作時には、対向電極と同電位のビデオ信号を画素に入力することによって、液晶素子を透過率0%にできる。若しくは、図14(a)、及び(b)のように、電源電位を画素に入力してもよい。
なお、1ゲート選択期間を3つのサブゲート選択期間に分割してもよい。1ゲート選択期間を3つのサブゲート選択期間に分割した場合、3つのサブ点灯期間の書き込み動作を同時に行うことができる。したがって、さらに各点灯期間内のサブ点灯期間数を増やすことができ、さらに細かな階調表現が可能となる。
なお、図11のタイミングチャートでは、各点灯期間において、それぞれに対応(図11の場合はR、G、B)した色要素の光が常に液晶素子を透過している。したがって、図11の動作を行う表示装置は、液晶素子を透過する光(光源)を複雑に制御する必要がないため、液晶素子を透過する光(光源)の制御回路などを比較的小規模にすることができる。
なお、図12に示すように、あるサブ点灯期間の書き込み動作が終了してから、次のサブ点灯期間の書き込み動作を始めてもよい。あるサブ点灯期間の書き込み動作が終了してから、次のサブ点灯期間の書き込み動作を始めることで、1ゲート選択期間を2つのサブゲート選択期間に分割する必要がなくなるため、駆動部102を比較的簡単な構成にすることができる。
ここで、図11に示すi行目のゲート信号線、i+1行目のゲート信号線、m行目のゲート信号線、m+1行目のゲート信号線に供給される走査信号と、k列目のソース信号線、l列目のソース信号線に供給されているビデオ信号とのタイミングチャートについて、図53を参照して説明する。なお、図53に示すタイミングチャートは、図11のある時間1101aと、ある時間1102aとに注目した場合の、タイミングチャートである。なお、i、m、k、lはそれぞれ1以上の整数である。また、i<mの関係が成り立っている。
なお、図11のタイミングチャートでは、時間1101aに注目したときに、サブ点灯期間SL3の書き込み動作とサブ点灯期間SL4の書き込み動作とが同時に行われている。したがって、1ゲート選択期間を2つに分割する。図53の期間1101bに示すように、1ゲート選択期間Gがサブゲート選択期間Gs1とサブゲート選択期間Gs2とに分割されている。したがって、1ゲート選択期間G(i)において、サブゲート選択期間Gs1ではi行目のゲート信号線が選択され、サブゲート選択期間Gs2ではm行目のゲート信号線が選択されている。なお、1ゲート選択期間G(i+1)では、サブゲート選択期間Gs1ではi+1行目のゲート信号線が選択され、サブゲート選択期間Gs2ではm+1行目のゲート信号線が選択されている。そして、各サブゲート選択期間において、ビデオ信号がソース信号線に供給されることで、画素にビデオ信号を供給することができる。なお、期間1102bのように、サブゲート選択期間Gs1において、L信号を画素に入力することで、消去動作を行うことができる。
なお、図12のように、ある時間に注目したときに、書き込み動作が同時に行われない場合もある。この場合のある時間1105aとある時間1106aに注目したときのタイミングチャートを図56に示す。
続いて、図11、及び図12のタイミングチャートとは別の複数の画素にビデオ信号が書き込まれる場合のタイミングチャートについて、図13を参照して説明する。
図13には、1フレームをR点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間に分割し、さらに各点灯期間それぞれを4つのサブ点灯期間(SL1、SL2、SL3、SL4)に分割した場合のタイミングチャートを示している。ただし、すでに述べたように、1フレームには、R、G、B以外の点灯期間を設けてもよいし、3以上の点灯期間に分割してもよい。また、各点灯期間は、4つ以上のサブ点灯期間に分割してもよい。
また、図13のタイミングチャートでは、サブ点灯期間SL1〜SL4において、書き込み動作が行われている。書き込み動作は、ゲート信号線(走査線)が走査され、ビデオ信号がそれぞれの画素に書き込まれる。
また、図13のタイミングチャートでは、サブ点灯期間SL1において、書き込み動作が行われている行には、各色要素の光が液晶素子を透過していないことを特徴とする。例えば、ビデオデータの書き込みが行われる領域の光源を光源A、光源B、光源C、光源Dの4つの領域に分け、順次光源の点灯を行う場合を考える。この場合、光源Aからの光が透過する領域の画素の書き込み動作が終了するまでの期間、光源Aの点灯はブランキング期間(BL)とすることができる。なぜなら、サブ点灯期間SL1において、書き込み動作が行われている行には、各色要素の光が液晶素子を透過しないことによって、複数の画素への消去動作が必要なくなるからである。そして、光源Bからの光が透過する領域の画素の書き込み動作が終了するまでの期間、光源Bの点灯をブランキング期間とし、同様に光源C、及び光源Dからの光が透過する領域の画素の書き込み動作が終了するまでの期間、光源C及び光源Dの点灯をブランキング期間とすることができる。したがって、各点灯期間のうち消去動作に要していた期間が、書き込み動作として利用できるため、さらに各点灯期間内のサブ点灯期間数を増やすことができ、さらに細かな階調表現が可能となる。
続いて、図11、図12、及び図13とのタイミングチャートとは別の複数の画素にビデオ信号が書き込まれる場合のタイミングチャートについて、図54を参照して説明する。
図54には、1フレームをR点灯期間、G点灯期間、及びB点灯期間に分割し、さらに各点灯期間それぞれを3つのサブ点灯期間(SL1、SL2、SL3)に分割した場合のタイミングチャートを示している。ただし、すでに述べたように、1フレームには、R、G、B以外の点灯期間を設けてもよいし、3以上の点灯期間に分割してもよい。また、各点灯期間は、3つ以上のサブ点灯期間に分割してもよい。
また、図54のタイミングチャートでは、サブ点灯期間SL1において、書き込み動作の後に、消去動作があることを特徴とする。なお、図54のタイミングチャートを用いた表示装置は、書き込み動作と消去動作との間隔を変化させることによって、さらに表現できる階調数を高めることができる。
なお、時間1103a、及び時間1104aに注目したときのi+1行目のゲート信号線、m行目のゲート信号線、m+1行目のゲート信号線に供給される走査信号と、k列目のソース信号線、l列目のソース信号線に供給されているビデオ信号とのタイミングチャートについて、図55に示す。
図55は、ある時間1103a及びある時間1104aに注目したときの期間1103b、及び期間1104bを示している。図53のタイミングチャートと同様に、1ゲート選択期間が2つのサブゲート選択期間に分割されている。そして、一方のサブゲート選択期間において、ビデオ信号がLレベルなっており、消去動作が行われている。
(本発明に用いられる駆動部の構成)
次に図1で示した駆動部102の詳細な構成、及び動作について参照して説明する。特に、ソースドライバ501、及びゲートドライバ502の詳細な構成について説明する。
まず、ソースドライバ501の詳細な構成、及び動作について、図15を参照して説明する。なお、図15のソースドライバは、ソース信号線にHレベル、若しくはLレベルの2値の値を出力するための構成例である。
図15のソースドライバ1500は、シフトレジスタ1501、第1のラッチ回路1502、第2のラッチ回路1503、レベルシフタ1504、及びバッファ部1505を有している。
第1のラッチ回路1502の入力端子には、シフトレジスタ1501の出力端子と、複数のビデオ信号線が接続されている。第2のラッチ回路1503の入力端子には、第1のラッチ回路1502の出力端子が接続されている。レベルシフタ1504の入力端子には、第2のラッチ回路1503の出力端子が接続されている。バッファ部1505の入力端子には、レベルシフタ1504の出力端子が接続されている。バッファ部1505の出力端子は、ソース信号線S(1)〜S(x)にそれぞれ接続されている。
シフトレジスタ1501には、ソースドライバスタートパルス(SSP)、ソースドライバクロック信号(SCK)、反転ソースドライバクロック信号(SCKB)などが供給されている。そして、シフトレジスタ1501は、第1のラッチ回路1502を1つずつ選択する。
第1のラッチ回路1502は、シフトレジスタ1501の出力信号に応じて、ビデオ信号を3つずつ順にラッチする。なお、ビデオ信号線、及びビデオ信号は3つとしたが、これに限定されず何本でもよい。そして、全列でビデオ信号のラッチ動作が終了すると、第1のラッチ回路1502は全列同時に第2のラッチ回路1503にビデオ信号を出力する。
第2のラッチ回路1503は、第1のラッチ回路1502から供給されるビデオ信号を全列同時にラッチする。なお、第2のラッチ回路1503は、ラッチパルスに応じてビデオ信号をラッチする。また、ラッチパルスは、シフトレジスタ1501に供給されているSSPでもよいし、シフトレジスタ1501の最終段の出力信号でもよい。なお、第2のラッチ回路1503は、ビデオ信号をラッチしているとき以外は、レベルシフタ1504にラッチしたビデオ信号を出力している。
レベルシフタ1504は、第2のラッチ回路1503から供給されているビデオ信号をレベルシフトする。そして、レベルシフタ1504は、レベルシフトしたビデオ信号を、バッファ部1505を介してソース信号線に出力する。
続いて、図15とは別のソースドライバの詳細な構成、及び動作について、図16を参照して説明する。なお、図16のソースドライバは、ソース信号線に3値の値を出力するための構成例である。なお、図16のソースドライバは、ソース反転駆動、ライン反転駆動、ドット反転駆動を行うことができる。
図16のソースドライバ1600は、シフトレジスタ1601、第1のラッチ回路1602、第2のラッチ回路1603、反転駆動部1604を有している。
第1のラッチ回路1602の入力端子には、シフトレジスタ1601の出力端子と、複数のビデオ信号線が接続されている。第2のラッチ回路1603の入力端子には、第1のラッチ回路1602の出力端子が接続されている。反転駆動部1604の入力端子には、第2のラッチ回路1603の出力端子が接続されている。反転駆動部1604の出力端子は、ソース信号線S(1)〜S(x)にそれぞれ接続されている。
シフトレジスタ1601、第1のラッチ回路1602、第2のラッチ回路1603は、図15のシフトレジスタ1501、第1のラッチ回路1502、第2のラッチ回路1503と同様なものを用いることできる。
反転駆動部1604は、第2のラッチ回路1603から供給されるビデオ信号(2値)を、ソース反転駆動、ライン反転駆動、ドット反転駆動に応じて、3値のビデオ信号に変換する。そして、反転駆動部1604は、3値のビデオ信号をソース信号線に供給する。
ここで、反転駆動部1604の詳細な構成について、図17を参照して説明する図17の反転駆動部1604は、レベルシフタ1701、レベルシフタ1702、レベルシフタ1703、トランジスタ1704、トランジスタ1705、トランジスタ1706、トランジスタ1707、インバータ1708、インバータ1709、アナログスイッチ1710を有している。
配線1711には制御信号が供給され、配線1712には電源電位V3が供給され、配線1713には電源電位V1が供給され、配線1713には電源電位V2が供給され、配線1714には電源電位V0が供給されている。なお、配線1711に供給されている制御信号は、H信号の電位が電源電位V1と等しい値であり、L信号の電位が電源電位V2と等しい値である。なお、電源電位V1はHレベルのビデオ信号の電位よりも高く、電源電位V2はLレベルのビデオ信号の電位よりも低く、電源電位V0はHレベルのビデオ信号の電位よりも低くLレベルのビデオ信号の電位よりも高い。また、電源電位V0は、対向電極604の電位と等しい値である。
レベルシフタ1701は、Hレベルのビデオ信号の電位を電源電位V1と等しい値にしてトランジスタ1705のゲートに出力する。レベルシフタ1702は、Lレベルのビデオ信号の電位を電源電位V2と等しい値にして、インバータ1708を介してトランジスタ1706のゲートに出力する。レベルシフタ1703は、Hレベルのビデオ信号の電位を電源電位V1と等しい値にし、Lレベルのビデオ信号の電位を電源電位V2と等しい値にして、アナログスイッチ1710に出力する。なお、トランジスタ1705とトランジスタ1706は、オン、オフは同時に制御される。また、トランジスタ1705とトランジスタ1706がオンのときはアナログスイッチ1710をオフし、トランジスタ1705とトランジスタ1706がオフのときはアナログスイッチ1710をオンする。なお、トランジスタ1704とトランジスタ1707はどちらか一方がオンしており、他方がオフしている。
なお、レベルシフタ1701、レベルシフタ1702、及びレベルシフタ1703は、入力されるビデオ信号のH信号、L信号を反転して出力してもよい。
なお、配線1711に、1行ごとに反転した制御信号を供給することによって、図17の反転駆動部1604を用いた表示装置は、容易にソースライン反転駆動を行うことができる。
したがって、配線1714に供給されている電源電位V0がアナログスイッチ1710を介して配線1716(ソース信号線)に供給されるか、配線1712に供給されている電源電位V3、若しくは配線1713に供給されている電源電位V2が配線1716に供給されるかが、ビデオ信号に応じて決定される。なお、配線1712に供給されている電源電位V1が配線1716に供給されるか、若しくは配線1713に供給されている電源電位V2が配線1716に供給されるかは、配線1711に供給されている制御信号によって決定される。
続いて、ゲートドライバの一例について、図18を参照して説明する。
第1のシフトレジスタ1801と、第2のシフトレジスタ1802と、第3のシフトレジスタ1803と、AND回路1804と、AND回路1805と、AND回路1806と、OR回路1807とを有し、第1のシフトレジスタ1801はGCK、GCKB、G1SPが入力され、第2のシフトレジスタ1802はGCK、GCKB、G2SPが入力され、第3のシフトレジスタ1803はGCK、GCKB、G3SPが入力され、第1のシフトレジスタ1801の出力、及びG_CP1はAND回路1804の入力と接続され、第2のシフトレジスタ1802の出力、及びG_CP2はAND回路1805の入力と接続され、第3のシフトレジスタ1803の出力、及びG_CP3はAND回路1806の入力と接続され、AND回路1804、AND回路1805、及びAND回路1806の出力はOR回路1807と接続されている構成で、第1のシフトレジスタ1801と、第2のシフトレジスタ1802と、第3のシフトレジスタ1803との出力と、G_CP1、G_CP2、G_CP3の信号との組み合わせによりどの段のゲート線Gyに出力するかを決定する。図18の構成によれば、3つのサブゲート期間を有することができる。また、シフトレジスタの数は特に限定しないし、サブゲート期間の数も限定しない。
続いて、図18とは別のゲートドライバの一例について、図19を参照して説明する。
4入力端子NAND回路と、インバータ回路とレベルシフタ1905と、バッファ回路1906とを有し、4入力端子NAND回路の入力に第1入力端子1901、第2入力端子1902、第3入力端子1903の信号、第4入力端子1904、第1入力端子1901の反転信号、第2入力端子1902の反転信号、第3入力端子1903の反転信号、及び第4入力端子1904の反転信号のうちいずれか4個の入力端子が接続され、4入力端子NAND回路の出力とインバータ回路の入力が接続され、インバータ回路の出力とレベルシフタ1905の入力が接続され、レベルシフタ1905の出力とバッファ回路1906の入力が接続され、バッファ回路1906の出力がゲート線として画素に接続されている。
なお、4入力端子NAND回路への入力は、すべて別の組み合わせとなっており、図19の場合は16通りの出力を制御できる。
(本発明に用いられるバックライトユニットの構成)
次に図1で示したバックライトユニット105、及びバックライト制御部104の詳細な構成、及び動作について、図20を参照して説明する。
まず、図20のバックライトユニット2000には、拡散板2001、導光板2002、反射板2003、ランプリフレクタ2004、光源2005を有している。光源2005としては、冷陰極管、熱陰極管、発光ダイオード、無機EL素子、又は有機EL素子などが用いられ、光源2005は必要に応じて発光する機能を有する。なお、光源2005は、複数の色要素(波長)の光を発光することができる。ランプリフレクタ2004は、光源2005からの光を効率よく導光板2002に導く機能を有する。導光板2002は、蛍光を全反射させて、全面に光を導く機能を有する。拡散板2001は、明度のムラを低減する機能を有する。反射板2003は、導光板2002から下方向に漏れた光を反射して再利用する機能を有する。
続いて、図20に示したランプリフレクタ2004、及び光源2005の詳細な構成について、図21を参照して説明する。
図21(A)に示すように、バックライトユニット2152は、光源として各色RGBの冷陰極管2161、2162、2163を用いることができる。各色RGBの冷陰極管2161、2162、2163は、図10〜図12のタイミングチャートにしたがって、制御される。また、冷陰極管2161、2162、2163からの光を効率よく反射させるため、ランプリフレクタ2132を設けることができる。
なお、すでに述べたように、冷陰極管の色要素は、R、G、B以外でもよい。また、冷陰極管の色要素の数は、3つ以上でもよい。
また、図21(B)に示すように、バックライトユニット2152は、光源として各色RGBの発光ダイオード(LED)2103、2104、2105を用いることができる。これらの各色RGBの発光ダイオード(LED)2103、2104、2105は、図10〜図12のタイミングチャートにしたがって、制御される。また、図13のタイミングチャートにしたがって制御される場合は、各色RGBの発光ダイオード(LED)2103、2104、2105を、それぞれスキャンする。いわいる、バックライトスキャンである。また、発光ダイオードからの光を効率よく反射させるため、ランプリフレクタ2132を設けることができる。
なお、すでに述べたように、発光ダイオードの色要素は、R、G、B以外でもよい。また、発光ダイオードの色要素の数は、3つ以上でもよい。
またさらに、図21(C)に示すように、光源として各色RGBの発光ダイオード(LED)2103、2104、2105を用いる場合、それらの数や配置を同じとする必要はない。例えば、発光強度の低い色(例えば緑)を複数配置してもよい。
さらに、白色を発する発光ダイオードと、各色RGBの発光ダイオード(LED)2103、2104、2105とを組み合わせて用いてもよい。
発光ダイオードを用いると、輝度が高いため、大型表示装置に適する。また、RGB各色の色純度が良いため冷陰極管と比べて色再現性に優れており、配置面積を小さくすることができるため、小型表示装置に適応すると、狭額縁化を図ることができる。
また、光源を必ずしも図21に示すバックライトユニットのように配置する必要はない。例えば、大型表示装置に発光ダイオードを有するバックライトを搭載する場合、発光ダイオードは該基板の背面に配置することができる。このとき発光ダイオードは、所定の間隔を維持し、各色の発光ダイオードを順に配置させることができる。発光ダイオードの配置により、色再現性を高めることができる。
なお、発光ダイオードを該基板の背面に配置するときの構成について、図22(a)、(b)、図23(a)を参照して説明する。
図22(a)に示すように、各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203が該基板の背面に配置されている。なお基板2200は拡散板、反射板、及びプリズムシートを有している。図22(a)は、各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203をそれぞれ1列に並べて配置している。各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203がそれぞれ1列に並べて配置されていることで、各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203を配置する工程が簡単になる。
なお、領域2204、2205、2206は、バックライトスキャンを行う場合の領域である。図22(a)では、3つの領域に分割しているが、これに限定されない。なお、図22(a)のバックライトがバックライトスキャンを行う場合は、図13のタイミングチャートにしたがって、各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203が点灯、非点灯が制御される。
また、図22(b)に示すように、各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203をそれぞれ、1つ、乃至2つをずらして配置してもよい。各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203がそれぞれ、ずらして配置されていることで、バックライトの色むらを少なくすることができる。
またさらに、図23(a)に示すように、各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203をそれぞれデルタ配置にしてもよい。各色RGBの発光ダイオード(LED)2201、2202、2203がそれぞれデルタ配置されることで、さらにバックライトの色むらを少なくすることができる。
なお、図23(b)に示すように、各色RGBの冷陰極管2211、2212、2213が該基板の背面に配置されていてもよい。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態2)
本実施の形態では、本発明に用いられる表示装置を半透過型の表示装置として用いる場合の画素構成について、図24を参照して説明する。
図24(a)は、1つの画素2403を反射領域2401と、透過領域2402とに分割している。なお、反射領域2401にはカラーフィルタが配置されている。また、透過領域2402にはカラーフィルタが配置されていない。
図25(b)は、図24(a)の画素2403の線A−Bの断面図である。ガラス基板2411、トランジスタ層2412、絶縁層2413反射電極層2414、透明電極層2415、液晶層2416、絶縁層2417、カラーフィルタ2418、ガラス基板2419が配置されている。
反射領域2401には、透過領域2402と比較して、トランジスタ層2412、反射電極層2414、絶縁層2417、及びカラーフィルタ2418が設けられている。トランジスタ層2412は、トランジスタなどの素子が配置されている。反射電極層2414は、導電性の材料でできており、表面(液晶層2416側)には、凹凸が設けられている。反射電極層2414の表面に凹凸を設けることによって、光がどの方向から入射しても、カラーフィルタ2418方向に光を反射することができる。絶縁層2417は、液晶層2416のセルギャップを調整するため層である。絶縁層2417は反射領域2401のセルギャップが透過領域2402のセルギャップの約1/2になるような膜厚にする。したがって、反射領域2401を通過する光が液晶層2416を通過する距離(時間)と、透過領域2402を通過する光が液晶層2416を通過する距離(時間)が等しくなるため、反射領域2401で表現する階調と、透過領域2402で表現する階調とが、等しくなる。
なお、透過領域2402を通過する光の色要素は、カラーフィルタと同じ色要素だけにしてもよい。また、本発明の表示装置が反射モードと、透過モードとを選択できるようにしてもよい。透過モードでは、1つの画素2403でバックライトの光の色要素を時間的に変化させてフルカラーを表現できるようにする。反射モードでは、3つの画素2403でカラーフィルタを用いてフルカラーを表現できるようにする。
なお、従来の表示装置では、1フレーム期間を複数の点灯期間に分割してフルカラーを表現するため、カラーフィルタを用いることはない。したがって、従来の表示装置は、画素に反射領域を設けても、モノクロ表示しかできなかった。しかし、本実施の形態の表示装置では、透過領域だけでなく、反射領域でもフルカラーを表現することができる。
なお、図25(a)に示すように、走査方向に対して並列に反射領域2401を配置してもよいし、図25(b)に示すように、走査方向に対して垂直に反射領域2401を配置してもよい。図25(a)では、各列で1直線上にカラーフィルタが配置されているため、カラーフィルタを配置する工程が簡単になる。また、図25(b)では、各行で1直線上にカラーフィルタが配置されているため、カラーフィルタを配置する工程が簡単になる。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、本発明に用いられる表示装置に適応しうる各種液晶モードについて、説明する。
続いて、本実施形態の液晶表示装置に適応しうる各種液晶モードについて、説明する。
まず図26(A1)(A2)にはTNモードの液晶表示装置の模式図を示す。
互いに対向するように配置された第1の基板2601及び第2の基板2602に、表示素子を有する層2600が挟持されている。そして、第1の基板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルになるように配置されている。
なお、図示しないが、バックライト等は、第2の偏光子を含む層の外側に配置される。第1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の電極2605、第2の電極2606が設けられている。そして、バックライトと反対側、つまり視認側の電極である第1の電極2605は、少なくとも透光性を有するように形成する。
このような構成を有する液晶表示装置において、ノーマリホワイトモードの場合、第1の電極2605及び第2の電極2606に電圧が印加(縦電界方式と呼ぶ)されると、図26(A1)に示すように黒色表示が行われる。このとき液晶分子は縦に並んだ状態となる。すると、バックライトからの光は、基板を通過することができず黒色表示となる。
そして、図26(A2)に示すように、第1の電極2605及び第2の電極2606の間に電圧が印加されていないときは白色表示となる。このとき、液晶分子は横に並び、平面内で回転している状態となる。その結果、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。
このとき、カラーフィルタを反射領域に設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。
なお、本発明の表示装置の駆動方法は、液晶素子の応答速度が遅くても正確な階調を表現することができる。したがって、本発明の表示装置の液晶モードとしてTNモードを用いても本発明の表示装置は正確な階調を表現できる。また、TNモードを用いた表示装置は工程数が少なく、安価にできる。
TNモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図26(B1)(B2)にはVAモードの液晶表示装置の模式図を示す。VAモードは、無電界の時に液晶分子が基板に垂直となるように配向されているモードである。
図26(A1)(A2)と同様に、第1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の電極2605、第2の電極2606が設けられている。そして、バックライトと反対側、つまり視認側の電極である第1の電極2605は、少なくとも透光性を有するように形成する。そして、第1の基板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルになるように配置されている。
このような構成を有する液晶表示装置において、第1の電極2605、及び第2の電極2606に電圧が印加される(縦電界方式)と、図26(B1)に示すように白色表示が行われるオン状態となる。このとき液晶分子は横に並んだ状態となる。すると、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。
そして、図26(B2)に示すように、第1の電極2605及び第2の電極2606の間に電圧が印加されていないときは黒色表示、つまりオフ状態とする。このとき、液晶分子は縦に並んだ状態となる。その結果、バックライトからの光は基板を通過することができず、黒色表示となる。
このようにオフ状態では、液晶分子が基板に対して垂直に立ち上がって、黒表示となり、オン状態では液晶分子が基板に対して水平に倒れて白表示となる。オフ状態では液晶分子が立ち上がっているため、偏光されたバックライトからの光は、液晶分子の複屈折の影響を受けることなくセル内を通過し、対向基板側の偏光子を含む層で完全に遮断することができる。
また、液晶の配向が分割されたMVAモードに、積層された偏光子を含む層を適用する例を図26(C1)(C2)に示す。MVAモードは、それぞれの部分の視野角依存性を互いに補償する方法である。図26(C1)に示すように、MVAモードでは、第1の電極2605、及び第2の電極2606上に配向制御用に断面が三角の突起物2607、及び2608が設けられている。第1の電極2605、及び第2の電極2606に電圧が印加される(縦電界方式)と、図26(C1)に示すように白色表示が行われるオン状態となる。このとき液晶分子は突起物2607、及び2608に対して倒れて並んだ状態となる。すると、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。
そして、図26(C2)に示すように、第1の電極2605、及び第2の電極2606の間に電圧が印加されていないときは黒色表示、つまりオフ状態とする。このとき、液晶分子は縦に並んだ状態となる。その結果、バックライトからの光は基板を通過することができず、黒色表示となる。
MVAモードの他の例を上面図、及び断面図を図29に示す。図29(A)において、第2の電極は、くの字型のように屈曲したパターンに形成されており、第2の電極2606a、2606b、2606cとなっている。第2の電極2606a、2606b、2606c上に配向膜である絶縁層が形成されている。図29(B)で示すように第1の電極2605上には突起物2607が第2の電極2606a、2606b、2606cと対応するような形状に形成されている。第2の電極2606a、2606b、2606cの開口部が、突起物のように機能し、液晶分子を動かすことができる。なお、第1の電極2605は、突起物2607上に形成されていてもよい。
なお、本発明の表示装置の液晶モードとしてMVAモードを用いることによって、本発明の表示装置の視野角を広くすることができる。
図27(A1)(A2)にはOCBモードの液晶表示装置の模式図を示す。OCBモードは、液晶層内で液晶分子の配列が光学的に補償状態を形成しており、これはベンド配向と呼ばれる。
図26と同様に、第1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の電極2605、第2の電極2606が設けられている。また図示しないが、バックライト等は第2の偏光子を含む層2604の外側に配置される。そして、バックライトと反対側、つまり視認側の電極である第1の電極2605は、少なくとも透光性を有するように形成する。そして、第1の基板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルになるように配置されている。
このような構成を有する液晶表示装置において、第1の電極2605、及び第2の電極2606に一定のオン電圧が印加される(縦電界方式)と、図27(A1)に示すように黒色表示が行われる。このとき液晶分子は縦に並んだ状態となる。すると、バックライトからの光は、基板を通過することができず、黒色表示となる。
そして、図27(A2)に示すように、第1の電極2605、及び第2の電極2606の間に一定のオフ電圧が印加されるときは白色表示となる。このとき、液晶分子はベンド配向の状態となる。その結果、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。
このようなOCBモードでは、液晶層内で液晶分子の配列が光学的に補償できるため視野角依存が少なく、さらに、一対の積層された偏光子を含む層によりコントラスト比を高めることができる。
なお、本発明の表示装置の液晶モードとしてOCBモードを用いることによって、本発明の表示装置はさらに高い階調を表現することができる。なぜなら、OCBモードは高速で液晶素子が応答するため、本発明の表示装置の液晶モードとしてOCBモードを用いた場合には、画素にビデオ信号を高速で書き込むことができるからである。
また、本発明の表示装置は、強い光が液晶素子を透過するため、コントラスト比が低くなる場合もある。したがって、本発明の表示装置の液晶モードとしてOCBモードを用いた場合には、コントラスト比を改善することもできる。
図27(B1)(B2)には、FLCモード及びAFLCモードの液晶の模式図を示す。
図26と同様に、第1の基板2601、及び第2の基板2602上には、それぞれ第1の電極2605、第2の電極2606が設けられている。そして、バックライトと反対側、つまり視認側の電極である第1の電極2605は、少なくとも透光性を有するように形成する。そして第1の基板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルになるように配置されている。
このような構成を有する液晶表示装置において、第1の電極2605及び第2の電極2606に電圧が印加(縦電界方式と呼ぶ)されると、図27(B1)に示すように、白色表示となる。このとき、液晶分子はラビング方向からずれた方向で横に並んでいる状態となる。その結果、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。
そして、図27(B2)に示すように、第1の電極2605、及び第2の電極2606の間に電圧が印加されていないときは、黒色表示が行われる。このとき液晶分子はラビング方向に沿って横に並んだ状態となる。すると、バックライトからの光は、基板を通過することができず黒色表示となる。
このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。
FLCモード及びAFLCモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
図28(A1)(A2)にはIPSモードの液晶表示装置の模式図を示す。IPSモードは、液晶分子を基板に対して常に平面内で回転させるモードであり、電極は一方の基板側のみに設けた横電界方式をとる。
IPSモードは一方の基板に設けられた一対の電極により液晶を制御することを特徴とする。そのため、第2の基板2602上に一対の電極2801、2802が設けられている。一対の電極2801、2802は、それぞれ透光性を有するとよい。そして、第1の基板2601側には、第1の偏光子を含む層2603が積層され、第2の基板2602側には、第2の偏光子を含む層2604が配置されている。なお、第1の偏光子を含む層2603と、第2の偏光子を含む層2604とは、クロスニコルになるように配置されている。
このような構成を有する液晶表示装置において、一対の電極2801、2802に電圧が印加されると、図28(A1)に示すように液晶分子はラビング方向からずれた電気力線に沿って配向し白色表示が行われるオン状態となる。すると、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。
このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。
そして、図28(A2)に示すように、一対の電極2801、2802の間に電圧が印加されていないとき黒表示、つまりオフ状態とする。このとき、液晶分子は、ラビング方向に沿って横に並んだ状態となる。その結果、バックライトからの光は基板を通過することができず、黒色表示となる。
IPSモードで用いることできる一対の電極2801、2802の例を図30に示す。図30(A)乃至(D)の上面図に示すように、一対の電極2801、2802が互い違いとなるように形成されており、図30(A)では電極2801a、及び電極2802aはうねりを有する波状形状であり、図30(B)では電極2801b、及び電極2802bは同心円状の開口部を有する形状であり、図30(C)では電極2801c、及び電極2802cは櫛歯状であり一部重なっている形状であり、図30(D)では電極2801d、及び電極2802dは櫛歯状であり電極同士がかみ合うような形状である。
IPSモードのほかにFFSモードも用いることができる。FFSモードはIPSモードにおいて、一対の電極が同一面に形成されているのに対し、一対の電極を同レイヤーに形成せず、図28(B1)、(B2)に示すように電極2803上に絶縁膜を介して電極2804が形成される構造である。
このような構成を有する液晶表示装置において、一対の電極2803、2804に電圧が印加されると、図28(B1)に示すように白色表示が行われるオン状態となる。すると、バックライトからの光は、クロスニコルになるように配置された一対の偏光子を含む層(第1の偏光子を含む層2603、及び第2の偏光子を含む層2604)を通過することができ、所定の映像表示が行われる。
このとき、カラーフィルタを設けることにより、フルカラー表示を行うことができる。カラーフィルタは、第1の基板2601側、又は第2の基板2602側のいずれかに設けることができる。
そして図28(B2)に示すように、一対の電極2803、2804の間に電圧が印加されていないとき黒表示、つまりオフ状態とする。このとき、液晶分子は、横に並び、且つ平面内で回転した状態となる。その結果、バックライトからの光は基板を通過することができず、黒色表示となる。
FFSモードで用いることできる一対の電極2803、及び2804の例を図31に示す。図31(A)乃至(D)の上面図に示すように、電極2803上に様々なパターンに形成された電極2804が形成されており、図31(A)では電極2803a上の電極2804aは屈曲したくの字形状であり、図31(B)では電極2803b上の電極2804bは同心円状の形状であり、図31(C)では電極2803c上の電極2804cは櫛場状で電極同士がかみ合うような形状であり、図31(D)では電極2803d上の電極2804dは櫛場状の形状である。
なお、本発明の表示装置の液晶モードとしてIPSモード、FFSモードを用いることによって、本発明の表示装置の視野角を広くすることができる。
IPSモード及びFFSモードに使用される液晶材料は、公知のものを使用すればよい。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態4)
本実施の形態では、本発明の表示装置に具備されている液晶パネルの構成について、図32を参照して説明する。具体的には、TFT基板と、対向基板と、対向基板とTFT基板との間に挟持された液晶層とを有する液晶パネルの構成について説明する。また、図32(A)は、液晶パネルの上面図である。図32(B)は、図5(A)の線C−Dにおける断面図である。なお、図32(B)は、基板50100上に、半導体膜として結晶性半導体膜(ポリシリコン膜)を用いた場合のトップゲート型のトランジスタを形成した場合の断面図である。
図32(A)に示す液晶パネルは、基板50100上に、画素部50101、走査線駆動回路50105a、走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106が形成されている。画素部50101、走査線駆動回路50105a、走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106は、シール材50516によって、基板50100と基板50515との間に封止されている。また、TAB方式によって、FPC50200、及びICチップ50530が基板50100上に配置されている。
なお、走査線駆動回路50105a(ゲートドライバ)、走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106(ソースドライバ)としては、実施の形態1で説明したものと同様なものを用いることができる。
図32(A)の線C−Dにおける断面構造について、図32(B)を参照して説明する。基板50100上に、画素部50101と、その周辺駆動回路部(走査線駆動回路50105a、及び走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106)が形成されているが、ここでは、駆動回路領域50525(走査線駆動回路50105b)と、画素領域50526(画素部50101)とが示されている。
まず、基板50100上に、下地膜として、絶縁膜50501が成膜されている。絶縁膜50501としては、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)等の絶縁膜の単層、或いはこれらの膜の少なくとも2つの膜でなる積層を用いる。なお、半導体と接する部分では、酸化シリコン膜を用いる方がよい。その結果、下地膜における電子のトラップやトランジスタ特性のヒステリシスを抑えることが出来る。また、下地膜として、窒素を多く含む膜を少なくとも1つ配置することが望ましい。それにより、ガラスからの不純物を低減することが出来る。
次に、絶縁膜50501上に、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、半導体膜50502が形成されている。
次に、半導体膜50502上に、ゲート絶縁膜として、絶縁膜50503が形成されている。なお、絶縁膜50503としては、熱酸化膜、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などの単層または積層構造を用いることができる。半導体膜50502と接する絶縁膜50503は酸化珪素膜が好ましい。それは、酸化珪素膜にすると半導体膜50502との界面におけるトラップ準位が少なくなるからである。また、ゲート電極をMoで形成するときは、ゲート電極と接するゲート絶縁膜は窒化シリコン膜が好ましい。それは、窒化シリコン膜はMoを酸化させないからである。ここでは絶縁膜50503として、プラズマCVD法により厚さ115nmの酸化窒化シリコン膜(組成比Si=32%、O=59%、N=7%、H=2%)を形成する。
次に、絶縁膜50503上に、ゲート電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50504が形成されている。なお、導電膜50504としては、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Al、Nd、Cu、Ag、Au、Pt、Nb、Si、Zn、Fe、Ba、Geなどや、これら元素の合金等がある。もしくは、これら元素またはこれら元素の合金の積層により構成してもよい。ここではMoによりゲート電極を形成する。Moは、エッチングしやすく、熱に強いので好適である。なお、半導体膜50502には、導電膜50504、又はレジストをマスクとして半導体膜50502に不純物元素がドーピングされており、チャネル形成領域と、ソース領域及びドレイン領域となる不純物領域とが形成されている。なお、不純物領域は、不純物濃度を制御して高濃度領域と低濃度領域とを形成されていてもよい。なお、トランジスタ50521の導電膜50504は、デュアルゲート構造としている。トランジスタ50521は、デュアルゲート構造にすることで、トランジスタ50521のオフ電流を小さくすることができる。なお、デュアルゲート構造とは、2つのゲート電極を有している構造である。ただし、トランジスタのチャネル領域上に、複数のゲート電極を有していてもよい。また、トランジスタ50521の導電膜50504は、シングルゲート構造としてもよい。また、トランジスタ50521と同一工程にてトランジスタ50519及びトランジスタ50520を作製することができる。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜50503上に形成された導電膜50504上に、層間膜として、絶縁膜50505が形成されている。なお、絶縁膜50505としては、有機材料、又は無機材料、若しくはそれらの積層構造を用いることができる。例えば酸化珪素、窒化珪素、酸化窒化珪素、窒化酸化珪素、窒化アルミニウム、酸化窒化アルミニウム、窒素含有量が酸素含有量よりも多い窒化酸化アルミニウムまたは酸化アルミニウム、ダイアモンドライクカーボン(DLC)、ポリシラザン、窒素含有炭素(CN)、PSG(リンガラス)、BPSG(リンボロンガラス)、アルミナ、その他の無機絶縁性材料を含む物質から選ばれた材料で形成することができる。また、有機絶縁性材料を用いてもよく、有機材料としては、感光性、非感光性どちらでも良く、ポリイミド、アクリル、ポリアミド、ポリイミドアミド、レジスト又はベンゾシクロブテン、シロキサン樹脂などを用いることができる。なお、シロキサン樹脂とは、Si−O−Si結合を含む樹脂に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。なお、絶縁膜50503、及び絶縁膜50505には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、各トランジスタの不純物領域の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50505上に、ドレイン電極、ソース電極、及び配線として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50506が形成されている。なお、導電膜50506としては、材料としてはTi、Mo、Ta、Cr、W、Al、Nd、Cu、Ag、Au、Pt、Nb、Si、Zn、Fe、Ba、Geなどや、これら元素の合金等がある。もしくは、これら元素またはこれら元素の合金の積層構造を用いることができる。なお、絶縁膜50503、及び絶縁膜50505のコンタクトホールが形成されている部分では、導電膜50506とトランジスタの半導体膜50502の不純物領域とが接続されている。
次に、絶縁膜50505、及び絶縁膜50505上に形成された導電膜50506上に、平坦化膜として、絶縁膜50507が形成されている。なお、絶縁膜50507としては、平坦性や被覆性がよいことが望ましいため、有機材料を用いて形成されることが多い。なお、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン)の上に、有機材料が形成され、多層構造になっていてもよい。なお、絶縁膜50507には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジスタ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50507上に、画素電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508が形成されている。なお、導電膜50508としては、光を透過する透明電極、及び光を反射する反射電極を用いることができる。透明電極の場合は、例えば、酸化インジウムに酸化スズを混ぜたインジウムスズ酸化物(ITO)膜、インジウムスズ酸化物(ITO)に酸化珪素を混ぜたインジウムスズ珪素酸化物(ITSO)膜、酸化インジウムに酸化亜鉛を混ぜたインジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、酸化亜鉛膜、または酸化スズ膜などを用いることができる。なお、IZOとは、ITOに2〜20wt%の酸化亜鉛(ZnO)を混合させたターゲットを用いてスパッタリングにより形成される透明導電材料であるが、これに限定されない。反射電極の場合は、例えば、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Al、Nd、Cu、Ag、Au、Pt、Nb、Si、Zn、Fe、Ba、Geなどやそれらの合金などを用いることができる。また、Ti、Mo、Ta、Cr、WとAlを積層させた2層構造、AlをTi、Mo、Ta、Cr、Wなどの金属で挟んだ3層積層構造としてもよい。
次に、絶縁膜50507上、及び絶縁膜50507上に形成された導電膜50508上に、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、画素部50101の周辺部、若しくは画素部50101の周辺部とその周辺駆動回路部の周辺部に、インクジェット法などにより、シール材50516が形成される。
次に、導電膜50512、及び絶縁膜50511などが形成された基板50515と、基板50100とがスペーサ50531を介して貼り合わされており、その隙間に、液晶層50510が配置されている。なお、基板50515は、対向基板として機能する。また、スペーサ50531は、数μmの粒子を散布して設ける方法でもよいし、基板全面に樹脂膜を形成した後に、樹脂膜をエッチング加工して形成する方法でもよい。また、導電膜50512は、対向電極として機能する。導電膜50512としては、導電膜50508と同様なものを用いるこができる。また、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。なお、液晶層50510としては公知の液晶を自由に用いることができる。例えば、液晶層50510として強誘電性の液晶を用いてもよいし反強誘電性の液晶を用いてもよい。また、液晶の駆動方式は、TN(Twisted Nematic)モード、MVA(Multi−domain Vertical Alignment)モード、ASM(Axially Symmetric aligned Micro−cell)モード、OCB(Optical Compensated Bend)モード等を自由に用いることができる。
次に、画素部50101と、その周辺駆動回路部と電気的に接続されている導電膜50518上に、異方性導電体層50517を介して、FPC50200が配置されている。また、FPC50200上に、異方性導電体層50517を介して、ICチップが配置されている。つまり、FPC50200、導電膜50518、及びICチップ50530は、電気的に接続されている。
なお、導電膜50518は、FPC50200から入力される信号、及び電位を、画素や周辺回路に伝達する機能を有している。導電膜50518としては、導電膜50506と同様なものを用いてもよいし、導電膜50504と同様なものを用いてもよいし、半導体膜50502の不純物領域と同様なものを用いてもよいし、これらを少なくとも2層以上組み合わせたものを用いてもよい。
なお、ICチップ50530に、機能回路(メモリやバッファ)を形成することで、基板面積を有効利用することができる。
図32(A)、(B)の液晶パネルは、走査線駆動回路50105a、走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106を基板50100上に形成した場合の構成について説明したが、図33(A)の液晶パネルに示すように、信号線駆動回路50106に相当する駆動回路をドライバIC50601に形成して、COG方式などで液晶パネルに実装した構成としてもよい。信号線駆動回路50106をドライバIC50601に形成することで、省電力化を図ることができる。また、ドライバIC50601はシリコンウエハ等の半導体チップとすることで、図33(A)の液晶パネルはより高速、且つ低消費電力化を図ることができる。
同様に、図33(B)の液晶パネルに示すように、走査線駆動回路50105a、走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106に相当する駆動回路を、それぞれドライバIC50602a、ドライバIC50602b、及びドライバIC50601に形成して、COG方式などで液晶パネルに実装した構成としてもよい。また、走査線駆動回路50105a、走査線駆動回路50105b、及び信号線駆動回路50106に相当する駆動回路を、それぞれドライバIC50602a、ドライバIC50602b、及びドライバIC50601に形成することで、低コスト化が図れる。
図32、図33、及び図36では、基板50100上に、トップゲート型のトランジスタを形成した場合の断面図について説明した。次に、基板50100上にボトムゲート型のトランジスタを形成した場合の断面図について、図34を参照して説明する。ただし、図34は、画素領域50526のみを示している。
まず、基板50100上に、下地膜として、絶縁膜50501が成膜されている。
次に、絶縁膜50501上に、ゲート電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50504が形成されている。なお、トランジスタ50521の導電膜50504は、デュアルゲート構造としている。なぜなら、すでに述べたように、トランジスタ50521はデュアルゲート構造にすることで、トランジスタ50521のオフ電流を小さくできる。ただし、トランジスタのチャネル領域上に、複数のゲート電極を有していてもよい。また、トランジスタ50521の導電膜50504は、シングルゲート構造としてもよい。
次に、絶縁膜50501上、及び絶縁膜50501上に形成された導電膜50504上に、ゲート絶縁膜として、絶縁膜50503が形成されている。
次に、絶縁膜50503上に、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、半導体膜50502が形成されている。なお、半導体膜50502には、レジストをマスクとして半導体膜50502に不純物元素がドーピングされており、チャネル形成領域と、ソース領域及びドレイン領域となる不純物領域とが形成されている。なお、不純物領域は、不純物濃度を制御して高濃度領域と低濃度領域とを形成されていてもよい。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜50503上に形成された半導体膜50502上に、層間膜として、絶縁膜50505が形成されている。なお、絶縁膜50505には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、各トランジスタの不純物領域の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50505上に、ドレイン電極、ソース電極、及び配線として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50506が形成されている。なお、絶縁膜50505のコンタクトホールが形成されている部分では、導電膜50506とトランジスタの半導体膜50502の不純物領域とが接続されている。
次に、絶縁膜50505上、及び絶縁膜50505上に形成された導電膜50506上に、平坦化膜として、絶縁膜50507が形成されている。なお、絶縁膜50507には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジスタ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50507上に、画素電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508が形成されている。
次に、絶縁膜50507上、及び絶縁膜50507上に形成された導電膜50508上に、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、導電膜50512、及び絶縁膜50511などが形成された基板50515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配置されている。また、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。
図32、及び図34では、絶縁膜50505上、及び絶縁膜50505上に形成された導電膜50506上に、平坦膜として、絶縁膜50507が形成されている場合の断面図について説明した。しかし、絶縁膜50507は、図36に示すように、必ずしも必要ではない。
なお、図36に示す断面図は、トップゲート型のトランジスタの場合について示しているが、ボトムゲート型のトランジスタ、及びダブルゲート型のトランジスタの場合についても同様である。
図32、図34、及び図36では、基板50100上に、半導体膜として結晶性半導体膜(ポリシリコン膜)を用いたトランジスタを形成した場合の断面図について説明した。次に、基板50100上に、半導体膜として非結晶半導体膜(アモルファスシリコン膜)を用いたトランジスタを形成した場合の断面図について、図35を参照して説明する。
なお、図35に示す断面図は、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタの断面図である。
まず、基板50100上に、下地膜として、絶縁膜50501が成膜されている。
次に、絶縁膜50501上に、ゲート電極として、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50504が形成されている。
次に、絶縁膜50501、及び絶縁膜50501上に形成された導電膜50504上に、ゲート絶縁膜として、絶縁膜50503が形成されている。
次に、絶縁膜50503上に、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、半導体膜50502が形成されている。なお、半導体膜50502には、半導体膜50502に不純物元素がドーピングされており、半導体膜50502の全面に、不純物領域が形成されている。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜50503上に形成された半導体膜50502上に、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50506が形成されている。なお、半導体膜50502は、導電膜50506をマスクとしてエッチングをすることによって、チャネル形成領域と、ソース領域及びドレイン領域となる不純物領域とが形成されている。
次に、絶縁膜50503上、絶縁膜50503上に形成された半導体膜50502上、及び絶縁膜50503上と半導体膜50502上とに形成された導電膜50506上に、平坦化膜として、絶縁膜50507が形成されている。なお、絶縁膜50507には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジスタ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50507上に、画素電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508が形成されている。
次に、絶縁膜50507上、及び絶縁膜50507上に形成された導電膜50508上に、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、導電膜50512、及び絶縁膜50511などが形成された基板50515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配置されている。また、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。
なお、チャネルエッチ構造のトランジスタについて説明したが、チャネル保護構造としてもよい。
図35では、基板50100上に、逆スタガ型のトランジスタを形成した場合の断面図について説明した。次に、基板50100上に、順スタガ型のトランジスタを形成した場合の断面図について、図37を参照して説明する。
まず、基板50100上に、下地膜として、絶縁膜50501が成膜されている。
次に、絶縁膜50501上に、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50506が形成されている。
次に、導電膜50506上に、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、半導体膜50502aが形成されている。なお、半導体膜50502aは、半導体膜50502と同様な材料、及び構造のものを用いることができる。また、半導体膜50502aには、不純物元素がドーピングされ、ソース領域、及びドレイン領域となる不純物領域が形成される。
次に、絶縁膜50501上、及び半導体膜50502a上に、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、半導体膜50502bが形成されている。なお、半導体膜50502bは、半導体膜50502と同様な材料、及び構造のものを用いることができる。なお、半導体膜50502bには、不純物元素がドーピングされておらず、チャネル領域が形成されている。
次に、絶縁膜50501上、半導体膜50502b上、及び導電膜50506上に、ゲート絶縁膜として、絶縁膜50503が形成されている。
次に、絶縁膜50503上に、ゲート電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50504が形成されている。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜50503上に形成された導電膜50504上に、平坦化膜として、絶縁膜50507が形成されている。なお、絶縁膜50507には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジスタ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50507上に、画素電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508が形成されている。
次に、絶縁膜50507上、及び絶縁膜50507上に形成された導電膜50508上に、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、導電膜50512、及び絶縁膜50511などが形成された基板50515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配置されている。また、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。
図35、及び図37では、絶縁膜50505上、及び絶縁膜50505上に形成された導電膜50506上に、平坦膜として、絶縁膜50507が形成されている場合の断面図について説明した。しかし、絶縁膜50507は、図38に示すように、必ずしも必要ではない。
なお、図38に示す断面図は、逆スタガ型のチャネルエッチ構造のトランジスタの場合について示しているが、逆スタガ型のチャネル保護構造のトランジスタの場合についても同様である。
図32、図34、図35、図36、及び図37では、反射型、又は透過型の液晶パネルの断面図について説明した。しかし、本実施形態の液晶パネルは、すでに述べたように、半透過型としてもよい。半透過型の液晶パネルの断面図について、図39を参照して説明する。
なお、図39の断面図は、トランジスタが半導体膜として多結晶半導体を用いた場合の液晶パネルの断面図である。ただし、トランジスタはボトムゲート型でもよいし、ダブルゲート型でもよい。また、トランジスタのゲート電極は、シングルゲート構造でもよいし、デュアルゲート構造でもよい。
なお、図39は、導電膜50506が形成されるまでは、図36と同様である。したがって、導電膜50506が形成された後の工程、及び構造について説明する。
まず、絶縁膜50505、及び絶縁膜50505上に形成された導電膜50506上に、液晶層50510の厚さ(いわいるセルギャップ)を薄くするための膜として、フォトリソグラフィティ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、絶縁膜51801が形成されている。なお、絶縁膜51801としては、平坦性や被覆性がよいことが望ましいため、有機材料を用いて形成されることが多い。なお、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン)の上に、有機材料が形成され、多層構造になっていてもよい。なお、絶縁膜51801には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジスタ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50505上、及び絶縁膜51801上に、第1の画素電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508aが形成されている。なお、導電膜50508aとしては、導電膜50508と同様な光を透過する透明電極を用いることができる。
次に、導電膜50508a上に、第2の画素電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508bが形成されている。導電膜50508bとしては、導電膜50508と同様な光を反射する反射電極を用いることができる。なお、導電膜50508bが形成される領域を反射領域という。また、導電膜50508aが形成されている領域のうち、導電膜50508a上に導電膜50508bが形成されていない領域を透過領域という。
次に、絶縁膜51801上、導電膜50508a、及び導電膜50508b上に、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、絶縁膜50514、絶縁膜50513、導電膜50512、及び絶縁膜50511などが形成された基板50515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配置されている。また、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。また、絶縁膜50513は、反射領域上(導電膜50508b上)に形成されている。
なお、図39では、導電膜50508aが形成された後に導電膜50508bが形成されているが、導電膜50508bが形成された後に導電膜50508aが形成されていてもよい。
図39では、液晶層50510(セルギャップ)を調整するための絶縁膜が導電膜50508aの下、及び導電膜50508bの下に、形成されている。しかし、図40のように絶縁膜52001が基板50515側に形成されていてもよい。絶縁膜52001は、絶縁膜51801と同様に、液晶層50510(セルギャップ)を調整するための絶縁膜である。
なお、図40では、平坦化膜として絶縁膜50507が形成されている場合について説明したが、絶縁膜50507が形成されていなくてもよい。
図39、及び図40では、トランジスタに半導体膜として多結晶半導体が用いられている場合について示した。次に、トランジスタに半導体膜として非晶質半導体が用いられている場合の液晶パネルの断面図を図41に示す。
なお、図41の断面図は、逆スタガ型のチャネルエッチ構造を用いたトランジスタを有する液晶パネルの断面図である。ただし、トランジスタは、順スタガ型でもよいし、逆スタガ型のチャネル保護構造を用いてもよい。
なお、図41は、導電膜50506が形成されるまでは、図35と同様である。したがって、導電膜50506が形成された後の工程、及び構造について説明する。
まず、半導体膜50502上、絶縁膜50503、及び導電膜50506上に、液晶層50510の厚さ(いわいるセルギャップ)を薄くするための層として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、絶縁膜52201が形成されている。なお、絶縁膜52201としては、平坦性や被覆性がよいことが望ましいため、有機材料を用いて形成されることが多い。なお、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン)の上に、有機材料が形成され、多層構造になっていてもよい。なお、絶縁膜52201には、コンタクトホールが選択的に形成されている。例えば、コンタクトホールは、トランジスタ50521のドレイン電極の上面に形成されている。
次に、絶縁膜50503上、及び絶縁膜52201上に、第1の画素電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508aが形成されている。
次に、導電膜50508a上に、第2の画素電極として、フォトリソグラフィ法、インクジェット法、又は印刷法などにより、導電膜50508bが形成されている。なお、導電膜50508bが形成される領域を反射領域という。また、導電膜50508aが形成されている領域のうち、導電膜50508a上に導電膜50508bが形成されていない領域を透過領域という。
次に、絶縁膜52201上、導電膜50508a、及び導電膜50508b上に、配向膜として、絶縁膜50509が形成されている。
次に、絶縁膜50514、絶縁膜50513、導電膜50512、及び絶縁膜50511などが形成された基板50515と、基板50100との隙間に、液晶層50510が配置されている。また、絶縁膜50511は、配向膜として機能する。また、絶縁膜50513は、反射領域上(導電膜50508b上)に形成されている。
なお、図41では、導電膜50508aが形成された後に導電膜50508bが形成されているが、導電膜50508bが形成された後に導電膜50508aが形成されていてもよい。
図41では、液晶層50510(セルギャップ)を調整するための絶縁膜が導電膜50508aの下、及び導電膜50508bの下に、形成されている。しかし、図42のように絶縁膜52001が基板50515側に形成されていてもよい。絶縁膜52001は、絶縁膜52201と同様に、液晶層50510(セルギャップ)を調整するための絶縁膜である。
なお、図42では、平坦化膜として絶縁膜50507が形成されている場合について説明したが、絶縁膜50507が形成されていなくてもよい。
図32、及び図34〜図42では、液晶層50510に電圧を印加する一対の電極(導電膜50508、及び導電膜50512)を異なる基板上に形成した例を示した。しかし、導電膜50512が基板50100上に設けられていてもよい。こうして、液晶の駆動方式として、IPS(In−Plane−Switching)モードを用いてもよい。また、液晶層50510によっては、2つの配向膜(絶縁膜50509、及び絶縁膜50511)の一方、又は両方が有しなくてもよい。
なお、図39〜図42において、反射画素電極として、導電膜50508(導電膜50508b)が形成されているが、導電膜50508の形状は凹凸となっていることが望ましい。なぜなら、反射画素電極は、外光を反射させて、表示を行うためのものである。反射電極に入ってきた外光を効率的に活用し、表示輝度を高めるために、反射電極で乱反射させることができるからである。なお、導電膜50508の下の膜(絶縁膜50505、絶縁膜50507、絶縁膜51801、又は絶縁膜52201など)の形状を凹凸にすることで、導電膜50508の形状が凹凸になる。
なお、一部はすでに述べたが、配線や電極は、アルミニウム(Al)、タンタル(Ta)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、ネオジウム(Nd)、クロム(Cr)、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、マグネシウム(Mg)、スカンジウム(Sc)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、ニオブ(Nb)、シリコン(Si)、リン(P)、ボロン(B)、ヒ素(As)、ガリウム(Ga)、インジウム(In)、錫(Sn)、酸素(O)で構成された群から選ばれた一つ又は複数の元素、もしくは、群から選ばれた一つ又は複数の元素を成分とする化合物や合金材料(例えば、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、アルミネオジウム(Al−Nd)、マグネシウム銀(Mg−Ag)など)、もしくは、これらの化合物を組み合わせた物質などを有して形成される。もしくは、それらとシリコンの化合物(シリサイド)(例えば、アルミシリコン、モリブデンシリコン、ニッケルシリサイドなど)や、それらと窒素の化合物(例えば、窒化チタン、窒化タンタル、窒化モリブデン等)を有して形成される。なお、シリコン(Si)には、n型不純物(リンなど)やp型不純物(ボロンなど)を多く含んでいてもよい。これらの不純物を含むことにより、導電率が向上し、通常の導体と同様な振る舞いをするので、配線や電極として利用しやすくなったりする。なお、シリコンは、単結晶でもよいし、多結晶(ポリシリコン)でもよいし、非晶質(アモルファスシリコン)でもよい。単結晶シリコンや多結晶シリコンを用いることにより、抵抗を小さくすることが出来る。非晶質シリコンを用いることにより、簡単な製造工程で作ることが出来る。なお、アルミニウムや銀は、導電率が高いため、信号遅延を低減することができ、エッチングしやすいので、パターニングしやすく、微細加工を行うことが出来る。なお、銅は、導電率が高いため、信号遅延を低減することが出来る。なお、モリブデンは、ITOやIZOなどの酸化物半導体や、シリコンと接触しても、材料が不良を起こすなどの問題が生じることなく製造できたり、パターニングやエッチングがしやすかったり、耐熱性が高いため、望ましい。なお、チタンは、ITOやIZOなどの酸化物半導体や、シリコンと接触しても、材料が不良を起こすなどの問題が生じることなく製造でき、耐熱性が高いため、望ましい。なお、タングステンは、耐熱性が高いため、望ましい。なお、ネオジウムは、耐熱性が高いため、望ましい。特に、ネオジウムとアルミニウムとの合金にすると、耐熱性が向上し、アルミニウムがヒロックをおこしにくくなるため、望ましい。なお、シリコンは、トランジスタが有する半導体層と同時に形成でき、耐熱性が高いため、望ましい。なお、インジウム錫酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、酸化珪素を添加したインジウム錫酸化物(ITSO)、酸化亜鉛(ZnO)、シリコン(Si)は、透光性を有しているため、光を透過させるような部分に用いることができるため、望ましい。たとえば、画素電極や共通電極として用いることができる。
なお、これらが単層で配線や電極を形成していてもよいし、多層構造になっていてもよい。単層構造で形成することにより、製造工程を簡略化することができ、工程日数を少なくでき、コストを低減することが出来る。また、多層構造にすることにより、それぞれの材料のメリットを生かし、デメリットを低減させ、性能の良い配線や電極を形成することが出来る。たとえば、抵抗の低い材料(アルミニウムなど)を多層構造の中に含むようにすることにより、配線の低抵抗化を図ることができる。また、耐熱性が高い材料を含むようにすれば、例えば、耐熱性が弱いが、別のメリットを有する材料を、耐熱性が高い材料で挟むような積層構造にすることにより、配線や電極全体として、耐熱性を高くすることが出来る。例えば、アルミニウムを含む層を、モリブデンやチタンを含む層で挟んだような形にした積層構造にすると望ましい。また、別の材料の配線や電極などと直接接するような部分がある場合、お互いに悪影響を及ぼすことがある。例えば、一方の材料が他方の材料の中に入っていって、性質を変えてしまい、本来の目的を果たせなくなったり、製造するときに、問題が生じて、正常に製造できなくなったりすることがある。そのような場合、ある層を別の層で挟んだり、覆ったりすることにより、問題を解決することが出来る。例えば、インジウム錫酸化物(ITO)と、アルミニウムを接触させたい場合は、間に、チタンやモリブデンを挟むことが望ましい。また、シリコンとアルミニウムを接触させたい場合は、間に、チタンやモリブデンを挟むことが望ましい。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、本発明に用いられる表示装置の画素構成について、液晶モードと合わせて説明する。
図59は、液晶表示装置の画素構造のうち、TN方式と呼ばれるものに、薄膜トランジスタ(TFT)を組み合わせた場合の画素の断面図と上面図である。図59の(A)は、画素の断面図であり、図59の(B)は、画素の上面図である。また、図59の(A)に示す画素の断面図は、図59の(B)に示す画素の上面図における線分a−a’に対応している。図59に示す画素構造の液晶表示装置に本発明を適用することによって、安価に液晶表示装置を製造することができる。
図59の(A)を参照して、TN方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは、加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図59の(A)において、2枚の基板は、第1の基板5901、および第2の基板5916である。第1の基板には、TFTおよび画素電極を作製し、また、第2の基板には、遮光膜5914、カラーフィルタ5915、第4の導電層5913、スペーサ5917、および第2の配向膜5912を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板5901にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFTを作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図59に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネルエッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板5916に遮光膜5914を作製しなくとも実施可能である。遮光膜5914を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、遮光膜5914を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板5916にカラーフィルタ5915を作製しなくとも実施可能である。カラーフィルタ5915を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、カラーフィルタ5915を作製して本発明を実施する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板5916にスペーサ5917を作製せず、球状のスペーサを散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ5917を作製して本発明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板5901に施す加工について説明する。第1の基板5901は透光性を有する基板が好適であり、例えば石英基板、ガラス基板またはプラスチック基板でもよい。なお、第1の基板5901は遮光性の基板でもよく、半導体基板、SOI(Silicon on Insulator)基板でもよい。
まず、第1の基板5901に第1の絶縁膜5902を成膜してもよい。第1の絶縁膜5902は、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜(SiOxNy)等の絶縁膜であってもよい。または、これらの膜の少なくとも2つの膜を組み合わせた積層構造の絶縁膜を用いてもよい。第1の絶縁膜5902を成膜して本発明を実施する場合は、基板からの不純物が半導体層に影響を及ぼし、TFTの性質が変化してしまうのを防ぐことができるので、信頼性の高い表示装置を得ることができる。なお、第1の絶縁膜5902を成膜せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。
次に、第1の基板5901または第1の絶縁膜5902上に、第1の導電層5903を形成する。なお、第1の導電層5903は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工する工程は、次のようなものであることが好適である。まず、第1の導電層を全面に成膜する。このとき、スパッタ装置、またはCVD装置などの成膜装置を用いてもよい。次に、全面に成膜した第1の導電層上に、感光性のレジスト材料を全面に形成する。次に、フォトリソグラフィ法やレーザー直描法などによって、形成したい形状に従ってレジスト材料を感光させる。次に、感光させたレジスト材料、または感光させなかったレジスト材料のうち、どちらか一方を、エッチングによって除去することで、第1の導電層5903を形状加工するためのマスクを得ることができる。その後、形成したマスクパターンに従って、第1の導電層5903をエッチングにより除去することで、所望のパターンに第1の導電層5903を形状加工することができる。なお、第1の導電層5903をエッチングする方法には、化学的な方法(ウェットエッチング)と、物理的な方法(ドライエッチング)があるが、第1の導電層5903の材料や、第1の導電層5903の下層にある材料の性質などを勘案し、適宜選択する。なお、第1の導電層5903に使用する材料は、Mo、Ti、Al、Nd、Crなどが好適である。または、これらの積層構造であってもよい。さらに、これらの合金を単層または積層構造として、第1の導電層5903として形成してもよい。
次に、第2の絶縁膜5904を形成する。このとき、スパッタ装置、またはCVD装置などの成膜装置を用いてもよい。なお、第2の絶縁膜5904に使用する材料は、熱酸化膜、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜または酸化窒化シリコン膜などが好適である。または、これらの積層構造であってもよい。なお、第1の半導体層5905に接する部分の第2の絶縁膜5904は、酸化シリコン膜であることが、特に好適である。それは、酸化シリコン膜にすると半導体層5905との界面におけるトラップ準位が少なくなるからである。なお、第1の導電層5903をMoで形成するときは、第1の導電層5903と接する部分の第2の絶縁膜5904は窒化シリコン膜が好ましい。それは、窒化シリコン膜はMoを酸化させないからである。
次に、第1の半導体層5905を形成する。その後、第2の半導体層5906を連続して形成するのが好適である。なお、第1の半導体層5905および第2の半導体層5906は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工する工程は、前述したフォトリソグラフィ法等の方法であることが好適である。なお、第1の半導体層5905に使用する材料は、シリコンまたはシリコンゲルマニウム(SiGe)などが好適である。また、第2の半導体層5906に使用する材料は、リン等を含んだシリコン等が好適である。
次に、第2の導電層5907を形成する。このとき、スパッタ法または印刷法を用いるのが好適である。なお、第2の導電層5907に使用する材料は、透明性を有していても、反射性を有していてもよい。透明性を有する場合は、例えば、酸化インジウムに酸化スズを混ぜたインジウムスズ酸化物(ITO)膜、インジウムスズ酸化物(ITO)に酸化珪素を混ぜたインジウムスズ珪素酸化物(ITSO)膜、酸化インジウムに酸化亜鉛を混ぜたインジウム亜鉛酸化物(IZO)膜、酸化亜鉛膜、または酸化スズ膜を用いることができる。なお、IZOとは、ITOに2〜20wt%の酸化亜鉛(ZnO)を混合させたターゲットを用いてスパッタリングにより形成される透明導電材料である。一方、反射性を有する場合は、Ti、Mo、Ta、Cr、W、Alなどを用いることができる。また、Ti、Mo、Ta、Cr、WとAlを積層させた2層構造、AlをTi、Mo、Ta、Cr、Wなどの金属で挟んだ3層積層構造としても良い。なお、第2の導電層5907は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工する方法は、前述したフォトリソグラフィ法等の方法であることが好適である。なお、エッチング方法は、ドライエッチングで行なうのが好適である。ドライエッチングはECR(Electron Cycrotron Resonance)やICP(Inductive Coupled Plasma)などの高密度プラズマ源を用いたドライエッチング装置によって行われてもよい。
次に、TFTのチャネル領域を形成する。このとき、第2の導電層5907をマスクとして、第2の半導体層5906のエッチングを行なってもよい。こうすることで、マスク枚数を減らすことができるので、製造コストを低減することができる。導電性をもつ第2の半導体層5906のエッチングを行なうことで、除去された部分がTFTのチャネル領域となる。なお、第1の半導体層5905と第2の半導体層5906を連続で形成せずに、第1の半導体層5905の形成のあと、TFTのチャネル領域となる部分にストッパーとなる膜を成膜およびパターン加工し、その後、第2の半導体層5906を形成してもよい。こうすることで、第2の導電層5907をマスクとして用いないで、TFTのチャネル領域を形成することができるので、レイアウトパターンの自由度が大きくなる利点がある。また、第2の半導体層5906のエッチング時に第1の半導体層5905までエッチングしてしまわないため、エッチング不良を起こすことなく、確実にTFTのチャネル領域が形成できる利点がある。
次に、第3の絶縁膜5908を形成する。第3の絶縁膜は、透明性を有していることが好適である。なお、第3の絶縁膜5908に用いる材料は、無機材料(酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコンなど)または、低誘電率の有機化合物材料(感光性又は非感光性の有機樹脂材料)などが好適である。また、シロキサンを含む材料を用いてもよい。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される材料である。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基としてフルオロ基を用いてもよい。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。なお、第3の絶縁膜5908は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工する方法は、前述したフォトリソグラフィ法等の方法であることが好適である。このとき、同時に第2の絶縁膜5904もエッチングすることで、第2の導電層5907だけではなく、第1の導電層5903とのコンタクトホールを形成することができる。なお、第3の絶縁膜5908の表面は、できるだけ平坦であることが好適である。それは、液晶が接する面の凹凸により、液晶分子の配向が影響を受けてしまうからである。
次に、第3の導電層5909を形成する。このとき、スパッタ法または印刷法を用いるのが好適である。なお、第3の導電層5909に使用する材料は、第2の導電層5907と同じく、透明性を有していても、反射性を有していてもよい。なお、第3の導電層5909として使用できる材料は、第2の導電層5907と同様でもよい。また、第3の導電層5909は、形状を加工して形成してもよい。形状を加工する方法は、第2の導電層5907と同様でもよい。
次に、第1の配向膜5910を形成する。配向膜5910には、ポリイミドなどの高分子膜を用いることができる。なお、第1の配向膜5910を形成後、液晶分子の配向を制御するために、ラビングを行なってもよい。ラビングは、布で配向膜をこすることによって、配向膜にスジをつける工程である。ラビングを行なうことによって、配向膜に配向性を持たせることができる。
以上のように作製した第1の基板5901と、遮光膜5914、カラーフィルタ5915、第4の導電層5913、スペーサ5917、および第2の配向膜5912を作製した第2の基板5916を、シール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで、液晶パネルが作製できる。なお、図59に示すようなTN方式の液晶パネルにおいては、第4の導電層5913は、第2の基板5916の全面に作製されていてもよい。
次に、図59に示す、TN方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図59の(A)に示した液晶分子5918は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子5918の向きを示すため、図59の(A)においては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現された液晶分子5918は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子5918ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図59の(A)に示した液晶分子5918は、第1の基板5901に近いものと、第2の基板5916に近いものとでは、その長軸の向きが90度異なっており、これらの中間に位置する液晶分子5918の長軸の向きは、これらを滑らかにつなぐような向きとなる。すなわち、図59の(A)に示した液晶分子5918は、第1の基板5901と第2の基板5916の間で、90度ねじれているような配向状態となっている。
次に、図59の(B)を参照して、TN方式の液晶表示装置に本発明を適用した場合の、画素のレイアウトの一例について説明する。本発明を適用したTN方式の液晶表示装置の画素は、走査線5921と、映像信号線5922と、容量線5923と、TFT5924と、画素電極5925と、画素容量5926と、を備えていてもよい。
走査線5921は、TFT5924のゲート電極と電気的に接続されるため、第1の導電層5903で構成されているのが好適である。
映像信号線5922は、TFT5924のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続されるため、第2の導電層5907で構成されているのが好適である。また、走査線5921と映像信号線5922はマトリックス状に配置されるため、少なくとも、異なる層の導電層で形成されるのが好適である。
容量線5923は、画素電極5925と平行に配置されることで、画素容量5926を形成するための配線であり、第1の導電層5903で構成されているのが好適である。なお、図59の(B)に示すように、容量線5923は、映像信号線5922に沿って、映像信号線5922を囲むように延設されていてもよい。こうすることで、映像信号線5922の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位が変化してしまう現象、いわゆるクロストークを低減することができる。なお、映像信号線5922との交差容量を低減させるため、図59の(B)に示すように、第1の半導体層5905を容量線5923と映像信号線5922の交差領域に設けてもよい。
TFT5924は、映像信号線5922と画素電極5925を導通させるスイッチとして動作する。なお、図59の(B)に示すように、TFT5924のソース領域またはドレイン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン領域の他方を囲むように配置してもよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル幅を得ることができ、スイッチング能力を大きくすることができる。なお、図59の(B)に示すように、TFT5924のゲート電極は、第1の半導体層5905を囲むように配置してもよい。
画素電極5925は、TFT5924のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に接続される。画素電極5925は、映像信号線5922によって伝達された信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。また、容量線5923と画素容量5926を形成してもよい。こうすることで、映像信号線5922によって伝達された信号電圧を保持する役割も持つことができる。なお、画素電極5925は、図59の(B)に示すように、矩形であってもよい。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができるので、液晶表示装置の効率が向上する。また、画素電極5925を、透明性をもつ材料で作製した場合は、透過型の液晶表示装置を得ることができる。透過型の液晶表示装置は、色の再現性が高く、高い画質を持った映像を表示することができる。また、画素電極5925を、反射性をもつ材料で作製した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液晶表示装置は、屋外などの明るい環境下における視認性が高く、また、バックライトが不要なので、消費電力を非常に小さくすることができる。なお、画素電極5925を、透明性をもつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場合は、両者の利点を併せ持つ、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、画素電極5925を、反射性をもつ材料で作製した場合は、画素電極5925の表面に凹凸を持たせてもよい。こうすることで、反射光が乱反射するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる利点がある。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を得ることができる。
次に、図60を参照して、VA(Vertical Alignment)モードの液晶表示装置に、本発明を適用した場合を説明する。図60は、VAモードの液晶表示装置の画素構造のうち、配向制御用突起を用いることで、液晶分子が様々な向きを持つように制御し、視野角を大きくした、いわゆるMVA(Multi−domain Vertical Alignment)方式に、本発明を適用した場合の、画素の断面図と上面図である。図60の(A)は、画素の断面図であり、図60の(B)は、画素の上面図である。また、図60の(A)に示す画素の断面図は、図60の(B)に示す画素の上面図における線分a−a’に対応している。図60に示す画素構造の液晶表示装置に本発明を適用することによって、視野角が大きく、応答速度が速く、コントラストの大きい液晶表示装置を得ることができる。
図60の(A)を参照して、MVA方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは、加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図60の(A)において、2枚の基板は、第1の基板6001、および第2の基板6016である。第1の基板には、TFTおよび画素電極を作製し、また、第2の基板には、遮光膜6014、カラーフィルタ6015、第4の導電層6013、スペーサ6017、第2の配向膜6012、および配向制御用突起6019を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板6001にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFTを作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図60に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネルエッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板6016に遮光膜6014を作製しなくとも実施可能である。遮光膜6014を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、遮光膜6014を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6016にカラーフィルタ6015を作製しなくとも実施可能である。カラーフィルタ6015を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、カラーフィルタ6015を作製して本発明を実施する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6016にスペーサ6017を作製せず、球状のスペーサを散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ6017を作製して本発明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板6001に施す加工については、図59で説明した方法を用いてもよいため、省略する。ここで、第1の基板6001、第1の絶縁膜6002、第1の導電層6003、第2の絶縁膜6004、第1の半導体層6005、第2の半導体層6006、第2の導電層6007、第3の絶縁膜6008、第3の導電層6009、第1の配向膜6010が、それぞれ、図59における第1の基板5901、第1の絶縁膜5902、第1の導電層5903、第2の絶縁膜5904、第1の半導体層5905、第2の半導体層5906、第2の導電層5907、第3の絶縁膜5908、第3の導電層5909、第1の配向膜5910、と対応する。なお、図示はしないが、第1の基板側にも、配向制御用突起を設けてもよい。こうすることで、より確実に液晶分子の配向を制御することができる。また、第1の配向膜6010および第2の配向膜6012は、垂直配向膜でもよい。こうすることで、液晶分子6018を垂直に配向することができる。
以上のように作製した第1の基板6001と、遮光膜6014、カラーフィルタ6015、第4の導電層6013、スペーサ6017、および第2の配向膜6012を作製した第2の基板6016を、シール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで、液晶パネルが作製できる。なお、図60に示すようなMVA方式の液晶パネルにおいては、第4の導電層6013は、第2の基板6016の全面に作製されていてもよい。また、第4の導電層6013に接して、配向制御用突起6019を作製してもよい。なお、配向制御用突起6019の形状に限定はないが、滑らかな曲面を持った形状であるのが好適である。こうすることで、近接する液晶分子6018の配向が極近いものとなるため、配向不良が低減する。また、第2の配向膜6012が、配向制御用突起6019によって段切れを起こしてしまうことによる、配向膜の不良も低減することができる。
次に、図60に示す、MVA方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図60の(A)に示した液晶分子6018は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子6018の向きを示すため、図60の(A)においては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現された液晶分子6018は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子6018ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図60の(A)に示した液晶分子6018は、その長軸の向きが配向膜の法線方向を向くように配向している。よって、配向制御用突起6019のある部分の液晶分子6018は、配向制御用突起6019を中心として放射状に配向する。この状態となることによって、視野角の大きい液晶表示装置を得ることができる。
次に、図60の(B)を参照して、MVA方式の液晶表示装置に本発明を適用した場合の、画素のレイアウトの一例について説明する。本発明を適用したMVA方式の液晶表示装置の画素は、走査線6021と、映像信号線6022と、容量線6023と、TFT6024と、画素電極6025と、画素容量6026と、配向制御用突起6019と、を備えていてもよい。
走査線6021は、TFT6024のゲート電極と電気的に接続されるため、第1の導電層6003で構成されているのが好適である。
映像信号線6022は、TFT6024のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続されるため、第2の導電層6007で構成されているのが好適である。また、走査線6021と映像信号線6022はマトリックス状に配置されるため、少なくとも、異なる層の導電層で形成されるのが好適である。
容量線6023は、画素電極6025と平行に配置されることで、画素容量6026を形成するための配線であり、第1の導電層6003で構成されているのが好適である。なお、図60の(B)に示すように、容量線6023は、映像信号線6022に沿って、映像信号線6022を囲むように延設されていてもよい。こうすることで、映像信号線6022の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位が変化してしまう現象、いわゆるクロストークを低減することができる。なお、映像信号線6022との交差容量を低減させるため、図60の(B)に示すように、第1の半導体層6005を容量線6023と映像信号線6022の交差領域に設けてもよい。
TFT6024は、映像信号線6022と画素電極6025を導通させるスイッチとして動作する。なお、図60の(B)に示すように、TFT6024のソース領域またはドレイン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン領域の他方を囲むように配置してもよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル幅を得ることができ、スイッチング能力を大きくすることができる。なお、図60の(B)に示すように、TFT6024のゲート電極は、第1の半導体層6005を囲むように配置してもよい。
画素電極6025は、TFT6024のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に接続される。画素電極6025は、映像信号線6022によって伝達された信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。また、容量線6023と画素容量6026を形成してもよい。こうすることで、映像信号線6022によって伝達された信号電圧を保持する役割も持つことができる。なお、画素電極6025は、図60の(B)に示すように、矩形であってもよい。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができるので、液晶表示装置の効率が向上する。また、画素電極6025を、透明性をもつ材料で作製した場合は、透過型の液晶表示装置を得ることができる。透過型の液晶表示装置は、色の再現性が高く、高い画質を持った映像を表示することができる。また、画素電極6025を、反射性をもつ材料で作製した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液晶表示装置は、屋外などの明るい環境下における視認性が高く、また、バックライトが不要なので、消費電力を非常に小さくすることができる。なお、画素電極6025を、透明性をもつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場合は、両者の利点を併せ持つ、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、画素電極6025を、反射性をもつ材料で作製した場合は、画素電極6025の表面に凹凸を持たせてもよい。こうすることで、反射光が乱反射するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる利点がある。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を得ることができる。
次に、図61を参照して、VA(Vertical Alignment)モードの液晶表示装置に、本発明を適用した場合の、別の例を説明する。図61は、VAモードの液晶表示装置の画素構造のうち、第4の導電層6113にパターン加工を施すことで、液晶分子が様々な向きを持つように制御し、視野角を大きくした、いわゆるPVA(Paterned Vertical Alignment)方式に、本発明を適用した場合の、画素の断面図と上面図である。図61の(A)は、画素の断面図であり、図61の(B)は、画素の上面図である。また、図61の(A)に示す画素の断面図は、図61の(B)に示す画素の上面図における線分a−a’に対応している。図61に示す画素構造の液晶表示装置に本発明を適用することによって、視野角が大きく、応答速度が速く、コントラストの大きい液晶表示装置を得ることができる。
図61の(A)を参照して、PVA方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは、加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図61の(A)において、2枚の基板は、第1の基板6101、および第2の基板6116である。第1の基板には、TFTおよび画素電極を作製し、また、第2の基板には、遮光膜6114、カラーフィルタ6115、第4の導電層6113、スペーサ6117、および第2の配向膜6112を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板6101にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFTを作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図61に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネルエッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板6116に遮光膜6114を作製しなくとも実施可能である。遮光膜6114を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、遮光膜6114を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6116にカラーフィルタ6115を作製しなくとも実施可能である。カラーフィルタ6115を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、カラーフィルタ6115を作製して本発明を実施する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6116にスペーサ6117を作製せず、球状のスペーサを散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ6117を作製して本発明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板6101に施す加工については、図59で説明した方法を用いてもよいため、省略する。ここで、第1の基板6101、第1の絶縁膜6102、第1の導電層6103、第2の絶縁膜6104、第1の半導体層6105、第2の半導体層6106、第2の導電層6107、第3の絶縁膜6108、第3の導電層6109、第1の配向膜6110が、それぞれ、図59における第1の基板5901、第1の絶縁膜5902、第1の導電層5903、第2の絶縁膜5904、第1の半導体層5905、第2の半導体層5906、第2の導電層5907、第3の絶縁膜5908、第3の導電層5909、第1の配向膜5910、と対応する。なお、第1の基板6101側の第3の導電層6109に、電極切り欠き部を設けてもよい。こうすることで、より確実に液晶分子の配向を制御することができる。また、第1の配向膜6110および第2の配向膜6112は、垂直配向膜でもよい。こうすることで、液晶分子6118を垂直に配向することができる。
以上のように作製した第1の基板6101と、遮光膜6114、カラーフィルタ6115、第4の導電層6113、スペーサ6117、および第2の配向膜6112を作製した第2の基板6116を、シール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで、液晶パネルが作製できる。なお、図61に示すようなPVA方式の液晶パネルにおいては、第4の導電層6113は、パターン加工を施して、電極切り欠き部6119を作製してもよい。なお、電極切り欠き部6119の形状に限定はないが、異なる向きを持った複数の矩形を組み合わせた形状であるのが好適である。こうすることで、配向の異なる複数の領域が形成できるので、視野角の大きな液晶表示装置を得ることができる。また、電極切り欠き部6119と第4の導電層6113の境界における第4の導電層6113の形状は、滑らかな曲線であることが好適である。こうすることで、近接する液晶分子6118の配向が極近いものとなるため、配向不良が低減する。また、第2の配向膜6112が、電極切り欠き部6119によって段切れを起こしてしまうことによる、配向膜の不良も低減することができる。
次に、図61に示す、PVA方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図61の(A)に示した液晶分子6118は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子6118の向きを示すため、図61の(A)においては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現された液晶分子6118は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子6118ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図61の(A)に示した液晶分子6118は、その長軸の向きが配向膜の法線方向を向くように配向している。よって、電極切り欠き部6119のある部分の液晶分子6118は、電極切り欠き部6119と第4の導電層6113の境界を中心として放射状に配向する。この状態となることによって、視野角の大きい液晶表示装置を得ることができる。
次に、図61の(B)を参照して、PVA方式の液晶表示装置に本発明を適用した場合の、画素のレイアウトの一例について説明する。本発明を適用したPVA方式の液晶表示装置の画素は、走査線6121と、映像信号線6122と、容量線6123と、TFT6124と、画素電極6125と、画素容量6126と、電極切り欠き部6119と、を備えていてもよい。
走査線6121は、TFT6124のゲート電極と電気的に接続されるため、第1の導電層6103で構成されているのが好適である。
映像信号線6122は、TFT6124のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続されるため、第2の導電層6107で構成されているのが好適である。また、走査線6121と映像信号線6122はマトリックス状に配置されるため、少なくとも、異なる層の導電層で形成されるのが好適である。
容量線6123は、画素電極6125と平行に配置されることで、画素容量6126を形成するための配線であり、第1の導電層6103で構成されているのが好適である。なお、図61の(B)に示すように、容量線6123は、映像信号線6122に沿って、映像信号線6122を囲むように延設されていてもよい。こうすることで、映像信号線6122の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位が変化してしまう現象、いわゆるクロストークを低減することができる。なお、映像信号線6122との交差容量を低減させるため、図61の(B)に示すように、第1の半導体層6105を容量線6123と映像信号線6122の交差領域に設けてもよい。
TFT6124は、映像信号線6122と画素電極6125を導通させるスイッチとして動作する。なお、図61の(B)に示すように、TFT6124のソース領域またはドレイン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン領域の他方を囲むように配置してもよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル幅を得ることができ、スイッチング能力を大きくすることができる。なお、図61の(B)に示すように、TFT6124のゲート電極は、第1の半導体層6105を囲むように配置してもよい。
画素電極6125は、TFT6124のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に接続される。画素電極6125は、映像信号線6122によって伝達された信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。また、容量線6123と画素容量6126を形成してもよい。こうすることで、映像信号線6122によって伝達された信号電圧を保持する役割も持つことができる。なお、画素電極6125は、図61の(B)に示すように、第4の導電層6113に設けた電極切り欠き部6119の形状に合わせて、電極切り欠き部6119のない部分に、画素電極6125を切り欠いた部分を形成するのが好適である。こうすることで、液晶分子6118の配向が異なる複数の領域を形成することができるので、視野角の大きな液晶表示装置を得ることができる。また、画素電極6125を、透明性をもつ材料で作製した場合は、透過型の液晶表示装置を得ることができる。透過型の液晶表示装置は、色の再現性が高く、高い画質を持った映像を表示することができる。また、画素電極6125を、反射性をもつ材料で作製した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液晶表示装置は、屋外などの明るい環境下における視認性が高く、また、バックライトが不要なので、消費電力を非常に小さくすることができる。なお、画素電極6125を、透明性をもつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場合は、両者の利点を併せ持つ、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、画素電極6125を、反射性をもつ材料で作製した場合は、画素電極6125の表面に凹凸を持たせてもよい。こうすることで、反射光が乱反射するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる利点がある。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を得ることができる。
次に、図62を参照して、横電界方式の液晶表示装置に、本発明を適用した場合を説明する。図62は、液晶分子の配向が基板に対して常に水平であるようにスイッチングを行なうために、横方向に電界をかける方式の液晶表示装置の画素構造のうち、画素電極6225と共通電極6223に櫛歯状のパターン加工を施すことで、横方向に電界をかける方式、いわゆるIPS(In−Plane−Switching)方式に、本発明を適用した場合の、画素の断面図と上面図である。図62の(A)は、画素の断面図であり、図62の(B)は、画素の上面図である。また、図62の(A)に示す画素の断面図は、図62の(B)に示す画素の上面図における線分a−a’に対応している。図62に示す画素構造の液晶表示装置に本発明を適用することによって、原理的に視野角が大きく、応答速度の階調依存性の小さい液晶表示装置を得ることができる。
図62の(A)を参照して、IPS方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは、加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図62の(A)において、2枚の基板は、第1の基板6201、および第2の基板6216である。第1の基板には、TFTおよび画素電極を作製し、また、第2の基板には、遮光膜6214、カラーフィルタ6215、スペーサ6217、および第2の配向膜6212を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板6201にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFTを作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図62に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネルエッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板6216に遮光膜6214を作製しなくとも実施可能である。遮光膜6214を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、遮光膜6214を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6216にカラーフィルタ6215を作製しなくとも実施可能である。カラーフィルタ6215を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、カラーフィルタ6215を作製して本発明を実施する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6216にスペーサ6217を作製せず、球状のスペーサを散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ6217を作製して本発明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板6201に施す加工については、図59で説明した方法を用いてもよいため、省略する。ここで、第1の基板6201、第1の絶縁膜6202、第1の導電層6203、第2の絶縁膜6204、第1の半導体層6205、第2の半導体層6206、第2の導電層6207、第3の絶縁膜6208、第3の導電層6209、第1の配向膜6210が、それぞれ、図59における第1の基板5901、第1の絶縁膜5902、第1の導電層5903、第2の絶縁膜5904、第1の半導体層5905、第2の半導体層5906、第2の導電層5907、第3の絶縁膜5908、第3の導電層5909、第1の配向膜5910、と対応する。なお、第1の基板6201側の第3の導電層6209にパターン加工を施し、互いにかみ合った2つの櫛歯状の形状に形成してもよい。また、一方の櫛歯状の電極は、TFT6224のソース電極またはドレイン電極の一方と電気的に接続され、他方の櫛歯状の電極は、共通電極6223と電気的に接続されていてもよい。こうすることで、液晶分子6218に効果的に横方向の電界をかけることができる。
以上のように作製した第1の基板6201と、遮光膜6214、カラーフィルタ6215、スペーサ6217、および第2の配向膜6212を作製した第2の基板6216を、シール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで、液晶パネルが作製できる。なお、図示しないが、第2の基板6216側に、導電層を形成してもよい。第2の基板6216側に導電層を形成することで、外部からの電磁波ノイズの影響を受けにくくすることができる。
次に、図62に示す、IPS方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図62の(A)に示した液晶分子6218は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子6218の向きを示すため、図62の(A)においては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現された液晶分子6218は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子6218ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図62の(A)に示した液晶分子6218は、その長軸の向きが常に基板と水平の方向を向くように配向している。図62の(A)においては、電界のない状態における配向を表しているが、液晶分子6218に電界がかかったときは、その長軸の向きが常に基板と水平の方向を保ったまま、水平面内で回転する。この状態となることによって、視野角の大きい液晶表示装置を得ることができる。
次に、図62の(B)を参照して、IPS方式の液晶表示装置に本発明を適用した場合の、画素のレイアウトの一例について説明する。本発明を適用したIPS方式の液晶表示装置の画素は、走査線6221と、映像信号線6222と、共通電極6223と、TFT6224と、画素電極6225と、を備えていてもよい。
走査線6221は、TFT6224のゲート電極と電気的に接続されるため、第1の導電層6203で構成されているのが好適である。
映像信号線6222は、TFT6224のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続されるため、第2の導電層6207で構成されているのが好適である。また、走査線6221と映像信号線6222はマトリックス状に配置されるため、少なくとも、異なる層の導電層で形成されるのが好適である。なお、図62の(B)に示すように、映像信号線6222は、画素電極6225および共通電極6223の形状に合わせるように、画素内で屈曲して形成されていてもよい。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができるため、液晶表示装置の効率を向上させることができる。
共通電極6223は、画素電極6225と平行に配置されることで、横方向の電界を発生させるための電極であり、第1の導電層6203および第3の導電層6209で構成されているのが好適である。なお、図62の(B)に示すように、共通電極6223は、映像信号線6222に沿って、映像信号線6222を囲むように延設されていてもよい。こうすることで、映像信号線6222の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位が変化してしまう現象、いわゆるクロストークを低減することができる。なお、映像信号線6222との交差容量を低減させるため、図62の(B)に示すように、第1の半導体層6205を共通電極6223と映像信号線6222の交差領域に設けてもよい。
TFT6224は、映像信号線6222と画素電極6225を導通させるスイッチとして動作する。なお、図62の(B)に示すように、TFT6224のソース領域またはドレイン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン領域の他方を囲むように配置してもよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル幅を得ることができ、スイッチング能力を大きくすることができる。なお、図62の(B)に示すように、TFT6224のゲート電極は、第1の半導体層6205を囲むように配置してもよい。
画素電極6225は、TFT6224のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に接続される。画素電極6225は、映像信号線6222によって伝達された信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。また、共通電極6223と画素容量を形成してもよい。こうすることで、映像信号線6222によって伝達された信号電圧を保持する役割も持つことができる。なお、櫛歯状の画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223は、図62の(B)に示すように、屈曲した櫛歯状の形状として形成するのが好適である。こうすることで、液晶分子6218の配向が異なる複数の領域を形成することができるので、視野角の大きな液晶表示装置を得ることができる。また、櫛歯状の画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223を、透明性をもつ材料で作製した場合は、透過型の液晶表示装置を得ることができる。透過型の液晶表示装置は、色の再現性が高く、高い画質を持った映像を表示することができる。また、櫛歯状の画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223を、反射性をもつ材料で作製した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液晶表示装置は、屋外などの明るい環境下における視認性が高く、また、バックライトが不要なので、消費電力を非常に小さくすることができる。なお、櫛歯状の画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223を、透明性をもつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場合は、両者の利点を併せ持つ、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、櫛歯状の画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223を、反射性をもつ材料で作製した場合は、画素電極6225および櫛歯状の共通電極6223の表面に凹凸を持たせてもよい。こうすることで、反射光が乱反射するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる利点がある。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を得ることができる。
なお、櫛歯状の画素電極6225と、櫛歯状の共通電極6223は、ともに第3の導電層6209で形成されるとしたが、本発明が適用できる画素構成は、これに限定されず、適宜選択することができる。たとえば、櫛歯状の画素電極6225と、櫛歯状の共通電極6223を、ともに第2の導電層6207で形成してもよいし、ともに第1の導電層6203で形成してもよいし、どちらか一方を第3の導電層6209で形成し、他方を第2の導電層6207で形成してもよいし、どちらか一方を第3の導電層6209で形成し、他方を第1の導電層6203で形成してもよいし、どちらか一方を第2の導電層6207で形成し、他方を第1の導電層6203で形成してもよい。
次に、図63を参照して、別の横電界方式の液晶表示装置に、本発明を適用した場合を説明する。図63は、液晶分子の配向が基板に対して常に水平であるようにスイッチングを行なうために、横方向に電界をかける方式の液晶表示装置の別の画素構造を示す図である。より詳細には、画素電極6325と共通電極6323のうち、どちらか一方に櫛歯状のパターン加工を施し、他方は櫛歯状の形状に重なる領域に一様に電極を形成することで、横方向に電界をかける方式、いわゆるFFS(Fringe Field Switching)方式に、本発明を適用した場合の、画素の断面図と上面図である。図63の(A)は、画素の断面図であり、図63の(B)は、画素の上面図である。また、図63の(A)に示す画素の断面図は、図63の(B)に示す画素の上面図における線分a−a’に対応している。図63に示す画素構造の液晶表示装置に本発明を適用することによって、原理的に視野角が大きく、応答速度の階調依存性の小さい液晶表示装置を得ることができる。
図63の(A)を参照して、FFS方式の液晶表示装置の画素構造について説明する。液晶表示装置は、液晶パネルと呼ばれる、画像を表示する基幹部分を有する。液晶パネルは、加工を施した2枚の基板を、数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで作製される。図63の(A)において、2枚の基板は、第1の基板6301、および第2の基板6316である。第1の基板には、TFTおよび画素電極を作製し、また、第2の基板には、遮光膜6314、カラーフィルタ6315、スペーサ6317、および第2の配向膜6312を作製してもよい。
なお、本発明は、第1の基板6301にTFTを作製しなくとも実施可能である。TFTを作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、TFTを作製して本発明を実施する場合は、より大型の表示装置を得ることができる。
なお、図63に示すTFTは、非晶質半導体を用いたボトムゲート型のTFTであり、大面積の基板を用いて、安価に作製できるという利点がある。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。使用できるTFTの構造は、ボトムゲート型のTFTではチャネルエッチ型、チャネル保護型などがある。また、トップゲート型でもよい。さらに、非晶質半導体だけではなく、多結晶半導体も用いることができる。
なお、本発明は、第2の基板6316に遮光膜6314を作製しなくとも実施可能である。遮光膜6314を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、遮光膜6314を作製して本発明を実施する場合は、黒表示時に光漏れの少ない表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6316にカラーフィルタ6315を作製しなくとも実施可能である。カラーフィルタ6315を作製せずに本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、カラーフィルタ6315を作製して本発明を実施する場合は、カラー表示ができる表示装置を得ることができる。
なお、本発明は、第2の基板6316にスペーサ6317を作製せず、球状のスペーサを散布することでも実施可能である。球状のスペーサを散布することで本発明を実施する場合は、工程数が減少するため、製造コストを低減することができる。また、構造が簡単であるので、歩留まりを向上させることができる。一方、スペーサ6317を作製して本発明を実施する場合は、スペーサの位置がばらつかないため、2枚の基板間の距離を一様にすることができ、表示ムラの少ない表示装置を得ることができる。
次に、第1の基板6301に施す加工については、図59で説明した方法を用いてもよいため、省略する。ここで、第1の基板6301、第1の絶縁膜6302、第1の導電層6303、第2の絶縁膜6304、第1の半導体層6305、第2の半導体層6306、第2の導電層6307、第3の絶縁膜6308、第3の導電層6309、第1の配向膜6310が、それぞれ、図59における第1の基板5901、第1の絶縁膜5902、第1の導電層5903、第2の絶縁膜5904、第1の半導体層5905、第2の半導体層5906、第2の導電層5907、第3の絶縁膜5908、第3の導電層5909、第1の配向膜5910、と対応する。
ただし、図59と異なる点は、第1の基板6301側に、第4の絶縁膜6319および第4の導電層6313を形成してもよいという点である。より詳細には、第3の導電層6309にパターン加工を施したあと、第4の絶縁膜6319を成膜し、パターン加工を施してコンタクトホールを形成した後、第4の導電層6313を成膜し、同様にパターン加工を施した後、第1の配向膜6310を形成してもよい。なお、第4の絶縁膜6319および第4の導電層6313に使用できる材料および加工方法は、第3の絶縁膜6308および第3の導電層6309に用いるものと同様のものを用いることができる。また、一方の櫛歯状の電極は、TFT6324のソース電極またはドレイン電極の一方と電気的に接続され、他方の一様な電極は、共通電極6323と電気的に接続されていてもよい。こうすることで、液晶分子6318に効果的に横方向の電界をかけることができる。
以上のように作製した第1の基板6301と、遮光膜6314、カラーフィルタ6315、スペーサ6317、および第2の配向膜6312を作製した第2の基板6316を、シール材によって数μmのギャップを持たせて貼り合わせ、2枚の基板間に液晶材料を注入することで、液晶パネルが作製できる。なお、図示しないが、第2の基板6316側に、導電層を形成してもよい。第2の基板6316側に導電層を形成することで、外部からの電磁波ノイズの影響を受けにくくすることができる。
次に、図63に示す、FFS方式の液晶パネルの画素構造の特徴について説明する。図63の(A)に示した液晶分子6318は、長軸と短軸を持った細長い分子である。液晶分子6318の向きを示すため、図63の(A)においては、その長さによって表現している。すなわち、長く表現された液晶分子6318は、その長軸の向きが紙面に平行であり、短く表現された液晶分子6318ほど、その長軸の向きが紙面の法線方向に近くなっているとする。つまり、図63の(A)に示した液晶分子6318は、その長軸の向きが常に基板と水平の方向を向くように配向している。図63の(A)においては、電界のない状態における配向を表しているが、液晶分子6318に電界がかかったときは、その長軸の向きが常に基板と水平の方向を保ったまま、水平面内で回転する。この状態となることによって、視野角の大きい液晶表示装置を得ることができる。
次に、図63の(B)を参照して、FFS方式の液晶表示装置に本発明を適用した場合の、画素のレイアウトの一例について説明する。本発明を適用したFFS方式の液晶表示装置の画素は、走査線6321と、映像信号線6322と、共通電極6323と、TFT6324と、画素電極6325と、を備えていてもよい。
走査線6321は、TFT6324のゲート電極と電気的に接続されるため、第1の導電層6303で構成されているのが好適である。
映像信号線6322は、TFT6324のソース電極またはドレイン電極と電気的に接続されるため、第2の導電層6307で構成されているのが好適である。また、走査線6321と映像信号線6322はマトリックス状に配置されるため、少なくとも、異なる層の導電層で形成されるのが好適である。なお、図63の(B)に示すように、映像信号線6322は、画素電極6325の形状に合わせるように、画素内で屈曲して形成されていてもよい。こうすることで、画素の開口率を大きくすることができるため、液晶表示装置の効率を向上させることができる。
共通電極6323は、画素電極6325と平行に配置されることで、横方向の電界を発生させるための電極であり、第1の導電層6303および第3の導電層6309で構成されているのが好適である。なお、図63の(B)に示すように、共通電極6323は、映像信号線6322に沿った形状に形成されていてもよい。こうすることで、映像信号線6322の電位変化に伴って、電位を保持するべき電極の電位が変化してしまう現象、いわゆるクロストークを低減することができる。なお、映像信号線6322との交差容量を低減させるため、図63の(B)に示すように、第1の半導体層6305を共通電極6323と映像信号線6322の交差領域に設けてもよい。
TFT6324は、映像信号線6322と画素電極6325を導通させるスイッチとして動作する。なお、図63の(B)に示すように、TFT6324のソース領域またはドレイン領域のどちらか一方を、ソース領域またはドレイン領域の他方を囲むように配置してもよい。こうすることで、小さい面積で大きなチャネル幅を得ることができ、スイッチング能力を大きくすることができる。なお、図63の(B)に示すように、TFT6324のゲート電極は、第1の半導体層6305を囲むように配置してもよい。
画素電極6325は、TFT6324のソース電極またはドレイン電極の一方に電気的に接続される。画素電極6325は、映像信号線6322によって伝達された信号電圧を液晶素子に与えるための電極である。また、共通電極6323と画素容量を形成してもよい。こうすることで、映像信号線6322によって伝達された信号電圧を保持する役割も持つことができる。なお、画素電極6325は、図63の(B)に示すように、屈曲した櫛歯状の形状として形成するのが好適である。こうすることで、液晶分子6318の配向が異なる複数の領域を形成することができるので、視野角の大きな液晶表示装置を得ることができる。また、櫛歯状の画素電極6325および共通電極6323を、透明性をもつ材料で作製した場合は、透過型の液晶表示装置を得ることができる。透過型の液晶表示装置は、色の再現性が高く、高い画質を持った映像を表示することができる。また、櫛歯状の画素電極6325および共通電極6323を、反射性をもつ材料で作製した場合は、反射型の液晶表示装置を得ることができる。反射型の液晶表示装置は、屋外などの明るい環境下における視認性が高く、また、バックライトが不要なので、消費電力を非常に小さくすることができる。なお、櫛歯状の画素電極6325および共通電極6323を、透明性をもつ材料および反射性をもつ材料の両方を用いて作成した場合は、両者の利点を併せ持つ、半透過型の液晶表示装置を得ることができる。なお、櫛歯状の画素電極6325および共通電極6323を、反射性をもつ材料で作製した場合は、櫛歯状の画素電極6325および共通電極6323の表面に凹凸を持たせてもよい。こうすることで、反射光が乱反射するので、反射光の強度分布の角度依存性が小さくなる利点がある。つまり、どの角度で見ても、一定の明るさを持った反射型の液晶表示装置を得ることができる。
なお、櫛歯状の画素電極6325は、第4の導電層6313で形成され、一様な共通電極6323は、第3の導電層6309で形成されるとしたが、本発明が適用できる画素構成は、これに限定されず、ある条件を満たしていれば、適宜選択することができる。より詳細には、第1の基板6301から見て、櫛歯状の電極が、一様な電極より液晶に近いほうに位置していればよい。なぜならば、横方向の電界は、櫛歯状の電極から見た場合、常に、一様な電極とは逆方向に発生するからである。つまり、液晶に横電界をかけるためには、櫛歯状の電極は、一様な電極よりも液晶よりに位置していなければならないからである。
この条件を満たすには、たとえば、櫛歯状の電極を第4の導電層6313で形成し、一様な電極を第3の導電層6309で形成してもよいし、櫛歯状の電極を第4の導電層6313で形成し、一様な電極を第2の導電層6307で形成してもよいし、櫛歯状の電極を第4の導電層6313で形成し、一様な電極を第1の導電層6303で形成してもよいし、櫛歯状の電極を第3の導電層6309で形成し、一様な電極を第2の導電層6307で形成してもよいし、櫛歯状の電極を第3の導電層6309で形成し、一様な電極を第1の導電層6303で形成してもよいし、櫛歯状の電極を第2の導電層6307で形成し、一様な電極を第1の導電層6303で形成してもよい。なお、櫛歯状の電極は、TFT6324のソース領域またはドレイン領域の一方と電気的に接続され、一様な電極は、共通電極6323と電気的に接続されるとしたが、この接続は、逆でもよい。その場合は、一様な電極が画素ごとに独立して形成されていてもよい。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態6)
本実施の形態では、本発明に用いられる表示装置を高画質にするための液晶表示装置の駆動方法について説明する。
オーバードライブ駆動について、図68を参照して説明する。図68の(A)は、表示素子の、入力電圧に対する出力輝度の時間変化を表したものである。破線で表した入力電圧1に対する表示素子の出力輝度の時間変化は、同じく破線で表した出力輝度1のようになる。すなわち、目的の出力輝度Lowを得るための電圧はGiであるが、入力電圧としてViをそのまま入力した場合は、目的の出力輝度Lowに達するまでに、素子の応答速度に対応した時間を要してしまう。
オーバードライブ駆動は、この応答速度を速めるための技術である。具体的には、まず、Viよりも大きい電圧であるVoを素子に一定時間与えることで素子の応答速度を高めて、目的の出力輝度Lowに近づけた後に、入力電圧をViに戻す、という方法である。このときの入力電圧は入力電圧2、出力輝度は出力輝度2に表したようになる。出力輝度2のグラフは、目的の輝度Lowに至るまでの時間が、出力輝度1のグラフよりも短くなっている。
なお、図68の(A)においては、入力電圧に対し出力輝度が正の変化をする場合について述べたが、入力電圧に対し出力輝度が負の変化をする場合も、本発明は含んでいる。
このような駆動を実現するための回路について、図68の(B)および図68の(C)を参照して説明する。まず、図68の(B)を参照して、入力映像信号Giがアナログ値(離散値でもよい)をとる信号であり、出力映像信号Goもアナログ値をとる信号である場合について説明する。図68の(B)に示すオーバードライブ回路は、符号化回路6801、フレームメモリ6802、補正回路6803、DA変換回路6804、を備える。
入力映像信号Giは、まず、符号化回路6801に入力され、符号化される。つまり、アナログ信号から、適切なビット数のデジタル信号に変換される。その後、変換されたデジタル信号は、フレームメモリ6802と、補正回路6803と、にそれぞれ入力される。補正回路6803には、フレームメモリ6802に保持されていた前フレームの映像信号も、同時に入力される。そして、補正回路6803において、当該フレームの映像信号と、前フレームの映像信号から、あらかじめ用意された数値テーブルにしたがって、補正された映像信号を出力する。このとき、補正回路6803に出力切り替え信号を入力し、補正された映像信号と、当該フレームの映像信号を切替えて出力できるようにしてもよい。次に、補正された映像信号または当該フレームの映像信号は、DA変換回路6804に入力される。そして、補正された映像信号または当該フレームの映像信号にしたがった値のアナログ信号である出力映像信号Goが出力される。このようにして、オーバードライブ駆動が実現できる。
次に、図68の(C)を参照して、入力映像信号Giがデジタル値をとる信号であり、出力映像信号Goもデジタル値をとる信号である場合について説明する。図68の(C)に示すオーバードライブ回路は、フレームメモリ6812、補正回路6813、を備える。
入力映像信号Giは、デジタル信号であり、まず、フレームメモリ6812と、補正回路6813と、にそれぞれ入力される。補正回路6813には、フレームメモリ6812に保持されていた前フレームの映像信号も、同時に入力される。そして、補正回路6813において、当該フレームの映像信号と、前フレームの映像信号から、あらかじめ用意された数値テーブルにしたがって、補正された映像信号を出力する。このとき、補正回路6813に出力切り替え信号を入力し、補正された映像信号と、当該フレームの映像信号を切替えて出力できるようにしてもよい。このようにして、オーバードライブ駆動が実現できる。
なお、本発明におけるオーバードライブ回路は、入力映像信号Giがアナログ信号であり、出力映像信号Goがデジタル信号である場合も含む。このときは、図68の(B)に示した回路から、DA変換回路6804を省略すればよい。また、本発明におけるオーバードライブ回路は、入力映像信号Giがデジタル信号であり、出力映像信号Goがアナログ信号である場合も含む。このときは、図68の(B)に示した回路から、符号化回路6801を省略すればよい。
コモン線の電位を操作する駆動について、図64を参照して説明する。図64の(A)は、液晶素子のような容量的な性質を持つ表示素子を用いた表示装置において、走査線1本に対し、コモン線が1本配置されているときの、複数の画素回路を表した図である。図64の(A)に示す画素回路は、トランジスタ6401、補助容量6402、表示素子6403、映像信号線6404、走査線6405、コモン線6406、を備えている。
トランジスタ6401のゲート電極は、走査線6405に電気的に接続され、トランジスタ6401のソース電極またはドレイン電極の一方は、映像信号線6404に電気的に接続され、トランジスタ6401のソース電極またはドレイン電極の他方は、補助容量6402の一方の電極、および表示素子6403の一方の電極に電気的に接続されている。また、補助容量6402の他方の電極は、コモン線6406に電気的に接続されている。
まず、走査線6405によって選択された画素は、トランジスタ6401がオンとなるため、それぞれ、映像信号線6404を介して、表示素子6403および補助容量6402に映像信号に対応した電圧がかかる。このとき、その映像信号が、コモン線6406に接続された全ての画素に対して最低階調を表示させるものだった場合、または、コモン線6406に接続された全ての画素に対して最高階調を表示させるものだった場合は、画素にそれぞれ映像信号線6404を介して映像信号を書き込む必要はない。映像信号線6404を介して映像信号を書き込む代わりに、コモン線6406の電位を動かすことで、表示素子6403にかかる電圧を変えることができる。
コモン線6406の電位を動かすことで、表示素子6403にかかる電圧を変える方法は、図1の(A)、(B)に示す表示装置の駆動方法と組み合わせることで、特に大きな効果を奏する。すなわち、画像全体が暗めの階調を有する場合は、コモン線6406に接続された全ての画素における階調も、全体的に暗くなる。このとき、暗画像を挿入するサブフレームにおいては、全く発光させない画素の割合が非常に大きくなる。すなわち、映像信号線6404を介して映像信号を書き込む代わりに、コモン線6406の電位を動かすことで、表示素子6403にかかる電圧を変えることができる頻度が、非常に大きくなるからである。同様に、画像全体が明るめの階調を有する場合も、映像信号線6404を介して映像信号を書き込む代わりに、コモン線6406の電位を動かすことで、表示素子6403にかかる電圧を変えることができる頻度が、非常に大きくなる。それは、画像全体が明るめの階調を有する場合は、コモン線6406に接続された全ての画素における階調も、全体的に明るくなる。このとき、明画像を挿入するサブフレームにおいては、サブフレームにおける最高輝度で発光させる画素の割合が非常に大きくなるからである。
次に、図64の(B)は、液晶素子のような容量的な性質を持つ表示素子を用いた表示装置において、走査線1本に対し、コモン線が2本配置されているときの、複数の画素回路を表した図である。図64の(B)に示す画素回路は、トランジスタ6411、補助容量6412、表示素子6413、映像信号線6414、走査線6415、第1のコモン線6416、第2のコモン線6417、を備えている。
トランジスタ6411のゲート電極は、走査線6415に電気的に接続され、トランジスタ6411のソース電極またはドレイン電極の一方は、映像信号線6414に電気的に接続され、トランジスタ6411のソース電極またはドレイン電極の他方は、補助容量6412の一方の電極、および表示素子6413の一方の電極に電気的に接続されている。また、補助容量6412の他方の電極は、第1のコモン線6416に電気的に接続されている。また、当該画素と隣接する画素においては、補助容量6412の他方の電極は、第2のコモン線6417に電気的に接続されている。
図64の(B)に示す画素回路は、コモン線1本に対し電気的に接続されている画素が少ないため、映像信号線6414を介して映像信号を書き込む代わりに、第1のコモン線6416または第2のコモン線6417の電位を動かすことで、表示素子6413にかかる電圧を変えることができる頻度が、顕著に大きくなる。また、ソース反転駆動またはドット反転駆動が可能になる。ソース反転駆動またはドット反転駆動により、素子の信頼性を向上させつつ、フリッカを抑えることができる。
走査型バックライトについて、図65を参照して説明する。図65の(A)は、冷陰極管を並置した走査型バックライトを示す図である。図65の(A)に示す走査型バックライトは、拡散板6501と、N個の冷陰極管6502―1から6502―Nと、を備える。N個の冷陰極管6502―1から6502―Nを、拡散板6501の後ろに並置することで、N個の冷陰極管6502―1から6502―Nは、その輝度を変化させて走査することができる。
走査するときの各冷陰極管の輝度の変化を、図65の(C)を用いて説明する。まず、冷陰極管6502―1の輝度を、一定時間変化させる。そして、その後に、冷陰極管6502―1の隣に配置された冷陰極管6502―2の輝度を、同じ時間だけ変化させる。このように、冷陰極管6502―1から6502―Nまで、輝度を順に変化させる。なお、図65の(C)においては、一定時間変化させる輝度は、元の輝度より小さいものとしたが、元の輝度より大きくてもよい。また、冷陰極管6502―1から6502―Nまで走査するとしたが、逆方向に冷陰極管6502―Nから6502―1まで走査してもよい。
なお、輝度が小さい期間のバックライト輝度は、暗画像を挿入するサブフレームの最高輝度と同程度とするのが好適である。具体的には、暗画像を1SFに挿入する場合は、1SFの最高輝度Lmax1、暗画像を2SFに挿入する場合は、2SFの最高輝度Lmax2、とするのが好ましい。
なお、走査型バックライトの光源として、LEDを用いてもよい。その場合の走査型バックライトは、図65の(B)のようになる。図65の(B)に示す走査型バックライトは、拡散板6511と、LEDを並置した光源6512―1から6512―Nと、を備える。走査型バックライトの光源として、LEDを用いた場合、バックライトを薄く、軽くできる利点がある。また、色再現範囲を広げることができるという利点がある。さらに、LEDを並置した光源6512―1から6512―Nのそれぞれに並置したLEDも、同様に走査することができるので、点走査型のバックライトとすることもできる。点走査型とすれば、動画像の画質をさらに向上させることができる。
高周波駆動について、図66を参照して説明する。図66の(A)は、フレーム周波数が60Hzのときに暗画像を挿入して駆動するときの図である。6601は当該フレームの明画像、6602は当該フレームの暗画像、6603は次フレームの明画像、6604は次フレームの暗画像である。60Hzで駆動する場合は、映像信号のフレームレートと整合性が取り易く、画像処理回路が複雑にならないという利点がある。
図66の(B)は、フレーム周波数が90Hzのときに暗画像を挿入して駆動するときの図である。6611は当該フレームの明画像、6612は当該フレームの暗画像、6613は当該フレームと次フレームと次々フレームから作成した第1の画像の明画像、6614は当該フレームと次フレームと次々フレームから作成した第1の画像の暗画像、6615は当該フレームと次フレームと次々フレームから作成した第2の画像の明画像、6616は当該フレームと次フレームと次々フレームから作成した第2の画像の暗画像である。90Hzで駆動する場合は、周辺駆動回路の動作周波数をそれほど高速化することなく、効果的に動画像の画質を向上できるという利点がある。
図66の(C)は、フレーム周波数が120Hzのときに暗画像を挿入して駆動するときの図である。6621は当該フレームの明画像、6622は当該フレームの暗画像、6623は当該フレームと次フレームから作成した画像の明画像、6624は当該フレームと次フレームから作成した画像の暗画像、6625は次フレームの明画像、6626は次フレームの暗画像、6627は次フレームと次々フレームから作成した画像の明画像、6628は次フレームと次々フレームから作成した画像の暗画像である。120Hzで駆動する場合は、動画像の画質改善効果が著しく、ほとんど残像を感じることがないという利点がある。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態7)
本実施の形態では、本発明に係わるパネルに信号を入力する回路を実装した表示モジュールにいて、図43を参照して説明する。
図43は、パネル4300と、回路基板4304とを組み合わせた表示モジュールを示している。パネル4300には、画素部4301が形成されている。また、パネル4300には、画素部4301と同一基板上に、ソースドライバ4302、及びゲートドライバ4303が形成されている。回路基板4304には、コントローラ4305や信号分割回路4306などが配置されている。また、回路基板4304とパネル4300とは、FPC4307を介して接続されている。
なお、パネル4300には、画素部4301と同一基板上に、電源回路や信号生成回路などが、形成されていてもよい。また、すでに述べたように、パネル4300上には、ICチップなどが配置されていてもよい。
なお、回路基板4304には、コントローラ4305や信号分割回路4306のほかにも、CPUや電源回路が配置されていてもよい。
なお、FPC4307には、ICチップや抵抗素子や容量素子を配置していてもよい。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態8)
本実施の形態では、本発明の表示装置が低温でも動作できるようにするための構成について、図44を参照して説明する。
図44は、パネル(ガラス基板4404、液晶層4403、対向基板4402)と、回路基板4411と、バックライトユニット4405と、筐体4401とを組み合わせた表示モジュールを示している。ガラス基板4404は、FPC4406を介して回路基板4411と接続されている。なお、FPCと、ガラス基板4404、及び回路基板4411とは、導電性部材4407によって電気的に接続されている。また、パネルとバックライトユニット4405は、筐体4401に組み込まれている。
なお、ガラス基板4404には、画素部、ソースドライバ、ゲートドライバ、電源回路、信号回路などが、形成されている。なお、すでに述べたように、ガラス基板4404には、ICチップなどが配置されていてもよい。
なお、回路基板4411には、配線4408が形成されている。また、配線4408とICチップ4410とは、導電性部材4409によって電気的に接続されている。
ここで、ICチップ4410がパネルとは反対方向の筐体4401の一面に接して、配置されていることを特徴とする。なぜなら、液晶層4403に注入されている液晶素子は、低温になると、正しい階調表示ができなかったり、応答速度が遅くなったりする。そこで、ICチップ4410から放出される熱エネルギーを筐体4401に供給する。すると、筐体4401に組み込まれている表示モジュールが温められ、液晶層4403の温度が上昇する。したがって、本実施の形態の表示装置は、低温な環境でも、正しい階調表示ができる。
なお、ICチップ4410の熱エネルギーを、筐体4401を介して、表示モジュールを温めることを特徴とする。例えば、ICチップ4410の熱エネルギーをガラス基板4404に供給すると、ガラス基板4404に温度ムラが発生し、表示についてもムラが発生する。また、ICチップ4410の熱エネルギーをバックライトユニット4405に供給しても、バックライトユニットの光量にムラが発生し、光の波長がずれたりするため、表示についてもムラが発生する。したがって、図44の表示装置は、ICチップ4410の熱エネルギーを筐体4401に供給することで、表示ムラの発生を抑制することができる。なお、ICチップ4410の熱エネルギーが熱拡散シートや金属や熱伝導率が高い材料などを介してガラス基板4404に供給されていても、本実施の形態の表示装置は同様の効果を得ることができる。
なお、図44では、ICチップ4410が筐体4401の外側に配置された場合の構成について示した。しかし、図45に示すように、ICチップ4410は筐体4401の内側に配置されていてもよい。なぜなら、ICチップ4410は筐体4401の内側に配置されたほうが、熱エネルギーが表示モジュールに効率的に供給されるからである。
なお、図67に示すように、ICチップ4410は、熱伝導性が高く接着性の材料4412を介して筐体4401に配置されていてもよい。なぜなら、ICチップ4410が筐体4401に密着することができるため、ICチップ4410の熱エネルギーが効率よく筐体4401に伝わるからである。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態9)
本発明は、様々な電子機器に適用することができる。電子機器としては、カメラ(ビデオカメラ、デジタルカメラ等)、プロジェクター、ヘッドマウントディスプレイ(ゴーグル型ディスプレイ)、ナビゲーションシステム、カーステレオ、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、携帯情報端末(モバイルコンピュータ、携帯電話または電子書籍等)、記録媒体を備えた画像再生装置などが挙げられる。記録媒体を備えた画像再生装置としては、具体的にはDigital Versatile Disc(DVD)等の記録媒体を再生し、その画像を表示しうるディスプレイを備えた装置などが挙げられる。電子機器の例を図46に示す。
図46(A)は、ノート型パーソナルコンピュータであり、本体311、筐体312、表示部313、キーボード314、外部接続ポート315、ポインティングマウス316等を含む。本発明は、表示部313に適用される。本発明を用いることによって、表示部の消費電力を低減することができる。
図46(B)は記録媒体を備えた画像再生装置(具体的にはDVD再生装置)であり、本体321、筐体322、第1の表示部323、第2の表示部324、記録媒体(DVD等)読み込み部325、操作キー326、スピーカー部327等を含む。第1の表示部323は主として画像情報を表示し、第2の表示部324は主として文字情報を表示する。本発明は、第1の表示部323、第2の表示部324に適用される。本発明を用いることによって、表示部の消費電力を低減することができる。
図46(C)は携帯電話であり、本体331、音声出力部332、音声入力部333、表示部334、操作スイッチ335、アンテナ336等を含む。本発明は、表示部334に適用される。本発明を用いることによって、表示部の消費電力を低減することができる。
図46(D)はカメラであり、本体341、表示部342、筐体343、外部接続ポート344、リモコン受信部345、受像部346、バッテリー347、音声入力部348、操作キー349等を含む。本発明は、表示部342に適用される。本発明を用いることによって、表示部の消費電力を低減することができる。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。
(実施の形態10)
本実施の形態については、本発明の液晶表示装置を表示部に用いた表示パネルを用いた応用例について、応用形態を図示し説明する。本発明の液晶表示装置を表示部に用いた表示パネルは、移動体や建造物等と一体に設けられた構成をとることもできる。
本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルの例について、表示装置一体型の移動体をその一例として、図47に示す。図47(a)は、表示装置一体型の移動体の例として電車車両本体9701におけるドアのガラス戸のガラスに表示パネル9702を用いた例について示す。図47(a)に示す本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネル9702は、外部からの信号により表示部で表示される画像の切り替えが容易である。そのため、電車の乗降客の客層が入れ替わる時間帯ごとに表示パネルの画像を切り替え、より効果的な広告効果が期待できる。
なお、本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルは、図47(a)で示した電車車両本体におけるドアのガラスにのみ適用可能であることに限定されることなく、その形状を異ならせることにより、ありとあらゆる場所に適用可能である。図47(b)にその一例について説明する。
図47(b)は、電車車両本体における車内の様子について図示したものである。図47(b)において、図47(a)で示したドアのガラス戸の表示パネル9702の他に、ガラス窓に設けられた表示パネル9703、及び天井より吊り下げられた表示パネル9704を示す。表示パネル9703は、自発光型の表示素子を具備するため、混雑時には広告用の画像を表示し、混雑時以外には表示を行わないことで、電車からの外観をも見ることもできる。また、本発明の液晶表示装置を具備する表示パネル9704はフィルム状の基板に有機トランジスタなどのスイッチング素子を設け、自発光型の表示素子を駆動することで、表示パネル自体を湾曲させて表示を行うことも可能である。
また、本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルを用いた表示装置一体型の移動体の応用例について、別の応用形態を図48にて説明する。
本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルの例について、表示装置一体型の移動体をその一例として、図48に示す。図48は、表示装置一体型の移動体の例として自動車の車体9901に一体に取り付けられた表示パネル9902の例について示す。図48に示す本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネル9902は、自動車の車体と一体に取り付けられており、車体の動作や車体内外から入力される情報をオンデマンドに表示し、また自動車の目的地までのナビゲーション機能をも有する。
なお、本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルは、図48で示した車体のフロント部にのみ適用可能であることに限定されることなく、その形状を異ならせることにより、ガラス窓、ドアなどありとあらゆる場所に適用可能である。
また、本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルを用いた表示装置一体型の移動体の応用例について、別の応用形態を図49にて説明する。
本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルの例について、表示装置一体型の移動体をその一例として、図49に示す。図49(a)は、表示装置一体型の移動体の例として飛行機車体10101内の客席天井部に一体に取り付けられた表示パネル10102の例について示す。図49(a)に示す本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネル10102は、飛行機車体10101とヒンジ部10103を介して一体に取り付けられており、ヒンジ部10103の伸縮により乗客は表示パネル10102の視聴が可能になる。表示パネル10102は乗客が操作することで情報を表示し、また広告や娯楽手段として利用できる機能を有する。また、図49(b)に示すように、ヒンジ部を折り曲げて飛行機車体10101に格納することにより、離着陸時の安全に配慮することができる。なお、緊急時に表示パネルの表示素子を点灯させることで、飛行機車体10101の誘導灯誘導灯としても利用可能である。
なお、本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルは、図49で示した飛行機車体10101の天井部にのみ適用可能であることに限定されることなく、その形状を異ならせることにより、座席やドアなどありとあらゆる場所に適用可能である。例えば座席前の座席後方に表示パネルを設け、操作・視聴を行う構成であってもよい。
なお、本実施の形態において、移動体としては電車車両本体、自動車車体、飛行機車体について例示したがこれに限定されず、自動二輪車、自動四輪車(自動車、バス等を含む)、電車(モノレール、鉄道等を含む)、船舶等、多岐に渡る。本発明の表示パネルを適用することにより、表示パネルの小型化、低消費電力化を達成し、且つ動作が良好である表示媒体を具備する移動体を提供することができる。また特に、外部からの信号により、移動体内における表示パネルの表示を一斉に切り替えることが容易であるため、不特定多数の顧客を対象といた広告表示盤、また緊急災害時の情報表示板としても極めて有用であるといえる。
また、本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルを用いた応用例について、建造物に用いた応用形態を図50にて用いて説明する。
図50は本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルとして、フィルム状の基板に有機トランジスタなどのスイッチング素子を設け、自発光型の表示素子を駆動することにより表示パネル自身を湾曲させて表示可能な表示パネルとし、その応用例について説明する。図50においては、建造物として電柱等の屋外に設けられた柱状体の有する曲面に表示パネルを具備し、ここでは柱状体として電柱9801に表示パネル9802を具備する構成について示す。
図50に示す表示パネル9802は、電柱の高さの真ん中あたりに位置させ、人間の視点より高い位置に設ける。そして移動体9803から表示パネルを視認することにより、表示パネル9802における画像を認識することができる。電柱のように屋外で繰り返し林立し、林立した電柱に設けた表示パネル9802において同じ映像を表示させることにより、視認者は情報表示、広告表示を視認することができる。図50において電柱9801に設けられた表示パネル9802は、外部より同じ画像を表示させることが容易であるため、極めて効率的な情報表示、及び広告効果が期待できる。また、本発明の表示パネルには、表示素子として自発光型の表示素子を設けることで、夜間であっても、視認性の高い表示媒体として有用であるといえる。
また、本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルを用いた応用例について、図50とは別の建造物の応用形態を図51にて説明する。
本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルの応用例として、図51に示す。図51は、表示装置一体型の例としてユニットバス10001内の側壁に一体に取り付けられた表示パネル10002の例について示す。図51に示す本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネル10002は、ユニットバス10001と一体に取り付けられており、入浴者は表示パネル10002の視聴が可能になる。表示パネル10002は入浴者が操作することで情報を表示し、また広告や娯楽手段として利用できる機能を有する。
なお、本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルは、図51で示したユニットバス10001の側壁にのみ適用可能であることに限定されることなく、その形状を異ならせることにより、鏡面の一部や浴槽自体と一体にするなどありとあらゆる場所に適用可能である。
また図52に建造物内に大型の表示部を有するテレビジョン装置を設けた例について示す。図52は、筐体8010、表示部8011、操作部であるリモコン装置8012、スピーカー部8013等を含む。本発明の液晶表示装置を表示部に有する表示パネルは、表示部8011の作製に適用される。図52のテレビジョン装置は、壁かけ型として建物と一体となっており、設置するスペースを広く必要とすることなく設置可能である。
なお、本実施の形態において、建造物として、柱状体として電柱、ユニットバス等を例としたが、本実施の形態はこれに限定されず、表示パネルを備えることのできる建造物であればよい。本発明の表示装置を適用することにより、正しい階調の表示を行うことができ、且つ高精細な表示を行うことができる表示媒体を具備する移動体を提供することができる。
なお、本実施形態は、本明細書中の他の実施形態のいかなる記載とも自由に組み合わせて実施することができる。また、本実施形態中のいかなる記載も自由に組み合わせて実施することができる。