JP2008008331A - 伸縮自在シャフトおよび車両用操舵装置 - Google Patents

伸縮自在シャフトおよび車両用操舵装置 Download PDF

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Abstract

【課題】伸縮自在シャフトおよび車両用操舵装置の振動や異音の発生を抑制する。
【解決手段】本車両用操舵装置1の中間軸5は、互いに軸方向に相対移動自在に且つ互いにトルク伝達可能に連結された内軸16および筒状の外軸17を備える。内軸16の外周面16eおよび外軸17の内周面17eは、互いにスプライン嵌合する多数のスプライン歯27,28をそれぞれ含む。内軸16のスプライン歯27の第1および第2の端部27c,27dの近傍の第1および第2の領域29,30において、歯面27a,27bに面取りが施されて、面取り部32,33が形成されてなる。面取りは、対応する端部27c,27dに近づくにしたがってスプライン歯27の歯厚が徐々に薄くなるように形成される。外軸17および内軸16の間に曲げ力が作用したときに、内軸16のスプライン歯27が外軸18のスプライン歯28に局部的に接触することを抑制できる。
【選択図】図4

Description

この発明は、例えば自動車に用いられる車両用操舵装置およびこれの伸縮自在シャフトに関する。
車両用操舵装置では、例えば、ステアリングホイールが端部に連結されたステアリングシャフトと、車輪を操舵する操舵装置のピニオン軸とが、伸縮自在シャフトとしての中間軸により連結されている。
中間軸は、互いに嵌合された筒状の外軸および内軸を有し、スプライン継手を構成している。外軸および内軸は、互いに噛み合う複数のスプライン歯を有していて、互いに軸方向に相対移動自在且つトルク伝達可能に連結されている。スプライン歯は、その断面形状や歯厚が軸方向に一定に形成されている。
また、金属ストリップパスラインのためのブラシロール機において、外軸に内軸を組み入れ易くするために、スプライン継手の内軸の端部に斜めスプラインまたはヘリカルスプラインを形成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許第3091874号公報
ところで、車両用操舵装置に振動や異音が生じることがある。振動や異音の原因は、以下のように考えられる。すなわち、ステアリングシャフトと操舵装置とが相対移動するときがあり、このときに中間軸がトルクを受けていると、伸縮自在シャフトとしての中間軸に、これを曲げるような曲げ力(いわゆる、こじり力)が作用することがある。この曲げ力が中間軸に働くと、内軸のスプライン歯の軸方向端部の先端角部が、外軸のスプライン歯に局部的に接触し、歯面にかかる荷重や摩擦力が局部的に高くなる。その結果、スプライン歯同士の間にスティックスリップ現象が生じてスムーズな摺動が妨げられたり、スティックスリップ現象に伴って振動が生じたり、この振動が車体に伝播して異音が生じたりすることがあると考えられる。
そこで、この発明の目的は、振動や異音の発生を抑制できる伸縮自在シャフトおよび車両用操舵装置を提供することである。
本発明の伸縮自在シャフトは、互いに軸方向に摺動可能に且つ互いにトルク伝達可能に連結された内軸および筒状の外軸を備え、内軸の外周面および外軸の内周面は、互いにスプライン嵌合する多数のスプライン歯をそれぞれ含み、内軸のスプライン歯は、内軸の軸方向に相対向する第1の端部および第2の端部を含み、上記第1の端部は、内軸の端部に対応し、内軸のスプライン歯の少なくとも第1の端部から軸方向に所定距離離隔するまでの領域において、第1の端部に近づくにしたがってスプライン歯の歯厚が徐々に薄くなるように、スプライン歯の歯面に面取りが施されていることを特徴とする。本発明によれば、外軸および内軸の間に曲げ力が作用したときに、スプライン歯の第1の端部が外軸の対応するスプライン歯に局部的に接触することを抑制できる。従って、スムーズな伸縮を確保でき、ひいては振動や異音の発生を抑制することができる。
また、本発明において、上記内軸のスプライン歯の第2の端部から軸方向に所定距離離隔するまでの領域において、第2の端部に近づくにしたがって、スプライン歯の歯厚が徐々に薄くなるように、スプライン歯の歯面に面取りが施されている場合がある。この場合、内軸のスプライン歯の第1および第2の端部が、外軸の対応するスプライン歯に局部的に接触することを抑制することができる。従って、スムーズな伸縮をより一層確実に確保でき、ひいては振動や異音の発生をより一層確実に抑制することができる。
また、本発明において、上記スプライン歯の歯先面とスプライン歯の側面との間に形成される角部に、面取りが施されている場合がある。この場合、スムーズな伸縮をより一層確実に確保でき、ひいては振動や異音の発生をより一層確実に抑制することができる。
また、本発明の車両用操舵装置は、上記本発明の伸縮自在シャフトを用いて操舵部材の操舵トルクを伝達することを特徴とする。この発明によれば、車両用操舵装置の伸縮自在シャフトのスプライン歯同士が局部的に接触することを抑制することができる。従って、伸縮自在シャフトのスムーズな伸縮をより一層確実に確保でき、車両用操舵装置における振動の発生や、これに伴う異音の発生を抑制することができる。
以下では、この発明の実施の形態を、添付図面を参照して詳細に説明する。本実施形態では、伸縮自在シャフトが車両用操舵装置の中間軸である場合に則して説明するが、本発明はこれに限らず、車両用操舵装置以外の各種の装置に適用することもできる。
図1は、本発明の一実施形態の伸縮自在シャフトを適用する車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。
車両用操舵装置1は、操舵部材としてのステアリングホイール2を回転自在に支持して操舵トルクを伝達するステアリング装置3と、ステアリング装置3からの操舵トルクにより車輪(図示せず)を操舵するための例えばラックアンドピニオン機構からなる操舵機構4と、ステアリング装置3および操舵機構4の間に設けられてこの間において回転を伝達するための伸縮自在シャフトとしての中間軸5とを有している。
ステアリング装置3は、操舵トルクを伝達するステアリングシャフト6と、このステアリングシャフト6を内部に通して回転自在に支持するステアリングコラム7とを有している。ステアリングシャフト6は、互いにその軸方向に相対移動可能且つトルク伝達可能に嵌合されたアッパーシャフト8およびロアーシャフト9を有する。ステアリングシャフト6の一方の端部6aであるアッパーシャフト8の端部にステアリングホイール2が連結され、他方の端部6bであるロアーシャフト9の端部に、中間軸5を介して上述の操舵機構4の入力軸10が連結されている。ステアリングホイール2が操舵されると、その操舵トルクがステアリングシャフト6、自在継手11、中間軸5、および自在継手12を介して操舵機構4の入力軸10に伝達され、これにより車輪を操舵することができる。
また、車両用操舵装置1は、ステアリングコラム7に支持された電動モータ13により、操舵トルクに応じて操舵補助力を得られるようになっている。すなわち、ステアリング装置3は、ステアリングシャフト6に関連して設けられて操舵トルクを検出するためのトルクセンサ14と、このトルクセンサ14からの出力信号、車速信号等に基づいて操舵補助力を発生させる電動モータ13と、この電動モータ13の出力軸の回転を減速するための減速機15とを有している。
ステアリングホイール2が操作されると、操舵トルクがトルクセンサ14により検出され、このトルク検出結果および車速検出結果等に応じて電動モータ13が操舵補助力を発生させる。操舵補助力は、減速機15を介してステアリングシャフト6に伝達され、ステアリングホイール2の動きとともに操舵機構4に伝わり、車輪が操舵される。
また、車両用操舵装置1では、走行時または組付時に生じる操舵機構4の車体に対する位置の変化を吸収できるように、中間軸5は伸縮自在に構成されている。
中間軸5は、インターミディエイトシャフトとも呼ばれて、自在継手11と自在継手12とを互いに連結する。中間軸5は、車輪を操舵するためにステアリングホイール2に加えられる操舵トルクを、ステアリングシャフト6から操舵機構4の入力軸10へ伝達する働きをする。中間軸5は、内軸16と、筒状の外軸17とを有する。
内軸16および外軸17は、互いに同心に配置されていて、内軸16の軸方向S1に相対移動自在に且つトルク伝達可能に互いに嵌合された状態で連結されている。
外軸17は、その軸方向(内軸16の軸方向S1に一致する。)についての一方の端部としての開口端17aと、他方の端部17bとを有している。この他方の端部17bが、自在継手11の一方の端部に連結されている。
内軸16は、その軸方向S1についての一方の端部16aと、他方の端部16bとを有している。この他方の端部16bが、自在継手12の一方の端部に連結されている。内軸16の一方の端部16aが、外軸17の開口端17aから嵌め入れられている。
図2は、中間軸5の要部の縦断面図である。図3は、図2の III− III断面を示す横断面図である。なお、図2は、図3のII−II断面を示している。
内軸16は、内軸16の一方の端部16aから内軸16の軸方向S1について所定長さで相対的に大径に形成された大径部としての部分16cと、この部分16cに隣接した相対的に小径の小径部としての部分18とを有している。内軸16の部分16cと、外軸17の開口端17aから外軸17の軸方向についての所定長さの部分17cとが、互いに嵌合している。
中間軸5は、内軸16の部分16cの外周面16eおよび外軸17の部分17cの内周面17eの互いに対向する位置にそれぞれ設けられ軸方向S1に延びる軌道としての複数対(例えば3対)の軌道溝19,20と、各対の軌道溝19,20間にそれぞれ介在する動力伝達要素且つ転動体としての複数のボール21(一部のみ図示)と、各対の軌道溝19,20ごとに設けられて対応する複数のボール21を内軸16の径方向外方R1に弾力的に付勢する付勢部材としての複数(例えば3つ)の板部材22と、板部材22を保持するために内軸16の部分16cの外周面16eに形成されて軸方向S1に延びる複数(例えば3つ)の保持溝23とを有している。
板部材22は、樋状(逆Ω字形状)をなす板ばねである。板部材22の幅方向の両端部25が、保持溝23の一対の縁部24により支持され、板部材22の幅方向の中央部と保持溝23の内面との間に所定量の隙間が設けられている。板部材22は、内軸16に対する軸方向S1の移動を規制された状態で弾性変形することにより、各ボール21に予圧を付与している。
複数のボール21は、各対の軌道溝19,20ごとに、保持器26により保持されて、軸方向S1に並んで列をなしている。ボール21と、板部材22とは、内軸16および外軸17を周方向T1に弾性的に連結する弾性連結要素として機能する。
中間軸5は、内軸16の部分16cの外周面16eに設けられた係合部としての複数のスプライン歯27(一部のみ図示)と、外軸17の部分17cの内周面17eに設けられた係合部として複数のスプライン歯28(一部のみ図示)とを有している。これらのスプライン歯27,28同士は、互いにスプライン嵌合することにより、すなわち、軸方向S1に相対摺動可能に且つ互いに噛み合って係合することにより、内軸16と外軸17との間でトルクを伝達することができる。スプライン歯27,28は、トルクを伝達可能に内軸16および外軸17を周方向T1に剛的に連結可能な剛性連結要素として機能する。
複数対の軌道溝19,20は、互いに周方向T1に均等に所定間隔を離隔して配置されている。周方向T1について、隣り合う2対の軌道溝19,20の間の領域ごとに、複数のスプライン歯27,28が配置されている。対をなす軌道溝19,20と、複数のスプライン歯27,28とが、周方向T1に交互に並んでいる。
複数のスプライン歯27は、互いに同様に形成されている。スプライン歯27は、凸条を形成し、一対の歯面27a,27b(一部のみ図示。)を有している。スプライン歯27は、軸方向S1に相対向する第1の端部27cおよび第2の端部27dを有し、軸方向S1について内軸16の部分16cの全長にわたって形成されている。第1の端部27cは、内軸16の一方の端部16aに対応する。すなわち、第1の端部27cは、軸方向S1について、第2の端部27dよりも内軸16の一方の端部16aに近接して配置され、本実施形態では、内軸16の一方の端部16aと同じ位置に配置されている。
図4はスプライン歯27の要部の斜視図であり、後述する面取りを施す前のスプライン歯の輪郭をも一点鎖線で図示している。
本実施形態では、スプライン歯27の歯面27a,27bは、第1の端部27cから軸方向S1に所定距離L1で離隔するまでの第1の領域29において、以下の面取りをそれぞれ施されている。この面取りは、第1の端部27cに近づくにしたがって、径方向の予め定める位置でのスプライン歯27の歯厚W(図6参照)が徐々に薄くなるように、スプライン歯27の歯面27a,27bに施されている。例えば、歯底27eに対応する径方向位置での歯厚Wについて、第1の端部27cでの歯厚の値W1は、第1の端部27cから軸方向S1に所定距離L1で離れた位置での歯厚の値W2よりも小さい(W1<W2)。
また、スプライン歯27の歯面27a,27bは、第2の端部27dから軸方向S1に所定距離L2で離隔するまでの第2の領域30において、以下の面取りをそれぞれ施されている。この面取りは、第2の端部27dに近づくにしたがって、径方向の予め定める位置でのスプライン歯27の歯厚Wが徐々に薄くなるように、スプライン歯27の歯面27a,27bに施されている。
歯面27aは、第1の領域29の面取りが施された部分である面取り部32と、第2の領域30の面取りが施された部分である面取り部33と、軸方向S1についての中間部に位置し軸方向S1に沿って延びる中間部31とを有している。歯面27bは、歯面27aと同様に、面取り部32と、面取り部33と、中間部31とを有している。
面取り部32は、歯面27a,27bについて同様に形成されている。面取り部33は、歯面27a,27bについて同様に形成されている。面取り部32と面取り部33とは、第1の端部27c寄りにあるか、第2の端部27d寄りにあるかで異なるが、他の点では同様である。
図5は、スプライン歯27の要部の正面図である。図6は、スプライン歯27の要部の平面図である。図7は、スプライン歯27の要部の右側面図である。図8は、スプライン歯27の要部の左側面図である。
以下では、一つのスプライン歯27の歯面27aの面取り部32を中心に説明する。なお、面取り部33については、面取り部32と同様の部分については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明は省略する。
面取り部32は、そのスプライン歯27を通る径方向R1, R2に垂直な断面において、軸方向S1(歯筋の延びる方向に相当する。)に対して所定角度D1で傾斜し、直線状または曲線をなして延びている。一対の歯面27a,27bの面取り部32同士は、軸方向S1に対して互いに同じ角度(所定角度D1に相当)で逆向きに傾斜している。
所定角度D1は、任意の径方向位置について一定値とされている。具体的には、所定角度D1は、その最大値で、1°〜3°の範囲内の値に設定するのが好ましく、例えば2°に設定されている。所定角度D1が1°未満の値であると、後述するように騒音や振動の低減効果を得られない場合がある。また、所定角度D1が3°を越えて大きい値の場合には、面取り部32でのスプライン歯27の最小歯厚が薄くなり、第1の端部27cおよびその近傍でのスプライン歯27の強度が低下する虞がある。
面取り部32は、中間部31に隣接して凸湾曲面に形成されたR面35を含み、このR面35により中間部31に滑らかに連続して接続されている。これにより、歯面27aは、軸方向S1について、第1および第2の端部27c,27dの間の全域で滑らかに連続している。
また、本実施形態では、所定距離L1と所定距離L2とは、互いに等しい値である。所定距離L1は以下のように設定される。例えばピッチ円における中間部31の歯厚W3(図7,図8参照)が1.5〜2mmの場合には、所定距離L1は、4〜6mmの範囲内の値に設定されるのが好ましく、具体的には5mmに設定されている。所定距離L1が4mm以下の値であれば、対向するスプライン歯28からの逃げが不十分になり、振動や騒音を低減できない場合がある。また、所定距離L1が6mm以上の場合には、面取り部32でのスプライン歯27の最小歯厚が薄くなり、第1の端部27cおよびその近傍でのスプライン歯27の強度が低下する虞がある。
図2および図3に戻って、外軸17の複数のスプライン歯28は、互いに同様に形成されている。スプライン歯28は、凸条を形成し、一対の歯面28a,28bを有し、外軸17の開口端17aから所定長さで軸方向S1に延びている。
各歯面27a,27b,28a,28bは、それぞれ、周方向T1と交差している。スプライン歯27の一方の歯面27aとスプライン歯28の一方の歯面28aとが、互いに対向し、スプライン歯27の他方の歯面27bとスプライン歯28の他方の歯面28bとが、互いに対向している。
軌道溝20は、外軸17の内周面17eに一体に形成され、断面凹湾曲形状の樋形状面をなし、外軸17の軸方向に所定長さで延びた凹条からなる。この凹条は、径方向R1,R2に対して傾斜した一対の傾斜面を有している。一対の傾斜面は、横断面において周方向T1について互いに離隔し且つ互いに対向して配置されていて、ともに外軸17の軸方向に平行に延びていて、径方向外方R1および周方向両側へのボール21の相対移動を規制しつつ、ボール21の転動を案内する。
軌道溝19は、板部材22の樋状の内面によって形成され、断面凹湾曲形状の樋形状面をなし、軸方向S1に所定長さで延びた凹条からなる。この凹条は、径方向R1,R2に対して傾斜した一対の傾斜面を有している。一対の傾斜面は、横断面において周方向T1について互いに離隔し且つ互いに対向して配置されていて、ともに軸方向S1に平行に延びていて、径方向内方R2および周方向両側へのボール21の相対移動を規制しつつ、ボール21の転動を案内する。
軌道溝19の一対の傾斜面と、軌道溝20の一対の傾斜面とは、複数のボール21を介在して互いに対向している。複数のボール21が軌道溝19の一対の傾斜面と軌道溝20の一対の傾斜面とを転動することにより、ボール21が軸方向S1に沿って移動するとともに、内軸16と外軸17とが軸方向S1に相対移動する。
中間軸5では、内軸16および外軸17間にトルクがかかっていないときや、所定値以下のトルクがかかるときには、板部材22によって弾力的に付勢されたボール21を介して、内軸16および外軸17は互いに周方向T1に弾力的に連結され、一方で、スプライン歯27,28の歯面間に周方向T1に関して遊びが設けられている。両軸16,17がボール21のみを介して連結されることにより、軸方向S1についての内軸16および外軸17の相対移動抵抗が小さく抑制されつつ、内軸16および外軸17間にトルクが伝達される。所定値を超えて大きなトルクがかかる場合には、板部材22が撓んで両軸16,17が微小量相対回転することで、スプライン歯27,28同士が噛み合い、両軸16,17が剛的に連結され、スプライン歯27,28によりトルクが伝達され、ボール21も両軸16,17間のトルク伝達に寄与する。
このように本発明の実施形態の中間軸5では、内軸16のスプライン歯27の第1の端部27cの近傍にある歯面27a,27bに面取り部32が形成されている。これにより、外軸17および内軸16の間に曲げ力が作用したときに、スプライン歯27の第1の端部27cの近傍部分が外軸17の対応するスプライン歯28に局部的に接触することを抑制することができる。従って、中間軸5のスムーズな伸縮を確保でき、ひいては振動や異音の発生を抑制することができる。
また、本実施形態のように、面取り部32,33の両方を備えるのが、より好ましい。これにより、内軸16のスプライン歯27の両端部27c,27dが、外軸17の対応するスプライン歯28に局部的に接触することを抑制することができる。従って、中間軸5のスムーズな伸縮をより一層確実に確保でき、ひいては振動や異音の発生をより一層確実に抑制することができる。
全てのスプライン歯27の歯面27a,27bの両端部27c,27dに面取り部32,33が形成されているので、振動や異音の発生を抑制する効果を確実に得られて好ましい。
また、スプライン歯27の歯先面27fとスプライン歯27の側面27gとの間の角部に、面取りが施されている。すなわち、内軸16のスプライン歯27の第1および第2の端部27c,27dは、スプライン歯27の歯先面27fとスプライン歯27の側面27gとの間の角を取るように形成された面取り部27h,27iをそれぞれ有する。少なくとも一方の面取り部27hを有することにより、より好ましくは両方の面取り部27h,27iを有することにより、スプライン歯27が、外軸17の対応するスプライン歯28に局部的に接触することを、さらに抑制でき、中間軸5のスムーズな伸縮をより一層確実に確保でき、ひいては振動や異音の発生をより一層確実に抑制することができる。
また、本実施形態の車両用操舵装置1では、中間軸5のスプライン歯27,28同士が局部的に接触することを抑制することができるので、中間軸5のスムーズな伸縮をより一層確実に確保できる。従って、車両用操舵装置1における振動の発生や、これに伴う異音の発生を抑制することができる。
また、車両用操舵装置1は、中間軸5が、操舵補助力の駆動源としての電動モータ13と、操舵機構4とを駆動可能に連結するとともに、ステアリングホイール2と操舵機構4とを駆動可能に連結するタイプのパワーステアリング装置である。この場合、中間軸5にかかるトルクが大きくなり、こじりが生じ易い傾向にあるが、こじりに起因する振動や異音の発生を抑制することができる。
また、中間軸5は、トルク伝達にスプライン歯27,28とボール21とを併用し、スプライン歯27,28は、大トルクのみを伝達するようにしている。これにより、内軸16と外軸17との間にトルクが作用していない状態または、小トルクが作用している状態では、スプライン歯27,28同士は互いに離れているので、こじりの発生を抑制でき、この点でも、中間軸5の振動や騒音を抑制するのに寄与する。
また、本実施形態について、以下のような変形例を考えることができる。以下の説明では、上述の実施形態と異なる点を中心に説明し、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
例えば、所定距離L1と所定距離L2とは、互いに異なっていても構わない。また、面取り部27h,27iの少なくとも一方を廃止することも考えられる。また、少なくとも一部のスプライン歯27の少なくとも一方の歯面27a,27bの少なくとも一方の領域30に、上述の面取り部32を形成してもよい。面取り部32を選択する理由は、スプライン歯27,28の局部的な接触が、内軸16の一方の端部16aに対応するスプライン歯27の第1の端部27cにおいて発生し易い傾向にあるからである。
軌道溝19,20は、3対の他、4対以上の場合や、2対の場合も考えられる。軌道溝19,20およびボール21を廃止することも考えられる。その他、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
本発明の一実施形態の伸縮自在シャフトを適用する車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 図1に示す中間軸の要部の縦断面図であり、図3のII−II断面を示す。 図2の III− III断面を示す横断面図である。 図2に示すスプライン歯の要部の斜視図であり、面取りを施す前のスプライン歯の輪郭をも一点鎖線で図示している。 図2に示すスプライン歯の要部の正面図である。 図5に示すスプライン歯の要部の平面図である。 図5に示すスプライン歯の要部の右側面図である。 図5に示すスプライン歯の要部の左側面図である。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…ステアリングホイール(操舵部材)、5…中間軸(伸縮自在シャフト)、16…内軸、16a…(内軸の)一方の端部(端部)、16e…(内軸の)外周面、17…外軸、17e…(外軸の)内周面、27…(内軸の)スプライン歯、27a,27b…(内軸のスプライン歯の)歯面、27c…(内軸のスプライン歯の)第1の端部、27d…(内軸のスプライン歯の)第2の端部、27f…歯先面、27g…側面、27h,27i,32,33…面取り部(面取り)、28…(外軸の)スプライン歯、29…第1の領域(領域)、30…第2の領域(領域)、L1,L2…所定距離、S1…軸方向、W…歯厚

Claims (4)

  1. 互いに軸方向に摺動可能に且つ互いにトルク伝達可能に連結された内軸および筒状の外軸を備え、
    内軸の外周面および外軸の内周面は、互いにスプライン嵌合する多数のスプライン歯をそれぞれ含み、
    内軸のスプライン歯は、内軸の軸方向に相対向する第1の端部および第2の端部を含み、上記第1の端部は、内軸の端部に対応し、
    内軸のスプライン歯の少なくとも第1の端部から軸方向に所定距離離隔するまでの領域において、第1の端部に近づくにしたがってスプライン歯の歯厚が徐々に薄くなるように、スプライン歯の歯面に面取りが施されていることを特徴とする伸縮自在シャフト。
  2. 請求項1に記載の伸縮自在シャフトにおいて、
    上記内軸のスプライン歯の第2の端部から軸方向に所定距離離隔するまでの領域において、第2の端部に近づくにしたがって、スプライン歯の歯厚が徐々に薄くなるように、スプライン歯の歯面に面取りが施されていることを特徴とする伸縮自在シャフト。
  3. 請求項1または2に記載の伸縮自在シャフトにおいて、
    上記スプライン歯の歯先面とスプライン歯の側面との間に形成される角部に、面取りが施されていることを特徴とする伸縮自在シャフト。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の伸縮自在シャフトを用いて操舵部材の操舵トルクを伝達することを特徴とする車両用操舵装置。
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