JP2008007995A - 鉄骨ブレースの補剛構造およびその施工方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】建物の利用計画に影響を及ぼすことがなく、また、工期短縮とコストダウンを図ることができ、さらに、容易且つ安全に作業を行うことができる鉄骨ブレースの補剛構造およびその施工方法を提供することを目的としている。
【解決手段】鉄骨ブレース2に補剛材3が外装されることで鉄骨ブレース2の座屈が防止される鉄骨ブレース2の補剛構造において、補剛材3が、鉄骨ブレース2に螺旋状に巻き付けられたチューブ4内に硬化性流動体からなる充填材が充填された構成からなる。
【選択図】図2
【解決手段】鉄骨ブレース2に補剛材3が外装されることで鉄骨ブレース2の座屈が防止される鉄骨ブレース2の補剛構造において、補剛材3が、鉄骨ブレース2に螺旋状に巻き付けられたチューブ4内に硬化性流動体からなる充填材が充填された構成からなる。
【選択図】図2
Description
本発明は、架構内に組み込まれた鉄骨ブレースの補剛構造およびその施工方法に関する。
従来、柱梁からなる架構内に鉄骨ブレースが組み込まれた鉄骨構造物の耐震補強工法としては、架構内に耐震壁を新たに形成する方法や、既存の鉄骨ブレースの横座屈(弱軸まわりの座屈)を防止する拘束用鋼材を新たに設置する方法がある。上記拘束用鋼材は、一端が既存の鉄骨ブレースの中間部にほぼ垂直に取り付けられて他端が架構に固定されるブレース状の部材であり、この拘束用鋼材によって既存の鉄骨ブレースの横座屈が防止され、鉄骨構造物の耐震強度が増大する。
また、近年では、既存の鉄骨ブレースに補剛鋼管を外装させて鉄骨構造物の耐震補強を行う技術も提案されている。この技術では、例えば、補剛鋼管を半割りし、半割りされた断面コ字形の鋼材をH型鋼などからなるブレース本体に両側からそれぞれ被せ、両側の鋼材同士の合わせ目を溶接して筒状の補剛鋼管を形成し、さらに、その補剛鋼管に取り付けられたボルトでブレース本体を押え付けて補剛鋼管をブレース本体に固定する工法である。このとき、既存の鉄骨ブレースには、ボルトの先端を当接させるための当板を溶接しておく。この技術によれば、補剛鋼管によって既存の鉄骨ブレースの座屈が防止され、鉄骨構造物の耐震強度を増大させることができる(例えば、特許文献1参照。)。
また、鉄骨構造物の耐震補強工法として、既存の鉄骨ブレースに鉄筋コンクリートを被覆させる技術が提案されている。この技術は、ブレース本体を囲うように型枠を筒状に組み立てて、この型枠内にコンクリートを打設することで、ブレース本体をコンクリートで被覆する工法である。この技術によれば、被覆したコンクリートによって既存の鉄骨ブレースの座屈が防止され、鉄骨構造物の耐震強度を増大させることができる(例えば、特許文献2参照。)。
特開平11−29978号公報
特開平7−324379号公報
しかしながら、上記した耐震壁や拘束用鋼材を架構内に設置して耐震補強を行う従来の技術では、架構内の開口部を塞ぐことになるため、スペースの減少となる場合があり、建物の利用計画に影響を及ぼすという問題が存在する。例えば、既存の構造物の架構内に窓等の開口が設置されている構造物に対して耐震補強を施す際に、上記した開口部分に拘束用鋼材等が配置される場合があり、この場合、開口の位置を変更したり、開口の寸法を小さくしたり、開口を無くしたりする必要がある。また、架構内に耐震壁や拘束用鋼材を設置する補強工事は大規模工事となるため、補強工事の工期が長くなるとともに工事費が嵩み、さらに、耐震補強に伴う重量増加が甚大となるという問題がある。
また、拘束用鋼材を設置して耐震補強を行う従来の技術では、横座屈防止用の拘束用鋼材が架構の面内方向のみに有効であるため、鉄骨ブレースの弱軸の向きによっては座屈防止の効果が得られない場合があるという問題がある。例えば、H型鋼からなる鉄骨ブレースが、そのウェブ面を架構の面内方向と平行にして設置されている場合、架構内に拘束用鋼材を組み込んでも鉄骨ブレースの座屈耐力は向上しない。
また、上記した鉄骨ブレースに補剛鋼管を被せて耐震補強を行う従来の技術では、鉄骨ブレースを補剛する補剛鋼管には肉厚の鋼管が用いられることになるため、補剛鋼管を構成する部材が重量物となる。したがって、補剛鋼管の揚重作業や定置作業等は容易でなく、相当の労力を要するという問題が存在する。また、補剛鋼管を構成する鋼材同士の合わせ目の溶接や既存の鉄骨ブレースへの当板の溶接など、現場での溶接作業が必要になるため、安全上の問題もある。
また、上記した鉄骨ブレースにコンクリートを被覆させて耐震補強を行う従来の技術では、現場での型枠の組み立てや脱型が必要であるため、工程数が多くて工期が長くなるという問題がある。
本発明は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、建物の利用計画に影響を及ぼすことがなく、また、工期短縮とコストダウンを図ることができ、また、重量増加が抑えられ、また、鉄骨ブレースの弱軸の向きに関係なく鉄骨ブレースの座屈防止を図ることができ、さらに、容易且つ安全に作業を行うことができる鉄骨ブレースの補剛構造およびその施工方法を提供することを目的としている。
請求項1記載の発明は、鉄骨ブレースに補剛材が外装されることで前記鉄骨ブレースの座屈が防止される鉄骨ブレースの補剛構造において、前記補剛材が、前記鉄骨ブレースに螺旋状に巻き付けられたチューブ内に硬化性流動体からなる充填材が充填された構成からなることを特徴としている。
このような特徴により、充填材と鉄骨ブレースとの間にはチューブが介在されることになり、充填材と鉄骨ブレースとは切り離されて力学的に縁が切られた状態(絶縁状態)となる。そして、上記した充填材を有する補剛材は、通常時には鉄骨ブレースを拘束せず、地震時に鉄骨ブレースの材軸直交変形が生じると鉄骨ブレースを拘束して座屈を防止する。この補剛材は、鉄骨ブレースにチューブを巻き付けた後にその中に充填材を充填することで形成されるが、鉄骨ブレースに巻き付けるチューブは、鋼材などに比べて軽量であり、容易に鉄骨ブレースに巻き付けられる。また、上記した補剛材の形成する際には、溶接作業が不要である。また、チューブが充填材の型枠の役目を果たすため、補剛材を形成する際に鉄骨ブレースの周りに型枠を建て込む必要はない。また、上記したチューブ及び充填材からなる補剛材は、架構内に組み込まれる耐震壁や拘束用鋼材と比べて軽量である。
請求項2記載の発明は、前記鉄骨ブレースに外装された前記補剛材に外側鋼管が外装されていることを特徴としている。
このような特徴により、補剛材の断面二次モーメントと断面係数(耐力と剛性)が確保される。なお、外側鋼管は、硬化した充填材からなる補剛材を内面から当接して補剛材に外装されるものであるため、鉄骨ブレースの座屈を防止するための補剛鋼管よりも薄肉の鋼管を用いることができる。
請求項3記載の発明は、前記チューブに繊維補強が施されていることを特徴としている。
このような特徴により、硬化した充填材からなる補剛材の耐力と剛性が向上する。
請求項4記載の発明は、前記鉄骨ブレースと前記補剛材との間に緩衝材が介在されていることを特徴としている。
このような特徴により、鉄骨ブレースと充填材との間には、チューブの厚さと緩衝材の厚さを足した寸法の間隔があくことになるため、鉄骨ブレースに圧縮力が作用した際の材軸直交方向への膨張に対応でき、鉄骨ブレースと充填材との間隔寸法が適宜調整可能である。
請求項5記載の発明は、鉄骨ブレースに補剛材が外装されることで前記鉄骨ブレースの座屈が防止される鉄骨ブレース補剛構造の施工方法において、前記鉄骨ブレースにチューブを螺旋状に巻き付けた後、該チューブ内に硬化性流動体からなる充填材を充填することで、前記補剛材を形成することを特徴としている。
このような特徴により、鉄骨ブレースに外装されるように形成された補剛材は、上記した請求項1の場合と同様に、充填材が鉄骨ブレースと切り離されて力学的に縁が切られた状態(絶縁状態)となる。そして、上記した充填材を有する補剛材は、通常時には鉄骨ブレースを拘束せず、地震時に鉄骨ブレースの材軸直交変形が生じると鉄骨ブレースを拘束して座屈を防止する。また、鉄骨ブレースに巻き付けるチューブは、鋼材などに比べて軽量であり、容易に鉄骨ブレースに巻き付けられる。また、補剛材の形成する際には、溶接作業が不要である。また、チューブが充填材の型枠の役目を果たすため、補剛材を形成する際に鉄骨ブレースの周りに型枠を建て込む必要はない。また、鉄骨ブレースに外装されるように形成された補剛材は、架構内に組み込まれる耐震壁や拘束用鋼材と比べて軽量である。
請求項6記載の発明は、前記鉄骨ブレースの補剛範囲の両端位置にチューブ固定部材をそれぞれ設置し、該チューブ固定部材に、前記鉄骨ブレースに巻き付ける前記チューブの両端をそれぞれ固定させることを特徴としている。
このような特徴により、鉄骨ブレースに巻き付けられたチューブの両端が鉄骨ブレースから外れないように仮固定される。
請求項7記載の発明は、前記チューブを前記鉄骨ブレースに巻き付ける際、粘着材を介して前記チューブを前記鉄骨ブレースに巻き付けることを特徴としている。
このような特徴により、鉄骨ブレースに巻き付けられたチューブが鉄骨ブレースから外れないように粘着材によって鉄骨ブレースに仮固定される。
本発明に係る鉄骨ブレースの補剛構造およびその施工方法によれば、鉄骨ブレースに外装させた補剛材によって鉄骨ブレースが補剛されるため、架構の開口部を塞ぐことがなく、建物の利用計画に影響を及ぼすことがない。また、上記した補剛材は、鉄骨ブレースに螺旋状に巻き付けられたチューブの中に充填材が充填された構成からなるため、架構内に耐震壁や拘束用鋼材を設置する場合に比べて工事規模が小さくなり、工期短縮及びコストダウンを図ることができ、また、鉄骨ブレースの弱軸の向きに関係なく鉄骨ブレースの座屈防止を図ることができ、さらに、耐震壁や拘束用鋼材と比べて重量増加を抑えることができる。また、上記した補剛材は、軽量のチューブを鉄骨ブレースに巻き付けた後、その中に充填材を充填することで形成されるため、架構内に耐震壁や拘束用鋼材を設置する場合に比べて工事規模が小さくなり、型枠撤去作業が不要なため、工期短縮及びコストダウンを図ることができる。また、上記した補剛材によれば、補剛材を形成する際に鋼材等の重量物を揚重したり定置したりする作業がなく、さらには現場溶接の作業も不要であるため、容易且つ安全に補剛材を設置することができる。
以下、本発明に係る鉄骨ブレースの補剛構造およびその施工方法の実施の形態について、図面に基いて説明する。
図1は鉄骨構造物の架構1を表した側面図である。
図1に示すように、鉄骨造の架構1の内側には、風や地震等の水平力に抵抗して架構1の面内変形を防ぐための鉄骨ブレース2が組み込まれている。鉄骨ブレース2は、架構1の内側に斜めに延在させて架設された耐震ブレースであり、例えばH型鋼等の鋼材からなる。本実施の形態では、鉄骨ブレース2は、その弱軸(フランジに対して垂直な方向)が架構1の構面内にくるような向きで設置されている。つまり、鉄骨ブレース2のウェブが架構1の構面と平行になるような向きで配置されている。なお、本発明は、上記した鉄骨ブレース2の向きに限定されるものではなく、例えば、その強軸(ウェブに対して垂直な方向)が架構1の構面内にくるような向きで鉄骨ブレース2を設置してもよい。
図1に示すように、鉄骨造の架構1の内側には、風や地震等の水平力に抵抗して架構1の面内変形を防ぐための鉄骨ブレース2が組み込まれている。鉄骨ブレース2は、架構1の内側に斜めに延在させて架設された耐震ブレースであり、例えばH型鋼等の鋼材からなる。本実施の形態では、鉄骨ブレース2は、その弱軸(フランジに対して垂直な方向)が架構1の構面内にくるような向きで設置されている。つまり、鉄骨ブレース2のウェブが架構1の構面と平行になるような向きで配置されている。なお、本発明は、上記した鉄骨ブレース2の向きに限定されるものではなく、例えば、その強軸(ウェブに対して垂直な方向)が架構1の構面内にくるような向きで鉄骨ブレース2を設置してもよい。
上記した鉄骨ブレース2の中間部分には、鉄骨ブレース2の座屈を防止するための補剛材3が外装されている。補剛材3は、鉄骨ブレース2が軸方向に圧縮力を受けた場合にその中間部分が座屈によって弱軸方向にたわみ変形することがないように鉄骨ブレース2を補剛する部材であり、鉄骨ブレース2の中間部分を被うように鉄骨ブレース2に外装されている。
図2は補剛材3により補剛された鉄骨ブレース2の側面図であり、図3は補剛材3により補剛された鉄骨ブレース2の断面図である。
図2,図3に示すように、補剛材3は、鉄骨ブレース2に螺旋状に巻き付けられたチューブ4内に充填材5が充填された構成からなる。充填材5は、充填性に優れた硬化性流動体からなり、例えば無収縮モルタルやセメントペースト等からなる。チューブ4は、その中に充填材5が詰められる筒状の袋体であり、充填材5を充填する際の型枠の役目を果たすものである。チューブ4は、充填材5の圧入や鋼材エッジ部との接触に耐え得る程度の耐久性を有するとともに、鉄骨ブレース2に螺旋状に巻き付けられる程度の可撓性(易変形性)を有する材質のものからなる。また、充填材5としてモルタル等を使用する場合には遮水性を有するチューブ4を用いることが好ましい。さらに、チューブ4は、充填材5の圧入により若干膨張する程度の膨張性を有する材質のものからなることが好ましく、例えば、塩化ビニール製のチューブを使用することができる。また、上記したチューブ4は、隙間をあけることなく連続して巻き付けられており、巻き付けられた隣接する部分同士が密着されて筒状に形成されている。
図2,図3に示すように、補剛材3は、鉄骨ブレース2に螺旋状に巻き付けられたチューブ4内に充填材5が充填された構成からなる。充填材5は、充填性に優れた硬化性流動体からなり、例えば無収縮モルタルやセメントペースト等からなる。チューブ4は、その中に充填材5が詰められる筒状の袋体であり、充填材5を充填する際の型枠の役目を果たすものである。チューブ4は、充填材5の圧入や鋼材エッジ部との接触に耐え得る程度の耐久性を有するとともに、鉄骨ブレース2に螺旋状に巻き付けられる程度の可撓性(易変形性)を有する材質のものからなる。また、充填材5としてモルタル等を使用する場合には遮水性を有するチューブ4を用いることが好ましい。さらに、チューブ4は、充填材5の圧入により若干膨張する程度の膨張性を有する材質のものからなることが好ましく、例えば、塩化ビニール製のチューブを使用することができる。また、上記したチューブ4は、隙間をあけることなく連続して巻き付けられており、巻き付けられた隣接する部分同士が密着されて筒状に形成されている。
また、鉄骨ブレース2のフランジ間にある両側の凹部分には、型枠保持用の保持体6,6がそれぞれ嵌め込まれている。保持体6,6は、フランジ間の凹部分に隙間無く嵌合される長方体形状のブロック体であり、例えば発泡スチロールなどからなる。この保持体6,6は、鉄骨ブレース2の中間部分、つまり上記した補剛材3によって補剛して座屈を防止する範囲(補剛範囲L)に配置されている。また、保持体6,6の全長(長手方向の長さ)は補剛範囲L(補剛材3)の全長よりも若干長く、保持体6,6の両端部は補剛材3の両端からそれぞれ突出されている。なお、上記したブロック状の保持体6,6を配置せず、フランジ間に鋼板を溶接してフランジ間の凹部分を鋼板で塞ぐ構成にしてもよい。また、鉄骨ブレース2のウェブが軸力に対して局部座屈しない場合には、上記した保持体6,6や鋼板は不要である。
また、補剛材3(チューブ4)と鉄骨ブレース2との間や、補剛材3(チューブ4)と保持体6,6との間には、巻き付けたチューブ4を鉄骨ブレース2側に仮止めするための粘着材7…が介在されている。この粘着材7…は、材軸方向に延在する帯状の粘着材であり、例えば、アクリル系やシリコン系の両面粘着テープや粘着剤などを用いることができる。また、本実施の形態では、上記した粘着材7…は、保持体6,6の全長に亘って延在されており、また、鉄骨ブレース2のフランジ中央位置、フランジ側端面、及び保持体6,6の中央位置にそれぞれ配設されている。なお、上記した粘着材7…の形状や位置、延在方向等は適宜変更可能であり、例えば、四角形の粘着材を配設させてもよく、或いは、帯状の粘着材を鉄骨ブレース2の四隅位置だけに配設させてもよく、或いは、帯状の粘着材を鉄骨ブレース2の周方向に延在させてもよい。
また、上記した補剛材3には、補剛材3の耐力と剛性を向上させるための外側鋼管8が外装されている。本実施の形態では、外側鋼管8として、断面矩形(ロ字形)の鋼管が用いられている。この外側鋼管8を構成する鋼管は、鉄骨ブレース2の座屈を防止することができる程度の厚さを有している。また、外側鋼管8は、材軸方向に半割り(二分割)された断面コ字形の一対の鋼材(半割り鋼管8a,8b)からなり、一対の半割り鋼管8a,8bを筒状(断面ロ字状)に組み合わせてその両端部同士を接合させた構成からなっている。また、上記した一対の半割り鋼管8a,8bは、補剛材3に装着される際に鉄骨ブレース2のフランジ側からそれぞれ被せられており、鉄骨ブレース2の弱軸に平行な補剛材3の側面の位置で一対の半割り鋼管8a,8bの端部同士が接合させている。つまり、一対の半割り鋼管8a,8bは、その合わせ目が鉄骨ブレース2のウェブ面に対向する位置にくるように外装されている。また、外側鋼管8は、上述したように断面方向に分割されているが、材長方向(材軸方向)には分割されていない。なお、本実施の形態では、外側鋼管8として断面ロ字状の鋼管が使用されているが、本発明は、断面円形の鋼管からなる外側鋼管であってもよい。また、上記した外側鋼管8を仕上げ材を兼ねている構成であってもよく、例えば、美観や耐候性を向上させるべくステンレス鋼やメッキ鋼材からなる外側鋼管を使用してもよい。
次に、上記した構成からなる鉄骨ブレース2の補剛構造の施工方法について説明する。なお、本実施の形態では、既存の鉄骨ブレース2に上記した構成からなる補剛構造を施工する方法について説明する。
図4(a)、図5(a)、図6(a)は鉄骨ブレース2を表す側面図であり、 図4(b)、図5(b)、図6(b)は鉄骨ブレース2を表す断面図である。
まず、図4(a)、図4(b)に示すように、既存の鉄骨ブレース2のフランジ間にある両側の凹部分に保持体6,6をそれぞれ嵌合させる工程を行う。保持体6,6は、軸方向に圧縮力を受けた場合に座屈が生じるおそれがある鉄骨ブレース2の中間部分に配置する。このとき、上記した保持体6,6に代えてフランジ間を塞ぐ鋼板を溶接してもよい。
まず、図4(a)、図4(b)に示すように、既存の鉄骨ブレース2のフランジ間にある両側の凹部分に保持体6,6をそれぞれ嵌合させる工程を行う。保持体6,6は、軸方向に圧縮力を受けた場合に座屈が生じるおそれがある鉄骨ブレース2の中間部分に配置する。このとき、上記した保持体6,6に代えてフランジ間を塞ぐ鋼板を溶接してもよい。
次に、鉄骨ブレース2や保持体6,6の表面に粘着材7…を貼着させる工程を行う。具体的には、鉄骨ブレース2のフランジの中央位置、フランジの両側の側端面、及び保持体6,6の中央位置に、帯状の粘着材7…をそれぞれ長手方向に延在させて貼り付ける。この粘着材7…は、少なくともチューブ4が巻き付けられる補剛範囲Lに亘って貼り付ける。
また、鉄骨ブレース2の補剛範囲Lの両端位置、つまり、上記した保持体6,6の両端部の位置に、チューブ4を鉄骨ブレース2に巻き付ける際にチューブ4の両端を固定するためのチューブ固定部材9,9をそれぞれ取り付ける工程を行う。チューブ固定部材9,9は、チューブ4を鉄骨ブレース2に巻き付けるために用いられる仮設材である。
図7(a),図7(b),図7(c)に示すように、チューブ固定部材9は、鉄骨ブレース2に外装される外装部20と、この外装部20に取り付けられたチューブ固定金具21とから構成されている。具体的には、外装部20は、鉄骨ブレース2を両側(両方のフランジ側)から挟み込むコ字形の板材22,23からなり、このコ字形の板材22,23同士は当て板24を介して接合されている。板材22,23にはスタットボルト25…が突設されており、このスタットボルト25…が当て板24に形成されたボルト孔にそれぞれ挿通させてナット26…でそれぞれ締め付けられている。また、コ字形の板材22,23の中央部分には、鉄骨ブレース2のフランジ面に重ねられる鍔部22a,23aが形成されており、この鍔部22a,23aを鉄骨ブレース2のフランジに万力やCクランプなどの締結具27で固定させることで、チューブ固定部材9が鉄骨ブレース2に固定されている。チューブ固定金具21は例えばU字ボルト等のU字金物からなり、このチューブ固定金具21の内側にチューブ4の端部が嵌められるとともに、チューブ固定金具21の両端が一方の板材22の隅部に形成されたボルト孔にそれぞれ挿通されてナット28…で締め付けることで、チューブ4の端部が板材22とチューブ固定金具21との間に挟持されて固定される。なお、上記したチューブ固定部材9では、万力やCクランプなどの締結具27を用いてチューブ固定部材9を鉄骨ブレース2に取り付けているが、本発明は、点溶接によってチューブ固定部材9を鉄骨ブレース2に取り付けてもよい。
次に、図5(a)、図5(b)に示すように、鉄骨ブレース2の補剛範囲Lにチューブ4を螺旋状に巻き付ける工程を行う。具体的には、チューブ4の一端を一方のチューブ固定部材9に固定させた状態で、チューブ4を鉄骨ブレース2に隙間をあけずに連続させて巻き付けていく。そして、補剛範囲L全体にチューブ4を巻き付けた後、チューブ4の他端を他方のチューブ固定部材9に固定させる。このとき、先に貼着させた粘着材7…によってチューブ4は鉄骨ブレース2側に仮固定される。また、チューブ4の一端には、充填材5を充填させるための注入口10を設けておき、また、チューブ4の他端には、充填材5の充填時における空気抜きと充填材5の充填完了を確認するための空気抜き孔(ホース11)を設けておく。上記した注入口10は下側のチューブ4端部に設けられ、ホース11は上側のチューブ4端部に設けられていることが好ましい。これによって、後述するように充填材5を充填させる際、注入口10から圧入された充填材5が上方向に押し上げられながらチューブ4内に充填され、チューブ4の中に充填材5が密実に充填される。なお、図5(a)における左側が、斜めに延在する鉄骨ブレース2の下側方向であり、図5(b)における右側が、斜めに延在する鉄骨ブレース2の上側方向である。
次に、図6(a)、図6(b)に示すように、鉄骨ブレース2に巻き付けられたチューブ4の外側に外側鋼管8を外装させる工程を行う。具体的には、鉄骨ブレース2に巻き付けられたチューブ4を一対の半割り鋼管8a,8bで挟み込むように、両側から半割り鋼管8a,8bをそれぞれ被せて装着させ、一対の半割り鋼管8a,8bの端部同士を接合させる。ここで、一対の半割り鋼管8a,8bの端部同士は、溶接により接合させることも可能であるが、かみ合わせ接合により接合させることが好ましい。これによって、現場で溶接作業を行わずに一対の半割り鋼管8a,8bを接合させることができる。
図8は一対の半割り鋼管8a,8bの端部同士のかみ合わせ接合の構成を表した拡大断面図である。
図8に示すように、上記したかみ合わせ接合の概略構成としては、一方の半割り鋼管8aの端部に設けられたフック状の爪部12と、他方の半割り鋼管8bの端部に設けられた被掛止部13とから構成されている。上記した爪部12の先端部12aを被掛止部13に掛止させてかみ合わせることで、一対の半割り鋼管8a,8bの端部同士が固定される。このとき、爪部12と被掛止部13との間には隙間があり、爪部12と被掛止部13とは緩くかみ合わされた状態になっている。そして、後述するようにチューブ4の中に充填材5が充填されることでチューブ4が若干膨らみ、一対の半割り鋼管8a,8bが図8に示す矢印方向にそれぞれ引張られる。これによって、爪部12と被掛止部13とがかしめて固定される。
図8に示すように、上記したかみ合わせ接合の概略構成としては、一方の半割り鋼管8aの端部に設けられたフック状の爪部12と、他方の半割り鋼管8bの端部に設けられた被掛止部13とから構成されている。上記した爪部12の先端部12aを被掛止部13に掛止させてかみ合わせることで、一対の半割り鋼管8a,8bの端部同士が固定される。このとき、爪部12と被掛止部13との間には隙間があり、爪部12と被掛止部13とは緩くかみ合わされた状態になっている。そして、後述するようにチューブ4の中に充填材5が充填されることでチューブ4が若干膨らみ、一対の半割り鋼管8a,8bが図8に示す矢印方向にそれぞれ引張られる。これによって、爪部12と被掛止部13とがかしめて固定される。
図9は充填材5の充填状況を表した側面図である。
次に、図9に示すように、チューブ4の中に充填材5を充填する工程を行う。具体的には、チューブ4に設けられた注入口10と充填材5を圧送する圧送ポンプ14とを圧送用ホース15を介して接続する。そして、圧送用ホース15によって充填材5を圧送し、注入口10からチューブ4の中に充填材5を充填する。このとき、注入口10の反対側に設けられたホース11からチューブ4内の空気を抜きつつ、チューブ4内に充填材5が充填される。そして、ホース11から充填材5が吐出した時点で、充填材5の充填が完了したとみて、圧送ポンプ14による充填材5の圧送を停止させる。充填材5の充填完了後、注入口10やホース11が設けられたチューブ4の両端部を閉止してチューブ4を閉塞させる。
次に、図9に示すように、チューブ4の中に充填材5を充填する工程を行う。具体的には、チューブ4に設けられた注入口10と充填材5を圧送する圧送ポンプ14とを圧送用ホース15を介して接続する。そして、圧送用ホース15によって充填材5を圧送し、注入口10からチューブ4の中に充填材5を充填する。このとき、注入口10の反対側に設けられたホース11からチューブ4内の空気を抜きつつ、チューブ4内に充填材5が充填される。そして、ホース11から充填材5が吐出した時点で、充填材5の充填が完了したとみて、圧送ポンプ14による充填材5の圧送を停止させる。充填材5の充填完了後、注入口10やホース11が設けられたチューブ4の両端部を閉止してチューブ4を閉塞させる。
次に、チューブ4内に充填された充填材5が硬化した後、チューブ4の両端で硬化した不要な充填材5や、仮設のホース11やチューブ固定部材9,9等を撤去する工程を行う。この撤去工程は、型枠のように十分強度が発現するまで待つ必要はなく、一般的な充填材5では翌日には行える。このため、短い工期で施工することが可能となる。
また、図10に示すように、補剛材3のずれ止め防止のためのずれ止め部材16を設置することが好ましい。このずれ止め部材16は、補剛材3の下側の位置に配設されて補剛材3を支持する部材であり、例えば鉄骨ブレース2に溶接されたアングル等からなる。なお、下側のチューブ固定部材9が溶接等により鉄骨ブレース2に固定されている場合には、充填材5の硬化後に下側のチューブ固定部材9を撤去せずにずれ止め部材として利用してもよい。このとき、上側のチューブ固定部材9は撤去し、補剛材3の上側はフリーの状態にしておく。
上記した構成からなる鉄骨ブレースの補剛構造およびその施工方法によれば、補剛材3が、鉄骨ブレース2に螺旋状に巻き付けられたチューブ内にモルタル等の充填材が充填された構成からなることにより、充填材5と鉄骨ブレース2との間にはチューブ4が介在されることになり、充填材5と鉄骨ブレース2とは切り離されて力学的に縁が切られた状態(絶縁状態)となる。そして、上記した充填材5を有する補剛材3は、通常時には鉄骨ブレース2を拘束せず、地震時に鉄骨ブレース2の材軸直交変形が生じると鉄骨ブレース2を拘束して座屈を防止する。このように、鉄骨ブレース2に外装された補剛材3によって鉄骨ブレース2が補剛されるため、架構の開口部を塞ぐことがなく、建物の利用計画に影響を及ぼすことがない。また、架構1内に耐震壁や拘束用鋼材を設置する場合に比べて工事規模が小さくなり、工期短縮及びコストダウンを図ることができ、また、鉄骨ブレース2の弱軸の向きに関係なく鉄骨ブレース2の座屈防止を図ることができる。また、上記したチューブ及び充填材からなる補剛材は、架構内に組み込まれる耐震壁や拘束用鋼材と比べて軽量であるため、重量増加を抑えることができ、補剛構造による構造物に対する重量負担が小さくなる。さらに、作業の騒音や振動が抑えて施工することができるため、周辺環境に与える影響を軽減することができ、建物を使用しながら耐震補強を行う場合に有利である。
また、補剛材3は、鉄骨ブレース2にチューブ4を巻き付けた後にその中に充填材5を充填することで形成されるが、鉄骨ブレース2に巻き付けるチューブ4は、鋼材などに比べて軽量であり、容易に鉄骨ブレース2に巻き付けられる。また、上記した補剛材3の形成する際には、溶接作業が不要である。また、チューブ4が充填材5の型枠の役目を果たすため、補剛材3を形成する際に鉄骨ブレース2の周りに型枠を建て込む必要はない。このように、補剛材3を形成する際に鋼材等の重量物を揚重したり定置したりする作業がなく、さらには現場溶接の作業も不要であるため、容易且つ安全に補剛材を設置することができる。
また、補剛材3に外側鋼管8が外装されているため、補剛材3の断面二次モーメントと断面係数(耐力と剛性)が確保される。これによって、鉄骨ブレース2の座屈を防止することができる。
また、鉄骨ブレース2の補剛範囲Lの両端位置にチューブ固定部材9,9をそれぞれ設置し、これらチューブ固定部材9,9に、鉄骨ブレース2に巻き付けるチューブ4の両端をそれぞれ固定させているため、鉄骨ブレース2に巻き付けられたチューブ4の両端が鉄骨ブレース2から外れないように仮固定される。これによって、補剛材3を形成する作業を効率良く行うことができる。
また、チューブ4を鉄骨ブレース2に巻き付ける際、粘着材7…を介してチューブ4を鉄骨ブレース2に巻き付けているため、鉄骨ブレース2に巻き付けられたチューブ4が鉄骨ブレース2から外れないように粘着材7…によって鉄骨ブレース2に仮固定される。これによって、補剛材3を形成する作業を効率良く行うことができる。
以上、本発明に係る鉄骨ブレースの補剛構造およびその施工方法の実施の形態について説明したが、本発明は上記した実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、上記した実施の形態では、耐震ブレースである鉄骨ブレース2に対する補剛構造について説明しているが、本発明に係る鉄骨ブレースは制震ダンパーも含み、制震ダンパーを補剛する補剛構造であってもよい。この場合、図11に示すように、鉄骨ブレース2´(制震ダンパー)とチューブ4との間に緩衝材18を介在させることが好ましい。上述した実施の形態のように、鉄骨ブレース2が耐震ブレースである場合には、圧縮時の軸直交ひずみは0.1%以下と僅かであるため、充填材5と鉄骨ブレース2との間にあるチューブ4の材厚で上記したひずみに対応することができる。一方、上記したように、鉄骨ブレース2´が制震ダンパーである場合、圧縮時の軸直交ひずみは0.5%以上と大きいため、鉄骨ブレース2´とチューブ4内の充填材5との間に鉄骨ブレース2´のフランジ幅の1%程度の伸縮に対応できる程度の隙間が必要となる。したがって、制震ダンパーを補剛する場合、鉄骨ブレース2´とチューブ4との間に緩衝材18を介在させることが好ましく、これによって、上記した伸縮に対応できるだけの隙間を確保する。緩衝材18としては、発泡ウレタンシートやゴムシート等を使用することができる。緩衝材18を鉄骨ブレース2´とチューブ4との間に介在させる方法としては、例えば、鉄骨ブレース2´にチューブ4を巻き付ける前に、鉄骨ブレース2´に緩衝材18を巻き付け、この緩衝材18の上からチューブ4を螺旋状に巻き付ける方法がある。勿論、シート状の緩衝材18を鉄骨ブレース2に貼り付けてもよい。さらに、制震ダンパーを補剛する場合であっても、チューブ4の材厚を厚くすることで緩衝材18を省略することができる。
なお、鉄骨ブレースが制震ダンパー以外である場合に、鉄骨ブレースと補剛材との間に緩衝材を介在させてもよく、これにより、鉄骨ブレースと充填材との間には、チューブの厚さと緩衝材の厚さを足した寸法の間隔があくことになるため、鉄骨ブレースと充填材と間の間隔寸法が適宜調整可能である。これによって、歪みが大きくなる鉄骨ブレースにも対応することができる。
また、上記した実施の形態では、補剛材3に、補剛材3の耐力と剛性を向上させるための外側鋼管8が外装されているが、本発明は、要求される耐力と剛性が補剛材自体で確保されている場合には外側鋼管を設けなくてもよい。
また、本発明は、チューブに繊維補強を施すことで、補剛材3の耐力と剛性を向上させることができる。繊維補強としては、例えば、アラミド繊維による補強やポリエステル補強糸を施したりする。これにより、硬化した充填材からなる補剛材の耐力と剛性が向上し、鉄骨ブレースの座屈によって補剛材が変形したり破壊したりすることを防止することができる。
また、本発明は、チューブに繊維補強を施すことで、補剛材3の耐力と剛性を向上させることができる。繊維補強としては、例えば、アラミド繊維による補強やポリエステル補強糸を施したりする。これにより、硬化した充填材からなる補剛材の耐力と剛性が向上し、鉄骨ブレースの座屈によって補剛材が変形したり破壊したりすることを防止することができる。
また、上記した実施の形態では、鉄骨ブレース2の補剛範囲Lの両端位置にチューブ固定部材9,9をそれぞれ設置し、これらチューブ固定部材9,9に、鉄骨ブレース2に巻き付けるチューブ4の両端をそれぞれ固定させているが、本発明は、上記したようなチューブ固定部材を用いずに、チューブを鉄骨ブレースに単に巻き付けるだけでもよい。
また、上記した実施の形態では、チューブ4を鉄骨ブレース2に巻き付ける際、粘着材7…を介してチューブ4を鉄骨ブレース2に巻き付けているが、本発明は、上記したような粘着材をチューブと鉄骨ブレースとの間に介在させずに、チューブを鉄骨ブレースに単に巻き付けるだけでもよい。
また、上記した実施の形態では、既存の鉄骨ブレース2に対して補剛材3等を施工して既存の鉄骨ブレース2を補剛しているが、本発明は、新設する鉄骨ブレースを補剛してもよい。このように新設の鉄骨ブレースを補剛する場合、外側鋼管として半割りの鋼管を用いる必要はなく、例えば、鉄骨ブレースのブレース本体にチューブを予め巻き付けておき、そのブレース本体を筒状の外側鋼管の中に挿通させて外側鋼管の中にチューブを配置させ、充填材を注入し、その後、当該ブレース本体を架構内に組み込めばよい。
また、上記した実施の形態では、鉄骨構造物の架構1内に組み込まれた鉄骨ブレース2を補剛する場合について説明しているが、本発明は、鉄骨ブレースが組み込まれる架構の構造は如何なる構造であってもよく、例えば、鉄筋コンクリート構造の架構であってもよく、その他の構造であってもよい。
また、本発明は、補剛構造の耐火性能を向上させるべく、補剛材や外側鋼管の周りに珪酸カルシウム板や耐火被覆等の耐火材を設置させてもよい。
また、本発明は、補剛構造の耐火性能を向上させるべく、補剛材や外側鋼管の周りに珪酸カルシウム板や耐火被覆等の耐火材を設置させてもよい。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
2,2´ 鉄骨ブレース
3 補剛材
4 チューブ
5 充填材
7 粘着材
8 外側鋼管
9 チューブ固定部材
18 緩衝材
3 補剛材
4 チューブ
5 充填材
7 粘着材
8 外側鋼管
9 チューブ固定部材
18 緩衝材
Claims (7)
- 鉄骨ブレースに補剛材が外装されることで前記鉄骨ブレースの座屈が防止される鉄骨ブレースの補剛構造において、
前記補剛材が、前記鉄骨ブレースに螺旋状に巻き付けられたチューブ内に硬化性流動体からなる充填材が充填された構成からなることを特徴とする鉄骨ブレースの補剛構造。 - 請求項1記載の鉄骨ブレースの補剛構造において、
前記補剛材に外側鋼管が外装されていることを特徴とする鉄骨ブレースの補剛構造。 - 請求項1または2記載の鉄骨ブレースの補剛構造において、
前記チューブに繊維補強が施されていることを特徴とする鉄骨ブレースの補剛構造。 - 請求項1から3のいずれか記載の鉄骨ブレースの補剛構造において、
前記鉄骨ブレースと前記補剛材との間に緩衝材が介在されていることを特徴とする鉄骨ブレースの補剛構造。 - 鉄骨ブレースに補剛材が外装されることで前記鉄骨ブレースの座屈が防止される鉄骨ブレース補剛構造の施工方法において、
前記鉄骨ブレースにチューブを螺旋状に巻き付けた後、該チューブ内に硬化性流動体からなる充填材を充填することで、前記補剛材を形成することを特徴とする鉄骨ブレース補剛構造の施工方法。 - 請求項5記載の鉄骨ブレース補剛構造の施工方法において、
前記鉄骨ブレースの補剛範囲の両端位置にチューブ固定部材をそれぞれ設置し、
該チューブ固定部材に、前記鉄骨ブレースに巻き付ける前記チューブの両端をそれぞれ固定させることを特徴とする鉄骨ブレース補剛構造の施工方法。 - 請求項5または6記載の鉄骨ブレース補剛構造の施工方法において、
前記チューブを前記鉄骨ブレースに巻き付ける際、粘着材を介して前記チューブを前記鉄骨ブレースに巻き付けることを特徴とする鉄骨ブレース補剛構造の施工方法。
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