JP2008006080A - 蓄煙システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】室外への避難口1を設けてある室内2で発生する煙を蓄煙する蓄煙システムであって、室内で発生する煙を、避難口から遠ざかる方向に誘導可能な誘導手段12を介して、避難口から遠ざかる側に蓄煙可能な蓄煙空間13を設けてある。
【選択図】図1
Description
従来の蓄煙システムでは、天井裏空間を蓄煙空間として利用できるように、多数の貫通孔を形成してある天井板で室内上部を覆って、火災時に室内で発生した煙を、それらの貫通孔を通して、天井裏空間に流入させている(例えば、特許文献1参照)。
ちなみに、図9,図10に示すように、平面視で略矩形に構築してある外壁3,4の内側を上下の階層に区画する床スラブ5を、多数の中空部9を一方向に連続的に、かつ、略一定間隔で水平方向に並設してあるボイドスラブ(中空スラブ)で構成して、このボイドスラブ5の下面側を下側室内2に臨ませ、各階の空間を仕切り壁6で室内2側と廊下7側とに仕切るとともに、室内2から室外(廊下)7への避難口としての出入り口1を仕切り壁6に設け、室内2側のボイドスラブ部分に、中空部9を下側室内2に連通する多数の煙導入口14を略一定間隔で各中空部9毎に形成して、室内2で火災時に発生した煙を、それらの煙導入口14を通して中空部9に流入させて、室内上部を天井板で覆って蓄煙空間を形成するような手間を掛けずに、ボイドスラブ5の各中空部9を蓄煙空間13として利用することも考えられる。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、避難口から室外に安全に避難できる時間や、初期の消火活動を行える時間を確保し易い蓄煙システムを提供することを目的とする。
室内で発生する煙を、避難口から遠ざかる方向に誘導して、避難口から遠ざかる側の蓄煙空間に蓄煙することができるので、発生した煙が避難口近くに拡がり難いとともに、その発生元にも滞留し難くなり、避難口から室外に安全に避難できる時間や、初期の消火活動を行える時間を確保し易い。
室内の天井側に臨ませるスラブをボイドスラブで構成し、そのボイドスラブにおける下面に、ボイドスラブ内の筒状中空部に連通する煙導入口を形成するとともに、避難口から遠ざかる側のボイドスラブ端面に、筒状中空部と蓄煙空間とを連通する排煙口を形成して誘導手段を構成してあるので、室内で発生する煙を、ボイドスラブ内の筒状中空部を利用した簡単な構造で、避難口から遠ざかる側の設けた蓄煙空間に確実に誘導することができる。
避難口から遠ざかる側に設けてある蓄煙空間を室内の上部に形成し、室内で発生する煙をその蓄煙空間に誘導可能なファンを設けて、避難口から遠ざかる方向に誘導可能な誘導手段を構成してあるので、室内の状況を把握し易い状態に維持しながら蓄煙し易く、安全な避難行動や初期の消火活動を行い易い。
避難口から遠ざかる側に設けてある蓄煙空間を、室内の上部に、上下方向に沿う仕切りを隔てて他の空間と区画して形成して、その仕切りに、室内で発生する煙を蓄煙空間に流入させる貫通孔を形成してあるので、蓄煙空間に流入した煙が、仕切りで隔てられた他の空間に流出し難い。
〔第1実施形態〕
図1,図2は、室外(廊下)7への避難口1を設けてある室内2で発生する煙を蓄煙する本発明による蓄煙システムを設置してある鉄筋コンクリート造りの建物の内部を示し、平面視で略矩形に構築してある外壁3,4の内側を鉄筋コンクリート製床スラブ5で上下階に区画して、各階の空間を仕切り壁6で室内2側と廊下7側とに仕切り、室内2から室外(廊下)7への避難口としての出入り口1を仕切り壁6に設け、各床スラブ5の上面側に床材8を設置してある。
図3は、本発明による蓄煙システムの別実施形態を示し、排煙口16近くの各中空部9内に、中空部9に流入した煙を蓄煙空間13に誘導可能なファン17を設けるとともに、室内2で発生した煙を感知する煙感知器18と、設定量以上の煙を煙感知器18が感知するとファン17を駆動させる制御装置19とを備えた誘導手段12を設置してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図4,図5は、本発明による別実施形態の蓄煙システムを設置してある建物の内部を示し、各床スラブ5を、廊下側外壁3に一体に構築してある廊下側梁10と、室内側外壁4に一体に構築してある室内側梁11とに亘って一体に構築し、各階の空間を仕切り壁6で室内2側と廊下7側とに仕切り、室内2側の各床スラブ5の下面側に天井板20を設けて天井裏空間21を形成してある。
その他の構成は第1実施形態と同様である。
図6は、本発明による蓄煙システムを設置してある建物内部の別実施形態を示し、室内側外壁4近くに上下方向に沿う間仕切り23を設けて、間仕切り23と室内側外壁4との間の室内上部に、間仕切り23を隔てて他の空間と区画してある蓄煙空間13を形成してあるとともに、仕切り壁6と間仕切り23との間の室内上部に天井板20を設けて天井裏空間21を形成し、間仕切り23の上部に天井裏空間21と蓄煙空間13とを連通する煙流入用の貫通孔24を形成してある。
その他の構成は第3実施形態と同様である。
図7は第4実施形態の変形例を示し、間仕切り23に代えて防煙垂れ壁25を設けて、防煙垂れ壁25と室内側外壁4との間に蓄煙空間13を設け、ファン17と煙感知器18及び制御装置19の設置を省略してある。
その他の構成は第4実施形態と同様である。
図8は第4実施形態の変形例を示し、間仕切り23に代えて、室内2を必要に応じてシャッター板26で区画するシャッター装置27を設けるとともに、室内2で発生した煙を感知する煙感知器18と、設定量以上の煙を煙感知器18が感知するとファン17を駆動させるとともに、シャッター板26が下降するようにシャッター装置27を駆動させる制御装置19とを設置して、室内2で煙が発生すると、シャッター板26を下降させて、シャッター板26と室内側外壁4との間に蓄煙空間13を形成できるように構成してある。
その他の構成は第4実施形態と同様である。
2 室内
5 ボイドスラブ
7 室外
9 中空部
12 誘導手段
13 蓄煙空間
14 煙導入口
15 ボイドスラブ端面
16 排煙口
17 ファン
23 仕切り
24 貫通孔
Claims (4)
- 室外への避難口を設けてある室内で発生する煙を蓄煙する蓄煙システムであって、
前記室内で発生する煙を、前記避難口から遠ざかる方向に誘導可能な誘導手段を介して、前記避難口から遠ざかる側に蓄煙可能な蓄煙空間を設けてある蓄煙システム。 - 前記室内の天井側に臨ませるスラブをボイドスラブで構成するとともに、
前記誘導手段を構成するに、
前記ボイドスラブにおける下面に、前記ボイドスラブ内の筒状中空部に連通する煙導入口を形成するとともに、前記避難口から遠ざかる側のボイドスラブ端面に、前記筒状中空部と前記蓄煙空間とを連通する排煙口を形成して構成してある請求項1記載の蓄煙システム。 - 前記蓄煙空間を前記室内の上部に形成してあり、
前記誘導手段を、前記室内で発生する煙を前記蓄煙空間に誘導可能なファンを設けて構成してある請求項1又は2記載の蓄煙システム。 - 前記蓄煙空間を、前記室内の上部に、上下方向に沿う仕切りを隔てて他の空間と区画して形成してあり、
その仕切りに、前記室内で発生する煙を前記蓄煙空間に流入させる貫通孔を形成してある請求項1〜3のいずれか1項記載の蓄煙システム。
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JP2006179692A JP4758838B2 (ja) | 2006-06-29 | 2006-06-29 | 蓄煙システム |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2018164610A (ja) * | 2017-03-28 | 2018-10-25 | 三菱電機ビルテクノサービス株式会社 | 空調制御装置 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH06313342A (ja) * | 1993-04-28 | 1994-11-08 | Mitsui Constr Co Ltd | 設備機能を有するボイドスラブ |
JP2001349591A (ja) * | 2000-06-05 | 2001-12-21 | Shimizu Corp | 加圧防煙システム |
JP2002143332A (ja) * | 2000-11-07 | 2002-05-21 | Unitika Glass Fiber Co Ltd | ベランダ用遮煙装置及びこの遮煙装置を備えたベランダ |
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JPH06313342A (ja) * | 1993-04-28 | 1994-11-08 | Mitsui Constr Co Ltd | 設備機能を有するボイドスラブ |
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