<全体の構成>
図1は、本発明の実施例に係る遊技台としてのスロットマシン100の外観を示す正面図である。
スロットマシン100は、本体101に前面扉201を開閉可能に蝶着して構成してある。スロットマシン100の内部には、複数種類の絵柄が施された複数のリールを備えた可変表示装置1000が配設してある。また、可変表示装置1000の上方には、液晶表示装置180が配設されている。
可変表示装置1000は、後述の主制御部300によって遊技の結果に対応して表示制御が行われる。また、液晶表示装置180は、後述の主制御部300からの制御命令を受けた副制御部400からの制御命令を受けた液晶画面制御部500によって表示制御が行われている。そして、可変表示装置1000は、遊技結果としての絵柄表示が行われ、遊技者は可変表示装置1000を観察することで入賞の有無を直接的に確認することができるようになっている。
一方、液晶表示装置180は、可変表示装置1000が表示する入賞絵柄の組み合わせとは異なる絵柄を表示する。即ち、副制御部400からの制御命令を受けて多様な表示態様で種々の情報を表示することにより、遊技者に指示を与えたり、遊技を盛り上げる。なお、本体101の両サイドには、取手部101cが設けられ、スロットマシン100の運搬の際に利用される。
次に、可変表示装置1000について簡単に説明する。可変表示装置1000は、前面扉201の上部前面に、リール表示窓113を介して設けられている。リール表示窓113の正面から見ると可変表示装置1000はリール110〜112で構成されている。これに施された絵柄がリール表示窓113から縦方向に3つ見えるようになっている。つまり、全リール110〜112が停止した場合、遊技者は、3×3の合計9個の絵柄を見ることができる。これらのリール110〜112が回転し、停止することにより、様々な絵柄の組み合せがリール表示窓113に表示されることになる。なお、本実施例では、3個のリールを備えるものとしたが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
各リール110〜112の裏側には、リール表示窓113上に表示される個々の絵柄を照らすためのバックライト(図示せず)が配置されている。バックライトは、例えば、7色(赤、緑、青紫の三原色と、白色等をはじめとするこれらの混合色)の光を発することが可能であり、各原色に対応したLED等を含んで構成される。
入賞ライン表示ランプ120は、遊技毎に有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン114は、スロットマシン100に投入された遊技媒体(本実施例ではメダルを想定する。)の枚数によって変化する。例えば、図1に示すように5本の入賞ライン114を有する場合、メダルを1枚投入したときは中段の水平入賞ライン、2枚投入したときは、上段の水平入賞ラインおよび下段の水平入賞ラインを加えた3つの入賞ライン、3枚投入したときは更に2本の斜めの入賞ラインを加えた5ラインが有効となり、有効な入賞ライン114上に揃った絵柄の組み合せにより入賞が判断されることとなる。勿論、入賞ラインの数は5本に限定されるものではない。
スタートランプ121は、リール110〜112が回転することができる状態にあることを遊技者に知らせるランプである。再遊技ランプ122は、入賞役である再遊技に入賞したとき(例えば、リプレイ−リプレイ−リプレイ等の再遊技絵柄の組み合せが入賞ライン114上に揃ったとき)、遊技者へ次の遊技が再遊技であることを知らせるランプである。再遊技の場合、次遊技において遊技媒体であるメダルの投入が免除される。
告知ランプ123は、特別な入賞役(例えば、ビッグボーナス(BB)やレギュラーボーナス(RB))に内部当選した状態にあることを遊技者に報知するランプである。メダル投入ランプ127は、遊技開始にあたって遊技者にメダルの投入が必要であることを報知するランプである。
メダル投入枚数表示ランプ126は、遊技者が投入したメダル枚数を表示するランプである。本実施例では、1回の遊技に最大3枚までメダル投入できるので、縦に配置した3つのランプを用いてメダル投入枚数を表示している。無論、ランプで表示する他に7セグメント表示器等で直接メダル投入枚数を表示しても良い。
払出枚数表示器124は、メダルの払い出しのある何らかの入賞役に入賞したとき、遊技者へ払い出されるメダルの枚数を表示する表示器である。遊技回数表示器125は、ビッグボーナスゲーム中の一般ゲームの回数等を表示する表示器である。貯留枚数表示器128は、電子的に貯留(クレジット)しているメダルの枚数を表示する表示器である。
メダル投入ボタン133、132は、貯留されたメダルをスロットマシン100へ電子的に投入するための投入ボタンであり、いわゆるベットボタンと呼ばれているものである。本実施例では、最大メダル投入ボタン133(いわゆるマックスベットボタン)と、1回押下するごとに1枚のメダルを投入する1枚メダル投入ボタン132とを有し、これらのボタンのいずれかを押下することにより遊技に必要な1〜3枚のメダルがスロットマシン100へ電子的に投入される。2枚のメダルを投入する場合は、1枚メダル投入ボタン132を2回押下することとなる。投入されたメダル枚数分は、現在の貯留枚数から減算されて残枚数が貯留枚数表示器128に表示される。
メダル投入口ブロック134は、遊技を開始するに当たって遊技者が直接メダルを投入するための開口を有する(なお、以下メダル投入口134ということがある)。メダルを直接投入した際に、メダル投入口直下にあるメダルセレクターユニット(図示せず)内にメダルが詰まってしまった場合は、メダルキャンセルスイッチ134aを操作することによってメダルの詰まりを解消させる。スタートレバー130は、遊技の開始操作として、リール110〜112の回転を開始させるレバー型のスイッチである。
ストップボタンユニット136には、3つのストップボタン136a〜136cが設けられている。各ストップボタンは、押下することによって対応するリール110〜112を停止させるボタン型のスイッチである。左ストップボタン136aを操作することによって左リール110が、中ストップボタン136bを操作することによって中リール111が、右ストップボタン136cを操作することによって右リール112がそれぞれ停止する。
各ストップボタンの内部にはランプ(図示せず)が設けられており、スタートレバー130が操作された後、リール110〜112の停止操作が可能な状態になると全ランプが点灯し、遊技者に停止操作が可能になったことを報知する。各ストップボタンのランプは各ストップボタンが押下される毎に消灯する。無論、停止操作可能な状態とその他の状態とでランプの発光色を変化させるように構成することもできる。
精算ボタン138は、遊技者が獲得したメダルを精算して排出する精算処理を行う場合に押下されるボタンである。なお、精算ボタン138は、遊技者がメダル投入口ブロック134から投入したメダルのうち所定枚数(例えば3枚)以上のメダルまたは入賞により獲得したメダルを最大50枚まで貯留するか否かを切換える場合にも使用され、例えば、一回精算ボタン138が押下されて精算処理が行われると、非貯留モードが設定され、もう一度精算ボタン138が押下されると、貯留モードが設定される。ここに、メダルの貯留とは、メダルを直接払い出さずに、電子的にその枚数を後述する制御部に一時記憶しておくことを意味する。
キー孔139は、扉開閉用のキーを差し込む孔で、キーを差し込んで時計方向に回すとロックが解除され、スロットマシン100の前面扉201を開けることができる。メダル排出口165は、メダルを排出するための開口であり、入賞時に払い出されるメダルはここから排出される。排出されたメダルは、受皿160に溜まるようになっている。
上部ランプ190、サイドランプ151,151、中央ランプ152,152、腰部ランプ153,153、下部ランプ154,154は、遊技を盛り上げるための演出用のランプであり、遊技状態に応じて点灯/消灯/点滅する。また、図示を省略したタイトルパネルランプによりタイトルパネル140を照明する。本実施例では、受皿160を透光性材料で構成し、受皿取り付け面からランプ光を入射させることで上記演出用のランプと同様の効果を発揮させるように構成している。また、受皿160には、着脱可能に構成した灰皿ユニット170が設けられている。
なお、上部ランプ190の近傍の左右にスピーカーの音孔(図示せず)を設けている。また、ストップボタンユニット136の直下に背面スピーカーからの効果音を出力するための音孔が設けられている。背面スピーカーの音孔には、装飾が施されたスピーカーカバー173が装着され、ここから遊技の効果音が出力される。
次に、図2、図3を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。スロットマシン100の制御部は、遊技の中枢部分を制御する主制御部300と、主制御部300より送信された信号に応じて各種機器を制御する副制御部400と、から構成されている。
<主制御部の構成>
先ず、図2を用いて、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御するための演算処理装置であるCPU310や、CPU310が各ICや各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、その他、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路314は、水晶発振器311から発振されたクロックを分周してCPU310に供給する回路である。例えば、水晶発振器311の周波数が12MHzの場合に、分周後のクロックは6MHzとなる。CPU310は、クロック補正回路314により分周されたクロックをシステムクロックとして受け入れて動作する。
また、CPU310には、後述するセンサやスイッチの状態を常時監視するための監視周期やモータの駆動パルスの送信周期を設定するためのタイマ回路315がバスを介して接続されている。CPU310は、電源が投入されると、データバスを介してROM312の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路315に送信する。
タイマ回路315は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU310に送信する。CPU310は、この割込み要求を契機に、各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、CPU310のシステムクロックを6MHz、タイマ回路315の分周値を1/256、ROM312の分周用のデータを44に設定した場合、この割り込みの基準時間は、256×44÷6MHz=1.877msとなる。
CPU310には、各ICを制御するためのプログラム、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶しているROM312や、一時的なデータを保存するためのRAM313が接続されている。これらのROM312やRAM313については他の記憶手段を用いてもよく、この点は後述する各制御部においても同様である。
また、CPU310には、外部の信号を受信するための入力インタフェース360が接続され、割込み時間ごとに入力インタフェース360を介して、メダル受付センサ320、スタートレバーセンサ321、ストップボタンセンサ322、メダル投入ボタンセンサ323、精算/貯留スイッチ324の状態を検出し、各センサを監視している。
メダル受付センサ320は、メダル投入口134の内部の通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバーセンサ321は、スタートレバー130に設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタンセンサ322は、各々のストップボタン136a乃至136cに設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
メダル投入ボタンセンサ323は、メダル投入ボタン132、133のそれぞれに設置されており、RAM313に電子的に貯留されているメダルを遊技用のメダルとして投入する場合の投入操作を検出する。たとえば、CPU310は、メダル投入ボタン132に対応するメダル投入センサ323がHレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを1枚投入し、メダル投入ボタン133に対応するメダル投入センサ323がHレベルになった場合に、電子的に貯留メダルを3枚投入する。なお、メダル投入ボタン133が押された際、貯留されているメダル枚数が2枚の場合は2枚投入され、1枚の場合は1枚投入される。
精算/貯留スイッチ324は、精算ボタン138に設けられている。精算ボタン138が一回押されると、貯留されているメダルを精算し、もう一回押されると、払い出されるメダルが電子的に貯留される貯留モードとなる。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
CPU310には、さらに、入力インタフェース361、出力インタフェース370、371がアドレスデコード回路350を介してアドレスバスに接続されている。CPU310は、これらのインタフェースを介して外部のデバイスと信号の送受信を行っている。
入力インタフェース361には、インデックスセンサ325が接続されている。インデックスセンサ325は、具体的には、各リール110乃至112の取付台の所定位置に設置されており、リールに設けた遮光片がこのインデックスセンサ325を通過するたびにHレベルになる。CPU310は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
出力インタフェース370には、リールを駆動させるためのリールモータ駆動部330と、賞としてメダルを払い出す所謂ホッパー(図示せず)のモータを駆動するためのホッパーモータ駆動部331と、遊技ランプ340(具体的には、入賞ライン表示ランプ120、スタートランプ121、再遊技ランプ122、告知ランプ123、メダル投入ランプ127等)と、7セグメント表示器341(払出枚数表示器124、遊技回数表示器125、貯留枚数表示器128等)が接続されている。
また、CPU310には、乱数発生回路317がデータバスを介して接続されている。乱数発生回路317は、水晶発振器311及び水晶発振器316から発振されるクロックに基いて、一定の範囲内で値をインクリメントし、そのカウント値をCPU310に出力することのできるインクリメントカウンタであり、入賞役の内部抽選をはじめ各種抽選処理に使用される。本実施例における乱数発生回路317は、2つの乱数カウンタを備えている。例えば、水晶発振器311のクロック周波数を用いて0〜65535までの値をインクリメントするカウンタと、水晶発振器316のクロック周波数を用いて0〜16777215までの値をインクリメントするカウンタが備えている。
また、CPU310のデータバスには、副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェース371が接続されている。
<副制御部の構成>
次に、図3を用いて、スロットマシン100の副制御部400について説明する。副制御部400は、主制御部300より送信された主制御コマンド等に基づいて副制御部400の全体を制御する演算処理装置であるCPU410や、CPU410が各IC、各回路と信号の送受信を行うためのデータバス及びアドレスバスを備え、以下に述べる構成を有する。
クロック補正回路414は、水晶発振器411から発振されたクロックを補正し、補正後のクロックをシステムクロックとしてCPU410に供給する回路である。
また、CPU410にはタイマ回路415がバスを介して接続されている。CPU410は、所定のタイミングでデータバスを介してROM412の所定エリアに格納された分周用のデータをタイマ回路415に送信する。タイマ回路415は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに、割り込み要求をCPU410に送信する。CPU410は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
CPU410には、副制御部400の全体を制御するための命令及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータが記憶されたROM412や、データ等を一時的に保存するためのRAM413が各バスを介して接続されている。
また、CPU410には、外部の信号を送受信するための入出力インタフェース460が接続されており、入出力インタフェース460には、各リール110乃至112の絵柄を背面より照明するためのバックライト420、前面扉201の開閉を検出するための扉センサ421、RAM413のデータをクリアにするためのリセットスイッチ422が接続されている。
CPU410には、データバスを介して主制御部300から主制御コマンドを受信するための入力インタフェース461が接続されており、入力インタフェース461を介して受信したコマンドに基づいて、遊技全体を盛り上げる演出処理等が実行される。
また、CPU410のデータバスとアドレスバスには、音源IC480が接続されている。音源IC480は、CPU410からの命令に応じて音声の制御を行う。また、音源IC480には、音声データが記憶されたROM481が接続されており、音源IC480は、ROM481から取得した音声データをアンプ482で増幅させてスピーカ483から出力する。
CPU410には、主制御部300と同様に、外部ICを選択するためのアドレスデコード回路450が接続されており、アドレスデコード回路450には、主制御部300からのコマンドを受信するための入力インタフェース461、液晶画面制御部500からの信号を入力するための入力インタフェース471、時計IC423、7セグメント表示器440への信号を出力するための出力インタフェース472が接続されている。
時計IC423が接続されていることで、CPU410は、現在時刻を取得することが可能である。7セグメント表示器440は、スロットマシン100の内部に設けられており、たとえば副制御部400に設定された所定情報を店の係員等が確認できるようになっている。
更に、出力インタフェース470には、デマルチプレクサ419が接続されている。デマルチプレクサ419は、出力インタフェース470から送信された信号を各表示部等に分配する。即ち、デマルチプレクサ419は、CPU410から受信されたデータに応じて上部ランプ190、サイドランプ151、中央ランプ152、腰部ランプ153、下部ランプ154、リールパネルランプ129、タイトルパネルランプ141、受皿ランプ210、払出口ストロボ171を制御する。なお、リールパネルランプ129はリールパネルを照明するランプであり、タイトルパネルランプ141はタイトルパネル140を照明するランプであり、払出口ストロボ171は、メダル払出口165の内側に設置されたストロボタイプのランプであり、受皿ランプ210は受皿160を照明するランプであるが、図1においては表記されていない。
なお、CPU410は、液晶画面制御部500への信号送信は、デマルチプレクサ419を介して実施する。逆に、CPU410は、入力インタフェース471を介して液晶画面制御部500からの信号を受信する。すなわち、CPU410は、デマルチプレクサ419と入力インタフェース471を介して液晶画面制御部500と双方向通信を行う。
<可変表示装置>
次に、可変表示装置1000の概略について説明する。図4は、リール表示窓113の裏側に配置されているリール110乃至112(以下、これらの各リールをリールユニット1001という)を備える可変表示装置1000の斜視図である。また、図5は、可変表示装置1000に設けるリールユニット1001を示し、(a)はリールユニット1001の側面図、(b)はリールユニット1001の正面図である。更に、図6は、リールユニット1001の分解斜視図である。
図示の可変表示装置1000は、3個のリールユニット1001から構成してある。即ち、図4に示すように、可変表示装置1000は、上向きに開いたほぼコ字状のフレーム1100に、3個のリールユニット1001が列設してあり、上方の開いた部分を横板1101によって連結している。また、フレーム1100の上部後方には、各リールユニット1001を制御するための制御基板を備える制御ユニット1200が設けてある。
リールユニット1001は、例えば、図6に示すように、上下端にほぼL字状の連結部1311及び取付台座部1312を有するブラケット1300と、駆動源であるモータ1410と、複数の絵柄を配置した回転体であるリール本体1500(以下、リール1500と略称することがある)と、このリール1500の基準位置を検出するセンサ手段1600と、図示していないバックライト等を主な構成部材とし、これらの部材がブラケット1300に取り付けられている。
回転体としてのリール1500、即ちリール本体1500は、複数の絵柄を配置して円筒状に繋いだリール帯1510と、このリール帯1510の両側端を挟むようにする第1リム部材1520及び第2リム部材1530とからなる。第1リム部材1520は、モータ1410を接続する中央部分のハブ部1521と、前記リール帯1510の一側縁が止着される周囲のリム部1522と、前記ハブ部1521と前記リム部1522とを結ぶように、前記ハブ部1521から放射状に延びる4本のアーム部1523と、からなる。一方、第2リム部材1530は、前記リール帯1510の他側縁を支えるリム部1531を備えたリング上の部材である。なお、これらの部材には、適宜に空間部や薄肉部を設けて軽量化を図るように構成してある。
前記したように構成したリール本体1500を、駆動源であるモータ1410の回転軸1411に固定する。例えば、リール本体のハブ部1521の中央に開設した取付孔1521aに通した固定ネジ1525を、回転軸1411の先端部分のネジ孔に螺合させて固定する。
リールユニット1001を可変表示装置1000のフレーム1100に取り付けるためのブラケット1300は、金属板を折曲して形成した部材であって、例えば、図5や図6において、起立状態に位置する。このブラケット1300は、ほぼ平板状に形成した基板部1310の上端部に、側方に向けてL字状に延出する連結部1311を有し、また前記基板部1310の下端部に、側方に向けてL字状に延出する取付台座部1312を有し、更に前記取付台座部1312の前縁には係止縁部1313が下向きに延出している。そして、基板部1310には、適宜に開口部が設けてあり、必要に応じて補強用のリブを設けたり、位置決め用或いは取付用の孔が適宜に設けてある。
また、ブラケット1300には、リール1500の基準位置を検出するためのセンサ手段1600が取付けてある。このセンサ手段1600は、例えばフォトセンサ1610であり、前記アーム部1523の1本に取り付けた遮光片1524がフォトセンサ1610の光軸を横切るように構成してある。そして、リール1500が1回転する毎に、遮光片1524がフォトセンサ1610によって検出され、検出後のモータ1410の駆動量、例えばパルスモータならば駆動パルス数に基づいて、表示する絵柄を特定するようになっている。そして、このセンサ手段1600が、制御部の説明で示したインデックスセンサ325を構成する。
回転体としてのリール1500、即ちリール本体1500を、回転駆動するためのモータ1410は、前記したように、例えばパルスモータであるが、他の駆動形式を有する駆動モータを使用してもよい。
本発明に係る可変表示装置1000においては、回転体であるリール1500に働く慣性力によってリール1500が振動しないようにする振動吸収手段が設けてある。即ち、図示の実施例では、モータ1410を固定したモータ固定板1400とブラケット1300との間に、振動吸収手段を介在させている。なお、モータ1410とモータ固定板1400とは一体状態にあるので、これらをモータ或いはモータ自体ということがある。
振動吸収手段は、モータ1410を固定したモータ固定板1400を、可変表示装置1000のフレーム1100に固定するためのブラケット1300に対して、回転可能に支持する支持部材と、モータ自体の振動を減衰させる弾性部材と、から構成してある。具体的には、図7及び図8に示す実施例においては、先ず、図示していないネジ止め手段や接着手段等によって、モータ1410をモータ固定板1400に固定して一体とする。次に、モータ固定板1400を、上下方向のほぼ中心線上に設けた回転支軸Pを支点にして回転自在となるように支持する支持部材を設ける。このため、この実施例においては、前記回転支軸Pを形成すると共に、モータ固定板1400とブラケット1300との間隔を所定の間隔に保つために、金属製のスペーサ1710を前記支持部材としてモータ固定板1400とブラケット1300との間に介在させている。
そして、このスペーサ1710の先端側の小径部分1711を、モータ固定板1400に開設した軸孔1401に回転自在に嵌合させ、スペーサ1710の後端側の小径部分1712をブラケット1300に開設した受孔1320に嵌合させている。また、スペーサ1710の先端側の小径部分1711には、抜け止めとして、いわゆるEリング1713を嵌着している。従って、モータ固定板1400は、スペーサ1710の先端側の小径部分1711を回転支軸Pとして、左右に所定の角度回転可能に支持される。
更に、この実施例においては、前記金属製のスペーサ1710とモータ固定板1400との間、及びモータ固定板1400とEリング1713との間に、樹脂製のスペーサ、いわゆるワッシャ1714を介在させている。このため、モータ固定板1400が樹脂製のワッシャ1714、1714によって挟まれる形になっているので、モータ固定板1400が回転支軸Pを中心にして回転するときの抵抗が低減される。
そこで、図面に示す実施例においては、モータ自体の振動を減衰させる弾性部材を介在させている。即ち、図示の実施例においては、弾性部材としてコイルスプリング1721を、モータ固定板1400とブラケット1300との間に介在させている。具体的には、コイルスプリング1721の一端を、モータ固定板1400に開設した一対の係止孔1421に係止させ、他端を、ブラケット1300に開設した一対の止め孔1321に係止させて、モータ固定板1400がコイルスプリング1721の弾性変形範囲内で回転するように構成してある。
従って、弾性部材として設けたコイルスプリング1721により、モータ1410の回転駆動を停止したときに、回転体であるリール1500に発生する慣性力に起因する回転体の振動を吸収することができる。言い換えると、リール150が振動してしまい、リール1500による表示が振れることがない。そして、リール1500が停止するときの挙動を煩わしく感じることがなく、遊技者の遊技意欲を減退させたり、遊技者に不信感を抱かせることがない。
また、図面に示す実施例においては、モータ固定板1400とブラケット1300との間に、第2の弾性部材を介在させている。この第2の弾性部材は、例えば、三次元方向の振動を吸収可能な、いわゆる防振ゴムからなる防振部材1730である。そこで、第2の弾性部材を設けた実施例によれば、モータ自体の振動をより効率的に減衰させることが可能になる。
例えば、図5及び図6に構図を示すリールユニット1001においては、回転するリール1500の軽量化が図られているが、リール1500には依然として質量が存在する。このため、図8(a)に示すように、モータ1410を矢印方向に駆動してリール1500を回転させ、所定のタイミングで停止させると、リール1500には慣性力が働き、モータ1410の駆動を停止しても、リール1500が回り続ける現象が生じる。このため、モータ1410の駆動を停止すると、図8(b)に示すように、モータ固定板1400が、前記スペーサ1710ーの先端側の小径部分1711を回転支軸Pとして、同図に実線で示す位置まで、回転する。
このとき、前記した弾性部材であるコイルスプリング1721が引っ張られるため、このコイルスプリング1721による付勢によって、モータ固定板1400が所定の位置に戻され、この位置を維持するようになる。
また、同様に、第2の弾性部材である防振部材1730によっても、モータ固定板1400の回転及び振動が減衰され、所定の位置を維持するように作用する。なお、防振ゴムによれば、モータ1410の回転方向及びその反転方向ばかりではなく、軸線方向の振動を減衰することが可能で、即ち3方向の振動を減衰させることができる。
このように、弾性部材を設けることによって、回転体であるリール1500の振動を吸収して、モータ1410に負荷が掛り難く構成すると、モータの小型化が可能になって、コストの削減も期待できる。また、負荷が掛り難いと、故障の発生も防止可能になり、メンテナンス面の効果も発揮される。
なお、この実施例では、リール1500を起立状態で縦方向に回転するように構成しているが、リール1500を寝かせた状態で水平方向に回転させるように構成してもよい。
図9に示す実施例では、回転支軸Pに減摩手段としてベアリング1715を設けている。このように、ベアリング1715を設けることにより、回転支軸Pを支点とするモータ固定板1400の回転を円滑にすると、モータ1410が停止したときにリール1500に発生する慣性力に伴うモータ固定板1400の回転を円滑に行うことができる。そして、この実施例においては、円滑となったモータ固定板1400の回転を、弾性部材であるコイルスプリング1721、及び第2の弾性部材である防振部材1730により、一気に吸収、減衰させるものである。なお、この実施例において、前記した実施例と同じ機能を備える部材には、同一符号を付けて説明を省略する。
この実施例によっても、モータ1410の回転駆動を停止したときに、リール1500に発生する慣性力に基づくモータ自体の振動を吸収、減衰することができる。また、リール1500に発生する慣性力が、モータ1410側に伝達し難くなる。
図10に示す実施例では、モータ固定板1400の上方部分には、モータ固定板1400の回転支軸Pを形成すると共に、モータ固定板1400とブラケット1300との間隔を所定の間隔に保つために、金属製のスペーサ1710(第1スペーサ1710−1)をモータ固定板1400とブラケット1300との間に介在させている。即ち、この第1スペーサ1710−1の先端側の小径部分1711(以下、ピン1711と略称することがある。)を、モータ固定板1400に開設した軸孔1401に回転自在に嵌合させ、第1スペーサ1710−1の後端側の小径部分1712をブラケット1300に開設した受孔1320に嵌合させている。また、第1スペーサ1710−1のピン1711には、抜け止めとして、いわゆるEリング1713を嵌着している。更に、この実施例においては、前記金属製のスペーサ1710とモータ固定板1400との間、及びモータ固定板1400とEリング1713との間に、樹脂製のスペーサ、いわゆるワッシャ1714を介在させている。このため、モータ固定板1400が樹脂製のワッシャ1714、1714によって挟まれる形になっているので、モータ固定板1400が回転支軸Pを中心にして回転するときの抵抗が低減される。
一方、モータ固定板1400の下方部分には、モータ1410の回転軸1411を支点にして、前記ピン1711による回転支軸Pと対称となる位置に、貫通孔1422を開設している。この貫通孔1422は、前記回転支軸P、即ち上側の第1スペーサ1710−1のピン1711を中心とする円弧上に位置している。また、貫通孔1422には、下側に位置する金属製のスペーサ1710(第2スペーサ1710−2)のピン1711を挿入し、ピン1711の先端に抜け止めとしてEリング1713を嵌着することにより、モータ固定板1400が脱落しないように取り付ける。なお、この下側の金属製の第2スペーサ1710−2についても樹脂製のワッシャ1714を嵌着している。従って、モータ固定板1400は、前記上側の第1スペーサ1710−1のピン1711を回転支軸Pとし、下側の第2スペーサ1710−2のピン1711が遊嵌する貫通孔1422の範囲内で、回転可能である。
また、この実施例においても、モータ固定板1400とブラケット1300との間には、弾性部材として防振ゴムからなる防振部材1730を介在させる。このため、モータ1410の回転駆動が停止したときに、リール1500に発生する慣性力に基づく、回転体であるリール1500の回転及びモータ自体の振動を、前記防振部材1370によって吸収、減衰することが可能である。また、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図11に示す実施例は、前記した図10に示す実施例において、上側に位置する金属製の第1スペーサ1710−1によって形成した回転支軸Pに、ベアリング1715を設けている。なお、この実施例において、前記した実施例と同じ機能を備える部材には、同一符号を付けて説明を省略する。
この実施例によれば、ベアリング1715を設けることにより、回転支軸Pを支点にするモータ固定板1400の回転を円滑にすることができ、モータ1410が停止したときにリール1500に発生する慣性力に伴うモータ固定板1400の回転を円滑に行い、この円滑となったモータ固定板1400の回転を、弾性部材として設けた防振ゴムよりなる防振部材1730により、一気に吸収、減衰させることができる。従って、モータ1410の回転駆動が停止したときに、リール1500に発生する慣性力に基づく、回転体であるリール1500の回転及びモータ自体の振動を、前記防振部材1370によって吸収、減衰することが可能である。また、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図12に示す実施例では、図10に示した実施例とほぼ同じ構成を備えており、モータ固定板1400の下方に開設した貫通孔1422に遊嵌させた下側に位置する金属製の第2スペーサ1710−2のピン1711に、スプリングホルダー1741を設け、このスプリングホルダー1741の左右に弾性部材としてスプリング1742L及び1742Rの内端を止着している。また、各スプリング1742L、1742Rの外端を、ブラケット1300から起立しているスプリングブラケット1331にそれぞれ止着している。なお、左右のスプリング1742L、1742Rの牽引力は、同一に設定する。また、前記した図10に示した実施例と同じ構成の部材には、同一符号を付して説明を省略する。
そこで、スプリングホルダー1741は、通常、貫通孔1422の中央に位置する。一方、モータ1410を停止させたときに、リール1500が受ける慣性力により、モータ固定板1400が、回転支軸Pを支点にして、先ず回転方向と同じ方向に回動する。このとき、右側のスプリング1742Rが、引っ張られる。一方、左側のスプリング1742Lは圧縮される。従って、左右のスプリング1742L、1742Rによって、モータ固定板1400が中央に戻り、発生した慣性力を左右のスプリング1742L、1742Rによって吸収し、回転体であるリール1500の回転を吸収することができる。
この実施例によれば、リール1500に発生する慣性力を、弾性部材を構成する左右のスプリング1742L、1742Rによって吸収することができる。言い換えると、モータ自体の振動を減衰させることができる。また、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図13に示す実施例は、図12に示した実施例において、回転支軸Pをベアリング1715で支承するようにしたものである。即ち、モータ固定板1400の上側に開設した軸孔1401にベアリング1715を嵌着し、このベアリング1715に上側の第1スペーサ1710−1のピン1711を嵌合させたものである。なお、図12に示す実施例と同じ構成の部材には、同一符号を付して説明を省略する。
この実施例によれば、ベアリング1715を設けることにより、回転支軸Pを支点にするモータ固定板1400の回転を円滑にすることができ、この円滑となったモータ固定板1400の回転を、弾性部材である左右のスプリング1742L、1742Rにより吸収することができる。従って、左右のスプリング1742L、1742Rによって、リール1500に発生する慣性力を吸収することができる。そして、モータ自体の振動を減衰させることができる。また、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図14に示す実施例は、図12に示した実施例において、スプリングホルダー1741の右側に設けたスプリング1742Rを、ダンパー1751に交換したものである。即ち、右側のスプリング1742Rをダンパー1751に交換することにより、モータ固定板1400の回転をいち早く減衰させ、モータ固定板1400を中央により早く停止するように構成したものである。なお、図12に示す実施例と同じ構成の部材には、同一符号を付して説明を省略する。
この実施例によれば、モータ1410を停止したときにリール1500に発生する慣性力に伴うモータ固定板1400の急激な回転をダンパー1751によって吸収すると共に、徐々に復帰して定位置である中央にモータ固定板1400を戻すことができる。すなわち、リール1500に発生する慣性力を吸収することができる。そして、モータ自体の振動を減衰させることができる。また、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図15に示す実施例では、図14に示した実施例において、回転支軸Pをベアリング1715で支承するようにしたものである。即ち、モータ固定板1400の上方に開設した軸孔1401にベアリング1715を嵌着し、このベアリング1715に上側に位置する金属製の第1スペーサ1710−1のピン1711を嵌合させたものである。なお、図14に示す実施例と同じ構成の部材には、同一符号を付して説明を省略する。
この実施例によっても、モータ1410を停止したときにリール1500に発生する慣性力に伴うモータ固定板1400の急激な回転をダンパー1751によって吸収すると共に、徐々に復帰して定位置である中央にモータ固定板1400を戻すことができる。また、ベアリング1715により摩擦を減少させているので、ダンパー1751をより有効に機能させることが可能である。そして、リール1500に発生する慣性力を吸収することができ、モータ自体の振動を減衰させることができる。また、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図16に示す実施例では、先ず、図示していないネジ止め手段や接着手段等によって、モータ1410をモータ固定板1400に固定する。次に、モータ固定板1400を、上下方向のほぼ中心線上に設けた回転支軸Pを支点にして回転自在なように支持する。このため、この実施例においては、前記回転支軸Pを形成すると共に、モータ固定板1400とブラケット1300との間隔を所定の間隔に保つために、金属製のスペーサ1710をモータ固定板1400とブラケット1300との間に介在させている。
そして、このスペーサ1710の先端側の小径部分1711を、モータ固定板1400に開設した軸孔1401に回転自在に嵌合させ、スペーサ1710の後端側の小径部分1712をブラケット1300に開設した受孔1320に嵌合させている。また、スペーサ1710の先端側の小径部分1711には、抜け止めとして、いわゆるEリング1713を嵌着している。このとき、前記金属製のスペーサ1710とモータ固定板1400との間、及びモータ固定板1400とEリング1713との間に、樹脂製のスペーサ、いわゆるワッシャ1714を介在させている。このため、モータ固定板1400が樹脂製のワッシャ1714、1714によって挟まれる形になっているので、モータ固定板1400が回転支軸Pを中心にして回転するときの抵抗が低減される。
一方、モータ固定板1400の下方には、取付孔1402を開設し、この取付孔1402に防振ゴム製のブッシュ1760を嵌合させている。即ち、モータ固定板1400の中心線上であって、モータ1410の回転軸1411を中心として、前記回転支軸Pと対称な位置に、前記軸孔1401に比較して比較的大きな取付孔1402を開設する。この取付孔1402には、弾性部材として、防振ゴムからなり、中央にネジ挿通孔1761を有する円筒型のブッシュ1760を嵌合する。
そして、前記ブッシュ1760のネジ挿通孔1761に、止めネジ1762を挿通してブラケット1300のネジ孔1322に螺合させることにより、モータ固定板1400を所定の位置に固定する。なお、このとき、ブッシュ1760の前端面にはワッシャ1763を介在させ、止めネジ1762の頭がネジ挿通孔1761に嵌入することを防止するとよい。
この実施例によれば、モータ1410を停止させたときに、リール1500に加わる慣性力によってモータ固定板1400が、回転支軸Pを中心に回転しようとしても、モータ固定板1400の下方側がブッシュ1760を介してブラケット1300に固定されているので、モータ固定板1400の回転を防振ゴムよりなるブッシュ1760によって吸収することができる。従って、回転体であるリール1500の回転を、防振ゴムよりなるブッシュ1760によって吸収することができる。また、モータ自体の振動を減衰させることができる。更に、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図17に示す実施例では、図16に示した実施例において、回転支軸Pをベアリング1715で支承するようにしたものである。即ち、モータ固定板1400の軸孔1401にベアリング1715を嵌着し、このベアリング1715に金属製スペーサ1710のピン1711を嵌合させたものである。なお、図16に示す実施例と同じ構成の部材には、同一符号を付して説明を省略する。
この実施例よれば、回転支軸Pにベアリング1715を設けているので、モータ固定板1400が回転支軸Pを中心にして回転しようとする際の抵抗を低減することができる。また、回転体であるリール1500の回転を、防振ゴムよりなるブッシュ1760によって吸収することができる。更に、モータ自体の振動を減衰させることができる。そして、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図18に示す実施例では、モータ固定板1400の上下をブッシュ1760を介して、ブラケット1300に固定している。即ち、モータ固定板1400の中心線を通り、モータ1410の回転軸1411を中心にして対称な位置に、取付孔1402を開設し、この取付孔1402に、防振ゴムよりなるブッシュ1760を嵌着してる。このブッシュ1760は、中央にネジ挿通孔1761を有している。そこで、これらのネジ挿通孔1761に、それぞれ止めネジ1762を挿通してブラケット1300のネジ孔1322に螺合する。なお、ブッシュ1760の前端面には、ワッシャ1763が介在させてあり、止めネジ1762の頭がネジ挿通孔1761に嵌入することを防止している。
この実施例によれば、モータ1410を停止させたときにリール1500に加わる慣性力によって、モータ固定板1400が回転しようとしても、モータ固定板1400の上下に配置したブッシュ1760がその回転を緩衝する。即ち、図19(a)に示すように、モータ1410が矢印方向(反時計回り)に回転しているときは、モータ固定板1400は定位置にある。
一方、モータ1410を停止させると、図19(b)に実線で示すように、モータ1410の回転軸1411の位置を支点にして、モータ固定板1400が反時計回りに僅かに回転する。これは、モータ1410が停止したときにリール1500に加わる慣性力による。
しかし、この実施例においては、モータ固定板1400の上下を防振ゴムよりなるブッシュ1760を介して固定しているので、このブッシュ1760が変形することにより、モータ固定板1400の回転を吸収することができる。従って、この実施例によれば、回転体であるリール1500の振動を、防振ゴムよりなるブッシュ1760によって吸収することができる。また、モータ自体の振動を減衰させることができる。そして、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図20に示す実施例では、リール1500とモータ1410との間に、防振ゴムよりなる接続具1770を介在させている。この接続具1770は、一対のフランジ部1771の間に、円筒型の防振ゴムにより緩衝部1772が形成してある。また、リール側のフランジ部1771の中心には、リール取付ネジ部1773を設け、モータ側のフランジ部1771の中心には、モータ取付ネジ部1774が設けてある。そして、モータ1410の回転軸1411の中央に設けた接続ネジ孔1412に、モータ取付ネジ部1774を螺着すると共に、前記回転軸1411の側方から、ビス1775を締め込んで、モータ1410の回転軸との間の緩み止めを行なう。
一方、リール1500側では、リール取付ネジ部1773を、リール1500のハブ部1521に設けた取付孔1521aに挿通する共に、このリール15取付ネジ部1773の先端部分に、ナット1776を螺着してリール1500を接続具1770に固定する。
このような実施例においては、モータ1410が停止してリール1500に慣性力が加わった場合には、接続具1770の緩衝部1772がねじれることにより、モータ1410の回転軸1411には慣性力が加わらないようになっている。従って、この実施例によれば、回転体であるリール1500の振動を、防振ゴムよりなる接続具1770によって吸収することができる。また、モータ自体の振動を減衰させることができる。そして、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができる。
図21に示す実施例は、モータ1410を取り付けたモータ固定板1400と、ブラケット1300とが、防振ゴムからなる防振部材1780を介して固定されている。即ち、モータ固定板1400に対してモータ1410が例えば図示していない取付ネジによって取り付けられている。そして、このモータ固定板1400に裏面には、防振部材1780の一面が接着剤、例えばエポキシ樹脂系接着剤によって、固定されている。また、この防振部材1780の他面には、ブラケット1300が例えばエポキシ樹脂系接着剤によって固定されている。
このように、防振ゴムを素材とする防振部材1780を介してモータ固定板1400をブラケット1300に取り付ける場合には、モータ1410の回転方向への変位ばかりではなく、モータ1410の軸方向への変位も吸収可能である。即ち、モータ1410を停止させたときにリール1500に発生する慣性力により、回転体であるリール1500が振動しようとしても、この振動を防振部材1780によって吸収することができる。また、モータ自体の振動を減衰させることができる。そして、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができ、モータ1410に負荷が加わらないように構成することができる。
図22に示す実施例は、モータ1410を、弾性支持部材としての防振ゴムよりなる取付台1790に取り付け、この取付台1790をブラケット1300に固定するものである。即ち、取付台1790は、正面側にモータ1410の外形に対応して、図示の実施例では、矩形の取付穴部1791を備えている。そして、この取付穴部1791にモータ1410の一部を嵌合させるとと共に、接着剤、例えばエポキシ樹脂系接着剤によって固定する。また、防振ゴムによりなる取付台1790の背面側を、前記接着剤によって、ブラケット1300に固定するのである。
このような実施例によれば、モータ固定板1400を省略することができる。そして、この取付台1790によれば、モータ1410の回転方向への変位ばかりではなく、モータ1410の軸方向への変位も吸収可能である。従って、回転体であるリール1500が振動しようとしても、この振動を取付台1790によって吸収することができる。また、モータ自体の振動を減衰させることができる。そして、リール1500に発生する慣性力を、モータ1410側に伝達し難くすることができ、モータ1410に負荷が加わらないように構成することができる。
図23は、遊技台としてのパチンコ機2000の斜視図である。パチンコ機2000は、所定の入賞口2110を有する遊技領域2150を備え、所定の入賞口2110に遊技球が入球することにより、遊技者に所定の特典を与える遊技台である。
そこで、パチンコ機2000は、遊技者が遊技球であるパチンコ玉の打ち出しを行なうためのハンドル2120と、ハンドル2120に対する操作により打ち出されるパチンコ玉が導入される受皿2130と、パチンコ玉が打ち出されるほぼ円形の遊技領域2150を形成した遊技盤2100と、を備える。遊技領域2150には図示していない多数の障害釘が配設され、遊技領域2150の上部から落下するパチンコ玉は障害釘に衝突して流下方向を変えながら遊技領域2150の下部に設けたアウト口(図示せず)へ落下する。遊技領域2150には入賞口2110が配設されており、入賞口2110へパチンコ玉が入球すると予め定めた特典が遊技者に付与される。また、遊技領域2150のほぼ中央には、前記したリール1500を備える可変表示装置1000を配設する。
図25はパチンコ機の制御系の機能ブロック図である。パチンコ機は制御部2300を有する。制御部はCPU等の処理手段2310、乱数を発生する乱数発生手段2320、RAM等の第1記憶手段2331、及び、ROM等の第2記憶手段2332を有する。センサ2340は入賞口2110に設けられ、パチンコ玉の入球を検出するセンサ2340である。その他のデバイス2350は、その他のデバイス(ランプ、パチンコ玉の払い出し装置等)を示している。
処理手段2310は、大当たりの抽選の実行条件が成立したか否かを判定する実行条件判定手段として機能する。大当たりの抽選の実行条件は、センサ2340により入賞口2110にパチンコ玉が入球したことが検出された時に成立する。処理手段2310は、大当たりの抽選の実行条件が成立すると乱数発生手段2320から乱数値を取得し、第1記憶手段2331に記憶する。
乱数値は大当たりの抽選の実行条件の成立毎に予め定めた記憶上限回数を上限として順次記憶される。例えば、4回分の抽選結果が記憶される。4回分の乱数値が記憶されている場合、新たな乱数値は破棄される。処理手段2310は第1記憶手段2331に乱数値が記憶されていることを条件として、当該乱数値に基づき大当たりの抽選を行う、抽選手段として機能する。第1記憶手段2331に複数回分の乱数値が記憶されている場合には最も古いものから順番に選択する。
抽選結果が大当たりの場合は、大当たりに対応した識別情報が、可変表示装置1000に表示されると、ボーナスゲームが開始されて遊技者には多数のパチンコ玉が払出されるチャンスが与えられる。
遊技者に付与される特典は、例えば、賞球としてパチンコ玉を払い出すことである。また、特典を、前記した大当たりの抽選の実行とすることもできる。大当たりの抽選で当選すると、遊技者に多数のパチンコ玉が賞球として払い出されるチャンスが与えられる。
このような、パチンコ機2000によれば、可変表示装置1000に設けたリール1500に発生する慣性力を吸収することが可能である。従って、リール1500が停止する際に、発生した慣性力によってリール1500が振動することが無くなるので、見易い表示が可能である。また、一旦停止した表示が再び動き出して逆戻りするような現象も発生しないので、遊技者に不信感を与えることもない。
以上、本発明を図示の実施例について説明したが、本発明は前記した各実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した構成を変更しない限り適宜に実施できる。例えば、前記した各実施例では、リールを起立させた状態で縦方向に回転するように構成しているが、リールを寝かせた状態で水平方向に回転させるように構成してもよい。また、弾性部材として防振ゴムを例示しているが、振動或いは衝撃を吸収することができれば、どのような材質であってもよく、例えばゲル状の高分子素材によって弾性部材を形成することができる。