JP2008005477A - 周波数選択機能を有するミキサ - Google Patents

周波数選択機能を有するミキサ Download PDF

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Abstract

【課題】サンプリング周波数より高い周波数の動作制御信号を用いることなく、通過損失の無い周波数選択特性の高いミキサを提供する。
【解決手段】制御信号を供給するタイミング制御部と、積分制御信号によって入力信号の離散時間サンプルストリームを出力する第1のスイッチトキャパシタ回路と、電荷共有による高次IIRフィルタを構成する第2のスイッチトキャパシタ回路とを備え、積分制御信号の周波数は他の制御信号の周波数よりも高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、無線周波数信号を直接サンプリングして周波数変換すると共に周波数選択を行うミキサに関する。
特許文献1に、高周波信号をサンプリングする技術である電荷サンプリング(Charge Sampling)技術が示されている。特許文献1に示された技術は、瞬時電圧をサンプリングする代わりに、トランスコンダクタンスアンプによって信号電圧を信号電圧に比例した信号電流に置き換え、信号電流を容量に所定の時間積分し、その結果をサンプリング出力とするものである。なお、所定時間の積分が終了して出力を取り出した後に、容量は放電される。この積分動作と放電動作とを周期的に行うことによって、離散的な信号出力が得られる。特許文献1に示された技術によれば、無線通信に用いられる周波数帯の信号を直接サンプリングすることが可能となる。
特許文献2には、電荷サンプリング技術を用いて、所望の信号の周波数帯域の信号を通過させ他の周波数帯域の信号を減衰させる周波数選択特性を有するミキサを構成する技術が示されている。特許文献2に示された技術によれば、周波数選択特性をもったミキサによって無線信号受信器の構成を簡単にできる。
図13は、特許文献3及び特許文献4に示された、電荷サンプリング技術を用いて周波数選択特性を有するミキサの周波数選択特性を更に改善する従来の回路である。また、図14は、図13の回路における動作制御信号のタイミングチャートである。この回路は、電荷サンプリング回路に、IIR(infinite impulse response)フィルタ特性を持つ回路を組み合わせたものである。ここで、信号をサンプリングする回路にIIRフィルタ特性を付加した回路としては、演算増幅器とスイッチと容量とによって構成されるスイッチトキャパシタ回路がある。しかし、特許文献3及び特許文献4の回路は、IIRフィルタをスイッチ及び容量のみで構成するものである。このことによって、従来のスイッチトキャパシタ回路で必要とされる演算増幅器を不要とし、消費電力及び回路規模の増加を抑えている。
更に、特許文献5には、特許文献3及び特許文献4の技術を基にして、IIRフィルタを縦続接続してIIRフィルタの次数を上げる(以下、高次化という)ことによって周波数選択特性を改善する技術が示されている。図15は、特許文献5に示された、図13の回路を縦続接続して高次化する従来の回路である。なお、図15の回路における動作制御信号のタイミングチャートは、図14のタイミングチャートと同じである。この技術も、IIRフィルタをスイッチと容量のみで構成することによって、消費電力と回路規模の増加を抑えながら周波数選択性の改善を行っている。
また、非特許文献1には、スイッチ及び容量のみで高次のIIRフィルタを構成する技術が示されている。この技術によれば、スイッチと容量とをそれぞれ1つ追加することによって、IIRフィルタの次数を1つ追加することができる。
米国特許第5414311号明細書 国際公開第01/24192号パンフレット 米国特許出願公開第2003/0040294号明細書 特開2004−289793号公報(米国特許出願公開第2003/080888号明細書) 米国特許出願公開第2005/0104654号明細書 デイビッド・L・フリード(David L. Fried)、"アナログ サンプル データ フィルタ(Analog Sampled−Data Filters)"、IEEE ジャーナル オブ ソリッド ステート サーキット 8月 1972(IEEE Journal of Solid−State Circuits、Aug.1972)
しかしながら、上述した従来のミキサには以下の問題がある。特許文献3及び特許文献4に記載された従来技術(図13を参照)は、IIRフィルタの次数が1次であるので周波数選択特性の改善には限界がある。
特許文献3及び特許文献4の技術を基にしてIIRフィルタを高次化する特許文献5に記載された従来技術(図15を参照)は、周波数選択特性には優れているが信号通過帯域において出力信号レベルの損失(以下、通過損失という)を発生させる。これは、放電動作制御信号RESET1(図14を参照)に従って積分容量Cr2及びCr3の電荷を定期的に放電しているからである。図16は、特許文献5に記載された従来技術の信号通過帯域の通過損失を示す概念図である。図16に示す通り、特許文献5に記載された従来技術では、高次化する毎に信号通過帯域において通過損失が発生し、そして、高次化するに伴って通過損失が蓄積する。なお、特許文献5には、通過損失をなくす手法も記載されてはいる。しかし、IIRフィルタの出力側から入力側への干渉を防止する為にフィルタ特性の設定が複雑となることによって、設計が困難となる。また、縦続接続してIIRフィルタを高次化するためには多数の容量及びスイッチの追加が必要である。
また、非特許文献1記載の従来技術では、動作制御信号をつくるために、遅延回路又はサンプリング周波数より高い周波数の動作制御信号が必要である。遅延回路を用いると、遅延時間のばらつきが問題となる。特に、IIRフィルタを高次化するには複数の動作制御信号が必要となるが、これらの信号の遅延時間のばらつきを補償することは非常に難しい。遅延回路を用いる代わりに、同期回路設計(基準CLKをもとに各種信号を生成する方法)によって構成された論理回路を用いることによって、安定した動作制御信号をつくることができる。しかし、この回路の動作制御信号の周波数は、サンプリング周波数よりも高い必要がある。ここで、サンプリング技術を用いたミキサを無線通信装置で用いる場合、サンプリング周波数は数100MHzから数GHzに及ぶ。このことによって、サンプリング周波数より高い周波数の動作制御信号を用いることは、基準CLK発振回路の複雑化及び消費電流の増加、また、論理回路の消費電力の増加を招く。
なお、上記した従来技術を単に組み合わせたとしても、高次化による通過損失の発生及びサンプリング周波数より高い周波数の動作制御信号を用いることによる消費電流の増加を防止することはできない。
それ故に、本発明の目的は、サンプリング周波数より高い周波数の動作制御信号を用いることなく、信号通過帯域において通過損失の無い高次のIIRフィルタ特性をもつ周波数選択機能の高いミキサを提供することである。
本発明は、周波数選択機能を有するミキサに向けられている。そして、上記目的を達成させるために、本発明のミキサは、1入力2出力の積分スイッチと、2出力に2入力がそれぞれ接続される2入力1出力の切替スイッチと、2出力のそれぞれと接地との間に設けられる2つの積分容量と、切替スイッチの出力と接地との間に設けられる放電スイッチとを含む第1のスイッチトキャパシタ回路と、電荷共有スイッチと当該電荷共有スイッチの出力端に接地との間に設けられた電荷共有容量とを含む回路を複数並列接続して構成され、複数の電荷共有スイッチの入力端を第1のスイッチトキャパシタ回路の出力に共通接続し、複数の電荷共有スイッチの少なくとも1つの出力端を出力とする第2のスイッチトキャパシタ回路と、積分スイッチの動作タイミングを与える積分制御信号と、切替スイッチの動作タイミングを与える切替え制御信号と、放電スイッチの動作タイミングを与える放電制御信号と、複数の電荷共有スイッチの動作タイミングを与える電荷共有制御信号とを出力するタイミング制御部とを備え、第1のスイッチトキャパシタ回路は、2つの積分容量の一方に積分制御信号に従って入力信号を充電し、並行して、2つの積分容量の他方に既に充電されている電荷を切替え制御信号に従ってを放出し、かつ、当該放出後に2つの積分容量の他方の残留電荷を放電制御信号に従って放電する動作を、所定期間毎に切替えて交互に実行して入力信号の離散時間サンプルストリームを第2のスイッチトキャパシタ回路に出力し、第2のスイッチトキャパシタ回路は、離散時間サンプルストリームを入力し、電荷共有制御信号に従って複数の電荷共有スイッチをオンオフ制御して出力信号を出力し、電荷共有制御信号、切替え制御信号及び放電制御信号のハイレベルである期間及びローレベルである期間は、共に、積分制御信号の半周期以上の期間であり、複数の電荷共有スイッチの少なくとも2つは、所定期間に、互いに異なるタイミングでオンオフ制御されることを特徴とする。
また、複数の電荷共有スイッチの全ては、所定期間に、それぞれ1回オンオフ制御されてもよい。
また、複数の電荷共有スイッチの全ては、所定期間の2倍以上の期間に、それぞれ1回オンオフ制御されてもよい。
また、複数の電荷共有スイッチのうち少なくとも1つは、所定期間の2倍以上の期間に、それぞれ1回オンオフ制御され、少なくとも1つの電荷共有スイッチを除く電荷共有スイッチは、所定期間に、それぞれ1回オンオフ制御されてもよい。
また、複数の電荷共有スイッチのうちの少なくとも2つは、同時にオンオフ制御されてもよい。
また、第2のスイッチトキャパシタ回路は、複数の電荷共有スイッチの出力の少なくとも2つの出力端をそれぞれ出力としてもよい。
本発明は、差動ミキサにも向けられている。そして、上記目的を達成させるために本発明の差動ミキサは、以上に説明した本発明のミキサのいずれか2つを備え、差動動作を行う。
上記のように、本発明によれば、サンプリング技術を用いた周波数選択機能を有するミキサにおいて、高次化されたIIRフィルタの特性を従来よりも少ない通過損失で、また、より小規模の回路で実現できる。このことによって、無線通信装置等において、必要な増幅度を低減し、また、回路規模及び消費電流を低減できる。
更に、本発明によれば、サンプリング技術を用いた周波数選択機能を有するミキサにおいて、後段回路からの干渉がないため設計が容易であり、動作に必要な最大周波数は電荷サンプリングを行う為のサンプリングCLK以下とすることができる。このことによって、高次化されたIIRフィルタの特性を実現するために高い周波数の動作制御信号を必要としないので、無線通信装置等において消費電力を低減できる。
この結果として、本発明によれば、妨害波除去特性を改善した周波数選択機能を有するミキサを、従来よりも低消費電力かつ低コストで実現できる。
(第1の実施形態)
本発明は、電荷サンプリング技術を用いた回路の動作タイミングを利用して高次のIIRフィルタを動作させることによって、周波数選択特性を改善したミキサを動作制御信号周波数の増加なく実現するものである。以下に、図面を用いて、本発明に係るミキサの実施形態について説明する。なお、各図面において、同一の構成要素には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略する。
(1)第1の実施例
図1は、本発明の第1の実施形態における第1の実施例の周波数選択機能を有するミキサ100の構成を示す図である。図1に示す通り、ミキサ100は、入力端子101とタイミング制御部102と第1のスイッチトキャパシタ回路103と第2のスイッチトキャパシタ回路104と出力端子105とによって構成される。そして、第1のスイッチトキャパシタ回路103の入力は入力端子101に接続され、出力は第2のスイッチトキャパシタ回路104の入力に接続される。また、第2のスイッチトキャパシタ回路104の出力は、出力端子105に接続される。
ここで、信号源106は、電流出力型の信号源である。例えば、アンテナ又は高周波増幅器等の電圧出力型の信号源を用いる場合には、公知技術であるトランスコンダクタンスアンプを挿入して電流信号に変換する必要がある。また、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、電荷サンプリング技術を利用した回路であり、周波数選択機能を有するミキサとして機能する。また、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、非特許文献1に記載の高次のIIRフィルタを基本構成とするものである。
第1のスイッチトキャパシタ回路103は、積分動作スイッチ111及び112と放電動作スイッチ116と切替えスイッチ119及び120と積分容量Cr1及びCr2とによって構成される。積分動作スイッチ111及び112の入力は、入力端子101に接続される。積分動作スイッチ111の出力は、切替えスイッチ120の入力に接続される。同様に、積分動作スイッチ112の出力は、切替えスイッチ119の入力に接続される。積分動作スイッチ111と切替えスイッチ120との接続間に、積分容量Cr1が並列接続される。同様に、積分動作スイッチ112と切替えスイッチ119とが接続された間に、積分容量Cr2が並列接続される。なお、積分容量Cr1及び積分容量Cr2の一端は接地される。切替えスイッチ120及び切替えスイッチ119の出力は、互いに接続され第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力となる。放電動作スイッチ116の入力は切替えスイッチ120及び切替えスイッチ119の出力に並列接続され、放電動作スイッチ116の出力は接地される。
第2のスイッチトキャパシタ回路104は、電荷共有スイッチ121、123、125及び127と電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4とによって構成される。電荷共有スイッチ121、123、125及び127の入力は、互いに接続されて第2のスイッチトキャパシタ回路104の入力となる。電荷共有スイッチ121の出力は、電荷共有容量Cb1の一端に接続される。電荷共有容量Cb1の他端は、接地される。同様に、電荷共有スイッチ123の出力は、電荷共有容量Cb2の一端に接続される。電荷共有容量Cb2の他端は、接地される。また、電荷共有スイッチ125の出力は、電荷共有容量Cb3の一端に接続される。電荷共有容量Cb3の他端は、接地される。また、電荷共有スイッチ127の出力は、電荷共有容量Cb4の一端に接続される。電荷共有容量Cb4の他端は、接地される。そして、電荷共有スイッチ127の出力は、第2のスイッチトキャパシタ回路104の出力となり出力端子105に接続される。つまり、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、スイッチと容量とからなるサンプリング回路を並列に接続した構成である。
図2は、本発明の第1の実施形態における第1の実施例の動作制御信号のタイミングチャートである。そして、図2では、タイミングチャートをA期間とB期間との繰り返しによって表わしている。また、図2に示す、積分動作制御信号Lo1及びLo2、放電動作制御信号RESET、切替え動作制御信号SA117及び/SA118、電荷共有動作制御信号DUMP1、DUMP2、DUMP3及びDUMP4は、タイミング制御部102から出力される。積分動作制御信号Lo1は積分動作スイッチ111の動作を制御し、積分動作制御信号Lo2は積分動作スイッチ112の動作を制御し、放電動作制御信号RESETは放電動作スイッチ116の動作を制御し、切替え動作制御信号SAは切替えスイッチ119の動作を制御し、切替え動作制御信号/SAは切替えスイッチ120の動作を制御し、電荷共有動作制御信号DUMP1は電荷共有スイッチ121の動作を制御し、電荷共有動作制御信号DUMP2は電荷共有スイッチ123の動作を制御し、電荷共有動作制御信号DUMP3は電荷共有スイッチ125の動作を制御し、電荷共有動作制御信号DUMP4は電荷共有スイッチ127の動作を制御する。また、以上で説明した動作制御信号がハイレベルの時には対応するスイッチは接続状態となり、ローレベルの時には対応するスイッチは切断状態となる。以下では、図1及び図2を用いてミキサ100の動作について説明する。
まず、第1のスイッチトキャパシタ回路103の動作説明を行う。そして、まず、図2のA期間の動作を説明する。図2に示す通り、A期間において、積分動作制御信号Lo1によって積分動作スイッチ111は周期的に4回オンオフ動作を行う。また、積分動作制御信号Lo2によって積分動作スイッチ112は切断状態を保つ。また、切替え動作制御信号SAによって切替えスイッチ119は接続状態を保つ。また、切替え動作制御信号/SAによって切替えスイッチ120は切断状態を保つ。そして、放電動作制御信号RESETによって放電動作スイッチ116は、積分動作スイッチ111の最後のオン動作期間のみオン動作を行う。このことによって、第1のスイッチトキャパシタ回路103(図1を参照)は、積分容量Cr1に信号電流irf(t)107を所定の期間充電する。一方で、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、積分容量Cr2に既に充電した結果得られた積分容量Cr2の端子電圧を所定の充電期間の離散時間サンプルストリームvcr[n]として出力する。ここで、nは第1のスイッチトキャパシタ回路103から出力される離散的信号の番号を表す整数である。そして、この出力の終了後に、積分容量Cr2の残留電荷は放電動作スイッチ116のオン動作によってリセット(放電)される。
次に、図2のB期間の動作を説明する。図2に示す通り、B期間において、積分動作制御信号Lo1によって積分動作スイッチ111は切断状態を保つ。また、積分動作制御信号Lo2によって積分動作スイッチ112は周期的に4回オンオフ動作を行う。また、切替え動作制御信号SAによって切替えスイッチ119は切断状態を保つ。また、切替え動作制御信号/SAによって切替えスイッチ120は接続状態を保つ。そして、放電動作制御信号RESETによって放電動作スイッチ116は、積分動作スイッチ112の最後のオン動作期間のみオン動作を行う。このことによって、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、積分容量Cr1に充電した結果得られた積分容量Cr1の端子電圧を所定の充電期間の離散時間サンプルストリームvcr[n]として出力する。そして、この出力の終了後に、積分容量Cr1の残留電荷は放電動作スイッチ116のオン動作によってリセット(放電)される。一方で、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、積分容量Cr2に信号電流irf(t)107を所定の期間充電する。
なお、上記したA期間及びB期間の説明において、信号電流irf(t)107を充電する所定期間の一例として、積分動作スイッチ111及び112の周期的なオンオフ動作の4周期分の期間を記載している。
そして、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、上記したA期間の動作とB期間の動作とを交互に行うことによって、信号源106から入力端子101を通して供給される信号電流irf(t)107を処理して離散時間サンプルストリームvcr[n]を生成する。そして、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、積分容量の充電動作と離散時間サンプルストリームvcr[n]を第2のスイッチトキャパシタ回路へ伝達する動作とを同時に行うために、積分容量を二つ(Cr1とCr2)備える構成である。さらに、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、第2のスイッチトキャパシタ回路104への接続を、互いに反転する切替え動作制御信号SA及び/SAに従ってそれぞれ制御される切替えスイッチ119及び120によって切り替える構成である。
次に、第2のスイッチトキャパシタ回路104の動作説明を行う。まず、図2のA期間の動作を説明する。図2に示す通り、電荷共有動作制御信号DUMP1は、積分動作制御信号Lo1のオンオフ(ハイレベルローレベル)周期の第1周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ121が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb1に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb1によって共有される(図1を参照)。次に、電荷共有動作制御信号DUMP2は、積分動作制御信号Lo1のオンオフ周期の第1周期目のローレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ123が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb2に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb2によって共有される。次に、電荷共有動作制御信号DUMP3は、積分動作制御信号Lo1のオンオフ周期の第2周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ125が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb3に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb3によって共有される。次に、電荷共有動作制御信号DUMP4は、積分動作制御信号Lo1のオンオフ周期の第2周期目のローレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ127が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb4に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb4によって共有される。そして、この積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb4によって共有された電荷が第2のスイッチトキャパシタ回路104の出力(ミキサ100の出力)となる。その後、上記で説明した通り、放電動作制御信号RESETが所定期間ハイレベルとなることによって積分容量Cr2に蓄積されている電荷がリセット(放電)される。
次に、図2のB期間の動作を説明する。図2に示す通り、電荷共有動作制御信号DUMP1は、積分動作制御信号Lo2のオンオフ周期の第1周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ121が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb1に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb1によって共有される(図1を参照)。次に、電荷共有動作制御信号DUMP2は、積分動作制御信号Lo2のオンオフ周期の第1周期目のローレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ123が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb2に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb2によって共有される。次に、電荷共有動作制御信号DUMP3は、積分動作制御信号Lo2のオンオフ周期の第2周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ125が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb3に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb3によって共有される。次に、電荷共有動作制御信号DUMP4は、積分動作制御信号Lo2のオンオフ周期の第2周期目のローレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ127が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb4に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb4によって共有される。そして、この積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb4によって共有された電荷が第2のスイッチトキャパシタ回路104の出力(ミキサ100の出力)となる。その後、上記で説明した通り、放電動作制御信号RESETが所定期間ハイレベルとなることによって積分容量Cr1に蓄積されている電荷がリセット(放電)される。そして、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、上記したA期間及びB期間に行う動作を交互に行う。
上記した通り、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、電荷共有スイッチ121、123、125及び127を、タイミング制御部102によって供給される電荷共有動作制御信号DUMP1、DUMP2、DUMP3及びDUMP4に従って、各々、オンオフ動作させる。このことによって、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力である離散時間サンプルストリームvcr[n]を処理し、出力端子105に出力する。
図2に示す通り、電荷共有動作制御信号DUMP1、DUMP2、DUMP3及びDUMP4がハイレベルである期間及びローレベルである期間は、第1のスイッチトキャパシタ回路103に供給する積分動作制御信号Lo1及びLo2がハイレベルである期間又はローレベルである期間以上でよい。つまり、タイミング制御部102は、積分動作制御信号Lo1及びLo2の動作周波数よりも高い動作周波数をもつ動作制御信号を出力する必要がない。このことによって、ミキサ100の駆動に必要とされる動作周波数を積分動作制御信号Lo1及びLo2の動作周波数よりも高めることなく、高次のIIRフィルタが実現できる。言い換えれば、ミキサ100の駆動に最低限必要とされる動作周波数の範囲内でIIRフィルタを高次化することが可能である。
なお、IIRフィルタを更に高次化するには、電荷共有スイッチと電荷共有容量とからなるサンプリング回路の段数を増やせばよい。また、積分動作スイッチ111、電荷共有スイッチ121等の各スイッチとして、公知のアナログスイッチ(例えば、MOSFETを用いたスイッチ)を用いることができる。また、タイミング制御部102は、論理回路によって構成でき、この論理回路を駆動する最高周波数は、サンプリングCLKに相等する積分動作制御信号Lo1及びLo2の周波数で実現できる。
次に、本発明の第1の実施形態における第1の実施例の周波数選択機能を有するミキサ100における高次IIRフィルタ特性に関して、図1及び図2を参照して説明する。ここで、IIRフィルタ特性は、第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力である離散時間サンプルストリームvcr[n]を保持する積分容量Cr1又はCr2と、第2のスイッチトキャパシタ回路104の電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4との電荷共有によって得ることができる。以下では、積分容量Cr2と、電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4との電荷共有動作に着目して説明する。
まず、積分容量Cr2と電荷共有容量Cb1とが電荷共有スイッチ121によって接続されることによって、この二つの容量間で電荷が共有される。このことによって1次のIIR特性をもった離散時間信号vo1[n]を得ることができる。次に、電荷共有スイッチ121を切断後、電荷共有容量Cb1との電荷共有によって得られた離散時間信号vo1[n]を保持した積分容量Cr2と電荷共有容量Cb2とを電荷共有スイッチ123によって接続する。このことによって、積分容量Cr2と電荷共有容量Cb2との電荷共有によって得られるフィルタ特性は、1次のIIRフィルタ特性を2回重畳したもの、すなわち1次のIIRフィルタの縦続接続によって得られる2次のIIRフィルタ特性となる。同様に、積分容量Cr2と電荷共有容量Cb3との電荷共有によって3次のIIRフィルタ特性を得ることができ、積分容量Cr2と電荷共有容量Cb4との電荷共有によって4次のIIRフィルタ特性を得ることができる。
ここで、上記した電荷共有によって電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4で得られる離散時間信号を各々、vo1[n]、vo2[n]、vo3[n]及びvo4[n]と表す。ここで、nは第1のスイッチトキャパシタ回路103から出力される離散的信号の番号を表す整数である。また、電荷共有容量Cr2及びCr1の容量をともに等しくCrとし、電荷共有容量Cb1の容量をCb1とし、電荷共有容量Cb2の容量をCb2とし、電荷共有容量Cb3の容量をCb3とし、電荷共有容量Cb4の容量をCb4とする。このようにすると、第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力である離散時間サンプルストリームvcr[n]と離散時間信号の関係は、式1から式4のようになる。
Figure 2008005477
Figure 2008005477
Figure 2008005477
Figure 2008005477
式1から式4をz変換することによって、電荷共有容量Cb1からCb4で得られる離散時間信号vo1[n]、vo2[n]、vo3[n]及びvo4[n]と、第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力である離散時間サンプルストリームvcr[n]との間の伝達関数、H1(z)、H2(z)、H3(z)及びH4(z)は、式5から式8のように求めることができる。
Figure 2008005477
Figure 2008005477
Figure 2008005477
Figure 2008005477
式5から式8より、信号通過帯域での通過損失が無い高次のIIRフィルタが実現できることがわかる。図3は、本発明の第1の実施形態における第1の実施例の周波数選択機能を有するミキサ100の信号通過帯域の通過損失を示す概念図である。図3に示す通り、ミキサ100では、図13に示す従来技術と異なり、信号通過帯域であるサンプリング周波数fsにおいて通過損失が無い。
以上で説明した通り、本発明の第1の実施形態における第1の実施例によれば、全ての電荷共有スイッチ121、123、125、127は、タイミング制御部102から供給される電荷共有動作制御信号DUMP1〜DUMP4に従って、所定期間(A期間、B期間)内に、互いに異なるタイミングでそれぞれ1回オンオフ制御される。このことによって、本発明の第1の実施形態における第1の実施例によれば、回路の駆動に必要とされる動作周波数をサンプリングCLKよりも高めることなく、信号通過帯域において通過損失の無い高次のIIRフィルタ特性をもつ周波数選択機能の高いミキサを実現できる。
(2)第2の実施例
図4は、本発明の第1の実施形態における第2の実施例の周波数選択機能を有するミキサ200の構成を示す図である。図4のミキサ200は、図1(第1の実施例)のミキサ100と比べて、第1のスイッチトキャパシタ回路201の構成のみが異なる。そして、第1のスイッチトキャパシタ回路201は、図1の第1のスイッチトキャパシタ回路103と比べて、積分動作スイッチ202が構成され、積分動作制御信号Loが追加され、積分動作スイッチ111及び112の動作制御信号を、各々、切替え動作制御信号SA及び/SAに変更している。
図5は、本発明の第1の実施形態における第2の実施例の動作制御信号のタイミングチャートである。図5のタイミングチャートは、図2のタイミングチャート(第1の実施例)と比べて、積分動作制御信号Lo1及びLo2を積分動作制御信号Loに代えた点のみが異なる。
つまり、図4の第1のスイッチトキャパシタ回路201は、積分動作スイッチ202と積分動作制御信号Loと積分動作スイッチ111及び112と切替え動作制御信号SA及び/SAとによって積分動作を行う点で図1の第1のスイッチトキャパシタ回路103と異なる。
以上で説明した通り、第1のスイッチトキャパシタ回路は、図1(第1の実施例)及び図4(第2の実施例)の構成に限定されるものではなく、電荷サンプリング技術を構成する回路であって、積分動作が、積分動作制御信号の複数周期に渡って行われる構成であれば良い。例えば、特許文献1に記載されているような構成(図示せず)としても良い。即ち、積分動作スイッチ202と積分動作スイッチ111及び112との間に容量を追加する構成としてもよい。このような構成とすることによって、特許文献1に記載されているように、1次のIIR特性を追加して得ることができる。
(3)第3の実施例
図6は、本発明の第1の実施形態における第3の実施例の周波数選択機能を有するミキサ300の構成を示す図である。図7は、本発明の第1の実施形態における第3の実施例の動作制御信号のタイミングチャートである。図6に示す通り、ミキサ300の構成は、第1の実施例のミキサ100の構成(図1を参照)と同じである。しかし、ミキサ300の動作制御信号のタイミングチャート(図7を参照)とミキサ100の動作制御信号のタイミングチャート(図2を参照)とは異なるので、ミキサ300はミキサ100とは異なる動作を行う。
図7では、タイミングチャートを所定期間であるC期間とD期間との繰り返しによって表わしている。また、図7に示す、積分動作制御信号Lo21及びLo22、切替え動作制御信号SA2及び/SA2、放電動作制御信号RESET2、電荷共有動作制御信号DUMP21、DUMP22、DUMP23及びDUMP24は、タイミング制御部102から出力される信号である。積分動作制御信号Lo21は積分動作スイッチ111の動作を制御し、積分動作制御信号Lo22は積分動作スイッチ112の動作を制御し、切替え動作制御信号SA2は切替えスイッチ119の動作を制御し、切替え動作制御信号/SA2は切替えスイッチ120の動作を制御し、放電動作制御信号RESET2は放電動作スイッチ116の動作を制御し、電荷共有動作制御信号DUMP21は電荷共有スイッチ121の動作を制御し、電荷共有動作制御信号DUMP22は電荷共有スイッチ123の動作を制御し、電荷共有動作制御信号DUMP23は電荷共有スイッチ125の動作を制御し、電荷共有動作制御信号DUMP24は電荷共有スイッチ127の動作を制御する。また、これらの動作制御信号がハイレベルの時には対応するスイッチは接続状態となり、ローレベルの時には対応するスイッチは切断状態となる。以下では、図6及び図7を用いてミキサ300の動作について説明する。
まず、第1のスイッチトキャパシタ回路103の動作説明を行う。そして、まず、図7のC期間の動作を説明する。図7に示す通り、C期間において、積分動作制御信号Lo21によって積分動作スイッチ111は周期的に2回オンオフ動作を行う。また、積分動作制御信号Lo22によって積分動作スイッチ112は切断状態を保つ。また、切替え動作制御信号SA2によって切替えスイッチ119は接続状態を保つ。また、切替え動作制御信号/SA2によって切替えスイッチ120は切断状態を保つ。そして、放電動作制御信号RESET2によって放電動作スイッチ116は、積分動作スイッチ111の最後のオフ動作期間のみオン動作を行う。このことによって、第1のスイッチトキャパシタ回路103(図6を参照)は、積分容量Cr1に信号電流irf(t)(107)を所定の期間充電する。一方で、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、積分容量Cr2に既に充電した結果得られた積分容量Cr2の端子電圧を所定の充電期間の離散時間サンプルストリームvcr[n]として出力する。ここで、nは第1のスイッチトキャパシタ回路103から出力される離散的信号の番号を表す整数である。そして、この出力の終了後に、積分容量Cr2の残留電荷は放電動作スイッチ116のオン動作によってリセット(放電)される。
次に、図7のD期間の動作を説明する。図7が示す通り、D期間において、積分動作制御信号Lo21によって積分動作スイッチ111は切断状態を保つ。また、積分動作制御信号Lo22によって積分動作スイッチ112は周期的に2回オンオフ動作を行う。また、切替え動作制御信号SA2によって切替えスイッチ119は切断状態を保つ。また、切替え動作制御信号/SA2によって切替えスイッチ120は接続状態を保つ。そして、放電動作制御信号RESET2によって放電動作スイッチ116は、積分動作スイッチ112の最後のオフ動作期間のみオン動作を行う。このことによって、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、積分容量Cr1に充電した結果得られた積分容量Cr1の端子電圧を所定の充電期間の離散時間サンプルストリームvcr[n]として出力する。そして、この出力の終了後に、積分容量Cr1の残留電荷は放電動作スイッチ116のオン動作によってリセット(放電)される。一方で、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、積分容量Cr2に信号電流irf(t)107を所定の期間充電する。
なお、上記したC期間及びD期間の説明において、信号電流irf(t)107を充電する所定期間の一例としてとして、スイッチ111及びスイッチ112の周期的なオンオフ動作の2周期分の期間を記載している。
そして、第1のスイッチトキャパシタ回路103は、上記したC期間の動作とD期間の動作とを交互に行うことによって、信号源106から入力端子101を通して供給される信号電流irf(t)107を処理して離散時間サンプルストリームvcr[n]を生成する。
次に、第2のスイッチトキャパシタ回路104の動作説明を行う。まず、図7のC期間の動作を説明する。図7に示す通り、電荷共有動作制御信号DUMP21は、積分動作制御信号Lo21のオンオフ(ハイレベルローレベル)周期の第1周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ121が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb1に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb1によって共有される(図6を参照)。次に、電荷共有動作制御信号DUMP22は、積分動作制御信号Lo21のオンオフ周期の第1周期目のローレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ123が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb2に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb2によって共有される。次に、電荷共有動作制御信号DUMP23は、積分動作制御信号Lo21のオンオフ周期の第2周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ125が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb3に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb3によって共有される。その後、上記で説明した通り、放電動作制御信号RESET2が所定期間ハイレベルとなることによって積分容量Cr2に蓄積されている電荷がリセット(放電)される。
次に、図7のD期間の動作を説明する。図7に示す通り、電荷共有動作制御信号DUMP21は、積分動作制御信号Lo22のオンオフ周期の第1周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ121が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb1に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb1によって共有される(図6を参照)。次に、電荷共有動作制御信号DUMP22は、積分動作制御信号Lo22のオンオフ周期の第1周期目のローレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ123が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb2に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb2によって共有される。次に、電荷共有動作制御信号DUMP24は、積分動作制御信号Lo22のオンオフ周期の第2周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ127が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb4に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb4によって共有される。そして、この積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb4によって共有された電荷が第2のスイッチトキャパシタ回路104の出力(ミキサ300の出力)となる。その後、上記で説明した通り、放電動作制御信号RESET2が所定期間ハイとなることによって積分容量Cr1に蓄積されている電荷がリセット(放電)される。そして、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、上記したC期間及びD期間に行う動作を交互に行う。
上記した通り、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、電荷共有スイッチ121、123、125及び127を、タイミング制御部102よって供給される電荷共有動作制御信号DUMP21、DUMP22、DUMP23及びDUMP24に従って、各々、オンオフ動作させる。このことによって、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力である離散時間サンプルストリームvcr[n]を処理し、出力端子105に出力する。
以上に説明した通り、本発明の第1の実施形態の第3の実施例によれば、積分容量Cr1及びCr2の所定の充電期間を、第1及び第2の実施例(図1、図2、図4、図5を参照)よりも短くできる。そして、第3の実施例では、一例として、所定の充電期間を、スイッチ111又は112の周期的なオンオフ動作の2周期分としている。
加えて、第3の実施例において、第1の実施例と同様の理由で、タイミング制御部102は、積分動作制御信号Lo21及びLo22の動作周波数よりも高い動作周波数をもつ動作制御信号を出力する必要がない(図7を参照)。このことによって、第3の実施例によれば、第1の実施例と同様に、ミキサ300の駆動に必要とされる動作周波数を積分動作制御信号Lo21及びLo22の動作周波数よりも高めることなく、高次のIIRフィルタを実現できる。
次に、本発明の第1の実施形態における第3の実施例の周波数選択機能を有するミキサ300における高次のIIRフィルタ特性に関して説明する。第1の実施例での説明と同様に、電荷共有によって電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4で得られる離散時間信号を各々、vo1[n]、vo2[n]、vo3[n]及びvo4[n]と表す。また、電荷共有容量Cr2及びCr1の容量をともに等しくCrとし、電荷共有容量Cb1の容量をCb1とし、電荷共有容量Cb2の容量をCb2とし、電荷共有容量Cb3の容量をCb3とし、電荷共有容量Cb4の容量をCb4とする。このようにすると、第3の実施例の第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力である離散時間サンプルストリームvcr[n]と離散時間信号の関係は、式9から式12のようになる。
Figure 2008005477
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Figure 2008005477
Figure 2008005477
式9から式12をz変換することによって、電荷共有容量Cb1からCb4で得られる離散時間信号vo1[n]、vo2[n]、vo3[n]及びvo4[n]と、第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力である離散時間サンプルストリームvcr[n]との間の伝達関数、H1(z)、H2(z)、H3(z)及びH4(z)は、式13から式16のように求めることができる。
Figure 2008005477
Figure 2008005477
Figure 2008005477
Figure 2008005477
式13から式16より、第1の実施例と同様に、信号通過帯域での通過損失が無い高次のIIRフィルタが実現できることがわかる。なお、式15と式8(第1の実施例を参照)とを比較すると、いずれもzのマイナス4乗の項を含むので4次のIIRフィルタであることがわかる。
以上で説明した通り、本発明の第1の実施形態における第3の実施例によれば、全ての電荷共有スイッチ121、123、125、127のうち少なくとも1つの電荷共有スイッチは、所定期間(C期間、D期間)の2倍以上の期間にそれぞれ1回オンオフ制御され、当該少なくとも1つの電荷共有スイッチを除く電荷共有スイッチは、当該所定期間内にそれぞれ1回オンオフ制御される。
そして、本発明の第1の実施形態における第3の実施例によれば、回路の駆動に必要とされる動作周波数をサンプリングCLKよりも高めることなく、信号通過帯域において通過損失の無い高次のIIRフィルタ特性をもつ周波数選択機能の高いミキサを実現できる。加えて、第3の実施例によれば、高次のIIRフィルタ特性を得つつ積分容量Cr1及びCr2の所定の充電期間を短くすることができるので、ミキサを駆動させる動作タイミングについての制約が厳しい場合であっても第1の実施例と同じ次数のIIRフィルタ特性を得ることができる。
(4)第4の実施例
本発明の第1の実施形態における第4の実施例では、上記した第3の実施例のミキサ300の構成(図6を参照)を用いる。そして、第4の実施例では、第3の実施例で用いたタイミングチャートとは異なるタイミングチャートに従ってミキサ300を動作させる。図8は、本発明の第1の実施形態における第4の実施例の動作制御信号のタイミングチャートである。以下では図6及び図8を参照してミキサ300の第4の実施例に係る動作について説明を行う。
図8に示すタイミングチャートにおいて、図7に示すタイミングチャートと異なるのは、タイミング制御部102から出力される電荷共有動作制御信号DUMP21、DUMP22、DUMP23及びDUMP24の供給タイミングである。第3の実施例の電荷共有動作制御信号DUMP21、DUMP22、DUMP23及びDUMP24の供給周期は、所定期間(C期間、D期間)と等しいものと当該所定期間より大きいものとが有る一方で、第4の実施例の電荷共有動作制御信号DUMP21、DUMP22、DUMP23及びDUMP24の供給周期は、全て、所定期間より大きいものである。なお、図8に示すタイミングチャートにおいて、他の部分は図7に示すタイミングチャートと同じであるので、重畳する説明は省略する。
第2のスイッチトキャパシタ回路104の動作説明を行う。まず、図8のC期間の動作を説明する。図8に示す通り、電荷共有動作制御信号DUMP21は、積分動作制御信号Lo21のオンオフ(ハイレベルローレベル)周期の第1周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ121が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb1に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb1によって共有される(図6を参照)。次に、電荷共有動作制御信号DUMP22は、積分動作制御信号Lo21のオンオフ周期の第1周期目のローレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ123が接続されるので、積分容量Cr2に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb2に蓄積されている電荷が積分容量Cr2及び電荷共有容量Cb2によって共有される。その後、放電動作制御信号RESET2が所定期間ハイレベルとなることによって積分容量Cr2に蓄積されている電荷がリセット(放電)される。
次に、図8のD期間の動作を説明する。図8に示す通り、電荷共有動作制御信号DUMP23は、積分動作制御信号Lo22のオンオフ周期の第1周期目のハイレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ125が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb3に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb3によって共有される(図6を参照)。次に、電荷共有動作制御信号DUMP24は、積分動作制御信号Lo22のオンオフ周期の第1周期目のローレベルの期間にハイレベルとなる。このことによって、電荷共有スイッチ127が接続されるので、積分容量Cr1に蓄積されている電荷及び電荷共有容量Cb4に蓄積されている電荷が積分容量Cr1及び電荷共有容量Cb4によって共有される。その後、放電動作制御信号RESET2が所定期間ハイとなることによって積分容量Cr1に蓄積されている電荷がリセット(放電)される。そして、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、上記したC期間及びD期間に行う動作を交互に行う。
上記した通り、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、電荷共有スイッチ121、123、125及び127を、タイミング制御部102よって供給される電荷共有動作制御信号DUMP21、DUMP22、DUMP23及びDUMP24に従って、各々、オンオフ動作させる。このことによって、第2のスイッチトキャパシタ回路104は、第1のスイッチトキャパシタ回路103の出力である離散時間サンプルストリームvcr[n]を処理し、出力端子105に出力する。
以上で説明した通り、本発明の第1の実施形態における第4の実施例によれば、全ての電荷共有スイッチのうち少なくとも1つの電荷共有スイッチは、所定期間(C期間、D期間)の2倍以上の期間にそれぞれ1回オンオフ制御される。また、本発明の第1の実施形態の第4の実施例によれば、第3の実施例と同様に、積分容量Cr1及びCr2の所定の充電期間を、第1及び第2の実施例(図1、図2、図4、図5を参照)よりも短くできる。加えて、第4の実施例において、第1の実施例と同様の理由で、タイミング制御部102は、積分動作制御信号Lo21及びLo22の動作周波数よりも高い動作周波数をもつ動作制御信号を出力する必要がない(図8を参照)。このことによって、第4の実施例によれば、第1の実施例と同様に、ミキサ300の駆動に必要とされる動作周波数を積分動作制御信号Lo21及びLo22の動作周波数よりも高めることなく、高次のIIRフィルタを実現できる。
なお、第4の実施例では電荷共有動作制御信号DUMP21、DUMP22、DUMP23及びDUMP24の供給周期を、全て、所定期間(C期間,D期間)の2倍の期間として説明したが、当該供給周期は2倍より大きくてもよい。また、以上では第3の実施例のタイミングチャートを変形させて第4の実施例について説明したが、第1の実施例のタイミングチャート(図2を参照)を変形させてもよい。具体的には、図2のタイミングチャートにおいて、電荷共有動作制御信号DUMP1、DUMP2、DUMP3及びDUMP4の供給周期を、全て、所定期間(A期間,B期間)の2倍以上の期間としてもよい。
また、本発明の第1の実施形態の各実施例において、第1の実施例の第1のスイッチトキャパシタ回路103における積分容量Cr1及びCr2の充電期間(A期間,B期間,C期間,D期間)は、第1の実施例から第4の実施例で示した期間には限られない。また、第2のスイッチトキャパシタ回路104における電荷共有容量の構成段数は、4段に限られない。例えば、積分容量の充電期間を延長し、また、第2のスイッチトキャパシタ回路104における電荷共有容量の構成段数を増やしても良い。つまり、動作制御信号の周波数を増加させる必要のない範囲であれば、IIRフィルタの次数を変更してもよい。
また、本発明の第1の実施形態の各実施例において、出力端子105は、最高次数のフィルタ特性が得られるところに接続される必要はない。また、出力端子を複数用意して、異なる帯域選択特性をもつ出力を同時に得ることもできる。図9は、第1の実施例のミキサ100において、電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4の各々に出力端子105を備えた構成を示す図である。例えば、図9に示すように、電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4うちの2つ以上に出力端子105を備えても良く、また、各電荷共有容量は各々異なった値に設定しても良い。このことによって、狭帯域の周波数選択特性をもつフィルタの出力と広帯域の周波数選択特性をもつフィルタの出力とを同時に得ることができる。こうすることによって、例えば、狭帯域の周波数選択特性をもつフィルタの出力から希望波のレベルを得ると同時に、広帯域の周波数選択特性をもつフィルタの出力からは希望波と希望波近傍の妨害波とで構成される波のレベルを得ることができる。そして、例えば、両レベルの差によって妨害波のレベルを算出することができる。
以上に説明した第1の実施形態の各実施例において、タイミング制御部102から出力される電荷共有動作制御信号、切替え動作制御信号及び放電動作制御信号のハイレベルである期間及びローレベルである期間は、共に、タイミング制御部102から出力される積分動作制御信号の半周期以上の期間であることを特徴とする(図2、図5、図7、図8を参照)。また、第1の実施形態の各実施例において、第2のスイッチトキャパシタが備える複数の電荷共有スイッチの少なくとも2つは、所定期間(図2及び図5のA期間B期間と、図7及び図8C期間D期間を参照)毎に、互いに異なるタイミングでオンオフ制御されることを特徴とする。
(第2の実施形態)
図10は、本発明の第2の実施形態の周波数選択機能を有する差動ミキサ700の構成を示す図である。図11は、本発明の第2の実施形態の動作制御信号のタイミングチャートである。そして、差動ミキサ700は、第1の実施形態の第2の実施例のミキサ200(図4を参照)を2つ並列に配置して、それぞれのミキサ200の入力に差動信号を入力できるよう構成して差動化したものである。なお、第1の実施形態の第2の実施例で示した構成及び動作制御信号と同じ構成及び動作制御信号には、同一の参照符号を用いて説明は省略する。
差動ミキサ700は、第1の入力端子709と第2の入力端子710と第3の入力端子711と第4の入力端子712と第1のスイッチトキャパシタ回路701と第2のスイッチトキャパシタ回路104と第3のスイッチトキャパシタ回路702と第4のスイッチトキャパシタ回路703とタイミング制御部102と第1の出力端子105と第2の出力端子713とで構成される。そして、第1の入力端子709と第2の入力端子710とに、第1のスイッチトキャパシタ回路701の入力がそれぞれ接続される。また、第3の入力端子711と第4の入力端子712とに、第3のスイッチトキャパシタ回路702の入力がそれぞれ接続される。また、第1のスイッチトキャパシタ回路701の出力に第2のスイッチトキャパシタ回路104の入力が接続される。また、第3のスイッチトキャパシタ回路702の出力に、第4のスイッチトキャパシタ回路703の入力が接続される。また、第2のスイッチトキャパシタ回路104の出力に第1の出力端子105が接続され、第4のスイッチトキャパシタ回路703の出力に第2の出力端子713が接続される。そして、タイミング制御部102が、第1のスイッチトキャパシタ回路701と第2のスイッチトキャパシタ回路104と第3のスイッチトキャパシタ回路702と第4のスイッチトキャパシタ回路703とに動作制御信号を供給する。
なお、第1のスイッチとキャパシタ回路701と第3のスイッチとキャパシタ回路702とは、同一の構成であって同一の動作制御信号によって制御される。また、第2のスイッチトキャパシタ回路104と第4のスイッチとキャパシタ回路703とは、同一の構成であって同一の動作制御信号により制御される。そのため、図10において、同じ構成要素及び同じ動作制御信号については同一の参照符号を用いる。
第1のスイッチトキャパシタ回路701は、第1のスイッチトキャパシタ回路201(図4を参照)に対して、入力が第2の入力端子710に接続され出力が積分動作スイッチ202の出力に接続される積分動作スイッチ716を備える点で異なる。積分動作スイッチ716は、タイミング制御部102から供給される積分動作制御信号/Loによってオンオフ制御される。積分動作制御信号/Loは、図11に示す通り、動作制御信号Loを反転したものである。
ここで、電圧源である入力信号源704の出力は、差動出力を有するトランスコンダクタンスアンプ705の入力706に接続される。そして、トランスコンダクタンスアンプ705は、入力した電圧信号を差動の電流信号に変換して出力する。また、トランスコンダクタンスアンプ705の非反転出力707と反転出力708とは、互いに逆位相の信号電流(差動の信号電流)を出力する。そして、非反転出力707は第1の入力端子709及び第4の入力端子712に接続され、反転出力708は第2の入力端子710及び第3の入力端子711に接続される。このように構成することによって、差動ミキサ700は差動回路として機能し、差動ミキサ700の出力端子105及び出力端子713から差動の出力信号を得ることができる。
以上で説明した通り、第2の実施形態によれば、回路の駆動に必要とされる動作周波数をサンプリングCLKよりも高めることなく、信号通過帯域において通過損失の無い高次のIIRフィルタ特性をもつ周波数選択機能の高いミキサを、差動構成で実現できる。
なお、以上では、第1の実施形態の第2の実施例のミキサ200(図4を参照)を2つ並列に配置した差動ミキサについて説明したが、第1の実施形態の他の実施例のミキサを2つ並列に配置して差動ミキサを構成してもよい。
また、本発明の第1及び第2の実施形態のミキサは、以下の方法によって必要とされる周波数選択特性の切り替えを行うことができる。例えば、電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4としてそれぞれ複数の異なる容量を用意しておき、必要とされる特性に応じて容量を切り替える方法がある。また、例えば、複数の電荷共有用スイッチを同時にオンオフ動作制御する方法がある。図12は、第1の実施形態の第1の実施例の図2に示すタイミングチャートの一部を変形したタイミングチャートである。図12に示すように、電荷共有動作制御信号DUMP1とDUMP2とが同時に供給されている。このことによって、電荷共有スイッチ121と電荷共有スイッチ123(図1を参照)とを同時にオンオフ制御して、電荷共有容量Cb1と電荷共有容量Cb2とを大きな容量を持つ1つの電荷共有容量として作用させることができる。このような方法によって、本発明の第1及び第2の実施形態のミキサにおいて、容易に、かつ自在にIIRフィルタの特性を切り替えることができる。
また、本発明の第1及び第2の実施形態の周波数選択機能を有するミキサを用いて無線通信装置を構成することができ、また、その無線通信装置のすべてあるいはその主要な部分を同一の半導体基板上に集積化して集積回路として構成することができることは明らかである。このことによって、携帯通信端末等の無線通信装置を低消費電力かつ低コストで実現できる。
本発明は、無線周波数信号を直接サンプリングして周波数変換すると共に周波数選択を行うミキサ等に利用可能であり、特に、動作周波数を高めることなく信号通過帯域において通過損失の無い高次のIIRフィルタ特性を実現したい場合等に有用である。
本発明の第1の実施形態における第1の実施例の周波数選択機能を有するミキサ100の構成を示す図 本発明の第1の実施形態における第1の実施例の動作制御信号のタイミングチャート 本発明の第1の実施形態における第1の実施例の周波数選択機能を有するミキサ100の信号通過帯域の通過損失を示す概念図 本発明の第1の実施形態における第2の実施例の周波数選択機能を有するミキサ200の構成を示す図 本発明の第1の実施形態における第2の実施例の動作制御信号のタイミングチャート 本発明の第1の実施形態における第3の実施例の周波数選択機能を有するミキサ300の構成を示す図 本発明の第1の実施形態における第3の実施例の動作制御信号のタイミングチャート 本発明の第1の実施形態における第4の実施例の動作制御信号のタイミングチャート 本発明の第1の実施形態における第1の実施例のミキサ100において、電荷共有容量Cb1、Cb2、Cb3及びCb4の各々に出力端子105を備えた構成を示す図 本発明の第2の実施形態の周波数選択機能を有する差動ミキサ700の構成を示す図 本発明の第2の実施形態の動作制御信号のタイミングチャート 本発明の第1の実施形態の第1の実施例の図2に示すタイミングチャートの一部を変形したタイミングチャート 電荷サンプリング技術を用いて周波数選択特性を有するミキサの周波数選択特性を更に改善する従来の回路 図13の回路における動作制御信号のタイミングチャート 図13の回路を縦続接続して高次化する従来の回路 従来技術の信号通過帯域の通過損失を示す概念図
符号の説明
100、200、300、700 ミキサ
101、709、710、711、712 入力端子
102 タイミング制御部
103、201、701 第1のスイッチトキャパシタ回路
104 第2のスイッチトキャパシタ回路
105、713 出力端子
106、704 信号源
107 信号電流irf(t)
111、112、202 積分動作スイッチ
116 放電動作スイッチ
119、120 切替えスイッチ
121、123、125、127 電荷共有スイッチ
702 第3のスイッチトキャパシタ回路
703 第4のスイッチトキャパシタ回路
705 トランスコンダクタンスアンプ
707 非反転出力
708 反転出力
vcr[n] 離散時間サンプルストリーム
Cr1、Cr2 積分容量
Cb1、Cb2、Cb3、Cb4 電荷共有容量
Lo1、Lo2、Lo、Lo21、Lo22、/Lo 積分動作制御信号
RESET、RESET1、RESET2 放電動作制御信号
SA、/SA、SA2、/SA2 切替え動作制御信号
DUMP1、DUMP2、DUMP3、DUMP4、DUMP21、DUMP22、DUMP23、DUMP24 電荷共有動作制御信号

Claims (7)

  1. 周波数選択機能を有するミキサであって、
    1入力2出力の積分スイッチと、前記2出力に2入力がそれぞれ接続される2入力1出力の切替スイッチと、前記2出力のそれぞれと接地との間に設けられる2つの積分容量と、前記切替スイッチの出力と接地との間に設けられる放電スイッチとを含む第1のスイッチトキャパシタ回路と、
    電荷共有スイッチと当該電荷共有スイッチの出力端に接地との間に設けられた電荷共有容量とを含む回路を複数並列接続して構成され、複数の前記電荷共有スイッチの入力端を前記第1のスイッチトキャパシタ回路の出力に共通接続し、複数の前記電荷共有スイッチの少なくとも1つの出力端を出力とする第2のスイッチトキャパシタ回路と、
    前記積分スイッチの動作タイミングを与える積分制御信号と、前記切替スイッチの動作タイミングを与える切替え制御信号と、前記放電スイッチの動作タイミングを与える放電制御信号と、複数の前記電荷共有スイッチの動作タイミングを与える電荷共有制御信号とを出力するタイミング制御部とを備え、
    前記第1のスイッチトキャパシタ回路は、前記2つの積分容量の一方に前記積分制御信号に従って入力信号を充電し、並行して、前記2つの積分容量の他方に既に充電されている電荷を前記切替え制御信号に従って放出し、かつ、当該放出後に前記2つの積分容量の他方の残留電荷を前記放電制御信号に従って放電する動作を、所定期間毎に切替えて交互に実行して前記入力信号の離散時間サンプルストリームを前記第2のスイッチトキャパシタ回路に出力し、
    前記第2のスイッチトキャパシタ回路は、前記離散時間サンプルストリームを入力し、前記電荷共有制御信号に従って複数の前記電荷共有スイッチをオンオフ制御して出力信号を出力し、
    前記電荷共有制御信号、前記切替え制御信号及び前記放電制御信号のハイレベルである期間及びローレベルである期間は、共に、前記積分制御信号の半周期以上の期間であり、
    複数の前記電荷共有スイッチの少なくとも2つは、前記所定期間に、互いに異なるタイミングでオンオフ制御されることを特徴とする、ミキサ。
  2. 複数の前記電荷共有スイッチの全ては、前記所定期間に、それぞれ1回オンオフ制御されることを特徴とする、請求項1に記載のミキサ。
  3. 複数の前記電荷共有スイッチの全ては、前記所定期間の2倍以上の期間に、それぞれ1回オンオフ制御されることを特徴とする、請求項1に記載のミキサ。
  4. 複数の前記電荷共有スイッチのうち少なくとも1つは、前記所定期間の2倍以上の期間に、それぞれ1回オンオフ制御され、
    前記少なくとも1つの電荷共有スイッチを除く前記電荷共有スイッチは、前記所定期間に、それぞれ1回オンオフ制御されることを特徴とする、請求項1に記載のミキサ。
  5. 複数の前記電荷共有スイッチのうちの少なくとも2つは、同時にオンオフ制御されることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載のミキサ。
  6. 前記第2のスイッチトキャパシタ回路は、複数の前記電荷共有スイッチの出力の少なくとも2つの出力端をそれぞれ出力とすることを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載のミキサ。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載のミキサを2つ備え、差動動作を行う差動ミキサ。
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