JP2008004481A - 拡散層の製造装置及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池の膜・電極接合体に設けられる拡散層を製造する際に要する労力や時間を低減する。
【解決手段】特性が異なる第1及び第2の機能性材料11、12を拡散層用の基材10に添加して拡散層を製造する装置であって、基材10を所定の方向に搬送する基材搬送手段と、この基材搬送手段で所定の方向に搬送される基材10に対して第1及び第2の機能性材料11、12を順次添加する機能性材料添加手段(第1及び第2の吐出ヘッド1、2等)と、を備える。所定の方向に搬送される基材10に対して第1及び第2の機能性材料11、12を順次添加する工程を含む拡散層の製造方法である。
【選択図】図1

Description

本発明は、拡散層の製造装置及び製造方法に関する。
従来より、電解質膜の両面に電極用の触媒層を設けて形成した膜・電極接合体を備えた燃料電池が提案され、実用化されている。かかる燃料電池を含む燃料電池システムにおいては、燃料電池の膜・電極接合体を構成する一方の触媒層(アノード電極)にアノードガスを、他方の電極(カソード側電極)にカソードガスを、各々供給して電気化学反応を起こすことにより発電を行っている。
ところで、燃料電池の膜・電極接合体の触媒層には、外部から供給される反応ガス(アノードガス及びカソードガス)を拡散させる機能を有する「拡散層」が覆設されるのが一般的である。かかる拡散層の基材として従来はカーボンペーパやカーボンクロスが採用されていたが、近年においては、撥水性の向上等を目的として、カーボン繊維織布等の基材に、互いに特性の異なる2種類の機能性材料を塗布して薄型の拡散層を構成する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平10−261421号公報
しかし、前記特許文献1に記載されたような技術においては、(1)基材に含浸し易い流動特性を有する第1の機能性材料を基材に塗布し含浸させ乾燥させる工程、(2)基材に含浸し難い流動特性を有する第2の機能性材料を第1の機能性材料の層上に塗布し乾燥させる工程、という別々の工程を経て2種類の機能性材料を基材に塗布していた。このため、拡散層の製造に比較的多くの労力や時間を要するという問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、燃料電池の膜・電極接合体に設けられる拡散層を製造する際に要する労力や時間を低減することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る拡散層の製造装置は、特性が異なる第1及び第2の機能性材料を拡散層用の基材に添加して拡散層を製造する装置であって、基材を所定の方向に搬送する基材搬送手段と、この基材搬送手段で所定の方向に搬送される基材に対して第1及び第2の機能性材料を順次添加する機能性材料添加手段と、を備えるものである。
また、本発明に係る拡散層の製造方法は、特性が異なる第1及び第2の機能性材料を拡散層用の基材に添加して拡散層を製造する方法であって、基材を所定の方向に搬送する基材搬送工程と、この基材搬送工程で所定の方向に搬送される基材に対して第1及び第2の機能性材料を順次添加する機能性材料添加工程と、を備えるものである。
かかる構成及び方法によれば、所定の方向に搬送される基材に対して、特性が異なる2種類の機能性材料(第1及び第2の機能性材料)を順次添加して拡散層を製造することができるので、拡散層製造のための工程を簡素化することができる。従って、拡散層の製造に要する労力や時間を低減することが可能となる。
前記製造装置(方法)において、基材の内部に吸収され易い流動特性を有する第1の機能性材料と、基材の内部に吸収され難い流動特性を有する第2の機能性材料と、を添加する機能性材料添加手段(工程)を採用することができる。かかる場合において、第1の機能性材料を第2の機能性材料よりも時間的に先行して添加する機能性材料添加手段(工程)を採用することができる。
また、前記製造装置(方法)において、溶媒に特定の機能性物質を分散させて構成した第1の機能性材料を採用するとともに、第1の機能性材料を第2の機能性材料よりも時間的に先行して添加した後、第1の機能性材料の溶媒が気化する前に第2の機能性材料を添加する機能性材料添加手段(工程)を採用することができる。
また、前記製造装置において、第1及び第2の機能性材料を分離した状態で貯留する単一のヘッドを有し、このヘッドから第1及び第2の機能性材料を順次吐出して塗布する機能性材料添加手段を採用することができる。また、前記製造方法において、第1及び第2の機能性材料を分離した状態で貯留する単一のヘッドから、第1及び第2の機能性材料を順次吐出して塗布する機能性材料添加工程を採用することができる。
かかる構成及び方法によれば、単一のヘッドを用いて2種類の機能性材料(第1及び第2の機能性材料)を基材に塗布することができる。従って、2種類の機能性材料を基材に塗布する際に複数のヘッドを用いる必要がないので、ヘッドの個数に対応して設けられる各種機器(ポンプやバックロール等)の個数を低減させることができる。この結果、拡散層の製造に要する費用を節減することが可能となる。また、複数のヘッドを連動させて制御する必要がないので、ヘッドの制御態様が簡素化されることとなり、結果的に、拡散層製造のための工程を一層簡素化することが可能となる。
本発明によれば、燃料電池の膜・電極接合体に設けられる拡散層を製造する際に要する労力や時間を低減することが可能となる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。以下の各実施形態においては、車載に好適な固体高分子電解質型の燃料電池に設けられる拡散層を製造する製造装置及び製造方法について説明することとする。
<第1実施形態>
まず、図1及び図2を用いて、本発明の第1実施形態に係る拡散層の製造装置及び製造方法について説明する。
最初に、図1を用いて、本実施形態に係る製造装置の構成について説明する。製造装置は、拡散層用の基材10を所定の方向に搬送する図示されていない基材搬送手段と、この基材搬送手段で所定の方向に搬送される基材10に対して、第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12を順次添加する機能性材料添加手段と、を備えている。
本実施形態においては、基材10として、カーボン布やカーボンペーパ等の多孔質の素材を採用している。また、本実施形態においては、第1の機能性材料11として、基材10の内部に吸収され易い流動特性を有する粘性の低い撥水性・導電性ペースト材料を採用し、第2の機能性材料12として、基材10の内部に吸収され難い流動特性を有する粘性の高い撥水性・導電性ペースト材料を採用している。
第1及び第2の機能性材料11、12は、所定の溶媒に撥水材料及び導電性材料を混合させて調製したものである。撥水性材料としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、テトラフルオロエチレン−ペルフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体等を採用することができる。また、導電性材料としては、カーボン粉末等を採用することができる。
基材搬送手段は、基材10を巻き取る巻取ローラ、基材10を送り出す送出ローラ、所定間隔をおいて基材10を支持しながら所定の方向に搬送する搬送ローラ等から構成されている。本実施形態においては、基材10を図1における矢印Aの方向に搬送する基材搬送手段を採用している。
機能性材料添加手段は、図1に示すように、第1の機能性材料11を貯留する図示されていない第1のタンク、第1のタンクに接続され第1の機能性材料11を基材10に対して吐出する第1の吐出ヘッド1、第2の機能性材料12を貯留する図示されていない第2のタンク、第2のタンクに接続され第2の機能性材料12を基材10に対して吐出する第2の吐出ヘッド2、基材10を挟んで第1の吐出ヘッド1に対向するように配置されたバックロール5、第1の吐出ヘッド1及び第2の吐出ヘッド2からの機能性材料の吐出のタイミングを制御する図示されていない制御装置等から構成されている。
本実施形態においては、基材10の両面に機能性材料を添加(含浸、塗布)する目的で、図1に示すように、第1の吐出ヘッド1を基材10の一方の面側に配置し、第2の吐出ヘッド2を基材10の他方の面側に配置している。また、図1に示すように、第1の吐出ヘッド1を第2の吐出ヘッド2よりも上流側に配置することにより、第1の機能性材料11を第2の機能性材料12よりも時間的に先行して基材10に吐出するようにしている。また、本実施形態においては、第1の機能性材料11を基材10の内部に含浸させるために、第1の吐出ヘッド1とバックロール5とで基材10を挟持することにより所定の塗工圧を加えるようにする。第2の機能性材料12は、第2の吐出ヘッド2から吐出され、(塗工圧が加えられることなく)基材10の表面に塗布される。なお、塗工圧が必要な場合には、基材10を挟んで第2の吐出ヘッド2に対向するようにバックロールを配置する。
第1及び第2の吐出ヘッド1、2は、スリット状の吐出口1a、2aを有している。吐出口1a、2aの長さ(図1で紙面に対して直角な方向の寸法)は、搬送方向に対して直角な方向の基材寸法に対応するように決定される。また、吐出口1a、2aの幅(図1で搬送方向における寸法)、第1の吐出ヘッド1と基材10との間のクリアランス、第2の吐出ヘッド2と基材10との間のクリアランスは、第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12の粘度や基材10の搬送速度等に応じて適宜設定することができる。
次に、本実施形態に係る拡散層の製造方法について説明する。
まず、拡散層用の基材10を準備するとともに、PTFE等の撥水性材料やカーボン粉末等の導電性材料を所定の溶媒に混合させることにより、ペースト状の機能性材料(第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12)を調製する(材料調製工程)。次いで、図1に示すように、基材搬送手段を用いて基材10を所定の方向に搬送する(基材搬送工程)。そして、基材搬送手段によって搬送される基材10に対して、第1の吐出ヘッド1から第1の機能性材料11を吐出して基材10の内部に第1の機能性材料11を含浸させるとともに、第2の吐出ヘッド2から第2の機能性材料12を吐出して基材10の表面に第2の機能性材料12を塗布する(機能性材料添加工程)。
その後、基材10の内部に含浸させた第1の機能性材料11と、基材10の表面に塗布した第2の機能性材料12と、を乾燥させることにより、図2に示すような拡散層20を得ることができる。拡散層20の一方の面には、第1の機能性材料11からなる撥水・導電層が形成される。また、拡散層20の他方の面には、第2の機能性材料12からなる撥水・導電層が形成されることとなる。
以上説明した実施形態に係る製造装置(製造方法)によれば、所定の方向に搬送される基材10に対して、特性が異なる2種類の機能性材料(第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12)を順次添加して拡散層20を製造することができるので、拡散層20の製造のための工程を簡素化することができる。従って、拡散層20の製造に要する労力や時間を低減することが可能となる。
<第2実施形態>
次に、図3及び図4を参照して、本発明の第2実施形態に係る拡散層の製造装置及び製造方法について説明する。なお、本実施形態で使用する基材及び機能性材料は、第1実施形態で使用した基材10及び機能性材料11、12と共通であるものとする。また、本実施形態で採用される吐出ヘッド及びバックロールの構成は、第1実施形態で採用された吐出ヘッド1、2及びバックロール5の構成と実質的に同一であるものとする。
最初に、図3を用いて、本実施形態に係る製造装置の構成について説明する。製造装置は、拡散層用の基材10を所定の方向に搬送する図示されていない基材搬送手段と、この基材搬送手段で所定の方向に搬送される基材10に対して、第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12を順次添加する機能性材料添加手段と、を備えている。
基材搬送手段は、基材10を巻き取る巻取ローラ、基材10を送り出す送出ローラ、所定間隔をおいて基材10を支持しながら所定の方向に搬送する搬送ローラ等から構成されている。本実施形態においては、基材10を図3における矢印Bの方向に搬送する基材搬送手段を採用している。
機能性材料添加手段は、図3に示すように、第1の機能性材料11を貯留する図示されていない第1のタンク、第1のタンクに接続され第1の機能性材料11を基材10に対して吐出する第1の吐出ヘッド1、第2の機能性材料12を貯留する図示されていない第2のタンク、第2のタンクに接続され第2の機能性材料12を基材10に対して吐出する第2の吐出ヘッド2、基材10を挟んで第1の吐出ヘッド1及び第2の吐出ヘッド2に対向するように配置されたバックロール5、第1の吐出ヘッド1及び第2の吐出ヘッド2からの機能性材料の吐出のタイミングを制御する図示されていない制御装置等から構成されている。
本実施形態においては、基材10の片面にのみ機能性材料を添加(含浸、塗布)する目的で、図3に示すように、第1の吐出ヘッド1及び第2の吐出ヘッド2の双方を基材10の一方の面側に配置している。また、図3に示すように、第1の吐出ヘッド1を第2の吐出ヘッド2よりも上流側に配置することにより、第1の機能性材料11を第2の機能性材料12よりも時間的に先行して基材10に吐出するようにしている。特に本実施形態においては、第1の機能性材料11の溶媒が気化する前に第2の機能性材料12が塗布されるようになっている。また、本実施形態においても、第1の機能性材料11を基材10の内部に含浸させるために、第1の吐出ヘッド1とバックロール5とで基材10を挟持することにより所定の塗工圧を加えるようにする。第2の機能性材料12は、第2の吐出ヘッド2から吐出され、(塗工圧が加えられることなく)基材10の表面に塗布される。
次に、本実施形態に係る拡散層の製造方法について説明する。
まず、拡散層用の基材10を準備するとともに、PTFE等の撥水性材料やカーボン粉末等の導電性材料を所定の溶媒に混合させることにより、ペースト状の機能性材料(第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12)を調製する(材料調製工程)。次いで、図3に示すように、基材搬送手段を用いて基材10を所定の方向に搬送する(基材搬送工程)。そして、基材搬送手段によって搬送される基材10に対して、第1の吐出ヘッド1から第1の機能性材料11を吐出して基材10の内部に第1の機能性材料11を含浸させるとともに、第2の吐出ヘッド2から第2の機能性材料12を吐出して、第1の機能性材料11が含浸された基材10の表面に第2の機能性材料12を塗布する(機能性材料添加工程)。この際、第1の機能性材料11の溶媒が気化する前に第2の機能性材料12を塗布するようにする。
その後、基材10の内部に含浸させた第1の機能性材料11と、(第1の機能性材料11が含浸された)基材10の表面に塗布した第2の機能性材料12と、を乾燥させることにより、図4に示すような拡散層21を得ることができる。拡散層21の一方の面には、第1の機能性材料11からなる撥水・導電層と、第2の機能性材料12からなる撥水・導電層と、の二層が形成されることとなる。
以上説明した実施形態に係る製造装置(製造方法)によれば、所定の方向に搬送される基材10に対して、特性が異なる2種類の機能性材料(第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12)を順次添加して拡散層21を製造することができるので、拡散層21の製造のための工程を簡素化することができる。従って、拡散層21の製造に要する労力や時間を低減することが可能となる。また、第1の機能性材料11が乾燥する前に第2の機能性材料12を塗布するので、第1の機能性材料11と第2の機能性材料12との密着性を向上させることが可能となる。
<第3実施形態>
次に、図4及び図5を参照して、本発明の第3実施形態に係る製造装置及び製造方法について説明する。なお、本実施形態で使用する基材及び機能性材料は、第1実施形態で使用した基材10及び機能性材料11、12と共通であるものとする。また、本実施形態で採用される基材搬送手段及びバックロールの構成は、第1実施形態で採用された基材搬送手段及びバックロール5の構成と実質的に同一であるものとする。
最初に、図5を用いて、本実施形態に係る製造装置の構成について説明する。製造装置は、拡散層用の基材10を所定の方向に搬送する図示されていない基材搬送手段と、この基材搬送手段で所定の方向に搬送される基材10に対して、第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12を順次添加する機能性材料添加手段と、を備えている。
機能性材料添加手段は、図5に示すように、第1の機能性材料11を貯留する図示されていない第1のタンク、第2の機能性材料12を貯留する図示されていない第2のタンク、第1のタンク及び第2のタンクに接続され第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12を基材10に対して吐出する2液用吐出ヘッド4、基材10を挟んで2液用吐出ヘッド4に対向するように配置されたバックロール5、2液用吐出ヘッド4からの各機能性材料の吐出のタイミングを制御する図示されていない制御装置等から構成されている。
2液用吐出ヘッド4は、図5に示すように、第1の機能性材料11を吐出するためのスリット状の第1吐出口4aと、第2の機能性材料12を吐出するためのスリット状の第2吐出口4bと、第2吐出口4aと第2吐出口4bとを仕切る仕切部材4cと、を有している。第1のタンクから供給された第1の機能性材料11は、ヘッド内の第1流路4dを経由して第1吐出口4aから基材10へと吐出される。第2のタンクから供給された第2の機能性材料12は、ヘッド内の第2流路4eを経由して第2吐出口4bから基材10へと吐出される。2液用吐出ヘッド4の第1吐出口4aは第2吐出口4bよりも上流側に配置されており、第1の機能性材料11が第2の機能性材料12よりも時間的に先行して基材10に吐出される。本実施形態においては、第1の機能性材料11の溶媒が気化する前に第2の機能性材料12が塗布されるようになっている。
また、本実施形態においては、第1の機能性材料11を基材10の内部に含浸させるために、2液用吐出ヘッド4の第1吐出口4aとバックロール5とで基材10を挟持することにより所定の塗工圧を加えるようにする。一方、2液用吐出ヘッド4の第2吐出口4bと基材10との間には比較的広いクリアランスが設けられており、第2吐出口4bから吐出された第2の機能性材料12は、塗工圧が加えられることなく基材10の表面に塗布される。
2液用吐出ヘッド4の各吐出口4a、4bの長さ(図5で紙面に対して直角な方向の寸法)は、搬送方向に対して直角な方向の基材寸法に対応するように決定される。また、各吐出口4a、4bの幅(図5で搬送方向における寸法)、第1吐出口4aと基材10との間のクリアランス、第2吐出口4bと基材10との間のクリアランスは、第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12の粘度や基材10の搬送速度等に応じて適宜設定することができる。
次に、本実施形態に係る拡散層の製造方法について説明する。
まず、拡散層用の基材10を準備するとともに、PTFE等の撥水性材料やカーボン粉末等の導電性材料を所定の溶媒に混合させることにより、ペースト状の機能性材料(第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12)を調製する(材料調製工程)。次いで、図5に示すように、基材搬送手段を用いて基材10を所定の方向に搬送する(基材搬送工程)。そして、基材搬送手段によって搬送される基材10に対して、2液用吐出ヘッド4の第1吐出口4aから第1の機能性材料11を吐出して基材10の内部に第1の機能性材料11を含浸させるとともに、第2吐出口4bから第2の機能性材料12を吐出して、第1の機能性材料11が含浸された基材10の表面に第2の機能性材料12を塗布する(機能性材料添加工程)。この際、第1の機能性材料11の溶媒が気化する前に第2の機能性材料12を塗布するようにする。
その後、基材10の内部に含浸させた第1の機能性材料11と、(第1の機能性材料11が含浸された)基材10の表面に塗布した第2の機能性材料12と、を乾燥させることにより、図4に示すような拡散層21を得ることができる。拡散層21の一方の面には、第1の機能性材料11からなる撥水・導電層と、第2の機能性材料12からなる撥水・導電層と、の二層が形成されることとなる。
以上説明した実施形態に係る製造装置(製造方法)によれば、所定の方向に搬送される基材10に対して、特性が異なる2種類の機能性材料(第1の機能性材料11及び第2の機能性材料12)を順次添加して拡散層21を製造することができるので、拡散層21の製造のための工程を簡素化することができる。従って、拡散層21の製造に要する労力や時間を低減することが可能となる。また、第1の機能性材料11が乾燥する前に第2の機能性材料12を塗布するので、第1の機能性材料11と第2の機能性材料12との密着性を向上させることが可能となる。さらに、単一のヘッド(2液用吐出ヘッド4)を採用して2種類の機能性材料の添加を行うことができる。従って、ヘッド毎に必要となる各種部品(バックロール等)を削減することができるので装置全体の構成を簡素化することが可能となり、かつ、ヘッドと基材との接触位置を減らす(一箇所のみにする)ことができるので基材10の搬送状態を安定させることが可能となる。
なお、第1及び第2実施形態においては、2つの吐出ヘッドを用いて2種類の機能性材料を基材に添加した例を示したが、吐出ヘッドの個数や機能性材料の種類はこれに限られるものではない。例えば、図6に示すように、3つの吐出ヘッド(第1の吐出ヘッド1、第2の吐出ヘッド2及び第3の吐出ヘッド3)を用いて、3種類の機能性材料(第1の機能性材料11、第2の機能性材料12及び第3の機能性材料13)を基材10に添加(含浸、塗布)することもできる。
本発明の第1実施形態に係る拡散層の製造装置の構成を示す構成図である。 本発明の第1実施形態に係る製造装置で製造された拡散層の断面図である。 本発明の第2実施形態に係る拡散層の製造装置の構成を示す構成図である。 本発明の第2実施形態に係る製造装置で製造された拡散層の断面図である。 本発明の第3実施形態に係る拡散層の製造装置の構成を示す構成図である。 本発明の第1及び第2実施形態に係る拡散層の製造装置の変形例の構成を示す構成図である。
符号の説明
1…第1の吐出ヘッド(機能性材料添加手段)、2…第2の吐出ヘッド(機能性材料添加手段)、4…2液用吐出ヘッド(単一のヘッド、機能性材料添加手段)、5…バックロール(機能性材料添加手段)、11…第1の機能性材料、12…第2の機能性材料、20・21…拡散層。

Claims (10)

  1. 特性が異なる第1及び第2の機能性材料を拡散層用の基材に添加して拡散層を製造する装置であって、
    前記基材を所定の方向に搬送する基材搬送手段と、
    前記基材搬送手段で所定の方向に搬送される前記基材に対して前記第1及び第2の機能性材料を順次添加する機能性材料添加手段と、
    を備える拡散層の製造装置。
  2. 前記機能性材料添加手段は、前記基材の内部に吸収され易い流動特性を有する前記第1の機能性材料と、前記基材の内部に吸収され難い流動特性を有する前記第2の機能性材料と、を添加するものである、
    請求項1に記載の拡散層の製造装置。
  3. 前記機能性材料添加手段は、前記第1の機能性材料を前記第2の機能性材料よりも時間的に先行して添加するものである、
    請求項2に記載の拡散層の製造装置。
  4. 前記第1の機能性材料は、溶媒に特定の機能性物質を分散させて構成したものであり、
    前記機能性材料添加手段は、前記第1の機能性材料を前記第2の機能性材料よりも時間的に先行して添加した後、前記第1の機能性材料の溶媒が気化する前に前記第2の機能性材料を添加するものである、
    請求項1に記載の拡散層の製造装置。
  5. 前記機能性材料添加手段は、前記第1及び第2の機能性材料を分離した状態で貯留する単一のヘッドを有し、このヘッドから前記第1及び第2の機能性材料を順次吐出して塗布するものである、
    請求項1から4の何れか一項に記載の拡散層の製造装置。
  6. 特性が異なる第1及び第2の機能性材料を拡散層用の基材に添加して拡散層を製造する方法であって、
    前記基材を所定の方向に搬送する基材搬送工程と、
    前記基材搬送工程で所定の方向に搬送される前記基材に対して前記第1及び第2の機能性材料を順次添加する機能性材料添加工程と、
    を備える拡散層の製造方法。
  7. 前記機能性材料添加工程において、前記基材の内部に吸収され易い流動特性を有する前記第1の機能性材料と、前記基材の内部に吸収され難い流動特性を有する前記第2の機能性材料と、を添加する、
    請求項6に記載の拡散層の製造方法。
  8. 前記機能性材料添加工程において、前記第1の機能性材料を前記第2の機能性材料よりも時間的に先行して添加する、
    請求項7に記載の拡散層の製造方法。
  9. 前記第1の機能性材料として、溶媒に特定の機能性物質を分散させて構成したものを採用し、
    前記機能性材料添加工程において、前記第1の機能性材料を前記第2の機能性材料よりも時間的に先行して添加した後、前記第1の機能性材料の溶媒が気化する前に前記第2の機能性材料を添加する、
    請求項6に記載の拡散層の製造方法。
  10. 前記機能性材料添加工程において、前記第1及び第2の機能性材料を分離した状態で貯留する単一のヘッドから、前記第1及び第2の機能性材料を順次吐出して塗布する、請求項6から9の何れか一項に記載の拡散層の製造方法。
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