JP2008002605A - オイルシール - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オイルシール1Aは、クランク軸101と、そのクランク軸101が回転自在に取付けられたクランクケース100との間に設けられる。クランクケース100に装着されるアウター部材2と、クランク軸101に一体回転可能に装着されるとともに、アウター部材2との間に隙間G2が形成されるようにしてアウター部材2と組み合わされるインナー部材3と、隙間G2に配置されアウター部材2及びインナー部材3のそれぞれと非接触の状態で移動可能な浮動リング8Aとを備え、浮動リング8Aはマンガン等の金属材料や樹脂材料等である高熱膨張材で構成される。
【選択図】図2
Description
図1は本発明の第1の形態に係るオイルシールが組み付けられた内燃機関の要部を示した斜視図であり、図2はその要部の断面模式図である。なお、図2において、本発明に係るオイルシールは軸線CLに関して軸対称であるので片側の断面のみ図示することとする。また、特に断らない限り他の図についても片側の断面のみ図示する。図1及び図2に示すように、クランク軸101は軸線CL回りに回転自在な状態でクランクケース100に取付けられている。オイルシール1Aは、静止体としてのクランクケース100と回転体としてのクランク軸101との間に設けられる。即ちオイルシール1Aはクランクケース100とクランク軸101との間に形成される環状の隙間に装着される。オイルシール1Aはクランクケース100の外側である大気側ASとクランクケース100の内側である密封側OSとを区画することにより、密封側OSから大気側ASへのオイルやブローバイガス等の流体の漏洩を防止するとともに、大気側ASから密封側OSへの埃等の異物の侵入を防止する。
次に、本発明の第2の形態を図4を参照して説明する。この形態は浮動リングの構成を除き、第1の形態と同一の構成を有している。以下、第1の形態と共通する構成の説明は省略し、図1及び図2が適宜に参照される。図4に示すように、この形態のオイルシール1Bは、表面側の一部が高熱膨張材で構成された浮動リング8Bを備えている。この高熱膨張材からなる熱膨張層8Baはメッキ、凝着、焼付き、電着等の密着手段にて鉄製の基体8Bbに密着されている。浮動リング8Bの一部が高熱膨張材で構成されることにより本発明に係る感温シール手段が構成され、浮動リング8Bは、第1の形態の浮動リング8Aと同様の効果を発揮する。即ち、クランクケース100内の温度が上昇すると、図4の破線に示すように熱膨張層8Baの体積が増加することにより浮動リング8B全体の体積が増加し、それによって隙間G2が狭められる。熱膨張層8Baの厚さ寸法及び選定材料等の諸条件を適宜設定することにより、浮動リング8Bの温度変化に対する特性を自由に設定できる。例えば、第1の形態と同様に所定の設定温度以上で隙間G2を完全に塞ぐようにすることもできる。なお、浮動リング8Bの片面のみに熱膨張層8Baを設けてもよい。
次に、本発明の第3の形態を図5を参照して説明する。この形態は浮動リングの構成を除き、第1の形態と同一の構成を有している。以下、第1の形態と共通する構成の説明は省略し、図1及び図2が適宜に参照される。図5に示すように、この形態のオイルシール1Cは、アウター部材2と対向する側及びインナー部材3と対向する側の浮動リング8Cのそれぞれの表面に板状のバイメタル部材81が接合されている。バイメタル部材81は異種の材料が組合わされた周知のものである。バイメタル部材81は内圧が作用する側が自由端となりかつ大気圧が作用する側が拘束されるように浮動リング8Cに接合されている。これにより、バイメタル部材81は本発明に係る感温シール手段として機能する。オイルシール1Cは、クランクケース100内の温度が上昇すると、図5の破線に示すようにバイメタル部材81が隙間G2を狭める方向に湾曲状に変形して隙間G2が狭められる。バイメタル部材81の諸条件を適宜設定することにより、上述した各形態と同様に所定の設定温度以上で隙間G2を完全に塞ぐようにすることもできる。第3の形態では、図5に示すようにバイメタル部材81は内圧が作用する側の方が大気圧が作用する側に比べて変形量が大きいので、内圧を受け得る受圧面が大きくなるので、内圧の上昇をシール性の向上に利用することができる。しかも、大気圧の作用する側を必要以上に狭めることがないので、全体が均等に変形する形態に比べて摩擦抵抗を低減できる利点がある。
次に、本発明の第4の形態を図6を参照して説明する。この形態は浮動リングの構成を除き第1の形態と同一の構成を有している。以下、第1の形態と共通する構成の説明は省略し、図1及び図2が適宜に参照される。この形態のオイルシール1Dは浮動リング8Dを備えている。この浮動リング8Dは、図4の形態と類似しており、高熱膨張材からなる熱膨張層8Daがメッキ、凝着、焼付き、電着等の密着手段にて鉄製の基体8Dbに密着されて構成されている。これにより、浮動リング8Dの一部が高熱膨張材で構成されることにより本発明に係る感温シール手段が構成される。オイルシール1Dでは、熱膨張層8Daが内圧が作用する側の一部にのみ設けられ、大気圧が作用する側には設けられていない。これにより、第3の形態と同様の効果を発揮できる。即ち、図6の破線に示すように、浮動リング8Dは内圧が作用する側の方が大気圧が作用する側に比べて温度上昇に伴う変形量が大きいので、内圧を受け得る受圧面が大きくなる。そのため内圧の上昇をシール性の向上に利用することができる。しかも、大気圧の作用する側を必要以上に狭めることがないので、全体が均等に変形する形態に比べて摩擦抵抗を低減できる。
次に、本発明の第5の形態を図7を参照して説明する。この形態は浮動リングの構成を除き第1の形態と同一の構成を有している。以下、第1の形態と共通する構成の説明は省略し、図1及び図2が適宜に参照される。この形態のオイルシール1Eは、浮動リング8Eを備えている。浮動リング8Eは、形状記憶合金製のコイルスプリング82が周方向に沿いかつその両端が互いに突き当たるようにして埋め込まれている。浮動リング8Eはコイルスプリング82の弾性力によって変形できるように、ゴム系、ナイロン系などの弾性材料で構成されている。コイルスプリング82が所定温度に達すると、バネ定数が上昇するように変態する。コイルスプリング82の両端は突当てられているので、その変態によって浮動リング8Eを径方向外側(図7の右側)に変形させる弾性力が増加する。これにより、図7の破線で示すように浮動リング8Eが変形して隙間G2が塞がれる。浮動リング8Eの特性は、コイルスプリング82が変態する設定温度を適宜に定めることにより調整できる。また、この形態では、浮動リング8Eの横断面の縦横比が1に近い略正方形状に構成されている。このため、縦横比が大きい長方形状の横断面を有する形態と比較してコイルスプリング82の変化をバランスよく浮動リング8Eの変形に反映させることができる。この形態においては、浮動リング8Eを弾性材料で構成するとともに、浮動リング8Eの内部に形状記憶合金で構成されたコイルスプリング82を周方向に沿って設けることにより、本発明の感温シール手段が構成される。
2 アウター部材
3 インナー部材
4 可動リップ(可動部材)
8A〜8E 浮動リング
81 バイメタル部材(感温シール手段)
82 コイルスプリング
100 クランクケース(静止体)
101 クランク軸(回転体)
Claims (6)
- 回転体と、前記回転体が回転自在に取付けられ、内部の温度上昇に伴って大気圧よりも高い内圧を有するように構成された静止体との間に設けられるオイルシールであって、
前記静止体に装着されるアウター部材と、前記回転体に一体回転可能に装着されるとともに、前記アウター部材との間に所定の隙間が形成されるようにして前記アウター部材と組み合わされるインナー部材と、前記所定の隙間に配置され、前記アウター部材及び前記インナー部材のそれぞれと非接触の状態で移動可能な浮動リングと、を備え、
前記浮動リングは、前記静止体の内部の温度上昇に応じて性状を変化させて前記所定の隙間を狭めることが可能な感温シール手段を備えていることを特徴とするオイルシール。 - 前記所定の隙間に配置され、かつ前記回転体の回転停止時に前記アウター部材と接触して前記所定の隙間が所定の密着力にて塞がれた状態で前記インナー部材に設けられるとともに、前記回転体の回転速度の上昇に伴って前記アウター部材から離れる方向に変位可能な可動部材を更に備えることを特徴とする請求項1に記載のオイルシール。
- 前記浮動リングの少なくとも一部が前記アウター部材及び前記インナー部材の少なくとも一方の構成材料よりも高い熱膨張率を有した高熱膨張材で構成されることにより、前記感温シール手段が構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のオイルシール。
- 前記感温シール手段として、前記浮動リングの前記アウター部材と対向する側及び前記インナー部材と対向する側の少なくとも一方の側に取り付けられ、前記静止体の内部の温度上昇に応じて前記所定の隙間を狭める方向に変形するバイメタル部材が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のオイルシール。
- 前記感温シール手段は、前記温度上昇に伴う変形量が大気圧の作用する側に比べて内圧の作用する側の方が大きくなるように構成されていることを特徴とする請求項3又は4に記載のオイルシール。
- 前記浮動リングを弾性材料で構成するとともに、前記浮動リングの内部に形状記憶合金で構成され、かつ前記温度上昇に伴って前記所定の隙間が狭まるように前記浮動リングを変形させるスプリングを周方向に沿って設けることにより、前記感温シール手段が構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のオイルシール。
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Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6174974A (ja) * | 1984-09-14 | 1986-04-17 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 軸シ−ル装置 |
JPS61184166U (ja) * | 1985-05-10 | 1986-11-17 | ||
JP2004132524A (ja) * | 2002-10-15 | 2004-04-30 | Arai Pump Mfg Co Ltd | 密封装置 |
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- 2006-06-23 JP JP2006173706A patent/JP4769645B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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