JP2008001998A - 抄紙用フェルトの洗浄剤及び洗浄方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリオキシアルキレンアルキルアミンと助剤を含み、ポリオキシアルキレンアルキルアミンが化学式:R−N−[(CH2CH2O)m−H][(CH2CH2O)n−H]、ここでR:脂肪族のアルキル基であって炭素数;C8〜C22のもの、 m,n:エチレンオキシドの付加モル数;5〜40のもの、で表されるものであることを特徴とする抄紙用フェルトの洗浄剤を抄紙機の操業中に連続的に吹き付けて使用する。
【選択図】図1
Description
特許文献1は、有機物による汚れと無機物による汚れの双方に対応できる抄紙用フェルトの洗浄剤及び洗浄方法を開示している。
ポリオキシアルキレンアルキルアミンと助剤を含み、
前記ポリオキシアルキレンアルキルアミンが化学式:
R−N−[(CH2CH2O)m−H][(CH2CH2O)n−H]
ここでR:脂肪族のアルキル基であって炭素数;C8〜C22のもの、
m,n:エチレンオキシドの付加モル数;5〜40のもの、
で表されるものであることを特徴とする抄紙用フェルトの洗浄剤、及び請求項6の、抄紙機のプレスパートにおいて、前段のワイヤーパートから湿紙を受取るためのピックアップフェルト及び/又は前記ピックアップフェルトの後段に使されるプレスフェルトに対して、ポリオキシアルキレンアルキルアミンと助剤を含む洗浄剤を、前記抄紙機の操業中に連続的に使用して前記フェルトを洗浄することを特徴とする抄紙用フェルトの洗浄方法、及び請求項7の、ヤンキードライヤー形のティッシュを製造する抄紙機において、フォーマーから湿紙を受取りヤンキードライヤーに湿紙を搬送し、移送するためのプレスフェルトに対して、ポリオキシアルキレンアルキルアミンと助剤を含む洗浄剤を、前記抄紙機の操業中に連続的に使用して前記プレスフェルトを洗浄することを特徴とする抄紙用フェルトの洗浄方法によって前記課題を解決した。
なお、本発明で使用する洗浄剤において、高級脂肪族アミンのエチレンオキシド付加化合物であるポリオキシアルキレンアルキルアミンは、親水性基(エチレンオキシド;(CH2 CH2O)m,n)と疎水性基(アルキル基;RのC8〜C22)の分子量のバランスによって、本発明の効果(複合汚れ中の油性汚染成分の除去)を発揮する。この除去能力については、単に界面活性剤のHLB(Hydrophile-Lipophile Balance)の数値の範囲で一義的に決まるものではなく、本発明では、請求項1に記載した特定の範囲が要求される。
また、本発明で使用する助剤の内、有機酸としては水可溶性の芳香族スルホン酸、カルボン酸(炭素数C:1〜5)が使用できる。特に、本発明では、アミドス ルホン酸(別名;スルファミン酸(HOSO2NH2)が好ましい。
さらに、本発明では、助剤が高級脂肪酸のアルカリ金属塩を含むものである。高級脂肪酸のアルカリ金属塩、いわゆる、セッケンは天然油脂を水酸化ナトリウムで反応(ケン化)したものが使用できる。使用される原料の高級脂肪酸としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリル酸、オレイン酸、ベヘニン酸ステアリン酸、が好適である。
また、本発明のキレート化剤は用水中の金属イオンを封鎖して、高級脂肪酸のアルカリ金属塩が不溶化するのを防止するためのものである。特に、本発明を実施する上では、用水が硬水(カルシウムなどの金属塩類を多く含む水)である場合、高級脂肪酸のアルカリ金属塩は硬水と反応し、水に不溶性のカルシウムセッケン等を生じて沈殿させるので、助剤としての機能を失うことがあるため、これを防止するためにキレート化剤を配合する。
キレート化剤は分子鎖内にキレート配位基が導入されたもので、酸素配位子型(ジオール化合物、ジカルボニル化合物、ポリヒドロキシ化合物、ポリカルボン酸など)や、窒素配位子型(アミン化合物、オキシム化合物、schiff塩基、ポリフィリンやピロール化合物、ペプチド化合物、アミノアルコール、アミノ酸、アミノフェノール、複素環化合物、アゾ化合物、アミノカルボン酸)が使用できる。本発明では、脂肪族アミンであるエチレンジアミン4酢酸の2ナトリウム塩又は4ナトリウム塩が好適に使用できる。
すなわち、主剤として、ポリオキシアルキレンアルキルアミン 100部、助剤として、スルファミン酸(HOSO2NH2) 20部、水 130部を配合した。
希釈液の使用量(L)は、走行中のフェルト面積に関して、90〜100m2/Lとした。
主剤として、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル 100部、助剤として、スルファミン酸(HOSO2NH2)、水 130部を配合した。
本実施例1では、抄紙機の操業中に連続して油性汚染成分をフェルトから除去することができたばかりでなく、助剤として含ませた有機酸であるスルファミン酸(HOSO2NH2)の機能により、抄紙機を傷めることなく炭酸カルシウムを溶解させてフェルトから除去することができた。
なお、本発明の洗浄剤及び洗浄方法は、洋紙(上質紙又は新聞紙)や板紙の抄紙機のピックアップフェルトのみならず、その後段に使用されるプレスフェルトに対しても有効である。
すなわち、主剤として、ポリオキシアルキレンアルキルアミン 100部、助剤として、高級脂肪酸(ラウリン酸、ステアリル酸、オレイン酸、の、1種以上からなる混合物)のアルカリ金属塩2.5部、キレート化剤として、エチレンジアミン4酢酸-4ナトリウム塩 0.25部、水 150部を配合した。
なお、本明細書において、「部」は重量部を表わす。
12:ピックアップフェルト
20:ヤンキードライヤータイプの抄紙機
22:プレスフェルト
23:フォーマー
24:ヤンキードライヤー
CR:センターロール
W:湿紙
Claims (7)
- 抄紙機のプレスパートにおいて、前段のワイヤーパートから湿紙を受取るためのピックアップフェルト及び/又は前記ピックアップフェルトの後段に使用されるプレスフェルト、又は、ヤンキードライヤー形のティッシュを製造する抄紙機において、フォーマーから湿紙を受取りヤンキードライヤーに湿紙を搬送し、移送するためのプレスフェルトを洗浄する洗浄剤であって、
ポリオキシアルキレンアルキルアミンと助剤を含み、
前記ポリオキシアルキレンアルキルアミンが化学式:
R−N−[(CH2CH2O)m−H][(CH2CH2O)n−H]
ここでR:脂肪族のアルキル基であって炭素数;C8〜C22のもの、
m,n:エチレンオキシドの付加モル数;5〜40のもの、
で表されるものであることを特徴とする、
抄紙用フェルトの洗浄剤。 - 前記洗浄剤が、ポリオキシアルキレンアルキルアミン100部に対して助剤を1部〜30部含む、請求項1の抄紙用フェルトの洗浄剤。
- 前記助剤が有機酸を含む、請求項1又は2の抄紙用フェルトの洗浄剤。
- 前記助剤が高級脂肪酸のアルカリ金属塩を含む、請求項1又は2の抄紙用フェルトの洗浄剤。
- 前記助剤に対してキレート化剤を、助剤10部に対して1部〜5部含む、請求項1又は2の抄紙用フェルトの洗浄剤。
- 抄紙機のプレスパートにおいて、前段のワイヤーパートから湿紙を受取るためのピックアップフェルト及び/又はピックアップフェルトの後段に使用されるプレスフェルトに対して、ポリオキシアルキレンアルキルアミンと助剤を含む洗浄剤を、前記抄紙機の操業中に連続的に使用して前記フェルトを洗浄することを特徴とする、抄紙用フェルトの洗浄方法。
- ヤンキードライヤー形のティッシュを製造する抄紙機において、フォーマーから湿紙を受取りヤンキードライヤーに湿紙を搬送し、移送するためのプレスフェルトに対して、ポリオキシアルキレンアルキルアミンと助剤を含む洗浄剤を、前記抄紙機の操業中に連続的に使用して前記プレスフェルトを洗浄することを特徴とする、抄紙用フェルトの洗浄方法。
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