JP2008001340A - 注意誘導装置および注意誘導方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転者以外の乗員の頭部運動量を低減して乗り物酔いの原因を取り除く。
【解決手段】移動体の運転者の挙動を検出し、その検出結果に基づいて移動体の将来の挙動または運転者の進行方向意図を推定し、推定した移動体の将来挙動情報または運転者の進行方向意図情報を移動体の乗員に提示する。
【選択図】図1

Description

本発明は注意誘導装置および注意誘導方法に関する。
空間を移動する移動体、例えば道路を走行する車両において、運転者は車両の進行方向に合わせて連続的に視線や顔の向きを動かすことが知られている。しかし、運転者以外の乗員は車両の進行方向が予測できない、もしくは予測しにくいため、車両の進行方向に合わせて連続的に視線や顔の向きを動かすことができない。このような問題を解決するために、運転者以外の乗員に車両の挙動を視覚的に提示するようにした表示装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この出願の発明に関連する先行技術文献としては次のものがある。
特開2005−294954号公報
しかしながら、上述した従来の表示装置では、車両の転舵角度、速度、回転などに基づいて車両の加速度を検出し、加速度に応じた方向と速さで移動する表示を乗員に提示しているので、運転者以外の乗員は、運転者のように車両挙動に先行して車両の進行方向に注意を向けることができないという問題がある。その上、運転者以外の乗員が車両に加わる加速度を視覚的にも受容することになり、加速度の影響を増大させてしまうという問題がある。
本願発明は、移動体の運転者の挙動を検出し、その検出結果に基づいて移動体の将来の挙動を推定し、推定した移動体の将来挙動情報を移動体の乗員に提示する。
また、本願発明は、移動体の運転者の挙動を検出し、その検出結果に基づいて運転者の進行方向意図を推定し、推定した運転者の進行方向意図情報を移動体の乗員に提示する。
本発明によれば、運転者以外の乗員に対して車両挙動に先行して車両の進行方向に注意を向けさせることができ、乗員の頭部運動量を低減して乗り物酔いの原因を取り除くことができる。
《発明の第一の実施の形態》
図1は第一の実施の形態の注意誘導装置の構成を示す。第一の実施の形態の注意誘導装置41は、運転者の“進行方向意図”(詳細後述)を推定する進行方向意図推定装置42、進行方向意図推定装置42による推定結果の運転者の進行方向意図に応じて視覚刺激を制御する視覚刺激制御部43、視覚刺激制御部43の制御により運転者以外の乗員に運転者の進行方向意図に応じた視覚刺激を提示する視覚刺激提示部43などを備えている。
図2は第一の実施の形態の注意誘導装置41を車両51に搭載したレイアウト例を示す。この第一の実施の形態では、車両51の運転席52のシート背面部に液晶ディスプレイ53を視覚刺激提示部44として設置する。
なお、視覚刺激提示部44は車両51の運転者以外の乗員に対して略正面に設置されることが望ましいが、それ以外の場所であっても乗員の有効視野内に視覚刺激を提示することが可能であればよい。例えば、車両51の天井部に設置される後席用のモニターや運転席52のヘッドレストや助手席のシート背面部やヘッドレストに設置してもよい。
また、視覚刺激提示部44は運転者以外の乗員の有効視野内に左右方向または上下方向、またはその両方に視覚刺激が移動もしくは変化すればよく、例えば、図示を省略するがLEDを複数個並べその点灯箇所を制御することによって、乗員の知覚上、視覚刺激が移動するような構成としてもよい。さらには、物理的形状が左右方向または上下方向、またはその両方に移動するような構成としてもよい。
なお、視覚刺激提示部44の表示画面または表示領域は、対角7インチほどの大きさとするのが理想であるが、それ以下でも効果が得られる。もちろん、車両レイアウト的に問題がなければそれ以上の大きさであってもよい。
進行方向意図推定装置42は運転者の状態を検出し、その検出結果から運転者の“進行方向意図”を推定する。この進行方向意図の推定方法を説明する。詳細を後述するが本出願人が行った実験結果によれば、運転者が進行方向に合わせて操舵を行うとき、操舵行動から約0.2〜1sec先行して頭部を旋回方向に向ける動作が確認されている。また、頭部動作から約0.2〜0.5sec先行して視線を旋回方向に向ける動作が確認されている。
図3は、山岳テストコースを走行したときの、視線水平方向角度61、頭部ヨー方向回転角度62、車両転舵角度63の時系列変化を曲線近似グラフで表した図である。それぞれのパラメーターが増加から減少、または減少から増加に転じる点をプロットしたのが視線変化点61a、頭部ヨー方向変化点62a、転舵角度変化点63aである。増加から減少、または減少から増加に転じる点はすなわち、右旋回から左旋回、または左旋回から右旋回に伴う動作の転じる点であり、旋回動作の起点である。図3から、視線変化点61aは頭部ヨー方向変化点62aに時間的に先行しており、また頭部ヨー方向変化点62aは転舵角度変化点63aに時間的に先行していることが分かる。
上記の実験結果から、運転者の“進行方向意図”を運転者の行きたい方向または運転者の向かっている方向とすると、運転者が転舵行動を起こす前には運転者の行きたい方向の推定が可能であり、また運転者が転舵行動を起こした後には運転者の向かっている方向の推定が可能である。そして、運転者の行きたい方向は、転舵行動に先行している視線方向または頭部方向またはその両方から推定可能であり、運転者の向かっている方向は、転舵行動または転舵行動にともなう車両挙動から推定可能である。
運転者の視線方向をリアルタイムに計測する方法として、例えば運転者がかぶる帽子に装着された光学機器によりドライバーの眼球を測定し、視線方向を計測する方法が一般的である。なお、スピードメータ付近などに設置されたカメラにより運転者の顔を撮影し、画像解析により黒目と白目の面積の変化から視線方向を非接触で計測する方法も考えられる。
また、運転者の頭部方向をリアルタイムに計測する方法として、スピードメータ付近などに設置されたカメラにより運転者の顔の目や鼻などの特徴点または運転者がかぶる帽子などの特徴点を撮影し、画像解析により計測する方法が一般的である。なお、上記の計測方法により視線方向ならびに頭部方向は回転角度または回転角変位量を単位として測定可能である。
次に、視覚刺激制御部43における視覚刺激の制御方法について説明する。視覚刺激制御部43は、進行方向意図推定装置42から送出される運転者の進行方向意図情報、すなわち運転者の視線方向および頭部方向の情報に基づいて、運転席52の背面部に設置した液晶ディスプレイ53の表示を制御する。
この第一の実施の形態では、視覚刺激には図4に示すような“ランダムドット”が湧き出し点71から拡散する映像を用いる。図において、各矢印は本来表示されるランダムドットの移動ベクトルを示すための矢印であり、本来は矢印の代わりにドットが画面上に表示される。また、矢印で表示していない箇所にもドットが湧き出し点71からの距離に応じた速度で移動表示される。さらに、矢印で示すランダムドットの移動ベクトルの大きさは視覚刺激の運動量である。
各ドットの運動量は湧き出し点71から遠ざかるにつれて速くなり、図4(a)に示すように湧き出し点71が液晶ディスプレイ53の中央付近にあるような場合は、画面中央ではランダムドットの動きが遅く、画面中央からの距離が遠くなるにつれランダムドットが加速する。このようなランダムドットの拡散映像は、一般的なパソコンの3次元描画ソフトを用いて容易に作製可能である。
視覚刺激制御部43により視覚刺激の制御を行うが、視覚刺激の制御は主に上記湧き出し点71の位置を制御する。つまり、進行方向意図推定装置42により運転者が進行方向左側10度に頭部を向けていることが検出された場合に、図4(b)に示すように、湧き出し点71を乗員から見て左側つまり液晶ディスプレイ53の左側53Lに移動するよう制御する。
移動量は画面サイズを横640ドット×縦480ドットで規定し、液晶ディスプレイ53の左端53Lの座標を(0,0)、右端53Rの座標を(640,0)とすると、図4(a)に示すように湧き出し点71が画面の中央にあるときは、湧き出し点71の横位置が320となるのに対し、図4(b)に示すように湧き出し点71が画面の左側にあるときは、湧き出し点71の横位置が160となる。図4(b)に示すように、湧き出し点71が画面の左側にあるときでもランダムドットの各点の運動量は湧き出し点71から遠ざかるにつれて速くなるため、画面左端53L付近におけるランダムドットの移動速度は画面右端53R付近のランダムドットの移動速度より遅くなる。
次に、図5と図6を用いて湧き出し点71の横位置の算出方法を説明する。図5は運転者の頭部方向と頭部角度の関係を説明する概念図であり、図6は頭部角度から湧き出し点71の横位置に変換する変換マップ例である。
図5(a)、(b)に示すように、直進走行時には運転者は頭部を正面に向けている。この直進走行時の頭部方向81を頭部角度0度として定義する。一方、図5(c)、(d)に示すように、左旋回走行時には運転者は頭部を左側に向けている。運転者の頭部方向82が直進走行時の頭部方向81に対してなす角83を頭部角度とする。なお、図5(c)、(d)に示すように、運転者が左側を向いているときの角度をマイナス、運転者が右側を向いているときの角度をプラスとして取り扱うが、基準の角度はどの位置に設けてもよい。
図6は、頭部角度とランダムドット湧き出し点71の関係を示したグラフである。運転者以外の乗員が液晶ディスプレイ53を見たときに、ディスプレイ左端の横位置を0、右端の横位置を640とすると、頭部角度が0度のときは湧き出し点71は画面中央、つまり横位置320に、頭部角度が−30度のときは横位置が80、頭部角度が+30度のときは横位置が560になり、±30度の範囲内において連続的に横位置が変化することを示している。
図示を省略するが、頭部角度が±30度以上になったときは、表示可能な領域に横位置がある限り、つまり0〜640の範囲内に収まる限り、連続的に移動表示してもよく、また±30度を超える範囲では横位置を一定に保ってもよい。さらに、横位置が0〜640に収まらない場合は、横位置を仮想的に表示領域外に取ってもよい。
図6に示す変換マップ例では頭部角度と表示位置がリニアに変化する例を示すが、例えば運転者が頭部を急に動かした場合などに表示を頭部角度に連動させないために、頭部角度の微分値から頭部回転角速度を算出し、ある一定の速度以上では表示を連動させないような制御を行ってもよい。また、車両が停車している際の運転者の頭部位置には進行方向意図は含まれないとして、車両停車時の制御または表示を停止してもよい。
上述した構成により、運転者の注意方向、この第一の実施の形態では運転者の頭部角度に応じてランダムドットの湧き出し点71を表示画面の左右方向に制御可能となる。
なお、この第一の実施の形態ではランダムドットの沸き出し点71を左右方向のみに制御する例を示したが、例えば坂道にさしかかったときに運転者の頭部の上下方向の角度を同時に測定し、運転者の頭部の上下方向角度に合わせてランダムドットの沸き出し点71を上下方向に制御してもよい。
さらに、この第一の実施の形態では運転者の頭部角度によりランダムドットの沸き出し点71の表示位置を制御する例を示したが、運転者の頭部角度と視線角度とを同時に計測することによって、車両に対する視線角度を計測することが可能となるため、この車両に対する視線角度に応じてランダムドットの沸き出し点71の表示位置を制御してもよい。
上述したような特定の湧き出し点からランダムドットが拡散する映像は、人間が空間移動を知覚するのに必要な視覚情報を最も単純化した視覚刺激であり、そのような視覚刺激を視認すると、ランダムドットの運動量が少ない湧き出し点付近に視線が誘導される。この第一の実施の形態では湧き出し点からランダムドットが拡散する例を示すが、特定の点に向かってランダムドットが収束する映像、つまりこの第一の実施の形態のランダムドットの動きを逆にした映像では、ランダムドットが収束する点に注意が誘導されるため、第一の実施の形態の上述した映像に代えて特定の点に向かってランダムドットが収束する映像を提示してもよい。
この第一の実施の形態の視覚刺激では、ランダムドットの湧き出し点または収束点の移動により乗員の注意を誘導するが、湧き出し点を明示的に示した例えば図7に示すような図形を視覚刺激として用いてもよい。図7(a)は湧き出し点を明示的な円もしくは円形状の図形で表現し、その移動により注意を誘導する例を示す。なお、沸き出し点は円形状の図形でなくても他の箇所より輝度が高いかもしくは輝度が低い箇所とし、それを移動させることによって乗員の注意を誘導できる。また、図7(b)は円形状の中心から輝度もしくは色度が外側に向かって低くなる形状であるが、コントラストを連続的に変化させるような形状でも注意を誘導できる。
さらには、図8に示すようにコントラストが縦方向に一様に、かつ横方向に連続的に変化するような形状を用い、(a)に示す状態から輝度の最も高い部分を左方向に移動させ、(b)に示す状態まで移動表示させることによっても、左方向に注意誘導が可能である。この場合の視覚刺激の運動量は、コントラストが縦方向に一様な形状の横方向移動速度である。
上記視覚刺激は運転者の進行方向意図に応じて変化するが、視覚刺激の輝度、色度などの変化によりそれを視認する乗員の知覚上、刺激の強度が時間的、場所的に変化する。つまり、視覚刺激の輝度、色度などを時間的、場所的に変化させることで視覚刺激強度を変化させることが可能である。
このように、運転者の進行方向意図に応じて視覚刺激を制御し、運転者の進行方向意図に運転者以外の乗員の注意を誘導することが可能になり、それにより乗員の頭部運動量を低減させることができる。
上述した第一の実施の形態では空間を移動する車両を例に上げて説明したが、例えば航空機などの運転者の進行方向意図が伝わりにくい移動体では、運転者の進行方向意図に応じて乗員の注意を誘導することによって乗員の頭部運動を安定にする効果を期待できる。
《第一の実施の形態の変形例》
運転者の進行方向意図の内、運転者の向かっている方向を車両の転舵角度、車速、回転角速度などに基づいて推定する方法を説明する。運転者の向かっている方向は、運転者の転舵角度、または転舵角度と車速の積、または車両のヨー角角速度により算出可能である。
図9は転舵角度から進行方向意図角度に変換するための変換マップ例を示す。左旋回にともなう転舵方向をマイナス、右旋回にともなう転舵方向をプラスに取り、転舵中立位置を0度をしたとき、「転舵角度×転舵ゲイン」、この場合は転舵ゲインを1/3として進行方向意図角度に変換する。
なお、転舵角度が±90度を超えた場合には、進行方向意図角度を±30度で固定してもよいし、転舵角度±90度を超える範囲でも進行方向角度を変換し続けてもよい。また、変換のしきい値を±30度以外に取ってもよい。また、転舵角度から進行方向意図角度を算出し視覚刺激を変化させる場合に、車速にしきい値を設け視覚刺激制御または視覚刺激の提示を停止してもよい。
次に、転舵角度と車速の積から進行方向意図角度に変換する方法を説明する。変換マップ例の図示を省略するが、「転舵角度×車速×車両進行速度ゲイン」により進行方向角度を算出する。車両進行速度ゲインに例えば1/30を用いた場合、時速60km/hで右方向に30度転舵したときの進行方向意図角度が60度になり、時速30km/hで左方向に30度転舵したときの進行方向意図角度が30度になる。
また、車両ヨー角角速度から進行方向意図角度に変換する方法を説明する。変換マップ例の図示を省略するが、「車両ヨー角角速度×ヨーレートゲイン」により進行方向角度を算出する。ヨーレートゲインに例えば1.5を用いた場合、右方向転舵に伴い車両が20deg/secのヨー角角速度で回転するときの進行方向意図角度は30度になる。
以上の方法で算出された進行方向意図角度に応じて視覚刺激制御部43により視覚刺激の制御を行うが、進行方向意図角度に対応する表示位置の算出には図10に示す変換マップを用いる。なお、変換方法は運転者頭部角度から表示位置を算出する方法と同一であるから説明を省略する。
以上の変形例により、運転者の進行方向意図の内、運転者の向かっている方向を車両の転舵角度、車速、回転角速度などから推定し、かつ乗員に提示する視覚刺激を生成することが可能になる。
《第一の実施の形態とその変形例による実験結果》
次に、第一の実施の形態の注意誘導装置41を搭載した車両による実験結果を説明する。一般的な車両における運転者と運転者以外の乗員の頭部運動特性を調べるため、テストコースにて左右の旋回が連続するように走行し、実験を行った。走行条件は、操舵周期が約0.15Hzとなるような走行ラインを走行し、テストドライバーが10回の習熟走行を行った後に測定を行った。
まず、第一の実施の形態の注意誘導装置41を動作させない状態での実験結果を説明する。図11は、運転者と後部座席に乗車した乗員の頭部角度(縦軸)の変位を時系列(横軸)で表したグラフである。図から明らかなように、運転者の頭部角度11と後部座席の乗員の頭部角度12との間には負の相関が見られる。つまり、運転者と後席乗員の頭部は逆方向に動いていることが分かる。これは、運転者が車両の曲線路走行に合わせて旋回内側に頭部の方向を合わせているのに対し、後席乗員は車両に加わる加速度により旋回外側に頭部が動いてしまっていることを示す。つまり、車両の進行方向が予測できている運転者は車両挙動に先行して車両の進行方向に注意を向けることによって、車両に加わる加速度の影響を低減しているのに対し、後席乗員は車両に加わる加速度の影響を受け、頭部運動が乱れている。頭部運動の乱れは頭部移動量の増加につながり、さらには乗員の乗り物酔いの原因にもなり得る。
上述したように、運転者の進行方向意図を運転者以外の乗員に視覚的に提示することによって、乗員の注意方向が運転者の進行方向意図に近づけることが可能であることを実験結果により説明する。上述した第一の実施の形態の注意誘導装置41を動作させたときの運転者と運転者以外の乗員の頭部運動特性を調べるため、上述した走行条件によりデータ取得を行った。図12はその実験結果であり、運転者の頭部角度(縦軸)21と後部座席乗員の頭部角度(縦軸)22の変位を時系列(横軸)で表したグラフである。図から明らかなように、運転者と後席乗員との間には正の相関が見られる。つまり、運転者と後席乗員の頭部が同じ方向に動いていることが分かる。上述したように、空間を移動する車両において運転者と乗員の頭部や視線の方向は注意の方向として捉えることが可能であるため、運転者の注意方向すなわち進行方向意図と乗員の注意方向とが近づいたことを示している。
次に、運転者以外の乗員の注意方向が運転者の進行方向意図に近づくことによって、運転者以外の乗員の頭部運動量が低減することを説明する。図13は、注意誘導装置41の動作停止時(図11に示す実験結果参照)と動作時(図12に示す実験結果参照)の運転者以外の乗員の頭部運動速度を比較したグラフである。なお、このグラフはデータ取得中の頭部運動速度の平均であり、データ取得時間は両者に共通であるため、頭部運動速度は頭部運動量の変位として扱うことも可能である。
注意誘導装置41の動作停止時は、運転者以外の乗員の頭部運動速度の平均31が約4.8cm/secであるのに対し、動作時は、乗員の頭部運動速度の平均32が約2.2cm/secとなっており、注意誘導装置41を動作させると運転者以外の乗員の頭部移動速度が約50%低減することを示している。周期一定の旋回走行において頭部移動速度の平均が低下するということは、頭部移動量の低減を意味しており、運転者以外の乗員の注意方向が運転者の進行方向意図に近づくことによって、運転者以外の乗員の頭部運動量が低下するのが明らかである。
なお、第一の実施の形態の注意誘導装置41による効果を確認する実験では、第一の実施の形態のように特定形状の異動により同乗者の注意を誘導する構成にしているが、同乗者の視野内に提示した視覚刺激の移動方向や運動量を変化させる条件でも同様の効果を確認している。
上述した第一の実施の形態では、視覚刺激を運転者以外の乗員に提示する例を示したが、視覚刺激に限定されず、運転者の進行方向意図に応じて例えばシートの挙動やエアコンの吹き出し風などの方向と速度を駆動制御するようにして同様な効果が得られる。
特許請求の範囲の構成要素と第一の実施の形態の構成要素との対応関係は次の通りである。すなわち、進行方向意図推定装置42が運転者挙動検出手段、移動体挙動推定手段および進行方向意図推定手段を、視覚刺激制御部43および視覚刺激提示部44が情報提示手段および表示手段をそれぞれ構成する。なお、以上の説明はあくまで一例であり、発明を解釈する際、上記の実施の形態の記載事項と特許請求の範囲の記載事項との対応関係になんら限定も拘束もされない。
以上説明したように、第一の実施の形態によれば、車両の運転者の挙動を検出し、その検出結果に基づいて車両の将来の挙動を推定し、推定した車両の将来挙動情報を車両の乗員に提示するようにしたので、運転者以外の乗員に対して車両挙動に先行して車両の進行方向に注意を向けさせることができ、乗員の頭部運動量を低減して乗り物酔いの原因を取り除くことができる。
第一の実施の形態によれば、運転者の視線方向を検出し、検出した運転者の視線方向に基づいて車両の将来の挙動を推定するようにしたので、車両の将来挙動を正確に推定することができる。また、第一の実施の形態によれば、運転者の頭部方向を検出し、検出した運転者の頭部方向に基づいて車両の将来の挙動を推定するようにしたので、車両の将来挙動を正確に推定することができ、運転者以外の乗員の頭部運動量をさらに低減することができる。
第一の実施の形態によれば、車両の運転者の挙動を検出し、その検出結果に基づいて運転者の進行方向意図を推定し、推定した運転者の進行方向意図情報を車両の乗員に提示するようにしたので、運転者以外の乗員に対して車両挙動に先行して車両の進行方向に注意を向けさせることができ、乗員の頭部運動量を低減して乗り物酔いの原因を取り除くことができる。
第一の実施の形態によれば、運転者の視線方向を検出し、検出した運転者の視線方向に基づいて運転者の進行方向意図を推定するようにしたので、運転者の進行方向意図を正確に推定することができ、運転者以外の乗員の頭部運動量をさらに低減することができる。また、第一の実施の形態によれば、運転者の頭部方向を検出し、検出した運転者の頭部方向に基づいて運転者の進行方向意図を推定するようにしたので、運転者の進行方向意図を正確に推定することができ、運転者以外の乗員の頭部運動量をさらに低減することができる。
第一の実施の形態によれば、車両の将来挙動または運転者の進行方向意図の情報を乗員に視覚刺激を与える映像に変換してディスプレイに表示するようにしたので、運転者以外の乗員に対して車両挙動に先行して車両の将来挙動または車両の進行方向に注意を向けさせることができ、乗員の頭部運動量を低減して乗り物酔いの原因を取り除くことができる。
第一の実施の形態によれば、ディスプレイの表示領域内の特定点から周囲へ拡散する視覚刺激を与える映像、または周囲から特定点へ収束する視覚刺激を与える映像を表示し、車両の将来挙動または運転者の進行方向意図の情報に応じて特定点を移動するようにしたので、運転者以外の乗員に対して車両の将来挙動または車両の進行方向を確実に認識させることができ、車両挙動に先行して車両の将来挙動または車両の進行方向に注意を向けさせ、乗員の頭部運動量をさらに低減することができる。
第一の実施の形態によれば、ディスプレイの表示領域内の特定線から周囲へ拡散する視覚刺激を与える映像、または周囲から特定線へ収束する視覚刺激を与える映像を表示し、車両の将来挙動または運転者の進行方向意図の情報に応じて特定線を移動するようにしたので、運転者以外の乗員に対して車両の将来挙動または車両の進行方向を確実に認識させることができ、車両挙動に先行して車両の将来挙動または車両の進行方向に注意を向けさせ、乗員の頭部運動量をさらに低減することができる。
《発明の第二の実施の形態》
上述した第一の実施の形態では、運転者の進行方向意図を推定し、運転者の進行方向意図情報を乗員に提示する例を示したが、他の映像に重畳して運転者の進行方向意図情報を提示するようにした第二の実施の形態を説明する。なお、この第二の実施の形態では、上述した第一の実施の形態と同様な部分の説明を省略し、相違する部分を中心に説明する。
図14は第二の実施の形態の構成を示す。なお、図1に示す第一の実施の形態の機器と同様な機器に対しては同一の符号を付して相違点を中心に説明する。第二の実施の形態の注意誘導装置41Aは、上述した進行方向意図推定装置42、視覚刺激制御部43、視覚刺激提示部44の他に、視覚刺激提示部44に映像を提示するための映像再生装置45を備えている。
この第二の実施の形態の注意誘導装置41Aの車両へのレイアウトは、上述した第一の実施の形態の注意誘導装置41のレイアウトと同様とする。例えば視覚刺激提示部44を液晶ディスプレイを用いて構成し、図2に示すように車両51の運転席52のシート背面部に液晶ディスプレイ53を設置する。
次に、第二の実施の形態の視覚刺激の制御方法について説明する。視覚刺激制御部43は、進行方向意図推定装置42から送出される運転者の進行方向意図情報、すなわち運転者の視線方向および頭部方向の情報に基づいて、運転席52の背面部に設置した液晶ディスプレイ53の表示を制御する。
この第二の実施の形態では、図15に示す空間周波数の低い縦縞映像を用いる。図15(a)は、液晶ディスプレイ53上の横方向へ、刺激強度「弱」の部分90、92と刺激強度「強」の部分91とを交互に9周期分提示した表示例を示す。この図15(a)に示す刺激強度周期を液晶ディスプレイ53の画面横方向の空間位置に表すと、図15(c)に示すようになる。また、図15(b)は、図15(a)に示す中央部分の刺激強度「強」の1周期分を提示した表示例を示す。すなわち、図15(a)に示す刺激強度「弱」の部分90から次の周期の「弱」部分92までの一周期分を取り出して表示したものである。
ここで、画面上に刺激強度を周期的に変化させる映像を提示した場合、画面の左右端で「強」または「弱」とならない場合も考えられるが、画面中央で刺激強度が「強」で定義されていればよく、左右端の刺激強度は問題とならない。なお、刺激強度「強」の部分と「弱」の部分は、「黒」と「白」とするのが一般的であるが、他の色であっても輝度が異なる2色であれば代用可能である。また、画面上での縦縞の幅、すなわち刺激強度の周期変化の周波数は、画面上に9周期ほどが適当であるが、それ以上であっても、それ以下であっても構わない。画面上の刺激強度の周期を奇数とすると、画面中央に「強」の部分が来るので1周期分取り出す表示の際には適している。
視覚刺激制御部43において視覚刺激の制御を行うが、視覚刺激の制御は上述したように主に画面中央で刺激強度が「強」となる部分91の位置を制御する。つまり、進行方向意図推定装置42により運転者が進行方向左側10度に頭部を向けていると推定された場合、図15(a)または(b)に矢印で示すように、刺激強度「強」の部分91を乗員から見て左側、つまり液晶ディスプレイ53の左側53Lに移動し、図15(d)に示すような状態になるよう制御する。移動量は画面サイズを横640ドット×縦480ドットで規定し、液晶ディスプレイ53の左端53Lの座標を(0,0)、右端53Rの座標を(640,0)とした場合に、図15(b)に示す刺激強度「強」の部分91が中央にある場合は「強」部分91の横位置が320となるのに対し、図15(d)に示す「強」部分91が左側にある場合は「強」部分91の横位置が160となる。
刺激強度「強」の部分91の画面上の横位置の算出方法は、第一の実施の形態の沸き出し点71の横位置の算出方法と同様であり、説明を省略する。
以上の構成により、運転者の注意方向、この第二の実施の形態では運転者の頭部角度に応じて空間周波数の低い縦縞の刺激強度「強」の部分91を左右方向に制御可能となる。また、この第二の実施の形態では運転者の頭部角度により表示位置を制御する例を示したが、運転者の頭部角度と視線角度を同時に計測することによって、車両に対する視線角度を計測することが可能になるため、車両に対する視線角度により表示位置の制御を行ってもよい。
次に、上記視覚刺激を映像コンテンツに重畳する方法を説明する。図示を省略するが、複数の画像を重畳する一般的な画像編集機を用い、映画やテレビなどの映像と、例えばパソコンで簡易的に作成した誘導刺激とを重畳する。視覚刺激の強度を下げた場合、図15(a)に示すような複数の周期の視覚刺激を重畳することが可能であるが、図15(b)に示すような一周期分の視覚刺激を重畳する方が誘導刺激の表示面積が小さくなり、かつ、映像刺激が黒と白の縞により構成されている場合、刺激強度の低い白い部分に映画やテレビなどの映像を重畳させるなど、簡単な構成により映像の重畳が可能になる。
また、ビデオなどの映像刺激を縦方向で制御し、乗員の知覚上、上記と同様に視覚映像に注意誘導部を含むような映像を作成してもよい。
なお、上述した視覚刺激の表示は、例えば液晶ディスプレイ53の一部のバックライトの明るさを変化させることによって実施しても同様の効果が得られる。図16に示すように縦方向にバックライトを配置し、それぞれの輝度を個別に制御可能とする。図16(a)は車両前方に注意を誘導する場合のバックライト点灯方法を示し、図16(b)は車両左方向に注意を誘導する場合のバックライトの点灯方法を示す。通常の液晶ディスプレイではすべての箇所で輝度むらがなくなるよう設計されているが、注意誘導を行うために他の箇所より輝度の高い箇所151を設けることによって、注視を伴わないで乗員の注意を誘導することが可能となる。輝度の高い箇所151を連続的に移動させることによって、乗員の注意を連続的に誘導することが可能になる。
また、乗員が映像再生装置45により何も再生していない場合、図17に示すような輪郭のはっきりした注意誘導刺激を提示し、注視を伴った注意誘導を行ってもよく、また、車両が停止しているときには表示制御を行わなくてもよい。
以上の構成により、運転者の進行方向意図に応じて視覚刺激を制御し、運転者の進行方向意図に運転者以外の乗員の注意を誘導することが可能になり、その結果、運転者以外の乗員の頭部運動量を低減することができる。
この第二の実施の形態では空間を移動する車両を対象にしているが、例えば航空機など操作者の進行方向意図が伝わりにくい移動体において、操作者の進行方向意図により乗員の注意を誘導することによって、操作者以外の乗員の頭部運動を安定にする効果が期待できる。
《発明の第二の実施の形態の変形例》
運転者の進行方向意図の内、運転者の向かっている方向を転舵角度、車両速度、車両回転角速度などから推定する変形例を説明する。運転者の向かっている方向は、運転者の転舵角度、または転舵角度と車両進行速度の積、または車両のヨー角角速度により算出可能である。
図18は転舵角度から進行方向意図角度に変換するための変換マップである。左旋回に伴う転舵方向をマイナス、右旋回に伴う転舵方向をプラスに取り、転舵中立位置を0度としたとき、「転舵角度×転舵ゲイン」、この場合は転舵ゲインを「1/3」として進行方向意図角度に変換する。なお、±90度を超えた転舵角度に対しては、進行方向意図角度を±30度で固定してもよいし、転舵角度±90度を超える範囲でも進行方向角度を変換し続けてもよい。また、変換のしきい値を±30度以外に取ってもよい。なお、転舵角度から進行方向意図角度を算出し視覚刺激を変化させる場合、車速にしきい値を設け、視覚刺激制御または視覚刺激の提示をオフしてもよい。
次に、転舵角度と車両進行速度の積から進行方向意図角度に変換する方法を説明する。変換マップの図示を省略するが、「転舵角度×車両進行速度×車両進行速度ゲイン」により進行方向角度を算出する。車両進行速度ゲインに例えば「1/30」を用いることによって、時速60km/hで右方向に30度転舵した際の進行方向意図角度は60度となり、時速30km/hで左方向に30度転舵した際の進行方向意図角度は30度となる。なお、転舵角度と車両進行速度の積から進行方向意図角度に変換する方法においても、車速にしきい値を設け、視覚刺激制御または視覚刺激の提示をオフしてもよい。
次に、車両ヨー角角速度から進行方向意図角度に変換する方法を説明する。変換マップの図示を省略するが、「車両ヨー角角速度×ヨーレートゲイン」により進行方向角度を算出する。ヨーレートゲインに例えば「1.5」を用いることによって、右方向転舵に伴い車両が20deg/sのヨー角角速度で回転する際、進行方向意図角度は30度となる。
以上により算出された進行方向意図角度に応じて、視覚刺激制御部43にて視覚刺激の制御を行うが、進行方向意図角度から表示位置の算出には図10に示す変換マップを用いる。なお、変換方法は運転者の頭部角度から表示位置を算出する方法と同一であるため、説明を省略する。
以上の変形例により、進行方向意図を運転者の進行方向意図の内、運転者の向かっている方向を転舵角度、車両速度、車両回転角速度などから推定し、かつ乗員に提示する視覚刺激を作製することが可能になる。
《第二の実施の形態とその変形例による実験結果》
第二の実施の形態の注意誘導装置41Aを動作させない状態での実験結果と、動作させた場合の実験結果は、図11および図12に示す第一の実施の形態とその変形例による実験結果と同様であり、説明を省略する。また、運転者以外の乗員の注意方向が運転者の進行方向意図に近づくことによって、運転者以外の乗員の頭部運動量が低減する実験結果にについても、図13に示す第一の実施の形態とその変形例による実験結果と同様であり、説明を省略する。
ここで、乗員の注意を、注視を伴った形態により誘導すると、車両内で例えば映画を視聴している場合、乗員の注意誘導と映画の視聴の両立が難しいことを乗員の視線配分から説明する。なお、視線配分の算出には、一般的な眼球運動測定装置を用いて眼球運動を測定し、記録ビデオをコマ送り解析することによって求めた。図19(a)は、映画を視聴中に注視を伴った形態により注意を誘導したときの視線配分の比率を示すグラフである。映像中の人物、背景、字幕などの映画視聴の際に本来見るべき箇所を「コンテンツ」とし、注意誘導のための特定形状を「誘導刺激」とすると、コンテンツ上に視線がある時間比率が81.91%であるのに対し、誘導刺激上に視線がある時間比率が13.44%となった。なお、他の時間比率成分としては、まばたきをしている時間が該当する。
次に、空間に対する注意方向について説明する。空間を自分の意思によって移動する車両の運転者においては、進行方向意図と頭部や視線方向とが一致する。しかし、自分の意思によらずに空間を移動する運転者以外の乗員においては、進行方向意図と頭部や視線方向とが必ずしも一致しない。以下では、注視方向と空間に対する注意方向が必ずしも一致しないことを示唆する実験結果を示す。暗室に被験者を立たせ、被験者前方に視野角が約60度となるような視覚刺激を提示するスクリーンを設置する。さらに、被験者の足元には体の傾きを計測する計測器を設置する。そして、前方のスクリーンには被験者が注視するための形状を提示し、その背景に横方向解像度が1024で規定され、背景色が白から黒へ連続的に変化し、かつ画面の横方向で4つの周期の内、一周期分を視覚刺激として用いるような空間周波数が低い縦縞を提示する。
縦縞が静止した状態では被験者の姿勢に変化は見られないが、縦縞を横方向に動かすと、動かした方向に合わせて体の傾きが生じた。これは、注視方向とは別に空間に対する注意方向が誘導されたため、空間に対する意識が変化し、体の傾きが生じたと考えられる。以上のことから、注視方向とは別に注意方向を誘導することによって、例えば映画の視認性を損ねず、乗員の頭部運動量を低下することが可能になると考えられる。
図20は、注意誘導装置41Aを動作させないとき(発明非実施時)と、注意誘導装置41Aを動作させて注視を伴わない形態で注意誘導を行ったときと、注意誘導装置41Aを動作させて注視を伴った形態で注意誘導を行ったときの、運転者以外の乗員の頭部運動速度を比較したグラフである。なお、このグラフはデータ取得中の頭部運動速度の平均であり、データ取得時間は両者に共通であるため、頭部運動速度は頭部運動量の変位として扱うことも可能である。
注意誘導装置41Aを動作させないとき(非実施時)は、乗員の頭部運動速度の平均141が約6.5cm/sであるのに対し、注視を伴わない形態により注意を誘導したときは、乗員の頭部運動速度の平均142が約3.0cm/sとなり、また、注視を伴う形態により注意を誘導したときは、乗員の頭部運動速度の平均143が約2.6cm/sとなる。この実験結果から、注視を伴わない形態においても、注視を伴う形態と同様に乗員の頭部移動速度が約50%低減することを確認した。なお、周期一定の旋回走行において頭部移動速度の平均が低下することは、頭部移動量の低減を意味している。
ここで、上記実験中の注意誘導が注視を伴わない形態により行われたことを、実験中の視線配分を示す図19(b)を用いて説明する。図19(b)は、映画を視聴中に注視を伴わない形態により注意を誘導したときの視線配分の比率を示すグラフである。映像中の人物、背景、字幕などの映画視聴の際に本来見るべき箇所を「コンテンツ」とし、注意誘導のための特定形状を「誘導刺激」とすると、コンテンツ上に視線がある時間比率が93.0%であるのに対し、誘導刺激上に視線がある時間比率が0.6%となった。なお、他の時間比率成分としては、まばたきをしている時間が該当する。また、誘導刺激には空間周波数の低い形状を使用し、注視を誘導しにくい形態としているが、誘導刺激上に視線があるとカウントしたコマは、実験の開始直後1分以内に見受けられ、その後はほぼ0となった。
以上の視線配分から明らかなように、乗員の注意方向を注視を伴わない形態により誘導した場合であっても、乗員の注意方向が運転者の進行方向意図に近づくことによって、運転者以外の乗員の頭部運動量が低下する。
このように、第二の実施の形態とその変形例によれば、運転者の進行方向意図情報に応じて、乗員の注視を伴わないで知覚可能な視覚刺激の運動方向、運動量および強度の少なくとも一つを変化させ、運転者の進行方向意図情報に乗員の注意を誘導するようにしたので、運転者の進行方向意図と運転者以外の乗員の注意方向とを、車両挙動に先行して略一致させることが可能となる。その結果、運転者以外の頭部運動量を低減することが可能である。また、注視を伴わない視覚刺激により乗員の注意方向を誘導する構成としているので、視覚刺激提示部44に例えば映画やテレビなどの映像が表示されている場合でも、運転者以外の乗員の映画やテレビの視聴を妨げずに運転者以外の乗員の頭部運動量を低減することが可能である。
また、映像再生装置45により再生される映像に知覚刺激を重畳して提示するので、例えば乗員が映画やテレビなどを視聴しているときに、それらの視聴を中断することなく乗員の注意誘導を行うことが可能である。
さらに、映像再生装置45による映像に応じて、運転者以外の乗員の注視を伴わないで知覚可能な視覚刺激と、乗員の注視を伴う視覚刺激とを切り換え可能としたので、例えば映画などの映像の視聴がなく画面に何も提示されていないときは、注視を伴う視覚刺激に切り替えて乗員の注意誘導効果を向上させることができる。
液晶ディスプレイ53の横方向にコントラストがサイン波状に変化する視覚刺激を提示するようにしたので、表示画面上においてコントラストが緩やかに変化し、乗員の注視を誘導しにくい形状により乗員の注視を誘導することが可能となる。
液晶ディスプレイ54の横方向にコントラストがサイン波状に変化する視覚刺激の内の、コントラストが低い部分から隣接する低い部分までの1周期分を提示するようにしたので、表示画面の必要最小限の領域を用いて乗員の注意を誘導することが可能となる。
液晶ディスプレイ53の上下方向に延伸する帯により視覚刺激を提示するようにしたので、横方向に乗員の注意を誘導する際に、乗員の注視方向が表示画面のどの高さにあっても、その横方向の一番近い所、すなわち同じ高さに視覚刺激が提示されているため、注視を伴わない刺激であっても効率的な注意誘導が可能である。
複数のバックライトのそれぞれの輝度を変化させて視覚刺激を提示するようにしたので、液晶部の映像刺激を制御することなく、バックライト輝度を画面上で横方向に制御するだけで乗員の注意方向を誘導することが可能となる。
第一の実施の形態の構成図 第一の実施の形態を車両に適応する際のレイアウト図 一般的な運転行動における視線移動、頭部移動、転舵の時間関係を示すが概念的グラフ 第一の実施の形態における表示方法の一例を示す説明図 第一の実施の形態における進行方向意図を説明する説明図 第一の実施の形態における頭部角度から表示を移動させる際の変換マップ 第一の実施の形態における表示方法の変形例を説明する説明図 第一の実施の形態における表示方法の変形例を説明する説明図 第一の実施の形態の変形例における進行方向意図角度算出方法を示した変換マップ図 第一の実施の形態の変形例における進行方向意図角度から表示を移動させる際の変換マップ図 第一の実施の形態の注意誘導装置の動作を停止したときの運転者と運転者以外の乗員の頭部挙動を示す実験結果グラフ 第一の実施の形態の注意誘導装置を動作させたときの運転者と運転者以外の乗員の頭部挙動を示す実験結果グラフ 第一の実施の形態の効果を示す頭部移動速度を比較した実験結果グラフ 第二の実施の形態の構成を示す図 第二の実施の形態における表示方法の一例を示す図 第二の実施の形態における表示方法の変形例を示す図 第二の実施の形態における表示方法の変形例を示す図 転舵角度から進行方向意図角度に変換するための変換マップを示す図 映画を視聴中に注視を伴った形態により注意を誘導したときと、注視をともなわない形態により注意を誘導したときの視線配分の比率を示すグラフ 注意誘導装置を動作させないとき(発明非実施時)と、注意誘導装置を動作させて注視を伴わない形態で注意誘導を行ったときと、注意誘導装置を動作させて注視を伴った形態で注意誘導を行ったときの、運転者以外の乗員の頭部運動速度を比較したグラフ
符号の説明
41、41A 注意誘導装置
42 進行方向意図推定装置
43 視覚刺激制御部
44 視覚刺激提示部
45 映像再生装置

Claims (18)

  1. 移動体の運転者の挙動を検出する運転者挙動検出手段と、
    前記運転者挙動検出手段の検出結果に基づいて移動体の将来の挙動を推定する移動体挙動推定手段と、
    前記移動体挙動推定手段により推定した移動体の将来挙動情報を移動体の乗員に提示する情報提示手段とを備えることを特徴とする注意誘導装置。
  2. 請求項1に記載の注意誘導装置において、
    前記運転者挙動検出手段は運転者の視線方向を検出し、
    前記移動体挙動推定手段は、前記運転者挙動検出手段により検出した運転者の視線方向に基づいて移動体の将来の挙動を推定することを特徴とする注意誘導装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の注意誘導装置において、
    前記運転者挙動検出手段は運転者の頭部方向を検出し、
    前記移動体挙動推定手段は、前記運転者挙動検出手段により検出した運転者の頭部方向に基づいて移動体の将来の挙動を推定することを特徴とする注意誘導装置。
  4. 移動体の運転者の挙動を検出する運転者挙動検出手段と、
    前記運転者挙動検出手段の検出結果に基づいて運転者の進行方向意図を推定する進行方向意図推定手段と、
    前記進行方向意図推定手段により推定した運転者の進行方向意図情報を移動体の乗員に提示する情報提示手段とを備えることを特徴とする注意誘導装置。
  5. 請求項4に記載の注意誘導装置において、
    前記運転者挙動検出手段は運転者の視線方向を検出し、
    前記進行方向意図推定手段は、前記運転者挙動検出手段により検出した運転者の視線方向に基づいて運転者の進行方向意図を推定することを特徴とする注意誘導装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の注意誘導装置において、
    前記運転者挙動検出手段は運転者の頭部方向を検出し、
    前記進行方向意図推定手段は、前記運転者挙動検出手段により検出した運転者の頭部方向に基づいて運転者の進行方向意図を推定することを特徴とする注意誘導装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の注意誘導装置において、
    前記情報提示手段は表示手段を有し、前記情報を乗員に視覚刺激を与える映像に変換して前記表示手段に表示することを特徴とする注意誘導装置。
  8. 請求項7に記載の注意誘導装置において、
    前記情報提示手段は、前記表示手段の表示領域内の特定点から周囲へ拡散する視覚刺激を与える映像、または周囲から特定点へ収束する視覚刺激を与える映像を表示し、前記情報に応じて前記特定点を移動することを特徴とする注意誘導装置。
  9. 請求項7に記載の注意誘導装置において、
    前記情報提示手段は、前記表示手段の表示領域内の特定線から周囲へ拡散する視覚刺激を与える映像、または周囲から特定線へ収束する視覚刺激を与える映像を表示し、前記情報に応じて前記特定線を移動することを特徴とする注意誘導装置。
  10. 移動体の運転者の挙動を検出し、その検出結果に基づいて移動体の将来の挙動を推定し、推定した移動体の将来挙動情報を移動体の乗員に提示することを特徴とする注意誘導方法。
  11. 移動体の運転者の挙動を検出し、その検出結果に基づいて運転者の進行方向意図を推定し、推定した運転者の進行方向意図情報を移動体の乗員に提示することを特徴とする注意誘導方法。
  12. 請求項7〜9のいずれか1項に記載の注意誘導装置において、
    前記情報提示手段は、前記移動体の将来挙動情報または前記運転者の進行方向意図情報に応じて、乗員の注視を伴わないで知覚可能な視覚刺激の運動方向、運動量および強度の少なくとも一つを変化させ、前記移動体の将来挙動情報または前記運転者の進行方向意図情報に乗員の注意を誘導することを特徴とする注意誘導装置。
  13. 請求項12に記載の注意誘導装置において、
    前記表示手段に映像を表示する映像再生手段を備え、
    前記情報提示手段は、前記映像再生手段による映像に前記知覚刺激を重畳して提示することを特徴とする注意誘導装置。
  14. 請求項13に記載の注意誘導装置において、
    前記情報提示手段は、前記映像再生手段による映像に応じて乗員の注視を伴わないで知覚可能な視覚刺激と乗員の注視を伴う視覚刺激とを切り換え可能とすることを特徴とする注意誘導装置。
  15. 請求項12〜14のいずれか1項に記載の注意誘導装置において、
    前記情報提示手段は、前記表示手段の横方向にコントラストがサイン波状に変化する視覚刺激を提示することを特徴とする注意誘導装置。
  16. 請求項15に記載の注意誘導装置において、
    前記情報提示手段は、前記表示手段の横方向にコントラストがサイン波状に変化する視覚刺激の内の、コントラストが低い部分から隣接する低い部分までの1周期分を提示することを特徴とする注意誘導装置。
  17. 請求項12〜15のいずれか1項に記載の注意誘導装置において、
    前記情報提示手段は、前記表示手段の上下方向に延伸する帯により視覚刺激を提示することを特徴とする注意誘導装置。
  18. 請求項12〜17のいずれか1項に記載の注意誘導装置において、
    前記表示手段は複数のバックライトにより照明される液晶表示器であり、
    前記情報提示手段は、前記複数のバックライトのそれぞれの輝度を変化させて視覚刺激を提示することを特徴とする注意誘導装置。
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