JP2007538049A - 抗ウイルス薬としての5−置換1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピリド’3,2b!インドール−2−オンおよび類似物 - Google Patents

抗ウイルス薬としての5−置換1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピリド’3,2b!インドール−2−オンおよび類似物 Download PDF

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Abstract

式(I)
【化1】
Figure 2007538049

{式中、
Xは、NR、O、S、SO、SOであり、Rは、水素、シアノ、ハロ、カルボニル誘導体、メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、HetまたはHetであり、nは、1、2または3であり、Rは、(i)基−COORで置換されているアリール、(ii)基−COORで置換されているアリールで置換されているC1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキル、(iii)−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)、(a−5)で置換されているC1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキル、または(iv)式:(a−6)、(b−2)、−C2p−CH(OR14)−C2q−R15、−CH−CH−(O−CH−CH−OR14、−CH−CH−(O−CH−CH−NR17a17bで表される基であり、Rは、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、C1−4アルキルオキシ、カルボニル誘導体、メタンイミダミジル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジルまたはHetである}で表される化合物、これらのN−オキサイド、塩、立体異性体形態、プロドラッグ、エステルおよび代謝産物。

Description

本発明は、5−置換1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピリド[3,2−b]インドール−2−オン、類似物である1−フェニル−1H−ベンゾ[4,5]フロ[3,2−b]ピリジン−2−オンおよび1−フェニル−1H−ベンゾ[4,5]チエノ[3,2−b]ピリジン−2−オン、これらの化合物をHIV阻害剤として用いること、これらの化合物を含有させた薬剤組成物およびこれらの化合物および組成物を製造する方法に関する。
後天性免疫不全症候群(エイズ)を引き起こすウイルスはいろいろな名前で知られており、それらにはTリンパ球ウイルスIII(HTLV−III)、リンパ節症関連ウイルス(LAV)、エイズ関連ウイルス(ARV)またはヒト免疫不全ウイルス(HIV)が含まれる。今日までに異なる2種類、即ちHIV−1およびHIV−2が同定された。本明細書では以降、前記種類の両方を一般的に表す目的で用語HIVを用いる。
HIVに感染した患者の治療は現在のところHIVプロテアーゼ阻害剤(PI)、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害剤(NRTI)、非ヌクレオシド系逆転写酵素(NNRTI)およびヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤(NtRTI)を用いて行われている。そのような抗レトロウイルス薬は非常に有用であるにも拘らず、それらは共通した制限を有する、即ち公知薬剤があまり有効でなくなるか或は変異HIVウイルスに対して効果を示さないと言った様式でHIVウイルスの中の標的酵素が変異を起こし得ると言った制限を有する。即ち、言い換えれば、HIVウイルスは如何なる有効な薬剤に対しても更に高い耐性を示すようになり、このことが治療が失敗する主要な原因である。その上、耐性ウイルスが新しく感染した人に持ち込まれる結果として薬剤が投与されていない患者の治療任意選択がひどく制限されることも分かっている。
現在のHIV治療は、たいてい、上述した種類のHIV阻害剤から選択した2種以上の活性材料を含有させた薬剤混合物を投与することを包含する。しかしながら、組み合わせ治療を用いたとしても薬剤耐性が生じ、その結果として、そのような組み合わせもあまり有効でなくなる。このことから、しばしば、治療医は前記抗レトロウイルス薬が変異HIVウイルスに対して示す有効性を取り戻すように活性薬剤の血漿中濃度を高くして行くことが強いられる可能性があり、その結果としてピルの負担が望ましくなく高くなってしまう。それによって、今度は、また、処方された治療を受諾しないと言った危険が増す可能性もある。
従って、一般に、新規な種類のHIV阻害剤を含む新規なHIV阻害剤組み合わせが継続して求められている。このように、化学的構造の観点ばかりでなく作用様式または両方の観点で現存の阻害剤とは異なる新規なHIV阻害剤が求められている。特に、野生型のHIVウイルスに対して活性を示すばかりでなくまた益々より一般的になってきている耐性HIVウイルスに対しても活性を示す化合物が求められている。
現在用いられているHIV逆転写酵素阻害剤は異なる3種類に属する。それらにはNRTI(これは細胞内で三燐酸ヌクレオシドに変化し、これが、逆転写酵素によって細長いウイルスDNAの中に組み込まれる天然の三燐酸ヌクレオシドと競合する)が含まれる。そのような化合物は、結果としてDNAの連鎖停止を起こさせるように、それを天然のヌクレオシドとは異ならせる化学的修飾を受けさている。現在入手可能なNRTIには、ジドブジン(AZT)、ディダノシン(ddI)、ザルシタビン(zalcitabine)(ddC)、スタブジン(d4T)、ラミブジン(3TC)およびアバカビル(ABC)が含まれる。2番目の種類にはNtRTI、例えばテノホビルなどが含まれ、これの作用様式はNRTIのそれと同様である。NRTIおよびNtRTIは変異が起こると有効でなくなってしまう。3番目の種類にはNNRTIが含まれ、これはNNRTI結合部位と相互作用することでRT機構を阻害する。現在入手可能なNNRTIにはネビラピン(nevirapine)、デラビルジンおよびエファビレンズ(efavirenz)が含まれるが、NNRTI結合部位付近のアミノ酸の所に変異によって耐性が比較的速く出現し易いことが知られる。
従って、医学分野ではHIV逆転写酵素を標的にするさらなる抗感染性化合物、特に耐性発現が遅くかつ幅広い種類のHIVウイルス変異体を防除し得る抗レトロウイルス性化合物が求められている。
ベンゾイルアルキルインドールピリジニウム化合物が抗ウイルス性化合物として特許文献1および2に開示されている。特定のベンゾイルアルキルインドールピリジニウム化合物の合成をRyabova他が開示している(非特許文献1、2および3)。
WO 02/055520 WO 02/059123 Russian Chem.Bull.2001、50(8)、1449−1456 Chem.Heterocycl.Compd.(Engl.Translat)36;3;2000;301−306 Khim.Geterotsikl.Soedin.;RU;3;2000;362−367
本発明の化合物は、化学的構造の観点ばかりでなく相互作用機構が公知RT阻害剤のそれとは異なる点で従来技術の化合物とは異なる。それらは野生型HIVに対して活性を示すばかりでなくまた変異HIVウイルス、特に現在入手可能な逆転写酵素(RT)阻害剤に対して耐性を示す変異HIVウイルスに対しても活性を示す。
従って、本発明は、1つの面において、式(I):
Figure 2007538049
{式中、
Xは、二価基NR、O、S、SO、SOであり、
は、水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、N−(アリール)−N−(C1−4アルキル)アミノカルボニル、メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、HetまたはHetであり、
nは、1、2または3であり、
は、
i)基−COORで置換されているアリールであるか、或はRは、
ii)C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキル[ここで、前記C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキルは各々が各々個別に独立してアリールで置換されており、ここで、前記アリールは基−COORで置換されている]であるか、或はRは、
iii)C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキル[これらは各々が個別に独立して−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基
Figure 2007538049
から選択される基で置換されており、ここで、
は、各々独立して、直接結合、−CH−または−CH−CH−であり、
は、各々独立して、O、S、SOまたはSOであり、
は、各々独立して、水素、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキルであり、
5a、R5b、R5c、R5dは、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであり、
5e、R5fは、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか、或はR5eとR5fは一緒になって式−CH−CH−または−CH−CH−CH−で表される二価のアルカンジイル基を形成していてもよく、
は、C1−4アルキル、−N(R5a5b)、C1−4アルキルオキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ホモピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イル、モルホリン−4−イル−、チオモルホリン−4−イル−、1−オキソチオモルホリン−4−イルまたは1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イルであり、
は、水素、C1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキルまたはC1−4アルキルカルボニルオキシC1−4アルキルであり、
は、ヒドロキシC1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、C1−4アルキルカルボニルオキシC1−4アルキル、アリールまたはアリールC1−4アルキルであり、
は、水素またはC1−4アルキルであり、
10は、Het、Hetまたは基
Figure 2007538049
であり、
11は、アリール、アリールC1−4アルキル、ホルミル、C1−4アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−4アルキルカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、アリールC1−4アルキルオキシカルボニル、R5a5bN−カルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシC1−4アルキル、アリールC1−4アルキルオキシC1−4アルキル、アリールオキシC1−4アルキル、Hetであり、
12は、各々独立して、ヒドロキシ、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシ、アリールC1−4アルキルオキシ、オキソ、スピロ(C2−4アルカンジオキシ)、スピロ(ジC1−4アルキルオキシ)、−NR5a5bであり、
13は、水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシまたはアリールC1−4アルキルオキシであるか、或は
13aは、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシカルボニルまたはアリールC1−4アルキルオキシカルボニルであり、
13bは、各々、水素またはC1−4アルキルである]であるか、或はRは、
iv)式:
Figure 2007538049
−C2p−CH(OR14)−C2q−R15 (b−3)
−CH−CH−(O−CH−CH−OR14 (b−4)
−CH−CH−(O−CH−CH−NR17a17b
(b−5)
[ここで、基(b−3)における−C2p−中の水素原子の中の1つおよび−CH(OR14)−C2q−中の水素原子の中の1つ(R14の一部ではない)は直接結合またはC1−4アルカンジイル基に置き換わっていてもよく、
pは、1、2または3であり、
qは、0、1、2または3であり、
mは、各々独立して、1から10であり、
14は、各々独立して、水素、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アリール、C1−4アルキルカルボニル、−SOH、−POであり、
15は、シアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルカルボニル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルオキシカルボニル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、アリール、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、N(R16a16b)カルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、ホモピペリジン−1−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イルカルボニル、モルホリン−1−イルカルボニル、チオモルホリン−1−イル−カルボニル、1−オキソチオモルホリン−1−イルカルボニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリン−1−イルカルボニルから成る群から選択される置換基であるか、或はR15は、追加的に、基−COORで置換されているアリール、または−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)または(a−5)から選択される基であってもよく、ここで、R、R5a、R5b、R5c、R5d、R、R、R、R、R10および基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)、(a−5)は独立してこの上で定義した通りであり、
16aおよびR16bは、互いに独立して、水素またはC1−6アルキルであるか、或はアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニルおよびアリールから成る群から選択される置換基で置換されているC1−6アルキルであり、
17aおよびR17bは、互いに独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか、或はR17aとR17bはこれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、ピペラジニル、4−C1−4アルキル−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルカルボニル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルオキシカルボニル)−ピペラジニル環を形成しており、
18は、各々独立して、水素、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、C1−4アルキルカルボニルまたはC1−4アルキルオキシカルボニルであり、
19は、水素、ヒドロキシ、C1−4アルキルまたは基−COORである]
で表される基であり、
は、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、メタンイミダミジル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジルまたはHetであり、
アリールは、場合によりC1−6アルキル、C1−4アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキルから成る群から各々が個別に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいフェニルであり、
Hetは、5員の環系[ここで、1、2、3または4環員は窒素、酸素および硫黄から成る群から各々個別に独立して選択されるヘテロ原子でありそして残りの環員は炭素原子であり、そしてここで、可能ならば、いずれかの窒素環員が場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよく、いずれかの環炭素原子が各々個別に独立して場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される置換基で置換されていてもよく、そしてここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルおよびトリアゾリル部分はいずれも場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい]であり、
Hetは、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルまたはトリアジニルであり、ここで、前記窒素含有6員芳香環は各々のいずれかの環炭素原子が場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい}
で描写可能な1−フェニル−1,5−ジヒドロ−ピリド[3,2−b]インドール−2−オンおよび類似物、およびこれらのN−オキサイド、塩、第四級アンモニウム塩、立体異性体形態、プロドラッグ、エステルおよび代謝産物に関する。
本発明は、特別な面において、Rがシアノであり、XがOまたはNR[ここで、Rはこの上に示した如く置換されているC1−10アルキルである]であるか或はRが式(b−3)または(b−4)で表される直鎖基であり、nが1でありそしてRがニトロである式(I)で表される化合物に関する。
本明細書で用いる如き「C1−4アルキル」は、基としてか或は基の一部として、炭素原子数が1から4の直鎖もしくは分枝鎖飽和炭化水素基、例えばメチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、2−メチル−1−プロピルなどを定義するものであり、「C1−6アルキル」は、C1−4アルキル基および炭素原子数が5または6の高級同族体、例えば1−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、1−ヘキシル、2−ヘキシル、2−メチル−1−ブチル、2−メチル−1−ペンチル、2−エチル−1−ブチル、3−メチル−2−ペンチルなどを包含する。用語「C1−10アルキル」は、基としてか或は基の一部として、C1−6アルキル基および炭素原子数が7から10の高級同族体、例えば1−ヘプチル、2−ヘプチル、2−メチル−1−ヘキシル、2−エチル−1−ヘキシル、1−オクチル、2−オクチル、2−メチル−1−ヘプチル、2−メチル−2−ヘプチル、1−ノニル、2−ノニル、2−メチル−1−オクチル、2−メチル−2−オクチル、1−デシル、2−デシル、3−デシル、2−メチル−1−デシルなどを包含する。
用語「C2−6アルケニル」は、基としてか或は基の一部として、飽和炭素−炭素結合を有しかつ二重結合を少なくとも1個有する炭素原子数が2から6の直鎖および分枝鎖炭化水素基、例えばプロペニル、ブテン−1−イル、ブテン−2−イル、2−ブテン−1−イル、3−ブテン−1−イル、ペンテン−1−イル、ペンテン−2−イル、2−ペンテン−2−イル、ヘキセン−1−イル、ヘキセン−2−イル、ヘキセン−3−イル、2−メチルブテン−1−イル、1−メチル−2−ペンテン−1−イルなどを定義するものである。用語「C2−10アルケニル」は、基としてか或は基の一部として、C2−6アルケニル基および二重結合を少なくとも1個有する炭素原子数が7から10の高級同族体、例えばヘプテン−1−イル、2−ヘプテン−1−イル、3−ヘプテン−1−イル、オクテン−1−イル、2−オクテン−1−イル、3−オクテン−1−イル、ノネン−1−イル、2−ノネン−1−イル、3−ノネン−1−イル、4−ノネン−1−イル、デセン−1−イル、2−デセン−1−イル、3−デセン−1−イル、4−デセン−1−イル、1−メチル−2−ヘキセン−1−イルなどを包含することを定義するものである。二重結合の数が1のC2−6アルケニルまたはC2−10アルケニル基が好適である。C2−6アルケニルまたはC2−10アルケニル基がヘテロ原子と結合している時にはいつでも、好適には、それらは飽和炭素原子を通してヘテロ原子と結合している。C2−6アルケニルまたはC2−10アルケニルの中で好適なサブグループは、アルケニル基が本明細書に指定するように炭素原子を3から6または3から10個有するC3−6アルケニルまたはC3−10アルケニルである。
用語「C3−7シクロアルキル」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルの総称である。
用語「C1−4アルカンジイル」は、炭素原子数が1から4の二価の直鎖および分枝鎖飽和炭化水素基、例えばメチレン、1,2−エタンジイル、1,3−プロパンジイル、1,4−ブタンジイル、1,2−プロパンジイル、2,3−ブタンジイルなどを定義するものであり、炭素原子数が1から4の二価のC1−4アルキル、特にメチレン、1,2−エタンジイル、1,1−エタンジイル、1,2−プロパンジイル、1,3−プロパンジイル、1,2−ブタンジイル、1,3−ブタンジイル、1,4−ブタンジイルを指す。「C2−4アルカンジイル」は、同様に、炭素原子数が2から4の二価の炭化水素原子を指す。特に、連結結合を持つ炭素原子が互いに次に(隣接する位置に)位置するC1−4アルカンジイル基に興味が持たれ、そのような基を時にはエチレン、プロピレンおよびブチレンと呼ぶ。
「C2−4アルカンジオキシ」は、オキシ(−O−)基を2個有する炭素原子数が2−4の直鎖および分枝鎖飽和炭化水素基、例えば1,2−エタンジオキシ(−O−CH−CH−O−)、1,3−プロパンジオキシ(−O−CHCHCH−O−)、1,2−プロパンジオキシ(−O−CH−CH(CH)−O−)、1,4−ブタンジオキシ(−O−CHCHCHCH−O−)などを指す。
用語「スピロ(C2−4アルカンジオキシ)」および「スピロ(ジC4−4アルキルオキシ)」は、C2−4アルカンジオキシおよびジC1−4アルキルオキシ基が同じ炭素原子と結合していることで前者が環を形成していることを指す。
用語「ハロ」は、フルオロ、クロロ、ブロモまたはヨードの総称である。
ヒドロキシC1−6アルキル基は、酸素原子または窒素原子が置換されている時、好適には、ヒドロキシ基と酸素もしくは窒素が少なくとも炭素原子2個分離れて位置するヒドロキシC2−6アルキル基である。
用語「メタンイミダミジル」をChemical Abstracts Nomenclature(CAS)に従って用い、これは式HN−C(=NH)−で表される基を指すが、この基をまた「アミジン」と呼ぶこともあり得る。N−ヒドロキシ−メタンイミダミジルも同様にCAS命名法に従って用い、これは式HN−C(=N−OH)−で表される基またはこれの互変異性体HN=C(−NH−OH)−を指すが、この基をまた「ヒドロキシアミジン」と呼ぶこともあり得る。
用語「ヒドロキシカルボニル」はカルボキシル基(−COOH)を指す。
アリール基は、場合により1個以上の置換基で置換されていてもよいフェニルであり、特に場合により1、2、3、4または5個の置換基で置換されていてもよいフェニル、好適には1、2または3個の置換基で置換されているフェニルである。
Hetは、特に、この上に示した如き5員の環系であり、この環系は芳香系である。より詳細には、Hetは、環系が酸素、硫黄または窒素を1個含有しかつ場合によりさらなる窒素原子を1、2または3個含有していていてもよくそして残りの環員が炭素原子である前記5員の環系である。更に詳細には、Hetは、環系が酸素、硫黄または窒素原子を1個含有しかつ場合によりさらなる窒素原子を1、2または3個含有していていてもよくそして残りの環員が炭素原子である前記5員の芳香環系である。このパラグラフに述べたケースでは、各場合とも、Hetは場合により前記式(I)で表される化合物ばかりでなく式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかの定義で本明細書に示した置換基のいずれかで置換されていてもよい。
Het環の例は、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル[各々が個別に独立して場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される置換基で置換されていてもよく、そしてここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルおよびトリアゾリル部分はいずれも場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい]である。
基(a−2)、(a−3)、(a−5)、(a−6)および(b−1)上の置換基R12、R13、−COOR、R13a、R18、R19は、いずれの環炭素原子(基Qの原子を包含)の所に位置していてもよい。好適には、置換基R12、R13、R13a、R18またはR19は環窒素原子からα位の所に位置せず、特に、前記置換基のいずれかがオキソ、スピロ(C2−4アルカンジイルジオキシ)、スピロ(ジC1−4アルキルオキシ)、−NR5a5b、ヒドロキシまたはC1−4アルキルオキシの場合にα位に位置しない。特に、置換基R12、R13、R13a、R18またはR19がQの炭素原子上に位置するか或はQがQが結合している環炭素原子上の直接結合である基(a−2)、(a−3)、(a−5)、(a−6)および(b−1)に興味が持たれる。
基(a−3)、(a−4)および(a−6)の中の連結結合は如何なる環炭素原子(基Qの原子を包含)の所に位置していてもよい。
いろいろな複素環のいろいろな異性体が本明細書の全体に渡って用いる如き定義の範囲内に存在し得ることを注目すべきである。例えば、オキサジアゾリルは1,2,4−オキサジアゾリルまたは1,3,4−オキサジアゾリルまたは1,2,3−オキサジアゾリルであってもよく、同様にチアジアゾリルは1,2,4−チアジアゾリルまたは1,3,4−チアジアゾリルまたは1,2,3−チアジアゾリルであってもよく、ピロリルは1H−ピロリルまたは2H−ピロリルであってもよい。
また、本定義で用いる分子部分いずれか上の基の位置はそのような部分が化学的に安定である限り前記部分上の如何なる場所であってもよいことも注目すべきである。例えば、ピリジルには2−ピリジル、3−ピリジルおよび4−ピリジルが含まれ、ペンチルには1−ペンチル、2−ペンチルおよび3−ペンチルが含まれ、モルホリニルには4−モルホリニル、3−モルホリニルおよび2−モルホリニルが含まれる。
いずれかの変項(例えばハロゲンまたはC1−4アルキル)がいずれかの成分中に2回以上存在する場合、各定義は独立している。
本文の全体に渡って用いる如き用語「プロドラッグ」は、薬理学的に受け入れられる誘導体が生体内生体変換を受ける結果として生じる生成物が前記式(I)で表される化合物で定義した如き活性薬剤であるような誘導体、例えばエステル、アミドおよびホスフェートなどを意味する。プロドラッグを一般的に記述しているGoodmanおよびGilmanによる引用文献[The Pharmacological Basis of Therapeutics、第8版、McGraw−Hill,Int.Ed.1992、「Biotransformation of Drugs」、13−15頁]を引用することによって組み入れる。プロドラッグは、好適には、優れた溶解性を示し、向上した生体利用度を示しかつ生体内で容易に代謝を受けて活性のある阻害剤になる。本発明の化合物のプロドラッグの調製は、本化合物に存在する官能基に修飾をその修飾を受けた部分が常規の操作または生体内で開裂を起こして親化合物になるような様式で受けさせることで実施可能である。
ヒドロキシまたはカルボキシル基を有する式(I)で表される化合物から生じさせた生体内で加水分解を起こし得る薬学的に受け入れられるエステルプロドラッグが好適である。生体内で加水分解を起こし得るエステルは、ヒトまたは動物の体の中で加水分解を起こして親の酸またはアルコールをもたらすエステルである。カルボキシに適した薬学的に受け入れられるエステルには、C1−6アルコキシメチルエステル、例えばメトキシメチルなど、C1−6アルカノイルオキシメチルエステル、例えばピバロイルオキシメチルなど、フタリジルエステル、C3−8シクロアルコキシカルボニルオキシC1−6アルキルエステル、例えば1−シクロヘキシルカルボニルオキシエチルなど、1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルエステル、例えば5−メチル−1,3−ジオキソレン−2−オニルメチルなど、およびC1−6アルコキシカルボニルオキシエチルエステル、例えば1−メトキシカルボニルオキシエチルなどが含まれ、それらを本発明の化合物が有するいずれかのカルボキシ基の所に生じさせてもよい。
ヒドロキシ基を含有する式(I)で表される化合物の生体内加水分解性エステルには、無機エステル、例えばホスフェートエステルおよびα−アシルオキシアルキルエーテルなど、そしてエステルが生体内で加水分解を起こす結果として親のヒドロキシ基をもたらす関連化合物が含まれる。α−アシルオキシアルキルエーテルの例には、アセトキシ−メトキシおよび2,2−ジメチルプロピオニルオキシ−メトキシが含まれる。ヒドロキシの場合に選択する生体内加水分解性エステル形成基には、アルカノイル、ベンゾイル、フェニルアセチル、および置換ベンゾイルおよびフェニルアセチル、アルコキシカルボニル(アルキルカーボネートエステルをもたらす)、ジアルキルカルバモイルおよびN−(ジアルキルアミノエチル)−N−アルキルカルバモイル(カルバメートをもたらす)、ジアルキルアミノアセチルおよびカルボキシアセチルが含まれる。ベンゾイル上の置換基の例には、環の窒素原子がメチレン基を通してベンゾイル環の3位もしくは4位に結合するモルホリノおよびピペラジノが含まれる。
式(I)で表される化合物の塩を治療で用いる場合の塩は対イオンが薬学的または生理学的に受け入れられる塩である。しかしながら、また、薬学的に受け入れられない対イオンを有する塩も例えば式(I)で表される薬学的に受け入れられる化合物を製造または精製する時などに使用可能である。塩が薬学的に受け入れられるか或は受け入れられないかに拘わらず、あらゆる塩を本発明の範囲内に包含させる。
本発明の化合物が形成し得る薬学的に受け入れられるか或は生理学的に許容される付加塩形態の調製は、便利に、適切な酸、例えば無機酸、例えばハロゲン化水素酸、例えば塩酸または臭化水素酸など、硫酸、ヘミ硫酸、硝酸、燐酸など、または有機酸、例えば酢酸、アスパラギン酸、ドデシル硫酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ニコチン酸、プロピオン酸、ヒドロキシ酢酸、乳酸、ピルビン酸、しゅう酸、マロン酸、こはく酸、マレイン酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、シクラミン酸、サリチル酸、p−アミノサリチル酸、パモ酸などを用いて実施可能である。
逆に、前記酸付加塩形態を適切な塩基で処理することで遊離塩基形態に変化させることも可能である。
また、酸性プロトンを含有する式(I)で表される化合物を適切な有機および無機塩基で処理することで無毒の金属もしくはアミン付加塩基塩形態に変化させることも可能である。適切な塩基塩形態には、例えばアンモニウム塩、アルカリおよびアルカリ土類金属塩、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム塩など、有機塩基との塩、例えばベンザチン、N−メチル−D−グルカミン、ヒドラバミン塩など、およびアミノ酸との塩、例えばアルギニン、リシンなどとの塩が含まれる。
逆に、前記塩基付加塩形態を適切な酸で処理することで遊離酸形態に変化させることも可能である。
用語「塩」は、また、本発明の化合物が形成し得る水化物および溶媒付加形態も包含する。そのような形態の例は、例えば水化物、アルコラートなどである。
本明細書で用いる如き用語「第四級アンモニウム塩」は、式(I)で表される化合物の塩基性窒素と適切な第四級化剤、例えば場合により置換されていてもよいアルキルハライド、アリールハライドまたはアリールアルキルハライド、例えばヨウ化メチルまたはヨウ化ベンジルなどとの反応によって式(I)で表される化合物が形成し得る第四級アンモニウム塩を定義するものである。また、良好な脱離基を有する他の反応体、例えばトリフルオロメタンスルホン酸アルキル、メタンスルホン酸アルキルおよびp−トルエンスルホン酸アルキルなどを用いることも可能である。第四級アミンは正帯電している窒素を有する。薬学的に受け入れられる対イオンには、クロロ、ブロモ、ヨード、トリフルオロアセテートおよびアセテートが含まれる。イオン交換樹脂を用いてその選択した対イオンを導入することも可能である。
特別な第四級アンモニウム塩は、基−NR、−NR10、−N(R5a5b)、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ホモピペリジン−1−イル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イル、モルホリン−4−イル−、NR16a16bまたはNR17a17bから生じさせた第四級アンモニウム塩である。そのような第四級化基は式−(NR8a、−(NR108a、−(NR5a5b8a、−(NR16a16b8a、−(NR17a17b8a
Figure 2007538049
で描写可能であり、ここで、R8aは、各々独立して、C1−6アルキル、アリールC1−6アルキルまたはヒドロキシC1−6アルキルであり、特に、R8aは、各々独立して、C1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルである。
本化合物のN−オキサイド形態は、これに1個または数個の窒素原子が酸化されていわゆるN−オキサイドになっている式(I)で表される化合物を包含させることを意味する。
本化合物の数種はまた互変異性形態でも存在し得る。そのような形態を前記式に明確には示さなかったが、それらを本発明の範囲内に包含させることを意図する。例えば、Hetの定義の範囲内で、5員の芳香複素環、例えば1,2,4−オキサジアゾールなどは5位がヒドロキシまたはチオ基で置換されていてもよく、従って、以下に示すように個々の互変異性形態と平衡状態にある。
Figure 2007538049
本明細書の上で用いた如き用語「本発明の化合物の立体化学異性体形態」は、本発明の化合物が持ち得る同じ配列の結合で結合している同じ原子で構成されてはいるが交換不能な異なる三次元構造を有する可能なあらゆる化合物を定義するものである。特に記述することも指示することもない限り、ある化合物の化学的表示は、当該化合物が持ち得る可能なあらゆる立体化学的異性体形態の混合物を包含する。そのような混合物は当該化合物の基本的分子構造を有するあらゆるジアステレオマーおよび/または鏡像異性体を含有している可能性がある。本発明の化合物のあらゆる立体化学的異性体形態(高純度の形態または互いの混合物の形態の両方)を本発明の範囲内に包含させることを意図する。
本明細書に挙げる如き化合物および中間体の高純度の立体異性体形態を、前記化合物もしくは中間体と同じ基本的分子構造を有する他の鏡像異性体もしくはジアステレオマー形態を実質的に含有しない異性体であるとして定義する。特に、用語「立体異性体的に高純度」は、立体異性体過剰度が少なくとも80%(即ち、ある異性体が最小限で90%でありかつ可能な他の異性体が最大で10%)から立体異性体過剰度が100%(即ち、ある異性体が100%でその他がゼロ)に及ぶ化合物もしくは中間体、より特別には立体異性体過剰度が90%から100%、更により特別には立体異性体過剰度が94%から100%、最も特別には立体異性体過剰度が97%から100%に及ぶ化合物もしくは中間体に関する。用語「鏡像異性体的に高純度」および「ジアステレオマー的に高純度」も同様な様式で理解されるべきであるが、この場合にはそれぞれ当該混合物の鏡像異性体過剰度およびジアステレオマー過剰度に関する。
本技術分野で公知の手順を適用することで本発明の化合物および中間体の高純度の立体異性体形態を得ることができる。例えば、光学活性酸もしくは塩基を用いてそれらのジアステレオマー塩を生じさせてそれを選択的に結晶化させることを通して、鏡像異性体を互いから分離することができる。その例は酒石酸、ジベンゾイル酒石酸、ジトルオイル酒石酸およびカンホスルホン酸である。別法として、キラル固定相を用いたクロマトグラフィー技術で鏡像異性体を分離することも可能である。また、相当する高純度の立体化学異性体形態の適切な出発材料を用いることでもそのような高純度の立体化学異性体形態を生じさせることができるが、但し反応が立体特異的に起こることを条件とする。特定の立体異性体が望まれる場合、好適には、立体特異的調製方法を用いて前記化合物の合成を行ってもよい。そのような方法では有利に鏡像異性体的に高純度の出発材料を用いる。
通常の方法を用いて式(I)のジアステレオマーラセミ混合物を個別に得ることができる。有利に使用可能な適切な物理的分離方法は、例えば選択的結晶化およびクロマトグラフィー、例えばカラムクロマトグラフィーなどである。
また、本発明に本化合物に存在する原子のあらゆる同位元素を包含させることも意図する。同位元素には同じ原子番号を有するが質量数が異なる原子が含まれる。一般的な例として、限定するものでないが、水素の同位元素にはトリチウムおよびデュテリウムが含まれる。炭素の同位元素にはC−13およびC−14が含まれる。
用語「式(I)で表される化合物」または「本化合物」または同様な用語を本明細書の以下で用いる場合にはいつでも、それに一般式(I)で表される化合物、それらのN−オキサイド、塩、立体異性体形態、ラセミ混合物、プロドラッグ、エステルおよび代謝産物ばかりでなくそれらの第四級化窒素類似物を包含させることを意味する。本発明の1つの態様は、式(I)で表される化合物のN−オキサイドを包含するサブグループまたは本明細書に示す式(I)で表される化合物のサブグループ(これらの塩または立体異性体形態のいずれも包含)のいずれかである。
また、式(I)で表される化合物のサブグループのいずれにも前記化合物のプロドラッグ、N−オキサイド、付加塩、第四級アミンおよび立体化学異性体形態のいずれも包含させることを意味すると理解されるべきである。
本発明の態様は、
(1)nが1または2であるか、或は
(1−a)nが1である、
本明細書に示す式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(2)Rが水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、C1−4アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、アリールアミノカルボニル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)−メタンイミダミジル、HetまたはHetであるか、
(2−a)Rが水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、C1−4アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、Hetまたはピリジニルであるか、
(2−b)Rが水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、C1−4アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、ピリジニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル[これらは各々が個別に独立して場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される置換基で置換されていてもよく、そしてここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルおよびトリアゾリル部分はいずれも場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい]であるか、
(2−c)Rが水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、C1−4アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、ピリジニル、フラニル、チエニル、オキサジアゾリル、テトラゾリル[後者の4つは場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオで置換されていてもよい]であるか、
(2−d)Rが水素、シアノ、ブロモ、テトラゾリルまたはオキサジアゾリル[場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される置換基で置換されていてもよい]であるか、
(2−e)Rが水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、C1−4アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、ピリジニル、フラニル、テトラゾリル、オキサジアゾリル[後者は場合によりC1−4アルキル、ハロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、オキソ、チオで置換されていてもよい]であるか、
(2−f)Rが水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、C1−4アルキルアミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、ピリジニル、フラニル、テトラゾリル、オキサジアゾリル[後者は場合によりC1−4アルキル、トリフルオロメチル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、オキソ、チオで置換されていてもよい]であるか、
(2−g)Rがシアノ、アミノカルボニル、C1−4アルキルアミノカルボニルであるか、
(2−h)Rがシアノ、メチルオキシカルボニル、メチルアミノカルボニル、エチルオキシカルボニルまたはエチルアミノカルボニルであるか、或は
(2−i)Rがシアノおよびエチルアミノカルボニルであるか、或は
(2−j)Rがシアノである、
本明細書に示す式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(3)XがOまたはSであるか、或は
(3−a)XがOである、
本明細書に示す式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(4)XがNR{ここで、
は、基−COORで置換されているアリールであるか、或は
は、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキル[ここで、前記C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキルは各々が各々個別に独立してアリールで置換されており、ここで、前記アリールは基−COORで置換されているか、或は前記C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキルは各々が個別に独立して−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基
Figure 2007538049
から選択される基で置換されており、ここで、
は、各々独立して、直接結合、−CH−または−CH−CH−であり、
は、各々独立して、水素、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキルであり、
5a、R5b、R5c、R5dは、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであり、
5e、R5fは、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか、或はR5eとR5fは一緒になって式−CH−CH−または−CH−CH−CH−で表される二価のアルキレン基を形成していてもよく、
は、C1−4アルキル、−N(R5a5b)、C1−4アルキルオキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ホモピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イル、モルホリン−4−イル−、チオモルホリン−4−イル−、1−オキソチオモルホリン−4−イルまたは1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イルであり、
は、水素またはヒドロキシC1−4アルキルであり、
は、ヒドロキシC1−4アルキルであり、
は、水素またはC1−4アルキルであり、
10は、Het、Hetまたは基
Figure 2007538049
であり、
11は、アリール、アリールC1−4アルキル、ホルミル、C1−4アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−4アルキルカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、アリールC1−4アルキルオキシカルボニル、R5a5bN−カルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシC1−4アルキル、アリールC1−4アルキルオキシC1−4アルキル、アリールオキシC1−4アルキル、Hetであり、
12は、ヒドロキシ、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシ、アリールC1−4アルキルオキシ、オキソ、スピロ(C2−4アルキレンジオキシ)、スピロ(ジC1−4アルキルオキシ)、−NR5a5bであり、
13は、水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシまたはアリールC1−4アルキルオキシである]であるか、或は
は、式:
Figure 2007538049
−C2p−CH(OR14)−C2q−R15 (b−3)
−CH−CH−(O−CH−CH−OR14 (b−4)
−CH−CH−(O−CH−CH−NR5a5b
(b−5)
[ここで、基(b−3)における−C2p−中の水素原子の中の1つおよび−CH(OR14)−C2q−中の水素原子の中の1つ(R14の一部ではない)は直接結合またはC1−4アルカンジイル基に置き換わっていてもよく、
pは、1、2または3であり、
qは、0、1、2または3であり、
mは、1から10であり、
14は、各々独立して、水素、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アリール、C1−4アルキルカルボニル、−SOH、−POであり、
15は、シアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、アリール、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、ホモピペリジン−1−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イルカルボニル、モルホリン−1−イルカルボニル、チオモルホリン−1−イルカルボニル、1−オキソチオモルホリン−1−イルカルボニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリン−1−イルカルボニルから成る群から選択される置換基であり、そしてここで、R15は、追加的に、基−COORで置換されているアリール、または−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)から選択される基であってもよく、ここで、R、R5a、R5b、R5c、R5d、R、R、R、R、R10および基(a−1)、(a−2)、(a−3)は独立してこの上で定義した通りであり、
16aは、水素またはC1−4アルキルであるか、或はアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリニルから成る群から選択される置換基で置換されているC1−4アルキルであり、
16bは、水素またはC1−4アルキルであるか、或はアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリニルから成る群から選択される置換基で置換されているC1−4アルキルであり、
18は、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであり、
19は、水素、ヒドロキシ、C1−4アルキルまたは基−COORである]
で表される基である}であるか、或は
(4−a)XがNR[ここで、Rは、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキルであり、ここで、前者の3つの基は各々が独立してアリールで置換されており、ここで、前記アリールは基−COORで置換されている]であるか、或は
(4−a−1)XがNR[ここで、Rはアリールで置換されているC1−10アルキルであり、ここで、前記アリールは基−COORで置換されている]であるか、或は
(4−a−2)XがNR[ここで、Rは基−COORで置換されているフェニルで置換されているC1−6アルキルである]であるか、或は
(4−a−3)XがNR[ここで、Rは基−COORでパラ位が置換されているフェニルで置換されているC1−6アルキルである]であるか、或は
(4−b)XがNR[ここで、Rは、C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキルであり、ここで、前者の3つの基は各々が独立して−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)および(a−5)から選択される基で置換されている]であるか、
(4−b−1)XがNR[ここで、Rは−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)および(a−5)から選択される基で置換されているC1−10アルキルである]であるか、
(4−b−2)XがNR[ここで、Rは−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)および(a−3)から選択される基で置換されているC1−10アルキルである]であるか、
(4−b−3)XがNR[ここで、Rは(4−b−1)または(4−b−2)に挙げた基で置換されているC1−6アルキルである]であるか、
(4−b−4)XがNR[ここで、Rは−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)および(a−5)から選択される基で置換されているC1−6アルキルである]であるか、
(4−b−5)XがNR[ここで、Rは−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)から選択される基で置換されているC1−6アルキルである]であるか、
(4−c)XがNR[ここで、Rは基(b−1)である]であるか、
(4−c−1)XがNR[ここで、Rは基(b−1)であり、ここで、R19は水素または−COORであり、そしてここで、基(b−1)中のQは直接結合または−CH−である]であるか、
(4−d)XがNR[ここで、Rは基(b−2)である]であるか、
(4−d−1)XがNR[ここで、Rは基(b−2)であり、ここで、QはOである]であるか、
(4−e)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、qは1、2または3である]であるか、
(4−e−1)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、pは1でありそしてqは1である]であるか、
(4−e−2)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、R15は、シアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、アリール、イミダゾリル、ピリジル、ヒドロキシカルボニル、N(R16a16b)カルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イルカルボニル、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)または(a−5)である]であるか、
(4−e−3)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、R14は水素であり、そしてR15は、シアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、アリール、イミダゾリル、ピリジル、ヒドロキシカルボニル、N(R16a16b)カルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニルまたは4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イルカルボニルである]であるか、
(4−e−4)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、pは1でありそしてqは1であり、そしてR15は、シアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニル、アリール、イミダゾリル、ピリジル、ヒドロキシカルボニルまたはN(R16a16b)カルボニルである]であるか、
(4−e−5)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、R15は、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニルである]であるか、
(4−e−6)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、R15はピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニルである]であるか、
(4−e−6)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、R15はピロリジニルである]であるか、
(4−f)XがNR[ここで、Rは基(b−4)であり、ここで、mは1−6である]であるか、
(4−f−1)XがNR[ここで、Rは基(b−4)であり、ここで、R14は、水素またはC1−4アルキルである]であるか、
(4−f−2)XがNR[ここで、Rは基(b−4)であり、ここで、mは1−5であり、そしてR14は、水素またはC1−4アルキルである]であるか、
(4−g)XがNR[ここで、Rは基(b−5)である]であるか、
(4−g−1)XがNR[ここで、Rは基(b−5)であり、ここで、mは1−5である]である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(5)Rが水素、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、C1−4アルキルオキシ、C1−4アルキル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、アミノチオカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジルまたはHetであるか、
(5−a)Rがニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、C1−4アルキルオキシ、C1−4アルキル、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、ジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジルまたはHetであるか、
(5−b)Rがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジルまたはHetであるか、
(5−c)Rがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル[ここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリルは各々が場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される1または2個の置換基で置換されていてもよく、そしてここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルおよびトリアゾリル部分はいずれも場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい]であるか、
(5−d)Rがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル[ここで、前記オキサジアゾリル、チエニル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリルは各々がC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される置換基で置換されていてもよく、そしてここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルおよびトリアゾリル部分はいずれも場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい]であるか、
(5−e)Rがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チエニル、ピロリル、トリアゾリル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、テトラゾリル[ここで、前記オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チエニル、ピロリル、トリアゾリル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、テトラゾリルは各々が場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、イソオキサゾリル、C1−4アルキル置換イソオキサゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオで置換されていてもよい]であるか、
(5−f)Rがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チエニル、ピロリル、トリアゾリル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、テトラゾリル[ここで、前記オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チエニル、ピロリル、トリアゾリル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、テトラゾリルは各々が場合によりC1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、シアノ、トリフルオロメチル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アリールC1−4アルキル、ジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、イソオキサゾリル、C1−4アルキル置換イソオキサゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオで置換されていてもよい]であるか、
(5−g)Rがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、テトラゾリル[ここで、前記オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、テトラゾリルは各々が場合によりC1−4アルキル、ヒドロキシ、シアノ、トリフルオロメチルで置換されていてもよい]であるか、
(5−h)Rがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニルであるか、
(5−i)Rがニトロであるか、
(5−j)フェニル環上のR基が縮合ピリジン部分中の窒素原子に向かい合う位置に存在する、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(6)Rが水素またはC1−4アルキルであるか、或は
(6−1)Rが水素である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(7)R5a、R5b、R5c、R5d、R5eおよびR5fが各々独立して水素またはC1−4アルキルであるか或はR5eとR5fが一緒になって式−CH−CH−または−CH−CH−CH−で表される二価のアルカンジイル基を形成していてもよいか、
(7−a)R5a、R5b、R5c、R5d、R5eおよびR5fが各々独立して水素またはC1−4アルキルであるか、
(7−b)R5a、R5b、R5c、R5d、R5eおよびR5fが各々独立して水素である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(8)RがC1−4アルキル、−N(R5a5b)、C1−4アルキルオキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ホモピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イル、モルホリン−4−イル−であるか、
(8−a)RがC1−4アルキル、−N(R5a5b)、C1−4アルキルオキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル−であるか、
(8−b)RがC1−4アルキル、−N(R5a5b)、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、モルホリン−4−イル−であり、ここで、R5aおよびR5bが独立して水素またはC1−4アルキルである、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明の他の態様は、下記の制限:
(9−a)Rが水素またはヒドロキシC1−4アルキルである、
(9−b)RがヒドロキシC1−4アルキルである、
(9−c)Rが水素である、
の中の1つ以上が当てはまるこの上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明の更に他の態様は、
(10)R10がHet、ピリジル、ピリミジニルまたは基(a−6)であるか、
(10−a)R10が各々が場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよいイミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリルであるか或はR10がピリミジルまたはピリミジニルまたは基(a−6)であるか、
(10−b)R10がピリミジル、ピリミジニルまたは基(a−6)であるか、
(10−c)R10が基(a−6)である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明の更に他の態様は、
(11)R11がアリール、アリールC1−4アルキル、ホルミル、C1−4アルキルカルボニル、アリールカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、アリールC1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−およびジC1−4アルキルアミノカルボニル、C1−4アルキルオキシC1−4アルキル、アリールC1−4アルキルオキシC1−4アルキル、ピリジルまたはピリミジニルであるか、
(11−a)R11がアリール、アリールC1−4アルキル、ホルミル、C1−4アルキルカルボニル、アリールカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルオキシC1−4アルキル、アリールC1−4アルキルオキシC1−4アルキル、ピリジルまたはピリミジニルであるか、
(11−b)R11がアリール、C1−4アルキルカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、ヒドロキシC1−4アルキルまたはピリジルである、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明の更に他の態様は、
(12)R12がヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシ、オキソ、スピロ(C2−4アルカンジイルジオキシ)、スピロ(ジC1−4アルキルオキシ)、−NR5a5bである、
(12−a)基(a−2)中にR12基が1個存在し、R12がヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシ、オキソ、−NR5a5bであるか、或は基(a−2)中にR12基が2個存在する時には両方が独立してC1−4アルキル、スピロ(C2−4アルカンジイルジオキシ)またはスピロ(ジC1−4アルキルオキシ)である、そして
(12−b)R12がヒドロキシまたはC1−4アルキルである、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明の更に他の態様は、下記の制限:
(13−a)Qが直接結合または−CH−であるか、或は
(13−b)QがOまたはSであるか、或は
(13−b−1)QがOである、
の中の1つ以上が当てはまるこの上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明の更に他の態様は、下記の制限:
(14−a)R13が水素またはヒドロキシであるか、
(14−b)R13aがC1−4アルキルであるか、
(14−c)R13bが水素である、
の中の1つ以上が当てはまるこの上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明の更に他の態様は、
(15)R14が水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか、
(15−a)R14が水素またはC1−4アルキルであるか、
(15−b)R14が水素である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(16)R15がシアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルカルボニル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルオキシカルボニル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、アリール、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、N(R16a16b)カルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、ホモピペリジン−1−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イルカルボニル、モルホリン−1−イルカルボニル、チオモルホリン−1−イルカルボニル、1−オキソチオモルホリン−1−イルカルボニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリン−1−イルカルボニルから成る群から選択されるか、或は追加的に、R15が基−COORで置換されているアリールであってもよいか、或は−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)から選択される基であるか、
(16−a)R15がシアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルカルボニル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルオキシカルボニル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、アリール、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、N(R16a16b)カルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、ホモピペリジン−1−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イルカルボニル、モルホリン−1−イルカルボニル、チオモルホリン−1−イルカルボニル、1−オキソチオモルホリン−1−イルカルボニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリン−1−イルカルボニルから成る群から選択されるか、
(16−b)R15がシアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルカルボニル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルオキシカルボニル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、アリール、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、N(R16a16b)カルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニルから成る群から選択されるか、
(16−c)R15がNR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルカルボニル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニルから成る群から選択されるか、
(16−d)R15がNR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニルから成る群から選択されるか、
(16−e)R15がピロリジニル、ピペリジニルから成る群から選択される、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(17)R16aおよびR16bが互いに独立して水素またはC1−4アルキルであるか或はアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニルおよびアリールから成る群から選択される置換基で置換されているC1−4アルキルであるか、
(17−a)R16aおよびR16bが互いに独立して水素またはC1−4アルキルであるか或はアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニルから成る群から選択される置換基で置換されているC1−4アルキルであるか、
(17−b)R16aおよびR16bが互いに独立して水素またはC1−4アルキルである、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(18)R17aおよびR17bが互いに独立して水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか或はR17aおよびR17bがこれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、ピペラジニルまたは4−C1−4アルキル−ピペラジニル環を形成しているか、
(18−a)R17aおよびR17bが互いに独立して水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか、
(18−b)R17aおよびR17bが互いに独立して水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルである、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(19)R18が各々独立して水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか、
(19−a)R18が各々独立して水素である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(20)R19が水素、C1−4アルキルまたは基−COORであるか、
(20−a)R19が水素である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(21)アリールが場合によりC1−6アルキル、C1−4アルコキシ、シアノ、ニトロから成る群から各々が独立して選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいフェニルであるか、
(21−a)アリールが場合によりC1−6アルキル、C1−4アルコキシ、シアノおよびニトロから各々が独立して選択される1、2または3個の置換基で置換されていてもよいフェニルである、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(22)Hetが5員の芳香環系[ここで、1、2、3または4環員は窒素、酸素および硫黄から成る群から各々個別に独立して選択されるヘテロ原子でありそして残りの環員は炭素原子であり、そしてここで、可能ならば、いずれかの窒素環員が場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよく、いずれかの環炭素原子が各々個別に独立して場合によりC1−4アルキル、C3−7シクロアルキル、ハロ、シアノ、トリフルオロメチル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、イソオキサゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される置換基で置換されていてもよく、そしてここで、前記イソオキサゾリルは場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい]であるか、
(22−a)Hetがフラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル[これらは各々が個別に独立して場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される置換基で置換されていてもよく、そしてここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルおよびトリアゾリル部分はいずれも場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい]である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(23)Hetがピリジルまたはピリミジニル(両方とも場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい)であるか、
(23−a)Hetがピリジルまたはピリミジニルであるか、
(23−b)Hetがピリジルである、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(24)pが1、2であるか、
(24−a)pが1である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(25)pが1、2、3であるか、
(25−a)qが1、2であるか、
(25−b)qが1である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
本発明のさらなる態様は、
(26)mが1−8であるか、
(26−a)mが1−6であるか、
(26−b)mが1−4であるか、
(26−c)mが1−3であるか、
(26−d)mが1−2である、
この上に示した式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかである。
式(I)で表される化合物のサブグループはこの上に示した制限の中の1つ以上のいずれかの組み合わせが当てはまる式(I)で表される化合物の群を構成していると理解されるべきである。ある制限の定義の範囲内の変項が1つ以上存在する場合、それらの変項は各々がこれらの変項に関する制限に示した意味のいずれかを持ち得る。例えば、Rの制限の範囲内の基NR5a5bを挙げる場合、基R5aおよびR5bはR5aおよびR5bに関する制限の中に挙げた意味のいずれかを持ち得る。
式(I)で表される化合物の特別な群は、R、Rおよびnが式(I)で表される化合物の定義に示した通りでありかつRが制限(4)に示した通りである群である。
1つの態様において、この上に示した式(I)で表される化合物またはサブグループのいずれかにおけるnは1でありそしてフェニル環上のR基は本明細書の以下に示すように縮合ピリジン部分中の窒素原子に対してパラ位に存在する(本明細書では以降式(I−a)で表される化合物と呼ぶ)。
Figure 2007538049
式(I−a)で表される化合物の別のサブグループは、Rがニトロである式(I−a)で表される化合物(本明細書では以降式(I−a−1)で表される化合物と呼ぶ)である。
サブグループの化合物の例は下記である:
(i)RがニトロでありそしてRがシアノ、ハロ、アミノカルボニル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、Hetである式(I−a)で表される化合物、後者の化合物の中のさらなるサブグループは、Rがニトロであり、XがOであるか或はXがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、R14は水素であり、そしてR15はシアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、ヒドロキシカルボニルである]であるか或はXがNR[ここで、Rは基(b−4)であり、ここで、R14は水素またはC1−4アルキルであり、そしてRは制限(2−d)から(2−j)に示す通りである]である式(I−a)で表される化合物、
(ii)RがニトロでありそしてRがシアノでありそしてXがOである式(I−a)で表される化合物[適切な化合物は、RがシアノでありそしてRがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジルまたはHetである式(I−a)で表される化合物である]、
(iii)Rがシアノであり、XがOであるか或はXがNR[ここで、Rは式(b−3)で表される基であり、ここで、pは1であり、qは1であり、R14は水素であり、R15はシアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、アリール、イミダゾリル、ピリジル、ヒドロキシカルボニル、N(R16a16b)カルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニルまたは4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−カルボニルである]であるか或はXがNR[ここで、Rは式(b−4)で表される基であり、ここで、mは1、2または3であり、R14は水素またはC1−4アルキルであり、そしてRは制限(5−d)、(5−e)、(5−f)または(5−g)に示す通りである]である式(I−a)で表される化合物。
別の化合物のサブグループには式(I)で表される化合物が塩として含まれ、ここでは、そのような塩をトリフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、クロロ酢酸塩、メタンスルホン酸塩、しゅう酸塩、酢酸塩およびクエン酸塩から選択する。
好適な化合物は、表1および2に挙げる化合物、より詳細には番号が1−9および43の化合物のいずれかである。
特に興味の持たれる化合物は、
1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ベンゾ[4,5]フロ[3,2−b]ピリジン−3−カルボニトリル、
5−(2−ヒドロキシ−3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
5−(3−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
5−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エチル]−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、特に、
5−(2−ヒドロキシ−3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、特に
5−(2−ヒドロキシ−3−モルホリン−4−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
である。
興味の持たれる他の化合物には、この上に示した興味の持たれる化合物およびこれらの塩および可能な立体異性体またはこの上に示した興味の持たれる化合物およびこれらのN−オキサイド、塩および可能な立体異性体が含まれる。
本発明の化合物はHIV逆転写酵素を阻害しかつまたHIV逆転写酵素に類似した逆転写酵素も阻害し得る。そのような類似性は、本技術分野で公知のプログラム(BLASTを包含)を用いて決定可能である。1つの態様におけるアミノ酸レベルの類似性は、少なくとも25%、興味の持たれることに少なくとも50%、より興味の持たれることに少なくとも75%である。別の態様において、本発明の化合物をHIV逆転写酵素と比較した時の結合ポケットの所のアミノ酸レベルの類似性は少なくとも75%、特に少なくとも90%である。
本発明の化合物にHIV−1以外の他のレンチウイルス、例えばSIVおよびHIV−2などを用いた試験を受けさせることができる。
本発明の化合物は、抗ウイルス分析実施例に記述しかつ例示するように、EC50とCC50の間の比率で測定した時に良好な選択性を示し得る。本発明の化合物は、また、好ましい特異性も示し得る。レンチウイルスに対する活性を他のレトロウイルス、例えばMLVなどに対するそれと対比させかつウイルス以外の病原体に対するそれと対比させた時にそれらの間に大きな隔たりが存在する。
市販のHIV逆転写酵素阻害剤を用いて、HIV逆転写酵素がある薬剤に対して示す「感受性」または別法として「耐性」の標準を設定する。現存の商業的HIV逆転写酵素阻害剤(エファビレンズ、ネンビラピンおよびデラビルジンを包含)は患者の中のHIVウイルス集団に対する効果を経時的に失う可能性がある。その理由は、現存するHIVウイルス集団、通常は主に野生型HIV逆転写酵素が個々のHIV逆転写酵素阻害剤の存在による圧力下で変異を起こして異なる変異体になりそしてその変異体が同じHIV逆転写酵素阻害剤に対してほとんど感受性を示さなくなることによる。このような現象が起こった場合、それは耐性変異体と呼ばれる。そのような変異体はある種の特別なHIV逆転写酵素阻害剤に耐性を示すばかりでなくまた他の複数の市販HIV逆転写酵素阻害剤にも耐性を示し、それは多剤耐性HIV逆転写酵素と呼ばれる。ある変異体が特別なHIV逆転写酵素阻害剤に対して示す耐性を表す1つの方法は、前記HIV逆転写酵素阻害剤が変異HIV逆転写酵素に対して示すEC50と前記HIV逆転写酵素阻害剤が野生型HIV逆転写酵素に対して示すEC50の間の比率を取る方法である。前記比率はまたフォールドチェンジインレジスタンス(fold change in resistance)(FR)とも呼ばれる。EC50値は、細胞の50%をウイルスの細胞変性効果から保護するに要する当該化合物の量を表す値である。
病院で生じる変異体の多くはネビラピン、エファビレンズ、デラビルジンの如き市販のHIV逆転写酵素阻害剤に対して100以上のフォールドレジスタンスを示す。HIV逆転写酵素の臨床的に関連した変異体は、コドン位置100、103および181の所に変異を有することで特徴づけ可能である。本明細書で用いる如きコドン位置は、蛋白質配列の中のアミノ酸の位置を意味する。位置100、103および181の所の変異は非ヌクレオシド系RT阻害剤に関係している(D’Aquila他、Topics in HIV medicine、2002、10、11−15)。そのような臨床関連変異HIV逆転写酵素の例を表1に挙げる。
Figure 2007538049
興味の持たれる群の化合物は、少なくとも1種の変異HIV逆転写酵素に対して0.01から100の範囲、適切には0.1から100の範囲、より適切には0.1から50の範囲、更により適切には0.1から30の範囲のフォールドレジスタンスを示す式(I)で表される化合物である。特に、少なくとも1種の変異HIV逆転写酵素に対して0.1から約20の範囲のフォールドレジスタンスを示す式(I)で表される化合物に興味が持たれ、少なくとも1種の変異HIV逆転写酵素に対して0.1から10の範囲のフォールドレジスタンスを示す式(I)で表される化合物に更に大きな興味が持たれる。
興味が持たれる群の化合物は、本明細書に記述する方法に従って測定して、HIV逆転写酵素のアミノ酸配列の中に野生型配列と対比した時に100、103および181から選択した位置の中の少なくとも1つの位置に変異、特に位置100、103および181から選択した少なくとも2つの位置に変異を有するHIV種(genbank登録が例えばM38432、K03455、gi327742の種)に対して0.01から100の範囲のフォールドレジスタンスを示す式(I)で表される化合物である。前記興味の持たれる群の化合物の中で更により大きな興味が持たれる化合物は、0.1から100の範囲、特に0.1から50の範囲、より特別には0.1から30の範囲内のフォールドレジスタンスを示す化合物である。前記興味の持たれる群の化合物の中で最も興味の持たれる化合物は、0.1から20の範囲、特に0.1から10の範囲内のフォールドレジスタンスを示す化合物である。
1つの態様は、少なくとも1種の臨床関連変異HIV逆転写酵素に対して上述した範囲内のフォールドレジスタンスを示す本発明の化合物に関する。
特別なサブグループの化合物は、本明細書に記述する方法に従ってインビトロ選別を受けさせた時に野生型ウイルスに比べてIC50が1μM以下、適切にはIC50が100nM以下の式(I)で表される化合物である。
本化合物が現在公知のRT阻害剤の圧力下で変異を起こした逆転写酵素(RT)を有するHIV−1、HIV−2、SIVおよびHIVウイルスを阻害する能力を有することに加えて現在公知のRT阻害剤と交差耐性を示さないことは、本化合物を公知NNRTIおよびNRTIと比較した時に本化合物がRT酵素と結合する様式がそれらが結合する様式と異なることを示している。作用様式が異なることを示す他の指標は、本発明の化合物をATP存在下で投与した時の活性が高くかつヌクレオシドと競合する挙動を示すことで分かるであろうように本発明の化合物がリボヌクレオチド感受性を示す点にある。従って、本発明の化合物はヌクレオシド競合性逆転写酵素阻害剤であると分類分けすることができる。
本発明の化合物は抗レトロウイルス特性、特にヒトにおける後天性免疫不全症候群(エイズ)の病因媒体であるヒト免疫不全ウイルス(HIV)に対して抗レトロウイルス特性を示す。HIVウイルスは優先的にCD4受容体含有細胞、例えばヒトT4細胞などに感染してそれらを崩壊させるか或はそれらの正常な機能、特に免疫系の調整を変化させる。その結果として、感染した患者はT4細胞の数が激減し、その上、T4細胞が異常な挙動を示すようになる。従って、免疫防御系が感染および/または腫瘍を防除することができなくなりそしてHIVに感染した被験体は一般に日和見感染、例えば肺炎などまたは癌などで死亡する。HIV感染に伴う他の病気には、血小板減少症、カポジ肉腫および進行性脱髄で特徴づけられる中枢神経系感染(結果として認知症および進行性構音障害、運動失調および見当識障害などの如き症状が現れる)が含まれる。HIV感染は更にまた抹消神経障害、進行性全身性リンパ節腫(PGL)およびエイズ関連症候群(ARC)も伴う。HIVウイルスはまたCD8受容体含有細胞にも感染する。HIVウイルスの他の標的細胞には小グリア細胞、樹枝状細胞、B細胞およびマクロファージが含まれる。
本発明の化合物またはこれのサブグループのいずれもそのような好ましい薬理学的特性を有することから、上述した病気に対抗する薬剤としてか或はそれの予防で使用可能であるか、或は上述した病気の治療または予防方法で使用可能である。前記薬剤としての使用または治療方法は、式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループに属する化合物をHIV感染に伴う病気の予防または治療に有効な量でHIVに感染した被験体、特にヒト患者に全身投与することを包含する。
本発明は、さらなる面において、式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれかをHIV感染または感染に伴う病気を予防、治療または防除するに有用な薬剤を製造する時に用いることに関する。
本発明は、別の面において、式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれかをHIVウイルス、特に変異HIV逆転写酵素を有するHIVウイルス、より特別には多剤耐性変異HIV逆転写酵素を有するHIVウイルスの複製を阻害するに有用な薬剤を製造する時に用いることに関する。
本発明は、更に別の面において、式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれかをHIVウイルスの逆転写酵素が変異を起こしたHIVウイルス、特に多剤耐性変異HIV逆転写酵素を有するHIVウイルスによる感染に伴う病気を予防、治療または防除するに有用な薬剤を製造する時に用いることに関する。
式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれもまた哺乳動物におけるHIV感染または感染に伴う病気を予防、治療または防除する方法で用いるにも有用であり、この方法は、前記哺乳動物に式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれかを有効量で投与することを包含する。
別の面において、式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれも哺乳動物における変異HIVウイルスによる感染または変異HIVウイルス感染に伴う病気を予防、治療または防除する方法で用いるに有用であり、この方法は、前記哺乳動物に式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれかを有効量で投与することを包含する。
別の面において、式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれも哺乳動物における多剤耐性HIVウイルスによる感染またはそれの感染に伴う病気を予防、治療または防除する方法で用いるに有用であり、この方法は、前記哺乳動物に式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれかを有効量で投与することを包含する。
更に別の面において、式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれもHIVウイルス、特に変異HIV逆転写酵素を有するHIVウイルス、より特別には多剤耐性変異HIV逆転写酵素を有するHIVウイルスの複製を阻害する方法で用いるに有用であり、これは、それを必要としている哺乳動物に式(I)で表される化合物またはこれのサブグループのいずれかを有効量で投与することを包含する。
本発明の方法に記述する如き哺乳動物は好適にはヒトである。
本発明の化合物はまたHIVを含有するか或はHIVに接触したと思われる生体外サンプルを阻害する時にも使用可能である。従って、本化合物はHIVを含有するか或は含有すると思われるか或はHIVに接触したと思われる体液サンプルに存在するHIVを阻害する目的で使用可能である。
本化合物を製造する個々の反応手順を以下に記述する。以下に記述する製造では、反応生成物を媒体から単離してもよく、そして必要ならば、本技術分野で一般に公知の方法論、例えば抽出、結晶化、磨り潰しおよびクロマトグラフィーなどに従って精製を実施してもよい。
Xが基NRである式(I)で表される化合物[この化合物を式(I−b)で表すことができる]の調製は、以下の反応スキームに概略を示すように、式(II)で表される中間体に適切なN−アルキル化剤を用いたN−アルキル置換を受けさせることで実施可能である。式(II−a)で表される中間体はR置換基が水素である式(I)で表される化合物の類似物である。
Figure 2007538049
1つの態様におけるN−アルキル化用反応体は、Wが脱離基である式R−W(III−a)で描写可能な反応体である。適切な脱離基はハロ、特にクロロ、ブロモおよびヨード、または他の脱離基、例えばスルホネート、例えばトシレート、メシレートなどである。この種類のN−アルキル置換反応は適切な塩基、例えばアルカリ金属の水素化物、例えば水素化ナトリウムもしくはカリウムなど、またはアルカリもしくはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩または水素炭酸塩など、例えば炭酸ナトリウムもしくはカリウム、水酸化ナトリウムもしくはカリウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウムもしくはカリウムなどの存在下の適切な溶媒中で実施可能である。
式(I−b)で表される化合物の数種の調製をまた適宜還元アミノ化反応で実施することも可能であり、そのような反応は、中間体(II−a)と中間体R2−a=O(III−b)[ここで、R2−aはRと同じ意味を有するが、但しそれはケトン官能のアルデヒドを生じ得る炭素原子を持つことを条件とする]を反応させることを包含する。この反応は水素および適切な触媒、特に貴金属触媒、例えばPdまたはPtなどの存在下で通常は適切な溶媒、例えばエーテルまたはアルコールなど中で実施可能である。
また、R基をエポキシドから生じさせることでR基のいくつかを導入することも可能である。この種類の反応は特にRが基(b−3)、(b−4)または(b−5)である場合にR基を導入するに適する。
Figure 2007538049
例えば、Rが基(b−3)[ここで、pは1でありそして基−NRはR15の中の特定の基、例えば−NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、基(a−1)、(a−2)、(a−3)または(a−5)であり、ここで、前記複素環、例えばピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニルなどはいずれもC2q部分上に窒素原子を通して置換されている]である式(I−b)で表される化合物[この化合物を式(I−c−1)で表すことができる]の調製は、Rが水素である式(II−a)で表される中間体と式(III−c)で表されるエポキシドを反応させることで実施可能である。アルコール(C−OH)をアミン(C−N)に変化させるに適した反応を用いて、前記の結果として得た式(IV−a)で表される中間体を−NRがこの上に示した如くである式(I−c−1)で表される化合物に変化させることができる。そのアルコール基を適切な脱離基に変化させた後、アミンH−NRと反応させる。代替の実施では、アルコール基をアゾジカルボキシレート/トリフェニルホスフィン反応体、例えばジイソプロピルアゾジカルボキシレート(DIAD)などを用いた光延型反応に続く適切なアミンを用いた反応でアミン結合に変化させることも可能である。そのようにして得た式(I−c−1)で表される化合物にO−アルキル置換またはO−アシル化を受けさせることでR14が水素以外である化合物(I−c−1)の類似物を得ることができる。
ヒドロキシルをアミノに変化させる反応、例えばこの上に記述した光延反応などを用いた同様な方法で中間体(II)をエポキシド(III−d)と反応させることでエポキシド(IV−b)を得る。後者とアミンを以下の反応スキームに概略を示すようにして反応させることで式(I−c−2)で表される化合物を得る。また、この式(I−c−2)で表される化合物にO−アルキル置換またはO−アシル化をこの上のパラグラフに記述した如く受けさせることも可能である。
Figure 2007538049
代替手順として、中間体(II−a)を式
Figure 2007538049
で表されるエポキシドと反応させることでRが基(b−3)[ここで、R15はアミノ置換基−NRである]である式(I)で表される化合物を直接得ることも可能である。
また、式(IV−b)で表される中間体をアルカノールアミンと反応させることで式(I−c−3)で表される化合物を得た後、それを還化させて化合物(I−c−4)[これはRが式(a−4)で表される基で置換されているアルキルである式(I)で表される化合物である]を得ることも可能である。この還化は酸、例えば塩酸などの存在下で水を除去するか或は適切な脱水剤、例えばスルホニルアミド、例えばアリールスルホニルイミダゾールなどの存在下で実施可能である。これらの反応を以下の反応スキームに示し、スキーム中のRはR13aの意味を有するが、但しそれは水素以外であることを条件とする。RはまたN−保護基であってもよく、これを後で除去することでR13aが水素である化合物を得ることができる。
Figure 2007538049
が基(b−4)[ここで、R14は水素である]である式(I)で表される化合物である式(I−d)で表される化合物の調製は、以下の反応スキームに概略を示すように、式(II)で表される中間体を用いて出発してこれをエチレンオキサイドと反応させることで式(V)で表される中間体を得た後にさらなるエチレンオキサイド部分を制御して付加させることで実施可能である。
Figure 2007538049
その結果として得た化合物(I−d)にアルキル置換を受けさせることでR14基が水素以外である(b−4)基を有する式(I)で表される化合物を生じさせることができる。さもなければ、アルコールをアミンに変化させる適切な反応を用いて前記化合物(I−d)を相当するアミン(b−5)に変化させることも可能である。
本発明のさらなる面は、式(IV−a)、(IV−b)および(V)で表される中間体が新規な化合物であることに関する。前記式(IV−a)および(V)で表される中間体も前記式(I)で表される化合物と同様なHIV阻害特性を有することを見いだした。従って、本発明は、さらなる面において、この上に示した構造式の式(IV−a)または(IV−b)で表される化合物またはこれの酸付加塩または立体異性体を提供する。そのような酸付加塩は前記式(I)で表される化合物に関して記述したそれらと同じである。薬学的に受け入れられる酸付加塩が好適である。式(IV−a)および(V)で表される中間体を適切な薬製剤に調製してもよく、そしてそれらを前記式(I)で表される化合物に関して記述した使用および方法と同様な様式で用いてもよい。
が−COOR基で置換されているフェニル基である式(I)で表される化合物は適切なN−アリール置換反応で得ることができる。この反応手順では、中間体(II−a)を適切に置換されているアリール基と反応させる。
が基(b−1)である化合物の調製は、適切な脱離基を有するピロリジン、ピペリジンまたはホモピペリジン誘導体から出発して実施可能である。同様に、Rが基(b−2)である化合物の調製も適切な脱離基を有するモルホリンから出発して実施可能である。必要ならば、ピロリジン、ピペリジン、ホモピペリジンまたはモルホリン基が有する窒素原子を適切なN−保護基(例えばベンジル、ベンジルオキシカルボニル、t−ブチルオキシカルボニルなど)で保護しておいてもよく、それを後で除去する。
がこの上に示したように−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)または(a−5)から選択される基で置換されているC1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキルである式(I−b)で表される化合物の調製は、中間体(II)を用いて出発してこれと脱離基を2個持つC1−10アルカン、C2−10アルケニルまたはC3−7シクロアルカンを前記脱離基の中の一方のみが置換されるように制御した様式で反応させることを通して実施可能である。その後、そのようにして得た中間体を適切なアミンと反応させることで2番目の脱離基に置換を受けさせる。例えば、(II)を二ハロゲン化C1−10アルカンジイルと反応させた後にアミンH−NR、H−NR10または別のアミンと反応させてもよい。いくつかまたは数種の官能基を保護しそして後で保護基を除去する他の同様な変法を用いることも可能である。
XがOでありそしてRがシアノである式(I)で表される化合物[この化合物を式(I−d)で表す]の調製は以下の反応スキームに概略を示すようにして実施可能である。
Figure 2007538049
中間体である3−ヒドロキシベンゾフラン(VI−a)と適切なアニリン誘導体を縮合させる結果として3−フェニルアミノベンゾフラン(VI−b)を生じさせる[V.A.Azimov、S.Yu.Ryabova、L.M.AlekseevaおよびV.G.Granik、Chemistry of heterocyclic compounds 2000、36、1272−1275]。(VI−a)から(VI−b)への変換を典型的には適切な溶媒、例えば炭化水素、例えばトルエンなど中で典型的には触媒量の酸、例えばp−トルエンスルホン酸などを存在させて実施する。その3−フェニルアミノベンゾフラン(VI−b)にホルミル化を例えばオキシ塩化燐をDMF中で用いることなどで受けさせた後、加水分解を受けさせる。そのホルミル化誘導体(VI−c)から化合物(VI−d)への変換をシアノアセテート誘導体を典型的には適切な溶媒、例えばアルコール、例えばイソプロパノールなどに入れて用いて塩基、好適には第三級アミン塩基、例えばトリエチルアミンなどを存在させて起こさせることができる。その後、中間体(VI−d)の環化を高温で起こさせることで化合物(VI−e)を生じさせる。この環化反応に適切な溶媒はグリコール、例えばエチレングリコールなどである。
この合成経路を用いてまたRがシアノ以外である化合物(I−e)の類似物、特にRがC1−4アルキルオキシカルボニルである化合物(I−e)の調製を(VI−c)とジ(C1−4アルキル)マロン酸エステルの反応で実施することも可能である。
XがSである式(I)で表される化合物の調製は、中間体(VI−a)の硫黄類似物、即ち3−ヒドロキシベンゾチエンを用い、この上に概略を示した同じ手順に従って化合物(I−e)の硫黄類似物を生じさせることで実施可能である。本技術分野で公知の酸化手順、例えば適切な過酸化物による処理などを用いて後者を相当するスルホキサイド(XがSOである)またはスルホン(XがSOである)に変化させることができる。
本技術分野で公知の変換技術を用いて前記式(I)で表される化合物をいろいろな置換基を有する式(I)で表される他の化合物に移行させることも可能である。例えば、Rがニトロである式(I)で表される化合物に還元を受けさせることでRをアミノにした後、それにさらなる誘導体化を受けさせてもよい。変換反応のさらなる例を実験部分に示す。
がシアノである式(I)で表される化合物に加水分解を受けさせることでRがヒドロキシカルボニルである相当する式(I)で表される化合物を生じさせた後、それにエステル化を受けさせることでRがC1−4アルキルオキシカルボニルである式(I)で表される化合物を得ることができる。カルボキシルをアミドに変化させるか或はアルキルエステルをアミドに変化させる本技術分野で公知の変換反応を用いて、その後者、即ちヒドロキシカルボニル誘導体を相当するアミドに変化させることができる。
本技術分野で公知のエステル化手順を用いることで、−COOR基[ここで、Rは水素である]を有する式(I)で表される化合物を相当するエステルに変化させることができる。その逆に、適切な加水分解手順、例えば酸または塩基媒体中で起こさせる加水分解などでエステルを遊離酸に変化させることも可能である。
チオモルホリニル基を有する式(I)で表される化合物に適切な有機もしくは無機過酸化物を用いた酸化を受けさせることで相当する1−オキソチオモルホリニルまたは1,1−ジオキソチオモルホリニル含有化合物を生じさせることができる。適切な無機過酸化物には、例えば過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムなどが含まれ、適切な有機過酸化物には過酸、例えば過安息香酸またはハロ置換過安息香酸、例えば3−クロロ−過安息香酸など、過アルカン酸、例えば過酢酸など、アルキルヒドロパーオキサイド、例えばt−ブチルヒドロパーオキサイドなどが含まれ得る。好適には、制御した酸化手順を用いることで1−オキソチオモルホリニル類似物を得る。
また、三置換窒素をN−オキサイド形態に変化させるに適することが本技術分野で公知の手順に従って式(I)で表される化合物を相当するN−オキサイド形態に変化させることも可能である。前記N−オキサイド化反応は一般に前記式(I)で表される出発材料を適切な有機もしくは無機過酸化物と反応させることで実施可能である。適切な無機過酸化物には、例えば過酸化水素、アルカリ金属もしくはアルカリ土類金属の過酸化物、例えば過酸化ナトリウム、過酸化カリウムなどが含まれ、適切な有機過酸化物には過酸、例えば過安息香酸またはハロ置換過安息香酸、例えば3−クロロ−過安息香酸など、過アルカン酸、例えば過酢酸など、アルキルヒドロパーオキサイド、例えばt−ブチルヒドロパーオキサイドなどが含まれ得る。適切な溶媒は、例えば水、低級アルカノール、例えばエタノールなど、炭化水素、例えばトルエンなど、ケトン、例えば2−ブタノンなど、ハロゲン置換炭化水素、例えばジクロロメタンなど、およびそのような溶媒の混合物である。
本化合物に存在する塩基性窒素に第四級化を本技術分野で公知の手順に従って本分野の通常の技術者に公知の作用剤のいずれかを用いて受けさせることも可能であり、そのような作用剤には例えば低級アルキルのハロゲン化物、硫酸ジアルキル、長鎖ハロゲン化物およびハロゲン化アラルキルが含まれる。
前記式(I)で表される化合物の調製で用いるいろいろな中間体は公知化合物である一方、他の化合物は公知化合物の類似物であり、それらは本分野の技術者が容易に利用できる本技術分野で公知の方法を修飾した下記の方法に従って調製可能である。中間体のいろいろな調製を本明細書の以下にいくらかより詳細に示す。以下の反応スキームにおける基R、R、R、nは、前記式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループのいずれかに関して示した意味を有する。Wは脱離基、例えばトシル、メシル、ハロ、特にクロロまたはブロモを表す。
式(II)で表される中間体の調製は、以下の反応スキームに概略を示すようにして実施可能である。
Figure 2007538049
中間体(II)の合成では、1−C1−4アルキルカルボニル−3−ヒドロキシ−インドール(VII−a)から出発して、これを置換アニリンと縮合させて3−(フェニルアミノ)インドール(VII−b)を生じさせる。前記縮合反応は酸性環境、例えば酸性溶媒、例えば酢酸などを用いるか或は溶媒、例えばトルエン、ベンゼン、アルコールなどを適切な酸、例えばp−トルエンスルホン酸などの存在下で用いて高温で実施可能である。次に、中間体(VII−b)に脱アシルを塩基、例えばトリエチルアミン、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウムまたは炭酸カリウムなどを適切な溶媒、例えばメタノールまたはエタノールなど中で用いて好適には高温で受けさせることで中間体(VII−c)を生じさせる。中間体(VII−c)にホルミル化を例えばビルスメイヤー(Vilsmeier)反応などを適用して受けさせる結果としてインドールアルデヒド(VII−d)を生じさせる。中間体(VII−d)と反応体(VII−e)を縮合させる結果として中間体(VII−f)を生じさせる。(VII−e)中の基P、PおよびRは、中間体(VII−f)を得る目的で用いる反応の種類に応じていろいろな意味を持ち得る。1つの態様では、前記縮合を式R−CH−COORで表される置換酢酸エステル[これは、PがRであり、PがHでありそしてRがC1−6アルキルまたはアリールC1−6アルキルである中間体(VII−e)である]を用いたKnoevenagel型の反応で塩基、例えばトリエチルアミン、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、ピペリジンなどを用いて幅広く多様な溶媒中で実施可能である。別法として、ウィッティヒ(Wittig)反応またはウィッティヒ−ホーナー(Horner)反応を用いることも可能である。前者の場合にはウィッティヒ型反応体、例えばトリフェニルホスホニウミリドなどを用いる。ウィッティヒ変換を反応に不活性な適切な溶媒、例えばエーテルなど中でトリフェニルホスフィンおよび式R−CH(ハロ)−COOR4aで表されるハロアシティックアシッド(halo acitic acid)エステルから出発して実施する。ウィッティヒ−ホーナー反応の実施では、ホスホネート、例えば式ジ(C1−6アルキルオキシ)−P(=O)−CH(R)−COOR4aで表される反応体などを用いて塩基、好適には強塩基の存在下の非プロトン性有機溶媒中で実施する。その後、中間体(VII−f)の環化を高温の溶媒、例えばエチレングリコール、ジオキサン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキサイド、グライム、ジグライムなど中で起こさせることで中間体(II)を生じさせる。
この上に示した反応スキームに挙げた方法の中の反応段階の順を変えることも可能である。例えば、脱アシルを実施する前にホルミル化を実施することも可能である。
このような合成経路は特にRがシアノである式(II)で表される中間体を製造しようとする時に有用である。それを用いてまたRがアミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、N−(アリール)−N−(C1−4アルキル)アミノカルボニル、HetまたはHetである中間体を製造することも可能である。この反応経路で得た式(II)で表される中間体に官能基変換反応、例えばシアノをカルボキシルに変化させる加水分解、カルボキシルをアミドに変化させる変換などを受けさせることで、それをRが他の意味を有する式(II)で表される類似中間体に変化させることも可能である。
その上、そのような合成経路は特にRがニトロまたはシアノである式(II)で表される中間体を調製する時にも有用である。1つの態様におけるRはパラ−ニトロであり、そのような方法ではパラ−ニトロアニリンを用いて出発する。
別法として、式(II−a)で表される中間体[これはRがシアノである式(II)で表される中間体である]の調製を以下の反応スキームに概略を示すようにして実施することも可能である。
Figure 2007538049
この上に示した反応スキームに記述したようにして生じさせた中間体(VII−b)と塩化クロロアセチルまたはこれの機能的誘導体を適切には高温で反応させることで式(VIII−a)で表される中間体を生じさせる。後者の式(VIII−a)で表される中間体に脱保護を適切な塩基、例えばトリエチルアミン、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウムなどを用いてメタノールまたはエタノールの如き溶媒中で受けさせる。そのようにして生じさせた中間体(VIII−b)にシアン化カリウムまたはシアン化テトラブチルアンモニウムを用いた変換を受けさせることで相当するシアノ誘導体(VIII−b)を生じさせる。このシアノ誘導体(VIII−b)の環化を最初にPOClをN,N−ジメチルホルムアミド中で用いたビルスメイヤーホルミル化に続く環化を包含する2段階手順で起こさせることで中間体(II−a)を生じさせる。
式(II−b)で表される中間体[これはRが水素である式(II)で表される中間体である]の調製は以下の反応スキームに概略を示すようにして実施可能である。
Figure 2007538049
このような合成経路は特にRがシアノ、ニトロまたはC1−6アルキルオキシカルボニルである式(I)で表される化合物の調製で用いるに有用である。
この上に概略を示したようにして生じさせた中間体(VII−b)と無水酢酸を触媒、例えばピリジンまたはジメチルアミノピリジンなどの存在下で適切には高温で反応させることで式(IX−a)で表される中間体を生じさせる。そのようにして生じさせた式(IX−a)で表される中間体にビルスメイヤー反応を用いたホルミル化をPOClをN,N−ジメチルホルムアミド中で用いて受けさせることで中間体(IX−b)を生じさせた後、更に、それの環化を例えば酸水溶液環境、例えばHCl水溶液中などで起こさせることで中間体(II−b)を生じさせることができる。
本技術分野で公知の官能基変換反応を用いることで式(II−a)または(II−b)で表される中間体を式(II)で表される他の中間体に変化させることができる。例えば、RがBrの場合、複素環式ホウ酸塩およびパラジウムを用いてBrを複素環式環に変化させることができる。さもなければ、RがC1−6アルキルオキシカルボニルの場合、加水分解反応を用いて前記基を相当するカルボン酸またはアミドに変化させることができるか或はエステルまたはカルボン酸のそれぞれにアミド反応を受けさせることも可能である。また、Rがシアノの場合、本技術分野で公知の環化手順を用いて、それを複素環、例えばテトラゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリルなどに変化させることができる。
本発明の化合物は本質的に薬剤としてか、互いの混合物としてか或は薬製剤の形態で動物、好適には哺乳動物、特にヒトで用いることができる。
従って、本発明は式(I)で表される化合物の中の少なくとも1種を活性剤として有効量で含有することに加えて通常の薬学的に無毒の賦形剤および助剤も含有する薬製剤にも関する。そのような薬製剤に含有させる式(I)で表される化合物の量は0.1から90重量%であってもよい。そのような薬製剤の調製は本分野の技術者に本質的に公知の様式で実施可能である。この目的で、式(I)で表される化合物を1種以上の固体状もしくは液状薬学的賦形剤および助剤および望まれるならば他の薬学的に活性な化合物と組み合わせて一緒にすることで適切な投与形態もしくは投薬形態物にした後、それを薬製品としてヒト用薬剤または獣医学用薬剤として用いてもよい。
本発明に従う化合物を含有させた薬剤の投与は経口、非経口、例えば静脈内、直腸、吸入または局所投与などで実施可能であるが、好適な投与経路は個々のケース、例えば治療すべき疾患の個々の過程などに依存する。経口投与が好適である。
本分野の技術者は、専門知識を基にして、所望の薬製剤に適した助剤を周知している。溶媒に加えてまたゲル形成剤、座薬基材、錠剤助剤および他の活性化合物担体、抗酸化剤、分散剤、乳化剤、消泡剤、風味矯味薬、防腐剤、可溶化剤、持続性薬効果を達成する作用剤、緩衝用物質または着色剤なども有用である。
また、本発明の化合物と抗レトロウイルス性化合物の組み合わせも使用可能である。従って、HIV感染およびHIV感染に伴う病気、例えば後天性免疫不全症候群(エイズ)またはエイズ関連症候群(ARC)などを予防、防除または治療する目的で、本発明の化合物を例えば結合阻害剤、融合阻害剤、共受容体結合阻害剤、RT阻害剤、ヌクレオシド系RTI、ヌクレオチド系RTI、NNRTI、RNA分解酵素H阻害剤、TAT阻害剤、インテグラーゼ阻害剤、プロテアーゼ阻害剤、ブリコシル化阻害剤、侵入阻害剤などと組み合わせて共投与してもよい。
そのような組み合わせはいずれも相乗効果をもたらす可能性があり、それによって、ウイルス感染およびそれに伴う症状を防止するか、実質的に軽減するか或は完全になくすことができる。
従って、本発明は、さらなる面において、また、
(a)本発明の化合物、特に本明細書に定義する如き式(I)で表される化合物または本明細書に示すサブグループのいずれかの式(I)で表される化合物、これのN−オキサイド、塩、立体異性体形態、プロドラッグ、エステルまたは代謝産物と
(b)別の抗レトロウイルス性化合物、特に別のHIV阻害剤、
を含有する組み合わせにも関する。
加うるに、本発明は、
(a)本発明の化合物、特に本明細書に定義する如き式(I)で表される化合物または本明細書に示すサブグループのいずれかの式(I)で表される化合物、これのN−オキサイド、塩、立体異性体形態、プロドラッグ、エステルまたは代謝産物と
(b)結合阻害剤、例えば硫酸デキストラン、スラミン、ポリアニオン、可溶CD4、PRO−542、BMS−806など、融合阻害剤、例えばT20、T1249、RPR 103611、YK−FH312、IC 9564、5−ヘリックス、D−ペプチド ADS−J1など、共受容体結合阻害剤、例えばAMD 3100、AMD−3465、AMD7049、AMD3451(Bicyclams)、TAK 779、T−22、ALX40−4C、SHC−C(SCH351125)、SHC−D、PRO−140、RPR103611など、RT阻害剤、例えばフォスカルネットおよびプロドラッグなど、ヌクレオシド系RTI、例えばAZT、3TC、DDC、DDI、D4T、Abacavir、FTC、DAPD(Amdoxovir)、dOTC(BCH−10652)、フォジブジン、DPC 817など、ヌクレオチド系RTI、例えばPMEA、PMPA(テノフォビル)など、NNRTI、例えばネヴィラピン、デラビルジン、エファビレンズ、8および9−Cl TIBO(チビラピン)、ロビリド、TMC−125、ダピビリン、MKC−442、UC781、UC 782、Capravirine、QM96521、GW420867X、DPC 961、DPC963、DPC082、DPC083、カラノリド A、SJ−3366、TSAO、4”−脱アミノTSAO、MV150、MV026048、PNU−142721など、RNA分解酵素H阻害剤、例えばSP1093V、PD126338など、TAT阻害剤、例えばRO−5−3335、K12、K37など、インテグラーゼ阻害剤、例えばL 708906、L 731988、S−1360など、プロテアーゼ阻害剤、例えばアムプレナビルおよびフォサムプレナビル、リトナビル、ネルフィナビル、サキナビル、インジナビル、ロピナビル、パリナビル、BMS 186316、アタザナビル、DPC 681、DPC 684、チプラナビル、AG1776、モゼナビル、DMP−323、GS3333、KNI−413、KNI−272、L754394、L756425、LG−71350、PD161374、PD173606、PD177298、PD178390、PD178392、PNU 140135、TMC−114、マスリニックアシッド(maslinic acid)、U−140690など、グリコシル化阻害剤、例えばカスタノスペルミン、デオキシノジリマイシンなど、侵入阻害剤CGP64222など[本明細書では以降グループ(b)に属する薬剤と呼ぶ]から選択される薬剤のいずれか、
を含有する組み合わせにも関する。
1つの態様では、この上に示した如き材料(a)と(b)を含有する組み合わせを提供するが、この場合の本発明の化合物は化合物(I−a)、これのN−オキサイド、塩、立体異性体形態、プロドラッグ、エステルまたは代謝産物である。
別の態様では、この上に示した如き材料(a)と(b)を含有する組み合わせを提供するが、ここでは、本発明の化合物を
1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ベンゾ[4,5]フロ[3,2−b]ピリジン−3−カルボニトリル、
5−(2−ヒドロキシ−3−モルホリン−4−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
5−(2−ヒドロキシ−3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
5−(3−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
5−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エチル]−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、特に
5−(2−ヒドロキシ−3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
およびこれらのN−オキサイド、塩および可能な立体異性体[これらのグループを本明細書では以降「化合物(I−f)のグループ」と呼ぶ]から成る群から選択する。
本発明の態様は、(a)本明細書に示す如き式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループ、特に式(I−a)で表される化合物のサブグループまたは化合物(I−f)のグループのいずれかの化合物(N−オキサイド、塩、立体異性体形態、プロドラッグ、エステルおよび代謝産物を包含)の中の1種以上と(b)下記:
(i)1種以上の融合阻害剤、例えばT20、T1249、RPR 103611、YK−FH312、IC 9564、5−ヘリックス、D−ペプチド ADS−J1、エンフビルチド(ENF)、GSK−873,140、PRO−542、SCH−417,690、TNX−355、マラビロック(UK−427,857)など、好適には1種以上の融合阻害剤、例えばエンフビルチド(ENF)、GSK−873,140、PRO−542、SCH−417,690、TNX−355、マラビロック(UK−427,857)など、
(ii)1種以上のヌクレオシド系RTI、例えばAZT、3TC、ザルチタビン(ddC)、ddI、d4T、Abacavir(ABC)、FTC、DAPD(Amdoxovir)、dOTC(BCH−10652)、フォジブジン、D−D4FC[DPC 817またはReverset(商標)]、アロブジン(MIV−310またはFLT)、エルブシタビン(ACH−126,443)など、好適には1種以上のヌクレオシド系RTI、例えばAZT、3TC、ザルシタビン(ddC)、ddI、d4T、Abacavir(ABC)、FTC、DAPD(Amdoxovir)、D−D4FC[DPC 817またはReverset(商標)]、アロブジン(MIV−310またはFLT)、エルブシタビン(ACH−126,443)など、
(iii)ヌクレオチド系RTI、例えばPMEA、PMPA(TDFまたはテノフォビル)またはテノフォビル ジソプロキシル フマレートなど、好適にはテノフォビルまたはテノフォビル ジソプロキシル フマレート、
(iv)1種以上のNNRTI、例えばネヴィラピン、デラビルジン、エファビレンズ、8および9−Cl TIBO(チビラピン)、ロビリド、TMC−125、4−[[4−[[4−(2−シアノエテニル)−2,6−ジフェニル]アミノ]−2−ピリミジニル]アミノ]−ベンゾニトリル(TMC278またはR278474)、ダピビリン(R147681またはTMC120)、MKC−442、UC781、UC 782、Capravirine、QM96521、GW420867X、DPC 961、DPC963、DPC082、DPC083(またはBMS−561390)、カラノリド A、SJ−3366、TSAO、4”−脱アミノTSAO、MV150、MV026048、PNU−142721など、好適には1種以上のNNRTI、例えばネヴィラピン、デラビルジン、エファビレンズ、TMC−125、TMC278、TMC120、カプラビリン、DPC083、カラノリド Aなど、
(v)1種以上のプロテアーゼ阻害剤、例えばアムプレナビルおよびフォサムプレナビル、ロピナビル、リトナビル[ばかりでなくリトナビルとロピナビルの組み合わせ、例えばKaletra(商標)]、ネルフィナビル、サキナビル、インジナビル、パリナビル、BMS 186316、アタザナビル、DPC 681、DPC 684、チプラナビル、AG1776、モゼナビル、DMP−323、GS3333、KNI−413、KNI−272、L754394、L756425、LG−71350、PD161374、PD173606、PD177298、PD178390、PD178392、PNU 140135、TMC−114、マスリニックアシッド、U−140690など、特に1種以上のプロテアーゼ阻害剤、例えばアムプレナビルおよびフォサムプレナビル、ロピナビル、リトナビル[ばかりでなくリトナビルとロピナビルの組み合わせ]、ネルフィナビル、サキナビル、インジナビル、アタザナビル、チプラナビル、TMC−114など、
から選択した1種以上のHIV阻害剤を含んで成る組み合わせである。
本発明のさらなる面では、本明細書に示す如き式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループ、特に式(I−a)で表される化合物のサブグループまたは化合物(I−f)のグループのいずれかの化合物(N−オキサイド、塩、立体異性体形態、プロドラッグ、エステルおよび代謝産物を包含)の中の少なくとも1種の化合物と他の少なくとも2種類の異なる抗レトロウイルス薬を含んで成る組み合わせを提供する。
1つの態様は、前記他の異なる2種類の抗レトロウイルス薬が
(i)2種類のヌクレオシド系転写酵素阻害剤(NRTI)、
(ii)ヌクレオシド系(NRTI)とヌクレオチド系逆転写酵素阻害剤(NtRTI)、
(iii)NRTIとNNRTI、
(iv)NRTIとプロテアーゼ阻害剤(PI)、
(v)2種類のNRTIとPI、
(vi)NRTIと融合阻害剤、
であるこの上のパラグラフに示した如き組み合わせである。
この上のパラグラフに記述した組み合わせの中のNRTI、NtRTI、NNRTI、PIおよび融合阻害剤は、材料(a)と(b)を含んで成る組み合わせである態様に関して上述したNRTI、NtRTI、NNRTI、PIおよび融合阻害剤(i)、(ii)、(iii)、(iv)または(v)の群から選択可能である。
この上に挙げた組み合わせの中で特に興味の持たれる組み合わせは、式(I)または(I−a)で表される本発明の化合物、即ちこの上に示した如き化合物(I−P)のグループに属する化合物と
(1)エンフビルチド(ENF)、GSK−873,140、PRO−542、SCH−417,690、TNX−355、マラビロック(UK−427,857)から選択した融合阻害剤、
(2)ネヴィラピン、デラビルジン、エファビレンズ、TMC−125、TMC278、TMC120、カプラビリン、DPC083、カラノリド Aから選択したNNRTI、
(3)AZT、3TC、ザルシタビン(ddC)、ddI、d4T、Abacavir(ABC)、FTC、DAPD(Amdoxovir)、D−D4FC[DPC 817またはReverset(商標)]、アロブジン(MIV−310またはFLT)、エルブシタビン(ACH−126,443)から選択したNRTI、
(4)テノフォビルまたはテノフォビル ジソプロキシル フマレートから選択したNtRTI、
(5)アムプレナビルおよびフォサムプレナビル、ロピナビル、リトナビル[ばかりでなくリトナビルとロピナビルの組み合わせ]、ネルフィナビル、サキナビル、インジナビル、アタザナビル、チプラナビル、TMC−114から選択したPI、
(6)(3)に示した如きNRTIと(5)に示した如きPI、
(7)(3)に示した如き異なる2種類のNRTI、
(8)(3)に示した如きNRTIと(2)に示した如きNNRTI、
(9)(3)に示した如き異なる2種類のNRTIと(2)に示した如きNNRTI、
(10)(3)に示した如き異なる2種類のNRTIと(5)に示した如きPI、
(11)(3)に示した如きNRTIと(4)に示した如きNtRTI、または
(12)NRTIと(1)に示した如き融合阻害剤、
を含んで成る組み合わせである。
本発明のある種の態様は、3TCを含有させていない本明細書に概略を示した如き組み合わせである。
本発明は、また、(a)本発明の化合物、特に本明細書に定義する如き式(I)で表される化合物または本明細書に定義する如きサブグループのいずれかの式(I)で表される化合物、これのN−オキサイド、塩、立体異性体形態、プロドラッグ、エステルおよび代謝産物、または本明細書に示す如きサブグループのいずれかの化合物と(b)別の抗レトロウイルス性化合物をレトロウイルス感染、例えばHIV感染などを治療、特に多剤耐性レトロウイルスによる感染を治療する時に同時、個別または逐次的に用いる目的で組み合わせ製剤として含有させた製品にも関する。
この上に示した組み合わせはいずれも相乗効果を示す可能性があり、それによって、ウイルス感染およびそれに伴う症状を防止、実質的に軽減または完全になくすことができる。
この上に記述した組み合わせまたは製品のいずれかを用いてHIV感染およびHIV感染に伴う病気、例えば後天性免疫不全症候群(エイズ)またはエイズ関連症候群(ARC)などを予防、防除または治療することができる。従って、さらなる面では、HIVに感染したか或はHIVに感染する危険性のある哺乳動物、特にヒトを治療する方法を提供し、この方法は、前記哺乳動物、特に前記ヒトに本明細書に示す如き組み合わせまたは製品を投与することを含んで成る。
また、本発明の化合物を免疫賦活剤(例えばブロピリミン、抗−ヒトアルファインターフェロン抗体、IL−2、メチオニンエンケファリン、インターフェロンアルファおよびナルトレキソン)に加えて抗生物質(例えばペンタミジンイソチオレート)、サイトカイン(例えばTh2)サイトカイン調節剤、ケモカインまたはケモカインの調節剤、ケモカイン受容体(例えばCCR5、CXCR4)、ケモカイン受容体の調節剤またはホルモン(例えば成長ホルモン)と一緒に組み合わせて投与することでHIV感染およびそれの症状を軽減、防除またはなくすことも可能である。そのような組み合わせ治療薬はいろいろな製剤の状態で同時にか、逐次的にか或は互いに独立して投与可能である。別法として、そのような組み合わせを単一の製剤として投与することも可能であり、それによって、活性材料が前記製剤から同時または個別に放出されるようにする。
また、本発明の化合物を当該薬剤を個人に投与した後に起こる代謝を調節する調節剤と組み合わせて投与することも可能である。そのような調節剤には、シトクロム、例えばシトクロムP450の所の代謝を妨害する化合物が含まれる。シトクロムP450のイソ酵素が数種存在していて、それらの中の1つがシトクロムP450 3A4であることが知られている。リトナビルがシトクロムP450による代謝の調節剤の例である。そのような組み合わせ治療薬をいろいろな製剤の状態で同時、逐次的または互いに独立して投与してもよい。別法として、そのような組み合わせを単一の製剤として投与することも可能であり、それによって、活性材料が前記製剤から同時または個別に放出されるようにする。そのような調節剤の投与は本発明の化合物と同じまたは異なる比率で実施可能である。本発明の化合物に対する前記調節剤の重量比(調節剤:本発明の化合物)を好適には1:1以下、より好適には前記比率を1:3以下、適切には前記比率を1:10以下、より適切には前記比率を1:30以下にする。
本発明の化合物を経口投与形態にする場合、これを適切な添加剤、例えば賦形剤、安定剤または不活性希釈剤などと混合した後、通常方法で適切な投与形態物、例えば錠剤、被覆錠剤、硬質カプセル、水溶液、アルコール溶液または油溶液などにする。適切な不活性担体の例はアラビアゴム、マグネシア、炭酸マグネシウム、燐酸カリウム、ラクトース、グルコースまたは澱粉、特にコーンスターチである。この場合の調製は乾燥した粒子または湿った粒子の両方として実施可能である。適切な油状賦形剤または溶媒は植物もしくは動物油、例えばヒマワリ油またはタラ肝油などである。水溶液またはアルコール溶液に適した溶媒は水、エタノール、糖溶液またはこれらの混合物である。また、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールも他の投与形態物用のさらなる助剤として用いるに有用である。
本活性化合物を皮下または静脈内投与する場合、望まれるならば、それをそれ用の通常の物質、例えば可溶化剤、乳化剤またはさらなる助剤と一緒にして溶液、懸濁液または乳液にする。また、前記式(I)で表される化合物に凍結乾燥を受けさせることも可能であり、その得た凍結乾燥品を例えば注射または輸液用製剤を製造する目的で用いてもよい。適切な溶媒は、例えば水、生理学的食塩溶液またはアルコール、例えばエタノール、プロパノール、グリセロールなどに加えてまた糖溶液、例えばグルコースまたはマンニトール溶液など、または別法として、この挙げたいろいろな溶媒の混合物である。
エーロゾルまたはスプレーの形態で投与するに適した薬製剤は、例えば前記式(I)で表される化合物またはこれの生理学的に許容される塩を薬学的に受け入れられる溶媒、例えばエタノールまたは水または前記溶媒の混合物などに入れることで生じさせた溶液、懸濁液または乳液などである。必要ならば、そのような製剤にまた追加的に他の薬学的賦形剤、例えば界面活性剤、乳化剤および安定剤などばかりでなく噴射剤などを含有させることも可能である。そのような製剤に通常は本活性化合物を約0.1から50%、特に約0.3から3重量%の濃度で含有させる。
前記式(I)で表される化合物が薬組成物中で示す溶解度および/または安定性を向上させる目的で、α−、β−またはγ−シクロデキストリンまたはこれらの誘導体を用いるのが有利であり得る。また、共溶媒、例えばアルコールなども前記式(I)で表される化合物が薬組成物中で示す溶解性および/または安定性を向上させる可能性がある。水性組成物の調製では、本主題化合物の付加塩の方が高い水溶性を示すことから明らかにより適切である。
適切なシクロデキストリンはα−、β−またはγ−シクロデキストリン(CD)、またはシクロデキストリンのアンヒドログルコース単位が有するヒドロキシ基の1個以上がC1−6アルキル、特にメチル、エチルまたはイソプロピルなどで置換(例えば無作為にメチル化されたβ−CDなど);ヒドロキシC1−6アルキル、特にヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピルまたはヒドロキシブチル;カルボキシC1−6アルキル、特にカルボキシルメチルまたはカルボキシルエチル;C1−6アルキルカルボニル、特にアセチル;C1−6アルキルオキシカルボニルC1−6アルキルまたはカルボキシC1−6アルキルオキシC1−6アルキル、特にカルボキシメトキシプロピルまたはカルボキシエトキシプロピル;C1−6アルキルカルボニルオキシC1−6アルキル、特に2−アセチルオキシプロピルで置換されているそれらのエーテルおよび混合エーテルである。錯化剤および/または可溶化剤として、β−CD、無作為にメチル化されたβ−CD、2,6−ジメチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−β−CD、2−ヒドロキシエチル−γ−CD、2−ヒドロキシプロピル−γ−CDおよび(2−カルボキシメトキシ)プロピル−β−CD、特に2−ヒドロキシプロピル−β−CD(2−HP−β−CD)が特に注目に価する。
用語「混合エーテル」は、シクロデキストリンが有する少なくとも2個ヒドロキシ基がいろいろな基、例えばヒドロキシ−プロピルおよびヒドロキシエチルなどでエーテル化されているシクロデキストリン誘導体を表す。
本化合物をシクロデキストリンまたはこれの誘導体と組み合わせて調製する興味の持たれる方法がヨーロッパ特許出願公開第721,331に記述されている。そこに記述されている製剤は抗菌・カビ性の活性材料を用いて調製されているが、それらは本発明の化合物を調製する時にも等しく興味が持たれる。そこに記述されている製剤は特に経口投与に適し、抗菌・カビ剤を活性材料として含有し、シクロデキストリンまたはこれの誘導体を可溶化剤として充分な量で含有し、水性の酸性媒体を多量の液状担体として含有しかつ当該組成物の調製を非常に簡潔にするアルコール系共溶媒を含有して成る。また、薬学的に受け入れられる甘味剤および/または風味剤を添加することで前記製剤をより口に合うようにすることも可能である。
本発明の化合物が薬剤組成物中で示す溶解性を向上させる他の便利な方法がWO 94/05263、WO 98/42318、ヨーロッパ特許出願公開第499,299およびWO 97/44014(全部引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されている。
より詳細には、本化合物を(a)式(I)で表される化合物と(b)1種以上の薬学的に受け入れられる水溶性重合体を含んで成る固体状分散体で構成されている粒子を治療的に有効な量で含んで成る薬剤組成物の状態に調製してもよい。
用語「固体状分散体」は、少なくとも2種類の成分を含んで成っていて一方の成分が他の成分1種または2種以上の全体に渡って多少ともむらなく分散している固体状態(液体または気体状態とは対照的に)の系を定義するものである。前記成分の分散体がその系が化学的および物理的に全体に渡って均一または均質であるか或は熱力学で定義される如き1相で構成されているような状態の時、そのような固体状分散体は「固溶体」と呼ばれる。固溶体が好適な物理的系である、と言うのは、その中に入っている成分を一般にそれを投与した有機体が容易に生体利用することができるからである。
用語「固体状分散体」に、また、固溶体に比べて全体に渡る均質度が低い分散体も包含させる。そのような分散体は化学的および物理的に全体に渡って均一ではないか或は相を2相以上含んで成る。
そのような粒子に入れる水溶性重合体は便利にこれを2%の水溶液として溶液が20℃になるように溶解させた時に1から100mPa.sの見かけ粘度を示す重合体である。
好適な水溶液重合体はヒドロキシプロピルメチルセルロース、即ちHPMCである。メトキシ置換度が約0.8から約2.5でヒドロキシプロピルモル置換度が約0.05から約3.0のHPMCは一般に水に溶解する。メトキシ置換度は、セルロース分子が有するアンヒドログルコース単位当たりに存在するメチルエーテル基の平均数を指す。ヒドロキシ−プロピルモル置換度は、セルロース分子が有するアンヒドログルコース単位の各々が反応したプロピレンオキサイドの平均モル数を指す。
本明細書の上で定義した如き粒子の調製は、最初に当該成分の固体状分散体を生じさせた後に場合により前記分散体を粉砕または製粉することで実施可能である。固体状分散体を製造する技術はいろいろ存在し、それには溶融押出し加工、噴霧乾燥および溶液蒸発が含まれるが、溶融押出し加工が好適である。
更に、本化合物をナノ粒子の形態に調製するのも便利であり得、それの表面に表面修飾剤を有効平均粒径が1000nm未満に維持されるほどの量で吸着させる。有用な表面修飾剤には、抗レトロウイルス薬の表面に物理的に接着するが抗レトロウイルス薬と化学的には結合しない表面修飾剤が含まれると考えている。
適切な表面修飾剤は好適には公知の薬学的有機および無機賦形剤から選択可能である。そのような賦形剤にはいろいろな重合体、低分子量のオリゴマー、天然産物および界面活性剤が含まれる。好適な表面修飾剤には非イオン性およびアニオン性界面活性剤が含まれる。
本化合物を調製する更に別の興味の持たれる方法は、本化合物を親水性重合体の中に混合しそしてその混合物を被膜として多数の小型ビードの上に付着させて良好な生体利用度を示す組成物を生じさせることで薬剤組成物を調製することを包含し、それは便利に製造可能でありかつ経口投与に適した薬学的投薬形態物を調製しようとする場合に適する。
前記ビードは(a)中心の円形もしくは球形コア、(b)親水性重合体と抗レトロウイルス薬の被膜および(c)密封被覆用重合体層を含んで成る。
前記ビードの中のコアとして用いるに適した材料は多様であるが、但し前記材料が薬学的に受け入れられかつ適切な寸法および堅さを有することを条件とする。そのような材料の例は重合体、無機物質、有機物質、糖およびこれらの誘導体である。
投与経路は被験体の状態、共薬物療法などに依存し得る。
本発明の別の面は、式(I)で表される化合物を可能性のある薬剤がHIV逆転写酵素を阻害し得るか、HIVの増殖を阻害し得るか或は両方を阻害し得るかを測定する試験または検定で標準または試薬として用いるに有効な量で含有して成るキットまたは容器に関する。本発明のこの面は薬剤研究プログラムで使用可能である。
本発明の化合物は、耐性を発現する病気、例えばHIVなどを臨床的に管理しようとする時の表現型耐性監視検定、例えば公知の組換え検定などで使用可能である。特に有用な耐性監視システムはAntivirogram(商標)として知られる組換え検定である。Antivirogram(商標)は、高度に自動化された高処理量の第2世代組換え検定であり、これを用いて本発明の化合物に対する感受性、特にウイルス感受性を測定することができる[Hertogs K他、Antimicrob Agents Chemother、1998;42(2):269−276(引用することによって組み入れられる)]。
本発明の化合物に、この化合物が向上した組織保持性および半減期を示すように局在化した部位と共有結合を形成し得る化学反応性部分を含有させてもよい。本明細書で用いる如き用語「化学反応性基」は、共有結合を形成し得る化学基を指す。反応性基は一般に水環境下で安定でありかつ通常はカルボキシ、ホスホリルまたは便利なアシル基(エステルまたは混合無水物のいずれかとして)、またはイミデートまたはマレイミデートであり、それによって、標的部位、例えば血液成分、例えばアルブミンなどが有する官能基、例えばアミノ基、ヒドロキシまたはチオールなどと共有結合を形成させることができる。本発明の化合物をマレイミドまたはこれの誘導体と結合させることで接合体を生じさせることも可能である。
本発明は、さらなる面において、HIVウイルスに感染したか或はHIVウイルスに感染する危険性のある患者を治療する方法を提供し、この方法は、本明細書に示す如き式(I)で表される化合物または式(I)で表される化合物のサブグループの化合物と別のHIV阻害剤(これは本明細書に挙げるHIV阻害剤のいずれであってもよい)の組み合わせを有効量で投与することを含んで成る。
本化合物またはこれの生理学的に許容される塩1種または2種以上を投与する量は個々のケースに依存するが、一般に、効果が最適になるように個々のケースの状態に適合させるべきである。従って、それは勿論投与の頻度および治療または予防の目的で各ケースで用いる化合物の効力および作用期間に依存するばかりでなくまた感染および症状の性質およびひどさおよび治療すべきヒトまたは動物の性、年齢、体重、共療法および個人の反応そして治療が急を要するか或は予防であるかに依存する。式(I)で表される化合物を体重が約75kgの患者に投与する場合の1日当たりの用量は一般に1mgから3g、好適には3mgから1g、より好適には5mgから0.5gである。この用量を個々の投薬の形態でか或は数回に分割した形態、例えば2、3または4回に分割した個々の投薬の形態で投与してもよい。
実施例
以下の実施例に式(I)で表される化合物およびこれらの中間体の製造ばかりでなくそれらが示す薬理学的特性を示す。本実施例で本発明の範囲を限定するとして解釈されるべきでない。
Figure 2007538049
中間体fの合成を市販の1−アセチル−1H−インドール−3−オールaを用いて出発した。中間体aと4−ニトロアニリンの縮合を還流条件下の酢酸中で起こさせることで1−アセチル−3−((4−ニトロフェニル)アミノ)インドール(b)を生じさせた[Valezheva他、Chem.Heterocycl.Compd.(Engl.Transl.);14;1978;757,759,760;Khim.Geterotsikl.Soedin.;14;1978;939]。中間体bに脱アシルをトリエチルアミンを用いて還流メタノール中で受けさせそして中間体cにホルミル化をオキシ塩化燐を用いてジメチルホルムアミド中で受けさせる結果として中間体dを生じさせた[Ryabova,S.Yu.;Tugusheva,N.Z.;Alekseeva,L.M.;Granik,V.G.;Pharm.Chem.J.(Engl.Transl.);EN;30;7;1996;472−477;Khim.Farm.Zh.;RU;30;7;1996;42−46]。中間体dとシアノ酢酸エチルのKnoevenagel縮合を触媒量のトリエチルアミンの存在下で起こさせた後、中間体eの分子内環化を還流下の1,2−エタンジオール中で起こさせることで中間体f(2,5−ジヒドロ−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル)を生じさせた[Ryabova,S.Yu.;Alekseeva,L.M.;Granik,B.G.;Chem.Heterocycl.Compd.(Engl.Translat.)36;3;2000;301−306;Khim.Geterotsikl.Soedin.;RU;3;2000;362−367]。
より詳細には、1−アセチル−1H−インドール−3−オール(a)(0.114モル、20g)を酢酸(150ml)に入れることで生じさせた混合物に4−ニトロアニリン(1.5当量、0.171モル、23.65g)を加えた。この混合物を還流に5時間加熱した後、室温に冷却した。オレンジ色の沈澱物を濾別した後、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体bを得た(20.71g、収率=62%、純度(LC)>98%)。
中間体b(0.070モル、20.71g)をメタノール(200ml)およびトリエチルアミン(3当量、0.210モル、21.27g)と混合した後、その混合物を還流に4時間加熱し、室温に冷却した後、減圧下で蒸発させることで乾燥した粉末を得た。その租生成物c[純度(LC)>95%]をそのまま次の段階で用いた。
氷冷N,N−ジメチルホルムアミド(本明細書では以降DMFと呼ぶ)(50ml)に内部温度を<10℃に維持しながらオキシ塩化燐(3当量、0.210モル、32.22g)を滴下した後、その冷混合物を1時間撹拌した。次に、cをDMF(100ml)に入れることで生じさせた溶液を滴下したが、この滴下中の反応温度を<10℃に維持した。氷浴を取り外した後、その反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。この混合物を氷水(1リットル)の中に注ぎ込んだ後、60℃に一晩加熱し、そして室温に冷却した。沈澱物を濾過で単離し、逐次的に水、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体dを得た(15.93g、収率=81%、純度(LC)>95%]。
d(0.056ミリモル、15.93g)をイソプロパノール(150ml)に入れることで生じさせた混合物にトリエチルアミン(1.5当量、0.085モル、8.59g)およびシアノ酢酸エチル(0.068モル、7.69g)を加えた。この混合物を還流に2時間加熱し、室温に冷却し、濾過した後、その残留物を逐次的にイソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体eを得た[S.Yu.Ryabova、L.M.Alekseeva、B.G.Granik、Chemistry of Heterocyclic Compounds 2000、36、301−306][16.42g、収率=78%、純度(LC)>95%]。
e(0.043モル、16.42g)をエチレングリコール(200ml)に入れることで生じさせた懸濁液を撹拌しながら還流に2時間加熱した後、室温に冷却した。沈澱物を濾過で単離した後、逐次的にイソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄した。粗中間体fを下記のようにしてDMF/水から結晶化させた:粗沈澱物を温DMF(250ml)に溶解させた。その温溶液に水(100ml)を加え、その溶液を室温に冷却すると中間体fが沈澱してきた。その沈澱物を濾過で単離した後、逐次的にイソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体fを得た[10.52g、収率=73%、純度(LC)>98%]。
HNMR(δ,DMSO−D6):6.11(1H,d,J約8Hz),6.86(1H,t,J約8Hz),7.38(1H,t,J約8Hz),7.54(1H,d,J約8Hz),7.91(2H,d,J=8.6Hz),8.55(2H,d,J=8.6Hz),8.70(IH,s),12.00(1H,brs)。
Figure 2007538049
中間体f(0.845g、2.56ミリモル)をDMF(10ml)に入れることで生じさせた冷(0℃)溶液にグリシドール(2当量、5.12ミリモル、0.379g)、トリフェニルホスフィン(2当量、5.12ミリモル、1.342g)およびアゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD)(2当量、5.12ミリモル、1.035g)を加えた後、この混合物をN雰囲気下室温で一晩撹拌した。次に、ピロリジン(20当量、51.16ミリモル、3.64g)を加えた後の混合物を70℃に3時間加熱した。この反応混合物に蒸発を減圧下で受けさせた後、その乾燥残留物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル、溶離剤:メタノール中7NのNH/ジクロロメタンが5/95)で精製することで化合物2を黄色粉末として得た[1.06g、収率=91%、純度(LC)>98%]。
HNMR(DMSO−D6):δ8.9(1H,s),8.55(2H,d,J約8Hz),7.9(2H,m),7.65(1H,d,J約9Hz),7.4(1H,t,J約8Hz),6.85(1H,t,J約8Hz),6.1(1H,d,J約8Hz),5.1(1H,s),4.55(1H,dd,Jab約15Hz,J約4Hz),4.4(1H,dd,Jab約15Hz,J約6Hz),4.0(1H,s),2.6−2.3(6H,m),1.57(4H,m)。
Figure 2007538049
化合物2(0.108g、0.236ミリモル)を無水酢酸(3ml)に入れて還流下で2時間撹拌した。冷却すると沈澱物が生じた。その沈澱物を濾別した後、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで化合物21を得た[0.103g、収率=87%、純度(LC)>95%]。
Figure 2007538049
グリシドール(1.5当量、0.673g、9.083ミリモル)とトリフェニルホスフィン(1.5当量、2.382g、9.083ミリモル)とDIAD(1.5当量、1.837g、9.083ミリモル)をDMF(20ml)に溶解させた後、窒素雰囲気下0℃で1時間撹拌した。中間体f(2.00g、6.055ミリモル)を加えた後の反応混合物を室温で一晩撹拌した。水を添加すると粗中間体gが沈澱してきた。その沈澱物を濾過で単離し、水で洗浄した後、エタノール(20ml)に溶解させた。その混合物を50℃に加熱した後、室温に冷却した。沈澱物を濾別した後、エタノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することでエポキシドgを得た[1.867g、収率=74.2%、純度(LC)=93%]。
g(0.200g、0.414ミリモル)をDMF(3ml)に入れることで生じさせた溶液を撹拌しながらこれに水中40%のジメチルアミン溶液(10当量、4.14ミリモル、0.524ml)を加えた。この混合物を65℃に一晩加熱した後、室温に冷却すると反応生成物が反応混合物から沈澱してきた。その生成物を濾別した後、水、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄した。DMFを用いた再結晶化で化合物20を得た[0.100g、収率=56%、純度(LC)>95%]。
化合物20(50mg、0.120ミリモル)をDMF(3ml)に入れることで生じさせた溶液を撹拌しながらこれに水素化ナトリウム(1.2当量、0.144ミリモル、鉱油中60%のNaH懸濁液を6mg)および硫酸ジメチル(10当量、1.20ミリモル、0.150g)を加えた後、その反応混合物を窒素雰囲気下室温で1時間撹拌した。水を加えた後、その水層を酢酸エチルで洗浄した。その水層に濃縮を減圧下で受けさせた後、その残留物に水/メタノール混合物を用いた再結晶化を受けさせた。結晶を濾過で単離した後、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで化合物13を得た[0.036g、収率=60%、純度=89%]。
Figure 2007538049
化合物g(0.400ミリモル、1.04ミリモル)をDMF(5ml)に入れることで生じさせた溶液を撹拌しながらこれにチオモルホリン(5当量、5.18ミリモル、0.534g)を加えた。この混合物を65℃に一晩加熱した後、室温に冷却した。その混合物を濾過した後、水、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄した。その固体に再結晶化をDMFを用いて受けさせ、固体を濾別した後、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで化合物9を得た[0.352g、収率=66.7%、純度(LC)>96%]。
化合物9(0.227g、0.464ミリモル)をジクロロメタン(4ml)に入れることで生じさせた混合物を撹拌しながらこれに3−クロロ過安息香酸(2.2当量、0.176g、1.02ミリモル)を加えた。この反応混合物を室温で20分間撹拌した。この時間の間に反応生成物が溶液から沈澱してきた。その結晶を濾過で単離した後、ジクロロメタンそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで化合物15を得た[0.208g、収率=80%、純度(LC)=93%]。
Figure 2007538049
化合物g(0.300g、0.621ミリモル)をDMF(3ml)に溶解させた。2−メチルアミノ−エタノール(10当量、6.21ミリモル、0.467g)を加えた後の反応混合物を65℃に一晩加熱した。それを室温に冷却すると固体が反応混合物から沈澱し、それを濾過で単離した後、水、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄した。その固体に再結晶化をDMFを用いて受けさせ、その固体を濾別した後、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで化合物hを得た[0.193g、収率=56%、純度(LC)>83%]。
CaCl乾燥用管を取り付けておいたフラスコの中で化合物h(0.193g、0.418ミリモル)をTHF(4ml)に溶解させて0℃に冷却した。水素化ナトリウム(2.5当量、1.05ミリモル、鉱油中60%のNaH懸濁液を42mg)を一度に加えた後の混合物を0℃で20分間撹拌した。p−トルエンスルホニルイミダゾール(1.1当量、0.102g、0.460ミリモル)を加えた後の反応混合物を室温で一晩撹拌した。蒸発を減圧下で起こさせそしてその粗反応混合物を逆相HPLCで精製することで化合物24を得た[6mg、収率=3%、純度(LC)>95%]。
Figure 2007538049
化合物f(2.0g、6.055ミリモル)をDMF(25ml)に溶解させた。水素化ナトリウム(1.2当量、鉱油中60%のNaH懸濁液を0.290g、7.266ミリモル)を加えた後の反応混合物を100℃に1時間加熱した後、室温に冷却した。1−ブロモ−3−クロロ−プロパン(1.5当量、1.430g、9.083ミリモル)を加えた後の混合物を室温で3時間撹拌した。水を添加すると反応生成物iが沈澱してきた。その固体を濾過で単離した後、水、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体iを暗オレンジ色の粉末として得た[2.334g、収率=95%、純度(LC)>95%]。
化合物i(0.150g、0.369ミリモル)と1−アセチルピペラジン(3当量、1.11ミリモル、0.142g)をDMF(3ml)に入れて混合した。その混合物を70℃に5時間加熱した。2回目の1−アセチルピペラジン(3当量、1.11ミリモル、0.142g)を加えた後の混合物を70℃に一晩加熱した。その反応混合物を室温に冷却し、水で沈澱を起こさせ、それを濾別した後、逐次的にイソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄した。シリカゲルを用いたフラッシュクロマトグラフィー(溶離剤:ジクロロメタン/メタノール:9/1)による精製で化合物35を得た[0.122g、収率=63%、純度(LC)=94%)。
Figure 2007538049
2−(2,6−ジメチル−モルホリン−4−イル)エタノール(2当量、0.145g、0.908ミリモル)とトリフェニルホスフィン(2当量、0.238g、0.908ミリモル)とDIAD(2当量、0.184g、0.908ミリモル)をDMF(4ml)に入れて混合した後、0℃で15分間撹拌した。化合物f(0.150g、0.454ミリモル)を加えた後の混合物を室温で一晩撹拌した。水を加えた後、沈澱物を濾過で単離した。その沈澱物をエタノールと混合して50℃に加熱した。それを室温に冷却した後、沈澱物を濾別し、エタノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで化合物40を得た[0.170g、収率=79.4%、純度(LC)>95%]。
Figure 2007538049
f(0.500g、1.51ミリモル)と炭酸カリウム(1.256g、9.06ミリモル、6当量)と2−(2−クロロ−エトキシ)−エタノール(1.128g、9.06ミリモル、6当量)とヨウ化テトラブチルアンモニウム(1.673g、3.51ミリモル、3当量)をDMF(20ml)に入れることで生じさせた混合物を窒素下で60℃に10時間加熱した。その温溶液に水を加え、沈澱物を濾別した後、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで化合物jを得た[0.460g、収率=58.1%、純度=83%]。
化合物j(0.460g、1.10ミリモル)とピリジン(0.434g、5.50ミリモル、5当量)と塩化メタンスルホニル(0.377g、3.30ミリモル、3当量)をジクロロメタン(10ml)に入れることで生じさせた混合物を室温で24時間撹拌した。この反応混合物にジクロロメタンを用いた希釈を透明な溶液が得られるまで受けさせた後、その溶液を1Nの塩酸溶液そして飽和NaHCO水溶液で洗浄した。その有機相に蒸発を減圧下で受けさせることで粗中間体k(純度=83%)を得て、それをそのまま次の段階で用いた。
粗化合物k(0.181g、0.37ミリモル)をDMF(15ml)に入れることで生じさせた溶液にジエチルアミン(0.266g、3.7ミリモル、10当量)を加えた後、その混合物を60℃に8時間加熱した。その混合物に水を加えると反応生成物が沈澱してきた。その沈澱物を濾過で単離した後、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄した。その生成物を更にシリカゲル使用クロマトグラフィーにかけてジクロロメタン/メタノール(90/10)を溶離剤として用いることによる精製で化合物27を得た[0.030g、収率=17%(2段階)、純度=99.5%]。
Figure 2007538049
化合物f(6ミリモル、2.00g)をDMF(50ml)に入れることで生じさせた混合物に水素化ナトリウム(2当量、12.1ミリモル、鉱油中60%のNaHを484mg)を加えた後、その混合物を50℃に1時間加熱した。この混合物を室温に冷却した後、1−ブロモ−3−クロロエタン(5当量、15ミリモル、4.343g)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。その化合物1が入っている反応混合物(純度=85%)をそのまま次の段階で用いた。
前記化合物1の粗反応混合物(5ml、0.51ミリモル)に3−メチルピペリジン(1.5当量、0.76ミリモル、0.076g)を加えた後、その混合物を70℃に5時間加熱した。溶媒を減圧下で除去した後、その反応生成物を調製用逆相HPLCで精製することで化合物31を得た[0.025g、収率=9.7%、純度(LC)>90%]。
Figure 2007538049
f(6.06ミリモル、2.00g)を無水DMF(20ml)に入れることで生じさせた混合物にN雰囲気下で3−ブロモ−1−プロパノール(2.5当量、15.1ミリモル、2.10g)、ヨウ化テトラブチルアンモニウム(1当量、6.06ミリモル、2.24g)および炭酸カリウム(2.5当量、15.1ミリモル、2.09g)を加えた。この混合物を室温で48時間撹拌した。この反応混合物に蒸発を減圧下で受けさせることで乾燥した残留物を得た。その残留物を水と混合し、ジクロロメタンで抽出し、その有機画分を一緒にして乾燥(MgSO)させ、減圧下で蒸発させることで乾燥した粉末を得た。その粉末をエタノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体mを得た[2.30g、収率=97.8%、純度(LC)=90.7%]。
中間体m(6.0ミリモル、2.30g)とN−ヒドロキシフタルイミド(2.00当量、12.1ミリモル、1.97g)とトリフェニルホスフィン(2.00当量、12.1ミリモル、3.17g)を無水DMF(15ml)に入れることで生じさせた混合物を0℃に冷却した。この温度でジイソプロピルアゾジカルボキシレート(2.00当量、12.1ミリモル、2.45g)を滴下した後、その反応混合物を室温で一晩撹拌した。この反応混合物に蒸発を減圧下で受けさせることで乾燥した粉末を得て、その残留物を水と混合した。その生成物をジクロロメタンで抽出した後、MgSOで乾燥させた。濾過そして蒸発を減圧下で実施した後、その粉末をメタノールで洗浄しそして真空下50℃で乾燥させることで化合物nを得た[2.31g、収率=71.6%、純度(LC)=97%]。
n(0.69ミリモル、0.37g)をメタノール(10ml)に入れることで生じさせた混合物に一水化ヒドラジン(10当量、6.9ミリモル、0.345g)を加えた。この混合物を還流に30分間加熱した後、減圧下で蒸発させることで乾燥した粉末を得た。水を加え、生成物をジクロロメタンで抽出した後、MgSOで乾燥させた。濾過そして蒸発を減圧下で実施することで化合物oを得た[270mg、収率=97%、純度(LC)=91.5%]。
o(0.34ミリモル、135mg)をDMF(3ml)に入れることで生じさせた混合物にN雰囲気下で(t−ブトキシカルボニルイミノ−ピラゾール−1−イル−メチル)−カルバミン酸t−ブチルエステル(1.2当量、0.402ミリモル、125mg)を加えた。この混合物を室温で10時間撹拌した。この反応混合物を水と混合した後、沈澱物を濾別した。その生成物にカラムクロマトグラフィー(溶離剤:メタノール/ジクロロメタン:2:98)を用いた精製を受けさせることで化合物pを得た[147mg、収率=68.0%、純度(LC)=96%]。
p(0.12ミリモル、75mg)をジクロロメタン(25ml)に入れることで生じさせた混合物にトリフルオロ酢酸(1ml)を加えた。この混合物を室温で10時間撹拌した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。その残留物にエタノールを用いた結晶化を受けさせることで化合物25を得た[13mg、収率=25%、純度(LC)=93%]。
Figure 2007538049
中間体f(105mg、0.318ミリモル)と1−ブロモ−2−(2−メトキシエトキシ)−エタン(76mg、0.41ミリモル)とKCO(57mg、0.41ミリモル)をDMF(5ml)に入れることで生じさせた混合物を室温で48時間撹拌した。その反応混合物を水(20ml)と酢酸エチル(30ml)の間で分離させ、乾燥(NaSO)させた後、蒸発させた。その残留物をジエチルエーテル(3ml)に入れて磨り潰した後、濾別した。黄色の斜方晶をジエチルエーテルそしてヘキサンで洗浄することで目標の生成物4を得た[51mg、収率=37%]。
Figure 2007538049
中間体f(200mg、0.606ミリモル)とトリフェニルホスフィン(318mg、1.21ミリモル)と2−[2−(2−メトキシエトキシ)エトキシ]エタノール(240μl、1.21ミリモル)を無水DMF(15ml)に入れることで生じさせた溶液にN下でDIAD(0.245g、1.21ミリモル)を加えた。2時間後の反応混合物を水と酢酸エチルの間で分離させ、乾燥(NaSO)させた後、蒸発させた。その粗材料をシリカゲル使用カラムクロマトグラフィー(溶離剤:100%THF)にかけて精製することで目標の生成物11を黄色粉末として得た(89mg、収率=31%)。
Figure 2007538049
化合物f(200mg、0.606ミリモル)とKCO(126mg、0.908ミリモル)とヨウ化テトラブチルアンモニウム(300mg、0.812ミリモル)と4−(ブロモメチル)安息香酸メチル(250mg、11.09ミリモル)をTHF(15ml)に入れることで生じさせた混合物を65℃で12時間撹拌した。次に、溶媒を蒸発させた後、その残留物を酢酸エチルと水の間で分離させ、乾燥(NaSO)させた後、蒸発させた。その残留物をジエチルエーテルに入れて磨り潰した後、濾別することで目標の生成物qを黄色粉末として得た[260mg、収率=89%、純度(LC)>98%]。
4−[[3−シアノ−1−(4−ニトロフェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−5−イル]メチル]安息香酸メチル(q)(260mg、0.543ミリモル)とLiOH(170mg、7.06ミリモル)を(MeOH/THF/HO;5:4:1、30ml)に入れることで生じさせた溶液を室温で72時間撹拌した。この反応混合物を水と酢酸エチルの間で分離させ、その水層のpHを濃塩酸で2に調整し、酢酸エチルで抽出し、乾燥(NaSO)させた後、蒸発させた。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル:溶離剤:100%THF)による精製で目標の生成物10を黄色粉末として得た(20mg、収率=7.9%)。
XがOである化合物の合成
Figure 2007538049
3−ヒドロキシベンゾフランr(0.0373モル、5g)をトルエン(100ml)に入れることで生じさせた混合物に4−ニトロアニリン(1当量、0.0373モル、5.149g)および触媒量のp−トルエンスルホン酸を加えた。この混合物を還流に2時間加熱した後、室温に冷却した。沈澱物を濾別した後、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体sを得た[V.A.Azimov、S.Yu.Ryabova、L.M.AlekseevaおよびV.G.Granik、Chemistry of heterocyclic compounds 2000、36、1272−1275][6.28g、収率=66%、純度(LC)>95%]。
氷冷DMF(20ml)にオキシ塩化燐(3当量、0.074モル、11.36g)を内部温度を<10℃に維持しながら滴下した。次に、中間体s(0.024モル、6.10g)をDMF(50ml)に入れることで生じさせた溶液を滴下したが、この滴下中の反応温度を<10℃に維持した。その反応混合物を0℃で2時間撹拌した。この混合物を氷水(250ml)の中に注ぎ込み、60℃に2時間加熱した後、室温に冷却した。沈澱物を濾過で単離した後、逐次的に水、イソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体tを得た[V.A.Azimov、S.Yu.Ryabova、L.M.AlekseevaおよびV.G.Granik、Chemistry of heterocyclic compounds 2000、36、1272−1275][5.98g、収率=86%、純度(LC)=95%]。
中間体t(7.036ミリモル、2.00g)をイソプロパノール(25ml)に入れることで生じさせた混合物を撹拌しながらこれにトリエチルアミン(1.5当量、10.55ミリモル、1.068g)およびシアノ酢酸エチル(1.2当量、8.44ミリモル、0.955g)を加えた。この混合物を還流に4時間加熱し、室温に冷却し、濾別した後、沈澱物を逐次的にイソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで中間体uを得た[2.00g、収率=75%、純度(LC)>95%]。
中間体u(5.30ミリモル、2.00g)をエチレングリコール(30ml)に入れることで生じさせた懸濁液を撹拌しながら還流に1時間加熱した後、室温に冷却した。沈澱物を濾過で単離した後、逐次的にイソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄した。生成物に結晶化をDMF/水を用いて受けさせた。沈澱物を濾過で単離した後、逐次的にイソプロパノールそしてジイソプロピルエーテルで洗浄することで化合物42を得た[1.065g、収率=61%、純度(LC)>98%]。
HNMR(DMSO−D6):δ9.05(s,1H),8.57(d,J8.7Hz,2H),7.97(d,J8.7Hz,2H),7.83(d,J約8.5Hz,1H),7.62(t,J約7.8Hz,1H),7.19(t,J約7.7Hz,1H),6.30(d,J約8.1Hz,1H)。
以下の表に本発明の化合物の実施例を挙げるが、これらの化合物はこの上に示した合成スキームに類似したスキームを用いて生じさせた化合物である。
以下の表中の見出しが「rf」の縦列に滞留時間を挙げそして縦列「(M+H)」に分子イオンの質量を挙げる。
滞留時間の測定では下記の装置を用いた:HPLC装置:Waters Alliance 2790(ポンプ+オートサンプラー)、Waters 996(光ダイオードアレイ検出器);
カラム:Waters XTerra MS C18 2.5μm
50x4.6mm。下記が測定パラメーターであった:
温度:30℃
可動相:
A:10mMのHCOONH4+HO中0.1%のHCOOH
B:CHCN中0.1%のHCOOH
勾配:0分:15%B、5分:95%B、7分:95%B
平衡時間:2分間
流量:1.2ml/分
注入体積:1mg/mlの溶液を3ul
分子イオンの測定では下記のMS検出器を用いた:Waters LCT;
イオン化:正もしくは負モードのエレクトロスプレー
Figure 2007538049
Figure 2007538049
Figure 2007538049
Figure 2007538049
Figure 2007538049
HIV逆転写酵素のインビトロ阻害
この検定の実施ではキットTRK 1022(Amersham
Life Sciences)をこの製造業者の使用説明書に従って用いたが、ここでは、その指示を若干修飾した。試験化合物を100%DMSOで1/4の段階で希釈した後、培地A(1/50の希釈率;培地A:RPMI 1640+10% FetalClone II+ゲンタマイシン20mg/L)に移した。穴に化合物(培地A中2%のDMSOに入れた)を25μlまたは培地A中2%のDMSOを25μl加えた。各穴にマスターミックスを25.5μl[マスターミックス:5μlのプライマー/テンプレートビード、10μlの検定用緩衝液、0.5μlのトレーサー(3H−TTP)、5μlのHIV RT酵素溶液(最終的な酵素活性が50μlの反応物当たり15mUになる量)、5μlの培地A]加えた。そのプレートを密封し、放射能として標識を付けた後、37℃で4時間インキュベートした。次に、各穴に停止用溶液を100μl加えた(R1を除いて)。TopCountを用いて放射能の計数を実施した。
化合物1、2および9はインビトロでHIV逆転写酵素を阻害し、従って、逆転写酵素を阻害させようとしてそれを活性のある代謝産物に変える必要はない。
細胞検定
本発明の化合物に抗ウイルス活性に関する試験を細胞検定で受けさせたが、その細胞検定を以下の手順に従って実施した。
HIV感染もしくは模擬感染MT4細胞をいろいろな濃度の阻害剤の存在下で5日間インキュベートした。このインキュベーション期間が終了した時、阻害剤が全く入っていない対照培養物ではHIVに感染した細胞の全部が複製ウイルスによって死滅していた。MTT(これは生きている細胞のミトコンドリアの中でのみ水溶性の黄色テトラゾニウム色素が水に不溶な紫色のホルマザンに変化する)の濃度を測定することで細胞生存度を測定した。結果として生じたホルマザン結晶をイソプロパノールで溶解させた後、その溶液が540nmの所に示す吸光度を監視した。その値は5日間のインキュベーションが完了した時点で培養物の中に残存する生きている細胞の数と直接相互に関係している。当該化合物の阻害活性をウイルス感染細胞に関して監視して、EC50およびEC90として表した。これらの値はそれぞれウイルスの細胞病原性効果から細胞の50%および90%を保護するに要する化合物の量に相当する。当該化合物が示す毒性を模擬感染細胞を用いて測定して、それをCC50として表したが、これは細胞の増殖を50%阻害するに要する化合物の濃度に相当する。選択指数(SI)(CC50/EC50比)は当該阻害剤が示す抗HIV活性の選択性の指標である。結果を例えばpEC50またはpCC50値として報告する場合にはいつも、その結果をそれぞれEC50またはCC50として表した結果の対数に負号をつけた値として表す。
以下の表3に本発明のいろいろな化合物に関して前記試験で得たpEC50値を挙げる。
Figure 2007538049
製剤
カプセル
活性材料[in casuでは式(I)で表される化合物]を有機溶媒、例えばエタノール、メタノールまたは塩化メチレン、好適にはエタノールと塩化メチレンの混合物に溶解させる。重合体、例えばポリビニルピロリドンと酢酸ビニルの共重合体(PVP−VA)またはヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)(典型的には5mPa.s)を有機溶媒、例えばエタノール、メタノール、塩化メチレンなどに溶解させる。適切には、そのような重合体をエタノールに溶解させる。前記重合体と化合物の溶液を混合した後、噴霧乾燥させる。化合物/重合体の比率を1/1から1/6に選択する。中間的範囲は1/1.5から1/3であり得る。適切な比率は1/6であり得る。次に、その噴霧乾燥させた粉末、即ち固体状分散体を投与用カプセルの中に充填する。1カプセル中の薬剤充填量を使用するカプセルの大きさに応じて50から100mgの範囲にする。
膜被覆錠剤
錠剤中心部の調製
式(I)で表される化合物が100gでラクトースが570gで澱粉が200gの混合物を充分に混合した後、5gのドデシル硫酸ナトリウムと10gのポリビニルピロリドンを約200mlの水に入れることで生じさせた溶液で湿らせる。その湿らせた粉末混合物をふるいにかけ、乾燥させた後、再びふるいにかける。次に、微結晶性セルロースを100gおよび水添植物油を15g加える。その全体を充分に混合した後、圧縮して錠剤にすることで、各々が活性材料を10mg含有する錠剤を10,000個得る。
被覆
10gのメチルセルロースを75mlの変性エタノールに入れることで生じさせた溶液に5gのエチルセルロースを150mlのジクロロメタンに入れることで生じさせた溶液を加える。次に、ジクロロメタンを75mlおよび1,2,3−プロパントリオールを2.5ml加える。10gのポリエチレングリコールを溶融させた後、75mlのジクロロメタンに溶解させる。後者の溶液を前者に加えた後、オクタデカン酸マグネシウムを2.5g、ポリビニルピロリドンを5gおよび濃カラー懸濁液を30ml加えた後、その全体を均一にする。被覆装置を用いて、そのようにして得た混合物で前記錠剤中心部を被覆する。

Claims (16)

  1. 式(I):
    Figure 2007538049
    {式中、
    Xは、二価基NR、O、S、SO、SOであり、
    は、水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、アリールアミノカルボニル、N−(アリール)−N−(C1−4アルキル)アミノカルボニル、メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、HetまたはHetであり、
    nは、1、2または3であり、
    は、
    i)基−COORで置換されているアリールであるか、或はRは、
    ii)C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキル[ここで、前記C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキルは各々が各々個別に独立してアリールで置換されており、ここで、前記アリールは基−COORで置換されている]であるか、或はRは、
    iii)C1−10アルキル、C2−10アルケニル、C3−7シクロアルキル[これらは各々が個別に独立して−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基
    Figure 2007538049
    から選択される基で置換されており、ここで、
    は、各々独立して、直接結合、−CH−または−CH−CH−であり、
    は、各々独立して、O、S、SOまたはSOであり、
    は、各々独立して、水素、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキルであり、
    5a、R5b、R5c、R5dは、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであり、
    5e、R5fは、各々独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか、或はR5eとR5fは一緒になって式−CH−CH−または−CH−CH−CH−で表される二価のアルカンジイル基を形成していてもよく、
    は、C1−4アルキル、−N(R5a5b)、C1−4アルキルオキシ、ピロリジン−1−イル、ピペリジン−1−イル、ホモピペリジン−1−イル、ピペラジン−1−イル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イル、モルホリン−4−イル−、チオモルホリン−4−イル−、1−オキソチオモルホリン−4−イルまたは1,1−ジオキソ−チオモルホリン−4−イルであり、
    は、水素、C1−4アルキル、ヒドロキシC1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキルまたはC1−4アルキルカルボニルオキシC1−4アルキルであり、
    は、ヒドロキシC1−4アルキル、C1−4アルコキシC1−4アルキル、C1−4アルキルカルボニルオキシC1−4アルキル、アリールまたはアリールC1−4アルキルであり、
    は、水素またはC1−4アルキルであり、
    10は、Het、Hetまたは基
    Figure 2007538049
    であり、
    11は、アリール、アリールC1−4アルキル、ホルミル、C1−4アルキルカルボニル、アリールカルボニル、アリールC1−4アルキルカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、アリールC1−4アルキルオキシカルボニル、R5a5bN−カルボニル、ヒドロキシC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシC1−4アルキル、アリールC1−4アルキルオキシC1−4アルキル、アリールオキシC1−4アルキル、Hetであり、
    12は、各々独立して、ヒドロキシ、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシ、アリールC1−4アルキルオキシ、オキソ、スピロ(C2−4アルカンジオキシ)、スピロ(ジC1−4アルキルオキシ)、−NR5a5bであり、
    13は、水素、ヒドロキシ、C1−4アルキル、C1−4アルキルオキシまたはアリールC1−4アルキルオキシであるか、或は
    13aは、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、C1−4アルキルオキシカルボニルまたはアリールC1−4アルキルオキシカルボニルであり、
    13bは、各々、水素またはC1−4アルキルである]であるか、或はRは、
    iv)式:
    Figure 2007538049
    −C2p−CH(OR14)−C2q−R15 (b−3)
    −CH−CH−(O−CH−CH−OR14 (b−4)
    −CH−CH−(O−CH−CH−NR17a17b
    (b−5)
    [ここで、基(b−3)における−C2p−中の水素原子の中の1つおよび−CH(OR14)−C2q−中の水素原子の中の1つ(R14の一部ではない)は直接結合またはC1−4アルカンジイル基に置き換わっていてもよく、
    pは、1、2または3であり、
    qは、0、1、2または3であり、
    mは、各々独立して、1から10であり、
    14は、各々独立して、水素、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アリール、C1−4アルキルカルボニル、−SOH、−POであり、
    15は、シアノ、NR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルカルボニル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルオキシカルボニル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、アリール、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアジニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、N(R16a16b)カルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、ピロリジン−1−イルカルボニル、ピペリジン−1−イルカルボニル、ホモピペリジン−1−イルカルボニル、ピペラジン−1−イルカルボニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジン−1−イルカルボニル、モルホリン−1−イルカルボニル、チオモルホリン−1−イルカルボニル、1−オキソチオモルホリン−1−イルカルボニルおよび1,1−ジオキソ−チオモルホリン−1−イルカルボニルから成る群から選択される置換基であるか、或はR15は、追加的に、基−COORで置換されているアリール、または−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5e)−R5f、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)または(a−5)から選択される基であってもよく、ここで、R、R5a、R5b、R5c、R5d、R、R、R、R、R10および基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)、(a−5)は独立して上記で定義した通りであり、
    16aおよびR16bは、互いに独立して、水素またはC1−6アルキルであるか、或はアミノ、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、ピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、ピペラジニル、4−(C1−4アルキル)−ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニルおよびアリールから成る群から選択される置換基で置換されているC1−6アルキルであり、
    17aおよびR17bは、互いに独立して、水素、C1−4アルキルまたはアリールC1−4アルキルであるか、或はR17aとR17bはこれらが結合している窒素原子と一緒になってピロリジニル、ピペリジニル、ホモピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、1−オキソチオモルホリニル、1,1−ジオキソ−チオモルホリニル、ピペラジニル、4−C1−4アルキル−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルカルボニル)−ピペラジニル、4−(C1−4アルキルオキシカルボニル)−ピペラジニル環を形成しており、
    18は、各々独立して、水素、C1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、C1−4アルキルカルボニルまたはC1−4アルキルオキシカルボニルであり、
    19は、水素、ヒドロキシ、C1−4アルキルまたは基−COORである]
    で表される基であり、
    は、ニトロ、シアノ、アミノ、ハロ、ヒドロキシ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、メタンイミダミジル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジルまたはHetであり、
    アリールは、場合によりC1−6アルキル、C1−4アルコキシ、ハロ、ヒドロキシ、アミノ、トリフルオロメチル、シアノ、ニトロ、ヒドロキシC1−6アルキル、シアノC1−6アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキルから成る群から各々が個別に選択される1個以上の置換基で置換されていてもよいフェニルであり、
    Hetは、5員の環系[ここで、1、2、3または4個の環員は窒素、酸素および硫黄から成る群から各々個別に独立して選択されるヘテロ原子でありそして残りの環員は炭素原子であり、そしてここで、可能ならば、いずれかの窒素環員が場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよく、いずれかの環炭素原子が各々個別に独立して場合によりC1−4アルキル、C2−6アルケニル、C3−7シクロアルキル、ヒドロキシ、C1−4アルコキシ、ハロ、アミノ、シアノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシC1−4アルキル、シアノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノ、アミノC1−4アルキル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC1−4アルキル、アリールC1−4アルキル、アミノC2−6アルケニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノC2−6アルケニル、フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリール、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)アミノカルボニル、C1−4アルキルカルボニル、オキソ、チオから成る群から選択される置換基で置換されていてもよく、そしてここで、前記フラニル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、チアゾリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、イソチアゾリル、ピラゾリル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルおよびトリアゾリル部分はいずれも場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい]であり、
    Hetは、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニル、ピリダジニルまたはトリアジニルであり、ここで、前記窒素含有6員芳香環は各々のいずれかの環炭素原子が場合によりC1−4アルキルで置換されていてもよい}
    で表される化合物、これのN−オキサイド、立体異性体形態、ラセミ混合物、プロドラッグ、エステルまたは代謝産物。
  2. (1)nが1または2である請求項1記載の化合物。
  3. (2−a)Rが水素、シアノ、ハロ、アミノカルボニル、C1−4アルキルアミノカルボニル、ヒドロキシカルボニル、C1−4アルキルオキシカルボニル、アリールアミノカルボニル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)−メタンイミダミジル、HetまたはHetである請求項1または2記載の化合物。
  4. (2−j)Rがシアノである請求項1または2記載の化合物。
  5. (3−a)XがOであり、
    (4−a−1)XがNR[ここで、Rはアリールで置換されているC1−10アルキルであり、ここで、前記アリールは基−COORで置換されている]であるか、
    (4−b−1)XがNR[ここで、Rは−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−O−NR5a−C(=NR5b)−NR5c5d、−スルホニル−R、−NR、−NR10、基(a−1)、(a−2)、(a−3)、(a−4)および(a−5)から選択される基で置換されているC1−10アルキルである]であるか、
    (4−c−1)XがNR[ここで、Rは基(b−1)であり、ここで、R19は水素または−COORであり、そしてここで、基(b−1)中のQは直接結合または−CH−である]であるか、
    (4−d−1)XがNR[ここで、Rは基(b−2)であり、ここで、QはOである]であるか、
    (4−e)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、qは1、2または3である]であるか、
    (4−f)XがNR[ここで、Rは基(b−4)であり、ここで、mは1−6である]であるか、或は
    (4−g−1)XがNR[ここで、Rは基(b−5)であり、ここで、mは1−5である]である、
    請求項1から4記載の化合物。
  6. (4−e)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、qは1、2または3である]である請求項1から4記載の化合物。
  7. (4−e−5)XがNR[ここで、Rは基(b−3)であり、ここで、R15はNR16a16b、ピロリジニル、ピペリジニル、4−モルホリニルである]である請求項1から4記載の化合物。
  8. (5−g)Rがニトロ、シアノ、ハロ、C1−4アルキルオキシ、ヒドロキシカルボニル、アミノカルボニル、モノ−もしくはジ(C1−4アルキル)メタンイミダミジル、N−ヒドロキシ−メタンイミダミジル、オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、テトラゾリルであり、ここで、前記オキサジアゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、フラニル、イソオキサゾリル、テトラゾリルの各々が場合によりC1−4アルキル、ヒドロキシ、シアノ、トリフルオロメチルで置換されていてもよい請求項1から7のいずれか記載の化合物。
  9. (5−j)Rがニトロである請求項1から7のいずれか記載の化合物。
  10. 1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−1,2−ジヒドロ−ベンゾ[4,5]フロ[3,2−b]ピリジン−3−カルボニトリル、
    5−(2−ヒドロキシ−3−ピペリジン−1−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
    5−(3−ジエチルアミノ−2−ヒドロキシ−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
    5−[2−(2−メトキシ−エトキシ)−エチル]−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、特に、
    5−(2−ヒドロキシ−3−ピロリジン−1−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、特に
    5−(2−ヒドロキシ−3−モルホリン−4−イル−プロピル)−1−(4−ニトロ−フェニル)−2−オキソ−2,5−ジヒドロ−1H−ピリド[3,2−b]インドール−3−カルボニトリル、
    である請求項1記載の化合物。
  11. 薬剤として用いるための請求項1記載の式(I)で表される化合物。
  12. 請求項1から10のいずれか1項記載の式(I)で表される少なくとも1種の化合物を有効量で含有しかつ薬学的に許容される賦形剤を含有して成る薬剤組成物。
  13. 請求項1から9のいずれか記載の化合物を製造する方法であって、
    (a)中間体(II)にN−アルキル置換を受けさせることで式(I−b)で表される化合物を得、
    Figure 2007538049
    (b)中間体(VI−d)を環化させることで式(I−e)で表される化合物を得る、
    Figure 2007538049
    ことを特徴とする方法。

  14. Figure 2007538049
    [式中、q、R、Rおよびnは、請求項1−9のいずれかで定義した通りである]
    で表される化合物またはこれの塩または可能な立体化学異性体形態。

  15. Figure 2007538049
    [式中、p、R、Rおよびnは、請求項1−9のいずれかで定義した通りである]
    で表される化合物またはこれの塩または可能な立体化学異性体形態。

  16. Figure 2007538049
    [式中、R、Rおよびnは、請求項1−9のいずれかで定義した通りである]
    で表される化合物またはこれの塩または可能な立体化学異性体形態。
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