JP2007537521A - データ媒体に記憶された機械の制御装置のための制御ファイルを含んでいるデータ媒体、およびこれと関連する方法と装置 - Google Patents
データ媒体に記憶された機械の制御装置のための制御ファイルを含んでいるデータ媒体、およびこれと関連する方法と装置 Download PDFInfo
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Abstract
コンピュータ(20)は自らに設定された機能指令を用いて制御ベクトル(16)のシーケンスを算出し、これらの制御ベクトルの各々が複数のベクトル要素(17)を有している。各々のベクトル要素(17)は、機械(1)の最大1つの軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されている。各々の制御ベクトル(16)は、機械(1)の各々の軸駆動ユニット(2〜4)について、少なくとも1つのベクトル要素(17)を有している。各々の軸駆動ユニット(2〜4)について、少なくとも1つの位置決め要素(s*)が存在している。コンピュータ(20)は算出された制御ベクトル(16)のシーケンスを、制御ファイル(11)として記憶する。機械(1)の制御装置(6)へ伝送された後、この制御装置は制御ファイル(11)を呼び出し、そこに記憶されている制御ベクトル(16)のシーケンスを実行する。制御装置は、直接連続する制御ベクトル(16)を、所定の時間サイクル(δt)の分だけ時間的にずらして実行する。制御装置は各時点について機械(1)の各々の軸駆動ユニット(2〜4)の制御状態を、当該軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されたベクトル要素(17)を用いて規定し、それに応じて軸駆動ユニット(2〜4)を制御する。
Description
本発明は、少なくとも1つの軸駆動ユニットを備える機械を制御するための制御装置の制御ファイルの作成方法に関する。さらに本発明は、データ媒体に記憶された作成プログラムを含んでいるデータ媒体、およびこのような作成方法を実施するためのコンピュータに関する。
さらに本発明は、少なくとも1つの軸駆動ユニットを備える機械の制御装置の作動方法に関する。また本発明は、データ媒体に記憶された動作プログラムを含んでいるデータ媒体、およびこのような作動方法を実施するための制御装置に関する。
最後に本発明は、少なくとも1つの軸駆動ユニットを備える機械、およびデータ媒体に記憶された制御ファイルを備えるデータ媒体に関する。
少なくとも1つの軸駆動ユニットを備える機械は一般に知られている。このような種類の機械の例としては工作機械、生産機械、製造機械などがある。従来技術では、このような機械は数値制御により制御される。数値制御装置は、例えばDIN66025に定める部分プログラムのような機能指令ステップで構成されるアプリケーションプログラムを処理する。例えばアプリケーションプログラムは、どのような機械進行手順が行われるべきか、例えばどのような移動運動が行われるべきかを規定する。
数値制御装置は、操作部とリアルタイム部とを有するシステムソフトウェアを有している。操作部は非周期的に処理され、すなわちリアルタイムで処理されるのではない。リアルタイム部はデータ前処理部と、軌道計画部と、速度管理部と、場合によりこれらに加えて座標変換部および/または補間部とを含んでいる。リアルタイム部は、アプリケーションプログラムの指令ステップを、機械依存的な制御コマンドへ変換させる。このときリアルタイム部は、そのような変換がリアルタイムで行われるように働く。
つまり、出願人の知見によれば従来技術で例外なく採用されているこのような手法では、数値制御装置そのものにコンピュータが設けられており、機械によって具体化されるべき加工作業は、機能指令として、このコンピュータに対して設定される。このようなコンピュータは機能指令を用いて制御ベクトルのシーケンスを算出する。このとき制御ベクトルの算出と実行は、相互に結びついている。
各々の制御ベクトルは複数のベクトル要素を有している。各々のベクトル要素は、機械の最大1つの軸駆動ユニットのために指定されている。機械の各々の軸駆動ユニットについて、少なくとも1つのベクトル要素が存在している。軸駆動ユニットのために指定されているベクトル要素は、少なくとも1つの位置決め目標値を含んでいる。直接連続する制御ベクトルは、制御装置により、所定のサイクル時間の分だけ時間的にずらされて実行される。このとき各時点について、機械の各軸駆動ユニットの制御状態を、当該軸駆動ユニットのために指定されているベクトル要素を用いて制御装置により規定可能である。
そして軸駆動ユニットは、制御装置が規定した制御状態に応じて、制御装置により制御される。このように制御ベクトルは、従来技術では数値制御装置により常にオンラインで、かつその実行と時間的に密接に結びつけられて算出されてから、軸駆動ユニットへ出力される。制御ファイルの形態での記憶は行われない。
このような手法には多くの欠点がある。例えば制御ベクトルを算出するコンピュータが故障する可能性がある。その結果、機械の停止時間と修理コストが発生する。
さらに、コンピュータは制御ベクトルをリアルタイムで算出しなくてはならない。機械の軸駆動ユニットを制御するために制御ベクトルが、そのまま援用されるからである。そのために、コンピュータの計算能力が高くなければならず、このことは相応のコストを結果として伴う。あるいはサイクル時間を短く選択することができなくなり、それにより、場合によっては工作機械の加工精度が制約されてしまう。
また、数値制御装置の制御ソフトウェアの更新や、機能指令の最適化も現場でしか行うことができない。
本発明の課題は、上に述べたような欠点を解消する手段を提供することにある。
この課題は、作成方法については、
機械によって具体化されるべき加工作業が機能指令としてコンピュータに設定され、
コンピュータは機能指令を用いて作成プログラムを処理しながら制御ベクトルのシーケンスを算出し、
各々の制御ベクトルは複数のベクトル要素を有しており、
各々のベクトル要素は機械の最大1つの軸駆動ユニットのために指定されており、
各々の制御ベクトルは機械の各軸駆動ユニットについて少なくとも1つのベクトル要素を有しており、
軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素は少なくとも1つの位置決め目標値を含んでおり、
直接連続する制御ベクトルは制御装置により所定のサイクル時間分だけ時間的にずらされて実行され、
コンピュータは算出された制御ベクトルのシーケンスを制御ファイルとして記憶しておき、
各時点について機械の各軸駆動ユニットの制御状態を制御装置により当該軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素を用いて規定可能である、
ことによって解決される。
機械によって具体化されるべき加工作業が機能指令としてコンピュータに設定され、
コンピュータは機能指令を用いて作成プログラムを処理しながら制御ベクトルのシーケンスを算出し、
各々の制御ベクトルは複数のベクトル要素を有しており、
各々のベクトル要素は機械の最大1つの軸駆動ユニットのために指定されており、
各々の制御ベクトルは機械の各軸駆動ユニットについて少なくとも1つのベクトル要素を有しており、
軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素は少なくとも1つの位置決め目標値を含んでおり、
直接連続する制御ベクトルは制御装置により所定のサイクル時間分だけ時間的にずらされて実行され、
コンピュータは算出された制御ベクトルのシーケンスを制御ファイルとして記憶しておき、
各時点について機械の各軸駆動ユニットの制御状態を制御装置により当該軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素を用いて規定可能である、
ことによって解決される。
上記に呼応して、前述の課題は制御装置の作動方法については、
制御装置は動作プログラムを処理しながら制御ファイルを呼び出し、制御ファイルに記憶されている制御ベクトルのシーケンスを実行し、
各々の制御ベクトルは複数のベクトル要素を有しており、
各々のベクトル要素は機械の最大1つの軸駆動ユニットのために指定されており、
各々の制御ベクトルは機械の各軸駆動ユニットについて少なくとも1つのベクトル要素を有しており、
軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素は少なくとも1つの位置決め目標値を含んでおり、
制御装置は各時点について機械の各軸駆動ユニットの制御状態を当該軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素を用いて規定し、それに応じて当該軸駆動ユニットを制御し、
制御装置は直接連続する制御ベクトルを所定のサイクル時間分だけ時間的にずらして実行する、
ことによって解決される。
制御装置は動作プログラムを処理しながら制御ファイルを呼び出し、制御ファイルに記憶されている制御ベクトルのシーケンスを実行し、
各々の制御ベクトルは複数のベクトル要素を有しており、
各々のベクトル要素は機械の最大1つの軸駆動ユニットのために指定されており、
各々の制御ベクトルは機械の各軸駆動ユニットについて少なくとも1つのベクトル要素を有しており、
軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素は少なくとも1つの位置決め目標値を含んでおり、
制御装置は各時点について機械の各軸駆動ユニットの制御状態を当該軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素を用いて規定し、それに応じて当該軸駆動ユニットを制御し、
制御装置は直接連続する制御ベクトルを所定のサイクル時間分だけ時間的にずらして実行する、
ことによって解決される。
このとき制御ファイルは、別案としてコンピュータ・コンピュータ接続を介して、例えばインターネットやLAN(=ローカルエリアネットワーク)を介して、あるいは制御ファイルが記憶されているデータ媒体を介して、制御装置に供給することができる。
さらに前述の課題は、上に述べた種類の作成方法を実施するための作成プログラム、ないし上に述べた種類の作動方法を実施するための動作プログラム、あるいは上に述べた種類の制御ファイルが記憶されたデータ媒体によって解決される。
装置工学の面においては、前述の課題は、コンピュータにより作成プログラムが呼び出されると上記のような種類の作成方法が実行されるように作成プログラムが記憶されている、大容量記憶装置を有するコンピュータによって解決される。また、前述の課題は装置工学の面からは、制御装置により作成プログラムが呼び出されると上に述べた種類の作動方法が実行されるように動作プログラムが記憶されている、大容量記憶装置を有する、少なくとも1つの軸駆動ユニットを備える機械を制御するための制御装置によって解決される。
さらに、最後に前述の課題は、上に述べた種類の制御装置を有する、少なくとも1つの軸駆動ユニットを備える機械によって解決される。
コンピュータによる制御ベクトルのシーケンスの算出は、本発明によるやり方では、制御ユニットによる制御ベクトルの実行からは切り離されている。したがって、特にコンピュータは、機械を制御する制御装置としては構成されていないことも考えられる。
個別ケースにおいては、機能指令は目下の機械状態の記述の形態で、および変更指令の形態で、コンピュータに設定することができる。この場合、特に、例えばいわゆるセットアップのときや障害除去のときに必要となる寸動運転を具体化可能である。このとき制御ファイルは、例外的に、ただ1つの制御ベクトルだけを有することができる。しかしながら機能指令は指令ステップを含むアプリケーションプログラムの形態で、例えばCAMファイルの形態で、コンピュータに設定されるのが通常である。
コンピュータが機械のパラメータ化可能なモデルを用いて制御コマンドのシーケンスを算出し、コンピュータに対して機械パラメータが設定され、この機械パラメータを用いてコンピュータがモデルをパラメータ化すれば、作成方法を特別に多面的に活用することができる。
選択コマンドがコンピュータに設定され、コンピュータが選択コマンドに依存して、複数の作成プログラムのうちどれを処理するかを決定すれば、本発明による作成方法をいっそう多面的に活用することができる。
コンピュータ・コンピュータ接続を介して、例えばインターネットやLANを介して、コンピュータへの設定を行うことが可能である。このやり方は、特に上に述べた寸動運転との関連で好ましい。
コンピュータが制御ベクトルのシーケンスを用いて加工作業の予想される結果を算出し、例えば加工された工作材料を記述するデータセットを算出し、結果ファイルとして記憶しておくと、特に、算出された制御ベクトルが希望どおりの工作材料の加工を惹起するかどうかをコンピュータ側でチェックすることができる。
コンピュータに加工作業の目標結果が供給され、例えばCADファイルが供給され、コンピュータが予想される結果と目標結果との比較によって制御ベクトルのシーケンスを最適化すると、特に、実際の加工工程の品質とダイナミクスを最適化することができる。このときコンピュータは制御ベクトルのシーケンスの最適化を、自動的に行うか、または利用者のサポートのもとで行うことができる。
記憶されたファイルがコンピュータからコンピュータ・コンピュータ接続を介して、例えばインターネットやLANを介して出力されると、例えば機械の制御装置など他の場所へのファイルの転送が、格別に簡単なやり方で可能である。特に上に述べた寸動運転との関連でも、このようなやり方が同じく好ましい。
位置決め目標値は位置目標値であってよい。あるいは位置決め目標値は、位置目標値の下位レベルにある目標値、例えば回転数目標値、電流目標値、電圧目標値などであってもよい。
軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素が少なくとも1つの補足値、例えば位置決め目標値の時間微分を含んでいると、制御装置はいっそう正確に作動する。
さらに機械は、軸駆動ユニットではない少なくとも1つの別の駆動ユニットを有しているのが通常である。この別の駆動ユニットについて、制御ベクトルは、この別の駆動ユニットの少なくとも1つのオン/オフ状態を決めるベクトル要素を有しているのが好ましい。このとき、この別の駆動ユニットのために指定されたベクトル要素は、連続的に調整可能な量の目標値、例えば回転数目標値を含んでいるのが好ましい。
機械が少なくとも2つの軸駆動ユニットを有しているとき、コンピュータは、(場合により制御ベクトル依存的な)非常停止遅延をも算出し、これを制御ファイルに保存しておくのが好ましい。というのも、そうすれば非常停止要求が出された場合でも、それぞれの軸駆動ユニットの制動と停止が正常動作のときと同じ整合性に従うように、軸駆動ユニットを制御することが可能だからである。
コンピュータが制御ベクトルとともに機械のセンサ素子に対する目標状態ベクトルも算出して制御ベクトルに割り当て、ならびに、目標状態ベクトルが制御ベクトルとともに制御ファイルに記憶されれば、プログラム記憶可能な制御の機能性をも制御ファイルに組み込むことが簡単なやり方で可能である。この場合、制御装置はセンサ素子を介して機械の実際状態を検出し、検出された機械の実際状態が付属の目標状態ベクトルと対応している場合にのみ、それぞれの制御ベクトルを実行する。
制御ファイルに記憶されている制御ベクトルのシーケンスの実行は、基本モードのときにのみ行われるのが好ましい。制御装置の寸動運転を簡単なやり方で可能にするために、制御装置は付加モードのときにはこの制御ベクトルを実行せず、その代わりに目下の機械状態の記述と変更指令をコンピュータに送ってから、さらに別の制御ファイルがコンピュータから送られてくるまで待機し、最終的に、この別の制御ファイルに含まれている制御ベクトルのシーケンスを1回実行することが意図される。この別の制御ファイルは、個別ケースにおいては、ただ1つの制御ベクトルを有しているだけでよい。しかしながら、別の制御ファイルは複数の制御ベクトルを含んでいるのが通常である。このようなやり方により、制御装置が上に述べた種類の制御ファイルだけしか実行できない場合でさえ、すなわち機能指令を制御ベクトルのシーケンスに変換することができない場合でさえ、寸動運転が可能である。
サイクル時間は、正常運転のときには事前設定されている。しかしながら、制御装置のサイクル時間を利用者により設定することが可能である(いわゆるオーバーライド)。このとき、利用者はサイクル時間を無限にセットすることさえ可能であってよく、これは機械の停止に相当している。
通常の場合、制御装置は制御ベクトルをいかなる修正もせずに実行する。しかし個別ケースでは、例えば工具の磨耗や軽微な誤差調節などを考慮するために、制御装置が各時点について軸駆動ユニットの制御状態を、各軸駆動ユニットのために指定されたベクトル要素を用いて、加算または乗算により修正値を考慮しながら規定すると有意義な場合がある。
上記以外の利点や具体的事項は、図面と関連する実施例についての以下の説明から明らかである。各図面は原理図である。
図1では、機械1は複数の駆動ユニット2〜5と、制御装置6とを有している。駆動ユニット2〜5のうちの少なくとも1つは軸駆動ユニットであり、少なくとも1つは軸駆動ユニットではない。図1の実施例では、一例として駆動ユニット2〜4が軸駆動ユニットであり、駆動ユニット5は軸駆動ユニットではない。
機械1は任意の機械であってよい。しかし以下においては(純粋に一例として)工作機械1を前提とする。あるいは機械1はこれ以外の機械であってもよく、例えば工作機械ではない生産機械や、それ以外の製造装置であってよい。
駆動ユニット2〜5はそれぞれ1つまたは複数の駆動装置を有している。そこで以下においては便宜上、各々の駆動ユニット2〜5がただ1つの駆動装置しか有していないものと仮定する。したがって、駆動ユニット2〜5は以下においては簡略に駆動装置2〜5と呼ぶ。
図1の制御装置6も単一のユニットとして図示されている。しかしながら制御装置は、分散型の制御装置として具体化されていてもよい。その場合には各々の駆動装置2〜5に、特に駆動装置内部の制御ユニットで具体化されていてよい独自の部分制御装置が割り当てられることになる。
軸駆動装置2〜4により、工具7、例えばドリル7’が保持されたドリルチャック7を、互いに垂直な3つの方向へ移動させることができる。これらの方向は以下においてはx、yおよびzと呼び、例えば直角な右手系のデカルト座標を形成している。駆動装置5によって、ドリルチャック7をその対称軸8を中心として回転させることができる。つまり、図1の(一例としての)工作機械1は穿孔機械1である。
図1では、制御装置6は特に大容量記憶装置9を有しており、例えばハードディスク9を有している。大容量記憶装置9には動作プログラム10と制御ファイル11が保存されている。このとき動作プログラム10と制御ファイル11は、図1に破線で図示しているように、動作プログラム10ないし制御ファイル11が機械で読み取れる形式で(のみ)記憶されたデータ媒体12,13を介して、あらかじめ制御装置6に供給されていてよい。このような種類のデータ媒体12,13の一例はCD−ROM12,13である。あるいは別案として、これ以外の方法で、例えばコンピュータ・コンピュータ接続14を介して、動作プログラム10および/または制御ファイル11を制御装置6へ供給することも可能である。コンピュータ・コンピュータ接続14は、例えばLANやインターネットであってよい。
動作プログラム10は、制御装置6の起動時に自動的に呼び出されて始動するのが好ましい。あるいは別案として、利用者15による手動での呼び出しも可能である。動作プログラム10が呼び出されると、制御装置6は動作プログラムを処理しながら、以下において図2との関連で詳しく説明する作動方法を実行する。
図2によれば、制御装置6はまずステップS1で制御ファイル11を呼び出す。大容量記憶装置9に複数の制御ファイル11が保存されているときは、当然ながら、あらかじめ利用者15によって選択を行うことができる。
制御ファイル11は、図3に示すように、制御ベクトル16のシーケンスで構成されている。このとき各々の制御ベクトル16は、複数のベクトル要素17を有している。各々のベクトル要素17は、工作機械1の最大1つの駆動装置2〜5のために指定されている。逆に各々の制御ベクトル16は、工作機械1の各々の駆動装置2〜5について、少なくとも1つのベクトル要素17を有している。このとき図3では、(あくまでも本発明のより良い理解のために)各ベクトル要素17の先頭部に、それぞれのベクトル要素17がどの駆動装置2〜5のために指定されているのかが括弧に入れて表記されている。
例えば駆動装置2のためには、図3では、各制御ベクトル16の最初の2つのベクトル要素17が指定されている。これらのベクトル要素17のうちの最初のベクトル要素は、この駆動装置2に対する位置決め目標値s*を表している。このとき位置決め目標値s*は、この駆動装置2に対する位置目標値s*であるのが好ましい。あるいは別案として、位置目標値s*の下位レベルにある目標値I*,U*を設定することもでき、例えば図3に括弧に入れて表記しているように、電流目標値I*や電圧目標値U*を設定することもできる。回転数目標値の設定も可能である。
このような位置決め目標値s*に加えて、図3ではこの駆動装置2について、位置決め目標値s*の補足値eを含む別のベクトル要素17がさらにある。補足値eは、例えば位置決め目標値s*の時間微分であってよい。位置目標値s*を設定するときには、例えば速度目標値、加速度目標値、ジャーク目標値などを設定することができる。
制御装置6は、軸駆動装置2のために指定されている上に述べたベクトル要素17に基づき、これらのベクトル要素17を用いて各時点について軸駆動装置2の制御状態を規定することができる。このとき、現在実行されるべき制御ベクトル16の相応のベクトル要素17だけが援用されるのが好ましい。あるいは場合によっては、その直前に実行された制御ベクトル16のベクトル要素17、および/またはその直後に実行される制御ベクトル16の相応のベクトル要素17も援用することができる。
同様のやり方で、その他の軸駆動装置3,4についても相応のベクトル要素17がある。この場合にも制御装置6は各時点について、各駆動装置3,4のために指定されたベクトル要素17を用いてその制御状態を規定することができる。
駆動装置5は、すでに述べたように軸駆動装置ではない。したがって、この駆動装置5のために指定されたベクトル要素17は、位置決め目標値に相当するのではなく、駆動装置5の少なくとも1つのオン/オフ状態を規定する。例えばこれに該当するベクトル要素17は、この駆動装置5の連続的に調整可能な量の目標値n、例えば回転数目標値n*を含んでいる。しかし、この駆動装置5に関しても制御装置6は各時点について、この駆動装置5のために指定されたベクトル要素17を用いてその制御状態を規定することができる。
通常、制御装置6は駆動装置2〜5の制御状態を、それぞれの駆動装置2〜5に割り当てられたベクトル要素17だけを用いて規定する。しかしながら、制御装置6が追加的に修正値δ2からδ5を加算または乗算により考慮することも可能である。それにより、特に軽微な調節誤差および/または場合により生じる工具の磨耗を局所的に補償することができ、制御ベクトル16のシーケンスを新たに算出する必要がない。
さらに制御ベクトル16は、場合により、駆動装置2〜5とは異なるコンポーネントのために指定された、さらに別のベクトル要素17を含むことができる。このことは、本発明の枠内においては副次的な意義しかないが、場合によっては考慮に含めることができる。これについては後でまた詳しく説明する。
図2から明らかにわかるとおり、制御装置6はステップS2からS5で構成されるループを実行する。ステップS2で制御装置6は、制御ベクトル16のシーケンスの第1の制御ベクトル16を呼び出してこれを実行する。つまり制御装置は、各々の駆動装置2〜5について、その制御ベクトル16のそれぞれの駆動装置2〜5のために指定されたベクトル要素17を用いてその制御状態を規定し、それに応じて各々の駆動装置2〜5を制御する。ステップS3で制御装置6は、制御ベクトル16のシーケンスを完全に処理したかどうかチェックする。制御装置が制御ベクトル16のシーケンスをまだ完全に処理していないとき、制御装置はステップS4で、制御ベクトル16のシーケンスの次の制御ベクトル16を実行する。制御装置はステップS4から再びステップS3へ戻る。
制御ベクトル16の構造に基づき、各制御ベクトル16を実行するためにはサイクル時間δtが必要である。このときサイクル時間δtは、利用者15の側から修正の入力が行われない限り、事前設定された最小値δt’に等しい。すなわち通常動作であるこのケースでは、制御装置6は、直接連続する制御ベクトル16を事前設定された最小値δt’の分だけ時間的にずらして実行する(図3参照)。
それに対して、利用者15がいわゆるオーバーライド信号をインタラクティブに入力すると、このことは、一時的にサイクル時間δtの増大につながる。つまり、制御ベクトル16のシーケンスが低速で実行される。このとき完全なオーバーライドにすれば、制御ベクトル16の実行は続行されない。つまり利用者15は、その結果、サイクル時間δtを無限にセットすることさえできる。
制御装置6がステップS3で、制御ベクトル16のシーケンスが完全に実行されたことを確認すると、制御装置はステップS5で、制御ファイル11の処理を終了させるべきかどうか検討する。終了させるべきであれば、作動方法は完結する。終了させるべきでなければ、制御装置6はステップS2へ戻り、制御ファイル11の第1の制御ベクトル16から制御ファイル11の処理を続行する。つまりこの場合、制御ファイル11に記憶された制御ベクトル16のシーケンスの周期的な実行が行われる。
制御ベクトル16のシーケンスの1回の実行が行われるのか、それとも周期的な実行が行われるのかは、さまざまな影響量に依存して決めることができる。例えば工作機械1は連続動作で運転することができる。この場合には、制御ベクトル16のシーケンスの周期的な処理が行われる。別案として、工作機械1は試運転または例えば個別生産や少量生産で運転することもできる。この場合には、制御ベクトル16のシーケンスの1回だけの処理が行われる。補足として述べておくと、例えば利用者15から、あるいはその他の経路で、停止信号または非常停止信号が設定されれば、制御ベクトル16のシーケンスの処理は随時中断される。
このように本発明の制御装置6は(工作機械に対する従来式の制御とは異なり)、もはや機能指令を用いて制御ベクトル16を算出してから、その算出と時間的に密接な結びつきでこれを実行するのではない。むしろ制御装置は、設定された制御ベクトル16のシーケンスを(厳密にサイクルどおりに)実行するにすぎない。したがって本発明による制御装置6は、このような種類の機能指令を処理するためのインテリジェンスを含んでいる必要がなくなる。むしろ、制御装置は上に説明した作動方法のみに基づいて作動可能であれば足りる。
機能指令を用いて制御ベクトル16のシーケンスを算出するコンピュータが、制御装置6に固定的に割り当てられていることが考えられる。しかしこの場合にも、制御ベクトル16のシーケンスはすべて事前に算出されて、制御装置6に制御ファイル11として提供される。つまりこの場合にも、制御ベクトル16のシーケンスの算出はその実行とは全面的に切り離されている。だだし、コンピュータは制御装置6とは異なっているほうが好ましい。
次に、上に一般的に説明した手法について、図4および図5と関連させながら単純な例を使って再度説明する。
一例として、工具7が当初は座標原点0にあり、2つのドリル穴18,19をあけようとしているものと仮定する。第1の穴18は、x1=10かつy1=10のxy平面座標x1,y1を有している。第1のドリル穴18の穴の深さz1は5であるとし、希望するドリル回転数nは300回転/分であるとする。第2のドリル穴19は、xy平面においてx2=30かつy2=40に位置しているとする。この第2のドリル穴19の穴の深さz2は10であるとし、ドリル回転数nは200回転/分とする。機能指令では、この加工プロセスを例えば次のように記述することができる:
(ON/300)
(10/10/0/vmax)
(10/10/5/v1)
(10/10/0/v1)
(ON/200)
(30/40/0/vmax)
(30/40/10/v1)
(30/40/0/v1)
(OFF)
(0/0/0/vmax)
(ON/300)
(10/10/0/vmax)
(10/10/5/v1)
(10/10/0/v1)
(ON/200)
(30/40/0/vmax)
(30/40/10/v1)
(30/40/0/v1)
(OFF)
(0/0/0/vmax)
第1のコマンドによりドリルチャック7の駆動装置5のスイッチが入り、300回転/分の目標回転数n*が設定される。第2のコマンドにより、ドリルチャック7は最高速度vmaxで第1のドリル穴18の位置へと移動する。第3のコマンドにより、希望する穴深さz1でドリル穴18の穿設が行われる。このときの送りは、作業速度v1で行われる。
第4のコマンドにより、ドリル7’が再びドリル穴18から引き出される。第5のコマンドは、目標回転数n*を200回転/分まで下げる。第6のコマンドにより、ドリル7’は最高速度vmaxで第2のドリル穴19の個所へと移動する。その次の2つのステップにより、ドリル穴19の穿設とドリル7’の引き抜きとが行われ、この両者は作業速度v1で行われる。最後から1つ前のコマンドで、ドリル7’の駆動装置5のスイッチがオフになる。最後のコマンドにより、ドリル7’が再び座標原点0に復帰する。この移動運動は最高の移動速度vmaxで行われる。
一例としてのこの単純なコマンド進行を見ただけですぐ容易にわかるように、工作機械1の各々の駆動装置2〜5に対する各指令がどれも要素を含んでいるのではない。しかし特に明らかなのは、個々の指令を実行するための時間がそれぞれ等しくなくてよいということである。例えば第2、第6、および第10(最後)の指令は、互いに異なる区間を含む移動運動をそれぞれ定義しているが、いずれも最高の移動速度vmaxで行われるようになっている。同様に、指令3および4の実行は論理的に指令7および8の実行よりも短い時間しか必要としない。したがって、機能指令ステップを設定するときに、すべての機能指令が同じサイクル時間δtで実行されることを保証することは、原理的に不可能である。むしろ従来技術では数値制御装置が機能指令を用いて、対応する制御ベクトル16のシーケンスを算出している。例えば座標原点から第1のドリル穴18へ移動させて第1のドリル穴18を穿設させる制御ベクトル16は、例えば次のようなものであり得ることになる:
(0/amax/0/amax/0/0/300/V/N)
(0,25/amax/0,25/amax/0/0/300/V/N)
(1/0/1/0/0/0/300/V/N)
(2/0/2/0/0/0/300/V/N)
(8/0/8/0/0/0/300/V/N)
(9/−amax/9/−amax/0/0/300/V/N)
(9,75/−amax/9,75/−amax/0/0/300/V/N)
(10/0/10/0/0/a1/300/V/N)
(10/0/10/0/0,125/a1/300/V/N)
(10/0/10/0/0,5/0/300/V/N)
.
.
.
(10/0/10/0/4,5/−a1/300/V/N)
(10/0/10/0/4,875/−a1/300/V/N)
(10/0/10/0/5/−a1/300/V/N)
(10/0/10/0/4,875/−a1/300/V/N)
(10/0/10/0/4,5/0/300/V/N)
.
.
.
このとき、各々の制御ベクトル16の第1、第3、および第5のベクトル要素17は、それぞれの軸駆動装置2〜4の目下の目標座標を設定しており、第2、第4、および第6の座標は目下の加速度を設定している。第7のベクトル要素17は駆動装置5の目標回転数n*をそのつど定義しており、すなわち、駆動装置5がオンになっているかオフになっているかも暗黙のうちに定義している。
(0/amax/0/amax/0/0/300/V/N)
(0,25/amax/0,25/amax/0/0/300/V/N)
(1/0/1/0/0/0/300/V/N)
(2/0/2/0/0/0/300/V/N)
(8/0/8/0/0/0/300/V/N)
(9/−amax/9/−amax/0/0/300/V/N)
(9,75/−amax/9,75/−amax/0/0/300/V/N)
(10/0/10/0/0/a1/300/V/N)
(10/0/10/0/0,125/a1/300/V/N)
(10/0/10/0/0,5/0/300/V/N)
.
.
.
(10/0/10/0/4,5/−a1/300/V/N)
(10/0/10/0/4,875/−a1/300/V/N)
(10/0/10/0/5/−a1/300/V/N)
(10/0/10/0/4,875/−a1/300/V/N)
(10/0/10/0/4,5/0/300/V/N)
.
.
.
このとき、各々の制御ベクトル16の第1、第3、および第5のベクトル要素17は、それぞれの軸駆動装置2〜4の目下の目標座標を設定しており、第2、第4、および第6の座標は目下の加速度を設定している。第7のベクトル要素17は駆動装置5の目標回転数n*をそのつど定義しており、すなわち、駆動装置5がオンになっているかオフになっているかも暗黙のうちに定義している。
最後から1つ前のベクトル要素17は、それ自体、機械1のセンサ素子19’についての目標状態ベクトルVである。したがって、制御装置6がセンサ素子19’を介して機械1の実際状態iを検出し、そのつどの制御ベクトル16のそのつどの目標状態ベクトルVと比較することが可能である。本来の制御ベクトル16、すなわち目標状態ベクトルVを除いたこの制御ベクトル16のベクトル素子17は、検出された実際状態iが目標状態ベクトルVと対応している場合に限り、制御装置6によって実行される。
このように、制御ベクトル16に目標状態ベクトルVが割り当てられているので、目標状態ベクトルVも制御ファイル11の構成要素である。
最後のベクトル要素17は非常停止遅延Nである。このベクトル要素はすべての制御ベクトル16について同じであってよい。あるいはこのベクトル要素は、それぞれの制御ベクトル16について固有であってもよい。このベクトル要素は、非常停止要求が出された場合に、機械1がどれくらいの速さで停止状態へ移行するかを表している。したがって、非常停止遅延Nが適切に設定されていれば、制御装置6は、軸軸駆動装置に非常停止要求が設定されたときでも、制御ベクトル16のシーケンスによって定義された軸駆動装置2〜4の整合性を維持することができる。つまり制御装置は、この場合でも軸駆動装置2〜4を適宜制御することができる。このとき非常停止要求は、別案として、利用者15または制御ファイル11によって、すなわち実際状態iが目標状態ベクトルVと一致していないときに、制御装置6に設定することもできる。
直線状ではない線について、例えば図6に示すような四分円弧について機能指令が設定されるときには、本発明のやり方と従来技術のやり方との相違がいっそう明らかとなる。
図6では、P1はxy平面における四分円の始点であり、P2が終点である。四分円弧の走行は所定の速度vで行われるものとする。そのための機能指令は、例えば次のようなものであり得る:
(K,M,P1,α,v)
このときKは、円弧の走行が行われるべきであることを意味している。Mは円Kの中心点を定義しており、P1は円Kにおける始点を定義しており、すなわちその半径を暗黙のうちに定義している。αは、どれだけの角度が走行されるべきかを表している。vは希望する移動速度である。
(K,M,P1,α,v)
このときKは、円弧の走行が行われるべきであることを意味している。Mは円Kの中心点を定義しており、P1は円Kにおける始点を定義しており、すなわちその半径を暗黙のうちに定義している。αは、どれだけの角度が走行されるべきかを表している。vは希望する移動速度である。
この機能指令を実行するために必要な時間が機能指令のパラメータに依存していること、特に、点MとP1によって定義される半径、通過されるべき角度α、および希望する移動速度vに依存していることは、ただちに容易にわかる。
そして、これに相当する制御ファイル11の対応する制御ベクトル16は、すべての中間位置ZP1,...,ZPnの座標とこれに対応する加速度とを定義する。このとき、サイクル時間δtが経過するたびに、次の中間点ZPiに到着する。つまり相応の制御ベクトル16は例えば次のようになる。
(P1x/a0x/P1y/a0y)
(ZP1x/a1x/ZPly/a1y)
(ZP2x/a2x/ZP2y/a2y)
.
.
.
(ZPnx/anx/Zpny/any)
(P2x/0/P2y/0)
(P1x/a0x/P1y/a0y)
(ZP1x/a1x/ZPly/a1y)
(ZP2x/a2x/ZP2y/a2y)
.
.
.
(ZPnx/anx/Zpny/any)
(P2x/0/P2y/0)
話をわかりやすくするため、上記においては軸駆動装置2および3についてのベクトル要素17だけを列挙している。それ以外のベクトル要素17は省略してある。
制御ベクトル16のシーケンスは、当然ながら適正に作成されていなくてはならない。そのために、図7に示すようにコンピュータ20が設けられている。このときコンピュータ20は、工作機械1を制御することができる制御装置として構成されるのではない。コンピュータは、例えば市販のリアルタイム能力のないPCであり、または、リアルタイム能力のないワークステーションであってよい。あるいはコンピュータは、すでに述べたように制御装置6に固定的に割り当てられていてもよく、特に制御装置6の構成要素であってもよいであろう。
コンピュータ20も特に大容量記憶装置21を有しており、例えばハードディスク21を有している。大容量記憶装置21には作成プログラム22が保存されている。このとき作成プログラム22は、図7に破線で図示しているように、作成プログラム22が機械に読み取れる形式で(のみ)記憶されたデータ媒体23を介して、コンピュータ20にあらかじめ供給されていてもよい。このような種類のデータ媒体23の一例は、やはりCD−ROM23である。あるいは作成プログラム22はそれ以外の方法で、例えば同じくコンピュータ・コンピュータ接続14を介して、コンピュータ20に供給されていてもよい。
コンピュータ20に設定された呼出しコマンドにより、作成プログラム22を呼び出すことができる。呼出しコマンドは、例えば利用者15’によってコンピュータ20に設定することができる。このとき利用者15’は工作機械1の利用者15と異なっていてよい。あるいは特に制御装置6から、またはその他の図示しないコンピュータから、コンピュータ・コンピュータ接続14を介して間接的な呼出しをすることも可能である。
作成プログラム22が呼び出されると、コンピュータ20は作成プログラム22を処理しながら、後で図8との関連で詳しく説明する制御ファイル11の作成方法を実行する。このとき制御ファイル11は、工作機械1およびその制御装置6との関連で上に説明したのと同一の制御ファイル11である。さらに、大容量記憶装置21に複数の作成プログラム22が保存されているときは、当然ながら、呼出しコマンドは選択コマンドに相当しており、コンピュータ20はこの選択コマンドを用いて、どの作成プログラム22を処理するかを決める。
図8に示すように、まずステップS6で、工作機械1により具体化されるべき加工作業がコンピュータ20に機能指令として設定される。機能指令は、図7に模式的に図示しているように、例えば個々の指令ステップ25を含むアプリケーションプログラム24の形態で、もしくはCAMファイル26の形態で、コンピュータ20に設定することができる。
制御ベクトル16のシーケンスおよびこれに伴う制御ファイル11を適正に作成できるようにするためには、当然ながら、工作機械1および制御装置6の完全な記述がコンピュータ20に既知となっていなくてはならない。例えば工作機械1の機械パラメータMPが、コンピュータ20に既知となっていなければならない。機械パラメータMPは、例えばどの軸が存在しているのか、どの軸がどの駆動装置2〜5により制御されるか、軸駆動装置2〜4はどのようなダイナミクスを有しているのか、軸および軸駆動装置2〜4はどれくらいの(場合により負荷依存的および/または状態依存的な)弾性を有しているのかといった内容を含むことができる。場合によっては、モデリングの一環として位置依存的な固有振動や、重力に起因する撓曲などをさらに考慮することさえ可能である。
工作機械1のモデリングのために、コンピュータ20の内部には、工作機械1をその機械パラメータMPとともに完全に記述する工作機械1のモデル27が実装されている。このときモデル27は変更不可能であってよく、すなわち、モデリングされるべき工作機械1の専用として作成されていてよい。しかしながら、モデル27はパラメータ化可能であるのが好ましい。この場合、機械パラメータMPはステップS7でコンピュータ20に設定される。コンピュータ20は、この場合、ステップS8で所定の機械パラメータMPに準じてモデル27をパラメータ化する。
そして、機能指令例えばアプリケーションプログラム24を用いて、および工作機械1とその制御装置6のモデル27を用いて、コンピュータ20はステップS9で、希望する制御ベクトル16のシーケンスを、センサ素子19’の目標状態ベクトルVを含めて算出する。コンピュータはこの制御ベクトル16のシーケンスをステップS10で制御ファイル11として保存する。すなわち、コンピュータ20は本来の制御ベクトル16に目標状態ベクトルVを割り当てて、これを本来の制御ベクトル16とともに制御ファイル11に保存する。
コンピュータ20は、制御ベクトル16のシーケンスを用いて、加工作業の予想される結果28も同時に算出するのが好ましい。例えばコンピュータ20は、加工された工作物の記述を含むデータセットを含む結果ファイル28を算出して保存する。このような種類の結果ファイルの作成に関する詳細は、本発明の出願日の時点ではまだ公開されていない本件出願人の先行する独国特許出願第10340403.1号に記載されている。この引用をもって、同出願の開示内容を本件出願にも取り入れる。
コンピュータ20は、予想される結果28だけを算出して保存することが可能である。しかしながら加工作業の目標結果28’、例えば工作物のCADファイル28’なども、コンピュータ20に供給されるのが好ましい。というのもその場合、コンピュータ20は、予想される結果28を目標結果28’と比較し、この比較を用いて、制御ベクトル16のシーケンスを(場合により反復的に)最適化することができるからである。例えばコンピュータ20は制御ベクトル16のダイナミクスを、所定の公差がまだちょうど守られるように調整することができる。このときコンピュータ20は、自動的に、または利用者のサポートのもとで、最適化を行うことができる。
すでに述べたとおり、制御ファイル11および制御ファイル11に含まれる制御ベクトル16は、形式と内容の点で、図1から図6との関連で上に説明した制御ファイル11および制御ベクトル16に相当している。すなわち、各々の制御ベクトル16は複数のベクトル要素17を有しており、各々のベクトル要素17は工作機械1の最大1つの駆動装置2〜5のために指定されている。このとき、工作機械1の各々の駆動装置2〜5について、各々の制御ベクトル16に少なくとも1つのベクトル要素17がある。直接連続する制御ベクトル16は、工作機械1の制御装置6により、事前設定された最小サイクル時間δt’の分だけ時間的にずらされて実行される。各時点について、工作機械1の各駆動装置2〜5の制御状態を、制御装置6により、当該駆動装置2〜5のために指定されたベクトル要素17を用いて規定することができる。ここのベクトル要素17の内容も、図1から図6との関連で上に説明した内容に対応している。したがって、特に制御ファイル11は、コンピュータ20により算出された非常停止遅延Nも含んでいる。
機能指令の設定と機械パラメータMPの設定は、いずれも原則として任意の方法で行うことができる。例えば特に、コンピュータ20への前者および後者の設定を、コンピュータ・コンピュータ接続14を介して行うことが可能である。同様に、保存されているファイル11,28をコンピュータ20から任意のやり方で出力することができる。特にこの場合、コンピュータ・コンピュータ接続14を介しての出力が同じく可能である。
コンピュータ20は、通常、工作機械1の駆動装置2〜5の制御を直接惹起するのではない。つまりコンピュータは、工作機械1を制御する制御装置6として構成されるのではないのが普通である。したがって、コンピュータ20が制御ベクトル16のシーケンスをその実行と時間的に密接に結びつけて算出する必要はない。
すでに述べたとおり、制御装置6は、図1〜図6との関連で上に説明した作動方法にのみ基づいて作動可能であるのが好ましい。つまり制御装置は、本発明による制御ファイル11が設定された場合に限り、適正に機能する。このような動作は制御装置6の基本モードに相当している。逆に制御装置は、機能指示を用いて必要な制御ベクトル16を自分で算出することはできない。
制御装置6のこのような構成にもかかわらず、工作機械1の手動制御、いわゆる寸動運転を可能にできるようにするために、制御装置6の付加モードでは制御ファイル11が実行されない。その代わりに、図9に示すように次の手順が行われる:
図9によれば、まずステップS11でコンピュータ20と制御装置6の間の接続が成立し、例えばコンピュータ・コンピュータ接続14が成立する。次いで、制御装置6の入力装置のキーが操作される。このキーの操作は、工作機械1の目下の状態を変更するための変更指令に相当している。この操作は制御装置6によりステップS12で検出される。
制御装置6はステップS13でこの変更指令を、工作機械1の目下の状態の完全な記述とともにコンピュータ20へと伝送する。次いで制御装置はステップS14で、コンピュータ20から別の制御ファイル11’が送られてくるまで待機する。この別の制御ファイル11’を制御装置はステップS15で受けとる。ステップS16で制御装置は、この別の制御ファイル11’に含まれている制御ベクトル16のシーケンスを1回実行する。このとき個別ケースにおいては、この別の制御ファイル11’はただ1つの制御ベクトル16を含んでいる。しかし通常、この制御ファイルは(制御ファイル11と同様に)複数の制御ベクトル16を含んでいる。次いで、制御装置はステップS17で、寸動運転を終わらせるべきかどうか検討する。終わらせるべきであれば寸動運転から離脱し、そうでなければステップS12へジャンプして戻る。
コンピュータ20の側では本質的に何も変わらない。これまで説明してきたやり方との唯一の相違点は、コンピュータ20に機能指令として目下の機械状態の記述と変更指令が設定されることであるある。このとき、工作機械1はそれ自体としてモデル27に基づきコンピュータに既知であるので、1つの制御ベクトル16ないし複数の制御ベクトル16の算出がコンピュータ20にとって可能である。
さらにこの場合、コンピュータ20は別の制御ファイル11’を、これがコンピュータにより作成されたものである限り、当然ながら制御装置6へ伝送する。しかし寸動運転のときでさえ(および通常運転のときにはもともと)、コンピュータ20は工作機械1を制御しない。
したがって、このような変形例によって、例えばセットアップのときや障害除去のときに必要となる寸動運転を具体化することができる。
このように本発明の利点は、基本的に、制御ベクトル16のシーケンスがコンピュータ20により事前に、すなわちその実行から切り離されて、算出されればよいという点にある。さらに、複数の同種の工作機械1が並行して使用されている場合でも、制御ファイル11の作成がただ1回しか必要ない。しかも、サイクル時間δtはコンピュータ20の計算能力に左右されるのではなく、制御ベクトル16のシーケンスを処理するときの制御装置6の性能にしか左右されない。
また、従来技術の数値制御の制御中枢に相当する作成プログラム22を中央から更新し、次いで、新しい制御ファイル11を作成することも可能であり、現場で制御装置6の動作プログラム10の変更を行う必要がない。というのも、新しい作成プログラム22を使って更新された制御ファイル11を作成し、制御装置6からアクセスできるようにするだけでよいからである。同じく制御装置6は、個々の駆動装置2〜5を整合させて作動させることができさえすればよい。位置目標値s*の下位レベルにある目標値I*,U*を設定しておけば、位置制御さえも不要にすることができる。
Claims (38)
- 少なくとも1つの軸駆動ユニット(2〜4)を備える機械(1)を制御するための制御装置(6)の制御ファイル(11)の作成方法において、
前記機械(1)によって具体化されるべき加工作業が機能指令としてコンピュータ(20)に設定され、
前記コンピュータ(20)は機能指令を用いて作成プログラム(22)を処理しながら制御ベクトル(16)のシーケンスを算出し、
各々の制御ベクトル(16)は複数のベクトル要素(17)を有しており、
各々のベクトル要素(17)は前記機械(1)の最大1つの軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されており、
各々の制御ベクトル(16)は前記機械(1)の各軸駆動ユニット(2〜4)について少なくとも1つのベクトル要素(17)を有しており、
前記軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されたベクトル要素(17)は少なくとも1つの位置決め目標値(s*)を含んでおり、
直接連続する制御ベクトル(16)は前記制御装置(6)により所定の最小サイクル時間(δt’)の分だけ時間的にずらされて実行され、
前記コンピュータ(20)は算出された制御ベクトル(16)のシーケンスを制御ファイル(11,11’)として記憶しておき、
各時点について前記機械(1)の各軸駆動ユニット(2〜4)の制御状態を前記制御装置(6)により当該軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されたベクトル要素(17)を用いて規定可能である作成方法。 - 前記コンピュータ(20)は制御ベクトル(16)のシーケンスをその実行とは切り離して算出することを特徴とする、請求項1に記載の作成方法。
- 機能指令は目下の機械状態の記述の形態および変更指令の形態で前記コンピュータ(20)に設定され、前記制御ファイル(11’)は(請求項1とは異なり)少なくとも1つの制御ベクトル(16)しか有していないことを特徴とする、請求項2に記載の作成方法。
- 機能指令は指令ステップ(25)を含むアプリケーションプログラム(24)の形態で、例えばCAMファイル(26)の形態で前記コンピュータ(20)に設定されることを特徴とする、請求項1または2に記載の作成方法。
- 前記コンピュータ(20)は制御ベクトル(16)のシーケンスをパラメータ化可能な前記機械(1)のモデル(27)を用いて算出し、前記コンピュータ(20)には機械パラメータ(MP)が設定され、これを用いて前記コンピュータ(20)が前記モデル(27)をパラメータ化することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記コンピュータ(20)に選択コマンドが設定され、前記コンピュータ(20)は前記選択コマンドに依存して、複数の作成プログラム(22)のうちどれを実行するかを決定することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記コンピュータ(20)に対する設定はコンピュータ・コンピュータ接続(14)を介して、例えばインターネットやLANを介して行われることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記コンピュータ(20)は制御ベクトル(16)のシーケンスを用いて加工作業の予想される結果(28)、例えば加工された工作物を記述するデータセットを算出し、結果ファイル(28)として保存しておくことを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記コンピュータ(20)に加工作業の目標結果(28’)が供給され、例えばCADファイル(28’)が供給され、前記コンピュータ(20)は予想される結果(28)と前記目標結果(28’)との比較によって自動的に、または利用者のサポートのもとで制御ベクトル(16)のシーケンスを最適化することを特徴とする、請求項8に記載の作成方法。
- 保存された前記ファイル(11,11’,28)は前記コンピュータ(20)によりコンピュータ・コンピュータ接続(14)を介して、例えばインターネットやLANを介して出力されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記位置決め目標値(s*)は位置目標値(s*)であり、または位置目標値(s*)の下位レベルにある目標値(I*,U*)であり、例えば電流目標値や電圧目標値(I*,U*)であることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されたベクトル要素(17)は少なくとも1つの補足値(e)も含んでおり、例えば前記位置決め目標値(s*)の時間微分を含んでいることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 制御ベクトル(16)は前記機械(1)の軸駆動ユニットではない少なくとも1つの別の駆動ユニット(5)について、当該別の駆動ユニット(5)の少なくとも1つのオン/オフ状態を規定するベクトル要素(17)を有していることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記別の駆動ユニット(5)のために指定されたベクトル要素(17)は連続的に調整可能な量(n)の目標値(n*)、例えば回転数目標値(n*)を含んでいることを特徴とする、請求項13に記載の作成方法。
- 前記機械(1)は少なくとも2つの軸駆動ユニット(2〜4)を有しており、前記コンピュータ(20)は(場合により制御ベクトル依存的な)非常停止遅延(N)も算出して前記制御ファイル(11)に保存することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記コンピュータ(20)は制御ベクトル(16)とともに前記機械(1)のセンサ素子(19’)の目標状態ベクトル(V)も算出して制御ベクトル(16)に割り当て、前記コンピュータ(20)は前記目標状態ベクトル(V)を制御ベクトル(16)とともに前記制御ファイル(11,11’)に保存することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法。
- 前記請求項のいずれか一項に記載の作成方法を実施するために、データ媒体に記憶された作成プログラム(22)を備えているデータ媒体。
- 請求項1から16のいずれか一項に記載の作成方法を実施するためのコンピュータにおいて、大容量記憶装置(21)を有しており、前記大容量記憶装置には作成プログラム(22)が保存されており、それにより、前記作成プログラム(22)が呼び出されると前記コンピュータにより請求項1から16のいずれか一項に記載の作成方法が実施されるようになっているコンピュータ。
- 前記コンピュータは前記機械(1)を制御する制御装置(6)としては構成されていないことを特徴とする、請求項18に記載のコンピュータ。
- 請求項1から16のいずれか一項に記載の作成方法に基づいて作成された、データ媒体に記憶された制御ファイル(11)を備えているデータ媒体。
- 少なくとも1つの軸駆動ユニット(2〜4)を備える機械(1)の制御装置(6)の作動方法において、
前記制御装置(6)は動作プログラム(10)を処理しながら制御ファイル(11)を呼び出し、前記制御ファイル(11)に記憶されている制御ベクトル(16)のシーケンスを実行し、
各々の制御ベクトル(16)は複数のベクトル要素(17)を有しており、
各々のベクトル要素(17)は前記機械(1)の最大1つの軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されており、
各々の制御ベクトル(16)は前記機械(1)の各軸駆動ユニット(2〜4)について少なくとも1つのベクトル要素(17)を有しており、
前記軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されたベクトル要素(17)は少なくとも1つの位置決め目標値(s*)を含んでおり、
前記制御装置(6)は各時点について前記機械(1)の各軸駆動ユニット(2〜4)の制御状態を当該軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されたベクトル要素(17)を用いて規定し、それに応じて当該軸駆動ユニット(2〜4)を制御し、
前記制御装置(6)は直接連続する制御ベクトル(16)を所定のサイクル時間(δt)の分だけ時間的にずらして実行する作動方法。 - 前記制御ファイル(11)はコンピュータ・コンピュータ接続(14)を介して、例えばインターネットやLANを介して、またはデータ媒体(13)を介して前記制御装置(6)に供給されることを特徴とする、請求項21に記載の作動方法。
- 前記位置決め目標値(s*)は位置目標値(s*)であり、または位置目標値(s*)の下位レベルにある目標値(I*,U*)であり、例えば電流目標値や電圧目標値(I*,U*)であることを特徴とする、請求項21または22に記載の作動方法。
- 前記軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されたベクトル要素(17)は少なくとも1つの補足値(e)も含んでおり、例えば前記位置決め目標値(s*)の時間微分を含んでいることを特徴とする、請求項23に記載の作動方法。
- 制御ベクトル(16)は前記機械(1)の軸駆動ユニットではない少なくとも1つの別の駆動ユニット(5)について、当該別の駆動ユニット(5)の少なくとも1つのオン/オフ状態を規定するベクトル要素(17)を有していることを特徴とする、請求項21から24のいずれか一項に記載の作動方法。
- 前記別の駆動ユニット(5)のために指定されたベクトル要素(17)は連続的に調整可能な量(n)の目標値(n*)、例えば回転数目標値(n*)を含んでいることを特徴とする、請求項25に記載の作動方法。
- 前記作動方法は前記制御装置(6)の基本モードのときにのみ実行され、前記制御装置(6)は付加モードのときには前記制御ファイル(11)に記憶されている制御ベクトル(16)のシーケンスを実行せず、その代わりに目下の機械状態の記述と変更指令とを前記コンピュータ(20)に送り、それから前記制御装置(6)は別の制御ファイル(11’)が前記コンピュータ(20)から送られてくるまで待機し、前記制御装置(6)は最終的に前記別の制御ファイル(11’)に含まれている制御ベクトル(16)のシーケンスを1回実行することを特徴とする、請求項21から26のいずれか一項に記載の作動方法。
- 前記制御装置(6)はコンピュータ・コンピュータ接続(14)を介して、例えばインターネットやLANを介して前記コンピュータ(20)と通信することを特徴とする、請求項27に記載の作動方法。
- 前記制御装置(6)のサイクル時間(δt)は利用者(15)によってインタラクティブに設定されることを特徴とする、請求項21から28のいずれか一項に記載の作動方法。
- 利用者(15)は前記サイクル時間(δt)を無限にセットすることができることを特徴とする、請求項29に記載の作動方法。
- 前記制御装置(6)はセンサ素子(19’)を介して前記機械(1)の実際状態(i)を検出し、検出された前記機械(1)の実際状態がそれぞれの制御ベクトル(16)に付属する目標状態ベクトル(V)と対応している場合にのみ、それぞれの制御ベクトル(16)を実行することを特徴とする、請求項21から30のいずれか一項に記載の作動方法。
- 前記目標状態ベクトル(V)は前記制御ファイル(11)の構成要素であることを特徴とする、請求項31に記載の作動方法。
- 前記機械(1)は少なくとも2つの軸駆動ユニット(2〜4)を有しており、前記制御装置(6)には例えば前記制御ファイル(11)または利用者(15)によって非常停止遅延(N)が設定され、前記制御装置(6)は非常停止要求が出された場合に、制御ベクトル(16)のシーケンスによって定義される前記軸駆動ユニット(2〜4)の整合性が維持されるように前記軸駆動ユニット(2〜4)を制御することを特徴とする、請求項21から32のいずれか一項に記載の作動方法。
- 前記制御装置(6)は各時点について前記軸駆動ユニット(2〜4)の制御状態を、それぞれの前記軸駆動ユニット(2〜4)のために指定されたベクトル要素(17)を用いて、加算または乗算により修正値(δ2からδ4)を考慮しながら規定することを特徴とする、請求項21から33のいずれか一項に記載の作動方法。
- 請求項21から34のいずれか一項に記載の作動方法を実施するためにデータ媒体に記憶された動作プログラム(10)を備えているデータ媒体。
- 少なくとも1つの軸駆動ユニット(2〜4)を備える機械(1)を制御するための制御装置において、大容量記憶装置(9)を有しており、前記大容量記憶装置には動作プログラム(10)が保存されており、それにより、前記動作プログラム(10)が呼び出されると前記制御装置により請求項21から34のいずれか一項に記載の作動方法が実施されるようになっている制御装置。
- 前記制御装置は請求項21から34のいずれか一項に記載の作動方法だけに基づいて作動可能であることを特徴とする、請求項36に記載の制御装置。
- 少なくとも1つの軸駆動ユニット(2〜4)を備える機械、特に工作機械において、請求項36または37に記載の制御装置(6)を有していることを特徴とする機械。
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