JP2007530048A - 標的ポリヌクレオチドを検出するためのコード化反応およびデコード反応 - Google Patents

標的ポリヌクレオチドを検出するためのコード化反応およびデコード反応 Download PDF

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Abstract

本発明は、コード化反応およびデコード反応を使用して少なくとも1つのサンプルにおける標的ポリヌクレオチド配列の存在または非存在を検出(または定量)するための方法、試薬およびキットに関する。特定の標的ポリヌクレオチドがサンプルに存在するとき、アドレス可能なプライマー部分を含む反応生成物がコード化反応において形成される。少なくとも1つの標識および少なくとも1つのアドレスプライマーがデコード増幅反応において用いられ、それにより、配列が存在するか、または非存在であるかに依存して、検出可能なシグナル値を提供する。いくつかの実施形態において、ユニバーサルな塩基と、プローブの縮小されたライブラリーとを、標的ポリヌクレオチドの非常に多重化された分析のために用いることができる。

Description

(関連出願への相互参照)
本出願は、合衆国法典第35巻第119条(e)のもと以下の出願からの優先権の利益を主張する:Chenらの米国仮特許出願第60/556,157号および第60/630,681号、Andersenらの米国仮特許出願第60/556,224号、Livakらの米国仮特許出願60/556,162号、およびLaoらの米国仮特許出願第60/556,163号(これらは全て2004年3月24日に出願され、これらの全ては、本明細書によって明白に参考として援用される)。本出願は、Chenらの関連する米国特許出願「Encoding and Decoding Reactions for Determining Target Molecules」と同時出願される(この全ては、明白に参考として援用される)。
(分野)
本発明の教示は、一般には、標的ポリヌクレオチド配列を検出するための方法、キットおよび組成物に関する。より具体的には、本発明の教示は、標的ポリヌクレオチド配列を検出するための方法、キットおよび組成物を含むコード化反応およびデコード反応に関する。
(背景)
1つまたは複数の標的配列を含有するサンプルにおける1つまたは複数の標的ポリヌクレオチドの存在または非存在(または量)の検出が広く行われている。例えば、ガンおよび多くの感染性疾患(例えば、AIDSおよび肝炎など)の検出では、生物学的サンプルを診断のための核酸配列の存在または非存在についてスクリーニングすることが日常的に含まれる。また、核酸配列の存在または非存在を検出することが、法医学的科学、親子鑑定、遺伝子カウンセリングおよび臓器移植においてしばしば使用される。
生物の遺伝子構成は、その生物のゲノムに含有される遺伝子によって決定される。遺伝子は、タンパク質を作るために必要とされる情報をコードする長い鎖、すなわち、デオキシリボ核酸(DNA)のポリマーから構成される。生物の性質、能力および形質は、多くの場合、その生物によって産生されているか、または、産生されていないタンパク質のタイプおよび量に関連づけられる。
タンパク質は遺伝子から下記のように産生され得る。最初に、タンパク質(例えば、タンパク質「X」)をコードする遺伝子のDNAを表す情報が、「転写」として知られているプロセスによってリボ核酸(RNA)に変換される。転写の間、遺伝子の一本鎖になった相補的なRNAコピーが作製される。次に、このRNAコピー(これはタンパク質XのメッセンジャーRNA(mRNA)と呼ばれる)が、タンパク質Xを作製するための細胞の生化学的装置によって使用される(「翻訳」と称されるプロセス)。基本的には、細胞のタンパク質製造装置がmRNAに結合し、そのRNAコードを「読み取り」、それをタンパク質Xのアミノ酸配列に「翻訳」する。まとめると、DNAが、mRNAを作製するために転写され、そのmRNAが、タンパク質を作製するために翻訳される。
細胞によって産生されるタンパク質Xの量は、多くの場合、細胞内に存在するタンパク質XのmRNAの量に大きく依存している。細胞内におけるタンパク質XのmRNAの量は、少なくとも部分的には、遺伝子Xが発現される程度に起因する。特定の遺伝子または遺伝子改変体が存在するかどうか、そして、もしそうであるならば、どのくらいのコピーが存在するかは、生物に対する著しい影響を有し得る。特定の遺伝子または遺伝子改変体が発現されるかどうか、そして、もしそうであるならば、どのようなレベルに発現されるかは、その生物に対する著しい影響を有し得る。
(要旨)
本発明の教示のいくつかの実施形態により、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列を検出するための方法が提供され、この方法は、
サンプルと、少なくとも1つの第1のプローブおよび少なくとも1つの第2のプローブを含む第1の反応容器を提供する工程であって、この場合、少なくとも1つの第1のプローブは、標的特異的部分および順方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、少なくとも1つの第2のプローブは、標的特異的部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分を含む、工程;
コード化反応を行って、それにより、順方向のアドレス可能なプライマー部分と、標的特異的部分と、逆方向のアドレス可能なプライマー部分とを含む少なくとも1つのコード化反応生成物を形成する工程であって、それによって、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の正体が第1のプローブおよび第2のプローブによりコード化される、工程;
少なくとも1つの順方向アドレスプライマーと、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーと、標識とを含む少なくとも1つの第2の反応容器を提供する工程;
少なくとも1つのコード化反応生成物のアリコートを少なくとも1つの第2の反応容器に加え、それにより、少なくとも1つの第1のデコード増幅反応物を形成する工程;
デコード増幅反応を少なくとも1つの第2の反応容器において行う工程であって、この場合、少なくとも1つの順方向アドレスプライマーが、コード化反応の間に少なくとも1つのコード化反応生成物に取り込まれた少なくとも1つの順方向のアドレス可能なプライマー部分の相補体にハイブリダイズし、そして少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーが、コード化反応の間に少なくとも1つのコード化反応生成物に取り込まれた少なくとも1つの逆方向のアドレス可能なプライマー部分にハイブリダイズし、少なくとも1つのコード化反応生成物の増幅により、標識からのシグナルが生じる、工程;
標識からのシグナルの存在および量に基づいて少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを検出する工程
を包含する。
本発明の教示のいくつかの実施形態により、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列を検出するための方法が提供され、この方法は、
サンプルと、少なくとも1つの第1のプローブと、少なくとも第2のプローブとを含む第1の反応容器を提供する工程であって、この場合、少なくとも1つの第1のプローブは、標的特異的部分および順方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、少なくとも1つの第2のプローブは、標的特異的部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、少なくとも1つのプローブが、同定部分をさらに含む、工程;
コード化反応を行って、それにより、少なくとも1つのコード化反応生成物を含むコード化生成物混合物を形成する工程であって、この場合、少なくとも1つのコード化反応生成物は、順方向のアドレス可能なプライマー部分と、同定部分と、標的特異的部分と、逆方向のアドレス可能なプライマー部分とを含み、それによって、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の正体が第1のプローブおよび第2のプローブによりコード化される、工程;
少なくとも1つの順方向アドレスプライマーと、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーと、少なくとも1つの標識化プローブとを含む少なくとも1つの第2の反応容器を提供する工程であって、この場合、少なくとも1つの標識化プローブは、少なくとも1つのコード化反応生成物の同定部分に対して相補的であるか、または、少なくとも1つのコード化反応生成物の同定部分の相補体に対して相補的である、工程;
コード化反応生成物混合物のアリコートを少なくとも1つの第2の反応容器に加え、それにより、少なくとも1つの第1のデコード増幅反応液を形成する工程;
デコード増幅反応を少なくとも1つの第2の反応容器において行う工程であって、この場合、少なくとも1つの順方向アドレスプライマーが、コード化反応の間に少なくとも1つのコード化反応生成物に取り込まれた少なくとも1つの順方向のアドレス可能なプライマー部分の相補体にハイブリダイズし、そして少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーが、コード化反応の間に少なくとも1つのコード化反応生成物に取り込まれた少なくとも1つの逆方向のアドレス可能なプライマー部分にハイブリダイズし、少なくとも1つのコード化反応生成物の増幅により、少なくとも1つの標識化プローブからのシグナルが生じる、工程;
少なくとも1つの標識化プローブからのシグナルの存在および量に基づいて少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを検出する工程
を包含する。
本発明の教示のいくつかの実施形態により、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列を少なくとも2つのサンプルから検出するための方法が提供され、この方法は、
第1の反応容器1および第1の反応容器2を提供する工程、
この場合、第1の反応容器1は、第1のサンプルと、少なくとも1つの第1のプローブと、少なくとも1つの第2のプローブとを含み、この場合、少なくとも1つの第1のプローブは、標的特異的部分および順方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、少なくとも1つの第2のプローブは、標的特異的部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、少なくとも1つのプローブは第1の同定部分をさらに含み、
第1の反応容器2は、第2のサンプルと、少なくとも1つの第1のプローブと、少なくとも1つの第2のプローブを含み、この場合、少なくとも1つの第1のプローブは、標的特異的部分および順方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、少なくとも1つの第2のプローブは、標的特異的部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、少なくとも1つのプローブは第2の同定部分をさらに含む、工程;
第1のコード化反応を第1の反応容器1において行い、それにより、少なくとも1つの第1のコード化反応生成物を含む第1のコード化反応生成物混合物を形成する工程であって、この場合、少なくとも1つの第1のコード化反応生成物は、順方向のアドレス可能なプライマー部分と、同定部分と、標的特異的部分と、逆方向のアドレス可能なプライマー部分とを含み、それによって、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の正体が順方向のアドレス可能なプライマー部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分によりコード化され、そして、それによって第1のコード化反応におけるサンプルの正体が第1の同定部分によってコード化される、工程;
第2のコード化反応を第1の反応容器2において行い、それにより、少なくとも1つの第2のコード化反応生成物を含む第2のコード化反応生成物混合物を形成する工程であって、この場合、少なくとも1つの第2のコード化反応生成物は、順方向のアドレス可能なプライマー部分と、同定部分と、標的特異的部分と、逆方向のアドレス可能なプライマー部分とを含み、それによって、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の正体が順方向のアドレス可能なプライマー部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分によりコード化され、そして、それによって第2のコード化反応におけるサンプルの正体が第2の同定部分によってコード化される、工程;
第1の反応容器1からの第1のコード化反応生成物混合物を第1の反応容器2からの第2のコード化反応生成物混合物と合わせ、それにより、コード化反応生成物混合物を形成する工程;
少なくとも1つの第2の反応容器1および第2の反応容器2を提供する工程であって、
この場合、第2の反応容器1は、少なくとも1つの順方向アドレスプライマーと、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーと、少なくとも第1の標識化プローブ1と、少なくとも第2の標識化プローブ1とを含み、第1の標識化プローブ1が、第1の反応容器1からの少なくとも1つのコード化反応生成物の第1の同定部分に対して相補的であるか、または、第1の反応容器1からの少なくとも1つのコード化反応生成物の第1の同定部分の相補体に対して相補的であり、そして第2の標識化プローブ1が、第1の反応容器2からの少なくとも1つのコード化反応生成物の第2の同定部分に対して相補的であるか、または、第1の反応容器2からの少なくとも1つのコード化反応生成物の第2の同定部分の相補体に対して相補的であり、
第2の反応容器2は、少なくとも1つの順方向アドレスプライマーと、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーと、少なくとも第1の標識化プローブ1と、少なくとも1つの第2の標識化プローブ1を含み、第1の標識化プローブ1が、第1の反応容器1からの少なくとも1つのコード化反応生成物の第1の同定部分に対して相補的であるか、または、第1の反応容器1からの少なくとも1つのコード化反応生成物の第1の同定部分の相補体に対して相補的であり、そして第2の標識化プローブ1が、第1の反応容器2からの少なくとも1つのコード化反応生成物の第2の同定部分に対して相補的であるか、または、第1の反応容器2からの少なくとも1つのコード化反応生成物の第2の同定部分の相補体に対して相補的である、工程;
コード化反応生成物混合物のアリコートを少なくとも1つの第2の反応容器1に加え、それにより、第1のデコード増幅反応物を第2の反応容器1において形成する工程;
第1のデコード増幅反応を第2の反応容器1において行う工程であって、
この場合、第1のデコード増幅反応物は、第1のコード化反応および第2のコード化反応の間に少なくとも1つのコード化反応生成物に導入された少なくとも1つの順方向のアドレス可能なプライマー部分の相補体にハイブリダイズし得る少なくとも1つの異なった順方向アドレスプライマーを含み、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーが、第1のコード化反応および第2のコード化反応の間に少なくとも1つのコード化反応生成物に導入された少なくとも1つの逆方向のアドレス可能なプライマー部分にハイブリダイズし、コード化反応生成物が第1のコード化反応に由来する場合、少なくとも1つのコード化反応生成物の増幅は第1の標識化プローブ1からのシグナルを生じさせ、コード化反応生成物が第2のコード化反応に由来する場合、少なくとも1つのコード化反応生成物の増幅は第2の標識化プローブ1からのシグナルを生じさせる、工程;
少なくとも2つのサンプルにおける少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを、第1のデコード反応における第1の標識化プローブ1および第2の標識化プローブ1からのシグナルの存在および量に基づいて検出および定量する工程;
コード化反応生成物混合物のアリコートを少なくとも1つの第2の反応容器2に加え、それにより、第2のデコード増幅反応物を第2の反応容器2において形成する工程;
第2のデコード増幅反応を第2の反応容器2において行う工程、
この場合、第2のデコード増幅反応物は、第1のコード化反応および第2のコード化反応の間に少なくとも1つのコード化反応生成物に導入された少なくとも1つの順方向のアドレス可能なプライマー部分の相補体にハイブリダイズし得る少なくとも1つの異なった順方向アドレスプライマーを含み、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーが、第1のコード化反応および第2のコード化反応の間に少なくとも1つのコード化反応生成物に導入された少なくとも1つの逆方向のアドレス可能なプライマー部分にハイブリダイズし、コード化反応生成物が第1のコード化反応に由来する場合、少なくとも1つのコード化反応生成物の増幅は第1の標識化プローブ1からのシグナルを生じさせ、コード化反応生成物が第2のコード化反応に由来する場合、少なくとも1つのコード化反応生成物の増幅は第2の標識化プローブ1からのシグナルを生じさせる、工程;
少なくとも2つのサンプルにおける少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを、第1のデコード反応における第1の標識化プローブ1および第2の標識化プローブ1からのシグナルの存在および量に基づいて検出および定量する工程
を包含する。
少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列を少なくとも2つのサンプルから検出するための方法であって、この方法は、
少なくとも1つの第1の反応容器1および第1の反応容器2を提供する工程であって、
この場合、第1の反応容器1は、第1のサンプルと、少なくとも1つの第1のプローブと、少なくとも1つの第2のプローブとを含み、この場合、少なくとも1つの第1のプローブは、6merの標的特異的部分と、ユニバーサル塩基(universal base)が8−アザ−7−デアザアデニンである4merのユニバーサル塩基部分と、同定部分と、ユニバーサルな順方向プライマー部分とを含み、少なくとも1つの第2のプローブは、6merの標的特異的部分と、ユニバーサル塩基が8−アザ−7−デアザアデニンである4merユニバーサルな塩基部分と、逆方向のアドレス可能なプライマー部分と、ユニバーサルな逆方向プライマー部分とを含み、
第1の反応容器2は、第2のサンプルと、少なくとも1つの第1のプローブと、少なくとも1つの第2のプローブとを含み、この場合、少なくとも1つの第1のプローブは、6merの標的特異的部分と、ユニバーサル塩基が8−アザ−7−デアザアデニンである4merのユニバーサル塩基部分と、同定部分と、ユニバーサルな順方向プライマー部分とを含み、少なくとも1つの第2のプローブは、6merの標的特異的部分と、ユニバーサル塩基が8−アザ−7−デアザアデニンである4merのユニバーサルな塩基部分と、逆方向のアドレス可能なプライマー部分と、ユニバーサルな逆方向プライマー部分とを含む、工程;
第1のコード化ライゲーション反応を第1の反応容器1において行い、それにより、少なくとも1つの第1のコード化ライゲーション反応生成物を含む第1のコード化ライゲーション反応生成物混合物を形成する工程であって、この場合、少なくとも1つの第1のコード化ライゲーション反応生成物は、ユニバーサルな順方向プライマー部分と、同定部分と、第1のプローブのユニバーサル塩基部分と、標的特異的部分と、第2のプローブのユニバーサル塩基部分と、逆方向のアドレス可能なプライマー部分と、ユニバーサルな逆方向プライマー部分とを含み、それによって、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の正体が少なくとも部分的には逆方向のアドレス可能なプライマー部分によりコード化され、そして第1のコード化ライゲーション反応におけるサンプルの正体が第1の同定部分によってコード化される、工程;
第2のコード化ライゲーション反応を第1の反応容器2において行い、それにより、少なくとも1つの第2のコード化ライゲーション反応生成物を含む第2のコード化ライゲーション反応生成物混合物を形成する工程であって、この場合、少なくとも1つの第2のコード化ライゲーション反応生成物は、ユニバーサルな順方向プライマー部分と、同定部分と、ユニバーサル塩基部分と、標的特異的部分と、第2のプローブのユニバーサル塩基部分と、逆方向のアドレス可能なプライマー部分と、ユニバーサルな逆方向プライマー部分とを含み、それによって、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の正体が少なくとも部分的には逆方向のアドレス可能なプライマー部分によりコード化され、そして、それによって第2のコード化ライゲーション反応におけるサンプルの正体が第2の同定部分によってコード化される、工程;
第1の反応容器1からの第1のコード化ライゲーション反応生成物混合物を第1の反応容器2からの第2のコード化ライゲーション反応生成物混合物と合わせ、それにより、コード化ライゲーション反応生成物混合物を形成する工程;
ユニバーサルな順方向プライマーおよびユニバーサルな逆方向プライマーを含むユニバーサルPCR増幅を、少なくとも1つの第1の反応容器において、または、必要に応じて、異なる反応容器において行う工程;
少なくとも1つの第2の反応容器1および第2の反応容器2を提供する工程であって、
この場合、第2の反応容器1は、少なくとも1つのユニバーサルな順方向プライマーと、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーと、少なくとも1つの第1の標識化プローブ1と少なくとも1つの第2の標識化プローブ1とを含み、第1の標識化プローブ1が、第1の反応容器1からの少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の第1の同定部分に対して相補的であるか、または、第1の反応容器1からの少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の第1の同定部分の相補体に対して相補的であり、そして第2の標識化プローブ1が、第1の反応容器2からの少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の第2の同定部分に対して相補的であるか、または、第1の反応容器2からの少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の第2の同定部分の相補体に対して相補的であり、
第2の反応容器2は、少なくとも1つのユニバーサルな順方向プライマーと、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーと、少なくとも1つの第1の標識化プローブ1と、少なくとも1つの第2の標識化プローブ1とを含み、第1の標識化プローブ1が、第1の反応容器1からの少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の第1の同定部分に対して相補的であるか、または、第1の反応容器1からの少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の第1の同定部分の相補体に対して相補的であり、そして第2の標識化プローブ1が、第1の反応容器2からの少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の第2の同定部分に対して相補的であるか、または、第1の反応容器2からの少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の第2の同定部分の相補体に対して相補的である、工程;
コード化ライゲーション反応生成物混合物のアリコートを少なくとも1つの第2の反応容器1に加え、それにより、第1のデコード増幅反応物を第2の反応容器1において形成する工程;
第1のデコード増幅反応を第2の反応容器1において行う工程であって、
この場合、第1のデコード増幅反応物は、第1のコード化ライゲーション反応および第2のコード化ライゲーション反応の間に少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物に導入された少なくとも1つのユニバーサルな順方向プライマー部分の相補体にハイブリダイズし得る少なくとも1つのユニバーサルな順方向プライマーを含み、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーが、第1のコード化ライゲーション反応および第2のコード化ライゲーション反応の間に少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物に導入された少なくとも1つの逆方向のアドレス可能なプライマー部分にハイブリダズし、コード化ライゲーション反応生成物が第1のコード化ライゲーション反応に由来する場合、少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の増幅は第1の標識化プローブ1からのシグナルを生じさせ、コード化ライゲーション反応生成物が第2のコード化反応に由来する場合、少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の増幅は第2の標識化プローブ1からのシグナルを生じさせる、工程;
少なくとも2つのサンプルにおける少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを、第1のデコード反応における第1の標識化プローブ1および第2の標識化プローブ1からのシグナルの存在および量に基づいて検出および定量する工程;
コード化ライゲーション反応生成物混合物のアリコートを少なくとも1つの第2の反応容器2に加え、それにより、第2のデコード増幅反応物を第2の反応容器2において形成する工程;
第2のデコード増幅反応を第2の反応容器2において行う工程であって、
この場合、第2のデコード増幅反応物は、第1のコード化ライゲーション反応および第2のコード化ライゲーション反応の間に少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物に導入された少なくとも1つのユニバーサルな順方向プライマー部分の相補体にハイブリダイズし得る少なくとも1つのユニバーサルな順方向プライマーを含み、少なくとも1つの逆方向アドレスプライマーが、第1のコード化ライゲーション反応および第2のコード化ライゲーション反応の間に少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物に導入された少なくとも1つの逆方向のアドレス可能なプライマー部分にハイブリダイズし、コード化ライゲーション反応生成物が第1のコード化ライゲーション反応に由来する場合、少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の増幅は第1の標識化プローブ1からのシグナルを生じさせ、コード化ライゲーション反応生成物が第2のコード化反応に由来する場合、少なくとも1つのコード化ライゲーション反応生成物の増幅は第2の標識化プローブ1からのシグナルを生じさせる、工程;
少なくとも2つのサンプルにおける少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを、第1のデコード反応における第1の標識化プローブ1および第2の標識化プローブ1からのシグナルの存在および量に基づいて検出および定量する工程
を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明の教示は、プローブ組と、乾燥させたプライマーおよび必要に応じて少なくとも1つの標識化プローブを有する固体支持体と、マスターミックスとを含む、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列を検出するためのキットを提供する。
いくつかの実施形態において、本発明の教示は、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを少なくとも1つのサンプルにおいて検出するための方法を提供し、この方法は、
少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを調べるための少なくとも1つの工程;
少なくとも1つのライゲーション生成物を生じさせるための少なくとも1つの工程;および
少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを検出するための少なくとも1つの工程
を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明の教示は、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを少なくとも1つのサンプルにおいて検出するための方法を提供し、この方法は、
少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを調べるための少なくとも1つの工程;
少なくとも1つのライゲーション生成物を生じさせるための少なくとも1つの工程;
少なくとも1つの増幅されたライゲーション生成物を生じさせるための少なくとも1つの工程;および
少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを検出するための少なくとも1つの工程
を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明の教示は、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを少なくとも1つのサンプルにおいて検出するための方法を提供し、この方法は、
少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを調べるための少なくとも1つの工程;
少なくとも1つのライゲーション生成物を生じさせるための少なくとも1つの工程;
取り込まれていない反応成分を除くための少なくとも1つの工程;および
少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを検出するための少なくとも1つの工程
を包含する。
いくつかの実施形態において、本発明の教示は、ライゲーションのための少なくとも1つの手段、増幅するための少なくとも1つの手段、除去するための少なくとも1つの手段、またはこれらの組合せを含む、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを検出するためのキットを提供する。
当業者は、下記に記載される図面が例示目的のためだけであることを理解する。図面は、いかなる点でも、本発明の教示の範囲を限定することが意図されない。
(例示的な実施形態の説明)
本明細書中で使用される節の見出しは構成上の目的のためだけであり、記載された主題を限定するとして決して解釈されるべきではない。特許、特許出願、論文、書籍、学術論文およびインターネットウェブページ(これらに限定されない)を含む本明細書において引用されるすべての文献および類似する資料は、明示的に、すべての目的のためにその全体が参考として援用される。
前記の一般的な記載および下記の詳細な記載はともに単に例示および説明に過ぎず、本発明の教示の限定でないことが理解されなければならない。本出願において、単数形の使用は、別途具体的に言及されない限り、複数を包含する。例えば、「プローブ」は、2つ以上のプローブが存在し得ることを意味する。また、「または」の使用は、別途言及されない限り、「および/または」を意味する。同様に、「含む(comprise、comprises、comprising)」および「包含する(含む)(include、includes、including)」は、限定であることは意図されない。
(1.定義)
本明細書中で使用される場合、本発明の教示の「プローブ」、「プライマー」、「標的」、「オリゴヌクレオチド」、「ポリヌクレオチド」、「核酸塩基配列」および「オリゴマー」は、少なくとも1つのリボヌクレオチド、デオキシヌクレオチド、改変リボヌクレオチド、改変デオキシリボヌクレオチド、改変されたリン酸−糖骨格のオリゴヌクレオチド、ヌクレオチドアナログ、および、これらの組合せから構成され得、そして、適切な場合、一本鎖であっても、二本鎖であってもよく、または二本鎖配列および一本鎖配列の両方の部分を含有してもよい。いくつかのより詳細かつ非限定的な定義が下記に提供される。
本明細書中で使用される用語「ヌクレオチド」は、下記で定義される下記の用語を一般に包含する:ヌクレオチド塩基、ヌクレオシド、ヌクレオチドアナログおよびユニバーサルヌクレオチド。
本明細書中で使用される用語「ヌクレオチド塩基」は、置換または非置換の親芳香族環をいう。いくつかの実施形態において、上記芳香族環は、少なくとも1つの窒素原子を含有する。いくつかの実施形態において、ヌクレオチド塩基は、適切に相補的なヌクレオチド塩基とのワトソン・クリック型水素結合および/またはフーグスティーン型水素結合を形成し得る。例示的なヌクレオチド塩基およびそのアナログとしては、下記の化合物が挙げられるが、これらに限定されない:プリン、例えば、2−アミノプリン、2,6−ジアミノプリン、アデニン(A)、エテノアデニン、N6−Δ2−イソペンテニルアデニン(6iA)、N6−Δ2−イソペンテニル−2−メチルチオアデニン(2ms6iA)、N6−メチルアデニン、グアニン(G)、イソグアニン、N2−ジメチルグアニン(dmG)、7−メチルグアニン(7mG)、2−チオピリミジン、6−チオグアニン(6sG)、ヒポキサンチンおよびO6−メチルグアニンなど;7−デアザプリン、例えば、7−デアザアデニン(7−デアザ−A)および7−デアザグアニン(7−デアザ−G)など;ピリミジン、例えば、シトシン(C)、5−プロピニルシトシン、イソシトシン、チミン(T)、4−チオチミン(4sT)、5,6−ジヒドロチミン、O4−メチルチミン、ウラシル(U)、4−チオウラシル(4sU)および5,6−ジヒドロウラシル(ジヒドロウラシル;D)など;インドール、例えば、ニトロインドールおよび4−メチルインドールなど;ピロール、例えば、ニトロピロールなど;ネブラリン;塩基(Y)など。いくつかの実施形態において、ヌクレオチド塩基は、ユニバーサルヌクレオチド塩基である。さらなる例示的なヌクレオチド塩基は、例えば、Fasman、1989、Practical Handbook of Biochemistry and Molecular Bilogy,pp.385−394,CRC Press、Boca Raton、Fla.およびそれにおける引用参考文献に見出され得る。ユニバーサル塩基のさらなる例が、例えば、Loakes,N.A.R.,2001,vol.29:2437−2447および、Seela N.A.R.,2000,vol.28:3224−3232に見出され得る。
本明細書中で使用される用語「ヌクレオシド」は、ヌクレオチド塩基がペントース糖のC−1’炭素に共有結合的に連結している化合物をいう。いくつかの実施形態において、連結は複素環式芳香族環窒素を介してである。典型的なペントース糖には、炭素原子の1つまたは複数が、それぞれが独立して、同じかまたは異なる−−R基、−−OR基、−−NRR基またはハロゲン基(式中、それぞれのRは独立して、水素、(C1〜C6)アルキルまたは(C5〜C14)アリールである)の1つまたは複数により置換されるペントースが含まれるが、これらに限定されない。ペントース糖は、飽和であっても不飽和であってもよい。例示的なペントース糖およびそのアナログとしては、リボース、2’−デオキシリボース、2’−(C1〜C6)アルコキシリボース、2’−(C5〜C14)アリールオキシリボース、2’,3’−ジデオキシリボース、2’,3’−ジデヒドロリボース、2’−デオキシ−3’−ハロリボース、2’−デオキシ−3’−フルオロリボース、2’−デオキシ−3’−クロロリボース、2’−デオキシ−3’−アミノリボース、2’−デオキシ−3’−(C1〜C6)アルキルリボース、2’−デオキシ−3’−(C1〜C6)アルコキシリボースおよび2’−デオキシ−3’−(C5〜C14)アリールオキシリボースが挙げられるが、これらに限定されない。また、例えば、2’−O−メチル,4’−α−アノマーヌクレオチド、1’−α−アノマーヌクレオチド(Asseline(1991)Nucl.Acids Res.19:4067−74)、2’−4’−連結および3’−4’−連結ならびに他の「ロックされた」または「LNA」、二環式の糖修飾(WO98/22489;WO98/39352;WO99/14226)もまた参照のこと。「LNA」すなわち「ロックされた核酸」は、リボース環が2’−酸素と3’−炭素または4’−炭素との間でのメチレン連結によって制約されるように立体配座的にロックされるDNAアナログである。上記連結によって強いられる立体配座制約は、多くの場合、相補的な配列について結合親和性を増大させ、そしてそのような二重鎖の熱安定性を増大させる。
ポリヌクレオチド内における例示的なLNA糖アナログは下記の構造を含む:
Figure 2007530048
Figure 2007530048
式中、Bは任意の核酸塩基である。
糖は2’位または3’位において改変を含み、例えば、メトキシ、エトキシ、アリルオキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、メトキシエチル、アルコキシ、フェノキシ、アジド、アミノ、アルキルアミノ、フルオロ、クロロおよびブロモなどを含む。ヌクレオシドおよびヌクレオチドは、L型立体配座異性体(L形態)と同様に、天然のD型立体配座異性体(D形態)を含む(Beigelman、米国特許第6,251,666号;Chu、米国特許第5,753,789号;Shudo、欧州特許第0540742号;Garbesi(1993)、Nucl.Acids Res.,21:4159−65;Fujimori(1990),J.Amer.Chem.Soc.112:7453;Urata(1993),Nucleic.Acids Symposium Ser.No.29:69−70)。核酸塩基がプリン(例えば、AまたはG)であるとき、リボース糖は核酸塩基のN位に結合する。核酸塩基がピリミジン(例えば、C、TまたはU)であるとき、ペントース糖は核酸塩基のN位に結合する(KornbergおよびBaker,(1992)DNA Replication,第2版,Freeman,San Francisco,CA)。
ヌクレオシドのペントース炭素の1つまたは複数を、下記の式を有するリン酸エステルにより置換することができる:
Figure 2007530048
式中、αは0〜4の整数である。いくつかの実施形態において、αは2であり、リン酸エステルがペントースの3’位または5’位の炭素に結合する。いくつかの実施形態において、ヌクレオシドは、ヌクレオチド塩基が、プリン、7−デアザプリン、ピリミジン、ユニバーサルヌクレオチド塩基、特定のヌクレオチド塩基、または、それらのアナログであるヌクレオシドである。
本明細書中で使用される用語「ヌクレオチドアナログ」は、ヌクレオシドのペントース糖および/またはヌクレオチド塩基および/または1つもしくは複数のリン酸エステルがそのそれぞれのアナログにより置換され得る実施形態をいう。いくつかの実施形態において、例示的なペントース糖アナログは上記のペントース糖アナログである。いくつかの実施形態において、ヌクレオチドアナログは、上記で記載されるようなヌクレオチド塩基アナログを有する。いくつかの実施形態において、例示的なリン酸エステルアナログは、アルキルホスホネート、メチルホスホネート、ホスホルアミデート、ホスホトリエステル、ホスホロチオエート、ホスホロジチオエート、ホルホロセレノエート、ホルホロジセレノエート、ホスホロアニロチオエート、ホスホロアニリデート、ホスホロアミデート、ボロノホスフェートなど(これらに限定されない)を含み、また、関連した対イオンを含むことができる。他の核酸アナログおよび塩基には、例えば、インターカレーション核酸(INA、ChristensenおよびPedersen(2002)に記載されるような核酸)、および、AEGIS塩基(Eragen、米国特許第5,432,272号)が含まれる。様々な核酸アナログのさらなる記載が、例えば、(Beaucageら,Tetrahedron,49(10):1925(1993)およびそれにおける参考文献;Letsinger,J.Org.Chem.35:3800(1970);Sprinzlら,Eur.J.Biochem.81:579(1977);Letsingerら,Nucl.Acids Res.14:3487(1986);Sawaiら,Chem.Lett.805(1984);Letsingerら,J.Am.Chem.Soc.110:4470(1988);およびPauwelsら,Chemica Scripta 26:141 91986))、ホスホロチオエート(Magら,Nucleic Acids Res.19:1437(1991);および米国特許第5,644,048号に見出され得る。他の核酸アナログは、ホスホロジチオエート(Briuら,J.Am.Chem.Soc.111:2321(1989)、0−メチルホスホロアミダイト連結(Eckstein,Oligonucleotides and Analogues:A Practical Approach,Oxford University Pressを参照のこと)、陽性の骨格を有するアナログ(Denpcyら,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 92:6097(1995))、非イオン性の骨格を有するアナログ(米国特許第5,386,023号、同第5,386,023号、同第5,637,684号、同第5,602,240号、同第5,216,141号および同第4,469,863号、Kiedrowshiら,Angew.Chem.Intl.Ed.English 30:423(1991);Letsingerら,J.Am.Chem.Soc.110:4470(1988);Letsingerら,Nucleoside & Nucleotide 13:1597(194):第2章および第3章,ACS Symposium Series 580,「Carbohydrate Modifications in Antisence Research」(Y.S.SanghuiおよびP.Dan Cook(編));Mesmaekerら,Bioorganic & Medicinal Chem.Lett.4:395(1994);Jeffsら,J.Biornolecular NMR 34:17(1994);Tetrahedron Lett.37:743(1996))、および、非リボース骨格を有するアナログ(米国特許第5,235,033号および同第5,034,506号、ならびに、第6章および第7章,ACS Symposium Series 580,「Carbohydrate Modifications in Antisence Research」(Y.S.SanghuiおよびP.Dan Cook(編))に記載されるものを含む)を含む。1つまたは複数の炭素環糖を含有する核酸もまた核酸の定義に含まれる(Jenkins、Chem.Soc.Rev.(1995)、169頁〜176頁を参照のこと)。いくつかの核酸アナログがまた、Rawls,C&E News、1997年6月2日、35頁に記載される。
本明細書中で使用される用語「ユニバーサルヌクレオチド塩基」または「ユニバーサル塩基」は、窒素原子を含有してもしなくてもよい、芳香族環部分をいう。いくつかの実施形態において、ユニバーサル塩基は、ペントース糖のC−1’炭素に共有結合的に結合して、ユニバーサルなヌクレオチドを作製し得る。いくつかの実施形態において、ユニバーサルヌクレオチド塩基は、別のヌクレオチド塩基と特異的に水素結合しない。いくつかの実施形態において、ユニバーサルヌクレオチド塩基は、特定の標的ポリヌクレオチドにおけるヌクレオチド塩基およびすべてのヌクレオチド塩基を含むヌクレオチド塩基と水素結合する。いくつかの実施形態において、ヌクレオチド塩基は、疎水性スタッキングによって同じ核酸鎖上において隣接ヌクレオチド塩基と相互作用し得る。ユニバーサルヌクレオチドには、デオキシ−7−アザインドール三リン酸(d7AITP)、デオキシイソカルボスチリル三リン酸(dICSTP)、デオキシプロピニルイソカルボスチリル三リン酸(dPICSTP)、デオキシメチル−7−アザインドール三リン酸(dM7AITP)、デオキシImPy三リン酸(dImPyTP)、デオキシPP三リン酸(dPPTP)またはデオキシプロピニル−7−アザインドール三リン酸(dP7AITP)が含まれるが、これらに限定されない。このようなユニバーサル塩基のさらなる例が、とりわけ、公開された米国特許出願第10/290672号および米国特許第6,433,134号に見出され得る。
本明細書中で使用される用語「ポリヌクレオチド」および「オリゴヌクレオチド」は交換可能に使用され、ヌクレオチド間ホスホジエステル結合の連結(例えば、3’−5’および2’−5’の逆になった連結、例えば、3’−3’および5’−5’の分岐型構造、または、ヌクレオチド間アナログ)によって連結されたヌクレオチドモノマー(2’−デオキシリボヌクレオチド(DNA)およびリボヌクレオチド(RNA)を含む)の一本鎖ポリマーおよび二本鎖ポリマーを意味する。ポリヌクレオチドは、関連した対イオン(例えば、H、NH 、トリアルキルアンモニウム、Mg2+、Naなど)を有する。ポリヌクレオチドは、全体がデオキシリボヌクレオチドから、または、全体がリボヌクレオチドから、または、それらのキメラな混合物から構成され得る。ポリヌクレオチドは、ヌクレオチド間アナログ、核酸塩基アナログおよび/または糖アナログから構成され得る。ポリヌクレオチドは、典型的には、サイズにおいて、モノマーユニットが数個から、例えば、3個〜40個(これらは、より一般には、しばしば、オリゴヌクレオチドとこの分野では呼ばれる)から、数千個のモノマーヌクレオチドユニットまでに及ぶ。別途示されない限り、ポリヌクレオチド配列が表されるときは常に、ヌクレオチドは、左から右に、5’から3’の順であり、かつ、「A」がデオキシアデノシンを示し、「C」がデオキシシトシンを示し、「G」がデオキシグアノシンを示し、そして「T」がチミジンを示すことが理解される。
本明細書中で使用される「核酸塩基」は、核酸技術を利用するか、または、ペプチド核酸技術を利用して、それにより、核酸に配列特異的に結合することができるポリマーを作製する当業者には一般に知られている、天然に存在する複素環部分および天然には存在しない複素環部分を意味する。好適な核酸塩基の非限定的な例には、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシル、5−プロピニルウラシル、2−チオ−5−プロピニルウラシル、5−メチルシトシン、シュードイソシトシン、2−チオウラシルおよび2−チオチミン、2−アミノプリン、N9−(2−アミノ−6−クロロプリン)、N9−(2,6−ジアミノプリン)、ヒポキサンチン、N9−(7−デアザ−グアニン)、N9−(7−デアザ−8−アザ−グアニン)およびN8−(7−デアザ−8−アザ−アデニン)が含まれる。好適な核酸塩基の他の非限定的な例には、Buchardtら,(WO92/20702またはWO92/20703)の図2(A)および図2(B)に例示される核酸塩基が含まれる。
本明細書中で使用される「核酸塩基配列」は、核酸塩基含有サブユニットを含むポリマーの任意のセグメント、または、そのようなポリマーの2つ以上のセグメントの集合体(例えば、2つ以上のオリゴマーブロックの集合した核酸塩基配列)を意味する。好適なポリマーまたはポリマーセグメントの非限定的な例には、オリゴデオキシリボヌクレオチド(例えば、DNA)、オリゴリボヌクレオチド(例えば、RNA)、ペプチド核酸(PNA)、PNAキメラ、PNA組合せオリゴマー、核酸アナログおよび/または核酸模倣物が含まれる。
本明細書中で使用される「ポリ核酸塩基鎖」は、核酸塩基サブユニットを含む完全な一本鎖ポリマー鎖を意味する。例えば、二本鎖核酸の一本鎖核酸鎖はポリ核酸塩基鎖である。
本明細書中で使用される「核酸」は、ヌクレオチドまたはそのアナログから形成された骨格を有する核酸塩基配列含有ポリマーまたはポリマーセグメントである。好ましい核酸はDNAおよびRNAである。
本明細書中で使用される「ペプチド核酸」または「PNA」は、核酸サブユニット(またはそのアナログ)ではなく、2つ以上のPNAサブユニット(残基)を含む任意のオリゴマーまたはポリマーセグメント(例えば、ブロックオリゴマー)を意味し、これには、米国特許第5,539,082号、同第5,527,675号、同第5,623,049号、同第5,714,331号、同第5,718,262号、同第5,736,336号、同第5,773,571号、同第5,766,855号、同第5,786,461号、同第5,837,459号、同第5,891,625号、同第5,972,610号、同第5,986,053号および同第6,107,470号(これらのすべては参考として本明細書中に援用される)においてペプチド核酸といわれるか、または、ペプチド核酸として特許請求されるオリゴマーまたはポリマーセグメントのいずれか(これらに限定されない)が含まれる。用語「ペプチド核酸」または「PNA」はまた、下記の刊行物に記載される核酸模倣物の2つ以上のサブユニットを含む任意のオリゴマーまたはポリマーセグメントにも適用するべきである:Lagriffoulら,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,4:1081−1082(1994);Petersenら,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,6:793−796(1996);Diderichsenら,Tett.Lett.37:475−478(1996);Fujiiら,Bioorg.Med.Chem.Lett.7:637−627(1997);Jordanら,Bioorg.Med.Chem.Lett.7:687−690(1997);Krotzら,Tett.Lett.36:6941−6944(1995);Lagriffoulら,Bioorg.Med.Chem.Lett.4:1081−1082(1994);Diederichsen,U.,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,7:1743−1746(1997);Loweら,J.Chem.Soc.Perkin Trans.1(1997)1:539−546;Loweら,J.Chem.Soc.Perkin Trans.11:547−554(1997);Loweら,J.Chem.Soc.Perkin Trans.11:555〜560(1997);Howarthら,J.Org.Chem.62:5441−5450(1997);Altmann,K−Hら,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,7:1119−1122(1997);Diederichsen,U.,Bioorganic & Med.Chem.Lett.8:165−168(1998);Diederichsenら,Angew.Chem.Int.Ed.,37:302−305(1998);Cantinら,Tett.Lett.,38:4211−4214(1997);Ciapettiら,Tetrahedron,53:1167−1176(1997);Lagriffouleら,Chem.Eur.J.,3:912〜919(1997);Kumarら,Organic Letters 3(9):1269−1272(2001);および、WO96/04000に開示されるようなShahらのペプチドベースの核酸模倣物(PENAM)。
いくつかの実施形態において、「ペプチド核酸」または「PNA」は、米国特許出願公開2003/0077608A1の段落番号76に見出される式の2つ以上の共有結合的に連結されたサブユニットを含むオリゴマーまたはポリマーのセグメントであり、この場合、各Jは同じかまたは異なり、H、R、OR、SR、NHR、NR 、F、Cl、BrおよびIからなる群より選択される。各Kは同じかまたは異なり、O、S、NHおよびNRからなる群より選択される。各Rは同じかまたは異なり、ヘテロ原子または置換アリール基もしくは非置換アリール基を必要に応じて含有し得る1個〜5個の炭素原子を有するアルキル基である。各Aは、単結合、式−(CJ−の基および式−(CJC(O)−の基からなる群より選択され、この場合、Jは上記で定義され、各sは1〜5の整数である。各tは1または2であり、各uは1または2である。各Lは同じかまたは異なり、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシル、5−プロピニル−ウラシル、2−チオ−5−プロピニル−ウラシル、5−メチルシトシン、シュードイソシトシン、2−チオウラシルおよび2−チオチミン、2−アミノプリン、N9−(2−アミノ−6−クロロプリン)、N9−(2,6−ジアミノプリン)、ヒポキサンチン、N9−(7−デアザ−グアニン)、N9−(7−デアザ−8−アザ−グアニン)およびN8−(7−デアザ−8−アザ−アデニン)、他の天然に存在する核酸塩基アナログまたは他の天然には存在しない核酸塩基から独立して選択される。
いくつかの他の実施形態において、PNAサブユニットは、N−[2−(アミノエチル)]グリシン骨格のN−α−グリシン窒素にメチレンカルボニル連結を介して結合した天然に存在する核酸塩基または天然に存在しない核酸塩基からなる(これは現在、ペプチド核酸サブユニットの最も一般的に使用されている形態である)。
本明細書中で使用される「標的ポリヌクレオチド配列」は、決定されることが求められるポリ核酸塩基鎖の核酸塩基配列である。標的配列の性質は本発明の教示の限定でないことが理解されなければならない。標的配列を含むポリ核酸塩基鎖は任意の供給源から提供され得る。例えば、標的配列は、核酸(例えば、DNAまたはRNA)、PNA、核酸アナログまたは他の核酸模倣物の一部として存在し得る。標的は、メチル化されていても、メチル化されていなくても、または両方であってもよい。標的配列を含有するサンプルを任意の供給源から得ることができ、そのようなサンプルは本発明の教示の限定ではない。さらに、「標的」は「標的ポリヌクレオチド配列」ならびにその代用物(例えば、ライゲーション生成物、増幅生成物、および、それらにおいてコードされる配列)の両方をいい得ることが理解される。
本明細書中で使用される用語「プライマー部分」は、プライマーが、当該分野で公知の様々なプライマーヌクレオチド伸張反応のいずれか(例えば、PCR)のためにアニーリングし得るテンプレートとして直接に役立ち得るか、または、その相補体によって役立ち得るポリヌクレオチド配列の領域をいう。2つのプライマー部分が1つのポリヌクレオチド(例えば、OLA生成物、PCR生成物など)に存在するとき、これら2つのプライマー部分の配向は一般に異なることが当業者によって理解される。例えば、1つのPCRプライマーは第1のプライマー部分に直接にハイブリダイズし得、一方、もう一方のPCRプライマーは第2のプライマー部分の相補体にハイブリダイズし得る。別の言い方をすれば、第1のプライマー部分はセンス配向であり得るし、第2のプライマー部分はアンチセンス配向であり得る。加えて、本明細書中で使用される「ユニバーサル」プライマーおよび「ユニバーサル」プライマー部分は、一般には、アッセイの特異性を確保するために、特定のアッセイおよび宿主ゲノムを考えた場合、できる限り特有であるように選ばれる。しかしながら、当業者によって理解されるように、異なる構成のプライマー部分を使用することができ、例えば、1つの反応で、第1のプライマー部分または一連のプライマー部分を有する500個の上流側プローブ、および、第2のプライマー部分または一連のプライマー部分を有する500個の下流側プローブを利用することができる。さらに、ユニバーサルプライマー部分のすべてを反応においてすべての標的について同じにすることができ、それにより、例えば、単一の上流側プライマーおよび単一の下流側プライマーにより、すべての標的を増幅することが可能になり、そして/または、単一のプライマーが、すべての標的を増幅するための上流側プライマーおよび下流側プライマーの両方として役立つことを可能にする。あるいは、「一連」のユニバーサルな上流側プライマー部分および一連のユニバーサルな下流側プライマー部分を同時または逐次的のいずれかで使用することができる。いくつかの実施形態において、プライマー部分の少なくとも1つはT7RNAポリメラーゼ部位を含み得る。
本明細書中で使用される「順方向」および「逆方向」は、標的上におけるプローブの相対的な配向を示すために使用され、一般には、標的ポリヌクレオチドの「上部」鎖の3’末端にハイブリダイズされる5’から3’への「順方向」配向のプライマー、および、ポリヌクレオチド標的の下部鎖の3’末端にハイブリダイズされる5’から3’への「逆方向」配向のプライマーをいう。当業者によって認識されるように、これらの用語は、限定であることは意図されず、むしろ、任意の所定の実施形態において例示的な配向を提供する。
本明細書中で使用される用語「サンプル」は、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列が得られる混合物をいい、そのような供給源には、生ウイルス、原核生物、原生生物、真核生物、植物、真菌および動物が含まれるが、これらに限定されない。これらのサンプル供給源には、全血、組織生検物、リンパ、骨髄、羊水、毛髪、皮膚、精液、生物戦争剤(biowarefare agent)および分泌物、膣分泌物、汗、様々な環境サンプル(例えば、農学的な水および土壌)、一般的な研究サンプル、一般的な精製サンプル、および、培養細胞が含まれ得るが、これらに限定されない。核酸は、当該分野で公知の様々な手順のいずれかを使用して、例えば、Applied Biosystems ABI Prism TM 6100 Nucleic Acid PrepStation、および、ABI Prism 6700 Automated Nucleic Acid Workstation、Boomらの米国特許第5,234,809号などを使用してサンプルから単離され得ることが理解される。核酸は、機械的な力、超音波、制限エンドヌクレアーゼ切断、または、当該分野で公知の任意の方法のような手順の使用を含めて、分析前に切断または剪断され得ることが理解される。
所定の標的ポリヌクレオチド配列を調べるためのプローブの選択、そしてどの標的ポリヌクレオチド配列を所定の反応においてプールすべきかの選択は、当該分野で一般に公知の手順を伴い、そして、最小限の二次構造および三次構造を有する配列、ゲノムの他の領域との最小限の配列冗長性を有する標的、望ましい熱力学的特性を有する標的領域、および手近な状況について望ましい他のパラメーターについて選択するためのアルゴリズムの使用を伴い得ることが理解される。いくつかの実施形態において、プローブはさらに、望ましい熱力学的特性をさらに提供するために、様々な改変(例えば、副溝結合因子(例えば、米国特許第6,486,308号を参照のこと)などを含むことができる。
本明細書中で使用される用語「またはその組合せ」は、この用語の前に置かれている列挙された項目のすべての順列および組合せを示す。例えば、「A、B、C、またはそれらの組合せ」は、A、B、C、AB、AC、BCまたはABCの少なくとも1つを含むことが意図され、そして、順序が特定の状況において重要であるならば、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BACまたはCABもまた含むことが意図される。この例を続けると、1つまたは複数の項目または用語の反復を含有する組合せ、例えば、BB、AAA、AAB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどが明らかに含まれる。当業者は、状況から別途明らかでない限り、典型的には、任意の組合せにおける項目または用語の数に対する制限がないことを理解する。
本明細書中で使用される用語「標的特異的部分」は、標的ポリヌクレオチドに対して相補的なオリゴヌクレオチドの一部分をいう。
本明細書中で使用される用語「対応する」は、この用語が示す要素の間での少なくとも1つの特異的な関係をいう。例えば、ある特定の上流側プローブ組の少なくとも1つの第1のプローブは同じプローブ組の少なくとも1つの下流側プローブに対応し、そして、逆に、ある特定の下流側プローブ組の少なくとも1つの第1のプローブは同じプローブ組の少なくとも1つの上流側プローブに対応する。少なくとも1つのプライマーが、少なくとも1つの対応するプローブのプライマー部分と、少なくとも1つの対応するライゲーション生成物と、少なくとも1つの対応する増幅されたライゲーション生成物と、またはそれらの組合せとアニーリングするように設計される。ある特定のプローブ組の各プローブの標的特異的部分は、対応する標的核酸配列の相補的な領域または実質的に相補的な領域とハイブリダイズするように設計され得る。特定の親和性部分を、対応する親和性部分結合体(例えば、親和性部分ビオチンに結合する親和性部分結合体ストレプトアビジン(これに限定されない))に結合させることができる。特に可動性プローブは、対応する識別子部分相補体などとハイブリダイズし得る。
本明細書中で使用される用語「アニーリング」および「ハイブリダイゼーション」は交換可能に使用され、二重鎖、三重鎖または他のより高次の構造の形成をもたらす、1つの核酸と別の核酸との相補的な塩基対形成相互作用を意味する。いくつかの実施形態において、一次相互作用はワトソン・クリック型水素結合形成およびフーグスティーン型水素結合形成によって塩基特異的である(例えば、A/TおよびG/C)。いくつかの実施形態において、塩基スタッキングの相互作用および疎水性相互作用もまた二重鎖の安定性に寄与し得る。核酸のプローブおよびプライマーを、相補的な標的配列および実質的に相補的な標的配列にハイブリダイズさせるための様々な条件は、例えば、Nucleic Acid Hybridization,A Practical Approach,B.HamesおよびS.Higgins(編),IRL Press,Washington,D.C.(1985))ならびにJ.WetmurおよびN.Davidson,Mol.Biol.31:349略(1968)に記載されるように、周知である。一般に、そのようなアニーリングが生じるかどうかは、とりわけ、プローブおよび相補的な標的配列の長さ、pH、温度、一価カチオンおよび二価カチオンの存在、ハイブリダイゼーション領域におけるGヌクレオチドおよびCヌクレオチドの割合、媒体の粘度、ならびに、変性剤の存在によって影響される。このような変数は、ハイブリダイゼーションのために必要とされる時間に影響を及ぼす。従って、好ましいアニーリング条件は特定の適用に依存する。しかしながら、このような条件は、過度な実験を伴うことなく、当業者によって慣用的に決定され得る。さらに、一般に、本発明の教示のプローブおよびプライマーは、標的配列に対して相補的であるように設計され、その結果、標的およびプローブまたはプライマーのハイブリダイゼーションが生じる。しかしながら、この相補性は完全である必要がないことが理解される。標的配列と本発明の教示の一本鎖核酸との間でのハイブリダイゼーションを妨げる、かなり多数の塩基対ミスマッチが存在し得る。しかしながら、塩基対ミスマッチの数が非常に多く、ハイブリダイゼーションが、少なくともストリンジェントなハイブリダイゼーション条件のもとでさえ生じ得ないならば、その配列は相補的な標的配列ではない。従って、本明細書中における「実質的に相補的な」によって、プローブまたはプライマーが、選択された反応条件のもとでハイブリダイゼーションするために標的配列に対して十分に相補的であることが意味される。
本明細書中で使用される用語「標識」は、オリゴヌクレオチド、標識化プローブ、可動性プローブに結合することができるか、または、そうでない場合には、レポーターシステムにおいて使用することができ、それによりその分子を装置または方法によって検出可能にする検出可能な部分をいう。例えば、標識は、(i)検出可能なシグナルを提供する任意の部分;(ii)第2の標識と相互作用して、第1または第2の標識によって提供される検出可能なシグナルを改変する任意の部分;または(iii)捕獲機能(例えば、疎水性親和性、抗体/抗原、イオン的複合体形成)をもたらす任意の部分であり得る。当業者は、レポーター標識の多くの異なる化学種が、個々に、あるいは、1つまたは複数の異なる標識との組合せでのいずれかで本発明の教示において使用され得ることを理解する。例示的な標識には、フルオロフォア、放射性同位体、Quantum Dots、色素原、Sybr GreenTM、酵素、抗原(これには、エピトープタグが含まれるが、これに限定されない)、重金属、色素、リン光基、化学発光基、電気化学的検出部分、親和性タグ、結合性タンパク質、リン光体、希土類キレート、近赤外色素(これには、「Cy.7.SPh.NCS」、「Cy.7.OphEt.NCS」、「Cy7.OphEt.COSu」および「IRD800」が含まれるが、これらに限定されない(例えば、J.Flanaganら,Bioconjug.Chem.,8:751−56(1997);および、DNA Synthesis with IRD800 Phosphoramidite,LI−COR Bulletin #111,LI−COR,Inc.,Lincoln、NEを参照のこと)、電気化学発光標識(これには、トリス(ビピリダル)ルテニウム(II)(これはまた、Ru(bpy) 2+として知られている)、Os(1,10−フェナントロリン)ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン2+(これはまた、Os(phen)(dppene)2+として知られている)、ルミノール/過酸化水素、Al(ヒドロキシキノリン−5−スルホン酸)、9,10−ジフェニルアントラセン−2−スルホネート、およびトリス(4−ビニル−4’−メチル−2,2’−ビピリダル)ルテニウム(II)(これはまた、Ru(v−bpy2+として知られている)などが含まれるが、これらに限定されない)が含まれるが、これらに限定されない。
ECL部分および電気化学発光部分の詳細な記述は、とりわけ、A.BardおよびL.Faulkner,Electrochemical Methods,John Wiley & Sons(2001);M.CollinsonおよびM.Wightman,Anal.Chem.,65:2576略(1993);D.BrunceおよびM.Richter,Anal.Chem.,74:3157略(2002);A.Knight,Trends in Anal.Chem.,18:47略(1999);B.Mueggeら,Anal.Chem.,75:1102略(2003);H.Abrundaら,J.Amer.Chem.Soc.104:2641略(1982);K.Manessら,J.Amer.Chem.Soc.118:10609略(1996);M.CollinsonおよびR.Wightman,Science 268:1883略(1995);ならびに米国特許第6,479,233号に見出され得る。
本明細書中で使用される用語「フルオロフォア」は、光を第1の波長で吸収し、そしてその吸収事象に応答して蛍光性の光を第2の波長で放射する共鳴−非局在化系または芳香族環系を含む標識をいう。広範囲の様々なそのような色素分子が当該分野で公知である。例えば、蛍光性色素を、様々な種類の蛍光性化合物(例えば、キサンテン、ローダミン、フルオレセイン、シアニン、フタロシアニン、スクアレイン(squarain)およびbodipy色素など)のいずれかから選択することができる。いくつかの実施形態において、上記色素は、下記の形態の縮合三環系を含有するキサンテン型色素を含む:
Figure 2007530048
この親キサンテン環は非置換であってもよく(すなわち、すべての置換基がHである)か、あるいは、様々な同じかまたは異なる置換基(例えば、下記に記載されるような置換基)の1つまたは複数により置換され得る。いくつかの実施形態において、色素は、下記の一般式を有する親キサンテン環を含有する:
Figure 2007530048
上記で示された親キサンテン環において、AはOHまたはNHであり、AはOまたはNH である。AがOHであり、かつ、AがOであるとき、親キサンテン環はフルオレセイン型のキサンテン環である。AがNHであり、かつ、AがNH であるとき、親キサンテン環はローダミン型のキサンテン環である。AがNHであり、かつ、AがOであるとき、親キサンテン環はロードール(rhodol)型のキサンテン環である。上記で示された親キサンテン環において、AおよびAの一方または両方の窒素(存在するとき)、ならびに/あるいは、C1位、C2位、C4位、C5位、C7位、C8位およびC9位における炭素原子の1つまたは複数は独立して、広範囲の様々な同じかまたは異なる置換基により置換され得る。いくつかの実施形態において、典型的な置換基には、−X、−R、−OR、−SR、−NRR、ペルハロ(C〜C)アルキル、−CX、−CF、−CN、−OCN、−SCN、−NCO、−NCS、−NO、−NO、−N、−S(O)、−S(O)OH、−S(O)R、−C(O)R、−C(O)X、−C(S)R、−C(S)X、−C(O)OR、−C(O)O、−C(S)OR、−C(O)SR、−C(S)SR、−C(O)NRR、−C(S)NRRおよび−C(NR)NRR(式中、各Xは独立して、ハロゲン(好ましくは、−FまたはCl)であり、各Rは独立して、水素、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルカニル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C20)アリール、(C〜C26)アリールアルキル、(C〜C20)アリールアリール、ヘテロアリール、6員〜26員のヘテロアリールアルキル、5員〜20員のヘテロアリールヘテロアリール、カルボキシ、アセチル、スルホニル、スルフィニル、スルホン、ホスファートまたはホスホネートである)が含まれ得るが、これらに限定されない。その上、C1およびC2の置換基ならびに/またはC7およびC8の置換基は一緒になって、置換または非置換のブタ[1,3]ジエノ架橋または(C〜C20)アリーレノ架橋を形成し得る。一般に、親キサンテン環の蛍光を消光する傾向がない置換基が好ましく、しかし、いくつかの実施形態では、消光性の置換基が望ましい場合がある。親キサンテン環の蛍光を消光する傾向がある置換基は電子求引性基であり、例えば、−NO、−Brおよび−Iなどである。いくつかの実施形態において、C9は置換されない。いくつかの実施形態において、C9はフェニル基により置換される。いくつかの実施形態において、C9はフェニル以外の置換基により置換される。AがNHであり、かつ/または、AがNH であるとき、これらの窒素は、同じ窒素原子または隣接する炭素原子を伴う1つまたは複数の架橋(例えば、(C〜C12)アルキルジイル架橋、(C〜C12)アルキレノ架橋、2員〜12員のヘテロアルキルジイル架橋、および/または、2員〜12員のヘテロアルキレノ架橋)に含まれ得る。C1、C2、C4、C5、C7、C8、C9の炭素ならびに/あるいはC3および/またはC6における窒素原子での置換基(存在するとき)はいずれも、同じかまたは異なる置換基の1つまたは複数によりさらに置換され得、この場合、そのような置換基は、典型的には、−X、−R’、=O、−OR’、−SR’、=S、−NR’R’、=NR’、−CX、−CN、−OCN、−SCN、−NCO、−NCS、−NO、−NO、=N、−N、−NHOH、−S(O)、−S(O)OH、−S(O)R’、−P(O)(O、−P(O)(OH)、−C(O)R’、−C(O)X、−C(S)R’、−C(S)X、−C(O)OR’、−C(O)O、−C(S)OR’、−C(O)SR’、−C(S)SR’、−C(O)NR’R’、−C(S)NR’R’および−C(NR)NR’R’(式中、各Xは独立して、ハロゲン(好ましくは、−Fまたは−Cl)であり、各R’は独立して、水素、(C〜C)アルキル、2員〜6員のヘテロルキル、(C〜C14)アリールまたはヘテロアリール、カルボキシ、アセチル、スルホニル、スルフィニル、スルホン、ホスフェートまたはホスホネートである)から選択される。
例示的な親キサンテン環には、ローダミン型の親キサンテン環、および、フルオレセイン型の親キサンテン環が含まれるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、色素は、下記の環系を含むローダミン型キサンテン色素を含有する:
Figure 2007530048
上記で示された、ローダミン型キサンテン環において、一方または両方の窒素、ならびに/あるいは、C1位、C2位、C4位、C5位、C7位またはC8位における炭素の1つまたは複数は、独立して、例えば、親キサンテン環について記載されたように、広範囲の様々な同じかまたは異なる置換により置換され得る。C9は水素または他の置換基(例えば、オルトカルボキシフェニル基またはオルト(スルホン酸)フェニル基など)により置換され得る。例示的なローダミン型キサンテン色素には、米国特許第5,936,087号、同第5,750,409号、同第5,366,860号、同第5,231,191号、同第5,840,999号、同第5,847,162号および同第6,080,852号(Leeら);PCT国際特許出願公開WO97/36960および同WO99/27020;Sauerら,J.Fluorescence 5(3):247−261(1995);Arden−Jacob,Neue Lanwellige Xanthen−Farbstoffe fuer Fluoreszenzsonden und Farbstoff Laser,Verlag Shaker,Germany(1993);ならびに、Leeら,Nucl.Acids Res.20:2471−2483(1992)に記載されるローダミン色素のキサンテン環が含まれ得るが、これらに限定されない。「ローダミン型キサンテン環」の定義にはまた、米国特許出願第09/325,243号(1999年6月3日出願)に記載される拡張型ローダミン色素の拡張された共役キサンテン環が含まれる。
いくつかの実施形態において、色素は、下記の構造を有するフルオレセイン型の親キサンテン環を含む:
Figure 2007530048
上記で記載されたフルオレセイン型の親キサンテン環において、C1位、C2位、C4位、C5位、C7位、C8位およびC9位における炭素の1つまたは複数は、独立して、親キサンテン環について上記で記載されたように、広範囲の様々な同じかまたは異なる置換基により置換され得る。C9は水素または他の置換基(例えば、オルトカルボキシフェニル基またはオルト(スルホン酸)フェニル基など)により置換され得る。例示的なフルオレセイン型の親キサンテン環には、米国特許第4,439,356号、同第4,481,136号、同第4,933,471号(Lee)、同第5,066,580号(Lee)、同第5,188,934号、同第5,654,442号および同第5,840,999号;国際特許出願公開WO99/16832;ならびに欧州特許第050684号に記載されるフルオレセイン色素のキサンテン環が含まれるが、これらに限定されない。「フルオレセイン型の親キサンテン環」の定義にはまた、米国特許第5,750,409号および同第5,066,580号に記載されるフルオレセイン色素の拡張型キサンテン環が含まれる。
いくつかの実施形態において、色素はローダミン色素を含み、この色素は、C9炭素原子がオルトカルボキシフェニル置換基(ペンダントフェニル基)により置換されるローダミン型のキサンテン環を含むことができる。このような化合物はまた、本明細書中ではオルトカルボキシフルオレセインとして示される。いくつかの実施形態において、ローダミン色素のサブセットは、4,7−ジクロロローダミンである。典型的なローダミン色素には、ローダミンB、5−カルボキシローダミン、ローダミンX(ROX)、4,7−ジクロロローダミンX(dROX)、ローダミン6G(R6G)、4,7−ジクロロローダミン6G、ローダミン110(R110)、4,7−ジクロロローダミン110(dR110)、テトラメチルローダミン(TAMRA)および4,7−ジクロロ−テトラメチルローダミン(dTAMRA)が含まれ得るが、これらに限定されない。さらなるローダミン色素は、例えば、米国特許第5,366,860号(Bergotら)、同第5,847,162号(Leeら)、同第6,017,712号(Leeら)、同第6,025,505号(Leeら)、同第6,080,852号(Leeら)、同第5,936,087号(Bensonら)、同第6,111,116号(Bensonら)、同第6,051,719号(Bensonら)、同第5,750,409号、同第5,366,860号、同第5,231,191号、同第5,840,999号および同第5,847,162号、米国特許第6,248,884号(Lamら);PCT国際特許出願公開WO97/36960および同第WO99/27020;Sauerら,1995,J.Fluorescence 5(3):247−261;Arden−Jacob,1993,Neue Lanwellige Xanthen−Farbstoffe fuer Fluoresenzsonden und Farbstoff Laser,Verlag Shaker,Germany;ならびに、Leeら,Nucl.Acids Res.20(10):2471−2483(1992);Leeら,Nucl.Acids Res.25:2816−2822(1997);および、Rosenblumら,Nucl.Acids Res.25:4500−4504(1997)に見出され得る。いくつかの実施形態において、色素は4,7−ジクロロ−オルトカルボキシローダミンを含む。いくつかの実施形態において、色素はフルオレセイン色素を含み、この色素は、C9炭素原子がオルトカルボキシフェニル置換基(ペンダントフェニル基)により置換されるフルオレセイン型のキサンテン環を含む。フルオレセイン型色素の1つの典型的なサブセットが4,7−ジクロロフルオレセインである。典型的なフルオレセイン色素には、5−カルボキシフルオレセイン(5−FAM)、6−カルボキシフルオレセイン(6−FAM)が含まれ得るが、これらに限定されない。さらなる典型的なフルオレセイン色素が、例えば、米国特許第5,750,409号、同第5,066,580号、同第4,439,356号、同第4,481,136号、同第4,933,471号(Lee)、同第5,066,580号(Lee)、同第5,188,934号(Menchenら)、同第5,654,442号(Menchenら)、同第6,008,379号(Bensonら)および同第5,840,999号;PCT国際特許出願公開WO99/16832;および、欧州特許出願公開第050684号に見出され得る。いくつかの実施形態において、色素は4,7−ジクロロ−オルトカルボキシフルオレセインを含む。いくつかの実施形態において、色素はシアニン色素、フタロシアニン色素、スクアレイン色素またはbodiby色素であり得、これらは、例えば、下記の参考文献およびそれらにおける引用参考文献に記載される:米国特許第5,863,727号(Leeら)、同第5,800,996号(Leeら)、同第5,945,526号(Leeら)、同第6,080,868号(Leeら)、同第5,436,134号(Hauglandら)、米国特許第5,863,753号(Hauglandら)、同第6,005,113号(Wuら)およびWO96/04405(Glazerら)。
本明細書中で使用される用語「同定部分」は、特定のプローブ種を同定し、結果として、標的ポリヌクレオチド配列を決定するために使用され得る部分をいい、そして、様々な識別可能な部分(例えば、ジップコード、既知数の核酸塩基、またはそれらの組合せを含む)をいうことができる。いくつかの実施形態において、同定部分または同定部分相補体は標識化プローブにハイブリダイズし得、それにより、デコード反応において標的ポリヌクレオチド配列の検出を可能にする。いくつかの実施形態において、同定部分は、バルク分離(これに限定されない)を含む、同定部分が結合する要素を分離するために;同定部分が結合させられる要素を基質に固定または結合するために(この場合には、分離する工程は含んでも含まなくてもよい);少なくとも1つの部分(例えば、可動性改変体、1つまたは複数の標識、およびそれらの組合せなど)を含み得る同定部分相補体をアニーリングするために、使用され得るオリゴヌクレオチド配列をいう。いくつかの実施形態において、同じ同定部分が、バルク分離、基質結合およびそれらの組合せを行うために多数の異なる要素とともに使用される。用語「同定部分相補体」は、典型的には、その対応する同定部分に対して少なくとも実質的に相補的であるか、または、その対応する同定部分とハイブリダイズする少なくとも1つの核酸塩基の配列を含む、少なくとも1つのオリゴヌクレオチドをいう。いくつかの実施形態において、同定部分相補体は、少なくとも1つの識別子部分:要素複合体を少なくとも1つの基質に結合させるための捕獲部分として役立つか、バルク分離手順のための「プルアウト(pull−out)」配列として役立つか、または、捕獲部分およびプルアウト配列の両方として役立つ(例えば、O’Neilら,米国特許第6,638,760号、同第6,514,699号、同第6,146,511号および同第6,124,092号を参照のこと)。典型的には、同定部分およびその対応する同定部分相補体は、内部の自己ハイブリダイゼーション;異なる同定部分種、反応組成物におけるヌクレオチド配列(gDNA(これに限定されない)を含む)、同定部分相補体の異なる種、または、プローブの標的特異的部分などとの交差ハイブリダイゼーションなどを最小限に抑えるように選択されるが、しかし、同定部分とその対応する同定部分相補体との間でのハイブリダイゼーションを容易にするようにしなければならない。同定部分の配列および同定部分相補体の配列は、任意の好適な方法によって選択され得る(例えば、コンピューターアルゴリズム、例えば、PCT国際特許出願公開WO96/12014および同WO96/41011、ならびに、欧州特許出願公開第799,897号に記載されるようなコンピューターアルゴリズムなど;SantaLucia(Proc.Natl.Acad.Sci.95:1460−65(1998))のアルゴリズムおよびパラメーターが挙げられるが、これらに限定されない)。同定部分の記載は、とりわけ、米国特許第6,309,829号(その特許では「タグセグメント」として示される)、同第6,451,525号(その特許では「タグセグメント」として示される)、同第6,309,829号(その特許では「タグセグメント」として示される)、同第5,981,176号(その特許では「グリッドオリゴヌクレオチド」として示される)、同第5,935,793号(その特許では「識別子タグ」として示される)、および、PCT国際特許出願公開WO01/92579(その公報では「アドレス可能な支持体特異的配列」として示される)に見出され得る。
同定部分は、少なくとも1つのプローブ、少なくとも1つのプライマー、少なくとも1つのライゲーション生成物、少なくとも1つのライゲーション生成物代用物、およびそれらの組合せのうちの少なくとも一方の端部に位置され得、あるいは、内部に位置され得る。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同定部分が、少なくとも1つのリンカーアームを介して、少なくとも1つのプローブ、少なくとも1つのプライマー、少なくとも1つのライゲーション生成物、少なくとも1つのライゲーション生成物代用物、およびそれらの組合せに結合させられる。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのリンカーアームは切断可能である。いくつかの実施形態において、同定部分は上流側プローブの同定部分に位置する。いくつかの実施形態において、同定部分は、長さが少なくとも12塩基であり、長さが少なくとも15塩基であり、長さが12塩基〜60塩基であり、または長さが15塩基〜30塩基である。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同定部分は、長さが、12塩基、15塩基、20塩基、21塩基、22塩基、23塩基、24塩基、25塩基、26塩基、27塩基、28塩基、29塩基、30塩基、45塩基または60塩基である。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの同定部分:同定部分相補体二重鎖は、互いに最大でも10℃であるΔT範囲(Tmax−Tmin)に含まれる融解温度を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの同定部分:同定部分相補体二重鎖は、互いに5℃以下であるΔT範囲に含まれる融解温度を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの同定部分:同定部分相補体二重鎖は、互いに2℃以下であるΔT範囲に含まれる融解温度を有する。いくつかの実施形態において、少なくとも1つの同定部分または少なくとも1つの同定部分相補体は、同定部分または同定部分相補体が結合する要素を、ライゲーション反応組成物、消化反応組成物、増幅されたライゲーション反応組成物などの少なくとも1つの成分から分離するために使用される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのライゲーション生成物、少なくとも1つのライゲーション生成物代用物、またはそれらの組合せは同じ同定部分を含む。分離アプローチの例には、同じ同定部分相補体を使用して多数の異なる要素:同定部分種を分離する工程;同じ同定部分相補体を含む基質に多数の異なる要素:同定部分種を固定する工程;またはそれらの両方が包含されるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、同定部分が、サンプルをコード化するために使用される。例えば、多重化されたコード化反応における多数の標的ポリヌクレオチドが、同じ同定部分によりコード化され得、それにより、所定の標的同定部分を用いて所定のサンプルからのポリヌクレオチドに印を付けることができる。
本明細書中で使用される用語「ライゲーション因子」は、本発明の教示によれば、かなり多数の酵素試薬または非酵素試薬を含み得る。例えば、リガーゼは、DNA分子、RNA分子またはハイブリッドの隣接ヌクレオチドの3’−OHと5’−リン酸との間でのホスホジエステル結合を適切な条件のもとで形成する酵素ライゲーション試薬である。温度感受性リガーゼには、バクテリオファージT4リガーゼおよびE.coliリガーゼが含まれるが、これらに限定されない。熱安定性のリガーゼには、Afuリガーゼ、Taqリガーゼ、Tflリガーゼ、Tthリガーゼ、Tth HB8リガーゼ、Thermus種のAK16DリガーゼおよびPfuリガーゼが含まれるが、これらに限定されない(例えば、PCT国際特許出願公開WO00/26381;Wuら,Gene,76(2):245−254(1989);Luoら,Nucleic Acids Research,24(15):3071−3078(1996)を参照のこと)。当業者は、DNAリガーゼおよびRNAリガーゼを含めて、かなり多数の熱安定性のリガーゼが、好熱性生物または超好熱性生物(例えば、真性細菌および古細菌の特定の種)から得られ得ること、ならびに、そのようなリガーゼが、開示された方法およびキットにおいて用いられ得ることを理解する。
化学的ライゲーション因子には、限定されないが、活性化剤、縮合剤および還元剤、例えば、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、N−シアノイミダゾール、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、ジチオスレイトール(DTT)および紫外光など含まれる。自己ライゲーション(すなわち、ライゲーション因子の非存在下での自発的ライゲーション)もまた、本明細書における教示の範囲内である。化学的ライゲーション方法についての詳細なプロトコル、および適切な反応基の記述は、とりわけ、Xuら,Nucleic Acid Res.,27:875−81(1999);GryaznovおよびLetsinger,Nucleic Acid Res.21:1403−08(1993);Gryaznovら,Nucleic Acid Res.22:2366−69(1994);KanayaおよびYanagawa,Biochemistry 25:7423−30(1986);LuebkeおよびDervan,Nucleic Acids Res.20:3005−09(1992);Sieversおよびvon Kiedrowski,Nature 369:221−24(1994);LiuおよびTaylor,Nucleic Acids Res.26:3300−04(1999);WangおよびKool,Nucleic Acids Res.22:2326−33(1994);Purmalら,Nucleic Acids Res.20:3713−19(1992);AshleyおよびKushlan,Biochemistry 30:2927−33(1991);ChuおよびOrgel,Nucleic Acids Res.16:3671−91(1988);Sokolovaら,FEBS Letters 232:153−55(1988);NaylorおよびGilham,Biochemistry 5:2722−28(1966);および米国特許第5,476,930号に見出され得る。
適切な波長の光をライゲーション(photoligation)因子として使用する光ライゲーションもまた本教示の範囲内である。いくつかの実施形態において、光ライゲーションは、4−チオチミジン(sT)、5−ビニルウラシルおよびその誘導体、またはそれらの組合せ(これらに限定されない)をはじめとするヌクレオチドアナログを含むプローブを含む。いくつかの実施形態において、ライゲーション因子は、(a)UV−A範囲(約320nm〜約400nm)の光、UV−B範囲(約290nm〜約320nm)の光、またはそれらの組合せ、(b)波長が約300nm〜約375nmの間である光、(c)波長が約360nm〜約370nmである光、(d)波長が約364nm〜約368nmである光、または、(e)波長が約366nmである光を含む。いくつかの実施形態において、光ライゲーションは可逆的である。光ライゲーションの記述は、とりわけ、Fujimotoら,Nucl.Acid Symp.Ser.42:39−40(1999);Fujimotoら,Nucl.Acid Res.補遺1:185−86(2001);Fujimotoら,Nucl.Acid 補遺2:155−56(2002);LiuおよびTaylor,Nucl.Acid Res.26:3300〜04(1998)、およびワールドワイドウェブでsbchem.kyoto−u.ac.jp/saito−labにおいて見出され得る。
本明細書中で使用される「標識化プローブ」は、典型的には定量的PCR分析またはリアルタイムPCR分析のために、ならびに、エンドポイント分析のために、デコード反応において使用される分子を一般にいう。そのような標識化プローブは、標的ポリヌクレオチドの増幅をモニターするために使用され得る。いくつかの実施形態において、増幅反応において存在するオリゴヌクレオチドプローブは、生じたアンプリコンの量を時間の関数としてモニターするために好適である。そのようなオリゴヌクレオチドプローブには、下記が含まれるが、それらに限定されない:5’−エキソヌクレアーゼアッセイ(本明細書中に記載されるTaqMan(登録商標)プローブ(米国特許第5,538,848号もまた参照のこと)、様々なステム−ループ分子ビーコン(例えば、米国特許第6,103,476号および同第5,925,517号、ならびにTyagiおよびKramer,1996,Nature Biotechnology 14:303−308を参照のこと)、ステムレスまたは線状のビーコン(例えば、WO99/21881を参照のこと)、PNA Molecular BeaconsTM(例えば、米国特許第6,355,421号および同第6,593,091号を参照のこと)、線状PNAビーコン(例えば、Kubistaら,2001,SPIE 4264:53−58を参照のこと)、非FRETプローブ(例えば、米国特許第6,150,097号を参照のこと)、Sunrise(登録商標)/Amplifluor(登録商標)プローブ(米国特許第6,548,250号)、ステム−ループおよび二重鎖のScorpionTMプローブ(Solinasら,2001,Nucleic Acids Research 29:E96、および米国特許第6,589,743号)、バルジループプローブ(米国特許第6,590,091号)、シュードノットプローブ(米国特許第6,589,250号)、シクリコン(米国特許第6,383,752号)、MGB EclipseTMプローブ(Epoch Biosciences)、ヘアピンプローブ(米国特許第6,596,490号)、ペプチド核酸(PNA)ライトアッププローブ、自己集合型ナノ粒子プローブ、および、フェロセン改変プローブ、これらは、例えば、米国特許第6,485,901号;Mhlangaら,2001,Methods 25:463−471;Whitcombeら,1999,Nature Biotechnology.17:804−807;Isacssonら,2000,Molecular Cell Probes.14:321−328;Svanvikら,2000,Anal Biochem.281:26−35;Wolffsら,2001,Biotechniques 766:769−771;Tsourkasら,2002,Nucleic Acids Research 30:4208−4215;Riccelliら,2002,Nucleic Acids Research 30:4088−4093;Zhangら,2002 Shanghai.34:329−332;Maxwellら,2002,J.Am.Chem.Soc.124:9606−9612;Broudeら,2002,Trends Biotechnol.20:249−56;Huangら,2002,Chem Res.Toxicol.15:118−126;およびYuら,2001,J.Am.Chem.Soc 14:11155〜11161に記載される。標識化プローブはまた、ブラックホールクエンチャー(Biosearch)、Iowa Black(IDT)、QSYクエンチャー(Molecular Probes)、ならびに、DabsylおよびDabcelのスルホネート/カルボキシレートクエンチャー(Epoch)を含むことができる。標識化プローブはまた、2つのプローブを含むことができ、この場合、例えば、フローレ(flore)が一方のプローブに存在し、クエンチャーがもう一方のプローブに存在し、これら2つのプローブが標的上において一緒になってハイブリダイゼーションすることにより、シグナルが消滅するか、または、標的上でのハイブリダイゼーションにより、シグナルの形跡が蛍光の変化により変化する。標識化プローブはまた、カルボキシル基の代わりにSO3を有するフルオレセイン色素のスルホネート誘導体、フルオレセインのホスホルアミダイト形態、CY5のホスホルアミダイト形態(例えば、Amershamから入手可能)を含むことができる。いくつかの実施形態において、インターカレーション標識(例えば、臭化エチジウム、SYBR(登録商標)Green I(Molecular Probes)、およびPicoGreen(登録商標)(Molecular Probes))が使用され、それにより、標識化プローブの非存在下での増幅生成物のリアルタイムまたはエンドポイントでの可視化を可能にする。
本明細書中で使用される「アドレス可能なプライマー部分」は、所定の標的ポリヌクレオチドの正体をコード化することができ、かつ、デコード反応におけるアドレスプライマーまたはアドレスプライマー組が、コード化反応において特定のアドレス可能なプライマー部分によりコード化された標的ポリヌクレオチドを選択的に増幅することを可能にすることができる、プローブまたはプローブ組の少なくとも1つの領域をいう。
本明細書中で使用される「アドレスプライマー」は、コード化反応の生成物における少なくとも1つのアドレス可能なプライマー部分にハイブリダイズし得るデコード増幅反応における少なくとも1つのプライマーをいう。いくつかの実施形態において、所定のデコード反応はアドレスプライマー組を含み得、この場合、そのアドレスプライマー組により、所定のコード化反応生成物が、コード化反応の間にそれに取り込まれたアドレス可能なプライマー部分の正体に基づいて増幅され得る。いくつかの実施形態において、複数のデコード反応を同じ固体支持体(例えば、96ウエルマイクロタイタープレートまたは384マイクロタイタープレート、あるいは、Applied Biosystems Low Density Expression Array、Microcard)において行うことができ、この場合、それぞれのデコード反応は異なったアドレスプライマー組を含み、そのアドレスプライマー組により、所定のデコード反応における所定の標的ポリヌクレオチドが、デコード反応において標的および特定のアドレスプライマー組に存在するアドレス可能なプライマー部分に基づいて増幅され得る。
本明細書中で使用される「プライマー組」は、少なくとも1つのコード化反応の結果として所定の標的ポリヌクレオチドに含有されるアドレス可能なプライマー部分に基づいて所定の標的ポリヌクレオチドを選択的に増幅し得る少なくとも1つ(典型的には2つ)のプライマーをいう。様々なプライマー組、従って、用語「一連のプライマー組」が可能である。所定のプライマー組を、特定の標的ポリヌクレオチドをコード化するために1つの適用において使用することができ、そして異なる標的ポリヌクレオチドをコード化するために異なる適用において使用することができる。様々な一連のアドレスプライマー組の1つの例示的な例については、図17を参照のこと。
本明細書中で使用される用語「一次ループ状リンカー」は、自己相補性部分、ループおよび一本鎖部分を含むオリゴヌクレオチドをいう。一例として、「ASOループ状リンカー」は、PCR順方向プライミング部分、ブロック部分、および一本鎖部分を含む一次ループ状リンカーをいい、対立遺伝子特異的なオリゴヌクレオチドであるとみなされ得る。ASOループ状リンカーの一本鎖部分は、ASOの標的同定部分の領域(対立遺伝子特異的オリゴヌクレオチド、基本的には上流側のライゲーションプローブ)とハイブリダイズし得、それにより、ASOに対するASOループ状リンカーのライゲーションを可能にする。例示目的のために、本明細書中に示されるとき、ヌクレアーゼ抵抗性を付与し得るループに存在するブロック部分が示される。だが、本発明の教示は、ブロック部分が他の場所に存在する実施形態を企図することが理解される。いくつかの実施形態において、特に、多重化分析を伴う実施形態では、複数の一次ループ状リンカーの3’側のヌクレオチドが同じであり、これにより、複数の上流側のライゲーションプローブに対するライゲーション効率の変動を最小限に抑えることができる。
本明細書中で使用される用語「二次ループ状リンカー」は、自己相補性部分、ループおよび一本鎖部分を含むオリゴヌクレオチドをいう。一例として、「LSOループ状リンカー」は、PCR逆方向プライミング部分、ブロック部分、および一本鎖部分を含む二次ループ状リンカーをいい、遺伝子座特異的なオリゴヌクレオチドであると見なすことができる。LSOループ状リンカーの一本鎖部分は、LSOの非標的特異的部分の領域(遺伝子座特異的オリゴヌクレオチド、基本的にはLSO)とハイブリダイズし得、それにより、LSOに対するLSOループ状リンカーのライゲーションを可能にする。本発明の教示のいくつかの実施形態において、二次ループ状リンカーは「ユニバーサルなループ状リンカー」ということができ、そしてLSOの3’末端に存在するユニバーサルなスプリント(US)による複数のライゲーションプローブのいずれか(例えば、LSO)に対するそのライゲーションによって、配列情報を導入し、かつ/または、ヌクレアーゼ抵抗性を付与するために使用することができる(例えば、図11Bを参照のこと)。
本明細書中で使用される用語「コード化反応」は、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドがプローブ組により調べられる反応をいい、この場合、標的ポリヌクレオチドの正体が反応生成物にコード化される。例えば、「コード化PCR」は、少なくとも1つのプローブが、標的特異的部分と、その標的特異的部分の5’末端に位置するアドレス可能なプライマー部分と、標的特異的部分およびその標的特異的部分の5’末端に位置するアドレス可能なプライマー部分を含む少なくとも1つの第2のプローブとを含むPCRを包含し得る。コード化PCRにおけるプローブの一方または両方は、デコード反応においてシグナルを生じさせるために対応する標識化プローブによって使用され得る「同定部分」をさらに含むことができる。コード化PCRに適用可能なPCRプロトコルの例示的な例については、係属中のWO出願U03/37808、ならびに、米国特許第6,605,451号を参照のこと。また、コード化反応は、少なくとも1つのプローブが、標的特異的部分と、その標的特異的部分の5’末端に位置するアドレス可能なプライマー部分と、標的特異的部分およびその標的特異的部分の5’末端に位置するアドレス可能なプライマー部分を含む少なくとも1つの第2のプローブとを含むライゲーション反応を包含し得る「コード化ライゲーション」反応ということができる。コード化PCRにおけるプローブの一方または両方は、デコード反応においてシグナルを生じさせるために相補的な標識化プローブによって使用され得る「同定部分」をさらに含むことができる。いくつかの実施形態において、標識化プローブがコード化反応の生成物にハイブリダイズする位置は、すべての同定部分、同定部分の一部、同定部分の一部およびプライマー部分の一部を含むことができ、一般には、標識化プローブの配置をコード化反応生成物の生成物に対してずらすことが本発明の教示によって企図され、そして例えば、コード化反応においてプライマーまたはプローブの長さ(サイズ)を減少させるという一面を有し得ることが理解される。
本明細書中で使用される用語「デコード反応」は、少なくとも1つのアドレスプライマーまたはアドレスプライマー組を含む少なくとも1つの反応をいい、この場合、アドレスプライマーまたはアドレスプライマー組は、標的ポリヌクレオチドまたは標的ポリヌクレオチド代用物を、コード化反応の間にプローブによって標的ポリヌクレオチドまたは標的ポリヌクレオチド代用物に取り込まれたアドレス可能なプライマー部分に基づいて増幅することができ、それにより、標的ポリヌクレオチドがサンプルに存在することを示すシグナルを生じさせることができる。デコード反応は少なくとも1つの標識化プローブをさらに含むことができ、この場合、標識化プローブは、所定の実施形態の状況において適切であるように、例えば、サンプルの正体または対立遺伝子改変体の正体を与えるためにコード化反応において導入される少なくとも1つの同定部分または同定部分相補体にハイブリダイズし得る。
本明細書中で使用される用語「決定する(「deterimine」および「deterimining」)は、検出すること、定量すること、同定すること、または、それらの組合せを含むことができる。
本明細書中で使用される用語「反応容器」は一般には、反応が本発明の教示に従って行われ得る任意の容器をいう。いくつかの実施形態において、第1の反応容器は、エッペンドルフチューブ、および、現代の分子生物学研究室において通常実施する際の他の容器の種類であり得る。いくつかの実施形態において、第2の反応容器は、マイクロタイタープレートにおけるウエル、ガラス製スライド上のスポット、または、Applied Biosystemsの低密度遺伝子発現アレイ(Microcard)におけるウエルであり得る。例えば、複数の第2の反応容器を同じ支持体上に存在させることができる。同様に、複数の第1の反応容器を同じ支持体上に存在させることができる。いくつかの実施形態において、第1の反応容器および第2の反応容器をラボ・オン・ア・チップ様デバイス(例えば、Caliper and Fluidgmから入手可能である)において同じ固体支持体上に存在させることができる。様々な反応容器が当該分野において入手可能であり、本発明の教示の範囲内であることが認識される。
本発明の教示による「アリコート」は、一般には、何かあるものと並んでそのすべてを含む、その一部をいう。例えば、コード化反応生成物のアリコートは、少なくとも1つの別個のデコード反応物中に配置することが可能である。
「ライゲーションプローブ組」は、本明細書中におけるいくつかの実施形態によれば、特異的な標的核酸配列における相補的な領域と、配列特異的な様式でハイブリダイズするように設計される標的特異的な部分を含む2つ以上のプローブを含む(例えば、図2におけるプローブ2およびプローブ3を参照のこと)。ライゲーションプローブ組のプローブはさらに、アドレス可能なプライマー部分、同定部分、または、これらのさらなる成分の組合せを含むことができる。いくつかの実施形態において、プローブの構成成分はいずれも、任意の他のプローブ構成成分と重複し得る。例えば、しかし、限定ではなく、標的特異的部分がアドレス可能なプライマー部分と重複し得る。同様に、限定ではないが、同定部分は標的特異的部分またはアドレス可能なプライマー部分またはそれらの両方と重複し得る。
本発明の教示のいくつかの実施形態によれば、ライゲーションプローブ組は、第1のプローブの標的特異的部分が下流側の標的領域とハイブリダイズし、そして第2のプローブの標的特異的部分が上流側の標的領域とハイブリダイズするように設計される。いくつかの実施形態において、改変体塩基に対して相補的なヌクレオチド塩基(「識別用ヌクレオチド」または「識別用ヌクレオチド相補体」)がライゲーションプローブ組の第2のプローブの5’末端に存在する。いくつかの実施形態において、第1のプローブは、同定部分および識別用ヌクレオチドまたは識別用ヌクレオチド相補体を、第2のプローブではなく、その3’末端に含むことができる。当業者は、様々な実施形態において、識別用ヌクレオチドが標的ポリヌクレオチドにおいてどこにでも位置し得ること、および、同様に、識別用ヌクレオチド相補体がプローブの標的特異的部分においてどこにでも位置し得ることを理解する。例えば、様々な実施形態によれば、識別用ヌクレオチドを、プローブの3’末端に、プローブの5’末端に、または、プローブの3’末端と5’末端との間のどこにでも位置させることができる。
いくつかの実施形態において、ライゲーションプローブ組の第1のプローブおよび第2のプローブが適切な上流側および下流側の標的領域にハイブリダイズされるとき、そして識別用ヌクレオチドが一方のプローブの5’末端またはもう一方のプローブの3’末端に存在し、かつ、識別用ヌクレオチドが標的配列上の識別用ヌクレオチド相補体と塩基対形成するとき、ハイブリダイズした第1のプローブおよび第2のプローブが一緒になるようにライゲーションされて、ライゲーション生成物を形成する。しかしながら、さらに、たとえ、両方のプローブが他の方法でそれらのそれぞれの標的領域に対して完全にハイブリダイズする場合でさえ、識別用ヌクレオチドでのミスマッチした塩基はライゲーションを妨げる。
いくつかの実施形態において、他の機構が、正しい相補的なヌクレオチドを識別用ヌクレオチドに含まないプローブのライゲーションを避けるために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態において、ミスマッチが識別用ヌクレオチドに存在するならば、ライゲーションプローブ組のプローブが、測定可能なほどに低下した程度に標的配列に対してハイブリダイズし得るような条件を用いることができる。従って、そのような実施形態において、そのようなハイブリダイズしていないプローブは、プローブ組におけるもう一方のプローブにライゲーションされない。
いくつかの実施形態において、ライゲーションプローブ組における第1のプローブおよび第2のプローブは、類似する融解温度(T)を有して設計される。プローブが識別用ヌクレオチドを含む場合、いくつかの実施形態では、求められる標的識別用ヌクレオチド相補体の識別用ヌクレオチドを含むプローブについてのTは、プローブ組において識別用ヌクレオチドを含有しないもう一方のプローブよりも約4℃〜15℃低い。いくつかのそのような実施形態において、識別用ヌクレオチドを含むプローブはまた、ライゲーション温度に近いTを伴って設計され得る。従って、ミスマッチしたヌクレオチドを有するプローブはライゲーション温度において標的からより容易に解離する。従って、ライゲーション温度は、いくつかの実施形態では、例えば、標的における多数の潜在的な対立遺伝子を識別するための別の方法を提供する。
さらに、いくつかの実施形態において、ライゲーションプローブ組は第1のプローブおよび第2のプローブの端部(例えば、第1のプローブまたは第2のプローブの3’末端または5’末端)に識別用ヌクレオチドを含まない。むしろ、識別用ヌクレオチドは第1のプローブまたは第2のプローブの5’末端および3’末端の間のどこかに位置する。いくつかのそのような実施形態において、それらのそれぞれの標的領域に関して完全に相補的である標的特異的部分を有するプローブは、高いストリンジェンシーの条件のもとでハイブリダイズする。対照的に、1つまたは複数のミスマッチした塩基を標的特異的部分に有するプローブは、測定可能な程度に低下した程度でそれらのそれぞれの標的領域にハイブリダイズする。第1のプローブおよび第2のプローブはともに、ライゲーション生成物を生じさせるために標的にハイブリダイズしなければならない。
(2.技術)
(ライゲーション)
本発明の教示によるライゲーションは、ヌクレオチド間連結が、テンプレートに隣接してハイブリダイズされる核酸配列の向き合う末端の間で形成される、任意の酵素的手段または非酵素的手段を含む。典型的には、アニーリングされた核酸プローブの向き合う末端が、ライゲーションのために好適である(ライゲーションのための好適性は、用いられるライゲーション手段の関数である)。いくつかの実施形態において、ライゲーションはまた、少なくとも1つのギャップを充填する(gap−filling)手順を含み、この場合、2つのプローブの末端は最初に隣接してハイブリダイズされないが、しかし、上流側プローブの3’末端が、典型的にはポリメラーゼによって、下流側プローブの5’末端に隣接するまで、1つまたは複数のヌクレオチドによって伸長される(例えば、米国特許第6,004,826を参照のこと)。ヌクレオチド間連結には、ホスホジエステル結合の形成が含まれ得るが、これに限定されない。そのような結合形成は、限定されないが、可逆的に不活性化されたリガーゼ(例えば、米国特許第5,773,258号を参照のこと)ならびにその酵素的に活性な変異体および改変体(これらに限定されない)を含めて、少なくとも1つのDNAリガーゼまたは少なくとも1つのRNAリガーゼ(例えば、T4 DNAリガーゼ、T4 RNAリガーゼ、Thermus thermophilus(Tth)リガーゼ、Thermus aquaticus(Taq)DNAリガーゼ、Thermus scotoductus(Tsc)リガーゼ、TS2126(Tscに感染する好熱性ファージ)RNAリガーゼ、Archaeoglobus flugidus(Afu)リガーゼ、Pyrococcus furiosus(Pfu)リガーゼなど、これらに限定されない)によって酵素的に作製される結合形成が含まれ得る。
他のヌクレオチド間ライゲーションには、限定されないが、適切な反応基の間での共有結合的な結合形成、例えば、チオホスホリルアセチルアミノ基を形成するためのα−ハロアシル基とホスホチオエート基との間、5’−ホスホロチオエステル連結およびピロホスフェート連結を形成するためのホスホロチオエート基、トシレート基またはヨウ化基の間での共有結合的な結合形成などが含まれる。
化学的なライゲーションが、適切な条件のもとでは、例えば、自己ライゲーションなどによって自発的に生じ得る。あるいは、「活性化」剤または還元剤が使用され得る。活性化剤および還元剤の例には、限定されないが、カルボジイミド、臭化シアン(BrCN)、イミダゾール、1−メチルイミダゾール/カルボジイミド/シスタミン、N−シアノイミダゾール、ジチオスレイトール(DTT)および紫外光(例えば、光ライゲーションのために使用される紫外光など)が含まれる。
ライゲーションは、一般には、少なくとも1回のライゲーションサイクル、すなわち、第1のプローブおよび対応する第2のプローブの標的特異的部分を、対応する標的核酸配列におけるそれらのそれぞれの相補的な領域にハイブリダイズする工程;上流側プローブの3’末端を下流側プローブの5’末端とライゲーションして、ライゲーション生成物を形成する工程;ならびに、核酸二重鎖を変性して、ライゲーション生成物をライゲーション生成物:標的核酸配列の二重鎖から遊離させる工程の逐次手順を包含する。このライゲーションサイクルは、例えば、限定されないが、(増幅されたライゲーション生成物を生じさせるためにプライマーおよびポリメラーゼを使用することとは異なるように)ライゲーションプローブを使用してライゲーション生成物を増幅するためにライゲーション反応を熱サイクル処理することによって繰り返してもよく、または、繰り返さなくてもよい。
本教示の範囲内にはまた、ギャップ充填ライゲーション(これには、限定されないが、OLA、LDR、およびLCRのギャップ充填形態のOLA、LDR、LCR、FENの切断媒介バージョンが含まれる)、架橋オリゴヌクレオチドライゲーション、補正ライゲーション、および、ループ状リンカーベースのコンカテマーライゲーションなどのライゲーション技術が含まれる。これらの技術の記載は、とりわけ、米国特許第5,185,243号および同第6,004,826号、同第5,830,711号、同第6,511,810号、同第6,027,889号;欧州特許出願公開EP320308および同EP439182;PCT国際特許出願公開WO90/01069、同WO01/57268、同WO0056927A3、同WO9803673A1、同WO200117329;Landegrenら,Science 241:1077−80(1988);Dayら,Genomics,29(1):152−162(1995);de Arrudaら,および米国特許出願第60/517470号に見出され得る。いくつかの実施形態において、ライゲーションは、その後の増幅工程に先立つサンプル調製を提供し得る。いくつかの実施形態において、ライゲーションは、最初の増幅、それに続くその後の増幅を提供するだけでなく、それ自体での増幅を提供し得る。
本発明の教示のいくつかの実施形態において、生成物を、その後の下流側での反応(例えば、増幅など)のためのテンプレートとして作用できないようにするために、非通常型のヌクレオチド塩基が、ライゲーションプローブに導入され得、生じた生成物は酵素的手段(例えば、グリコシラーゼ)および/または物理化学的手段によって処理され得る。いくつかの実施形態において、ウラシルをライゲーション反応混合物において核酸塩基として含むことができ、それにより、その後の反応により、ウラシル−N−グリコシラーゼの使用によって以前のウラシル含有生成物の持ち越しが除去されることを可能にする。グリコシラーゼなどを使用する混入物除去に対する様々のアプローチが、例えば、PCT国際特許出願公開WO9201814A2に見出され得る。
ハイブリダイズしていないプローブおよび/またはライゲーションしていないプローブをライゲーション反応後に除くための方法は、当該分野で公知であり、下記においてさらに議論される。そのような手順には、ヌクレアーゼ媒介によるアプローチ、希釈、サイズ排除アプローチ、親和性部分手順(例えば、米国仮特許出願第60/517470号、米国仮特許出願第60/477614号およびPCT出願2003/37227を参照のこと)、標的ポリヌクレオチドの固定化を伴う親和性部分手順(例えば、PCT国際特許出願公開WO03/006677A2を参照のこと)が含まれる。
(取り込まれなかった反応成分および/または所望されない反応成分の除去)
多数の反応工程が用いられる核酸の複雑な混合物を含む反応は、様々な取り込まれなかった反応成分を生じ得ること、そして様々な複雑性軽減手順のいずれかによるそのような取り込まれていない反応成分の除去は続いて行われる反応の効率および特異性を改善し得ることが理解される。
いくつかの実施形態において、複雑性軽減化には、標的核酸の選択的な固定化が含まれる。例えば、標的核酸を固体支持体に優先的に固定化することができる。いくつかの実施形態において、フォトビオチンを標的核酸に結合することができ、生じたビオチン標識核酸を、親和性部分結合因子(例えば、ストレプトアビジンなど)を含む固体支持体に固定化することができる。固定化された標的核酸はプローブを用いて調べることができ、ハイブリダイズしていないプローブおよび/またはライゲーションされていないプローブを洗浄によって除くことができる(そのような複雑性軽減化方法に関するさらなる詳細については、例えば、PCT国際特許出願公開WO03/006677および米国特許出願番号第09/931,285号を参照のこと)。様々な洗浄条件を、例えば、AusubelらおよびManiatisらの最新版に記載されるように、用いることができる。
いくつかの実施形態において、取り込まれなかったプローブは、様々な酵素的手段によって除くことができ、この場合、例えば、保護されていない3’プローブ末端は、3’作用ヌクレアーゼにより消化され得、5’側のリン酸保有プローブ末端は、5’リン酸作用ヌクレアーゼ(例えば、Lambdaエキソヌクレアーゼ)により消化され得る。いくつかの実施形態において、取り込まれていない反応成分(例えば、ライゲーションプローブなど)の除去に対するそのようなヌクレアーゼ消化媒介アプローチはさらに、例えば、米国特許出願第60/517,470号に記載されるように、ループ状リンカーベースのプローブ、および、一本鎖リンカーベースのプローブの使用を含むことができる。
いくつかの実施形態において、未反応のライゲーションプローブは、混合物から除かれ得、それにより、上流側プローブは標識を含むことができ、かつ、下流側プローブはその3’末端におけるエキソヌクレアーゼブロック部分によりブロックされ得る。ライゲーションおよびヌクレアーゼの導入の後、標識されているライゲーションされていない上流側プローブが消化され得、これにより、ライゲーション生成物および下流側プローブを残すことができる。しかしながら、下流側プローブは標識されていないので、下流側プローブはアッセイにおいて事実上、サイレントである。いくつかの実施形態において、標的核酸が固定化され、ライゲーション生成物が溶出および検出され得る。いくつかの実施形態において、下流側プローブの3’末端は親和性部分をさらに含み、ライゲーション生成物および取り込まれていない下流側プローブを親和性部分結合因子により固定化することができる。いくつかの実施形態において、上流側プローブの5’末端は親和性部分をさらに含み、ライゲーション生成物および取り込まれていない上流側プローブを親和性部分結合因子により固定化することができる。
いくつかの実施形態において、例えば、研究室の同じ作業空間で行われた以前の反応からの生成物により、目的とする反応が汚染される可能性がある。いくつかの実施形態において、ウラシルを、例えば、PCR増幅工程に組み込むことができ、それにより、チミジンの代わりに、または、チミジンと一緒にウラシルを含む反応生成物を与えることができる。いくつかの実施形態において、ウラシル−N−グリコシラーゼを、ウラシル含有混入物を分解するような様式でOLA反応混合物に含ませることができる。
(増幅)
本発明の教示による増幅は、少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの少なくとも一部、ライゲーション生成物、少なくとも1つのライゲーション生成物代用物、またはそれらの組合せが、典型的には、核酸配列を直線的または指数的のいずれかで増幅するための広範囲の技術(これらに限定されない)を含めてテンプレート依存的様式で複製される任意の手段を包含する。増幅工程を行うための例示的な手段には、リガーゼ連鎖反応(LCR)、リガーゼ検出反応(LDR)、Qレプリカーゼ増幅が続くライゲーション、PCR、プライマー伸長、鎖置換増幅(SDA)、過分枝鎖置換増幅(hyperbranched strand displacement)、多置換増幅(MDA)、核酸鎖ベースの増幅(NASBA)、2段階多重化増幅、ローリングサークル増幅(RCA)などが含まれ、これらには、それらの多重バージョンおよび組合せ、例えば、OLA/PCR、PCR/OLA、LDR/PCR、PCR/PCR/LDR、PCR/LDR、LCR/PCR、PCR/LCR(これはまた混合連鎖反応(CCR)として知られている)など(これらに限定されない)が含まれる。そのような技術の記載は、とりわけ以下に見出され得る:Sambrook and Russell;Sambrookら;Ausbelら;PCR Primer:A Laboratory Manual,Diffenbach(編),Cold Spring Harbor Press(1995);The Electronic Protocol Book,Chang Bioscience(2002)(「The Electronic Protocol Book」);Msuihら,J.Clin.Micro.34:501−07(1996);The Nucleic Acid Protocols Handbook,R.Rapley(編),Humana Press,Totowa,NJ(2002)(「Rapley」);Abramsonら,Curr Opin Biotechnol.1993年2月;4(1):41−7,米国特許第6,027,998号;米国特許第6,605,451号;Baranyら,PCT国際特許出願公開WO97/31256;Wenzら,PCT国際特許出願公開WO01/92579;Dayら,Genomics,29(1):152−162(1995),Ehrlichら,Science 252:1643−50(1991);Innisら,PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications,Academic Press(1990);Favisら,Nature Biotechnology 18:561−64(2000);およびRabenauら,Infection 28:97−102(2000);Belgrader,Barany,およびLubin,Development of a Multiplex Ligation Detection Reaction DNA Typing Assay,Sixth International Symposium on Human Identification,1995(ワールドワイドウエブでpromega.com/geneticidproc/ussymp6proc/blegrad.htmlにおいて入手可能);LCR Kit Instruction Manual,Cat.#200520,Rev.#050002,Stratagene,2002;Barany,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 88:188−93(1991);BiおよびSambrook,Nucl.Acids Res.25:2924−2951(1997);Zirviら,Nucl.Acid Res.27:e40i−viii(1999);Deanら,Proc Natl Acad Sci USA 99:5261−66(2002);BaranyおよびGelfand,Gene 109:1−11(1991);Walkerら,Nucl.Acid Res.20:1691−96(1992);Polstraら,BMC Inf.Dis.2:18−(2002);Lageら,Genome Res.2003年2月;13(2):294−307;ならびに、Landegrenら,Science 241:1077−80(1988);Demidov,V.,Expert Rev Mol Diagn.2002 Nov;2(6):542−8;Cookら,J Microbiol Methods.2003年5月;53(2):165−74,Schweitzerら,Curr Opin Biotechnol.2001年2月;12(1):21−7;米国特許第5,830,711号、米国特許第6,027,889号、米国特許第5,686,243号、PCT国際特許出願公開WO0056927A3およびPCT国際特許出願公開WO9803673A1。
いくつかの実施形態において、増幅は、少なくとも1つのプライマーを、少なくとも1つのライゲーション生成物、少なくとも1つのライゲーション生成物代用物、またはそれらの組合せにおける相補的な配列または実質的に相補的な配列とハイブリダイズする工程;ヌクレオチドの少なくとも1つの鎖を、ポリメラーゼを使用してテンプレート依存的な様式で合成する工程;および、新しく形成された核酸二重鎖を変性して、鎖を分離する工程の逐次手順の少なくとも1回のサイクルを包含する。このサイクルは繰り返しても、繰り返さなくてもよい。増幅は熱サイクル処理を含むことができ、または、等温で行うことができる。いくつかの実施形態において、新しく形成された核酸二重鎖は最初に変性されないが、1つまたは複数のその後の工程においてその二本鎖形態で使用される。
プライマー伸長は、テンプレートにアニーリングさせられる少なくとも1つのプローブまたは少なくとも1つのプライマーを、ポリメラーゼなどの増幅手段を使用して5’側から3’側の方向で伸長させる工程を含む増幅手段である。いくつかの実施形態によれば、適切な緩衝液、塩、pH、温度およびヌクレオチド三リン酸(そのアナログを含む)を用いて、すなわち、適切な条件のもとで、ポリメラーゼにより、テンプレート鎖に対して相補的なヌクレオチドが、アニーリングされたプローブまたはプライマーの3’末端から開始して取り込まれて、相補的な鎖を生じる。いくつかの実施形態において、プライマー伸長を、少なくとも1つの標的核酸配列の標的配列にハイブリダイズするプローブ組の2つのプローブの間でのギャップを埋めるために使用することができ、その結果、これら2つのプローブを、2つのプローブが一緒になるようにライゲーションすることができる。いくつかの実施形態において、プライマー伸長のために使用されるポリメラーゼは5’エキソヌクレアーゼ活性を有しないか、または実質的に有しない。
本発明の教示のいくつかの実施形態において、生成物を、その後の増幅のためのテンプレートとして作用できないようにするために、非通常型のヌクレオチド塩基が、増幅反応生成物に導入され得、その生成物は、酵素的手段(例えば、グリコシラーゼ)および/または物理化学的手段によって処理され得る。いくつかの実施形態において、ウラシルを反応混合物において核酸塩基として含むことができ、それにより、その後の反応により、ウラシル−N−グリコシラーゼの使用によって以前のウラシル含有生成物の持ち越しが除かれることを可能にする(例えば、PCT国際特許出願公開WO9201814A2を参照のこと)。本発明の教示のいくつかの実施形態において、様々な技術はどれも、例えば、Radstromら,Mol.Biotechnol.2004年2月;26(2):133−46に記載されるように、増幅の成功を容易にするために増幅に先立って用いることができる。いくつかの実施形態において、増幅を、例えば、米国特許第6,153,425号および同第6,649,378号に記載されるように、サンプルの調製および検出を含む独立した一体化されたアプローチで達成することができる。
(検出)
ドナー部分およびシグナル部分を用いるいくつかの実施形態において、特定のエネルギー転移蛍光色素を使用することができる。ドナー(ドナー部分)およびアクセプター(シグナル部分)の特定の非限定的な例示的な対が、例えば、米国特許第5,863,727号、同第5,800,996号および同第5,945,526号に例示される。ドナーおよびアクセプターのいくつかのそのような組合せの使用はまた、FRET(蛍光共鳴エネルギー転移)と呼ばれている。いくつかの実施形態において、シグナル伝達プローブとして使用することができる蛍光団には、ローダミン、シアニン3(Cy3)、シアニン5(Cy5)、フルオレセイン、VicTM、LizTM、TamraTM、5−FamTM、6−FamTMおよびTexas Red(Molecular Probes)が含まれるが、これらに限定されない(VicTM、LizTM、TamraTM、5−FamTMおよび6−FamTM、これらはすべてが、Applied Biosystems,Foster City、California)から入手可能である)。
いくつかの実施形態において、蛍光シグナルを励起光に応答して与える標識化プローブの量は、典型的には、増幅反応で生じた核酸の量に関係する。従って、いくつかの実施形態において、蛍光シグナルの量が、増幅反応で生じた生成物の量に関係づけられる。そのような実施形態において、蛍光性指示体からの蛍光シグナルの強度を測定することによって増幅生成物の量を測定することができる。いくつかの実施形態によれば、内部標準を、蛍光シグナルによって示される増幅生成物を定量するために用いることができる。例えば、米国特許第5,736,333を参照のこと。
蛍光性指示体を含有する組成物とともに熱サイクル処理反応を行い、指定された波長の光ビームを放射し、蛍光性色素の強度を読み取り、かつ、各サイクルの後での蛍光強度を表示することができる様々なデバイスが開発されている。サーマルサイクラー、光ビーム放射装置および蛍光シグナル検出器を含むデバイスが、例えば、米国特許第5,928,907号、同第6,015,674号および同第6,174,670号に記載されており、また、そのようなデバイスには、ABI Prism(登録商標)7700 Sequence Detection System(Applied Biosystems,Foster City,California)、ABI GeneAmp(登録商標)5700 Sequence Detection System(Applied Biosystems,Foster City,California)、ABI GeneAmp(登録商標)7300 Sequence Detection System(Applied Biosystems,Foster City,California)、およびABI GeneAmp(登録商標)7500 Sequence Detection System(Applied Biosystems,Foster City,California)が含まれるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、これらの機能のそれぞれを別個のデバイスによって行うことができる。例えば、Qβレプリカーゼ反応が増幅のために用いられるならば、反応がサーマルサイクラーにおいて行われない場合があり、しかし、反応は、指定された波長で放射された光ビーム、蛍光シグナルの検出、ならびに、増幅生成物の量の計算および表示を含むことができる。
いくつかの実施形態において、熱サイクル処理および蛍光検出を行うための統合されたデバイスを、サンプル中の標的核酸配列の精密な定量化のために使用することができる。いくつかの実施形態において、蛍光シグナルを1回または複数回の熱サイクルの期間中および/またはその後で検出および表示することができ、従って、これにより、反応が生じているときの増幅生成物の「リアルタイム」でのモニターリングが可能になる。いくつかの実施形態において、増幅生成物の量および増幅サイクルの数を使用して、どのくらいの標的核酸配列が増幅前のサンプルに存在していたかを計算することができる。
いくつかの実施形態によれば、増幅生成物の量を、サンプルにおける標的核酸配列の存在を示すために十分な所定数のサイクルの後で単にモニターすることができる。当業者は、任意の所定のサンプルタイプ、プライマー配列および反応条件について、どのくらいのサイクルが、所定の標的ポリヌクレオチドの存在を決定するために十分であるかを容易に決定することができる。
いくつかの実施形態によれば、増幅生成物は、所定のサイクル数が完了するとすぐに、陽性または陰性としてスコア化することができる。いくつかの実施形態において、結果をデータタベースに直接に電子的に伝送し、表にすることができる。従って、いくつかの実施形態において、非常に多数のサンプルを、より少ない必要とされる時間および労力で処理および分析することができる。
いくつかの実施形態によれば、異なる標識化プローブにより、種々の標的核酸配列を識別し得る。そのようなプローブの非限定的な例には、5’−ヌクレアーゼ蛍光プローブ(例えば、TaqMan(登録商標)プローブ分子など)があり、この場合、蛍光性分子がオリゴヌクレオチド連結エレメントを介して蛍光消光分子に結合している。いくつかの実施形態において、5’−ヌクレアーゼ蛍光プローブのオリゴヌクレオチド連結エレメントが同定部分の特異的な配列またはその相補体に結合する。いくつかの実施形態において、異なる波長で蛍光をそれぞれが発する異なる5’−ヌクレアーゼ蛍光プローブにより、種々の増幅生成物を同じ増幅反応液において識別することができる。例えば、いくつかの実施形態において、2つの異なる波長(WLおよびWL)で蛍光を発し、かつ、2つの異なるライゲーション生成物(それぞれ、A’およびB’)の2つの異なる同定部分に対して特異的である2つの異なる5’−ヌクレアーゼ蛍光プローブを使用することができる。標的核酸配列Aがサンプルに存在するならば、ライゲーション生成物A’が形成され、標的核酸配列Bがサンプルに存在するならば、ライゲーション生成物B’が形成される。いくつかの実施形態において、適切な標的核酸配列がサンプルに存在しない場合でさえ、ライゲーション生成物A’および/またはライゲーション生成物B’が形成される場合があり、しかし、そのようなライゲーションは、適切な標的核酸配列がサンプルに存在するときよりも測定可能なほどに小さい程度で生じる。増幅後、どの特定の標的核酸配列がサンプルに存在しているかを、検出されたシグナルの波長に基づいて決定することができる。従って、波長WLのみの適切な検出可能なシグナル値が検出されるならば、そのサンプルは標的核酸配列Aを含み、標的核酸配列Bを含まないことが分かる。両方の波長(WLおよびWL)の適切な検出可能なシグナル値が検出されるならば、そのサンプルは標的核酸配列Aおよび標的核酸配列Bの両方を含むことが分かる。
本発明の教示の様々な態様を下記の実施例を考慮してさらに理解することができ、しかし、下記の実施例は、いかなる点でも、本教示の範囲を限定するとして解釈してはならない。
(3.例示的な実施形態)
本発明は、コード化反応およびデコード反応を使用して、少なくとも1つのサンプルにおける標的ポリヌクレオチド配列の存在または非存在を検出する(あるいは、少なくとも1つのサンプルにおける標的ポリヌクレオチド配列を定量する)ための方法、試薬およびキットに関する。特定の標的核酸配列がサンプルに存在するとき、反応生成物が、アドレス可能なプライマー部分を含むコード化反応において形成される。少なくとも1つの標識が、配列が存在するか、または非存在であるかどうかに依存して検出可能なシグナル値を提供することができるデコード増幅反応において用いられる。
非限定的な例示的概略図を図1Aに示す。この場合、目的とする所定の標的ポリヌクレオチドXを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A(PPA)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分B(PPB)を含む第2のプローブとを用いてコード化ライゲーション反応において調べることができる。第1のコード化ライゲーション反応ではまた、目的とする所定の標的ポリヌクレオチドYを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C(PPC)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分D(PPD)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第1のコード化ライゲーション反応ではまた、目的とする所定の標的ポリヌクレオチドN(これは、標的ポリヌクレオチドNがサンプル中に存在しないことを示すために点線で示される)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分E(PPE)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分F(PPF)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。そのようなスキームにおいて、所定の標的ポリヌクレオチドの正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができる。
コード化ライゲーション反応が行われた後、反応生成物を分割して少なくとも3つのデコード増幅反応液(この場合、PCR増幅反応液)に入れることができる。第1のデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA(PA)、アドレスプライマーB(PB)および標識(例えば、SYBR(登録商標)Greenなど)を含み、第2のデコード増幅反応液は、アドレスプライマーC(PC)、アドレスプライマーD(PD)および標識を含み、第3のデコード増幅反応液は、アドレスプライマーE(PE)、アドレスプライマーF(PF)および標識を含む。それぞれのデコード増幅反応により、標識からのシグナルの生成がもたらされ得る。いずれかの所定のデコード増幅反応において標識によって生じたシグナルの量は、所定のデコード反応における所定のアドレスプライマーによって与えられるように、サンプルにおける所定の標的ポリヌクレオチドの量の定量可能な基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識からのシグナルの量に基づいてサンプルにおける遺伝子Xを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識からのシグナルの量に基づいてサンプルにおける遺伝子Yを定量することを可能にする。第3のデコード増幅反応は、標識からのシグナルの相対的な非存在に基づいてサンプルにおける標的ポリヌクレオチドNの非存在を明らかにすることを可能にする。そのようなスキームにおいて、所定の発現した遺伝子の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができ、また、サンプル中の標的ポリヌクレオチドを検出および定量するための能力を、単一の標識に由来するシグナルによって評価することができる。
いくつかの実施形態においては、反応生成物が、アドレス可能なプライマー部分に加えて同定部分を含むコード化反応において形成され、また、標識化プローブが、対応する同定部分配列がデコード増幅反応のときに存在するか、または非存在であるかどうかに依存して異なる検出可能なシグナル値を提供するデコード増幅反応において用いられる(図1Bにおける例示的概略図を参照のこと)。
図1Bに示されるように、目的とする所定の標的ポリヌクレオチドXを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A(PPA)、同定部分1(IP1)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分B(PPB)を含む第2のプローブとを用いてコード化ライゲーション反応において調べることができる。第1のコード化ライゲーション反応ではまた、目的とする所定の標的ポリヌクレオチドYを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C(PPC)および同定部分1(IP1)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分D(PPD)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第1のコード化ライゲーション反応ではまた、目的とする所定の標的ポリヌクレオチドZを、5’側のアドレス可能なプライマー部分E(PPE)および同定部分1(IP1)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分D(PPF)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第1のコード化ライゲーション反応ではまた、目的とする所定の標的ポリヌクレオチドN(これは、標的ポリヌクレオチドNがサンプル中に存在しないことを示すために点線で示される)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分C(PPG)および同定部分1(IP1)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分H(PPH)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。そのようなスキームにおいて、所定の標的ポリヌクレオチド自身をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができる。
コード化ライゲーション反応が行われた後、反応生成物を分割して少なくとも3つのデコード増幅反応液(この場合、PCR増幅反応液)に入れることができる。第1のデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA(PA)、アドレスプライマーB(PB)および標識化プローブ(この場合、切断可能なTaqMan(登録商標)プローブなど)を含み、第2のデコード増幅反応液は、アドレスプライマーC(PC)、アドレスプライマーD(PD)および標識化プローブを含み、第3のデコード増幅反応液は、アドレスプライマーE(PE)、アドレスプライマーF(PF)および標識化プローブを含む。それぞれのデコード増幅反応液は同じ標識化プローブを含み、標識化プローブからのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応において標識化プローブによって生じたシグナルの量は、所定のデコード反応における所定のアドレスプライマーによって与えられるように、サンプルにおける所定の標的ポリヌクレオチドの量の定量可能な基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識化プローブからのシグナルの量に基づいてサンプルにおける遺伝子Xを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識化プローブからのシグナルの量に基づいてサンプルにおける遺伝子Yを定量することを可能にする。第3のデコード増幅反応は、標識化プローブからのシグナルの相対的な非存在に基づいてサンプルにおける標的ポリヌクレオチドNの非存在を明らかにすることを可能にする。そのようなスキームにおいて、所定の発現した遺伝子の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができ、また、サンプル中の標的ポリヌクレオチドを検出および定量するための能力を、単一のシグナル標識化プローブに由来するシグナルによって評価することができる。
いくつかの実施形態においては、少なくとも2つのサンプルが少なくとも2つのコード化反応によって分析され、この場合、各サンプルが同定部分によりコード化され、かつ、各標的ポリヌクレオチドがアドレス可能なプライマー部分によりコード化される。標識化プローブを、所定の標的ポリヌクレオチド配列が所定のサンプルに由来するかどうかに依存して異なる検出可能なシグナル値を提供するために、デコード増幅反応において用いることができる(図1Cにおける例示的概略図を参照のこと)。
図1Cに示されるように、サンプル1における目的とする所定の遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A(PPA)、同定部分1(IP1)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分B(PPB)を含む第2のプローブとを用いて第1のコード化反応において調べることができる。第1のコード化反応ではまた、目的とする所定の遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分1(IP1)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分D(PPD)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第1のコード化反応ではまた、目的とする所定の遺伝子Z(これは、遺伝子Zがサンプル1に存在しないことを示すために点線で示される)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分E(PPE)、同定部分1(IP1)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分F(PPF)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第1のコード化反応ではまた、目的とする所定の遺伝子N(これは、遺伝子Nがサンプル1に存在しないことを示すために点線で示される)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分G(PPG)、同定部分1(IP1)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分H(PPH)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
サンプル2についての第2のコード化反応においては、サンプル2における目的とする所定の遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A(PPA)、同定部分2(IP2)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分B(PPB)を含む第2のプローブとを用いて第2のコード化反応において調べることができる。第2のコード化反応ではまた、目的とする所定の遺伝子Y(これは、遺伝子Yがサンプル2に存在しないことを示すために点線で示される)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分C(PPC)、同定部分2(IP2)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分D(PPD)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第2のコード化反応ではまた、目的とする所定の遺伝子Zを、5’側のアドレス可能なプライマー部分E(PPE)、同定部分2(IP2)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分F(PPF)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第2のコード化反応ではまた、目的とする所定の遺伝子N(これは、遺伝子Nがサンプル2中に存在しないことを示すために点線で示される)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分G(PPG)、同定部分2(IP2)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分H(PPH)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
第1および第2のコード化ライゲーション反応が行われた後、反応液を一緒にすることができる。一緒にされたコード化反応液は、その後、分割されて、少なくとも4つのデコード増幅反応液に入れることができる(図1C(続き))。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA(PA)、アドレスプライマーB(PB)、標識化プローブ1(LP1)、標識化プローブ2(LP2)を含む第1のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーC(PC)、アドレスプライマーD(PD)、標識化プローブ1(LP1)および標識化プローブ2(LP2)を含む第2のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーE(PE)、アドレスプライマーF(PF)、標識化プローブ1(LP1)および標識化プローブ2(LP2)を含む第3のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーG(PG)、アドレスプライマーH(PH)、標識化プローブ1(LP1)および標識化プローブ2(LP2)を含む第4のデコード増幅反応液とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1および標識化プローブ2からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応液における標識化プローブ1対標識化プローブ2の比率は、2つのサンプルの間における所定の標的ポリヌクレオチドについての量における違いの基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識化プローブ2に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間における標的ポリヌクレオチドXを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識化プローブ2に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間における標的ポリヌクレオチドYを定量することを可能にする。第3のデコード増幅反応は、標識化プローブ2に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間における標的ポリヌクレオチドZを定量することを可能にする。第4のデコード増幅反応は、標識化プローブ2に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間における標的ポリヌクレオチドNを定量することを可能にする。
いくつかの実施形態において、1つまたは複数の標的ポリヌクレオチドが、直接に、または、中間体(例えば、mRNAから逆転写によって得られたcDNA標的など)を介して、そのいずれかでコード化ライゲーション反応およびデコード増幅反応に供される。いくつかの実施形態において、最初の標的ポリヌクレオチドはmRNAを含み、逆転写反応を、少なくとも1つのcDNAを生じさせるために行うことができ、その後、少なくとも1つのコード化ライゲーション反応および少なくとも1つのデコード増幅反応を行うことができる。いくつかの実施形態において、DNAライゲーションプローブが標的RNAにハイブリダイズし、RNA依存性DNAリガーゼがライゲーション反応において用いられ、その後、デコード増幅反応が行われる。ライゲーション生成物および増幅生成物を、標識化プローブを使用して検出(または定量)することができる。
(コード化ライゲーション反応を用いた単一のサンプルにおける発現遺伝子の比較)
コード化反応のライゲーションプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、複数の標的ポリヌクレオチドの存在または非存在の検出、あるいは、複数の標的ポリヌクレオチドの定量を提供し得る。前記の例示的な実施形態の教示はまた、少なくとも1つの発現した遺伝子の比較がコード化ライゲーション反応を用いて行われるこれらの非限定的な前述の実施形態に関連して適用され得ることが理解される。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分は、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、非常に多数の標的ポリヌクレオチドまでの増大した検出を提供し得る。
この教示の例示的な概略が図4Aに示され、ここで、発現した遺伝子の単一のサンプルを逆転写することができ、コード化反応をそれに対して行うことができる。取り込まれていない反応成分を必要に応じて除いた後、コード化反応生成物を分割して少なくとも2つのデコード反応液に入れることができる。
図4Bに示されるように、目的とする所定の遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分Aおよび同定部分1を含む第1のプローブと、3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いてコード化ライゲーション反応において調べることができる。第1のコード化ライゲーション反応ではまた、目的とする所定の遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分Cおよび同定部分1を含む第1のプローブと、3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。そのようなスキームにおいて、所定の標的ポリヌクレオチド(この場合、所定の発現した遺伝子)の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができる。
コード化ライゲーション反応が行われた後、反応生成物を分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA、アドレスプライマーBおよび標識化プローブ1を含む第1のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーC、アドレスプライマーDおよび標識化プローブ1を含む第2のデコード増幅反応液とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応における標識化プローブ1のシグナルの量は、所定のデコード反応における所定のアドレスプライマーによって与えられるように、所定のサンプルにおける異なる発現した遺伝子についての発現レベルにおける違いの基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識化プローブ1からのシグナルの量に基づいてサンプルにおける遺伝子Xを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識プローブ1からのシグナルの量に基づいてサンプルにおける遺伝子Yを定量することを可能にする。そのようなスキームにおいて、所定の発現した遺伝子の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができ、また、同じ同定部分によりコード化されたサンプル中の発現した遺伝子を検出および定量するための能力を、単一の標識化プローブに由来するシグナルによって評価することができる。
(ライゲーションコード化反応を用いた発現遺伝子の多サンプル比較)
本発明の教示のいくつかの実施形態は、少なくとも2つのサンプルの間における少なくとも1つの所定の発現した標的ポリヌクレオチドの比較分析を提供する。コード化反応のライゲーションプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、2つのサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの存在または非存在の検出、あるいは、2つのサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの定量を提供し得る。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分は、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、非常に多数の標的ポリヌクレオチドまでの増大した検出を提供し得る。
本発明の教示のいくつかの実施形態においては、コード化ライゲーション反応を少なくとも2つのサンプルに対して並行して行うことができる(例えば、図5を参照のこと)。例えば、mRNAサンプル、または、それから作製されたcDNAサンプルを第1の供給源から取得することができる。さらに、mRNAサンプル、または、それから作製されたcDNAサンプルを第2の供給源から取得することができる。その後、コード化反応をこれら2つのサンプルのそれぞれに対して個々に行うことができる。個々に行われたコード化反応は、その後、1つの混合物に一緒にすることができ、そして、少なくとも1つのデコード増幅反応を行うことができる。デコード反応は、これら2つのサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の発現レベルの比較を可能にし得る。
図6Aに示される1つの非限定的な実施形態では、目的とする所定の遺伝子X(図6Aの上側半分)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分A(PPA)、同定部分1(IP1)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分B(PPB)を含む第2のプローブとを用いて第1のコード化ライゲーション反応において調べることができる。第1のコード化ライゲーション反応ではまた、目的とする所定の遺伝子Y(図6Aの下側半分)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分C(PPC)、同定部分1(IP1)および標的特異的部分(TSP)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分D(PPD)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
さらに、第2のコード化ライゲーション反応(例えば、図6Bを参照のこと)において、目的とする遺伝子X(図6Bの上側半分)を、5’側のアドレス可能なプライマー部分A(PPA)および同定部分3(IP3)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分B(PPB)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。目的とする遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C(PPC)および同定部分3(IP3)を含む第1のプローブと、標的特異的部分(TSP)および3’側のアドレス可能なプライマー部分D(PPD)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
そのようなスキームにおいて、所定の発現した遺伝子種についての起源サンプルを同定部分によりコード化することができ、また、所定の発現した遺伝子種の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができる。
第1および第2のコード化ライゲーション反応が行われた後、反応生成物を一緒にすることができる。一緒にされたコード化反応生成物は、その後、分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA、アドレスプライマーB、標識化プローブ1および標識化プローブ3を含む第1のデコード増幅反応液(図6C)と、アドレスプライマーC、アドレスプライマーD、標識化プローブ1および標識化プローブ3を含む第2のデコード増幅反応液(図6D)とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1および標識化プローブ3からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応における、標識化プローブ3に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率は、これら2つのサンプルの間における所定の遺伝子についての発現レベルにおける違いの基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識化プローブ3に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間で遺伝子Xを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識化プローブ3に対する標識プローブ1からのシグナルの比率に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間で遺伝子Yを定量することを可能にする。
(ライゲーションコード化反応を用いた、プールされたサンプルからの発現遺伝子の多サンプル比較)
本発明の教示のいくつかの実施形態は、少なくとも2つのサンプルの間における少なくとも1つの所定の発現した標的ポリヌクレオチドの比較分析を提供し、この場合、少なくとも2つのサンプルのうちの少なくとも1つが1つ以上の供給源からプールされる。コード化反応のライゲーションプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、2つの異なるサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの存在または非存在の検出、あるいは、2つの異なるサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの定量を提供し得る。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分および一連の対応するアドレスプライマーは、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、非常に多数の標的ポリヌクレオチドまでの増大した検出を提供し得る。
本発明の教示のいくつかの実施形態においては、コード化ライゲーション反応を少なくとも2つのサンプルに対して並行して行うことができ、この場合、少なくとも2つのサンプルのうちの少なくとも1つが少なくとも2つの供給源からプールされる(例えば、図7の概略図を参照のこと)。例えば、mRNAサンプル、または、それから作製されたcDNAサンプルを少なくとも2つの第1の供給源から取得することができる。さらに、mRNAサンプル、または、それから作製されたcDNAサンプルを少なくとも2つの第2の供給源から取得することができる。その後、コード化反応をこれら2つのプールされたサンプルのそれぞれに対して個々に行うことができる。個々に行われたコード化反応は、その後、1つの混合物に一緒にすることができ、そして、少なくとも1つのデコード増幅反応を行うことができる。デコード反応は、これら2つのプールされたサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の発現レベルの比較を可能にし得る。
例えば、(プールされていないサンプルについて図6Aおよび図6Bに示される様式と同様な様式で)、目的とする所定の遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分1および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて第1のコード化ライゲーション反応において調べることができる。第1のコード化ライゲーション反応ではまた、目的とする所定の遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分1および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第1のコード化反応における遺伝子Xおよび遺伝子Yの量は少なくとも2つのプールされたサンプルの結果である;例えば、少なくとも2つの正常な組織が一緒になるようにプールされ、第1のコード化反応における遺伝子Xおよび遺伝子Yの量はこのプール化の反映である。
第2のコード化ライゲーション反応において、目的とする遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分3および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。目的とする遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分3および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第2のコード化反応における遺伝子Xおよび遺伝子Yの量は少なくとも2つのプールされたサンプルの結果である;例えば、少なくとも2つの疾患組織が一緒になるようにプールされ、第2のコード化反応における遺伝子Xおよび遺伝子Yの量はこのプール化の反映である。そのようなスキームにおいて、所定の発現した遺伝子種についてのプールされたサンプルの正体を同定部分によりコード化することができ、また、所定の発現した遺伝子種の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができる。
第1および第2のコード化ライゲーション反応が行われた後、これらの反応の生成物を一緒にすることができる。一緒にされたコード化反応液は、その後、(プールされていないサンプルについて図6C〜図6Dに示される様式と同様な様式で)分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA、アドレスプライマーB、標識化プローブ1および標識化プローブ3を含む第1のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーC、アドレスプライマーD、標識化プローブ1および標識化プローブ3を含む第2のデコード増幅反応液とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1および標識化プローブ3からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応における標識化プローブ1対標識化プローブ3の比率は、2つのプールされたサンプルの間における所定の遺伝子についての発現レベルにおける違いの基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識化プローブ3に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率に基づいて、第1のプールされたサンプルおよび第2のプールされたサンプルの間で遺伝子Xを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識化プローブ3に対する標識プローブ1からのシグナルの比率に基づいて、第1のプールされたサンプルおよび第2のプールされたサンプルの間で遺伝子Yを定量することを可能にする。
プール化は多数のサンプルを伴う必要がないことが理解される。例えば、単一のプールされたサンプルを、プール化を伴わない単一のサンプルについて図4Aおよび図4Bに示される様式と同様な様式で本発明の教示に従って分析することができる。
(PCRコード化反応を用いた単一のサンプルにおける発現遺伝子の比較)
いくつかの実施形態において、コード化反応はまた、PCRを含むことができる。PCRコード化反応を含むいくつかの実施形態において、アドレス可能なプライマー部分は、コード化反応におけるPCRプライマーの標的特異的部分の5’末端の伸張物である。デコード増幅反応のアドレスプライマーは、それらのアドレス可能なプライマー部分に基づくコード化PCRの生成物を増幅することによって、複数の標的ポリヌクレオチドの存在または非存在の検出、あるいは、複数の標的ポリヌクレオチドの定量を提供し得る。前記の例示的な実施形態の教示はまた、発現した遺伝子の比較がPCRコード化反応を用いて行われるこれらの非限定的な前記実施形態に関連して適用され得ることが理解される。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分および一連の対応するアドレスプライマーは、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、非常に多数の標的ポリヌクレオチドまでの増大した検出を提供し得る。
例えば、目的とする所定の遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分1および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて第1のコード化PCRにおいて調べることができる。第1のコード化PCRではまた、目的とする所定の遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分1および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。そのようなスキームにおいて、例えば、図8に示されるように、所定の発現した遺伝子種の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができる。図8において、アドレス可能なプライマー部分は、目的とする所定の遺伝子についてのデコード反応における単一のアドレスプライマーの使用をもたらす。(他の実施形態が、例えば、第1のアドレス可能なプライマー部分および第2のアドレス可能なプライマー部分が、所定の標的遺伝子を調べるために、第1のプローブおよび第2のプローブにおいて使用され、それにより、その所定の遺伝子についての最終的なデコード反応における2つのアドレスプライマーをもたらしたコード化ライゲーション反応に関して下記で議論されるように、意図されることが理解される。1対のアドレスプライマーと同様に、単一のアドレスプライマーを含む実施形態が任意の所定のデコード反応のために企図されることは本発明の教示の一般的な特徴である。いずれの場合でも、所定のデコード反応におけるアドレスプライマー(1つまたは複数)を、ユニバーサルな一連のプライマーから選ぶことができ、それにより、多重化された実施形態での規模のより大きな経済性を提供し、それにより、例えば、特有のプライマーを最小限に抑えることができ、かつ、従って、全体的なコストを低下させることができる)。
コード化PCRが行われた後、反応生成物を分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーAおよび標識化プローブ1を含む第1のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーBおよび標識化プローブ1を含む第2のデコード増幅反応液とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応における標識化プローブ1のシグナルの量は、所定のサンプルにおける種々の発現した遺伝子についての発現レベルにおける違いの基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識化プローブ1からのシグナルの量に基づいてサンプルにおける遺伝子Xを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識プローブ1からのシグナルの量に基づいてサンプルにおける遺伝子Yを定量することを可能にする。そのようなスキームにおいて、例えば、図8に示されるように、所定の発現した遺伝子種の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができ、また、同じ同定部分によりコード化されたサンプル中の発現した遺伝子を検出および定量するための能力を、単一の標識化プローブに由来するシグナルによって評価することができる。
(PCRコード化反応を用いた発現遺伝子の多サンプル比較)
本発明の教示のいくつかの実施形態は、少なくとも2つのサンプルの間における少なくとも1つの所定の発現した標的ポリヌクレオチドの比較分析を提供する。コード化反応のPCRプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、2つのサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの存在または非存在の検出、あるいは、2つのサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの定量を提供し得る。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分および一連の対応するアドレスプライマーは、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、非常に多数の標的ポリヌクレオチドまでの増大した検出を提供し得る。
本発明の教示のいくつかの実施形態においては、コード化PCRを少なくとも2つのサンプルに対して並行して行うことができる(図9に概略的に示される)。例えば、mRNAサンプル、または、それから作製されたcDNAサンプルを第1の供給源から取得することができる。さらに、mRNAサンプル、または、それから作製されたcDNAサンプルを第2の供給源から取得することができる。その後、コード化反応をこれら2つのサンプルのそれぞれに対して個々に行うことができる。個々に行われたコード化反応は、その後、単一の混合物に一緒にすることができ、そして、少なくとも1つのデコード増幅反応を行うことができる。デコード反応は、これら2つのサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の発現レベルの比較を可能にし得る。
例えば、目的とする所定の遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分1および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて第1のコード化PCRにおいて調べることができる。第1のコード化PCRではまた、目的とする所定の遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、標的特異的部分および同定部分1を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
第2のコード化PCRにおいて、目的とする遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分2、標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。目的とする遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分2および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。そのようなスキームにおいて、例えば、図9に示されるように、所定の発現した遺伝子種についての起源サンプルを同定部分によりコード化することができ、また、所定の発現した遺伝子種の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができる。
第1および第2のコード化PCRが行われた後、反応生成物を一緒にすることができる。一緒にされたコード化反応液は、その後、分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA、アドレスプライマーB、標識化プローブ1および標識化プローブ2を含む第1のデコード増幅反応液(アッセイ#1として図9に示される)と、アドレスプライマーC、アドレスプライマーD、標識化プローブ1および標識化プローブ2を含む第2のデコード増幅反応液(アッセイ#24として図9に示される)とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1および標識化プローブ2からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応における標識化プローブ1対標識化プローブ2の比率は、2つのサンプルの間における所定の遺伝子についての発現レベルにおける違いの基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識化プローブ2に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間で遺伝子Xを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識化プローブ2に対する標識プローブ1からのシグナルの比率に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間で遺伝子Yを定量することを可能にする。
(PCRコード化反応を用いた、プールされたサンプルからの発現遺伝子の多サンプル比較)
本発明の教示のいくつかの実施形態は、少なくとも2つのサンプルの間における少なくとも1つの所定の発現した標的ポリヌクレオチドの比較分析を提供し、この場合、少なくとも2つのサンプルのうちの少なくとも1つが1つ以上の供給源からプールされる。コード化反応のプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、2つのサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの存在または非存在の検出、あるいは、2つのサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドの定量を提供し得る。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分および一連の対応するアドレスプライマーは、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、標的ポリヌクレオチドの増大した検出を提供し得る。
本発明の教示のいくつかの実施形態においては、コード化PCRを少なくとも2つのサンプルに対して並行して行うことができ、この場合、2つのサンプルのうちの少なくとも1つが少なくとも2つの供給源からプールされる。例えば、mRNAサンプル、または、それから作製されたcDNAサンプルを少なくとも2つの第1の供給源から取得することができる。さらに、mRNAサンプル、または、それから作製されたcDNAサンプルを少なくとも2つの第2の供給源から取得することができる。その後、PCRコード化反応をこれら2つのプールされたサンプルのそれぞれに対して個々に行うことができる。個々に行われたPCRコード化反応は、その後、単一の混合物に一緒にすることができ、そして、少なくとも1つのデコード増幅反応を行うことができる。デコード反応は、これら2つのプールされたサンプルの間における少なくとも1つの標的ポリヌクレオチド配列の発現レベルの比較を可能にし得る(例示的な概略図については、例えば、図10を参照のこと)。
例えば、(プールされていないサンプルについて図9に示される様式とおおまかには同様な様式で)、目的とする所定の遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分1および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて第1のコード化PCRにおいて調べることができる。第1のコード化PCRではまた、目的とする所定の遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分1および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第1のコード化PCRにおける遺伝子Xおよび遺伝子Yの量は少なくとも2つのプールされたサンプルの結果である;例えば、少なくとも2つの正常な組織が一緒になるようにプールされ、第1のコード化反応における遺伝子Xおよび遺伝子Yの量はこのプール化の反映である。
第2のコード化PCRにおいて、目的とする遺伝子Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分2および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。目的とする遺伝子Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分2および標的特異的部分を含む第1のプローブと、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。そのようなスキームにおいて、(プールされていないサンプルについて図9に示される様式と同様な様式で)、所定の発現した遺伝子種についてのプールされたサンプルの正体を同定部分によりコード化することができ、また、所定の発現した遺伝子種の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができる。第2のコード化反応における遺伝子Xおよび遺伝子Yの量は少なくとも2つのプールされたサンプルの結果である;例えば、少なくとも2つの疾患組織が一緒になるようにプールされ、第2のコード化反応における遺伝子Xおよび遺伝子Yの量はこのプール化の反映である。
第1および第2のコード化PCRが行われた後、反応生成物を一緒にすることができる。一緒にされたコード化PCR反応液は分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA、アドレスプライマーB、標識化プローブ1および標識化プローブ2を含む第1のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーC、アドレスプライマーD、標識化プローブ1および標識化プローブ2を含む第2のデコード増幅反応液とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1および標識化プローブ2からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応における標識化プローブ1対標識化プローブ2の比率は、2つのプールされたサンプルの間における所定の遺伝子についての発現レベルにおける違いの基準を提供し得る。この実施形態において、第1のデコード増幅反応は、標識化プローブ2に対する標識化プローブ1からのシグナルの比率に基づいて、第1のプールされたサンプルおよび第2のプールされたサンプルの間で遺伝子Xを定量することを可能にする。第2のデコード増幅反応は、標識化プローブ2に対する標識プローブ1からのシグナルの比率に基づいて、第1のプールされたサンプルおよび第2のプールされたサンプルの間で遺伝子Yを定量することを可能にする。
プール化は多数のサンプルを伴う必要がないことが理解される。例えば、単一のプールされたサンプルを、単一のサンプルについて図8と同様な様式で本発明の教示に従って分析することができる。
(ライゲーションコード化反応を用いた単一のサンプルにおけるSNPの比較)
コード化反応のライゲーションプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、複数の標的ポリヌクレオチドの存在または非存在の検出、あるいは、複数の標的ポリヌクレオチドの定量を提供し得る。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分および一連の対応するアドレスプライマーは、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、非常に多数の標的ポリヌクレオチドまでの増大した検出を提供し得る。
例えば、図11Aに概略的に示されるように、少なくとも2つの対立遺伝子改変体を含む所定のSNP遺伝子座Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分1および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別子ヌクレオチド1(この場合、G)を含む第1のプローブ1と、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分2および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別子ヌクレオチド2(この場合、A)を含む第1のプローブ2と、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いてコード化ライゲーション反応において調べることができる。
少なくとも2つの対立遺伝子改変体を含む所定のSNP遺伝子座Yを、SNP遺伝子座Xと同じコード化ライゲーション反応において調べることができる。SNP遺伝子座Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分1および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド1(この場合、T)を含む第1のプローブ1と、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。第1のコード化反応ではまた、SNP遺伝子座Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分2および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別子ヌクレオチド2(この場合、C)を含む第1のプローブ2と、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
そのようなスキームにおいて、所定のSNP遺伝子座の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができ、また、所定のSNP遺伝子座における所定の改変体の正体(例えば、識別用ヌクレオチド)を同定部分によりコード化することができる。コード化ライゲーション反応が行われた後、反応生成物を分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA、アドレスプライマーB、標識化プローブ1および標識化プローブ2を含む第1のデコード増幅反応液(示される)と、アドレスプライマーC、アドレスプライマーD、標識化プローブ1および標識化プローブ2を含む第2のデコード増幅反応液(示されず)とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1および/または標識化プローブ2からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応における標識化プローブ1および/または標識化プローブ2のシグナルの量は、所定のサンプルにおける所定のSNP遺伝子座でのSNP改変体の検出を提供し得る。
この実施形態では、第1のデコード増幅反応(示される)は、アドレスプライマーAおよびアドレスプライマーBによる増幅に基づいてサンプルにおけるSNP遺伝子座Xを検出することを可能にする。標識化プローブ1からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座XにおけるSNP改変体1の存在が示される。標識化プローブ2からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座XにおけるSNP改変体2の存在が示される。標識化プローブ1および標識化プローブ2の両方からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座XにおけるSNP改変体1およびSNP改変体2の両方の存在が示され得る。SNP遺伝子座Xにおける対立遺伝子改変体に関連して、例えば、この様式での標識化プローブの検出は、SNP遺伝子座Xにおけるホモ接合体のSNP改変体1の決定、SNP遺伝子座Xにおけるホモ接合体のSNP改変体2の決定、または、SNP遺伝子座Xにおけるヘテロ接合体のSNP改変体1およびSNP改変体2の決定を可能にし得る。
この実施形態では、第2のデコード増幅反応(示されず)は、アドレスプライマーCおよびアドレスプライマーDによる増幅に基づいてサンプルにおけるSNP遺伝子座Yを検出することを可能にする。標識化プローブ1からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座YにおけるSNP改変体1の存在が示される。標識化プローブ2からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座YにおけるSNP改変体2の存在が示され得る。標識化プローブ1および標識化プローブ2の両方からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座YにおけるSNP改変体1およびSNP改変体2の両方の存在が示され得る。SNP遺伝子座Yにおける対立遺伝子改変体に関連して、例えば、この様式での標識化プローブの検出は、SNP遺伝子座Yにおけるホモ接合体のSNP改変体1の決定、SNP遺伝子座Yにおけるホモ接合体のSNP改変体2の決定、または、SNP遺伝子座Yにおけるヘテロ接合体のSNP改変体1およびSNP改変体2の決定を可能にし得る。
この実施形態においては、また、一般には本発明の教示においては、識別用ヌクレオチド「1」または識別用ヌクレオチド「2」などの具体的な正体は限定でないことが理解される。図11Aに示されるこの実施形態の関連での例示目的のために、SNP遺伝子座Xを調べる第1のプローブ1の標的特異的部分の識別用ヌクレオチド1は、例えば、シトシンであり得、それにより、グアニンヌクレオチドをSNP遺伝子座Xのヌクレオチド改変体として決定することを可能にする。SNP遺伝子座Xを調べる第1のプローブ2の標的特異的部分の識別用ヌクレオチド2は、例えば、アデニンであり得、それにより、チミンをSNP遺伝子座Xのヌクレオチド改変体として決定することを可能にする。SNP遺伝子座Yを調べる第1のプローブ1の標的特異的部分の識別用ヌクレオチド1は、例えば、チミンであり得、それにより、アデニンヌクレオチドをSNP遺伝子座Yのヌクレオチド改変体として決定することを可能にする。SNP遺伝子座Yを調べる第1のプローブ2の標的特異的部分の識別用ヌクレオチド2は、例えば、シトシンであり得、それにより、グアニンヌクレオチドをSNP遺伝子座Yのヌクレオチド改変体として決定することを可能にする。従って、「識別用ヌクレオチド1」の具体的な正体が実施形態の状況に従って変化し得ること、および、用語「識別用ヌクレオチド1」などは、本発明の教示の様々な実施形態において適するように、特定のプローブに対して特定の同定部分に対する識別用ヌクレオチドの関係を例示するという好都合な方法であることが理解される。
(ループ状リンカーライゲーションコード化反応を用いた単一のサンプルにおけるSNPの比較)
コード化反応のライゲーションプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、複数の標的ポリヌクレオチドの存在または非存在の検出、あるいは、複数の標的ポリヌクレオチドの定量を提供し得る。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分および一連の対応するアドレスプライマーは、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用、ならびに、潜在的にはプローブループ状リンカーの余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、非常に多数の標的ポリヌクレオチドまでの増大した検出を提供し得る。
例えば、図11Bに示されるように、少なくとも2つの対立遺伝子改変体を含む所定のSNP遺伝子座Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分1および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別子ヌクレオチド1(この場合、G)を含む第1のプローブ1と、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分2および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別子ヌクレオチド2(この場合、A)を含む第1のプローブ2と、標的特異的部分、3’側のアドレス可能なプライマー部分Bおよびユニバーサルなスプリント部分(US)を含む第2のプローブとを用いてコード化ライゲーション反応において調べることができる。
ユニバーサルなスプリントは、ループ状リンカーにおけるその相補的な領域にハイブリダイズすることができ、それにより、ループ状リンカーの5’末端リン酸基(この場合、P)を第2のプローブとライゲーションすることを可能にする。そのようなアプローチは、組み込まれていないプローブのヌクレアーゼ媒介による除去を容易にし得る。さらに、いくつかの実施形態において、ユニバーサルな逆方向リンカーを使用することによって、同じループ状リンカーにおける同じブロッキング基をまとめて作製することができるので、ブロッキング基(黒塗りの丸として示される)に関連する費用を最小限に抑えることができる。いくつかの実施形態において、ループ状リンカーに対するブロッキング基は2’メトキシウラシルである。だが、所望されるヌクレアーゼ抵抗性を付与する任意の好適な阻止因子を用いることができ(例えば、C18スペーサー、および他のヌクレアーゼ抵抗性の修飾ヌクレオチド、PEG(ポリエチレングリコール)、TEGなど)、また、そのような阻止因子は本発明の教示の範囲内であることが理解される。
少なくとも2つの対立遺伝子改変体を含む所定のSNP遺伝子座Yを、SNP遺伝子座Xと同じコード化ライゲーション反応において調べることができる。SNP遺伝子座Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分1および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド1(この場合、T)を含む第1のプローブ1と、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分2および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド2(この場合、C)を含む第1のプローブ2と、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dならびにユニバーサルなスプリント部分(US)を含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
そのようなスキームにおいて、所定のSNP遺伝子座の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができ、また、所定のSNP遺伝子座における所定の改変体の正体(例えば、識別用ヌクレオチド)を同定部分によりコード化することができる。
コード化ライゲーション反応が行われた後、反応混合物を5’作用ヌクレアーゼおよび3’作用ヌクレアーゼにより処理することができ、ライゲーションされていない反応成分を分解することができる(これは点線により図11に示される)。ライゲーションされていない反応プローブのヌクレアーゼ媒介による清浄化に関するさらなる情報、ならびに、ループ状リンカー組成物および非ループ状リンカー組成物の使用については、米国仮特許出願第60/517,470号を参照のこと。
コード化ライゲーション反応が行われ、そして、場合により、望ましくない反応成分のヌクレアーゼ媒介による除去が行われた後、反応生成物を分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる(コード化反応液を一緒にすることができ、清浄化をまとめて行うことができることもまた理解される)。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA、アドレスプライマーB、標識化プローブ1および標識化プローブ2を含む第1のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーC、アドレスプライマーD、標識化プローブ1および標識化プローブ2を含む第2のデコード増幅反応液とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は標識化プローブ1および/または標識化プローブ2からのシグナルの生成をもたらし得る。いずれかの所定のデコード増幅反応における標識化プローブ1および/または標識化プローブ2のシグナルの量は、所定のサンプルにおける所定のSNP遺伝子座におけるSNP改変体の検出を提供し得る。
この実施形態では、第1のデコード増幅反応(図12Bに示される)は、アドレスプライマーAおよびアドレスプライマーBによる増幅に基づいてサンプルにおけるSNP遺伝子座Xを検出することを可能にする。標識化プローブ1からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座Xにおける、シトシン塩基を含むSNP改変体1の存在が示される。標識化プローブ2からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座XにおけるSNP改変体2の存在が示され得る。標識化プローブ1および標識化プローブ2の両方からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座XにおけるSNP改変体1およびSNP改変体2の両方の存在が示され得る。SNP遺伝子座Xにおける対立遺伝子改変体に関連して、この様式での標識化プローブの検出は、SNP遺伝子座Xにおけるホモ接合体のSNP改変体1の決定、SNP遺伝子座Xにおけるホモ接合体のSNP改変体2の決定、または、SNP遺伝子座Xにおけるヘテロ接合体のSNP改変体1およびSNP改変体2の決定を可能にし得る。この実施形態でのSNP遺伝子座Xにおける対立遺伝子改変体に関連して、図12Aに示されるように、標識化プローブ1からのシグナルの存在により、サンプルが、シトシンを有する対立遺伝子改変体をSNP遺伝子座Xに含むこと、従って、ホモ接合体が示される。
図12Bに示されるこの実施形態では、第2のデコード増幅反応は、アドレスプライマーCおよびアドレスプライマーDによる増幅に基づいてサンプルにおけるSNP遺伝子座Yを検出することを可能にする。標識化プローブ1からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座YにおけるSNP改変体1の存在が示される。標識化プローブ2からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座YにおけるSNP改変体2の存在が示され得る。標識化プローブ1および標識化プローブ2の両方からのシグナルの検出により、SNP遺伝子座YにおけるSNP改変体1およびSNP改変体2の両方の存在が示され得る。SNP遺伝子座Yにおける対立遺伝子改変体に関連して、例えば、この様式での標識化プローブの検出は、SNP遺伝子座Yにおけるホモ接合体のSNP改変体1の決定、SNP遺伝子座Yにおけるホモ接合体のSNP改変体2の決定、または、SNP遺伝子座Yにおけるヘテロ接合体のSNP改変体1およびSNP改変体2の決定を可能にし得る。この実施形態でのSNP遺伝子座Yにおける対立遺伝子改変体に関連して、図12Bに示されるように、標識化プローブ1からのシグナルの存在により、サンプルが、アデニンを有する対立遺伝子改変体をSNP遺伝子座Yに含むこと、従って、ホモ接合体が示される。
この実施形態においては、また、一般には本発明の教示においては、識別用ヌクレオチド「1」または識別用ヌクレオチド「2」などの具体的な正体は限定でないことが理解される。この実施形態の関連での例示目的のために、SNP遺伝子座Xを調べる第1のプローブ1の標的特異的部分の識別用ヌクレオチド1は、例えば、グアニンであり得、それにより、シトシンヌクレオチドをSNP遺伝子座Xのヌクレオチド改変体として決定することを可能にする。SNP遺伝子座Xを調べる第1のプローブ2の標的特異的部分の識別用ヌクレオチド2は、例えば、アデニンであり得、それにより、チミンをSNP遺伝子座Xのヌクレオチド改変体として決定することを可能にする。SNP遺伝子座Yを調べる第1のプローブ1の標的特異的部分の識別用ヌクレオチド1は、例えば、チミンであり得、それにより、アデニンヌクレオチドをSNP遺伝子座Yのヌクレオチド改変体として決定することを可能にする。SNP遺伝子座Yを調べる第1のプローブ2の標的特異的部分の識別用ヌクレオチド2は、例えば、シトシンであり得、それにより、グアニンヌクレオチドをSNP遺伝子座Yのヌクレオチド改変体として決定することを可能にする。従って、「識別用ヌクレオチド1」の具体的な正体が実施形態の状況に従って変化し得ること、および、用語「識別用ヌクレオチド1」などは、本発明の教示の様々な実施形態において適するように、特定のプローブに対して特定の同定部分に対する識別用ヌクレオチドの関係を例示するという好都合な方法であることが理解される。
(ライゲーションコード化反応を用いたSNPの多サンプル比較)
本発明の教示のいくつかの実施形態は、少なくとも2つのサンプルの間における少なくとも1つの所定のSNP遺伝子座の比較分析を提供する。コード化反応のライゲーションプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、2つのサンプルの間における少なくとも1つの所定のSNP遺伝子座の存在または非存在の検出、あるいは、2つのサンプルの間における少なくとも1つの所定のSNP遺伝子座の定量を提供し得る。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分および一連の対応するアドレスプライマーは、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、標的ポリヌクレオチドの増大した検出を提供し得る。
本発明の教示のいくつかの実施形態においては、コード化ライゲーション反応を少なくとも2つのサンプルに対して並行して行うことができる。例えば、ゲノムDNAを第1の供給源から取得することができる。さらに、ゲノムDNAを第2の供給源から取得することができる。その後、コード化反応をこれら2つのサンプルのそれぞれに対して個々に行うことができる。個々に行われたコード化反応は、その後、1つの混合物に一緒にすることができ、そして、少なくとも1つのデコード増幅反応を行うことができる。デコード反応は、これら2つのサンプルの間における少なくとも1つのSNP遺伝子座の間でのSNP遺伝子座改変体の比較を可能にし得る。
例えば、図13A(上段)に示されるように、所定のSNP遺伝子座Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分1および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド1(この場合、T)を含む第1のプローブ1と、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分2および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド2(この場合、G)を含む第1のプローブ2と、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて第1のコード化ライゲーション反応において調べることができる。
図13A(下段)に示される第1のコード化ライゲーション反応ではまた、所定のSNP遺伝子座Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分1および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド1(この場合、T)を含む第1のプローブ1と、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分2および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド2(この場合、C)を含む第1のプローブ2と、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
所定のSNP遺伝子座Xを、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分3および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド1(この場合、T)を含む第1のプローブ1と、5’側のアドレス可能なプライマー部分A、同定部分4および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド2(この場合、G)を含む第1のプローブ2と、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Bを含む第2のプローブとを用いて(図13Bに示されるような)第2のコード化ライゲーション反応において調べることができる。
図13Bに示される第2のコード化ライゲーション反応ではまた、所定の遺伝子座Yを、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分3および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド1(この場合、T)を含む第1のプローブ1と、5’側のアドレス可能なプライマー部分C、同定部分4および標的特異的部分を含み、標的特異的部分が識別用ヌクレオチド2(この場合、C)を含む第1のプローブ2と、標的特異的部分および3’側のアドレス可能なプライマー部分Dを含む第2のプローブとを用いて調べることができる。
そのようなスキームにおいて、図13Aおよび図13Bに示されるように、所定のSNP遺伝子座の正体をアドレス可能なプライマー部分によりコード化することができ、また、SNP遺伝子座についての所定のSNP改変体の起源サンプルを同定部分によりコード化することができる。
第1および第2のコード化ライゲーション反応が行われた後、反応生成物を一緒にすることができる。一緒にされたコード化反応生成物は、その後、分割して少なくとも2つのデコード増幅反応液に入れることができる。これらのデコード増幅反応液は、アドレスプライマーA、アドレスプライマーB、標識化プローブ1、標識化プローブ2、標識化プローブ3および標識化プローブ4を含む第1のデコード増幅反応液と、アドレスプライマーC、アドレスプライマーD、標識化プローブ1、標識化プローブ2、標識化プローブ3および標識化プローブ4を含む第2のデコード増幅反応液とを含むことができる。それぞれのデコード増幅反応は、適切なアドレスプライマーが、所定の標識化プローブのための結合部位(例えば、同定部分または同定部分相補体)を有する適切な標的を増幅するために存在するならば、標識化プローブ1〜標識化プローブ4のいずれかからのシグナルの生成をもたらし得る。所定のデコード増幅反応における所定の標識化プローブからのシグナルの存在は、2つのサンプルの間におけるSNP改変体の違いの存在の検出を提供し得る。
この実施形態では、第1のデコード増幅反応(図14Aに示されるようなデコード増幅反応)は、標識化プローブ1および標識化プローブ3からのシグナルの存在に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間で遺伝子座Xの改変体を検出することを可能にする。(アドレスプライマーCおよびアドレスプライマーDではなく)アドレスプライマーAおよびアドレスプライマーBのみが第1のデコード増幅反応において存在するので、遺伝子座Xに由来するライゲーション生成物のみが増幅され得るライゲーションコード化反応において、存在していた遺伝子座Xの改変体が同定部分1および同定部分3によりコード化されていた。従って、第1のデコード増幅反応において、標識プローブ1および標識化プローブ3がそれらの対応する同定部分にハイブリダイズし、アドレスプライマーAおよびアドレスプライマーBによるライゲーション生成物の増幅により、シグナルが標識プローブ1および標識プローブ3についてもたらされる。この実施形態では、SNP遺伝子座Xについての対立遺伝子改変体に関連して、標識プローブ1からのシグナルを、第1のサンプルにおけるホモ接合体のアデニン対立遺伝子の存在を示すために使用することができ、標識プローブ3からのシグナルを、第2のサンプルにおけるホモ接合体のアデニン対立遺伝子の存在を示すために使用することができる。
この実施形態では、第2のデコード増幅反応(図14Bに示されるようなデコード増幅反応)は、標識化プローブ1および標識化プローブ3からのシグナルの存在に基づいて第1のサンプルおよび第2のサンプルの間で遺伝子座Yの改変体を検出することを可能にする。(アドレスプライマーAおよびアドレスプライマーBではなく)アドレスプライマーCおよびアドレスプライマーDのみが第2のデコード増幅反応において存在するので、遺伝子座Yに由来するライゲーション生成物のみが増幅され得る。ライゲーションコード化反応において、存在していた遺伝子座Yの改変体が同定部分1および同定部分3によりコード化されていた。従って、第1のデコード増幅反応において、標識プローブ1および標識化プローブ3がそれらの対応する同定部分にハイブリダイズし、アドレスプライマーCおよびアドレスプライマーDによるライゲーション生成物の増幅により、シグナルが標識プローブ1および標識プローブ3についてもたらされる。この実施形態では、SNP遺伝子座Yについての対立遺伝子改変体に関連して、標識プローブ1からのシグナルを、第1のサンプルにおけるホモ接合体のアデニン対立遺伝子の存在を示すために使用することができ、標識プローブ3からのシグナルを、第2のサンプルにおけるホモ接合体のアデニン対立遺伝子の存在を示すために使用することができる。
図13および図14は、図11および図12に示されるユニバーサルなループ状リンカーのような、ユニバーサルなループ状リンカーの非存在下で提示されることが理解される。本発明の教示は、ユニバーサルなループ状リンカー、非ユニバーサルなループ状リンカー、ユニバーサルな非ループ状リンカーおよび非ユニバーサルな非ループ状リンカーの、任意のコード化ライゲーション反応における使用、ならびに、潜在的にはコード化PCR反応における使用を企図し、また、同様に、任意のコード化ライゲーション反応における通常型の一本鎖プローブの使用を企図する。さらに、ユニバーサルなループ状リンカーは、図11および図12に示されるように、下流側プローブにおいてだけでなく、上流側プローブにおいても存在させることができることが理解される。さらに、ユニバーサルなループ状リンカーは、下流側プローブではなく、上流側プローブにおいてだけ存在させることができる。サンプル内ならびにサンプル間での異なる標的ポリヌクレオチドについての上流側プローブおよび/または下流側プローブにおけるループ形成体リンカーおよび非ループ状リンカー、ユニバーサルなリンカーおよび非ユニバーサルなリンカーの様々な並び換えもまた企図され、本発明の教示の範囲内である。ループ状リンカー組成物および非ループ状リンカー組成物に関するさらなる情報については、例えば、米国仮特許出願第60/517,470号、ならびに、Applied Biosystems SNPlexTM Genotyping System Chemistry Guideを参照のこと。
(ライゲーションコード化反応を用いた、プールされたサンプルからのSNP遺伝子座の多サンプル比較)
本発明の教示のいくつかの実施形態は、少なくとも2つのサンプルの間における少なくとも1つの所定のSNP遺伝子座の比較分析を提供し、この場合、少なくとも2つのサンプルのうちの少なくとも1つが1つ以上の供給源からプールされる。コード化反応のライゲーションプローブのアドレス可能なプライマー部分およびデコード増幅反応のアドレスプライマーは、2つのサンプルの間における少なくとも1つのSNP遺伝子座の存在または非存在の検出、あるいは、2つのサンプルの間における少なくとも1つのSNP遺伝子座の定量を提供し得る。本発明の教示のアドレス可能なプライマー部分および一連の対応するアドレスプライマーは、下記の例示的な実施形態においてより明確になるように、一連のアドレスプライマー組の余剰な使用を見込んで、特有の試薬組成物を最小限にしながら、標的ポリヌクレオチドの増大した検出を提供し得る。
本発明の教示のいくつかの実施形態においては、コード化ライゲーション反応を少なくとも2つのサンプルに対して並行して行うことができ、この場合、2つのサンプルのうちの少なくとも1つが少なくとも2つの供給源からプールされる。例えば、gDNAを少なくとも2つの第1の供給源から取得することができる。さらに、gDNAを少なくとも2つの第2の供給源から取得することができる。第1のコード化ライゲーション反応を第1のプールされたサンプルに対して行うことができ、第2のコード化ライゲーション反応を第2のプールされたサンプルに対して行うことができる。個々に行われたコード化反応から生じた生成物を、その後、単一の混合物に一緒にすることができ、そして、少なくとも1つのデコード増幅反応を行うことができる。デコード反応は、これら2つのプールされたサンプルの間における少なくとも1つのSNP遺伝子座のSNP遺伝子座改変体の比較を可能にし得る。このプロセスの概略については、例えば、図15を参照のこと。この場合、このプロセスは、プールされていないサンプルについての図13および図14の場合と同様な様式で行うことができる。
プール化は多数のサンプルを伴う必要がないことが理解される。例えば、単一のプールされたサンプルを、単一のサンプルについて図11および図12と類似する様式で本発明の教示に従って分析することができる。
(本発明の教示のいくつかの実施形態による例示的キット)
特定の実施形態において、本発明の教示はまた、特定の方法を行うことを促進させるために設計されたキットを提供する。いくつかの実施形態において、キットは、本発明の方法を行う際に使用される2つ以上の構成要素を組み立てることによって目的とする方法の実施を促進させるために役立つ。いくつかの実施形態において、キットは、エンドユーザーによる測定の必要性を最小限にするために、構成要素を事前に測定された単位量で含有し得る。いくつかの実施形態において、キットは、本発明の教示の1つまたは複数の方法を行うための説明書を備え得る。特定の実施形態において、キットの構成要素は、互いに関連して機能するために最適化される。
特定の実施形態において、サンプルにおける少なくとも1つの標的ポリヌクレオチドを検出するためのキットが提供される。いくつかの実施形態において、キットは、(a)標的特異的部分および5’側のアドレス可能なプライマー部分を含む少なくとも1つの第1のプローブと、(b)標的特異的部分および3’側のプライマー特異的部分を含む少なくとも1つの第2のプローブとを含む、それぞれの標的ポリヌクレオチドについて1組のライゲーションプローブを含む。それぞれの組におけるプローブは、相補的な標的ポリヌクレオチドにおいて互い隣接してハイブリダイズしたとき、一緒になるようにライゲーションするために好適である。それぞれのプローブ組における1つのプローブはさらに、アドレス可能なプライマー部分と標的特異的部分との間に位置する同定部分を含むことができる。いくつかの実施形態において、キットはさらに、同定部分の配列を含むか、または、同定部分の配列に対して相補的な配列を含む少なくとも1つの標識化プローブを含む。
いくつかの実施形態において、キットは、相補的な配列にハイブリダイズしていないときに第1の検出可能なシグナル値を有する標識化プローブを含み、標識されたプローブの第2の検出可能なシグナル値を増幅反応の期間中および増幅反応の後の少なくとも1つで検出することができる。いくつかの実施形態において、第1の検出可能なシグナル値と、第2の検出可能なシグナル値との間での閾値の差により、標的ポリヌクレオチドの存在が示され、また、第1の検出可能なシグナル値と、第2の検出可能なシグナル値との間での閾値の差がないことにより、標的ポリヌクレオチドの非存在が示される。
いくつかの実施形態において、キットはさらに、第2の反応容器に取り付けられたアドレスプライマーを含む。いくつかの実施形態において、キットはさらに、(i)少なくとも1つの第1のプローブの5’側のアドレス可能なプライマー部分の配列を含む少なくとも1つの第1のプライマーと、(ii)少なくとも1つの第2のプローブの3’側のアドレス可能なプライマー部分の配列に対して相補的な配列を含む少なくとも1つの第2のプライマーとを含む少なくとも1つのアドレスプライマー組を含む。
デコード反応容器が384ウエルマイクロプレートを含み、かつ、適用が単一のサンプルのSNP遺伝子座分析を含むいくつかの実施形態では、アドレスプライマーを各ウエルにおいて提供することができ、この場合、例えば、2つのアドレスプライマーがSNP遺伝子座あたり用いられ、それにより、384個のアドレスプライマー組(合計で768個のアドレスプライマーについて)をもたらす。
デコード反応容器が384ウエルマイクロプレートを含み、かつ、適用が単一のサンプルのSNP遺伝子座分析を含むいくつかの実施形態では、アドレスプライマーを各ウエルにおいて提供することができ、この場合、例えば、1つのアドレスプライマーが、単一のサンプルのSNP遺伝子座分析を含む適用のためにSNP遺伝子座あたり用いられ、それにより、384個のアドレスプライマー(合計で384個のアドレスプライマーについて)をもたらす。
デコード反応容器が384ウエルマイクロプレートを含み、かつ、適用が単一のサンプルのSNP遺伝子座分析を含むいくつかの実施形態では、異なったアドレスプライマーを横の列に沿って各ウエルにおいて提供することができ、それにより、24個の特有の「横列」プライマーをもたらす。さらに、異なったアドレスプライマーを縦の列に沿って各ウエルにおいて提供することができ、それにより、16個の特有の「縦列」プライマーをもたらす。この分野におけるそのような実施形態はNXMスキームと呼ばれる。いくつかのそのような実施形態において、2つのアドレスプライマーがSNP遺伝子座あたり用いられ、それにより、384個のアドレスプライマー組(合計で40個のアドレスプライマーについて)をもたらす。いくつかのさらなる非限定的なキット構成については、例えば、図17を参照のこと。これらの構成および他の構成が、他の反応容器を用いて、例えば、96ウエルマイクロタイタープレート、ならびに、Applied Biosystems Low Density Gene Expression Array(以前ではMicrocard)を用いて同様に可能であることが理解される。
特定の実施形態において、キットは1つまたは複数のさらなる構成要素を含み、そのような構成要素には、限定されないが、少なくとも1つのポリメラーゼ、少なくとも1つの転写酵素、少なくとも1つのライゲーション因子、少なくとも1つのキナーゼ、少なくとも1つのウラシルN−グリコシラーゼ、オリゴヌクレオチド三リン酸、ヌクレオチドアナログ、反応緩衝液、塩、イオンおよび安定化剤の少なくとも1つが含まれる。特定の実施形態において、キットは、ライゲーション生成物を精製するための1つまたは複数の試薬を含み、そのような試薬には、限定されないが、少なくとも1つの透析膜、クロマトグラフィー化合物、支持体、ヌクレアーゼおよびオリゴヌクレオチドが含まれる。
いくつかの実施形態において、様々なキット構成が、例えば、ユニバーサルなループ状リンカー組成物を含むApplied Biosystems SNPlexTM Genotyping System Chemistry Guideに従うように意図される。
(本発明の教示のいくつかのさらなる実施形態)
いくつかの実施形態において、目的とするcDNAはさらにSNPを含むことができる。いくつかのそのような実施形態において、少なくとも1つのコード化反応におけるプローブは、所定の遺伝子の発現した対立遺伝子改変体を識別するような様式で設計することができる。いくつかのそのような実施形態において、少なくとも1つのコード化反応におけるプローブは、所定の遺伝子の発現した対立遺伝子改変体を識別しないような様式で、ユニバーサルなヌクレオチドを用いて設計することができる。
いくつかの実施形態において、識別用ヌクレオチドはLNAである。いくつかの実施形態において、識別用LNAヌクレオチドはプローブの3’末端部分に位置する。
いくつかの実施形態において、コード化反応のプローブは、望ましくないSNPを隠すためにユニバーサルな塩基を含むことができる(Loakes,N.A.R,29:12:2437−2447,および米国特許出願第10/982619号(Chen et al.)を参照のこと)。
いくつかの実施形態において、デコード反応は増幅反応であるが、PCRではない。他の例示的な増幅手法については、上記を参照のこと。
いくつかの実施形態において、コード化反応はライゲーション反応でなく、また、コード化反応はPCRでもなく、しかし、アドレス可能なプライマー部分、同定部分、または、アドレス可能なプライマー部分および同定部分を含む(上記で記載されたような)他の種類の増幅反応であり得る。
いくつかの実施形態において、コード化反応は、この分野では知られているように、例えば、米国特許第5,871,921号において知られているように、単一のオリゴヌクレオチドを自身にライゲーションすることを含み、この場合、ライゲーションされた環状体(circle)は切れ目を有し得、増幅することができる。アドレス可能なプライマー部分を単一のオリゴヌクレオチドに導入することができ、それにより、本発明の教示に従ったPCRデコード化を可能にする。いくつかの実施形態において、単一のアドレス可能なプライマー部分を、ライゲーションしたときに環状体がローリングサークル機構で自身を複製し得るオリゴヌクレオチドに含むことができる。
いくつかの実施形態において、サンプルにおける1つの標的ポリヌクレオチドが調べられる。いくつかの実施形態では、サンプルにおける1個〜48個の標的ポリヌクレオチドが調べられる。いくつかの実施形態では、49個〜96個の標的ポリヌクレオチドが調べられる。いくつかの実施形態では、96個〜192個の標的ポリヌクレオチドが調べられる。いくつかの実施形態では、193個〜384個の標的ポリヌクレオチドが調べられる。いくつかの実施形態では、385個〜768個の標的ポリヌクレオチドが調べられる。いくつかの実施形態では、769個〜1536個の標的ポリヌクレオチドが調べられる。いくつかの実施形態では、1536個を超える標的ポリヌクレオチドが調べられる。上記範囲が、単一のサンプルに存在する標的ポリヌクレオチド、少なくとも2つのサンプルに存在する標的ポリヌクレオチド、および、少なくとも2つのサンプルに存在する標的ポリヌクレオチドで、少なくとも2つのサンプルのうちの少なくとも1つが、プールされたサンプルを含む場合の標的ポリヌクレオチドのいずれにも対応することが理解される。標的ポリヌクレオチドの前記範囲は、標的の発現した遺伝子、標的SNP遺伝子座、標的遺伝子のコピー数、標的のメチル化ゲノム領域のいずれにも対応し、また、一般には、標的ポリヌクレオチドの性質は本発明の教示の限定でないこともまた理解される。
本発明の教示のいくつかの実施形態においては、少なくとも1つのSNP遺伝子座を、少なくとも1つのPCRコード化反応、その後、少なくとも1つのPCRデコード反応を用いて調べることができる。PCRコード化反応により、単一のSNP遺伝子座を増幅することができ、また、同様に、2つ以上のSNP遺伝子座をおそらくは増幅することができることが理解される。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのコード化PCRで増幅された2つ以上のSNP遺伝子座を続いて、少なくとも2つのデコード増幅反応において調べることができる。
コード化PCRを含むいくつかの実施形態において(SNP遺伝子座の場合において、同様に発現遺伝子などの場合についても)、コード化PCRは2回〜5回のサイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、コード化PCRは6回〜10回のサイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、コード化PCRは11回〜15回のサイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、コード化PCRは16回〜20回のサイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、コード化PCRは11回〜20回のサイクルを含むことができる。いくつかの実施形態では、コード化PCRは20回を超えるサイクルを含むことができる。
本発明の教示の範囲において意図される、コード化PCR増幅を行うための様々な教示が、例えば、米国特許第6,605,451号(Xtrana)および米国特許出願第10/723,520号(Andersenら)に見出され得る。例えば、多重化されたPCRコード化反応を行うことができ(「予備増幅反応」)、この場合、反応部分が枯渇し、また、プラトー効果が生じる前に反応を終わらせることができる。いくつかの実施形態においては、そのような予備増幅反応において存在するプライマーは、標的特異的部分、アドレス可能なプライマー部分、および同定部分を含むことができ、続いて、複数の下流側デコード反応を用いることができ、この場合、それぞれのデコード反応がアドレスプライマーおよび標識化プローブを含む。いくつかの実施形態において、そのような予備増幅反応において存在するプライマーは標的特異的部分のみを含むことができ、アドレス可能なプライマー部分または同定部分を含まない場合がある。続いて、上記で教示されるように、コード化ライゲーション反応を予備増幅反応の生成物に対して行うことができ、それにより、アドレス可能なプライマー部分および同定部分が導入され得るコード化反応を提供することができる。その後、デコード反応を本発明の教示の方法に従って行うことができる。
コード化PCRを含むいくつかの実施形態において、様々な非同調的戦略および非対称的戦略を、所望するシグナルを生じさせるために用いることができる(例えば、係属中のPCT国際特許出願US03/29693における議論を参照のこと)。
コード化PCRを含むいくつかの実施形態において(SNP遺伝子座の場合において、同様に発現遺伝子などの場合についても)、アドレス可能なプライマー部分は、少なくとも1つのデコード反応における2つのアドレスプライマーの最終的な使用をもたらし得る。コード化PCRを含むいくつかの実施形態において、アドレス可能なプライマー部分は、少なくとも1つのデコード反応における単一のアドレスプライマーの最終的な使用をもたらし得る。コード化ライゲーション反応を含むいくつかの実施形態において(SNP遺伝子座の場合において、同様に発現遺伝子などの場合についても)、アドレス可能なプライマー部分は、少なくとも1つのデコード反応における2つのアドレスプライマーの最終的な使用をもたらし得る。コード化ライゲーション反応を含むいくつかの実施形態において、アドレス可能なプライマー部分は、少なくとも1つのデコード反応における単一のアドレスプライマーの最終的な使用をもたらし得る。様々なプライマー構成に関するさらなる情報については、キットのところでの記載、ならびに、図17を参照のこと。
プライマーおよびプローブの設計ソフトウエアプログラムもまた市販されていることが理解される;例えば、Primer Express,Applied Biosystems,Foster City,CA;Primer Premier and Beacon Designer software,PREMIER Biosoft International,Palo Alto,CA;Primer Designer4,Sci−Ed Software,Durham,NC;Primer Detective,ClonTech,Palo Alto,CA;Lasergene,DNASTAR,Inc.,Madison,WI;Oligo softwre,National Biosciences,Inc.,Plymouth,MN;iOligo,Caesar Software,Portsmouth,NH;およびRTPrimerDB(ワールドワイドウエブでrealtimeprimerdatabase.ht.stまたはmedgen31.urgent.be/primerdatabase/indexにおいて)。Pattyn et al.,Nucl.Acid Res.31:122−23(2003)もまた参照のこと。
当業者は、開示されたプローブ配列、標的配列およびプライマー配列またはそれらの組合せの相補体が本発明の教示のいくつかの実施形態において用いられ得ることを理解する。例えば、限定ではないが、ゲノムDNAサンプルは標的配列およびその相補体の両方を含むことができる。従って、いくつかの実施形態において、ゲノムサンプルが変性させられるとき、標的配列およびその相補体の両方が一本鎖配列としてサンプルに存在する。いくつかの実施形態においては、ライゲーションプローブを、適切な配列(標的配列およびその相補体のいずれか)に特異的にハイブリダイゼーションするように設計することができる。
いくつかの実施形態において、副溝結合因子を少なくとも1つ標識化プローブに取り付けることができる。いくつかの例示的な副溝結合因子、および、副溝結合因子をオリゴヌクレオチドに結合するためのいくつかの例示的な方法が、例えば、米国特許第5,801,155号および同第6,084,102号で議論されている。いくつかの例示的な副溝結合因子は、Epoch Biosciences,Bothell,Washingtonから入手可能である副溝結合因子である。
いくつかの実施形態において、少なくとも2つのコード化反応の少なくとも2つの同定部分は2個の核酸塩基により異なる。いくつかの実施形態において、少なくとも2つのコード化反応の少なくとも2つの同定部分は1個の核酸塩基により異なる。いくつかの実施形態において、少なくとも2つのコード化反応の少なくとも2つの同定部分は3個の核酸塩基により異なる。いくつかの実施形態において、少なくとも2つのコード化反応の少なくとも2つの同定部分は、3個を超える核酸塩基により異なる。
いくつかの実施形態において、連結に対するFEN−LCRアプローチを用いることができる(例えば、米国特許第6,511,810号を参照のこと)。いくつかの実施形態において、同定部分を、Flapエンドヌクレアーゼによって、または、切断活性を含む他の因子によって切断することができる。その後、切断された同定部分の検出により、標的ポリヌクレオチドを同定することができる。例えば、アドレス可能なプライマー部分を同定部分に(例えば、5’末端および3’末端において)含めることができ、そして、取り込まれたアドレス可能なプライマー部分に対応するアドレスプライマーを含む少なくとも1つのデコード反応を行うことができる。いくつかの実施形態において、切断された同定部分は、その末端におけるアドレス可能なプライマー部分と、アドレス可能なプライマー部分の間に位置する内側の同定部分とを含むことができる。デコード反応は、同定部分に対して相補的な対応する標識化プローブ、または、同定部分の相補体に対して相補的な対応する標識化プローブを含むことができ、それにより、標的ポリヌクレオチド配列の検出を可能にする。
いくつかの実施形態において、本発明の教示は、事前に満たされたデバイスを提供し、この場合、例えば、デバイスの各ウエルが特定のアドレスプライマーまたはアドレスプライマー組を含むことができる。例えば、事前にスポットされた96ウエルディッシュは、ウエル1がアドレスプライマーAおよびアドレスプライマーBを含み、ウエル2がアドレスプライマーCおよびアドレスプライマーDを含み、ウエル3がアドレスプライマーEおよびアドレスプライマーFを含む96個のウエルを含むことができる。そのようなデバイスには、様々なサイズおよび形状のマイクロタイタープレート、Applied Biosystems Low Density Expression Microarray(Microcard)、ならびに、この分野で一般に認められている他のデバイスおよび固体支持体が含まれるが、これらに限定されない。いくつかの実施形態において、事前に満たされたデバイスはさらに、少なくとも1つの標識化プローブを含むことができる。
いくつかの実施形態において、例えば、係属中のPCT国際特許出願US03/29867に記載されるように、プローブのライブラリーをコード化反応において用いることができる。いくつかの実施形態において、プローブを、例えば、係属中のPCT国際特許出願US03/29867に記載されるように、発現遺伝子の特定のスプライス改変体を調べるために設計することができる。いくつかの実施形態において、プローブは、例えば、係属中のPCT国際特許出願US03/29867に記載されるように、同定部分を第1のプローブおよび第2のプローブの両方に含むことができる。
いくつかの実施形態において、所定の標的ポリヌクレオチドXをアドレス可能なプライマー部分Aおよびアドレス可能なプライマー部分Bによりコード化することができ、その一方で、所定の標的ポリヌクレオチドYをアドレス可能なプライマー部分Cおよびアドレス可能なプライマー部分Dによりコード化することができる。標的ポリヌクレオチドはアドレス可能なプライマー部分の完全に特定の1組によりコード化される必要がないことが理解される。例えば、所定の標的ポリヌクレオチドXをアドレス可能なプライマー部分Aおよびアドレス可能なプライマー部分Bによりコード化することができ、その一方で、所定の標的ポリヌクレオチドYをアドレス可能なプライマー部分Aおよびアドレス可能なプライマー部分Cによりコード化することができる。本発明の教示により企図される様々なプライマー構成に関するいくつかのさらなる教示については図17もまた参照のこと。
本発明の教示のいくつかの実施形態において、複雑な不均一反応混合物における希な、数の少ない標的ポリヌクレオチドを、例えば、PCT国際特許出願公開WO9803673A1で議論されるように、ライゲーションコード化反応を用いて検出することができる。
図18A〜図18Kに示される本発明の教示のいくつかの実施形態において、複数のアレイからなるアレイが用いられ、それにより、スポッティング効率における増大を可能にし、かつ、限定されたサンプルの予備増幅を行うこともまた可能にしている。
例えば、限定されたcDNAサンプルを分割して(分けて)30,000個のウエルに入れるために、cDNAの総量は、各遺伝子について、300,000コピー未満、または、ウエルあたり10コピー未満である。
図18Aにおいて、特定のプローブ(zTSO)を、特有のジップコードをそれぞれが含有し得る100個のpzTSOオリゴのいずれかに連結することができる。zTSOプローブは、ユニバーサルな順方向プライマーと、ジップコードされた配列と、特異的な6merと、Tmおよびリガーゼフットプリントの要件を満たすいくつかのランダムな塩基(Nとして示される)とを含む。pzTSOは、5’末端におけるリン酸基、ランダムな塩基が続く特異的な6mer、ジップコードされた逆方向プライマー、および、ユニバーサルな逆方向プライマー配列を有する。2つのzTSOおよびpzTSOのオリゴがcDNA配列と一致するとき、リガーゼは、それらが一緒になるようにそれらを連結することができる。ユニバーサルな順方向プライマー(UF)およびユニバーサルな逆方向プライマー(UR)により、連結されたテンプレートが増幅される。いくつかの実施形態においては、サイクルが、サンプルにおける各遺伝子の相対的な比率を維持するために、15回以下のPCRサイクルに制限される。それぞれの予備増幅反応は、異なるzTSOを除いて、同じ100個のpzTSOオリゴを有し得る。384ウエルプレートについて、38,400個の可能な組合せが存在する。
バイオインフォマティクス法(この分野での妥当な能力の範囲内で、ヒトをはじめとする様々なゲノムの、公開されて入手可能な配列が得られる)により、どの遺伝子がどの6merの組合せによって検出されるかを事前に明らかにすることができる。統計学的には、組合せのいくつかはどの遺伝子にも対応せず、また、組合せのいくつかが多数の遺伝子を標的とし得る。ゲノム全体を単一のカードで100%取り扱うことはできず、しかし、他の384プレートを異なる組のzTSOにより処理することによって、最終的には30,000個の遺伝子のすべてが一意的に決定される。このショットガン法は、ゲノム全体を取り扱うために要求される特有のオリゴの数を大きく減少させる。
図18Bは、ユニバーサルなTaqMan(登録商標)アッセイがどのように機能し得るかを示す。1色型形態および多色型形態の両方のユニバーサルなTaqMan(登録商標)アッセイが存在し得る。最初の100−plexのOLA−PCRの生成物を分割し、ユニバーサルな順方向プライマー、ユニバーサルなジップコードされたプローブ、および特異的なジップコードされた逆方向プライマーと混合することができる。特異的なジップコードされた逆方向プライマーは、100−plexの反応に由来する100個の生成物のうちの1つを伸張させることができるだけである。それぞれのユニバーサルなTaqMan(登録商標)アッセイは、pzTSOに対して相補的である特有のジップコードされた逆方向プライマーを有することができる。多色型形態のユニバーサルなTaqMan(登録商標)アッセイは多数のユニバーサルなジップコードされたプローブを有する。単一のzTSOを第1のmulti−plexにおいて使用する代わりに、特有のジップコードを有する4つのzTSOを使用することができる。これは、4つの色を伴う4つの一意的にジップコードされたプローブが使用されることを可能にする。
あるいは、図18Cにおいて、6merのzTSOおよびpzTSOを特定のオリゴによって置き換えることができる。この場合、100個の一致した組のオリゴが384ウエルプレートの各ウエルに置かれる。zTSOプローブは、ユニバーサルな順方向プライマー、ジップコードされた配列、および、遺伝子特異的領域を含むことができる。pzTSOは、5’末端におけるリン酸基、および、ジップコードされた逆方向プライマーが続く遺伝子特異的領域、ならびにユニバーサルな逆方向プライマー配列を有する。再度ではあるが、2つのzTSOおよびpzTSOがcDNA配列と一致するとき、リガーゼは、それらが一緒になるようにそれらを連結することができる。ユニバーサルな順方向プライマー(UF)およびユニバーサルな逆方向プライマー(UR)により、連結されたテンプレートを増幅することができる。下流側のすべてのものがこの場合、同じである。ゲノム全体を単一のカードで取り扱うことができ、しかし、60,000個の特有のオリゴが必要であると考えられる。
特異的なmulti−plex OLA−PCRからの生成物を分割し、図18Dに示されるような単一の特異的なTaqMan(登録商標)アッセイと混合することができる。単一のプローブのTaqMan(登録商標)アッセイは、ユニバーサルなジップコードされたプローブ、ユニバーサルな順方向プライマー、および、特異的なジップコードされた逆方向プライマーを有することができる。特異的なジップコードされた逆方向プライマーにより、相補的なジップ配列を有するOLA−PCRの生成物のみを伸張させることができる。相補的な鎖が伸張したとき、プローブを切り離すことができる。ユニバーサルな順方向プライマーが反応に存在し得るので、OLA−PCRからのそれ以外の99個の生成物が直線的に増幅される。とりわけ、あるいは、バックグラウンド上昇のために、特異的なジップコードされたプローブを加えることができる。各zTSOについて単一のジップコードを有するのではなく、特有のジップコードを各zTSOについて存在させることができる。これは、特異的なジップコードされたプローブが使用されることを可能にする。この場合、OLA−PCRのそれ以外の99個の生成物が依然として直線的に増幅され得るが、しかし、プローブの切断がほとんどないと考えられる。これは、さらなる特異性をアッセイに与える。ユニバーサルなジップコードされたプローブのこの考え方は、必要なプローブの量を100から1に低下させる。
図18Eに示される別の代替的なアッセイはPCRのみに依拠し得る。この場合、OLAプローブが、特異的な順方向プライマーおよび逆方向プライマーにより置き換えられる。順方向プライマーは、ジップコードされたプローブ領域と、ユニバーサルな順方向プライマー配列とを含有するテールを有する。逆方向プライマーは、ジップコードされた逆方向プライマー配列を含有するテールを有する。これら2つのプライマーは、特異性を増大させるために、高いTmについて設計することができる。また、これらのプライマーは低い濃度(約5nM〜50nM)で使用することができる。100−plexのPCR反応を、遺伝子の相対的な比率を保つために15回未満のサイクルにわたって行うことができる。
図18EにおけるPCR反応からの生成物を、この場合、100個のウエルの中で分割することができる。図18Eに示されるような各ウエルは、ユニバーサルな順方向プライマー、ジップコードされたプローブ、および、ジップコードされた逆方向プライマーを含有する。特異的なジップコードされた逆方向プライマーにより、相補的なジップコードされた配列を有する第1のPCR反応の生成物のみを伸張させることができる。以前に示されたように、ユニバーサルなプローブまたは特有のジップコードされたプローブを使用することができる。
次に、複数のアレイからなるアレイの概念のいくつかの考えられ得る実行が記載される。図18Fに示されるマイクロカードは、48の異なるアッセイを有することができる8個のポートを有する。48個のウエルのそれぞれにおいて、ユニバーサルな順方向プライマー、ジップコードされたプローブ、および、ジップコードされた逆方向プライマーの混合物を負荷することができる。以前に記載されたように、それぞれのウエルについて1個〜4個のユニバーサルなジップコードされたプローブまたは特有のジップコードされたプローブが存在し得る。使用者は8つの48−plexのOLA−PCR反応を操作することができる。8つのOLA−PCR反応の生成物をマイクロカードの8個のポートに負荷することができる。その後、カードを密封し、サイクル処理することができる。
あるいは、図18Gに示されるような高密度カードを使用することができる。この場合、64個の横列および96個の縦列を有するカードに、ユニバーサルな順方向プライマー、ジップコードされたプローブ、および、ジップコードされた逆方向プライマーから構成される96個のTaqMan(登録商標)アッセイをスポットすることができる。この同じパターンの96個のアッセイが64個のすべての横列について繰り返される。再度ではあるが、プローブはユニバーサルなジップコードまたは特異的なジップコードを有することができる。使用者は64の96−plexのOLA−PCR反応を操作する。64のOLA−PCR反応の各生成物がそれぞれの横列において96個のウエルの中で分割される。プレートを密封し、サイクル処理することができる。
いくつかの実施形態において、25個のウエルからなるアレイが384ウエルプレートの各ウエルの内側に存在する。25個のウエルのそれぞれにおいて、ユニバーサルな順方向プライマー、ジップコードされたプローブ、および、ジップコードされた逆方向プライマーの混合物がスポットされる。384のOLA−PCR反応のそれぞれの生成物が384個のウエルのそれぞれに加えられる。小さい刻み目がウエルの内側の25個のウエルの上部に存在する。このような刻み目はすべてのウエルの等しい充填を容易にする。オイルの薄い層が384個のウエルのそれぞれに加えられる。再度ではあるが、これは、熱サイクル処理期間中の蒸発を防止することを助けることができる。
図18Aに示されるアッセイにおいて、384ウエルプレートは特有のzTSOを各ウエルに有することができる。サンプルおよびマスターミックスを384ウエルプレートの各ウエルに負荷することができる。このマスターミックスは、リガーゼ、リガーゼ緩衝液、および、100個のpzTSOからなる共通する1組を含むことができる。各ウエルは、100個の特有の12merの組合せを有することができ、それぞれの384ウエルプレートは38,400個の特有の12merを有することができる。4096個の可能なzTSOが存在する。従って、11枚の384ウエルプレートが操作されるならば、409,600の特有のアッセイが行われる。4つの特有のzTSOを384プレートの各ウエルに置くことができる。12merの400個の特有の組合せが各ウエルに存在し、従って、それぞれの384ウエルプレートは153,600の特有のアッセイを有する。すべての可能な組合せがこの構成では3枚のプレートで取り扱われる。
いくつかの実施形態において、本発明の教示では、例えば、図18I、図18Jおよび図18Kに示されるように、ユニバーサルな核酸塩基が用いられる、FEN−LCRに基づく方法が意図される。FENが媒介するライゲーションアプローチが米国特許第6,511,810号(Biら)においてより詳しく議論されている。
本発明の教示がこれらの例示的な実施形態に関して記載されているが、当業者は、これらの例示的な実施形態の無数の変化および改変が、過度な実験を行うことなく可能であることを容易に理解する。そのような変化および改変のすべてが本教示の範囲内である。
図1は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図2は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図3は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図3は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図4は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図4は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図5は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートを示す。 図6は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図6は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図6は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図6は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図7は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートを示す。 図8は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートを示す。 図9は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートを示す。 図10は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートを示す。 図11は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図11は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図12は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図12は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図13は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図13は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図14は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図14は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定の組成物および反応相互作用を示す。 図15は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートを示す。 図16は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従ったフローチャートを示す。 図17は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のプライマー構成を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。 図18は、本発明の教示のいくつかの実施形態に従った特定のフローチャートならびに特定の組成物および反応相互作用を示す。

Claims (15)

  1. 標的ポリヌクレオチド配列の量を2つのサンプルの間で比較するための方法であって、該方法は、
    第1の反応容器1および第1の反応容器2を提供する工程であって、
    ここで該第1の反応容器1は、第1のサンプルと順方向プライマーと逆方向プライマーとを含み、ここで該順方向プライマーは、標的特異的部分および順方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、該逆方向プライマーは、標的特異的部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、ここで該順方向プライマーまたは該逆方向プライマーは、第1の同定部分をさらに含み、
    ここで該第1の反応容器2は、第2のサンプルと順方向プライマーと逆方向プライマーとを含み、ここで該順方向プライマーは、標的特異的部分および順方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、該逆方向プライマーは、標的特異的部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分を含み、ここで該順方向プライマーまたは該逆方向プライマーは、第2の同定部分をさらに含む、工程;
    第1のコード化PCRを該第1の反応容器1において行い、それにより、第1のコード化PCR生成物を含む第1のコード化PCR生成物混合物を形成させる工程であって、ここで該第1のコード化PCR生成物は、該順方向のアドレス可能なプライマー部分と、該第1の同定部分と、該標的特異的部分と、該逆方向のアドレス可能なプライマー部分とを含み、ここで標的ポリヌクレオチド配列の正体が、該順方向のアドレス可能なプライマー部分および該逆方向のアドレス可能なプライマー部分によりコード化され、そして該第1のコード化PCRにおけるサンプルの正体が、該第1の同定部分によってコード化される、工程;
    第2のコード化PCRを該第1の反応容器2において行い、それにより、第2のコード化PCR生成物を含む第2のコード化PCR生成物混合物を形成させる工程であって、ここで該第2のコード化PCR生成物は、該順方向のアドレス可能なプライマー部分と、該第2の同定部分と、該標的特異的部分と、該逆方向のアドレス可能なプライマー部分とを含み、ここで該標的ポリヌクレオチド配列の正体は、該順方向のアドレス可能なプライマー部分および該逆方向のアドレス可能なプライマー部分によりコード化され、そして該第2のコード化PCRにおけるサンプルの正体は、該第2の同定部分によってコード化される、工程;
    該第1の反応容器1からの該第1のコード化PCR生成物混合物を該第1の反応容器2からの該第2のコード化PCR生成物混合物と合わせ、合わせたコード化PCR生成物混合物を形成する工程;
    第2の反応容器を提供する工程であって、ここで該第2の反応容器は、順方向アドレスプライマー、逆方向アドレスプライマー、第1の標識化プローブおよび第2の標識化プローブを含み、ここで該第1の標識化プローブ1は、該第1の反応容器1からのコード化PCR生成物の第1の同定部分に対して相補的であるか、または該第1の反応容器1からのコード化PCR生成物の第1の同定部分の相補体に対して相補的であり、そして該第2の標識化プローブ1は、該第1の反応容器2からのコード化PCR生成物の第2の同定部分に対して相補的であるか、または該第1の反応容器2からのコード化PCR生成物の第2の同定部分の相補体に対して相補的である、工程;
    該合わされたコード化PCR生成物混合物のアリコートを該第2の反応容器に加え、それにより、デコード増幅反応物を該第2の反応容器において形成する工程;
    デコード増幅反応を該第2の反応容器において行う工程であって、ここで該順方向アドレスプライマーは、該第1のコード化PCRおよび該第2のコード化PCRの間に該コード化PCR生成物に導入された順方向のアドレス可能なプライマー部分の相補体にハイブリダイズし、ここで該逆方向アドレスプライマーは、該第1のコード化PCRおよび該第2のコード化PCRの間に該コード化PCR生成物に導入された逆方向のアドレス可能なプライマー部分にハイブリダイズし、ここで該コード化PCR生成物が該第1のコード化PCRに由来する場合、該コード化PCR生成物の増幅は、該第1の標識化プローブからのシグナルを生じさせ、該コード化PCR生成物が該第2のコード化PCRに由来する場合、該コード化PCR生成物の増幅は、該第2の標識化プローブからのシグナルを生じさせる、工程;
    2つのサンプルにおける標的ポリヌクレオチドを、該デコード反応における該第1の標識化プローブおよび該第2の標識化プローブからのシグナルの存在および量に基づいて検出および定量する工程;ならびに
    該標的ポリヌクレオチド配列の量を2つのサンプルの間で比較する工程
    を包含する、方法。
  2. 複数の標的ポリヌクレオチド配列が2つのサンプルの間で比較される、請求項1に記載の方法であって、該方法は、
    該複数の標的ポリヌクレオチド配列について特異的である、第1のコード化PCRにおける複数の異なる順方向プライマーおよび逆方向プライマー;
    該複数の標的ポリヌクレオチド配列について特異的である、第2のコード化PCRにおける複数の異なる順方向プライマーおよび逆方向プライマー;
    ここで該第1のコード化PCRにおける複数の異なる順方向プライマーおよび逆方向プライマーは、異なった順方向のアドレス可能なプライマー部分と、異なった逆方向のアドレス可能なプライマー部分と、同じ第1の同定部分とを含み;
    ここで該第2のコード化PCRにおける複数の異なる順方向プライマーおよび逆方向プライマーは、異なった順方向のアドレス可能なプライマー部分と、異なった逆方向のアドレス可能なプライマー部分と、同じ第2の同定部分とを含み;
    ここで該異なった順方向のアドレス可能なプライマー部分および異なった逆方向のアドレス可能なプライマー部分は、該2つのサンプルの間で所定の標的ポリヌクレオチドについて同じである、プライマーを含み、
    複数のデコード増幅反応を複数の第2の反応容器において行う工程;
    それぞれのデコード反応における第1の標識化プローブおよび第2の標識化プローブからのシグナルの存在および量に基づいて該2つのサンプルにおける複数の標的ポリヌクレオチドを検出および定量する工程;ならびに
    複数の標的ポリヌクレオチド配列の量を2つのサンプルの間で比較する工程
    をさらに包含する、方法。
  3. 前記第1の標識化プローブ、前記第2の標識化プローブ、または両方が、PNAを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 前記第1の標識化プローブ、前記第2の標識化プローブ、または両方が、5’ヌクレアーゼ切断可能なプローブを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 前記標的ポリヌクレオチド配列が、メッセンジャーRNAである、請求項1に記載の方法。
  6. 標的ポリヌクレオチド配列の量を2つのサンプルの間で比較するための方法であって、該方法は、
    第1のコード化反応を標的ポリヌクレオチド配列に対して行って、第1のコード化反応生成物を形成させる工程であって、ここで該標的ポリヌクレオチド配列の正体は、アドレス可能なプライマー部分によりコード化され、そして該サンプルの正体は、第1の同定部分によりコード化される、工程;
    第2のコード化反応を標的ポリヌクレオチドに対して行って、第2のコード化反応生成物を形成させる工程であって、ここで該標的ポリヌクレオチド配列の正体は、アドレス可能なプライマー部分によりコード化され、そして該サンプルの正体は、第2の同定部分によりコード化される、工程;
    該第1のコード化反応生成物を該第2のコード化反応生成物と合わせる工程;
    デコード増幅反応を行う工程であって、ここで該デコード増幅反応は、第1の標識化プローブおよび第2の標識化プローブを含むPCRを含み、ここで第1の標識化プローブは、該第1の同定部分に対して相補的であるか、または該第1の同定部分の相補体に対して相補的であり、そして第2の標識化プローブは、該第2の同定部分に対して相補的であるか、または該第2の同定部分の相補体に対して相補的である、工程;ならびに
    該標的ポリヌクレオチド配列の量を該2つのサンプルの間で比較する工程
    を包含する、方法。
  7. 前記第1のコード化反応がPCRであり、そして前記第2のコード化反応がPCRである、請求項6に記載の方法。
  8. 複数の標的ポリヌクレオチド配列が2つのサンプルの間で比較される、請求項7に記載の方法であって、該方法は、
    該複数の標的ポリヌクレオチド配列について特異的である、第1のコード化PCRにおける複数の異なる順方向プライマーおよび逆方向プライマー;
    該複数の標的ポリヌクレオチド配列について特異的である、第2のコード化PCRにおける複数の異なる順方向プライマーおよび逆方向プライマー;
    ここで該第1のコード化PCRにおける複数の異なる順方向プライマーおよび逆方向プライマーは、異なった順方向のアドレス可能なプライマー部分と、異なった逆方向のアドレス可能なプライマー部分と、同じ第1の同定部分とを含み;
    ここで該第2のコード化PCRにおける複数の異なる順方向プライマーおよび逆方向プライマーは、異なった順方向のアドレス可能なプライマー部分と、異なった逆方向のアドレス可能なプライマー部分と、同じ第2の同定部分とを含み;
    ここで該異なった順方向のアドレス可能なプライマー部分および異なった逆方向のアドレス可能なプライマー部分は、該2つのサンプルの間で所定の標的ポリヌクレオチドについて同じである、プライマーを含み、
    複数のデコード増幅反応を複数の第2の反応容器において行う工程;
    それぞれのデコード反応における第1の標識化プローブおよび第2の標識化プローブからのシグナルの存在および量に基づいて該2つのサンプルにおける複数の標的ポリヌクレオチドを検出および定量する工程;ならびに
    複数の標的ポリヌクレオチド配列の量を2つのサンプルの間で比較する工程
    をさらに包含する、方法。
  9. 前記第1のコード化反応がライゲーション反応であり、そして前記第2のコード化反応がライゲーション反応である、請求項6に記載の方法。
  10. 前記第1の標識化プローブ、前記第2の標識化プローブ、または両方がPNAを含む、請求項6に記載の方法。
  11. 前記第1の標識化プローブ、前記第2の標識化プローブ、または両方が5’ヌクレアーゼ切断可能である、請求項6に記載の方法。
  12. 前記標的ポリヌクレオチド配列がメッセンジャーRNAである、請求項6に記載の方法。
  13. 標的ポリヌクレオチド配列の量を2つのサンプルの間で比較するためのキットであって、該キットは、
    順方向プライマーであって、該順方向プライマーは、標的特異的部分および順方向のアドレス可能なプライマー部分を含む、順方向プライマー;
    逆方向プライマーであって、該逆方向プライマーは、標的特異的部分および逆方向のアドレス可能なプライマー部分を含む、逆方向プライマー;
    ここで該順方向プライマー、該逆方向プライマー、または両方は同定部分をさらに含む;
    順方向アドレスプライマーと、逆方向アドレスプライマーと、標識化プローブとを含む反応容器であって、該標識化プローブは、該同定部分に対して相補的であるか、または該同定部分の相補体に対して相補的である、反応容器;ならびに
    ポリメラーゼ、dNTPおよび緩衝液を含むPCRマスターミックス
    を含む、キット。
  14. 前記第1の標識化プローブ、前記第2の標識化プローブ、または両方がPNAを含む、請求項13に記載のキット。
  15. 前記第1の標識化プローブ、前記第2の標識化プローブ、または両方が5’ヌクレアーゼ切断可能である、請求項13に記載のキット。
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