JP2007529563A - リカルバゼピンを含む崩壊錠 - Google Patents

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Abstract

本発明は、医薬物質として10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミド(リカルバゼピンとも称する。)を含む医薬組成物に関する。

Description

本発明は、医薬物質として10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミド(本明細書中、“リカルバゼピン(licarbazepine)”とも称する)を含む、医薬組成物に関する。
本明細書で用いるリカルバゼピンなる用語は、(S)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドおよび(R)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドのラセミ混合物を示す。
本発明において、リカルバゼピン、(S)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドおよび(R)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドの2個のエナンチオマーのうち一方を過剰に含む混合物、あるいはリカルバゼピンの実質的に純粋なまたは純粋な一方のエナンチオマーを医薬物質として用いることができ、そしてそれらを全部まとめて下記に“本発明の化合物”と称する。
リカルバゼピン(MHDとしても公知)は、文献[例えば、Schuetz H. et al., Xenobiotica (GB), 16(8), 769−778 (1986)を参照のこと]からよく知られており、そして例えばオクスカルバゼピンから出発して、例えばUS3,637,661に記載の通りに常套方法に従い合成的に製造することができる。
リカルバゼピンの純粋なエナンチオマーは、ラセミ化合物から出発してそれ自体公知の方法により得られる。例えば、前記ラセミ化合物は、例えばWO02/092572に開示の通り、ジアステレオマーの形成を経てそのエナンチオマーに分離され得るか、または別法として、エナンチオマー純粋なキラル酸との塩形成によるか、またはクロマトグラフィー、例えばキラルリガンドを伴うクロマトグラフィー支持体を用いるHPLCにより、分離され得る。本発明の1つの態様において、リカルバゼピンの純粋なエナンチオマーを、実施例に記載のエナンチオマー選択方法により製造する。
リカルバゼピンは、精神的障害、てんかん、三叉神経痛および脳性痙攣(cerebral spasticity)の処置に適することが指示される。リカルバゼピンのラセミ化合物およびその純粋なエナンチオマーの両方が、てんかんに対して等しく有効であることが証明された。本発明の化合物が、それらの抗痙攣効果を発揮する機構は、完全に理解されていないが、それらの働きは、一部分には、ニューロン膜を越えるイオン流動の影響のためであり得る。しかしながら、本発明の化合物の薬物動態、吸収部位および作用機構は、詳細には分かっていない。
リカルバゼピンは、水にわずかに溶解性である(25℃で3.2mg/ml)。この物理的特性を考慮して、リカルバゼピンの非経腸的製剤を、例えばEP1033988に記載の通りに製造することができる。公知の非経腸的剤形の利点にも関わらず、本発明の化合物の有利な経口剤形を確立する必要性が残っている。経口剤形を用いて起こり得る問題の1つは、繰り返し投与による本発明の化合物の血中濃度の変動であり、それは副作用に関係し得る。
徹底的な試験後、現在、驚くことに、1日1回の投与が可能であり、そして特に良好な耐容性で、かつ多様な患者集団において良好な生物学的利用能を有する、有利な制御放出型経口用医薬組成物が発見された。
従って、1つの局面において、本発明は、少なくとも1個の本発明の化合物を含む、1日1回の投与に適する制御放出型経口用医薬組成物(以下、”本発明の経口剤形”と称する)に関し、特に、より良好な耐容性のための小さい変動指数および適当なCmin(最小血漿中濃度)値での持続的な症状制御を示し、さらに、高いAUC(濃度曲線下面積)および低いCmax(最高血漿中濃度)値の利点を有するものに関する。
本発明の経口剤形は、患者が使用するのにより簡便かつ/または安全であり、そして治療に対する患者のコンプライアンスを増すという点で、他の経口剤形よりも顕著な利点を示し得る。患者は、本発明の経口剤形を1日1回摂取するだけでよい。
本明細書で用いる“1日1回”なる用語は、20時間から28時間毎に1回、特に24時間毎に1回を意味する。
本発明の好ましい経口剤形は、本発明の化合物、とりわけリカルバゼピンを含む、修飾放出型顆粒を有する崩壊錠の形態を有する。かかる経口剤形において、本発明の化合物、とりわけリカルバゼピンは、修飾放出型顆粒の60〜90重量%、好ましくは75〜85重量%の量、例えば約80重量%の量か、または組成物全体の50〜80重量%、好ましくは60〜70重量%の量、例えば約65%の量で、その修飾放出型顆粒中に存在し得る。
本発明の化合物、とりわけリカルバゼピンは、好ましくは粗形態、すなわち、約150から約300μm、好ましくは約200から約250μm、より好ましくは約210から約230μm、例えば約220μmの中央粒子サイズ(median particle size)(x50)を有する形態で用いられる。
本発明の1つの態様において、前記経口剤形は、修飾放出型顆粒中、ポリメタクリレート、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびメチルセルロースからなる化合物群、好ましくはポリメタクリレートおよびエチルセルロースからなる化合物群から選択される少なくとも1個の遅延剤を含む。
錠剤製剤に通常用いられるポリメタクリレート、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびメチルセルロースを用いることができ、適するポリメタクリレートおよびセルロース誘導体の多くの文献、特に、参照により本明細書に包含されるFiedlerの“Lexikon der Hilfsstoffe”, 4th ed., ECV Aulendorf (1996)(下記に“LdH”と称する)、および“Handbook of Pharmaceutical Excipients”, Wade and Weller, 3rd ed. (2000)(下記に、“HoPE”と称する)を参照できる。
本発明の経口剤形の好ましい遅延剤は、例えば、≧100'000Daの相対分子量を有するポリメタクリレート、例えばアクリル酸エステルまたはメタクリル酸エステルのコポリマー、例えばEudragitとして公知の、例えばEudragit RL 30D(HoPE、402頁)、および、FMCから入手可能な30重量%エチルセルロース分散水溶液のAquacoat(登録商標)、またはColorconから入手可能なSurelease(登録商標)のようなエチルセルロースである。
ポリメタクリレートは、修飾放出型顆粒の5〜25重量%の量、好ましくは10〜20重量%、例えば約15重量%の量で修飾放出型顆粒中に存在し得る。
エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびメチルセルロースは、修飾放出型顆粒の2〜10重量%の量、好ましくは4〜8重量%、例えば約6重量%の量で修飾放出型顆粒中に存在し得る。
さらなる局面において、本発明は、指示される500mgの剤形について、好ましくは約6.8のpHを有するリン酸緩衝液中、37℃での標準的インビトロ溶解試験で、使用するとき、該リカルバゼピンの70〜90%、好ましくは80〜90%が6時間以内に放出されることを特徴とする、リカルバゼピンを含む制御放出型経口用医薬組成物に関する。
臨床試験を、例えば常套方法で行うことができる。例えば、それらは、500mg用量の本発明の化合物を用いて、7日またはそれ以上行うことができる。好都合には、少なくとも6人、例えば10人の対象が登録される。そのような試験において、本発明の経口剤形の修飾放出特性、生物学的利用能、食物の影響、安全性、耐容性、Cmaxおよび/またはAUCを決定することができる。
医薬物質の生物学的利用能は、溶解性などのその物理化学的特性、および薬物動態的特性、例えば吸収の部位、速度および程度に依存する。さらに、胃腸(GI)管の生理機能における変化が食物により誘導されることが知られている。これらの変化は、とりわけ、胃内容物排出の遅延、胆汁流動の刺激およびpH変化を生じさせ得る。食物はまた、内腔代謝および医薬物質との物理的または化学的相互作用を変化させ得る。それ故に、食物が医薬物質の生物学的利用能にも影響することは、驚くことではない。本明細書で用いる“食物の影響”なる用語は、食後の対象における医薬物質の生物学的利用能が、空腹時の対象におけるこの医薬物質の生物学的利用能とは異なることを意味する。食物の影響は、複雑で、かつ予測が困難であり、そして、例えば食事の性質、例えばその栄養分、水分量、カロリー量および温度に依存して変化し得る。それは、所定の医薬物質について食物の影響があるかないかは、徹底的な試験後にしか決定できない、ということである。
医薬物質の生物学的利用能が、患者が食後かまたは空腹状態のどちらであるかに依存して相違するならば、好ましくない。このことは、食事の摂取に対してその投薬時間を合わせなければならない患者にとって、少なくとも不便であり得る。
故に、リカルバゼピンの経口剤形を、患者の状態、すなわち、患者が食後または空腹状態にあるかどうかに関わらず、患者に投与することができることが発見されたことは、驚くべきことである。
従って、さらなる局面において、本発明は、患者に投与するとき、食物の影響を有しない本発明の経口剤形に関する。
さらなる局面において、本発明は、本発明の経口剤形、および、例えば書面の、使用のための指示(該指示は、前記経口剤形が、食後または空腹状態の患者に等しく投与できることを規定する)を含むパッケージに関する。
より具体的には、本発明は、本発明の経口剤形を、例えば書面の、指示(該指示は前記経口剤形が食事と共にまたは無しで等しく投与できることを規定する)と組み合わせたパッケージに関する。
食物の影響の存在または不存在は、当技術分野で公知の方法に従い、AUC測定および/またはCmax測定をすることにより定量することができる。典型的には、そのような測定は、生物学的体液試料を経時的に採取し、そして医薬物質、例えばリカルバゼピンの血清濃度を時間に対してプロットすることにより作成される。得られた値は、患者集団において対象から得られた多くの値を示し、それ故に、患者集団全体の平均値として表わされる。平均AUCおよび/またはCmax値を比較すると、前記医薬物質、例えばリカルバゼピンが、食物の影響を示すかどうかを決定することができる。
“食後”対象は、好都合には、標準FDA認定高脂肪食摂取前に少なくとも10時間絶食した対象として見なされ得る。その後、医薬物質、例えばリカルバゼピンを、食事の終了後直ちに、例えばその5分以内に水と共に投与することができる。好ましくは、医薬物質、例えばリカルバゼピンの投与後2時間後には、少量の水の摂取が許されるが、医薬物質、例えばリカルバゼピンの投与後4時間は、食事を摂ってはならない。
“空腹”対象は、好都合には、少なくとも10時間の絶食後に、水と共に医薬物質、例えばリカルバゼピンを摂取し得る。その後、医薬物質、例えばリカルバゼピンの投与後2時間後に少量の水を摂取して良いが、例えば4時間食事を摂ってはならない。
本明細書で言及する“標準FDA認定高脂肪食”には、GI管中の食物の存在により最大摂動を供すると予期され得るいかなる食事も包含され得る。該高脂肪食は、典型的に、脂肪分をそのカロリー値の50%含み得る。代表的な例は、バターで炒めた2個の卵、ベーコン2切れ、バターを塗った2枚のトースト、4オンスのフライドポテトおよび8オンスのミルクであり得る。
医薬物質の生物学的利用能への食物の影響を試験するため、何らかの当技術分野で公知の常套的試験デザイン、例えば無作為化、平衡化1回投与、2処置、2期間、2連、クロスオーバーデザインを用いることができる。その分析を、SAS institute, Cary, North Carolinaにより供されるソフトウェア、例えば、SAS PROC GLMを用いて行うことができる。
本発明の経口剤形の食物の影響を含む生物学的利用能を決定するために適する実験デザインは、無作為化、非盲検、1回経口投与、クロスオーバー試験であり得、ここで、本発明の化合物を含む本発明の経口剤形の生物学的利用能と、所望によりオクスカルバゼピンフィルムコート錠剤を含んでいても良い本発明の同じ化合物の溶液の生物学的利用能を比較し、そして食後または空腹状態の健康な男性対象における食物の影響を評価することができる。
試験において、例えばリカルバゼピン、オクスカルバゼピンフィルムコート錠剤(600mg)であり、例えば500mgのリカルバゼピンを含む本発明の経口剤形である医薬物質を、対象に対して240mlの水道水と共に投与できる。粉末として送達されるリカルバゼピン臨床供給形態(500mg)は、薬剤投与の前に水道水に溶かさなければならない。空腹状態を要する処置期間中、試験薬物の1回用量を、少なくとも10時間の一晩絶食後投与する。食後状態を要する処置期間中、各対象は、薬剤投与前30分以内に標準FDA認定高脂肪朝食を摂る必要がある。空腹状態を要する処置期間中、薬剤投与前に朝食を摂ってはならず、対象は、投薬後4時間まで絶食を継続しなければならない。安全性および耐容性モニタリングには、有害事象、理学的検査、血圧および心拍測定、ECG記録ならびに日常的臨床検査(血液化学、尿検査および血液学)の継続的なモニタリングが含まれる。
最初の7日間に、対象は、空腹状態下で本発明の経口剤形のうち1個を与えられ、そして第二の期間に、前記対象は、食後状態下で同じ処置剤を与えられる。対象は、本発明の化合物の最初の投薬前の晩に、最低10時間の一晩絶食する(期間1)。例えば朝食時に投薬後、薬物動態的血液試料を適当な時間間隔で、例えば、投与後0.5、1、2、3、4、6、8、10、12、14、16、18、20、22、24、32および48時間に採り、そして分析に用いることができる。
本発明の化合物の吸収プロフィールは、1回投与でかまたは定常状態でAUC測定をすることにより定量することができる。
本発明の化合物の一定の血漿濃度は、本発明の化合物の血漿濃度が、小さい変動指数を示すことを示す。本発明の化合物のCmin値およびCmax値は、狭い範囲内に維持され得る。CminからCmaxの変動を測定するため、本発明の化合物の血漿濃度を定常状態で測定し、そして変動指数を、(Cmax−Cmin)/Cav(式中、Cmaxは最大濃度であり、Cminは最小濃度であり、そしてCavは平均濃度であり、それらは、定常状態で、一定の時間間隔、例えば24時間以内に観察される。)に従い計算する。
minおよびCmaxの小さい変動は、患者にとって毒性となり得る、本発明の化合物の血漿濃度のピーク値を回避し得る。変動が小さいほど、本発明の化合物で処置される患者により良好な耐容性および安全性を提供し得る。
従って、さらなる局面において、本発明は、医薬物質としてリカルバゼピンを含む本発明の経口剤形を投与することを含む、リカルバゼピンの経口療法中の患者におけるリカルバゼピンの生物学的利用能レベルの患者内変化を減ずる方法であって、食後または空腹状態の区別なく、例えば任意の時間にそのような患者に投与されたとき、食事の影響を示さない方法に関する。
さらなる局面において、本発明は、感情障害を有する患者の処置用医薬の製造を目的とした、リカルバゼピンの使用に関する。
本明細書で用いる用語“感情障害”には、行動安定化が望まれる、単極性および双極性鬱病、双極性障害、月経前不快気分障害、産後抑鬱症、閉経後鬱病、神経変性関連抑鬱症状、精神刺激薬摂取の休止後に起こる鬱病、精神病的状態、例えば躁病、統合失調症および過度の気分変化が含まれるが、それらに限定されない。
感情障害の処置のための本発明の経口剤形の有用性は、標準的動物試験または標準的臨床試験、例えば双極性障害患者の臨床試験において、例えば、1日当たり約500から約3000mgの範囲のリカルバゼピン投与量を投与することで観察され得る。
本発明の経口剤形を、常套方法にて成分を混合することにより製造することができる。結果の混合物は、常套的な打錠機で錠剤を形成するために圧縮され得る粉末形態であり得る。
好都合には、本発明の経口剤形を、常套的な打錠法を用いて錠剤コアを形成するために、例えば常套の打錠用賦形剤と共に本発明の化合物を圧縮し、次いでコアをコーティングすることにより製造することができる。錠剤コアを、常套的な造粒法、例えば湿式造粒法または乾式造粒法、次いで圧縮およびコーティング法を用いて製造することができる。造粒法は、例えば、R. Voigt著、“Lehrbuch der Pharmazeutischen Technologie”, Verlag Chemie, 6th edition, pages 156−169に記載されている。
顆粒を、それ自体公知の方法、例えば、“集積型(build-up)”顆粒または“崩壊型(broken-down)”顆粒の製造法として公知の湿式造粒法を用いて、製造することができる。
集積型顆粒の形成のための方法には、例えば、造粒塊と造粒溶液を、例えばドラム型造粒機中、パン型造粒機中、ディスク型造粒機上または流動床中の噴霧乾燥または噴霧凝固により同時に噴霧して乾燥させること、または、例えば流動床中、バッチ混合機中または噴霧乾燥ドラム中で、不連続に操作することが含まれ得る。
用いる方法に依存するが、前記造粒塊は、予混合物の形態であり得るか、または、例えば、本発明の化合物を1個またはそれ以上の賦形剤と共に混合することにより得ることができる。湿潤顆粒を、好ましくは、例えばトレイ乾燥することによるか、または流動床中で乾燥させる。
このようにして得られる顆粒はコートされ得る。適するコーティング材には、コーティング錠、顆粒などに日常的に用いられるものが含まれる。好ましい態様において、前記コーティングは、水溶性である。他の好ましい態様において、前記コーティングは、胃液に耐性であるが、腸液に可溶性である。
本発明の経口剤形には、本発明の化合物および少なくとも1個の遅延剤および少なくとも1個の崩壊剤に加えて、製剤の実際の性質に依存して変化する常用の賦形剤が含まれ得る。賦形剤の適する範疇には、充填剤、潤滑剤、フィルムコーティング剤、結合剤、流動促進剤、可溶化剤および界面活性物質が含まれる。
参照によりその内容を本明細書に包含される文献、例えばLdHまたはHoPEにおいて開示される賦形剤は、本発明の医薬組成物に用いられ得る。好都合には、賦形剤は、組成物の全重量の50%以下、好ましくは40%以下、より好ましくは35%以下含まれる。
適する充填剤の例は、微結晶セルロースであり、それは、好ましくは、本発明の医薬組成物中に存在する。例には、Avicel(登録商標)(FMC)、例えばAvicel(登録商標)PH101、102、105、RC581またはRC591(LdH、216頁)、Emcocel(登録商標)(Mendell Corp.)、Elcema(登録商標)(Degussa)、Filtrak(登録商標)、Heweten(登録商標)およびPharmacel(登録商標)が含まれる。好ましくは、微結晶セルロースと本発明の化合物の重量比は、約1:8から約1:14、より好ましくは約1:10から約1:12である。
適する崩壊剤の例には、(i)トウモロコシデンプン、じゃがいもデンプンなどの天然デンプン、直接圧縮性デンプン、例えばSta−rx(登録商標)1500、修飾デンプン、例えばPrimojel(登録商標)、Explotab(登録商標)およびExplosol(登録商標)として入手可能なカルボキシメチルデンプンおよびデンプングリコール酸ナトリウム、ならびにアミロースのようなデンプン誘導体;(ii)架橋ナトリウムカルボキシメチルセルロース(クロスカルメロースナトリウム)、例えば、Ac−di−sol(登録商標)、Primellose(登録商標)、Pharmacel(登録商標)XL、Explocel(登録商標)およびNymcel(登録商標)ZSX;(iii)アルギン酸およびアルギン酸塩、例えば、アルギン酸ナトリウム;(iv)メタクリル酸−ジビニルベンゼンコポリマー塩、例えば、Amberlite(登録商標)IRP−88;(v)ビニルピロリドンのポリマー、例えば、クロスポビドン、Polyplasdone(登録商標)XL(LdH、1245頁)およびKollidon(登録商標)CLのような架橋ポリビニルピロリドン;ならびに、(vi)ケイ酸マグネシウムアルミニウムおよびベントナイトが含まれる。本発明の好ましい態様において、天然デンプン、例えばトウモロコシデンプン、および/またはクロスカルメロースナトリウムを用いる。
適する流動促進剤の例には、シリカ、コロイド状シリカ、例えば、Aerosil200(LdH、117頁)、三ケイ酸マグネシウム、粉末セルロース、デンプン、タルクおよびリン酸三カルシウムが含まれる。コロイド状シリカ、例えば、Aerosil200は、好ましくは本発明の医薬組成物中に存在する。
適する潤滑剤の例には、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、タルク、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、n−ドデシル硫酸ナトリウム(LdH、517頁)、鉱物油およびモノステアリン酸ポリオキシエチレンが含まれる。潤滑剤の組合せも用いることができる。ステアリン酸マグネシウムは、好ましくは本発明の医薬組成物中に存在する。
適する界面活性剤の例には、n−ドデシルサルフェート、例えば、カリウム、マグネシウムまたは、好ましくは、ナトリウム n−ドデシルサルフェートのようなアルキルサルフェート、例えば、Duponol(登録商標)C(LdH、517頁)、n−テトラデシルサルフェート、n−ヘキサデシルサルフェートまたはn−オクタデシルサルフェート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリステアレートまたはソルビタントリオレエートのような脂肪酸ポリヒドロキシアルコールエステル型の非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノパルミテート、ポリオキシエチレンソルビタントリステアレートまたはポリオキシエチレンソルビタントリオレエートのような脂肪酸ポリヒドロキシアルコールエステルのポリオキシエチレン付加体、ポリオキシエチルステアレート、ポリエチレングリコール400ステアレートまたはポリエチレングリコール2000ステアレートのようなポリエチレングリコール脂肪酸エステル、レシチンのようなホスファチド、アカシア、トラガカント、ポリオキシエチル化脂肪、ポリオキシエチル化オレオトリグリセリド、リノール化オレオトリグリセリド、脂肪アルコールのポリエチレンオキシド縮合産物、アルキルフェノールまたは脂肪酸または1−メチル−3−(2−ヒドロキシエチル)−イミダゾリド−2−オンが含まれる。用語“ポリオキシエチル化”とは、ポリオキシエチレン鎖を含む問題の物質が、一般的に、2から40、特に10から20のポリマー化の程度であるということを意味する。アルキルサルフェートが好ましい。
本発明の経口剤形を、即時放出系と組み合わせることができる。組合せ剤は、即時放出系および持続放出特性を有するマトリックス系を含む二層錠剤であり得る。二層錠剤は、本発明の化合物、例えばリカルバゼピンの2個の用量を含み得、その一方の部分は、持続放出用量を提供するのに適し、もう一方の部分は、即時放出用量を提供するのに適する。リカルバゼピンを含む錠剤に関して、即時放出により、本発明のインビトロでのリカルバゼピン溶解試験条件下で、0.5時間以内に用量の少なくとも90%、そして1.5時間以内に用量の100%の放出が意図される。
本発明の1つの態様において、好ましくは500mgのリカルバゼピン用量を用いる。
さらに、本発明は、下記:
・1日1回の投与に適する、リカルバゼピンおよび遅延剤として少なくとも1個のポリマーを含む修飾放出型顆粒を有する崩壊錠;特に、少なくとも1個のポリマーが、ポリメタクリレート、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびメチルセルロースから選択されるような崩壊錠(好ましくはかかる崩壊錠は、食物の影響を有しない)
・投与の約4時間から25時間後に、プラトー特性を示すリカルバゼピンを含む制御放出型経口用医薬組成物
・感情障害の処置を目的としてリカルバゼピンを経口投与する方法であって、リカルバゼピン療法を必要とする患者に本発明の経口剤形を1日1回経口投与することを含む方法
に関する。
本発明の好ましい組成物および方法の詳細を、例示のみを目的として以下に記載する。
Figure 2007529563
実施例1:修飾放出型顆粒中にリカルバゼピンを含む崩壊錠
錠剤当たり500mgの医薬物質(粗医薬物質;x50=220μm)を用いる。
a)錠剤組成(錠剤重量:790mg)
Figure 2007529563
b)製造
前記リカルバゼピンを、Eudragit E30Dおよびエチルセルロースの分散液を用いて、流動床乾燥機(Aeromatic Fielder MP1)中で噴霧−造粒する。顆粒を乾燥させ、1mmメッシュを備えたFrewittミルを用いて篩う。微結晶セルロース、クロスカルメロースナトリウム、デンプンおよびAerosil200も篩い、そして顆粒に添加する。混合物を、蓋付き混合機(Turbula)を用いて混合する。ステアリン酸マグネシウムを、ハンドスクリーン(0.8mmメッシュ)を通して篩い、それもまた添加する。最終混合物を、蓋付き混合機(Turbula)を用いて混合し、そしてKorsch PH250打錠機を用いて圧縮する。錠剤は、卵状、曲線形、長さ18mm、幅7.1mmおよび割線なしである(錠剤重量:790mg)。
実施例2:実施例1に記載の方法と類似の方法により、修飾放出型顆粒中リカルバゼピンを含む崩壊錠も製造することができ、それは、錠剤当たり750mg、250mgまたは125mgの医薬物質を含む。
実施例3:10−オキソ−10,11−ジヒドロ−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボン酸アミドからR(−)−l0,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドへのエナンチオマー選択的水素移動
10−オキソ−10,11−ジヒドロ−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボン酸アミド(300mg、1.189mmol)およびRuCl[(1R,2R)−p−TsNCH(C)CH(C)NH](η−p−シメン)(Aldrich、Switzerland)(8.8mg、0.0138mmol)の混合物のCHCl(15ml)溶液に、ギ酸およびNEtの予混合溶液(5:2、328mg:289mg)を23℃にて滴下し、そして10分間撹拌する。透明溶液を16時間加熱還流する。反応混合物をRTまで冷却し、CHCl(20ml)で希釈し、そしてNaHCO水溶液で中和する。塩水で洗浄後、その溶液を減圧下で濃縮する。残渣を、溶離剤として6:1 EtOAc−MeOH混合物を用いて、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、R(−)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを得る(HPLCによりChiracel ODで決定されるエナンチオマー純度(ee)>99%、保持時間9.46分)。[α] rt=−195.3°(エタノール)。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 7.70−7.20 (m, 8 H), 5.30 (br s,1 H), 5.10−4.60 (br s, 2 H), 3.75−3.40 (m, 1 H), 3.20−2.90 (m, 1 H), 2.50 (br s, 2 H)。NMRデータは、文献:Benes, J. et al., J. Med. Chem. 1999, 42, 2582−2587を引用。分子量:254.291。
実施例4:10−オキソ−10,11−ジヒドロ−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボン酸アミドからS(+)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドへのエナンチオマー選択的水素移動
10−オキソ−10,11−ジヒドロ−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボン酸アミド(300mg、1.189mmol)およびRuCl[(1S,2S)−p−TsNCH(C)CH(C)NH](η−p−シメン)(11mg、0.0173mmol)の混合物のCHCl(15ml)溶液に、ギ酸およびNEtの予混合溶液(5:2、656mg:578mg)を23℃にて2度で添加し、そして10分間撹拌する。その後、ギ酸(50μl)を添加し、そして透明溶液を16時間加熱還流する。反応混合物をRTまで冷却し、CHCl(20ml)で希釈し、そしてNaHCO水溶液で中和する。塩水で洗浄後、溶液を減圧下で濃縮する。残渣を、溶離剤として6:1 EtOAc−MeOH混合物を用いて、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、S(+)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを得る(HPLCによるChiracel ODでee>99%、保持時間12.00分)。[α] rt=+196.6°(エタノール)。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 7.70−7.20 (m, 8 H), 5.30 (br s, 1 H), 5.10−4.60 (br s, 2 H), 3.75−3.40 (m, 1 H), 3.202.90 (m, 1 H), 2.50 (br s, 2 H)。NMRデータは、文献:Benes, J. et al., J. Med. Chem. 1999, 42, 2582−2587を引用。分子量:254.291。
別の方法:
10−オキソ−10,11−ジヒドロ−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボン酸アミド(300mg、1.189mmol)およびRuCl[(1S,2S)−p−ダンシルNCH(C)CH(C)NH](η−p−シメン)(8.5mg、0.012mmol)の混合物のCHCl(15ml)溶液に、ギ酸およびNEtの予混合溶液(5:2、328mg:289mg)を23℃で滴下し、10分間撹拌する。その透明溶液を、16時間加熱還流する。反応混合物をRTまで冷却し、CHCl(20ml)で希釈し、そしてNaHCO水溶液で中和する。塩水で洗浄後、その溶液を減圧下で濃縮する。残渣を、溶離剤として6:1 EtOAc−MeOH混合物を用いて、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィーにより精製し、S(+)−10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを得る。
実施例5:RuCl[(1S,2S)−p−ダンシルNCH(C)CH(C)NH](η−p−シメン)
a)(S,S)−5−ジメチルアミノ−ナフタレン−1−スルホン酸(2−アミノ−1,2−ジフェニル−エチル)−アミド
(S,S)−ジフェニルエチレンジアミン(250mg、1.2mmol)およびトリエチルアミン(0.5ml)のTHF溶液に、ダンシルクロライド(318mg、1.2mmol)のTHF溶液(2ml)を0℃で滴下する。16時間RTで撹拌後、溶媒を真空中で除去し、そして残渣を塩化メチレン(20ml)中に溶解する。その有機溶液をNaHCO溶液(5ml)で洗浄し、NaSOで乾燥させ、そしてろ過後、溶媒を除去する。フラッシュクロマトグラフィーにより、(S,S)−5−ジメチルアミノ−ナフタレン−1−スルホン酸(2−アミノ−1,2−ジフェニル−エチル)アミドを黄色油として得、それを真空中で乾燥させることにより結晶化させる。分子量:445.59。1H-NMR (400 MHz, CDCl3): 8.36 (t, J=7.5 Hz, 2 H), 8.17 (dd, J=7.2 Hz, 1.2 Hz, 1 H), 7.47 (dd, J=8.8 Hz, 1 H), 7.34 (dd, J=8.5 Hz, 1 H), 7.24−7.16 (m, 4 H), 7.11 (d, J=7.5 Hz, 1 H), 6.99−6.74 (m, 6 H), 4.61 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 4.20 (d, J=8.5 Hz, 1 H), 2.80 (s, 6 H)。
b)RuCl[(1S,2S)−p−ダンシルNCH(C)CH(C)NH)(η−p−シメン)
(S,S)−5−ジメチルアミノ−ナフタレン−1−スルホン酸(2−アミノ−1,2−ジフェニルエチル)−アミド(80mg、0.18mmol)、NEt(36mg、0.36mmol)および[RuCl(p−シメン)](55mg、0.09mmol)の2−プロパノール溶液を、80℃で1時間加熱する。その後に溶媒を除去し、そして暗赤色残渣を水(2ml)で洗浄する。固体を真空中で乾燥させ、そしていかなる精製もなしに用いる。M:715.34。

Claims (20)

  1. 10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを含む、制御放出型経口用医薬組成物。
  2. 10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを含む修飾放出型顆粒を有する崩壊錠である、請求項1に記載の医薬組成物。
  3. 前記10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドが、修飾放出型顆粒の60〜90重量%の量で上記顆粒中に存在する、請求項2に記載の医薬組成物。
  4. 150から300μmの中央粒子サイズ(median particle size)を有する10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを含む、請求項2または3に記載の医薬組成物。
  5. 前記修飾放出型顆粒が、遅延剤として、ポリメタクリレート、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびメチルセルロースから選択される少なくとも1個のポリマーを含む、請求項2から4のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  6. ポリメタクリレートおよびエチルセルロースを含み、ここで前記ポリメタクリレートが、修飾放出型顆粒の5〜25重量%の量で上記顆粒中に存在する、請求項5に記載の医薬組成物。
  7. ポリメタクリレートおよびエチルセルロースを含み、ここで前記エチルセルロースが、修飾放出型顆粒の2〜10重量%の量で上記顆粒中に存在する、請求項5または6に記載の医薬組成物。
  8. 組成物全体の50〜80重量%の量で10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを含む、請求項1から7のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  9. 微結晶セルロースを含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  10. 崩壊剤として少なくとも1個の天然デンプンを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の医薬組成物。
  11. 崩壊剤としてトウモロコシデンプンを含む、請求項10に記載の医薬組成物。
  12. 10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを含む制御放出型経口用医薬組成物であって、指示される500mgの剤形について、約6.8のpHを有するリン酸緩衝液中、37℃での標準的インビトロ溶解試験で、使用するとき該10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドの70〜90%が6時間以内に放出される、制御放出型経口用医薬組成物。
  13. 請求項12に記載の10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを含む制御放出型経口用医薬組成物であって、指示される500mgの剤形について、約6.8のpHを有するリン酸緩衝液中、37℃での標準的インビトロ溶解試験で、使用するとき該10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドの80〜90%が6時間以内に放出される、制御放出型経口用医薬組成物。
  14. 食物の影響のない、請求項1から13のいずれか一項に記載の制御放出型経口用医薬組成物。
  15. 1日1回の投与に適する、10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドおよび遅延剤として少なくとも1個のポリマーを含む、修飾放出型顆粒を有する崩壊錠。
  16. 少なくとも1個のポリマーが、ポリメタクリレート、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびメチルセルロースから選択される、請求項15に記載の崩壊錠。
  17. 食物の影響のない、請求項15または16に記載の崩壊錠。
  18. 投与後約4時間から25時間でプラトー特性を示す、10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを含む制御放出型経口用医薬組成物。
  19. 感情障害を有する患者の処置用医薬の製造を目的とした、請求項1から18のいずれか一項に定義の10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドおよび賦形剤の使用。
  20. 感情障害の処置のために10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミドを経口投与する方法であって、10,11−ジヒドロ−10−ヒドロキシ−5H−ジベンゾ[b,f]アゼピン−5−カルボキサミド治療の必要な患者に、請求項1から18のいずれか一項に記載の医薬組成物を1日1回経口投与することを含む、方法。
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