JP2007526000A - サイトカイン誘導性シグナル伝達を阻害する細胞透過性socsポリペプチド - Google Patents
サイトカイン誘導性シグナル伝達を阻害する細胞透過性socsポリペプチド Download PDFInfo
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Abstract
Description
本出願は、米国仮特許出願第60/550037号(2004年3月4日出願、本明細書中でその全体が参考として援用される)の継続出願であり、かつその優先権を主張する。
本発明は、部分的にNIH助成金第HL69542号および同第HL68744号の下で政府の援助によって行われた。米国政府は、本発明において一部の権利を有する。
サイトカインおよびケモカインは、他の細胞の行動に影響する、細胞によって作られるタンパク質である。白血球およびリンパ球によって作られるサイトカインは、しばしばインターロイキン(IL)またはリンホカインと呼ばれる。サイトカインは、影響する細胞上の特異的サイトカインレセプターに作用する。同系(cognate)のレセプターへの結合は、細胞における活性(例えば、成長、分化、移動または死)を誘導する。幾種類かのサイトカインおよびケモカインは、急性炎症応答の媒介において主要な役割を果たした。すなわち、IL−1β、TNF−α、IL−6、IL−11、IL−12、インターフェロンγ、IL−8および他のケモカインである。造血成長因子についてのレセプターであるGSCFおよびGM−SCFは、サイトカインレセプターと構造的類似性を共有し、そして炎症における白血球の産生および機能に影響する。
細胞透過性のサイトカインシグナル伝達タンパク質のサプレッサ(SCOC)に関連する方法および組成物を、開示する。
本発明の化合物、組成物、物品、デバイスおよび/または方法が開示および記載される前に、他に指定されない限り、または特定の試薬に対して他に指定されない限り、これらは特定の合成方法または特定の組換え生物工学方法に限定されないことが理解されるべきである(例えば、無論、変り得る)。また、本明細書中で使用される用語は、特定の実施形態を記載する目的のためのみのものであり、限定を意図されないことが理解されるべきである。
本明細書および添付の特許請求の範囲において使用されるように、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明らかに他を指示しない限り、複数の対象を含む。従って、例えば、「1つの(a)薬学的キャリア」は、2以上のこのようなキャリアなどの混合物に対する言及を含む。
「必要に応じた(optional)」または「必要に応じて(optionally)」は、その後に記載される事象または状況が起こっても起こらなくてもよいことを意味し、そしてこの記載は、この事象または状況が起こる場合および起こらない場合を含む。
(SOCSタンパク質およびサイトカイン誘導性シグナル伝達)
炎症は、生物学的因子、多くの化学的因子および物理的因子によって引き起こされる、疾患の主要な機構である。炎症のメディエイタの産生は、炎症促進性遺伝プログラムのポジティブな活性化因子としてのストレス応答性転写因子によって厳密に調節された細胞内シグナル伝達に依存する(Hawiger,J.Immunol.Res.(2001))。同時に、サイトカインシグナル伝達のサプレッサ(SOCS)と名付けられた、炎症促進性シグナル伝達のネガティブな調節因子をコードする遺伝子はまた、天然に起きる感染の間、炎症応答の強度および/または持続時間を限定するように活性化される(Alexander,W.S.Nat Rev Immunol 2:410−6(2002))。分子レベルにおいて密接に関連するSOCSファミリーのメンバーであるSOCS1およびSOCS3は、インターフェロンγ(IFN−γ)に応答して、STAT1(転写のシグナル伝達因子および活性化因子1)のリン酸化依存性活性化をブロックし、そしてIFN−γレセプターシグナル伝達複合体をプロテオソーム分解のために標的化する。(Krebs,D.L.&Hilton,D.J.J Cell Sci 113(Pt16):2813−9(2000)、Krebs,D.L.&Hilton,D.J.Stem Cells 19:378−87(2001)、Yasukawaら,Annu Rev Immunol 18:143−64(2000)、Zhang,J.G.ら,Proc Natl Acad Sci U S A 98:13261−5(2001))。マウスマクロファージにおけるSOCS3の条件的欠損は、これらを炎症促進性アゴニストに対し感受性にし、細胞レベルで過剰な炎症性シグナル伝達を抑制する能力を明白に示す(Yasukawa,H.ら,Nat Immunol 4:551−6(2003);Lang,R.ら,Nat Immunol 4:546−50(2003),Croker,B.A.ら,Nat Immunol 4:540−5(2003))。
本開示の組成物を調製するために使用される成分、ならびに本明細書中で開示される方法において使用される組成物自体が、開示される。これらの物質および他の物質が、本明細書中で開示され、そして、これらの物質の組み合わせ、部分集合、相互作用、群などが開示される。これらの種々の個体の特定の言及ならびにこれらの化合物の集合的な組み合わせおよび順列は、明確に開示されない場合があるが、各々は具体的に企図され、そして本明細書中に開示される。例えば、特定のSOCS配列が開示されかつ議論され、そして多くの分子に対して行われ得る多くの修飾が議論される場合、特にそうでないことが示されない限り、可能である修飾の組み合わせおよび順列の各々および全てが、具体的に企図される。従って、分子のクラスA、BおよびC、ならびに分子のクラスD、EおよびFが開示され、そして分子の組み合わせの一例であるA−Dが開示される場合、各々が個々に挙げられないとしても、各々が個々にかつ集合的に以下の組み合わせを意味するように企図され、A−E、A−F、B−D、B−F、C−D、C−EおよびC−Fが開示されるとみなされる。同様に、これらの任意の部分集合または組み合わせもまた、開示される。従って、例えば、A−E、B−FおよびC−Eの下位集団が、開示されるとみなされる。この概念は、本出願の全ての局面に適用される。これらの局面には、開示される組成物を作成する方法および用いる方法における工程が含まれるが、これらに限定されない。従って、実施され得る種々のさらなる工程が存在する場合、これらのさらなる工程のそれぞれは、本開示の方法の任意の実施形態または実施形態の組み合わせで実施され得ることが理解される。
本開示の遺伝子および本明細書中のタンパク質の、任意の公知の改変体および誘導体または生じ得る改変体および誘導体を規定するための1つの方法は、特定の公知の配列に対する相同性に関して改変体および誘導体を規定する工程を介する。例えば、配列番号23は、核酸の特定の配列を示し、そして配列番号20は、配列番号23によってコードされるタンパク質(SOCSタンパク質)の特定の配列を示す。これらならびに本明細書中で開示される他の遺伝子およびタンパク質改変体であって、上記配列に対し少なくとも70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%相同である改変体が、具体的に開示される。当業者は、2つのタンパク質または核酸(例えば、遺伝子)の相同性を決定する方法を、容易に理解する。例えば、相同性は、2つの配列を並列した後に相同性がその最高のレベルになるように計算され得る。
本明細書中で議論されるように、用語「相同性」および用語「同一性」の使用は、類似性という同じものを意味することが理解される。従って、例えば、用語「相同性」が2つの非天然配列間で使用される場合、これらの2つの配列間に進化的関係を示す必要はなく、むしろこれらの核酸の間の類似性または関連性を探していることが理解される。2つの進化的に関連する分子間の相同性を決定する多くの方法は、任意の2以上の核酸またはタンパク質に対し、これらが進化的に関連しているか否かに関係なく配列類似性を測定する目的で慣用的に適用される。
用語「ハイブリダイゼーション」は、代表的に、少なくとも2つの核酸分子(例えば、プライマーまたはプローブと遺伝子と)の間の、配列駆動性相互作用(sequence driven interaction)である。配列駆動性相互作用とは、2つのヌクレオチドまたはヌクレオチドアナログもしくはヌクレオチド誘導体の間に、ヌクレオチド特異的な様式で起こる相互作用を意味する。例えば、Cと相互作用するGまたはTと相互作用するAは、配列駆動性相互作用である。代表的な配列駆動性相互作用は、ヌクレオチドのWatson−Crick面またはHoogsteen面において起こる。2つの核酸のハイブリダイゼーションは、当業者に公知の多くの条件およびパラメータによって影響される。例えば、塩濃度、pHおよび反応温度は、2つの核酸分子がハイブリダイズするか否かに影響を及ぼす。
本明細書中で開示される核酸ベースの種々の分子が存在する。これらとしては、例えば、例えばSOCS配列をコードする核酸および本明細書中で開示される任意の他のタンパク質をコードする核酸、ならびに種々の機能的核酸が挙げられる。本開示の核酸は、例えば、ヌクレオチド、ヌクレオチドアナログ、またはヌクレオチド代用物で構成される。これらおよび他の分子の非限定の例は、本明細書中で開示される。例えば、ベクターが細胞内で発現される場合、発現されるmRNAは、代表的にA、C、GおよびUで構成されることが、理解される。同様に、例えば、アンチセンス分子が、例えば外来性送達を通して細胞または細胞環境内に導入される場合、このアンチセンス分子が、細胞内環境におけるアンチセンス分子の分解を減少するヌクレオチドアナログで構成されることが有利であることが理解される。
ヌクレオチドは、塩基部分、糖部分およびリン酸部分を含む分子である。ヌクレオチドは、そのリン酸部分および糖部分を介して互いに結合し、ヌクレオシド間結合を形成する。ヌクレオチドの塩基部分は、アデニン−9−イル(A)、シトシン−1−イル(C)、グアニン−9−イル(G)、ウラシル−1−イル(U)およびチミン−1−イル(T)であり得る。ヌクレオチドの糖部分は、リボースまたはデオキシリボースである。ヌクレオチドのリン酸部分は、5価のリン酸である。ヌクレオチドの非限定の例は、3’−AMP(3’−アデノシン一リン酸)または5’−GMP(5’−グアノシン一リン酸)である。
例えばSOCSおよび本明細書中で開示される任意の他のタンパク質に関連する種々の配列が存在し、これらは、Genbankで開示され、そしてこれらおよび他の配列は、その全体またはこれらに含まれる個々の配列において、本明細書中で参考として援用される。
本明細書中で開示される遺伝子と相互作用可能なプライマーおよびプローブが、開示される。特定の実施形態において、プライマーは、DNA増幅反応を支持するために使用される。代表的に、プライマーは、配列特異的様式で伸長することが可能である。プライマーの配列特異的様式での伸長としては、プライマーがハイブリダイズするかまたは他の方法で結合する核酸分子の配列および/もしくは組成物が、プライマーの伸長によって生成される生成物の組成物もしくは配列を指向するかまたはこれに影響する、任意の方法が挙げられる。プライマーの配列特異的様式での伸長としては、従って、以下が挙げられるが、これらに限定されない:PCR、DNA配列決定、DNA伸長、DNA重合体化、RNA転写または逆転写。プライマーを配列特異的様式で増幅する技術および条件が、好ましい。特定の実施形態において、プライマーは、DNA増幅反応(例えば、PCRまたは直接的配列決定)のために使用される。特定の実施形態において、プライマーはまた、非酵素的技術を用いても伸長され得ることが理解される。非酵素的技術においては、例えば、伸長に使用されるヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドが、配列特異的様式でプライマーを伸長するように化学的に反応するように改変される。本開示のプライマーは、代表的に、核酸もしくは核酸の領域にハイブリダイズするか、または、核酸の相補体もしくは核酸の領域の相補体にハイブリダイズする。
上述のように、組成物は、薬学的に受容可能なキャリア中で投与され得、そして当該分野で公知の種々の機構によって、インビボおよび/またはエキソビボで被験体の細胞に送達され得る。エキソビボ方法が使用される場合、細胞または組織は、取り出され、当該分野で周知の標準的方法に従って体外で維持される。この組成物は、任意の遺伝子輸送機構(例えば、リン酸カルシウム媒介性遺伝子送達、エレクトロポレーション、マイクロインジェクションまたはタンパクリポソーム)を介して細胞に導入され得る。形質転換された細胞は、次いで、(例えば、薬学的に受容可能なキャリア中で)注入され得るか、またはこの細胞または組織の型についての標準的方法を介して、被験体に同位置で移植して戻され得る。種々の細胞の被験体への移植または注入についての標準的方法は、公知である。
(a.タンパク質改変体)
本明細書中で議論されるように、配列番号3、配列番号4、配列番号12、配列番号20および配列番号24において見出されるようなSOCSタンパク質の多くの改変体、ならびに配列番号7〜配列番号9、配列番号19、および配列番号22において見出されるようなSOCS配列の多くの改変体が存在し、これらは公知であり、本明細書中で企図される。公知の機能的SOCS改変体に加え、SOCSタンパク質の誘導体もまた、本開示の方法および組成物において機能し得る。タンパク質改変体およびタンパク質誘導体は、当業者によく理解されており、アミノ酸配列改変を含み得る。例えば、アミノ酸配列改変は、代表的に、3つのクラス(置換改変体、挿入改変体または欠失改変体)の1以上に分類される。挿入は、1または多数のアミノ酸残基のアミノ末端融合および/またはカルボキシ末端融合ならびに配列内挿入を含む。挿入は、通常、アミノ末端融合またはカルボキシ末端融合よりも小さな挿入(例えば、1〜4残基程度)である。例えば、実施例において記載されるような免疫原性融合タンパク質誘導体は、標的配列に対する免疫原性を与えるために十分に大きなポリペプチドの融合によって作製され、この融合は、インビトロにおける架橋または融合物をコードするDNAによって形質転換された組換え細胞培養による。欠失は、タンパク質配列からの1以上のアミノ酸残基の除去によって特徴付けられる。代表的に、約2〜6残基以下が、タンパク質分子内の任意の1部位において欠失される。これらの改変体は、通常、このタンパク質をコードするDNAのヌクレオチドの部位特異的変異誘発によって改変体をコードするDNAを生成し、そしてその後、DNAを組換え細胞培養物において発現することによって調製される。既知の配列を有するDNAの所定の部位における置換変異体を作製する技術(例えば、M13プライマー変異誘発およびPCR変異誘発)は、周知である。アミノ酸置換は、代表的に、1残基置換であるが、多くの異なる位置で一度に起こり得る。挿入は、通常、約1〜10アミノ酸残基の桁である。そして欠失は、約1残基から30残基までの範囲である。欠失または挿入は、好ましくは、隣接する対において作製される(すなわち、2残基の欠失または2残基の挿入)。置換、欠失、挿入またはこれらの任意の組み合わせは、最終構築物に到達するように結合され得る。変異は、リーディングフレームの外の配列に配置されてはならず、好ましくは、二次RNA構造を産生し得る相補的領域を作製しない。置換改変体は、少なくとも1つの残基が除去され、そして異なる残基がその場所に挿入される改変体である。このような置換は、一般に、以下の表1および表2に従って作製され、保存的置換と呼ばれる。
適切な移入条件が、本明細書中で例示され、細胞およびSOCSポリペプチド、配列または約180℃と約42℃の間の複合温度(complex temperature)(好ましい温度は約22℃と約37℃との間)が挙げられる。被験体における細胞への投与について、SOCSポリペプチド、配列または複合体は、一旦被験体の中に入ると、無論、被験体の体温に調整される。エキソビボ投与について、SOCSポリペプチド、配列または複合体は、任意の標準的方法によって投与され得、これらの方法は、例えば、SOCSポリペプチド、配列または複合体を標的細胞に適した培養培地に加え、そしてこの培地を直接細胞に加えることによって、細胞の生存度を維持する。当該分野で公知であるように、この方法において使用される任意の培地は、細胞を生存不可能にしないために、水性かつ非毒性であり得る。さらに、これは、所望される場合、細胞の生存度を維持するために標準的栄養を含有し得る。インビボ投与のために、SOCSポリペプチド、配列または複合体は、例えば、患者由来の血液サンプルまたは組織サンプルに加えられ得るか、または薬学的に受容可能なキャリア(例えば、生理食塩水および緩衝化生理食塩水)に加えられ得、そして当該分野で公知の幾つかの手段のいずれかによって投与される。投与の例としては、非経口投与(例えば、標的細胞を有する(1つまたは複数の)組織または器官に供給する血管を通した局所潅流を含む静脈内注射による投与)、エアロゾルの吸入による投与、皮下注射もしくは筋肉内注射、例えば皮膚損傷および皮膚病変に対する局所投与、例えば移植のために調製されその後被験体に移植される骨髄細胞への直接的なトランスフェクション、および後に被験体に移植される器官への直接的なトランスフェクションが挙げられる。さらなる投与方法としては、経口投与(特に、SOCSポリペプチド、配列または複合体がカプセル化される場合)または直腸投与(特に、SOCSポリペプチド、配列または複合体が坐剤形態である場合)が挙げられる。薬学的に受容可能なキャリアとしては、生物学的に所望されないかもしくは他の理由で所望されないことのない、任意の物質を含み得る。すなわち、この物質は、所望されない生物学的効果を生じることなく、または投与される薬学的組成物のいかなる他の成分とも有害な様式で相互作用することなく、選択されたSOCSポリペプチド、配列または複合体と共に個体に投与され得る。投与は、約1分間〜約72時間の長さの時間で実施され得る。好ましい時間の長さは、約5分間〜約48時間であり、より好ましくは、約5分間〜約20時間であり、なおより好ましくは、約5分間〜約2時間である。
これらのレセプターは、クラスリンでコートされた孔の中に集められ、クラスリンでコートされたビヒクルを通して細胞に侵入し、レセプターが選別される酸性化エンドソームを通過し、次いで、細胞表面へ再生するか、細胞内に貯蔵されるか、またはリソソームにおいて分解される。内在化経路は、栄養取り込み、活性化タンパク質の除去、高分子のクリアランス、ウイルスおよび毒素の日和見侵入、リガンドの解離および分解、ならびにレセプターレベルの調節のような、種々の機能を与える。多くのレセプターは、細胞型、レセプター濃度、リガンドの型、リガンドのイオン価およびリガンド濃度に依存して、1より多い細胞内経路に進む。レセプター媒介性エンドサイトーシスの分子機構および細胞機構は、概説されている(BrownおよびGreene,DNA and Cell Biology 10:6,399−409(1991))。
この組成物は、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、治療的に使用され得る。
この組成物を投与するための有効用量およびスケジュールは、実験的に決定され得、そしてこのような決定を行うことは、当該分野の技術範囲内である。この組成物の投与のための投薬量の範囲は、障害の症状が生じるところにおいて所望の効果を生じるために十分に大きい。この投薬量は、副作用(例えば、望まない交差反応、アナフィラキシー反応など)を引き起こすほど多くない。一般に、この投薬量は、年齢、状態、性別、患者における疾患の程度、投与の経路、または他の薬物がレジメンに含まれるか否かに伴って変化し、当業者によって決定され得る。この投薬量は、何らかの反対徴候(counterindication)の事象において、個々の医師によって調整され得る。投薬量は変化し得、そして1日に1回以上の投薬量投与で、1日または幾日か投与され得る。手引きは、所定のクラスの医薬品のための適切な投薬量についての文献において見出され得る。SOCS配列または細胞透過性SOCS配列の代表的な日用量は、上記の要因に依存して、1日に約1μg/kg体重から100mg/kg体重以上にまで及び得る。
少なくとも1つのアドレスが本明細書中に開示される核酸配列のいずれかに示される配列またはこの配列の一部であるチップが、開示される。また、少なくとも1つのアドレスが、本明細書中に開示されるペプチド配列のいずれかに示される配列またはこの配列の一部であるチップが、開示される。
本開示の核酸およびタンパク質は、核酸またはアミノ酸を含む配列として提示されることが理解される。これらの配列を示す種々の方法が存在する。例えば、ヌクレオチドグアノシンは、Gまたはgによって表される。同様に、アミノ酸バリンは、ValまたはVによって表される。当業者は、存在する種々の方法のいずれかにおいていかにして任意の核酸配列またはタンパク質配列を示しそして表現するかを理解する。これらの方法の各々は、本明細書中で開示されるとみなされる。これらの配列のコンピューター読み取り可能媒体(例えば、市販のフロッピー(登録商標)ディスク、テープ、チップ、ハードドライブ、コンパクトディスクおよびビデオディスクまたは他のコンピューター読み取り可能媒体)上の表示が、本明細書中で具体的に企図される。本開示の配列のバイナリコード表現もまた、開示される。当業者は、コンピューター読み取り可能媒体を理解する。従って、核酸配列またはタンパク質配列が記録され、蓄積され、または保存されるコンピューター読み取り可能媒体である。
本明細書中で開示される方法の実施において使用され得る試薬を含むキットが、本明細書中で開示される。このキットは、本明細書中で議論される任意の試薬または組成物、または本開示の方法の実施において必要とされるかもしくは有益であると理解される任意の試薬または組成物を含み得る。例えば、このキットは、本開示の細胞透過性SOCSポリペプチドならびにこのポリペプチドを意図するように使用するために必要な緩衝剤および酵素を含み得る。例えば、被験体における炎症を処置するためのキットであって、本明細書中で開示される薬学的組成物を含むキットが開示される。
本明細書中で開示される組成物は、特定の機能(例えば、サイトカイン誘導性シグナル伝達の阻害)を有する。本開示の機能を実施するための特定の構造的必要性が、本明細書中で開示される。そして、本開示の構造に関連する機能と同じ機能を実施し得る種々の構造が存在し、そしてこれらの構造は最終的に同じ結果(例えば、サイトカインの阻害)を達成することが理解される。
本明細書中で開示される組成物および本開示の方法を実施するために必要な組成物が、この特定の試薬または化合物について、他に特に記載されない限り、当業者に公知の任意の方法を用いて作製される。
例えば、プライマーとして使用される核酸(例えば、オリゴヌクレオチド)は、標準的化学的合成方法を用いて作製され得るか、または酵素的方法もしくは任意の他の公知の方法を用いて作製され得る。このような方法は、標準的酵素的分解の後のヌクテオチドフラグメント単離(例えば、Sambrookら,Molecular Cloning:A Laboratory Manual,第2版(Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,N.Y.,1989)第5章、第6章を参照)から、純粋合成方法(例えば、MilligenのDNA合成機またはBeckman System 1 Plus DNA合成機(例えば、 Milligen−BiosearchのModel 8700 automated synthesizer,Burlington,MAまたはABI Model 380B)を用いるシアノエチルホスホラミダイト方法)までの範囲に及び得る。オリゴヌクレオチドを作製するために有用な合成方法はまた、Ikutaら,Ann.Rev.Biochem.53:323−356(1984),(リン酸トリエステル法および亜リン酸トリエステル法)、ならびにNarangら,Methods Enzymol.,65:610−620(1980),(リン酸トリエステル法)によって記載される。タンパク質核酸分子は、Nielsenら,Bioconjug Chem.5:3−7(1994)によって記載されるような公知の方法を用いて作製され得る。
本開示のタンパク質(例えば、配列番号20)を作製する1つの方法は、2以上のペプチドもしくはポリペプチドを、タンパク質化学技術によって互いに結合することである。例えば、ペプチドまたはポリペプチドは、Fmoc(9−フルオレニルメチルオキシカルボニル)化学またはBoc(tert−ブチルオキシカルボニル)化学のどちらかを用いる現在利用可能な研究室装置を用いて化学的に合成され得る(Applied Biosystems,Inc.,Foster City,CA)。当業者は、本開示のタンパク質に対応するペプチドまたはポリペプチドが、例えば標準的化学反応によって合成され得ることを、容易に理解し得る。例えば、ペプチドまたはポリペプチドは合成されてその合成レジンから分離されず、一方で他のペプチドまたはタンパク質のフラグメントは合成されてその後このレジンから分離され、それによって、他のフラグメントにおいて機能的にブロックされる末端基に曝露され得る。ペプチド縮合反応により、これらの2つのフラグメントはそれぞれそのカルボキシ末端およびアミノ末端でペプチド結合を介して共有結合され、抗体またはそのフラグメントを形成する。(Grant GA(1992)Synthetic Peptides:A User Guide.W.H.Freeman and Co.,N.Y.(1992);Bodanslcy MおよびTrost B.編(1993)Principles of Peptide Synthesis.Springer−Verlag Inc.,NY(これらは、少なくともペプチド合成に関する資料について、本明細書中で参考として援用される)。あるいは、ペプチドまたはポリペプチドは、本明細書中で記載されるように、インビボで独立して合成される。一旦単離されると、これらの独立したペプチドまたはポリペプチドは、結合して、類似のペプチド縮合反応を介してペプチドまたはそのフラグメントを形成し得る。
組成物を作製するプロセスおよびこの組成物をもたらす中間体を作製するプロセスが、開示される。例えば、配列番号10、配列番号11、配列番号13、配列番号18および配列番号23の核酸が開示される。これらの組成物を作製するために使用され得る種々の方法(例えば、合成化学方法および標準的分子生物学方法)が存在する。これらの組成物および他の開示される組成物を作製する方法が、具体的に開示されることが理解される。
(1.この組成物を研究ツールとして使用する方法)
本開示の組成物は、種々の方法で研究ツールとして使用され得る。例えば、本開示の組成物(例えば、配列番号3、配列番号4、配列番号7、配列番号8、配列番号12、配列番号19、配列番号21、配列番号22および配列番号24)は、SOCSタンパク質またはSOCS配列と炎症性反応との間の、例えば結合のインヒビターとして作用することによる相互作用を研究するために使用され得る。
また、本明細書中で開示されるポリペプチドを被験体に投与する方法も、開示される。このポリペプチドは、サイトカインシグナル伝達の阻害に関連する種々の状態、疾患および障害を処置するために投与され得る。例えば、感染および炎症が、処置され得る。さらに、このポリペプチドは、炎症および感染の危険のある被験体において炎症および感染を予防するために使用され得る。
被験体において炎症の重症度を軽減する方法が、本明細書中で開示される。これらの方法は、本明細書中で開示されるように、炎症を有するかまたは炎症の危険のある被験体を選択する工程、および被験体にSOCS配列または細胞透過性SOCS配列の有効量を投与する工程を包含する。
炎症は、感染(例えば、ウイルス感染または細菌感染)に関連し得る。1つの実施形態において、この細菌感染は、Staplaylococcus aureusエンテロトキシンB産生感染であり得る。被験体における感染の重症度は、処置後に軽減され得、そして感染および炎症の症状の重症度も軽減され得る。ポリペプチドは、外科手術の前または後に被験体に投与され得る。このポリペプチドはまた、感染性生物兵器に接触する前または後に被験体に投与され得る。
生物兵器のような感染性因子との接触の前または後の被験体において、炎症または感染の重症度を軽減する方法が、開示される。軍用生物薬剤(biological warfare agent)としては、細菌、真菌、およびウイルスが挙げられるが、これらに限定されない。
また、本明細書中で開示されるポリペプチドが生物系に投与される工程を包含する方法が、開示される。この生物系は、炎症性生物系または炎症の危険のある生物系であり得る。この生物系の炎症の重症度は、軽減され得る。
外科手術の前または後の、被験体における炎症の重症度を軽減する方法が、本明細書中で開示される。外科手術に関連する炎症は、例えば、感染によって引き起こされ得る。外科手術に関連する感染は、一般的であり、侵襲性手順および特に関節置換手術のような移植物を必要とする手順の間の感染である。免疫系が移植物上で生きている細菌を攻撃できないので、感染は深刻な問題である。移植片の感染が未処置である場合、この問題はより悪化し得、そして細菌は、例えば全身性問題になり得る足がかりを得てしまい得る。
炎症性内皮応答を刺激することによって炎症の強度を増大する。これらの内皮チャレンジは、多数のT細胞の移植部位への漸増を補助する。
以下の実施例は、特許請求の範囲で特許請求される化合物、組成物、物品、デバイスおよび/または方法が作製されそして評価される方法の完全な開示および記載を当業者に提供するために示され、純粋に例示のみを意図し、本開示を限定することを意図しない。数値(例えば、量、温度など)に関して、正確を保証するための努力がなされているが、ある程度の誤差および偏差が考えられるべきである。他に示されない限り、部は重量部であり、温度は℃であるか周囲の温度であり、そして圧力は空気圧またはそれに近い圧力である。
組換えの細胞透過性マウスSOCS3タンパク質を設計しそして3つの機能的セグメント(キナーゼ阻害活性を有するN末端領域、SH2ドメイン、およびSOCSボックス)からなる全長アミノ酸を含むように作製した(図1A)。線維芽細胞増殖因子4のシグナル配列疎水性領域由来の12アミノ酸からなる膜トランスロケーションモチーフ(MTM)(Hawiger,J.Curr Opin ChemBiol 3:89−94(1999))を、SOCS3のN−(HMS3)末端またはC−(HS3M)末端のどちらかに結合し、組換えSOCS3が細胞を透過しその細胞内機能を発揮する組換えSOCS3の能力における、このような位置決定の影響を比較した。MTMを欠失するコントロールタンパク質(HS3)もまた、細胞透過性および細胞内機能のための必要性を評価するために構築した。最終的に、全ての組換えSOCS3タンパク質は、その精製を容易にするために、N末端にポリヒスチジンタグを含んだ(図1B)。この3つの組換えSOCS3タンパク質の純度を、SDS−PAGE分析によって確認した(図1C)。精製した、MTMを有さない(コントロール)かまたは有する可溶性組換え融合タンパク質の生物学的活性を、培養マクロファージおよびSEB誘導性炎症および肝臓の致死性アポトーシスのマウスモデルにおいて試験した。
組換えSOCS3タンパク質の細胞内送達を、共焦点レーザー走査顕微鏡によって、マウスマクロファージRAW細胞において検出した。フルオレセインイソチオシアネート(FITC)標識したMTMを欠失するSOCS3は、RAW細胞において検出不可能であった。対照的に、2つのMTM保有SOCS3タンパク質であるHS3MおよびHMS3は、RAW細胞の細胞質中に豊富に存在した(図2A)。これらの細胞を固定せずに、細胞をFITC標識タンパク質でパルスした後に広範な範囲のプロテアーゼであるプロテイナーゼKを使用し、細胞表面に吸収されたSOCS3タンパク質からの蛍光のバックグラウンドを防いだ。従って、プロテアーゼ抵抗性蛍光は、MTM保有SOCS3タンパク質のみがその細胞透過性能力を示したことを示す。
CP−SOCS3タンパク質のインビボ送達をモニタリングするために、FITC標識したHS3MおよびHMS3を、別々の群のC3H/HeJマウスに腹腔内注射した。末梢血白血球およびリンパ球(やはり脾臓に存在する)を、間隔を置いて単離し、そして細胞膜に吸収されたFITC標識タンパク質を分解するための広範な範囲のプロテイナーゼKでの処理後に、フローサイトメトリで分析した。血液の白血球/リンパ球画分を、FITC標識タンパク質の存在についてポジティブに染色された注射の1時間以内に収集した(FITC標識した細胞非透過性HS3または未結合体化FITCを受けたコントロールと比較した)(図3A)。2つのCP−SOCS3タンパク質の1つであるHMS3は、血液白血球/リンパ球中でより強い細胞内シグナル伝達を示し(図3A)、血液および脾臓の白血球/リンパ球における残留の分析をもたらした。腹腔内注射の8時間後および24時間後でさえも、量の減少にもかかわらず、FITC標識HMS3は非常に強く検出された(図3B)。対照的に、等モル濃度の遊離の非結合体化FITC(FITCのみ)は、希釈剤と比較して、蛍光の有意な増幅を少しも生成しなかった(図3B)。従って、MTMは、2つのCP−SOCS3タンパク質(HS3MおよびHMS3)が、血液および脾臓の白血球およびリンパ球への迅速な(1時間)侵入を得ることを可能にし、ここで、これらは少なくとも8時間持続した。
(IL−6およびMHCクラスII発現の阻害によって反映される応答)
SEBは、T細胞依存性全身性炎症およびサイトカイン媒介性全身性炎症、ならびに劇症肝臓損傷およびその後のD−ガラクトサミン感作マウスの迅速な死を誘導する(Miethkeら,J Exp Med 175:91−8(1992)、Pfeffer,K.ら,Cell 73:457−67(1993)、Car,B.D.ら,J Exp Med 179:1437−44(1994)、Liu,D.ら,J Biol Chem 279,19239−46(2004))。TNF−αおよびIFN−γの両方によるシグナル伝達が、必要である。何故なら、TNF−αレセプターおよびIFN−γレセプターについて欠損した動物は、SEBの致死性効果に抵抗性であり、そして劇症肝臓損傷の特徴的性質を発症しないからである(Miethkeら(1992)、Pfefferら(1993)、Carら(1994))。このモデルは、MHCクラスII発現細胞およびCD4ポジティブリンパ球にも依存する。何故なら、その欠損は、マウスをSEBに対して抵抗性にするからである(Rajagopalanら,J lmmunol 169:1774−83(2002)、YeungらEur J lmmunol 26:1074−82(1996))。これらの必要性と一致して、SEBのそのT細胞上の標的に対する結合による干渉は、D−ガラクトサミン感作マウスをSEB致死性から保護する(Aradら,Nat Med 6:414−21(2000))。従って、このインビボモデルは、炎症性サイトカインに関連する大量の肝臓アポトーシス(全身性炎症に基づくヒト疾患状態に関連する)を分析するための、よく規定されかつ追跡可能な系を提供する。
SEB様スーパー抗原によって引き起こされる急性全身性炎症応答症候群の現在のパラダイムおよび他の微生物因子は、炎症性サイトカインおよびケモカインの過剰なバーストをもたらし、死をもたらす多数の器官不全の裏にある脈管損傷を誘発する(Cavaillonら,Scand J Infect Dis 35:535−44(2003))。組換えCP−SOCS3の内因性の供給は、この誘導性抗炎症性調節因子の細胞内貯蔵を富化し、そしてSEBに対しより抵抗性のマウスを作製する。CP−SOCS3形態のインビボ効果を、SEBおよびD−ガラクトサミンでチャレンジしたマウスの生存において非CP−SOCS3タンパク質および希釈剤コントロールと比較した。図4Cにおいて記載されるように、希釈剤またはコントロールタンパク質(HS3)の腹腔内注射によって処理したC3H/HeJマウスの70%〜80%が、SEB/D−ガラクトサミンチャレンジの48時間以内に、死をもたらす病気の進行性の兆候を示した。対照的に、HS3Mの投与は、劇的な保護的効果を生じた。全てのマウスは、SEB/D−ガラクトサミンチャレンジから完全に回復し、そして少なくとも72時間生存した。従って、HS3Mは、生存を20%から100%まで上昇させた。対数順位検定(log rank test)に基づき、CP−SOCS3処置マウス(HS3M)とコントロールマウスとの間の生存率の相違は、統計的に有意であった(p<0.001)。別のCP−SOCS3タンパク質(HMS3)を受けたマウスは、より低い程度に保護された(75%生存)が、死を回避する(death−sparing)効果は、やはり統計的に有意であった(p<0.05)(図4C)。
(CP−SOCS3タンパク質の設計、発現および精製)
マウスSOCS3 cDNA(675塩基)を得た(Starrら,Nature 387,917−21(1997))。FGF−4に由来する12アミノ酸配列およびポリヒスチジンタグを含むMTMを、以前に記載されたように操作した(Joら,J Cell Biochem 89:674−87(2003)、Joら,Nat Biotechno 19:929−33(2001) )。His−SOCS3(HS3)、His-SOCS3-MTM(HS3M)およびHis−MTM−SOCS3(HMS3)を、SOCS3cDNAの塩基1から678までをSOCS3についてプライマーAおよびプライマーBを用い(225アミノ酸)、SOCS3−MTMについてプライマーAおよびプライマーCを用い(SOCS3の225アミノ酸に12残基追加した)、およびMTM−SOCS3についてプライマーDおよびプライマーBを用いて、増幅することによって構築した。PCR産物を、pGEM-Tベクター(Promega)内にサブクローニングし、Nde Iで切断した。増幅した接着性の末端の産物を、6xHis発現ベクター(pET−28a(+)(Novagen))のNde I部位にクローニングした。得られたプラスミドを、HS3タンパク質、HS3Mタンパク質およびHMS3タンパク質を、BL21株(DE3)のE.coliであるCodonPlus(Stratagen)におけるlac Iプロモーターの制御下で発現するために使用した。6xHisタグ標識組換えタンパク質をE.coli BL21細胞(0.5〜0.7のA600まで増殖し、0.7mMのイソプロピル−β−D−チオガラクトシド(IPTG)で2〜3時間誘導した)からニッケル−ニトリロ三酢酸(Ni−NTA)金属親和性クロマトグラフィーによって(製造業者Qiagenの指示通りに)、変性条件下で精製した。親和性精製後、HS3を、再構成(refolding)緩衝液A(Tris 50mM,NaCl 150mM,L−アルギニン0.88M,還元グルタチオン1mM,酸化グルタチオン1mM,EDTA 1mM,NDSB−201 100mM,pH8.0)において再構築し、そしてHS3MおよびHMS3を、再構成緩衝液B(グアニジンHCl 0.55MおよびL−アルギニン0.44Mを添加したことを除いては緩衝液Aと同じ)中で再構築した。再構築したタンパク質を、1%のペニシリン−シトレプトマイシンを含有する細胞培養培地(DMEM)に対して6時間透析し、限外濾過によって濃縮した。疎水性MTMを有するか否かに関係なく、この精製プロセスは、可溶性タンパク質を13mg/Lより高い濃度の細菌培養物で生じ、変性条件において精製タンパク質から30〜45%の回収率をもたらした(図1C)。これらは、Limulus色素性産生アッセイ(Associates of Cape Cod)によって決定されるように、組換えタンパク質の8〜13pg/mgのLPSを含んだ。調製したタンパク質は、使用まで−70℃で保存した。
タンパク質を、製造業者の指示に従い、フルオロセインイソチオシアネート(FITC、Pierce Chemical)で標識した。遊離のFITCを除去するためのDMEMに対するさらなる透析(300倍容量、各周期につき5時間、3回繰り返し)の後、標識したタンパク質を、使用まで−20℃で保存した。FITC標識タンパク質を、RAW 264.7(RAW)細胞における細胞内局在について、蛍光を指向する共焦点レーザー走査顕微鏡によって分析した。RAW細胞を、室温で10分間、1μMのFITC標識SOCS3融合タンパク質と共にインキュベートするか、または遊離の未結合体化FITCと共にインキュベートした。細胞表面に付着したタンパク質を除去するため、このRAW細胞を、その後、プロテイナーゼK(5μg/ml)で10分間37℃で処理し、そして氷冷したDMEMで3回洗浄し、その後0.2mlの氷冷したリン酸緩衝化生理食塩水(pH7.4)(PBS)を最後に加えた。これを、固定せずに蛍光共焦点レーザー走査顕微鏡(Zeiss LSM510)を用いて直ちに観察した。
RAW細胞を、1時間、血清非含有培地(DMEM)のみと共にインキュベートしたか、または示した濃度のSOCS3タンパク質を含有する血清非含有培地と共にインキュベートした。その後、マウス組換えIFN−γ(10U/ml,Calbiochem)で15分間処理した。リン酸化STAT1を、細胞計数ビーズアレイにより全細胞溶解物中で測定した(CBA,BD Science,Pharmingen)。簡潔には、リン酸化(Tyr 701)−STAT1に特異的な補足抗体でコートしたビーズを使用した。このp−STAT1補足ビーズを、STAT1に特異的なフィコエリトリン(PE)結合体化検出抗体と共に混合し、次いで、組換え標準または試験サンプルと共にインキュベートして、サンドイッチ複合体にした。フローサイトメトリデータの取得後、CBA分析ソフトウェア(バージョン1.4,BD Sciences)を用い、FACScalibur結果をグラフおよび表のフォーマットに組み込んだ。別個に、全細胞溶解物および細胞質溶解物もまた、独立して処理した(マウス組換えIFN−γが30U/mlであることを除いては上述の通りに処理した)RAW細胞から調製した。STAT1のリン酸化を、モノクローナル抗ホスホTyr 701 STAT1抗体によって検出し(リン酸化STAT1 CBAキット,BD Bioscience Pharmingen)、そしてHRP結合体化ヤギ抗マウスIgGおよび化学発光(ECL)ウエスタン検出系(PerkinElmer Life Science)によって可視化した。GAPDHもまた、内部ローディングコントロールとして可視化した。
形質転換(AMJ2−C8,ATCC)の培養上清中のTNF−α、IL−6およびMCP−1の濃度を、計数ビーズアレイによって、製造業者の指示に従って測定した(マウス炎症CBAキット,BD Biosciences,Phanningen)。簡潔には、サイトカインおよびケモカインのアレイに特異的な補足抗体でコートしたビーズを使用した。サイトカイン補足ビーズを、PE結合体化検出抗体と混合し、組換え標準または試験サンプルと共にインキュベートし、サンドイッチ複合体にした。AMJ2−C8細胞を、10μM SOCS3タンパク質と共に1時間前処理し、次いで、LPS(1μg/ml)および/またはIFN−γ(100U/ml)で4時間、SOCS3タンパク質を除去せずに刺激した。細胞上清を、サイトカイン測定のために4時間後に回収した。原発性マクロファージを、0.5mlの3%チオグリコレート(Sigma)の腹腔内注射の24時間後にC3H/HeJマウス中で産生された腹膜浸出物から得た。このマウスを安楽死させ、そして腹腔をPBSで洗浄した。単離した細胞を、10μM SOCS3タンパク質で1時間前処理し、そして次いで、LPS(1μg/ml)および/またはIFN−γ(100U/ml)で24時間、SOCS3タンパク質存在下で刺激した。細胞上清を、TNF−αおよびIL−6測定のために24時間後に回収した。フローサイトメトリデータ取得後、CBA分析ソフトウェアを用い、FACScalibur結果をグラフおよび表のフォーマットに組み込んだ。
FITC標識SOCS3タンパク質を、FACS分析を用いてC3H/HeJマウスの血液細胞および脾臓細胞において追跡した。簡潔には、FITC−SOCS3タンパク質(0.7ml中70μg)または当モル濃度のFITCの腹腔内注射から示した時間後に、全血を眼窩周囲叢からヘパリン含有チューブに回収した。白血球に富んだ画分を、差次的遠心分離およびその後の残留した赤血球の溶解によって調製し、FACSによって分析した。マウスを、血液回収後直ちに屠殺し、そしてその脾臓を取り出して、PBSで洗浄し、2枚の顕微鏡検査スライドガラスの間で穏やかにホモジナイズした。赤血球を、簡単な低張溶解によって除去した。洗浄した脾臓細胞を、PBS中に懸濁した。血液白血球およびリンパ球、ならびに全脾臓細胞を、全ての細胞表面結合FITC−SOCS3タンパク質を分解するためにプロテイナーゼK(5μg/ml)と共に10分間37℃でインキュベートし、その後、FACS分析を行った。直進対側面の光分散を用いてFACS分析(FACScalibur;Becton and Dickinson,San Jose,CA)を行い、そして緑色蛍光を530〜30ナノメートルのバンド通過フィルターで収集した。
Jackson laboratoryから購入したC3H/HeJ雄マウスは、8〜10週齢であり、平均体重は20グラムであった。マウスを、SEB(280μg/300μl/マウス,Toxin Technology)の腹腔内(ip)注射によるチャレンジの30分間前に、D−ガラクトサミン(20mg/200μl/マウス,Sigma)の腹腔内注射によって感作させた。SOCS3タンパク質(0.3μg/μl,300μl/注射/マウス)または希釈剤(DMEM)を、SEBチャレンジの(30分間)前および(30分間、1.5時間、2.5時間、4.5時間および6.5時間)後にマウス内の腹腔内に注射した。動物を、全身性毒性の兆候(pilorection、運動失調、およびケージの動き(cage motion)の反応の欠如)について、1時間間隔で観察した。生存マウスを72時間後に安楽死させた。動物操作および実験手順を、American Association of Accreditation of Laboratory Animal Care guidelinesに従い、Institutional Animal Care and Use Committeeの認可によって実施した。
C3H/HeJマウスに、SEBおよびD−ガラクトサミンのip注射を上述のように与えた。SOCS3タンパク質をまた、上述のように腹腔内投与した。伏在静脈から採取した血液サンプル(50μl)を、SEBチャレンジの(30分間)前および後に、示した時間間隔(0.5時間、1.5時間、4時間および6時間)でヘパリン化チューブ中に収集した。IL−6の結晶レベルを、製造業者の指示に従い、細胞計数ビーズアレイによって測定した。
MHCクラスII分子の単球およびマクロファージにおけるレベルを決定するために、全脾臓細胞を、未処理マウスまたは希釈剤もしくはSOCS3タンパク質で処理したマウスから単離し、そしてSEB/D−ガラクトサミンチャレンジの48時間後に屠殺した。細胞を、抗マウスFc抗体(1:40希釈、Pharmingen)で30分間事前インキュベーションし、そしてPE結合体化抗マウスI−Ak(Aak)抗体(1:100希釈、Pharmingen)およびFITC結合体化抗マウスMac−1(CD11b)抗体(1:100希釈、Pharmingen)で15分間プローブ検出した。二重ポジティブ(Mac−1およびI−Ak)細胞を、FACScaliburで分析した。100%の値は、未処理マウスとアゴニストのみの処理マウスとの間の二重ポジティブ(CD11bおよびI−Ak)細胞の数の増加を表す。SOCS3タンパク質で処理したCD11bポジティブ細胞におけるMHC−IIの阻害は、アゴニストのみの処理マウスにおける100%と比較した二重ポジティブ細胞の%を表す。
組織サンプル(肝臓、脾臓、腎臓、肺および心臓)を、実験の過程の間で全身性毒性の兆候が観察されて安楽死させたマウスから収集した。ホルマリン固定しパラフィン包埋した切片を、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色した。肝臓細胞のアポトーシスを、組織学およびApopタグ試薬(Chemicon)を用いたTUNEL(TdT依存性dUTPビオチンニックエンド標識)アッセイ(製造業者の指示に従う)によって評価した。
培養マクロファージから得られた全ての実験データを、平均±標準偏差で表した。スチューデント検定を、相違の有意性を決定するために使用した。分散の2方法反復測定分析(two way repeated measure analysis of variance)(RM ANOVA)および対数順位検定(log rank test)を、インビボサイトカイン産生および生存の有意性を決定するために、それぞれ用いた。
Claims (31)
- サイトカインシグナル伝達(SCOS)配列および膜トランスロケーション配列のサプレッサを含む、単離されたポリペプチド。
- 前記単離されたポリペプチドは、配列番号8に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項1に記載の単離されたポリペプチド。
- SCOS配列および膜トランスロケーション配列を含むポリペプチドをコードする、単離された核酸。
- 前記単離された核酸は、配列番号4に記載のアミノ酸配列をコードする、請求項3に記載の単離された核酸。
- 前記単離された核酸は、配列番号11に記載の核酸配列を含む、請求項4に記載の単離された核酸。
- 請求項3に記載の核酸を含む、ベクター。
- 請求項6に記載のベクターを含む、細胞。
- 前記膜トランスロケーション配列は、配列番号2を含む、請求項1に記載のポリペプチド。
- 前記ポリペプチドは、精製配列をさらに含む、請求項1に記載のポリペプチド。
- 前記精製配列は、ポリヒスチジンタグである、請求項9に記載のポリペプチド。
- 請求項1に記載のポリペプチドおよび薬学的に受容可能なキャリア、希釈剤または賦形剤を含有する、薬学的組成物。
- 請求項1に記載のポリペプチドを被験体に投与する工程を包含する、方法。
- 前記被験体は、炎症を有する被験体または炎症の危険性を有する被験体である、請求項12に記載の方法。
- 前記被験体の炎症の重症度が軽減される、請求項13に記載の方法。
- 肥満症、インスリン抵抗性、2型糖尿病および代謝症候群における前記炎症の重症度が軽減される、請求項14に記載の方法。
- 前記炎症は、感染に関連する、請求項13に記載の方法。
- 前記感染は、ウイルス感染である、請求項16に記載の方法。
- 前記感染は、細菌感染である、請求項16に記載の方法。
- 前記細菌感染は、ブドウ球菌エンテロトキシンB感染である、請求項18に記載の方法。
- 前記被験体における炎症の重症度が軽減される、請求項13に記載の方法。
- 前記ポリペプチドが、外科手術の前または後に前記被験体に投与される、請求項12に記載の方法。
- 前記ポリペプチドが、感染性生物兵器との接触の前または後に前記被験体に投与される、請求項12に記載の方法。
- 請求項1に記載のポリペプチドを生物系に投与する工程を包含する、方法。
- 前記生物系が、炎症性の生物系または炎症の危険性のある生物系である、請求項23に記載の方法。
- 前記生物系の炎症の重症度が軽減される、請求項23に記載の方法。
- 肥満症、インスリン抵抗性、2型糖尿病および代謝症候群における前記炎症の重症度が軽減される、請求項25に記載の方法。
- 細胞におけるサイトカイン誘導性応答を阻害する方法であって、請求項1に記載のポリペプチドを含む複合体を該細胞に投与する工程を包含する、方法。
- 被験体におけるサイトカイン誘導性応答を阻害する方法であって、請求項1に記載のポリペプチドを含む複合体を該被験体に投与する工程を包含する、方法。
- 変異SOCS配列を含むポリペプチドを被験体に投与する工程を包含する方法であって、該変異SOCS配列は、サイトカインシグナル伝達機能のサプレッサを欠損しているかまたはサイトカインシグナル伝達機能の減少したサプレッサを有する、方法。
- 前記ポリペプチドは、膜トランスロケーション配列をさらに含む、請求項29に記載の方法。
- 前記ポリペプチドは、精製配列をさらに含む、請求項30に記載の方法。
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