JP2007524428A - 建物から外部へ避難するための装置 - Google Patents

建物から外部へ避難するための装置 Download PDF

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Abstract

ビルの内部から外部へ非常に素早く脱出させ、ビルの外側に沿い十分ゆっくりと地上あるいは下方の支持面に降下させ無傷で着地させることのできる装置であって、
ハウジングと、
ハウジングを人にしっかりと固定させるハーネスと、
所定長さのハウジング内にあるケーブルであり、自由端を有していて、その自由端を上記の降下点に近接する固定体に取り付けるための固定部材を含み、
ハウジング内にあるエネルギー放散機構であって、人が降下するにつれてハウジングから繰り出されるケーブルによって駆動され、放散されるエネルギー率の勾配が、降下速度の関数としての放出される潜在エネルギー率の勾配を、それらの交差点で追い越し、その交差点は、人の制御なしの十分に遅い降下速度で生じることを特徴とするもの。
【選択図】 図6

Description

(関連出願に関する記載)
この出願は、2003年2月21日出願の仮出願第60/449,125号、2003年5月8日出願の仮出願第60/468,845号および2003年8月4日出願の仮出願第60/492,398号の優先権を主張する。
2001年9月11日にニューヨークで起こったワールド・トレード・センターの大惨事は、吹き抜け階段が、接近しにくいとか、使用できないとか、混雑しているとか、煙が蔓延しているとか、障害があるとか、その他の理由で安全でない場合、大火事やその他の命に関わる緊急時に高い建物の外部に沿って大多数の人を素早く且つ安全に避難させるための装置の必要性を強く主張するものである。
高層ビルやホテルでの多くの火災は人々を上の階へと向かわせ、立ち往生させて煙や、一酸化炭素および火を吸い込んでしまうか、跳びこんで死にいたることがたびたびである(ワールド・トレード・センターの大惨事では200人ちかくもの人が跳びこんで死に到っている)。 そこで、大多数の人を燃えているビルの危険な内部から素早く、ビルの煙のない側の新鮮な空気の中へ逃し、ビルの高さや形に関係なく、ビルの正面及び相互によってできる障害地域を安全に無傷で通過できるように非常にゆっくりと地上(または火の下方のその他の安全面に)におろすことのできる装置が必要である。外部へ最も早く逃げても、少なくとも少しの間は死に至るガスの中に居る勇気を持たなければならない。そこで、その装置にはその間吸える空気を提供する手段を含む必要がある。
高層ビルから避難するための多くの装置は、低高度パラシュートと、筒状網製救命シュートと、空中垂直離着陸(VTOL)救助プラットフォームおよび制御される降下装置とを含む。低高度パラシュートは15階以下では使用できず、初心者だとそのビルあるいは隣接するビルの側部に流されると萎む。経験者でもやりそうなことである。筒状網製救命シュートは数とビル内の位置に限界があり、救命できる人間の数がかなり限られる。また、強い風では制御できないほど膨らみ、非常に高いビルでは使用し難い。VTOL救助プラットフォームが唯一提供できる段階にあり、でもせいぜい10人程度しか乗れない。制御される降下装置は使用者が制御するものでも、自動でもよい。使用者が制御するタイプのものでは、出発点から地上まで吊り下げられているロープに加えられる摩擦を連続的に調節することによってその速度を制御する。然し、それには訓練と技術が必要であり、非常に高い所からだと使えない。自動式のものは訓練していない者でも使用できるが、重くてコスト高である。
よって、ロープやケーブルが届く出発点で用いられる。通常は、ビルの正面に沿って安全に降下するには非常に早いが、各制御器は一度に一人しか降ろせないので、何百人ものひとを避難させるには未だ遅すぎる。
最も遅い降下速度で最も早く大勢の人を避難をさせるためには、各人が自分自身で着れて、軽量かつ低速の自動制御器とケーブルが必要である。
簡単に述べると、本発明は、人間を高層ビルの所定高度の出発点から十分な低速度で下方の支持面に降下させ、無傷で地上に降ろすことの出来る装置からなる。この装置は、ハウジングと、このハウジングを人に固定させるためのハーネスと、出発点から下方の支持面まで届くに足る所定長さで、ハウジング内にあり、自由端を有して、その自由端を出発点に近い固定拠点に取り付けるためのケーブルと、ハウジング内にあるエネルギー放散メカニズムとからなる。このエネルギー放散メカニズムは、人が降りるにつれてケーブルを繰り出して駆動され、放散されるエネルギーの勾配率が、交差点でその降下速度の関数として放散される潜在エネルギーの勾配率を越え、その交差は人が制御しなくても十分に遅い降下速度で生じることを特徴とする。
好ましい実施例は、着ている被服のうえに素早く着れる内蔵装置であって、人がビルから出るのを待っている間その人に吸気できる空気を提供する空気フィルター・システムを含んでいるヘルメット・アセンブリを有している。ついで、毎秒約1フィートの平均速度でビルの外側に沿って高強度ケーブルの自分自身のスプールで自動的に地面に降りる。そのような非常に遅い速度でも、1,431フィートのシカゴのシアーズタワーや、世界で最も高い占有フロアーとの最新の栄誉を受けた、1,441フィートの台北101の最も高い占有フロアーから地面に着くのに24分しかかからない。簡単な掛かり場を各フロアーに据え付けた後、本発明はそのような高いビルから何千人もの人が素早く且つ安全に避難するのに良く適している。要するに、本発明は、1)各階の各人が、その人の体格や運動能力に関係なく、命にかかわるようなビルの内部から素早く脱出でき、2)脱出を待っている間は煙やその他の命にかかわるようなガスから守り、3)ビルの形状や高さに関係なくビルの外側に沿って地面にゆっくりと自動的に降ろし、引き続き煙、熱、および落下する瓦礫から守る装置である。この装置は(1人につき1つであり)全ての迷ったひとをビルの内部から数分で逃し、 最も高いビルからでも半時間より短い時間のうちに全く無傷で地面に静かにおろすことができる。筒状のシュートと違って高さの最大高さの制限も無ければ、パラシュートと違って最小高さの制限も無い。使用者の制御を必要とする装置と違って、事前の訓練なくても全く安全である。また。同じサイズの装置が全てのサイズで、体重が60ポンドから360ポンドまでの誰でもに使用できる。
ここに記載した好ましい実施例では、エネルギー放散メカニズムは小さくて、内蔵されており、半筒状の翼を備えた、高速度ファンで、自動的にケーブルを非常に安全に、60から360ポンドまでの人を“1サイズで全てにフィットする”装置で平均降下速度約毎秒1フィートで繰り出すことができるものである。本発明の発明原理を満足するその他のエネルギー放散メカニズムは、別の実施例で用いられる。
上記の要約ならびに、従来例と比較しての以下の詳細な物理原理の説明は全て添付の図面とともに読めばより良く理解される。本発明を例示するため、特定の装置と方法が図面に示されているが、本発明は図示されている正確な装置や詳細な説明の方法に限定されるものではない。
200ポンドの人が高さ1,000フィートの燃え盛るビルの窓から飛び降りようとしているのを頭で描いてみてください。その人の運動エネルギーは0である。然し、彼は200,000フィート・ポンドの位置エネルギーを有する。もし彼が飛び降りると−降下速度が増すにつれ、空気抵抗によって熱エネルギーに変換される少量部分の位置エネルギーを無視する−全ての潜在エネルギーは200,000フィート・ポンドの運動エネルギーに変換され、その運動エネルギーは、不幸な人なら8秒後に地面にたたきつけられる時までに毎秒252フィート(172 MPH)までに降下速度を増加する。彼を助けるものは、降下速度を増加するのに向けられる放出された位置エネルギーの全てを放散させるメカニズムである。降下速度を遅くし、エネルギーを放散するメカニズムは放出された位置エネルギーを、そのメカニズムを取り囲む個々の空気分子の増加した不規則エネルギーに変換し、1部分は、一時的にメカニズムそれ自体の個々の空気分子の増加した不規則運動エネルギーとなって、その温度を上昇させる。その温度上昇は、限られた空気流の場合かなり大きいか、あるいは大容積空気流の場合限定される。
そのような降下速度を遅らせ、エネルギーを放散させるメカニズムのパラメータを決定するにあって、問題をワットの観点からみると有益である。
以下の変換式を使うと、
1フィート・ポンドは1.355ワット秒に等しい。上記の約200ポンドの人に対する最初の位置エネルギーは271,000ワット秒に等しい。この数字はそのメカニズムによって放散され、地上に到着するまでの時間を掛けた平均パワーに等しい。
1秒当たりのフィートでの降下速度は、1秒につきワット秒(ワット)での降下を遅らせ、エネルギーを放散させるメカニズムによって放散させられるエネルギー率に対する1秒当たりのフィートでの降下速度を記述する曲線と、1秒につきワット秒(ワット)での放出せられる潜在エネルギー率に対する1秒当たりのフィートでの降下速度を記述する(所定の重量に対する)線との交差によって決定され、前者の傾斜が後者の傾斜を上回ると安定した状況を確実にする。
(従来技術としてのResQlineTM の分析)
最初に分析するのは、本発明でなく、M.Meller (エム メラー)によって発明されたSafir-Rossetti ResQlineと称される装置(アメリカ合衆国特願No. 2003/0070872A1とNo.2003/0070873A1)である。これと本発明とを比べると分かり易い。この装置は、基本的には、一巻きの、地面に到達するに足る長さの鋼ケーブル(一人につき一巻き)と、数人の人がビルから脱出するための窓の下方の床に永久に且つしっかりと取り付けられたエネルギー放散ファンとからなる。このファンは、保護網を備えた枠内に囲まれている。この枠は台を支持し、この台は使用時には窓の外側へ延出する。この台を押し出す前に人は台の上に登るが、台に登る前に、スプールをファンの軸延長部に固定させ、ケーブルの自由端をハーネスに取り付ける。降下するにつれて、ケーブルは繰り出され、スプールを回転して、ファンを駆動する。ファンの4枚の等間隔に配置された平らな翼は回転運動に対して直交するように向けられていて、その回転に抵抗して、降下速度を制限する。ファンが最終的に回転を停止すると、次の人が、(ケーブルの端は装着したまま)前の人のスプールを取り外し、自分自身のスプールを固定する前にそれを安全に取っておき、自分自身のケーブルをハーネスに取り付け上記のプロセスを繰り返す。
この分析の目的は色々な重さの人に対する降下速度を計算することである。ファンの各翼によって放散されるエネルギー(ワット)率は以下の式によって得られる。
Figure 2007524428

ここで、
P=単一の翼によって放散されるエネルギー(パワー)率。
1.355=1秒当たりのフィート・ポンドをワットへ変換する係数。
A=1平方フィートの翼の前方あるいは突出領域。
=翼の形に対する抗力係数。
Pw=所定の温度と圧力での空気の重量密度。
g=重力加速度、32.2フィート/sec2に等しい。
RPM=ファンの1分間の回転速度。
EFF=翼のフィートでの有効半径。
Dは、1枚の平板翼について1.2である。4枚の等間隔に配置された翼の各々は、長さ約15インチで、幅7.5インチ、1インチのシャフトに取り付けられている。よって、Aは、112.5平方インチとなり、0.781平方フィートに換算され、REFFは、10.0インチに等しく、0.833フィートに換算される。
空気の重量密度は、以下の式から決定される。
Figure 2007524428

ここでは、
ρW=1立方フィート当たりのポンドでの空気の重量密度。
1.325=空気のin-Hg(水銀のインチ)/°Rを1立方フィート当たりのポンドに変換する係数。
b=水銀柱のインチでの気圧(ここでは29.92と仮定する)。
T=ランキン温度での空気温度で、509.7°R(華氏50度)と仮定する。
(上記の値を挿入すると、ρWは1立方フィート当たり0.078ポンドとなる。)
放散されたエネルギー率と降下率との曲線を確立するため、上記の全ての値を、スプールの最初と最後でのファンのRPMと降下速度との関係と共に式(1)に入れなければならない。
その関係は、ケーブルの巻かれた直径によって決定される。ケーブルの最初に巻かれた直径は約5インチで、完全にほどかれた時の直径は約2.5インチである。この結果は、以下の一覧表になった1秒当たりのフィートでの降下速度と、直径5インチでのファンのRPMと、直径2.55インチでのファンのRPMとの関係になる。
Figure 2007524428

これらのRPM値をその他のパラメータと共に式(1)に挿入して、最初の直径と最後の直径における単位翼で放散されるエネルギー率(ワットでの)と降下速度(ft/sec)との曲線を決定する。図1は、4Pの図で、4つの翼全てによって放散されるエネルギー率(ワット)と降下速度(単位フィート/秒)で、どちらも最初(5インチの直径)と最後(2.5インチの直径)におけるものである。
次の工程は、放出される位置エネルギー率(ワット)に対する降下速度を記述する線を決定することである。前の計算と違って、これは降りる人の体重に依存する。1フィート降下すると、1ポンドの体重に対し1フィート・ポンドの位置エネルギーが放出される。だから放出される位置エネルギー率は1ポンドの体重につき1秒・1フィートの降下で1.355ワットである。よって、毎秒10フィートで降下する100ポンドの人は、1,355ワットの割合で潜在エネルギーを放出すると、毎秒20フィートでは2,710ワットの割合で位置エネルギーを放出する。毎秒10フィートで降下する200ポンドの人は2,710の割合で位置エネギーを放出し、毎秒20フィートでは、5,420ワットのエネルギーを放出する。300ポンドの人では、毎秒10フィートで4,065ワットの割合で潜在エネルギーを放出し、毎秒20フィートでは8,130ワットである。
図2は、100、200、300ポンドの人の、放出された位置エネルギー率(ワット)と降下速度(ft/sec)とを記述する線を示す。図3は、同じ3本の線と図1の、スプールの最初と最後で放散されたエネルギー率(ワット)を記述する曲線に重ね合わせたものを示す。前記したように、これらの線と曲線との交差が実際の降下速度を決定する。
100ポンドの人が、最初5インチのスプールの直径で毎秒18.5ftで開始し、スプールが直径2.5インチまでほどかれると毎秒6.5 ftの遅い速度で終わる。200ポンドの人は、毎秒26ftで開始し、毎秒9ftの遅い速度で終わる。300ポンドの人であれば、毎秒29ftで開始し、毎秒11ftの遅い速度で終わっている。これらの値は、レスキューラインの公開デモンストレーションの結果と一致しているが、単に中くらいの高さのビルから降りる比較的細い実験者を使ったと思われる。これには最初は5インチの直径で地上に降りた際は3インチの直径のスプールしか必要としない。レスキューライン・システムでの降下中は、スプール上で静止していない全てのケーブルは実験者と共に降下し、実験者の重量を増加する。これにより特により細い人には最後における速度を僅かに増加する。これらの最初と最後の全ての速度を考慮すると、全ての避難計算では、レスキューラインでは、毎秒15 ftの平均降下速度を用いていることと関係する。
毎秒29ft(300ポンドの人の場合の)の最大降下速度は、1秒で2階分以上降下することになる。毎秒15ft(完全な降下での全ての人の平均)ですら、1秒で1階分以上である。このような高速では、以下の項でのべるように重傷を負うことになる。
これらの降下速度は、ファンのサイズを大きくすることで、減少できると思われる。例えば、翼の長さを15インチから18インチに増加すると、300ポンドの人の降下速度を毎秒29ftから毎秒23.5ftに減らせるだろう。然し、この降下速度の正の減少は実質十分でなく、より少ない人しか避難できないという負の結果と相殺される。それは各人が、前のスプールを外して、保管し、自分自身のものと取り替えて自分が避難する前に、前の人が地上に降り、ファンが完全に停止するのを待たなければならないからである。
(本発明の分析)
本発明の好ましい実施例は、それ自体とケーブルのスプールとの両方を降下する人が装着できるほど小さいエネルギー放散メカニズムを用いて、全ての人にたいして毎秒2ft未満の降下速度を達成する。これにより、各人が、自分自身のケーブルと非常に遅い降下メカニズムを有することが出来る。よって、(前の人が完全に降りたのを待つ必要なく)各階の各人がビルの危険な内部から素早く脱出でき、ビルの外側の形状に関係なく、最高層ビルからでさえその外側にそって(全ての他の人達と一緒に)ゆっくりと安全に地上に降り立つことができる。
全ての人に対して、とてつもなく早い毎秒15ftの平均降下速度で、エネルギー放散ファンは大きすぎで装着できないレスクリン・システムを分析した後では、本発明の請求の範囲はこじつけのように思えるかもしれない。
物理面を理解するに当たって、前に戻ってみると、200ポンドの人を1000ftの高さから安全におろすには、271,000のワット秒の位置エネルギーを放散する必要があることが分かる。すなわち、10秒で平均27,100ワット、あるいは100秒で2,710ワット、あるいは1,000秒で271ワットである。最長の時間(すなわち、最も遅い降下速度)は、最小のパワー放散を必要とする。よって、低いパワー放散と遅い降下速度とは相互に排反するものではない。逆も真である。実際、前で提案した、レスキューラインのファンの長さを15インチから18インチに大きくするとの変形例は、降下速度が19%減少するだけでなく、ファンで放散されるパワーも19%減少する。
(図3を見ると、エネルギー放散率曲線のスロープが放出エネルギー率の線のスロープを越えるので、降下速度と放散パワー(エネルギー率)を決定する交差点は、式(1)でのPの値が増加するにつれて、上向きでなく下向きとなる。)
然し、それにはファンの大きさを大きくすることになる。それでは、本発明はどうしてその大きさを減少させるのか。ポイントはエネルギー放散メカニズムをほどけるケーブルのスプールより早く回転させることである。エネルギー放散メカニズムの回転速度を増加させることは歯車、ベルト、チェーン、ホイールあるいはプーリを用いてできる。然し、ベルトとチェーンは破損するし、ホイールとプーリはスリップするので歯車が好ましい。速度増加方法を用いることにより、幾つかの種類のエネルギー放散メカニズムを人が装着できるほど小さくできる。大きさが小さいことに加えて、実際上の目標として降下する重量の1ポンド当たりのパワー放散は1ポンドにつき5.4ワット未満である。だから大きな空気流があっても、(400ポンドの降下重量でさえ) 化粧室のハンド・ドライヤ以上熱くならないし、(多くの場合、負傷を回避するに足る遅さである)毎秒4ftより早く降りない。これから論じようとしている好ましいその他の実施例は、更に低いパワー放散レベルでより遅い(もっと安全な)降下速度を達成できる。
好ましい実施例では、エネルギーを放散するのに小さなファンを使用している。所望の速度増加は、2つのギア・シャフトで達成できるが、3つのギア・シャフトを用いている。中間のギア・シャフトが必要な距離間隔と共により合理的な歯車と歯車とのかみ合わせの割合を提供する。全ての3つのシャフトは共通の支持枠に固定されている。頂部の駆動シャフトがケーブルのスプールと非常に大きな歯車を含んでいる。この大きな歯車が中間シャフトの小さい方の歯車と噛み合う。中間シャフトは更に幾分か大きめの歯車を含んでいて、その歯車がファン・シャフトのもっと小さな歯車を駆動する。
このデザインでは、スプールのあるシャフトの大きな歯車は幅3/4インチの12ピッチの平歯車で、ピッチ直径12インチ、144の歯を備える。このギアは、中間シャフトの、幅3/4インチで、ピッチ直径3インチ、36の歯を備える12ピッチの平歯車と噛み合う。また中間シャフトには、幅1/2インチで、ピッチ直径5インチ、100個の歯を備える20ピッチの平歯車がある。この歯車は、ピッチ直径1インチで20の歯を備える幅1/2インチで20ピッチの平歯車であるファン軸の小さな歯車と噛み合う。スプール軸が1回転する毎に中間シャフトは4回転し、ファン軸は20回転する。
またファンは4個に代え、8個の翼を有する。この翼は平ら(Cが1.2)ではなく、半円筒形で開放側を前にしている。これは抗力係数Cを2.3に増加する効果を有する。翼の数を8個に増やせたのは、その半円筒形状によるもので、平板の数を増やさせない隙間風の問題を軽減するからである。各半円筒形の翼は、式(1)のように2.5インチx 8インチ、よって、Aが20平方インチあるいは0.1389平方ftの前方突出領域を有する。そしてREFF、翼の中心までの有効半径は式(1)では4.9インチあるいは0.408ftである。
その後の図は、歯車の噛み合わせとファンとを図示するとともに、ビルから避難しようとしている人が装着する背おい袋装置のなかにその他の重要な物品と共にどのように包まれているかを示す。然し、さしあたり、この基本的な情報で、100ポンド、200ポンド、300ポンド、加えて400ポンドの降下重量に対する降下速度を決定するため、式(1)を用いて別の分析をなすのには十分である。
最初における最大のケーブルスプールの直径は今回6インチで、ほどかれたスプールの直径は3.25インチである。ケーブルの全長は、シアーズ・タワーの最上階から地面にまで十分延びる。歯車の噛み合わせにより、スプール1回転に対しファンは20回転し、これにより降下速度をレスキューライン・システムと同じファン速度に対し(同様のスプール直径で)20分の1にしている。以下の表は、新たな降下速度(ft/sec)と、ケーブル・スプールに残っている6インチの巻かれた直径と3.25の直径に対するファンのRPMと間の関係を示す。
Figure 2007524428
図4は、ケーブルのスプールが直径6インチである最初と、3.25インチである最終端近くでの8P(8個の全ての翼によって放散されるエネルギー率)に対する曲線を示す。新たなRPM値を、A、CおよびすREFFに対する訂正値と共に式(1)に挿入し、新たな対応する降下速度での(8をかけた)結果を点で示し、それを結んで曲線で描くと到達する。
図5は、これらの曲線と、100ポンド、200ポンド、300ポンド、400ポンドの降下重量に対する降下速度を関数として放出された潜在エネルギー率を示す前もって計算された線とを重ね合わせたものを示す。前で述べたように、交差点が、スプールが満杯の場合の最初の最大降下速度と、スプールが空になった場合の最後の最小降下速度とを決定する。でも今は、レスキューライン・システムと違って、スプールに残っていないケーブルの重さは、最早降下しないので、最初の全重量から引いている。これにより、最終端に近づくと僅かに遅延効果が増す。これは最も軽い人には最も明らかである。
より小さなエネルギー放散ファンでさえ、全重量が400ポンド(体重が360ポンドで、ケーブルとその装置の重量が40ポンドである背負い袋を持った人)が最初毎秒1.9ft(1200ワット未満のパワー放散)の非常に遅い速度で降下し、ついで最後には毎秒0.8ftにまで遅くなる。これを、300ポンドの体重の人が最初(パワー放散がほぼ12,000ワット)毎秒29ftで降下するレスキューラインと比べて見て下さい。
本発明の最低の体重は、全体重が100ポンド(40ポンドの背負い袋を背負った体重60ポンドの子供)は最初毎秒1.0ftの非常に遅い速度で降下し、最後には毎秒0.35ftにまで遅くなる。このより遅い降下速度は、この体重の範疇に入る唯一の者であろう子供にはかなり望ましい。
これらの間の体重では、全体重が200ポンド(40ポンドの背負い袋を背負った体重160ポンドの人)は最初毎秒1.35ftで降下し、最後には毎秒0.55ftにまで遅くなる。全体重が300ポンド(40ポンドの背負い袋を背負った体重260ポンドの人)は最初毎秒1.7ftで降下し、ついで最後には毎秒0.7ftにまで遅くなる。これら全ての降下速度は、確実に人がビルに沿って安全に降りれる遅さである。
抗力係数Cが全速度範囲に亘ってその値2.3を維持することを確信するためもう1つの計算をしなければならない。その計算とは、レイノルズ数が実質 2x105 未満を維持することを確認するためである。そして確かに、この計算をすると、最低の速度で0.16x105であり、最高の速度では0.8x105まででしかない。この結果、半円筒形の翼の表面が滑らかで(特に、凸面で)あることを確信すると、Cがその高い値2.3を維持することを保証する。
放出された潜在エネルギー率に対する降下速度を示す線と、放散されたエネルギー率に対する降下速度を示す曲線との交差点が実際の降下速度を示すことが記載されている(まだ実際にやってみてはいない)。でも見せることは簡単である。図5を見ると、200ポンドの降下する体重に対する放出された潜在エネルギーは毎秒1.35ftの降下速度での6インチのスプール直径に対するエネルギー放散曲線率と交差するのが分かり、366ワットが放出され、366ワットが放散されていることを示す。トランジェント(過渡的力)が降下速度を少し高く押し上げると、例えば、毎秒1.40ftに上げると、379ワットが放出され、400ワットが放散される。そこで、200ポンドの重量はまさしく毎秒1.35 ftにまで遅くなる。逆に、トランジェントが降下速度を僅かに押し下げると、例えば毎秒1.30ftに下げると、352ワットが放出され、335ワットしか放散されない。そうすると200ポンドの重量はまさしく毎秒1.35ftに速度が速まる。ケーブルが繰り出され、スプールの直径が減少すると、放散曲線は左に移動し、降下速度が、所定重量に対する放出潜在エネルギーの固定スロープに沿って下降する。(但し、ケーブルがほどけて最早降下しなくなった際の重量の僅かな減少、あるいはレスキューライン・システムにおける、ほどけたケーブルが降下する際の重量の僅かな増加は考慮しなものとする。)
上記は本発明の基本的原理の1つ、すなわち安定した降下速度は、放散されたエネルギー(パワー)率を示す曲線のスロープが、交差点で放出された潜在エネルギー率を示す線のスロープを越える場合生じることを示している。放散されたエネルギー(パワー)の率が単に増加する降下速度と比例して増加するだけでは十分でない。本発明もレスキューラインも両方とも安定した降下速度を示している。
(レスキューラインシステムでの大量脱出)
レスキューライン・システムの降下速度は非常に早いので、降下中ビルと接触すると負傷する。着地時の毎秒10ftの減速でさえ2ftの台から飛び降りるようなものである。着地が正しく行われなければ、足首を折るに十分である。これらの問題を複合すると、人が落ちたり、あるいは着地時に直ぐに前に走り出なければ、その周りでほどけ続けている残ったケーブルにからまる。然しながら、レスキューラインはその降下速度を減少できず合理的な脱出率を維持している。降下中ビルと接触するのを避けるため、ビルから延びる押し出し台を設けている。
でも、以下に示すようにその効果は限られている。
102階のエンパイヤ・ステート・ビルディングの70階に人がいることを仮定すると、約240人の人がその階で働いている。北側と南側に20の窓が、東と西に14の窓がある。各側に2つづつ合計8個のレスキューライン・システムが8個の窓に前もって据え付けられているとする。脱出窓は、緊急時に簡単に開けられる窓である。8個のレスキューライン・システムと8個の脱出窓がビルの各階に据え付けられている。すると、70階の各システムは直ぐ上方には1つ以上、おそらく2つのシステムが、そしてその直ぐ下方には2つ以上、おそらく4つのシステムを有する。台はビルの側面にぶち当たる機会を軽減するが、もう1つの台にぶち当たることが想定され、同様に危険である(なければ、もっと危険だが)。
けれど、ビルの下の階に行くほど、ビルの片側(風上)だけが煙も火もないので、ビルから脱出するのに適しているから、システムの数を減らすことは任意でない。よって仮定した8個でさえ、2つしか稼動しないことになる。上記の例では、120人の人が2つの窓の各々の前に列をなしている。列の次の人が前の人のスプールを外し(5秒)、備え付けられている貯蔵ラックに収める(15秒)。自分自身のスプールをシャフトに置きそれを固定する(5秒)。ケーブルの端のループに、ハーネスに有るカラビナを挟む(前もってやっておく)(5秒)。台にのぼり注意深く端まで進む(20秒)。そして躊躇せず降下を開始する。70階からだと60秒かかる。ついで最小20ftの安全のための追加のケーブルがスプールの端までほどける(2秒)。ファンが停止する迄巻き戻し始める(10秒)。そして次の人が、窓から釣り下がっている20ポンドのケーブル押さえによって引き寄せられた、そのケーブルが再びほどける前に次の人がスプールを外す。躊躇なく、事故もなく、遅延もなければ、すべての工程は1人当たり2分かかる。これは1つの窓で1時間当たり30人未満である。70階の各窓に列を作って待っている120人の人を避難させるには、4時間かかる。これは、上記の工程全ては事故がなければ可能であるが、おそらく、台にどっと押し寄せるから可能ではないし、以下の追加の問題がある。
その他の問題の1つは(特に高いビルにある)強い風である。風上の風は人をビルに押し当てたり、相互にぶつかり合い、移動しているケーブルが他のもの、台、ビルからの突出物と絡み合う。
また、ビルから脱出しようとして4時間も待っている人は煙を吸い込み、一酸化炭素中毒になる。煙は、その温度が周囲の空気の温度に下がるまでビルを上昇し、一酸化炭素は空気より軽いので別個にビルを上昇する。これにより、パニックが起き、死に到る。思考が鈍るのはいうまでもなく、これにより負傷したり死亡したりする。上記の例では、人は、前のスプールを適切に固定できず、その20ポンドものケーブルはスプールを窓から外そうとする。それが窓から飛び出て、スプールとその約1,000ftの鋼製ケーブルが下側に向くと、降りている人だけでなく、地上での救命者にとって致命的な武器となる。
もう1つの問題がある。幾つかの高いビルは先細りになっている(例えば、トランスアメリカ・ビルやジョン・ハンコック・センタ)。もっと多くのものは階段状である(例えば、シアーズ・タワー)。レスキューライン・システムは、地上あるいは地上より幾階か上方の段になった屋根に降りた後もケーブルはほどき続けるので先細りのビルにも段差のあるビルのも対応できない。その結果、不幸な人が下方から降下を続けようとすると、幾階か自由落下して死んでしまうであろう。
(本発明の大量脱出)
これに反し、本発明は上記の全ての問題を解決するのに成功した。レスキューライン・システムの場合のように、各フロアに脱出用窓を据え付けるのが望ましい。これにより窓を破る必要がない。窓を破ると、破っている人もその下方の人も危険である。前記したエンパイア・ステート・ビルのように、70階に各側に2つづつ計8個の脱出用窓がある。各脱出用窓に沿って、20トンもの重さを支持できる鋼製チェーンによって支持されている固定箱がある。チェーンの頂部は前もって、窓の上方のI型梁のガーダあるいは同様の強い支持体に固定されている。
前記のように、(その場での消防隊長の指示に従って)ビルの風上(煙も火もない側)の2つの脱出窓が使われ、120人が各窓から脱出する。しかし、今回は、固定箱にカラビナを挟むだけで窓から次から次へと出来るだけ素早く降りて行く。(カラビナは自分自身が既に装着した背負い袋の中の巻かれたケーブルの端に固定されている。)この工程は1人につき15秒以下しかかからず、だから120人で(レスキューライン・システムの4時間に対し)30分である。
然し、30分でも煙と一酸化炭素は集積する。よって、本発明は1時間まで吸える空気装置も含んでいる。この装置は煙、一酸化炭素およびその他の燃焼物を取り除く。髭を生やした人でさえ被ることのできる透明な保護ヘルメットに組み込まれていて、見ることも、聞くことも、話すことも、眼がねを着けることも補聴器をつけることもでき、また携帯電話器さえ使える。ヘルメットは、1つのサイズで全ての人に合うデザインである。背負い袋とは別個になっていて、首の所で可撓的にシールされていて、頭を動かすことも出来る。
ビルの外側での場面は、(全てのフロアから)何百人もの人が、あるいは何千人もの人がビルの側面を徐々に安全に降りている。彼等の降下速度は、毎秒2ft以下で、相互に異なっても毎秒1ft未満である。ということは、1人が他人を追い越すのに5秒以上かかることになる。ゆっくり降りれば、互いに蹴りあいになるが頭を蹴ってもヘルメットが有るから問題ない。(開放された脱出用窓を含む)ビルからの突出物も簡単に通り越せる。また工程中ケーブルが破損しても、捩じれても、完全に他のケーブルに巻きついても、問題ない。レスキューライン・システムと違って、本発明では既にほどかれたケーブルは動かないからである。
また、先細りや段差のあるビルも問題ではない。下方の屋根や、段差のあるプラトー(plateau)や出っ張りに静かに降り立ち、側部まで歩いて行って、縁を越えて降りる。そのゆっくりとした降下はケーブルにたるみがないので即座に始まる。この工程は必要なだけ繰り返すことができる。
また、窓から下降する致命的な鋼製ケーブルによる危険もない。一度ケーブルが(カラビナーを固定箱に取り付けて)取り付けられると、決して外れない。また、上の人が落ちてくるという何等かの偶然の物体があるかもしれないが、ヘルメットが怪我から彼等を守る。また、風向きが変わった場合も引き続き煙から守る。
最後に、地上への着地は非常に穏やかで、1インチ未満の高さから飛び降りるようなものである。これにより、地上に障害物があっても回避するのは簡単であり、着地により負傷することもない。多数の人が避難する状況では、救命者は非常に重いワイヤ・カッターを用いて人が着地する際そのケーブルを切り、着地地域から遠のくよう導いて、(1分につき数百人の割合で)着地しようとしている他の人のためにその場をあける。火の下方の低い屋根の上でもこのようにでき、そうすることが安全であれば、ビルの中に戻して階段に誘導する。
(好ましい実施例の詳細な説明)
図6aおよび図6bは、救命ハーネス2に固定され、ヘッド・ギア・アセンブリ3を加えた背負い袋体1を装着した6ftの人の背面図と側面図である。
背負い袋体1は、前もって完全な長さの鋼製ケーブル5を巻いたケーブル・スプール4と、8枚の翼を持った半円筒状ファン6と、全ての連携ベアリング、歯車およびシャフト(図示略)、ケーブルの弛みを取るバネ7と、ケーブルガイド8と、ケーブル5の自由端に固定されたカラビナ9とを含む。背負い袋体1は、ファン6を囲む格子状部11を備えた、薄い、アルミニウムあるいは硬性プラスチック・ケーシング10に入れられている。起こり得る加圧ポイントを緩和するため、完全に被覆された形状記憶発泡プラスチック・パッド12が背負い袋体1の使用者側に固定されている。8本の取り付け用ロープ13が背負い袋体1に固定されていて、これを救命ハーネス2の救命支持・ループ14に固定されている。各ロープには緊張装置15が装着されていて、一旦引き締められると、ロープをピンと張り背負い袋体1を降下するまで固定し、降下中人を固定する。(ベルト、バンジー(bungees)、バックル、ケーブル、クリップ、つなぎ縄(tethers)、リング、スナップ、ループ、タイ、面ファスナー(商標名:ベルクロ)、及びその他のものがロープとその緊張装置の代わりに使われる。)
救命ハーネス2は、簡単に手に入る標準アイテムで、イエイツ救命ハーネスモデル310とCMCタクティカル・ラペル・ハーネスが2つの使える例である。どちらも1つのサイズで全てに合い、脚ストラップおよび腰ストラップは簡単に装着される。脚ストラップのため、婦人はズボンを保持しておくよう奨励する。そうしておかなければ、救命ハーネス2は、スカートやドレスの下に取り付けられ、救命支持ループ14はスカートの上部やドレスの前を通って持ち出される。(同じ問題がレスキューライン・ハーネスや救命パラシュートにもある。)
ヘッド・ギア・アセンブリ3は、透明プラスチック・ヘルメット16と、頭の頂部に合い、ヘルメット16を(その頂部でなく)その内径で支持する形状記憶発泡プラスチック挿入体17と、首とヘルメット16の底部との間の空気の漏れを防ぎ、頭が自由に動けるように、下方側を除いて全てにシール用皮を備えた形状記憶発泡プラスチック首シール18とを含む。2つのキャニスタ保持具19がヘルメット16の各側に位置し、各々2つのフィルター・キャニスタ20を保持している。キャニスタ保持具19とマウウピース21はフラップ型逆止弁を含んでおり、フィルター・キャニスタ20を通っての吐き出しを阻止すると共にマウスピース21を通っての吸い込みを阻止する。
図7は、背負い袋体1の作動部品の展開斜視図である。全ては、3本の非回転シャフト、すなわち上方あるいはスプール・シャフト23、中間シャフト24と下方あるいはファン・シャフト25を介して背板に22に取り付けられている。各シャフトは厚さ1/4インチのフランジを有しており、このフランジは、1/2インチのアルミニウム背板22の、それと契合する1/4インチの凹所に8個のボルトと8個のロック・ワッシャ27でボルト結合されている。全てのシャフトは高弾性係数および高強度係数のステンレス鋼で形成されている。上方シャフト23は名目上直径1と5/8インチ(1 5/8インチ)で、曲げ鋼性をかなり失うことなく重量を減少するため直径1インチの孔があけられている。
上方シャフト23を見ると、背板22に最も近いTS型テーパー・ローラベアリング・コーン28は、NTN−Bower社の番号336で、それと契合するカップ29は番号332である。ベアリング・カップ29は、中央のスプール部分でなく、内側のフランジ部分の、ケーブル・スプール4の機械加工された開口部に押し入められている。内側のフランジ部分は12個のボルト31で第1ギア30内にはめ込まれボルト結合されて、両者とも強制的に一緒に回転される。ケーブル・スプール4の外側フランジ部分に押し込まれているのは、NTN−Bower社の番号332Bのベアリング・カップ32であり、そこに番号339のベアリング・コーン33が載っている。ベアリング・コーン33は、上方シャフト23の外端に近い直径1と3/8インチ(1 3/8インチ)の部分に取り付けられている。特定のテーパー・ローラ・ベアリングは半径方向の力4,290ポンド、500RPMで3000時間に対し軸方向スラスト2,010ポンドに定格されている。これらのレベルはベアリングが作動中受ける力を十分上回っている。速度は、1時間未満で、100RPM未満である。けれど、後述する段落[0112]の項で述べているように最初の短時間の自由落下に続くと、1秒未満で500RPMを越えることが出来る。上方の回転体は、上方シャフト23のネジ端に螺合しているベルビル・ワッシャ34とナット35とによって保持されている。
アルミニウム・ケーブル・スプール4の中間部分は8インチの長さで、内径3.25インチ、7インチの直径のフランジを備えている。その直径の6インチのところで、1,000ポンドの最小破壊強度−ルース・アンド・カンパニーGF09479 (軍事仕様Mil-W-83420)−で7x19の可撓性で、1,555ftまで直径3/32の炭素鋼ワイヤ・ロープを保持している。または、ケーブル5は、高強度ポリマーあるいは複合体であってもよい。1,555ftのケーブルはシアーズ・タワーあるいは台北101の最上階から地上まで到達するのに十分の長さである。スプール4の余分な直径により、複数の下方の屋根部分および未だ建てられていないもっと高い高層ビルに対応するに足るケーブルを追加できる。ケーブル5は、背板22の頂部にしっかりと固定されたアルミニウム・ブロックである、ケーブル・ガイド8(図示略)を通って外に出る。滑らかな孔が両端で末広がりになっていて、硬度と低摩耗のため無電解ニッケルメッキされている。
図7の上方には、弛み取りバネ7と蓋板36が示されている。弛み取りバネ7は、ケーブル・スプール4の外側フランジ部分にはまり込む。その目的は、窓から降りる前およびその後下方の屋根から再び降下を続けなければならない時の前にケーブル5から自動的にどんな弛みも取り除くためである。これは重要な特徴である。というのは、もし何等かの機会にケーブル5に弛みが有ると、弛みが完全になくなるまで、人は自由落下する。6ft以上自由落下すると、人は毎秒20ftの非常に早い降下速度に達する。
弛み取りバネ7のデザインは、伸縮自在の犬のリードに用いられるのと、後で述べる一点を除いて同一である。そのバネは、高強度鋼、りん青銅あるいはベリリウム銅製の長い帯から形成されており、放っておくと図7に示されているのとは反対のきつい螺旋状に巻くように前もって応力をかけておく。これは、犬のリードと同様に、弛み取りバネ7に、ケーブル・スプール4の外側フランジ部分の内周の曲率に対抗する前もって強制された曲率を備える。その結果、帯の内側ループがはまる、スプール・シャフト23の溝付き延長部分でなく、ハウジングの周囲を抱くことになる。上記の例外とは、帯の他端に関する。犬ケーブルの場合は、帯の他端がハウジングの周囲に永久に取り付けられているが、これは許される。その理由は、犬のリードは、それが溝付きシャフトの周りに完全に巻き取られる前に停止するからである。然し、本発明では、ケーブル5は、その帯をスプール・シャフト4の溝付け端の周りに完全に巻付けていて、人が完全に降りる迄の長い間永久に周方向の装着を止めている。よって、帯の他端には、図示のように前もって打ち抜き加工されている3つの三角形の畝37が形成されている。この畝は、ケーブル・スプール4の外側端の内周に機械加工された三角形のぎざぎざにはまり込むよう間隔を開けられている。十分な巻き数の帯が周囲に残っている限り所定のぎざぎざの中に留まっており、十分な径方向の力を出して、それらを保持している。然し、人が更に降りると、ケーブル・スプール4は更に帯を、不十分な巻き取りが周囲に沿って残るまで中央シャフトの回りに巻きつけ、小さい三角形の畝を所定箇所に保持する。すると突然スリップし、弛み取りバネ7の外端を開放する。けれど、スリップは、十分な巻き取りが周囲に戻ると停止し、3つの小さな三角形の畝37を強制的に3つのその他のぎざぎざにはめ込む。この工程は、降下が続く限り何度も繰り返される。
帯がほぼ完全に周辺の周りに巻かれている状態(ほどかれた状態)と、帯がほぼ溝付きシャフトの周りに巻かれていて、周期的に周辺でスリップしている(完全に巻かれた状態)との間で、弛み取りバネ7は、ほぼ一定のトルクをケーブル・スプール4に与え、ケーブルを再び巻き取る方向に回転させる。弛み取りバネ7の帯の材料、長さ、幅、厚みはこのトルクが、30回転以上で、ほぼ10インチ・ポンドとなるようなものである。これだと、30〜45ftまでの弛みを取れる。
弛み取りバネ7がなければ、ケーブルの弛みが色々な面で生じるであろう。カラビナ9が固定箱に取り付けられる際、繰り出されるケーブルの量が窓から出るのに必要最小限の量を超えると、ケーブルの弛みが生じる。繰り出し力がケーブル・スプール4を回転させつづけ、その慣性により、力が最早加えられなくなった際も暫くの間回転させつづけると、もっと弛みが生じ、背負い袋体1内のどこか見れない所に溜まる。10インチ・ポンドの一定のトルクを出す弛み取りバネ7があると、この回転を素早く停止させ、逆転させて弛みを巻き取る。人は、カラビナ9を数ft繰り出すと約3ポンドの抵抗を、そして3ポンドの力がそれを引っ張り戻そうとするのを感じる。ケーブル5がその量の力で固定箱の方へ引っ張り戻そうと感じると窓から出る前に全ての弛みが取り除かれたことを確信できる。上で述べた30〜45ftの弛みを取り除く能力が必要だというのには2つの理由がある。1つは、人はカラビナを付けて、戻ってくる前に部屋のどこかに行かなければならない。2つには、その量の弛みは下方の屋根の部分で、自分自身の状況を見るため1つの縁に歩いて行き、当初降り立った所により近い縁から降りようと決心するために歩くことで生じる。(あるいは当初降り立った所から歩いて行くとその後帯の周囲がスリップして生じる。) 3角法により、下方の屋根が200ft下にあり、114ft歩くと30ftしかケーブルを繰り出さない。これは、200ft下方の誰かが縁まで114ft以上歩いてはいけないことではない。単に、弛み取りバネ7が全ての弛みを再びまき戻すには、当初開始した方向で114ft以上バックしてはいけないことを意味する。
図7では、上方シャフト23の第1歯車30は中間シャフト24の第2歯車38と噛合し、中間シャフト24の第3歯車39は、ファン・シャフト25の第4歯車40と噛合する。第1歯車30は、幅3/4インチ、12ピッチ、圧力角度14と1/2度(14 1/2°)の平歯車でピッチ直径12インチ、144の歯を有する。第2歯車38は、幅3/4インチで、12ピッチ、圧力角度14と1/2度(14 1/2°)の平歯車で、ピッチ直径3インチで、36の歯数を有する。第3歯車39は幅1/2インチで、20ピッチ、圧力角度14と1/2度(14 1/2°)の平歯車で、ピッチ直径5インチで100の歯数を有する。第4歯車40 は幅1/2インチで、20ピッチ、14と1/2度(14 1/2°)の平歯車で、ピッチ直径1インチ、20の歯数を有する。全ての歯車はアルミニウムが好ましいが、フェノール樹脂あるいはマグネシウムなら重量を減少できる。
第1歯車30が1回転すると、第2歯車38および第3歯車39は4回転し、第4歯車40は20回転する。ケーブル・スプール4のケーブル5が最大直径6インチの場合、最大全降下重量400ポンドで最大歯力が生じる。最大歯力は、第1歯車30 および第2歯車38では200ポンドで、第3歯車39および第4歯車40では120ポンドで、十分所定の歯車の能力範囲内である。連携最大トルクは、上方シャフト23で、1,200インチ・ポンド、中間シャフト24では300インチ・ポンド、そしてファン・シャフト25では60インチ・ポンドである。後者の最大トルクは、ファン6の8個の翼が有効半径4.9インチの場合で、最大全牽引力約12.2ポンドで、各半円筒形翼では1.53ポンドの最大牽引力に換算される。
ケーブル・スプール4のケーブル5が、400ポンドの全降下重量に対し直径が最小3.25インチであると、歯力は第1歯車30と第2歯車38とでは、108.33ポンドに、第3歯車39と第4歯車40では、65ポンドにそれぞれ減少する。連携トルクは上方シャフト23で、650インチ・ポンドで、中間シャフト24では、162.5インチ・ポンド、そしてファン・シャフト25では32.5インチ・ポンドである。後者のトルクは8枚翼のファン6の有効半径約4.9インチの翼で約6.63ポンドの全抗力、そして各半円筒形翼では0.83ポンドの全牽引力を必要とする。ここおよび前項で言う速度と力とは、色々の作動部品が受ける速度と力に対する“感じ”を提供する。
また、前記のエネルギー分析の有効性を演じてみせる手段を提供する。図5から、エネルギー分析により、ケーブル5が、ケーブル・スプール4の最大直径が6インチ、400ポンドの重量で毎秒1.92ftで、ケーブル5が最小直径3.25インチ、毎秒0.079ftで降下する。毎秒1.92ftの降下率は、スプール速度が73.4RPMで、ファン速度が1,467RPMで、翼速度が、有効翼半径4.9インチで毎秒62.68 ftで生じる。毎秒0.79ftの降下率は、スプール速度が55.7RPMで、ファン速度が1,114RPMで、翼速度が、有効翼半径4.9インチで毎秒47.61ftで生じる。確認のため、上記の翼速度値、毎秒62.68ftと47.61ftとを牽引力の周知の式に挿入して直接計算し、必要力値1.53ポンドと0.83ポンドと比べてみる。
Figure 2007524428

ここでは、
D=1つの翼についての牽引力(ポンド),
=半円筒形の抗力係数2.3
=空気の重量密度で、1立方ft当たり0.078ポンド
g=重力の加速度で、32.2ft/sec2
6in=(400ポンドに対して)6インチのスプール直径での翼速度毎秒62.68ft
3.25in=(400ポンドに対して)3.25インチの直径での翼速度毎秒47.61ft
A=2.5インチX8インチの翼の前方地域、0.1389平方ft。
式(3)での抗力は、速度の2乗に比例している。然し、パワーは力×速度であるので、これは、抗力RPM速度値の3乗に比例することを示す式(1)と一致する。上記の値を挿入すると、牽引力が各々1.52ポンドと0.87ポンドであると決定され、前記のエネルギー分析を確認する。
エネルギー分析のこの確認は、本発明の原理の確認もし、その原理は、段落[0043]で述べた原理と組み合わされて以下のようになる。
・毎秒10ftの非安全速度ではなく、毎秒1ftの安全速度で人を降ろすには、エネルギー放散メカニズムの10倍以上のパワー放散を必要とはせず、10倍以下でよい。
・この遅い降下速度は、その回転速度が十分に大きければ、例えばケーブル・スプールの回転より大きければ小型のエネルギー放散メカニズムで達成できる。
・エネルギー放散メカニズムをそれ自体とケーブルとを装着できる程小さくすることによって、前の人がその降下を完了するまでの長い待ち時間を減らし、よって、大勢の人が次から次へと待つことなく同じ出口点から素早く避難できる。
簡単だが重要な脱線の後図7に戻ると、第2歯車38が回転しているスリーブ41に取り付けられているのが図示されており、このスリーブはまた、2つのニードル・ベアリングに取り付けられている。これらのニードル・ベアリングは、直径1/2インチの非回転中間シャフト24に取り付けられている。第3歯車39は、直接スリーブ41に取り付けられていないが、その代わりにローラ・クラッチとベアリングのアセンブリ43に取り付けられており、そのアセンブリがスリーブ41に取り付けられている。304ステンレス鋼スリーブ41は、長さ2.0インチで、内径が0.688インチ、外径は1.178インチである。全アセンブリがワッシャ44とボルト45とで保持されている。
ベアリング42は、トリントン(Torrington)のドローン・カップ・ニードル・ローラ・ベアリング番号B-812で、1/2インチの孔と、11/16インチの外径とを有し、幅3/4インチで、最大作動負荷3,290ポンドで、最大速度5,500RPMである。ローラ・クラッチとベアリング・アセンブリ43は、トリントンの番号FCB-30で、1.18インチの孔と、1.46インチの外径と、定格トルク845インチ・ポンドで、定格作動負荷1,510ポンド、オーバーラン制限速度7,330RPMである。これら全ての値は、前で述べた必要条件を十分越えている。
ローラ・クラッチとベアリング・アセンブリ43により、トルクは第2歯車38から第3歯車39まで単一方向で伝達される。これにより、高速ファン6を停止して再度巻く必要がなく、遅い速度のケーブル・スプール4、第1歯車31と第2歯車38とを停止して再度巻くだけでよいので弛み取りバネ77の作動を最適化する。
第3歯車39は、ファン・シャフト25の直径7/16インチの細い部分に位置する第4歯車40と係合する。第4歯車40は接続リング46に溶接あるいは接着されて、これら2つは剛性アセンブリを形成する。このアセンブリは、トリントンのドローン・カップ・ニードル・ローラ・ベアリング番号B-78のニードル・ローラ・ベアリング47に乗っている。この幅1/2インチのベアリングは7/16インチの孔と5/8インチの外径を有し、最大作動負荷1,690ポンドで、最大速度6,300RPMである。8個の精密ピンが接続リング46をファン・アセンブリ6に連結している。
ファン6は、中央管48と、8本のスポークを備えた2枚の支持板49と、8枚の半円筒形翼50とからなる溶接アルミニウム(あるいは成形プラスチック)アセンブリである。中央管48は、トリントン番号BH-78であって、7/16インチの穴、11/16インチの外径、最大作動負荷1,600ポンド、最高速度8,300RPMの2つのドローン・カップ・ニードル・ローラ・ベアリング51の上に載っている。ファン・アセンブリ6と、接続リング46と第4歯車40とから形成されたアセンブリは端部ナット52によって適所に保持されており、端部ナット52は、シャフト25のネジ端部に螺合されている。長さ3.9インチの中央管48は、内径0.688インチで、外径1.5インチである。厚さ1/8インチの2本の厚い支持板49は、その中央に0.75インチの孔を備えている直径1.5インチの中央部を有し、その直径1.5インチの中央部から一体に半径方向に8個の等間隔に開けられて腕(あるいはスポーク)が出ており、各々は、幅1/4インチで、12インチの直径にまで延びている。2本の支持板49は、中央管48の各端部に中心を持ってきて、完全に角度が合致するよう芯合わせされて、そこに溶接されている。一端には8個の等間隔に開けられた直径1/8インチの精密孔が直径1と1/4インチ(1 1/4インチ)の中央部に開けられていて、接続リング46に溶接されている8個の直径1/8インチの精密に位置決めされたピンを受ける。8個の翼50の各々は、直径2.5インチで、長さ8インチ、厚さ3/32インチの研磨されたアルミニウム半円筒形片である。そして、図7に示されているように、2本の一直線状に並んだスポークの下側の4箇所に溶接されている。この大きさのスポークだとほぼ安全に必要な力を供給し、空気の流れの性質には殆ど影響しない。
図8a1から図8fまではヘッド・ギア・アセンブリ3の色々な特徴を示す。図8a1と図8a2とは2つキャニスタ保持具19とマウスピース21とを加える前の基本的な透明プラスチックのヘルメット16の側面図と正面図である。図8bは頭の頂部用の形状記憶発泡プラスチック挿入体17の側部横断面図。図8cは、形状記憶発泡プラスチック製首のシール18の側部横断面図である。図8dは、フィルター・キャニスタ20の横断面図である。図8e1と図8e2とはキャニスタ保持具19の側部及び正面の横断面図である。図8fはマウスピース21の側部横断面図である。
図8a1および図8a2は直径12インチ、厚さ1/8インチの透明なポリカーボネイト(高温度ポリスルフォン)ヘルメット16の側面図および正面図である。正面図には、マウスピース21用の直径1/2インチの孔53が示されている。側面図には、2つのキャニスタ保持具19用の直径1/2インチの2つの孔54が示されている。これら3つの全ての孔の内縁は、丸くされていて発泡挿入体17を挿入する際引き裂いたり、切ったりしない。
図8bに、頭の頂部への形状記憶発泡プラスチック挿入体17の横断側面図が示されている。その外径12と3/4インチ(12 3/4インチ)、内径5インチはヘルメット16の内側に1インチの間隔を開けてフィットし且つ非常に支持性の高いものであり、頭のサイズが5と1/4インチ(5 1/4インチ)以上の人には不快なものではない。その挿入体17は、Tempur-Pedic(登録商標)として周知のTempur(登録商標)材料である開放細胞形状記憶発泡プラスチックから成形されるか、または少しコストが高いConformと称されるものから成形される。使用に際しては、発泡挿入体17はヘルメットを被る前に装着され、その頂部でなく、その内径でヘルメットを支持する。
形状記憶発泡プラスチック首シール体18の側部横断面図が図8cに示されている。それは、発泡挿入体17と同じ形状記憶発泡プラスチック材料から成形される。首シール体18としては、成形表面によって生じる皮は適所に残されシール用空気遮蔽55を底面を除く全ての面に形成する。これにより、首シール体18は、首およびヘルメット16の内面での空気洩れをシールすると共に快適な開放細胞材料としての作用もする。また、音も比較的自由に通過でき、携帯電話を使えるし、話すこともできる。1/4インチのリップが、成形片の1部であり、首シール体18がヘルメットのあまり内部の方まで押し上げられないようにしている。頂部の成形で形成された同心の皺により、皮は折り曲げられるが、伸びることがないので、首のシール体18は、首とヘルメット16との間の空間に合致する。使用に際し、首のシール体18(前と頂部に印がつけられている)を最初に着け、次いで挿入体17そして最後に、既に4つのフィルター・キャニスタ20を備えたヘルメット16を着ける。
フィルター・キャニスタ20とその内容物は、米国特許第5,186,165号に教示されているように、Brookdale International Systems, Inc. 社製のEvac-U8 Emergency Escape Smoke Hoodに使用されているものに類似しているが、鼻クリップ、入口弁および出口弁を備えた口内マウスピース、可撓性フード及び暗闇でも見える光ルミナス・ディスクは、上記のEvac-U8製品から使用したものではない。Evac-U8製品では、1つのキャニスタしか使用されておらず、これは毎分約40リッターの空気流率−1人が歩く早さでの呼吸率にほぼ等しい−での10分以上の保護に足る数層のフィルター材料を有する。本発明では、ヘルメット16のキャニスタ保持具19はそのようなフィルター・キャニスタ20を4個保持しており、40分以上の保護用のフィルター材料の4倍であり、あがき率が低ければもっと長くなる。フィルター・キャニスタ20は、直径2と1/4インチ(2 1/4インチ)、長さ2と3/4インチ(2 3/4インチ)である。フィルター材料はプラスチック・ハウジング(ABS、ポリカーボネイトあるいはポリスルフォン)内に含まれており、2枚の板56を有する。板56は底部の空気入り口用と、キャニスタ保持具19とヘルメット16の方へ行く頂部の空気出口用との小さな開口部を備えている。保管中フィルター材料を保護するため、板56の開口部は、上下板56に接着剤で固定されている2枚の金属性フォイル57で塞がれている。各フォイルは引っ張りタブ58を有しているので、フィルター・キャニスタ20をキャニスタ保持具10に挿入する直前に簡単に外せる。フィルター・キャニスタ20の頂部には小さなリップがついていて、このリップはキャニスタ保持具19の底部にはまりキャニスタ保持具を整列させて、適所に保持する。
図8dは、上下板56の間の3層の材料を示すフィルター・キャニスタ20の横断面図である。下板の上方、上板の下方でその間の3つの材料各々を、静電負荷したファイバー・フィルター59が分離している。このファイバー・フィルター59は煙の微粒子のような粒子を吸収することが出来る。最下位のファイバー・フィルター59の上方には、天然材料、人工材料あるいは合成材料が、燃えている典型的な火事の濃い煙に見られる極性を持った有機ガスを取り除くための活性炭顆粒60(例えば、Calgon type ASC Grade III、12×30メッシュ)の層である。次の上のファイバー・フィルター59の上方には、空気から水分を、水分が最終材料層にまで通過する前に取除く乾燥剤層61がある。乾燥剤61は、ゼオライトタイプのもので、Z 3−01/3A、8×12メッシュである。最終層の材料62は、一酸化炭素を二酸化炭素に換えるためのもので、カルライトタイプ200、即ち酸化マンガン銅ホップカライイト触媒である。各フィルター・キャニスタの色々の材料のおおよその量は、あがいていると40分以上で、殆どあがいていなければ1時間までの目標を4つのフィルター・キャニスタが達成するには次のようである。
活性炭素顆粒60を10g、ゼオライト乾燥剤61を55g、カルライト触媒62を80g。これらの材料は、端部の保護フォイル・シール57が適所に有る限り、無限の寿命である。使用する際には、端部のフォイル・シール57を、フィルター・キャニスタ20をキャニスタ保持具19に据え付ける直前に取除く。
2つのキャニスタ保持具19は、図6に示されているように、ヘルメット16の各側に永久に固定されている。各キャニスタ保持具19の1/2インチの孔とへルメット16の1/2インチの孔とは一直線上にある。図8e1と図8e2とは、外側ハウジング63と、バルブ・シール板64とからなる左側のキャニスタ保持具19の側面図及び正面図を示す。ハウジング片63は前後一体となったバネ部分を有し、この部分は2つのフィルター・キャニスタ20の上部リップを案内し固定し、バルブ・シール板・アセンブリ64に位置する2つのOリング・シールに対し位置決めする。バルブ・シール板・アセンブリ64の上方には、2つの平らなバルブ・フラップ66があり、各々、1インチ×1インチの平なランドを横切ってバルブ・シール板・アセンブリ64の1/2インチの孔の上に載っている。2つのバルブ・フラップ66は、3 milのKapton(ポリイミド)フィルムから形成され、長さ3インチで、幅1インチであり、1インチ×1インチ、高さ1/8インチのプラスチック・ブロック67によって中央の適所に保持されている。ブロック67は4つの0−80ネジでバルブ・シール板・アセンブリ64に固定されている。吸い込む毎にバルブ・フラップ66が上がり、フィルター・キャニスタ20を通ってヘルメット16に空気を通過させる。吐き出すとバルブ・フラップは閉じたままになり、吐き出した空気はマウスピース21を通って出てゆく。
マウスピース21は、図6に示されているように、ヘルメット16の前部に永久的に固定されている。図8fは、マウスピース21の横断側面図を示し、マウスピース21は、外側ハウジング68とバルブ板アセンブリ69とからなる。バルブ板アセンブリ69の後側の1/2インチ孔は、ヘルメット16の前部の1/2インチ孔と整列する。平らな1インチ×1インチのランドが、バルブ板アセンブリ69の前部の1/2インチ孔を囲んでおり、長さ1と1/4インチ(1 1/4インチ)、幅1インチの3 mil Kaptonフィルム製の1枚の細片で形成されているバルブ・フラップ70で覆われている。バルブ・フラップ70は、上方の1端に、1インチ×1/4インチで高さ1/8インチの小さなプラスチック・ブロック71で固定されている。ブロック71はバルブ板アセンブリ69に2つの0−80ネジで固定されている。外側ハウジング68は、小さな孔の2つの円形列を含み吐き出した空気を外に出している。1方の列は、前方の1と1/2インチ(1 1/2インチ)直径の所に位置し、他方は、その周囲に有る。吐き出す毎にバルブ・フラップ70は外側に上がり、費やされた空気と水分とを外側に出している。吸うとバルブ・フラップ70はその位置に残り吸った空気をフィルター・キャニスタ20を通って強制的に入れる。
ヘッドギア・アセンブリ3は、以下の順で装着しなくてはならない。先ず、形状記憶発泡プラスチック首シール体18を、上の皺になった光っている皮を上にそして下方部を前に(上と前とが記されている)して着ける。首の周りに心地よくフィットし不快ではない。そして形状記憶発泡プラスチック挿入体17を、頭にその前部を丁度頭の上方に載るよう、然し眼を覆わないよう心地よくつける。ついで、保護フォイル・シール57を、タブ58を引っ張って4つのフィルター・キャニスタ20から上下に取除く。そして、フィルター・キャニスタを、各キャニスタ保持具19に2つづつ入れてヘルメットに挿入する。そしてヘルメット16をゆっくりと頭の上から引き下げる。でも完全に下までではない。形状記憶発泡プラスチック挿入体17はある高さにヘルメットを支持するが、挿入体を入れ直さなければ簡単に上げることができないからである。ヘルメット16を十分下に下げると、首シール体18をヘルメットの下方リップの所まで押し上げる(ヘルメット16が高いと感じると、更に下げる)。ヘッドギア・アセンブリ3は、空気の質が疑わしい場合は、背負い袋アセンブリの前に着けるべきである。
救命ハーネス2は、背負い袋アセンブリ1の前に着けなければならない。背負い袋アセンブリ1は普通の背負い袋より大きくて重いがその包みを机の上に垂直に立てると簡単に装着される。その位置から装着ロープ13を体に巻きつけ、バネクリップ72を備えた救命支持ループ14に固定し、緊張装置15を用いて締め付ける。図9aに示すように、2つの肩紐73を肩紐ベルト74と一緒にすると装着は完了する。肩紐73は、背負い袋アセンブリ1の背板22に固定されており、形状記憶フォームを備えた底部スリーブと肩の装着ロープを案内するための上方スリーブを含む。夜用に、下向きの2つのペンライトを肩紐に挟むことが出来、降下用に光を提供する(またこれは救命者が降りてくる人を見るためのバックライトでもある。) 図9bに示されているように、装着ロープ13はどれもが1/2インチアルミニウム背板22に固定されていない。その代わりに、緊張装置15が締め付けられるにつれて背板22に機械加工された孔内を移動する。これらの孔の縁は丸く且つ滑らかにされていて、直径3/16インチの装着ロープが千切れないようにしている。これらのナイロン(ポリエチレン)ロープはかなり伸びることができ、重量が変化してもロープがピンと張るようにしている。図9cは、緊張装置15のクローズアップである。これは、小さなロープを緊張するため用いられるLine-Lokと呼ばれている標準品を変形したものである。この変形品は、不用意に放れるのを防止するため後端に小さな金属製ロープ・ガイド75を追加したもので、通常は後端から出ている2つの隣接するロープを分離させることにより為されている。図9dは、Line-lok緊張装置15がどのように装備されるかを示している。そして図9eは、それが使用者によってどのようにして緊張されるかを示している。1本の小さなナイロンLine-lok装置が200ポンドの人を支持でき、その8本がここで使用されている。
(大勢の避難のための固定体)
1人や2人のためなら、特別の固定体は必要ではない。部屋内にある開放扉の蝶番の周りの空間、あるいは机やその他の大きな物体が、カラビナ9をとめつける鋼製のケーブルを巻きつける固定体の役割をする。然し、100人ぐらいの人が1つの窓から出て行かなければならない大勢の人の避難の際には、本当に特別な固定体が出口窓に沿って必要である。120人では、そのギア・アセンブリを入れて平均330ポンドになるので、固定体は、120個のカラビナ9でなくて20t支えることが出来なくてはならない。(1人につきおおよそ平均200ポンドの場合では、12トンで十分である。)
水平ガーダと垂直柱とから構成されている鋼製I型ビーム骨組が大抵の高層オフィス・ビルの外側の枠を形成している。(1つの例外は、ワールド・トレード・センター・タワーズであった。)よって、鋼製I型ビーム・ガーダが全ての出口窓の上方にある。1本の型ビームで簡単に20tを支えることができる。幅8インチから24インチまでのビーム・フランジ・サイズに調節できる20tの作動負荷を保持する標準のガーダ・クランプが手に入る。ガーダ・クランプ76が図10a1および図10a2に示されており、掛け金77が底部に組み込まれている。これらのガーダ・クランプ76は各出口窓の隣の天井の上方のI型ビームの底部フランジに取り付けられるべきものである。(上部フランジは上方の階を支持するのを助けるのに使用される。) ガーダ・クランプ76の掛け金77に、もう1つの掛け金78が取り付けられており、この掛け金78のクレヴィス・ピン79がチエーン80の上部を支持している。1つのチェーンは、30トンの保証負荷に定格されている。チェーン80は天井タイルの溝穴を通って下がっており、チェーン80が窓の方へ動けるようにしている。チェーンは出口窓の横の外壁に沿って下がっている。連続するガラス外面を有するビルでは、外側壁ではなく外側柱が有る。その場合、選択された出口窓は、外側柱の隣に位置するものである。鋼製ガーダが無いコンクリート枠組みの高層ビルでは、通常チェーンに固定されている(以下に記載する)固定箱は鋼製スリーブに固定されており、このスリーブは外側柱に嵌められている。
図10b1と図10b2とは、チェーン80の底部に取り付けられている固定箱81を示す。各人は、窓から出る前にそのカラビナ9を固定箱81に取り付ける。120人分のカラビナを収容し、20tを支持することが出来る。固定箱81は、高さ21インチで、幅12インチの構造で、後部と両側に厚さ1インチの鋼板を有する。前部には、両側に架設された直径1インチの5本の鋼ロッドが有る。最下位のロッドは、壁から4インチで、底部から3インチである。その次の上のロッドは壁から6インチで、底部から6インチである。その上のものは、壁から8インチで、底部から9インチ。その次は、壁から10インチで、底部から12インチである。最後は壁から12インチで、底部から15インチである。頂部で、チェーン80は固定箱81に、直径1インチで中央の長さが1インチのクレヴィス・ピン82で連結されている。ず10cは、出口窓の横に据え付けられた全装置を示す。固定箱81はロッドが外側を向くようになされている。カラビナ9は、底部のロッドから始まって1度に1個づつ引っ掛ける。最初の人がカラビナ9をひっかけて、窓側に押し付け、外にでる。他の者も約25個のカラビナが最初のロッドを一杯にするまで同様にして続く。ついで、第2番目のロッドが一杯になり、次いで3番目が、次いで4番目が、必要なら最後に5番目がしようされる。固定箱81は、出口窓の横で、外壁に下がっているのが示されている。出口窓が外側柱の壁の横に位置すれば、固定箱81は外側柱の壁に下がっていても十分の同等の作用をなす。ガーダ・クランプ76、ぶら下がりチェーン80および固定箱81はそれらが必要となる前に適所にあり準備態勢にあらなければならないのは明白である。美的目的で、チェーンや固定箱は必要な際は簡単に使えるようにパネルやカーテンの襞に隠しておいても良い。
補助として、火災の場合は避難工程を補助するため標準の金属製机を出口窓に押し当てる。図11aには、120番目の人が、窓から出る前に固定箱81にそのカラビナ9を引っ掛けているのが見られる。彼は、116人の他の人を窓から脱出するのを助ける4人の訓練を受けたボランティアの被雇用者の1人である。避難が始まって約半時間後、全ての人(彼の3人の仲間)が脱出し、彼が最後の1人である。既に脱出した人の全てのカラビナ9とケーブル5を見てください。固定箱81を窓の上方でなくそれに沿って置くことにより、窓の開口部の単に1つのコーナーに鳥の巣のように寄せられ、どれだけ多くの人が脱出を必要としても開口部を開いた状態に維持する。図11bでは、120番目の人が、机の上に屈みこみ、ゆっくりと窓の方へバックしている。彼の弛み取りバネ7がどのようにして彼のケーブル5をピンと張った状態にしているかを見てください。図11cでは、彼は完全に背中を後ろにして窓から出て、机に掴まっていて、彼自身のゆっくりとした降下をしようとしており、まもなく何百人、おそらくは(他のフロアからもくるので)何千人もの安全に地上に降りた人に加わる。
(代替実施例)
ここに提供された本発明の代替実施例はエネルギーを放散させるための別の機構を記載する。各々は先に詳細にそして段落[0043]および[0071]から段落[0073]に要約されている広い発明の原理に固執するものである。各代替エネルギー放散機構の実施例はケーブル・スプール4より早く放散機構を回転させる。
第1代替例は、エネルギーを放散するため永久磁石電気発電機と積みかさなった抵抗器とを利用している。発電機は単に好ましい実施例でのファン6と換わっている。この代替例では、エネルギーの放散率あるいはパワーは回転速度の2乗に比例し、好ましい実施例の場合のように回転速度の3乗には比例するものではない。(その理由は、電圧は速度に比例し、パワーは、電圧の2乗に比例するので [P=E2/R]、パワーは、速度の2乗に比例する。)
その結果、所定のパワー抵抗値に対し(上記の式でR)、好ましい実施例の場合より広い、全重量範囲をカバーする降下速度範囲がある。抵抗値は変えることができるので、降下速度の範囲は、全重量範囲をより小さな重量範囲に分け、各々に異なる抵抗値を割り当てる(スイッチにより選択可能である)ことでかなり小さくできる。これを最も良く達成するためには、8つの重量範囲(各々にそれ自身に対応する抵抗値を備えた)が必要である。背負い袋ケーシングは全てアルミニウムの殻となる(アルミニウムのスーツケースの半分のようなもの)。ワイヤを巻いたパワー抵抗器が、適当なヒート・シンク(吸熱器)材と共にその殻の内側に取り付けられており、熱伝達工程を増加する。最も高い抵抗値は最も低いパワー放散と最も低い重量範囲に対応する。背負い袋の重さが40ポンドだとすると、(適切な発電機は5ポンド以下であり)、以下の表は8個の全重量範囲とそれに対応する人の重量範囲を示唆する。範囲の幅は重量に比例して上がっている。
Figure 2007524428

好ましい実施例のファンに換わる発電機が、1,250RPMで48ボルトの電圧を出し、その他の全ての設計パラメータが前記したのと同じであれば、発電機の出力インピーダンスが非常に低いと仮定すると、8個の重量範囲に対するパワー抵抗器の以下の値は全ての降下速度を、スプールの直径が6インチである最初では、毎秒1.5ftと1.8ftとの間におき、スプールの直径が3.25インチである最後ちかくでは毎秒1ft未満にする。範囲1] 10.00オーム;範囲2] 8.42オーム;範囲3] 6.96オーム;範囲4] 5.80オーム;範囲5] 4.82オーム;範囲6] 4.02 オーム;範囲 7] 3.35オーム;範囲8] 2.79 オーム。
好ましい実施例のファンの場合のように、安定状態のパワーは1,200ワット以下に維持され、安定状態の発電機の速度は、1,500RPM以下に維持される。
勿論、1つの潜在的問題は、降りる前に適切なパワー抵抗を与える為、各人が正確に(誠実に)背負い袋上にある8つの位置のロータリ・スイッチを選ばなくてはならないということである。それだけで好ましい実施例を選ぶ十分な理由である。然しもう1つの理由は、ハンダ付けが不良だったり、ワイヤが外れたり、抵抗器が燃えたり、発電機の巻きがショートしたりひらいたりして絶対的安全性が無いということである。またより複雑で費用も高くつく。
好ましい実施例の第2の代替例では、エネルギー放散機構として調節自在な渦流ブレーキを用いる。発電機と抵抗器と同様に、ブレーキ力は速度に比例し、よって、ブレーキ・パワーは速度の2乗に比例するので、異なる重量範囲で調節できることが必要である。米国特許第5,711,404号はそのようなブレーキについて教示している。その回転子は金属製コンダクタで作製されている。そのスタータは永久磁石を備えた板である。これら2つの間隙は使用者が降下の前に機械的セッティングをすることにより調節される。その装置が全く機械的であることは、上記発電機と抵抗器との箇所で述べた潜在的電気的確実性の問題を無くす。然し、各使用者は誠実な重量選択とそれに対応する正確な機械的セッティングをする必要がある。
エネルギー放散機構に簡単な摩擦ブレーキを用いることは、ブレーキ力が速度とは無関係であり、よってブレーキ・パワーのみが速度に比例することになるので、許容できる代替例でない。段落[0043]で述べた安定した降下速度の条件を満足しないだろう。そして静的摩擦は動的摩擦より大きいので、そのような装置は降下の途中で簡単に停止し、降りている人を立ち往生させる。段落[0043]の(自動ガバナ・ブレーキ)を含む条件を満足する幾つかの代替エネルギー放散機構が、段落[0071]で要約されているその他の発明原理も満足する限り、用いることができる。
(その他の問題)
出口窓の問題がある。2001年9月11日前には、大抵の人が上方階の窓から高層ビルを脱出することを思い浮かべたことは無いであろう。けれど、実際は、新たな避難の補助手段計画はそれを必要としている。最も高いビルでさえその幾つかの窓を変える事が容易であることを示すため、シアーズ・タワーで行われている計画を見る必要がある。そこでは、トライゼックハン・コーポレーションがビルの16,000の全ての窓を新しいDuPont(登録商標)のButacite(登録商標) ポリビニール・ブチラール中間層で作成されたエネルギー有効性の積層安全ガラスと交換する作業を始めた。夜間作業員がテナントの邪魔にならないよう夜6時から朝6時まで働いている。その計画が完了するのは、2007年の後半の予定である。そのような努力がビルの冷房費および外側の騒音を減らし、カーペットを保護し、家具が褪せないようにすると分かれば、確実にビルの管理者はテナントの命を守り、その不安を減らすために幾つかの窓を変えるても良いと思う。そしてテナントの不安を減らせばその費用は、ビルの占有率が上がることにより妥当とも思える。
背負い袋アセンブリ1の重量が問題であるが、降りてみればそうではない。というのは、その際は、使用者は背負い袋から吊るされているのであって、それを支持しているのではない。40ポンドといえば、重たいと思えるが、多くのハイカーがリュックで運ぶのより重たくなく、数人の子供が学校へ運ぶのよりもそれ程重くない。また、その重量にするには、それが可能である機械部分に穴をあけることである。加えて、スプール、歯車、背板をフェノール、マグネシウム、あるいはその他の軽量材料と換えれば重量の多くを減らせる。あるいは(ベルトが安全を維持できるに足るほど余分に有る限り)歯車に換えてベルト駆動することである。40ポンドの多くの部分は(110階のシアーズ・タワー用)の長さ1,550ftの鋼製ケーブルである。その重さは26ポンド(100ftで1.7ポンド)である。横断しなければならない下方の屋根を考慮して、それを用いる特定の高さ(段落[0121]参照)用に丁度十分なケーブルをケーブル・スプールに据え付ければ、多くの場合かなり重量節減が出来ることは明らかである。
確かに、この装置は、大きな職場に限られない。高層アパートやホテルはまた、この救命装置を使用するため置くことの出来る地域である。これらの場合では、数人がアパートや部屋から脱出するので、固定体は、上記のものほど頑丈でなくて良い。確かに、多くの大きくて頑丈な物体が部屋にあるので、特別な固定体は据え付ける必要は無い。
子供はこの装置をつけるときは助ける必要があり、窓の外に下ろしてやらねばならない。非常に小さな子供や乳児は上記の実施例を使うことはできない。然し、本発明の全ての特徴を有するように小さな弾丸型のくるみをデザインすることができる。このくるみをシールする上カバーにはエアー・フィルター・システムをも含む。このくるみにいれて乳児や小さな子供は、おそらくは熱から守る断熱毛布に包んで降りる。
周辺の補助具が上で述べた実施例の使用性を向上させる。例えば、ビルの外側をゆっくりと通過しながら、そこからそらすための重量級の手袋、固定箱に固定されていて、窓の外側に伸びて窓から出るのを容易にするためのガイド・ロープ、そしてTotes(登録商標)のような閉じている時は小さくて、簡単に開き、簡単に閉じ、金属処理した箔で、熱を反射する傘型遮蔽体。これは、燃えているフロアを通る時必要なら利用されるようハーネス・ベルト側で伸縮自在なコードに取り付けられている。熱反射遮蔽体に代わるものは、この装置を着ける前に今着ている被覆の上に着れるNomex(登録商標)のような断熱性の耐火材料で作製された、つなぎ服である。風上では熱からの保護は必要ではないが、風上以外では必要である。というのは、好ましい実施例の降下速度は、空気温度が大きく上昇すると[式(1)、(2)および図5参照]増加するが、その増加速度は小さすぎて、外側の舐めるような炎を通って人を安全に運べない。然し、降下速度を自動的にそして劇的に増加して灼熱地帯を通させる1つの実用的な手段が段落[0118]に記載されている。
最初の自由落下は潜在的な危険をもたらす。でも図11にしめされているように固定箱81(固定箱81に代わる何であれ)が十分高く、そして出口窓に隣接して位置していて、(弛み取りバネ7により)降下前にケーブル5がピンと張っていればそのような危険はない。そのような場合は、ケーブルが解かれて、窓の出っ張り上の最終支持位置に到る前にファンを駆動するので、最初の自由落下は起こらない。然し固定体がずっと部屋の内側にある、あるいはバルコニから出るなど固定体がレール上にない場合は、ケーブルがピンと張っていても、ピンと張ったケーブルが窓の出っ張りあるいはレール上にきて解かれ始めてファンを駆動するまで、短時間の自由落下がある。1ftの自由落下は、降下速度を毎秒8ftに膨れ上がらせ、2ftは毎秒11ft以上に、3ftは毎秒ほぼ14ftに、4ftは約毎秒16ftにさせる。自由落下の最後に、ファン6は自動的により早い速度に加速されて、その人の全重量に適した降下速度に素早く減速する。不幸なことに、この工程よると、高いトランジェント(過渡的力)がケーブルに溜まりその1,000ポンドの最小破壊強度を越してしまう。固定体の位置が出口点の上方かそれに隣接していることが確信できない時は、その潜在的解決策は、(カラビナ9の真下の)ケーブルと一直線上になる負荷制限エネルギー吸収器を据え付けることである。幾つかの簡単で、高くなく効果的なエネルギー吸収装置が市場で得られ、登山家達が短時間の自由落下の運動エネルギーを安全に放散するのに通常用いている。そのような装置の1つは、イエイツの”Zipper Screamer”という小さな負荷制限紐である。その6インチの引き離すスリーブを備えていても重さは3オンスしかない。内側には2列のウェブがあり、折り重ねられていて、3列(合計6列の)並行な特別の引き離し用ステッチが縫われていて、ウェブにかかる力が或る値になると、ステッチが引き離され始め、ウェブの長さを伸ばして、工程でのエネルギーを吸収する。イエイツのZipper Screamerについては、作用力は600ポンドで、最大伸長は2ftで、ウェブが完全に伸びた際の負荷強度は6,000ポンドである。
以下の数字をあげての例はそれがどのように作用するかをより良く示している。
例えば、(40ポンドの背負い袋を背負った)260ポンド、合わせた重量が300ポンドの人がホテルの窓から脱出しようとしている。彼の背負い袋には、ケーブル5の端部とカラビナ9との間に据え付けられた小さなZipper Screamer負荷制限紐を備えている。部屋に張られた指示に従って、カラビナ9を部屋の中の適切な固定体に取り付け、窓のほうに歩いていき窓を開けて、机を開いた窓の方へ滑り寄せ、机に上って、背中を後ろに向けて窓からでる。その間中、ケーブルはピンと張ったままである。けれど、ケーブル5が窓の出っ張りによって支持されるまで、2ft自由落下し、その降下速度は毎秒11.35ftに達する。自由落下の最後に、(6インチの最初のスプール直径を有する)ケーブル・スプールが回転し始める。ファン6の回転速度が1,797RPMに到達するだけで、ケーブルの力は600ポンドに達し、Zipper Sceamerのステッチは引き裂かれ始め、ケーブルの力を約0.28秒間約600ポンドに保持し、その間人は、毎秒2.35ftに減速される。その0.28秒の間に、1.92ft降下する(Zipper Screamerからは1.26ftの伸長、ケーブル・スプールからは0.66ftの伸長)。0.28秒の最後では、Zipper Screamerは伸長せず、ファン6は(それ自体でだけで)、その力を600ポンドから300ポンドに落とし、降下速度は、毎秒2.35ftから(全重量300ポンドの人には安定した降下速度である)1.66ftに落とす。この例は、全重量300ポンド(40ポンドの背負い袋を背負った260ポンドの人)が2ft自由落下する際、小さなZipper Screamerがケーブルの力を600ポンドを超えないことに成功していることをしめす。より長い自由落下あるいはもっと重い人用には、2つ以上のZipper Screamer を直列に集める。
直列に集められた複数のZipper Screamersは、ケーブルの力を、最短で最初の自由落下の後1,000ポンド以下に保持できるが、けれど、もっと良い解決策がある。それは、自由落下の回数や長さに関係なく、複数の装置を連結する(連結ミスが在り得る)必要のないものである。それは、ケーブル・スプールと第1歯車との間に据え付けられた組み込み式のバネ・クラッチ・トルク・リミタである。前に、図7で示すように、スプールと第1歯車は、12個のボルト31で、結合されていた。この提案されているトルク・リミタの基本概念は、Ringspann RT シリーズのベルビル・スプリング・トルク・リミタとRuflex(登録商標)の摩擦トリク・リミタによって用いられるものと同じであるが、ベルビル・スプリングが2つのダイヤフラム・スプリングに換えられている。これら2つの同一のバネは、その新しい内部ウェブ上で変形第1歯車の各側を前もって設定された大きな軸方向の力で把持し、通常の操作で、トルクがスリップすることなくスプールから伝達される、組み込み式の摩擦ライニングを有している。然し、トルクが、(軸方向の力、ライニングの幾何学、それらの摩擦係数によって決定された)値を超えた場合、スリップが生じトルクを前もって設定された値に制限する。尚エネルギーは (スリップ・トルクによって決定された固定速度で駆動されている)ファンと、トルク・リミタのスリップ摩擦により放散されている。降下速度が減速するにつれて、スリップ速度も減少し、最終的には0に達し、そこでは、把持作用が自動的に戻る。スリップ・トルクは、ケーブルの力が最も重たい人を減速するのに足る程高く、ケーブルを保護出来るほど低くなるように設定されている。
本発明の基本形態について前でなしたように、この応用にトルク・リミタを用いる実用性を演じてみせるために詳細な設計がなされている。図12は、変形ケーブル・スプール4a、変形シャフト23a(約1/10インチ長くなっている)、変形第1歯車30a(支持ウェブを備える)、内向きのテーパー・ローラ・ベアリングのローラ・コーン28とそれと係合するカップ29、背板22、8個の取り付けようボルト26(2個図示)と変形ケーブル・スプール4aの内向き端に位置する、トルク・リミタの色々の部品とからなる新たなアセンブリの部分断面図を示す。左から右に示されているのは、摩擦ライニング84を備えた外向きのダイヤフラム・バネ83、スペーサ・リング85とテフロン(登録商標)Oリング87を備えた第1歯車86の支持ウェブ、摩擦ライニング89を備えた内向きのダイヤフラム・バネ88、キー・ロッド90、ネジ・リング91とロック・ピン(図示略)である。
2つのダイヤフラム・バネ83と88は同一であって、同一の摩擦ライニング84と89を収容している。各バネは、内側ハブと、ダイヤフラムと、摩擦ライニングを保持する外側ハブを有する。内側ハブの穴は、4.002インチで、変形ケーブル・スプール伸長部の4.000インチ直径に密にスリップ・フィットする。内側ハブの外径は、4.400インチ。ダイヤフラムは、直径4.400インチから6.000インチに伸びる。外側ハブは、直径6.000インチから7.000インチに伸びる。ダイヤフラムは、厚さ100 mil(00.100インチ)で、ハブの軸方向の幅0.380インチ内の中心に位置する。1つの小さな直径1/16インチの孔を、ダイヤフラムの最も応力の低い直径5.20インチの箇所に開けて、トルク・リミタの作動中にでき得る空気圧を削除する。各外側ハブの1面には、直径6.125インチから6.875インチに亘る深さ90milの溝が形成されている。これに、厚さ0.125インチの摩擦ライニングが入れられて接着剤で固定され、よって、外側ハブの面から35mil (0.035インチ)突出する。深さ90 mil、厚さ125 milの溝に窮屈に入らないように、厚めの摩擦ライニングを用いて、機械加工し、接着剤で固定した後正確に35 mil 突出するようにする。
変形第1歯車30aは250 milの内部ウェブを有していて、これは幅3/4インチの歯部分に軸方向に中心がくるよう配置されている。ウェブの目的は、摩擦ライニングが作動し、第1歯車を、摩擦ライニングがスリップする場合それを中心に保持するよう、半径方向に支持する領域を設けるためである。それを達成するため、厚さ250 milのウェブの穴はテフロン(登録商標)Oリング87(パーカー・サイズ#246で、内径4.484インチ、外径4.762インチ、横断面の直径0.139)用の溝を含む。Oリングは圧力をシールするためのものではないので、軸方向に間隙を備えた典型的なOリングではない。その代わり、上記溝がOリングを軸方向に圧縮し、ウェブとOリングとがアセンブリとしてスペーサ・リング85に据え付けられる場合通常以上半径方向に圧縮する。ギア・ウェブとスペーサとは両方共厚さ250 milだから、ギア・Oリング・スペーサのアセンブリは共に平面に押さえ付けられる。(スペーサは、各端部に面取りがしてあって、そのアセンブリを容易にする。)ダイヤフラム・バネのように、スペーサの穴は変形ケーブル・スプール延長部に密にスリップ・フィットする。これら3つの全ての穴は、変形ケーブル・スプール延長部の外面と同様、幅0.096、深さ0.048インチの軸方向の溝を有していて、キー・ロッド90を収容する。このキー・ロッドは、直径0.04インチ×長さ1.000インチで、端部を丸くした316ステンレス鋼ロッドである。このキー・ロッドは、ケーブル・スプールに対してのダイヤフラム・バネあるいはスペーサの回転を阻止する。スリップしている間、Oリングはスペーサの外面上を低摩擦で摺動しなくてはならないので、それを容易にするため、スペーサの外面は研磨し、厚さ5ミクロンに無電解メッキして平滑さと硬度とを向上させている。テフロン(登録商標)の良く知られた特性は、時間が経つと反り、スペーサでの圧縮力を減少させるが、スリップ中は同中心を維持する能力を増加する。ケーブル・スプールの延長部の長さ1.375インチの最後の0.375インチは、ネジ・リング91の穴と同様、外径および内径共に4インチにそって、1インチにつき16個のネジが切られた、一体化せられた左ネジである。左ネジは、トルク・リミタがスリップしている間ネジ・リングが緩もうとするのを防ぐ。
トルク・リミタの部品のケーブル・スプール延長部への組み立ては以下の通りである。
ダイヤフラム・バネの1つ(その摩擦ライニングが接着固定されて、35 mil突出している)は非ラインニング側をスプールに向けて摺動し、その軸方向の溝が変形ケーブル・スプール延長部の軸方向の溝と係合するよう回転される。ついでキー・ロッドが挿入され、ギア・Oリング・スペーサのアセンブリをキー・ロッドと一直線上に並べ、摺動させる。(35 milの間隙が第1ダイヤフラム・バネの内側ハブとスペーサとの間に存在する。) これに続いて、(摩擦ライニングが接着固定され、35 mil突出する)第2のダイヤフラム・バネがキー・ロッドと一直線上に並べられ、ライニング側をスプールに向けて摺動させる。(35 milの間隙が第2ダイヤフラム・バネの内側ハブとスペーサとの間に存在する。)次いで、ネジ・リングが、直径3/8インチのスパナ・レンチ孔911を用いてネジ込まれ、締め付けられる。このネジ・リングが第2ダイヤフラム・バネの内側ハブを内方に押すにつれて、2つの35 mil間隙は共に大きさが減少し、それに伴い、ダイヤフラム・バネも同様に変形する。内側ハブに間隙がなくなる最後に、各ダイヤフラム・バネは35 mil変形せられる。それらの外側ハブは歯車のウェブと面一にあり、摩擦ライニングを介してウェブに1,150ポンドの圧縮力を与える。その点では、アルミニウム・ダイヤフラムの最大応力は、18,781 psi (ダイヤフラム・バネを作製するのに使用される7075 T6のアルミニウムの出来高強さ73,000 psiの十分範囲内であるから、かなり安全である)。ネジ・リングをそれ以上締め付けてもダイヤフラムの変形、圧縮力あるいは応力はそれ以上増加しない。ただネジを緩めると力を減少できる。よってスパナ・レンチで締め付けた後、そして名目上の2,000インチ・ポンドのトルク・スリップ値(段落[0113]参照)を確認する為の工程内検査の後、ネジのどこかに、直径1/16インチの孔を軸方向の長さで0.20インチ、ドリルで開け、ネジが緩むのを絶対阻止するためロック・ピンを押し込む。このロック・ピンとして、市場で得られる長さ1/16×3/16の圧延鋼製バネ・ピンが用いられる。
この設計の為の特別の摩擦ライニング材は、Raybestos R−248で、アスベストが無く、金属も無く、無機充填材を備えた樹脂接着剤である。その高い温度抵抗と、広い範囲の接触圧力(30N/cm2から120N/cm2)に亘っての安定した摩擦係数0.28および長いスリップ時間(9分まで)により、ブレーキ・クラッチ組み合わせに良く適している。R-248に勧められる表面圧力は(15〜250)N/cm2この場合の接触圧は150 psi (1,150ポンドを7.658平方インチで割ったもの)で、103.5N/cm2 (丁度範囲の真ん中)である。上記R-248材は、1.74 Million psiという非常に高い圧縮弾性モヂュールを有しているので、150psiの接触圧力は、厚さ125milの各摩擦ライニングを約0.01milしか圧縮させない。これは35milに比べると完全に無視できるものである。R-248については、スリップ速度を毎秒25m以下に保持することを勧める。6ftの最初の自由落下に対する実際のスリップ速度は毎秒6mで開始し、1秒未満で0に減少する。殆ど不可能である15ftの自由落下に対するスリップ速度は毎秒10mで開始し、数秒で0に達する。2つの摩擦面の0.28摩擦係数値をそれらの領域と位置と共に用いると、スリップ・トルクは222.7Nmあるいは1,971インチ・ポンドであることが計算される。最初の3インチのケーブル・スプール半径(直径6インチ)では、そのトルクはケーブル力が657ポンドで生じる。然し、0.28は動的摩擦係数で、より高い静的摩擦係数ではないので、真の始動トルクは、700ポンドの始動ケーブル力では、2,100インチ・ポンドにより近い。その設定点では、自由落下がなくても、最も重たい人はトルク・リミタを少し遊ばす(問題ではない)かもしれない。それは、突然無負荷バネ(この場合ケーブル)に重量がかかると、そのバネ(ケーブル)にその重量の2倍までのトランジェント(過渡力)が生じるためである。
数字を用いての例は上記トルク・リミタの能力を更に示す。
(40ポンドの背負い袋を背負った)360ポンドの人が、そのケーブルを部屋の十分内側に固定したとする。彼は窓の出っ張りに立ち、飛び降りる。その結果、6ft自由落下し、自由落下の速度は、彼のケーブル(部屋の内側に固定されている)が窓の出っ張りによって支持される前には、毎秒19.7ftに達している。即座にケーブル・スプール(最初の6インチのスプール直径で)が回る。97RPMになると、ケーブル力は、700ポンドまでに、トルクは、2,100インチ・ポンドまでになり、トルク・リミタをスリップさせる。すぐに、動的摩擦が静的摩擦に換わり、トルクは1,971インチ・ポンドに、ケーブル力は、657ポンドに減少し、ファンの速度は、1941RPMから1,880RPMにまで減少する。ケーブルの解ける速度が、降下速度に合致する毎秒19ft以上にまで上がるにつれて、全てのこれらの値は一定となる。これにより、第1歯車の速度が約94RPMに留まっている間に最初のケーブル・スプールは700RPMに加速する。トルク・リミタに生じる摩擦とファンのエネルギー放散とが合わさって降下速度を毎秒19.7ftから2.46ftまでに約0.833秒そして約9と1/4ft(9 1/4ft)で素早く減速する。その点で、スプール速度は(第1歯車の回転速度に合致する)94RPMに減速され、トルク・リミタは最早スリップしない。ついでファン6は(それ自体で)その力を657ポンドから400ポンドに落とし、降下速度は毎秒2.46ftから1.92ft(全重量400ポンドの人には安定した降下速度)に減速する。この極端な例は、正しく向こう見ずな方法と考えられる方法で用いられても(パニックに良く起こる)、組み込み式のトルク・リミタの、本発明の絶対安全性を保証するという素晴らしい能力に焦点をあてるものである。
トルク・リミタがその日を救うもう1つの状況は、既にゆっくりとした、安全な降下速度で降りている人が、窓から自由落下しているもう一人の人によって落とされる場合である。明らかに、これは避けるべき状況であるが、簡単に生じることである。トリク・リミタが無ければ、そのような状況は、第1の人のケーブルを過負荷し破損してしまい、その人だけでなくその下方のその他全ての人にとって大惨事となる。然し、トルク・リミタが所定箇所に備えてあれば、彼のケーブル力が700ポンド(あるいは、彼のケーブルがより長ければ、もう少し大きい値)になるやいなや、トルク・リミタはスリップし、ケーブルを保持し、彼とその他の工程中の人たちの速度を落とすのに役立つ。更には、必要なら、その後の自由落下のためのように何度でもこれを行うことが出来る。
けれど、下方の屋根から引き続いて自由落下する可能性は薄い。それは、ケーブルは弛み取りバネ7の作用でピンと張っているし、人が屋根の縁を背中を後ろにして降りる際はほぼ真っ直ぐになっているからである。最初の落下点から何百ftも下では、減少したスプール直径が必要なケーブルの力を2,100インチ・ポンドの設定点に達するよう増加させ、その設定点では、トルク・リミタはスリップする。628ft下では、スプール直径は5インチで、その力は700ポンドから840ポンドに増加している。そして1,000ft下では、スプール直径4.2インチで、その力は1,000ポンドにまで上がる。1,000ft以上下では、直径(1000+foot)0.094インチのバネ定数では、7×19の亜鉛メッキした鋼製ケーブルは、1ft当たり63ポンド未満に減少する。それは、5ftまで自由落下した(40ポンドの背負い袋を背負った)360ポンドの人に対しケーブルの力を1,000ポンド以下に確実に維持するのに足る低さである。然し、自由落下の問題の解決策として、そのような弱いバネをカラビナによってケーブルと直列に置くことは非実用的である。というのは、それは長すぎるし、加えて16ftまで変形しなくてはならないからであり、また可能な長さの自由落下をカバーするものでもないからである。背負い袋の中(または上)の弾性ケーブル・ガイドあるいはケーブル・スプールと第1歯車との間に位置する曲げバネもまたそうではない。これらのいずれもバネ・クラッチトルク・リミタの可能性に合致するようにはならない。
前項から、トルク・リミタの最初のスリップが700ポンドを越えないよう、最初の6インチのスプール直径を維持する重要性が分かる。降下が短いと予想されて短いケーブルをケーブル・スプールに巻かなくてはならない場合は何時でも、より大きな直径の心棒に巻くべきである。以下の大きさの心棒が以下の必要とされるより低い降下高さ(示しているビルの上方階に適している)に用いることができるが、追加の傾斜距離は含んでいない。
直径3.626インチ −1,394ft (エンパイアーステートビル、バンク・オブ・チャイナタワー)
直径4.002インチ −1,224ft (シカゴズ・エイオン・センター・アンド・ジョンハンコック・センター)
直径4.378インチ −1,038ft (トランプ・ワールド・タワー、ワン・リバティ・プレイス、GEビル)
直径4.754インチ − 835ft (ラッポンギ・タワー、ハーバアーフロント・ランドマーク、AXAセンター)
直径5.130インチ − 615ft (ユナイテッド・ネイションズ・プラザ・タワー、NTC ウェスティン・ホテル)
直径5.506インチ − 378ft (典型的な25階建てアパート)

直径3.250インチのケーブル・スプール4aに直接巻くと、シアーズ・タワー、ペトロナス・タワー、および台北101に適した1,547ft(あるいはこれ以上)となる。もっと大きな直径の心棒に対しては、現在のケーブル・スプール4aが(ケーブルの端を内側に固定したら)未だ使用できる。そしてもっと大きな直径が2つの成形された、相互に固定し合う、3.250インチの穴を有する(図示略)軽量のDelrin(登録商標)製の半円筒形を用いることによって得られる。成形された半円筒形がなければ、直径3.250のケーブル・スプールは15列の直径0.094のワイヤ・ロープ・ケーブルを含む。然し、Delrin(登録商標)挿入体があれば、3.626インチの心棒は13列のワイヤ・ロープ・ケーブルを含み、4.002インチの心棒は11列を、4.378インチの心棒は9列を、4.754インチの心棒は7列を、5.130インチの心棒は5列を、5.506インチの心棒は3列をそれぞれ含む。全て、(長さ8インチの空間内で)各列には85巻きあるが、但し、各場合最後の列には80巻きしかない。これは、弛み取りバネ7が再案内機構を使わず、丁度ほどかれたように80から55巻きまでを再度まくことができるからである。 (トルク・リミタが遊ぶ箇所では最初のケーブル力が少しだけ減少するが) 直径7インチの壁内にはケーブルがその上に再度巻かれる十分なスペースがあるが、そのような上への再巻回は(好ましくないことは無いが)最初の再巻回には避ける。然し、より小さい直径(避けられない場合)での再巻回としては、ケーブルの上に幾巻きか再巻回することは、そうでなかったら増加する遊び力を僅かに減少するので、本当に好ましい。
バネ・クラッチ・トルク・リミタは人を複数回長い距離自由落下(複数回落下させる)させることができるので、もう1つの追加のタイプのクラッチが可能となる。すなわち周囲の空気温度が非常に高くなりすぎる場合は何時でもファン6を離脱させるための繰り返し可能な自動的に作動する熱クラッチである。それは、ビルの風上でない側から脱出しなければならない人に対しては、1階以上の火事のための灼熱により降下速度を自動的に自由落下状態までに押し上げる。耐熱性の保護被服あるいは利用できる遮蔽体が無くても、サーカスの虎が、燃え盛る円形の輪を通り抜けるように、そのような体験から火傷を負うことなく生き残れる。燃えている階を通過すると直ぐに、熱クラッチはファンを再係合し、よって、バネ・クラッチ・トルク・リミタがスリップして、ケーブルを高い過負荷から守りその間、再係合したファンが(段落[0114]で記述したように)取る速度に人を減速させる。熱クラッチとバネ・クラッチ・トルク・リミタの両方共、複数階の火事から人を守るために必要なら、何度でもこのように作動する。多くの熱クラッチのデザインが実用可能である。(図面がなくても)言葉での記述で足る簡単なものは、ファンの長さ3.9インチの筒状中央ハブを挿嵌した筒のように同心にすることであり、その場合外側ハブの長さ3インチの中央部分は、厚さ1/64インチのアルミニウムである。(その両端では、8本のスポークからなる支持板49を支持するためより厚くなければならない。)外筒と今やより大きくなった直径2.1の内筒(前は外径1.5インチ)との間の狭い環状スペース(1/32インチ)は、IGIの微小結晶ワックス、マイクロシアー5999で充填されている。これは丁度華氏194度(最小華氏192度)で溶ける。その他の化合物も使用できるが、マイクロシアー5999はサウナの温度の高温端に近い十分確定した融点を、良い硬度と表面接着で提供する。環状スペースの両端は、テフロン(登録商標)Oリング(あるいはテフロン(登録商標)あるいはナイロンの挿入体)でシールされていて、中心に置かれた外筒とそれに含まれたワックスとを、ワックスが液化する際保護する。ワックスそれ自体は断熱剤として作用するので、ワックスの外側の数milが実際には液化するだけである。非常に薄い1/64インチ・アルミニウムおよびワックスの外側の数milのみの液化はその液化と再固化が非常に急速に生じる。高速シャフトには非常に低いトルクしか必要でないので(バネ・クラッチ・トルク・リミタによって約100インチ・ポンドに維持されている)ワックスは、5ポンドのせん断力しか必要としないので、簡単にそのトルクを伝達することができる。バネ・クラッチ・トルク・リミタと結合した熱クラッチは、ビルの風上でない側に居る場合、その他の方法で保護されていない人を火傷から守るが、全ての人は風上に居ることが勧められる。
本発明は、命を救うために用いられるものであるから、その救命作用の達成を、必要とされる場合、絶対安全な方法で確実の遂げることを最も包括的なやり方で最終的にテストされるべきである。総合的な実績だけでなく段落[0108]から段落[0117]までに記載されている全ての特徴を含む各特徴の実績を提供する最終的な機能テストをここに記載する。(1つの例外は、段落[0118]に丁度記載されている熱クラッチで、その適切な機能は各ユニットでの工程中のテストで証明される。)最終機能テストとして、各生産ユニットは360ポンドのダミーを6ft自由落下させ、更に18ft降下させ、加えて弛み取りバネ7で30ft以上のケーブルをその後再度巻くことを必要とする。据付、破壊および評価を含むここで記載されている完全なテストは1分未満しかかからない。ダミーは、まるで生きているような重い人形の形をして、本物のハーネスを着けている。特別なリニア・ベアリング装置によりこのダミーを2本の平行な垂直ポール上を殆ど摩擦なしで24ft降下させる。(床の高さより18ft以下)の底部では、ダミーの降下を停止させる重量型圧縮バネがある。ダミーの中には、鋼製ブロックが入れられており、それが360ポンドの塊となる。2Gストレイン・ゲージ加速度計がダミーに取り付けられており、上下に向けられていて、その出力は、下方加速に対して正の方向に働く。それは、それ自体動力供給源と調整回路とを有し、調整回路は高解像度自動ゼロ特徴を有する。ダミーだが水平に向けられたものにはそれ自身の負荷増幅器を備えた高自然周波数(>5kHz)圧電式加速度計が取り付けられている。床から6ft上方に位置する電磁石は、ポールの上部にダミーを保持する。台に乗って技術者が、ストラップとハーネス・サポート・ループとを使ってダミーに背負い袋を据えることができる。ケーブルが延ばされ、そのカラビナ9は12ft離れた縁に向けられている2,000ポンド精密ロード・セルに取り付けられており、床上3ftのところにボルトで固定されている。用意ができれば、釦を押す。すると急速に連続して、ストレイン・ゲージを自動ゼロにし、(反偽信号フィルタを備えた)デジタル・データ・収集ユニットの開始をトリガーして、毎秒1,000サンプルで、ロード・セルと2つの加速度計の出力を(32ビット解像度で)採集し、ついで、電磁石への電流を切断し、ダミーを離す。ダミーは0.610秒で6ft自由落下し、ケーブルが床の丸いコーナに載り、ケーブル・スプールを回転させ始める。ファンが回転するにつれて、ロード・セル出力(ケーブル力を示す)は最初ピークに来てそれから平坦になる。これはトルク・リミタのトリガーと第1歯車のウェブに対する摩擦ライニングのスリップを示す。段落[0112]は、ダミーが約9.25ftで毎秒19.7ftから毎秒2.46ftに減速する間スリップは0.833秒連続すべきで、これにより自動的にファンがそれ自体で速度を安定した1.92ftの低降下速への減速できる。それには0.050秒と約0.11ftしかかからない。その後、ダミーは、毎秒1.92ftの安定した速度で約4.45秒で最終の8.64ftを降下する。全降下は、6ftの自由落下を含めて6秒かかる。別のケーブルがダミーを毎秒約2ftで約12秒で元に戻すのに用いられ、その間弛み取りバネ7がケーブルをケーブル・スプールに再度巻く。1分の時間割り当てに合致するには42秒で背負い袋をダミーに着せて脱がせる必要があるが、これは十分でき得ることである。
1人の技術者が雑用をし、2人めがコンピュータ化したデータの収集と、分析と保管を担当する。データ入力は、背負い袋に固定され、バーコード化された連続番号の走査から始まる。ケーブル・データについては、コンピュータ記録が既に存続している。ケーブル・スプールに巻く前の1,000ポンド保証テスト、その長さ、その表示された長さ、その重さの確認(例えば、シアーズ・タワーの背負い袋はエンパイヤ・ステートビルのより僅かに2ポンド以上重い等である。) この最終の証明テストで、データの採集は電磁石がダミーを離す約1秒前に始まり、底部のバネに接触した1秒後に停止する。よって、3つの採集した記録は長さ約8秒のものである。32ビットのサンプルの解像度では、3つの記録はほぼ100キロバイトのデータになる。ついでコンピュータ・プログラムは計算し、2つの追加の時間領域記録を記憶する。時間に関し2Gストレイン・ゲージ加速度計を集積させることによって得られる速度記録と、時間に関し速度記録を集積させることによって得られる移動記録とである。これらの全ての記録は開放前にゼロしておく。プログラムは、2つの既知の情報片、すなわち、自由落下間の加速(開放後の最初の600個のサンプル点)が丁度1G(32.2ft/sec2)で、最終移動が丁度24ftでなければならない、を用いて加速度計の正確な校正を確認する。ロード・セル記録は開放前に丁度ゼロではないがゼロ近くを読む(それは弛み取りバネは、ロード・セルを数ポンド引っ張るからだろう。)ノイズ・スパイクを除去後、プログラムは最初の大きなピークをロード・セル記録に置き、それを読み、そのサンプル・ポイント番号を“サンプル・ポイントA”と称して記録する。(同時にその他の点がこの力値を越さないことを確認する。) これがケーブルの最大力であり、700ポンドであって、所定の許容値内である。サンプル・ポイントAは、またトルク・リミタがスリップし始める点であり、プログラムは、 高周波加速度計記録に、対応する出力の突然の増加レベルを探し、確認する。サンプル・ポイントAでは、プログラムはまた、約6ftの移動と、毎秒20ftの速度の読みを確認する。ついで、プログラムは高周波加速度計の出力のレベルが突然減少する箇所を発見し、それをサンプル・ポイントBと呼ぶ。これは摩擦ライニングが第1歯車のウェブを再把持する箇所である。次いで、プログラムはポイントBでの速度が所定許容範囲内の毎秒2.46ftであることを確認する。その後プログラムはポイントAとポイントBとの間の全ての加速サンプルを平均化し、それが所定許容範囲内の−0.64G(−20.69ft/sec2)であることを確認する。次いで、オーバーラップ・プロセス(約800個のサンプル点の一時における512点)を用いてポイントAとBとの間の高周波加速度計記録について高速フーリエ変換を行い、226Hz近辺の3つの隣接する周波数点の振幅を介入させる計算式を用いて、FET解像度(1.953125Hzでしかない)よりももっと良い解像度で、第1歯車と第2歯車との正確な噛合周波数を計算する。次いで、その結果に60を掛け、144で割って、第1歯車のRPMを計算し、それが所定許容範囲内の94RPMに等しいことを確認する。ファン6のRPMはその計算値の60倍である。プログラムは次いで“ポイントBプラス100個のサンプル点”をポイントCと呼び、ポイントCでの加速が所定許容範囲内の0Gに戻った事を確認する。それからプログラムは加速が再び負の方向にピークになる(底部の圧縮バネと接触する)箇所を発見し、それをポイントDとして示す。次いで、ポイントCとポイントDとの間で読まれる全ての速度を平均化し、それを10の連続グループに分割し、各グループの平均が、所定許容範囲内の1.92/secであることを確認する。その後プログラムは同様にポイントCとポイントDとの間のロード・セル力を平均化する。
段落[0119]のロード・セル力とその他の値は全重量により僅かに変動する。全重量は勿論背負い袋のケーブルの長さに依存する。コンピュータ・プログラムはバーコード記録からこれを知り、自動的にこれを考慮する。プログラムが許容範囲外状態をフラッグしなければ、技術者は全てが許容範囲内であると仮定する。ケーブルが弛み取りバネ7によってそのケーブル・スプールに適切に再度巻かれたことを確認するため格子枠を通して眼で検査した後、背負い袋は包まれて、(オフィス・ルームに邪魔にならないようフィットするよう設計された)その保管ケースに、この1分のコンピュータによるテストは以下のことを証明したと確信して密封する。
最も重たい人(360ポンド)の人でさえ、トルク・リミタは適切な力レベルでスリップして、長い最初の自由落下の後ケーブルを保護する。トルク・リミタはスリップ中適切に作用した。その後摩擦ライニングは第2歯車のウェブを適切な速度とトルクで再度把持した。ファンは(それ自体で)、速度を適切な降下速度に減速間、ケーブルの力を全重量に素早くそして簡単に落とした。降下速度は安定し、弛み取りバネ7は30ftのケーブルを再度巻き、最後にバネ・クリップ72、装着ロープ13と緊張装置15は全て適切に作動した。
全てのサンプル・データに加えテストの後プログラムによって自動的に遂行された全ての計算は背負い袋の連続番号のもとに保存されている。その量のデータはメガバイトまで加えられて、各テスト状況は非常に処理しやすい1日につきギガバイトを記憶する(2回の8時間シフトのテスト状況につき、1つのテスト・ステーションで1分で1ユニットのテストである。) 各ユニットの実績はコンピュータ化された機能テストに依存するものではないことが分かる。テストは単にその実績が非常に効率がよいことを確認し、そしてもっと低レベルの技術テストでも、実績は同様に同じであることを確認するという最終目的を達成できる。
背負い袋、ヘッド・ギア・アセンブリ、トルク・リミタ、包括的な機能テスト、および全ての他の事項は本願に詳細に記載され特記されているが、本発明の範囲内での別の装置も簡単であることを認識することが重要である。当業者であれば、本発明の広い発明概念から逸脱することなく上記の実施例を変更あるいは変形できることはわかることである。よって、本発明は、開示された特定の実施例に限定されず、記載された発明の範囲あるいは精神の範囲内の全ての実施例をカバーするものである。
従来例によって放散されるエネルギー率と下降速度との関係を示すグラフである。 異なる下降重量によって放散される位置エネルギー率と下降速度との関係を示すグラフである。 従来例の装置の、放出エネルギー率および放散エネルギー率と下降速度との関係を示すグラフである。 本発明の好ましい実施例によって放散されるエネルギー率と下降速度との関係を示すグラフである。 好ましい実施例の、放出エネルギー率および放散エネルギー率と下降速度との関係を示すグラフである。 背負い袋と、救命ハーネス、およびヘッド・ギア・アセンブリとからなる好ましい実施例を装着した人を示す図での図6aは背面図、図6bは側面図である。 基本的な背負い袋の操作部分の展開斜視図である。 ヘッド・ギア・アッセンブリを示す図であり、図8a1は透明プラスチック製ヘルメットの正面図、図8a2はその側面図、図8bは頭頂部用の形状記憶発泡樹制脂挿入部の横断側面図、図8cは形状記憶発泡樹脂製首部シールの横断側面図、図8dはフィルター・キャニスタ(煙収容缶)の横断面図、図8e1はキャニスタ・ホルダーの前横断面図、図8e2は横断側面図、図8fはマウスピースの横断側面図である。 9a図は、特定の装着装置を備えた好ましい実施例を装着した人を示し図9aは正面図、図9bは八本の装着ロープがどのように背板の孔内を動くのかを示す図、図9cは緊張装置のクローズアップ図、図9dはどのようにして緊張装置を装備するのかを示す図、図9eは、どのようにして緊張装置が使用者によって緊張されるかを示す図である。 避難装置を示し、図10a1および図10a2はガーダ・クランプを示す図、図10b1と図10b2とは、固定箱を示す図、図10cは出口窓の横に据え付けられた全装置を示す図である。。 避難状態を示す図で、図11aは窓から出る前にカラビナを固定箱に固定させている人を示す図、図11bは窓に背を向けている人を示す図、図11cは安全に下降を開始しようとしている人を示す図である。 連携する部品を備えた組み込み型トルク・リミタ機構の組み合わされた部分断面図である。

Claims (44)

  1. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ十分に遅い速度で、人を降下させ無傷で着地させることのできる装置であって、
    ハウジングと、
    ハウジングを人にしっかりと固定させるハーネスと、
    ハウジング内のケーブルであり、上記の起点から下方の支持面に届くに足る所定長さであって、自由端を有していて、その自由端を上記の起点に近接する固定体に取り付けるための固定部材を含み、
    ハウジング内にあるエネルギー放散機構であって、人が降下するにつれてハウジングから繰り出されるケーブルによって駆動され、放散されるエネルギー率の勾配が、降下速度の関数としての放出される位置エネルギー率の勾配を、それらの交差点で追い越し、その交差点は、人の制御なしの十分に遅い降下速度で生じることを特徴とするもの。
  2. 請求項1に記載の装置であって、降下中に得られる上記の降下速度が毎秒4 ft未満であるもの。
  3. 請求項1に記載の装置であって、ハウジング内の回転部材を含み、ハウジングからケーブルが繰り出されて上記の回転部材が回転するもの。
  4. 請求項3に記載の装置であって、上記の回転部材が上記のケーブルを収容するスプールであるもの。
  5. 請求項3に記載の装置であって、上記のエネルギー放散機構が、加速器を介して上記の回転部材の回転によって駆動されるもの。
  6. 請求項5に記載の装置であって、上記の加速器がギア装置からなるもの。
  7. 請求項5に記載の装置であって、上記の加速器がベルトとプーリとの装置からなるもの。
  8. 請求項1に記載の装置であって、エネルギー放散機構が、複数個の翼を備えた空気抵抗ファンからなるもの。
  9. 請求項8に記載の装置であって、ファンの翼の形状がほぼ半円筒形であるもの。
  10. 請求項1に記載の装置であって、エネルギー放散機構が、発電機と抵抗とからなるもの。
  11. 請求項10に記載の装置であって、上記の抵抗が、降下前にスイッチで選択できる複数個の抵抗器からなるもの。
  12. 請求項1に記載の装置であって、上記のエネルギー放散機構が、渦流ブレーキからなるもの。
  13. 請求項12に記載の装置であって、上記の渦流ブレーキが、間隙がそれらの間にある固定子と回転子とからなり、その間隙は降下前に調節できるもの。
  14. 請求項4に記載の装置であって、更に、ハウジング内のケーブル弛み取り機構を備えるもの。
  15. 請求項14に記載の装置であって、上記のケーブル弛み取り機構が、降下前にケーブルから弛みを取るもの。
  16. 請求項14に記載の装置であって、上記のケーブル弛み取り機構が、所定の高さ以下に位置するその他の支持面からのその後の降下前にもケーブルから弛みを取るもの。
  17. 請求項14に記載の装置であって、上記のケーブル弛み取り機構が、ケーブルを収容するスプールを再度巻く、ほぼ一定のトルク・スプリングからなるもの。
  18. 請求項1に記載の装置であって、更に、ケーブルを瞬間的な過負荷(transient overloads)から保護するケーブル力制限機構を備えるもの。
  19. 請求項3に記載の装置であって、更に、ケーブルを瞬間的な過負荷(transient overloads)から保護するケーブル力制限機構を備えるもの。
  20. 請求項18に記載の装置であって、上記のケーブル力制限機構が、ケーブルにインラインに配置された少なくとも1つのエネルギー吸収用ウェブであるもの。
  21. 請求項19に記載の装置であって、上記のケーブル力制限機構が、回転部材に当てがわれたトルク制限機構であるもの。
  22. 請求項18に記載の装置であって、上記のケーブル力制限機構が、繰り出されたケーブルの低減バネ定数であるもの。
  23. 請求項21に記載の装置であって、更に、熱クラッチを備えるもので、この熱クラッチは、周囲の温度が前もって設定された温度以上になると上記のエネルギー放散機構を自動的に離脱するもの。
  24. 請求項23に記載の装置であって、上記の熱クラッチは、周囲の温度が前もって設定された温度以下になるとエネルギー放散機構を再結合するもの。
  25. 請求項1に記載の装置であって、上記のハーネスが、人の大きさに順応するストラップ、ロープ、つなぎ縄、クリップ、バックル、スナップ、縄、リング、面ファスナー、緊張手段、バンジー、帯、ループおよびベルトのうちの少なくとも1つを含むもの。
  26. 請求項1に記載の装置であって、上記のケーブルが、最大降下重量の少なくとも2倍半を支持することができるもの。
  27. 請求項1に記載の装置であって、上記のケーブルが、鋼製ワイヤ・ロープであるもの。
  28. 請求項1に記載の装置であって、上記のケーブルが、高強度ポリマー・ケーブルであるもの。
  29. 請求項1に記載の装置であって、上記のケーブルが、複合材料からなるもの。
  30. 請求項1に記載の装置であって、上記の固定部材がカラビナであるもの。
  31. 請求項30に記載の装置であって、上記の固定体が、複数個のカラビナを収容できるもの。
  32. 請求項1に記載の装置であって、上記の固定体が、ビルの退出出口に近接して位置するもの。
  33. 請求項1に記載の装置であって、上記の固定体が、ビルの構造部材に固定されているもの。
  34. 請求項1に記載の装置であって、更に、人が被る保護ヘルメットを含むもの。
  35. 請求項1に記載の装置であって、更に、エアー・フィルター装置を含むもの。
  36. 請求項35に記載の装置であって、上記のエアー・フィルター装置が30分以上煙とその他の燃焼生成物をフィルターするもの。
  37. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ十分に遅い速度で、前記起点から前記支持面までに届くに足る長さのケーブルを含むハウジングと、エネルギー放散機構とからなり、上記のケーブルが、起点に近接する固定体に取り付けるための固定部材を備えた自由端と、ハーネスとを有し手いる避難装置を用いて、人を降下させ無傷で着地させることのできる方法であって、
    ハーネスを使ってしっかりとハウジングを人に固定し、
    ケーブルの自由端を固定体に取り付け、
    降下の起点でビルから脱出し、
    十分に遅い速度で下方の支持面に降下することからなるもの。
  38. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ十分に遅い速度で、人を降下させ無傷で着地させることのできる避難装置であって、
    ケーブルと減速手段とを含むハウジング手段と、
    ハウジングを人にしっかりと固定させるハーネス手段と、
    上記の起点から下方の支持面に届くに足る所定長さのケーブルであって、自由端を有していて、その自由端を上記の起点に近接する固定体に取り付けるための固定手段を含み、
    エネルギー放散機構であって、人が降下するにつれてハウジングから繰り出されるケーブルによって駆動され、放散されるエネルギー率の勾配が、降下速度の関数としての放出される位置エネルギー率の勾配を、それらの交差点で追い越し、その交差点は、人の制御なしの十分に遅い降下速度で生じることを特徴とするもの。
  39. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ複数の人を救命するための大量避難装置であって、その装置は複数個の避難装置を含み、各避難装置は、十分に遅い速度で、人を降下させ自分自身も他の人も無傷で着地させることのできる装置であって、
    ハウジングと、
    ハウジングを人にしっかりと固定させるハーネスと、
    ハウジング内のケーブルであり、上記の起点から下方の支持面に届くに足る所定長さであって、自由端を有していて、その自由端を上記の起点に近接する固定体に取り付けるための固定部材を含み、
    ハウジング内にあるエネルギー放散機構であって、人が降下するにつれてハウジングから繰り出されるケーブルによって駆動され、放散されるエネルギー率の勾配が、降下速度の関数としての放出される潜在エネルギー率の勾配を、それらの交差点で追い越し、その交差点は、人の制御なしの十分に遅い降下速度で生じることを特徴とするもの。
  40. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ、人を降下させることのできる避難装置であって、ケーブルの弛みを取り除くためケーブルを伸縮自在に操作する機構と組み合わせたケーブルを含み、当初およびその後の可能な降下の間の自由落下を減少するもの。
  41. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ、人を降下させることのできる避難装置であって、降下中ケーブルをその能力を超える一時的過負荷から守る機構と組み合わせたケーブルを含み、その機構が、一直線上に並ぶエネルギー吸収ウェブと、トルク制限機構と、繰り出されたケーブルの低減有効バネ定数のうちの少なくとも1つからなるもの。
  42. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ、人を降下させることのできる避難装置であって、ビルから脱出する前の間中人が安全な空気を吸うことができるように煙およびその他の燃焼産物をフィルターするエアー・フィルター装置と組み合わせたもの。
  43. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ、人を降下させることのできる避難装置であって、熱に晒されて傷を負うことから守るための装置と組み合わされてものであって、その装置が、利用できる熱変形遮蔽体、熱変形ボディ・スーツ、加熱地域では装置の降下率を増加させる熱機構のうちの少なくとも1つからなるもの。
  44. 高層ビルの所定高さの起点から下方の支持面へ、人を降下させることのできる避難装置であって、降下中落下する瓦礫や障害物との偶然の接触から守るための頭部全体を保護するヘルメットと組み合わせたもの。

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