JP2007523115A - 7h−ピロロピリミジン誘導体 - Google Patents

7h−ピロロピリミジン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式I
【化1】
Figure 2007523115

〔式中、記号および置換基は明細書に定義のとおり〕
の7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン誘導体、その製造法、かかる誘導体を含む医薬組成物、およびとりわけ腫瘍のような増殖性疾患の処置用医薬組成物の製造のための、かかる誘導体単独でまたは1種以上の他の薬学的に活性な化合物との組合せでの使用に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、7H−ピロロピリミジン誘導体ならびに医薬としてのこれらの誘導体の使用、それらの医薬製剤およびそれらの製造方法に関する。
したがって、本発明は式I
Figure 2007523115
〔式中、
およびRは独立して水素、ハロ;または低級アルキル、ヘテロ環、アミノもしくはシクロアルキル(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であるか;
またはRおよびRは一緒になって置換もしくは非置換N−ヘテロ環を形成し得;
Yは(R−X−またはA(R)(R)C−;
[式中、
Xは低級アルキル、アミノ、アミドまたはカルボニルであり;
Aはヒドロキシ、アミノ、ハロ、または低級アルキルであり;
は低級アルキル、低級アルコキシ、カルボニル、アミノ、ヒドロキシ、ヘテロ環またはヘテロアリール(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であり;
nは1または2である]
である〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルを提供する。
好ましくはRおよびRは独立して、水素;または低級アルキル、ヘテロ環、アミノもしくはシクロアルキル(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であるか;
またはRおよびRは一緒になって置換もしくは非置換N−ヘテロ環を形成し得;
Yは(R−X−またはA(R)(R)C−である。
本明細書中において、下記用語は次の意味を有する。
有機基または化合物と関連した「低級」なる用語は、分枝状または直鎖状の、7個以下の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を有し得る化合物または基を意味する。
低級アルキル基は、分枝状または直鎖状であり、そして1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含む。低級アルキルとは、たとえばメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、または3級ブチルを意味する。
低級アルコキシ基は、分枝状または直鎖状であり、そして1〜7個の炭素原子、好ましくは1〜4個の炭素原子を含む。低級アルコキシとは、たとえばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、イソプロポキシ、イソブトキシまたは3級ブトキシを意味する。
カルボニルは−C(O)−基である。非置換カルボニルは、−C(O)Hであり、置換カルボニルは−C(O)Rである。
ヒドロキシは置換もしくは非置換の−OH基である。置換されたヒドロキシは、水素が置換基、たとえば低級アルキル、シクロアルキルまたはヘテロ環によって置換された基である。
ハロまたはハロゲンとはクロロ、フルオロまたはブロモを意味するが、ヨードも含み得る。
ヘテロアリールは、5〜18個の環原子を含み、その1個以上、好ましくは1または2個がO、NまたはSから選択されるヘテロ原子である、芳香族性環状炭化水素基である。それは単環式または二環式ヘテロアリールであり得る。ヘテロ環式アリールとは、たとえばピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルまたはチエニルを意味し、置換されたいずれかの前記基を含む。
シクロアルキルとは3〜12個の環原子、好ましくは3〜6個の環原子を含む環状炭化水素基を意味する。シクロアルキルとは、たとえば独立して置換もしくは非置換の、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルまたはシクロオクチルを意味する。
ヘテロ環とは、不飽和または完全もしくは部分飽和であり、1個以上、好ましくは1〜3個のO、NまたはSから選択されるヘテロ原子を含み、そして好ましくは3〜18個の環原子を含む、単−、二−または三環式炭化水素基を意味し;たとえばヘテロ環はピロリジニル、テトラヒドロチオフェニル、テトラヒドロフラニル、ピラニル、ピラゾリジニル、オキシラニル、ジオキサニル、イミダゾリニルまたはイミダゾリジニル、あるいはとりわけピペリジニル、モルホリニルまたはピペラジニルである。
N−ヘテロ環とは、不飽和または完全もしくは部分飽和であり、そして少なくとも1個の窒素原子を含む単−、二−または三環式炭化水素基を意味する。N−ヘテロ環はO、NまたはSから選択される1個以上、好ましくは0、1、2または3個の他のヘテロ原子を含み得、そして好ましくは3〜18個の環原子を含み、たとえば少なくとも1個が窒素原子である5または6個の環員を有し、不飽和または完全もしくは部分飽和であり、そしてN、OおよびSから選択される1または2個のヘテロ原子を含み得る、単環式炭化水素基を含み得る。N−ヘテロ環はたとえばピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピペリジン、モルホリノまたはピペラジン、とりわけピペリジン、モルホリノまたはピペラジンである。
アミノは、置換もしくは非置換の−NH−基であり、当該置換基はたとえば低級アルキルである。
アミドは置換もしくは非置換のHNC(O)−基または置換もしくは非置換の−C(O)NH−基であり、当該置換基はたとえば低級アルキルである。
上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、およびヘテロ環からなる群から独立して選択される1個以上の置換基であり;ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルおよびヘテロ環(ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシおよび低級アルコキシからなる群から独立して選択される1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている)。
およびR上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基は、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、シクロアルキル、ヘテロ環およびヘテロアリールからなる群から独立して選択される1個以上の置換基であり;ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヘテロ環およびヘテロアリール(ハロを除くこれら全てが非置換であるか、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよびアミノからなる群から独立して選択される1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている。
式Iおよび下記化合物を、本明細書において本発明の薬剤と称する。
酸性の本発明の薬剤の薬学的に許容される塩は、塩基で形成される塩、すなわちカチオン塩、たとえばナトリウム塩、リチウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ金属塩おyびアルカリ土類金属塩、ならびにアンモニウム塩、トリメチル−アンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩およびトリス−(ヒドロキシメチル)−メチルアンモニウム塩のようなアンモニウム塩である。
同様に、ピリジルのような塩基性基が構造の一部を構成するとき、酸付加塩、たとえば無機産、有機カルボン酸および有機スルホン酸、たとえば塩酸、メタンスルホン酸、マレイン酸も可能である。
単離または精製の目的で、薬学的に許容されない塩、たとえばピクリン酸塩または過塩素酸塩も使用することができる。薬学的に許容され、かつ(適当な用量で)無毒である塩のみを治療的に使用し、したがってそれらの塩が好ましい。
遊離ヒドロキシル基を含む本発明の薬剤はまた、薬学的に許容され、生理的に切断されるエステルの形で存在することができ、そしてそれ自体が本発明の範囲内に含まれる。かかる薬学的に許容されるエステルは、好ましくはプロドラッグエステル誘導体であり、それは、遊離のヒドロキシル基を含む対応する本発明の薬剤へと加溶媒分解によりまたは、生理的な条件下での切断により変換可能である。好適な薬学的に許容されるプロドラッグエステルは、カルボン酸、炭酸モノエステルまたはカルバミン酸に由来するもの、有利には置換もしくは非置換の低級アルカン酸またはアリールカルボン酸に由来するエステルである。
式Iの化合物は哺乳類に有益な薬理学的特徴を示し、そしてとりわけBcr−Ablの阻害剤として有用である。
慢性骨髄性白血病(CML)において、造血幹細胞(HCS)において相互に均衡のとれた染色体転位はBCR−ABLハイブリッド遺伝子を生産する。後者はがん遺伝子Bcr−Abl融合タンパク質をコード化する。ABLは、細胞増殖、接着、およびアポトーシスの調節において本質的な役割を果たす、厳重に制御されたタンパク質チロシンキナーゼをコード化する一方で、BCR−ABL融合遺伝子は、HSCを形質転換して脱制御されたクローン増殖、骨髄間質への減少した接着能、およびより多くの悪性形質転換を漸増的に蓄積することが可能な変異誘発性刺激へのアポトーシス応答の減少を示す表現型を生み出す、構成的に活性化されたキナーゼとしてコード化される。得られた顆粒球は成熟リンパ球へと成長することはなく、循環系へと放出され、成熟細胞の欠損を誘発し、そして感染に対する感受性を高める。Bcr−AblのATP競合阻害剤はキナーゼがマイトジェンおよび抗アポトーシス経路(たとえばP−3キナーゼおよびSTAT5)を活性化するのを妨げ、BCR−ABL表現型細胞を死へと導き、それによりCMLに対して有効な治療を提供する。Bcr−Abl阻害剤としての本発明の薬剤は、したがって、とりわけBcr−Ablの過剰発現に関連した疾患、とりわけ白血病、たとえばCMLまたはALLの治療に適当である。
式Iの化合物は本明細書に記載のとおり、価値ある薬理学的特徴を有する。
c−Abl、Bcr−Abl、RafおよびVEGFレセプターチロシンキナーゼ活性の阻害剤としての本発明の化合物の効果を下記のとおりに示すことができる:
c−Ablタンパク質チロシンキナーゼに対する活性試験。試験をフィルター結合アッセイとして下記のとおりに行う:c−AblのHisタグ化キナーゼドメインをクローン化し、そしてBhat et al., J. Biol. Chem. 272, 16170-5 (1997)に記載のとおりにバキュロウイルス/Sf9系中で発現させる。37kDのタンパク質(c−Ablキナーゼ)をコバルト金属キレートカラム、続くアニオン交換カラムの2工程で精製して、1〜2mg/LのSf9細胞を得る。c−Ablキナーゼの純度はクーマシーブルーで染色した後SDS−PAGEで判定したとおり、>90%である。アッセイは:c−Ablキナーゼ(50ng)、20mMのTris・HCl、pH7.5、10mMのMgCl、10μMのNaVO、1mMのDTTおよび0.06μCi/アッセイ[γ33P]−ATP(5μMのATP)を含み、30μg/mLのポリ−Ala,Glu,Lys,Tyr−6:2:5:1(Poly−AEKY、Sigma P1152)を使用し、1%のDMSO存在下で、全量で30μLを含む。反応を10μLの250mMのEDTAを加えて終了させ、そして30μLの反応混合物をImmobilon−PVDF膜(Millipore, Bedford, MA, USA)へと移し、その後5分間メタノールに浸責し、水ですすぎ、次いで0.5%HPOに5分間浸責し、そして真空源を外した真空マニホールドへとのせる。全サンプルをスポットした後真空ポンプを接続し、各ウェルを200μLの0.5%のHPOですすぐ。膜を除き、シェーカー上で、0.5%HPOで(4回)、そしてエタノールで1回、洗浄する。膜を環境温度で乾燥させた後数え、Packard TopCount96ウェルフレームにのせ、そして10μL/ウェルのMicroscint TM(Packard)を加える。式Iの化合物で見出すことができるIC50値は、1〜10000nMの範囲、好ましくは1〜1000nmの範囲、そして最も好ましくは1〜100nMの範囲である。
Bcr−Ablに対する活性試験。p210 Bcr−Abl発現ベクターpGDp210Bcr/Abl(32D−bcr/abl)でトランスフェクトしたマウス骨髄前駆細胞株32Dcl3を、J. Griffin (Dana Faber Cancer Institute, Boston, MA, USA)から得た。細胞は構成的に活性なAblキナーゼとの融合Bcr−Ablタンパク質を発現し、そして成長因子と無関係に増殖する。細胞をRPMI 1640(AMIMED)、10%胎児ウシ血清、2mMグルタミン(Gibco)(“完全培地”)中で増殖させ、そして作業株を凍結培地(95%FCS、5%DMSO(SIGMA))中で、バイアルあたり2×10個の細胞の凍結アリコートによって製造する。解凍後、細胞を実験のために最大10〜12代の間使用する。
細胞アッセイのために、化合物をDMSO中で溶解させ、そして完全培地で希釈して、出発濃度10μMを得、その後、完全培地中で連続3倍希釈を製造する。ウェルあたり、50μLの完全培地中の200000個の32D−Bcr/Abl細胞を、96ウェル丸底組織培養プレート中に播種する。ウェルあたり50μLの試験化合物の連続3倍希釈物を、3連で、細胞へと加える。未処置細胞を対照として使用する。化合物を、細胞と一緒に90分間、37℃にて、5%COでインキュベートし、その後組織培養プレートを1300rpmで遠心分離し(Beckman GPR遠心分離器)、ペレット化した細胞を除去しないように注意深く吸引して、上清を除去する。細胞ペレットを150μLの溶解バッファー(50mM Tris/HCl、pH7.4、150mMの塩化ナトリウム5mMのEDTA、1mMのEGTA、1%NP−40、2mMのオルトバナジウム酸ナトリウム、1mMのPMSF、50μg/mLのアプロチニンおよび80μg/mLのロイペプチン)を加えて溶解させ、そしてすぐにELISAに使用するか、または使用するまで−20℃にてプレート中で凍結保存する。
黒色ELISAプレート(Packard HTRF−96黒色プレート)を一晩、4℃にて、50ng/ウェルの、50μLのPBS中の、Upstate由来のウサギポリクローナル抗−abl−SH3ドメインAb 06−466でプレコートする。200μL/ウェルの、0.05%のツイーン20(PBST)および0.5%のTopBlock(Juro)を含むPBSで3回洗浄した後、残りのタンパク質結合部位を200μL/ウェルのPBST、3%のTopBlockで、4時間、室温にてブロックし、その後未処置または化合物処置細胞(ウェルあたり20μgの全タンパク質)の50μL溶解物と、3〜4時間、4℃にてインキュベートする。3回の洗浄後、アルカリホスファターゼ(Zymed)で標識化した、ブロックバッファーで0.2μg/mLに希釈した50μL/ウェルの抗リン酸チロシンAb PY20(AP)を加え、そして一晩インキュベートする(4℃)。全インキュベーション工程について、プレートをプレートシーラー(Costar)で覆う。最後に、プレートをさらに3回洗浄バッファーで、そして脱イオン水で1回洗浄し、その後、90μL/ウェルのAP基質CDPStar RTUを、Emerald IIと加える。ここで、Packard TopSeal(商標)−Aプレートシーラーで封入したプレートを、45分間、室温にて、暗所で、インキュベートし、そして蛍光をPackard Top Count Microplate Scintillation Counter(Top Count)で、カウント毎秒(CPS)を測定して定量する。
未処置32D−Bcr/Abl細胞の溶解物で得られたELISA読み取り値(CPS)と、アッセイ−バックグラウンド(全成分を含むが細胞溶解物なし)の読み取り値の間の差を計算し、そしてこれらの細胞に存在する構成的にリン酸化されたBcr−Ablタンパク質を100%とする。化合物のBcr−Ablキナーゼ活性に対する活性は、Bcr−Ablリン酸化の減少の割合として示される。IC50およびIC90についての値を、図の外挿による用量応答曲線から決定する。式Iの化合物で見出すことができるIC50値は、1〜10000nM、好ましくは1〜5000nM、より好ましくは1〜1000nMの範囲である。
変異Bcr−Ablに対する活性試験:化合物のM351T変異Bcr−Ablキナーゼ活性に対する活性を、p210 Bcr−Ablの位置で変異Bcr−Ablでトランスフェクトした32Dcl3細胞を使用すること以外は上記のとおり、評価する。
c−Raf−1タンパク質キナーゼアッセイ:組み換えc−Raf−1タンパク質を、GST−c−Raf−1組み換えバキュロウイルスと共に、活性c−Raf−1キナーゼ生産に必要なv−Srcおよびv−Ras組み換えバキュロウイルスを有するSf21細胞の3重感染によって得る(Williams et al., PNAS 1992; 89:2922-6)。活性Ras(v−Ras)は、c−Raf−1を細胞膜に動員するのに、そしてv−Srcをc−Raf−1をリン酸化して十分にそれを活性化するのに必要である。細胞を、150mmディッシュあたり2.5×10個の細胞を播種し、1時間、室温にて、150mmディッシュに接触させる。培地(10%FBSを含むSF900II)を吸引し、そして組み換えバキュロウイルスGST−c−Raf−1、v−Rasおよびv−Srcを、それぞれ3.0、2.5および2.5のMOIで、4〜5mLの全量で、加える。細胞を1時間、室温にてインキュベートし、次いで15mLの培地を加える。感染させた細胞を48〜72時間、27℃にてインキュベートする。感染させたSf21細胞を取り除き、そして50mLチューブに集め、そして10分間、4℃にて1100gで、Sorvall遠心分離器で遠心分離する。細胞ペレットを氷冷PBSで洗浄し、そして2.5×10細胞あたり、0.6mLの溶解バッファーで溶解させる。細胞の完全な溶解物を、10分後、氷上で、時折ピペッティングして得る。細胞溶解物を10分間、4℃にて14,500gで、SS−34ローターを有するSorvall遠心分離器で遠心分離し、そして上清を新しいチューブに移し、−80℃にて貯蔵する。c−Raf−1を細胞溶解物から、2.5×10細胞あたり、氷冷PBS中で平衡化した100μLのパックのグルタチオン−セファロース4Bビーズを使用して、精製する。GST−c−Raf−1をビーズへと、4℃にて1時間、振盪しながら結合させる。ビーズと結合したGST−c−Raf−1をカラムへ移す。カラムを溶媒バッファーで1回、そして氷冷トリス緩衝化食塩水で2回洗浄する。氷冷溶出バッファーを加え、そしてカラム流出を止めて遊離のグルタチオンにGST−c−Raf−1とグルタチオンセファロースビーズの相互作用を妨害させる。分画(1mL)を予め冷やしたチューブに集める。各チューブは凍結−解凍サイクルの間にキナーゼ活性を維持するために、10%グリセロール(最終濃度)を含む。GST−c−Raf−1キナーゼタンパク質の精製した分画を−80℃にて貯蔵する。
IκBを、c−Raf−1キナーゼの基質として使用する。IκBは、Hisタグ化タンパク質BL21としてバクテリア中で発現する。IκBプラスミドを含むLysSバクテリアをLB培地中でOD600へと成長させ、次いでIPTG(1mMの最終濃度)で、3時間、37℃にてIκBの発現を誘導し、次いでバクテリアを超音波処理で溶解させ(マイクロチップリミットセッティングで3回、各1分、超音波処理バッファー[50mMのTris pH8.0、1mMのDTT、1mMのEDTA]中)そして10,000gで15分間、遠心分離する。上清を硫酸アンモニウムと混合して、最終濃度の30%を得る。この混合物を15分間、4℃にて撹拌し、次いで10,000gで15分間遠心分離する。ペレットを、10mMのBSAを含む結合バッファー(Novagen)中に再懸濁させる。この溶液をNi−アガロース(Novagen)へと供し、Novagenのマニュアルにしたがって洗浄する。IκBをカラムから、溶出バッファー(0.4Mのイミダゾール、0.2MのNaCl、8mMのTris pH7.9)で溶出させる。タンパク質を含む分画を、50mMのTris pH8、1mMのDTT中で透析する。
c−Raf−1タンパク質キナーゼの活性を阻害剤の存在下または不存在下で、[γ33P]ATPからIκBへの33Pの取り込みを測定することによってアッセイする。アッセイを96ウェルプレート中で、環境温度で、60分間行う。それは(全量30μL):c−Raf−1キナーゼ(400ng)、25mMのTris・HCl、pH7.5、5mMのMgCl、5mMのMnCl、10μMのNaVO、1mMのDTTおよび0.3μCi/アッセイの[γ33P]−ATP(10μMのATP)を含み、600ngのIκBを、1%DMSOの存在下で使用する。反応を10μLの250mMのEDTAを加えて終了させ、そして30μLの反応混合物をImmobilon−PVDF膜(Millipore, Bedford, MA, USA)へと移し、その後5分間メタノールに浸責し、水ですすぎ、次いで0.5%HPOに5分間浸責し、そして真空源を外した真空マニホールドへとのせる。全サンプルをスポットした後真空ポンプを接続し、各ウェルを200μLの0.5%のHPOですすぐ。膜を除き、シェーカー上で、0.5%HPOで4回、そしてエタノールで1回、洗浄する。膜を環境温度で乾燥させた後数え、Packard TopCount96ウェルフレームにのせ、そして10μL/ウェルのMicroscint TM(Packard)を加える。式Iの化合物で見出すことができる10Mでの%阻害は、10〜100%の範囲、好ましくは25〜100%の範囲、より好ましくは50〜100%の範囲である。
VEGFレセプターチロシンキナーゼに対する活性試験。試験を、Flt−3VEGFレセプターチロシンキナーゼを使用して行う。詳細な手順は下記のとおりである:20mMのTris・HCl pH7.5、3mMの2塩化マンガン(MnCl)、3mMの塩化マグネシウム(MgCl)、10μMのバナジウム酸ナトリウム、0.25mg/mLのポリエチレングリコール(PEG)20000、1mMのジチオスレイトールおよび3μg/μLのポリ(Glu、Tyr)4:1(Sigma, Buchs, Switzerland)中の、30μLのキナーゼ溶液(10ngのFlt−3のキナーゼドメイン、Shibuya et al., Oncogene 5, 519-24 [1990])、8μMの[33P]−ATP(0.2μCi)、1%のDMSO、ならびに0〜100μMの試験化合物を、10分間、室温にて一緒にインキュベートする。次いで、反応を、10μLの0.25Mのエチレンジアミンテトラアセテート(EDTA)pH7を加えて終了させる。マルチチャンネルディスペンサー(LAB SYSTEMS, USA)を使用して、20μLのアリコートをPVDF(=ポリビニルジフルオリド)Immobilon P膜(Millipore, Bedford, USA)へと、Gibco−BRLマイクロタイターフィルターマニホールドを通じてアプライし、そして真空ポンプを接続する。液体を完全に除去した後、膜を連続して0.5%リン酸(HPO)を含む浴中で4回、そしてエタノールで1回洗浄し、各回10分間、撹拌しながらインキュベートし、次いでHewlett Packard TopCount Manifoldへとマウントし、そして10μLのMicroscint(登録商標)(βシンチレーションカウンター液)を加えた後、放射性活性を測定する。IC50値を、少なくとも4つの濃度(一般に、0.01、0.1、1.0および10μmol)における各化合物の阻害の割合の線形回帰分析によって決定する。式Iの化合物で見出すことができるIC50値は、1〜10000nMの範囲、好ましくは1〜5000nMの範囲、より好ましくは1〜1000nMの範囲、そして最も好ましくは1〜500nMの範囲である。
VEGF誘導性KDRレセプター自己リン酸化の阻害を、細胞におけるさらなるインビトロ実験で確認することができる:永久にヒトVEGFレセプター(KDR)を発現するトランスフェクトしたCHO細胞を、10%胎児ウシ血清(FCS)を有する完全培養培地中で、6ウェル細胞培養プレート中に播種し、そして37℃にて、5%CO下で、それらが約80%コンフルントを示すまで、インキュベートする。試験化合物を、次いで、培養培地(FCSなし、0.1%ウシ血清アルブミンを含む)で希釈し、そして細胞へと加える。(対照は試験化合物なしの培地を含む)。37℃にて2時間インキュベートした後、組み換えVEGFを加える;最終VEGF濃度は20ng/mLである)。さらに5分間、37℃にてインキュベートした後、細胞を氷冷PBS(リン酸緩衝化食塩水)で2回洗浄し、そしてすぐにウェルあたり100μLの溶解バッファー中に溶解させる。溶解物を、次いで、遠心分離して細胞核を除去し、そして上清のタンパク質濃度を、市販のタンパク質アッセイ(BIORAD)を使用して測定する。溶解物を、次いで、すぐに使用するか、または必要に応じて−20℃にて貯蔵する。
サンドイッチELISAを行い、KDRレセプターのリン酸化を測定する:KDRに対するモノクローナル抗体(たとえばMab1495.12.14)を黒色ELISAプレート(Packardから、OptiPlate(商標) HTRF−96)上に固定する。プレートを、次いで洗浄し、そして残りの遊離タンパク質結合部位をPBS中の1%BSAで飽和させる。細胞溶解物(ウェルあたり20μgのタンパク質)を、次いで、これらのプレート中で、一晩、4℃にて、アルカリホスファターゼと結合した抗リン酸チロシン抗体(PY20:APはTransduction Laboratoriesから)と一緒にインキュベートする。プレートを再び洗浄し、そして抗リン酸チロシン抗体の捕捉されたリン酸化レセプターへの結合を、次いで、蛍光AP基質(CDP−Star、即時使用型、Emerald IIを含む;TROPIX)を使用して示す。蛍光をPackard Top Count Microplate Scintillation Counter(Top Count)を使用して測定する。陽性対照(VEGFで刺激)と陰性対照(VEGFで刺激せず)のシグナルの差は、VEGF誘導性KDRレセプターリン酸化と対応する(=100%)。試験物質の活性を、VEGF誘導性KDRレセプターリン酸化の%阻害として計算し、ここで、最大阻害の半分を誘導する物質の濃度をIC50(50%阻害に有効な用量)と定義する。式Iの化合物で見出すことができるIC50値は、1〜10000nMの範囲、好ましくは1〜5000nMの範囲、より好ましくは1〜2000nMの範囲である。式Iの化合物で見出すことができる%阻害値は、10〜100%の範囲、好ましくは30〜100%の範囲、より好ましくは50〜100%の範囲である。
本発明の薬剤はBCR−Abl以外に、c−Abl、また、栄養因子によって介在される、シグナル変換に含まれる他のチロシンキナーゼ、たとえばRafキナーゼ、Arg、Srcファミリーに由来するキナーゼ、とりわけc−Srcキナーゼ、Lck、およびFyn;また、EGFファミリーのキナーゼ、たとえばc−erbB2キナーゼ(HER−2)、c−erbB3キナーゼ、c−erbB4キナーゼ;インシュリン様成長因子レセプターキナーゼ(IGF−1キナーゼ)、とりわけPDGFレセプターチロシンキナーゼファミリーのメンバー、たとえばPDGFレセプターキナーゼ、CSF−1レセプターキナーゼ、KitレセプターキナーゼおよびVEGFレセプターキナーゼ;ならびにセリン/スレオニンキナーゼ(これらの全てはヒト細胞を含む哺乳類細胞における成長制御および形質転換に役割を果たす)を様々な程度で阻害する。
c−erbB2チロシンキナーゼ(HER−2)の阻害は、たとえばEGF−Rタンパク質キナーゼの阻害と同じ方法で、既知の方法を使用して、測定することができる。
これらの研究に基づき、本発明の薬剤は、とりわけタンパク質キナーゼの脱制御に依存した障害、とりわけ白血病および増殖性疾患に対して治療効果を示す。
本発明の薬剤はまた、多くの疾患、たとえばタンパク質キナーゼの脱制御に関連した多くの疾患、とりわけ腫瘍性疾患、たとえば固形腫瘍、白血病および他の“液性腫瘍”、とりわけc−kit、KDR、Flt−1またはFlt−3を発現しているもの、たとえばとりわけ乳癌、結腸のがん、肺がん(とりわけ小細胞肺がん)、前立腺のがん、またはカポジ肉腫に対して有効である。
本発明の薬剤はまた、腫瘍の増殖を阻害し、そしてとりわけ腫瘍の転移性拡散および微小転移細胞の増殖を予防するのに適している。
本発明の薬剤はまた、眼血管新生によって引き起こされる疾患、とりわけ網膜症、たとえば糖尿病性網膜症、または加齢黄班変性症、乾癬、血管芽細胞腫、たとえば血管腫、メサンギウム細胞増殖性障害、たとえば慢性もしくは急性腎疾患、たとえば糖尿病性腎症、悪性腎硬化症、血栓性微小血管症候群または移植片拒絶、あるいはとりわけ、炎症性腎疾患たとえば糸球体腎炎、とりわけメサンギウム増殖性糸球体腎炎、溶血−尿毒症性症候群、糖尿病性腎症、高血圧性腎硬化症、アテローム、動脈再狭窄、自己免疫性疾患、糖尿病、子宮内膜症、慢性喘息に対して有効である。
本発明の試薬はヒトの(予防的、および好ましくは治療的)管理のみならず、他の温血動物、たとえば商業的に有用な動物、たとえばマウス、ウサギまたはラット、あるいはモルモットのようなげっ歯類の処置用でもある。かかる化合物はまた、上記試験系において他の化合物と比較することができる参照標準として使用することができる。
本発明はまた、とりわけ、1種以上の上記疾患、とりわけ腫瘍性疾患の、とりわけ該疾患がタンパク質チロシンキナーゼの阻害に、とりわけBcr−Ablの阻害に応答するときの、治療的および予防的管理のための医薬組成物の製造のための、本発明の薬剤またはその薬学的に許容される塩の、とりわけ好ましいとされた本発明の薬剤またはその薬学的に許容される塩の、使用に関する。
上記によって、本発明はまたさらなる一連の態様を提供する:
A.処置を必要とする対象(すなわち哺乳類、とりわけヒト)においてBcr−Ablを阻害する方法であって、当該対象に有効量の本発明の薬剤を投与することを含んでなる方法、または上記状態のいずれかを処置する方法、とりわけ増殖性疾患または状態を処置する方法、または上記状態のいずれかの1種以上の症状を軽減する方法。
B.医薬として使用するための、または上記疾患または状態のいずれか、たとえば増殖性疾患または状態の予防、改善または処置において使用するための、本発明の薬剤。
C.本発明の薬剤を、薬学的に許容される希釈剤または担体と共に含む、たとえば抗増殖性薬剤として使用するための、または上記疾患のいずれか、たとえば増殖性疾患または状態の予防、改善または処置において使用するための医薬組成物。
D.抗増殖性薬剤として使用するための、または上記疾患のいずれか、たとえば増殖性疾患または状態の予防、改善または処置において使用するための薬剤の製造における、本発明の薬剤の使用。
本発明の薬剤は、単独で、または1種以上の他の治療剤との組合せで投与することができ、可能性のある組合せ治療は、固定された組合せ剤の形態を取るか、または本発明の化合物と1種以上の他の治療剤が時間的にずれて投与されるか、もしくは互いに独立して投与されるか、または、固定された組合せ剤と、1種以上の他の治療剤の組み合わせ投与である。本発明の薬剤は、それ以外にまたはそれに加えて、とりわけ腫瘍治療、たとえば白血病治療のために、化学療法、放射線療法、免疫療法、外科的処置、もしくはこれらの組合せとの組合せにおいて、投与することができる。長期治療は上記他の処置戦略の状況で、アジュバント治療であるため、等しく可能である。他の可能性のある処置は、腫瘍緩解後の患者の状態の維持療法、またはたとえば危険性のある患者における化学予防療法でさえある。
本発明の薬剤は、単独で、または1種以上の他の治療剤との組合せで投与することができる。かかる治療剤には、限定されないが、アロマターゼ阻害剤、抗エストロゲン剤、トポイソメラーゼI阻害剤、トポイソメラーゼII阻害剤、微小管活性化剤、アルキル化剤、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤、COX−2阻害剤、MMP阻害剤、mTOR阻害剤、抗腫瘍代謝拮抗剤、プラチン化合物、タンパク質キナーゼ活性を減少させる化合物、およびさらに、抗血管形成化合物、ゴナドレリンアゴニスト、抗アンドロゲン剤、ベンガミド、ビスホスホネート、抗増殖性抗体およびテモゾロマイド(TEMODAL(登録商標))が含まれる。
“アロマターゼ阻害剤”なる用語は、本明細書において使用するとき、エストロゲン生産、すなわち基質、アンドロステンジオンおよびテストステロンの、それぞれエストロンおよびエストラジオールへの変換を阻害する化合物に関する。当該用語には、限定されないが、ステロイド、とりわけエキセメスタンおよびホルメスタン、ならびにとりわけ非ステロイド剤、とりわけアミノグルテチミド、ボロゾール、ファドロゾール、アナストロゾール、ならびに極めてとりわけ、レトロゾールが含まれる。エキセメスタンは、たとえばAROMASIN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。ホルメスタンは、たとえばLENTARON(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。ファドロゾールは、たとえばAFEMA(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。アナストロゾールは、たとえばARIMIDEX(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。レトロゾールは、たとえばFEMARA(商標)またはFEMAR(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。アミノグルテチミドは、たとえばORIMETEN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。
アロマターゼ阻害剤である抗新生物剤を含む本発明の組合せ剤は、とりわけホルモンレセプター陽性乳房腫瘍の処置に有用である。
“抗エストロゲン剤”なる用語は、本明細書において使用するとき、エストロゲンレセプターレベルでエストロゲンの効果と拮抗する化合物に関する。当該用語には、限定されないが、タモキシフェン、フルベストラント、ラロキシフェンおよび塩酸ラロキシフェンが含まれる。タモキシフェンは、たとえばNOLVADEX(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。塩酸ラロキシフェンは、たとえばEVISTA(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。フルベストラントは、US4,659,516に記載のとおりに製剤することができ、あるいはそれはたとえばFASLODEX(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。
“トポイソメラーゼI阻害剤”なる用語は、本明細書において使用するとき、限定されないがトポテカン、イリノテカン9−ニトロカンプトテシンおよびマクロ分子カンプトテシン結合PNU−166148(WO99/17804における化合物A1)が含まれる。イリノテカンは、たとえばCAMPTOSAR(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。トポテカンは、たとえばHYCAMTIN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。
“トポイソメラーゼII阻害剤”なる用語は、本明細書において使用するとき、限定されないが、アントラサイクリン類であるドキソルビシン(リポソーム製剤、たとえばCAELYX(商標)を含む)、エピルビシン、イダルビシンおよびネモルビシン、アントラキノン類であるミトキサントロンおよびロソキサントロン、ならびにポドフィロトキシン類であるエトポシドおよびテニポシドが含まれる。エトポシドは、たとえばETOPOPHOS(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。テニポシドは、たとえばVM 26−BRISTOL(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。ドキソルビシンは、たとえばADRIBLASTIN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。エピルビシンは、たとえばFARMORUBICIN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。イダルビシンは、たとえばZAVEDOS(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。ミトキサントロンは、たとえばNOVANTRON(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。
“微小管活性化剤”なる用語は、微小管の安定化および微小管不安定化剤に関し、限定されないが、タキサン類であるパクリタキセルおよびドセタキセル、ビンカアルカロイド類である、たとえばビンブラスチン、とりわけ硫酸ビンブラスチン、ビンクリスチン、とりわけ硫酸ビンクリスチン、およびビノレルビン、ディスコデルモリド、ならびにエポチロン類である、たとえばエポチロンBおよびDを含む。ドセタキセルは、TAXOTERE(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。硫酸ビンブラスチンは、たとえばVINBLASTIN R.P.(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。硫酸ビンクリスチンは、たとえばFARMISTIN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。ディスコデルモリドは、たとえばUS 5,010,099に開示されているように得ることができる。
“アルキル化剤”なる用語には、本明細書において使用するとき、限定されないが、シクロホスファミド、イフォスファミドおよびメルファランが含まれる。シクロホスファミドは、たとえばCYCLOSTIN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。イフォスファミドは、たとえばHOLOXAN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。
“ヒストンデアセチラーゼ阻害剤”なる用語は、ヒストンデアセチラーゼを阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物に関する。
“ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤”なる用語は、ファルネシルトランスフェラーゼを阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物に関する。
“COX−2阻害剤”なる用語は、シクロオキシゲナーゼ2型酵素(COX−2)を阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物、たとえばセレコキシブ(Celebrex(登録商標))、ロフェコキシブ(Vioxx(登録商標))およびルミラコキシブ(COX189)に関する。
“MMP阻害剤”なる用語は、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)を阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物に関する。
“mTOR阻害剤”なる用語は、哺乳類標的のラパマイシン(mTOR)を阻害し、かつ抗増殖性活性を有する化合物、たとえばシロリムス(Rapamune(登録商標))、エベロリムス(Certican(商標))、CCI−779およびABT578に関する。
“抗腫瘍代謝拮抗剤”なる用語には、限定されないが、5−フルオロウラシル、テガフール、カペシタビン、クラドリビン、シタラビン、リン酸フルダラビン、フルオロウリジン、ゲムシタビン、6−メルカプトプリン、ヒドロキシ尿素、メトトレキセート、エダトレキセートおよびかかる化合物の塩、ならびにさらにZD1694(RALTITREXED(商標))、LY231514(ALIMTA(商標))、LY264618(LOMOTREXOL(商標))およびOGT719が含まれる。
“プラチン化合物”なる用語には、本明細書において使用するとき、限定されないが、カルボプラチン、シスプラチンおよびオキサリプラチンが含まれる。カルボプラチンは、たとえばCARBOPLAT(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。オキサリプラチンは、たとえばELOXATIN(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。
“タンパク質キナーゼ活性を減少させる化合物、およびさらに抗血管形成化合物”なる用語には、本明細書において使用するとき、限定されないが、たとえば血管内皮増殖因子(VEGF)、表皮増殖因子(EGF)、c−Src、タンパク質キナーゼC、血小板由来増殖因子(PDGF)、Bcr−Ablチロシンキナーゼ、c−kit、Flt−3およびインシュリン様増殖因子Iレセプター(IGF−IR)およびサイクリン依存性キナーゼ(CDK)の活性を減少させる化合物、ならびにタンパク質キナーゼ活性を減少させるよりも他の機構を有する抗血管形成化合物が含まれる。
VEGF活性を減少させる化合物は、とりわけVEGFレセプター、とりわけVEGFレセプターのチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、およびVEGFに結合する化合物であり、そしてとりわけ、一般的および具体的に、WO 98/35958(式Iの化合物として記載)、WO 00/09495、WO 00/27820、WO 00/59509、WO 98/11223、WO 00/27819、WO 01/55114、WO 01/58899およびEP 0 769 947に記載の化合物、タンパク質およびモノクローナル抗体;M. Prewettらによる Cancer Research 59 (1999) 5209-5218, by F. Yuan et al in Proc. Natl. Acad. Sci. USA, vol. 93, pp. 14765-14770, December 1996、Z. ZhuらによるCancer Res. 58, 1998, 3209-3214、およびJ. MordentiらによるToxicologic Pathology, vol. 27, no. 1, pp 14-21, 1999に記載のもの;WO 00/37502およびWO 94/10202;M. S. O'ReillyらによるCell 79, 1994, 315-328に記載のAngiostatin(商標);ならびにM. S. O'ReillyらによるCell 88, 1997, 277-285に記載のEndostatin(商標)であり;
EGF活性を減少させる化合物は、とりわけEGFレセプターを、とりわけEGFレセプターのチロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、ならびにEGFと結合する化合物であり、そしてとりわけ、一般的および具体的に、WO 97/02266(式IVの化合物として記載)、EP 0 564 409、WO 99/03854、EP 0520722、EP 0 566 226、EP 0 787 722、EP 0 837 063、WO 98/10767、WO 97/30034、WO 97/49688、WO 97/38983およびとりわけ、WO 96/33980に記載の化合物であり;
c−Srcの活性を減少させる化合物には、限定されないが、下記定義のc−Srcタンパク質チロシンキナーゼ活性を阻害する化合物、およびWO97/07131およびWO97/08193に記載のようなSH2相互作用阻害剤が含まれ;
c−Srcタンパク質チロシンキナーゼ活性を阻害する化合物には、限定されないが、ピロロピリミジンの構造クラスに属する化合物、とりわけピロロ[2,3−d]ピリミジン、プリン、ピラゾピリミジン、とりわけピラゾ[3,4−d]ピリミジン、ピラゾピリミジン、とりわけピラゾ[3,4−d]ピリミジンおよびピリドピリミジン、とりわけピリド[2,3−d]ピリミジンを含み、好ましくは、当該用語はWO 96/10028、WO 97/28161、WO97/32879およびWO97/49706に記載の化合物が関係し;
タンパク質キナーゼC活性を減少させる化合物は、とりわけEP 0 296 110(WO 00/48571に記載の医薬製剤)に記載の、タンパク質キナーゼC阻害剤であるスタウロスポリン誘導体であり;
タンパク質キナーゼ活性を減少させ、本発明の化合物と組み合わせて使用することができるさらに具体的な化合物は、イマチニブ(Gleevec(登録商標)/Glivec(登録商標))、PKC412、Iressa(商標)(ZD1839)、PKI166、PTK787、ZD6474、GW2016、CHIR−200131、CEP−7055/CEP−5214、CP−547632およびKRN−633であり;
タンパク質キナーゼ活性を減少させるよりも他の作用機構を有する抗血管形成化合物には、限定されないが、たとえばサリドマイド(THALOMID)、セレコキシブ(Celebrex)、SU5416およびZD6126が含まれる。
“ゴナドレリンアゴニスト”なる用語には、本明細書において使用するとき、限定されないが、アバレリクス、ゴセレリンおよび酢酸ゴセレリンが含まれる。ゴセレリンはUS 4,100,274に開示されており、そしてたとえばZOLADEX(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。
アバレリクスはたとえばUS 5,843,901に記載のように製剤することができる。
“抗アンドロゲン剤”なる用語には、本明細書において使用するとき、限定されないが、ビカルタミド(CASODEX(商標))が含まれ、これはたとえばUS 4,636,505に記載のように製剤することができる。
“ベンガミド”なる用語は、抗増殖性特性を有するベンガミドおよびその誘導体に関する。
“ビスホスホネート”なる用語には、本明細書において使用するとき、限定されないが、エトリドン酸、クロドロン酸、チルドロン酸、パミドロン酸、アレンドロン酸、イバンドロン酸、リセドロン酸、およびゾレドロン酸が含まれる。“エトリドン酸”は、たとえばDIDRONEL(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。“クロドロン酸”は、たとえばBONEFOS(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。“チルドロン酸”は、たとえばSKELID(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。“パミドロン酸”は、たとえばAREDIA(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。“アレンドロン酸”は、たとえばFOSAMAX(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。“イバンドロン酸”は、たとえばBONDRANAT(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。“リセドロン酸”は、たとえばACTONEL(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。“ゾレドロン酸”は、たとえばZOMETA(商標)の商標名で、たとえば市販されている形態で投与することができる。
“抗増殖性抗体”なる用語には、本明細書において使用するとき、限定されないが、トラスツズマブ(Herceptin(商標))、トラスツズマブ−DM1、エルロチニブ(Tarceva(商標))、ベバシズマブ(Avastin(商標))、リツキシマブ(Rituxan(登録商標))、PRO64553(抗CD40)および2C4 Antibodyが含まれる。
AMLの処置のために、式Iの化合物を標準的な白血病治療との組合せにおいて、とりわけAMLの処置のために使用される治療との組合せにおいて、使用することができる。とりわけ、式Iの化合物はたとえば、ファルネシルトランスフェラーゼ阻害剤および/またはAMLの処置のために使用される他の薬剤、たとえばダウノルビシン、アドリアマイシン、Ara−C、VP−16、テニポシド、ミトキサントロン、イダルビシン、カルボプラチンおよびPKC412との組合せにおいて投与することができる。
コード番号、一般名または商標名で特定される活性剤の構造は、標準的な概説書である“The Merck Index”の現行版から、またはデータベース、たとえばPatents International(たとえばIMS World Publications)から入手することができる。
本発明の薬剤との組合せにおいて使用することができる上記化合物は、先行文献に記載のとおり、たとえば上記文献に記載のとおりに製造することができる。
以下の式Iの化合物が好ましい:
式中、
Aが好ましくはヒドロキシ、アミノまたは低級アルキルであり;
およびRは好ましくは、そして独立して水素;または低級アルキル、ヘテロ環、アミノもしくはシクロアルキル(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であるか;
またはRおよびRが一緒になって置換もしくは非置換N−ヘテロ環を形成し得る。
が好ましくは低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、ヘテロ環またはヘテロアリール(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)である。
およびRが好ましくは、非置換であるかまたは1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されており、当該置換基がヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、シクロアルキル、ヘテロ環およびヘテロアリールからなる群から独立して選択され;これらの全てが非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヘテロ環およびヘテロアリール(これらの全てが非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシおよび低級アルコキシからなる群から独立して1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている)からなる群から独立して1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている。
が好ましくは、非置換であるかまたはたとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されており、当該置換基が低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヒドロキシおよびヘテロ環からなる群から独立して選択され;これらの全てが非置換であるか、またはヒドロキシ、アミノ、低級アルキル、低級アルコキシおよびヘテロ環(これらの全てが非置換であるか、または低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシおよび低級アルコキシからなる群から独立して1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている)からなる群から独立して1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている。
好ましい態様において本発明は、式I
〔式中、
およびRが独立して水素、ハロ;または低級アルキル、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環、アミノ、もしくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルから選択されるシクロアルキル(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であるか;
またはRおよびRが一緒になってピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピペリジン、ピラン、モルホリノおよびピペラジンから選択される置換もしくは非置換N−ヘテロ環を形成し得;
Yが(R−X−または式II
[式中、
Xが低級アルキル、アミノ、アミドまたはカルボニルであり;
Aがヒドロキシ、アミノ、ハロ、または低級アルキルであり;
が低級アルキル、低級アルコキシ、カルボニル、アミノ、ヒドロキシ、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環、またはピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびチエニルから選択されるヘテロアリール(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であり;
nは1または2である]
であり;
上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、ならびにピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環からなる群から独立して選択される1個以上の置換基であり;ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルおよびピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環(ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシおよび低級アルコキシからなる群から独立して選択される1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている;
およびR上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基は、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルから選択されるシクロアルキル、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環、ならびにピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびチエニルから選択されるヘテロアリールからなる群から独立して選択される1個以上の置換基であり;ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環、ならびにピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびチエニルから選択されるヘテロアリール(ハロを除くこれら全てが非置換であるか、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよびアミノからなる群から独立して選択される1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個の置換基で置換されている〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルを提供する。
他の好ましい態様において、本発明は式I
〔式中、
およびRが独立して水素、低級アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシ低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、低級アルキル−アミノ−低級アルキル、ヘテロ環−低級アルキルであるか;
またはRおよびRが一緒になってN−ヘテロ環または低級アルキル−N−ヘテロ環を形成し得;
Yが(R−X−またはA(R)(R)C−
[式中、
Xが低級アルキルまたはカルボニルであり;
Aがヒドロキシであり;
nが1であり;
が低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヘテロ環、ヘテロアリール、低級アルキル−ヘテロ環、低級アルキル−アミノ−低級アルキル、ヘテロ環−低級アルキル−アミノ、低級アルキル−アミノ、ヒドロキシ−低級アルキル−アミノ、低級アルコキシ−低級アルキルおよび低級アルキルで置換されたアミノである]
である〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルを提供する。
さらに好ましい態様において、本発明はまた、式I
〔式中、
およびRが独立して水素、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、ヒドロキシ−プロピル、ジメチルアミノ−エチル、モルホリニル−プロピル、メトキシ−エチル、ピロリジニル−プロピルであるか;
またはRおよびRが一緒になってピペラジニルまたはメチル−ピペラジニル、好ましくはN−メチル−ピペラジニルを形成し得;
Yが(R−X−またはA(R)(R)C−
[式中、
XがCHまたは−C(O)−であり;
Aがヒドロキシであり;
nが1であり;
がメチル、エチル、ブトキシ、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリル、テトラゾイル、イミダゾイル、メチル−ピペラジニル、ジエチル−アミノ−プロピル、モルホリノ−プロピル−アミノ、メチル−アミノ、ヒドロキシ−プロピル−アミノ、(メトキシ−エチル)メチル−アミノである]
である〕
の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルを提供する。
またさらに好ましい態様において、本発明は式I
〔式中、
およびRが独立して水素、メチル、エチルまたはプロピルであり;
Yが(R−X−またはA(R)(R)C−
[式中、
XがCHまたは−C(O)−であり;
Aがヒドロキシであり;
nが1であり
がメチル、ピペラジニル、モルホリノまたはイミダゾイル(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であり、
ここでR上の置換基、たとえば1〜6個、好ましくは1〜3個、最も好ましくは1個の置換基は、メチルである]
である〕
の化合物または薬学的に許容される塩もしくはエステルを提供する。
とりわけ、本発明には:
メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−プロピルアミン;
[4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−モルホリン−4−イル−メタノン;
[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
ジメチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
N−(3−ジエチルアミノ−プロピル)−4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ベンズアミド;
[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−モルホリン−4−イル−メタノン;
4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−N−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−ベンズアミド;
(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−{4−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−メタノン;
4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
{4−[4−(エチル−メチル−アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[4−(4−イソプロピルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
[4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
イソプロピル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
エチル−メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
{4−[4−(3−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[4−(4−プロピルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−メタノン;
{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−プロピル−アミン;
メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−プロピル−アミン;
[4−(4−シクロプロピルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
N−メチル−4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ベンズアミド;
{4−[4−(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
N,N−ジメチル−N’−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−エタン−1,2−ジアミン;
[6−(4−イミダゾル−1−イルメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミン;
ジメチル−{6−[4−(1H−ピロル−2−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
[6−(4−ブトキシメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミン;
ジメチル−[6−(4−テトラゾール−1−イルメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミン;
3−[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ベンジルアミノ]−プロパン−1−オール;
[6−(4−{[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−メチル}−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミン;
3−{4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−ペンタン−3−オール;
2−(4−{4−[ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−フェニル)−プロパン−2−オール;
3−(4−{4−[ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−フェニル)−ペンタン−3−オール;
3−{4−[4−(3−ピロル−1−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−ペンタン−3−オール;
2−[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−プロパン−2−オール;
2−[4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−プロパン−2−オール;
から選択される化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステルが含まれる。
本発明の薬剤は下記方法によって製造することができる:
a)式II
Figure 2007523115
の化合物の、たとえば、還元剤、たとえば水素化リチウムアルミニウムと、好ましくはTHFのような不活性溶媒中で、そして有利には窒素のような不活性雰囲気下での還元。
b)式VII
Figure 2007523115
の化合物の、式VIIa
Figure 2007523115
〔式中、式VIIaのRは置換もしくは非置換の、アミノ、ヘテロ環またはヘテロアリールである〕
の化合物とのカップリング。
たとえば、ブタノールのような不活性溶媒中で、そして有利にはNaIの存在下で、好ましくは上昇した温度、たとえば還流温度で。
c)式IのYがA(R)(R)C−である化合物について。式XII
Figure 2007523115
の化合物の、たとえば、有機金属化合物、たとえば式XIII
Figure 2007523115
〔式中、Zはハライドであり、そしてRは上記定義のとおり、たとえばエチルマグネシウムブロマイドである〕
の化合物での変換。
たとえば、THFのような不活性溶媒中で、そして有利には低温で、そして有利には不活性雰囲気下で。
式IIの出発物質は式VI
Figure 2007523115
の化合物の加水分解によって、式V
Figure 2007523115
の化合物を得ることにより製造することができる。
たとえばLiOHおよびHOと、MeOHのような溶媒中で。式VIの化合物は、WO 97/02266の70〜71ページに記載のとおりに製造することができる。
式Vの化合物を、次いで、式VIIa
Figure 2007523115
〔式中、式VIIaのRは置換もしくは非置換の、アミノ、ヘテロ環またはヘテロアリールである〕
の化合物とカップリングさせて、式III
Figure 2007523115
の化合物を得る。
たとえば、最初に式Vの化合物の活性化された酸を、有利には不活性溶媒中で、そして好ましくは不活性雰囲気下で、たとえば塩化オキサリルで処理して形成させる。活性化された酸を、次いでVIIaで、有利にはトリエチルアミンのような塩基の存在下で、好ましくは低温で処理する。
式IIIの化合物を、次いで、式IV
Figure 2007523115
とカップリングさせて、式IIの所望の出発物質を形成させる。たとえばブタノールのような不活性溶媒中で、そして有利には高温、たとえば50〜120℃にて。
式VIIの出発物質を、式VI
Figure 2007523115
の化合物を、式XI
Figure 2007523115
の化合物で、有利には密封チューブ中で、そして好ましくは高温で処理して、式IX
Figure 2007523115
の化合物を得ることで製造することができる。
式VIの化合物は、たとえばWO 97/02266の70〜71ページに記載のとおりに製造することができる。
式10の化合物を、たとえば、還元剤、たとえば水素化リチウムアルミニウムで、THFのような不活性溶媒中で、高温、たとえば30〜70℃にて、そして好ましくはアルゴンのような不活性雰囲気下で還元して、式VIII
Figure 2007523115
の化合物を得る。
式VIIIの化合物を、次いで、式VIIの所望の出発物質へと変換させる。たとえば式VIIIの化合物を塩化チオニルのような試薬で、トルエンのような不活性溶媒中で、そして有利には低温、たとえば10〜(−20℃)にて、処理することによって。
方法C
式XIIの出発物質を、式VI
Figure 2007523115
の化合物を、式XI
Figure 2007523115
の化合物で、たとえば、ブタノールのような不活性溶媒中で、有利には高温、たとえば60〜100℃にて、処理することによって製造することができる。式VIの化合物は、たとえばWO 97/02266の70〜71ページに記載のとおりに製造することができる。
本発明はまた、本発明の薬剤またはその薬学的に許容される塩を活性成分(有効成分)として含む医薬組成物の製造のための、本発明の薬剤またはその薬学的に許容される塩の製造および使用に関する。
所望により、前記医薬組成物はまた、さらなる活性成分、たとえば細胞増殖抑制剤を含み得、および/または既知の治療方法、たとえばホルモンまたは放射線との組合せにおいて使用することができる。
タンパク質チロシンキナーゼの阻害に、とりわけBcr−Abl等の阻害に応答する疾患を有する温血動物、とりわけヒトまたは商業的に有用な哺乳類に投与するのに好適な医薬組成物であって、タンパク質チロシンキナーゼの阻害に、とりわけBcr−Ablの阻害に有効量の本発明の薬剤またはその薬学的に許容される塩を、少なくとも1種の薬学的に許容される担体と共に含む医薬組成物が好ましい。
処置を必要とする温血動物、とりわけヒトまたは商業的に有用な哺乳類の新生物性または他の増殖性疾患の、とりわけかかる疾患を有する動物の、予防的またはとりわけ治療的管理のための医薬組成物であって、有効成分として前記疾患に対して予防的またはとりわけ治療的に活性な量で、本発明の薬剤またはその薬学的に許容される塩を含む医薬組成物も、同様に好ましい。
医薬組成物は約1%〜約95%の有効成分を含み、好ましい態様において単回投与形態は約20%〜約90%の有効成分を含み、そして好ましい態様において単回投与タイプではない形態は約5%〜約20%の有効成分を含む。単位投与形態は、たとえば被覆錠および非被覆錠、アンプル、バイアル、座薬またはカプセル剤である。たとえばカプセル剤は約0.05g〜約1.0gの活性物質を含む。
本発明の医薬組成物は、既知の方法、たとえば常套の混合、造粒、コーティング、溶解または凍結乾燥工程によって、製造される。
本発明は同様に、1種以上の上記病状、とりわけタンパク質チロシンキナーゼの阻害に、とりわけBcr−Ablの阻害に応答する疾患、とりわけ対応する腫瘍性疾患を処置するための工程または方法に関する。本発明の薬剤もしくはその薬学的に許容される塩は、それ自体または医薬組成物の形態で、予防的にまたは治療的に、好ましくは当該疾患に有効量で、かかる処置を必要とする温血動物、たとえばヒトに投与することができ、本化合物はとりわけ医薬組成物の形態で使用される。約70kgの体重を有する個体の場合、投与される1日用量は約0.1g〜約5g、好ましくは約0.5g〜約2gの本発明の化合物である。
本発明はとりわけまた、本発明の薬剤もしくはその薬学的に許容される塩、とりわけ好ましいと記述した本発明の薬剤もしくはその薬学的に許容される塩の、それ自体または少なくとの1種の薬学的に許容される担体との医薬組成物との形態での、1種以上の上記病状、とりわけタンパク質チロシンキナーゼの阻害に、とりわけBcr−Ablの阻害に応答する疾患、とりわけ対応する腫瘍性疾患の、とりわけ前記疾患がタンパク質チロシンキナーゼの阻害に、とりわけBcr−Ablの阻害に応答するときの、治療的および予防的管理のための使用に関する。
本発明をさらに、下記非限定的な実施例において記載する。
実験セクション
7H−ピロロピリミジン誘導体およびそれらの中間体の製造を、下記反応スキームにおいて説明し、そして実施例1〜35において記載する。
略語:
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド
HCl:塩酸
NaOH:水酸化ナトリウム
LIOH:リチウムヒドロキシド
THF:テトラヒドロフラン
実施例1:(4−メチルピペラジン−1−イル)−{4−[−(メチル−プロピル−アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−メタノン(43mg、0.11mmol)をTHF(1mL)中に、室温にて溶解させ、そしてLiAlH(17mg、0.44mmol)を少量ずつ、アルゴン雰囲気下で加える。反応物を、次いで、2時間撹拌し、酢酸エチルおよびHOを注意深く加えて後処理する。相を分離させ、そして水層を酢酸エチルで繰り返し抽出する。合一した有機抽出物を塩水で洗浄し、そしてMgSOで乾燥させる。濾過し、真空下で溶媒を除去した後、メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−プロピルアミンを白色粉末として得る。C22H28N6: M+H = 379.2; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 12.01 (s, 1H, NH), 8.15 (s, 1H), 7.80 (d, 2H), 7.34 (d, 2H), 6.99 (s, 1H), 3.72-3.65 (m, 2H), 3.41 (s, 2H), 2.59-2.21 (m, 8H), 2.17 (s, 3H), 1.78-1.59 (m, 2H)1.71-1.60 (m, 2H), 0.96 (t, 3H). m. p. =220-221 ℃.
Figure 2007523115
出発物質を下記のとおり得る:
実施例1、工程1:4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−安息香酸
Figure 2007523115
4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン−6−イル)−安息香酸エチルエステル(WO97/02266、10.0g、33.14mmol)をMeOH(70mL)中に懸濁させ、そしてHO(55mL)中のLiOH×HO(3.48g、82.55mmol)溶液で、室温にて処理し、そして16時間撹拌する。反応混合物を、次いで、4NのHCl水溶液で、pH2へと酸性にし、そして沈殿した生成物を濾過によって単離し、冷HOで洗浄し、そして真空下で60℃にて乾燥させて、表題化合物を白色粉末として得る。C13H8ClN3O2: M+H = 274.1; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 13.19 (s, 1H), 8.61 (s, 1H), 8.17 (d, 2H), 8.01 (d, 2H), 7.22 (s, 1H).
実施例1、工程2:4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン
Figure 2007523115
4−(4−クロロ−7−H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−安息香酸(500mg、1.86mmol)を、乾燥THF(20mL)中に、アルゴン雰囲気下で懸濁させ、そして塩化オキサリル(0.37mL、4.57mmol)を室温にて、その後4〜5滴のDMFを加える。反応混合物を50℃へと、1時間加熱し、次いで室温へと冷却し、そして全ての揮発物を真空下で除去して固体の黄色残さを得、これをTHF(30mL)中に懸濁させる。この懸濁液を滴下して、HO中のN−メチルピペラジン(0.51mL、4.57mmol)およびトリエチルアミン(1.10mL、7.66mmol)の溶液へと、0℃にて加える。反応物を1時間、室温にて撹拌する。次いで、全揮発物を真空下で除去し、そして残さの粗生成物を酢酸エチル中に取り、HOで洗浄し、そしてMgSOで乾燥させる。濾過および真空下で溶媒を除去した後、生成物を酢酸エチル/ヘキサンから結晶化させて白色粉末を得る。1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 13.01 (s, 1H, NH), 8.61 (s, 1H), 8.11 (d, 2H), 7.54 (d, 2H), 7.21 (s, 1H), 3.71-3.45 (m, 4H), 2.39.2.21 (m, 4H), 2.19 (s, 3H). m. p. >320 ℃
実施例1;工程3:(4−メチルピペラジン−1−イル)−{4−[−(メチル−プロピル−アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−メタノン
Figure 2007523115
4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン(99mg、0.28mmol)をn−ブタノール(10mL)中に懸濁させ、そしてN−メチル−プロピルアミンを室温にて加える。混合物を密封チューブ中で、80℃へと16時間加熱する。反応混合物を、次いで、再び室温へと冷却させ、そして沈殿した生成物を濾過により集め、そして冷ジエチルエーテルで洗浄する。真空下で乾燥させて、表題化合物を白色粉末として得る。C22H28N6O: M+H = 393.2; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 12.19 (s, 1H), 8.16 (s, 1H), 7.97 (d, 2H), 7.40 (d, 2H), 7.17 (s, 1H), 3.72 (t, 2H), 3.61-3.38 (m, 4H), 3.34 (s, 3H), 2.41-2.21 (m, 4H), 2.19 (s, 3H), 1.79-1.59 (m, 2H), 0.98 (t, 3H). m. p. = 222-224 ℃.
式IのYが(R−X−である実施例2〜23の化合物を、上記方法と同様に合成する(X=−C(O)−の化合物は出発物質について工程1〜3のみを行い、X=CHの化合物は全工程を行う)。
構造、収率および分析データを表1に列記する。
Figure 2007523115
Figure 2007523115
Figure 2007523115
Figure 2007523115
Figure 2007523115
Figure 2007523115
実施例24:[6−(4−イミダゾル−1−イルメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチルアミン
Figure 2007523115
[6−(4−クロロメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン−4−イル]−ジメチルアミン(170mg、0.59mmol)をn−ブタノール(7mL)中に、室温にて溶解させる。イミダゾール(326mg、4.80mmol)および触媒量のNaIを加え、そして混合物を還流温度へと1.5時間加熱する。再び室温へと冷却し、真空下で濃縮して黄色固体を得、これをフラッシュクロマトグラフィー(SiO、酢酸エチル/MeOH 7:3)で精製して、[6−(4−イミダゾル−1−イルメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチルアミンを黄色固体として得る。C18H18N6: M+H = 393.0; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 12.11 (s, 1H, NH), 8.11 (s, 1H), 7.86 (d, 2H), 7.77 (s, 1H), 7.31 (d, 2H), 7.21 (s, 1H), 7.13 (s, 1H), 6.91 (s, 1H), 5.20 (s, 2H), 3.32 (s, 6H). m. p. = 273-275 ℃.
実施例24、工程1:4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル−安息香酸エチルエステル
Figure 2007523115
4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン−6−イル)−安息香酸エチルエステル(WO97/02266;900mg、3.00mmol)をジメチルアミンの40%水溶液(10mL)中に懸濁させ、そして密封チューブ中で60℃へと温める。出発物質を徐々に溶解させると同時に生成物が沈殿する。
反応混合物を1時間、60℃にて撹拌し、次いで再び室温へと冷却する。生成物を濾過によって単離し、冷ジエチルエーテルで洗浄する。真空下で乾燥させた後、表題化合物を黄色固体として得る。C17H18N4O2: M+H = 311.1; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 12.31 (s, 1H, NH), 8.17 (s, 1H), 8.02 (d, 2H), 7.95 (d, 2H), 7.35 (s, 1H), 4.29 (q, 2H), 1.35 (t, 3H). m. p. = 293-296 ℃.
実施例24、工程2:[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−メタノール
Figure 2007523115
Li[AlH](660mg、17.40mmol)をTHF(70mL)中に懸濁させる。懸濁液を氷浴中で冷却し、そして4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル−安息香酸エチルエステルを少量ずつ、アルゴン雰囲気下で加える。反応物を30分、室温にて撹拌し、次いで50℃へと、さらに30分加熱する。次いで再び室温へと冷却し、そして希釈NaOH水溶液を注意深く加えてクエンチする。得られた懸濁液を30分撹拌し、次いで全ての無機塩を濾過によって除去する。残りの溶液を真空下で濃縮して黄色固体を得、これをヘキサンで滴定する。生成物を濾過によって単離し、そして真空下で乾燥させて白色粉末を得る。C15H16N4O: M+H = 269.1; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 13.01 (s, 1H, NH), 8.23 (s, 1H), 7.89 (d, 2H), 7.39 (d, 2H), 7.19 (s, 1H), 5.21 (s, 1H, OH), 4.55 (d, 2H), 3.35 (s, 6H). m. p. = 306-309 ℃. Rf (酢酸エチル/MeOH 9:1) = 0.30.
実施例24、工程3:[6−(4−クロロメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミン
Figure 2007523115
[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−メタノール(510mg、1.90mmol)をトルエン(15mL)中に溶解させ、そして−10℃へと冷却する。塩化チオニル(2.70mL、38.0mmol)を滴下して加え、そして反応物を1時間、0℃にて撹拌し、次いでさらに1時間後、黄色懸濁液を得る。沈殿を濾過によって単離する。次いで、酢酸エチルおよびHO間で分離させる。相を分離させ、そして水相を繰り返し酢酸エチルで抽出する。合一した抽出物を塩水で洗浄し、そしてMgSOで乾燥させ、濾過し、そして濃縮して黄色固体を得、これを真空下で乾燥させて表題化合物を得る。C15H15ClN4: M+H = 287.1; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 12.11 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.89 (d, 2H), 7.42 (d, 2H), 7.18 (s, 1H), 4.79 (s, 2H), 3.38 (s, 6H). Rf (酢酸エチル/MeOH 9:1) = 0.60.
式IのYが(R−Xであり、XがCHである実施例25〜29(RおよびRがメチルである)の化合物を、[6−(4−クロロメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミンから、上記方法(実施例24)にしたがって製造する。分析データを表2に列記する。
Figure 2007523115
実施例30:2−[4−(4−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ][2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル]−ペンタン−3−オール
Figure 2007523115
4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]安息香酸エチルエステル(147mg、0.36mmol)をTHF中に懸濁させ、そして−70℃へと、アルゴン雰囲気下で冷却させる。エチルマグネシウムブロマイド(2.2mL、THF中の1M溶液)をカニューレを介して、滴下して加える。反応混合物を30分、−70℃にて撹拌し、次いで室温へと温める。さらに1時間撹拌し、次いで酢酸エチル、希HCl水溶液およびHOを加えて後処理する。相を分離させ、そして水層を繰り返し酢酸エチルで抽出する。合一した有機抽出物を塩水で洗浄し、そしてMgSOで乾燥させる。濾過後、全揮発物を真空下で除去して、2−[4−(4−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ][2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル]−ペンタン−3−オールを白色粉末として得る。C24H33N5O2: M+H = 424.3; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 11.95 (s, 1H, NH), 8.15 (s, 1H), 8.15 (s, 1H), 7.71 (d, 2H), 7.42-7.39 (m, 3H), 6.83 (s, 1H), 4.58 (s, 1H, OH), 3.59 (q, 4H), 3.51-3.43 (m, 2H), 2.39-2.23 (m, 6H), 1.81-1.62 (m, 6H), 0.62 (t, 6H). m. p. = 175-177 ℃.
実施例30、工程1:4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]安息香酸エチルエステル
Figure 2007523115
4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン−6−イル)−安息香酸エチルエステル(WO97/02266、271mg、6.64mmol)をn−ブタノール(30mL)中に懸濁させる。3−アミノプロピル−モルホリン(519mg、3.6mmol)を加える。反応混合物を80℃へと72時間加熱し、次いで0℃へと冷却し、そして黄色沈殿物を濾過によって単離し、冷ジエチルエーテルで洗浄し、そして真空下で乾燥させて表題化合物を黄色粉末として得る。C22H27N5O3: M+H = 410.2; 1H-NMR (400 MHz, DMSO-d6): 12.20 (s, 1H, NH), 8.17 (s, 1H), 8.00 (d, 2H), 7.91 (d, 2H), 7.60 (t, 1H, NH), 7.16 (s, 1H), 4.31 (q, 2H), 3.59-3.53 (m, 4H), 3.51 -3.42 (m, 2H), 2.41-2.25 (m, 6H), 1.81-1.70 (m, 2H), 1.37 (t, 3H). m. p. = 231-234 ℃.
実施例30、工程2:2−[4−(4−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ][2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル]−ペンタン−3−オール
式IのYが式
Figure 2007523115
である実施例31〜35を、4−(4−クロロ−7H−ピロロ[2,3]ピリミジン−6−イル)−安息香酸エチルエステルから、上記方法にしたがって製造する。分析データを表3に列記する。
Figure 2007523115
実施例36:乾燥充填カプセル剤
0.25gの上記実施例に記載の化合物の1種を有効成分として各々含む5000個のカプセル剤を、下記のとおり製造する:
Figure 2007523115
製造方法:上記物質を粉砕し、そして0.6mmのメッシュサイズのふるいにかける。0.33g部の混合物をカプセル充填機を使用してゼラチンカプセルへと導入する。
実施例37:軟カプセル剤
0.05gの上記実施例に記載の化合物の1種を有効成分として各々含む5000個のカプセル剤を、下記のとおり製造する:
Figure 2007523115
製造方法:有効成分を粉砕し、そしてPEG400(約380〜約420のMを有するポリエチレングリコール、Fluka, Switzerland)およびツイーン(登録商標)80(ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、Atlas Chem. Ind. Inc., USA、Fluka, Switzerlandから供給)中に懸濁し、そして湿式粉砕器中で、約1〜3μmの粒子径へと摩砕する。0.43g部の混合物を、次いで、カプセル充填機を使用して軟ゼラチンカプセルへと導入する。
実施例38:BcrAbl、c−Abl、c−Raf−1、EGF−R(HER−1)、ErbB−1(HER−2)およびVEGFレセプター(KDR)のチロシンキナーゼ活性の阻害。
Figure 2007523115

Claims (14)

  1. 式I
    Figure 2007523115
    〔式中、
    およびRは独立して水素、ハロ;または低級アルキル、ヘテロ環、アミノもしくはシクロアルキル(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であるか;
    またはRおよびRは一緒になって置換もしくは非置換N−ヘテロ環を形成し得;
    Yは(R−X−またはA(R)(R)C−
    [式中、
    Xは低級アルキル、アミノ、アミドまたはカルボニルであり;
    Aはヒドロキシ、アミノ、ハロ、または低級アルキルであり;
    は低級アルキル、低級アルコキシ、カルボニル、アミノ、ヒドロキシ、ヘテロ環またはヘテロアリール(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であり;
    nは1または2であり、
    上の置換基は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、およびヘテロ環からなる群から独立して選択される1個以上の置換基であり;ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルおよびヘテロ環(ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシおよび低級アルコキシからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている]
    であり、
    およびR上の置換基は、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、シクロアルキル、ヘテロ環およびヘテロアリールからなる群から独立して選択される1個以上の置換基であり;ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヘテロ環およびヘテロアリール(ハロを除くこれら全てが非置換であるか、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよびアミノからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている〕
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  2. 請求項1に記載の式I
    〔式中、
    およびRが独立して水素、ハロ;または低級アルキル、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環、アミノ、もしくはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルから選択されるシクロアルキル(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であるか;
    またはRおよびRが一緒になってピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピペリジン、ピラン、モルホリノおよびピペラジンから選択される置換もしくは非置換N−ヘテロ環を形成し得;
    Yが(R−X−またはA(R)(R)C−
    [式中、
    Xが低級アルキル、アミノ、アミドまたはカルボニルであり;
    Aがヒドロキシ、アミノ、ハロ、または低級アルキルであり;
    が低級アルキル、低級アルコキシ、カルボニル、アミノ、ヒドロキシ、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環、またはピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびチエニルから選択されるヘテロアリール(これらの全てが置換もしくは非置換であり得る)であり;
    nは1または2であり;
    上の置換基は、ハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヒドロキシ、ならびにピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環(ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、低級アルコキシ、アミノ、低級アルキルおよびピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環(ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、低級アルキル、低級アルコキシ、ヒドロキシおよび低級アルコキシからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基である]
    であり;
    およびR上の置換基は、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルから選択されるシクロアルキル、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環、ならびにピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびチエニルから選択されるヘテロアリールからなる群から独立して選択される1個以上の置換基であり;ハロを除くこれらの全てが非置換であるか、またはハロ、ヒドロキシ、低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択されるヘテロ環、ならびにピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびチエニルから選択されるヘテロアリール(ハロを除くこれら全てが非置換であるか、ハロ、ヒドロキシ、低級アルキルおよびアミノからなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている)からなる群から独立して選択される1個以上の置換基で置換されている〕
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  3. 請求項1に記載の式I
    〔式中、
    およびRが独立して水素、低級アルキル、シクロアルキル、ヒドロキシ低級アルキル、低級アルコキシ−低級アルキル、低級アルキル−アミノ−低級アルキル、ヘテロ環−低級アルキルであるか;
    またはRおよびRが一緒になってN−ヘテロ環または低級アルキル−N−ヘテロ環を形成し得;
    Yが(R−X−またはA(R)(R)C−
    [式中、
    Xが低級アルキルまたはカルボニルであり;
    Aがヒドロキシであり;
    nが1であり;
    が低級アルキル、低級アルコキシ、アミノ、ヘテロ環、ヘテロアリール、低級アルキル−ヘテロ環、ヘテロ環−低級アルキル、低級アルキル−アミノ−低級アルキル、ヘテロ環−低級アルキル−アミノ、低級アルキル−アミノ、ヒドロキシ−低級アルキル−アミノ、低級アルコキシ−低級アルキルおよび低級アルキルで置換されたアミノである]
    であり、
    ヘテロ環がピロリジン、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロフラン、ピペリジン、ピラン、ピラゾリジン、オキシラン、ジオキサン、イミダゾリン、イミダゾリジン、モルホリノおよびピペラジンから選択され;
    シクロアルキルがシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルから選択され;
    N−ヘテロ環がピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、ピペリジン、モルホリノ、およびピペラジンから選択され;
    ヘテロアリールがピリジル、インドリル、キノキサリニル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾチエニル、ベンゾフラニル、ベンゾピラニル、ベンゾチオピラニル、フラニル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、ピラゾリル、イミダゾリルおよびチエニルから選択される〕
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  4. 請求項1、2または3に記載の式I
    〔式中、
    およびRが独立して水素、メチル、エチル、プロピル、シクロプロピル、ヒドロキシ−プロピル、ジメチルアミノ−エチル、モルホリニル−プロピル、メトキシ−エチル、ピロリジニル−プロピルであるか;
    またはRおよびRが一緒になってピペラジニルまたはメチル−ピペラジニル、好ましくはN−メチル−ピペラジニルを形成し得;
    Yが(R−X−またはA(R)(R)C−
    [式中、
    XがCHまたは−C(O)−であり;
    Aがヒドロキシであり;
    nが1であり;
    がメチル、エチル、ブトキシ、モルホリニル、ピペラジニル、ピロリル、テトラゾイル、イミダゾイル、メチル−ピペラジニル、ジエチル−アミノ−プロピル、モルホリノ−プロピル−アミノ、メチル−アミノ、ヒドロキシ−プロピル−アミノ、(メトキシ−エチル)メチル−アミノである]
    である〕
    の化合物またはその薬学的に許容される塩もしくはエステル。
  5. メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−プロピルアミン;
    [4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−モルホリン−4−イル−メタノン;
    [4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    ジメチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
    N−(3−ジエチルアミノ−プロピル)−4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ベンズアミド;
    [4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−モルホリン−4−イル−メタノン;
    4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−N−(3−モルホリン−4−イル−プロピル)−ベンズアミド;
    (4−メチル−ピペラジン−1−イル)−{4−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−メタノン;
    4−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン;
    {4−[4−(エチル−メチル−アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    [4−(4−イソプロピルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    [4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    イソプロピル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
    エチル−メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
    {4−[4−(3−ヒドロキシ−プロピルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
    (4−メチル−ピペラジン−1−イル)−[4−(4−プロピルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−メタノン;
    {6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−プロピル−アミン;
    メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−プロピル−アミン;
    [4−(4−シクロプロピルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    N−メチル−4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ベンズアミド;
    {4−[4−(2−ジメチルアミノ−エチルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    N,N−ジメチル−N’−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−エタン−1,2−ジアミン;
    [6−(4−イミダゾル−1−イルメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミン;
    ジメチル−{6−[4−(1H−ピロル−2−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
    [6−(4−ブトキシメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミン;
    ジメチル−[6−(4−テトラゾール−1−イルメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−アミン;
    3−[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−ベンジルアミノ]−プロパン−1−オール;
    [6−(4−{[(2−メトキシ−エチル)−メチル−アミノ]−メチル}−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミン;
    3−{4−[4−(3−モルホリン−4−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−ペンタン−3−オール;
    2−(4−{4−[ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−フェニル)−プロパン−2−オール;
    3−(4−{4−[ビス−(2−メトキシ−エチル)−アミノ]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル}−フェニル)−ペンタン−3−オール;
    3−{4−[4−(3−ピロル−1−イル−プロピルアミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−ペンタン−3−オール;
    2−[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−プロパン−2−オール;
    2−[4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−プロパン−2−オール;
    からなる群から選択される、請求項1、2、3または4に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  6. [4−(4−メチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−モルホリン−4−イル−メタノン;
    [4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−モルホリン−4−イル−メタノン;
    {4−[4−(エチル−メチル−アミノ)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル]−フェニル}−(4−メチル−ピペラジン−1−イル)−メタノン;
    イソプロピル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
    エチル−メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
    メチル−{6−[4−(4−メチル−ピペラジン−1−イルメチル)−フェニル]−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル}−アミン;
    [6−(4−イミダゾル−1−イルメチル−フェニル)−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−4−イル]−ジメチル−アミン;
    2−[4−(4−ジメチルアミノ−7H−ピロロ[2,3−d]ピリミジン−6−イル)−フェニル]−プロパン−2−オール;
    からなる群から選択される、請求項1、2、3、4または5に記載の式Iの化合物、またはその薬学的に許容される塩。
  7. ヒトまたは動物の処置法において使用するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩。
  8. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の式Iの化合物またはその薬学的に許容される塩を、少なくとも1種の薬学的に許容される担体を含む医薬組成物。
  9. 医薬として使用するための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩。
  10. 疾患の処置用医薬組成物の製造のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
  11. タンパク質チロシンキナーゼの阻害に応答する疾患の処置用医薬組成物の製造のための、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化合物またはその薬学的に許容される塩の使用。
  12. 処置を必要とする対象においてBcr−Ablを阻害する方法であって、前記対象に有効量の本発明の薬剤を投与することを含んでなる方法、または上記状態のいずれかを処置するための方法、とりわけ増殖性疾患もしくは状態を処置するか、または上記状態のいずれかの1種以上の症状を軽減する方法。
    医薬として使用するための、または上記疾患または状態のいずれかの予防、緩和または処置において使用するための請求項1に記載の化合物。
    本発明の薬剤を薬学的に許容される希釈剤または担体と含む、たとえば抗増殖性薬剤として使用するための、または上記疾患または状態のいずれかの予防、緩和または処置において使用するための医薬組成物。
    抗増殖性薬剤として使用するための、または上記疾患または状態のいずれかの予防、緩和または処置において使用するための薬剤の製造における、請求項1に記載の化合物の使用。
  13. 請求項1に記載の式Iの化合物またはその塩の製造方法であって、
    a)式II
    Figure 2007523115
    の化合物の還元
    b)式7
    Figure 2007523115
    の化合物の式VIIa
    Figure 2007523115
    〔式中、式VIIaのRは置換もしくは非置換アミノ、ヘテロ環またはヘテロアリールである〕
    の化合物とのカップリング
    c)式IのYが上記式IIに定義のものである化合物について、式XII
    Figure 2007523115
    の化合物の、式XIII
    Figure 2007523115
    〔式中、Zはハライドであり、そしてRは上記定義のとおりである〕
    の有機金属化合物での変換
    を含む方法。
  14. 実質的に実施例において具体的に記載された、あらゆる新規な化合物、方法、工程および使用。
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