JP2007522208A - チオールのホメオスタシスを改良するためのシステインリッチのペプチド - Google Patents
チオールのホメオスタシスを改良するためのシステインリッチのペプチド Download PDFInfo
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Abstract
Description
a)タンパク質源のタンパク質をペプチドに切断する工程;
b)ペプチド中のシステインの位置でその作用が少なくとも弱められ、それにより末端システインを有する消化ペプチドを形成する少なくとも一のエキソペプチダーゼにより、工程a)で得られたペプチドを消化する工程;
c)消化ペプチドを精製する工程。
a)タンパク質源のタンパク質をペプチドに切断する工程;
b)ペプチド中のシステインの位置でその作用が少なくとも弱められ、それにより末端システインを有する消化ペプチドを形成するエキソペプチダーゼにより、工程a)で得られたペプチドを消化する工程;
c)消化ペプチドを精製する工程。
乳漿蛋白単離物(WPI; 典型的にはBipro, Davisco)の5 %wt分散物を、予め加熱した脱塩水にWPIを添加し、その後処理温度(50℃)に加熱することにより作成した。30 %硫酸を添加することによりpHをpH3に調整した。ENZECO真菌類酸性プロテアーゼ(EDC, U.S.)を添加することにより加水分解を開始した。酵素/タンパク質の比は、タンパク質乾燥物に基いて、典型的に2 %wtであった。適切な加水分解時間の後、典型的には20 h後、pHが6.5に達するまでNaOH(33 %)を添加し、その後その混合物を104℃に加熱し、その温度を3分間保持した。Nadir SS NF-PES-10 3838 Bメンブレンモデュールを用いて、体積縮小およびナノフィルトレーションの後に、加水分解物に、50℃で脱塩水でのダイアフィルトレーション(典型的には300 %、任意に200 %)を行った。ナノフィルトレーションは、50℃で処理した。典型的に25 %の乾燥物に達したときに、残留物をスプレー乾燥した。
分析は、認可された商業実験室(CCL Nutricontrol, Veghel, オランダ)により行った。方法:ペプチドのHCL加水分解の前の、過ギ酸によるサンプル中のシステインの酸化、ニンヒドリンによるポストカラム誘導体化の後の、遊離アミノ酸のイオン交換クロマトグラフィー(ECガイドライン3-9-1998の98/64/EG;19-9-1998付けの出版物L257/14-23に従う)。
全固形物 % 95.1
タンパク質(N*6.38) % 83.4
タンパク質(N*6.62) % 86.0
システイン g/kg 65.50
システイン %/Prot 7.9%
アミノ酸
アラニン g/kg 37.0
アルギニン g/kg 18.6
アスパラギン酸 g/kg 146.9
グルタミン酸 g/kg 186.4
グリシン g/kg 17.7
ヒスチジン g/kg 19.6
イソロイシン g/kg 43.0
ロイシン g/kg 59.4
リジン g/kg 89.8
メチオニン g/kg 12.2
フェニルアラニン g/kg 18.4
プロリン g/kg 37.6
セリン g/kg 43.3
トレオニン g/kg 47.3
トリプトファン(酵素的加水分解後) g/kg 11.4
チロシン g/kg 18.6
バリン g/kg 45.6
トータルa.a. 915.29。
方法:
HPLC−システム: UV検出器、オートサンプラー、Waters Millenium Data
Acquisition Softwareを備えたイソクラティックHPLCシステム
カラム: Progel TSK-G2000SWXL 7.8 mm×30 cm (Supelco),
ガードカラム:Progel TSK SWXL (Supelco)
溶出液: 30 %アセトニトリル/H2O/0.1 % TFA
流速: 1 mL/分
検出: 214 nm
キャリブレーション:HPLCスタンダード(Sigma):炭酸脱水酵素、
リボヌクレアーゼA、アプロチニン、インスリン、
バシトラシン、フェニルアラニン。
MW−範囲(D) エリア%
>10.000 17.5
10.000−5.000 3.7
5.000−2.000 6.6
2.000−1.000 12.1
1.000−500 20.2
<500 39.9。
投与量:4錠剤/日、ペプチド混合物の形態で200 mg L-システイン/日をデリバーする。
100 gあたり
システインリッチのペプチド 88.24 g
微結晶性セルロース 1 10.59 g
二酸化ケイ素 2 0.47 g
ステアリン酸マグネシウム 0.35 g
ステアリン酸 0.35 g
1 Avicel PH-102 - FMC
2 CAB-O-SIL M-5。
1本のバーは、システインリッチのペプチド混合物の形態で200 mg L-システインをデリバーする。
システインリッチのペプチド 8.30 g 3.32 g
マルチトールシロップ1 66.01 g 26.41 g
カゼインカルシウム 10.65 g 4.26 g
チョコレートリカー 8.52 g 3.41 g
カゼイン酸ナトリウム、顆粒状 4.26 g 1.70 g
カカオバター 2.13 g 0.85 g
無塩バター 0.11 g 0.04 g
レシチン 0.01 g 0.0043 g
バニラ香料 0.01 g 0.0043 g
1 Lycasin 85 %溶液。
100 gあたり L-システイン/1人分
システインペプチド 0.86 g 0.05 g
スキムミルク 55 g
砂糖 6 g
マルチトール1 3 g
乳酸 0.002 g
ペクチン2 0.3 g
香料 0.055 g
水 34.6 g
接種物3 0.2 g
1 C*maltidex 16385 Cerestar
2 Genu Pectine YM-115-H CP Kelco
3 YC-X11 Christian Hansen。
100 gあたり 1人分(250 ml)あたり L-システイン/1人分
システインペプチド 0.43 g 1.08 0.06 g
デキストロース 4.4 g 11 g
フルクトース 3.6 g 9 g
香料リンゴ 0.055 g 0.14
香料バナナ 0.037 g 0.09
ペクチン1 0.15 g 0.37
水 91.33 g 228.36
1 Genu Pectine YM-115-H CP Kelco。
メインテナンス濃度の硫黄含有アミノ酸(38 mg/kg)を含有する等カロリーおよび等窒素(isonitrogenic)の食事またはシステインリッチのペプチド(62 mg/kg)に富んだ各食事を、ラットに14日間与えた。14日後、各食事グループの動物を、アセトアミノフェンで攻撃し(経口、300 mg/kg体重、コーンオイル中)、次の12時間、食事を与えなかった。攻撃の直後、12時間後、24時間後、各グループの6匹のラット(t=0)および9匹のラット(t=12hおよびt=24h)を屠殺し、生化学的分析および組織学的調査のために肝臓を採取した。血漿肝臓マーカー酵素の分析のために血液サンプルを採取した。コントロールグループおよびシステインリッチのペプチドを受け取ったグループの両方において、パラセタモールにより肝臓組織の損傷に至ったが、システインリッチのペプチドを継続して与えると、ラットの肝臓の能力は改良され、コントロールグループと比べて有意にその構造の完全性が回復した。
肝臓酵素アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼの比活性は、肝臓損傷の関連インジケーターである。この酵素の活性レベルが増大すると、これは肝臓の損傷を示す。
時間 ペプチドに富んだ食事
0 69+/-2 78+/-6
12 126+/-14 93+/-15
24 120+/-16 109+/-16
上記表は、パラセタモールによる肝臓損傷が、システインリッチのペプチドに富んだ食事を取ることにより実質的に低減することを明らかに示す。
攻撃後の カゼイン食事 システインリッチの
時間 ペプチドに富んだ食事
平均値 最小値 最大値 平均値 最小値 最大値
0 2.5 0 4 4 1 14
12 51 2 229 61 1 376
24 16 0 89 3 1 9
上記表から、コントロール(カゼイン)グループと比較して、システインリッチのペプチドに富んだ食事グループでは、壊死細胞の数が、最初の上昇後、ずっと低いレベルにまで最終的に低下することを観察することができ、これは、バイオチオールのホメオスタシスが回復した結果、組織の完全性が迅速に回復したことを示す。
攻撃後の カゼイン食事 システインリッチの
時間 ペプチドに富んだ食事
平均値 最小値 最大値 平均値 最小値 最大値
0 16 1 146 4 0 13
12 80 16 824 419 10 618
24 11 2 141 7 0 32
空胞のある細胞は、細胞損傷のはじまりを示し、最終的に細胞の壊死に至る。細胞の空胞形成は、可逆的プロセスである。上記表から、システインリッチのペプチドに富んだ食事により、正常な状態に迅速に戻ると結論づけることができる。
ACE阻害アッセイは、基質としてのフリルアクリロイル-フェニルアラニル-グリシル-グリシン(FAPGG)の加水分解に基くものであり、Maguire and Price (Ann. Clin. Biochem. 1985, vol. 22: 204-210) をマイクロタイター手法に適合させたものに従う。ウサギの肺からのACE(nr. A6778)、FAPGG(nr F7131)およびCaptopril(登録商標)(nr. C8856)は、Sigmaから得た。様々な濃度の試験物質(阻害剤)を基質溶液(0.145 mmol)に添加し、反応を酵素(ACE, 0.145 U)の添加により開始した。340 nmにおける吸光度の低下を、10分間1分間隔で、Bio-Tek instrumentsからのμQuantプレートリーダーを用いて測定した。阻害剤濃度vs. ACE阻害(%)のプロットからIC50を得た。乳漿蛋白単離物(Bipro, Davisco)をネガティブコントロールとして使用した。IC50は、ACEの50%阻害を引き起こす阻害剤の濃度として定義される。
IC 50
システインリッチのペプチド:
−加水分解物の300 %ダイアフィルトレーション(ex.1) 203.23 mg/mL
−加水分解物の200 %ダイアフィルトレーション(ex.1) 133.47 mg/mL
Captopril(登録商標) <2 mg/L
乳漿蛋白単離物(Bipro, Davisco) 阻害なし
CE 90 B 80 mg/L
Captopril(登録商標)は、周知のACE阻害剤である。リファレンスCE 90 Bは、ACE阻害活性を示すDMV International(オランダ)からのカゼイン加水分解物である。
50+年齢の13人のヒトに、システインペプチドのピルを、200 mgシステイン/日に相当する3.3 gのシステインリッチのペプチドの混合物の用量で4週間摂取するように依頼した。試験の前後に、健康上の関心事および健康状態を、質問表およびインタービューにより調査した。
・エネルギーの自然レベルの増大
・睡眠の質の改良(朝の爽快さの増大)
・精神の機敏性(mental alertness)の改善、注意力の改良
・血圧の上昇した調査中の3人は、減少が報告され、これは例8の結果と一致する。
Claims (28)
- チオールのホメオスタシスを回復させるための医薬、サプリメント、飲料または食品を製造するための、少なくとも6.5 %wtのシステインを含むペプチドの混合物の使用。
- アルコール消費の効果を防止および/または低減するための請求項1に記載の使用。
- 二日酔いを防止および/または低減するための請求項2に記載の使用。
- 顔面紅潮を防止および/または低減するための請求項1または2に記載の使用。
- バイタリティーを増強するための請求項1に記載の使用。
- 疲労を防止および/または低減するための請求項6に記載の使用。
- 睡眠を改良するための請求項1に記載の使用。
- 代謝症候群(Metabolic Syndrome)、とりわけインスリン非依存性糖尿病の症状の発症を防止および/または低減するための請求項1に記載の使用。
- 心血管性疾患、とりわけアテロスクレロパシー(atheroscleropathy)の発症を防止および/または低減するための請求項8に記載の使用。
- 血圧を低下させるための請求項1〜8の何れか1項に記載の使用。
- 薬剤誘発性毒性を防止および/または治療するための請求項1に記載の使用。
- 皮膚の色を薄くする(lighten)ための請求項1に記載の使用。
- 炎症を低減するための請求項1に記載の使用。
- 先行する請求項の何れか1項に記載の使用であって、少なくとも6.5 %wtのシステインを含むペプチドの混合物が、以下の工程を含む方法により得られる使用:
a)タンパク質源のタンパク質をペプチドに切断する工程;
b)ペプチド中のシステインの位置でその作用が少なくとも弱められ、それにより末端システインを有する消化ペプチドを形成するエキソペプチダーゼにより、工程a)で得られたペプチドを消化する工程;
c)消化ペプチドを精製する工程。 - それを必要とする被検体においてチオールのホメオスタシスを回復させるための方法であって、少なくとも6.5 %wtのシステインを含むペプチドの混合物の効果的な量を前記被検体に投与することを含む方法。
- それを必要とする被検体においてアルコール消費の効果を防止および/または低減するための請求項15に記載の方法。
- 二日酔いを防止および/または低減するための請求項16に記載の方法。
- 顔面紅潮を防止および/または低減するための請求項16に記載の方法。
- バイタリティーを増強するための請求項15に記載の方法。
- 疲労を防止および/または低減するための請求項19に記載の方法。
- 睡眠を改良するための請求項15に記載の方法。
- 代謝症候群、とりわけインスリン非依存性糖尿病の症状の発症を防止するための請求項15に記載の方法。
- 心血管性疾患、とりわけアテロスクレロパシー(atheroscleropathy)の発症を防止および/または低減するための請求項22に記載の方法。
- 血圧を低下させるための請求項15に記載の方法。
- 薬剤誘発性毒性を防止および/または治療するための請求項15に記載の方法。
- 皮膚の色を薄くするための請求項15に記載の方法。
- 炎症を低減するための請求項15に記載の方法。
- 請求項14〜25の何れか1項に記載の方法であって、少なくとも6.5 %wtのシステインを含むペプチドの混合物が、以下の工程を含む方法により得られる方法:
a)タンパク質源のタンパク質をペプチドに切断する工程;
b)ペプチド中のシステインの位置でその作用が少なくとも弱められ、それにより末端システインを有する消化ペプチドを形成するエキソペプチダーゼにより、工程a)で得られたペプチドを消化する工程;
c)消化ペプチドを精製する工程。
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