JP2007518892A - ダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸 - Google Patents

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Abstract

本発明は靴下用の原糸に係り、詳しくは、加工後のねじれの防止及び伸縮性の維持のためのポリウレタン系のライクラーソフト520デニール原糸に関する。
本発明によるダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸は、加工後のねじれの防止及び伸縮性の維持のためのポリウレタン系のライクラーソフト520デニール原糸において、前記ライクラーソフト520デニール原糸は、ナイロン高速仮撚糸によりダブルカバーリングされていることを特徴とする。
本発明によれば、ライクラーソフト原糸の伸縮性を維持できると共に、ねじれを防止することもできる。
【選択図】図1

Description

本発明は靴下用の原糸に係り、詳しくは、加工後の歪みの防止及び伸縮性の維持のためのポリウレタン系のライクラーソフト520デニール原糸に関する。
通常、靴下用の原糸は、自体の高弾力性により別途の加工無しにもポリウレタン原糸用の滑り止めが図れる特殊な原糸給糸装置を用いて一部の製品として生産してきている。
この方式により靴下を生産する場合には、ライクラーソフト原糸(520デニール)の固有な特性、つまり、通常の原糸に比べて強い復元力と伸張力を持つといった特性が靴下にそのまま反映される。
ところが、ライクラーソフト原糸(520デニール)により加工された靴下であっても、レポーツ用途の靴下においては、伸張率をなお一層制限しなければならない場合がしばしばあるが、従来のライクラーソフト原糸(520デニール)製の靴下では、その伸張率の制限が不可である。
また、通常の靴下編織機のゴム糸給糸装置の構造及び特性から、ライクラーソフト原糸をもっては、原糸の滑り現象により編織を意図の通りに行うことができなかった。
本発明が解決しようとする技術的な課題は、加工後の歪みの防止及び伸縮性の維持のために、ポリウレタン系のライクラーソフト原糸にナイロンがダブルカバーリングされている原糸を提供するところにある。
前記技術的な課題を解消するために、本発明によるダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸は、加工後の歪みの防止及び伸縮性の維持のためのポリウレタン系のライクラーソフト520デニール原糸において、前記ライクラーソフト520デニール原糸は、ナイロン高速仮撚糸によりダブルカバーリングされていることを特徴とする。
また、前記ナイロン高速仮撚糸は、ナイロン70D/24F/1高速仮撚糸であることを特徴とする。
さらに、前記ナイロン高速仮撚糸は、フィラメント糸、ポリアミド糸、ポリエステル糸、ポリプロピレン糸のうちいずれか1種に置換可能であることを特徴とする。
さらに、前記ダブルカバーリングは、S撚りにより1次及び2次カバーリングを行うことを特徴とする。
さらに、前記ダブルカバーリングは、S撚りにより1次カバーリングを行い、Z撚りにより2次カバーリングを行うことを特徴とする。
さらに、前記ダブルカバーリングは、Z撚りにより1次カバーリングを行い、S撚りにより2次カバーリングを行うことを特徴とする。
さらに、前記ダブルカバーリングは、Z撚りにより1次及び2次カバーリングを行うことを特徴とする。
本発明によれば、ナイロン高速仮撚糸によりダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸は加工後の歪みを防止し、高弾力の伸縮性を維持できることから、前記原糸により編織された靴下は、圧迫包帯よりも高弾性であると共に、柔らかい復元機能により高弾力の圧迫性が得られる他、履き心地が良い。
以下、添付図面に基づき、本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明によるナイロンによりダブルカバーリングされた原糸の一実施の形態を示すものであり、原糸10及びナイロン高速仮撚糸20、30を備えてなる。
原糸10は、織物の原料となる糸であって、本発明においてはポリウレタン系のライクラーソフト原糸を用い、前記ライクラーソフト原糸10は、520デニール原糸である。
ナイロン高速仮撚糸20、30は、常温下での伸縮性がよく、熱加工による収縮性に優れた材質のものであって、本発明においては、ナイロン70D/24F/1高速仮撚糸を用いる。
図1は、前記ライクラーソフト520デニール原糸10が、加工後の歪みの防止及び伸縮性の維持の目的で、ナイロン70D/24F/1高速仮撚糸20、30によりS撚り若しくはZ撚りでダブルカバーリングされた状態を示している。
前記ダブルカバーリングにおいては、S撚りにより1次カバーリングを行い、Z撚りにより2次カバーリングを行うか、あるいは、Z撚りにより1次カバーリングを行い、S撚りにより2次カバーリングを行う。
また、前記ダブルカバーリングは、S撚りにより1次及び2次のカバーリングを行うか、あるいは、Z撚りにより1次及び2次のカバーリングを行う。
本発明においては、前記ナイロン高速仮撚糸に代えて、フィラメント糸または長繊維糸としてのポリアミド糸、ポリエステル糸、ポリプロピレン糸のいずれか1種を用いるか、あるいは、長繊維合成糸を用いることができる。
以上に基づき、加工後の歪みの防止及び伸縮性の維持のために、ポリウレタン系のライクラーソフト520デニール原糸を、ナイロン70D/24F/1高速仮撚糸20、30を前記原糸の歪みを防ぐ目的で、S撚り、Z撚りの両方向のよりを組み合わせてダブルカバーリングを行うことにより、本発明によるライクラーソフト原糸(520デニール)の復元力は最大限に活用しつつも、その伸張率を適度なレベルに維持している。
前記ナイロン70D/24F/1高速仮撚糸20、30を1次S撚り(842.8TPM)により2次Z撚り(1960.8TPM)に巻き付けることにより、芯糸であるライクラーソフト原糸(520デニール)そのものよりも低い伸張率(引張り伸び度:440.9%、永久伸び度:7.2%、回復率:98.2%)を示す。
本発明によるライクラーソフト原糸(520デニール)を用い、身体の部位別の体型に合う強度を維持して編織することは、通常、靴下編織機に取り付けられているダブルカバーリングされた原糸用のローラー及びステッピングモーターによる原糸の速度調節により達成される。
靴下をはじめとする有関製品を製品の状態で後染熱加工(90〜100℃で約40〜50分)して製品の伸張率を制限して、本発明によるダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸(520デニール)に理想的なレベルの高弾力性を与え、さらに、本発明によるダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸(520デニール)製の編織製品をその状態で熱加工してナイロン70D/24F/1高速仮撚糸の2次的な熱収縮をもたらし、原糸の伸張率を2段階に亘って一層強く制限することにより、製品の圧迫性を一層強める。
また、熱加工によりダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸(520デニール)のナイロン70D/24F/1高速仮撚糸の原糸の表面が熱収縮により滑らかになることから、本発明による原糸を用いた製品の着用感が柔らかくなり、履き心地が良いほか、全体としての製品の組織の安定性が得られる。これにより、着用に際して組織が圧迫包帯よりも高弾性となり、柔らかい復元機能により高弾力の圧迫性が得られる。
そして、編織方法においては、特定の部位に限って本発明による原糸を用いるのではなく、かかとと足先部を除いては靴下の全体に用いる。また、身体の部位別の体型に合う強度を維持して靴下を編織することは、通常、靴下編織機に取り付けられているダブルカバーリングされた原糸用のローラー及びステッピングモーターによる原糸の速度調節により達成される。あるいは、その他の目的に見合うように、製品の全体に本発明によるダブルカバーリングされた原糸を用い、多段階に亘っての圧迫編織方法により体型に合う高弾力の靴下を編織することにより、特に、靴下の場合、足に留まっている血液が身体の上方に流れるように圧迫を加える。これにより、却って血流を促進させ、足首の保護機能、発汗機能の低下、汗の吸収機能の強化、及び組織全体としての耐久性の顕著な向上といった効果が得られる。
以上、本発明は図示された実施の形態を参考として述べられているが、これは単なる例示的なものに過ぎず、この技術分野における通常の知識を有した者であれば、これより種々の変形及び均等な他の実施の形態が可能であるということが理解できるであろう。よって、本発明の真の技術的な保護範囲は特許請求の範囲の技術的な思想によって定まるべきである。
本発明によるライクラーソフト原糸(520デニール)を用い、身体の部位別の体型に合う強度を維持して編織することは、通常、靴下編織機に取り付けられているダブルカバーリングされた原糸用のローラー及びステッピングモーターによる原糸の速度調節により達成される。
靴下をはじめとする有関製品を製品の状態で後染熱加工(90〜100℃で約40〜50分)して製品の伸張率を制限して、本発明によるダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸(520デニール)に理想的なレベルの高弾力性を与え、さらに、本発明によるダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸(520デニール)製の編織製品をその状態で熱加工してナイロン70D/24F/1高速仮撚糸の2次的な熱収縮をもたらし、原糸の伸張率を2段階に亘って一層強く制限することにより、製品の圧迫性を一層強める。
また、熱加工によりダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸(520デニール)のナイロン70D/24F/1高速仮撚糸の原糸の表面が熱収縮により滑らかになることから、本発明による原糸を用いた製品の着用感が柔らかくなり、履き心地が良いほか、全体としての製品の組織の安定性が得られる。これにより、着用に際して組織が圧迫包帯よりも高弾性となり、柔らかい復元機能により高弾力の圧迫性が得られる。
そして、編織方法においては、特定の部位に限って本発明による原糸を用いるのではなく、かかとと足先部を除いては靴下の全体に用いる。また、身体の部位別の体型に合う強度を維持して靴下を編織することは、通常、靴下編織機に取り付けられているダブルカバーリングされた原糸用のローラー及びステッピングモーターによる原糸の速度調節により達成される。あるいは、その他の目的に見合うように、製品の全体に本発明によるダブルカバーリングされた原糸を用い、多段階に亘っての圧迫編織方法により体型に合う高弾力の靴下を編織することにより、特に、靴下の場合、足に留まっている血液が身体の上方に流れるように圧迫を加える。これにより、却って血流を促進させ、足首の保護機能、発汗機能の低下、汗の吸収機能の強化、及び組織全体としての耐久性の顕著な向上といった効果が得られる。
本発明によるダブルカバーリングされたライクラーソフト520デニール原糸を示す図。

Claims (7)

  1. 加工後のねじれの防止及び伸縮性の維持のためのポリウレタン系のライクラーソフト520デニール原糸において、
    前記ライクラーソフト520デニール原糸は、ナイロン高速仮撚糸によりダブルカバーリングされていることを特徴とするダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸。
  2. 前記ナイロン高速仮撚糸は、ナイロン70D/24F/1高速仮撚糸であることを特徴とする請求項1に記載のダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸。
  3. 前記ナイロン高速仮撚糸は、フィラメント糸、ポリアミド糸、ポリエステル糸、ポリプロピレン糸のうちいずれか1種に置換可能であることを特徴とする請求項2に記載のダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸。
  4. 前記ダブルカバーリングは、S撚りにより1次及び2次カバーリングを行うことを特徴とする請求項1に記載のダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸。
  5. 前記ダブルカバーリングは、S撚りにより1次カバーリングを行い、Z撚りにより2次カバーリングを行うことを特徴とする請求項1に記載のダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸。
  6. 前記ダブルカバーリングは、Z撚りにより1次カバーリングを行い、S撚りにより2次カバーリングを行うことを特徴とする請求項1に記載のダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸。
  7. 前記ダブルカバーリングは、Z撚りにより1次及び2次カバーリングを行うことを特徴とする請求項1に記載のダブルカバーリングされたライクラーソフト原糸。
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