JP2007514005A - 置換テトラヒドロカルバゾールおよびシクロペンタノインドール誘導体 - Google Patents

置換テトラヒドロカルバゾールおよびシクロペンタノインドール誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、DP受容体の拮抗剤として、置換テトラヒドロカルバゾールおよびシクロペンタノインドール誘導体を提供するものであって、この拮抗剤は、鼻炎、喘息、鼻うっ血など、プロスタグランジンD2が関与する疾患の処置に有用である。

Description

発明の背景
本発明は、プロスタグランジンが関与する疾患を治療(処置)するための化合物および方法、並びにその特定の医薬組成物に関する。特に、本発明の化合物は、ステロイド剤、抗ヒスタミン剤、またはアドレナリン作用剤とは異なる構造を有し、Dタイプ・プロスタグランジンが関与する鼻および肺うっ血作用の拮抗剤である。
次の2つの総論には、最もよく使用される選択的作用剤(agonist)および拮抗剤(antagonist)だけでなくプロスタノイド受容体の特徴と治療上の関連性が述べられている。Eicosanoids:From Biotechnology to Therapeutic Applications,Folco,Samuelsson,Maclouf,and Velo eds、Plenum Press,New York,chap.14,137−154(1996)並びにJournal of Lipid Mediators and Cell Signalling,14,83−87(1996)。1997年に出版されたJournal of Medicinal Chemistry,vol 40,pp.3504−3507でT.Tsuriらの論文によると、例えば、アレルギー性鼻炎、アトピー性喘息、アレルギー性結膜炎、およびアトピー性皮膚炎といった様々なアレルギー疾患にPGD2は主に関与していると考えられている。さらに2000年Science 287:2013−7において松岡らは、アレルギー性喘息に主に関与しているとしてPGD2を挙げている。さらに、例えば米国特許第4,808,608号などの特許では、プロスタグランジン拮抗剤がアレルギー疾患、特にアレルギー性喘息の処置において有用であると述べられている。PGD2拮抗剤は、例えば、欧州特許出願第837,052号並びにPCT出願WO98/25919及びWO99/62555にも記述されている。
発明の要約
本発明は、プロスタグランジン受容体拮抗剤である新規化合物、特にプロスタグランジンD2受容体(DP受容体)拮抗剤を提供する。本発明の化合物はプロスタグランジンが関与する様々な疾患と障害の処置(治療)に有用である。従って、本発明は、ここに述べる新規化合物や、それらを含む医薬組成物を用いて、プロスタグランジンが関与する様々な疾患を処置(治療)する方法を提供する。
発明の詳細な説明
本発明は、下記式I:
Figure 2007514005
〔式中、nは、0または1であり; Rは、水素またはハロゲンであり; Rは、ハロゲン、シアノ、C1−3アルキルスルホニル、またはトリフルオロメチルであり; Rは、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1−3アルキルであり; R4a及びR4bは、各々水素であるか、または、片方が水素で他方は水酸基であるか、或いは、両者が一緒になってオキソを表し、但し、Rが水素の場合、Rは4−クロロではない。〕の化合物及び医薬上許容されるその塩を提供する。
式Iの化合物の第1の実施形態は、R4aおよびR4bが各々水素である化合物である。
式Iの化合物の第2の実施形態は、Rが水素で、Rがトリフルオロメチルである化合物である。
式Iの化合物の第3の実施形態は、Rがメチルである化合物である。
式Iの化合物の第4の実施形態は、RとRが独立にハロゲン原子である化合物である。
式Iの化合物の第5の実施形態は、nが1である化合物である。
式Iの化合物の第6の実施形態は、nが1であり、BがCHであり、R4aとR4bが各々水素である化合物である。
式Iの化合物の第7の実施形態は、nが1であり、RがCHFまたはCHFであり、R4aとR4bが各々水素である化合物である。
式Iの化合物の第8の実施形態は、nが1であり、Rが水素であり、Rがメチル基であり、R4aとR4bが各々水素であり、Rが4−シアノ、4−メタンスルホニル、または4−トリフルオロメチルである化合物である。
本発明はさらに以下:
((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル)酢酸;
[(1R)−9−[(1S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]酢酸;
{(1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−[(1S)−1−フェニルエチル]−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル}酢酸;
[(1R)−6−フルオロ−9−[(1S)−1−(4−フルオロフェニル)エチル]−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]酢酸;
[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]酢酸;
[(1R)−9−[(1S)−1−(3−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]酢酸;
[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]酢酸;
[(1R)−9−[(1S)−1−(4−ブロモフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]酢酸;
[(1R)−9−[(1S)−1−(4−シアノフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]酢酸; および
((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル)酢酸、から選択される化合物、並びにそれらの医薬上許容される塩を提供する。
式Iの化合物は、その他プロスタノイド受容体(TP、EP1、EP2、EP3、EP4、FP、IP)およびPGD2受容体CRTH2(またはDP2と呼ばれる)と対比して10倍、あるいはそれ以上のDP親和力を持つDP受容体の選択的拮抗剤である。
本発明の別の実施形態として、式Iの化合物と医薬上許容される担体を含む医薬組成物が提供される。
一つの実施形態として、この医薬組成物は、抗ヒスタミン剤、ロイコトリエン拮抗剤、ロイコトリエン生合成阻害剤、プロスタグランジン受容体の拮抗剤もしくは生合成阻害剤、コルチコステロイド、サイトカイン活性調節因子、抗IgE、抗コリン作動剤、またはNSAID(非ステロイド系抗炎症薬)から選択された第2の有効成分をさらに含む。
本発明の別の実施形態として、プロスタグランジンD2が関与する疾患の処置(治療)または予防の方法であって、処置上有効量の式Iの化合物を、処置を必要とする患者に投与することを含む、前記方法が挙げられる。
本発明の一つの実施形態として、プロスタグランジンD2が関与する疾患を治療又は予防するのに有効な量の式Iの化合物を、そうした処置を必要とする患者(哺乳動物を含む)に投与することを特徴とする、プロスタグランジンD2が関与する疾患を治療又は予防する方法が挙げられ、このプロスタグランジンが関与する疾患には、鼻うっ血、季節性アレルギー鼻炎および多年性アレルギー鼻炎を含む鼻炎、並びにアレルギー性喘息を含む喘息がある。
本発明の別の実施態様は、鼻うっ血の処置(治療)方法であって、処置上有効量の式Iの化合物をその処置を必要とする患者に投与することを特徴とする前記方法である。
本発明のさらに別の実施態様は、アレルギー喘息を含む喘息の処置方法であって、処置上有効な量の式Iの化合物をその処置を必要とする患者に投与することを特徴とする前記方法である。
本発明のさらに別の実施態様は、アレルギー性鼻炎(季節性と多年性を含む)の処置方法であって、処置上有効な量の式Iの化合物をその処置を必要とする患者に投与することを特徴とする前記方法である。
本発明の別の実施形態は、哺乳動物においてナイアシンに誘発される皮膚の潮紅を予防するあるいは軽減する方法であって、処置上有効な量の式Iの化合物をその処置を必要とする患者に投与することを特徴とする前記方法である。
本発明のさらに別の実施形態は、DP受容体拮抗剤の投与を示唆される疾患の処置または予防用の医薬を製造するために、式Iの化合物または医薬上許容されるその塩を使用することである。
本明細書で使用される用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素、およびヨウ素を含む。用語「アルキル」は、炭素原子の表示範囲を有する直鎖状および分岐状炭素鎖を含む。
式Iの核となる三環系の番号付けは以下の通りである。
Figure 2007514005

用語「医薬上許容される塩」とは、無機塩基および有機塩基を含む医薬上許容される無害な塩基から調製された塩をいう。無機塩基に由来する塩には、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム塩、銅塩、第2鉄塩、第1鉄塩、リチウム塩、マグネシウム塩、第2マンガン塩、第1マンガン塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩などが含まれる。特に好ましいものは、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、およびナトリウム塩である。医薬上許容される無害な有機塩基に由来する塩は、第一級アミン塩、第二級アミン塩、および第三級アミン塩、自然産出的な置換アミン、環状アミン、および塩基性イオン交換樹脂(アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、メチルグルカミン、モルホリン、ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミンなど)が含まれる。
本発明の化合物が塩基の場合、無機酸と有機酸を含む医薬上許容される無害な酸から塩を調製することが可能である。それらの酸には、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、樟脳スルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルフィン酸、ムチン酸、硝酸、パモ酸、パントテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが含まれる。特に好ましいのは、クエン酸、臭化水素酸、塩化水素酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、および酒石酸である。
特に指定されない限り、式Iの化合物に言及する場合は、医薬上許容される塩も含むことを意味すると了解される。
有用性
構造式Iの化合物はプロスタグランジンD2の拮抗剤である。これら式Iの化合物はプロスタグランジンD2受容体と相互作用するので、哺乳動物、特にヒトにおいてプロスタグランジンにより引き起こされる望ましくない症状を効果的に予防する、または改善することに有効となる。プロスタグランジンD2の拮抗作用は、本発明化合物とそれらの医薬組成物が哺乳動物、特にヒトにおいて、免疫および自己免疫疾患だけでなく、呼吸器症状、アレルギー症状、疼痛、炎症症状、粘液分泌疾患、骨障害、睡眠障害、不妊症、血液凝固障害、視力障害の処置、予防、または改善に有効であることを示唆している。さらに、それらの化合物は細胞の悪性形質転換を阻害し、転移性腫瘍の増殖を抑えることが可能であるため、癌処置に適用することができる。また式Iの化合物は、例えば糖尿病性網膜症および腫瘍の血管新生において発生し得るような、プロスタグランジンD2が関与する増殖障害の処置および/または予防において使用してもよい。また式Iの化合物は、収縮性プロスタノイドに拮抗する、または弛緩性プロスタノイドに類似した反応を呈することによりプロスタノイドに誘発される平滑筋収縮を阻害することが可能であり、そのため月経困難症、早産、および好酸球関連疾患の処置にも使用できる。
従って本発明の別の実施形態は、処置または予防に有効な量の式I化合物を、処置を必要とする哺乳動物患者に投与することを含む、プロスタグランジンD2が関与する疾患の処置方法または予防方法を提供することである。プロスタグランジンD2が関与する疾患とは以下を含むがこれに限定されない: すなわち、アレルギー性鼻炎、鼻うっ血、鼻漏、多年性鼻炎、鼻炎症、アレルギー性喘息を含む喘息、慢性閉塞性肺疾患および肺炎症のその他形態; 肺低血圧症; 睡眠障害および睡眠・覚醒サイクル障害; 月経困難および早産に関連したプロスタノイドに誘発される平滑筋収縮; 好酸球関連疾患; 血栓症; 緑内障および視力障害; 例えば、アテローム性動脈硬化症などの閉塞性血管疾患; うっ血性心不全; 例えば、損傷後または術後の処置など抗凝固処置を必要とする疾患または病状; リウマチ様の動脈炎およびその他炎症疾患; 壊疽; レイノー病; 細胞防御を含む粘液分泌疾患; 疼痛と片頭痛; 例えば、骨粗鬆症などの骨形成のコントロールを必要とする疾患; ショック; 発熱を含む熱調整; 臓器移植およびバイパス手術における拒絶反応、免疫調整が望ましい免疫疾患または症状。さらに、特に処置されるべき疾患は、例えば、鼻うっ血、アレルギー性鼻炎、肺うっ血、およびアレルギー性喘息を含む喘息などのプロスタグランジンD2が関与する疾患である。
さらに、式Iの化合物は、高比重リポたんぱく質(HDL)の血中濃度を上げる効能で一般に知られている薬物であるナイアシンまたはニコチン酸(ピリジン−3−カルボン酸)によって起こる紅潮を軽減するにも有用である。ナイアシンは、皮膚血管拡張としばしば関連し、ときどき紅潮とも関係する。この副作用は、ニコチン酸に誘発されたプロスタグランジンD2が皮膚内に放出されることに起因し、重篤な症状のためにニコチン酸処置を中止する患者も多い。従って、本発明の別の実施形態は、ナイアシンに誘発される紅潮を予防または軽減する方法であって、処置または予防に効果的な量の式I化合物を哺乳動物患者に投与することを含む前記方法である。この実施形態において、ナイアシンおよび式Iの化合物を一個の剤形(unit dosage form)で一緒に、または別々の剤形として投与することが可能であり、或いは、これらの化合物を連続して投与することも可能である。
用量範囲
予防薬または処置薬としての式I化合物の用量範囲は、言うまでもなく処置すべき状態の種類および重篤度によって異なり、さらに式Iの個々の化合物およびその投与経路によって異なる。年齢、体重、身体全体の健康、性別、食事、投与時間、排泄速度、薬物配合、並びに各々の患者の反応を含む様々な因子によっても異なってくる。一般的に毎日の用量範囲は、哺乳動物患者の体重1kg当り約0.001mg〜約100mgであるが、体重1kg当り0.01mg〜約10mgの範囲が好ましい。しかしながら、このような範囲外の投薬量が必要な場合もあり得る。
単一の剤形を調製するために、担体物質と組み合わせが可能な有効成分の量は、処置される患者と投与形態によって異なる。例えば、ヒトへの経口投与のための剤形は、適切で便宜的な量の担体と調合された活性物質を0.05mg〜5g含有し、全組成物に対する割合はおよそ5%〜99.95%で変化し得る。単位剤形(Dosage unit form)は通常、約0.1mg〜約0.4gの有効成分を含有し、典型的な含有量は0.5mg、1mg、2mg、5mg、10mg、25mg、50mg、100mg、200mgまたは400mgである。
医薬組成物
本発明の別の実施形態は、医薬上許容される担体と式Iの化合物を含む医薬組成物である。医薬組成物の場合、用語「組成物」とは、有効成分、担体を構成する非有効成分(医薬上許容される賦形剤)を含む製剤; 及び2種以上の成分の組み合わせ、錯体化、または凝集化から、或いは、1種以上の成分の解離から、または1種以上の成分を別のタイプの反応若しくは相互作用から、直接的にあるいは間接的に生じる製剤も意味する。従って本発明の医薬組成物は、式Iの化合物、追加の有効成分および医薬上許容される賦形剤を混合することで調製されるあらゆる組成物を包含する。
プロスタノイドが関与する疾患を処置するため、式Iの化合物は、従来から医薬上許容されている無害な担体、補助薬、および賦形剤を含む投薬単位剤形(dosage unit formulation)として経口で、吸入噴霧で、局所に、非経口で、または直腸に投与することが可能である。本明細書で使用される非経口投与とは、皮下注射、静脈、筋肉内、胸骨内への注射または注入手法を含む。マウス、ラット、ウマ、ウシ、ヒツジ、イヌ、ネコなどの温血動物の処置に加えて、本発明の化合物はヒトの処置にも有効である。
有効成分を含む医薬組成物は、例えば、錠剤、トローチ、ロゼンジ、水溶性あるいは油性懸濁剤、分散化粉末または顆粒、乳剤、硬化または軟化カプセル、シロップ、エリキシル剤などの、経口投与に適した形態であってもよい。経口使用のための組成物は、医薬組成物の製造技術として既知の方法により製剤することが可能であり、これら組成物は、上品で味のよい薬剤にするために、甘味剤、香料添加剤、着色剤、および保存剤を含む群から選択される1種以上の活性物質を含んでいてもよい。錠剤は、錠剤の製造に適した医薬上許容される無害な賦形剤を共に有効成分を包含する。こうした賦形剤は、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖、リン酸カルシウム、またはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤; 例えば、コーンスターチまたはアルギン酸などの顆粒化剤および分離化剤; 例えば、でんぷん、ゼラチン、またはアラビアゴムなどの結合剤; ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、またはタルクなどの潤滑剤であってもよい。錠剤は素錠でもよく、または消化管内で分離や吸収を遅延させ、それにより、長時間にわたる持続的作用を提供するための既知の技術により被膜してもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリンまたはジステアリン酸グリセリンなどの時間遅延物質も用いてもよい。また、放出制御用の浸透性のある処置錠剤を調製するために米国特許第4,256,108号、第4,166,452号、および第4,265,874号に記載されている技法によって被膜してもよい。
経口使用剤形は、その有効成分が例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、またはカオリンなどの不活性固形希釈剤と混合した、硬化ゼラチンカプセルとして; あるいはその有効成分が、プロピレン・グリコール、PEG、およびエタノールなどの、水と混合できる溶剤と混合するか、あるいはピーナッツ油、液体パラフィン、またはオリーブ油などの油性媒体と混合した軟化ゼラチンカプセルとして調製してもよい。
水性懸濁剤は、水性懸濁剤の製造に適した賦形剤と一緒に有効成分を含む。それらの賦形剤は、例えばカルボキシメチルセルロース・ナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピル・メチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニールピロリドン、ガム・トラガカント、アラビアなどの懸濁化剤である。分散剤または湿潤剤は、レシチンなどの自然産出ホスファチド; またはアルキレン酸化物とステアリン酸ポリオキシエチレンなどの脂肪酸との縮合生成物; またはエチレン酸化物とヘプタデカエチレンオキシセタノールなどの長連鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物; または脂肪酸およびポリオキシエチレン・ソルビトール・モノオレエートなどのヘキトールから得られる部分エステルとのエチレン酸化物の縮合生成物; またはエチレン酸化物と、脂肪酸およびポリエチレン・ソルビタン・モノオレエートなどのヘキトール無水物から得られる部分エステルとの縮合生成物である。また、この水性懸濁剤は、エチル、あるいはn−プロピル、p−ヒドロキシベンゾエートといった1種以上の保存剤、1種以上の着色剤、1種以上の香料添加剤、および例えばスクロース、サッカリン、あるいはアスパルテームなどの1種以上の甘味剤を含んでいてもよい。
油性懸濁液は、ラッカセイ油、オリーブ油、ゴマ油、またはココナッツ油などの植物油中に、あるいは液体パラフィンなどの鉱物油中に、有効成分を懸濁させることで調製してもよい。油性懸濁液は、例えば、蜜蝋、固形パラフィン、またはセチルアルコールなどの増粘剤を含んでいてもよい。味のよい経口製剤を調製するには、上記に記載した甘味剤および香料添加剤を加えてもよい。また例えばアスコルビン酸などの抗酸化剤を加えることでこれらの組成物を保存してもよい。
水を加える水性懸濁剤の調製に適した分散可能な粉末と顆粒は、有効成分を分散剤あるいは湿潤剤、懸濁化剤、および1種以上の保存剤と一緒に混合させる。適切な分散あるいは湿潤剤および懸濁化剤は、上記記載に例示されている。さらに例えば、甘味剤、香料添加剤、および着色剤などの賦形剤も含めてもよい。
また本発明の医薬組成物は、水中油滴エマルジョン(乳濁剤)の形態であってもよい。油性相は、例えばオリーブ油またはラッカセイ油といった植物油、または例えば液体パラフィンなどの鉱物油、あるいはこれらを混合した油であってもよい。適切な乳化剤は、大豆、レシチンなどの自然産出するホスファチド; および脂肪酸とソルビタン・モノオレエートなどのヘキトール無水物から生成するエステルまたは部分エステル; および例えばポリオキシエチレン・ソルビタン・モノオレエートなどのエチレン酸化物と該部分エステルを縮合生成物であってもよい。乳濁液には甘味剤および香料添加剤もまた含んでいてもよい。
シロップおよびエリキシルは、例えばグリセロール、プロピレン・グリコール、ソルビトール、またはスクロースといった甘味剤と共に製剤化してもよい。またそれらの剤形は粘滑剤、保存剤、および香料添加剤と着色剤を含有してもよい。これらの医薬組成物は、滅菌注射用水性または油性懸濁液の形態であってもよい。この懸濁液は、上記に記載した適切な分散あるいは湿潤剤および懸濁化剤を使用する既知の技術に基づいて製剤化してもよい。滅菌注射用製剤は、例えば1,3−ブタン・ジオール中の溶液など、非経口用に許容された無害な希釈剤あるいは溶剤中の滅菌注射用溶液または懸濁液であってもよい。許容可能な賦形剤や適用可能な溶剤には、水、リンガー溶液、および生理食塩水がある。エタノール、プロピレン・グリコール、またはポリエチレン・グリコールなどの共溶媒(コソルベント)も使用可能である。さらに、滅菌した油は、溶剤あるいは懸濁化媒質として従来から用いられている。このため、合成のモノグリセリドあるいはジグリセリドを含めてあらゆる刺激の少ないブランドの不揮発油(fixed oil)を用いもよい。さらに、オレイン酸などの脂肪酸も注射用製剤に利用することができる。
また式Iの化合物は、直腸に投与する座剤として用いてもよい。こうした組成物は、薬物と刺激性の少ない適切な賦形剤とを混合して調剤することが可能であり、それらの製剤は室温で固体であるが、直腸温で液体となり、直腸で溶解して薬物を放出する。適切な物質はカカオ脂やポリエチレン・グリコールである。
局所適用として、式Iの化合物を含むクリーム、軟膏、ジェル、溶液あるいは懸濁液などが用いられる(この応用として、局所用途には洗口剤と含そう剤を含む)。通常、局所用剤形は、医薬担体、共溶媒、乳化剤、浸透増強剤、保存剤、および皮膚軟化薬を含んでいてもよい。
他の薬物との配合
プロスタグランジンが関与する疾患の処置と予防のため、式Iの化合物は他の処置剤(治療剤)と共に同時投与してもよい。それゆえ、本発明の別の実施形態として、プロスタグランジンD2が関与する疾患または状態を処置するため、式Iの化合物および他の1種以上の処置剤の処置上有効量を含有する医薬組成物を提供する。式Iの化合物と併用治療用に適した処置剤は以下: (1)プロスタグランジン受容体拮抗剤、(2)例えばトリアムシノロンアセトニドなどのコルチコステロイド、(3)サルメテロール、ホルモテロール、テルブタリン、メタプロテレノール、アルブテロールなどのβ−作動剤、(4)ロイコトリエン拮抗剤などのロイコトリエン調整剤(modifier)、またはモンテルカスト、ザフィルルカスト、プランルカストまたはジロートンなどのリポオキシゲナーゼ阻害剤(5)ブロムフェニラミン、クロルフェニラミン、デキサクロルフェニラミン、トリプロリジン、クレマスチン、ジフェンヒドラミン、ジフェニルピラリン、トリペレンナミン、ヒドロキシジン、メトジラジン、プロメタジン、トリメプラジン、アザタジン、シプロヘプタジン、アンタゾリン、フェニラミン、ピリラミン、アステミゾール、ノラステミゾール、テルフェナジン、ロラタジン、セチリジン、レボセチリジン、フェキソフェナジン、デスロラタジンなど他の抗ヒスタミン(ヒスタミンH1拮抗剤)(6)フェニレフリン、フェニルプロパノラミン、シュードフェドリン、オキシメタゾリン、エフィネフェリン、ナファゾリン、キシロメタゾリン、プロピルヘキセドリン、またレボデスオキシエフェドリンを含むうっ血除去剤(7)コデイン、ヒドロコドン、カラミフェン、カルベタペンタン、またはデクストラメトルファンを含む鎮咳剤(8)ラタノプロスト、ミソプロストール、エンプロスチル、リオプロスチル、オルノプロストール、またはロサプロストールなどのプロスタグランジンF作用剤を含む別のプロスタグランジンリガンド(9)利尿剤;(10)プロピオン酸誘導体(アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン、ブクロクス酸、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸、およびチオキサプロフェン)といった非ステロイド抗炎症剤(NSAID)、酢酸誘導体(インドメタシン、アセメタシン、アルクロフェナック、クリダナック、ジクロフェナック、フェンクロフェナック、フェンクロズ酸、フェンチアザック、フロフェナック、イブフェナック、イソキセパック、オクスピナック、スリンダク、チオピナク、トルメチン、ジドメタシン、およびゾメピラック)、フェナム酸誘導体(フルフェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルム酸、およびトルフェナム酸)、ビフェニルカルボン酸誘導体(ジフルニサルとフルフェニサール)、オキシカム(イソキシカム、ピロキシカム、スドキシカム、およびテノキシカム)、サリチラート(アセチルサリチル酸、スルファサラジン)およびピラゾロン(アパゾン、ベズピペリロン、フェプラゾン、モフェブタゾン、オキシフェンブタゾン、フェニルブタゾン)、(11)セレコキシブとロフェコキシブ、およびエトリコキシブとバルデコキシブといったシクロオキシゲナーゼ2(COX−2)阻害剤、(12)ホスホジエステラーゼIV(PDE−IV)阻害剤、例えばアリフロ、ロフルミラスト、(13)ケモカイン受容体の拮抗剤、特にCCR−1、CCR−2、およびCCR−3、(14)HMG−CoAレダクターゼ阻害剤(ロバスタチン、シンバスタチンとプラバスタチン、フルバスタチン、アトルバスタチン、およびその他スタチン)、金属イオン封鎖剤(コレスチラミンとコレスチポール)、ニコチン酸、フェノフィブリ酸誘導体(ゲムフィブロジル、クロフィブラート、フェノフィブラート、およびベンザフィブラート)、およびプロブコールといった、コレステロール低下剤、(15)インスリン、スルホニル尿素、ビグアナイド剤(メトホルミン)、α−グルコシダーゼ阻害剤(アカルボース)、およびグリタゾン(トログリタゾン、ピオグリタゾン、エングリタゾン、ロジグリタゾン、その他)などの抗糖尿病剤、(16)インターフェロン・ベータ製剤(インターフェロン・ベータ−1a、インターフェロン・ベータ−1b)、(17)ムスカリン拮抗薬(臭化イプラトロピウムおよび臭化チオトロピウム)、及び選択的ムスカリンM3拮抗薬などの抗コリン作用剤、(18)ベクロメタゾン、メチルプレドニゾロン、ベータメタゾン、プレドニゾロン、デキサメタゾン、およびヒドロコルチゾンといったステロイド、(19)スミトリプタンおよびリザトリプタンといった片頭痛処置によく使用されるトリプタン、(20)アレンドロネートなど骨粗しょう症に適用される処置剤、(21)5−アミノサリチル酸とそのプロドラッグ、アザチオプリンおよび6−メルカプトプリンなどの代謝拮抗物質、細胞毒性がん化学療法剤、ブラジキニン(BK2またはBK1)拮抗剤、セラトロダストなどのTP受容体拮抗剤、ニューロキニン拮抗剤(NK1/NK2)、米国特許第5,510,332号、WO97/03094、WO97/02289、WO96/40781、WO96/22966、WO96/20216、WO96/01644、WO96/06108、WO95/15973およびWO96/31206に記載されたVLA−4拮抗剤を含む、その他の化合物、を含む。
さらに本発明は、プロスタグランジンD2が関与する疾患または状態を処置する方法であって、処置の必要な患者に、処置上有効な量の式Iの化合物を投与し、上記に列挙された1種以上の成分も同時投与することを特徴とする前記方法を含む。単独投与の場合、有効成分の量は、各々の有効成分について通常用いられる量とするか、または有効成分を併用投与する場合は、1種以上のこれら有効成分について低用量を用いてもよい。さらに本発明は、処置上有効な量のナイアシンと、処置上有効な量の式1の化合物または医薬上許容されるその塩と、医薬上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。また本発明は、ナイアシンに誘発される潮紅を軽減させながら血清高比重リポたんぱく質を増加させる薬剤の製造において、式Iの1つの化合物または医薬上許容されるその塩およびナイアシンの使用を提供する。
使用した略号・略語
Ac=アセチル、AcOH=酢酸、Bu=ブチル、DAST=(ジエチルアミノ)硫黄三フッ化物、DDQ=2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン、DMF=ジメチルホルムアミド、DMSO=ジメチルスルホキシド、EDCl=1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩、eq.=当量、Et=エチル、EtOAc=酢酸エチル、EtOH=エタノール、HPLC=高圧液体クロマトグラフィー、iPrOH=イソプロピルアルコール、Me=メチル、MeOH=メタノール、TBAF=フッ化テトラブチルアンモニウム、TBDMS=tert−ブチルジメチルシリル、THF=テトラヒドロフラン
合成方法
本発明の式Iの化合物を、スキーム1〜11に概略した合成ルートおよび明細書に記載した方法に従って製造することが可能である。スキーム1は、フィッシャーインドール合成反応または同様の条件下でフェニルヒドラジンIIとシクロアルカノンIII(Rはアルキル基などのエステル基である)からの構造式IVの中間体の製造を示す。
スキーム1
Figure 2007514005
スキーム2は、シリルエノールエーテルIIIaまたはエナミンIIIbからの式IIIの化合物の製造を示す。アルキルリチウムなどの塩基またはトリフルオロ酢酸銀などのルイス酸の存在下で、Y−CHCOR(Yはハロゲンまたは脱離基を表す)などの適切な求電子剤がシリルエノールエーテルIIIaと反応し、シクロアルカノンIIIが生成する。また式IIIの化合物を、ストークエナミン(Stoke Enamine)反応または同様の条件下で適宜置換したエナミンIIIbにY−CHCORを付加することで製造してもよい。
スキーム2
Figure 2007514005
スキーム3は、キラルなブロモインドールIVaから式Iの化合物を製造するスキームである。式IVのラセミ混合物は従来からの技術を用いて分離してもよく、例えばキラルHPLC(高圧液体クロマトグラフィー)を用いる式IVの光学分割により、エステラーゼなどの酵素を使用するエナンチオ選択的な酵素変換により、または光学活性分離剤を使用することにより、分割してもよい。塩基がある中で、およびDMF(ジメチルホルムアミド)などの適した溶媒の中で、ベンジル化合物Vなどの求電子剤によって式IVaの化合物のアルキル化を行うと、N−アルキル化インドールVIIを得る。Cu(l)塩が存在する中でメタンスルフィン酸ナトリウム塩などのメタンスルフィン酸塩と式VIIをカップリングさせると、エステル加水分解に続いて、式Iの化合物が得られる。または、ブロモインドール酸(VII、R=H)は、まずn−BuLiなどの適切なメタル化剤と反応させ、次に二硫化メチルといった求電子剤でトラップし、対応する硫化メチルを得て、例えば過酸化水素/タングステンナトリウムを用いて酸化させると、化合物Iaを得る。ブロモインドールIVaのアルキル化をして、次にスルホニル化をする工程は、逆にしてもよい。したがってブロモインドールIVaのスルホニル化により化合物VIを得て、さらに、前述した通りの同様な条件を用いてアルキル化するか、または光延反応条件を用いてベンジルアルコールVIIIで、そのアルキル化を行い、エステル加水分解に続いて式Iaの化合物を得る。
スキーム3
Figure 2007514005
スキーム4は、キラルスルホンIXaからの式Iの化合物の製造を示している。ラセミスルホンIXは、Cu(l)塩存在下で臭化物IVとメタンスルフィン酸ナトリウム塩などのメタンスルフィン酸塩とのカップリングにより製造でき、そして、それは、キラルHPLCを用いてエナンチオ選択的酵素加水分解によって、またはキラル分割剤によって光学分割し、キラルスルホンIXaが得られる。スキーム3で述べたように求電子剤を用いるか、あるいは光延反応条件を用いて式IXaの化合物をアルキル化すると、エステル加水分解の後、式Iaの化合物が得られる。
スキーム4
Figure 2007514005
また、ラセミ体のスルホンIXを、2つのジアステレオマーの混合物としてエステルX(R=MeまたはEt)を調製するために、スキーム5に示されるアルキル化工程にも用いることができる。0℃でLiOHを使用して化合物Xをジアステレオ選択的加水分解すると、単一ジアステレオマーとして、式Ia化合物およびエステルXaが得られ、これらは、従来の分離技術によって簡単に分離することが可能である。
スキーム5
Figure 2007514005
また、スキーム6に示すようにMeOH中で木炭上のパラジウムを用いて式Iaの化合物を水素化分解反応に付すことにより、式Iaの化合物からキラルスルホンIXbを調製し、メチルエステルIXbを得ることも可能である。
スキーム6
Figure 2007514005
スキーム3に示すよう、THF中DDQなどの適した酸化剤を用いた酸化、それに続くアルキル化工程、及び加水分解により、式IXaの化合物から化合物Ibを調製してもよい。
スキーム7
Figure 2007514005
BH.SMeと(Me)−CBSの組み合わせなど、数多くのキラル還元剤を用いるエナンチオ選択的還元により、対応するケトンXIIからキラルアルコールVIIIを調製してもよい。
スキーム8
Figure 2007514005
式1cおよび1dの化合物を、スキーム9に示す順序で調製してもよい。シャープレス・ジヒドロキシ化などの条件を用いる式XIIIの化合物の不斉ジヒドロキシ化は、ジオールXIVを生成し、このジオールは、TBDMSなどの保護基で選択的に保護され、式XVの化合物を得る。
化合物XVIをインドールIXとアルコールXVの間で光延反応によって調製し、次にTBAFなどの試薬によって脱保護する。次に、式XVIIの化合物を対応するメシラートに変換した後NEt.3HFなどのフッ素化剤で後者を処理し、最後にエステル加水分解によって化合物Icを得る。酸化、DASTなどの試薬によるフッ素化、そしてエステル加水分解を経て式XVIIの化合物から式Id化合物を得る。
スキーム9
Figure 2007514005
スキーム9(続き)
Figure 2007514005
スキーム10に示す順序で式Ie化合物を調整してもよい。Dess−MartinまたはSwernプロトコルなどを利用したXVIIの酸化、それに続く、水溶性次亜塩素酸塩処理により、対応するカルボン酸塩を得て、このカルボン酸塩を、シアヌル酸または2−フルオロピリジニウム試薬または塩化チオニルおよびKHFを用いて処理して、XVIIIのアシルフッ化物を得てもよい。次にXVIIIをSF/HFまたはFS−N(CHCHOMe)などのフッ素化剤でXVIII処理し、それに続きエステル加水分解することにより、式Ie化合物を得てもよい。
スキーム10
Figure 2007514005
スキーム11は式IfおよびIgの化合物をキラルなインドールIXbから生成することを示している。トルエンおよび酢酸の中でDDQを用いて酸化、それに続く、水溶性重炭酸塩で処理により、ジアステレオマー混合物として式XIXの化合物が得られる。光延条件下でキラルアルコールVIIIをカップリングすると異性体XXaおよびXXbの分離可能な混合物が得られる。最終的な加水分解の後、式IfおよびIgの化合物を得る。
スキーム11
Figure 2007514005
生物活性を決定するアッセイ
次のアッセイを用いて式Iの化合物の試験をおこない、in vitroおよびin vivoにおけるプロスタノイド拮抗剤(antagonist)活性または作用(agonist)活性並びにそれらの選択性について決定することが可能である。実証したプロスタグランジン受容体の活性は、DP、EP、EP、EP、EP、FP、IP、TPおよびCRTH2である。
ヒト胎児腎(HEK)293(ebna)細胞株におけるプロスタノイド受容体の安定発現
コード配列の全長に対応するプロスタノイド受容体およびCRTH2cDNAを、哺乳動物発現ベクトルの適切な位置でサブクローン化し、HEK293(ebna)細胞に核酸を入れ、トランスフェクションを行う。各々のcDNAを発現するHEK293(ebna)細胞を選択培養し、各々のコロニーを、クローン化リング方法で2〜3週間培養してから分離し、その後クローン細胞株に増殖させる。
プロスタノイド受容体結合のアッセイ
HEK293(ebna)細胞を培養維持し、採取し、受容体結合のアッセイに使用するため、たんぱく質酵素阻害剤の中で細胞を溶解し、分画遠心法により細胞膜を抽出する。プロスタノイド受容体結合のアッセイは、1mM EDTA、10mM2価カチオンおよび適切な放射リガンドを含む、10mM MES/KOH(pH6.0)(EP、FPおよびTP)または10mM HEPES/KOH(pH7.4)(DP、CRTH2およびIP)の中で行う。膜たんぱく質を加えると反応が始まる。1%(v/v)に維持されているジメチルスルホキシド中にリガンドを加える。非特異的結合の決定は相当する非放射性プロスタノイド1μMの存在下で行う。培養を30℃の室温で60分間行い、急速濾過によって終了する。全結合から非特異的結合を差し引いて特異的結合を算出する。各リガンド濃度の残余特異的結合を算出し、リガンド濃度の関数を出して、リガンド親和力を決定するS字状の濃度対反応曲線を作図する。
プロスタノイド受容体アゴニストおよびアンタゴニストのアッセイ
細胞内cAMP蓄積または細胞内カルシウムの流動(アポエクオリンを用いて核酸を取り入れて安定した(安定にトランスフェクションした)HEK293(ebna)細胞におけるEP、FPおよびTP)の刺激(HEK293(ebna)細胞内のEP、EP、DPおよびIP)または阻害(ヒト赤白血病(HEL)細胞におけるEP)を測定する全細胞セカンド・メッセンジャー・アッセイを行い、受容体リガンドがアゴニストあるいはアンタゴニストのどちらかであるかを決定する。cAMPアッセイのため、細胞を採取し、25mM HEPES、pH7.4を含むHBSSで再懸濁する。培養は、100μM RO−20174(Biomolより入手したホスホジエステラーゼIV型阻害剤)及び、EP阻害アッセイの場合のみ、cAMP生成を促すホルスコリン15μMを含む。サンプルを37℃で10分間培養し、反応が終了してからcAMPレベルを測定する。カルシウム流動化アッセイ(calcium mobilization assay)用に、グルタチオンとコエレンテラジンを減じた補因子を細胞に添加し、採取した細胞をHam F12媒質で再懸濁する。カルシウムが細胞内の発光たんぱく質エクオリン(aequorin)に結合することによって誘発されるルミネセンスをモニターし、カルシウム流動化を測定する。すべてのインキュベーションにおいて、1%(v/v)に維持しているジメチルスルホキシド中にリガンドを加える。アゴニストについては、セカンドメセンジャーの応答をリガンド濃度の関数として表し、EC50値と、プロスタノイド標準と比較した最大反応値との両方を算出した。アンタゴニストについては、リガンドのアゴニスト反応阻害能を、シルド分析によって決定し、Kおよび勾配の両値を算出する。
アレルギー性ヒツジにおけるPGD2又はアレルゲン誘発性鼻うっ血の予防
被験動物:健康な大人のヒツジ(18〜50kg)を使用する。ブタ回虫からの抽出物の皮内注射に対する自然陽性の皮膚反応に基づいて、ヒツジを選択する。
鼻うっ血の測定:実験は意識のあるヒツジで行う。ヒツジはカートに入れられ、腹臥位で頭部を固定する。鼻気道抵抗(NAR)の測定は、修正したマスクでの鼻気圧測定法を用いて行う。軽鼻的気管内挿管用チューブを挿入するため、表面麻酔(2%リドカイン)を鼻孔に施す。チューブの最末端を呼吸流量図に接続し、流れと圧力の信号を、NARをオンラインで算出するコンピュータに接続したオシロスコープで記録する。エアロゾール化した溶液を投与(各鼻孔に10回噴霧)し、鼻に刺激を与え、NARうっ血の変化を、実験前および投与後60〜120分間内に記録する。
カニクイザルにおけるPGD2およびアレルゲン誘発性鼻閉塞の予防
被験動物:健康な大人の雄カニクイザル(4〜10kg)を使用する。ブタ回虫からの抽出物の皮内注射に対する自然陽性の皮膚反応に基づいて、カニクイザルを選択する。各実験前、試験用に選択したサルに水を自由に与え、一晩絶食させる。翌朝、ケタミン(10〜15mg/kg筋肉注射)で鎮静させた後、被験サルをケージから出す。暖めたテーブル(36℃)の上に置き、プロポフォールをボーラス投与(5〜12mg/kgIV)する。カフ付き気管内チーブ(内径4〜6mm)を挿管し、プロポフォール(25〜30mg/kg/時間)を静脈内注射で連続ボーラス投与して麻酔を維持する。実験の間、バイタルサイン(心拍、血圧、呼吸数、体温)をモニターする。
鼻うっ血測定:呼吸流量が正常であるかを確かめるため、被験サルの呼吸抵抗の測定を経鼻的気管内挿管チューブに接続された呼吸流量図で行う。Ecovisionアコースッテイク・リノメータを使用して、鼻うっ血を評価する。この技術により鼻内部の非侵襲的な2Dエコー図が撮れる。鼻腔の奥行に沿って鼻孔の容積と断面最低面積は、カスタム・ソフトウェア(米国マサチューセッツ州Hood Laboratories社製)を搭載したラップトップコンピュータによって10秒内に算出される。鼻への抗原投与を被験サルの鼻腔(容積50μL)に直接施し、うっ血の変化を実験前と投与後60〜120分間内に記録する。鼻うっ血が起こると、鼻の容積が減少する。
訓練した意識のあるリスザルにおける肺疾患の仕組み
試験過程は、訓練したリスザルをエアロゾル暴露チャンバで椅子に坐らせることを含む。対照のため、呼吸パラメータについての肺疾患の仕組みをおよそ30分間記録し、各被験サルのその日の正常な対照値を設定する。経口投与用として、化合物を溶解するか、あるいは1%のメチル溶液(メチルセルソース、65HG、400cps)で懸濁し、体重1kg当り1mLを与える。化合物のエアロゾル投与には、DeVilbissの超音波ネブライザーを使用する。5分間から4時間と異なる前処置時間を経て、各々の被験サルにPGD2あるいはブタ回虫抗原の希釈溶液(1:25)を噴霧投与する。
抗原投与に続き、呼吸気道抵抗(R)および動的コンプライアンス(Cdyn)を含む各呼吸パラメータの対照値からの変化率(%)として各々の詳細データをコンピュータで算出する。続いて、抗原投与後60分の最低期間内に各々の試験化合物の結果を算出し、該被験サルで採取した過去のベースライン対照値と比較する。さらに各被験サルの実験後60分間の全体値(過去のベースライン値と実験値)から別々に平均値をとり、試験化合物による媒介物のまたはブタ回虫抗原反応の全体的阻害率を算出する。統計的分析として対比較t検定を使用する。(参照:C.S.McFalaneらによるProstaglandins、28、173−182、1984年およびC.S.McFarlane,C.SらによるAgents Actions、22、63−68、1987年)
アレルギー性ヒツジにおける誘発性気管支収縮の予防
被験動物:平均体重35kg(体重範囲18〜50kg)の成長したヒツジを使用する。次の2つの基準を満たしているヒツジを使用。(a)ブタ回虫抽出の希釈液(1:1,000または1:10,000)に対して自然皮膚反応を有していること(Greer Diagnostics、N.C.Lenois)、および(b)ブタ回虫吸入誘発反応による急性気管支収縮および晩発気管支閉塞を生じたこと(W.M.Abrahamら、Am Rev Resp Dis、128、839−44、1983年)。
気道力学的測定:鎮静させていないヒツジをカートに入れ、腹臥位で頭部を固定する。表面麻酔(2%リドカイン溶液)を鼻孔に投与し、バルーンカテーテルを一方の鼻孔から食道下部へ挿入する。次にガイドとして柔軟な光ファイバースコープを使って、他方の鼻孔からカフ付き気管内チューブを挿管する。胸腔内圧を食道バルーンカテーテル(1mLの空気で膨張)で推定するため、そのバルーンカテーテルを、明確に識別できる心臓の振動と共に吸気が陰圧偏移を生じる位置に置く。サイドホール・カテーテル(内径2.5mm)を挿入し、経鼻的気管内挿管用チューブ先端の先に置いて気管内の側圧を測定する。気管圧と胸腔内圧の差、つまり肺圧差の測定は、差圧伝送器(米国カリフルニア州Northridge、Validyne Corp製DP45型)で行う。肺抵抗(R)の測定は、経鼻的気管内挿管用チューブの最端に肺気流計(米国ペンシルベニア州Blue Bell、Dyna Science製Fleisch)を接続して行う。流量および肺圧差の信号は、オシロスコープ(米国ニューヨーク州White Plains、Electronics for Medicine製Model DR−12)で記録し、このオシロスコープをDigitalコンピュータPDP−11(米国マサッチューセッツ州Maynard、Digital Equipment Corp)に接続し、統合と流れによって得た肺圧差、呼吸気量からのRをオンラインで算出する。10〜15回の呼吸を分析し、Rの決定に使用する。胸部気量(Vtg)は、ボディプレチスモグラフ(body plethysmopraph)で測定し、特定の肺抵抗(SR=R・Vtg)を得る。
参考例1:(1R)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール
BH.MeS(1.06当量)を−45℃で(S)−2−メチル−CBS−オキサザボロリジン(Callery、トルエンに1M、1当量)に加えた。この溶液を−45℃で10分間攪拌し、次に−30℃の冷却槽に入れて、4’−(トリフルオロメチル)アセトフィノンの1Mジクロロメタン溶液を少しずつ滴下するように加えた。反応混合液を−30℃で2〜3時間攪拌した。反応が終わってから、過剰なMeOHを加え、続いて1NのHClを加えた。室温まで加熱し、生じた混合液を、30%EtOAc(ヘキサン中)にて溶出したセライトパッドを介して濾過した。有機層と水層を分離し、有機層をNaSO上で乾燥させ、真空下で濃縮した。得られた油をフラッシュクロマトグラフィー(20%EtOAcヘキサン中)で精製し、表題化合物を得た。
参考例1に記載した手順に従い、以下のキラルアルコールを適切なケトンから調製した。
参考例2:(1R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エタノール(1−(3,4−ジクロロフェニル)エタノンから)。
参考例3:(1R)−1−(4−フルオロフェニル)エタノール(1−(4−フルオロフェニル)エタノンから)。
参考例4:(1R)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノール(1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノンから、参考例9に記載したように調製した)。
参考例5:(1R)−1−(3−クロロフェニル)エタノール(1−(3−クロロフェニル)エタノンから)。
参考例6:(1R)−1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)エタノール(1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)エタノンから、参考例8に記載したように調製した)。
参考例7:(1R)−1−(4−ブロモフェニル)エタノール(1−(4−ブロモフェニル)エタノンから)。
参考例8:1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)エタノン
N,O−ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(1.5当量)、EDCl(1.5当量)およびトリエチルアミン(4当量)を、CHCl(1.6M)の4−クロロ−2−安息香酸フッ素(1当量)溶液に加えた。反応混合物を室温で16時間攪拌し、濃縮し、0.5M酢酸水溶液を加えた。混合液を1:1EtOAc:EtOで抽出した。結合した有機層を塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濃縮して、4−クロロ−2−フルオロ−N−メトキシ−N−メチルベンズアミドを生成した。これを次の工程で使用した。
3M/EtO MeMgBr(1.25当量)を0℃で、上記ベンズアミド(1当量)のCHCl(0.5M)溶液に加えた。反応混合液を2時間かけて少しずつ室温まで加熱し、0.5Mの酢酸水溶液を加えて急冷させ、EtOで抽出した。合わせた有機層を塩水で洗浄し、MgSO上で乾燥し、濃縮した。
残留物を20%EtOAc/ヘキサンで溶出しつつ、シリカゲルの上でフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。
参考例9:1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノン
3M/EtO MeMgBr(1.5当量)を−78℃でTHF(0.3M)の4−クロロ−3−フルオロベンズアルデヒド(1当量)溶液に加えた。反応混合物を−50℃で3時間攪拌し、飽和NHCl水溶液で急冷し、EtOAcで抽出した。合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濃縮し、1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノールを生成し、次の工程で使用した。
Dess−Martinペルイオジナン(periodinane)(1.5当量)を室温で、CHCl(0.3M)の上記アルコール(1当量)溶液に加えた。反応混合物を室温で45分間攪拌し、HO(10当量)を加えた。その混合液を30分間攪拌し、30%EtOAc/ヘキサンで溶出したシリカゲルで濾過し、濃縮した。残留物を20%EtOAc/ヘキサンで溶出しつつ、シリカゲルの上でフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を得た。
参考例10:メチル[(1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテート
Figure 2007514005
工程1: 塩化2−(2−ブロモ−4−フルオロフェニル)ヒドラジニウム
濃縮したHCl(1.5M)に懸濁させた2−ブロモ−4−フルオロアニリン溶液に、−10℃で10.0MNaNO(1.1当量)水溶液を少しずつ加えた。混合液を0℃で2.5時間攪拌した。次に、内部の温度を10℃以下に維持しながら、濃縮HCl中のSnCl(3.8M)冷温溶液(−30℃)を少しずつ加えた。得られた混合液を0℃で20分間、次に室温で1時間機械的に攪拌した。濃度の高いスラリーを濾過し、固体を一晩空気乾燥させる。その固体を冷温HClで再度懸濁させ、濾過する。乾燥した物質をEtOで懸濁させ、10分間攪拌してから濾過し、一晩空気乾燥させると、表題化合物をベージュ色の固体として得た。
工程2: (+/−)−エチル(8−ブロモ−6−フルオロ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)アセテート
AcOH(0.5M)中の工程1(1当量)の化合物の懸濁液に、エチル(2−オキソシクロヘキシル)アセテート(1当量)を加えた。混合液を還流で16時間攪拌して冷却し、減圧下で蒸発させてAcOHを除去した。残渣をEtOAcで希釈してから、水および飽和NaHCO水溶液で洗浄した。有機層をNaSO上で乾燥させて濃縮した。次にトルエンで溶出しつつ、シリカゲルのパッドの上で残渣を精製した。濾過液を濃縮して、ヘキサンの中で攪拌し濾過すると、本発明の名称に記載の化合物MS(+APCl)m/z354.2(M+H)を白い固体として得た。
工程3: (+/−)−エチル[6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]アセテート
無水DMSO(0.28M)中の工程2(1当量)化合物の溶液に、メタンスルフィン酸ナトリウム塩(3当量)とヨウ化銅(3当量)を加えた。混合液に、バブリングしたNを5分間溶け込ませ、次に反応物をN大気下にて100℃で攪拌した。12時間後、さらにメタンスルフィン酸ナトリウム塩(2当量)とヨウ化銅(2当量)を加えた。混合液を100℃でさらに12時間攪拌して、冷却し、EtOAcで希釈し、1NのHClを加えて混合液を酸性にした。懸濁液を30分間攪拌し、セライトを介して濾過した。濾過液を水で洗浄し、NaSO上で乾燥させ、濃縮した。残渣をシリカゲルパッドを介して濾過し、まずトルエンで溶出して無極性の不純物を取除き、次にヘキサン/EtOAc(2:1)混合物で所望の化合物を溶出した。ヘキサン/EtOAc混合物で溶出した濾液を濃縮し、MS(−APCl)m/z352.1(M−H)Nの黄白色の固体として表題化合物を得た。
工程4: エチル[(1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール1−イル]アセテート
工程3からのラセミ混合物を、ヘキサン中の15%iPrOH混合液で溶出しつつ、キラルパックADの分取用カラム上で分取用HPLCによって分解した。さらにより極性のエナンチオマー(保持時間が長い方)を、最終化合物の活性に基づいて表題化合物として同定した。
工程5: エチル[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテート
THF(0.175M)に溶解させた工程4(1当量)化合物、トリフェニルホスフィン(1.5当量)および(1R)−1−(4−クロロフェニル)エタノール(1.5当量、参考例1に記載した一般の手順に従って調製した)の溶液に、ジ−第3ブチルアゾジカルボン酸塩(THFに1M、1.5当量)を10分かけて加えた。その混合液を室温で2時間攪拌し、濃縮した。残渣をシリカゲルフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、トルエン中7%EtOAcにて溶出し、所望の生成物を得て、次の反応などで使用した。
工程6: [(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸 および[(1S)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸
THFとメタノール(0.1M)の混合液(2:1)中の工程5の化合物に1Nの水溶性LiOH(3当量)を加えた。混合液を室温で2時間攪拌し、AcOHを加えて、溶媒を蒸発させて除去した。残渣をEtOAc/HOで取出し、有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させてから濾過し、濃縮した。残渣をヘキサン中の30%EtOAcで振とうし、生成物をジメチルエーテルで懸濁させた。次に45分間超音波をあてて分解させ、濾過して、高真空下で50℃、24時間乾燥させ、白色固体として表題化合物を得た。
MS(−APCl)m/z462.1(M−H)
また、(+/−)エチル[6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテートを工程5のアルキル化反応で使用し、2つのジアステレオマー(エチル[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテートおよびエチル[(1S)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテート)の混合物を得た。ジアステレオマー混合物を次の手順に従って、選択的加水分解により分解し、所望の[(1R)−9−[(1R)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸を得た。
分解:
エチル[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテートおよびエチル[(1S)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテート(1当量)のジアステレオマー混合液を、THF/MeOH(0.25M)混合物(3.5:1)で分解し、0℃に冷却した。1Nの水溶性LiOH(1当量)を少しずつ加えていき,混合液を0℃で12時間、あるいはエチル[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテートがほぼ完全に加水分解するまで攪拌した。しかし、もう1つのジアステレオマーはこれらの条件でわずかに加水分解しただけであった。AcOHを加え、溶媒を蒸発させて除去した。残渣をEtOAc/HOで取出し、有機層を塩水で洗浄してNaSO上で乾燥させてから濾過し、濃縮した。エチル[(1S)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテートおよび[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸は、1%AcOHを含有するヘキサン中の40%EtOAcで溶出することでフラッシュクロマトグラフィーにより分離させ、所望のde>90%の[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸を生成し、ヘキサン中に30%EtOAcを加えた中で振とうし、所望の化合物をde>95%の白色固体として得た。
工程7: メチル[(1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテート
MeOH(0.1M)中の[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸([a]=−226°MeOH中に)の溶液に、炭素10%パラジウム(10%w/w)を加えた。バブリングしたNの流れを5分間混合液に溶け込ませた。H圧力(バルーン)の下、室温で反応物を24時間攪拌し、CHClで溶出したセライトパッドを介して濾過した。減圧下で溶媒を蒸発させて除去し、残渣をMeOHの中で振とうし、表題化合物を得た。
以下の例は、本発明を例示するものであり、いかなる方法によってもそれらの適用範囲を制限すると受け取られるべきではない。
実施例1
((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)酢酸
Figure 2007514005
THF(0.2M)中の参考例10(1当量)の化合物、トリフェニルホスフィン(1.5当量)および(1R)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール(1.5当量)の溶液に、ジ第3ブチルアゾジカルボン酸塩溶液(THF中1M、1.5当量)を20分間かけて加えた。混合液を室温で2時間攪拌して、濃縮した。残渣をトルエン中10%EtOAcで溶出しつつ、シリカゲルフラッシュクロマトグラフィーで精製し、メチル((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)アセテート(約90%純度)を生成し、次の反応などで使用した。
0℃のTHF/MeOH(0.25M)の混合液(3.5:1)中の上記エステル(1当量)の溶液に、1NのLiOH(1当量)水溶液を少しずつ加えた。混合液を0℃で16時間あるいはエステルがほぼ完全に加水分解するまで攪拌した。こうした条件でのもう1つの小ジアステレオマーの加水分解は、それよりもはるかに遅い速度であった。AcOHを加え、真空内で溶液を取除いた。残渣をEtOAc/HOで取出し、有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥さて、濾過し、濃縮した。未反応のメチルエステルを取除くため、シリカゲルパッドを介して残渣を濾過し、最初に10%EtOAc/トルエンで溶出し、次に1%AcOHを含む60%EtOAc/トルエンで溶出した。残渣を30%EtOAc/トルエン内で振とうし、高真空の下50℃で16時間乾燥させ、deおよびee>95%(キラルHPLCで確認した)の白色固体として、所望の表題化合物を得た。MS(−APCl)m/z496.0(M−H)、[a]=−181°MeOH中。
実施例1に記載した方法を参考例10の化合物および適切なアルコールを用いて、対応するメチルエステルの加水分解に続いて,下記の化合物を得た。
実施例2 (1R)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エタノールから[(1R)−9−[(1S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸を調製。MS(−APCl)m/z495.9(M−H)、[a]=−220°MeOH中。
実施例3 市販の(1R)−1−フェニルエタノールから{(1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−[(1S)−1−フェニルエチル]−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル}酢酸を調製。MS(−APCl)m/z427.9(M−H)、[a]=−178°MeOH中。
実施例4 (1R)−1−(4−フルオロフェニル)エタノールから[(1R)−6−フルオロ−9−[(1S)−1−(4−フルオロフェニル)エチル]−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸を調製。MS(−APCl)m/z446.0(M−H)、[a]=−174°MeOH中。
実施例5 (1R)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エタノールから[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸を調製。MS(−APCl)m/z480.1(M−H)、[a]=−211°MeOH中。
実施例6 (1R)−1−(3−クロロフェニル)エタノールから[(1R)−9−[(1S)−1−(3−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸を調製。MS(+APCl)m/z464.0(M+H)、[a]=−192°MeOHの中で。
実施例7 (1R)−1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)エタノールから[(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸を調製。MS(−APCl)m/z480.1(M−H)、[a]=−250°MeOH中。
実施例8 (1B)−1−(4−ブロモフェニル)エタノールから [(1R)−9−[(1S)−1−(4−ブロモフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H、カルバゾール−1−イル]酢酸を調製。MS(−APCl)m/z506.1(M−H)、[a]=−217°MeOH中。
実施例9
[(1R)−9−[(1S)−1−(4−シアノフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸
Figure 2007514005
DMF(0.08M)中の実施例8(1当量)の化合物のメチルエステル溶液に、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(0.05当量)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)(0.05当量)、シアン化亜鉛(2.5当量)、およびHO(10当量)を加えた。混合液を脱気して、90℃の窒素下で16時間攪拌し、室温まで冷却して、1N HClを加えた。反応混合物をEtOACで抽出し、組み合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させて濃縮した。残渣を20%EtOAc/ヘキサンから50%EtOAc/ヘキサンへと濃度を変えて(グラジエントさせて)溶出しつつ、シリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、メチル[(1R)−9−[(1S)−1−(4−シアノフェニル)エチル]−6−フロオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテートを得て、実施例1に記載したように加水分解させて、表題化合物を得た。MS(−APCl)m/z453.1(M−H)、[a]=−248°MeOH中。
実施例10
((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)酢酸
Figure 2007514005
DMSO(0.1M)中の実施例8(1当量)化合物のメチルエステル溶液に、メタンスルフィン酸ナトリウム塩(3当量)とヨウ化銅(l)(3当量)を加えた。その混合物を脱気し、窒素下110℃で16時間攪拌した。室温まで冷却し、EtOAcと飽和NHCl水溶液を加えた。反応混合液をEtOACで抽出し、合わせた有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させて濃縮した。残渣を20%EtOAc/ヘキサンから50%EtOAc/ヘキサンへと濃度を変えて(グラジエントさせて)溶出しつつ、シリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、メチル((1R)−6−フロオロ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)アセテートを得て、実施例1に記載したように加水分解させて、表題化合物を生成した。MS(−APCl)m/z506.1(M−H)、[a]=−208°MeOH中。
実施例11
((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−4−オキソ−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニルル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)酢酸
Figure 2007514005
工程1: メチル[(1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−4−オキソ−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテート
THF/HO(15:1、0.1M)中の参考例10(1当量)の化合物の溶液に、DDQ(5当量)を加えた。
混合液を室温で16時間攪拌し、EtOAcで希釈して、飽和NaHCO水溶液で洗浄した。有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させて濃縮して得られた残渣を次の工程で使用した。
工程2: ((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−4−オキソ−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)酢酸
実施例1に記載した工程を、工程1の化合物および(1R)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]メタノールを使用して実施し、対応するメチルエステルの加水分解を経て、表題化合物を生成した。MS(+APCl)m/z511.9(M)
実施例12
((1R,4R)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)酢酸
Figure 2007514005
工程1: メチルl[(1R)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]アセテート
AcOH/トルエン(1:1、0.2M)中の参考例10(1当量)化合物の溶液に、DDQ(1当量)を加えた。混合液を室温で2時間攪拌し、飽和NaHCO水溶液で急冷させ、EtOAcで抽出した。有機層を塩水で洗浄し、NaSO上で乾燥させ濃縮した。残渣を、10%〜50%EtOAc/ヘキサンで溶出しつつ、シリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、表題化合物を生成した。
工程2: ((1R,4R)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチルl)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)酢酸
THF(0.2M)中の工程1(1当量)の化合物および(1R)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エタノール(1.5当量)の溶液に、ジ−第3ブチルアゾジカルボン酸塩(THFに1M、1.5当量)を加えた。混合液を電子レンジで150℃、通常の強さで5分間加熱した。室温まで冷却し、1.5当量のアルコール、トリフェニルホスフィン、およびジ−第3ブチルアゾジカルボン酸塩を加えた。混合液をさらに電子レンジで150℃、通常の強さで5分間加熱し、室温まで冷却した。溶媒を除去し、残渣を、10%〜60%EtOAc/ヘキサンで溶出しつつ、シリカゲルでフラッシュクロマトグラフィーによって精製し、2つの異性体を得た。極性の少ない方の異性体をメチル((1R,4R)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)アセテートとして、極性の多い方の異性体をメチル((1R,4S)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)アセテートとして同定した。THF/MeOH(0.25M)を0℃で混合液(3.5:1)中のメチル((1R,4R)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)アセテート(1当量)の溶液に、1NのLiOH(1当量)水溶液を少しずつ加え、混合液を室温で2時間攪拌した。1MのpH7.4リン酸塩緩衝液を混合液に加え、EtOAcと塩水を加えた。水層をEtOAcで抽出し、合わせた有機層をNaSO上で乾燥させ、濾過して濃縮し、表題の化合物を得た。MS(−APCl)m/z511.9(M−H)
実施例13
((1R,4S)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)酢酸
Figure 2007514005
実施例12の工程2に記載した加水分解手順に従って、実施例12の工程2(極性の多い方の異性体)からメチル((1R,4S)−6−フルオロ−4−ヒドロキシ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)アセテートを加水分解させて、表題化合物を調製した。MS(−APCl)m/z512.0(M−H)

Claims (12)

  1. 下記式I:
    Figure 2007514005
    〔式中、nは、0または1であり; Rは、水素またはハロゲンであり; Rは、ハロゲン、シアノ、C1−3アルキルスルホニル、またはトリフルオロメチルであり; Rは、1〜5個のハロゲン原子で置換されていてもよい、C1−3アルキルであり; R4a及びR4bは、各々水素であるか、または、片方が水素で他方は水酸基であるか、或いは、両者が一緒になってオキソを表し、但し、Rが水素の場合、Rは4−クロロではない。〕で示される化合物、又は医薬上許容されるその塩。
  2. 4a及びR4bが、各々水素である、請求項1記載の化合物。
  3. が、水素であり、Rが、CFである、請求項1記載の化合物。
  4. が、CHである、請求項1記載の化合物。
  5. およびRが独立してハロゲン原子である、請求項1記載の化合物。
  6. nが、1である、請求項1記載の化合物。
  7. nが、1であり、Bが、CHであり、R4a及びR4bが、各々水素である、請求項1記載の化合物。
  8. が、水素であり、Rが、CFである、請求項1記載の化合物。
  9. ((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル)酢酸;
    [(1R)−9−[(1S)−1−(3,4−ジクロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸;
    {(1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−[(1S)−1−フェニルエチル]−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル}酢酸;
    [(1R)−6−フルオロ−9−[(1S)−1−(4−フルオロフェニル)エチル]−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸;
    [(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロ−3−フルオロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸;
    [(1R)−9−[(1S)−1−(3−クロロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸;
    [(1R)−9−[(1S)−1−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸;
    [(1R)−9−[(1S)−1−(4−ブロモフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸;
    [(1R)−9−[(1S)−1−(4−シアノフェニル)エチル]−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−1−イル]酢酸;及び
    ((1R)−6−フルオロ−8−(メチルスルホニル)−9−{(1S)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]エチル}−2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾールl−1−イル)酢酸、から選択される、請求項1記載の化合物、又は医薬上許容されるその塩。
  10. 請求項1記載の化合物と医薬上許容される担体とを含む医薬組成物。
  11. 鼻炎、喘息、または鼻うっ血の予防方法あるいは治療方法であって、治療上有効量の請求項1記載の化合物を患者に投与することを含む、前記方法。
  12. プロスタグランジンD2が関与する疾患の予防方法あるいは治療方法であって、治療上有効量の請求項1記載の化合物を患者に投与することを含む、前記方法。
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