JP2007512331A - 過剰増殖性疾患および血管新生に関連した病気の治療に有用なインドリル−チエノ’3,4−b!ピラジン−3−オン誘導体 - Google Patents

過剰増殖性疾患および血管新生に関連した病気の治療に有用なインドリル−チエノ’3,4−b!ピラジン−3−オン誘導体 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)
【化1】
Figure 2007512331

で表される化合物、そしてそれを過剰増殖性疾患および血管新生に関連した病気の治療で用いることに関する。

Description

本発明は、新規なインドリル−チエノピラジノン化合物、前記化合物を含有させた薬剤組成物そして前記化合物および組成物を過剰増殖性疾患および血管新生に関連した病気の予防および/または治療で用いることに関する。
発明の説明
本発明の化合物
本発明の1つの態様は式I
Figure 2007512331
[式中、
R1は、H, FおよびClから選択され、
R2は、H, OH, CN、ハロ, C(O)R5,チエニル,ピリミジニル、オキサゾリル、フラニル、各々が場合によりOH、ハロおよび場合により(C1-C3)アルコキシで置換されていてもよい(C1-C3)アルコキシから選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキル, (C2-C6)アルケニルおよび(C2-C6)アルキニル,場合により(C1-C3)アルキル、(C1-C3)アルコキシ、ピロリジニル、
Figure 2007512331
およびN[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキル基は独立して場合により(C1-C3)アルキル,(C1-C3)アルコキシ OH, ハロ,
Figure 2007512331
およびフェニルから選択される置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい(C1-C6)アルコキシ、N[(C1-C4)アルキル]2(ここで、各アルキル基は独立して場合によりOH,(C1-C3)アルキル,ハロ, (C1-C3)アルコキシおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)、場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシおよびハロから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C3)アルコキシ, CN, ハロ,
Figure 2007512331
C(O)N[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキルは場合により(C1-C3)アルコキシで置換されていてもよい)および場合によりN[(C1-C3)アルキル]2 で置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから選択され、
R3 は、H, ハロ, (C1-C3)アルキルおよび (C1-C3)アルコキシから選択され、
R4 は、H, FおよびClから選択され、
R5 は、OH, NHR6、N[(C1-C3)アルキル]R7(ここで、前記アルキルは場合により (C1-C3)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから選択される1個以下の置換基で置換されていてもよい),N[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキルは場合によりCN, OH, (C1-C3)アルコキシ、N[(C1-C3)アルキル]2, ピリジル, フェニル, S(O)2(C1-C3)アルキル, テトラヒドロフリル,S(O)2-フェニル, (C3-C6)シクロアルキルおよび場合により (C1-C3)アルキルで置換されていてもよいフリルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)、N[(C3-C6)シクロアルキル](C1-C3)アルキル(ここで、前記アルキルは (C1-C3)アルコキシ, OH, CN, N[(C1-C4)アルキル]2, S(O)2-フェニル, S(O)2(C1-C3)アルキル,フェニル,フリル,テトラヒドロフリル, (C5-C6)シクロアルキルおよびピリジルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されている),場合によりN[(C1-C3)アルキル]2, C(O)(C1-C3)アルキル,ピロリジニル,S(O)2(C1-C3)アルキル, S(O)2-フェニル,
Figure 2007512331
オキソ−ジヒドロベンズイミダゾリル、ピラジニル, C(O)NH2, C(O)NH-フェニル, C(O)-フラニル, C(O)NH(C1-C3)アルキル,場合により OH, ハロ, (C1-C3)アルコキシ,
Figure 2007512331
ピロリジニル, C(O)-ピロリジニル,
Figure 2007512331
および N[(C1-C3)アルキル]2から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキル、場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシ,ハロ, CF3およびCNから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルおよび場合により(C1-C3)アルキル, CF3, および CNで置換されていてもよいピリジルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい
Figure 2007512331
および場合によりN[(C1-C4)アルキル]2, C(O)NH2, ピリジルおよび場合により(C1-C3)アルコキシおよびピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピロリジニルから選択され、
R6 は、H,場合により OH, ハロ, (C1-C4)アルコキシ, NHC(O)(C1-C3)アルキル,S-(C1-C3)アルキル,ベンズイミダゾリル、チエニル,
Figure 2007512331
N[(C1-C4)アルキル]2(ここで、各アルキルは独立して場合によりOH,(C1-C3)アルコキシ, ハロおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい),場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシ, CN, ハロ,CF3, S(O)2(C1-C3)アルキル, S(O)2フェニルおよびS(O)2NH2から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニル、場合によりCF3で2回以下置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいインドリル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいイミダゾリル、場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいフリルおよび場合により (C1-C4)アルコキシ, (O)および場合によりOH, (C1-C3)アルコキシおよびハロから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい (C1-C4)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい (C1-C4)アルキル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいインドリル、場合により (C1-C4)アルキル, (C3-C6)シクロアルキルおよび場合により (C1-C4)アルコキシ, (C1-C4)アルキル,ハロ, CF3およびCNから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピラゾリル,場合により(C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいベンゾチアゾリル、場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいチアゾリル、場合によりCF3, (C3-C6)シクロアルキルおよび (C1-C6)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいチアジアゾリル、場合によりCN, ハロ, CF3, N[(C1-C4)アルキル]2, インドリル,
Figure 2007512331
(C1-C4)アルコキシ,場合によりC(O)NH(C1-C4)アルキルで置換されていてもよいO−ピリジル、場合によりピリジル, OH, ハロおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C4)アルキルおよび場合により(C1-C3)アルキルおよび(C1-C4)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい
Figure 2007512331
から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニル、場合によりフェノキシ(ここで、前記フェノキシは場合により(C1-C4)アルキルおよび (C1-C4)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよいピリジルおよび場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいインダゾリルから選択され、
R7 は、 (C1-C3)アルコキシ,ピロリジニル,テトラヒドロピラニル,場合により (C1-C4)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C4)アルキルおよび (C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピラニル、場合により (C1-C3)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピペリジニルおよび場合により (C1-C3)アルコキシおよび(C1-C3)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから選択され、そして
X は、O, S, CH2 および NHから選択されるが、但し
R1 が Fまたは Clの時には R4 が Hであるべきでありかつ R4 がFまたはClの時にはR1 がHであるべきであることを条件とする]
で表される化合物またはこれの薬学的に受け入れられる塩である。
この上に示した用語は全体に渡って下記の意味を有する:
R2 は、インドリル部分の5位もしくは6位のいずれかの原子の所で中心分子のインドリル部分と結合している。
R3 は、インドリル部分の5位もしくは6位の原子の中でR2基が占めていない位置の所で中心分子と結合している。即ちR2 がインドリル部分の5位の原子と結合している時にはR3 はインドリル部分の6位の原子と結合しておりそしてその逆も当てはまる。
Figure 2007512331
用語「場合により置換されていてもよい」は、特に明記しない限り、そのような修飾を受けている部分が示す置換基を1個から少なくとも2個に及んで持っていてもよいことを意味する。そのような修飾を受ける部分が有していたいずれかのH原子が各置換基と置き換わっていてもよいが、但しそのような置換が化学的に可能でありかつ化学的に安定であることを条件とする。例えば、化学的に不安定な化合物は2個の置換基の各々が置換基のヘテロ原子の各々を通して単一のC原子と結合している化合物であろう。化学的に不安定な化合物の別の例は、アルコキシ基がアルケンの不飽和炭素と結合してエノールエーテルを形成している化合物であろう。いずれかの部分に置換基が2個存在する場合、各置換基の選択は他の置換基から独立しており、従って、そのような置換基は同じまたは異なってもよい。
用語 “(C1-C3)アルキル”, “(C1-C4)アルキル”および“(C1-C6)アルキル”は、炭素原子数がそれぞれ約1から約3、約4もしくは約6の直鎖もしくは分枝飽和炭素基を意味する。そのような基には、これらに限定するものでないが、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピルなどが含まれる。
用語“(C3-C6)シクロアルキル”は、炭素原子数が3から約6の一環状飽和アルキル基を意味し、これにはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルの如き基が含まれる。
用語 “(C2-C6)アルケニル”は、アルケニル基中の隣接する少なくとも2個のC原子が二重結合で結合しているC原子数が約2から約6の直鎖もしくは分枝炭素基を意味するが、但しC原子が隣接する1個のC原子と二重結合している時には隣接する他の如何なるC原子との結合も単結合でなければならないことを条件とする。そのようなアルケニル基は分子の残りと単結合で結合している。そのような基にはエテニル、アリル、イソプロペニル、2−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、1−ヘキセニルなどが含まれる。
用語“(C2-C6)アルキニル”は、アルキニル基中の隣接する少なくとも2個のC原子が三重結合で結合しているC原子数が約2から約6の直鎖もしくは分枝炭素基を意味するが、但しC原子が隣接する1個のC原子と三重結合している時には隣接する他の如何なるC原子との結合も単結合でなければならないことを条件とする。そのようなアルキニル基は分子の残りと単結合で結合している。そのような基にはエチニル、プロパルギル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、3−ヘキシニルなどが含まれる。
用語 “(C1-C3)アルコキシ”および“(C1-C4)アルコキシ”は、O原子と結合している上述した如きアルキル基を意味する。そのO原子は (C1-C3)アルコキシ基が分子の残りと結合している結合点である。そのような基には、これらに限定するものでないが、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどが含まれる。
用語 “ハロ”は、Cl, BrおよびFから選択される原子を意味する。
用語 “フェノキシ”は、O原子と結合しているフェニル環を意味し、そのO原子が分子の残りと結合している。
“(O)”を化学式で用いる場合、O原子がこれが結合しているCまたはS原子と二重結合を形成していることを意味する。
式 “N[C1-C3)アルキル]2”は、N原子と結合している可能な2個のアルキル基の各々がそれらが同じか或はそれらが異なり得るように他方から独立して選択されることを意味する。
フェニル環または複素環が分子の残りと結合している場合、これはそれぞれフェニル環または複素環が有していたいずれかのH原子と置き換わることによる分子の残りとの結合によって結合しているが、その置換が化学的に可能でありかつ化学的に安定であることを条件とする。
Figure 2007512331
は、モルホリニル、チオモルホリニル、ピペリジニルまたはピペラジニルを意味する。XがNHの時の
Figure 2007512331
部分はNH基が有していたHが所望置換基の中の1つと置き換わることで場合により置換されていてもよい。XがO, SまたはCH2の時の
Figure 2007512331
部分は
Figure 2007512331
部分の中のいずれかのH原子が所望の置換基と置き換わることで場合により置換されていてもよい。
Figure 2007512331
が置換基を2個有する場合、それらは各々他方から独立して選択され、その結果として、それらは同じまたは異なってもよい。
本発明の代表的な化合物を例として以下の表1に示す。
Figure 2007512331
Figure 2007512331
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Figure 2007512331
Figure 2007512331
Figure 2007512331
Figure 2007512331
Figure 2007512331
Figure 2007512331
Figure 2007512331
Figure 2007512331
式(I)で表される化合物には、その分子が有する固有の構造が理由で不斉、即ち化合物の鏡像をその化合物と重ね合わせることができない場合が存在し得る。そのような不斉分子の例には特定のアレニル化合物が含まれる。本発明の化合物もまた選択するいろいろな置換基の場所および性質に応じて不斉中心を1個以上含有する可能性がある。不斉中心が1個のみの分子は鏡像異性体(R,S)の混合物であり得るか或は単一の(R)または(S)鏡像異性体であり得る。不斉中心を2個以上有する分子はジアステレオマーの混合物であり得るか或は単一のジアステレオマーであり得る。加うるに、ある化合物は所定結合、例えば特定の化合物が有する2個の置換された芳香環に隣接して位置する中心結合などの回りで制限された回転を示すことが理由で不斉を示す可能性もある。そのような形態および構造(鏡像異性体、ジアステレオマーおよび他の光学異性体を包含)の全部を本発明の範囲内に包含させることを意図する。前記式(I)で表される化合物の個別の高純度またはある程度高純度の立体異性体の各々を本発明の範囲内に包含させる。好適な化合物はより望ましい生物学的活性をもたらす絶対的形態または構造を有する化合物である。
また、本発明の化合物の薬学的に受け入れられる塩の使用も本発明の範囲内である。用語「薬学的に受け入れられる塩」は、意図する治療用途に受け入れられる特性を有する本発明の化合物の無機もしくは有機いずれかの塩を指す。例えばS. M. Berge他、“Pharmaceutical Salts,” J. Pharm. Sci. 1977, 66, 1-19を参照。
本発明の化合物の代表的な塩には、通常の無毒の塩および第四級アンモニウム塩が含まれ、そのような塩を、例えば本技術分野で良く知られている手段を用いて無機もしくは有機酸もしくは塩基などから生じさせる。そのような酸付加塩には、例えば酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスコルビン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重亜硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、樟脳酸塩、カンファースルホン酸塩、桂皮酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコン酸塩、ドデシル硫酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタン酸塩、グリセロ燐酸塩、ヘミ硫酸塩、ヘプタン酸塩、カプロン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、2−ヒドロキシエタンスルホン酸塩、イタコン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メタンスルホン酸塩、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、しゅう酸塩、パモ酸塩、ペクチネート、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、こはく酸塩、スルホン酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシル酸塩およびウンデカン酸塩などが含まれる。用語「酸付加塩」には、また、本発明の化合物が形成し得る水化物および溶媒付加形態も含まれる。そのような形態の例は、例えば水化物、アルコラートなどである。
塩基の塩には、アルカリ金属の塩、例えばカリウムおよびナトリウムなどの塩、アルカリ土類金属の塩、例えばカルシウムおよびマグネシウムなどの塩、および有機塩基、例えばジシクロヘキシルアミンおよびN−メチル−D−グルカミンなどとのアンモニウム塩が含まれる。加うるに、塩基性窒素含有基に低級アルキルハライド、例えばメチル、エチル、プロピルおよびブチルクロライド、ブロマイドおよびヨージドなど、ジアルキルスルフェート(ジメチル、ジエチルおよびジブチルスルフェートを包含)およびジアミルスルフェートなど、長鎖ハライド、例えばデシル、ラウリル、ミリスチルおよびステアリルクロライド、ブロマイドおよびヨージドなど、アラルキルハライド(ベンジルおよびフェネチルブロマイドを包含)などの如き作用剤による第四級化を受けさせることも可能である。
本発明の適切な化合物のエステルは、薬学的に受け入れられるエステル、例えばアルキルエステルであり、それにはメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチルまたはペンチルエステルなどが含まれる。追加的エステル、例えばフェニル−(C1−C5)アルキルなどを用いることも可能であるが、メチルエステルが好適である。
用語「発明の化合物」、「本発明の化合物」などを本明細書で用いる場合、明らかに反対であると本文で示さない限り、いつでも、それらに示した化合物の化学的に可能な薬学的に受け入れられる塩および/またはエステルばかりでなく立体異性体形態の全部を包含させることを意図する。
本発明の化合物の製造方法
本発明で用いる化合物の製造は、一般に、本技術分野で公知の標準的技術、それに類似した公知方法および/または本明細書に記述する方法を用い、商業的に入手可能であるか或は常規の通常の化学的方法または本明細書に記述する合成に従って製造可能である出発材料を用いて実施可能である。
省略形および頭字語
以下に示す省略形を用いる時、本開示全体に渡ってそれらは下記の意味を有する:
Figure 2007512331
Figure 2007512331
前記式(I)で表される化合物の合成は一般にスキーム1または2に示す如く実施可能である。式(II)で表される置換インドールに保護基、例えばBocなどによる保護を受けさせることでNが保護された式(III)で表されるインドールを生じさせる。その後、前記式(III)で表される化合物に脱保護を受けさせた後に親電子剤、例えばしゅう酸ジメチルなどを用いて反応を消滅させることで式(IV)で表されるジカルボニルインドール化合物を生じさせることができる。前記式(IV)で表される化合物とAcros, Organicsから入手可能な二臭化水素酸3,4−ジアミノチオフェン(カタログ番号AC279470010)を縮合させ、そして次に必要ならばそれに脱保護を受けさせることで、式 (I)で表される化合物を生じさせることができる。
Figure 2007512331
式 (II)および式(II)で表される化合物は容易に入手可能であるか、或は以下のスキーム3、4、7または8に示す如く調製可能である。具体的には、スキーム3に、R2が場合により置換されていてもよいフェニルまたは場合により置換されていてもよいピリジルである式(II)および(III)で表される化合物の合成を示す。スキーム4に、R2 が場合により
Figure 2007512331
で置換されていてもよい(C1-C6)アルコキシである式(III)の合成を示す。スキーム7に、R2がN[(C1-C3)アルキル]2である式(II)の合成を示し、そしてスキーム8に容易に入手可能な置換アニリンを用いた式(II)で表される化合物の一般的合成を示す。
スキーム2に、どのようにすればR2 がCNである式(I)で表される化合物を標準的官能基操作でR2 がC(O)R5 である式(I)で表される他の化合物に変化させることができるかを示す。例えば、シアノインドール(Ia)に加水分解を塩基性条件、例えばKOH水溶液など下で受けさせることで式(Ib)で表されるインドールカルボン酸を生じさせることができる。酸(Ib)とアミンの連成を連成剤、例えばPyBOP(R)などを用いて起こさせることで一般式(Ic)で表されるいろいろなアミドを生じさせることができる。
Figure 2007512331
中間体の製造
R2 が場合により置換されていてもよいフェニルもしくはピリジルである式(IIIb)で表されるビアリールインドール化合物の製造はスキーム3に示すようにして実施可能である。パラジウムを触媒として用いて式(IIb)で表されるインドールホウ素酸と場合により置換されていてもよいフェニルもしくはピリジルブロマイドの間のクロスカップリングを実施することで式(IIc)で表されるインドールを生じさせる。(IIc)のインドールの窒素の所に保護を受けさせることで式(IIIb)で表されるビアリール中間体を生じさせる。
Figure 2007512331
R2
Figure 2007512331
で置換されているアルコキシ基である式(I)で表される化合物の製造で用いる中間体であるインドールの製造は、スキーム4に示すように、式(IIIc)で表されるヒドロキシインドール化合物を用いて実施可能である。(IIIc)から式(IIIe)で表されるアミンを生じさせる変換を中間体であるハロエーテル(IIId)を経由した2段階のアルキル置換で達成する。段階1では塩基、例えばCs2CO3などを存在させることで加速させ、段階2では塩基、例えばトリエチルアミンなどを用いて加速させる。この上に記述したスキームで式(IIIe)で表されるインドールから式(I)で表される最終的生成物を生じさせる。
Figure 2007512331
R2 がピペラジンで置換されているアルキルもしくはアシル基である式(I)で表される化合物の製造で用いる置換ピペラジンの製造は、式(V)で表される化合物を塩化メチルスルホニルで処理してスルホンアミド(VI)に変化させることを通して実施可能である。その生成物であるN−Boc保護ピペラジン(VI)をスキーム5に示すように酸、例えばTFAなどと接触させることで(VI)を式(VII)で表される一置換ピペラジンに変化させることができる。その結果として得た式(VII)を例えばスキーム2に示した最後の段階で用いることができる。
Figure 2007512331
式(IX)で表されるアミン誘導体の製造はスキーム6に示すように式(VIII)で表されるケトンに還元アミノ化による変換を受けさせることで実施可能である。このスキームに、
Figure 2007512331
で表される置換ピペリジンばかりでなくN[(C3-C6)シクロアルキル][(C1-C3)アルキル]および置換N[C1-C4)アルキル]2に変化させるアミン化合物の合成を含め、それを例えばスキーム2の最後の段階に挿入することができる。
Figure 2007512331
式(IId)で表される化合物の製造はスキーム7に示すようにして実施可能である。式(X)で表されるフルオロニトロベンゼンから式(XI)で表されるアニリンへの変換は(X)のフッ素を追い出すことでカップリング可能である。ニトロアニリン(XI)をアミノインドール(IId)に変化させることができる。
Figure 2007512331
式(IIe)で表される化合物の合成は、スキーム8に示すように、容易に入手可能な式(XII)で表される置換アニリンを用いて実施可能である。前記アニリンを式(XIII)で表されるジアゾニウム塩に変化させた後に還元で式(XIV)で表される置換フェニルヒドラジンを生じさせることができる。前記ヒドラジンを式(XV)で表されるフェニルヒドラゾンに変化させることができ、それに酸を補助で用いた環化を受けさせることで式(IIe)で表される置換インドールを生じさせることができる。
Figure 2007512331
中間体または式(I)で表される化合物に結合している敏感または反応性置換基に保護および脱保護をこの上に記述した製造中に受けさせる必要があり得ると理解されるべきである。保護基の付加および除去は一般に本技術分野で良く知られている通常方法を用いて実施可能である [例えば T. W. Greene および P.G.M. Wuts, Protective Groups in Organic Synthesis; Wiley: New York, (1999)を参照]。
加うるに、中間体および式(I)で表される化合物にN−もしくはO−アシル化、アルキル置換またはスルホニル化をそれぞれハロゲン化アシル、ハロゲン化アルキルおよびハロゲン化スルホニルを用いかつ適切な塩基を用いて受けさせる時の反応条件は本技術分野で良く知られているように一般に互いに交換可能であることも理解されるべきである。例えば以下の具体的実施例のいずれかに記述する如きN−アシル化を実施する時の条件を用い、ハロゲン化アシルの代わりに適切なハロゲン化スルホニルを用いることで、またN−スルホニル化を実施することも可能である。
以下の具体的実施例は本明細書に記述する発明を説明する目的で示すものであり、決して本発明の範囲を限定するとして解釈されるべきでない。
以下の具体的実施例は本明細書に記述する発明を説明する目的で示すものであり、決して本発明の範囲を限定するとして解釈されるべきでない。
一般的実験手順
J & W DB-5カラム (0.25 uMの被膜; 30 m x 0.25 mm)が用いられているHewlett Packard 5890ガスクロが備わっているHewlett Packard 5989A質量分析装置を用いて電子衝撃質量スペクトル (EI-MS)を得た。イオン源を250℃に維持しそしてスペクトルを1走査当たり2秒で50-800 amuに及んで走査した。高圧液クロ−エレクトロスプレー質量スペクトル (LC-MS)を下記のいずれかを用いて得た:
(A) 4つ1組のポンプ、可変波長検出器(254nmに設定)、YMC pro C-18 カラム (2 x 23 mm, 120A)およびエレクトロスプレーイオン化によるFinnigan LCQ イオントラップ質量分析装置が備わっているHewlett-Packard 1100 HPLC。源の中のイオンの数に応じて変わるイオン時間を用いてスペクトルを120-1200 amuに及んで走査した。溶離剤は下記であった A:TFAが0.02%の水中2%のアセトニトリル、およびB:TFAが0.018%のアセトニトリル中2%の水。1.0mL/分の流量でBが10%から95%にまで3.5分かけて至らせることに加えて初期保持時間を0.5分にしそしてBが95%の時の最終的保持時間を0.5分にする勾配溶離を用いた。全実施時間を6.5分間にした。
または
(B) 2個のGilson 306ポンプ,Gilson 215 オートサンプラー, Gilson ダイオードアレイ検出器, YMC Pro C-18 カラム (2 x 23mm, 120 A)およびZ−スプレーエレクトロスプレーイオン化による Micromass LCZ 単一四重極質量分析計が備わっているGilson HPLC装置。スペクトルを1.5秒間に渡って120-800 amuに及んで走査した。また、ELSD (Evaporative Light Scattering Detector)データもアナログチャンネルとして取得した。溶離剤は下記であった A:TFAが0.02%の水中2%のアセトニトリル、およびB:TFAが0.018%のアセトニトリル中2%の水。1.5mL/分の流量でBが10%から95%にまで3.5分かけて至らせることに加えて初期保持時間を0.5分にしそしてBが95%の時の最終的保持時間を0.5分にする勾配溶離を用いた。全実施時間を4.8分間にした。カラムの切り替えおよび再生を行う目的で追加的切り替えバブルを用いた。
常規の一次元NMR分光測定を300 MHzのVarian Mercury-plus 分光測定装置を用いて実施した。サンプルをCambridge Isotope Labsから入手した重水素化溶媒に溶解させた後、IDが5mmのWilmad NMR 管に移した。スペクトルを293 Kで取得した。化学シフトをppm規模で記録し、そして適切な溶媒のシグナル、例えば1H スペクトルに関してはDMSO-d6の場合の2.49 ppm、CD3CNの場合の1.93 ppm、CD3ODの場合の3.30 ppm、CD2Cl2の場合の5.32 ppm そしてCDCl3の場合の7.26 ppm を基準にし、そして13C スペクトルに関してはDMSO-d6の場合の39.5 ppm、CD3CNの場合の1.3 ppm、CD3ODの場合の49.0 ppm、CD2Cl2の場合の53.8 ppm そしてCDCl3の場合の77.0 ppm を基準にした。
2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,4−b]ピラジン−2−イル)−1H−インドール−5−カルボニトリルの製造
Figure 2007512331
段階1. 5−シアノ−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
100mLの丸底フラスコに1H−インドール−5−カルボニトリル (2.0 g, 14.07 ミリモル)を20mLの無水THFを入れて入れた。この溶液にDMAP (0.86 g, 7.03 ミリモル)を加えた後、その混合物を室温で0.5時間撹拌した。その時点でBoc2O (3.07 g, 14.07 ミリモル)を加えて、その反応物を更に2時間撹拌した。次に、水を用いて反応を消滅させた後、エチルエーテルによる抽出を2回実施した。その有機層を一緒にして逐次的に1N HCl、水そして食塩水で洗浄した後、MgSO4で乾燥させ、そして濃縮することで所望生成物を白色固体として3.26 g (96%)得た。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.20-8.14 (m, 2H), 7.83 (d, 1H), 7.70 (d, 1H), 6.80 (d, 1H), 1.63 (s, 9H)。
段階2. (5−シアノ−1H−インドール−2−イル)(オキソ)酢酸メチルの製造
Figure 2007512331
100mLの丸底フラスコに2.0 g (8.26ミリモル, 1当量)の5−シアノ−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチル(段階1)を25 mLのTHFに入れて入れた。この混合物を-78 oCに冷却した後、1.1 当量 (5.34 mL,ペンタン中 1.7 M)の t-BuLi を滴下した。この混合物を1時間撹拌した後、2.14 g (18.16 ミリモル, 2.2 当量)のしゅう酸ジメチルを5 mLのTHFに入れて一度に急速添加した。次に、この反応物を0℃になるまで温めた後、TLCで監視して完了するまで(約2時間)撹拌した。この混合物を30 mLの水で希釈した後、分液漏斗に移して、その中でEtOAc (3 x 100 mL)による抽出を実施した。その有機抽出液を一緒にして食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)させ、濾過した後、蒸発させることで褐色の残留物を得た。この残留物にMeOH (10 mL)を加えると不溶な黄色固体が生じ、これを濾過し、MeOHで洗浄し、乾燥させた後、精製することで所望生成物を黄色固体として0.44 g (24%)得た。1H-NMR (DMSO- d6,) δ 12.63 (s, 1H), 8.40 (s, 1H), 7.77 (s, 1H), 7.65 (d, 1H), 7.60 (d, 1H), 3.93 (s, 3H)。
段階3. 2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,4−b]ピラジン−2−イル)−1H−インドール−5−カルボニトリルの製造
Figure 2007512331
250mLの丸底フラスコに3.1 g (13.6 ミリモル, 1 当量)の(5−シアノ−2−[メトキシ(オキソ)アセチル]−1H−インドール(段階2)および3.75 g (13.6 ミリモル, 1当量)の二臭化水素酸3,4−ジアミノチオフェンを75 mL のエタノールに入れて入れた。前記フラスコに還流冷却器を取り付けて還流下の加熱を2時間実施した。次に、その混合物を室温になるまで冷却した後、沈澱物を濾過し、更に20mLのエタノールで濯ぎ、真空下で乾燥させることで黒色固体として所望生成物を2.74 g (69%)単離した。1H-NMR (DMSO-d6) δ 12.24 (s, 1H), 12.13 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.07 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.64-7.62 (d, 1H), 7.52-7.50 (d, 1H), 6.95 (s, 1H); LCMS RT = 2.64 分; [M+H]+= 293.2。
2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,4−b]ピラジン−2−イル)−1H−インドール−5−カルボン酸の製造
Figure 2007512331
冷却器を取り付けておいた250mLの丸底フラスコに1.26 gの2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,4−b]ピラジン−2−イル)−1H−インドール−5−カルボニトリル(実施例1) (4.22 ミリモル)を100 mL の4 M KOHに入れて入れた。この混合物を120℃に一晩加熱した。その時点で反応物を室温になるまで冷却した後、濃HClで酸性にした。固体を濾過し、水で濯いだ後、真空下60℃で乾燥させることで所望生成物を黒色固体として1.3 g (100%)単離した。1H-NMR (DMSO-d6) δ 12.24 (s, 1H), 11.94 (s, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.90 (s, 1H), 7.80-7.76 (d, 1H), 7.55-7.50 (d, 1H), 6.93 (s, 1H); LCMS RT = 2.30 分; [M+H]+= 312.0。
N−(2−メトキシエチル)−N−メチル−2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,4−b]ピラジン−2−イル)−1H−インドール−5−カルボキサミドの製造
Figure 2007512331
25mLの丸底フラスコに100 mgの2−(3−オキソ−3,4−ジヒドロチエノ[3,4−b]ピラジン−2−イル)−1H−インドール−5−カルボン酸(実施例2) (0.32 ミリモル, 1当量)および 0.07 mLの TEA (0.48 ミリモル, 1.5 当量)を5 mLのDMFに入れて入れた。これに184 mgの PyBOP (0.35 ミリモル, 1.1 当量)および 0.04 mlの N-(2-メトキシエチル)メチルアミン (0.35 ミリモル)を加えた。この反応物を室温で一晩撹拌した。揮発物を除去した後、その残留物を調製用HPLC (CH3CN/H2O, 0.1% TFA)で精製した。所望画分を一緒にした後、CH3CNを真空下で除去した。残存する水溶液を飽和NaHCO3で塩基性にした。沈澱物を濾過し、水 (5x)で洗浄した後、真空下60℃で乾燥させることで黄色固体を47 mg (38%)得た。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 12.18 (s, 1H), 11.74 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.84 (s, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.50-7.46 (d, 1H), 7.23-7.21 (d, 1H), 6.93 (s, 1H), 3.58-3.38 (m, 4H), 3.30-3.16 (幅広, 3H), 2.99 (s, 3H); LCMS RT = 2.31 分; [M+H]+ = 383.1。
2−[メトキシ(オキソ)アセチル]−5−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
段階1. 5−ヒドロキシ−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
Pd/C をEtOHに10%入れることで生じさせた混合物に実施例1の段階1に記述した手順に従って調製した5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチル(5.75 g, 17.8ミリモル)を加えた。蟻酸アンモニウムを加えた後の反応物を6時間撹拌した。この混合物をCelite(R) に通してアルゴンブランケット下で濾過した後、溶媒を除去した。その残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製することで5−ヒドロキシ−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルを3.5 g (74%)得た。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.19 (s, 1H), 7.84-7.78 (d, 1H), 7.58-7.52 (d, 1H), 6.91 (s, 1H), 7.78-7.69 (m, 1H), 6.65-6.42 (m, 1H), 1.68-1.59 (s, 9H)。
段階2. 5−(3−ブロモプロポキシ)−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
250mLのフラスコに5−(ベンジルオキシ)−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチル (3.3 g, 14 ミリモル)を100 mL アセトンに入れた。1,3−ジブロモプロパン (5.74 mL, 56.6 ミリモル)に続いて炭酸セシウム (5.5 g, 17 ミリモル)を加えた。この反応物を還流に5時間加熱した。この反応物を室温になるまで冷却した後、水 (200 mL)で希釈した。この混合物を分液漏斗に移して酢酸エチル (2 x 150 mL)による抽出を実施した。その有機物を一緒にして乾燥 (MgSO4)させ、濾過した後、蒸発させた。次に、その残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製することで5−(3−ブロモプロポキシ)−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルを4.7 g (94%)得た。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 7.99-7.89 (d, 1H), 7.61 (s, 1H), 7.17 (s, 1H), 6.98-6.91 (d, 1H), 6.62 (s, 1H), 4.16-4.05 (t, 2H), 3.64 (t, 2H), 2.37-2.20 (m, 2H)。 LCMS RT = 3.55 分; [M]+ = 254.1。
段階3. 5−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
250mLのフラスコに5−(3−ブロモプロポキシ)−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチル (1.5 g, 4.2 ミリモル)を50 mL のTHFに入れて入れた。モルホリン (0.41 mL, 4.66 ミリモル)に続いてピリジン (0.38 mL, 4.66 ミリモル)を加えた。この反応物を還流に5時間加熱した。この反応物を室温になるまで冷却した後、水 (200 mL)で希釈した。この混合物を分液漏斗に移して酢酸エチル (2 x 100 mL)による抽出を実施した。その有機物を一緒にして乾燥 (MgSO4)させ、濾過した後、蒸発させた。次に、その残留物をフラッシュクロマトグラフィーで精製することで5−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルを1.1g (72%)得た。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 7.93-7.85 (d, 1H), 7.59 (s, 1H), 7.09 (s, 1H), 6.93-6.85 (m, 1H), 6.59 (s, 1H), 4.06-3.97 (t, 2H), 3.57 (s, 4H), 2.46-2.23 (m, 6H), 1.92-1.83 (m, 2H), 1.62 (s, 9H)。 LCMS RT = 0.61 分; [M+H]+ = 361.3。
段階4. 2−[メトキシ(オキソ)アセチル]−5−[3−(4−モルホリニル)プロポキシ]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
この化合物の調製を実施例4の段階3の生成物およびしゅう酸ジメチルを出発材料として用いて実施例1の段階2に記述した方法で実施した。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 7.86-7.80 (d, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.20-7.29 (m, 1H), 7.18-7.10 (d, 1H), 4.06-3.99 (t, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.57 (s, 4H), 2.47-2.24 (m, 6H), 1.96-1.83 (m, 2H), 1.59 (s, 9H)。
5−(4−シアノフェニル)−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
段階1. 4−(1H−インドール−5−イル)ベンゾニトリルの製造
Figure 2007512331
5−インドリルホウ素酸 (1.50 g, 9.32 ミリモル)を DME (55 mL)に入れることで生じさせた溶液の中にN2を10分間吹き込んだ。この溶液に1,1’-ビス-(ジフェニルホスフィン−フェロセン)ジクロロパラジウム(II) とCH2Cl2 が1:1の錯体 (0.382 g, 0.440 ミリモル)、 1.0 MのNa2CO3溶液(22 mL, 22 ミリモル)および4-ブロモベンゾニトリル(1.60 g, 8.87 ミリモル)を加えた。次に、この反応混合物の中に N2を10分間吹き込んだ後、その混合物を60℃に1時間加熱した。H2O を用いて反応を消滅させた後、EtOAc (3x)による抽出を実施した。その有機層を一緒にしてH2Oそして食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)させた後、濃縮することで褐色がかった固体状の粗残留物を2.24 g得て、さらなる精製無しに次の段階の反応で用いた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 11.24 (s 1H), 7.91 (s, 1H), 7.85 (s, 4H), 7.47-7.45 (m, 2H), 7.39 (d, 1H), 6.49 (d, 1H)。
段階2. 5−(4−シアノフェニル)−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
100mLの丸底フラスコに4−(1H−インドール−5−イル)ベンゾニトリル(2.24 g, 10.3 ミリモル)を100 mLの無水THFに入れて入れた。この溶液にDMAP (0.630 g, 5.13 ミリモル)を加えた後、この混合物を室温で0.5時間撹拌した。Boc2O (2.24 g, 10.3 ミリモル)を加えた後の反応物を2時間撹拌した。次に、H2O を用いて反応を消滅させた後、Et2O (2x)による抽出を実施した。その有機層を一緒にして1N HCl, H2O (2x)そして食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)させた後、濃縮することでオフホワイトの固体を2.20 g (67%)得た。1H-NMR (DMSO-d6) δ 8.13-8.11 (d, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.90 (s, 4H), 7.72-7.68 (m, 2H), 6.77 (d, 1H), 1.63 (s, 9H)。
1−(メチルスルホニル)ピペラジンの製造
Figure 2007512331
段階1. 4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチル(0.60 g, 3.2 ミリモル)を CH2Cl2(10 mL)に入れることで生じさせた溶液にEt3N (0.65 g, 6.4 ミリモル)を加えた。この混合物を10分間撹拌した後、塩化メタンスルホニル (0.40 g, 3.5 ミリモル)を加えて、その混合物を室温で一晩撹拌した。H2O を用いて反応を消滅させた後、CH2Cl2(2x)による抽出を実施した。その有機層を一緒にしてH2Oそして食塩水で洗浄し、乾燥 (MgSO4)させ、濾過した後、濃縮することでオフホワイトの固体を0.80 (93%)得た。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 3.41-3.38 (t, 4H), 3.08-3.04 (t, 4H), 2.85 (s, 3H), 1.40 (s, 9H)。
段階2. 1−(メチルスルホニル)ピペラジンの製造
Figure 2007512331
4−(メチルスルホニル)ピペラジン−1−カルボン酸t−ブチル (0.80 g, 3.0 ミリモル)を CH2Cl2 (10 mL)に入れることで生じさせた溶液にTFA (1 mL)を加えた。この混合物を室温で3時間撹拌した後、揮発物を除去した。その残留物にEt2O を加えた後、真空下で除去することで黄色の残留物を得た。Et2Oを加えた後の混合物に音波処理を受けさせた。白色固体状沈澱物を濾過し、Et2Oで洗浄した後、真空下で乾燥させることでオフホワイトの固体を530 mg (64%)得た。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 9.06 (s, 2H), 3.34-3.31 (m, 4H), 3.21-3.18 (m, 4H), 2.98 (s, 3H)。 LCMS [M+H]+= 165.1。
N−(2−メトキシエチル)シクロペンチルアミンの製造
Figure 2007512331
段階1. N−(2−メトキシエチル)シクロペンチルアミンの製造
Figure 2007512331
シクロペンタノン(2.00 g, 23.8ミリモル)と2−メトキシエチルアミン (1.78 g, 23.8 ミリモル)をCH2Cl2 (10 mL) に入れることで生じさせた溶液にトリアセトキシホウ水素化ナトリウム(7.05 g, 33.3 ミリモル)に続いてAcOH (1.36 mL, 23.8 ミリモル)を加えた。この反応混合物を室温で一晩撹拌した。この反応物に飽和NaHCO3を加えることで反応を消滅させた後、CH2Cl2 (2x)による抽出を実施した。その有機層を一緒にして食塩水で洗浄し、乾燥 (MgSO4)させた後、濃縮することで粗遊離塩基を黄色油として0.70 g (21%)得て、これをさらなる精製無しに次の段階の反応で用いた。1H-NMR (DMSO-d6) δ 3.37-3.33 (m, 2H), 3.21 (s, 3H), 2.98-2.95 (m, 1H), 2.63-2.58 (t, 2H), 1.71-1.62 (m, 2H), 1.59-1.52 (m, 2H), 1.43-1.38 (m, 2H), 1.27-1.17 (m, 2H)。 LCMS RT = 0.76 分; [M+H]+ = 144.2。
5−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]−2−[メトキシ(オキソ)アセチル]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
段階1. N−(2−メトキシエチル)−N−3−ジメチル−4−ニトロアニリンの製造
Figure 2007512331
還流冷却器を取り付けておいた丸底フラスコに5−フルオロ−2−ニトロトルエン(10 g, 65.0 ミリモル)を1−メチル−2−ピロリジン(150 mL)に入れて加えた。この溶液を撹拌しながらこれにN−(2−メトキシエチル)メチルアミン (21 mL, 200 ミリモル)を加えた後の反応物を80℃に3時間加熱した。冷却を室温になるまで行った後、生成物をクロマトグラフィーで精製することで黄色固体を10.5 g (72%)得た。 1H NMR (DMSO-d6): δ 2.62 (s, 3H), 3.01 (s, 3H), 3.24 (s, 3H), 3.40-3.45 (m, 2H), 3.57-3.61 (m, 2H), 6.58-6.62 (m, 2H)。
段階2. N−(2−メトキシエチル)−N−メチル−1H−インドール−5−アミン
Figure 2007512331
還流冷却器を取り付けておいた丸底フラスコにN−(2−メトキシエチル)−N−3−ジメチル−4−ニトロアニリン(9.5 g, 42 ミリモル)および DMF (200 mL)を仕込んだ。N,N−ジメチルホルムアミドのジメチルアセタール (6.0 g. 50 ミリモル)およびピロリジン (3.6 g, 50 ミリモル)を加えた後、この反応物を還流に3時間加熱した。冷却を室温になるまで行った後、揮発性成分を真空下で除去し、その油状残留物をDMF (100 mL)に溶解させた。その溶液を10% Pd/C (950 mg )にアルゴン下で加えた。バルーンを用いて前記雰囲気をH2 に変えた後、その反応物を室温で17時間撹拌した。次に、H2を除去した後、その混合物をCelite(R) に通してアルゴンブランケット下で濾過した。次に、溶媒を除去した後、生成物をクロマトグラフィーで精製した。所望生成物を赤色油として単離した (7.9 g, 92%)。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 2.80-2.83 (m, 4H), 3.22 (s, 3H), 2.39-2.43 (m, 2H), 2.46-2.52 (m, 2H), 6.22-6.24 (m, 1H), 6.72-6.76 (d, 1H), 6.81 (s, 1H), 7.18-7.23 (m, 2H), 10.61 (br s, 1H); LCMS RT= 0.27 分; [M+H]+ = 205.09。
段階3. 5−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
実施例1の段階1に記述した方法を用いてN−(2−メトキシエチル)−N−メチル−1H−インドール−5−アミン(7.8 g, 38 ミリモル)から5−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルを無色の固体として得た(7.2 g, 61%)。1H-NMR (DMSO-d6) δ 1.63 (s, 9H), 2.90(s, 3H), 3.21 (s, 3H), 3.40-3.45 (m, 4H), 6.43-6.46 (m, 1H), 6.75-6.84 (m, 2H), 7.46-7.50 (d, 1H), 7.78-7.83 (d, 1H)。
段階4. 5−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]−2−[メトキシ(オキソ)アセチル]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルの製造
Figure 2007512331
実施例1の段階2に記述した方法を用いて5−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチル(3.5 g, 12 ミリモル)から5−[(2−メトキシエチル)(メチル)アミノ]−2−[メトキシ(オキソ)アセチル]−1H−インドール−1−カルボン酸t−ブチルを油として得た (3.6 g, 80%)。 1H-NMR (DMSO-d6) δ 1.59 (s, 9H), 3.93 (s, 3H), 3.21 (s, 3H), 3.41-3.58 (m, 4H), 6.85 (m, 1H), 7.05-7.13 (d, 1H), 7.25 (s, 1H), 7.75-7.79 (d, 1H)。
この上に記述した方法または本技術分野で公知の他の標準的化学方法を用い、容易に入手可能でありそして/または本明細書に既に記述した適切な出発材料を用いることで、本発明の化合物の変形を容易に製造することができる。
一般に、本技術分野で良く知られている手段を用いて化合物の最終的な単離および精製を行っている時に本発明の化合物の所望塩をインサイチュで生じさせることができる。例えば精製した化合物をそれぞれ遊離塩基または遊離酸の形態で個別に適切な有機もしくは無機酸と反応させるか或は適切な有機もしくは無機塩基と反応させた後にそのようにして生じさせた塩を単離することなどで所望塩の調製を実施することができる。塩基性化合物の場合、例えば、その遊離塩基に無水HClによる処理を適切な溶媒、例えばTHFなど中で受けさせた後にその塩を塩酸塩として単離する。酸性化合物の場合には、例えば、その遊離酸に無水アンモニアによる処理を適切な溶媒、例えばエーテルなど中で受けさせた後にそのアンモニウム塩を単離することなどでその塩を得ることができる。そのような方法は通常の方法であり、本分野の技術者に容易に明らかであろう。
本明細書に示す化合物のエステルは通常手段、例えばカルボン酸化合物とアルコールの反応を酸触媒で促進させるか或はカルボン酸化合物とアルコールの反応を光延条件下で起こさせることなどで得ることができる。そのような方法は通常の方法であり、本分野の技術者に容易に明らかであろう。
本発明の化合物の異性体の精製および前記異性体混合物の分離は本技術分野で公知の標準的技術を用いてカップリング可能である。
本発明の化合物の組成物
本発明の化合物を適切に調合した薬剤組成物の状態で用いて所望の薬学的効果を必要としている患者にそれを投与することでその効果をカップリングすることができる。本発明の目的で、患者は個々の状態または病気の治療(予防的治療を包含)を必要としている哺乳動物(ヒトを包含)である。従って、本発明は、薬学的に受け入れられる担体と薬学的に有効な量の本発明の化合物またはこれの塩もしくはエステルで構成させた薬剤組成物を包含する。薬学的に受け入れられる担体は、この担体に起因する何らかの副作用が本活性材料が示す有益な効果を無効にすることがないように、比較的無毒でありかつ本活性材料が有効な活性を示す濃度に準じた濃度で患者に有害ではない担体のいずれかである。ある化合物の薬学的に有効な量は、治療すべき個々の状態にある結果をもたらすか或はある影響を及ぼす量である。本発明の化合物を本技術分野で良く知られている薬学的に受け入れられる担体と一緒に投与する時、有効な通常の単位投薬形態物のいずれかを用いて投与してもよく、そのような単位投薬形態物には、例えば経口、非経口、局所、鼻、眼、耳、舌下、直腸、膣など経由の瞬時、徐放および好機放出製剤が含まれる。
経口投与の場合、本化合物を固体または液状製剤、例えばカプセル、ピル、錠剤、トローチ、ロゼンジ、溶融物、粉末、溶液、懸濁液または乳液などに調合してもよく、かつ薬剤組成物の製造に関して本技術分野で公知の方法に従って調製可能である。固体状の単位製剤形態物はカプセルであってもよく、これは例えば界面活性剤、滑剤および不活性な充填材、例えばラクトース、スクロース、燐酸カルシウムおよびコーンスターチなどを含有する通常の種類の硬質もしくは軟質殻ゼラチンで作られていてもよい。
別の態様では、通常の錠剤基材、例えばラクトース、スクロースおよびコーンスターチなどを結合剤、例えばアカシア、コーンスターチまたはゼラチンなど、投与後の錠剤を崩壊させて溶解させる補助を意図する崩壊剤、例えばジャガイモ澱粉、アルギン酸、コーンスターチおよびグアーゴム、トラガカントゴム、アカシアなど、錠剤顆粒の流動性を向上させかつ錠剤材料と錠剤用ダイスおよびパンチの表面が粘着しないようにすることを意図した滑剤、例えばタルク、ステアリン酸、またはステアリン酸マグネシウム、カルシウムもしくは亜鉛など、染料、着色剤、および錠剤の美的性質を高めかつそれらが患者により受け入れられ易くすることを意図した風味剤、例えばペパーミント、冬緑油またはチェリー風味剤などと組み合わせて用いて、本発明の化合物を錠剤にしてもよい。液状の経口投薬形態で用いるに適した賦形剤には、燐酸ジカルシウムおよび希釈剤、例えば水およびアルコール、例えばエタノール、ベンジルアルコールおよびポリエチレンアルコールなど(薬学的に受け入れられる界面活性剤の添加を伴うか或は伴わない)、懸濁剤または乳化剤が含まれる。他のいろいろな材料を被膜として存在させてもよいか或は他の様式で物理的投薬単位形態物を修飾してもよい。例えば、錠剤、ピルまたはカプセルなどをシェラック、糖または両方で被覆してもよい。
水性懸濁液を調製しようとする場合には分散性粉末または顆粒が適切である。それらは本活性材料を分散もしくは湿潤剤、懸濁剤および1種以上の防腐剤との混合物の状態にする。適切な分散もしくは湿潤剤および懸濁剤の例はこの上に既に挙げたそれらである。また、追加的賦形剤、例えばこの上に記述した甘味剤、風味剤および着色剤などを存在させることも可能である。
また、本発明の薬剤組成物を水中油エマルジョンの形態にすることも可能である。その油相は植物油、例えば液状パラフィンまたは植物油の混合物などであってもよい。適切な乳化剤は、(1)天然に存在するゴム、例えばアカシアゴムおよびトラガカントゴムなど、(2)天然に存在する燐脂質、例えば大豆およびレシチンなど、(3)脂肪酸および無水キシトールなどから誘導されたエステルもしくは部分エステル、例えばソルビタンモノオレートなど、(4)前記部分エステルとエチレンオキサイドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノオレエートなどであり得る。そのようなエマルジョンにまた甘味剤および風味剤を含有させることも可能である。
油状懸濁液の場合の調合は、本活性材料を植物油、例えばラッカセイ油、オリーブ油、胡麻油またはヤシ油など、または鉱油、例えば液状パラフィンなどに入れて懸濁させることで実施可能である。この油状懸濁液に増粘剤、例えば蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールなどを含有させてもよい。このような懸濁液にまた1種以上の防腐剤、例えばp−ヒドロキシ安息香酸エチルもしくはn−プロピルなど、1種以上の着色材料、1種以上の風味剤、および1種以上の甘味剤、例えばスクロースまたはサッカリンなどを含有させることも可能である。
シロップおよびエリキシルの調合では、甘味剤、例えばグリセロール、プロピレングリコール、ソルビトールまたはスクロースなどを用いて調合してもよい。そのような製剤にまた緩和薬および防腐剤、例えばメチルおよびプロピルパラベンなど、および風味剤および着色剤を含有させることも可能である。
本発明の化合物を、また、この化合物を生理学的に受け入れられる希釈剤に薬学的担体[これは無菌液または液混合物、例えば水、食塩水、デキストロース水溶液および関連糖溶液など、アルコール、例えばエタノール、イソプロパノールまたはヘキサデシルアルコールなど、グリコール、例えばプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなど、グリセロールのケタール、例えば2,2−ジメチル−1,1−ジオキソラン−4−メタノールなど、エーテル、例えばポリ(エチレングリコール)400など、油、脂肪酸、脂肪酸エステルもしくは脂肪酸グリセリド、またはアセチル化脂肪酸グリセリドなどであってもよく、これに薬学的に受け入れられる界面活性剤、例えば石鹸または界面活性剤など、懸濁剤、例えばペクチン、カルボマー、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはカルボキシメチルセルロースなど、または乳化剤および他の薬学的アジュバントなどを添加するか或は添加しなくてもよい]と一緒に入れることで生じさせた注射可能製剤として、非経口、即ち皮下、静脈内、眼内、滑液嚢内、筋肉内または腹腔内に投与することも可能である。
本発明の非経口製剤で使用可能な油の例は、石油、動物、植物または合成が源の油、例えばピーナッツ油、大豆油、胡麻油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、ワセリンおよび鉱油である。適切な脂肪酸にはオレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸およびミリスチン酸が含まれる。適切な脂肪酸エステルは、例えばオレイン酸エチルおよびミリスチン酸イソプロピルである。適切な石鹸には脂肪酸アルカリ金属、アンモニウムおよびトリエタノールアミン塩が含まれ、そして適切な界面活性剤には、カチオン性界面活性剤、例えばジメチルジアルキルアンモニウムハライド、アルキルピリジニウムハライド、およびアルキルアミンの酢酸塩など、アニオン性界面活性剤、例えばアルキル、アリールおよびオレフィンスルホネート、アルキル、オレフィン、エーテルおよびモノグリセリドスルフェート、およびスルホスクシネートなど、非イオン性界面活性剤、例えば脂肪アミンオキサイド、脂肪酸アルカノールアミドおよびポリ(オキシエチレン−ポリプロピレン)またはエチレンオキサイドもしくはプロピオンオキサイド共重合体など、および両性界面活性剤、例えばアルキル−ベータ−アミノプロピオネートおよび2−アルキルイミダゾリン第四級アンモニウム塩などばかりでなく混合物が含まれる。
本発明の非経口組成物には、典型的に、本活性材料を溶液中に約0.5から約25重量%含有させる。また、防腐剤および緩衝剤も有利に使用可能である。注射部位の刺激を最小限またはなくす目的で、そのような組成物に親水性−親油性均衡(HLB)が約12から約17の非イオン性界面活性剤を含有させてもよい。そのような製剤に入れる界面活性剤の量は約5から約15重量%の範囲である。そのような界面活性剤は前記HLBを示す単一の成分であってもよいか或は2種以上の成分を含有していて所望のHLBを示す混合物であってもよい。
非経口製剤で用いる界面活性剤の例は、ポリエチレンソルビタン脂肪酸エステルの種類、例えばソルビタンモノオレエートおよびエチレンオキサイドと疎水性基材(プロピレンオキサイドとプロピレングリコールの縮合で生じさせた)の高分子量付加体などである。
本薬剤組成物を注射可能な無菌水性懸濁液の形態にすることも可能である。そのような懸濁液は、公知方法に従い、適切な分散もしくは湿潤剤および懸濁剤、例えばナトリウムカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、トラガカントゴムおよびアカシアゴムなど、分散もしくは湿潤剤(これは天然に存在する燐脂質、例えばレシチン、アルキレンオキサイドと脂肪酸の縮合生成物、例えばポリオキシエチレンステアレートなど、エチレンオキサイドと長鎖脂肪アルコールの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノールなど、脂肪酸とヘキシトールから作られた部分エステルとエチレンオキサイドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートなど、または脂肪酸と無水ヘキシトールから作られた部分エステルとエチレンオキサイドの縮合生成物、例えばポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートなどであってもよい)を用いて調合可能である。
注射可能な無菌製剤は、また、非経口的に受け入れられる無毒の希釈剤または溶媒に入っている注射可能な無菌溶液もしくは懸濁液であってもよい。使用可能な希釈剤および溶媒は、例えば水、リンゲル溶液、等張性塩化ナトリウム溶液および等張性グリコール溶液などである。加うるに、無菌の不揮発性油も溶媒または懸濁用媒体として通常用いられる。この目的で、如何なるブランドの不揮発性油も使用可能であり、それらには合成のモノもしくはジグリセリドが含まれる。加うるに、脂肪酸、例えばオレイン酸などを注射可能製剤の調製で用いることも可能である。
本発明の組成物をまた薬剤を直腸に投与する座薬の形態で投与することも可能である。そのような組成物の調合では、本薬剤を通常の温度では固体であるが直腸の温度では液体である、従って直腸の中で溶融して本薬剤を放出するに適した非刺激性の賦形剤と一緒に混合することで調合可能である。そのような材料は、例えばココアバターおよびポリエチレングリコールなどである。
本発明の方法で用いる別の製剤では経皮送達用デバイス(「パッチ」)を用いる。そのような経皮パッチを用いて、本発明の化合物を制御した量で連続的または不連続的に入り込ませることができる。薬剤送達用経皮パッチの構築および使用は本技術分野で良く知られている[例えば1991年6月11日付けで発行された米国特許第5,023,252号(引用することによって本明細書に組み入れられる)を参照]。薬剤を連続的、周期的または要求に応じて送達するに適するようにそのようなパッチを構築してもよい。
非経口投与用の徐放性製剤には、本分野で公知のリポソーム、重合体微小球および重合体ゲル製剤が含まれる。
本薬剤組成物を機械的送達用デバイスを用いて患者に導入するのが望ましいか或は必要であり得る。薬剤を送達するための機械的送達用デバイスの構築および使用は本技術分野で良く知られている。例えば薬剤を脳に直接投与する直接的技術は、一般に、薬剤送達用カテーテルを血液脳関門を迂回して患者の血管系の中に入れることを伴う。薬剤を体の特定の解剖学的領域に輸送する目的で用いられるそのような移植可能送達系の1つが1991年4月30日付けで発行された米国特許第5,011,472号に記述されている。
本発明の組成物にまた薬学的に受け入れられる他の通常の配合用材料(一般に担体または希釈剤と呼ばれる)を必要または所望に応じて含有させることも可能である。そのような組成物を適切な投薬形態で調製するに適した通常の手順を用いることができる。そのような材料および手順には下記の文献(これらは各々引用することによって本明細書に組み入れられる)に記述されているそれらが含まれる:Powell,M.F.他、「Compendium of Excipients for Parenteral Formulations」、PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1998、52(5)、238−311;Strickley,R.G、「Parenteral Formulations of Small Molecule Therapeutics Marketed in the United States(1999)−Part−1」、PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1999、53(6)、324−349およびNema,S.他、「Excipents and Their Use in Injectable Products」、PDA Journal of Pharmaceutical Science & Technology 1997、51(4)、166−171。
本組成物をこれの意図した投与経路に適するように調合する目的で適宜使用可能な通常用いられる薬学的材料には、
酸性化剤(例えばこれらに限定するものでないが、酢酸、クエン酸、フマル酸、塩酸、硝酸などが含まれる)、
アルカリ化剤(例えばこれらに限定するものでないが、アンモニア溶液、炭酸アンモニウム、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、水酸化カリウム、ホウ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、トロラミンなどが含まれる)、
吸着剤(例えばこれらに限定するものでないが粉末にしたセルロースおよび活性炭が含まれる)、
エーロゾル噴射剤(例えばこれらに限定するものでないが二酸化炭素、CCl、FCClC−CClFおよびCClFが含まれる)、
空気追い出し剤(例えばこれらに限定するものでないが窒素およびアルゴンが含まれる)、
抗菌カビ性防腐剤(例えばこれらに限定するものでないが安息香酸、ブチルパラベン、エチルパラベン、メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸ナトリウムが含まれる)、
抗菌性防腐剤(例えばこれらに限定するものでないがベンザルコニウムクロライド、ベンズエトニウムクロライド、ベンジルアルコール、セチルピリジニウムクロライド、クロロブタノール、フェノール、フェニルエチルアルコール、硝酸フェニル水銀およびチメロサールが含まれる)、
抗酸化剤(例えばこれらに限定するものでないがアスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール、ブチル化ヒドロキシトルエン、次亜燐酸、モノチオグリセロール、没食子酸プロピル、アスコルビン酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウムが含まれる)、
結合用材料(例えばこれらに限定するものでないがブロック共重合体、天然および合成ゴム、ポリアクリレート、ポリウレタン、シリコン、ポリシロキサンおよびスチレン−ブタジエン共重合体が含まれる)、
緩衝剤(例えばこれらに限定するものでないがメタ燐酸カリウム、燐酸ジカリウム、酢酸ナトリウム、無水クエン酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウム二水化物が含まれる)、
担持剤(例えばこれらに限定するものでないがアカシアシロップ、芳香族シロップ、芳香族エリキシル、チェリーシロップ、ココアシロップ、オレンジシロップ、シロップ、トウモロコシ油、鉱油、ピーナッツ油、胡麻油、静菌性塩化ナトリウム注射液および注射用静菌水が含まれる)、
キレート剤(例えばこれらに限定するものでないがエデト酸ジナトリウムおよびエデト酸が含まれる)、
着色剤(例えばこれらに限定するものでないがFD&C Red No.3、FD&C Red No.20、FD&C Yellow No.6、FD&C Blue No.2、D&C Green No.5、D&C Orange No.5、D&C Red No.8、カラメルおよび酸化鉄レッドが含まれる)、
清澄剤(例えばこれらに限定するものでないがベントナイトが含まれる)、
乳化剤(例えばこれらに限定するものでないがアカシア、セトマクロゴール、セチルアルコール、モノステアリン酸グリセリル、レシチン、ソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン50モノステアレートが含まれる)、
カプセル封じ剤(例えばこれらに限定するものでないがゼラチンおよび酢酸フタル酸セルロースが含まれる)、
風味剤(例えばこれらに限定するものでないがアニス油、シナモン油、ココア、メントール、オレンジ油、ペパーミント油およびバニリンが含まれる)、
湿潤剤(例えばこれらに限定するものでないがグリセリン、プロピレングリコールおよびソルビトールが含まれる)、
ゲル化剤(例えばこれらに限定するものでないが鉱油およびグリセリンが含まれる)、
油(例えばこれらに限定するものでないがラッカセイ油、鉱油、オリーブ油、ピーナッツ油、胡麻油および植物油が含まれる)、
軟膏基材(例えばこれらに限定するものでないがラノリン、親水性軟膏、ポリエチレングリコール軟膏、ワセリン、親水性ワセリン、白色軟膏、黄色軟膏およびローズ水軟膏が含まれる)、
浸透増強剤(経皮送達)(例えばこれらに限定するものでないがモノヒドロキシもしくはポリヒドロキシアルコール、一価もしくは多価アルコール、飽和もしくは不飽和脂肪アルコール、飽和もしくは不飽和脂肪エステル、飽和もしくは不飽和ジカルボン酸、精油、ホスファチジル誘導体、セファリン、テルペン、アミド、エーテル、ケトンおよび尿素が含まれる)、
可塑剤(例えばこれらに限定するものでないがフタル酸ジエチルおよびグリセロールが含まれる)、
溶媒(例えばこれらに限定するものでないがエタノール、トウモロコシ油、綿実油、グリセロール、イソプロパノール、鉱油、オレイン酸、ピーナッツ油、精製水、注射用水、注射用無菌水および洗浄用無菌水が含まれる)、
硬化剤(例えばこれらに限定するものでないがセチルアルコール、セチルエステルワックス、微結晶性ワックス、パラフィン、ステアリルアルコール、白蝋および黄蝋が含まれる)、
座薬基材[例えばこれらに限定するものでないがココアバターおよびポリエチレングリコール(混合物)が含まれる]、
界面活性剤(例えばこれらに限定するものでないがベンザルコニウムクロライド、ノノキシノール10、オクストキシノール9、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウムおよびソルビタンモノパルミテートが含まれる)、
懸濁剤[例えばこれらに限定するものでないが寒天、ベントナイト、カルボマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カオリン、メチルセルロース、トラガカントおよびビーガム(veegum)が含まれる]、
甘味剤(例えばこれらに限定するものでないがアスパルタム、デキストロース、グリセロール、マンニトール、プロピレングリコール、サッカリンナトリウム、ソルビトールおよびスクロースが含まれる)、
錠剤抗粘着剤(例えばこれらに限定するものでないがステアリン酸マグネシウムおよびタルクが含まれる)、
錠剤結合剤(例えばこれらに限定するものでないがアカシア、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、圧縮可能糖、エチルセルロース、ゼラチン、液状グルコース、メチルセルロース、架橋していないポリビニルピロリドンおよび前以てゼラチン状にしておいた澱粉が含まれる)、
錠剤およびカプセル用希釈剤(例えばこれらに限定するものでないが二塩基性燐酸カルシウム、カオリン、ラクトース、マンニトール、微結晶性セルロース、粉末状セルロース、沈澱炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、燐酸ナトリウム、ソルビトールおよび澱粉が含まれる)、
錠剤被覆剤(例えばこれらに限定するものでないが液状グルコース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、酢酸フタル酸セルロースおよびシェラックが含まれる)、
錠剤直接圧縮用賦形剤(例えばこれらに限定するものでないが二塩基性燐酸カルシウムが含まれる)、
錠剤崩壊剤(例えばこれらに限定するものでないがアルギン酸、カルボキシメチルセルロースカルシウム、微結晶性セルロース、ポラクリリンカリウム、架橋したポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、澱粉グリコール酸ナトリウムおよび澱粉が含まれる)、
錠剤流動促進剤(例えばこれらに限定するものでないがコロイド状シリカ、トウモロコシ澱粉およびタルクが含まれる)、
錠剤用滑剤(例えばこれらに限定するものでないがステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、ステアリン酸およびステアリン酸亜鉛が含まれる)、
錠剤/カプセル不透明化剤(例えばこれらに限定するものでないが二酸化チタンが含まれる)、
錠剤研磨剤(例えばこれらに限定するものでないがカルナウバ蝋および白蝋が含まれる)、
増粘剤(例えばこれらに限定するものでないが蜜蝋、セチルアルコールおよびパラフィンが含まれる)、
張性剤(例えばこれらに限定するものでないがデキストロースおよび塩化ナトリウムが含まれる)、
粘度向上剤(例えばこれらに限定するものでないがアルギン酸、ベントナイト、カルボマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウムおよびトラガカントが含まれる)、および
湿潤剤(例えばこれらに限定するものでないがヘプタデカエチレンオキシセタノール、レシチン、ソルビトールモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビトールモノオレエートおよびポリオキシエチレンステアレートが含まれる)。
本分野の技術者はこの上に示した情報を利用することで本発明をこれの最大度合にまで利用することができると考えている。それにも拘らず、以下は本発明の方法で使用可能な薬製剤の例である。それらは単に説明の目的で示すものであり、決して本発明を限定するとして解釈されるべきではない。
本発明に従う薬剤組成物の具体例は下記の如くである:
無菌IV溶液:
注射可能な無菌水を用いて本発明の所望化合物が5mg/ml入っている溶液を生じさせ、必要ならばpHを調整する。投与に適するように前記溶液を無菌の5%デキストロースで1−2mg/mlになるまで希釈した後、IV輸液として60分かけて投与する。
IV投与用凍結乾燥粉末:
(i)本発明の所望化合物を凍結乾燥粉末として100−1000mg、(ii)クエン酸ナトリウムを32−327mg/mLおよび(iii)デキストラン40を300−3000mg用いて無菌製剤を調製することができる。この配合物を無菌の注射可能食塩水または5%デキストロースで濃度が10から20mg/mLになるように再構成させた後、それを更に食塩水または5%のデキストロースで0.2−0.4mg/mLになるように希釈し、そしてそれをIVボラスまたはIV注入のいずれかで15−60分間投与する。
筋肉内用懸濁液:
筋肉内注射の目的で下記の溶液または懸濁液を調製することができる:
水に不溶な本発明の所望化合物 50mg/mL
ナトリウムカルボキシメチルセルロース 5mg/mL
TWEEN 80 4mg/mL
塩化ナトリウム 9mg/mL
ベンジルアルコール 9mg/mL。
硬質殻カプセル:
硬質ゼラチン製の標準的ツーピースカプセルの各々に粉末状にした活性材料を100mg、ラクトースを150mg、セルロースを50mgおよびステアリン酸マグネシウムを6mg充填することで、多数の単位カプセルを調製する。
軟質ゼラチン製カプセル:
活性材料を消化性油、例えば大豆油、綿実油またはオリーブ油などに入れることで生じさせた混合物を調製した後、容量型ポンプを用いて溶融状態のゼラチンの中に注入することで、活性材料が100mg入っている軟質ゼラチン製カプセルを生じさせる。これらのカプセルを洗浄した後、乾燥させる。活性材料をポリエチレングリコールとグリセリンとソルビトールの混合物に溶解させることで水混和性薬剤混合物を生じさせることができる。
錠剤:
通常手順を用いて投薬単位が100mgの活性材料、0.2mgのコロイド状二酸化ケイ素、5mgのステアリン酸マグネシウム、275mgの微結晶性セルロース、11mgの澱粉および98.8mgのラクトースになるように多数の錠剤を調製する。味を向上させ、エレガンスを改善しかつ吸収を安定にするか或は遅らせる目的で適切な水性および非水性被膜を付着させてもよい。
瞬時放出錠剤/カプセル:
これらは通常方法および新規な方法で作られた固体状経口投薬形態である。これらの単位を水無しに経口で服用すると直ちに溶解して薬剤が送出される。本活性材料を糖、ゼラチン、ペクチンおよび甘味剤などの如き材料が入っている液体の中に混合する。そのような液体を凍結乾燥および固体状態抽出技術で固化させて固体状錠剤またはカプセルにする。この薬剤化合物を粘弾性および熱弾性糖および重合体または沸騰性成分と一緒に圧縮することで、水を用いる必要のない瞬時放出を意図する多孔質マトリックスを生じさせることができる。
薬理学的疾患を治療する方法
本発明は、また、本明細書に記述する化合物または組成物を哺乳動物の過剰増殖性疾患を治療または予防する目的または前記治療または予防用の薬剤を製造する時に用いる方法にも関する。この方法は、それを必要としている患者(または哺乳動物)(ヒトを包含)に本発明の化合物、これの薬学的に受け入れられる塩もしくはエステルまたは組成物を前記疾患の治療または予防に有効な量で投与することを含んで成る。
過剰増殖性疾患には、これらに限定するものでないが、固形腫瘍、例えば乳、呼吸管、脳、生殖器、消化管、尿管、目、肝臓、皮膚、頭および首、甲状腺、副甲状腺などの癌およびそれらの遠位転移が含まれる。そのような疾患にはまたリンパ腫、肉腫および白血病も含まれる。
本発明は、また、本発明の化合物を本明細書に記述する哺乳動物の過剰増殖性疾患を予防するための予防もしくは化学予防薬として用いる方法にも関する。この方法は、それを必要としている哺乳動物(ヒトを包含)に本発明の化合物、またはこれの薬学的に受け入れられる塩もしくはエステルを前記疾患の発症を遅らせるか或はなくすに有効な量で投与することを含んで成る。
乳癌の例には、これらに限定するものでないが、浸潤性腺管癌、浸潤性小葉癌、非浸潤性乳管癌および非浸潤性小葉癌が含まれる。
心臓血管系の過剰増殖性疾患の例には、これらに限定するものでないが、再狭窄が含まれる。
呼吸管癌の例には、これらに限定するものでないが、小細胞および非小細胞肺癌ばかりでなく気管支腺腫および胸膜胚芽腫が含まれる。
脳癌の例には、これらに限定するものでないが、脳幹および視床下部膠腫、小脳および大脳星状細胞腫、髄芽細胞腫、上衣細胞腫ばかりでなく神経外胚葉性および松果体腫瘍が含まれる。
神経系の腫瘍には、これらに限定するものでないが、膠芽細胞腫が含まれる。
男性生殖器の腫瘍には、これらに限定するものでないが、前立腺および睾丸癌が含まれる。女性生殖器の腫瘍には、これらに限定するものでないが、子宮内膜、子宮頸部、卵巣、膣および外陰部癌ばかりでなく子宮の肉腫が含まれる。
消化管の腫瘍には、これらに限定するものでないが、肛門、結腸、結腸直腸、食道、胆嚢、胃、膵臓、直腸、小腸および唾液腺癌が含まれる。
尿管の腫瘍には、これらに限定するものでないが、膀胱、陰茎、腎臓、腎盂、尿管および尿道癌が含まれる。
眼癌には、これらに限定するものでないが、眼内黒色腫および網膜芽腫が含まれる。
肝臓癌の例には、これらに限定するものでないが、肝細胞癌(線維層変形を伴うか或は伴わない肝細胞癌)、胆肝癌(肝内胆管癌)および混合肝細胞胆肝癌が含まれる。
皮膚癌には、これらに限定するものでないが、偏平上皮細胞癌、カポジ肉腫、悪性黒色腫、メルケル細胞皮膚癌および黒色腫以外の皮膚癌が含まれる。
頭と首の癌には、これらに限定するものでないが、喉頭/下咽頭/鼻咽頭/口腔咽頭癌および唇および口腔癌が含まれる。
リンパ腫には、これらに限定するものでないが、エイズ関連リンパ腫、非ホジキンリンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、ホジキン病および中枢神経系のリンパ腫が含まれる。
肉腫には、これらに限定するものでないが、軟組織の肉腫、骨肉腫、悪性線維性組織球腫、リンパ肉腫および横紋筋肉腫が含まれる。
白血病には、これらに限定するものでないが、急性骨髄性白血病、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病およびヘアリー細胞白血病が含まれる。
そのような疾患はヒトに関して充分に特徴づけられており、そしてまた他の哺乳動物にも同様な病因を伴って存在し、それらもまた本発明の化合物および/または薬剤組成物を投与することで治療可能である。
本発明の化合物の有用性は、例えばそれらを以下に記述するインビトロ腫瘍細胞増殖検定におけるインビトロ活性などで説明可能である。インビトロ腫瘍細胞増殖検定における活性と臨床設定における抗腫瘍活性の間の関連は本技術分野で非常に良好に確立されている。例えばタキソール[Silvestrini他、Stem Cells 1993、11(6)、528−35]、タキソテレ[Bissery他、Anti Cander Drugs 1995、6(3)、339]およびトポイソメラーゼ阻害剤[Edelman他、Cancer Chemother.Pharmacol.1996、37(5)、385−93]が治療で有用なことを立証する時にインビトロ腫瘍増殖検定が用いられた。
本化合物および組成物は抗増殖活性を示し、従って、この上に挙げた適応症、例えば過剰増殖性疾患が介在する適応症の治療で用いるに有用である。過剰増殖性疾患が介在する適応症は、少なくともある程度であるが増殖によって進行する病気または状態を意味する。
以下に示す検定は本明細書に示す疾患の治療に関して化合物が示す活性の測定を可能にする方法の1つである。
インビトロ腫瘍モデル検定
抗増殖活性の測定を下記の如く評価することができる。ヒト腫瘍細胞株、例えばHCT−116などの培養をそれの供給業者(CCL−247、American Type Culture Collection、Manassas、VA、米国)などが推奨する条件下で実施する。検定用プレートを調製する目的で、細胞を培養皿から単一の細胞懸濁液として取り出した後、96穴プレートを用いて穴1個当たり5000個の細胞になるように平板培養した。この上に示した式1で例示される試験化合物を100%ジメチルスルホキサイドに濃度が10ミリモル/Lになるように溶解させた後、培養培地中の最終的ジメチルスルホキサイド濃度が0.25%を超えない適切な濃度になるように希釈した。細胞を平板培養した翌日に試験化合物を培養培地に適切な希釈度になるように加えた後、その細胞と試験化合物をこれらが一緒に接触した状態で通常の細胞培養条件下に72時間維持した。CellTiter−Glo検定キットを用い、これの製造業者(Promega、Madison、WI、米国)が提供する説明書を用いて、阻害活性を測定した。式:阻害%=(試験化合物を用いた時の値/試験化合物を用いない時の値)x100を用いて増殖阻害%を計算した。
本発明の代表的な化合物に前記検定試験を受けさせた結果、それらは活性があることを確認した。
加うるに、本発明の化合物は血管新生依存疾患の予防および/または治療またはそれを治療するための薬剤の製造で用いるにも有用である。血管新生に関連した病気は数多く知られており、例えば眼血管新生病、血管新生緑内障、糖尿病性網膜症、水晶体後線維増殖症、血管腫、血管線維腫、乾癬、加齢黄斑変性、血管芽細胞腫、血管腫、痛みおよび炎症性疾患、例えばリウマチ様またはリウマチ性炎症病(関節リウマチを包含)ばかりでなく腫瘍性疾患(例えばいわゆる固形腫瘍および液体腫瘍、例えば白血病などを包含)などが知られている。本発明の化合物は、また、血管新生抑制剤として、本技術分野で良く知られている如き固形腫瘍の増殖、例えば乳、前立腺、肺、膵臓、腎臓、結腸および子宮頸癌、黒色腫、腫瘍の転移などの制御で用いるにも有用である。
直径が約1−2mm未満の小さい腫瘍は腫瘍細胞への直接的な拡散によって酸素および栄養素を受け取る可能性がある。しかしながら、腫瘍がそのような直径を越えて増殖するには血管新生が絶対的な前提条件であると考えられている。腫瘍の血管新生抑制で重要な役割を果たす主な機構には、血管、特に毛細管の増殖を抑制することで腫瘍への血液供給を休止させ、その結果として、アポトーシスと増殖の間でカップリングされる均衡が理由で腫瘍が正味増殖しないようにすることが含まれる。別の治療経路は、腫瘍に関係した血管新生を抑制することで、腫瘍細胞が血管流を通って体全体に渡って移行する度合を低下させるか或は移行しないようにすることによる治療である。加うるに、内皮細胞の増殖を抑制することによって、血管を正常に内張りしている内皮細胞がそれを取り巻く細胞に及ぼすパラクリン増殖刺激効果を回避することも可能である。
抗血管新生活性の測定は下記の如く評価可能である:
キセノグラフ腫瘍モデル研究:
0日目にメスのNcrヌードマウス[Taconic Laboratories、NY]に5x10個のMDA−MB−231乳腫瘍細胞(NCI、MD)を皮下接種した。腫瘍の大きさが約75から150mmに到達した時点で腫瘍を持つ動物を1グループ当たり10匹のマウスになるように数グループに無作為に分けて、それらに媒体または試験化合物のいずれかによる処置を受けさせた。あらゆる試験化合物をPEG 400:エタノール:50mMのメタンスルホン酸(40:10:50、体積/体積/体積)媒体に入れて調合した後、14日間経口投与した。投与体積を体重10kg当たり0.1mLまたは10mL/kgの試験品にした。この試験過程中、2日または3日毎に電子キャリパを用いて各腫瘍の長さと幅を測定し、そして式:[長さ(mm)x幅(mm)]/2を基にして各測定時間点毎に腫瘍の大きさを計算した。また、同じ時に動物の体重も記録した。あらゆる動物を化合物を投与してから毎日臨床兆候に関して観察した。処置期間が終了した時点で対照動物および試験化合物で処置した動物の両方から腫瘍を切除して、10%緩衝ホルマリンに入れて固定した後、パラフィンに埋め込んだ。免疫組織化学用の組織断片を調製し、抗−CD31抗体(sc−1506、Santa Cruz、CA)を用いて染色した後、ABCキット(Vector、Burlingame、CA)をこれの製造業者の説明書に従って用いることで現像した。ImagePro Plus(Media Cybernetics、Silver Spring、MD)ソフトウエアを用いて断片の画像からCD31染色の量を未処置腫瘍を基準にした全面積のパーセントとして決定した。
本発明の代表的な化合物にこの上に示した検定試験を受けさせた結果、それらは腫瘍の大きさを小さくしかつ血管新生を抑制する点で活性があることを確認した。
哺乳動物におけるこの上に示した状態の予防および/または治療を決定するに適した標準的な毒性試験および標準的な薬理学的検定を用いそしてその結果をそのような状態の治療で用いられる公知薬剤の結果と比較することでこの上に記述した病気または疾患の予防および/または治療に有用である化合物を評価するに適することが知られている前記および他の標準的実験室技術を基にして、望まれる適応症各々の予防および/または治療に適した本発明の化合物の有効投薬量を容易に決定することができるであろう。そのような状態の中の1つの予防および/または治療で投与すべき本活性材料の量は、用いる個々の化合物および投薬単位、投与様式、治療(予防処置を包含)期間、治療を受けさせる患者の年齢および性、そして予防および/または治療すべき状態の性質および度合などの如き考慮に応じて幅広く多様であり得る。
投与すべき本活性材料の総量は、一般に、体重1kg当たり約0.001mg/日から約300mg/日、好適には約0.10mg/日から約150mg/日の範囲であろう。単位製剤の活性材料含有量を約0.5mgから約1500mgにしてもよく、それを1日当たり1回以上投与してもよい。注射(静脈内、筋肉内、皮下および非経口注入を包含)および輸液技術を用いて投与する場合の1日当たりの投薬量は好適には全体重1kg当たり0.01から200mg/kgであろう。1日当たりの直腸投薬療法は好適には全体重1kg当たり0.01から200mgであろう。1日当たりの膣投薬療法は好適には全体重1kg当たり0.01から200mgであろう。1日当たりの局所投薬療法は好適には1日当たり1から4回の投与で0.01から200mgであろう。経皮の場合の濃度は好適には1日当たりの用量を0.01から200mg/kgに維持するに必要な濃度であろう。1日当たりの吸引投薬療法は好適には全体重1kg当たり0.01から100mgであろう。
勿論、特定の初期および継続投薬計画は、各患者毎に主治医である診断医が決定する如き状態の性質およびひどさ、用いる個々の化合物が示す活性、患者の年齢および一般的状態、投与時間、投与経路、薬剤排泄速度、薬剤組み合わせなどに応じて変わるであろう。本分野の技術者は通常の予防および/または治療試験を用いて本発明の化合物またはこれの薬学的に受け入れられる塩もしくはエステルまたは組成物の所望投与様式および投与回数を確定することができるであろう。
本発明の化合物は単独の薬剤として投与可能であるか或は他の1種以上の薬剤との組み合わせが受け入れられない副作用を引き起こさない場合には組み合わせて投与可能である。例えば、本発明の化合物を他の抗過剰増殖薬または他の適応症薬などばかりでなくそれらの混合物および組み合わせと一緒にしてもよい。例えば、本組成物に添加可能な任意の抗過剰増殖薬には、これらに限定するものでないが、Merck Indexの11版(1996)(これは引用することによって本明細書に組み入れられる)に示されている癌化学治療薬療法に挙げられている化合物、例えばアスパラギナーゼ、ブレオマイシン、カルボプラチン、カルムスチン、クロラムブシル、シスプラチン、コラスパーゼ、シクロホスファミド、シタラビン、ダカルバジン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン(アドリアマイシン)、エピルビシン、エトポシド、5−フルオロウラシル、ヘキサメチルメラミン、ヒドロキシ尿素、イホスファミド、イリノテカン、ロイコボリン、ロムスチン、メクロレタミン、6−メルカプトプリン、メスナ、メトトレキセート、ミトマイシンC、ミトキサントロン、プレドニゾロン、プレドニゾン、プロカルバジン、ラロキシフェン、ストレプトゾシン、タモキシフェン、チオグアニン、トポテカン、ビンブラスチン、ビンクリスチンおよびビンデシンなどが含まれる。
本発明の組成物と一緒に用いるに適した他の抗過剰増殖薬には、これらに限定するものでないが、GoodmanおよびGilmanのThe Pharmacological Basis of Therapeutics(第9版)、Molinoff他編集、McGraw−Hill出版、1225−1287頁(1996)(これは引用することによって本明細書に組み入れられる)に示されている腫瘍性疾患の治療および/または予防で用いられることが知られている化合物、例えばアミノグルテチミド、L−アスパラギナーゼ、アザチオプリン、5−アザシチジンクラドリビン、ブスルファン、ジエチルスチルベストロール、2’,2’−ジフルオロデオキシシチジン、ドセタキセル、エリスロヒドロキシノニルアデニン、エチニルエストラジオール、5−フルオロデオキシウリジン、5−フルオロデオキシウリジンモノホスフェート、フルダラビンホスフェート、フルオキシメステロン、フルタミド、ヒドロキシプロゲステロンカプロエート、イダルビシン、インターフェロン、メドロキシプロゲステロンアセテート、メゲストロールアセテート、メルファラン、ミトタン、パクリタキセル、ペントスタチン、N−ホスホノアセチル−L−アスパルテート(PALA)、プリカマイシン、セムスチン、テニポシド、テストステロンプロピオネート、チオテパ、トリメチルメラミン、ウリジンおよびビノレルビンなどが含まれる。
本発明の組成物と一緒に用いるに適した他の抗過剰増殖薬には、これらに限定するものでないが、他の抗癌剤、例えばエポチロン、イリノテカン、ラロキシフェンおよびトポテカンなどが含まれる。
本分野の技術者はこの上に示した情報および本技術分野で入手可能な情報を用いて本発明を最大限度まで利用できると考えている。本明細書に挙げる如き本発明の精神からも範囲からも逸脱しない限り本発明に対して変更および修飾を行ってもよいことは本分野の通常の技術者に明らかであろう。

Claims (3)

  1. 式I
    Figure 2007512331
    [式中、
    R1は、H, FおよびClから選択され、
    R2は、H, OH, CN、ハロ, C(O)R5,チエニル,ピリミジニル、オキサゾリル、フラニル、各々が場合によりOH、ハロおよび場合により(C1-C3)アルコキシで置換されていてもよい(C1-C3)アルコキシから選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキル, (C2-C6)アルケニルおよび(C2-C6)アルキニル,場合により(C1-C3)アルキル、(C1-C3)アルコキシ、ピロリジニル、
    Figure 2007512331
    およびN[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキル基は独立して場合により(C1-C3)アルキル,(C1-C3)アルコキシ OH, ハロ,
    Figure 2007512331
    およびフェニルから選択される置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい(C1-C6)アルコキシ、N[(C1-C4)アルキル]2(ここで、各アルキル基は独立して場合によりOH,(C1-C3)アルキル,ハロ, (C1-C3)アルコキシおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)、場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシおよびハロから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C3)アルコキシ, CN, ハロ,
    Figure 2007512331
    C(O)N[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキルは場合により(C1-C3)アルコキシで置換されていてもよい)および場合によりN[(C1-C3)アルキル]2 で置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから選択され、
    R3 は、H, ハロ, (C1-C3)アルキルおよび (C1-C3)アルコキシから選択され、
    R4 は、H, FおよびClから選択され、
    R5 は、OH, NHR6、N[(C1-C3)アルキル]R7(ここで、前記アルキルは場合により (C1-C3)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから選択される1個以下の置換基で置換されていてもよい),N[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキルは場合によりCN, OH, (C1-C3)アルコキシ、N[(C1-C3)アルキル]2, ピリジル, フェニル, S(O)2(C1-C3)アルキル, テトラヒドロフリル,S(O)2-フェニル, (C3-C6)シクロアルキルおよび場合により (C1-C3)アルキルで置換されていてもよいフリルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)、N[(C3-C6)シクロアルキル](C1-C3)アルキル(ここで、前記アルキルは (C1-C3)アルコキシ, OH, CN, N[(C1-C4)アルキル]2, S(O)2-フェニル, S(O)2(C1-C3)アルキル,フェニル,フリル,テトラヒドロフリル, (C5-C6)シクロアルキルおよびピリジルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されている),場合によりN[(C1-C3)アルキル]2, C(O)(C1-C3)アルキル,ピロリジニル,S(O)2(C1-C3)アルキル, S(O)2-フェニル,
    Figure 2007512331
    オキソ−ジヒドロベンズイミダゾリル、ピラジニル, C(O)NH2, C(O)NH-フェニル, C(O)-フラニル, C(O)NH(C1-C3)アルキル,場合により OH, ハロ, (C1-C3)アルコキシ,
    Figure 2007512331
    ピロリジニル, C(O)-ピロリジニル,
    Figure 2007512331
    および N[(C1-C3)アルキル]2から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキル、場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシ,ハロ, CF3およびCNから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルおよび場合により(C1-C3)アルキル, CF3, および CNで置換されていてもよいピリジルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい
    Figure 2007512331
    および場合によりN[(C1-C4)アルキル]2, C(O)NH2, ピリジルおよび場合により(C1-C3)アルコキシおよびピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピロリジニルから選択され、
    R6 は、H,場合により OH, ハロ, (C1-C4)アルコキシ, NHC(O)(C1-C3)アルキル,S-(C1-C3)アルキル,ベンズイミダゾリル、チエニル,
    Figure 2007512331
    N[(C1-C4)アルキル]2(ここで、各アルキルは独立して場合によりOH,(C1-C3)アルコキシ, ハロおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい),場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシ, CN, ハロ,CF3, S(O)2(C1-C3)アルキル, S(O)2フェニルおよびS(O)2NH2から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニル、場合によりCF3で2回以下置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいインドリル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいイミダゾリル、場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいフリルおよび場合により (C1-C4)アルコキシ, (O)および場合によりOH, (C1-C3)アルコキシおよびハロから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい (C1-C4)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい (C1-C4)アルキル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいインドリル、場合により (C1-C4)アルキル, (C3-C6)シクロアルキルおよび場合により (C1-C4)アルコキシ, (C1-C4)アルキル,ハロ, CF3およびCNから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピラゾリル,場合により(C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいベンゾチアゾリル、場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいチアゾリル、場合によりCF3, (C3-C6)シクロアルキルおよび (C1-C6)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいチアジアゾリル、場合によりCN, ハロ, CF3, N[(C1-C4)アルキル]2, インドリル,
    Figure 2007512331
    (C1-C4)アルコキシ,場合によりC(O)NH(C1-C4)アルキルで置換されていてもよいO−ピリジル、場合によりピリジル, OH, ハロおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C4)アルキルおよび場合により(C1-C3)アルキルおよび(C1-C4)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい
    Figure 2007512331
    から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニル、場合によりフェノキシ(ここで、前記フェノキシは場合により(C1-C4)アルキルおよび (C1-C4)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよいピリジルおよび場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいインダゾリルから選択され、
    R7 は、 (C1-C3)アルコキシ,ピロリジニル,テトラヒドロピラニル,場合により (C1-C4)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C4)アルキルおよび (C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピラニル、場合により (C1-C3)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピペリジニルおよび場合により (C1-C3)アルコキシおよび(C1-C3)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから選択され、そして
    X は、O, S, CH2 および NHから選択されるが、但し
    R1 が Fまたは Clの時には R4 が Hであるべきでありかつ R4 がFまたはClの時にはR1 がHであるべきであることを条件とする]
    で表される化合物またはこれの薬学的に受け入れられる塩。
  2. 過剰増殖性疾患および血管新生に関連した疾患から選択される疾患の治療を必要としている哺乳動物におけるそれを治療する方法であって、前記哺乳動物に式I
    Figure 2007512331
    [式中、
    R1は、H, FおよびClから選択され、
    R2は、H, OH, CN、ハロ, C(O)R5,チエニル,ピリミジニル、オキサゾリル、フラニル、各々が場合によりOH、ハロおよび場合により(C1-C3)アルコキシで置換されていてもよい(C1-C3)アルコキシから選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキル, (C2-C6)アルケニルおよび(C2-C6)アルキニル,場合により(C1-C3)アルキル、(C1-C3)アルコキシ、ピロリジニル、
    Figure 2007512331
    およびN[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキル基は独立して場合により(C1-C3)アルキル,(C1-C3)アルコキシ OH, ハロ,
    Figure 2007512331
    およびフェニルから選択される置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい(C1-C6)アルコキシ、N[(C1-C4)アルキル]2(ここで、各アルキル基は独立して場合によりOH,(C1-C3)アルキル,ハロ, (C1-C3)アルコキシおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)、場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシおよびハロから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C3)アルコキシ, CN, ハロ,
    Figure 2007512331
    C(O)N[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキルは場合により(C1-C3)アルコキシで置換されていてもよい)および場合によりN[(C1-C3)アルキル]2 で置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから選択され、
    R3 は、H, ハロ, (C1-C3)アルキルおよび (C1-C3)アルコキシから選択され、
    R4 は、H, FおよびClから選択され、
    R5 は、OH, NHR6、N[(C1-C3)アルキル]R7(ここで、前記アルキルは場合により (C1-C3)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから選択される1個以下の置換基で置換されていてもよい),N[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキルは場合によりCN, OH, (C1-C3)アルコキシ、N[(C1-C3)アルキル]2, ピリジル, フェニル, S(O)2(C1-C3)アルキル, テトラヒドロフリル,S(O)2-フェニル, (C3-C6)シクロアルキルおよび場合により (C1-C3)アルキルで置換されていてもよいフリルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)、N[(C3-C6)シクロアルキル](C1-C3)アルキル(ここで、前記アルキルは (C1-C3)アルコキシ, OH, CN, N[(C1-C4)アルキル]2, S(O)2-フェニル, S(O)2(C1-C3)アルキル,フェニル,フリル,テトラヒドロフリル, (C5-C6)シクロアルキルおよびピリジルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されている),場合によりN[(C1-C3)アルキル]2, C(O)(C1-C3)アルキル,ピロリジニル,S(O)2(C1-C3)アルキル, S(O)2-フェニル,
    Figure 2007512331
    オキソ−ジヒドロベンズイミダゾリル、ピラジニル, C(O)NH2, C(O)NH-フェニル, C(O)-フラニル, C(O)NH(C1-C3)アルキル,場合により OH, ハロ, (C1-C3)アルコキシ,
    Figure 2007512331
    ピロリジニル, C(O)-ピロリジニル,
    Figure 2007512331
    および N[(C1-C3)アルキル]2から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキル、場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシ,ハロ, CF3およびCNから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルおよび場合により(C1-C3)アルキル, CF3, および CNで置換されていてもよいピリジルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい
    Figure 2007512331
    および場合によりN[(C1-C4)アルキル]2, C(O)NH2, ピリジルおよび場合により(C1-C3)アルコキシおよびピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピロリジニルから選択され、
    R6 は、H,場合により OH, ハロ, (C1-C4)アルコキシ, NHC(O)(C1-C3)アルキル,S-(C1-C3)アルキル,ベンズイミダゾリル、チエニル,
    Figure 2007512331
    N[(C1-C4)アルキル]2(ここで、各アルキルは独立して場合によりOH,(C1-C3)アルコキシ, ハロおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい),場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシ, CN, ハロ,CF3, S(O)2(C1-C3)アルキル, S(O)2フェニルおよびS(O)2NH2から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニル、場合によりCF3で2回以下置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいインドリル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいイミダゾリル、場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいフリルおよび場合により (C1-C4)アルコキシ, (O)および場合によりOH, (C1-C3)アルコキシおよびハロから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい (C1-C4)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい (C1-C4)アルキル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいインドリル、場合により (C1-C4)アルキル, (C3-C6)シクロアルキルおよび場合により (C1-C4)アルコキシ, (C1-C4)アルキル,ハロ, CF3およびCNから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピラゾリル,場合により(C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいベンゾチアゾリル、場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいチアゾリル、場合によりCF3, (C3-C6)シクロアルキルおよび (C1-C6)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいチアジアゾリル、場合によりCN, ハロ, CF3, N[(C1-C4)アルキル]2, インドリル,
    Figure 2007512331
    (C1-C4)アルコキシ,場合によりC(O)NH(C1-C4)アルキルで置換されていてもよいO−ピリジル、場合によりピリジル, OH, ハロおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C4)アルキルおよび場合により(C1-C3)アルキルおよび(C1-C4)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい
    Figure 2007512331
    から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニル、場合によりフェノキシ(ここで、前記フェノキシは場合により(C1-C4)アルキルおよび (C1-C4)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよいピリジルおよび場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいインダゾリルから選択され、
    R7 は、 (C1-C3)アルコキシ,ピロリジニル,テトラヒドロピラニル,場合により (C1-C4)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C4)アルキルおよび (C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピラニル、場合により (C1-C3)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピペリジニルおよび場合により (C1-C3)アルコキシおよび(C1-C3)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから選択され、そして
    X は、O, S, CH2 および NHから選択されるが、但し
    R1 が Fまたは Clの時には R4 が Hであるべきでありかつ R4 がFまたはClの時にはR1 がHであるべきであることを条件とする]
    で表される化合物またはこれの薬学的に受け入れられる塩を有効量で投与することを含んで成る方法。
  3. 担体と式I
    Figure 2007512331
    [式中、
    R1は、H, FおよびClから選択され、
    R2は、H, OH, CN、ハロ, C(O)R5,チエニル,ピリミジニル、オキサゾリル、フラニル、各々が場合によりOH、ハロおよび場合により(C1-C3)アルコキシで置換されていてもよい(C1-C3)アルコキシから選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキル, (C2-C6)アルケニルおよび(C2-C6)アルキニル,場合により(C1-C3)アルキル、(C1-C3)アルコキシ、ピロリジニル、
    Figure 2007512331
    およびN[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキル基は独立して場合により(C1-C3)アルキル,(C1-C3)アルコキシ OH, ハロ,
    Figure 2007512331
    およびフェニルから選択される置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい(C1-C6)アルコキシ、N[(C1-C4)アルキル]2(ここで、各アルキル基は独立して場合によりOH,(C1-C3)アルキル,ハロ, (C1-C3)アルコキシおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)、場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシおよびハロから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C3)アルコキシ, CN, ハロ,
    Figure 2007512331
    C(O)N[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキルは場合により(C1-C3)アルコキシで置換されていてもよい)および場合によりN[(C1-C3)アルキル]2 で置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから選択され、
    R3 は、H, ハロ, (C1-C3)アルキルおよび (C1-C3)アルコキシから選択され、
    R4 は、H, FおよびClから選択され、
    R5 は、OH, NHR6、N[(C1-C3)アルキル]R7(ここで、前記アルキルは場合により (C1-C3)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから選択される1個以下の置換基で置換されていてもよい),N[(C1-C3)アルキル]2(ここで、各アルキルは場合によりCN, OH, (C1-C3)アルコキシ、N[(C1-C3)アルキル]2, ピリジル, フェニル, S(O)2(C1-C3)アルキル, テトラヒドロフリル,S(O)2-フェニル, (C3-C6)シクロアルキルおよび場合により (C1-C3)アルキルで置換されていてもよいフリルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)、N[(C3-C6)シクロアルキル](C1-C3)アルキル(ここで、前記アルキルは (C1-C3)アルコキシ, OH, CN, N[(C1-C4)アルキル]2, S(O)2-フェニル, S(O)2(C1-C3)アルキル,フェニル,フリル,テトラヒドロフリル, (C5-C6)シクロアルキルおよびピリジルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されている),場合によりN[(C1-C3)アルキル]2, C(O)(C1-C3)アルキル,ピロリジニル,S(O)2(C1-C3)アルキル, S(O)2-フェニル,
    Figure 2007512331
    オキソ−ジヒドロベンズイミダゾリル、ピラジニル, C(O)NH2, C(O)NH-フェニル, C(O)-フラニル, C(O)NH(C1-C3)アルキル,場合により OH, ハロ, (C1-C3)アルコキシ,
    Figure 2007512331
    ピロリジニル, C(O)-ピロリジニル,
    Figure 2007512331
    および N[(C1-C3)アルキル]2から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキル、場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシ,ハロ, CF3およびCNから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルおよび場合により(C1-C3)アルキル, CF3, および CNで置換されていてもよいピリジルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい
    Figure 2007512331
    および場合によりN[(C1-C4)アルキル]2, C(O)NH2, ピリジルおよび場合により(C1-C3)アルコキシおよびピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C3)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピロリジニルから選択され、
    R6 は、H,場合により OH, ハロ, (C1-C4)アルコキシ, NHC(O)(C1-C3)アルキル,S-(C1-C3)アルキル,ベンズイミダゾリル、チエニル,
    Figure 2007512331
    N[(C1-C4)アルキル]2(ここで、各アルキルは独立して場合によりOH,(C1-C3)アルコキシ, ハロおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい),場合により (C1-C3)アルキル, (C1-C3)アルコキシ, CN, ハロ,CF3, S(O)2(C1-C3)アルキル, S(O)2フェニルおよびS(O)2NH2から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニル、場合によりCF3で2回以下置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいインドリル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいイミダゾリル、場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいフリルおよび場合により (C1-C4)アルコキシ, (O)および場合によりOH, (C1-C3)アルコキシおよびハロから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい (C1-C4)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピロリジニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい (C1-C4)アルキル、場合により (C1-C3)アルキルで2回以下置換されていてもよいインドリル、場合により (C1-C4)アルキル, (C3-C6)シクロアルキルおよび場合により (C1-C4)アルコキシ, (C1-C4)アルキル,ハロ, CF3およびCNから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピラゾリル,場合により(C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいベンゾチアゾリル、場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいチアゾリル、場合によりCF3, (C3-C6)シクロアルキルおよび (C1-C6)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいチアジアゾリル、場合によりCN, ハロ, CF3, N[(C1-C4)アルキル]2, インドリル,
    Figure 2007512331
    (C1-C4)アルコキシ,場合によりC(O)NH(C1-C4)アルキルで置換されていてもよいO−ピリジル、場合によりピリジル, OH, ハロおよびフェニルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい(C1-C4)アルキルおよび場合により(C1-C3)アルキルおよび(C1-C4)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい
    Figure 2007512331
    から独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニル、場合によりフェノキシ(ここで、前記フェノキシは場合により(C1-C4)アルキルおよび (C1-C4)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよい)で置換されていてもよいピリジルおよび場合により (C1-C4)アルキルで2回以下置換されていてもよいインダゾリルから選択され、
    R7 は、 (C1-C3)アルコキシ,ピロリジニル,テトラヒドロピラニル,場合により (C1-C4)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピリジル、場合により (C1-C4)アルキルおよび (C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピラニル、場合により (C1-C3)アルキルおよび(C1-C3)アルコキシから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいピペリジニルおよび場合により (C1-C3)アルコキシおよび(C1-C3)アルキルから独立して選択される2個以下の置換基で置換されていてもよいフェニルから選択され、そして
    X は、O, S, CH2 および NHから選択されるが、但し
    R1 が Fまたは Clの時には R4 が Hであるべきでありかつ R4 がFまたはClの時にはR1 がHであるべきであることを条件とする]
    で表される化合物またはこれの薬学的に受け入れられる塩を含んで成る組成物。
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