JP2007511625A - 無機物ナノ粒子に基づく香料送達系 - Google Patents

無機物ナノ粒子に基づく香料送達系 Download PDF

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Abstract

少なくとも1つの有機プロ−香料またはプロ−薬品部分と共有結合する無機ナノ粒子部分を含有するナノ規模送達系を開示する。本発明の系は香料または医薬活性成分を送達することができる。本発明の別の特徴は、例えば、本発明の送達系を含む香料組成物または香料品と同様に香料として上記系を使用することである。

Description

本発明は、化学的送達系、より詳しくは香料および調剤分野に関する。本発明はナノ粒子部分および遊離部分を含む送達系に関する。本発明の送達系はα,β−不飽和ケトン、アルデヒド、またはカルボン酸エステル族に属する活性化合物を制御された方法で遊離させることができる。
本発明はまた、本発明の送達系を含む香料組成物または香料品と同様に香料成分としての上記送達系の使用に関する。
本発明の他の目的は本発明の送達系を含む医薬組成物または薬品である。
従来技術
無機物質は従来技術では活性成分の有用な担体として記載されている。特にシリカは香料または「プロ−香料」とも称する香料前駆体のための担体として広く開示されている。例えば、WO01/83398はプロ−香料を担持する多孔性シリカからなる送達系を開示している。本文献において、プロ−香料はシリカ細孔に吸着されるか、あるいは細孔の表面の化学的変化後に化学的に結合される。シリカ粒子の大きさは本文献中に特に引用されていないが、シリカ細孔の記述から系はミクロン規模であることが推測できる。結果として粒子は液体中に固体懸濁液を形成することはできない。さらに、これらの大きさのため、洗浄または洗剤製品中のような適用で使用した場合、開示された送達系は、例えば洗剤の場合の布地のように、処理した表面上に残存物が残存する危険性が存在する。結論として無機物質の細孔に吸着されたプロ−香料は長期の保存中に環境に放出されやすいため、これらの系はまた安定性の問題が存在している。発明者等の知識の限りでは、他の無機物質に基づく系でもこれらの問題を解決できない。
今回、本発明は、ナノサイズ規模上で、少なくとも1つの有機遊離部分と共有に結合した無機ナノ粒子部分を含む送達系により、上記問題点の解決を提供する。本共有結合は、香料の遊離のより良好な制御と同様に保存中のより良好な安定性を与える。他方、粒子のナノサイズは液体中に固体分散の形態で本発明の送達系の使用をもたらす。
ナノサイズ規模の系は従来技術に記載されている。特にWO02/50230またはDE19841147でも「ナノ」系を開示している。しかしながら、後者の文書は、例えば1つの相に溶解したポリマーまたはオリゴマーのような有機担体の使用に基づいている。従って、これらの担体はナノ乳化物を形成するため水に分散している。これらの系によって直面する問題は、その性質のため、ナノ乳化剤は例えば界面活性剤系の存在下で適用した場合容易に不安定になりやすい液体系であるという事実から生じる。特にコアレセンスおよび成熟がこのような不安定現象の例として引用され、必然的に乳化系のナノ規模分配を変更せざるをえなかった。本発明はプロ−香料のような有機部分で共有結合することによりその表面を改変したSiOのような無機担体を使用することで上記問題の解決を提供する。引用した従来技術に反して、担体の無機的性質により乳化型系より非常に安定で、結果として安定なナノ規模の分散が存在する固体分散を製造することができた。
発明の詳細
従って、意外にも本発明者らは少なくとも1つのβ−オキシ、β−チオまたはβ−アミノカルボニル部分と共有結合したナノ粒子部分を含む送達系は活性化合物を制御された方法で遊離できる有用な香料または治療成分であることを発見した。
さらに本発明者らは「活性化合物」とは、本発明の送達系により遊離される周囲環境中に利点をもたらすことができる化合物をここでは意味している。上記利点は例えば匂いのような嗅覚効果、または治療効果に関する。従って上記「活性化合物」は活性香料成分または活性治療成分であってよい。
本発明において、上記活性化合物は、活性α,β−不飽和ケトン、アルデヒドまたはカルボン酸エステル、好ましくは活性α,β−不飽和ケトンまたはアルデヒドである。
本発明の第1の実施態様は、上記活性化合物が香料成分である。「香料成分」とは、例えば、快楽的効果を伝えるための香料製造または組成に活性成分を使用する化合物のような香料工業に現在使用されている化合物をここでは意味している。換言すれば、香料付けするものと見なされるこのような成分は、香料分野の当業者によれば、単に匂いを有するのではなく、組成物の匂いを積極的あるいは好ましい態様において与えるか改変するものと認識されなければならない。
本発明の第2の実施態様は、上記活性化合物が治療成分である。「治療成分」とは、例えば疾病または痛みを治療するために活性物質として薬学的製造に組み入れられる化合物のような薬学工業で現在使用される化合物をここでは意味している。換言すれば、治療的なものと見なされるこのような成分は、薬学分野の当業者によれば、患者の健康に積極的な効果を提供できると認識されなければならない。
上記のように、本発明の送達系はナノ粒子部分を含んでいる。上記部分は本発明の送達系の無機部分を構成し、それに結合した遊離部分の数に応じて1つまたは複数の基がある。上記部分は無機ナノ粒子から誘導される。「ナノ粒子」とは、本発明者らはマイクロトラック超精細粒子分析器(UPA)で計測し2nmから500nmの間に含まれる平均粒子サイズを有する粒子をここでは意味している。好ましくはサイズは15nmから50nmの間に含まれる。
これからナノ粒子部分が誘導される無機ナノ粒子は、非晶質または結晶質金属酸化物、水酸化物、オキソ−水酸化物またはこれらの混合物のような無機物質から作成される。このような物質の適例は、I、II、IIIまたはIVの主要な族の元素、例えばAl、Si、In、Sn、Ca、BaまたはSr、さらにもしくは遷移元素例えば、Ti、Zr、Fe、AgまたはZnである。
特に適したナノ粒子部分は、Ti、Si、Zr、Al、Feまたはそれらの混合物の酸化物または水酸化物から作成されたナノ粒子から誘導されたものである。さらに特に、香料に使用するには、例えばシリカのようなSiの酸化物または水酸化物から作成されたナノ粒子部分は、本発明の目的に特に適しており、一方、薬学的適用に対しては、ナノ粒子部分に基づいたSiまたはFeを使用することが適している。
本発明の特定の実施態様に従って、これからナノ粒子部分が誘導されるナノ粒子は、Cu−Kα放射線およびシンチレーションカウンタを用いたシーメンスD500X線回折計で計測し、15°から85°の2θ範囲でX線回折性質を有している。上記2θ範囲はシリカから作成された球状ナノ粒子が主に非晶質であることを示している。
密度もまた、ナノ粒子の性質に使用できる。例えば、シリカから作成されたナノ粒子は2から2.4g/cm、好ましくは2.2から2.3g/cmを含む濃度を有してよく、一方、チタン酸化物から作成されるナノ粒子は3.8から4.3g/cm、好ましくは3.8から3.9g/cmの範囲の密度を有してよく、さらにアルミナから作成されたナノ粒子は、3.8から4.2g/cmの範囲の密度を有してよい。代わりに、鉄酸化物から作成されたナノ粒子は5.0から6.0g/cmの間を含む密度を有してよい。
本発明の好ましい実施態様を表しているシリカから作成されたナノ粒子の場合、特有の表面積は、MicromeriticsからのHe−ガスピクノメータAccuPyc1330により測定し、約20から200m/gの間、好ましくは40から60m/gの間を含んでいる。さらに、粒子の表面電荷は、Malvern Zetasizer2000で計測し、陰極でゼータ電位であり、pH2からpH11の範囲では無電荷点が現れなかった。
この無機ナノ粒子部分はn個の(Si−O)結合により少なくとも1つの下記化学式
(P−X)−R−Si(OR3−n(O→) (I)
の遊離部分と共有結合している。
式中、矢印は上記遊離部分とナノ粒子部分の間の結合位置を示し、nは1から3の間を含む整数を表し、
a)Pは下記化学式(II)
Figure 2007511625
で表される活性香料成分から誘導される基を表し、
式中、波線は、上記PとXの間の結合位置を示しており、
は水素原子、C〜Cアルコキシル基またはC〜C15直鎖または分枝鎖または環状アルキル、アルケニルまたはアルカジエニル基で表され、場合によりC〜Cアルキル基1から4個で置換されており、および
、RおよびRは、水素原子、C6−8芳香環またはC〜C15直鎖、環状または分枝鎖アルキル、アルケニルまたはアクカジエニル基で表され、場合によりC〜Cアルキル基1から4個で置換されており、上記R〜Rの2または3個は場合により、6〜20炭素原子を有し、上記R、R、RまたはR基が結合している炭素原子を含む飽和または不飽和環を形成するためにともに結合し、この環は場合によりC〜C直鎖または分枝鎖アルキルまたはアルケニル基1から4個で置換されており、
または、Pは活性治療的ステロイドから誘導された基を表し、下記化学式
Figure 2007511625
で表され、
式中、波線は、上記PとXの間の結合位置を示しており、
10は水素原子またはヒドロキシ基を表し、
AはCH、C=OまたはCHOH基を表し、および、
11は水素原子またはC≡CH、CHCOまたはHOCHCO基を表し、
b)Xは下記化学式i)〜vi)
Figure 2007511625
からなる群から選択される官能基を表し、
これらの化学式において、波線は前記のとおりであり、太線は上記XとRの間の結合位置を示し、Rは水素原子またはC〜Cアルキル基を表し、
c)RはC〜C15アルキルまたはアルキルアリール基から誘導された直鎖、分枝鎖または環状多価の基(m+1原子価を有する)を表し、上記基は場合によって酸素および硫黄原子、CO、COO、CONR、COSおよびN(Rからなる群から選択された1つまたは2つの官能基を含み、Rは、上記に定義されており、0または1で表され、
d)Rは直鎖または分枝鎖のC〜Cアルキル基を表し、および
e)mは1、2または3を表す。
本発明の第1の実施態様に従って、化学式(I)中のPは8〜20の炭素原子、より好ましくは11〜15の間の炭素原子を有する活性香料α,β−不飽和ケトン、アルデヒドまたはカルボン酸エステルから誘導された基である。第2の実施態様に従って、Pは19〜26の炭素原子、またはより好ましくは19〜21の間の炭素原子を有する治療的α,β−不飽和ステロイドから誘導された基である。
例えば活性化合物が香料成分である本発明の第1の実施態様の実施形の特定の方式に従って、本発明の送達系は好ましくはPが下記化学式(P−1)〜(P−12)
Figure 2007511625
からなる群から選択された基である遊離部分(I)を含む。
これらの異性体の1つの形態において、破線は単または二重結合を表し、R7はメチルまたはエチル基を表し、RはC〜Cの直鎖または分枝鎖のアルキル、アルケニルまたはアルカジエニル基を表し、およびRは水素原子またはメチル基を表し、波線は以前定義された意味を有する。
上記方式のより特定な実施形において、Pが上記に定義のような化学式(P−1)〜(P−7)、より好ましくは化学式(P−1)、(P−5)および(p=7)からなる群から選択された遊離部分(I)を使用する。
第2の本発明の実施態様において、例えば活性エノンが治療的成分である場合、好ましくはPは下記化学式(P−13)または(P−14)
Figure 2007511625
の基である遊離部分(I)を使用する。
これらの異性体の1つの形態において、R10およびR11は上記に示された意味を有し、BはC=OまたはCHOH基を表す。
Pの正確な性質とは独立に、上述の本発明の送達系において、X基は好ましくは上記に定義された化学式i)、ii)およびiii)からなる群から選択され、R6は水素原子またはメチルまたはエチル基を表す。さらに好ましくは、Xは上記に定義された化学式ii)またはiii)の基を表し、R6は水素原子またはメチルまたはエチル基を表す。
さらに、上述送達系において、好ましくはRはC〜Cアルキル基から誘導された直鎖、分枝鎖または環状2価または3価の基を表し、上記基は、場合によって、酸素および硫黄原子、COO、CONR、およびN(Rからなる群から選択された1つまたは2つの官能基を含み、Rは上記に定義され、aは0または1で表され、Rはメチル、エチルまたはプロピル基で表され、mは1または2である。
さらに好ましくは、RはC〜Cアルキル基から誘導された直鎖、分枝鎖または環状2価の基を表し、場合によって酸素および硫黄原子、COO、およびN(Rからなる群から選択された1つの官能基を含み、Rは上記に定義され、1で表され、Rはメチル、エチルまたはプロピル基で表され、mは1である。
本発明の実施形の特定の種類に従って、本発明の送達系はPが上記に定義された化学式(P−1)または(P−7)の基であるものであり、Xは化学式ii)またはiii)の官能基を表し、Rは水素原子を表し、RはC〜Cアルキル基から誘導された直鎖または分枝鎖の2価の基を表し、Rはメチル、エチルまたはプロピル基を表し、およびmは1であり、およびnは1、2または3を表す。
代わりに、さらに特に評価された送達系は、Pが上記に定義された化学式(P−2)の基であるもので、Xは化学式ii)の官能基を表し、RはC〜Cアルキル基から誘導された直鎖または分枝鎖の2価の基を表し、Rはメチル、エチルまたはプロピル基を表し、mは1であり、およびnは1〜3の間を含む整数を表す。
本発明の実施態様とは独立に、本発明の送達系は1つ以上の遊離部分を含むことが知られており、そして、種々のPの各々は、X、R、RまたはR基と同様に同一であっても異なっていてもよい。
本発明に従った送達系は従来の方法を使用して合成してよい。事実、本発明の実施態様に相当する送達系は上述のナノ粒子と少なくとも1モル当量の下記化学式
(P−X)−R−Si(OR (III)
の化合物との間の反応を含む工程により得られる。
式中、m、P、X、RおよびRは上記に示された意味を有する。
反応は、3〜81の間の誘電率ε有する溶媒中で20°〜70℃の間の温度で実行され、場合によって反応は弱い酸または塩基の存在下で実行できる。
代わりに、本発明の送達系はまた、ナノ粒子とともに少なくとも1モル当量の下記化学式
(Y)−R−Si(OR (III’)
の化合物との間の反応を含む工程により得られる。
式中、YはXHまたはCOOR官能基であるか、またはC〜Cカルボン酸無水物で表し、X、m、R、RおよびRは上記に示されたのと同様の意味を有する。
マイケル付加を導入できる同様の反応条件下、例えば、化合物(III)の製造に使用し、さらに後述する条件で、以下に定義された化学式(IV)または(IV’)の化合物と連続して反応させ、誘導されたナノ粒子を得た。
本発明の特定の実施態様に従って、製造の第1方法が好ましい。
上述した通り、本発明の送達系は少なくとも1つの遊離部分を含み、上記送達系の製造においてナノ粒子は少なくとも1モル当量の化学式(III)または(III’)の化合物と反応させる。明快にするため、「少なくとも1つ」により記述されていることとは、式中は1からyの間を含む数を意味し、yは、理論上、上記ナノ粒子と共有結合可能な遊離部分またはモル当量の最大数を表す。当業者の知る通り、yに正確な値を与えることは不可能である。事実、ナノ粒子に付加される遊離部分の最大数は使用されるナノ粒子の表面および、上記遊離部分の量に依存する。
しかしながら、非限定的な実施例として、ナノ粒子部分の遊離表面積nmあたり2.2遊離部分まで(50m/gの表面積において、これは出発ナノ粒子のグラムあたり1.1x1020の遊離部分に相当)とナノ粒子部分が共有結合する本発明の送達系を引用できる。
本発明の送達系の合成に適した溶媒は水、直鎖、分枝鎖または環状モノ−、ジ−、トリ−、オリゴ−およびC〜C15の長さのモノマー鎖ポリアルコール、好ましくはC〜CまたはC〜Cのケトン、エステル、エーテル、炭素酸、さらにこれらの混合物である。非限定の実施例として、水、エタノール、メタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−デカノール、ジメチル−エーテル、メチル−エチル−エーテル、グリセロール、ジプロピル−グリコール、1,2−エタンジオール、ポリビニルアルコールから選択された溶媒を引用してよい。
望ましくは、有機または無機酸または塩基を使用できる。非限定の実施例として、本発明の送達系の合成のために、塩酸、酢酸、クエン酸のような酸およびアンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化テトラメチルアンモニウムのような塩基を引用してよい。
化学式(III)の化合物は以下および実施例に説明されるように、従来の方法を使用して製造できる。
例えば、Xが硫黄原子、酸素原子またはNR基を表す化合物(III)は、場合によって塩基の存在下で、チオール、アルコールまたは、HSRSi(OR、HORSi(ORまたは、HNRRSi(ORの化学式の1つのような一般式(H−X)−R−Si(ORのそれぞれのアミンと、たとえば、下記化学式(IV)
Figure 2007511625
の匂いのするα,β−不飽和ケトン、アルデヒドまたはカルボン酸エステルのような、本発明の送達系によって遊離される活性エノンとの間の[1,4]−添加反応により得られる。
式中、R、R、R、R、R、RおよびRは上記に示した意味を有し、炭素−炭素二重結合の配置はEまたはZ型にできる。
Xが化学式v)またはvi)の官能基である化学式(III)の化合物は、Xが硫黄原子である相当する系の酸化により標準的な方法を使用して得られる。
さらに、Xがカルボン酸官能基を表す化学式(III)の化合物は、ClCORSi(ORまたはEtOCORSi(ORのような化学式(III’)の適当な化合物と化学式(IV)の匂いのする化合物のアルドール誘導体である下記化合物(IV’)
Figure 2007511625
の化合物との間の反応により、より好都合に得られる。
R、R、R、R、RおよびRは上記に示した意味を有する。
化学式(III’)の化合物は一般的に商業的に入手可能または、当業者によってよく知られた標準的な方法に従って得られる。
例えば、上述の合成手法の実施例は、出発物質の特定の事例として、以下のスキームで説明される。
Figure 2007511625
特例の例、例えば以下のとおりであってよい:
Figure 2007511625
種々の中間体または送達系の合成に使用してよい(H−X)RSi(ORまたは化学式(III’)の網羅的一覧を供給する必要はないが、好ましい実施例として、化学式(RO)Si−(CH1−3−SHのチオール、化学式(RO)Si−(CH3−4−NH、(RO)Si−(CH2−3−NH−(CH2−6−NH、(RO)Si−(CH2−3−N[−(CH2−6−NH、(RO)Si−(CH1−2−(CHMe)1−2−(CH1−2−NH、(RO)Si−(CH2−3−(C)−(CH1−2−NHまたは(RO)Si−(CH2−3−(C)−(CH1−2−NH−(CH2−3−NHのアミン、化学式(RO)Si−(CH1−3−OH、(RO)Si−(CH2−3−N[−(CH2−6−OH]または(RO)Si−(CH2−3−NCO−(CH1−4−OHのアルコール、または化学式(RO)Si−(CH2−3−CH(COORまたは(RO)Si−(CH2−3−(2,5−ジオキソ−フラン−3−イル)のエステルまたは無水物を引用でき、RおよびRは上記に示した同様の意味を有する。
さらに好ましくは、特に化学式(EtO)Si−(CH1−3−SHまたは(MeO)Si(CH1−3−SHのチオール、化学式(MeO)Si(CH3−4−NH、(EtO)Si−(CH3−4−NH、(MeO)Si−(CH−NH−(CHまたは−NH、(MeO)Si−(CH−N[−(CHまたは−NH、(MeO)Si−CHCHMe−(CH−NH、(MeO)Si−(CH−(C)−CHNHまたは(RO)Si−(CH−(C)−CHNH−(CH2−3−NHのアミンを引用できる。
同様に、本発明の送達系の合成に使用でき、連続的に遊離される化学式(IV)の一般に活性なエノンの網羅的一覧を供給するのは不可能である。しかしながら、化学式(IV)の上記化合物が匂いのするエノンである場合、好ましい実施例として以下に名称をあげることができる。アルファ−ダマスコン、(−)−アルファ−ダマスコン、ベータ−ダマスコン、ガンマ−ダマスコン、デルタ−ダマスコン、トランス−デルタ−ダマスコン、アルファ−イオノン、ベータ−イオノン、ガンマ−イオノン、デルタ−イオノン、ベータ−ダマスセノン、3−メチル−5−プロピル−2−シクロヘキセン−1−オン、1(6),8−P−メンタジエン−2−オン、2,5−ジメチル−5−フェニル−1−ヘキセン−3−オン、1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン、8または10−メチル−アルファ−イオノン、2−オクテナール、1−(2,2,3,6−テトラメチル−1−シクロヘキシル)−2−ブテン−1−オン、4−(2,2,3,6−テトラメチル−1−シクロヘキシル)−3−ブテン−2−オン、2−シクロペンタデセン−1−オン、ヌートカトン、桂皮酸アルデヒド、2,6,6−トリメチル−ビシクロ[3.1.1]ヘプタン−3−スピロ−2'−シクロヘキセン−4'−オン、エチル2,4−デカ−ジエノエート、エチル2−オクテノエート、メチル2−ノネノエート、エチル2,4−ウンデカジエノエートおよびメチル5,9−ジメチル−2,4,8−デカトリエノエート。当然ながら、後者の化合物の化学式(IV')のアルドール誘導体はまた、本発明の化合物の合成に有用である。
上記した一覧に引用された匂いのする化合物の中で、好ましくは、α−ダマスコン、(−)−アルファ−ダマスコン、β−ダマスコン、γ−ダマスコン、δ−ダマスコン、トランス−δ−ダマスコン、α−イオノン、β−イオノン、β−ダマスセノン、1−(5,5−ジメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−4−ペンテン−1−オン、1−(2,2,3,6−テトラメチル−1−シクロヘキシル)−2−ブテン−1−オン、4−(2,2,3,6−テトラメチル−1−シクロヘキシル)−3−ブテン−2−オンまたはそのトランス異性体、1(6),8−P−メンタジエン−2−オンおよび2−シクロペンタデセン−1−オンである。
上述で言及した通り、本発明の送達系は命名上ナノ粒子部分および遊離部分の2つの主な部分から構成されている。今回、後者の部分は遊離部P−Xおよび連結部R−Si(OR3−n(O→)を含んでいる。
遊離部P−Xの特別な化学構造のため、本発明の送達系は分解反応を介して、残存物と化学式(IV)の活性エノンを遊離できる。
上記分解反応の実施例は以下のスキームで説明される。
Figure 2007511625
式中、X、R、R、R、RおよびRは上記に示した意味を有し、NPはナノ粒子部分を意味する。
Xの性質は活性分子の遊離の動力学で重要な役割を果たしている。従って、Xの性質を慎重に選択することを通じて、本発明の送達系の遊離特質を調整することができる。
本発明の送達系の遊離部分の第2の部位はR−Si(OR3−n(O→)の連結である。遊離部P−Xとナノ粒子部分との間の連結としての役割以外に、上記連結部は、本発明の送達系の遊離特質にもまた影響を有することができる。事実、例えば、より柔軟性のある、あるいは柔軟性のない、あるいは疎水性/親水性の断片のような、上記断片の化学的性質の如才ない選択により、香料遊離特性を精巧に調整することができる。
本発明の送達系の第2の部分はナノ粒子部分である。本発明の送達系が実際に香料成分を遊離しているとすれば、本発明の好ましい実施態様に従って、上記部分は表面上のプロ−香料の効果的付着および、特に布地および頭髪上での適用中に処理された表面上での本発明の送達系の表面安定性に重要な役割を果たしている。さらに、本発明の送達系に組み入れられてよい製品の安定性に関し、プロ−香料が少なくとも部分的にシリカ細孔上で吸収されるという上記に言及した当業者のプロ−香料系の問題点を防ぐために主要な役割を果たしている。
活性エノンの遊離を導入する分解反応は、pH変化または熱により影響を及ぼされると思われるが、他の種類の作用によって誘発されてもよい。
本発明の送達系は、種々の製品または表面の香料のための有用な成分でありうるため、本発明はまた、香料成分としての本発明の送達系の使用にも関している。換言すれば、香料組成物または着香物品の匂い特質を与え、拡張し、改良し、変更する方法、すなわち、上記組成または物品に少なくとも本発明の送達系の効果的な量を添加することを含む方法に関している。「本発明の送達系を使用する」とは、上記送達系を含むいかなる組成の使用についてここで理解され、活性成分として香料工業で好都合に利用することができるということである。
実際、香料成分として好都合に利用することができる上記組成はまた、本発明の目的でもある。
従って、本発明の別な目的は、下記成分;
i)香料成分として、Pが上記に定義した化学式(II)の基という条件で、少なくとも上記に定義した化学式(I)の本発明の送達系、
ii)香料担体および香料基剤からなる群から選択された少なくとも1成分および、
iii)場合によって少なくとも1つの香料補助剤、
を含む香料組成物である。
「香料担体」とは本発明者等は、例えば香料成分の感覚受容特質を著しく変更しない香料の観点から実用上中性な物質を意味している。前記担体は液体であってよい。
液体担体は非限定の実施例として、例えば、溶媒および界面活性剤系のような乳化系、あるいは香料で通常使用される溶媒を引用してよい。香料で通常に使用される溶媒の性質や種類の詳細な記述は網羅できない。しかしながら、非限定の実施例として最も通常に使用されるジプロピレングリコール、フタル酸ジエチル、ミリスチン酸イソプロピル、ベンジルベンゾエート、2−(2−エトキシエトキシ)−1−エタノールまたはクエン酸エチルのような溶媒を引用できる。適した液体担体の別の実施例として、水または水基剤の媒体がある。
一般的に言って、「香料基剤」とは、発明者等はここでは少なくとも1つの香料共成分を含む組成を意味する。
上記香料共成分は、本発明の送達系ではない。さらに「香料共成分」とは、ここでは快楽効果を伝えるための香料製造または組成に使用される化合物を意味する。換言すれば、このような共成分は香料物であると見なされ、当業者によって成分の匂いを、単に匂いを有するだけでなく、積極的または好ましい態様において与えるか改変することができると理解されねばならない。
基剤に存在する香料共成分の性質および種類は、どの場合でも網羅的ではないので、ここでより詳細に記載することを保証しないが、当業者はその一般的知識に基づき、意図した使用や適用に従い、所望の感覚受容効果でそれらを選択できる。一般的には、これらの香料共成分はアルコール、アルデヒド、ケトン、エステル、エーテル、アセテート、ニトリル、テルペンヒドロカーボン、窒素または硫黄複素環式化合物および天然オイルと同様に変化に富んだ化学的種別に属しており、上記香料共成分は天然または合成起源であってよい。これら共成分の多くは、S.Arctander、Perfume and Flavor Chemicals,1969,Montclair,New Jersey,USAまたはその最新バージョン、または香料分野の豊富な特許文献のような同様な性質の別な成果のような参考文に少なくとも一覧されている。上記共成分は制御された方法で種々の種類の香料化合物を遊離すると知られている化合物であってもよいことも認識されている。
香料担体および香料基剤の療法を含む組成に対し、以前に規定したものより他の適した香料担体はまた、エタノール、水/エタノール混合物、リモネンまたは他のテルペン、Isopar(登録商標)(製造元:Exxon Chemical)の商標下で知られるようなイソパラフィンまたはDowanol(登録商標)(製造元:Dow Chemical Company)の商標下で知られるようなグリコールエーテルおよびグリコールエーテルエステルであってよい。
一般的に言って、「香料補助剤」とは、発明者等は色、特定の耐光、化学安定性等のような追加の利点を与えることができる成分をここでは意味している。香料基剤に一般に使用される補助剤の性質および種類の詳細の記述は網羅的でないが、上記成分は当業者によく知られていることは言及すべきである。
化学式(I)の少なくとも1つの化合物および少なくとも1つの香料担体からなる発明の組成は化学式(I)の少なくとも1つの化合物、少なくとも1つの香料担体、少なくとも1つの香料基剤、および場合によって少なくとも1つの香料補助剤を含む香料組成物と同様に、本発明の特定な実施態様を表す。
さらに、本発明の実施態様に従って、特定の香料組成物は、下記成分;
i)香料成分として、Pが上記に定義された化学式(II)の基という条件で、上記定義された少なくとも本発明の送達系、
ii)水および、
iii)場合によって少なくとも抗凝縮成分、
を含む。
抗凝縮成分は当業者により本質的によく知られた化合物である。実施例のため適した抗凝縮成分は、Disperbyk−190(製造元:Byk Chemie)の名称でしられる高分子重量共ポリマーである。
上記1つ以上の本発明の送達系で言及した物質の組成において、本発明の系の製造に使用される化学式(IV)の種々の化合物の匂い調を遊離でき、従ってこれらの作用の新しい手段を創造する可能性があることが重要であることもここで言及することは有用である。
また、特段の記載がない限り、例えば、十分な精製をすることなく、本発明の化合物が出発物質、中間体もしくは最終物質を含んでいる化学的合成から直接得られた混合物は、本発明に従った香料組成物であると見なされないこともここで理解されるべきである。
以前言及した通り、匂いのある分子の制御された遊離できるため、発明の送達系は上述のいかなる形態においても、洗練された香料または機能香料のような現代香料に全分野に好都合に使用できる有用な香料成分である。
事実、本発明の送達系は、活性香料成分のより制御された分解および/または遊離を達成することにより、洗練され機能的な香料において、好都合に利用されてよい。例えば、洗浄または香料組成物中のような香料成分の存在は表面上に少しの保持力を有することができ、その結果、例えば洗浄水中または上記表面の乾燥中にしばしば除去される。この問題は、織物のような表面上に驚くべき保存安定性および保持力あるいは粘着性を持つということを示すことができるため、本発明の送達系を使用することにより解決できる。従って、本発明の送達系は、匂いのする分子の良好な持続性、低い揮発性および制御された遊離のため、上記定義された匂いのする構成要素の急速または長時間の効果を要求されるいかなる適用に対しても組み入れることができ、さらに芳香および新鮮さを処理表面に与えることができ、それは洗浄および/または乾燥工程を超えて、よく持続する。適した表面は、特に織物、硬い表面、毛髪および皮膚である。
従って、香料において、本発明の大きな利点の1つは、本発明の送達系が化学式(IV)のα,β−不飽和カルボニル誘導体が例えば、前駆体非存在下に使用された場合、十分に長期間に渡って上記表面上に検出されなかった匂いのするエノンで製造された処理表面に強烈な芳香を与えるという事実が存在することである。
従って、本発明の別の目的は、下記成分;
i)香料成分として、Pが上記に定義した化学式(II)の基である条件で、上記に定義した少なくとも1つの本発明の送達系および、
ii)消費者製品基剤、
を含む着香物品である。
これらもまた、本発明の目的である。
明確にするため、「消費者製品基剤」とは、発明者等はここで例えば洗剤または香料のような消費製品を意味しているということに言及すべきである。換言すれば、機能的調合を含む本発明に従った着香物品は、場合によって追加の利点薬剤と同様に、例えば洗剤または空気清浄剤のような消費者製品およびの嗅覚効果のある量の少なくとも1つの本発明の送達系に相当する
消費者製品の構成物質の性質および種類は、いずれの場合も、網羅的ではないのでここではより詳細な記述を保証しないが、当業者はその一般的な知識に基づき、上記製品の性質および所望の効果に従ってそれらを選択することができる。
適した着香物品の実施例は、香料として一般的に使用される他の物品、名称的に香料、コロンまたはアフターシェーブローション、香料石鹸、シャワーまたはバスソルト、ムース、オイルまたはジェル、衛生製品またはシャンプーのようなヘアケア製品、ボディケア製品、防臭剤または発汗抑制剤、空気清浄剤および化粧品と同様に固体もしくは液体洗剤および布地柔軟剤を含んでいる。洗剤として、例えば、布地、皿、または硬い表面処理を目的とした種々の表面を洗浄または清潔にするための洗剤組成または洗浄製品もような適用を意図しており、家庭用もしくは工業用途を意図している。他の着香物品は、布地回復剤、アイロン水、紙、拭取り剤、漂白剤である。
好ましい物品は、香料、布地洗剤または柔軟剤基剤である。
本発明の化合物が組み込まれた布地洗剤または柔軟剤組成の典型的な実施例は、WO97/34986または、米国特許4,137,180および5,236,615またはEP799885に記載されている。使用可能な他の典型的な洗剤および柔軟剤組成は、Ullman’s Encyclopedia of Industrial Chemistry、vol.A8、315〜448ページ(1987)およびvol.A25、747〜817ページ(1994);Flick、Advanced Cleaning Product Formulations、Noye Publication、Park Ridge、New Jersey(1989);Showell、in Surfactant Science Series、vol.71;Powdered Detergents、Marcel Dekker、New York(1988);Proceeding of the World Conference on Detergents(4th、1998、Montreux、Switzerland)、AOCS printのような成果に記載されている。
上記に言及した物品のいくつかは、例えば、カプセル化により、早すぎる分解から後者を守ることが必要かもしれないので、本発明の送達系のための積極的な媒体として表してもよい。
Pが活性香料成分から誘導されている本発明に従った送達系が種々の前述の物品または組成に組み込まれた部分は数値が広い範囲で変化する。これらの数値は本発明の送達系が従来技術で通常に使用される香料共成分、溶媒または添加剤に混合された場合、得られた組成中の共成分の性質と同様に、芳香された物品または製品の性質および所望の嗅覚効果に依存する。例えば、典型的な濃度は重量で0.1%〜5%のオーダーであり、組み入れる組成の重量に基づいて本発明の送達系は10%までである。本発明の送達系を上記に言及した種々の消費者製品の香料に直接適用した場合、例えば重量で0.01%から1%の桁のようなこれらより低い濃度で使用できる。
さらに本発明の目的は、薬剤として、Pが活性治療的ステロイドから誘導された、上記に記載の通りの送達系としての使用に関する。さらに、本発明はまた、本発明の第2の主な実施態様に従った送達系を含む薬学的組成に関する。
今回、本発明は、以下の実施例によりさらに詳細に記述され、その中の省略形は従来技術の通常の意味を有し、温度は摂氏の度数(℃)で示され、NMRスペクトルデータは(特段の記載がない限り)Hおよび13Cに対し360または400MHz機械でCDCl中に記録され、化学的置換δは標準としてTMSに関してppmで示され、カップリング定数JはHzで表現される。
実施例1
化学式(III)の化合物の合成
a)(±)−3−{[3−(トリエトキシシリル)ピロピル]チオ}−1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−1−ブタノンの合成
THF(40ml)中のα−ダマスコン(9.60g、50.0ミリモル)およびDBU(1.52g、10.0ミリモル)の攪拌溶液に、25〜40°で、3−メルカプトプロピル−トリエトキシシラン(ABCRから95%純度、12.52g、50.0ミリモル)をすばやく添加した。2時間後、反応混合物を冷5%HCl水溶液に注ぎ込み、EtOで2回抽出した。有機層を洗浄(H2O、飽和NaHCO水溶液および飽和NaCl水溶液)し、乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮した。粗製の抽出物を65〜70°/1Paで1時間乾燥し、チオエーテル21.20g(淡黄色油状物、ジアステレオマー混合物約55:45、収率=98.5%)を得た。
H−NMR(多い方のジアステレオマー):0.74(t,J=8.5,2H),0.9(s,3H),0.92(s,3H),1.22(t,J=7.0,9H),1.28(t,J=7.0,3H),1.6(s,3H),1.71(m,4H),2.15(m,2H),2.52−2.94(m,5H),2.28(m,1H),3.81(q,J=7.0,6H),5.59(s,1H)
13C−NMR(多い方のジアステレオマー):211.0(s),130.0(s),123.7(d),63.7(d),58.4(t),53.2(t),34.4(d),33.9(t),32.5(s),30.8(t),28.0(q),27.8(q),23.5(q),23.4(t),21.6(q),22.6(t),18.3(q),10.1(t)
b)(±)−4−{[3−トリメトキシシリル)プロピル]チオ}−4−(2,6,6−トリメチル−1−シクロヘキセン−1−イル)−2−ブタノンの合成
β−イオノン(10.00g、52.1ミリモル)およびDBU(79.20mg、0.52ミリモル)のよく攪拌した混合物に25〜30°(冷却バス:15°)で3−メルカプトプロピル−トリメトキシシラン(ABCRから10.21g、52.1ミリモル)をすばやく添加した。72時間後、反応混合物を冷攪拌5%HCl水溶液に注ぎ込み、EtOで2回抽出した。有機層を洗浄(HO、飽和NaHCO水溶液および飽和NaCl水溶液)し、乾燥(NaSO)し、濾過し、濃縮した。粗製の抽出物を1時間65〜70°/1Paで乾燥し、チオエーテル18.00g(淡黄色油状物、H−NMRによりβ−イオノン約10%を含有、収率=80%)を得た。
H−NMR:0.74(dt,J=3.5および8.5,2H),0.94(s,3H),1.15(s,3H),1.35−1.74(m,6H),1.80(s,3H),1.91(m,2H),2.17(s,3H),2.58(m,2H),2.88(dd,J=3.5および18.0,1H),3.28(dd,J=8.0および18.0,1H),3.56(s,9H),3.99(dd,J=3.5および8.0,1H)
13C−NMR:206.6(s),139.9(s);131.6(s),53.2(t),50.5(q),39.8(t),38.1(d),37.0(t),35.8(s),33.7(t),30.7(q),28.3(q),27.9(q),22.8(t),22.4(q),19.3(t),8.8(t)
c)(±)−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ}−1−(2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1−イル)−1−ブタノンの合成
EtO(50ml)に希釈したα−ダマスコン(9.60g、50ミリモル)を20℃で過剰の3−アミノプロピル−トリエトキシシラン(16.70g、75ミリモル)で処理した。反応混合物は僅かに発熱し、攪拌を20°で2日間続行した。混合物を真空ローターで濃縮し、Vigreuxカラムで10Paで蒸留した。蒸留(沸点49°〜52°)により、標題化合物17.1g(ジアステレオマー混合物約60:40、収率=82%)を得た。
H−NMR(多い方のジアステレオマー):0.62−0.66(m,2H),0.90(s,3H),0.92(S,3H),1.05および1.08(d,J=6Hz,3H),1.11−1.19(m,1H),1.22(t,J=7Hz,9H),1.53−1.62(m,3H),1.58(broad s,3H),1.68−1.78(m,1H),1.98−2.16(m,2H),2.47−2.74(m,5H),3.07−3.16(m,1H),3.81(q,J=7Hz,6H),5.58(broad s,1H)
13C−NMR(多い方のジアステレオマー):213.4(s),130.0(s),123.6(d),63.8(d),58.3(t),53.0(t),50.1(t),48.8(d),32.4(s),30.7(t),28.1(q),27.8(q),23.5(t),23.5(q),22.7(t),20.4(q),18.3(q),8.1(t).
d)(±)−トランス−3−{[3−(トリエトキシシリル)プロピル]アミノ}−1−(2,6,6−トリメチル−3−シクロヘキセン−1−イル)−1−ブタノンの合成
c)に記載と同様の実験操作法を使用し、出発物質として(トランス)−δ−ダマスコンを使用して本生成物を得た。2つのジアステレオマーの80/20混合物を混合物の形態で蒸留(沸点10Pa=49°〜53°)により標題化合物を得た。収率=50%。
H−NMR(多い方のジアステレオマー):0.63−0.67(m,2H),0.89(d,J=7Hz,3H),0.94(s,3H),0.97(s,3H),1.07(d,J=6Hz,3H),1.22(t,J=7Hz,9H),1.52−1.75(m,3H),1.88−2.01(m,1H),2.23(d,J=11Hz,1H),2.41−2.74(m,6H),3.14(q×t,J=6および6Hz,1H),3.81(q,J=7Hz,6H),5.45(broad d,J=10Hz,1H),5.50−5.57(m,1H).
13C−NMR(多い方のジアステレオマー):214.6(s),131.9(d),124.1(d),63.0(d),58.4(t),55.0(t),50.1(t),48.5(d),41.8(t),33.1(s),31.6(d),29.8(q),23.6(t),20.7(q),20.4(q),20.0(q),18.3(q),8.1(t).
実施例2
本発明に従った送達系の合成
a)出発ナノ粒子の製造
テトラエトキシシラン315g(1.27モル)をエタノール782g(17モル)に混合した(成分1)。別個に、35%w/wアンモニア水溶液21.23gを水498gに希釈した(成分2)。成分2を激しい攪拌下に成分1に混合した。このようにして得られた混合物を8時間70℃まで加熱した。その後、このようにして得られた混合物にポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(TWeen80、製造元ICI)9.5gを添加し、混合物を攪拌下に、30から40バールの間の気圧を維持しながら、230℃で4時間オートクレーブ中に加熱した。溶媒から沈殿した粉末を除去するため、デカンテーションと濾過圧縮を使用した。このように製造したSiO粉末を粉末の相対量として12%w/wの表面改変ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween80)に混合し、ジプロピレングリコールを添加した。次に、上記混合物をモルタルミルおよび3ローラーミルを使用して約1〜5時間機械的に処理した(以下参照)。この操作法により、20nm〜50nmの間を含む最初の粒子サイズおよび約40m/g〜50m/gの特有の表面積を有するシリカ製のナノ粒子の懸濁液を得た。乾燥粉末を回収するため、24時間、−10℃でChrist Epsilon2−60中の凍結乾燥工程により、ジプロピレングリコールを除去することができた。
モルタルミル:これは丸いジルコニウム容器による粉砕機械形態である。このポット中に丸いジルコニウムピスチルがポットの1つの側面に非常に接近して(2μm)設置され、容器の底に接触している。ピスチルが10N(1kg)の力で容器の底に押しつけられながら、容器は120rpmで回転する。このような処理のため、100℃を超える沸点を有する溶媒が必要となる。例えば、水は、容器、ピスチルおよび懸濁液の間の高い剪断力により生じる温度のため工程中に蒸発する。
b)送達系の製造
i)実施例1aに従った遊離部分を有する送達系
実施例1a)に従ったプロ−香料12.8gをジプロピレングリコール107.2gに混合した。この混合物を上記のモルタルミル中に置いた。モルタルミルを120rpmで運転しながら、上記で得られた凍結乾燥ナノ粒子131.5gをゆっくり溶液に添加した。ピスチル上の圧力は10Nであった。高粘性溶液が生じるまで、混合物を3〜5時間ミル中に混合した。ジプロピレングリコール中の本発明の送達系の懸濁液である最終生成物を、ゼータサイザーを使用して分析した、以下参照。出発ナノ粒子はいかなるpH値でもゼロ交差を有しないが、一方処理したものはpH値3でゼロ交差を有する。これは、プロ−香料が粒子に化学的に結合しているということを示す。そうでない場合、ゼータ電位は測定したpH範囲で僅かに帯電する。
このように改変した物質の密度はわずかに2.27g/cmに変化したが、表面積は37.4m/gに減少した。粒子は改変工程中に成長しなかったが、なお、20〜50nmの主要な最初の粒子サイズを示した。
ii)送達系の製造(実施例1bに従ったプロ−香料)
実施例1b)に従ったプロ−香料10.9gをジプロピレングリコール91.3gに混合した。この混合物を酸化ジルコニウム製のモルタルミル、容器およびピスチル中に置いた。モルタルミルを120rpmで運転しながら、凍結乾燥改変シリカ粉末111.9gをゆっくり溶液に添加した。ピスチル上の圧力は10Nであった。混合物を高粘性溶液が生じるまで3〜5時間処理した。
pH値に依存して粒子溶液の表面電荷を検出するゼータサイザー装置を使用して最終生成物を分析した。未処理のSiOはいずれのpH値でもゼロ交差を有しないが、一方処理したものはpH値3でゼロ交差を有する。これは、プロ−香料が粒子に化学的に結合しているということを示す。そうでない場合、ゼータ電位は測定したpH範囲で僅かに帯電する。
本発明の送達系の密度および表面積は実施例2.b.i)に記載のものと同様であった。
iii)送達系の製造(実施例1cに従ったプロ−香料)
実施例1c)に従ったプロ−香料10.9gをジプロピレングリコール91.3gに混合した。この混合物を酸化ジルコニウム製のモルタルミル、容器およびピスチル中に置いた。モルタルミルを120rpmで運転しながら、凍結乾燥改変シリカ粉末111.9gをゆっくり溶液に添加した。ピスチル上の圧力は10Nであった。混合物を高粘性溶液が生じるまで3〜5時間処理した。
pH値に依存して粒子溶液の表面電荷を検出するゼータサイザー装置を使用して最終生成物を分析した。未処理のSiOはいずれのpH値でもゼロ交差を有しないが、一方処理したものはpH値3でゼロ交差を有する。これは、プロ−香料が粒子に化学的に結合しているということを示す。そうでない場合、ゼータ電位は測定したpH範囲で僅かに帯電する。
本発明の送達系の密度および表面積は実施例2.b.i)に記載のものと同様であった。
iv)送達系の製造(実施例1dに従ったプロ−香料)
実施例1d)に従ったプロ−香料10.9gをジプロピレングリコール91.3gに混合した。この混合物を酸化ジルコニウム製のモルタルミル、容器およびピスチル中に置いた。モルタルミルを120rpmで運転しながら、凍結乾燥改変シリカ粉末111.9gをゆっくり溶液に添加した。ピスチル上の圧力は10Nであった。混合物を高粘性溶液が生じるまで3〜5時間処理した。
pH値に依存して粒子溶液の表面電荷を検出するゼータサイザー装置を使用して最終生成物を分析した。未処理のSiOはいずれのpH値でもゼロ交差を有しないが、一方処理したものはpH値3でゼロ交差を有する。これは、プロ−香料が粒子に化学的に結合しているということを示す。そうでない場合、ゼータ電位は測定したpH範囲で僅かに帯電する。
本発明の送達系の密度および表面積は実施例2.b.i)に記載のものと同様であった。
実施例3
本発明の送達系を含む粒状布地洗剤基剤
一般の操作法
DIPGc)中の本発明に従った送達系の分散液であるそれぞれ遊離量の活性化合物(第1表参照)を無香料の市販粉末洗剤「Via」(Lever FabergeAB、stockholm、Sweden)85gに添加した。混合後、香料付けした洗剤をMiele Novotronic W900−79CH洗濯機の粉末コンパートメントに導入した。布地柔軟剤は使用しなかった。洗濯機にテリ織りタオル16枚(28×28cm、各々約40g)および綿タオル約2.3kg(タオル11枚、サイズ45×85cm)を入れた。この負荷を通常周期プログラムを使用し、回転乾燥を900rpmに調整して設定し、40℃で洗浄した。洗浄プログラム完了後、テリ織りタオル16枚を24時間乾燥室で線状に乾燥し、その後パネル20人により評価した。その後、アルミホイル中に大雑把に包装し、1、4および7日後、パネル20人によりさらに評価した。
各パネリストに
1:匂わない、2:弱く匂う、3:やや弱く匂う、4:中間の匂い、5:やや強く匂う、6:強く匂う、7:非常に強く匂う
の1〜7の強度の段階で検査して、種々のテリ織りタオルを評価するよう依頼した。
参照としては、化学式(IV)の活性量の化合物、例えばこの場合、使用される本発明の送達系により理論的に遊離することができる総量に相当するアルファ−ダマスコンまたはアルファ−イオノンが使用された。
第1表:7日間に渡りパネリストにより評価された強度の平均値
Figure 2007511625
a)1〜7日の平均
b)利用可能な活性化合物の理論的な量
c)DIPG:ジプロピレングリコール
第1表からわかるように、本発明に従った両者の送達系は布地に対し、活性化合物そのものより強い匂いを与えることができる。この効果は長期間に渡り存在し続ける。
実施例4
本発明の送達系を含む濃縮布地柔軟剤基剤
濃縮布地柔軟剤基剤を、下記の成分を混合することにより製造した。
成分 重量部
Stepantex(登録商標)VS90dister quat1) 16.5
塩化カルシウム 0.2
脱イオン水 82.3
100.0
1)製造元:Stepan Europe、France
DIPG中の分散液の形態の本発明に従った送達系を上記布地柔軟剤36gに添加した。激しく攪拌後、混合物をMiele Novotronic W900−79CH洗濯機の布地柔軟剤コンパートメントに注ぎ込んだ。洗剤は適用しなかった。
次に、小さいテリ織りタオル16枚(28×28cm、各々約40g)および大きい綿タオル2.3kg(45×85cmのタオル11枚)を短周期プログラムを使用し、回転乾燥を900rpmに調整して設定し、40℃で洗浄した。
洗浄後、小さいテリ織りタオル16枚を24時間乾燥室で乾燥し、次にアルミホイル中に大雑把に包装し、洗浄後3日および7日のパネル20人により評価した。
各パネリストに
1:匂わない、2:弱く匂う、3:やや弱く匂う、4:中間の匂い、5:やや強く匂う、6:強く匂う、7:非常に強く匂う
の1〜7の強度の段階で検査して、種々のテリ織りタオルを評価するよう依頼した。
参照として、同じ工程を通して試験した等モル量の遊離アルファ−ダマスコン、アルファ−イオノンまたはベータ−イオノンを含む布地柔軟剤を使用した。
結果を以下の表に要約した。
第2表:乾燥布地上の3つの評価全ての平均強度評点(洗浄後1、3および7日)
Figure 2007511625

Claims (17)

  1. n個の(Si−O)結合により少なくとも1つの下記化学式
    (P−X)−R−Si(OR3−n(O→) (I)
    の遊離部分と共有結合した無機ナノ粒子部分を含む送達系であって、
    式中で、矢印は上記遊離部分とナノ粒子部分の間の結合位置を示し、nは1から3の間を含む整数を表し、および式中
    a)Pは下記化学式(II)
    Figure 2007511625
    で表される活性香料成分から誘導される基を表し、
    式中、波線は、上記PとXの間の結合位置を示しており、
    は水素原子、C〜Cアルコキシル基またはC〜C15直鎖または分枝鎖または環状アルキル、アルケニルまたはアルカジエニル基で表され、前記基は、場合によりC〜Cアルキル基1から4個で置換されており、および
    、RおよびRは、水素原子、C6−8芳香環またはC〜C15直鎖、環状または分枝鎖アルキル、アルケニルまたはアルカジエニル基で表され、前記基は、場合によりC〜Cアルキル基1から4個で置換されており、上記R〜Rの2または3個は場合によりともに結合して、6〜20炭素原子を有し、上記R、R、RまたはR基が結合している炭素原子を含む飽和または不飽和環を形成し、その際、この環は場合によりC〜C直鎖または分枝鎖アルキルまたはアルケニル基1から4個で置換されているか、
    または、Pは活性治療的ステロイドから誘導された基を表し、下記化学式
    Figure 2007511625
    で表され、
    式中、波線は、上記PとXの間の結合位置を示しており、
    10は水素原子またはヒドロキシ基を表し、
    AはCH、C=OまたはCHOH基を表し、および
    11は水素原子またはC≡CH、CHCOまたはHOCHCO基を表し、
    b)Xは下記化学式i)〜vi)
    Figure 2007511625
    からなる群から選択される官能基を表し、
    これらの化学式において、波線は前記のとおりであり、太線は上記XとRの間の結合位置を示し、Rは水素原子またはC〜Cアルキル基を表し、
    c)RはC〜C15アルキルまたはアルキルアリール基から誘導された直鎖、分枝鎖または環状の多価の基(m+1原子価を有する)を表し、その際、上記基は場合によって酸素および硫黄原子、CO、COO、CONR、COSおよびN(Rからなる群から選択された1つまたは2つの官能基を含み、Rは、上記に定義されており、0または1で表され、
    d)Rは直鎖または分枝鎖のC〜Cアルキル基を表し、および
    e)mは1、2または3を表す送達系。
  2. 無機ナノ粒子部分が非晶質または結晶質金属酸化物、水酸化物、オキソ−水酸化物またはこれらの混合物から作成されるナノ粒子から誘導され、金属はAl、Si、In、Sn、Ca、Ba、Sr、Ti、Zr、Fe、AgおよびZnからなる群から選択されることを特徴とする請求項1記載の送達系。
  3. 無機ナノ粒子はTi、Si、Zr、Al、Feまたはそれらの混合物の酸化物または水酸化物から作成されることを特徴とする請求項2記載の送達系。
  4. Xが化学式i)、ii)およびiii)からなる群から選択され、Rが水素原子またはメチルまたはエチル基を表すことを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の送達系。
  5. RはC〜Cアルキル基から誘導された直鎖、分枝鎖または環状2価または3価の基を表し、前記基は、場合によって、酸素および硫黄原子、COO、CONR、およびN(Rからなる群から選択された1つまたは2つの官能基を含み、Rは請求項1に定義され、aは0または1で表され、Rはメチル、エチルまたはプロピル基で表され、mは1または2であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の送達系。
  6. Pは8〜20の間の炭素原子を有する活性香料α,β−不飽和ケトン、アルデヒドまたはカルボン酸エステルから誘導された基であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の送達系。
  7. Pは下記化学式(P1)〜(P12)
    Figure 2007511625
    からなる群から選択されるこれらの異性体のいずれか1つの形態の基であることを特徴とし、
    式中、破線は単または二重結合を表し、R7はメチルまたはエチル基を表し、RはC〜Cの直鎖または分枝鎖のアルキル、アルケニルまたはアルカジエニル基を表し、およびRは水素原子またはメチル基を表し、波線は請求項1で与えられた意味を有する、請求項6記載の送達系。
  8. Pは、化学式(P−1)〜(P−7)の基からなる群から選択されることを特徴とする請求項7記載の送達系。
  9. Pは、19〜26の炭素原子を有する治療的α,β−不飽和ステロイドから誘導された基であることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の送達系。
  10. 下記成分;
    i)香料成分として、少なくとも請求項1から8までのいずれか1項に記載の送達系、但し、Pは請求項1、6、7または8の化学式(II)の基である
    ii)香料担体および香料基剤からなる群から選択された少なくとも1成分および、
    iii)場合によって、少なくとも1つの香料補助剤、
    を含む香料組成物。
  11. 下記成分;
    i)香料成分として、少なくとも請求項1から8までのいずれか1項に記載の送達系、但し、Pは請求項1、6、7または8の化学式(II)の基である
    ii)水および、
    iii)場合によって少なくとも1つの抗凝縮剤、
    を含む香料組成物。
  12. 香料成分として、少なくとも請求項1から8までのいずれか1項に定義された送達系を用いるが、但し、Pは請求項1、6、7または8の化学式(II)の基である使用。
  13. 下記成分;
    i)香料成分として、少なくとも請求項1から8までのいずれか1項に記載の送達系、但し、Pは請求項1、6、7または8の化学式(II)の基である
    ii)消費者製品基剤、
    を含む着香物品。
  14. 消費者製品基剤が、固体または液体洗剤の形態、布地柔軟剤、香料、コロン、アフターシェーブローション、香料石鹸、シャワーまたはバスソルト、ムース、オイルまたはジェル、衛生製品、ヘアケア製品、シャンプー、ボディケア製品、防臭剤、発汗抑制剤、空気清浄剤、化粧品、布地回復剤、アイロン水、紙、拭取り剤または漂白剤であることを特徴とする請求項13記載の着香物品。
  15. 消費者製品基剤が布地柔軟剤または香料の形態であることを特徴とする請求項14記載の着香物品。
  16. 治療的薬剤として使用するための請求項9記載の送達系。
  17. 請求項9記載の送達系を含む医薬組成物。
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