JP2007510263A - 荷電粒子ビーム用のビーム光学部品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、荷電粒子ビーム(63)に作用するビーム光学部品(1;201)であって、第1の開口部(9;209)を備えていて、前記荷電粒子ビーム(63)に作用する第1の要素(3;203)と、前記荷電粒子ビーム(63)に作用する少なくとも第2の要素(5;205)と、前記第1の要素(3;203)と前記少なくとも第2の要素(5;205)との間に位置決めされていて、前記第1の要素(3;203)と前記少なくとも第2の要素(5;205)との間に最小距離をもたらす少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)と、前記第1の要素(3;203)を前記少なくとも第2の要素(5;205)に当接させる第1の保持片(30a,30b,30c)とを有し、前記第1の保持片(30a,30b,30c)は、前記少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)に取り付けられている、ビーム光学部品(1;201)に関する。第1及び第2の要素(3;203;5;205)は好ましくは、静電力又は磁力により荷電粒子ビームに作用する電極又は磁極片である。第1の保持片(30a,30b,30c)が少なくとも1つのディスタンスピースに取り付けられた状態で、第1及び第2の要素(3,5)に加わる機械的変形力を減少させ、それにより、それぞれのビーム光学部品(1;201)の性能を向上させる。
【選択図】図11

Description

本発明は、荷電粒子ビームに作用するビーム光学部品に関する。特に、本発明は、荷電粒子ビーム装置用の高精度静電又は磁気レンズ、ミラー又は分光計(スペクトロメータ)に関する。
電子顕微鏡又は集束イオンビーム装置(FIB)のような荷電粒子ビーム装置の改良は、多くの場合、これらのビーム光学部品を改良できるかどうかにかかっている。ビーム光学部品は例えば、静電又は磁気レンズ、デフレクタ、静電又は磁気ミラー、分光計等である。
荷電粒子ビームとの静電相互作用を利用するビーム光学部品は通常、開口部又は他の或る構造を備えた2つ又は3つ以上の電極で構成される。適当な電圧をそれぞれの電極に印加することにより、電極の幾何学的形状及び電位は、到来する荷電粒子ビームを合焦させ、偏向させ又は分散させるよう利用できる静電界(静電場と呼ばれる場合もある)を生じさせる。
これとは対照的に、荷電粒子ビームとの磁気相互作用を利用するビーム光学部品は、開口部又は他の或る構造を備えた2つ又は3つ以上の磁極片で構成されている。適当な磁束をそれぞれの磁極片に印加することにより、磁極片の幾何学的形状及び磁束は、到来する荷電粒子ビームを合焦させ、偏向させ又は分散させるのに利用できる、電界に似た磁界を生じさせる。
明確に定められる合焦、偏向又は分散をもたらすためには、多数の電極又は磁極片を互いに対して良好に位置合わせすることが重要である。例えば、2つの電極又は2つの磁極片(ポールシュー)で作られた静電又は磁気レンズの場合、第1の電極又は第1の磁極片の開口部をマイクロメートル程度の高い精度で第2の電極又は磁極片の開口部に対して同軸に位置合わせすることが重要である。この高い精度を達成することは通常、難題である。
さらに、高精度荷電粒子ビーム装置のビーム光学部品は、これらの仕様通りに働くようにするために、定期的なクリーニングを必要とする。しかしながら、効果的なクリーニングでは、ビーム光学部品を分解し、そして再び組み立てなければならない。したがって、ビーム光学部品は、位置合わせ精度を損なわないで、繰り返し分解及び再組立てを可能にする設計に適合しなければならない。
高い位置合わせ精度で静電レンズを製造する方法は、エス・プーランク(S. Planck)、アール・シュペアー(R. Spehr)共著,「コンストラクション・アンド・ファブリケーション・オブ・エレクトロスタティック・フィールド・レンズィズ・フォー・ザ・SMART・プロジェクト(Construction and fabrication of electrostatic field lenses for the SMART project),「ジ・アニュアル・レポート・1996/1997・オブ・リヒト−・ウント・タイルヒェンオプティック(Annual Report 1996/1997 of"Licht-und Teilchenoptik")」,インスティテュート・フュア・アンゲバント・フィズィーク(Institut fur angewandte Physik),テヒニッシェ・ユニベルズィテート・ダルムスタット(Technische Unversitat Darmstadt ),ドクター・テオ・チューディ教授(Prof. Dr. Theo Tschudi),p.114によって開示されている。この報告では、アインゼル(Einzel)レンズの中間電極と外側の2つの電極との間の6つの絶縁性Al23球体が、外側の2つの電極の位置を中間の電極に対して定める位置決め要素として用いられることが開示されている。それと同時に、Al23球体の絶縁特性により、中間電極は、互いに異なる電圧を電極に印加することができるようにするために、外側の2つの電極から絶縁されるようになる。
図1は、高精度荷電粒子ビーム光学系に用いられるS・プーランクによる公知の静電レンズ1の断面を概略的に示している。静電レンズ1は、第1の電極3、第2の電極5及び第3の電極7を有し、これら電極は各々、それぞれの第1、第2及び第3の開口部9,10,11を有している。第1及び第2の電極3,5は、3つの同一の第1の球体120によって第1の所定の最小距離のところに保たれており、これら第1の球体は、第1の電極3と第2の電極5との間に位置決めされ、第2及び第3の電極5,7は、第2の電極5と第3の電極7との間に配置された3つの互いに等しい第2の球体122によって第2の所定の最小距離のところに保たれている。さらに、3つの金属ねじ100が、3つの電極3,5,7を互いにクランプするために用いられている。
光軸13に対する電極の3つの開口部9,10,11の位置合わせの高い精度は、球体を製造できる高い幾何学的精度に基づいている。例えば、偏差が規定の理想的球形から1マイクロメートル未満の精度で鋼又はAl23で作られた球体を製造することが知られている。さらに、電極に設けられていて、球体を受け入れる凹部は、ビーム光学部品の再組立ての際に球体の容易且つ正確な再位置決めを可能にする。
しかしながら、電極を互いにクランプするためにビーム光学部品を再組立てする際にねじを締め付けると、電極は、互いに対して変形し又は傾けられた状態になる場合が多く、それにより、ビーム光学部品の合焦品質が低下する。
さらに、図1で理解できるように、高い電圧を第2の電極5と第1又は第3の電極3,7との間に印加したときに、第2の電極に設けられている貫通穴102の寸法が小さいことにより、第2の電極5と金属ねじ100との間にアークが生じるのを阻止することが困難である。さらに、多くの用途に関し、互いに異なる電圧を2つの外側(第1及び第3)電極相互間に印加することが重要である。絶縁材料で作られているねじは通常、金属ねじの持つ剛性を備えていないので、3つの電極を互いにクランプするのに通常金属ねじが採用される。しかしながら、金属ねじが3つの電極を互いにクランプしている状態では、第1及び第3の電極3,7は、互いに異なる電圧を印加したときに、第1の電極と第2の電極を電気的にショートさせる。
第1の静電レンズ1は、荷電粒子ビーム装置の静電又は磁気ビーム光学部品の一般的な位置合わせ問題を例証するための一例として用いられているに過ぎない。2つ又は3つ以上の電極又は磁極片の同様な位置合わせの問題も又、静電又は磁気ミラー又は分光計の2つ又は3つ以上の電極又は磁極片を組み立てなければならない場合に生じる。
〔発明の概要〕
したがって、本発明の第1の目的又は特徴は、上述の問題を生じさせない荷電粒子ビームに作用するビーム光学部品を提供することにある。
特に、本発明の目的又は特徴は、ビーム光学部品の第1の電極又は磁極片と他の電極又は磁極片の位置合わせのための高い精度を保証するビーム光学部品を提供することにある。
さらに、本発明の目的又は特徴は、再組立て後における電極の位置合わせ精度を損なうことなく、容易に分解したり再組立てできるビーム光学部品を提供することにある。
本発明の更に別の目的又は特徴は、高電圧で動作できる高い絶縁耐力(誘電強度)を提供する電極を備えたビーム光学部品を提供することにある。
本発明の別の目的又は特徴は、荷電粒子ビーム装置であって、かかる荷電粒子ビーム装置の合焦性能を低下させないで、定期的に容易に分解したり再組立てできる高精度ビーム光学部品を備えた荷電粒子ビーム装置を提供することにある。
上記目的又は利点並びに他の目的又は利点は、請求項1に記載のビーム光学部品及び請求項19に記載の荷電粒子ビーム装置によって達成される。
本発明の他の利点、特徴、目的及び詳細は、特許請求の範囲の記載、本明細書及び添付の図面から明らかである。特許請求の範囲は、本発明を一般的な用語で特定する第1の非限定的な記載として理解されるべきである。
請求項1に記載の荷電粒子ビームに作用するビーム光学部品は、第1の開口部を備えていて、荷電粒子ビームに作用する第1の要素と、荷電粒子ビームに作用する少なくとも第2の要素と、第1の要素と少なくとも第2の要素との間に位置決めされていて、第1の要素と少なくとも第2の要素との間に最小距離をもたらす少なくとも1つのディスタンスピースと、第1の要素を少なくとも第2の要素に当接させる第1の保持片とを有し、第1の保持片は、少なくとも1つのディスタンスピースに取り付けられている。
本発明の第1の好ましい実施形態では、第1及び(又は)第2の要素は、それぞれ第1及び(又は)第2の電極である。この場合、ビーム光学部品は、静電界によって荷電粒子ビームに作用することができる。
本発明の別の好ましい実施形態では、第1及び(又は)第2の要素は、それぞれ第1及び(又は)第2の磁極片である。この場合、ビーム光学部品は、磁界によって荷電粒子ビームに作用することができる。
本発明の更に別の実施形態では、第1及び(又は)第2の要素は、両方とも、それぞれ第1及び第2の磁極片並びに第1及び第2の電極である。この場合、ビーム光学部品は、例えば合焦品質を改善するために利用される静電合焦レンズと磁気合焦レンズの組合せのような磁界と静電界の組合せによって荷電粒子ビームに作用することができる。
第1の保持片が、少なくとも1つのディスタンスピースに取り付けられた状態で、第1の要素は、少なくとも1つのディスタンスピースの位置によって定められる機械的支持箇所で少なくとも1つのディスタンスピースに保持できる。したがって、第1の保持片により第1の要素に及ぼされる圧力を、第1の保持片がその力を第1の要素に及ぼす位置で少なくとも1つのディスタンスピースによって相殺できる。これにより、第1の要素に加わる変形又は傾動力が無くなり、もしそうでなければ、かかる変形又は傾動力は、荷電粒子ビームを合焦させ偏向させ又は分散させる性能を損なう。
さらに、少なくとも1つのディスタンスピースに取り付けられた第1の保持片は、第1及び第2の要素を互いにクランプするためにこれら2つの要素に直接連結される金属片を不要にする。その結果、第1及び第2の要素が電極である場合、金属ねじにより生じる第1の要素と第2の要素との間の短絡が無くなる。これにより、ビーム光学部品の第1及び第2の電極をたとえねじが導電性材料で作られていても、互いに異なる電圧で動作させることができるようになる。
好ましくは、ビーム光学部品は、第2の要素を少なくとも1つのディスタンスピースに当接させる第2の保持片を更に有する。好ましくは、第2の保持片も、少なくとも1つのディスタンスピースに取り付けられる。このようにすると、少なくとも1つのディスタンスピースを第1及び第2の要素から繰り返し分解したりこれに再び組み立てることができる。容易な分解及び再組立ては、定期的なビーム光学部品の各部品についての都合のよいクリーニングを容易にする。
本発明の好ましい一実施形態では、少なくとも1つの第2の要素は、第1の開口部に位置合わせされる第1の構造化部分を有する。この構造化部分は、荷電粒子ビームに対するビーム光学部品の機能性を定めるために利用できる。例えば、第1及び第2の要素が電極である場合、ビーム光学部品は、第1の要素の構造化部分が第1の開口部に対して同一平面内に位置するよう形作られている場合、フラットミラーとして荷電粒子ビームに作用するよう構成でき、更に、少なくとも1つの第2の要素の構造化部分が、第2の要素の本体に形成された凹状凹みである場合、ビーム光学部品は、合焦ビーム光学部品として荷電粒子ビームに作用するよう構成でき、更に、少なくとも第2の要素の構造化部分が、この要素の本体から突き出た凸状構造体である場合、ビーム光学部品は、脱焦ビーム光学部品として荷電粒子ビームに作用するよう構成でき、更に、第2の要素の構造化部分は、荷電粒子ビームの光学収差、非点収差及び他の欠陥を是正するのに適した形状を有するのがよい。
別の好ましい実施形態では、第2の要素の第1の構造化部分は、荷電粒子ビームに作用する第2の開口部を有する。この場合、第1の要素の第1の開口部と第2の要素の第2の開口部が、同軸状に位置合わせされている場合、ビーム光学部品は、合焦静電又は磁気レンズとして荷電粒子ビームに作用することができる。
好ましくは、本発明のビーム光学部品は、第3の要素を更に有する。この場合、より細かい操作をビーム光学部品に施すことができる。例えば、ビーム光学部品の第1、第2及び第3の要素が、各々開口部を有する電極の場合、ビーム光学部品は、アインゼル(Einzel)レンズとして動作するよう構成でき、外側の2つの電極は、ビーム光学部品の外側の電位との干渉を最小限に抑えるよう同一電位を有する。
さらに、第1、第2及び第3の要素が設けられている場合、本発明のディスタンスピース及び保持片は、第1、第2及び第3の要素を互いにクランプするのに金属ねじを不要にする。このように、第1、第2及び第3の要素がそれぞれ第1、第2及び第3の電極である場合、ビーム光学部品の最大許容電圧は、クランプ用金属ねじの付近の起こり得る電界ピークによっては制限されない。それどころか、この場合、ビーム光学部品の最大許容電圧は、ディスタンスピースの寸法及び隣り合う電極相互間の最小距離によって制限されるに過ぎない。その結果、絶縁耐力を容易に増大させることができる。例えば、2つの隣り合う電極が10mmの最小距離を置いている場合、原理的には、代表的には最高10〜12kVの電圧を真空中で隣り合う電極相互間に印加することができる。高電圧性能は、高ビームエネルギーで荷電粒子ビームを合焦させなければならないビーム光学部品にとって重要である。例えば、多くの用途の場合、電子ビーム装置は、数百keV以上のビームエネルギーを用いている。
本発明の別の好ましい実施形態では、第3の要素の第2の構造化部分は、第3の開口部を有するのがよい。このように、第1、第2及び第3の開口部が、互いに同軸状に位置合わせされている上述の電極の開口部である場合、ビーム光学部品をアインゼル(Einzel)レンズとして使用でき、この場合、動作中、第1及び第3の電極にかかる電圧は、互いに同一である。
好ましくは、少なくとも1つのディスタンスピース及び(又は)更に少なくとも1つのディスタンスピースは各々、3つのディスタンスピースである。3つの箇所が平面を定める上で最も少ないので、これは、3つの別々のディスタンスピース、1つではなく、2つ又は4つ以上の別々のディスタンスピースにより隣り合う電極相互間の最小距離を定める都合が良く且つ精度の高い方法である。
好ましくは、ディスタンスピースのうちの少なくとも1つは、球形である。というのは、球形の物体は、高い幾何学的精度に合わせて製造できるからであり、しかも、球体は、球形物体の向きとは無関係に、2つの電極相互間に同一の距離を定めるからである。さらに、ディスタンスピースとしての球形物体は、2つの隣り合う電極相互間に最小距離をもたらすだけでなく、球形物体がそれぞれの電極に設けられた適当な凹部内に部分的に納められる場合、互いに対して2つの隣り合う電極の側方固定を可能にする。
本発明の上述の詳細な特徴及び他の詳細な特徴のうちの幾つかは、以下の説明に記載され、図を参照して部分的に説明される。
〔好ましい実施形態の説明〕
請求項1に記載された用語「ビーム光学部品」は好ましくは、静電又は磁気レンズ、静電又は磁気ミラー、静電又は磁気デフレクタ、静電又は磁気分光計(スペクトロメータ)及び静電界及び(又は)磁界によって荷電粒子ビームに作用する他の部品を指している。本発明のビーム光学部品は、試料を調べる荷電粒子ビーム顕微鏡、例えば、走査型電子顕微鏡(SEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、走査透過型顕微鏡(STEM)のような荷電粒子ビーム装置又は試料を構成するために荷電粒子ビームを用いる装置、例えば、リソグラフィマスクを構成するために用いられる電子ビームパターン発生器若しくは試料をスライスし又は粉砕する集束イオンビーム装置(FIB)に使用できる。
図2aは、本発明の第1のビームの光学部品1の中心を通る断面を概略的に示している。この実施形態では、ビーム光学部品は、荷電粒子ビーム63を合焦させる静電レンズ1である。図2bは、光軸方向に見たこの同じ静電レンズ1の正面図である。この場合、第1及び第2の要素は、第1及び第2の電極3,5である。
図2a及び図2bの静電レンズ1は、2つの電極、即ち、第1の電極3及び第2の電極5で構成されており、各電極は、それぞれ互いに対して同軸状に位置合わせされた第1又は第2の開口部9,10を備えている。精度の高い合焦を得るために、互いに対する第1の開口部9と第2の開口部10の同軸位置合わせの精度は、100μm未満、好ましくは10μm未満、より好ましくは、2μm未満である。
図2a及び図2bの静電レンズ1は、例えば、第1の電極3の第1の電圧V1と第2の電極5の第2のV2が光軸13回りに回転対称の電界を形成する浸漬レンズとして使用できる。図2a及び図2bにおいて点線で示された要素は、ビーム光学部品1の別の構造体によって覆われ又は断面平面の一部をなさない要素を指している。
図2a及び図2bの第1及び第2の電極3,5は、それぞれ第1及び第2の開口部9,10を備えた導電性材料、例えばステンレス鋼で作られた回転対称の形をしている板である。電極3,5の第1及び第2の開口部9,10は、100μm未満、好ましくは5μm未満の精度で光軸13に対して同軸状に位置合わせされている。最良の合焦(又は脱焦)結果を得るために、荷電粒子ビームは、光軸13に沿って開口部9,10を通って進む。
第1及び第2の電極3,5は、第1の電極3と第2の電極5との間に設けられた3つのディスタンスピース(第1のディスタンスピース20a、第2のディスタンスピース20b、第3のディスタンスピース20c)によって最小距離に間隔保持されている。3つのディスタンスピース20a,20b,20cは、第1の電圧V1の状態にある第1の電極3をこれとは異なる第2の電圧V2の状態にある第2の電極5から絶縁するために、絶縁材料、例えばAl23で作られている。好ましくは、3つのディスタンスピース20a,20b,20cは、3つの互いに異なる位置で第1の電極3と第2の電極5との間に同一の距離をもたらすために同一の寸法形状のものである。このように、2つの電極3,5を平行に位置合わせするのがよい。
好ましくは、3つのディスタンスピース20a,20b,20cは、球形の物体である。第1の電極3と第2の電極5との間に高度の光度をもたらすために、3つの球形物体の直径は、1/1000未満、より好ましくは1/10000未満だけ互いに異なる。例えば、図2aの球体の直径が公称10mmの場合、球体の直径は、公称直径から10μm未満、より好ましくは1μm未満だけずれることが好ましい。Al23、鋼又は他のセラミック材料で作られた球体をかかる高い幾何学的精度をもって製作することは、当該技術分野においては周知である。
図2a及び図2bも又、各ディスタンスピース又は間隔保持要素20a,20b,20cのための第1の保持片30a,30b,30c及び第2の保持片32a,32b,32cを概略的に示しており、これら保持片は各々、第1の電極3及び第2の電極5を、ディスタンスピース20a,20b,20cに当接させるようそれぞれのディスタンスピース20a,20b,20cに取り付けられている。第1の保持片30a,30b,30c及び第2の保持片32a,32b,32cをそれぞれのディスタンスピースに取り付けることができる方法が多く存在する。図2a〜図2cでは、第1及び第2の保持片30a,30b,30c,32a,32b,32cは、第1又は第2の電極3,5の貫通穴60を通ってそれぞれのディスタンスピース20a,20b,20cにねじ込まれる保持ねじ50である。このように、保持ねじ50は、それぞれのディスタンスピース20a,20b,20cに取り付けられ、保持ねじ50のボルトの頭は、圧力をそれぞれの電極3,5に及ぼしてかかる電極をそれぞれのディスタンスピース20a,20b,20cに当接させることができる。さらに、電極をディスタンスピースに当接させる圧力は、保持ねじ50をそれぞれのディスタンスピースにねじ込む回数により調節できる。
図2cは、保持片30aが第1の電極3を少なくとも1つの球形ディスタンスピース20aに保持する仕方を示すための図2a及び図2bの第1の保持片30aのうちの一方に関する詳細を概略的に示している。図2cでは、第1の保持片30aは、第1の電極3の貫通穴60を通って送られてそれぞれの球形ディスタンスピース20aにねじ込まれる保持ねじ50を有する。このように、保持ねじ50は、ねじ山61によって球形ディスタンスピース20aにしっかりと取り付けられ、保持ねじ50のボルト頭は、圧力を逆方向に置いて第1の電極3に及ぼして電極3をディスタンスピース20aに当接させる。
注目されるべきこととして、保持ねじ50をディスタンスピース20a,20b,20cに取り付けることができる方法は数種類ある。例えば、ディスタンスピースがディスタンスピース内に接着され又はろう付けされるねじ山付き金属インサートを有する場合、良好な安定性が得られ、この場合、保持ねじをディスタンスピースにねじ込むのがよい。このように、保持ねじを保持ねじのねじ山によりディスタンスピース20aを損傷させないでディスタンスピースに数回回すことができる。さらに、図2cは、電極をディスタンスピースに当接させる保持片に関するが、以下の説明は、電極の代わりに、磁極片をディスタンスピースに当接させる場合にも当てはまる(図12bも参照のこと)。
図2cで理解できるように、貫通穴60の直径は、貫通穴60内に保持ねじ50のための隙間を残すよう保持ねじ50の直径よりも大きい。かかる隙間により、球形のディスタンスピース20aは、圧力を保持ねじ50のボルト頭によって第1の電極3に及ぼすと、電極3の凹部56内に嵌まり込むのに十分な空間を有するようになる。このように、第1の電極3と第2の電極5の互いに対する側方位置決めは、貫通穴60の位置ではなく、凹部56の位置並びに球形ディスタンスピース20aの位置及び寸法によって定められる。球形ディスタンスピース20aが第1の電極3の凹部56内に部分的に納められている場合、第2の電極5に対する第1の電極3の位置は、光軸13の方向だけでなく側方にも固定される。
好ましくは、ビーム光学部品1のそれぞれの球形ディスタンスピース20a,20b,20cを保持する電極凹部56は、それぞれの球形ディスタンスピースと同一寸法の少なくとも3つの球体を2つの隣り合う電極3,5相互間に位置決めし、外力によりこれら電極を互いにクランプすることにより形作られる。クランプ圧力が十分に大きい場合、球体は、2つの電極を互いに位置合わせするためにそれぞれ球形ディスタンスピース20a,20b,20cによって使用できる凹部56を第1及び第2の電極に刻印付けする。その結果、少なくとも3つの凹部56により三点心出しが可能になるので、2つの電極3,5を互いに分離し、そして高い精度で再び組み立てることができる。好ましくは、凹部56を形成する球体は、クランプ圧力に耐えるのに十分硬い鋼で作られている。
さらに、好ましくは、第1及び第2の電極3,5の開口部9,10の機械加工は、組立てセットアップ状態で、即ち、電極をそれぞれの球形ディスタンスピ−ス20a,20b,20cで位置合わせしたときに行われる。これにより、開口部9,10,11は、共通光軸13に位置合わせされるようになる。さらに、凹部56により、電極3,5を同じ精度で容易に分解したり再組立てできる。凹部56の形成及び電極の開口部の位置合わせ方法は当然のことながら、3つ以上の電極を有するビーム光学部品にも利用できる。
図3aは、本発明のビーム光学部品1の中心を通る断面を概略的に示しており、この場合も又、このビーム光学部品は、静電レンズ1である。静電レンズ1は、3つの電極、即ち、第1の電極3、第2の電極5及び第3の電極7を有し、これら電極はそれぞれ、第1、第2及び第3の開口部9,10,11を有している。図3bは、図3aの静電レンズ1を光軸13の方向で見た正面図として示している。かかる静電レンズ1を例えばアインゼル(Einzel)レンズとして用いることができ、この場合、第1の電極3の第1の電圧V1と第3の電極7の第3の電圧V3は、同一である。しかしながら、第1の電極3を第3の電極7に直接クランプするクランプ用金属ねじが使用されない場合、図3a及び図3bの静電レンズ1も又、第1の電圧V1と第3の電圧V3が互いに異なる用途にも使用できる。
図3a及び図3bから理解できるように、第1、第2及び第3の電極3,5,7はそれぞれ、第1、第2及び第3の開口部9,10,11を有し、これら開口部は、光軸13に対して同軸状に位置合わせされる。第1、第2及び第3の開口部9,10,11の寸法は、互いに異なる合焦距離、ビームエネルギー等を必要とする用途に応じて同一であってもよく、互いに異なっていてもよい。図2a及び図2bの設計の場合と同様、第1の電極3と第2の電極5は、3つの寸法の等しい球形ディスタンスピース20a,20b、20cによって最小距離に間隔保持され、第2の電極5と第3の電極7は、3つの寸法の等しい球形ディスタンスピース22a,22b,22cによって最小距離に間隔保持されている。隣り合う電極3,5,7相互間の最小距離は、それぞれの球体の直径で特定され、これら球体の直径は、マイクロメートル以下の精度で定められる。
注目されるべきこととして、図3a及び図3bでは、第1、第2及び第3の電極3,5,7は、本質的に平らである。この場合、隣り合う電極相互間の最小距離は、それぞれの球形ディスタンスピース20a,20b,20c,22a,22b,22cの直径と本質的に同一である。しかしながら、これら電極は、平らでない形、例えば円錐形のものであってもよい。この場合、隣り合う電極相互間の最小距離は、ディスタンスピースの位置のところの電極相互間の距離よりもかなり大きくてもよく、或いはかなり小さくてもよい(例えば図12bを参照)。
図2a及び図2bの場合と同様、3つの球形ディスタンスピース又は間隔保持要素20a,20b,20cを2つの電極相互間に良好な平行度が得られるよう第1の電極3と第2の電極5との間に等距離で位置決めすることが好ましい。これと同様に、3つの球形ディスタンスピース又は間隔保持要素22a,22b,22cを第2の電極5と第3の電極7との間に等距離で位置決めすることが好ましい。さらに、球形ディスタンスピース20a,20b,20cの第2の保持片32a,32b,32cと別の球形ディスタンスピース22a,22b,22cの第3の保持片34a,34b,34cとの間の空間的な干渉を回避するために、3つの球形ディスタンスピース20a,20b,20cにより形成される「三角形」を3つの別の球形ディスタンスピース22a,22b,22c(図3bを参照)により形成される「三角形」に対して好ましくは40°よりも大きく、80°よりも小さな角度「回転」させる。
第1の電極3を球形ディスタンスピース20a,20b,20cにそれぞれ当接させる第1の保持片30a,30b,30c、第2の電極5を球形ディスタンスピース20a,20b,20cにそれぞれ当接させる第2の保持片32a,32b,32c、第2の電極5を別の球形ディスタンスピース22a,22b,22cにそれぞれ当接させる第3の保持片34a,34b,34c、及び第3の電極7を別の球形ディスタンスピース22a,22b,22cにそれぞれ当接させる第4の保持片36a,36b,36cは、図2a〜図2cに記載したものと比較して同一であるのがよい。この場合、第1、第2、第3及び第4の保持片は、電極の貫通穴60を通って、球形ディスタンスピースにそれぞれねじ込まれる保持ねじ50である。
図3a及び図3bは又、第1の電極3に設けられていて、ビーム光学部品を組み立てたときに、第3の保持片34a,34b,34cへの接近を可能にする3つの接近穴40a,40b,40cを開示している。接近穴40a,40b,40cは設けられていない場合、保持片34a,34b,34cを第1の電極3で覆われる。保持片への接近は、ビーム光学部品を組み立て又は分解する上で重要である。例えば、保持片が保持ねじ50である場合、接近穴40a,40b,40cにより、組立て又は分解のために保持ねじ50を締め付け又は弛めるねじ回しによる保持ねじ50への接近が可能になる。同じ理由で、第3の電極7も又、第2の電極保持片32a,32b,32cへの接近を可能にする3つの接近穴42a,42b,42cを有し、もしそうでなければ、これら保持片は、第3の電極7で覆われる。この場合に注目されるべきこととして、電極3,5,7にそれぞれ設けられた接近穴40a,40b,40c,42a,42b,42cは、後で図10a〜図10c及び図11に記載されているような開放凹部55a又は凹み袋部55bを用いることにより不要にすることができる。
図4は、荷電粒子ビーム63の合焦ミラー1としての役目を果たすように用いられる本発明の別のビーム光学部品を開示している。この場合、ビーム光学部品1は、第1の電圧V1の状態にある第1の開口部9を備えた第1の電極3、第2の電圧V2の状態にある第2の開口部10を備えた第2の電極5、及び荷電粒子ビーム13を反射するよう第3の電圧V3の状態にある第3の電極7を有している。第3の電極7は、更に、反射荷電粒子ビームを合焦させるよう凹状の凹みの形をした構造化部分17を更に有する。言及されるべきこととして、ミラーも又、図4に示す3つではなく、2つだけの電極から作られたものであるのがよい。
構造化部分17の形状を用途に応じて多くの仕方で成形することができる。図4の球形凹み17は、他の多くの可能性のうちの一例に過ぎない。例えば、第3の電極7の構造化部分17が、第2の電極と同一平面内に位置する平らな表面である場合、ビーム光学部品1は、フラットミラーとして荷電粒子ビーム63に作用するよう構成されたものであるのがよい。この場合、ディスタンスピース22a,22b,22cは主として、第2の電極と第3の電極との間に最小距離をもたらすために用いられる。第3の電極7の構造化部分17が、電極から突き出た球形構造体である場合、ビーム光学部品1は、脱焦ビーム光学部品として荷電粒子ビーム63に作用するよう構成されたものであるのがよい。また、第3の電極7の構造化部分17は、荷電粒子ビームが受ける場合のある光学収差、非点収差及び他のビーム光学的効果を是正するよう非球面形状を有するのがよい。一般に、静電合焦ミラーの設計は、当該技術分野では周知であり、したがって、当業者であれば、任意所与の用途にとって構造化部分が備えるべき形状がどのようなものであるかが分かるようになっている。
構造化部分17の形状とは無関係に、静電ミラーも又、(a)構造化部分17を第1の電極3の第1の開口部9に高精度で同軸状に位置合わせするという課題、(b)第1、第2及び(又は)第3の電極3,5,7相互間の電圧差が大きい場合、十分な絶縁耐力をもたらすという課題、(c)クリーニングのためにビーム光学部品1を容易に分解したり再組立てできるという課題に直面している。これらの課題を解決するため、ディスタンスピース20a,20b,20cは、これら静電ミラーを第1の電極3と第2の電極5との間にこれらのそれぞれの凹部56(図2c参照)のところで配置するために用いられ、ディスタンスピース22a,22b,22cは、これら静電ミラーを第2の電極5と第3の電極7との間でこれらのそれぞれ凹部56のところに配置するために用いられ、保持片30a,30b,30c,32a,32b,32c,34a,34b,34c,36a,36b,36cはそれぞれ、電極をこれらのそれぞれのディスタンスピースに保持するために用いられる。図4の機械的ミラー設計に関する詳細は、図3a及び図3bの静電レンズ1の説明から理解できる。というのは、機械的な観点から、図5のミラーは、本質的には、穴を備えた第3の電極(図3a及び図3b参照)に代えて球形凹み17を備えた第3の電極(図4参照)を用いていることだけにおいて図3a及び図3bの静電レンズと異なっているからである。
図5は、荷電粒子ビーム63の分光計(スペクトロメータ)としての役目を果たすために用いられる本発明の別のビーム光学部品を開示している。図4の分光計1は、荷電粒子ビーム63の入口としての第1の開口部9及び荷電粒子ビームの出口としての別の第1の開口部9aと備えた第1の電極と、荷電粒子ビーム63のエネルギー分布に従って荷電粒子ビームを分散させる第1の構造化部分15を備えた第2の電極5とを有している。図4の場合と同様、図5の構造化部分15はこの場合も、第2の電極5に設けられた平面状、球面状又は非球面状の凹みであるのがよい。さらに、構造化部分は、所要の仕様に応じて荷電粒子ビーム63を分散させるために、第1の開口部9及び別の第1の開口部9aに対して高精度で同軸状に位置合わせされる必要がある。これは、図2a及び図2bの場合と同様に、第1及び第2の電極3,5を第1の電極3と第2の電極5との間に設けられたディスタンスピース20a,20b,20cによって位置決めし、2つの電極をこれらのそれぞれのディスタンスピースに保持するようそれぞれの保持片30a,30b,30c,32a,32b,32cを取り付けることにより達成される。図5の分光計に関する詳細は、図2a及び図2bの静電レンズ1の説明から理解できる。というのは、機械的な観点からは、図5の分光計は、主として、穴を備えた第2の要素(図2a及び図2b参照)に代えて丸形凹部15を備えた第2の電極(図5参照)を用いた点において図2a及び図2bの静電レンズと異なっているからである。
図6〜図11は、主として保持片の構造及びそれぞれのディスタンスピースへの保持片の取付け方において異なっているビーム光学部品を開示している。この関係で言及されるべきこととして、本発明は、保持片をそれぞれのディスタンスピースに取り付ける機構に依存しない。取付けは、ねじ止め、接着、ろう付け又は保持片をそれぞれのディスタンスピースに直接締結するのに適した任意他の方法によって実施できる。さらに、同一のビーム光学部品内で種々の取付け法を区別無く使用できることは明らかである。さらに、当業者であれば、特定の場合の各々についてどの取付け方が用いられるべきかの知識を持ち合わせている。
図6は、図3a及び図3bのビーム光学部品1を示しており、相違点は、この装置の保持片が、ねじではなく、それぞれのディスタンスピース又は間隔保持要素にねじ込まれる止めねじ51であるということである。さらに、図6Aでは、止めねじ51にそれぞれ螺着されたナット52が、圧力をそれぞれの電極3,5,7に及ぼしてこれら電極をそれぞれのディスタンスピースに当接させるために用いられている。電極3,5,7をそれぞれのディスタンスピース20a,20b,20c,22a,22b,22cに当接させる圧力は、ナット52を止めねじ51上で回す回数によって調節できる。図6の保持片は、それぞれの止めねじ51がそれぞれのディスタンスピース内に永続的に留まることができるという利点を有している。というのは、ビーム光学部品の分解のためにそれぞれの電極を取り外す際に、ナット51だけを取り外せば済むからである。このように、止めねじ51は、ディスタンスピースの穴の中に接着され又はろう付けされるのがよく、それにより、止めねじだけの場合と比較して、取付け強度が向上する。
本発明の別の改良例が、図7に開示されており、この改良例では、ナット52とそれぞれの電極との間のばね53が、圧力を電極に及ぼすために用いられている。ばねによりそれぞれの電極に及ぼされる圧力は主として、ナットの回し回数ではなくばねの種類で決まるので、所与の電極への各保持片の圧力はほぼ同一である。これにより、隣り合う電極相互間の位置合わせ不良が一段と減少する。好ましくは、ビーム光学部品の各保持片は、良好に定められる圧力をそれぞれの電極全てに加えるためにばねから成る。
本発明の更に別の改良例が、図8に開示されている。図8では、球形のディスタンスピース22a,22b,22cは、それぞれの球形ディスタンスピースの側方広がりを制限するためにくびれ54を備えている。くびれた状態の球体は、球形ディスタンスピースが開口部9,10,11を通る荷電粒子ビームを妨害するほど隣り合う電極相互間の最小直径が大きい場合に生じる問題に対する解決策となり得る。
「くびれ」という用語は、広い意味に理解されるべきである。これは、球形物体の側方広がりを減少させる任意の形状を指している。くびれた球形ディスタンスピースを用いた場合、ディスタンスピースの側方広がりを最小限に抑えながら隣り合う電極相互間の位置合わせを定める上で球という形状の利点を享受することができる。例えば、くびれは、あたかも2つ以上のくびれで構成されているかのような形状のものであってもよい。多数のくびれを持つ形態は、くびれた球体の表面に沿う1つの電極から隣の電極への経路を1つだけのくびれの場合よりも長くすることができるという利点がある。この効果は、2つの電極相互間の絶縁耐力を向上させるために当該技術分野においては周知である。
本発明の別の改良例が、図9に開示されている。図9では、凹部55が第1の電極3に設けられており、その目的は、保持ねじ50のボルト頭を電極3の上面の下に落ち込ませる又は納めることにある。保持ねじのボルト頭を落ち込ませ又は収納せずにボルト頭が隣の電極に又近過ぎるようになる場合があり、これは、2つの電極相互間に電圧を印加したときにアークを容易に生じさせる場合がある。したがって、保持ねじ50のボルト頭を落ち込ませることにより、隣り合う電極相互間の絶縁耐力が向上し、それにより、ビーム光学部品を高エネルギービーム用途に用いることができる。この場合も又、図9は、球形ディスタンスピース20aにねじ込まれた状態で電極3の凹部55内に落ち込み状態の保持ねじ50を示しているが、保持片を電極内に落ち込ませる方法は、ビーム光学部品の任意他の電極及びディスタンスピースにも適用できる。
図10a〜図10cは、本発明の別のタイプの保持片を備えた球形ディスタンスピース20aの互いに異なる図である。図10a〜図10cの保持片を、本明細書において説明した他のビーム光学部品のうちの任意のものに用いることができる。
図10aは、2つの切欠きピン57、即ち、切欠き62が刻み込まれたピンを備える球形ディスタンスピース22aの中心を通る断面を示している。切欠き付きピン57は、例えば接着又はろう付けにより球形ディスタンスピース22aに取り付けられている。図10a及び図10cで理解できるように、切欠き付きピン57は、切欠き62内に挿入されたばね53によって、電極3よりばね53に及ぼされた圧力下で、電極3を球形ディスタンスピース20aに当接させるために用いられている。このように、電極3は、この種のばねにより本質的に与えられる圧力で球形ディスタンスピース22aに下向きに押し付けられる。図10cは、切欠き付きピン57の方向に見たばね53を備えた切欠き付きピン57を詳細に示している。
図10a〜図10cでは、球形ディスタンスピースは。Al23で作られている。Al23のような材料で作られた幾何学的精度が1マイクロメートル以下の球体の製作は、当該技術分野においては周知である。球体の直径は、極めて自由に選択できる。荷電粒子ビーム装置への利用の場合、球体は代表的には直径が1mm〜100mmである。図10a〜図10cでは、球形の直径は、15mmである。高エネルギービームへの利用の場合、球体の直径は、実際には、かかる高エネルギーにより必要とされる電極相互間の高電圧に耐えるために、100mmを超えなければならない場合がある。
図10a〜図10cに示すような種類の球形ディスタンスピースも又、Al23以外の材料から作ることができるが、その条件としては、(a)材料が絶縁性であること、(b)材料が高い幾何学的精度で球体に形作ることができること、(c)材料がそれぞれの保持片により球体に押し付けられる電極によって及ぼされる圧力に耐えるのに十分硬いことである。例えば、球形ディスタンスピースは、絶縁セラミック、ガラス、サファイア等のような材料で作られるのがよい。
図10a〜図10cの切欠き付きピン51は、例えば、ピンを球形ディスタンスピース内にろう付けするためのステレンス鋼、チタン(titan)又はベーコン(vacon)で作られる。しかしながら、他の導電性材料又は非導電性材料も使用できる。図10a〜図10cでは、切欠き付きピン51は、接着により球形ディスタンスピース22aに取り付けられている。これを行うために、2つの穴を、球体の同一軸線に沿って互いに反対側の側で球形ディスタンスピース22aにあける。次に、2つの切欠き付きピン51をそれぞれ何らかの接着剤を穴の中に充填した後に、それぞれの穴に挿入する。
切欠き付きピン57の他端部切欠き62は、電極を球形ディスタンスピース22aに当接するために明確に定められる力を電極に及ぼすためにばね53を定位置に保持するのに役立つ。図10a及び図10cに示すようなばね53を用いた場合、保持片により電極に及ぼされる力が本質的に、ばねのタイプで決まる。図10a〜図10cの保持片設計は、これがばねを保持するナット52を必要としないという点において、図5及び図6の設計とは異なっている。したがって、保持片は、定位置に取り付けやすい。
この場合も又、本発明の切欠き付きピン57は、必ずしも、図10a〜図10cに示すような種類のものである必要はない。これとは異なり、ピン51は、それぞれの球形ディスタンスピースにねじ込まれるねじ山を有するのがよい。当業者であれば、電極をそのそれぞれのディスタンスピースに当接させ、保持片がディスタンスピースに取り付けられるように保持片を形成できる他の多くの方法についての知識を有することは明らかである。
図11は、3つの電極3,5,7を有するビーム光学部品1の別の改良例を開示している。図3a、図4、又は図6〜図8の設計とは対照的に、図11のディスタンスピース20aは、共通ディスタンスピース軸線59に沿って別のディスタンスピース22aの頂部上に位置決めされる。この設計は、保持片が保持片に接近するためのそれぞれの隣り合う電極に設けられる凹み開口部40a,42aを必要としないので可能である(図3a、図4又は図6〜図8を参照)。図11では、保持片30a,32a,34a,36aは、ばね53を横から切欠き付きピン62上に摺動させることにより組み立てることができるタイプの切欠き付きピン57のものである(図10c参照)。このように、ばね53を横から滑らせて出し入れし、それにより、接近のために第2の電極5に設けられたフライス加工れさた凹み袋部55bを用いることにより第2の電極5を2つの球形ディスタンスピース20a,22aから着脱させることが可能である。これにより、ビーム光学部品の設計が単純化させる。また、図11の設計により、図3a、図4又は図6〜図8の凹み開口部40a,40b,40c,42a,42b,42cを省くことができるのでビーム光学部品の回転対称が向上する。良好な回転対称は、静電レンズの良好な合焦品質にとって重要である。
図11は又、対応の保持片30a,36aも又落ち込ませるよう第1の電極3及び第3の電極7に設けられた開放凹部55aを開示していることに注目されたい。これは、図9の場合と同様、高電圧を印加した場合にアークを生じる理由となり得る電界ピークを最小限に抑えるのに役立つ。
図12a及び図12bは、荷電粒子ビーム63を合焦させる磁界を用いる本発明のビーム光学部品201(磁気レンズ)を開示している。図12aは、磁束を磁気レンズ201に与える磁気コイル224を有する磁気レンズシステムを概略的に示し、図12bは、磁気レンズシステムの磁気レンズ201だけを示している。図12bの磁気レンズ201は、回転対称の第1及び第2の磁極片(ポールピース)203,205(図1及び図2の要素)を有し、これら磁極片203,205は、それぞれの第1及び第2の開口部209,210を有し、荷電粒子ビーム63がこれら開口部を通過する領域に合焦磁界をもたらすようになっている。合焦の品質はマイクロメートル範囲内で第1の開口部209と第2の開口部210を同軸状に位置合わせできるかどうかで強く作用される。先の図に記載された電極システムの場合、かかる位置合わせ上の高い精度は、互いに等しい球形ディスタンスピース20a,20b,20c、第1の磁極片203を球形ディスタンスピース20a,20b,20cに当接させる第1の保持片30a,30b,30c、第2の磁極片205を球形ディスタンスピース20a,20b,20cに当接させる第2の保持片32a,32b,32c、及び磁極片203,205に設けられていて、それぞれの磁極片20a,20b,20cを収納状態で受け入れる凹部56(図2c参照)で達成できる。保持片は、電極システムの場合と同一であるのがよく、図12bでは、保持片は各々、図10a〜図10cに記載したような切欠き付きピン57及びばね53で構成される。
図12aは、磁束を磁気合焦レンズ201に与える仕方を示している。図12aでは、合焦レンズの光軸に対して回転対称である磁気コイル223が示されており、この光軸は、図12a及び図12bでは、荷電粒子ビーム63で表されている。コイル224は、ヨーク220によって更に包囲されており、このヨークは、磁気コイル223の磁束を磁気合焦レンズ201に伝える。図12aの第2の磁極片205は、開口部210のところでの磁束を最大にするためにヨーク220に組み込まれている。これとは対照的に、第1の磁極片203は、第2の磁極片205に対する第1の磁極片203の位置合わせのための隙間を提供するために、細い空気スリット226によりヨーク220から離されている。
図12a及び図12bの磁気合焦レンズは、ビーム光学部品が磁界を用いることにより荷電粒子ビームに作用することができる多くの方法のうちの1つを説明するための特定の非限定的な実施形態に過ぎない。当業者であれば、磁極片をデフレクタ、分光計等にどのように使用すればよいかを知っているであろう。当業者であれば又、本明細書の説明から、他の磁気ビーム光学部品用途に合わせて本発明の保持片及びディスタンスピースの使用法を認識されよう。
アインゼル(Einzel)レンズ系の電極の位置を定めるために球体及び金属ねじを有する先行技術のアインゼルレンズ系を示す図である。 2つの電極を備えた本発明の合焦ビーム光学部品(静電レンズ)を示す図である。 2つの電極を備えた本発明の合焦ビーム光学部品(静電レンズ)を示す図である。 図2a及び図2bの合焦ビーム光学部品の保持片の詳細図である。 3つの電極を備えた本発明の合焦ビーム光学部品(静電レンズ)を示す図である。 3つの電極を備えた本発明の合焦ビーム光学部品(静電レンズ)を示す図である。 3つの電極を備えた本発明の反射ビーム光学部品(ミラー)を示す図である。 2つの電極を備えた本発明の分散ビーム光学部品(分光計)を示す図である。 各々が止めねじ及びナットを有する保持片を用いた3つの電極を有する本発明の静電レンズを示す図である。 各々が止めねじ及びナット及びばねを有する保持片を用いた3つの電極を備える本発明の静電レンズを示す図である。 「くびれた」球体で作られたディスタンスピースを有する本発明の静電レンズを示す図である。 電極の凹部内に収納された保持片を示す本発明のビーム光学部品の詳細図である。 本発明によって開示された第1の要素に取り付けられている球形ディスタンスピースの1つの図である。 本発明によって開示された第1の要素に取り付けられている球形ディスタンスピースの別の図である。 本発明によって開示された第1の要素に取り付けられている球形ディスタンスピースの別の図である。 本発明の3つの電極又は磁極片を定位置に保持する保持片を示すビーム光学部品の詳細図である。 荷電粒子ビームを磁界によって合焦させるよう位置合わせされた2つの磁極片を有する本発明のビーム光学部品を示す図である。 荷電粒子ビームを磁界によって合焦させるよう位置合わせされた2つの磁極片を有する本発明のビーム光学部品を示す図である。

Claims (19)

  1. 荷電粒子ビーム(63)に作用するビーム光学部品(1;201)であって、
    第1の開口部(9;209)を備えていて、前記荷電粒子ビーム(63)に作用する第1の要素(3;203)と、
    前記荷電粒子ビーム(63)に作用する少なくとも第2の要素(5;205)と、
    前記第1の要素(3;203)と前記少なくとも第2の要素(5;205)との間に位置決めされていて、前記第1の要素(3;203)と前記少なくとも第2の要素(5;205)との間に最小距離をもたらす少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)と、
    前記第1の要素(3;203)を前記少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)に当接させる第1の保持片(30a,30b,30c)とを有し、
    前記第1の保持片(30a,30b,30c)は、前記少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)に取り付けられている、ビーム光学部品(1;201)。
  2. 前記第2の要素(5;205)を前記少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)に当接させる第2の保持片(32a;32b;32c)を有する、請求項1記載のビーム光学部品(1;201)。
  3. 前記第2の保持片(32a,32b,32c)は、前記少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)に取り付けられている、請求項2記載のビーム光学部品(1;201)。
  4. 前記少なくとも第2の要素(5;205)は、前記第1の開口部(9;209)に位置合わせされる第1の構造化部分(10;15;210)を有する、請求項1〜3のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  5. 前記第1の構造化部分(10;15;210)は、前記荷電粒子に作用するよう第2の開口部(10,210)を有する、請求項4記載のビーム光学部品(1;201)。
  6. 前記第1の開口部(9;209)に位置合わせされる第2の構造化部分(11;17)を備えた第3の要素(7)を有する、請求項1〜5のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  7. 前記第2の構造化部分(11;17)は、前記荷電粒子に作用するよう第3の開口部(11)を有する、請求項5記載のビーム光学部品(1;201)。
  8. 前記第2の要素(5;205)と前記第3の要素(7)との間の最小距離を定める更に少なくとも1つのディスタンスピース(22a;22b;22c)を有する、請求項5又は6記載のビーム光学部品(1;201)。
  9. 前記第2の要素(5;205)を前記更に少なくとも1つのディスタンスピース(22a,22b,22c)に当接させる第3の保持片(34a;34b;34c)を有する、請求項7記載のビーム光学部品(1;201)。
  10. 前記第3の要素(7)を前記更に少なくとも1つのディスタンスピース(22a,22b,22c)に当接させる第4の保持片(36a;36b;36c)を有する、請求項7又は8記載のビーム光学部品(1;201)。
  11. 前記少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)及び(又は)前記更に少なくとも1つのディスタンスピース(22a;22b;22c)は各々、3つのディスタンスピースである、請求項1〜10のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  12. 前記少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)及び(又は)前記更に少なくとも1つのディスタンスピース(22a,22b,22c)は、球形である、請求項1〜11のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  13. 前記少なくとも1つのディスタンスピース(20a,20b,20c)及び(又は)前記更に少なくとも1つのディスタンスピース(22a,22b,22c)は、球の側方広がりを減少させる少なくとも1つのくびれを有する球形の物体である、請求項1〜12のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  14. 前記第1、前記第2及び(又は)前記第3の保持片(30a;30b;30c;32a;32b;32c;34a;34b;34c;36a;36b;36c)は、前記ディスタンスピース(20a;20b;20c;22a;22b;22c)の前記第1、前記第2及び(又は)前記第3の保持片(30a;30b;30c;32a;32b;32c;34a;34b;34c;36a;36b;36c)へのそれぞれの取付けのために前記ディスタンスピース(20a;20b;20c;22a;22b;22c)内へそれぞれ差し込まれるピン、保持ねじ(50)、止めねじ(51)又は切欠き付きピン(57)を含む、請求項1〜13のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  15. 前記第1、前記第2及び(又は)前記第3の保持片(30a;30b;30c;32a;32b;32c;34a;34b;34c;36a;36b;36c)は、それぞれの前記電極をそれぞれの前記ディスタンスピースに当接させるそれぞれのナット(50;52)を含む、請求項1〜14のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  16. 前記第1、前記第2及び(又は)前記第3の保持片(30a;30b;30c;32a;32b;32c;34a;34b;34c;36a;36b;36c)は、それぞれの前記第1、前記第2及び(又は)前記第3の要素を前記少なくとも1つ及び(又は)前記更に少なくとも1つのディスタンスピースに所定の圧力で当接させるばね(50;53)を含む、請求項1〜15のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  17. 前記第1、前記第2及び(又は)前記第3の要素(3;5;7)はそれぞれ、第1、第2及び(又は)第3の電極である、請求項1〜16のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  18. 前記第1、前記第2及び(又は)前記第3の要素(203;205)はそれぞれ、第1、第2及び(又は)第3の磁極片である、請求項1〜17のうちいずれか一に記載のビーム光学部品(1;201)。
  19. 請求項1〜18のうちいずれか一に記載のビーム光学部品を有する、荷電粒子ビーム装置。
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