JP2007509502A - 安定化した白色発光oledデバイス - Google Patents

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Abstract

安定化した白色発光OLEDデバイスは、アノードと、カソードと、アノードとカソードの間に配置された発光層と、安定化用の置換されたペリレン材料とを備えているため、この白色発光OLEDデバイスの寿命が延びる。

Description

本発明は、寿命が延びた白色光OLEDデバイスに関する。
OLEDデバイスは、基板と、アノードと、有機発光層と、カソードを備えている。OLEDデバイスは、基板と、アノードと、有機化合物からなる正孔輸送層と、適切なドーパントを含む有機発光層と、有機化合物からなる電子輸送層と、カソードを備えていることがしばしばある。OLEDデバイスが魅力的なのは、駆動電圧が低く、高輝度で、視覚が広く、フル・カラーのフラット発光ディスプレイが可能だからである。Tangらは、この多層OLEDデバイスをアメリカ合衆国特許第4,769,292号と第4,885,211号に記載している。
高効率の白色発光OLEDデバイスは、紙のように薄い光源、LCDディスプレイのバックライト、自動車の室内灯、オフィスの照明など、いろいろな用途における低コストの代替手段と考えられている。白色発光OLEDデバイスは、明るくて、高効率であり、しかも一般に国際照明委員会(CIE)の色度座標がほぼ(0.33, 0.33)である必要がある。いずれにせよ、この明細書では、白色光は、白い色を持つとユーザーが認識する光である。
以下に示す特許明細書と出版物には、一対の電極間に正孔輸送層と有機蛍光層を備えていて白色光を出すことのできる有機OLEDデバイスの製造方法が開示されている。
白色発光OLEDデバイスは、以前にJ. Shi(アメリカ合衆国特許第5,683,823号)が報告している。このデバイスでは、発光層が、ホスト発光材料の中に均一に分散された赤色発光材料と青色発光材料を含んでいる。このデバイスは、優れた電場発光特性を有するが、赤色ドーパントと青色ドーパントの濃度が非常に小さい(例えばホスト材料の0.12%と0.25%)。このような濃度は、大規模生産において制御するのが難しい。Satoらは、日本国特開平7-142,169号に、正孔輸送層の隣に青色発光層を形成した後、赤色発光層を含む領域を有する緑色発光層を形成することによって白色光を出すことのできるOLEDデバイスを開示している。
Kidoらは、Science、第267巻、1332ページ、1995年とAPL、第64巻、815ページ、1994年に、白色光OLEDデバイスを報告している。このデバイスでは、キャリア輸送特性が異なる3つの発光層(それぞれが青色光、緑色光、赤色光を出す)を使用して白色光を発生させている。Littmanらは、アメリカ合衆国特許第5,405,709号に、別の白色発光デバイスを開示している。このデバイスは、正孔-電子再結合に応答して白色光を出すことができ、可視光の青緑から赤の範囲に蛍光を含んでいる。最近、Deshpandeらは、Applied Physics Letters、第75巻、888ページ、1999年に、正孔阻止層によって互いに隔てられた赤蛍光層、青蛍光層、緑蛍光層を用いた白色光OLEDデバイスを発表した。
しかしこれらのOLEDデバイスで必要なドーパントの濃度は非常に低いため、大規模生産において工程を制御することが難しい。また、ドーパントの濃度がわずかに変化すると、出る色が違ってくる。白色OLEDは、カラー・フィルタ・アレイを利用したフル・カラー・デバイスを作るのに使用される。白色カラー・フィルタ・アレイ・トップ・エミッション型デバイスの一例が、アメリカ合衆国特許第6,392,340号に示してある。しかしこのカラー・フィルタは、元の光の約30%しか透過させない。したがって、白色OLEDにおいて大きな発光効率と優れた安定性が必要とされている。
そこで本発明の1つの目的は、寿命が延びた白色光OLEDデバイスを提供することである。
この目的は、
a)アノードと、
b)カソードと、
c)アノードとカソードの間に配置された発光層と、
d)安定化用の置換されたペリレン材料と
を備える安定化した白色発光OLEDデバイスによって達成される。そのためこの白色発光OLEDデバイスの寿命が延びる。
白色発光OLEDデバイスの1つ以上の有機層に十分な量のジベンゾペリレンまたはその誘導体を供給すると、そのOLEDデバイスが安定化し、寿命が延びることが見いだされた。
デバイスの特徴的なサイズ(例えば層の厚さ)はμm未満の範囲であることがしばしばあるため、図面は、サイズを正確にというよりは、見やすくなるように描いてある。
“ディスプレイ”または“ディスプレイ・パネル”という用語は、ビデオ画像または文章を電子的に表示できるスクリーンを指すのに用いる。“画素”という用語は、従来技術で使用されているように、ディスプレイ・パネルのある領域であって、刺激することによって他の領域とは独立の光を出すことのできる領域を示すのに用いる。“OLEDデバイス”という用語は、従来技術で使用されているように、画素として有機発光ダイオードを備えるディスプレイ装置を意味する。カラーOLEDデバイスは、少なくとも一色の光を出す。“マルチカラー”という用語は、異なる領域にいろいろな色相の光を出すことのできるディスプレイ・パネルを記述するのに用いる。この用語は、特に、いろいろな色の画像を表示することのできるディスプレイ・パネルを記述するのに用いる。領域は、必ずしも互いに連続している必要はない。“フル・カラー”という用語は、可視スペクトルの赤色領域と緑色領域と青色領域で光を出すことができて、任意の色相の画像、または色相の組み合わせの画像を表示できるマルチカラー・ディスプレイ・パネルを記述するのに用いる。赤、緑、青は三原色を構成し、その三原色を適切に混合することによって他のあらゆる色を作り出すことができる。“色相”という用語は、可視スペクトル内の発光の強度プロファイルを意味する。色相が異なると、目で見て色の違いを識別することができる。画素またはサブ画素は、一般に、ディスプレイ・パネル内でアドレス可能な最小のユニットを指すのに用いる。単色ディスプレイでは、画素相互間、またはサブ画素相互間に違いはない。“サブ画素”という用語は、マルチカラー・ディスプレイ・パネルで使用され、特定の色を出すために1つの画素中で独立にアドレスできる任意の部分を指すのに用いる。例えば青サブ画素は、1つの画素のうちで青い光を出すためにアドレスすることのできる部分である。フル・カラー・ディスプレイでは、画素は、一般に、三原色のサブ画素、すなわち青、緑、赤のサブ画素を備えている。本発明においては、“画素”と“サブ画素”は同じ意味で用いる。“ピッチ”という用語は、ディスプレイ・パネル内で2つの画素またはサブ画素を隔てる距離を指すのに用いる。したがってサブ画素のピッチは、2つのサブ画素を隔てる距離を意味する。
トップ・エミッション型アクティブ・マトリックス有機ELディスプレイにとって、広域発光(一般に“白”または“白色発光”と呼ばれる)材料とカラー・フィルタ・アレイ(CFA)を組み合わせた別の有機EL構造が有利な場合がある。“白”、“白発光”、“白色発光”という用語は、ディスプレイにとって望ましい色を含む広い範囲の波長にわたる発光を意味するが、必ずしも特定の色を意味するわけではない。例えば黄色と赤色のサブ画素を有するディスプレイは、発光の中に青の波長がなければ白色発光と見なすことはできない。そのため見ている人に直接的な発光が見える(つまりカラー・フィルタなしの)場合には、オレンジ色と認識されるであろう。
ここで図1を参照すると、本発明の第1の実施態様で使用できるOLEDデバイスの画素10の断面が示してある。いくつかの実施態様では、画素10は、上記のサブ画素にすることができる。画素は、基板105と、アノード110から離れたカソード140とを備えている。場合によっては存在する正孔注入層115がアノード110の上に配置されていて、正孔輸送層120が正孔注入層115の上に配置されている。第1の発光層125と第2の発光層130が、正孔注入層115の上に配置されている。電子輸送層135を第2の発光層130の上に配置することができる。これらの層についてさらに詳しく説明する。
基板105は、有機の固体、または無機の固体、または有機の固体と無機の固体の組み合わせにすることができ、それがドナーからの有機材料を受け取る表面となる。基板105は、堅固でも可撓性があってもよく、個別の部材(例えばシートやウエハ)として、または連続したロールとして加工することができる。典型的な基板材料としては、ガラス、プラスチック、金属、セラミック、半導体、金属酸化物、酸化物半導体、窒化物半導体、ならびにこれらの組み合わせがある。基板105は、複数の材料が均一に混合したもの、または複数材料の複合体、または多層材料にすることができる。基板105は、OLEDデバイスを作るのに一般的に使用されているOLED基板(例えばアクティブ・マトリックス低温ポリシリコンTFT基板)にすることができる。基板105は、どの方向に光を出したいかに応じ、透過性または不透明にすることができる。光透過特性は、基板を通してEL光を見る上で望ましい。その場合には、透明なガラスまたはプラスチックが一般に用いられる。EL光を上部電極を通じて見るような用途では、底部支持体の透過特性は重要でないため、底部支持体は、光透過性、光吸収性、光反射性のいずれでもよい。この場合に用いる基板としては、ガラス、プラスチック、半導体材料、セラミック、回路板材料や、OLEDデバイス(パッシブ・マトリックス・デバイスでもアクティブ・マトリックス・デバイスでもよい)を形成するのに一般に用いられている他の材料が挙げられる。
1つの電極が基板105の上に形成され、アノード110の形態にされるのが最も一般的である。EL光を基板105を通して見る場合、アノード110は、興味の対象となる光に対して透明であるか、実質的に透明である必要がある。本発明で有用な透明なアノード用の一般的な材料は、インジウム-スズ酸化物と酸化スズであるが、他の金属酸化物(例えばアルミニウムをドープした酸化亜鉛、インジウムをドープした酸化亜鉛、マグネシウム-インジウム酸化物、ニッケル-タングステン酸化物)も可能である。これら酸化物に加え、金属窒化物(例えば窒化ガリウム)、金属セレン化物(例えばセレン化亜鉛)、金属硫化物(例えば硫化亜鉛)をアノード用材料として用いることができる。EL光を上部電極を通して見るような用途では、アノード用材料の透過特性は重要でなく、あらゆる導電性材料(透明なもの、不透明なもの、反射性のもの)を使用することができる。この用途での具体的な導電性材料としては、金、イリジウム、モリブデン、パラジウム、白金などがある。好ましいアノード用材料は、透過性であろうとそうでなかろうと、仕事関数が4.1eV以上である。望ましいアノード用材料は、適切な任意の手段(例えば蒸着、スパッタリング、化学蒸着、電気化学的手段)で堆積させることができる。アノード用材料は、よく知られているフォトリソグラフィ法を利用してパターニングすることができる。
必ずしも必要なわけではないが、有機発光ディスプレイでは、正孔注入層115をアノード110の上に形成すると有用であることがしばしばある。正孔注入材料は、その後に形成する有機層のフィルム形成特性を改善することと、正孔輸送層への正孔の注入を容易にすることに役立つ。正孔注入層115で使用するのに適した材料としては、アメリカ合衆国特許第4,720,432号に記載されているポルフィリン化合物、アメリカ合衆国特許第6,208,075号に記載されているプラズマ堆積させたフルオロカーボン・ポリマー、いくつかの芳香族アミン(例えばm-MTDATA(4,4',4"-トリス[(3-メチルフェニル)フェニルアミノ]トリフェニルアミン))などがある。有機ELデバイスで有用であることが報告されている別の正孔注入材料は、ヨーロッパ特許0,891,121 A1と1,029,909 A1に記載されている。
必ずしも必要なわけではないが、正孔輸送層120を正孔注入層115の上に(正孔注入層を使用しない場合にはアノード110の上に)形成すると有用であることがしばしばある。望ましい正孔輸送材料は、適切な任意の手段(例えば蒸着、スパッタリング、化学蒸着、電気化学的手段、熱移動、レーザーによるドナー材料からの熱移動)で堆積させることができる。正孔輸送層120で有用な正孔輸送材料は周知であり、例えば、芳香族第三級アミンなどの化合物がある。芳香族第三級アミンは、炭素原子(そのうちの少なくとも1つは芳香族環のメンバーである)だけに結合する少なくとも1つの3価窒素原子を含んでいる化合物であると理解されている。芳香族第三級アミンの1つの形態は、アリールアミン(例えばモノアリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミン、重合アリールアミン)である。具体的なモノマー・トリアリールアミンは、Klupfelらによってアメリカ合衆国特許第3,180,730号に示されている。1個以上のビニル基で置換された他の適切なトリアリールアミン、および/または少なくとも1つの活性な水素含有基を含む他の適切なトリアリールアミンは、Brantley他によってアメリカ合衆国特許第3,567,450号と第3,658,520号に開示されている。
芳香族第三級アミンのより好ましいクラスは、アメリカ合衆国特許第4,720,432号と第5,061,569号に記載されている少なくとも2つの芳香族第三級アミン部分を含むものである。このような化合物としては、構造式A:
Figure 2007509502
で表わされるものがある。ただし、
Q1とQ2は、独立に、芳香族第三級アミン部分の中から選択され;
Gは、結合基(例えば、炭素-炭素結合のアリーレン基、シクロアルキレン基、アルキレン基など)である。
一実施態様では、Q1とQ2の少なくとも一方は、多環縮合環構造(例えばナフタレン)を含んでいる。Gがアリール基である場合には、Q1とQ2の少なくとも一方は、フェニレン部分、ビフェニレン部分、ナフタレン部分であることが好ましい。
構造式Aに合致するとともに2つのトリアリールアミンを含むトリアリールアミンの有用な1つのクラスは、構造式B:
Figure 2007509502
で表わされる。ただし、
R1とR2は、それぞれ独立に、水素原子、アリール基、アルキル基のいずれかを表わすか、R1とR2は、合わさって、シクロアルキル基を完成させる原子を表わし;
R3とR4は、それぞれ独立にアリール基を表わし、そのアリール基は、構造式C:
Figure 2007509502
に示したように、ジアリール置換されたアミノ基によって置換されている。ただし、
R5とR6は、独立に、アリール基の中から選択される。一実施態様では、R5とR6のうちの少なくとも一方は、多環縮合環構造(例えばナフタレン)を含んでいる。
芳香族第三級アミンの別のクラスは、テトラアリールジアミンである。望ましいテトラアリールジアミンとして、構造式Cに示したように、アリーレン基を通じて結合した2つのジアリールアミノ基が挙げられる。有用なテトラアリールジアミンとしては、一般式D:
Figure 2007509502
で表わされるものがある。ただし、
それぞれのAreは、独立に、アリーレン基(例えばフェニレン部分またはアントラセン部分)の中から選択され;
nは1〜4の整数であり;
Ar、R7、R8、R9は、独立に、アリール基の中から選択される。
典型的な一実施態様では、Ar、R7、R8、R9のうちの少なくとも1つは多環縮合構造(例えばナフタレン)である。
上記の構造式A、B、C、Dのさまざまなアルキル部分、アルキレン部分、アリール部分、アリーレン部分は、それぞれ、置換されていてもよい。典型的な置換基としては、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、ハロゲン(例えばフッ素、塩素、臭素)などがある。さまざまなアルキル部分とアルキレン部分は、一般に、1〜約6個の炭素原子を含んでいる。シクロアルキル部分は、3〜約10個の炭素原子を含むことができるが、一般には5個、または6個、または7個の炭素原子を含んでいる(例えばシクロペンチル環構造、シクロヘキシル環構造、シクロヘプチル環構造)。アリール部分とアリーレン部分は、通常は、フェニル部分とフェニレン部分である。
OLEDデバイスにおける正孔輸送層は、単一の芳香族第三級アミン化合物、または芳香族第三級アミン化合物の混合物から形成することができる。特に、トリアリールアミン(例えば構造式Bを満たすトリアリールアミン)をテトラアリールジアミン(例えば構造式Dに示したもの)と組み合わせて使用することができる。トリアリールアミンをテトラアリールジアミンと組み合わせて使用する場合には、テトラアリールジアミンは、トリアリールアミンと電子注入・輸送層の間に配置された層となる。有用な芳香族第三級アミンの具体例としては、以下のものがある。
1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)-4-フェニルシクロヘキサン
1,1-ビス(4-ジ-p-トリルアミノフェニル)シクロヘキサン
1,5-ビス[N-(2-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ナフタレン
1,5-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ナフタレン
2,6-ビス(ジ-p-トリルアミノ)ナフタレン
2,6-ビス[ジ-(1-ナフチル)アミノ]ナフタレン
2,6-ビス[N-(1-ナフチル)-N-(2-ナフチル)アミノ]ナフタレン
2,6-ビス[N,N-ジ(2-ナフチル)アミン]フルオレン
4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[4(ジ-p-トリルアミノ)-スチリル]スチルベン
4,4"-ビス[N-(1-アントリル)-N-フェニルアミノ]-p-テルフェニル
4,4"-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]-p-テルフェニル
4,4',4"-トリス[(3-メチルフェニル)フェニルアミノ]トリフェニルアミン
4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-(2-ナフチル)アミノ]ビフェニル
4,4'-ビス(ジフェニルアミノ)クアドリフェニル
4,4'-ビス[N-(1-コロネニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(2-ナフトアセニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(2-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(2-ペリレニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(2-フェナントリル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(2-ピレニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(3-アセナフテニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(8-フルオランテニル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-(9-アントリル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル
4,4'-ビス[N-フェニル-N-(2-ピレニル)アミノ]ビフェニル
4,4'-ビス{N-フェニル-N-[4-(1-ナフチル)-フェニル]アミノ}ビフェニル
ビス(4-ジメチルアミノ-2-メチルフェニル)-フェニルメタン
N,N,N',N'-テトラ(2-ナフチル)-4,4"-ジアミノ-p-テルフェニル
N,N,N',N'-テトラフェニル-4,4'-ジアミノビフェニル
N,N,N',N'-テトラ-p-トリル-4,4'-ジアミノビフェニル
N,N,N',N'-テトラ-1-ナフチル-4,4'-ジアミノビフェニル
N,N,N-トリ(p-トリル)アミン
N,N'-ジ-1-ナフタレニル-N,N'-ジフェニル-4,4'-ジアミノビフェニル
N-フェニルカルバゾール
ポリ(N-ビニルカルバゾール)。
有用な正孔輸送材料の別のクラスとして、ヨーロッパ特許1,009,041に記載されている多環式芳香族化合物がある。3つ以上のアミン基を有する第三級芳香族アミン(例えばオリゴマー材料)を使用できる。さらに、ポリマー正孔輸送材料を使用することができる。それは、例えば、ポリ(N-ビニルカルバゾール)(PVK)、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、コポリマー(例えばポリ(3,4-エチレンジオキシチオフェン)/ポリ(4-スチレンスルホネート)(PEDOT/PSSとも呼ばれる))などである。
発光層125と130は、正孔-電子再結合に応答して光を出す。発光層125と130は、アノード110と、形成された他のあらゆる層(例えば正孔輸送層120)の上に形成される。この実施態様では、発光層125と130は、正孔輸送層120とカソード140の間に配置され、第1の発光層125が正孔輸送層120と接触している。望ましい有機発光材料は、適切な任意の手段(例えば蒸着、スパッタリング、化学蒸着、電気化学的手段、熱移動、放射線によるドナー材料からの熱移動)で堆積させることができる。有用な有機発光材料は周知である。アメリカ合衆国特許第4,769,292号、第5,935,721号により詳しく説明されているように、有機EL素子の発光層は、ルミネッセンス材料または蛍光材料を含んでおり、この領域で電子-正孔対の再結合が起こる結果として電場発光が生じる。発光層は単一の材料で構成できるが、より一般的には、ゲスト化合物(すなわちドーパント)をドープしたホスト材料を含んでいる。後者の場合、光は主としてドーパントから発生し、任意の色が可能である。発光層内のホスト材料は、以下に示す電子輸送材料、または上記の正孔輸送材料、または正孔-電子再結合を支援する別の材料にすることができる。ドーパントは、通常は、強い蛍光を出す染料の中から選択されるが、リン光化合物(例えばWO 98/55561、WO 00/18851、WO 00/57676、WO 00/70655に記載されている遷移金属錯体)も有用である。ドーパントは、一般に、0.01〜10質量%の割合でホスト材料に組み込まれる。
ドーパント分子として色素を選択する際の重要な関係は、その分子において占められている最高の分子軌道と占められていない最低の分子軌道のエネルギー差として定義されるバンドギャップ電位の比較である。ホスト材料からドーパント分子へエネルギーを効率的に移動させるための必要条件は、ドーパントのバンドギャップがホスト材料のバンドギャップよりも小さいことである。リン光発光材料にとっては、ホストの三重項のエネルギー・レベルが、ホストから発光材料へとエネルギーを移動させるのに十分な高さであることも重要である。
有用であることが知られているホスト分子および発光分子としては、アメリカ合衆国特許第4,768,292号、第5,141,671号、第5,150,006号、第5,151,629号、第5,294,870号、第5,405,709号、第5,484,922号、第5,593,788号、第5,645,948号、第5,683,823号、第5,755,999号、第5,928,802号、第5,935,720号、第5,935,721号、第6,020,078号に開示されているものがある。
8-ヒドロキシキノリンの金属錯体と、それと同様の誘導体(一般式E)は、電場発光を支援することのできる有用なホスト材料の1つのクラスを形成し、波長が500nmよりも長い光(例えば緑、黄、オレンジ、赤)を出させるのに特に適している。
Figure 2007509502
ただし、Mは金属を表わし;
nは1〜4の整数であり;
Zは、各々独立に、少なくとも2つの縮合芳香族環を有する核を完成させる原子を表わす)
以上の説明から、金属は、一価、二価、三価の金属が可能であることが明らかである。金属としては、例えばアルカリ金属(リチウム、ナトリウム、カリウムなど)、アルカリ土類金属(マグネシウム、カルシウムなど)、土類金属(ホウ素、アルミニウムなど)が可能である。一般に、キレート化金属として有用であることが知られている任意の一価、二価、三価の金属を使用することができる。
Zは、少なくとも2つの縮合芳香族環を持ち、そのうちの少なくとも一方はアゾール環またはアジン環である複素環の核を完成させる。必要な場合には、必要なその2つの環に追加の環(例えば脂肪族環と芳香族環の両方)を縮合させることができる。機能の向上なしに分子が大きくなることを避けるため、環の原子数は、通常は18個以下に維持する。
キレート化オキシノイド系化合物の具体例としては、以下のものがある。
CO-1:アルミニウムトリスオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)]
CO-2:マグネシウムビスオキシン[別名、ビス(8-キノリノラト)マグネシウム(II)]
CO-3:ビス[ベンゾ{f}-8-キノリノラト]亜鉛(II)
CO-4:ビス(2-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)-μ-オキソ-ビス(2-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)
CO-5:インジウムトリスオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)インジウム]
CO-6:アルミニウムトリス(5-メチルオキシン)[別名、トリス(5-メチル-8-キノリノラト)アルミニウム(III)]
CO-7:リチウムオキシン[別名、(8-キノリノラト)リチウム(I)]
CO-8:ガリウムオキシン[別名、トリス(8-キノリノラト)ガリウム(III)]
CO-9:ジルコニウムオキシン[別名、テトラ(8-キノリノラト)ジルコニウム(IV)]
9,10-ジ-(2-ナフチル)アントラセン(一般式F)の誘導体は、電場発光を支援することのできる有用なホスト材料の1つのクラスを形成し、波長が400nmよりも長い光(例えば青、緑、黄、オレンジ、赤)を出させるのに特に適している。
Figure 2007509502
ただし、R1、R2、R3、R4、R5、R6は、それぞれの環上の1個以上の置換基を表わす。この場合の各置換基は、以下に示すグループの中から個別に選択される。
グループ1:水素、または炭素原子が1〜24個のアルキル;
グループ2:炭素原子が5〜20個のアリールまたは置換されたアリール
グループ3:アントラセニル、ピレニル、ペリレニルの縮合芳香族環を完成させるのに必要な4〜24個の炭素原子;
グループ4:フリル、チエニル、ピリジル、キノリニル、または他の複素環系の縮合ヘテロ芳香族環を完成させるのに必要な、5〜24個の炭素原子からなるヘテロアリールまたは置換されたヘテロアリール;
グループ5:炭素原子が1〜24個のアルコキシアミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ;
グループ6:フッ素、塩素、ホウ素、シアノ。
ベンズアゾール誘導体(一般式G)は、電場発光を支援することのできる有用なホスト材料の1つのクラスを形成し、波長が400nmよりも長い光(例えば青、緑、黄、オレンジ、赤)を出させるのに特に適している。
Figure 2007509502
ただし、nは3〜8の整数であり;
Zは、O、NR、Sのいずれかであり;
R'は、水素、炭素原子が1〜24個のアルキル(例えばプロピル、t-ブチル、ヘプチルなど)、炭素原子が5〜20個のアリール、またはヘテロ原子で置換されたアリール(例えばフェニル、ナフチル、フリル、チエニル、ピリジル、キノリニル、これら以外の複素環系)、ハロ(例えばクロロ、フルオロ)、縮合芳香族環を完成させるのに必要な原子のいずれかであり;
Lは、複数のベンズアゾールを共役的または非共役的に結合させる結合単位(アルキル、アリール、置換されたアルキル、置換されたアリールなど)である。
有用なベンズアゾールの一例は、2,2',2"-(1,3,5-フェニレン)トリス[1-フェニル-1H-ベンゾイミダゾール]である。
望ましい蛍光性ドーパントとしては、アントラセン、テトラセン、キサンテン、ペリレン、ルブレン、クーマリン、ローダミン、キナクリドン、ジシアノメチレンピラン化合物、チオピラン化合物、ポリメチン化合物、ピリリウム化合物、チアピリリウム化合物、カルボスチリル化合物などがある。有用なドーパントの具体例としては、以下のものがある。
Figure 2007509502
Figure 2007509502
Figure 2007509502
Figure 2007509502
他の有機発光材料としては、Wolkらが、譲受人に譲渡されたアメリカ合衆国特許第6,194,119 B1号とその中で引用している参考文献に記載しているように、ポリマー物質(例えばポリフェニレンビニレン誘導体、ジアルコキシ-ポリフェニレンビニレン、ポリ-パラ-フェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体)が可能である。ポリマーの場合、小分子発光材料は、ホスト・ポリマーの中に分子として分散させること、または発光材料を微量成分とコポリマー化してホスト・ポリマーに添加することができる。
図示はしていないが、デバイスは、得られるOLEDデバイスに適切な発光特性を持たせる上で望ましいのであれば、3つ以上の発光層をさらに含むことができる。
白色発光OLEDにおける発光層125と130の一般的な構成では、発光層の一方が青色発光層で、他方が黄色発光層となっている。青色発光層とは、発光の最大波長が430〜500nmである層を意味する。その中には、見る人にとって緑と認識される可能性のある光も含まれる。黄色発光層とは、発光の最大波長が560〜630nmである層を意味する。その中には、見る人にとってオレンジ色と認識される可能性のある光も含まれる。青色発光層は、第1の発光層125または第2の発光層130にすることができ、黄色発光層は、他方の層にすることができる。したがって青色発光層と黄色発光層のいずれかは、正孔輸送層120と接触することができる。
必ずしも必要なわけではないが、電子輸送層135を発光層125と130の上に形成すると好ましい場合がしばしばある。電子輸送層135は、カソード140および第2の発光層130と連動して動作する。第2の発光層130としては、黄色発光層または青色発光層が可能である。望ましい電子輸送材料は、適切な任意の手段(例えば蒸着、スパッタリング、化学蒸着、電気化学的手段、熱移動、レーザーによるドナー材料からの熱移動)で堆積させることができる。電子輸送層135で用いるのが好ましい電子輸送材料は、金属キレート化オキシノイド系化合物(オキシンそのもののキレート(一般には8-キノリノールまたは8-ヒドロキシキノリンとも呼ばれる)も含む)である。このような化合物は、電子を注入と輸送を容易にし、優れた性能を示すのを助け、しかも容易に薄膜の形態にすることができる。
他の電子輸送材料としては、アメリカ合衆国特許第4,356,429号に開示されているさまざまなブタジエン誘導体や、アメリカ合衆国特許第4,539,507号に記載されているさまざまな複素環式蛍光増白剤がある。一般式Gを満たすベンズアゾールも、有用な電子輸送材料である。
他の電子輸送材料としては、ポリマー物質が可能である。それは例えば、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリ-パラ-フェニレン誘導体、ポリフルオレン誘導体、ポリチオフェン、ポリアセチレンや、他の導電性ポリマー有機材料(例えば『導電性分子と導電性ポリマーのハンドブック』、第1〜4巻、H.S. Nalwa編、ジョン・ワイリー&サンズ社、チチェスター、1997年に記載されているもの)である。
従来技術で一般的なように、上に説明した層のいくつかは、2つ以上の機能を持ちうることが理解されよう。例えば発光層125と130は、OLEDデバイスの性能にとって望ましい正孔輸送特性または電子輸送特性を持つことができる。正孔輸送層120と電子輸送層135の一方または両方が発光特性を持つことができる。その場合には、望む発光特性を得るのにより少ない数の層で十分である可能性がある。例えば青色発光正孔輸送層と黄色発光電子輸送層が、必要な機能を提供することができる。
カソード140は、電子輸送層135の上、または発光層125と130の上(電子輸送層を使用しない場合)に形成される。アノード110を通して光が出る場合には、カソード材料をほぼ任意の導電性材料で構成することができる。望ましい材料は優れたフィルム形成特性を有するため、下にある有機層との接触がよくなり、低電圧で電子の注入が促進され、優れた安定性を得ることができる。有用なカソード材料は、仕事関数が小さな(4.0eV未満)金属または合金を含んでいることがしばしばある。好ましい1つのカソード材料は、アメリカ合衆国特許第4,885,221号に記載されているように、銀が1〜20%の割合で含まれたMg:Ag合金からなる。適切なカソード材料の別のクラスとしては、仕事関数が小さな金属または金属塩からなる薄い層の上に導電性金属からなるより厚い層を被せた二層がある。このような1つのカソードは、アメリカ合衆国特許第5,677,572号に記載されているように、LiFからなる薄い層と、その上に載るより厚いAl層からなる。他の有用なカソード材料としては、アメリカ合衆国特許第5,059,861号、第5,059,862具、第6,140,763号に記載されているものがある。
カソードを通して発光を見る場合、カソードは、透明であるか、ほぼ透明である必要がある。このような用途のためには、金属が薄いか、透明な導電性酸化物を使用するか、このような材料の組み合わせを使用する必要がある。光学的に透明なカソードは、アメリカ合衆国特許第4,885,211号、第5,247,190号、日本国特許第3,234,963号、アメリカ合衆国特許第5,703,436号、第5,608,287号、第5,837,391号、第5,677,572号、第5,776,622号、第5,776,623号、第5,714,838号、第5,969,474号、第5,739,545号、第5,981,306号、第6,137,223号、第6,140,763号、第6,172,459号、ヨーロッパ特許第1,076,368号、アメリカ合衆国特許第6,278,236号、第6,284,393号に、より詳細に記載されている。カソード材料は、蒸着、スパッタリング、化学蒸着によって堆積させることができる。必要な場合には、よく知られた多数の方法でパターニングすることができる。方法としては、例えば、スルー・マスク蒸着、アメリカ合衆国特許第5,276,380号とヨーロッパ特許第0,732,868号に記載されている一体化シャドウ・マスキング、レーザー除去、選択的化学蒸着などがある。
カソード140は、アノード110から鉛直方向に離れた位置にある電極である。カソード140は、アクティブ・マトリックス・デバイスの一部にすることができる。その場合、ディスプレイ全体で電極は1つだけになる。あるいはカソード140は、パッシブ・マトリックス・デバイスの一部にすることもできる。その場合、それぞれのカソード140は、1つの画素列をアクティブにすることができ、カソード140は、アノード110と直角に配置される。
たいていのOLEDデバイスは、水分と酸素の一方または両方に敏感であるため、一般に不活性雰囲気(例えば窒素やアルゴン)中で、乾燥剤(例えばアルミナ、ボーキサイト、硫酸カルシウム、粘土、シリカゲル、ゼオライト、アルカリ金属酸化物、アルカリ土類金属酸化物、硫酸塩、ハロゲン化金属、過塩素酸塩)とともに密封される。封入と乾燥のための方法としては、アメリカ合衆国特許第6,226,890号に記載されている方法などがある。さらに、障壁層(例えばSiOx、テフロン(登録商標))や、交互に積層された無機層/ポリマー層が、封入技術として知られている。
本発明のOLEDデバイスでは、望むのであれば性能を向上させうるようにするため、公知のさまざまな光学的効果を利用することが可能である。その中には、層の厚さを最適化して光の透過を最大にすること、誘電体ミラー構造を設けること、反射性電極の代わりに光吸収性電極にすること、グレア防止または反射防止のコーティングをディスプレイの表面に設けること、偏光媒体をディスプレイの表面に設けること、カラー・フィルタ、中性フィルタ、カラー変換フィルタをディスプレイの表面に設けることなどがある。フィルタ、偏光装置、グレア防止用または反射防止用コーティングは、カバーの表面に、またはカバーの一部として特別に設けることができる。
電子注入層は、カソードと電子輸送層の間に存在することもできる。電子注入材料の具体例としては、ハロゲン化アルカリ塩(例えば上記のLiF)などがある。
本発明をうまく適用できる白色発光OLEDデバイスには多数の構成がある。白色光を出す有機EL媒体層の具体例は、例えば、ヨーロッパ特許第1,187,235号、アメリカ合衆国特許出願公開第2002/0025419 A1号、ヨーロッパ特許第1,182,244号、アメリカ合衆国特許第5,683,823号、第5,503,910号、第5,405,709号、第5,283,182号に記載されている。ヨーロッパ特許第1,187,235 A2号に示してあるように、白色発光有機EL媒体は、以下の層:
アノード110の上に配置された正孔注入層115と;
正孔注入層115の上に配置されていて、スペクトルの黄色領域の光を出させることを目的としてルブレン化合物をドープされているため発光層125の機能も果たす正孔輸送層120と;
正孔輸送層120の上に配置されていて、青色発光化合物をドープされた発光層130と;
電子輸送層135と
を備えることによって実現できる。
特に断わらない限り、“置換された”または“置換基”という用語を使用する場合、水素以外のあらゆる基または原子を意味する。特に断わらない限り、置換可能な水素を含む基(化合物や錯体も含まれる)に言及する場合、その中には置換されていない形態が含まれるだけでなく、この明細書に記載した任意の1個または複数の置換基でさらに置換された形態も、その置換基が目的とする用途にとって必要な性質を失わせない限りは含まれるものとする。この明細書に記載した本発明によれば、本発明による安定化用の置換されたペリレン材料は、以下の構造:
Figure 2007509502
を持つベンゼノイド化合物の中から選択することができる。
ただし、R1〜R12は、それぞれ独立に、水素、または選択した置換基である。置換基は、ハロゲンにすること、または炭素、ケイ素、酸素、窒素、リン、イオウいずれかの原子によって分子の残部に結合させうることが好ましい。置換基としては、例えば、フルオロ、シアノ、アルコキシ、アリールオキシ、ジアリールアミノ、アリールアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、トリアルキルシリル、トリアリールシリル、ジアリールアルキルシリル、ジアルキルアリールシリル、ケト、ジシアノメチル、炭素原子が1〜48個のアルキル、炭素原子が1〜48個のアルケニル、炭素原子が1〜48個のアルキニル、炭素原子が5〜30個のアリール、置換されたアリール、少なくとも1個の窒素原子か、少なくとも1個の酸素原子か、少なくとも1個のイオウ原子か、少なくとも1個のホウ素原子か、少なくとも1個のリン原子か、少なくとも1個のケイ素原子を含む複素環、あるいはこれらの任意の組み合わせが可能である。
望むのであれば、置換基それ自体が、1個以上の上記の置換基でさらに置換されていてもよい。使用される具体的な置換基は、特定の用途にとって望ましい特性を実現するため、当業者が選択することができる。置換基としては、例えば、電子求引基、電子供与基、立体基などが可能である。ある分子が2つ以上の置換基を持つことができる場合には、特に断わらない限り、それら置換基を互いに結合させて環(例えば縮合環)を形成することが可能である。一般に、上記の基とその置換基としては、48個までの炭素原子(典型的には1〜36個の炭素原子であり、通常は24個未満の炭素原子)を持つものが可能であるが、選択した具体的な置換基が何であるかに応じ、数をそれより多くすることも可能である。R1〜R12の隣り合った2つの置換基が互いに結合して環を形成する場合には、その縮合環として、環を付加されたベンゾ-、ナフト、アントラ-、フェナントロ-、フルオランテノ-、ピレノ-、トリフェニレノ-、ペリレノ-縮合環置換基、またはこれらがさらに置換された誘導体が挙げられる(これだけに限定されるわけではない)。他の縮合環置換基としては、1,2-ベンゾ置換基、1,2-ナフト置換基、2,3-ナフト置換基、1,8-ナフト置換基、1,2-アントラセノ置換基、2,3-アントラセノ置換基、2,2'-BP置換基、4,5-PhAn置換基、1,12-TriP置換基、1,12-Per置換基、9,10-PhAn置換基、1,9-An置換基、1,10-PhAn置換基、2,3-PhAn置換基、1,2-PhAn置換基、1,10-Pyr置換基、1,2-Pyr置換基、2,3-Per置換基、3,4-FlAn置換基、2,3-FlAn置換基、1,2-FlAn置換基、3,4-Per置換基、7,8-FlAn置換基、8,9-FlAn置換基、2,3-TriP置換基、1,2-TriP置換基、アセ置換基、インデノ置換基、またはこれらがさらに置換された誘導体が可能である。はっきりとわかるようにするため、これら縮合環誘導体のうちのいくつかを以下に示す。
Figure 2007509502
(環を形成しない結合は、結合点を示す)。
本発明による安定化用の好ましい置換されたペリレン材料としては、ジベンゾ[b,k]ペリレン(この明細書では、単にジベンゾペリレンまたはDBPとも呼ぶことにする)、またはその誘導体がある。
安定化用の置換されたペリレン材料は、以下に示す1つ以上の層の中に配置することができる。その層とは、正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層、電子輸送層(存在している場合)のいずれかである。その結果、白色発光OLEDデバイスの寿命が明らかに延びる。例えばジベンゾペリレンは、正孔輸送層と青色発光層の中;黄色発光層と青色発光層の中;電子輸送層の中;正孔輸送層の中;黄色発光層の中;青色発光層の中;正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層、電子輸送層のうちの1つの中、または2つ以上のあらゆる組み合わせの中に配置することができる。
Figure 2007509502
本発明とその利点は、以下の実施例を比較することによってさらによく理解できよう。
例1(比較例)
比較用のOLEDデバイスを以下のようにして作った。
1.きれいなガラス基板に真空中でインジウム-スズ酸化物(ITO)を堆積させ、厚さが85nmの透明な電極を形成した。
2.上記の準備をしたITOの表面をプラズマ酸素エッチングによって処理した後、プラズマによりフルオロカーボン・ポリマー(CFx)層を0.1nmの厚さに堆積させた。これについてはアメリカ合衆国特許第6,208,075号に記載されている。
3.上記の準備をした基板に、正孔輸送層(HTL)として、厚さが150nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層をさらに真空蒸着した。
4.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、オレンジ-2を2%含む厚さが20nmのAlq層を基板の上に真空蒸着し、黄色発光層(黄色EML)を形成した。
Figure 2007509502
5.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
6.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが35nmの電子輸送層(ETL)を基板の上に真空蒸着した。
7.別々のタンタル・ボート(そのうちの1つには銀が含まれ、別の1つにはマグネシウムが含まれている)を備えるコーティング・ステーションにおいて、上記の基板上に200nmのカソード層を堆積させた。このカソード層は、マグネシウムと銀の原子比が10:1であった。
例2(発明例)
例1に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ5を以下のようにした点が異なっている。
5.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層を形成した。
例3(発明例)
例2に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ5においてDBPの量を1.0%にした点が異なっている。
例4(発明例)
例2に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ5においてDBPの量を2.0%にした点が異なっている。
例5(発明例)
例2に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ5においてDBPの量を5.0%にした点が異なっている。
例6(発明例)
例2に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ5においてDBPの量を10%にした点が異なっている。
結果(例1〜6)
電極間に20mA/cm2の電流を印加してスペクトルを測定することにより、デバイスをテストした。次に、電流を一定にし、強度を時間の関数として調べた。以下の表に結果を示してある。
Figure 2007509502
この表から、ジベンゾペリレンの濃度が増大すると、出る光の色(CIEx値とCIEy値によって示される)が変化していることがわかる。これは、ジベンゾペリレンが発光ドーパントとして機能することが知られていて、しかも発光特性に影響を与える凝集体を形成することも知られているからである。したがって、ジベンゾペリレンが非発光ドーパントとなるようなジベンゾペリレンの濃度レベルを選択する必要がある。このようなことが起こるレベルは、層の性質に応じて異なることになろう。表1から、ここに示した層に関しては、ジベンゾペリレンの濃度が5%未満でなくてはならないことがわかる。
ここで図2を参照すると、上記の例に関して輝度が時間経過とともに減衰または低下するグラフが示してある。青色発光層におけるジベンゾペリレンの濃度が増大すると、減衰が小さくなること、すなわち白色発光OLEDデバイスの寿命が増大することがわかる。したがってこのデバイスは、安定化した白色発光OLEDデバイスである。
例7(比較例)
例1に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ3と4を以下のようにした点が異なっている。
3.上記の準備をした基板に、正孔輸送層(HTL)として、厚さが130nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層をさらに真空蒸着した。
4.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、オレンジ-2ドーパントを2%含む厚さが20nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層を基板の上に真空蒸着し、黄色発光層(黄色EML)を形成した。
例8(発明例)
例7に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ5を以下のようにした点が異なっている。
5.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
例9(発明例)
例8に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ5においてDBPの量を1.0%にした点と、層の厚さを20.5nmにした点が異なっている。
例10(発明例)
例8に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ5においてDBPの量を2.0%にした点と、層の厚さを20.5nmにした点が異なっている。
例11(発明例)
例8に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ5においてDBPの量を5.2%にした点と、層の厚さを21nmにした点が異なっている。
例12(発明例)
例8に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ5においてDBPの量を9.7%にした点と、層の厚さを22nmにした点が異なっている。
結果(例7〜12)
室温にて電極間に40mA/cm2の電流を印加してスペクトルを測定することにより、デバイスをテストした。次に、電流を一定にし、強度を時間の関数として調べた。以下の表に結果を示してある。
Figure 2007509502
表2から、ジベンゾペリレンを青色発光層に添加することにより、安定性(輝度が元の値の90%に減衰するのに必要な動作時間によって測定される)を向上させうることがわかる。ジベンゾペリレンの濃度が増大すると、輝度が減衰するのに要する時間が長くなること、すなわち白色発光OLEDデバイスの寿命が増大することがわかる。出る光の色も変化するため、ジベンゾペリレンの濃度を5%未満に維持する必要がある。
例13(比較例)
例1に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ3〜5を以下のようにした点が異なっている。
3.上記の準備をした基板に、正孔輸送層(HTL)として、厚さが130nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層をさらに真空蒸着した。
4.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、オレンジ-2ドーパントを2.5%含む厚さが20nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層を基板の上に真空蒸着し、黄色発光層(黄色EML)を形成した。
5.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2.5%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
例14(発明例)
例13に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ4を以下のようにした点が異なっている。
4.オレンジ-2ドーパントを2.5%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を1.0%含む厚さが20nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層を基板の上に蒸着して堆積させ、黄色発光層(黄色EML)を形成した。
例15(発明例)
例14に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ4においてDBPの量を2.5%にした点と、層の厚さを21nmにした点が異なっている。
例16(発明例)
例14に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ4においてDBPの量を5.0%にした点と、層の厚さを21.5nmにした点が異なっている。
例17(発明例)
例14に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ4においてDBPの量を10%にした点と、層の厚さを22.5nmにした点が異なっている。
例18(発明例)
例14に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ4においてDBPの量を25%にした点と、層の厚さを25.5nmにした点が異なっている。
結果(例13〜18)
70℃にて電極間に40mA/cm2の電流を印加してスペクトルを測定することにより、デバイスをテストした。次に、電流を一定にし、強度を時間の関数として調べた。以下の表に結果を示してある。
Figure 2007509502
表3から、ジベンゾペリレンを黄色発光層に添加することにより、安定性(輝度が元の値の90%に減衰するのに必要な動作時間によって測定される)を向上させうることがわかる。ジベンゾペリレンを添加すると、輝度が減衰するのに要する時間が長くなること、すなわち白色発光OLEDデバイスの寿命が増大することがわかる。出る光の色も変化するため、ジベンゾペリレンの濃度を10%未満(5%未満が好ましい)に維持する必要がある。
例19(比較例)
例7に記載したようにして比較用のOLEDデバイスを作った。
例20(発明例)
例19に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ4と5を以下のようにした点が異なっている。
4.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、オレンジ-2ドーパントを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む厚さが20nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層を基板の上に真空蒸着し、黄色発光層(黄色EML)を形成した。
5.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
例21(発明例)
例20に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ4においてDBPの量を1.0%にした点が異なっている。
例22(発明例)
例19に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ5と6を以下のようにした点が異なっている。
5.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
6.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、ジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含むトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが20nmの電子輸送層(ETL)を基板の上に真空蒸着した。次に、ドープされていないトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが15nmの層を基板上に真空蒸着した。
例23(発明例)
例22に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ6においてDBPの量を1.0%にした点が異なっている。
例24(発明例)
例22に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ4を以下のようにした点が異なっている。
4.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、オレンジ-2ドーパントを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を1.0%含む厚さが20nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層を基板の上に真空蒸着し、黄色発光層(黄色EML)を形成した。
結果(例19〜24)
室温にて電極間に40mA/cm2の電流を印加してスペクトルを測定することにより、デバイスをテストした。次に、電流を一定にし、強度を時間の関数として調べた。以下の表に結果を示してある。
Figure 2007509502
表4から、黄色発光層と青色発光層と電子輸送層のさまざまな組み合わせにジベンゾペリレンを添加することにより、安定性(輝度が元の値の90%に減衰するのに必要な動作時間によって測定される)を向上させうることがわかる。これら実施例では、黄色発光層が正孔輸送層も兼ねている。ジベンゾペリレンを添加すると、輝度が減衰するのに要する時間が長くなること、すなわち白色発光OLEDデバイスの寿命が増大することがわかる。
例25(比較例)
例13に記載したようにして比較用のOLEDデバイスを作った。
例26(発明例)
例25に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ6を以下のようにした点が異なっている。
6.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、ジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を2.5%含むトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが20nmの電子輸送層(ETL)を基板の上に真空蒸着した。次に、ドープされていないトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが15nmの層を基板上に真空蒸着した。
例27(発明例)
例26に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただし、ステップ6においてDBPの量を18%にした点が異なっている。
結果(例25〜27)
70℃にて電極間に40mA/cm2の電流を印加してスペクトルを測定することにより、デバイスをテストした。次に、電流を一定にし、強度を時間の関数として調べた。以下の表に結果を示してある。
Figure 2007509502
表5から、ジベンゾペリレンを電子輸送層に添加することにより、安定性(輝度が元の値の90%に減衰するのに必要な動作時間によって測定される)を向上させうることがわかる。ジベンゾペリレンを添加すると、輝度が減衰するのに要する時間が長くなること、すなわち白色発光OLEDデバイスの寿命が増大することがわかる。
例28(比較例)
比較用の青色発光OLEDデバイス(すなわち白色発光OLEDデバイスの一部)を以下のようにして作った。
1.きれいなガラス基板に真空中でインジウム-スズ酸化物(ITO)を堆積させ、厚さが85nmの透明な電極を形成した。
2.上記の準備をしたITOの表面をプラズマ酸素エッチングによって処理した後、プラズマによりフルオロカーボン・ポリマー(CFx)層を0.1nmの厚さに堆積させた。これについてはアメリカ合衆国特許第6,208,075号に記載されている。
3.上記の準備をした基板に、正孔輸送層(HTL)として、厚さが130nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層をさらに真空蒸着した。
4.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
5.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、トリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが35nmの電子輸送層(ETL)を基板の上に真空蒸着した。
6.別々のタンタル・ボート(そのうちの1つには銀が含まれ、別の1つにはマグネシウムが含まれている)を備えるコーティング・ステーションの位置において、上記の基板上に200nmのカソード層を堆積させた。このカソード層は、マグネシウムと銀の原子比が10:1であった。
例29(発明例)
例28に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ3と4を以下のようにした点が異なっている。
3.上記の準備をした基板に、正孔輸送層(HTL)として、ジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を1.0%含む厚さが130nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層をさらに真空蒸着した。
4.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
例30(発明例)
例29に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ4と5を以下のようにした点が異なっている。
4.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
5.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、ジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を1.0%含むトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが20nmの電子輸送層(ETL)を基板の上に真空蒸着した。次に、ドープされていないトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが15nmの層を基板上に真空蒸着した。
例31(発明例)
例29に記載したようにしてOLEDデバイスを作った。ただしステップ3〜5を以下のようにした点が異なっている。
3.上記の準備をした基板に、正孔輸送層(HTL)として、ジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む厚さが130nmの4,4'-ビス[N-(1-ナフチル)-N-フェニルアミノ]ビフェニル(NPB)層をさらに真空蒸着した。
4.4-(ジ-p-トリルアミノ)-4'-[(ジ-p-トリルアミノ)スチリル]スチルベンを2%とジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含む2-t-ブチル-9,10-ビス(2-ナフチル)アントラセン(TBADN)を上記の基板上に蒸着によって20nmの厚さにコーティングし、青色発光層(青色EML)を形成した。
5.加熱したタンタル供給ボートを備えるコーティング・ステーションにおいて、ジベンゾ[b,k]ペリレン(DBP)を0.5%含むトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが20nmの電子輸送層(ETL)を基板の上に真空蒸着した。次に、ドープされていないトリス(8-キノリノラト)アルミニウム(III)(ALQ)からなる厚さが15nmの層を基板上に真空蒸着した。
結果(例28〜31)
電極間に40mA/cm2の電流を印加してスペクトルを測定することにより、デバイスをテストした。次に、電流を一定にし、強度を時間の関数として調べた。ここで図3を参照すると、上記各例に関して輝度が時間経過とともに減衰または低下するグラフが示してある。黄色発光層と青色発光層と電子輸送層のさまざまな組み合わせにジベンゾペリレンを添加すると、減衰が小さくなること、すなわち白色発光OLEDデバイスの寿命が増大することがわかる。
本発明の好ましい一実施態様で使用できるOLEDデバイスの1つの画素の断面図である。 本発明の一実施態様で輝度が時間経過とともに衰弱または低下する様子を示すグラフである。 本発明の他のいくつかの実施態様で輝度が時間経過とともに減衰または低下する様子を示すグラフである。
符号の説明
10 OLEDデバイスの画素
105 基板
110 アノード
115 正孔注入層
120 正孔輸送層
125 発光層
130 発光層
135 電子輸送層
140 カソード

Claims (20)

  1. a)アノードと、
    b)カソードと、
    c)アノードとカソードの間に配置された発光層と、
    d)安定化用の置換されたペリレン材料と
    を備えているために寿命が延びた、安定化した白色発光OLEDデバイス。
  2. ペリレン材料が、置換されたベンゾペリレン、または置換されていないベンゾペリレンである、請求項1に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  3. ペリレン材料が、置換されたジベンゾペリレン、または置換されていないジベンゾペリレンである、請求項1に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  4. ペリレン材料が、置換されたトリベンゾペリレン、または置換されていないトリベンゾペリレンである、請求項1に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  5. a)アノードと、そのアノードから離れたカソードと、
    b)アノードの上に堆積された正孔輸送層と、
    c)正孔輸送層とカソードの間に配置された青色発光層および黄色発光層と、
    d)正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層のうちの少なくとも1つの中に配置された安定化用の置換されたペリレン材料とを備えているために寿命が延びた、安定化した白色発光OLEDデバイス。
  6. 置換されたペリレン材料が、置換されたベンゾペリレン、または置換されていないベンゾペリレンである、請求項5に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  7. 置換されたペリレン材料が、置換されたジベンゾペリレン、または置換されていないジベンゾペリレンである、請求項5に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  8. 置換されたペリレン材料が、置換されたトリベンゾペリレン、または置換されていないトリベンゾペリレンである、請求項5に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  9. 置換されたペリレン材料が、正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層のうちの少なくとも2つの中に配置されている、請求項5に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  10. 置換されたペリレン材料が、正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層のうちの少なくとも2つの中に配置されている、請求項6に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  11. 置換されたペリレン材料が、正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層のうちの少なくとも2つの中に配置されている、請求項7に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  12. 置換されたペリレン材料が、正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層のうちの少なくとも2つの中に配置されている、請求項8に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  13. a)アノードと、そのアノードから離れたカソードと、
    b)アノードの上に堆積された正孔輸送層と、
    c)正孔輸送層とカソードの間に配置された青色発光層および黄色発光層と、
    d)カソードと連動して動作するとともに、黄色発光層と青色発光層のいずれか一方とも連動して動作する電子輸送層と、
    e)正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層、電子輸送層のうちの少なくとも1つの中に配置された安定化用の置換されたペリレン材料とを備えているために寿命が延びた、安定化した白色発光OLEDデバイス。
  14. 置換されたペリレン材料が、正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層、電子輸送層のうちの少なくとも2つの中に配置されている、請求項13に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  15. 置換されたペリレン材料が、正孔輸送層、青色発光層、黄色発光層、電子輸送層のうちの少なくとも3つの中に配置されている、請求項13に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  16. 置換されたペリレン材料が、正孔輸送層と青色発光層の中に配置されている、請求項13に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  17. 黄色発光層が正孔輸送層と接触している、請求項13に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  18. 青色発光層が正孔輸送層と接触している、請求項13に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  19. 1つ以上の層における置換されたペリレン材料の濃度レベルを、その置換されたペリレン材料が非発光ドーパントとなるように選択した、請求項13に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
  20. 置換されたペリレン材料がジベンゾ[b,k]ペリレンである、請求項13に記載の安定化した白色発光OLEDデバイス。
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