JP2007509182A - ヘアケア組成物 - Google Patents

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Abstract

成分の相分離に対する安定性を向上させた組成物から毛髪に対して5つの改良された真直性及び扱いやすさを提供するために、蜜ロウ及びシリコーン重合体の両方を含有する、水性ヘアコンディショニング及び洗浄組成物。

Description

本発明は、ヘアコンディショニング組成物に対する改良に関する。このような組成物は、その目的の1つとして、湿潤又は乾燥時の、毛髪の状態の改善(毛髪の櫛どおりを良くし、もつれをなくし、滑らかにし、柔らかくするなどの特性を意味する。)がある。コンディショニング効果は、本組成物の主要な目的(シャンプー、スタイリング製品又は染毛システム用など)に加えて存在する有益性か、又は、洗い流しタイプのヘアコンディショナー又はリーブインタイプのコンディショナー及びムース用などの組成物の主要な目的であり得る。本発明は、特に、コンディショニングシャンプー又はシャワージェルに関し、それらは、毛髪を洗浄し、油分及び汚れを除去するために使用され、また毛髪に対してコンディショニングの有益性も提供する。
様々なバックグラウンド、文化及び種族的出身からの消費者は、ヘアコンディショニングに対して様々な好みを有する。スタイル及びファッションの動機もまた、所望する毛髪の状態を変化させ得る。消費者のある群は、トリートメント後に毛髪がよりまっすぐになり扱いやすくなること(毛髪のボリュームが減少し、ふわふわ感が低下し、毛髪の相互の流れが整えられること意味する。)を望む。
これを達成するためのある方法は、シリコーン(ポリジアルキルシロキサン)などの高分子量重合体もしくは炭化水素油もしくはワックスなどの粘着性のあるコンディショニング物質を毛髪に塗布することである。組成物中にそのような物質が存在することにより毛髪ボリュームを低下させ、ふわふわ感を低下させ、相互の毛髪の流れを良く整えるという所望する特性を導き得るにもかかわらず、毛髪の被覆感、脂っぽさ及びベタベタ感を残し得るというような、感触の悪さという問題も導き得る。
さらに、水に不溶性のコンディショニング物質は、一般に、組成物中、特にシャンプー組成物中で、通常直径50μm未満の粒子又は小滴として懸濁されている。これは、コンディショニング粒子又は小滴を毛髪に沈積させ、保存において製品がその成分の分離に対して比較的安定であるようにしておくためである。コンディショニング物質の懸濁を達成するために、シャンプーは、そのコンディショニング物質が懸濁されるように低剪断速度において粘度があるような、しかし、このシャンプーをボトルから注ぎ出すことができるように高剪断速度においてより低い粘度を持つような、ずり流動化粘度プロファイルを持つよう設計されることがある。この組成物に対する所望する粘度プロファイルは、重合体などの粘度調整剤を使用することにより達成することができるが、また、電解質を使用してこのシャンプーのミセル相構造を調整することによっても達成できる。鉱物油及びワックス及びエステル油などの粘着性コンディショニング物質の中には、長期にわたる保存中にこのシャンプーの相構造と相互作用し得るものがあり、それにより、構造的安定性及び結果として起こる成分の物理的分離が失われることとなる。
今回、水性ヘアトリートメント組成物中で高粘度のシリコーン重合体及び蜜ロウの組み合わせを用いることにより、真直性及び扱いやすさというコンディショニング効果を達成することができ、同時に、否定的な問題、被覆感及びべたつきが最小限に抑えられることが分かった。さらに、この蜜ロウ及びシリコーン重合体の組み合わせにより、界面活性剤構造組成物において、特にシャンプー及び洗い流しタイプコンディショナー組成物に対して、保存中の成分分離の問題が最小限に抑えられることもまた分かった。
第1の局面において、本発明は、
a)蜜ロウを、組成物全体の0.1重量%から8重量%と、
b)25℃にて少なくとも80,000mm/sの0.01Hzでの粘度を有するシリコーン重合体を、組成物全体の0.01重量%から10重量%と、を含有する、水性ヘアケア組成物を提供する。
第2の局面において、本発明は、上述のヘアケア組成物を調製するための、該組成物に添加する前に前記蜜ロウを乳化する段階を含むプロセスに関する。
第3の局面において、本発明は、毛髪をコンディショニングするための上述の組成物の使用に関する。
本発明の詳細な説明
水に不溶性である、とは、物質が、25℃において水に対して0.1重量%以下の水中での溶解度であることを意味する。非揮発性とは、物質が25℃で1000Pa未満の蒸気圧であることを意味する。
特に断りがある場合を除き、粘度とは動粘性係数である。これらは、25℃にてコーン及びプレートレオメーターを用いて、0.01s−1の剪断速度で測定することができる。
本記述の中で粒子が引用される場合、粒子の広い定義を意味し、物質が分離した形態で存在することを示す。物質が液体である場合、その粒子は、小滴の形態である。
粒子の大きさは、適切に、MalvernTM Mastersizerなどの機器を使用して、レーザー光散乱により測定される。粒径は、中央粒径(D50)として表される。
水性組成物
本発明による組成物は、水を含有する。
適切に、本発明による組成物は、水を60重量%以上、好ましくは65重量%以上、より好ましくは70重量%以上含有する。
蜜ロウ
蜜ロウは、ミツバチによりその腹部下の腺から分泌される。これは、ミツバチにより、ハチの巣を作るために使用される。このロウは、ハチミツの収穫及び精製の市販の副産物として入手可能である。この蜜ロウは、本発明において、50μm以下、好ましくは20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらにより好ましくは1μm以下の中位(D50)径の粒子として微粒子型で好ましくは使用される。
この蜜ロウは、組成物全体の0.1重量%から8重量%、好ましくは0.2重量%から5重量%、より好ましくは0.4重量%から3重量%、最も好ましくは0.6重量%から2重量%存在する。
この蜜ロウを、本組成物の残り部分に添加する前に、前もって乳液又は分散液の形にすることができる。好ましくは、この蜜ロウを前もって乳液の形にする。
この蜜ロウを本組成物に取り込むための好ましいプロセスは、(i)蜜ロウなしで本組成物を65℃以上、好ましくは75℃以上の温度に加熱し、(ii)この蜜ロウを融解し、(iii)撹拌しながらこの蜜ロウを本組成物の残りの部分と混合し、(iv)本組成物を室温、通常は25℃、に冷却する段階を含む。
驚くべきことに、この蜜ロウは、そのようなプロセスに従う場合、激しく撹拌する必要なく、自己乳化する。
蜜ロウを本組成物に取り込むための代替的な好ましいプロセスは、次の段階を含む:
i)65℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上の温度で乳化剤の水溶液又は分散液を調製する。
ii)65℃以上、好ましくは70℃以上、より好ましくは80℃以上の温度で、融解蜜ロウを調製する。
iii)段階(i)及び(ii)の液体を混合し、均質化する。
iv)得られた分散液を穏やかに撹拌しながら室温まで冷却する。
v)得られた乳液をベース処方物に添加する。
乳化剤は、何らかの適切な界面活性剤であり得るが、好ましくは、陽イオン界面活性剤及び脂肪アルコールの混合物であり、乳化剤の、蜜ロウに対する重量非が、1:100から1:10、好ましくは1:50から1:20であるように存在する。好ましい乳化剤システムは、1:5から5:1の重量比のセテアリルアルコールを伴う塩化セチルトリメチルアンモニウムである。
好ましくは、蜜ロウの、シリコーン重合体に対する重量比は、本組成物中、4:1から1:2、より好ましくは2:1から1:1である。
シリコーン重合体
本発明の組成物中の適切なシリコーン重合体は、少なくとも0.01Hzの剪断速度で測定される80,000mm/s、好ましくは少なくとも1,000,000mm/s、より好ましくは少なくとも10,000,000mm/s、さらにより好ましくは100,000,000mm/sを超える、25℃での粘度を有する。
このシリコーン重合体は、何らかの適切なポリジアルキル又はポリジアルキルシロキサンを基にし得るが、ポリジメチルシロキサンを基にすることが好ましい。このシリコーン重合体は、好ましくは、水に対して不溶性及び非揮発性である。
適切に、このシリコーン重合体は、本発明の組成物において、50μm以下、好ましくは、20μm以下、より好ましくは10μm以下、さらにより好ましくは1μm以下の中位径(D50)を有するばらばらの粒子として存在する。
本発明の代替的な実施形態において、このシリコーン重合体は、0.15μm未満の中央粒径を有するマイクロエマルジョンの形態であり得る。
好ましくは、このシリコーン重合体は、本組成物の残りの部分に添加することができる、前もって形成された乳液として使用される。これにより、本組成物中でシリコーン重合体の適切な大きさの粒子を形成するための本組成物の高剪断混合の必要性がなくなる。
このシリコーン重合体が、構造:
Figure 2007509182
(式中、x、y及びzは全て1より大きい整数である。)を有するジビニルジメチコン及びジメチコンの共重合体であれば非常に好ましい。この共重合体が0.01sec−1の剪断速度及び25℃で、100,000,000mm/sを超える粘度を有する場合、特に好ましい。水性乳液として供給される適切な市販の物質は、Dow Corning HMW 2220である。
このシリコーン重合体は、適切に、本組成物の0.01重量%から10重量%、好ましくは0.1重量%から5重量%、より好ましくは0.5重量%から4重量%として存在する。
水性ヘアコンディショニング組成物
本発明の適用のための適切な組成物には、ムース、ローション及びクリームが含まれる。好ましいものは、洗い流しタイプのコンディショナーである。特に好ましい組成物は、クレンジングシャンプー又はシャワージェルである。
シャンプー
ある特定の局面において、本発明による組成物は、化粧品として許容可能であり毛髪への局所適用に適切な1又は複数の洗浄界面活性剤をさらに含有するクレンジングシャンプー又はシャワージェルである。
洗浄界面活性剤
適切な洗浄界面活性剤は、単独で、又は組み合わせて使用することができ、陰イオン、非イオン性、両性及び両性イオン性界面活性剤ならびにそれらの混合物から選択される。陰イオン及び両性界面活性剤の混合物が好ましい。
陰イオン洗浄界面活性剤
本発明によるシャンプー組成物は、通常、化粧品的に許容可能であり毛髪への局所適用に適切な1又は複数の陰イオン洗浄界面活性剤を含有する。
適切な陰イオン洗浄界面活性剤の例は、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルカリルスルホン酸塩、アルカノイルイセチオン酸塩、アルキルコハク酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、N−アルキルサルコシン酸塩、アルキルリン酸塩、アルキルエーテルリン酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩及びα−オレフィンスルホン酸塩であり、特に、それらのナトリウム、マグネシウム、アンモニウム及びモノ、ジ及びトリエタノールアミン塩である。このアルキル及びアシル基は、通常、8個から18個の炭素原子を含有し、不飽和であり得る。アルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸塩及びアルキルエーテルカルボン酸塩は、1分子あたり1個から10個のエチレンオキシド又はプロピレンオキシド単位を含有し得る。
本発明のシャンプー組成物中で使用するための代表的な陰イオン洗浄界面活性剤には、オレイルコハク酸ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸トリエタノールアミン、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウリルイセチオン酸ナトリウム及びN−ラウリルサルコシン酸ナトリウムが含まれる。最も好ましい陰イオン界面活性剤は、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム(n)EO(ここで、nは、1から3の範囲である。)、ラウリル硫酸アンモニウム及びラウリルエーテル硫酸アンモニウム(n)EO(ここで、nは、1から3の範囲である。)である。
先行する陰イオン洗浄界面活性剤の何らかの混合物もまた、適切であり得る。
本発明のシャンプー組成物中の陰イオン洗浄界面活性剤の総量は、通常、本組成物の、0.5重量%から45重量%、好ましくは1.5重量%から35重量%、より好ましくは5重量%から20重量%である。
共剤(co−surfactant)
本組成物は、審美的、物理的又は洗浄特性を本組成物に与えるのを促進するために、共剤(co−surfactant)を含み得る。
好ましい例は、両性又は両性イオン性界面活性剤であり、これらは、0から約8重量%、好ましくは1重量%から4重量%の範囲で含まれ得る。
両性及び両性イオン性界面活性剤の例には、アルキルアミンオキシド、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルスルホベタイン(スルタイン)、アルキルグリシン酸塩、アルキルカルボキシグリシン酸塩、アルキルアンフォプロピオン酸塩、アルキルアンフォグリシン酸塩、アルキルアミドプロピルヒドロキシスルタイン、アシルタウリン(acyl taurate)及びアシルグルタミン酸塩(ここで、アルキル及びアシル基は、8個から19個の炭素原子を有する。)が含まれる。本発明のシャンプーにおいて使用するための代表的な両性及び両性イオン性界面活性剤には、ラウリルアミンオキシド、ココジメチルスルホプロピルベタイン及び好ましくはラウリルベタイン、コカミドプロピルベタイン及びコカンファプロピオン酸ナトリウム(sodium cocamphopropionate)が含まれる。
別の好ましい例は、非イオン性界面活性剤であり、これは、本組成物の0から8重量%、好ましくは2重量%から5重量%の範囲の量で含まれ得る。
例えば、本発明のシャンプー組成物に含まれ得る代表的な非イオン性界面活性剤には、通常エチレンオキシドであるアルキレンオキシドとの、脂肪族(C8−C18)一級又は二級 直鎖又は分子鎖アルコール又はフェノールの縮合生成物が含まれ、これは一般に6個から30個のエチレンオキシド基を有する。
他の代表的な非イオン性界面活性剤には、モノ又はジ−アルキルアルカノールアミドが含まれる。例には、ココモノ又はジ−エタノールアミド及びココモノ−イソプロパノールアミドが含まれる。
本発明のシャンプー組成物に含まれ得るさらなる非イオン性界面活性剤は、アルキルポリグリコシド(APG)である。一般に、APGは、1又は複数のグリコシル基のブロックに(場合によっては架橋原子団を介して)連結するアルキル基を含有するものである。好ましいAPGは、次の式:
Figure 2007509182
により定義される(式中、Rは、飽和又は不飽和であり得る分枝鎖又は直鎖アルキル基であり、Gは糖の基である。)。Rは、約C5から約C20の平均アルキル鎖長を表し得る。好ましくは、約C8から約C12の平均アルキル鎖長を表し得る。最も好ましくは、Rの値は、約9.5から約10.5の間である。Gは、C5又はC6単糖残基から選択され得、好ましくはグルコシドである。Gは、グルコース、キシロース、ラクトース、フルクトース、マンノース及びそれらの誘導体からなる群から選択され得る。好ましくはGはグルコースである。
重合の度合い、nは、約1から約10以上の値を有し得る。好ましくは、nの値は、約1.1から約2の範囲にある。最も好ましくは、nの値は、約1.3から約1.5の範囲にある。
本発明において使用するために適切なアルキルポリグリコシドは、市販されており、例えば、Oramix NS10 ex Seppic;Plantaren 1200及びPlantaren 2000 ex Henkelとして特定される物質を含む。
本発明の組成物中に含まれ得るその他の糖由来非イオン性界面活性剤には、C10−C18 N−アルキル(C1−C6)ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、例えばWO92 06154及び米国特許第5 194 639号に記載されているような、C12−C18 N−メチルグルカミドなど、及びN−アルコキシポリヒドロキシ脂肪酸アミド、例えばC10−C18 N−(3−メトキシプロピル)グルカミドなど、が含まれる。
本発明による組成物はまた、場合によっては、本組成物の0.01重量%から10重量%、より好ましくは0.05重量%から5重量%、最も好ましくは0.05重量%から2重量%の量で含まれる1又は複数の陽イオン性の共剤(co−surfactant)を含み得る。
本発明の組成物中の洗浄界面活性剤の総量(あらゆる共剤(co−surfactant)及び/又はあらゆる乳化剤を含む。)は、一般に、本組成物の1重量%から25重量%、好ましくは2重量%から20重量%、より好ましくは5重量%から17重量%である。
洗浄界面活性剤の好ましい混合物は、ラウリルエーテル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸アンモニウム、PEG 5コカミド及びコカミドMEA(CTFA表記)の組み合わせである。
陽イオン性沈積重合体
陽イオン性重合体は、本蜜ロウ又は本シリコーン重合体の中央粒子サイズが10μm以下である場合、シャンプーのコンディショニング性能を促進するために、本発明のシャンプー組成物において好ましい成分である。
陽イオン性重合体は、ホモ重合体であり得るか、又は、2以上の型の単量体から形成され得る。この重合体の分子量は、一般に5000から10 000 000ダルトンの間、通常は少なくとも10 000及び好ましくは100 000から2 000 000である。この重合体は、四級アンモニウムもしくはプロトン化アミノ基又はそれらの混合物などの陽イオン性窒素含有基を有する。
陽イオン性窒素含有基は、一般に、陽イオン性重合体の全単量体ユニットの一部における置換基として存在する。したがって、この重合体がホモ重合体でない場合、それは、スペーサー非陽イオン性単量体ユニットを含有し得る。このような重合体は、CTFA Cosmetic Ingredient Directory,第3版に記載されている。陽イオン性単量体ユニットの、非陽イオン性単量体ユニットに対する比は、所用の範囲の陽イオン電荷密度を有する重合体を与えるように選択される。
適切な陽イオン性コンディショニング重合体には、例えば、(メタ)アクリルアミド、アルキル及びジアルキル(メタ)アクリルアミド、アルキル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクトン及びビニルピロリジンなどの、水溶性スペーサー単量体との、陽イオン性アミン又は四級アンモニウム官能基を有するビニル単量体の共重合体が含まれる。このアルキル及びジアルキル置換単量体は、好ましくは、C1−C7アルキル基、より好ましくはC1−3アルキル基を有する。その他の適切なスペーサーには、ビニルエステル、ビニルアルコール、無水マレイン酸、プロピレングリコール及びエチレングリコールが含まれる。
この陽イオン性アミンは、特定の種及びその組成物のpHに依存して、一級、二級又は三級アミンであり得る。一般に、二級及び三級アミン、特に三級が好ましい。
アミン置換ビニル単量体及びアミンは、アミン型で重合化され、次に、四級化によりアンモニウムに変換され得る。
この陽イオン性コンディショニング重合体は、アミン及び/又は四級アンモニウム置換単量体及び/又は適合するスペーサー単量体由来の単量体ユニットの混合物を含有し得る。
適切な陽イオン性コンディショニング重合体は、例えば次のものを含む:
Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Association,(CTFA)によりPolyquaternium(ポリクオタニウム)−16とこの業界で呼ばれる、1−ビニル−2−ピロリジン及び1−ビニル−3−メチル−イミダゾリウム塩(例えば塩化物)の共重合体。この物質は、BASF Wyandotte Corp.(Parsippany,NJ,USA)から、LUVIQUAT商標(例えば、LUVIQUAT FC 370)のもとで市販されている。
Polyquaternium(ポリクオタニウム)−11とこの業界(CTFA)で呼ばれる、1−ビニル−2−ピロリジン及びジメチルアミノエチルメタクリレートの共重合体。この物質は、Gaf Corporation(Wayne,NJ,USA)から、GAFQUAT 商標(例えば、GAFQUAT 755N)のもと市販されている。
例えば、Polyquaternium(ポリクオタニウム) 6及びPolyquaternium(ポリクオタニウム) 7とそれぞれこの業界(CTFA)で呼ばれる、ジメチルジアリルアンモニウムクロリドホモ重合体及び、アクリルアミド及びジメチルジアリルアンモニウムクロリドの共重合体を含む、陽イオン性ジアリル四級アンモニウム含有重合体。
3個から5個の炭素原子を有する不飽和カルボン酸のホモ及び共重合体のアミノ−アルキルエステルの無機酸塩(米国特許第4,009,256号に記載されている。)。
陽イオン性ポリアクリルアミド(WO95/22311に記載されている。)。
使用することができるその他の陽イオン性コンディショニング重合体には、陽イオン性セルロース誘導体、陽イオン性デンプン誘導体及び陽イオン性グアーガム誘導体などの、陽イオン性多糖類重合体が含まれる。適切に、このような陽イオン性多糖類重合体は、0.1meq/gから4meq/gの電荷密度を有する。
本発明の組成物における使用に適切な陽イオン性多糖類重合体には、式:
Figure 2007509182
のものが含まれる(式中、Aは、デンプン又はセルロースアンヒドログルコース残基などのアンヒドログルコース残基である。Rは、アルキレン、オキシアルキレン、ポリオキシアルキレンもしくはヒドロキシアルキレン基又はそれらの組み合わせである。R、R及びRは独立に、アルキル、アリール、アルキルアリール、アリールアルキル、アルコキシアルキル又はアルコキシアリール基を表し、各基は、約18個以下の炭素原子を含有する。各陽イオン性部分に対する炭素原子の総数(つまりR、R2及びRでの炭素原子の合計)は、好ましくは約20以下であり、Xは、陰イオン性対イオンである。)。
陽イオン性セルロースは、それらの、Polymer JR(商標)及び重合体のLR(商標)シリーズにおいて、この業界(CTFA)においてPolyquaternium(ポリクオタニウム)10と呼ばれる、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させられたヒドロキシエチルセルロースの塩として、Amerchol Corp.(Edison,NJ,USA)から市販されている。別のタイプの陽イオン性セルロースには、この業界(CTFA)においてPolyquaternium(ポリクオタニウム)24と呼ばれる、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応させられたヒドロキシエチルセルロースの高分子四級アンモニウム塩が含まれる。これらの物質は、商品名 Polymer LM−200のもと、Amerchol Corp.(Edison,NJ,USA)から市販されている。
その他の適切な陽イオン性多糖類重合体には、四級窒素含有セルロースエーテル(例えば、米国特許第3,962,418号で記載されているようなもの)及びエーテル化セルロース及びデンプンの共重合体(例えば、米国特許第3,958,581号で記載されているようなもの)が含まれる。
使用することができる特に適切なタイプの陽イオン性多糖類重合体は、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド(Rhone−Poulencから、それらのJAGUAR商標シリーズにおいて市販されている。)などの陽イオン性グアーガム誘導体である。その例は、陽イオン性基の置換の度合いが低く粘度が高い、JAGUAR C13Sである。置換が中程度であり、粘度が低いJAGUAR C15、JAGUAR C17(置換の度合いが高く、粘度が高い。)、低濃度の置換基ならびに陽イオン性四級アンモニウム基を含有するヒドロキシプロピル化陽イオン性グアー誘導体であるJAGUAR C16及び透明度が高く、置換の程度が低い中程度の粘度のグアーである、JAGUAR 162。
好ましくは、この陽イオン性コンディショニング重合体は、陽イオン性セルロース及び陽イオン性グアー誘導体から選択される。特に好ましい陽イオン性重合体は、JAGUAR C13S、JAGUAR C15、JAGUAR C17及びJAGUAR C16ならびにJAGUAR C162である。
この陽イオン性コンディショニング重合体は、一般に、本発明の組成物中に、本組成物の、0.01重量%から5重量%、好ましくは0.02重量%から1重量%、より好ましくは0.04重量%から0.5重量%のレベルで存在する。
洗い流しタイプコンディショナー組成物
本発明の代替的な実施形態は、洗い流しタイプ又はリーブオンタイプのコンディショニング組成物である。
本発明による洗い流しタイプ又はリーブオンタイプのヘアコンディショナー組成物は、好ましくは、化粧品的に許容可能であり毛髪への局所適用に適切な1又は複数のコンディショニング界面活性剤を含有する。
コンディショニング界面活性剤
適切なコンディショニング界面活性剤は、単独で、又は組み合わせて使用される、陽イオン性界面活性剤から選択される。本発明の組成物において有用な陽イオン性界面活性剤は、本発明の水性組成物に溶解した際に正に荷電する、アミノ又は四級アンモニウム親水性部分を含有する。
適切な陽イオン性界面活性剤の例は、一般式:
Figure 2007509182
に相当するものである(式中、R、R、R及びRは、独立に、(a)1個から22個の炭素原子の脂肪族基又は(b)22個以下の炭素原子を有する芳香族、アルコキシ、ポリオキシアルキレン、アルキルアミド、ヒドロキシアルキル、アルコイルアルキル、アリール又はアルキルアリール基から選択され;Xは、ハロゲン(例えばクロリド、ブロミド)、酢酸、クエン酸、乳酸、グリコール酸、リン酸硝酸(phosphate nitrate)、硫酸及びアルキル硫酸ラジカルから選択されるものなどの、塩形成陰イオンである。)。
この脂肪族基は、炭素及び水素原子に加えて、エーテル結合及びアミノ基などの他の基を含有し得る。さらに鎖長が長い脂肪族基、例えば約12個の炭素以上のものは、飽和又は不飽和であり得る。
本発明のコンディショナー組成物のための好ましい陽イオン性界面活性剤は、いわゆるモノアルキル四級アンモニウム化合物であり、Rは、C16からC22のアルキル鎖長を有し、R、R及びRは、2以下の炭素原子を有する。
その他の好ましい陽イオン性界面活性剤は、いわゆるジアルキル四級アンモニウム化合物であり、R及びRは独立に、C16からC22のアルキル鎖長を有し、R及びRは、2以下の炭素原子を有する。
適切な陽イオン性界面活性剤の例には、四級アンモニウム化合物、特にトリメチル四級化合物が含まれる。
好ましい四級アンモニウム化合物には、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(BTAC)、塩化セチルピリジニウム、塩化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、塩化オクチルトリメチルアンモニウム、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、塩化オクチルジメチルベンジルアンモニウム、塩化デシルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、塩化ジドデシルジメチルアンモニウム、塩化ジオクタデシルジメチルアンモニウム、塩化タロウトリメチルアンモニウム、塩化ココトリメチルアンモニウム、PEG−2オレイルアンモニウムクロリド及びこれらの塩が含まれる(ここで、塩化物(クロリド)は、ハロゲン(例えば臭化物(ブロミド))、酢酸塩、クエン酸塩、乳酸塩、グリコール酸塩、リン酸硝酸塩(phosphate nitrate)、硫酸塩又はアルキル硫酸塩により置換される。)。さらに適切な陽イオン性界面活性剤には、CTFA表記 Quanternium(クオタニウム)−5、Quanternium(クオタニウム)−31及びQuanternium(クオタニウム)−18を有する物質が含まれる。先行する物質のいずれの混合物もまた、適切であり得る。本発明のヘアコンディショナーにおいて使用するための特に有用な四級アンモニウム陽イオン性界面活性剤は、例えば、Akzo Nonbelにより供給される、GENAMIN CTAC,ex Hoechst Celanese及びArquad 16/29として市販される、塩化セチルトリメチルアンモニウム及びClariantにより供給される、Genamin KDM−Pなどの塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム(BTAC)である。
別の適切な陽イオン性コンディショニング界面活性剤は、ハロゲン化ジアルコイルアルキルジメチルアンモニウムである。このような化合物の例は、塩化ジパルミトイエチルジメチルアンモニウムのCTFA表記を有する。
さらなる適切な陽イオン性システムは、陽イオン性種を与えるために酸と組み合わせて使用される、一級、二級及び三級脂肪族アミンである。このようなアミンのアルキル基は、好ましくは12個から22個の炭素原子を有し、置換されるか又は非置換であり得る。
特に有用であるのは、アミド置換三級脂肪族アミン、特に、1個のC12からC22アルキル又はアルケニル鎖を有する三級アミンである。本明細書中で有用なこのようなアミンには、ステアルアミドプロピジメエチルアミン、ステアルアミドプロピジエチルアミン、ステアルアミドエチルジエチルアミン、ステアルアミドエチルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジメチルアミン、パルミトアミドプロピルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジエチルアミン、パルミトアミドエチルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジメチルアミン、ベヘンアミドプロピルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジエチルアミン、ベヘンアミドエチルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジメチルアミン、アラキドアミドプロピルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジエチルアミン、アラキドアミドエチルジメチルアミン、ジエチルアミノエチルステアルアミドが含まれる。
ジメチルステアルアミン、ジメチルソイアミン、ソイアミン、ミリスチルアミン、トリデシルアミン、エチルステアリルアミン、N−タロウプロパンジアミン、エトキシ化(エチレンオキシド 5モルによる)ステアリルアミン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン及びアラキジルベヘニルアミンもまた有用である。
既に述べられているように、これらのアミンは通常、陽イオン性種を与えるために酸と組み合わせて使用される。
本明細書中で有用な好ましい酸には、L−グルタミン酸、乳酸、塩酸、リンゴ酸、コハク酸、酢酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、L−塩酸グルタミン酸及びそれらの混合物が含まれるが、より好ましくは、L−グルタミン酸、乳酸、クエン酸である。本発明において有用なものの中に含まれる陽イオン性アミン界面活性剤は、Nachtigalら、1981年6月23日発行の米国特許第4,275,055号で開示されている。
プロトン化可能なアミンの、酸からのHに対するモル比は、好ましくは、約1:0.3から1:1.2、より好ましくは約1:0.5から約1:1.1である。
本発明のコンディショナーにおいて、陽イオン性界面活性剤のレベルは、好ましくは組成物全体の0.01重量%から10重量%、より好ましくは0.05重量%から5重量%、最も好ましくは0.1重量%から4重量%である。
脂肪物質
本発明のコンディショナー組成物は、好ましくはさらに脂肪物質を含有する。コンディショニング組成物において脂肪物質と陽イオン性界面活性剤とを組み合わせて使用することは、これにより構造化ラメラ(structured lamellar)相又は液晶相が形成され、陽イオン性界面活性剤が分散されることから、特に有利であると考えられる。
「脂肪物質」とは、脂肪アルコール、アルコキシ化脂肪アルコール、脂肪酸又はそれらの混合物を意味する。好ましくは、この脂肪物質のアルキル鎖は、完全に飽和している。
代表的な脂肪物質は、8個から22個の炭素原子、より好ましくは16個から22個の炭素原子を含有する。適切な脂肪アルコールの例には、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びそれらの混合物が含まれる。これらの物質の使用もまた、それらが本発明の組成物の全体的なコンディショニング特性に貢献することにおいて、有利である。
アルキル鎖の中に約12個から約18個の炭素原子を有するアルコキシ化(例えば、エトキシ化又はプロポキシ化)脂肪アルコールは、脂肪アルコールそのもののかわりに、又は脂肪アルコールそのものへ付加して、使用することができる。適切な例には、エチレングリコールセチルエーテル、ポリオキシエチレン(2)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(4)セチルエーテル及びそれらの混合物が含まれる。
本発明のコンディショナー中の脂肪物質のレベルは、適切に、本組成物全体の0.01重量%から15重量%、好ましくは0.1重量%から10重量%、より好ましくは0.5重量%から4重量%である。陽イオン性界面活性剤の、脂肪アルコールに対する重量比は、適切に、10:1から1:10、好ましくは4:1から1:8、最適には、1:1から1:7、例えば1:3である。
懸濁化剤
場合によっては、本発明による組成物は、さらに、懸濁化剤 0.1重量%から10重量%、好ましくは0.6重量%から6重量%を含有し得る。適切な懸濁化剤は、ポリアクリル酸、アクリル酸の架橋重合体、疎水性単量体とのアクリル酸の共重合体、カルボン酸含有単量体及びアクリル酸エステルの共重合体、アクリル酸及びアクリレートエステルの架橋共重合体、ヘテロ多糖類ガム及び結晶性長鎖アシル誘導体から選択される。この長鎖アシル誘導体は、望ましくは、エチレングリコールステアレート、16個から22個の炭素原子を有する脂肪酸のアルカノールアミド及びそれらの混合物から選択される。エチレングリコールジステアレート及びポリエチレングリコール3ジステアレートは、好ましい長鎖アシル誘導体である。ポリアクリル酸は、Carbopol 420、Carbopol 488又はCarbopol 493として市販されている。多官能性試薬と架橋されたアクリル酸の重合体もまた使用することができ、それらは、Carbopol 910、Carbopol 934、Carbopol 940、Carbopol 941及びCarbopol 980として市販されている。単量体を含有するカルボン酸及びアクリル酸エステルの適切な共重合体の例は、Carbopol 1342である。Carbopol(商標)物質は全て、Goodrichから市販されている。
アクリル酸及びアクリレートエステルの適切な架橋重合体は、Pemulen TR1又はPemulen TR2である。適切なヘテロ多糖類ガムは、キサンタンガム(例えば、Kelzan muから市販されている。)である。
しかし、蜜ロウ及びシリコーン重合体の粒子の中位径が10μm未満である場合、本組成物が懸濁化剤不含(これは、本発明の組成物に含有される懸濁化剤が0.01重量%未満であることを意味する。)であれば好ましい。これは、懸濁化剤が毛髪に沈積し得、それにより被覆感を持つユーザーがいるからである。
その他の成分
本発明による組成物は、さらに、毛髪の洗浄及びコンディショニング組成物において使用するのに適切なその他の成分を含有し得る。本発明の物に加えて、他の疎水性、水不溶性コンディショニングオイルが含まれ得る。
本発明の組成物はまた、ヘアケアに適切なアジュバントも含有し得る。一般に、このような成分は、個々に組成物全体の2重量%以下のレベルで含まれる。
適切なヘアケアアジュバント中には、アミノ酸及び糖などの天然の毛根の栄養分がある。適切なアミノ酸の例には、アルギニン、システイン、グルタミン、グルタミン酸、イソロイシン、ロイシン、メチオニン、セリン及びバリン及び/又はそれらの前駆体及び誘導体が含まれる。このアミノ酸は、単独で、混合物で、又は例えばジ及びトリペプチドなどのペプチドの形態で、添加され得る。このアミノ酸はまた、ケラチン又はコラーゲン加水分解物などのタンパク質加水分解物の形態でも添加され得る。適切な糖は、グルコース、デキストロース及びフルクトースである。これらは、単独で又は例えば果実エキスの形態で添加され得る。本発明の組成物に含まれるための特に好ましい天然毛根栄養分の組み合わせは、イソロイシン及びグルコースである。特に好ましいアミノ酸栄養分は、アルギニンである。別の適切なアジュバントは、グリコール酸である。
使用の形態
本発明の組成物は、主に、洗い流しタイプ又はリーブオンタイプの組成物におけるヒト対象の毛髪及び/又は頭皮への局所適用を意図する。この組成物は、毛髪乾燥後に、ヘアスタイルに真直性を与え、ボリューム及び/又はふわふわ感を低下させるために使用される。この有益性を達成するために、熱風の毛髪乾燥装置を用いて毛髪を乾燥させる必要はなく、タオルで拭きブラッシングした後自然に毛髪を乾燥させるのが好ましい。
次に挙げる非限定例により本発明を説明する。本発明の実施例は、数字により表し、比較実施例は文字により表す。
平均半径方向間隔測定(mean radial spacing measurement)
平均半径方向間隔測定値は毛髪のボリュームと関係し、それは毛髪の扱いやすさと関連する。したがって、平均半径方向間隔測定値が低いことは、毛髪が扱いやすいことを示す。
シャンプートリートメント:
2g/10”ヘアピースを束ね、水道ですすいだ。1トリートメントあたり4束から5束のヘアピースを用いてシャンプー 0.2mlをそのヘアピースに沿って置き、30秒間撹拌し、次いで、30秒間すすいだ。再び、シャンプー 0.2mlをそのヘアピースに沿って置き、30秒間撹拌し、次いで、1分間すすいだ。
クランプスタンドから垂直に吊るしてこのヘアピースを櫛ですき、次に繊維全てをまとめるために水差しを用いてすすぎ、一晩自然に乾燥させた。
レーザー測定:
各ヘアピースをクランプスタンドから垂直に吊るし、2mW、λ=632.8nm ヘリウム−ネオンレーザーを、そのままのヘアピースに対して垂直に、そのヘアピースの下から約2”に照射し、35mmカメラを用いて光ディスクに被照像を記録した。
マクロを使用して識別レベルを各像に対して設定した(つまり、鮮明な画像に対する閾値はディスクに保存されるドット数となる。)。「lcalc」マクロを使用して、その像における全てのドットのx、y座標を計算し、読みやすいテキストファイルにこのファイルを変換した。Excelにおける別のマクロは、カメラに対するそれらの見かけの位置からヘアピースにおける実際の位置にその座標を変換するために、全座標において数学的変換に適用した。これらの実際の座標を使用して、計算上の中央からの全座標の平均動径分布を計算し、このように、ヘアピースのボリュームに対する指標を与えた。数字が小さいほど、そのボリュームは小さい。
その結果は、測定条件及び毛髪タイプに依存する。したがって、比較実験の各セットは、同じ毛髪タイプを用いて同時に行った。
表1
表1の重量%は、本組成物中の実際の活性化学物質についてのものであり、希釈原料についてのものではない。
Figure 2007509182
18名のパネリストがサロンで次のようにその毛髪を熟練美容師に洗浄してもらうというサロン試験を行った。毛髪を濡らし、中央で分けた。シャンプー 3gを頭部の各サイドに塗布し、〜40℃の温度のフランス硬度〜12°の水を用いて通常どおり毛髪を洗浄した。毛髪をすすぎ、このプロセスを繰り返した。次に、毛髪をタオルで拭き、パネリストがヘアドライヤーで乾かした。洗浄中及び終了時に、美容師が毛髪の様々な特性を評価した。
1つの試験において実施例Aを実施例Bと比較し、第2の試験で実施例1を比較した。
本製品により生じる被覆感、べたつき感に対する問題のために、比較実施例Bの試験は達成されなかった。製品Aと比較して製品1について、製品1は、流れの整列性、ふわふわ感の減少、扱いやすさ、柔軟性及び滑らかさの特性に関して90%の有意な水準の点で好ましかった。製品A及び1の両方とも、べたつき感に関しては同等とみなされた。
それゆえ、本発明による製品は、扱いやすさが向上することが示される。
平均半径方向間隔(mean radial spacing)mm実施例1及びCは、下記のように測定された:
Figure 2007509182
実施例1は、実施例Cよりも有意に平均半径方向間隔(mean radial spacing)が小さく、したがって、毛髪のボリュームが低下した。
官能パネルで試験した場合、実施例C及び1は、次の結果を示した:
Figure 2007509182
上記の表は、本発明の実施例に対して、毛髪の清潔感に対して何ら有害な影響を与えずに、優れたコンディショニングが達成されることを示す。
Figure 2007509182
DC1668は、25℃にて60,000mm/sの粘度を有する。
DC1785は、25℃にて1,000,000mm/sの粘度を有する。
HMW2220は、25℃にて120,000,000mm/sの粘度を有する。
実施例1、実施例5及び実施例6の平均半径方向間隔(mean radial spacing)は次のとおりであった:
Figure 2007509182
このように、1.5重量% 蜜ロウを含む処方は、0.5重量%及び3重量% 蜜ロウを含む処方よりも機能が優れていた。
高粘度のシリコーンを含む処方は、粘度のより低いシリコーンを有する実施例Cよりも機能が優れていた。

Claims (11)

  1. a)蜜ロウを、組成物全体の0.1重量%から8重量%と、
    b)25℃にて少なくとも80,000mm/sの0.01Hzでの粘度を有するシリコーン重合体を、組成物全体の0.01重量%から10重量%と、
    を含む、水性ヘアケア組成物。
  2. 0.01Hzにおける前記シリコーンの粘度が、25℃にて少なくとも1,000,000mm/sである、請求項1に記載の水性ヘアケア組成物。
  3. 0.01Hzにおける前記シリコーンの粘度が、25℃にて少なくとも100,000,000mm/sである、請求項1又は請求項2に記載の水性ヘアケア組成物。
  4. シリコーンのレベルが、組成物全体の0.5重量%から4重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水性ヘアケア組成物。
  5. 蜜ロウのレベルが、組成物全体の0.2重量%から5重量%である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水性ヘアケア組成物。
  6. 前記蜜ロウ及び前記シリコーン重合体が、50μm以下の中位径(D50)の粒子形態で存在する、請求項項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、洗浄界面活性剤 1重量%から25重量%をさらに含む洗浄組成物である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 前記洗浄界面活性剤が、陰イオン界面活性剤、両性界面活性剤、両性イオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤及びそれらの混合物からなる群から選択される、請求項1〜7のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 組成物に添加する前に蜜ロウを乳化する段階を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載のヘアケア組成物を調製するためのプロセス。
  10. 前記蜜ロウが、陽イオン界面活性剤を用いて乳化される、請求項9に記載のプロセス。
  11. 毛髪のコンディショニングのための請求項1〜10のいずれか1項に記載の組成物の使用。
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