JP2007506075A - アポリポ蛋白質c−iの測定による疾患の診断方法 - Google Patents

アポリポ蛋白質c−iの測定による疾患の診断方法 Download PDF

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Abstract

ヒト患者の血清または血漿試料中のアポリポ蛋白質C-Iおよび/またはその誘導体の量を測定し、正常な健康人で測定された値の範囲から有意に変動している結果に基づいて、疾患、特に腫瘍疾患または敗血症の存在に関して判断を下すことを可能にする疾患の診断、早期検出、危険性評価および疾患経過の管理のための方法。本発明はまた、病人の血液中のアポリポ蛋白質C-Iの量または結合能力が正常人と有意に異なる疾患の治療および予防におけるアポリポ蛋白質C-Iの使用に関する。

Description

本発明は、蛋白質、アポリポ蛋白質C-Iをヒト患者の血清または血漿試料中のバイオマーカーとして測定する、疾患の診断、早期検出、危険性評価および経過モニターのための方法、ならびに治療上活性のある物質としてのアポリポ蛋白質C-Iの使用に関する。
「診断法」という用語を一般的に以下の説明で使用するとき、この用語は、個々の点で特定の限定された目標を有する測定値のみが意味されることが具体的な状況から明らかでない限り、通例として、簡単のために、疾患の診断、早期検出、危険性評価および、治療の経過モニターを含めた経過モニターのための方法を表現するためものであることに最初に注意されたい。
さらに、本明細書の文脈では、「疾患」という用語は、通例、重篤で慢性な、特に急性の疾患のために使用され、アテローム性動脈硬化発症の危険因子として見なすことができるような脂肪代謝障害に関するものではないことに留意されたい。特に、癌疾患および敗血症は、「疾患」として指摘されるべきものである。しかし、本発明による測定はまた、その他の疾患、特に、心筋梗塞、狭心症および動脈閉塞性疾患などの急性心疾患または糖尿病、グレーブス病およびクローン病に罹患した患者の状態についてのより詳細な情報を提供することを企図した診断方法に関連して使用することができる。
脂質(トリグリセリド、コレステロール、リン脂質)と一緒にリポ蛋白質を形成する蛋白質は、「アポリポ蛋白質」と称される。アポリポ蛋白質の重要な機能は、血清および血漿中において水に不溶な脂質の輸送を可能にすることである。超遠心の密度勾配での移動性に基づいて、リポ蛋白質は密度の異なる4つの種類、カイロミクロン、VLDL(超低密度リポ蛋白質)、LDL(低密度リポ蛋白質)およびHDL(高密度リポ蛋白質)に振り分けられる。さらに、リポ蛋白質(a)と称する群が区別される。リポ蛋白質の脂質画分は、それらの密度が高くなるにつれて小さくなる。密度の異なるリポ蛋白質種は、一緒に存在する脂質画分の量に基づいてだけでなく、それらの組成に関して異なる。さらに、一般的なアポリポ蛋白質の特性を、それぞれの密度の種類に割り当てることが可能である。
アポリポ蛋白質は、長さおよびアミノ酸組成が異なる蛋白質で、A〜Hと称する群に振り分けられ、個々の群内では次に、それぞれの蛋白質は書き添えた数字によって特徴付けられ、区別される。例えば、アポリポ蛋白質A-Iと完全に示す代わりに、アポA-Iとしてのみ示すこともまた慣例である。様々なアポリポ蛋白質の1次構造(アミノ酸配列)が知られているが、多くの様々なアポリポ蛋白質について、3次元構造に関するデータまたは具体的な概念が、特に脂質に関連してさらに存在している。より詳細な情報は、関連する科学論文中に存在する。
アポリポ蛋白質はまた、特に、アテローム性動脈硬化の危険性を早期に発見したり、脂質を低下させる薬物で患者を処置するときに、治療をモニターしたりするために、患者の脂肪代謝に関する測定データの入手と関連して明確に測定できることが知られている。前述したものの中で、個々のリポ蛋白質密度種のリポ蛋白質において、ある種のアポリポ蛋白質が排他的に生じるか、または少なくとも優先的に生じ、その特異性を測定する環境を使用して、リポ蛋白質のアポリポ蛋白質画分を測定することによって、患者の血清または血漿中におけるリポ蛋白質の割合を決定することもまた可能である。
アポリポ蛋白質形成またはアポリポ蛋白質切断酵素または受容体欠如時のアポリポ蛋白質出現に及ぼされる影響が多大なために、正常な場合とは異なるリポ蛋白質およびアポリポ蛋白質プロフィールがまた、それぞれの患者で見いだされることが知られている。脂肪代謝の障害(二次的異リポ蛋白血症)はまた、一時的な症状で、疾患が治癒すると再び消失してしまうが、その他の疾患の結果として生じる可能性がある(参考(20)、186〜189ページ、括弧内の数字の参照文献は、参照文献の添付リストと関連している)。脂質代謝の変化がまた、アポリポ蛋白質組成の変化として表れる場合については、この科学文献は主に、アポリポ蛋白質A-IおよびA-IIに関連し、通例、HDLの異常な形態および濃度をもたらすような変化について報告している。しかし、アポリポ蛋白質は、脂肪代謝の障害が伴うことがまた知られている疾患を診断するためのバイオマーカーとして、顕著で実用的ないかなる役割も演じていない。
本明細書は、診断を目的としたアポリポ蛋白質C-Iの測定に関する。アポリポ蛋白質C-Iは、アポリポ蛋白質アポC-I、アポC-IIおよびアポC-IIIと称する、分子量が比較的低いアポリポ蛋白質の群に属する。これら3種類の蛋白質の1次構造は公知である(参考、アポリポ蛋白質C-Iに関しては、(1)、(2)および、特に(3))。アポリポ蛋白質C-IおよびC-IIIの機能について分かっていることは比較的少なく、ある種の病理状態に応じて、ヒト血清中または血漿中におけるアポリポ蛋白質C-Iの量または形態および会合形態の変化について報告された知見は得られていない。(1)から(18)の報告は、C群のアポリポ蛋白質またはアポリポ蛋白質C-Iに関する科学文献の中でも代表的な報告で、特に(11)の研究は、リポ蛋白質代謝におけるアポリポ蛋白質Cの役割について知られていることに関する優れた概説を提供している。アポリポ蛋白質C-Iについて記載された生物学的効果には主に、コレステロールエステル転送蛋白質(CETP)の阻害、LDL受容体(LDLR)に関連した蛋白質(LRP)の阻害およびLDLR自体の阻害およびVLDL受容体(VLDLR)の阻害、ならびにレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)の活性化が含まれる。
例えば、敗血症もしくは癌などの疾患を診断するためのバイオマーカーとしてのアポリポ蛋白質C-Iの測定を可能にする、または前記診断の流れにおいてアポリポ蛋白質C-Iの測定を示唆する知見は、前記の出版物の内容からは得ることはできない。
EP656121B1 EP1121600A2 WO02/085937 WO03/005035 WO03/002600 EP1355158A1 EP1318406A1 EP1318407A1 EP1355159A1 EP1318402A1 EP1318403A1 EP1318404A1 EP1318405A1
本発明は、敗血症患者の蛋白質組成の変化を調査すること、および得られた結果を敗血症および炎症の診断に具体的に使用できるようにすることを目的とする本出願人による系統だった研究の結果である。
これらの研究の出発点は、敗血症の場合、プロホルモンであるプロカルシトニンが劇的に増加すること、および敗血症のバイオマーカーとしてプロカルシトニンを測定することは、診断および治療に伴うモニタリングのために非常に実用的な意義があるという発見であった(参考、例えば、EP656121B1)。さらに、出願人が研究に対して様々な取り組みを始めてから得られた、敗血症患者の血清または血漿における蛋白質組成の変化に関する発見は、例えば、公開された特許出願EP1121600A2およびさらに最近の日付の公開特許出願、例えば、WO02/085937、WO03/005035、WO03/002600、EP1355158A1、EP1318406A1、EP1318407A1およびEP1355159A1、およびさらに関連のあるまだ公開されていない出願人の特許出願に見いだされる。特に、敗血症という用語の最近の理解の説明、および敗血症の場合のバイオマーカーの測定の重要性に関して、前記特許出願の内容を参照する。
いくつかの研究によって、伝統的に典型的な癌マーカーとしてのみ考えられてきたいくつかのバイオマーカー(参考、EP1318402A1、EP1318403A1、EP1318404A1およびEP1318405A1)は敗血症の場合でも有意に増加していることが示されたので、敗血症患者の試料の研究と共に様々な悪性腫瘍疾患に罹患した患者の血漿および血清試料について一層検討を行った。多くの研究例において、敗血症の症例で濃度の上昇が認められた個々のバイオマーカーは、癌患者の症例においても有意に上昇していることがわかった。しかし、多くの症例はまた、敗血症疾患と悪性腫瘍疾患を簡略化するために概して基本的に同様に扱うことを妨げるかなりの差異を示した。
本明細書で説明した本発明は、診断目的のバイオマーカーとして潜在的に適した蛋白質は、敗血症患者およびその他の重篤な疾患、特に、炎症性疾患または癌疾患に罹患している可能性のある患者では健康人と比べてその測定値が有意に変化しているので、それらを決定するためにさら取り組んだ研究の結果である。この目的のために、敗血症患者の血清または血漿画分のHPLCプロフィールを見かけ上正常な健康人のHPLCプロフィールと比較し、HPLCクロマトグラフィープロフィールの有意な変化をさらに綿密に調べた。これらの研究によって、本発明の基礎となる結果が得られた。すなわち、試料の疎水性または親油性構成要素と相互作用でき、このような構成要素を選択的に結合できるクロマトグラフィー物質を含有するカラム(「疎水性相互作用クロマトグラフィー」)でこれらの試料を予め分離したとき、患者の血清または血漿試料のHPLC溶出プロフィールの有意な変化が検出可能である。クロマトグラフィー物質に結合して分離された試料の構成要素が適切な方法でその後溶出されるならば、疎水性表面と相互作用できる構成要素、特に蛋白質特性の構成要素が選択的に濃縮された、元の血清または血漿試料の亜画分が得られる。リポ蛋白質に適用したこのような方法の変形は(19)に記載されている。
敗血症およびその他の疾患の患者の血漿または血清のこのような画分の高速液体クロマトグラフィー(HPLC)による分離によって、本発明の基礎となる驚くべき発見、すなわち、正常な健康人の血清および血漿中で十分な濃度で見いだされるべき構成要素が敗血症患者およびある種のその他の患者の血清では非常に減少しているか、見かけ上完全になくなっているという発見が導かれた。以下にさらに詳細に説明するが、このような構成要素の特性をさらに研究すると、著しく減少した構成要素はアポリポ蛋白質C-Iであることが示された。同様に、以下にさらに詳細に説明したその後の研究によって次に、最初の暫定評価では敗血症および癌患者において変化の類似性を示した結果が、実際には互いに明確に区別され、ヒト患者の血清または血漿中において、それ自体診断目的のために利用できる発見を構成するアポリポ蛋白質C-Iを測定することによって、癌疾患からの敗血症疾患の明確な区別することを可能にできるというさらに驚くべき結果が導かれた。
本発明の目的は、診断測定に適した新規蛋白質バイオマーカーを発見すること、およびそれを診断目的に利用できるようにすることで、ヒト血清または血漿中のこのバイオマーカーの定量的な出現頻度は、見かけ上正常な健康人で見いだされる値とは有意に異なっており、したがって、その測定値は診断手段として価値がある。
この目的は、請求項1で請求したとおりの方法によって実現される。
特に、敗血症患者、癌患者およびその他の疾患の患者の場合における診断適用に関して、好ましい応用は下位請求項に記載されている。
本明細書または請求項において、アポリポ蛋白質C-Iに加えて、「それらの誘導体」がまた測定すべき種として述べられる場合は、これらは特に断片および集合体、特に、それぞれの選択した測定法において遊離蛋白質であるアポリポ蛋白質C-Iと同様の挙動を示すものを意味すると理解すべきである。「誘導体」は、例えば、個々のアミノ酸もしくはアミノ酸配列の分、短くなったアポリポ蛋白質C-I分子、または、例えば、凝集によって立体的に、もしくは構造的に改変された完全なアポリポ蛋白質C-I分子であってよい。
バイオマーカーとしてのアポリポ蛋白質C-Iの使用を可能にする今回の新規な発見によって、関連する疾患に罹患している患者において、アポリポ蛋白質C-Iの検出量は見かけ上正常な健康人と比較して非常に減少していることが示唆される。このことから、アポリポ蛋白質C-Iは、上記疾患の場合、不十分な量で形成され、消費され、かつ/または異常に結合していると結論づけることが可能であり、健康人と比較してのアポリポ蛋白質C-Iの欠乏として解釈することができる。
したがって、他の態様では、本発明はまた、疾患に関連したアポリポ蛋白質C-I欠乏状態を治療するため、および診断レベルで測定可能な量のアポリポ蛋白質C-Iの著しい減少として表れる疾患を治療するための医薬を調製するため、治療剤としてのアポリポ蛋白質C-Iの使用に関する。
本発明のこれらの態様は、請求項10の主題となる。
記載した導入部分および特許請求の範囲において再現された保護すべきすべての事実および教示では、実験データおよび関連図を参考にして以下に詳細に説明し、本発明の記述で使用した個々の用語の意味をさらに説明する。したがって、特許請求の範囲を解釈するため、および今までに記載された一般的な記述のより正確な解釈のために、以下の記述を明示する。
実施した実験の説明および得られた結果
A.クロマトグラフィーによる調査
1.疎水性表面に結合し、そこから溶出することができるヒト血清/血漿の構成要素を含有する血清または血漿画分の取得
見かけ上正常な健康人および独立して医学的に診断されたいくつかの疾患に罹患した患者の血清/血漿の試料それぞれ0.5mlをPBSに溶かしたオクチルセファロースクロマトグラフィー物質(販売元:ファルマシア、充填材料0.25ml、PBSで洗浄)0.5mlと混合し、ゆっくり振盪しながら室温で10分間インキュベートした。その後、混合物をポリプロピレンカラム(直径5mm)に入れ、PBS 20mlで洗浄することによって、オクチルセファロース物質に結合した物質から結合しなかった物質を分離した。
オクチルセファロース物質に結合した物質(蛋白質)の脱離は、酢酸(pH 2.5)50mMによる溶出によって実施した。
2.逆相C18 HPLC
オクチルセファロースカラムから得られた酢酸溶出物はそれぞれの場合に、μBondapakC18カラム(3.9×300mm、Millipore、Waters)の逆相C18 HPLCによって直接分析した。
移動相A(水の体積95部、アセトニトリルの体積5部、トリフルオロ酢酸の体積0.1部の混合物)および移動相B(水の体積10部、アセトニトリルの体積90部、トリフルオロ酢酸の体積0.1部)の勾配をHPLCクロマトグラフィーに使用した。
HPLCカラムに酢酸溶出物をチャージした後、以下の移動相A/移動相Bの勾配で分析を実施した。
t=0〜5分100/0(A/B)から65/35(A/B)
t=5〜20分65/35(A/B)から40/60(A/B)
t=20〜22分40/60(A/B)から0/100(A/B)
流速は1ml/分であった。カラムからの流出物は、214nmでの吸光度を継続的に測定した。
図1は、見かけ上正常で健康な患者(a)、様々な腫瘍疾患の患者(b)および敗血症患者(c)からの試料の画分の一般的な3種類の溶出プロフィールを示す。
驚くべきことに、上記グループの人のHPLC溶出プロフィールは、実質的かつ系統的に互いに異なることが発見された。本明細書にとって重要なバンドは、17.05分に溶出するバンドである。
このバンドは、調査した血清および血漿の全試料のピークを集積することによって、相対的に定量され、この方法で測定された物質の相対的な量は、多数の対照および患者試料について、図2にグラフで示してある。具体的に、以下の試料を調査した。
腫瘍患者42試料(腸癌9試料、気管支癌7試料、乳癌13試料、卵巣癌8試料、膵臓癌5試料)、敗血症患者22試料、心筋梗塞患者(Ci)7試料、狭心症患者(APe)4試料、動脈閉塞性疾患(AOD)5試料、クローン病患者(CD)6試料、グレーブス病患者11試料、自己免疫甲状腺炎(AIT)4試料、I型糖尿病患者(D-I型)10試料、II型糖尿病患者(D-II型)6試料、関節リウマチ患者(RA)3試料、アルツハイマー病患者(AD)2試料およびHIV陽性患者6試料。
図2から直ちに明らかなように、17.05分で測定されたピークに対応する物質について、実質的に高い値は、正常な健康人の試料に認められる。疾患に罹患した患者の試料では、とりわけ敗血症患者、腫瘍患者、顕性/急性心疾患の患者(Ci、APe、AOD)およびクローン病の患者の試料では明らかに同物質の比率の極めて著しい減少が測定されている。I型糖尿病およびII型糖尿病の患者でも健康人と比較して有意に値が減少していたが、同様の程度までは減少していない。グレーブス病、自己免疫甲状腺炎、関節リウマチ、アルツハイマー病の患者およびHIV陽性患者では、対応する濃度の変動は小さく、統計学的には有意ではない。
個々の試料群について得られた相対量の平均値を以下の表にまとめて示す。
Figure 2007506075
3.試料を特徴付けるためのバンドの同定(17.05分に溶出するバンド)
同定をするために、このバンドに対応する溶出物質を収集し、乾燥させ(speed vac)、ペプチド分析を行った。N末端の配列分析では、配列TPDVSが決定された。質量分析(ESIMS)によって測定された分子量は、6630±15 Dであった。これらの結果は、ヒトアポリポ蛋白質C-Iの公知のデータと明らかに相関しており(参考、例えば(3))、配列番号1に記載されたペプチド配列を有し(SWISS PROT寄託番号3660227もまた参考のこと)、理論的な分子量は6627 Dである。
上記物質のトリプシン消化、およびその後の質量分析(ESIMS、「トリプシンフィンガープリント」)の後で、行った同定が完全に確認された。
説明したクロマトグラフィー法によって測定できるアポリポ蛋白質C-Iはまた、本明細書の文脈では、「遊離アポリポ蛋白質C-I」のことである。それは、(PBSで希釈した)血清または血漿試料から疎水性分子構造、例えば、疎水性オクチルセファロースクロマトグラフィー物質のオクチル基に結合し、蛋白質の溶出に対する一般的条件の下で、特に希釈酢酸で溶出されることができる特性を有する。しかし、「遊離アポリポ蛋白質C-I」という用語を使用する場合、疎水性相互作用クロマトグラフィーによって分離できる物質が元の試料において完全に遊離の形態で存在しなくてはならないことを必ずしも意味するわけではない。実験条件下でオクチルセファロースと接触して切断される脂質も備えた、アポリポ蛋白質C-Iをクロマトグラフィー物質に結合させる結合物または凝集物はまた、本明細書でこの用語を使用する文脈では、「遊離アポリポ蛋白質C-I」と考えられる。
したがって、「疎水性分子構造」はまた、疎水性クロマトグラフィー物質の表面の一部であることができる。しかし、これらはまた、このような分子とアポリポ蛋白質C-Iとを結合させることができる疎水性構造領域を有する個々の分子、例えば、標識可能な疎水性構造を有する分子であってよく、例えば、試料液体中でアポリポ蛋白質C-Iを標識するための均一系測定法において使用できる。「疎水性分子構造」に結合する能力は、このような結合に使用できる試料中のアポリポ蛋白質C-Iの領域がその他の物質、例えば、リポ蛋白質の脂質によってブロックされていないとき、表れる。例えば、オクチルセファロースに結合するアポリポ蛋白質C-Iのそのような画分が測定されると記述されているときでも、その測定において実際にオクチルセファロースへの結合を利用する必要があることを意味しない。むしろ、このような記述は、まったく異なる方法によって測定される場合であっても、測定する物質の特性として理解されるべきである。例えば、対応するアポリポ蛋白質C-Iは、以下に説明するように、免疫測定法によっても測定されるものと同じであってよい。
B.血清/血漿中のアポリポ蛋白質C-Iの直接免疫診断測定法
1.アポリポ蛋白質C-Iの免疫測定法
血清中のアポリポ蛋白質C-Iの直接免疫診断測定法については、サンドイッチ型の免疫測定法を以下に説明した部分で提示する。
a)コーティング試験管:ポリスチレン試験管(Greiner)は、アポリポ蛋白質C-Iに対する市販のポリクローナルアフィニティー精製抗体(販売元、Acris Antibody、Bad Neuheim、ドイツ)でコーティングした。製造者の情報によれば、抗体はヒトアポC-Iでウサギを免疫することによって得られ、ヒトアポリポ蛋白質C-Iを結合させたセファロースアフィニティーカラムで精製されている。コーティングでは、PBS 300μlに溶かした抗体0.2μgを、ヒツジ抗ウサギIgG抗体(Sigma)でコーティングしたポリスチレン試験管(Greiner、ドイツ)に結合させた。本結合は、室温で18時間後に完了した。次に、試験管を、PBSに溶かした0.5%ウシ血清アルブミン(BSA)で3mlずつ2回洗浄した。真空中で乾燥させた後、試験管をアポリポ蛋白質C-I免疫測定法の固相として使用した。
b)アクリジニウムエステルで標識した抗体:PBS 100μlに溶かしたヒトアポリポ蛋白質C-Iに対する別の抗体(ウサギ由来、販売元:Academie Bio-Medical Company、Texas、USA)100μgを(アセトニトリル10μlに溶かした)アクリジニウムNHSエステル10μgと反応させた。室温で10分間インキュベートした後、標識した抗体は、SW 300(Waters)によるHPLCによって反応混合物の未変換構成成分を分離して精製した。これを免疫測定法で使用するためには、試験管壁を飽和させるために、0.5% BSAおよびウサギIgG 1mg/mlを含むPBSに溶かした上記標識抗体を約100万RLU/300il(RLU=相対光ユニット)に調節した。
2.血清または血漿試料中のアポリポ蛋白質C-Iの免疫診断測定の実施
血清または血漿試料は、PBS、0.5% BSAで1:10000に希釈した。いずれの場合でも、それらの300μlを前述の固定した抗体でコーティングした試験管にピペットで入れ、次に室温で振盪しながら4時間インキュベートした(Heidolph回転式振盪機で300rpm)。次に、試験管の内容物をPBSで洗浄し(それぞれについてPBS 1mlの充填およびデカンテーションを4回行う)、試験管壁に結合したアポリポ蛋白質C-Iを試験管当たり300μlのアクリジンエステル標識抗アポリポ蛋白質C-I抗体と室温で300rpmで20時間かけて反応させた。その後、未結合の標識抗体はPBS 1mlで5回洗浄することよって除去し、残存する化学ルミネセンスを、Berthold 952 T照度計で公知の方法で測定した。
測定法の較正に合成アポリポ蛋白質C-Iを使用した。上記方法で得られた一般的な標準曲線を図3に示す。
3.結果
説明したサンドイッチ型免疫測定法を使用して、クロマトグラフィーによる検討で使用したようにまた、見かけ上正常な健康人の対照血清および敗血症および腫瘍の試料を測定した。敗血症患者の試料を測定することによって、アポリポ蛋白質C-Iでは、正常人と比較して有意な測定値の減少が得られたというHPLC検討の結果が実質的に確認された。腫瘍患者の試料を測定したところ、クロマトグラフィーによる検討では同様に濃度の減少が測定されたが、得られた測定値には増加の傾向があった。その結果を図4に図示する。
腫瘍患者の結果が一方のクロマトグラフィーの測定と他方の免疫診断測定で異なるのは、疎水性相互作用クロマトグラフィーによる前述の選択段階によるのかどうかという疑問を調べるために、アポリポ蛋白質C-Iの「遊離」画分の結合をさらに測定する前に、免疫測定法で測定した試料をオクチルセファロースで処理した。
4.オクチルセファロースによる試料の処理
免疫測定法で説明したように測定した同じ血清または血漿試料150μlをオクチルセファロース(ファルマシア、PBSにゲル50μlを溶かしたもの)200μlと混合し、室温でゆっくり振盪しながら1時間インキュベートし、その後、オクチルセファロースとそこに結合したアポリポ蛋白質C-I画分を遠心(2000Gで15分)によって分離した。得られた上清をPBS/0.5% BSAで1:5000に希釈し、次に前述のように免疫測定法で測定した。
得られた結果を図5(fig.5)に示す。オクチルセファロース処理の結果として、記載したサンドイッチ型免疫測定法による測定で検出可能な「遊離」のアポリポ蛋白質C-Iはすべて、オクチルセファロースに結合し、したがって、アポリポ蛋白質C-Iはもはや上清では検出されなかったのは明らかである。同様の所見が処理した敗血症試料でも認められ、正常試料と比較して既に非常に減少していた測定可能なアポリポ蛋白質C-Iの量の大部分がオクチルセファロース処理によって試料から取り除かれた。
しかし、驚くべきことに、記載した型の免疫測定法で測定可能なアポリポ蛋白質C-Iは、オクチルセファロース処理によっても腫瘍患者の試料からは除去されなかった。
C.考察
説明した発見によって示されることは、腫瘍患者の血清または血漿中のアポリポ蛋白質C-Iの少なくとも大部分は、疎水性表面に結合する能力は失われているが、免疫測定法において免疫反応性としてまだ測定できる形態で存在するということである。これらの観察の可能性ある説明は、腫瘍患者の血清に生じるアポリポ蛋白質C-Iの場合、疎水性相互作用で利用される分子領域は、特にオクチルセファロースによって置換できない結合相手によって、飽和またはブロックされるということであろう。これらの結合相手の特性については現在のところ分かっていない。しかし、それ自体として、または疎水性結合相手、例えば、アポリポ蛋白質C-Iなどの不活性化に基づいて、例えば、本来の免疫応答に悪影響を及ぼしたり、腫瘍増殖を活発に促進したりすることによって、腫瘍の発症に重要な役割を果たす腫瘍特異的物質であるということを除外することはできない。免疫診断法によって調べた試料ではアポリポ蛋白質C-I画分の有意な減少は検出できなかったが、並行して調べたクロマトグラフィーでは、これは前述の意味では「遊離」ではないが、疎水性結合相手に結合する能力が減少した別の形態で存在することを示している。「遊離」のアポリポ蛋白質C-I、すなわち、疎水性結合相手に結合するアポリポ蛋白質C-Iは、他方で、腫瘍患者の血清では、その他の疾患、例えば、敗血症の場合のように、減少している。
説明した発見に基づいて、腫瘍患者に対しては、アポリポ蛋白質C-Iを外部から供給することによって「遊離」リポ蛋白質C-Iの減少した割合について撹乱された平衡を補い、したがって、例えば、外部のアポリポ蛋白質C-Iによって腫瘍に一般的な結合相手を飽和し、遊離アポリポ蛋白質C-Iを追加供給することによって、病理過程に良い影響をもたらすことは有益であるものと考えられる。
同様の考え方、すなわち、「遊離」のアポリポ蛋白質C-Iの撹乱された濃度を補うために外部からアポリポ蛋白質C-Iを供給することは有益であるという考え方はまた、他の疾患、例えば、敗血症の場合にも適用される。敗血症の場合、アポリポ蛋白質C-Iの産生が撹乱されるならば、外部からの供給によってそれによって生じた欠乏を補うことができる。敗血症の場合、患者の血清/血漿中の「遊離」のアポリポ蛋白質C-Iの減少が、病理組織構造または存在する可能性のある不溶性細菌構造に結合することによってアポリポ蛋白質C-Iが循環から取り除かれることに起因すると考えられるならば、外部からのアポリポ蛋白質C-Iの供給によって、生じた欠乏を補うか、または病理組織内または細菌構造上の結合部位の飽和を実施することができる。外部供給によって増加した遊離のアポリポ蛋白質、または処理した患者の血液試料中における免疫反応性で測定可能なアポリポ蛋白質の濃度をモニターすることによって、それぞれの場合に必要な量を簡単な方法でモニターすることができる。
したがって、本発明はまた、癌、敗血症、および健康人と比較して検出可能な遊離のアポリポ蛋白質C-Iが減少していることに関連したその他の疾患を治療するために、アポリポ蛋白質C-I、または適切な誘導体、またはその生理学的作用を模倣する化合物の新たな治療的使用を可能にする。
[参考文献]
Figure 2007506075
Figure 2007506075
Figure 2007506075
(a)見かけ上正常な健康人、(b)様々な悪性腫瘍疾患の患者および(c)敗血症患者の血清または血漿をチャージしたオクチルセファロースクロマトグラフィーカラムから、リン酸緩衝生理食塩水溶液(PBS)で前記チャージしたカラムを中間洗浄した後で、酢酸(50mM)で溶出可能な血清および血漿画分の逆相C18 HPLCの溶出プロフィールを示した図である。 見かけ上正常な健康人および様々な種類の疾患(敗血症、腫瘍、それぞれの場合について、独立して、臨床的に診断を確認した)に罹患した患者の試料中の溶出可能なアポリポ蛋白質C-Iの図1で示した種類のHPLC溶出プロフィールのピーク集積によって得られた相対量を示した図である。 見かけ上正常な健康人および様々な種類の疾患(心筋梗塞、狭心症、動脈閉塞性疾患、クローン病、それぞれの場合について、独立して、臨床的に診断を確認した)に罹患した患者の試料中の溶出可能なアポリポ蛋白質C-Iの図1で示した種類のHPLC溶出プロフィールのピーク集積によって得られた相対量を示した図である。 見かけ上正常な健康人および様々な種類の疾患(グレーブス病、自己免疫甲状腺炎、I型糖尿病、II型糖尿病、関節リウマチ、アルツハイマー病、HIV陽性血清、それぞれの場合について、独立して、臨床的に診断を確認した)に罹患した患者の試料中の溶出可能なアポリポ蛋白質C-Iの図1で示した種類のHPLC溶出プロフィールのピーク集積によって得られた相対量を示した図である。 標準として合成アポリポ蛋白質C-Iを使用して得られた、2種類のアフィニティー精製ポリクローナルアポリポ蛋白質C-I抗体で行ったサンドイッチ免疫測定法の標準曲線を示した図である。 典型的な較正曲線を図3で示したアポリポ蛋白質C-Iサンドイッチ免疫測定を使用して、見かけ上正常な健康人、敗血症患者および腫瘍患者の血清および血漿におけるアポリポ蛋白質C-Iを直接測定した結果を示した図である。 それぞれの試料をオクチルセファロースで処理した後に測定(測定結果を図4に示したもの)を繰り返した結果を示した図である。

Claims (10)

  1. ヒト患者の血清または血漿試料中のアポリポ蛋白質C-Iおよび/またはその誘導体の含量を測定し、正常な健康人で測定された値の範囲と有意に異なる測定結果に基づいて疾患の存在の判断を下す疾患の診断、早期検出、危険性評価および疾患経過のモニターのための方法。
  2. 疎水性分子構造に結合する能力を有する、試料中に存在する全アポリポ蛋白質C-Iの画分(「遊離アポリポ蛋白質C-I」)を測定する請求項1に記載の方法。
  3. サンドイッチ型の免疫測定法を使用して試料中で直接測定することによって測定可能な、試料中に存在する全アポリポ蛋白質C-Iの画分(「アポリポ蛋白質C-I免疫反応」)を測定する請求項1に記載の方法。
  4. 癌疾患、敗血症、急性心疾患、糖尿病、グレーブス病およびクローン病からなる群から選択された疾患の診断、早期検出、危険性評価および疾患経過のモニターのために実施する請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 敗血症の診断、早期検出、危険性評価および疾患経過のモニターのために実施され、敗血症状態の患者の血清または血漿試料中における、正常な健康人と比較して有意に減少しており且つ疎水性分子構造と結合するアポリポ蛋白質C-I(「遊離アポリポ蛋白質C-I」)の割合、および/または低下したアポリポ蛋白質C-I免疫反応性と関連づけられる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 癌疾患の診断、早期検出、危険性評価および疾患経過のモニターのために実施され、癌疾患の患者の血清または血漿試料中における、正常な健康人と比較して有意に減少しており且つ疎水性分子構造と結合するアポリポ蛋白質C-I(「遊離アポリポ蛋白質C-I」)の割合、および/または増加したアポリポ蛋白質C-I免疫反応性と関連づけられる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
  7. 患者の血清または血漿試料中でリポ蛋白質C-I免疫反応性の増加が認められた場合に、測定値を追加の対照測定によって検査し、前記検査は試料中の測定可能な免疫反応性の値が疎水性表面を備えた吸着剤で試料を処理することによって有意に変化するかどうかを測定するために実施され、前記値が元の測定値から変動しないか、または有意に変動しないとき、癌疾患の存在が高い確率で結論される、請求項6に記載の方法。
  8. 血清または血漿試料を疎水性相互作用クロマトグラフィーにかけること(ここで、アポリポ蛋白質C-Iはクロマトグラフィー物質に結合される)、および次に、溶出された蛋白質画分中のアポリポ蛋白質C-Iを測定することによって、疎水性分子構造に結合するアポリポ蛋白質C-I(「遊離アポリポ蛋白質C-I」)が測定される請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
  9. クロマトグラフィー物質としてオクチルセファロースが使用され、試料の非結合成分がクロマトグラフィー物質を洗浄することによって除去され、前記結合蛋白質が希釈酸、特に酢酸によって溶出され、溶出液中のアポリポ蛋白質C-Iの量が次にHPLCおよび/または免疫診断法によって測定される請求項8に記載の方法。
  10. 注射によって投与され、敗血症または癌疾患を治療することを目的とする医薬を調製するためのアポリポ蛋白質C-Iの使用。
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