JP2007505249A - 回転ピストン機械 - Google Patents
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Abstract
入力部分(17)と出力部分(18)とが共通の固定の主軸(8)上で回転する、互いに歯切りをされている入力部分と出力部分とを有する回転ピストン機械を提案する。
Description
本発明は、主請求項の種類の回転ピストン機械から出発する。
このような回転ピストン機械は、回転する入力部分の歯の歯先部が、作動室を制限するために同様に歯切りをされた出力部分のサイクロイド面上を走り、その際この出力部分を駆動するポンプ、コンプレッサ、又はモータとして公知である(特許文献1)。入力部分と出力部分の歯の間には、前記作動室が形成され、これら作動室は、媒体への移送作用を発生させるために、両部分の回転中にその仕事のために拡大もしくは縮小される。
機械ハウジングの一部を「浮動」に支承し、これにより良好な隙間損失等をバランスさせることができるようにすることも、既に提案されている(特許文献2)。但し、このような浮動配設は、隙間を経る損失を減少させるためのコストに対してアンバランスの危険が生じるという欠点を有する。この欠点の意義は、対象の実際の使用に依存し、その際実際に受ける回転数と達成目標の圧力は、重要な役割を演じる。
独国特許第4241320号明細書
独国特許出願第103 35 939.7号明細書(2003年8月2日)
本発明の課題は、上記従来技術における欠点を解消する回転ピストン機械を提供することにある。
この課題は、特許請求項1を特徴付ける特徴を有する回転ピストン機械によって解決される。本発明の発展構成は、従属請求項に記載されている。
請求項1並びに請求項11及び13を特徴付ける特徴を有する本発明による回転ピストン機械は、従来技術に対して、本発明が、特に内燃機関の燃料移送システムにおいて、例えばディーゼルインジェクション装置における移送ポンプとして、又はガソリンインジェクション装置の移送ポンプもしくは圧力ポンプ及び供給ポンプとして使用することができるという利点を有する。モータハウジングと機械ハウジング間の構造ユニットとしての組み合わせは、費用のかかる付加的な軸受部を用いることなく電動モータをロータの入力部分に直接作用させることができるので、このような移送ポンプもしくは潤滑ポンプを小さく形成するという可能性を提供する。ハウジングの結合は、異なる方法で可能である。例えば一方がポンプを包囲し、他方が電動モータを包囲する2つの「深鍋」間のネジ結合、又は実際の使用のため、特に有利な製造のために有効であると思えるようなものに応じた蓋部分と鍋部分間の締結が可能である。本発明にとって決定的であるのは、モータハウジング内に、磁石並びに回転子の軸受部のような電動モータに関係する部分が配設されていること、機械ハウジング内に、媒体用の供給及び排出装置を含めたポンプ部分が収容されていることである。
主軸が固定されていることによって、回転する部分の、即ち電動モータの回転子、入力部分、及び出力部分の特に良好な同軸の案内が得られるので、内部ハウジングが浮動に支承された場合でさえも、半径方向の適合が得られる。加えて、このような軸は、各部分を軸方向に組み込むためにも使用され、結局は、大量生産における自動組立において利点を提供することができる。公知の軸受部において与えられる比較的短い軸受幅は、特に電動モータの回転子において主軸が固定されている場合には何倍にも拡大され、これにより、特有の半径方向力が大きな軸受面に応じて軽減され、これは、回転ピストン機械の長寿に役立つ。特に車両システムにおいて燃料ポンプとして適用される場合、長寿並びに信頼性は、非常に大きな役割を演じる。
この場で、特に車両構造及び車両内の燃料移送ポンプの使用において、騒音発生を最小にすることが達成目標であることを指摘しておく。しかしながら、極僅かなアンバランスでさえも、著しい騒音が生じ、これは、本発明の基本にある課題を更に強く明確にする。一貫した固定の主軸の使用によって、アンバランスの発生が遮断される。このようにして、他の様式の燃料移送ポンプ(Robert Bosch GmbH社)でも、固定の主軸を使用することが知られている。
要求される軸受ブッシュは、確かに既に早い段階で提案されているが、従来技術に属していない。しかしながら、軸受ブッシュは、請求項1の個々の特徴及びその形成と関連して著しい役割を演じる。
本発明によるこのような「電動ポンプ」は、その適用を燃料移送ポンプとして限定されているのではなく、液状又はガス状の媒体の大きさ及び出力に応じて使用することができ、公知の燃料移送ポンプ(Robert Bosch GmbH社等)におけるよりも本質的に高い圧力が発生可能である。
本発明の有利な形成によれば、主軸上の出力部分の軸受ブッシュの相対捩れによって、吸込み及び吐出路に対する作動室の捩れ位置の変化が、これにより吸込み路及び吐出路に関する作動室の作動段階に対する作動室の捩れ位置の変化が生じる。これにより、簡単に移送量の変更が達成可能である。
本発明の付加的な形成によれば、軸受ブッシュが、出力部分のための底部軸受と結合されており、この底部軸受に、出力部分が、その入力部分とは反対の側を支持され、この底部軸受が、同様に捩れ可能に主軸上に配設されている。この場合、軸受ブッシュと底部軸受は、出力部分が支持される軸受面に対して垂直に立っている同じ軸を備える。機械ハウジング内の主軸上のこの底部軸受の捩れによって、機械の吐出量が変化するという結果を伴って、前記の流入及び流出路に対する移送開始の相対変位が行なわれる。
本発明の付加的な有利な形成によれば、ロータが、内部ハウジング内で回転し、この内部ハウジング内で、ロータに向かって開放するように吸込み路と吐出路とが配設されている。この内部ハウジングは、回転しないように非浮動に残りの機械ハウジング内に配設され、特に底部軸受に対して捩れないように確保されている。この場合、内部ハウジングは、付加的なハウジングブッシュ内に配設し、そこでそれ自身が捩れないように確保することができる。
本発明の付加的な有利な形成によれば、ロータが、出力側に向かって開放して円筒形に形成され、かつ入力側に向かって閉じて球状に形成されている(内部ハウジングの)空所内で回転する。この球状の面に、入力部分が支持されるのに対し、出力部分は、シリンダ状の面に軸受ブッシュ及び底部軸受によってその作動位置に保持される。
本発明の付加的な有利な形成によれば、入力部分が、球状の内側の領域を備え、この領域に、端面が相応に形成された出力部分もしくは出力部分の軸受ブッシュが支持される。これにより、いずれにしても効果の少ないロータの内側の領域、即ち主軸の近傍は、軸方向の指示手段として使用されるので、半径方向に更に外側に位置するロータの有効部分が作動室を構成する。
本発明の付加的な有利な形成によれば、出力部分が、入力部分の方向に軸方向に負荷を受けている。
これに関する本発明の有利な形成によれば、出力部分が、バネ力によって入力部分の方向に負荷を受けている。このようなバネ力は、特にこのようなポンプの始動段階で、移送のために必要な互いに噛み合う歯の作動フランク部間のシール性を得るために有利である。
これに関する付加的な可能な形成によれば、機械の吐出路が、入力部分とは反対の側で出力部分とハウジング(底部軸受)間の空間と接続されている。これにより、吐出路内の媒体がある程度の圧力に達した場合に、上記フランク部間のシール性が達成可能であるように、出力部分を入力部分に押し付けることが得られる。
本発明の付加的なそれ自身有利であると見なされている形成によれば、ロータの、軸方向の支持のために使用される互いに対面する球状の当接面と作動室を制限する歯面間の移行部が丸み付けされている。このような丸み付けは、一方で−ポンプの効果的な圧力及び移送作用を改善する−作動室の制限部間の高いシール性が得られ、他方で、シャープエッジの部分に生じる切粉発生の危険が回避されることを全く無視すれば、製造時のこれら部分におけるポンプ部分の加工が簡素化される。このような丸み付けは、好ましくは少なくとも1mmの半径を備える。基本的にこの半径は、ポンプ部分の大きさに依存している。
本発明の付加的な、しかしながらまたそれ自身有利であると見なされている形成によれば、ロータの底面に、短絡路もしくは短絡溝が配設されており、作動室の容積が変化した場合に圧力バランスを得るために、これら短絡路もしくは短絡溝を介して、回転中及び特に吸込み路又は吐出路を制御する前に、隣接した作動室が互いに接続可能である。入力部分と出力部分の回転中及び吸込み路を制御する前には、これら部分間の移送空間が変化し、一方の部分の歯の対応するフランク部は、他方の部分の対応する面上を滑動するので、歯の間に位置する、実際作動室を生じさせる空間は、ここでは有害な空間として作用する。有害な空間に正圧が生じるのに対し、隣接する空間には負圧が生じる。本発明により、これら空間の圧力バランスが行なわれ、これは、ポンプ効率に役立つ。
本発明の更なる利点及び有利な形成は、以下の説明、図面及び請求の範囲から分かる。
本発明の対象の実施例を、図面を基にして以下で詳細に説明する。
図示された燃料移送ポンプは、回転ピストンポンプ1とこれを駆動する電動モータ2とを備え、これらは、モータハウジング3とこれにネジ留めされたハウジングカバー4内に配設されている。この場合、特に電動モータは、大いに簡略化されて図示されており、回転子5と、磁気リング6と、モータハウジング3の軸方向の閉鎖部分とを有し、この閉鎖カバーは、モータハウジング3と結合され、このモータハウジングに対してシールされている。加えて、この閉鎖部分7には、回転子5の固定の軸8(主軸)と、燃料を導き出すための可能な吐出側接続部9とが配設されている。燃料移送ポンプは、浸漬ポンプとして形成されており、この場合、吐出側接続部9を介してポンプを再び出て行くために、ここでは図示されているだけの吸入側開口部10を介して燃料がポンプに達する。この場合、燃料は、モータハウジング3内で電動モータ5,6の周囲を環流する。
回転子5の第2の固定軸受11は、ポンプ1のハウジングに配設されており、回転子は、回転ピストンポンプ1の内部ハウジング12の端面の相応の孔内に配設されている。この内部ハウジング12は、外側がハウジングブッシュ13内に配設されており、このハウジングブッシュは、更にまたモータハウジング3に向かってシールされるように、部分的にこのモータハウジング内に、また部分的にハウジングカバー4内に拘束されている。
特に図4から分かるように、内部ハウジング12には、シリンダ状の部分15と球状の部分16とを有する空所14が設けられている。
この空所14内で、2つのポンプロータ、即ち入力部分17と出力部分18とが作動する。入力部分17は、ドグクラッチ20を介して電動モータ2の回転子5によって駆動され、その回転運動を出力部分18に伝達する。入力部分17と出力部分18の端面には、図3で認められるように、サイクロイドの歯切り部が設けられており、互いに対面する相応の作動面19を備える。これにより、図2で認められるように、作動面19と空所14の内壁間にポンプ作動室21が形成される。
空所14は、出力側を底部軸受22によって閉鎖されており、この底部軸受は、必要な移送角度を得るために空所14の軸に対して傾斜して配設され、23のところでハウジングブッシュ13に向かってシールされている。この底部軸受22に軸受ピン24が配設されており、しかも底部軸受22の空所14とは反対の端面に対して垂直に配設されており、軸受ピン上に、孔25を介して(図3)出力部分18が軸受されている。
出力部分18は、入力部分17に面した球面29を介して入力部分17の相応の球状の空所30に支持される(図3)。
図4で、どのように移送工程が行なわれるのかが認められる。作動室21(図2)は、内部ハウジング12の壁に配設されている移送部31を介して燃料を供給もしくは廃棄される。吐出側では、燃料が出力部分18の下面に導かれ、これにより、この出力部分は、入力部分17の方向に負荷を受け、但し、これは、ポンプが既に圧力を発生させた場合にだけ機能する。
ここに図示された全ての特徴は、単独でも、互いに任意に組み合せても、本発明にとって本質的なことである。
1 回転ピストンポンプ
2 電動モータ
3 モータハウジング
4 ハウジングカバー
5 回転子
6 磁気リング
7 閉鎖部分(軸方向)
8 主軸
9 吐出側接続部
10 吸入側接続部
11 固定軸受
12 内部ハウジング
13 ハウジングブッシュ
14 空所
15 シリンダ状の部分
16 球状の部分
17 入力部分
18 出力部分
19 作動面
20 ドグクラッチ
21 ポンプ作動室
22 底部軸受
23 シール部材
24 軸受ピン
25 孔
26 コイルバネ
27 球
28 孔
29 球面
30 球状の空所
31 移送部
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31 移送部
Claims (13)
- 端面側の歯切り部によって作動室(21)が制限され、かつ互いにその回転軸に対して軸方向の角度をもって配設されている、入力部分(17)と出力部分(18)との少なくとも2つの協働するロータを有し、
−ロータ(17,18)を収容する機械ハウジング(12,13)を有し、
−ロータ(17,18)が回転した際に断続的に作動室(21)と接続可能である、吸込み路(31)と吐出路(31)とを有し、
−機械(1)の駆動装置(2,5)を有する、
回転ピストン機械において、
−駆動装置(2,5)として、モータハウジング(3)内に配設された電動モータが使用され、この電動モータが、入力部分(17)と同軸に配設されていること、
−機械ハウジング(4,12,13)とモータハウジング(3)とが互いに結合されていること、
−電動モータ(2,3,5)とロータ(17,18)とが、モータハウジング(3,7)と機械ハウジング(13,22)内に配設された共通の固定の主軸(8)上で回転すること、
−出力部分(18)が、軸受ブッシュ(24)上で回転可能に配設されており、この軸受ブッシュが、主軸(8)に対して相応の軸方向の角度を備えること、
を特徴とする回転ピストン機械。 - 主軸(8)上の出力部分(18)の軸受ブッシュ(24)の相対捩れによって、吸込み及び吐出路(31)に対する作動室(21)の捩れ位置の変化が、これにより吸込み路及び吐出路に関する作動室の作動段階に対する作動室(21)の捩れ位置の変化が生じることを特徴とする請求項1に記載の回転ピストン機械。
- 軸受ブッシュ(24)が、出力部分(18)のための底部軸受(22)と結合されており、この底部軸受に、出力部分(18)が、その入力部分(17)とは反対の側を支持され、この底部軸受が、同様に捩れ可能に主軸(8)上に配設されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の回転ピストン機械。
- ロータ(17,18)が、内部ハウジング(12)内で回転し、この内部ハウジング内で、ロータに向かって開放するように吸込み路(31)と吐出路(31)とが配設されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の回転ピストン機械。
- 内部ハウジング(12)が、ハウジングブッシュ(13)内に配設され、それ自身が捩れないように確保されていることを特徴とする請求項4に記載の回転ピストン機械。
- ロータ(17,18)が、出力側に向かって開放して円筒形(15)に形成され、かつ入力側(16)に向かって球状に形成されている(内部ハウジング12の)空所(14)内で回転することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の回転ピストン機械。
- 入力部分(17)が、球状の内側の領域(30)を備え、この領域に、端面(29)が相応に形成された出力部分(18)もしくは出力部分(18)の軸受ブッシュ(24)が支持されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の回転ピストン機械。
- 出力部分(18)が、入力部分(17)の方向に軸方向に負荷を受けていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の回転ピストン機械。
- 出力部分(18)が、バネ力によって入力部分(17)の方向に負荷を受けていることを特徴とする請求項8に記載の回転ピストン機械。
- 機械の吐出路が、入力部分とは反対の側で出力部分とハウジング(底部軸受)間の空間と接続されていることを特徴とする請求項8又は9に記載の回転ピストン機械。
- ロータの、軸方向の支持のために使用される互いに対面する球状の当接面と作動室を制限する歯面間の移行部が丸み付けされていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の回転ピストン機械。
- 丸み付け部が、少なくとも1mmの半径を備えることを特徴とする請求項11に記載の回転ピストン機械。
- ロータの底面に、短絡路もしくは短絡溝が配設されており、作動室の容積が変化した場合に圧力バランスを得るために、これら短絡路もしくは短絡溝を介して、回転中及び特に吸込み路又は吐出路を制御する前に、隣接した作動室が互いに接続可能であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つに記載の回転ピストン機械。
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