JP2002364572A - 流体圧送装置 - Google Patents

流体圧送装置

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JP2002364572A
JP2002364572A JP2001173290A JP2001173290A JP2002364572A JP 2002364572 A JP2002364572 A JP 2002364572A JP 2001173290 A JP2001173290 A JP 2001173290A JP 2001173290 A JP2001173290 A JP 2001173290A JP 2002364572 A JP2002364572 A JP 2002364572A
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conical surface
fluid
blade
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JP2001173290A
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Toru Kawakami
亨 川上
Makoto Kawakami
真 川上
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Kawakami Seisakusho KK
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Kawakami Seisakusho KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ローターの浮き上がりを確実に抑え込み、長
時間の運転に耐え、ローターと円錐面とで作られる接触
線で吸入口、吐出口が分断されることのない流体圧送装
置を提供する。 【解決手段】外枠1に水平方向に回転可能に支持され軸
心上に球形洞を有するハウジング2と、ハウジングの球
心を頂点とする円錐面3と、円錐面の頂部に球体5を介
して円錐面に線接触するように傾斜支持され外周面がハ
ウジング球壁に摺接するローター6と、ローターと円錐
面との間を複数のポンプ室に等配するブレードとからな
り、流体を吸入させる吸入路19と、各ポンプ室から流
体を吐出させる吐出路21を形成し、ローターのポンプ
室と反対面より差圧を掛ける。外枠に対してハウジング
を水平回転させ、ハウジングと一体に円錐面及びこれに
線接触したローターとを一体回転させてローターの抑え
込みを確実にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポンプ、真空ポン
プ、コンプレッサ、モータ、エンジンなどに応用できる
流体圧送装置、特に、円錐面と、該円錐面に線接触する
ように傾斜支持されたローターと、円錐面とローターと
の間を複数のポンプ室に仕切るブレードとで構成された
流体圧送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、上記構成の流体圧送装置としては
特公昭55−4956号がある。これは図16に示す如
く、周壁内面が球面になっているハウジング151の内
底面に設けた円錐面152と、該円錐面152に線接触
できるローター153と、前記円錐面152の頂点を通
る割溝154に出没自在に嵌入した仕切板(ブレード)
155と、該ブレード155で仕切られた2つの空間
(ポンプ室)A、Bにそれぞれ面して開口させた吸入口
156(吐出口156′)と、前記ローター153の傾
き角を規制しつつ円錐面152に沿って傾き方向を順次
変化させるための回転板157とを備えてなり、該回転
板157を回転させてローター153の傾き方向を順次
変化させると、ローター153と円錐面152とで作ら
れた接触線が順次移動して前記ブレード155で仕切ら
れた2つの空間A、B内に前記円錐面152に設けられ
ている吸入口156及び吐出口156′を通して流体の
吸入及び吐出が行われるようになっているものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術では、チェック弁が必要である。また、ポンプ室
内で取り込んだ流体を容積変化をさせてポンプ室外に吐
出させる場合、圧力がポンプ室内で高まり、上ハウジン
グ151には上向きの大きな力を生じ、円錐面152に
は逆に下向きの大きな力が発生し、差圧構造を有してい
ないため、ローター153が浮き上がり易く、従って、
ローター153と円錐面152との接触線での気密、液
密が充分でなく、ポンプ効率が低下した。
【0004】さらに、上記従来技術では円錐面152に
吸入口156及び吐出口156′を設けていたため、ロ
ーター153と円錐面152との間で作られる接触線が
その口端を分断することから、その瞬間に圧力の高い方
から低い方へ流体が流れ込んでしまうという逆流現象が
発生するというおそれがあった。
【0005】さらに、上記従来技術では、円錐面152
の頂部に球体がないため、ローターに球心性が乏しく、
揺動摺動時にハウジング内壁とローター外周部の摩擦損
傷が進み易い。そのため、ポンプ性能を長時間維持する
こと、即ち、耐久性に問題があった。また、ローター1
53はそのシュー側(ポンプ室の反対側)からの圧力機
構(差圧)が存在しないため、ポンプ室の受圧面積が広
く面圧も大きくなることがこの種のポンプであることを
考慮すると、差圧を取り込まない限り耐久性は向上しな
い。
【0006】本発明は、上記の種々の課題を解消するた
めのもので、その目的とするところは、ローターの浮き
上がりを確実に抑え込み、長時間の運転に耐え、かつ、
ローターと円錐面とで作られる接触線で吸入口、吐出口
が分断されることのない流体圧送装置を提供することに
ある。また、他の目的は流体が液体の場合にも本体の破
壊が起らない流体圧送装置を提供することにある。さら
に、他の目的はチェック弁を使用しない流体圧送装置を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、外枠に水平方向に回転可能に支持され軸
心上に球形洞を有するハウジングと、該ハウジングの球
心を頂点とする円錐面と、該円錐面の頂部に球体を介し
て円錐面に線接触するように傾斜支持され外周面がハウ
ジング球壁に摺接するローターと、該ローターと円錐面
との間を複数のポンプ室に等配するブレードとからな
り、前記ローター又はブレードに、前記各ポンプ室に流
体を吸入させる吸入路と、各ポンプ室から流体を吐出さ
せる吐出路を形成し、ローターのポンプ室と反対面より
差圧をかけることを特徴とし、外枠に対してハウジング
を水平回転させ、該ハウジングと一体に円錐面及びこれ
に線接触したローターとを一体回転させてローターの抑
え込みを確実にする。換言すれば、円錐面とローターと
から構成されるポンプ室の受圧面積が広く、ローターに
掛かる面圧が大きいために生ずる荷重をローター背面よ
り掛ける差圧により相殺させ得るように構成した。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、前記吸入
路が、前記ローターの上面中央から隆起した鉛直状の隆
起部頂面からローター下面に抜けた流路であり、該流路
は前記隆起部頂面に摺接した支持部材の弧状穴を介して
外からの流路に連通するようになっていることを特徴と
し、ハウジングと共に回転するローターの隆起部頂面と
これにすり合う非回転の支持部材との摺接面の弧状穴を
吸入バルブとして利用できるように構成した。
【0009】さらに、請求項3に記載の発明は、前記吸
入路が、前記ブレードに設けた扁平凹溝であり、該扁平
凹溝は前記ブレードが円錐面より出て来たときにポンプ
室に連通するようになっていることを特徴とし、ロータ
ーと円錐面との接触線の移動に伴い円錐面から出没する
ブレードの出没タイミングを吸入バルブとして利用でき
るように構成した。
【0010】さらにまた、請求項4に記載の発明は、前
記吐出路が、各ポンプ室からハウジング内壁に設けた受
渡路に断続して連通するローター外周面の穴から前記隆
起部頂面の中央の穴に抜けているものであることを特徴
とし、ローターと円錐面とで作られる接触線にて吐出路
が分断されないように構成した。
【0011】さらにまた、請求項5に記載の発明は、前
記吐出路が、前記円錐面から出没するブレードの出没面
に設けた凹溝に連通していることを特徴とし、各ポンプ
室からハウジング内壁に設けた受渡路を介してローター
の外周面の穴に接続するまでの間に流体圧縮が過剰にな
ることを有効に防止できるように構成した。
【0012】さらにまた、請求項6に記載の発明は、前
記ローターの下面に、円周に沿って複数の穴を配設する
とともに、該各穴を前記隆起部頂面の円周に沿って配設
した各穴に連通させたことを特徴とし、流体が液体の場
合において、圧縮が始まった瞬間に吐出が行われるよう
に構成した。
【0013】さらにまた、請求項7に記載の発明は、前
記ブレードが、円錐面を3等配した位置に出没可能に設
けられていることを特徴とし、吐出される流体の脈動
(山・谷)を少なくできるように構成した。
【0014】
【発明の実施の態様】次に、本発明の実施の態様を図面
に基いて説明する。図1は本願装置の略示的正面断面
図、図2はローターに設けた吸入路及び吐出路の口端と
支持部材の穴との関係を示す平面図、図3は円錐面の割
溝とブレードと球体との関係を示す分解斜視図、図4は
円錐面の頂部に抱持した球体とローターとブレードとの
関係を示す拡大断面図、図5はローターの傾動中心点
と、ローターと支持部材との共通すり合わせ面の中心点
との差、及び支持部材によるローターの押え込み構造を
示す部分断面図、図6は流体の吸入路としてブレードを
利用した場合の装置全体の略示的正面断面図、図7はブ
レードの扁平凹溝(ポケット)と、外からの流路との関
係を示す平面図、図8は吐出路の入口となるローター外
周面の穴の変位を軌跡として示した説明図、図9はロー
ターに形成した吐出路に加えてブレードを利用して吐出
路が確保できるようにした説明図、図10流体の第1段
階の吸入、吐出の作動を示す説明図、図11は流体の第
2段階の吸入、吐出の作動を示す説明図、図12は円錐
面の3等配位置にブレード嵌入用の割溝を設けた平面
図、図13は3枚ブレードの斜視図、図14は円錐面に
3枚ブレードを適用する場合の分解斜視図、図15は流
体が液体である場合に対応したローターを示し、(a)
は平面図、(b)は縦断断面図、図16は従来装置の正
面断面図である。
【0015】図1において、1は外枠、2はハウジング
である。ハウジング2は外枠1に軸受手段1a、1bを
介して水平方向に回転可能に支持された軸の軸心J上に
形成された球洞をいう。前記ハウジング2は上下半部
(又は縦割してもよい)が別個に成形され、結合手段
(ボルト)2′により気密、液密に一体化されている。
また、ハウジング2の下端部には原動軸(図示せず)の
出力軸に接続するための接続手段(接続凹部)2″が一
体物として形成されている。
【0016】3は前記ハウジング2の球心に一致する頂
点を持つ円錐面で、該円錐面3はハウジング2の下半部
に一体(後から嵌め込んでもよい)に設けた基体の上面
に形成されている。この円錐面3の頂部には球状凹所4
が設けられ、該球状凹所4には表面が研磨された金属製
(又はプラスチック製その他もある)の球体5が転動可
能に抱持されている。この球体5の球心Pは前記円錐面
3の頂点と一致している。換言すれば、ハウジング2の
球心と球体5の球心Pと円錐面3の頂点とは一致してい
る。
【0017】6はローターで、該ローター6はその下面
中央部に設けた半球凹所7を、前記円錐面3の頂部の球
状凹所4に抱持された球体5の上面に嵌合している。即
ち、ローター6は円錐面3の頂点に球体5を介してユニ
バーサルジョイント状に結合している。従って、ロータ
ー6の傾動の中心点は球体5の球心P(=円錐面3の頂
点)であるため、ローター6を円錐面3に圧着させるよ
うに傾動させると、図2の如く、半径方向に密着し、一
本の接触線Sができる。この接触線Sは円錐面3とロー
ター6とで作られた空間を気密、液密に分断する。
【0018】前記接触線Sは円錐面3に対するローター
6の傾きによって形成されているもので、円錐面3に対
するローター6の傾き方向を順次移動させると、接触線
(空間の分断位置)Sも順次移動する。逆に、ローター
の傾き方向を一定にした状態でローターと円錐面とを、
該円錐面の中心軸を中心に回転させると、接触線Sは見
掛け上固定され、後記するブレード9側が移動すること
となる。
【0019】前記ローター6の外周面6′は、前記ハウ
ジング2の球壁(凹面)に摺接できるように球面(凸
面)になっている。従って、ローター6が円錐面3の頂
点(球体5の球心P)を傾動中心点として如何なる方向
に傾動するときでも、該ローター6の外周面6′はハウ
ジング2の球壁に対して気密、液密にすり合わされるこ
ととなる。なお、ローター6の外周面6′はローター主
部とは別体の、摺動性のよいプラスチック素材などで形
成し一体化してもよい。また、ハウジングの球壁に密着
性が得られるならば、滑らかな球面に限らない。
【0020】前記円錐面3には、図3の如く、頂点を1
80°方向に通る割溝8が設けられている。該割溝8は
円錐面3の頂部の球状凹所4を含んでいる。この割溝8
内には一枚のブレード9が嵌入される。該ブレード9は
ローター6と円錐面3とハウジング2との間に形成され
る空間を二つのポンプ室A、Bに仕切るためのものであ
る。なお、ローター6と円錐面3とハウジング2とで作
られた空間は、前記ブレード9により2つのポンプ室A
及びBに仕切られるが、該ブレード9と前記接触線Sと
が重なったとき以外はポンプ室A、Bは接触線Sによっ
て更に分断されるため、3つの室ができていることとな
る。
【0021】前記ブレード9は、図1、図6の如く、ハ
ウジング2の下半部の底部に設けた空洞2aの下面を塞
ぐ底板2a′から立設されたスプリング(頭部に球を搭
載)9aにより押上付勢されている。この押上付勢力に
よりブレード9の上縁中央部に設けた球状凹所10は、
前記円錐面3の頂部の球状凹所4に抱持された球体5の
下面に当接している。また、球状凹所10を除いたブレ
ード上縁9′はローター下面の中心を通るように刻設さ
れた凹溝11に嵌入している。従って、ブレード9は円
錐面3と一体に回転する過程でローター6によってスプ
リング9aに抗してシーソー状に揺動する。
【0022】前記ブレード9は、前述の如くシーソー状
に揺動しつつ円錐面3より出没するが、この出没時にブ
レード9の両側縁9″はハウジング2の球壁に気密、液
密状にすり合うように球面(凸面)になっている。な
お、ブレード9の両側縁9″はハウジング2の球壁に沿
って設けた凹溝(図示せず)に嵌入させるように構成し
てもよい。
【0023】前記ブレード9の上縁9′の断面形状と、
これが嵌入しているローター6の下面の凹溝11の断面
形状は円弧状の共通すり合わせ面になっているが、ブレ
ード9とローター6との位置関係、例えば、ローター6
が、図4の一点鎖線イ又はロの如き位置関係にあるとき
は、ブレード9と凹溝11のエッジとが干渉(図4にお
いて符合「M」で示す)することがあるため、干渉する
凹溝11のエッジ部は破線H、H′のように切削等によ
り取り除くことが必要となる。この結果、ブレード9と
ローター6とが図4の実線の如き水平状態のときには取
り除いた部分に隙間ができる。該隙間は前記ブレード9
によって仕切られた二つのポンプ室A又はBが接触線S
によって吸入側と吐出側に仕切られるときに各ポンプ室
A又はB毎に吸入側と吐出側とを導通させるおそれがあ
るが、前記球体5の存在は、前記隙間による前記導通を
確実に遮断させる機能がある。
【0024】前記ローター6の下面の凹溝11とブレー
ド9の上縁9′とが係合していることにより、ローター
6は円錐面3と一体的に回転する。該円錐面3は前述の
如くハウジング2と一体化されているから、円錐面3と
ローター6とは相対的には静止状態にある。即ち、ロー
ター6は円錐面3に対して傾き方向(接触線S)のみが
移動する。尤も、ローター6は、本実施例では円錐面3
に対する傾き方向が固定されていることから、前記接触
線Sは見掛け上、固定しており、ブレード9側が移動す
ることとなる。
【0025】前記ローター6と円錐面3とブレード9と
で形成された二つのポンプ室A又はBに吸入された流体
は、ローター6の作用により圧縮され吐出されることか
ら、圧縮時にブレード9には強い押圧力が掛かるため、
ブレード9とこれが嵌入する割溝8とのすり合わせ面の
滑り性を高める加工を施しておくとよい。例えば、流体
の圧縮時に割溝8に当たるブレード面に浅い凹溝(図示
せず)を面方向に配設して摩擦熱が生じ難くすることが
考えられる。
【0026】前記ローター6は、その上面中央から鉛直
状に隆起させた隆起部6aの凸状面を有する頂面が、下
面に凹状面を有する支持部材12で傾斜支持されてい
る。この支持部材12は外枠1の天井部1′の下面の偏
心位置に設けた嵌合凹部13に嵌入されている。該支持
部材12の凹状面となっている下面とこれにすり合うロ
ーター6の隆起部頂面とは共通すり合わせ面になってい
る。この隆起部頂面と支持部材12の下面とからなる共
通すり合わせ面は凸状面と凹状面とが上記例とは逆の場
合もある。
【0027】前記ローター6の隆起部頂面とすり合う支
持部材12の下面の曲率半径は、図5の如く、ローター
6の傾動中心点である球体5の球心Pより短小な位置
P′を中心点としていることが必要である。即ち、支持
部材12により傾斜支持されているローター6の姿勢を
維持するためである。なお、ローター6の姿勢を維持す
るためには、ハウジング2内にローター6の隆起部6a
を回転可能に把持する把持部材(図示せず)を設置して
もよい。
【0028】前記支持部材12の下面にすり合うロータ
ー6の隆起部頂面は、その摩擦強度を高めるための加工
が施される。例えば、表面加工により高硬度化するか、
隆起部6aの頂面を含む頭部を高硬度部材(例:焼入れ
鋼材或いは表面処理材)で別体に形成し主部とあとから
一体化してもよい。
【0029】前記支持部材12は、作動中、ローター6
が流体圧により上向きに受ける荷重を相殺するために見
合った下向きの力を加えて積極的にローターの浮き上が
りを押え込む機能を持たせるようにすることもある。例
えば、図5の如く、支持部材12とその嵌合凹部13と
の間にシム(スペーサ)14を介して隙間を作り、該隙
間に、後記する吐出流体の一部を廻り込ませ、差圧を利
用してローターの浮き上がりを押え込み、傾斜支持を確
実なものとすると同時に吸入、吐出時に漏洩が発生しな
いようにする目的で、ローター6の隆起部頂面にすり合
う支持部材12の下面との間に隙間を作らないようにし
ている。尤も、このような差圧は起動時には得られない
ため、前記支持部材12を背面側から複数個のスプリン
グ15にて押圧できるようにしてもよい。また、ハウジ
ング2又はローター6の軸部に設けた揺動可能な隔壁
(図6の符合60)で隔ててローター6の背面にポンプ
室からの圧力を穴61を通して差圧室62を作り、ロー
ター6にその背面から圧をかけるようにしてもよい。上
記隔壁はフレキシブルチューブのような伸縮可能なもの
であってもよい。なお、前記シムは、組立上、調整用と
して用いるもので、種々の厚みの板が組み合わせて使用
されるものである。
【0030】また、ローターの浮き上がりを押え込む構
成として、ローター6のセッティング時に、前記支持部
材12を含む外枠1の天井部全体を左右方向に移動調整
できるようにするため、取付ボル16の取付穴16′を
長穴にしている。因みに、ローターの浮き上がりを押え
込むことは、ローター6と円錐面3とで作られる接触線
Sを気密、液密に確保するために有効である。
【0031】前記支持部材12は、外枠1の天井部1′
の下面に設けた嵌合凹部13に対してロックピン17で
固定され、該支持部材12がローター6の回転に伴って
連れ廻りすることを有効に防止している(図5参照)。
また、前記支持部材12の周面と嵌合凹部13の周面と
の間にはOリング18が介装されている。これは吸入路
と吐出路とが繋がらないようにしたものである。
【0032】前記ローター6又はブレード9には、前記
各ポンプ室A、Bに流体を吸入させるための吸入路19
がそれぞれ設けられている。該吸入路19は、図1で
は、前記ローター6の隆起部6aの頂面からローター下
面に抜けている。吸入路19は前記隆起部頂面に摺接し
た支持部材12の弧状穴12aを介して外からの流路2
0に連通している。外からの流路20は、外枠1の天井
部1′の側面から水平に設けられ、前記嵌合凹部13及
び支持部材12の側面より前記弧状穴12aに連通して
いる。この吸入路19のローター下面の開口端はポンプ
室A、Bを仕切ったブレード9に沿ってスリット状に設
けられている。
【0033】前記隆起部頂面の吸入路19の口端は、ロ
ーター6の回転にともなって支持部材12の弧状穴12
aがバルブとなって二つのポンプ室A及びBに交互に流
体を吸入させる。この場合、支持部材12の弧状穴12
aは、図2の如く、円弧状の長孔としているのは、各ポ
ンプ室A、Bから吐出させる流体の最大量が吸入できる
ようにするためである。
【0034】前記吸入路19は、図6の如く、構成する
こともある。即ち、前記ブレード9に扁平凹溝(ポケッ
ト)19′を形成し、該扁平凹溝19′がブレード9と
ともに円錐面3より出て来たときに外からの流路20′
に導通するようになっている。この外からの流路20′
は、外枠1の側壁部1″から円錐面3を構成する基体を
通して前記ブレード9の扁平凹溝19′に対峙させてい
る(図7参照)。
【0035】前記吸入路19がブレード9に設けた扁平
凹溝(ポケット)19′を利用するときは、図6の如
く、外からの流路20′を通して来た流体はブレード9
の扁平凹溝19′を経由してブレード9がローター6と
の関係で円錐面3上に露出し始めるタイミングで各ポン
プ室A又はBに交互に流体が吸入できることとなる。つ
まり、ブレード9の出没タイミングが吸入バルブとして
機能するようになっている。
【0036】前記ローター6には、各ポンプ室A、Bに
て圧縮された流体をハウジング2の外へ吐出させる吐出
路21が設けられている。該吐出路21はローター6の
外周面6′に設けた穴21′(図1には示されていない
が、対向面にも設けられている)からローター6の隆起
部6aの頂面中央に抜けている。該吐出路21は前記隆
起部頂面に摺接した支持部材12の中央穴12bを介し
て外への流路23に連通している。この外への流路23
は、外枠1の天井部1′に設けられている。
【0037】前記ローター6の外周面6′に設けた吐出
路21の穴21′と前記各ポンプ室A又はBとは、ハウ
ジング2の球壁に設けた受渡路22を介して連通してい
る。受渡路22の入口22aは、図2の如く、各ポンプ
室A又はBの圧縮側に面して開口し、出口22bはロー
ター6の揺動運動の作動により規則的に変位する外周面
6′の穴21′が断続して連通できるように設けられて
いる。
【0038】即ち、ローター6の作動により各ポンプ室
A又はB内で圧縮された流体は受渡路22内に入口22
aより収容され、出口22bまで満たされている。そし
てローター6の外周面6′の穴21′が受渡路22の出
口22bに重なると、該受渡路22内の流体は、吐出路
21を通して支持部材12の中央穴12bを介して外へ
の流路23に導かれるようになっている。ここに吐出路
21の入力口となる穴21′を円錐面3に設けず、ロー
ター6の外周面6′に設けた理由は、前記接触線Sによ
り分断されないようにするためと、逆流を防ぐ目的があ
る。
【0039】前記ローター6の作動による外周面6′の
穴21′の移動は、図8の如く、一点鎖線a、二点鎖線
b、破線c、実線dのような矢印に沿った軌跡Kを描い
て変位する。これに対し、ハウジング2の球壁に設けた
受渡路22の出口22bは、同図の破線cと同位置に固
定されている。
【0040】従って、ローター6の外周面6′の穴2
1′が、実線dの位置及び一点鎖線aの位置にあるとき
は、受渡路22の出口22bには全く重なっておらず、
非吐出状態にある。また、ローター6の穴21′が、二
点鎖線b及び破線cの位置にあるときは、受渡路22の
出口22bに重なって吐出状態にある。即ち、ローター
6の作動で穴21′が一点鎖線aの非吐出状態から出発
し、その一部が受渡路22の出口22bに重なることに
より吐出が開始(二点鎖線b)され、破線cの位置で吐
出状態が全開となり、実線dに至って吐出を終了する。
この吐出開始から終了まで吐出サイクルが順次繰り返さ
れることとなる。
【0041】前記吐出サイクルは、前記各ポンプ室A又
はB内への流体の吸入サイクルとのタイミングにより行
われる。この場合、各ポンプ室A又はB内へ吸入された
流体が、圧縮されてからローター6の外周面6′に設け
た穴21′から吐出されるまでの間、流体が圧縮され過
ぎないようにすることもある。即ち、図9の如く、前記
ブレード9に吐出用溝24を設け、該吐出用溝24が連
通する流路24′を前記球体5の上下面を貫通するよう
に設けるとともに、ローター6の下面中央の半球凹所7
に前記吐出路21に連通穴24″を設けている。
【0042】上記構成の結果、各ポンプ室A又はB内へ
吸入された流体が、圧縮されてからローター6の外周面
6′の穴21′と受渡路22の出口22bとが一部重な
って吐出が開始される前に、ブレード9に設けた吐出用
溝24、球体5の穴24′、半球凹所7の穴24″を通
して各ポンプ室A又はB内の流体の吐出が確保されるこ
ととなる。従って、各ポンプ室A又はB内において流体
が圧縮過剰になることが避けられ、ハウジングを回転駆
動させる出力源を節減できる。このブレード9に設けた
吐出用溝24による吐出経路は流体が圧縮性の気体(ガ
スや空気等)にも、非圧縮性の液体の場合にも有効であ
る。なお、圧縮性の気体の場合の最大量吸入時の状態に
おいて、高圧側から最大吸入側へ流れ込むのを防止する
ための手段(スプール又はチェック弁の使用等)を採る
こともある。
【0043】次に、上記実施態様に示した本願装置の作
用を説明する。まず、駆動源からの動力によりハウジン
グ2を水平方向に回転させると、該ハウジング2と一体
化の円錐面3と、その割り溝8に嵌入しているブレード
9、及び該ブレード9の上縁が溝係合しているローター
6とが一体的に回転する。
【0044】前記ローター6と円錐面3とはハウジング
2に対しては相対的に静止している状態にあるが、ロー
ター6と円錐面3とで作られる接触線Sは円錐面3上を
移動(実際には接触線Sが固定され、ブレード9側が移
動)する。ハウジング内壁と円錐面3とローター6の下
面で作るポンプ室をブレード9がローター下面の平面上
を仕切りながら揺動回転することによりポンプ室に膨張
・圧縮の容積変化を与える。この変化をポンプ作用とし
て利用している。
【0045】いま、図10(a)の如く、接触線Sに対
してブレード9が0°の位置にあるとき(一致している
状態)ではブレード9より下側(図面上)の吸入路19
が支持部材12の穴12aに重なっている。従って、ポ
ンプ室A(単に「A室」という)は外からの流路より流
体が吸入されている状態(吸入側)になっている。一
方、ブレード9より上側(図面上)の吸入路19は支持
部材12の穴12aに重なっていないため、ポンプ室B
(単に「B室」という)は先に吸入された流体を吐出さ
せている状態(吐出側)になっている。
【0046】次いで、図10(b)の如く、接触線Sに
対しブレード9が矢印方向に50°移動すると、B室は
圧縮され、B室内の流体はハウジング2の球壁に設けた
受渡路22にその入口22aから受領される。該受渡路
22の路内に受領されている流体はその出口22bから
ローター6の外周面に設けた穴21′に導通して吐出が
開始される。一方、A室には引き続き吸入が継続して行
われている。なお、接触線Sの下側のB室では吸入が開
始されている。
【0047】さらに、図10(c)の如く、接触線Sに
対しブレード9が80°移動し、B室の圧縮が更に進行
しつつ流体は引き続き受渡路22を介してローター6の
外周面に設けた穴21′を経て吐出されている。一方、
A室への吸入は終了に近づいていることが判る。なお、
接触線Sの下側のB室では吸入が引き続き吸入が進行し
ている。
【0048】さらにまた、図10(d)の如く、接触線
Sに対しブレード9が90°移動すると、B室の流体の
吐出が継続されるとともに、A室の吸入路19が、支持
部材12の穴12aから離反され、流体の吸入が終了す
る。なお、接触線Sの下側のB室では引き続き吸入が進
行している。
【0049】次に、図11(a)の如く、接触線Sに対
してブレード9が120°移動すると、ハウジング2の
球壁に設けた受渡路22の出口22bとローター6の外
周面6′に設けた穴21′とが完全に一致(全開)し、
B室からの流体の吐出は最高潮となる。一方、A室への
吸入は終了している。なお、接触線Sの下側のB室では
引き続き吸入が進行している。
【0050】また、図11(b)の如く、接触線Sに対
してブレード9が150°の位置に達すると、ハウジン
グ2の球壁に設けた受渡路22の出口22bからロータ
ー6の外周面に設けた穴21′が離反寸前にあり、B室
からの吐出は終了に近い。なお、接触線Sの下側のB室
では引き続き吸入が進行している。
【0051】さらに、図11(c)の如く、接触線Sに
対してブレード9が180°の位置に達すると、再び、
ブレード9が接触線Sと重なることとなる。これは、図
10(a)と同じ状態(A室とB室とは逆)が作られる
こととなり、上記同様の作動が繰り返される。
【0052】上記実施態様によると、ブレード9は1枚
でローター6と円錐面3との空間を仕切って二つのポン
プ室A及びBを形成しているが、図12〜図14の如
く、3枚ブレードを用いてローター6と円錐面3との空
間を3分割してもよい。勿論、5枚或いはそれ以上の枚
数を備えたブレードを用いてローター6と円錐面3との
空間を5分割或いはそれ以上のポンプ室にしてもよい。
【0053】図12は、前記円錐面3に、その頂点を通
る割溝8を3等配(120°毎)した場合の平面図であ
る。該円錐面3の割溝8には、各ブレード9がそれぞれ
独立に動けるように構成した3枚ブレード(図13参
照)を嵌入させる。3枚ブレードは各ブレード9が一体
的になっていると、一つのブレードの揺動時に、他の2
枚のブレードは幅方向にも動いてしまうことから、割溝
8は各ブレードの動きに必要な幅にする必要があり、従
って、割溝8とブレードとの間に大きな隙間が出来るた
め、ポンプとは言い難いものになってしまうこととな
る。
【0054】そこで、3枚ブレードは前述の如く各ブレ
ード9が独立に動けるように構成して割溝8内に収容
し、各ブレードの下面に図14に示すようなレンズ状部
材25を当て、該レンズ状部材25の底面を無方向に摺
動可能に受ける受面26′を有する受け部材26で支持
し、スプリング27にて上向きに弾圧させることにより
各ブレードの上縁をローター(図12〜図13には図示
していない)の下面の3等配した位置に加工した凹溝に
噛み合わせる。
【0055】上記構成により、3枚ブレードの各ブレー
ド9はローター6との関係で他の2枚のブレードには干
渉せずに円錐面3に個々に出没できるようになり、該ブ
レードにより仕切られた3室を気密、液密状に保持させ
得る。なお、3枚の各ブレード9の外側縁9″はハウジ
ング2の球壁に摺接できるように球面(凸状球面)にな
っていることは勿論である。
【0056】上記実施態様では、主に、圧縮性の流体
(ガスや空気など)を対象にしていたが、非圧縮性の流
体(液体など)を対象にする場合には、圧縮が始まった
瞬間に吐出が行われるように考慮することが必要であ
る。そのために、例えば、図15(a)及び(b)の如
く構成するとよい。即ち、前記ローター6の下面に、円
周に沿って複数の穴28を配設するとともに、該各穴2
8と前記隆起部頂面の円周に沿って配設した各穴28′
に連通させる。そして、隆起部頂面の各穴28′を、支
持部材12の穴12aを介して外からの流路、及び外へ
の流路に連通させる。この場合、支持部材12の穴12
aは吸入側と吐出側に区別されるようにすることが必要
である。
【0057】これにより支持部材12の穴12aを通し
て外からポンプ室A又はB内に吸入された流体(液体)
は、ローター6の作動による圧縮が始まると、その側か
ら順に吐出されることとなる。なお、ローター6の下面
に円周に沿って配設した複数の穴28の具体的な個数、
設置間隔は可及的に密に配置するとよい。
【0058】流体が液体である場合に対応する構成は、
図15に示すものに限らず、他の構成も考えられる。例
えば、図示していないが、ハウジング2の球壁に円錐面
3の裾部に沿って開口を断続的に配し、各開口からハウ
ジング外に連通する流路を設けるように構成できるから
である。
【0059】また、本願装置を、空気を圧縮するコンプ
レッサとして使用する場合、圧縮に伴う熱(ジュール
熱)の発生が考えられる。例えば、外気に触れる外枠
1の外面に放熱をうながす手段、例えば、ヒートシンク
(図示せず)を施すようにしてもよい。ハウジング2
内のローターの作用に支障のない個所にストレートか捻
じれた形状のフィン(図示せず)を作り、外枠外から冷
気を吸い込んでポンプ室内を通して排出するような手段
を採ってもよい。冷水を取り込んでラジエターと連絡
ループを作って冷却する方法を採ってもよい。
【0060】さらに、図示していないが、本願装置自身
をモータとし、ハウジング2を形成した軸を回転させる
ように構成することも可能である。また、本願装置は吐
出路を吸入路、吸入路を吐出路としても使用できること
から、エンジンとしての用途も考えられることは勿論で
ある。
【0061】上記例では種々の吸入方式或いは吐出方式
を記載したが、流体の性質に合わせて適宜な組合せを採
ることもある。
【0062】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係る流体圧
送装置は、外枠に水平方向に回転可能に支持され軸心上
に球形洞を有するハウジングと、該ハウジングの球心を
頂点とする円錐面と、該円錐面の頂部に球体を介して円
錐面に線接触するように傾斜支持され外周面がハウジン
グ球壁に摺接するローターと、該ローターと円錐面との
間を複数のポンプ室に等配するブレードとからなり、前
記ローター又はブレードに、前記各ポンプ室に流体を吸
入させる吸入路と、各ポンプ室から流体を吐出させる吐
出路を形成し、ローターのポンプ室と反対面より差圧を
かけることを特徴としているから、外枠に対してハウジ
ングを水平回転させ、該ハウジングと一体化に円錐面及
びこれに線接触したローターとを回転させ、ローターの
抑え込みを確実にするとともに、各室からの流体の吐出
をハウジング内壁からローターの外周面を通して行える
ようにし、運転中、ローターと円錐面とで作られる接触
線で吐出路の入力口が分断されることが無く、ポンプ効
率を高めることができるという優れた効果を奏する。
【0063】また、請求項2に記載の発明は、前記吸入
路が、前記ローターの上面中央から隆起した鉛直状の隆
起部頂面からローター下面に抜けた流路であり、該流路
は前記隆起部頂面に摺接した支持部材の弧状穴を介して
外からの流路に連通するようになっていることを特徴と
しているから、非回転の支持部材とハウジングと共に回
転するローターの隆起部頂面とのすり合わせ面にそれぞ
れ設けた吸入路口端がローター6の回転にともなって1
回転毎に支持部材の弧状穴を介してに導通するローター
の回転タイミングを吸入バルブとして利用できるという
優れた効果を奏する。
【0064】さらに、請求項3に記載の発明は、前記吸
入路が、前記ブレードに設けた扁平凹溝であり、該扁平
凹溝は前記ブレードが円錐面より出て来たときにポンプ
室に連通するようになっていることを特徴としているか
ら、ローターと円錐面との接触線の移動に伴い円錐面か
ら出没するブレードの出没タイミングを吸入バルブとし
て利用できるという優れた効果を奏する。
【0065】さらにまた、請求項4に記載の発明は、前
記吐出路が、各ポンプ室からハウジング内壁に設けた受
渡路に断続して連通するローター外周面の穴から前記隆
起部頂面の中央の穴に抜けているものであることを特徴
としているから、ローターと円錐面とで作られる接触線
にて吐出路が分断されず、逆流現象が発生することがな
いという優れた効果を奏する。
【0066】さらにまた、請求項5に記載の発明は、前
記吐出路が、前記円錐面から出没するブレードの出没面
に設けた凹溝に連通していることを特徴としているか
ら、各ポンプ室からハウジング内壁に設けた受渡路を介
してローターの外周面の穴に接続するまでの間に流体圧
縮が過剰になることを有効に防止できるという優れた効
果を奏する。
【0067】さらにまた、請求項6に記載の発明は、前
記ローターの下面に、円周に沿って複数の穴を等配列設
するとともに、該各穴を前記隆起部頂面の円周に沿って
等配列設した各穴に連通させたことを特徴としているか
ら、流体が液体の場合において、圧縮が始まった瞬間に
吐出が行われるポンプ等の主体部分の破壊を生じさせな
いという優れた効果を奏する。
【0068】さらにまた、請求項7に記載の発明は、前
記ブレードが、円錐面を3等配した位置に出没可能に設
けられていることを特徴としているから、吐出される流
体の脈動(山・谷)を少なくできるという優れた効果を
奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願装置の略示的正面断面図である。
【図2】ローターに設けた吸入路及び吐出路の口端と支
持部材の穴との関係を示す平面図である。
【図3】円錐面の割溝とブレードと球体との関係を示す
分解斜視図である。
【図4】円錐面の頂部に抱持した球体とローターとブレ
ードとの関係を示す拡大断面図である。
【図5】ローターの傾動中心点と、ローターと支持部材
とのすり合わせ面の中心点との差、及び支持部材による
ローターの押え込み構造を示す部分断面図である。
【図6】流体の吸入路としてブレードを利用した場合の
装置全体の略示的正面断面図である。
【図7】ブレードの扁平凹溝(ポケット)と、外からの
流路との関係を示す平面図である。
【図8】吐出路の入口となるローター外周面の穴の変位
を軌跡として示した説明図である。
【図9】ローターに形成した吐出路に加えてブレードを
利用して吐出路が確保できるようにした説明図である。
【図10】(a)〜(d)は流体の第1段階の吸入、吐
出の作動を示す説明図である。
【図11】(a)〜(c)は流体の第2段階の吸入、吐
出の作動を示す説明図である。
【図12】円錐面の3等配位置にブレード嵌入用の割溝
を設けた平面図である。
【図13】3枚ブレードの斜視図である。
【図14】円錐面に3枚ブレードを適用する場合の分解
斜視図である。
【図15】流体が液体である場合に対応したローターを
示し、(a)は平面図、(b)は縦断断面図である。
【図16】従来装置の正面断面図である。
【符号の説明】
1 外枠 1′ 天井部 1″ 側壁部 1a、1b 軸受手段 2 ハウジング 2′ 結合手段(ボルト) 2″ 接続手段(接続凹部) 2a 空洞部 2a′ 底板 3 円錐面 4 球状凹所 5 球体 6 ローター 6′ 外周面 6a 隆起部 7 半球凹所 8 割溝 9 ブレード 9a スプリング 9′ ブレードの上縁 9″ ブレードの両側縁 10 球状凹所 11 凹溝 12 支持部材 12a 支持部材の下面 13 嵌合凹部 14 シム(スペーサ) 15 スプリング 16 取付ボルト 16′ ボトル穴 17 ロックピン 18 Oリング 19 吸入路 19′ 扁平凹溝(ポケット) 20、20′ 外からの流路 21 吐出路 21′ 吐出路の入口となるローター外周面の穴 22 受渡路 22a 入口 22b 出口 23 外への流路 24 吐出用溝 25 レンズ状部材 26 受け部材 26′ 受面 27 スプリング 28、28′ 穴 60 隔壁 61 穴 62 差圧室 S 接触線 P 球心 P′ 球心と別の位置 A、B ポンプ室 151 ハウジング 152 円錐面 153 ローター 154 割溝 155 仕切板(ブレード) 156 146 156′ 吐出口 157 回転板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) (72)発明者 川上 真 東京都青梅市今井2丁目1,135番地の2

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外枠に水平方向に回転可能に支持され軸
    心上に球形洞を有するハウジングと、該ハウジングの球
    心を頂点とする円錐面と、該円錐面の頂部に球体を介し
    て円錐面に線接触するように傾斜支持され外周面がハウ
    ジング球壁に摺接するローターと、該ローターと円錐面
    との間を複数のポンプ室に等配するブレードとからな
    り、前記ローター又はブレードに、前記各ポンプ室に流
    体を吸入させる吸入路と、各ポンプ室から流体を吐出さ
    せる吐出路を形成し、ローターのポンプ室と反対面より
    差圧をかけることを特徴とする流体圧送装置。
  2. 【請求項2】 前記吸入路が、前記ローターの上面中央
    から隆起した鉛直状の隆起部頂面からローター下面に抜
    けた流路であり、該流路は前記隆起部頂面に摺接した支
    持部材の弧状穴を介して外からの流路に連通するように
    なっていることを特徴とする請求項1に記載の流体圧送
    装置。
  3. 【請求項3】 前記吸入路が、前記ブレードに設けた扁
    平凹溝であり、該扁平凹溝は前記ブレードが円錐面より
    出て来たときにポンプ室に連通するようになっているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の流体圧送装置。
  4. 【請求項4】 前記吐出路が、各ポンプ室からハウジン
    グ内壁に設けた受渡路に断続して連通するローター外周
    面の穴から前記隆起部頂面の中央の穴に抜けているもの
    であることを特徴とする請求項1〜3のうちの1に記載
    の流体圧送装置。
  5. 【請求項5】 前記吐出路が、前記円錐面から出没する
    ブレードの出没面に設けた凹溝に連通していることを特
    徴とする請求項4に記載の流体圧送装置。
  6. 【請求項6】 前記ローターの下面に、円周に沿って複
    数の穴を配設するとともに、該各穴を前記隆起部頂面の
    円周に沿って配設した各穴に連通させたことを特徴とす
    る請求項1に記載の流体圧送装置。
  7. 【請求項7】 前記ブレードが、円錐面を3等配した位
    置に出没可能に設けられていることを特徴とする請求項
    1〜6のうちの1に記載の流体圧送装置。
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