JP2007501411A - 磁気共鳴方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】粉末状の固体材料を含むサンプル(1)の質量を判定するための磁気共鳴法における改良点は、呼掛けゾーン(103)内に位置するサンプル(1)内に正味磁化を作り出すために、第1磁界を呼掛けゾーン(103)で第1方向に加える段階と;サンプル(1)の正味磁化を一時的に変えるために、交流磁界を呼掛けゾーン(103)で第2方向に加える段階と;サンプル(1)の正味磁化が元の状態に戻るときにサンプル(1)が放出するエネルギーを監視し、放出されたエネルギーに比例する特性を有する出力信号を生成する段階と;出力信号特性を、少なくとも1つの既知の質量を有する同様のサンプルから得た同様なデータと比較する段階と;サンプル(1)の質量を判定する段階と、を含んでおり、本改良点は、約0.5T程度の磁界強度を有する静磁界を生成するか、又はサンプル(1)を、静磁界を生成する磁気プローブ(13)の表面から約0.5mmの距離内に配置する段階と;サンプル(1)に交流磁界を加える段階と;サンプルの自由誘導減衰エネルギーを感知し、対応する出力自由誘導減衰信号を生成する段階と、の内の1つである。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
本発明は、NMR技法を使った、サンプルの非接触式検査計量に関する。
磁気モーメントを有する原子核は、強力な磁界内では核振動周波数が先鋭に現れる(ラーモア周波数)。各原子核の振動周波数は、その質量、その双極子モーメント、原子の化学的結合、(近傍の他の原子との電磁結合によって影響を受ける)原子の環境、及び原子から見た磁界の強度によって変わる。従って、振動周波数は、様々な原子種の特性であるだけではなく、その分子環境の特性でもある。この振動を共鳴加振することによって、原子種とその環境を正確に判定することができる。この現象は、「核磁気共鳴」又はNMRとして知られている。
RFエネルギーのパルスが特定の種の原子及び環境(例えば、水環境内の水素原子)の共鳴周波数で加えられると、この種の原子核と環境は共鳴加振され、その後、低励起状態へと転移して戻る。この転移には、無線周波数信号を、加振周波数又は既知の低周波数で放出することが伴う。この信号は、自由誘導減衰(FID)として知られている。このFID曲線の振幅と形状は、プロセスに巻き込まれる核の量と、環境に関係する原子の具体的な状態及び特性とに関係する。
測定、検出及び画像化にNMR技法を使用することは、多くの科学的な活動の分野で望まれるものになっている。NMRの非侵襲的で非破壊的な性質は、産業上の計測、分析及び制御業務へ適用をやり易くしている。
周期律表の殆ど全ての元素は、非ゼロ核スピンを伴う同位体を有している。このスピンは、核を磁気的に活性化する。磁気的に活性な核の中で、NMRは、その天然存在度が検出できるほど高い同位体にだけ有効である。一般的に遭遇する磁気的に活性な核は、1H、13C,19F、25Na及び31Pである。最も一般的なのは1Hで、最大の磁気モーメントを保有しており、NMR分光分析法の性能にとって最も好都合になっている。
静磁界(static magnetic field)B0のサンプルに適用すると、サンプル核のスピンは、磁界と整列し、磁界の方向と平行になる。磁気モーメントは、静磁界に平行(NSNS)又は逆平行(NNSS)に整列する。静磁界に平行な整列は、低エネルギー状態であり、磁界に逆平行な整列は、高エネルギー状態である。室温では、低エネルギーレベルN+のスピンを有する核の数は、上位レベルN−の数を僅かに上回る。ボルツマン統計は、
N−/N+=exp(−E/kT) (1)
であるとしており、ここに、Eはスピン状態の間のエネルギー差、kはボルツマン定数の1.3805x10-23ジュール/ケルビン、Tはケルビン温度である。温度が低下すると、比率N−/N+も低下する。温度が上昇すると、比率は1に近づく。
N−/N+=exp(−E/kT) (1)
であるとしており、ここに、Eはスピン状態の間のエネルギー差、kはボルツマン定数の1.3805x10-23ジュール/ケルビン、Tはケルビン温度である。温度が低下すると、比率N−/N+も低下する。温度が上昇すると、比率は1に近づく。
高い状態のスピンを有する核の僅かな不均衡のために、静磁界内のサンプルは、静磁界に平行な磁化を示す。磁化は、静磁界の回りの核の歳差運動(緩和)から生じる。この歳差運動の周波数は、静磁界の強度によって決まり、
ν=γB (2)
と定義され、ここに、Bは磁界の強度であり、ガンマは、サンプル材料内の少なくとも1つの原子、通常は水素、の磁気回転比である。磁気回転比は、分析対象の核の磁気モーメントに関係する。陽子の磁気回転比は42,57MHz/テスラである。このようにして測定された周波数は、静磁界内の核の歳差運動の速度、又は上位状態と下位状態の間で転移が起こり得るエネルギーに対応する周波数、と概念的に解釈することのできるラーモア周波数νとして知られている。
ν=γB (2)
と定義され、ここに、Bは磁界の強度であり、ガンマは、サンプル材料内の少なくとも1つの原子、通常は水素、の磁気回転比である。磁気回転比は、分析対象の核の磁気モーメントに関係する。陽子の磁気回転比は42,57MHz/テスラである。このようにして測定された周波数は、静磁界内の核の歳差運動の速度、又は上位状態と下位状態の間で転移が起こり得るエネルギーに対応する周波数、と概念的に解釈することのできるラーモア周波数νとして知られている。
基本的なNMR信号は、これらの異なる整列の間の転移を誘発することによって引き出される。そのような転移は、サンプルを、典型的にはRFコイルによって生成されるRF(無線周波数)信号の磁気成分に曝すことによって誘発させることができる。磁気成分を磁界に垂直に掛けると、異なる整列の間の転移の間に放出又は吸収されるエネルギーに対応する特定のRF周波数(歳差運動周波数、ラーモア周波数と同じ)で共鳴が起こる。例えば0.1から2テスラ(1T=10,000ガウス)の範囲の強力な磁界が用いられている場合、この共鳴は、通常、FM無線に相当するメガヘルツ周波数範囲内で起こる。而して、放射は、無線周波数(RF)放射として知られている。
NMR分光分析法における信号は、低エネルギー状態から高エネルギー状態への転移を起こすスピンによって吸収されるエネルギーと、高エネルギー状態から低エネルギー状態への転移を同時に起こすスピンによって放出されるエネルギーの間の差から生じる。従って、信号は、状態の間の母集団の差に比例する。NMR分光分析法は、これらの非常に小さな母集団の差を検出することができるので、感度レベルが高い。NMRにその感度を与えるのは、スピンと分光計の間の特定の周波数における共鳴又はエネルギー交換である。
パルス式NMR分光分析法は、磁気バースト又はパルスを伴う技法であり、測定対象のサンプルである特定の核種の核を、そのようなサンプルの陽子が先ず基本的には静磁界の位相に持ち込まれた後、即ちパルスによって歳差運動が修正された後で、加振するように設計されている。通常、静磁界B0の方向は、三次元空間内のZ軸に沿っていると考えられる。平衡状態では、正味磁化ベクトルは、掛けられた磁界B0の方向に沿っており、平衡磁化M0と呼ばれる。この場合、磁化MZのZ成分は、M0に等しい。MZは、縦方向磁化と呼ばれる。そのような場合、横方向(MX又はMY)磁化は無い。
核のスピンシステムを、スピン状態の間のエネルギー差に等しい周波数のエネルギーに曝すことによって、正味磁化を変更することもできる。十分なエネルギーをシステムに注入すれば、スピンシステムを飽和させ、MZ=0にすることができる。MZがその平衡値にどのように戻るかを記述する時定数は、スピン格子緩和時間(T1)と呼ばれる。この挙動を、その変位後の時間tの関数として表す式は、
MZ=M0(1−e−t/T1) (3)
であり、従ってT1は、磁化のZ成分をe倍に変えるのに必要な時間と定義される。従って、t=T1であれば、MZ=0.63M0である。暗騒音を下げ信号品質を高めるのに必要な繰り返し測定を適切に実行するためには、M0をMZに戻せなくてはならない。つまり、飽和するとゼロになる縦方向磁化MZは、+Z方向に完全に戻り、その平衡値M0に達することができなくてはならない。これは、論理的には永遠の時間を要する(即ち、飽和後、t=∞のときMZ=M0)が、t=5T1のときに起こる、MZ=0.99B0であれば十分であると一般的に考えられている。これは、サンプルを複数回測定する速度、又は呼掛け(interrogation)ゾーンでの全体的サンプル処理量に、時間的拘束を課する。
MZ=M0(1−e−t/T1) (3)
であり、従ってT1は、磁化のZ成分をe倍に変えるのに必要な時間と定義される。従って、t=T1であれば、MZ=0.63M0である。暗騒音を下げ信号品質を高めるのに必要な繰り返し測定を適切に実行するためには、M0をMZに戻せなくてはならない。つまり、飽和するとゼロになる縦方向磁化MZは、+Z方向に完全に戻り、その平衡値M0に達することができなくてはならない。これは、論理的には永遠の時間を要する(即ち、飽和後、t=∞のときMZ=M0)が、t=5T1のときに起こる、MZ=0.99B0であれば十分であると一般的に考えられている。これは、サンプルを複数回測定する速度、又は呼掛け(interrogation)ゾーンでの全体的サンプル処理量に、時間的拘束を課する。
スピンシステムは、過飽和して正味磁化が−Z方向に向いてしまうと、徐々にその平衡位置に、z軸に沿ってこれもT1が支配する速さで戻る。この挙動を、その変位後の時間tの関数として表す式は、
MZ=M0(1−2e−t/T1) (4)
である。スピン格子緩和時間(T1)は、縦方向の磁化(MZ)とその平衡値の間の差をe倍に減らす時間である。ここでも、経過時間t=5T1が、MZが0.99M0という値に戻るのに必要で、サンプル処理量に同様の時間的拘束を課する。
MZ=M0(1−2e−t/T1) (4)
である。スピン格子緩和時間(T1)は、縦方向の磁化(MZ)とその平衡値の間の差をe倍に減らす時間である。ここでも、経過時間t=5T1が、MZが0.99M0という値に戻るのに必要で、サンプル処理量に同様の時間的拘束を課する。
正味磁化を90°のパルスだけXY面に回転させると、それは、スピンの2つのエネルギーレベルの間の転移に相当するエネルギーを有する光子の周波数に等しい周波数でZ軸の回りに回転する。この周波数は、ラーモア周波数と呼ばれる。すると、正味磁化は、それを構成している各スピンパケットが僅かに異なる磁界の影響を受け、それによって固有のラーモア周波数で回転するので、回転に加えて、XY面内で位相をずらし始める。パルスに続く経過時間が長くなるほど、位相の差は大きくなる。検出器コイルが、X方向の磁界の測定だけを感知する場合、位相のずれは、信号の減衰に繋がり、最終的にはゼロに近付く。横方向磁化MXYのこの減衰を記述する時定数は、スピン−スピン緩和時間T2と呼ばれる。
MXY=MXY0e−t/T2 (5)
で、T2は常にT1以下である。XY面内の正味磁化は、M0が+Z方向に戻るまで縦方向磁化が成長する間に、ゼロになる。横方向磁化も、同じように挙動する。
で、T2は常にT1以下である。XY面内の正味磁化は、M0が+Z方向に戻るまで縦方向磁化が成長する間に、ゼロになる。横方向磁化も、同じように挙動する。
スピン−スピン緩和時間T2は、横方向の磁化をe倍に減らす時間である。スピン格子緩和とスピン−スピン緩和の間の違いは、前者がM2をM0に戻すよう作用するのに対し、後者はMXYをゼロに戻すよう作用することである。T1とT2は、分かり易いように、上記では別々に論じた。つまり、磁化ベクトルは、XY面を完全に満たした後で、Z軸に沿って成長して戻るように考えられている。実際には、両方のプロセスは同時に起こり、唯一の制約は、T2がT1以下であるということである。
2つの因子は、横方向磁化の減衰、即ち(1)分子の相互作用(純粋なT2分子効果に繋がると言われている)、と(2)異質なT2効果に繋がると言われているB0(加えられる静磁界)の変化、に寄与する。これら2つの因子のを組み合わせが、実際に横方向磁化を減衰する。組み合わせられた時定数は「T2スター」と呼ばれ、記号T2 *を与えられる。分子プロセスによるT2と、磁界内が同質でないことによるT2との間の関係は、
1/T2 *=1/T2+1/T2inh (6)
である。同質でない原因は、磁界の自然の変動のこともあれば、磁界を生成する磁石の不完全さ、或いは鉄又は他の強磁性金属のような磁気的汚染物質のこともある。
1/T2 *=1/T2+1/T2inh (6)
である。同質でない原因は、磁界の自然の変動のこともあれば、磁界を生成する磁石の不完全さ、或いは鉄又は他の強磁性金属のような磁気的汚染物質のこともある。
実際問題として、NMRを使ってサンプルを実際に測定するには、先ず、サンプルを器具の呼掛けゾーンである静磁界B0に置く。次に、磁気パルスを加え、磁化ベクトルを所望の程度、通常は90°又は180°回転させる。例えば90°のパルスは、磁化ベクトルをZ方向からXY面へと回転させ、先に述べたように横方向磁化MXYが生じる。パルスを加えた後、励起された核を伴う磁化の自由誘導減衰(FID)が起こる。
伝統的なフーリエ変換分析は、時間領域スペクトル(磁化ベクトルの振幅対時間)を周波数領域スペクトル(周波数対相対振幅)に変換し、多重位相スペクトルから個々の周波数を分離する。この分離は、関心対象の核を研究する際に効果的に用いられる。パルスの持続時間、パルス間の時間、パルス位相角及びサンプルの組成は、この技法の感度に影響を与えるパラメーターである。
国際特許出願第WO9967606号は、呼掛けゾーンに静磁界を作り、呼掛けゾーン内に位置しているサンプルの中に正味磁化を作るための磁石と、呼掛けゾーンに交流磁界(alternating magnetic field)を掛けて、NMRの原理に従ってサンプルを加振するためのRFコイルと、を含んでいる、製造ライン上のサンプルのための検査計量システムについて記載しており、同出願全体を参考文献としてここに援用する。
製造ライン上のサンプルを検査計量するための技法にNMRを使用すると、限定するわけではないが、サンプルの容器内かシステム内の何処かの何れかに金属粒子のような干渉種があること、磁石又は電子機器の温度の影響、サンプル又はシステムの湿度、容器の機械的不安定さ、を含め、様々な問題に遭遇する。
NMR検査計量システムに関する上に述べた不正確な測定の潜在的な原因を、識別及び/又は補正するためのシステム及び方法を提供することが望まれる。
本方法は、製品充填ライン、即ち製造ラインに沿って通過している容器に入った材料を、核磁気共鳴(NMR)技法によって検査計量することに関する。
現在、粉末の重量を非接触且つ非破壊的方法で連続的に(100%検査で)測定する測定法は存在しない。100%検査のNMR技法を採用することによって粉末を連続的に測定し、随意的には、粉末の含水率又は湿度を同時に測定する方法が提供されている。
現在、粉末の重量を非接触且つ非破壊的方法で連続的に(100%検査で)測定する測定法は存在しない。100%検査のNMR技法を採用することによって粉末を連続的に測定し、随意的には、粉末の含水率又は湿度を同時に測定する方法が提供されている。
サンプルが粉末状の固体材料を含んでいる製造ラインでサンプルの質量を判定するための磁気共鳴法における或る改良点が提供されており、その改良点は、呼掛けゾーン内に位置するサンプル内に正味磁化を作り出すために、第1磁界を、呼掛けゾーンで第1方向に加える段階と;呼掛けゾーン内に位置するサンプルの正味磁化を一時的に変えるために、交流磁界を、呼掛けゾーンで第2方向に加える段階と;サンプルの正味磁化がその元の状態に戻るときにサンプルが放出するエネルギーを監視し、放出されたエネルギーに比例する特性を有する出力信号を生成する段階と;出力信号特性を、少なくとも1つの既知の質量を有する同様なサンプルから得た同様なデータと比較する段階と;サンプルの質量を判定する段階と、を備え、約0.1Tから約1.3Tの範囲の磁界強度を有する第1磁界を加える段階と;サンプルに交流磁界を加える段階と;サンプルの自由誘導減衰エネルギーを監視し、それに対応する出力自由誘導減衰信号を生成する段階と、を特徴としている。
サンプルが粉末状の固体材料を含んでいる製造ラインでサンプルの質量を判定するための磁気共鳴法における或る改良点が提供されており、その改良点は、呼掛けゾーン内に位置するサンプル内に正味磁化を作り出すために、第1磁界を、呼掛けゾーンで第1方向に加える段階と;呼掛けゾーン内に位置するサンプルの正味磁化を一時的に変えるために、プローブで交流磁界を、呼掛けゾーンで第2方向に加える段階と;サンプルの正味磁化がその元の状態に戻るときにサンプルが放出するエネルギーを監視し、放出されたエネルギーに比例する特性を有する出力信号を生成する段階と;出力信号特性を、少なくとも1つの既知の質量を有する同様なサンプルから得た同様なデータと比較する段階と;サンプルの質量を判定する段階と、を備え、サンプルを、プローブの表面から約0.1から約10mmの距離に配置する段階と、サンプルに交流磁界を加える段階と、サンプルの自由誘導減衰エネルギーを監視し、それに対応する出力自由誘導減衰信号を生成する段階と、を特徴としている。
本方法は、製造ラインに沿って通過している容器に入った材料を核磁気共鳴(NMR)技法によって検査計量することに関する。一例として、検査計量は、充填の際に、密封されたガラスのバイアル内の薬剤の量を監視し調整するのに、製薬会社で用いられている。薬剤の重量は、数グラム程度と少量のこともあり、数十グラムのバイアルに入った状態で、毎秒数個の計量速度で、数パーセント以内の精度で計量する必要がある。従来は、必要な精度を得るには、容器の重量を考慮するため、充填の前後の両方で製造ラインからバイアルを取り出してそれらを正確な秤で計量することが必要であった。これには時間が掛かるので、製品のほんの一部しか試験されていない。期待値からの逸脱が検出されると、問題が見極められるまで、大量の一群の製品が廃棄されることになりかねない。バイアルは、充填の前後の両方で計量しなければならないので、計量は、充填と密封の間で、無菌環境で行う必要がある。
サンプルの質量を判断するためのNMR装置は、概略的には、静磁界をサンプルの第1方向に生成するための手段と;交番加振磁界をサンプルの第2方向に加えるための手段と;加振磁界に応答してサンプルが放出するエネルギーを感知し、それに基づいて信号を出力するための手段と;前記感知手段によって出力された信号を、記憶されている較正データと比較し、サンプルの質量を表示するための手段、を備えている。このような装置は、製品充填ラインにオンラインで用いることができる。この装置は、容器がNMRに反応しない材料で作られていれば、容器の質量に関係なく、容器の内容物の質量を非接触測定することができ、20グラム以上のガラス容器に入っている0.1グラムから10グラムの重さのサンプルのような少量のサンプルの質量を判定し、サンプルの重量ではなく質量を表示するのに有用である。
本装置は、容器に所定量のサンプルを充填する段階と;充填された各容器を計量ステーションに搬送する段階と;各容器内のサンプルを計量する段階と;サンプルを容器内に密封する段階と;所定の許容差内の所定量のサンプルが入っていない容器を全て排除する段階とによって容器の内容物を測定するのに用いることができる。サンプルを計量する段階は、呼掛け(interrogation)ゾーン内に位置するサンプル内に正味磁化を作り出すために、呼掛けゾーンで第1方向に静磁界を生成する段階と;呼掛けゾーン内に位置するサンプルの正味磁化を一時的に変えるために、呼掛けゾーンで第2の異なる方向に交流磁界(alternating magnetic field)のパルスを加える段階と;サンプルの正味磁化がその元の状態に戻るときにサンプルが放出するエネルギーを感知し、それに基づいて信号を出力する段階と;感知する段階で出力された信号を、既知の質量の少なくとも1つの同様のサンプルの質量を感知段階で出力された対応する信号に関係付ける較正データと比較して、各容器内のサンプルの質量を表示する段階とを含んでいる。
このような装置と方法は、薬剤だけでなく、限定するわけではないが、化粧品、香水、産業用の化学薬品、生物サンプル及び食品を含む様々な製品に用いることができる。これは、100%サンプリングが無駄の低減に繋がる高価な製品を測定することができ、固体、粉末、液体及び気体、又はそれらの組み合わせの各形態のサンプルの質量を判定するのに用いることができる。
図1は、ガラスのバイアル1に薬剤サンプルを充填する製造ラインの一部を示している。この中には、通過する充填済みの各バイアルを計量するために「インライン」に設けられている計量ステーション3と、製品仕様に合致するだけの量の薬剤を有していないバイアルをラインから取り除く排除ステーション5が含まれている。バイアル1は、矢印9で示すように、コンベヤーホイール11を回転させることによってz方向に移動するコンベヤーベルト7によって、充填(及び、随意的には密封)ステーション(図示せず)から計量ステーション3に運ばれる。計量ステーションは、NMR技法を使って、各ガラスのバイアル1内の薬剤サンプルの質量を判定する。当業者には理解頂けるように、ガラスのバイアルは、測定処理を邪魔する信号を出さないので、容器として有用である。この実施形態では、計量ステーション3は、永久磁石13、RFコイル15及びコンピューターシステム17を備えている。磁石13は、コンベヤーベルト7を横切るx方向に同質の直列電流(DC)又は静磁界を作る。ガラスのバイアル内のサンプルには核があり、各核は、磁気モーメント、例えば1H核(陽子)を保持している。この磁気モーメントは、先に論じたように、核のスピンの結果である。
殆どのNMRシステムでは、静磁界の強度は、サンプルのラーモア周波数が、電磁スペクトルの無線周波数の範囲内にあるような強さである。交流電流(AC)磁界を、サンプルに、サンプルのラーモア周波数で静磁界に対し直交方向に加えると、サンプルの正味磁化は、AC磁界軸回りに、静磁界の方向から離れるように回転する。この実施形態では、この磁界は、対応するAC電流をRFコイル15に加えることによって生成される。正味磁化の回転角度は、RFコイル15へ送られるエネルギーの量を変えることによって変えることができる。
この代表的な実施形態では、90°の回転を引き起こす加振磁界が、サンプルを加振するのに用いられている。90°のパルスがサンプルに加えられた後、サンプルは、高エネルギーの非平衡状態に置かれ、そこから緩和して平衡状態に戻る。緩和する際に、電磁エネルギーがラーモア周波数で放出され、その磁気成分が、RFコイル15内に電流を誘導し、そのピークの振幅は、特に、サンプル内の磁気モーメントの数、従ってサンプル内の分子の数によって変化する。受信された信号はコンピューター制御システム17に送られ、そこで、未知のサンプルから受信された信号のピーク振幅が、既知の質量(又は重量)を有する較正サンプルから受信された信号のピーク振幅と比較され、試験対象サンプルの質量(又は重量)が判定される。検査計量ステーション3は、サンプル内の異なるNMR応答元素を加振するのに必要な異なるラーモア周波数で信号を生成し受信することができる。コンピューター制御システム17が、異なる各サンプル毎に較正データを記憶することができれば、検査計量ステーションは、異なるNMR応答元素からのNMR信号を使って様々なサンプルの質量を判定することができることになる。
代表的な実施形態で説明したように、RFプローブは、サンプルの正味磁化がその元の平衡状態に戻るときにサンプルが放出するエネルギーを監視し、電流の振幅のような、放出されたエネルギーに比例する特性を有する出力信号を生成する。コンピューター制御システムは、RFプローブ出力信号を受け取る。プロセッサーは、電流の振幅又は他の出力信号特性を、少なくとも1つの既知の質量を有する同様なサンプルから得た同様なデータと比較し、比較結果からサンプルの質量を判定する。分かり易くするために、本実施形態では、誘起された信号のピーク振幅を測定するように説明しているが、放出されたエネルギーと生成された出力信号から1つの値を導き出すのであれば、どの様な化学計量特性技法を使用してもよい。一般に、比較技法は、サンプルのFID特性を、少なくとも1つの既知のサンプルの同様のFIDの特性、即ち較正データと比較する段階を含んでいる。
或る実施形態の作動について、この実施形態のコンピューター制御システム17の基本的な構成要素のブロック図である図1Fを参照しながら詳細に説明する。制御システムは、制御システムをRFコイル15に接続するための接続端末21を備えている。接続端末21は、スイッチ23を通して、RFコイル15に加えられる加振信号をそれぞれ生成し増幅するように作動可能な信号生成器25と電力増幅器27に接続することができる。接続端末21は、更に、スイッチ23を通して、試験対象サンプルから受信した信号を増幅する受信増幅器31に接続することができる。この増幅された信号は、次に、フィルター33で濾過されてノイズ成分が取り除かれ、ミキサー35に送られ、そこで、受信信号は、信号生成器25で生成された適切な混合信号を掛けることによって中間周波数(IF)にダウンコンバートされる。ミキサー35が出力したIF信号は、次にフィルター37で濾過され、ミキサー35が生成した望ましくない成分が取り除かれる。濾過されたIF信号は、A/D変換器39によって対応するデジタル信号に変換され、マイクロプロセッサー41に送られる。
破線の制御線43と45で示すように、マイクロプロセッサー41は、信号生成器25とスイッチ23の作動を制御する。マイクロプロセッサー41は、充填済みのバイアル1が検査計量ステーション3内の所望の位置にあるときに信号生成器25が確実に加振信号を生成するように作動する。マイクロプロセッサー41は、検査計量ステーション3内に取り付けられている光学位置センサー50に接続端末49を通して接続されている位置センサー電子機器47から受信した信号から、バイアル1が何時正しい位置にくるかを知る。図1に示すように、ガラスのバイアル1が光学位置センサー50の前を通過するとき、光ビーム52が遮断される。位置センサー電子機器47は、これを検出して、マイクロプロセッサー41に信号を送る。この情報と、コンベヤーベルト7の速度(コンベヤー制御器51によって提供される)に基づいて、マイクロプロセッサーは、加振電流のバーストを加えるのに適切な時機を判断し、それに従って信号生成器25に信号を送る。代わりに、タイミングベルトか、又は位置を連続して監視する何か別のシステムを使っても、加振電流のバーストを加えるための適切なタイミングを実現することができる。
磁気共鳴に関する当業者には理解頂けるように、サンプルが磁石13によって生成された静磁界に入った後、サンプルの正味磁化がX方向に沿って生じるまでには、或る有限の期間を要する。完全に磁化する前に加振信号をRFコイル15に加えると、サンプルによって生成される信号の強度は、最大値にならない。
正味磁化と、従ってサンプルによって作られる最終的な信号の強度とは、静磁界内に在る時間によって変化する。長手方向緩和時間は、試験対象サンプルによって決まる。従って、静磁界の強度と試験対象サンプルの種類が分かれば、緩和時間を求めることができる。この情報を、コンベヤーベルト7の速度と結びつけて、試験対象サンプルが確実にできる限り大きな信号を生成するのに必要な磁石13のZ方向の最小長さを判定する。限定された時間の長さと、恐らくは磁石の最大許容長さとが決まれば、連続するサンプルに、位置と速度の点で確実に同一の処理を施すことが重要である。
或る実施形態では、コンデンサ(図示せず)がRFコイル15の両端に亘って接続されており、サンプルのラーモア周波数に同調させられるようになっている。水素のようなMR応答元素のラーモア周波数は、静止磁石のDC磁界強度に元素の磁気回転比(水素では42.57MHz/Tesra)を掛けることによって計算される。他のMR応答元素の磁気回転比は、CRCプレス社発行の化学及び物理学のCRCハンドブックで見つけることができる。水素のようなMR応答元素のラーモア周波数は、静止磁石のDC磁界強度に元素の磁気回転比(水素では42.57MHz/Tesra)を掛けることによって計算される。他のMR応答元素の磁気回転比は、CRCプレス社発行の化学及び物理学のCRCハンドブックで見つけることができる。この方法でRFコイル15を同調させると、システムは、電磁干渉、又は磁気回転比が異なる核からの他のMR信号の影響を受け難くなる。RFコイル15を流れる加振電流は、対応する磁界をZ方向に生成する。この加振磁界は、バイアル1内のサンプルの正味磁化を、ラーモア周波数で、X軸の回りに回転させるか、又は歳差運動させる。加振電流をRFコイル15から取り除くと、サンプル内の核は緩和して平衡状態に戻り、緩和する際にラーモア周波数でRFエネルギーを放出する。これは、減衰が見られるRFコイル15内に信号を誘起し、その特性時間は、横緩和時間と呼ばれる。これは、試験対象サンプル次第であり、静磁界の強度には依存しない。
図示のように、誘起された信号のピーク振幅は、加振電流が停止した直後に最大となり、その時点以後は信号がゼロに減衰する。サンプルによってRFコイル15内で誘起された信号のピーク振幅は、サンプル内の磁気モーメントの数に正比例している。従って、この実施形態では、マイクロプロセッサー41は、RFコイル15から加振信号が取り除かれた後でA/D変換器39から受信するピーク信号のレベルを監視する。代わりに、精度を上げるために、マイクロプロセッサーは、或る期間に亘る平均的な信号を求めてもよいし、曲線の形状を調整してもよい。
或る実施形態では、マイクロプロセッサー41は、このピーク信号レベルを、既知の質量の同様のサンプルを試験して得られた較正データと比較し、目下試験しているサンプルの質量を表示する。この実施形態では、この較正データは、量産が始まる前の較正ルーチンの間に、異なる質量を有する多数の同様のサンプルから得られ、メモリ53に記憶されている。この実施形態では、較正データは、試験中のサンプルから受信したMR信号のピーク振幅をサンプルの質量に関係付ける関数である。
或る実施形態では、マイクロプロセッサー41が、分析されている目下のサンプルの質量は必要な質量の所与の許容差内に入っていないと判断した場合は、制御線55で排除制御器57に制御信号を出力する。すると、排除制御器は、排除ステーション5に接続されている出力端末59に、試験を受けている目下のバイアル1が排除ステーション5に到着したら排除ステーションがコンベヤーベルト7から取り除くよう、信号を出力する。
図1Fに示すように、コンピューター制御システム17は、更に、ユーザーが所与の生産のバッチ毎に各サンプルの正しい質量を制御システム17にプログラムできるように、ユーザーインターフェース61を備えている。
或る実施形態では、各バイアルに対して、サンプル質量の測定値が個々に判定される。測定の精度は、測定を繰り返して平均を取ることによって改善される。しかしながら、同じサンプルで測定を行える速度は、先に論じた緩和時間によって決まる。特に、加振信号を取り除いた後は、静磁界内で陽子が元の整列状態に戻るには、緩和時間のほぼ5倍掛かり、戻った時点で加振電流の別のバーストを加えることができるようになる。
別々の測定は、Z方向に沿って間隔を空けて配置された多数の異なるRFコイルを使って行うことができる。代わりに、バイアルが呼掛け領域に達する度にコンベヤーベルトを停止して、何度も測定してもよい。
磁石とRFコイルの呼掛けゾーンが、コンベヤーベルトの速度を考慮して複数回測定できるほど大きければ、同じサンプルを複数回測定することができる。そのような実施形態では、システムの精度は、呼掛けゾーン内のRFコイルと磁界の同質性、並びにシステム信号対ノイズ及びRFコイルの充填率に依存する。磁石とRFコイルの磁界パターンが事前に分かっていれば、この知識を用いて、異なる測定値信号を補正することもできる。更に、X、Y及びZコイルを追加(シムとして技術的に知られている)しても、静磁界の均一性を改善することができる。
或る実施形態では、何時でも、1つのバイアルが、RFコイル15の呼掛けゾーン内にある。図1Aは、検査計量ステーション3の構成要素は、複数のバイアルを同時にRFコイルの呼掛けゾーン内に配置し、各バイアル内のサンプルについて個々に質量測定を行うことができる別の実施形態を概略的に示している。これを実現するため、このような実施形態では、静止磁石13とRFコイル15に加えて、別々の対を成すコイル71と73が、コンベヤーベルト7の両側に配置され、コンベヤーベルト7を横切る磁界勾配を作り出している。この勾配の結果、各ガラスのバイアルに加えられる静磁界が異なり、従って、呼掛けゾーン内の3つのバイアルそれぞれのサンプルのラーモア周波数も違ってくる。その結果、各バイアルは、3つの異なる狭帯域RFパルスを適切なラーモア周波数で加えることによって、別々に呼び掛け(interrogate)できるようになる。
代わりに、MR画像化で標準的に実施されているように、広帯域RFパルスを呼掛けゾーンに亘って加え、サンプルから生じたMR信号を、加振パルスが終了した後で受信信号のフーリエ変換を行うことによって解像してもよい。
図1Aに示すように、勾配コイルは、磁石13によって生成される静磁界と同じ方向に勾配を掛けるように配置されている。磁気共鳴画像化技術では周知のように、勾配コイルは、呼掛けゾーンの全体を立体的に解像できるように、X、Y又はZ軸の内の1つ又はそれ以上に磁界勾配を作り出すように配置してもよい。図1Bは、RFコイルの呼掛けゾーンの両端に2つの勾配コイル71と73が設けられている或る実施形態を示している。この実施形態では、RFコイル15は、3つの独立した部分15a、15b及び15cを備えている。当業者には理解頂けるように、コンベヤーベルト7の長さに沿って呼掛けゾーンに磁界勾配を掛けることにより、図1Aに関連付けて説明した実施形態と同じ方法で、各サンプルを、個々に又は同時に呼び掛けすることができるようになる。
図1Aと図1Bに関連付けて説明した実施形態では、複数のサンプルが呼掛けゾーン内に配置され、個々に又は同時に呼び掛けが行われた。これらの実施形態では、これらサンプルのそれぞれは、僅かに異なる磁界を掛けられ、RFコイルに対して異なる位置に在るので、静磁界又はRFコイルが均一でないために起こるエラーを低減するために、感知している各位置に対して別々の較正データが用いられる。
上記の実施形態では、RFコイルは、コンベヤーベルト7の運動方向に沿ってZ方向に磁界を生成した。RFコイルは、RFコイルの生成する磁界が試験を受けるサンプルに亘って比較的均一であり、静磁界に直交する構成要素を備えていれば、DC磁界に対してどの様な角度に配置してもよい。図1cは、3つの個別のRFコイル15d、15e及び15fがコンベヤーベルトの下に設けられ、それぞれがAC磁界をY方向に生成するように作動する或る実施形態を概略的に示している。この実施形態では、3つのバイアル内のサンプルを同時に試験することができる。また、このシステムでは、各バイアル内のサンプルを、各RFコイルで1回、つまり3回呼び掛けできるようになっている。
上記実施形態では、静磁界を生成するのに永久磁石を使用した。当業者には理解頂けるように、必要なDC磁界を生成するのに、永久磁石に換えて、電磁石、電流が流れているコイル、又は超導電磁石を使用することもできる。更に、上記実施形態では、DC磁界を、コンベヤーベルトを横切ってX方向に加えた。当業者には理解頂けるように、DC磁界は、何れの方向でサンプルに加えてもよい。例えば、磁石のN極とS極をコンベヤーベルトの上下に配置して、RFコイルは、例えば第1の実施形態と同じ向きにしてもよい。図1Dは、更に別の実施形態を示しており、コンベヤーベルト7の長さに沿って、即ちZ方向に静磁界を生成するために、ソレノイドコイル75が、コンベヤーベルト7の長さに沿って巻き付けられている。この実施形態では、RFコイル15がコンベヤー7の片側に設けられており、別々の検出器コイル77が、コンベヤーベルト7の両側に設けられている。
図1Eは、NMR検査計量ステーションを備えている製造ラインの概略平面図である。概括的には、検査計量ステーション100は、コンベヤー又は他の搬送機構を備えた搬入区画101と、磁石、RFアンテナを含み、一部に呼掛けゾーン103を形成している検査計量区画102と、排除バッファ105に繋がっている排除区画104と、搬出区画106とを含んでいる。検査計量ステーションは、オペレーターパネル107を含んでいる。
この他にも、サンプルの質量の測定値を入手することのできる構成はある。
この他にも、サンプルの質量の測定値を入手することのできる構成はある。
粉末の重量と含水率の連続的測定
NMR技術を使えば、測定するサンプル内の水素原子の数に線形に比例する信号を取得することができる。既知の重量で較正すれば、この信号は、そのサンプルの質量の尺度となる。これは、搬送手段がプローブを通してサンプルを送ることができるように測定プローブを慎重に形成することによって、連続的に行わうことができる。
NMR技術を使えば、測定するサンプル内の水素原子の数に線形に比例する信号を取得することができる。既知の重量で較正すれば、この信号は、そのサンプルの質量の尺度となる。これは、搬送手段がプローブを通してサンプルを送ることができるように測定プローブを慎重に形成することによって、連続的に行わうことができる。
この手順については、上で液体について説明した。固体物質での減衰は液体の場合よりも遙かに早いので、本方法は、液体サンプルについては巧く行き、従って、この影響を比較的簡単に濾過して除くことができる。粉末は液体よりも早く減衰するが、それでもやはり容器の材料よりは遅い。
固体を測定するには、FIDは、流体よりも迅速に減衰することを考慮しなければならない。概括的には、加振及び測定コイルの電子共鳴回路の挙動は、加振パルス後に共鳴を検出するための待機時間が、プローブのリングダウン時間(DEAD1)とデジタル検出帯域幅フィルターの整定時間(DEAD2)とによって規定されるようになっている。代わりに、別の検出コイルを使えば、加振パルス後の待機時間を最小にすることができる。
或る相当な時間の後では、固体材料及び粉末からの信号への寄与は消失し、液体部分の信号はまだ入手可能である。従って、この信号を、測定する特性に関する既知の値を有するサンプルを表す較正データと比較することによって、粉末の湿度を判定することができる。較正を行うには、先ず、固体が信号に寄与しなくなる、加振パルス後の時間の量を求める。次に、既知のサンプルをシステムに提示し、上記時間に測定し、較正ルーチンに挿入する。
この方法によれば、測定の分解能が上がる。この改良の技術的な要素は、磁石の基本磁界強度を上げ、信号対ノイズ比を高めるようにプローブの形状を修正することに関係している。加える磁界が強いほど、分解能は上がり、信号/ノイズ比が高くなる。
磁石:この要素の主な目的は、磁界強度を上げることである。これは、幾つかのやり方で、例えば、磁極間の距離を短縮するか、大量の磁石材料を使用するか、の何れかによって実現することができる。後者の場合、透磁率が高い材料の磁気特性が制限要因となる。或る実施形態では、これは、内径を制限し、従って最大許容可能バイアル寸法を制限することにより、磁石の強度を約3倍高めることによって実現される。一般に、磁界強度は最大にすることが望ましい。永久磁石では、達成できる実際の値は、約0.1Tから約1.3Tの範囲にあり、或る実施形態では、約0.5T程度である。
プローブ:(交流磁界を加える)プローブを、サンプルにできるだけぴったりと沿わせるのが望ましい。制限要因は、サンプルの機械搬送に必要な「遊び」又は許容差によって決まる。充填率(製品容積と加振磁界の有効容積の比率)は、信号対ノイズ比:S/N〜平方根(充填率)の決定因子の1つである。バイアルとプローブ表面の間の距離が短くなると、充填率が上がるので、充填率を考えると、距離は最小にすべきである。局所B1磁界が均一でないため、幾らか距離が必要である。或る実施形態では、サンプルは、プローブの表面から約0.1ないし約10mmの距離内に配置されている。距離は長くてもよいが、精度悪化の犠牲が伴う。バイアルとプローブ表面の間の実際の距離は、大部分は、バイアル直径の公差(一般的には約0.5mm程度)で決まる。最大S/Nについては、或る実施形態では、バイアルが決定因子であり、従って搬送機構は、バイアルの直径を伸張させるようには作られない。
パルスシーケンス:単一の90°加振パルスとその結果のFIDに加えて、パルスシーケンスを加えるような別の概念がNMR技術では知られている。その1つが、いわゆるOW4シーケンスである。このシーケンスでは、最初の90°パルスの後に一連の90°パルスが続くが、位相が90°変化している。この一連のパルスの各パルスは、いわゆるエコーになり、FIDをその元に対し効果的に伸張させ、即ち、DEAD1とDEAD2を待つ必要がない。この方法で、信号/ノイズ比は相当に改良される。精度を向上させるために、2つ以上の連続エコーを使用し、それらの結果を平均することもできる。
図2のグラフは、粉末サンプル内の様々なレベルの湿度と関係付けられた異なる信号の強度を示している。図2に示すように、既知の水分百分率の振幅を比較することによって、NMR信号から水分含有量を求める関係を確立することができる。信号は、重量判定の場合と同じ型式の測定で得ることができ、1つの測定動作に組み込むことができる。
「無駄時間(dead time)」を調査する概念を使えば、材料の物理的特性の間の差異を識別することができる。従って、NMR技法を使用すれば、物理的な位相の転移と粘性の変化を測定することができる。この技法を使えば、コロイドと懸濁の均一性を評価することもできる。
例えば、材料の物理的な特性を判定するには、先ず、10マイクロ秒の「無駄時間」を取る。こうすると、FIDが早い段階で測定されるので、固体の成分が多い。次いで「無駄時間」を300マイクロ秒に設定すると、固体の部分は消失し、液体の成分だけが測定される。これは、濃度に関する情報を作り出す。当業者には、1回の実験でこれを判定できる特別なパルスシーケンスが既知である。
粘性と位相の転移を判定するには、粘性が、磁化特性のT1と大きく関係していることを利用する。サンプルが主磁界に入った後、サンプルを比較的迅速に提示すると、サンプルは完全には磁化されておらず、従ってT1の小さな差が、FID振幅における大きな振幅差となる。
懸濁の均一性を判定するには、元々均一な懸濁が均一でなくなるときに、FIDの形状が変化することを利用する。定量的なデータは、既知のサンプルに対して較正される。従って、標準化された既知のサンプルを使って、理想的なFIDが先ず判定される。次に、分光(統計)データ分析技法を使って、偏差が求められ、定量化される。
[試験例]
反復性を試験する例で、サンプルに対し単一パルスの測定を適用した。7%の範囲を観察した。適用した内容物が1gであれば、これは70/6又は12mgのシグマを意味する(範囲が6シグマであると仮定)。較正と再現性の試験では、各サンプルのバイアルを測定し、結果を既知の値を有する較正表に入力して、較正曲線を作り、標準偏差値を求めた。結果は、再現性試験の標準偏差が14mgで、反復性の結果に極めて近いことを示した。従って、測定品質の最適化の焦点は、信号/ノイズ比を上げることである。
粉末材料の非接触式検査計量にNMR技法を適用することを、偽薬として用いられるポモイック酸で実証した。
反復性を試験する例で、サンプルに対し単一パルスの測定を適用した。7%の範囲を観察した。適用した内容物が1gであれば、これは70/6又は12mgのシグマを意味する(範囲が6シグマであると仮定)。較正と再現性の試験では、各サンプルのバイアルを測定し、結果を既知の値を有する較正表に入力して、較正曲線を作り、標準偏差値を求めた。結果は、再現性試験の標準偏差が14mgで、反復性の結果に極めて近いことを示した。従って、測定品質の最適化の焦点は、信号/ノイズ比を上げることである。
粉末材料の非接触式検査計量にNMR技法を適用することを、偽薬として用いられるポモイック酸で実証した。
[方法]
この材料のNMRに関係する特性を評価するため、以下の実験を行なった。
1.磁化の様相を見るためにT1を判定する
2.S/Nを評価するため静的信号の変化を判定する
3.場所移動効果による静的信号を判定する
4.既知の重量で較正を判定する
測定条件は、以下の通りであった。
この材料のNMRに関係する特性を評価するため、以下の実験を行なった。
1.磁化の様相を見るためにT1を判定する
2.S/Nを評価するため静的信号の変化を判定する
3.場所移動効果による静的信号を判定する
4.既知の重量で較正を判定する
測定条件は、以下の通りであった。
23MHs磁石
DEAD1=4マイクロ秒
DEAD2=3マイクロ秒
フィルター設定=1MHz
FIDでのサンプルポイントの数=1024
DEAD1=4マイクロ秒
DEAD2=3マイクロ秒
フィルター設定=1MHz
FIDでのサンプルポイントの数=1024
[T1の測定]
周知の逆回復シーケンスを使えば、スピンを磁気的に整列させるのに必要な具体的な時間を求めることができる。これは、測定速度が信号対ノイズ比に、従って精度に、どの様に影響するかを表す。T1は、飽和値の63%に達するのに必要な時間によって定義される。それは、図3のグラフに示すように、測定曲線を指数関数に当てはめることによって求められる。図3のグラフに調和する時定数を求めるのに用いた統計を、表4の画面コピー表に示している。
周知の逆回復シーケンスを使えば、スピンを磁気的に整列させるのに必要な具体的な時間を求めることができる。これは、測定速度が信号対ノイズ比に、従って精度に、どの様に影響するかを表す。T1は、飽和値の63%に達するのに必要な時間によって定義される。それは、図3のグラフに示すように、測定曲線を指数関数に当てはめることによって求められる。図3のグラフに調和する時定数を求めるのに用いた統計を、表4の画面コピー表に示している。
図4のデータは、T1が5s程度であり、調査済みの水溶液に匹敵することを示している。これはまた、毎分50バイアルを超えるバイアル速度では、材料は完全には磁化されず、従ってS/Nが重要な問題であることを意味している。しかしながら、固体の信号強度は高くはないが、温度の影響は、液体流体の場合よりも少ない傾向にある。搬送に関しては、スロッシング効果の問題が無いので、固体の方が容易である。
[基本的な信号対ノイズ比(S/N)を判定するための静的測定]
サンプルを適所に置いたままでFID測定を繰り返すために、サンプル材料を含んだ2つの管を使用した。結果を以下の表1に示す。
サンプルを適所に置いたままでFID測定を繰り返すために、サンプル材料を含んだ2つの管を使用した。結果を以下の表1に示す。
サンプルを入れて、取り出す静的測定
この実験は、測定前に完全には磁化されていないサンプルの影響を判定する。結果を以下の表2に示す。
この実験は、測定前に完全には磁化されていないサンプルの影響を判定する。結果を以下の表2に示す。
この結果は、サンプルを入れて、取り出すと、測定エラー(シグマ)が3.7%から5.3%増えることを示している。サンプルを配置するための遊びは殆ど無いので、そのことも、S/Nが重要な役割を果たすことを示している。
[較正]
試験は2回行なった。最初は、利用可能な磁石が小さい内径を有していたので直径の小さな管を用いた。これは、この場合に限り、250mg未満のサンプルを使用できることを示していた。
図6の較正曲線は、既知の重量と図5のグラフに示しているNMR信号値との適合度を示している。このデータの統計を以下の表3に示す。
試験は2回行なった。最初は、利用可能な磁石が小さい内径を有していたので直径の小さな管を用いた。これは、この場合に限り、250mg未満のサンプルを使用できることを示していた。
図6の較正曲線は、既知の重量と図5のグラフに示しているNMR信号値との適合度を示している。このデータの統計を以下の表3に示す。
大きい内径の磁石を使い、1−2g程度のサンプルを用いることができた。較正を含むFIDを図7及び図8に示し、広い管の結果を示している。較正データを表4に示す。
サンプルを準備する過程で、制御の効くやり方で管を満たすのは難しかった。粉末は、粘着性のある挙動を示したので、不正確さの一部はそのことによって説明できる。
本方法によれば、同様の状態下の流体で実現できた精度よりも劣るが、粉末の重量を判定することができる。しかしながら、例えばRF磁界による、バイアルのストッパーの影響は、濾過して取り除くことができた。ストッパーの影響を濾過して取り除くことは、大部分のストッパーが、考慮対象の粉末より短いT2(スピン−スピン緩和時間)を有することを考慮することによって、実現することができる。
本方法によれば、同様の状態下の流体で実現できた精度よりも劣るが、粉末の重量を判定することができる。しかしながら、例えばRF磁界による、バイアルのストッパーの影響は、濾過して取り除くことができた。ストッパーの影響を濾過して取り除くことは、大部分のストッパーが、考慮対象の粉末より短いT2(スピン−スピン緩和時間)を有することを考慮することによって、実現することができる。
特定のストッパーの特性を判定する較正技法の或る例では、固体成分の信号を判定するのに短い「無駄時間」で開始する。次に、固体信号がノイズの中に消えるまで、「無駄時間」を段階的に増す。液体成分の信号は、消失するのまでの長さの程度が違うので、大きな安全余裕を取っても問題はない。
別の例では、RF磁界は、磁界の区域が、製品で覆われた高さに限定されるように設計されている。この方法では、ストッパー領域から入ってくるNMR信号は無い。ストッパーに付着している粉末も、信号には寄与しない。
或る例では、サンプルのバイアルには、バイアルの側面に付着する傾向のある粉末が入っていた。更に、搬送によって、はっきり見える量の粉末がゴムストッパーに付着した。軽く叩くと、粉末の大部分は、底に落ちた。これは、(測定の間、アルミニウムの蓋で遮蔽することができる)ストッパー上の製品では不可能だった。ストッパー材料とそれに付着している製品の影響を評価するため、ストッパー付きの場合と無しの場合で測定を繰り返した。例の結果では、ストッパー無しの場合の信号の振幅が、ストッパー付の場合よりも0.16%高くなった。温度のような別の影響による可能性もあるが、この例は、或る実施形態では、ストッパーの影響が重要ではなさそうなことを示していた。
[不完全な磁化]
バイアルのような容器の内容物の特性を非静止様式で判定するのにNMR技法を使用する場合は、サンプルが測定位置に入る前に、サンプルは、磁界を通過し、従って事前磁化(又は事前分極)される。サンプルは、測定位置で、例えば90°パルスのような加振パルスによって加振される。このパルスは、主磁界に垂直な面内で陽子のスピンを歳差運動させる。緩和プロセスは、個々の陽子のスピン歳差運動の位相ずれによって支配され、この自由誘導減衰(FID)信号が測定される。この信号の振幅は、サンプル内の陽子の量に線形に比例しており、従って、サンプル較正によって、本方法を、例えば計量するための測定方法として使用することができるようになる。
バイアルのような容器の内容物の特性を非静止様式で判定するのにNMR技法を使用する場合は、サンプルが測定位置に入る前に、サンプルは、磁界を通過し、従って事前磁化(又は事前分極)される。サンプルは、測定位置で、例えば90°パルスのような加振パルスによって加振される。このパルスは、主磁界に垂直な面内で陽子のスピンを歳差運動させる。緩和プロセスは、個々の陽子のスピン歳差運動の位相ずれによって支配され、この自由誘導減衰(FID)信号が測定される。この信号の振幅は、サンプル内の陽子の量に線形に比例しており、従って、サンプル較正によって、本方法を、例えば計量するための測定方法として使用することができるようになる。
分極のプロセスは、典型的な時定数T1(回転格子定数)を伴うプロセスである。一般的に、NMR測定は、事前磁化が完全であるときに行うことができる。この段階は、磁化期間としてT1の約5倍を取ったときに達成される。多くの薬剤製品では、T1は、1秒程度である。完全に磁化されたNMR測定では、5秒の事前磁化段階が必要となる。
本方法を高速で移動するサンプルに適用する実施形態では、不完全に磁化されたサンプルに対して測定が行われるが、全ての後続のサンプルの(磁化磁界への曝露に関する)履歴が同じで、例えば、T1影響因子が(具体的な較正によって)既知で、測定値計算(例えば温度)に組み込むことができ、全ての後続のサンプルの速度が不変であるか、又は正確に分かり補正することができるのであれば、この測定は十分正確である。図9のグラフは磁化曲線であり、通常、磁化に利用できるT1の僅か半分で、39%の磁化しか作り出さないという結果を示している。
Claims (12)
- サンプルが粉末状の固体材料を含んでいる製造ラインでサンプルの質量を判定するための磁気共鳴方法であって、
呼掛けゾーン内に位置するサンプル内に正味磁化を作り出すために、第1磁界を、前記呼掛けゾーンで第1方向に加える段階と、
前記呼掛けゾーン内に位置するサンプルの正味磁化を一時的に変えるために、交流磁界を、前記呼掛けゾーンで第2方向に加える段階と、
前記サンプルの正味磁化がその元の状態に戻るときに前記サンプルが放出するエネルギーを監視し、放出されたエネルギーに比例する特性を有する出力信号を生成する段階と、
前記出力信号特性を、少なくとも1つの既知の質量を有する同様なサンプルから得た同様なデータと比較する段階と、
前記サンプルの質量を判定する段階と、を備える磁気共鳴方法において、
約0.1Tから約1.3Tの範囲の磁界強度を有する前記第1磁界を加える段階と;
前記サンプルに交流磁界を加える段階と、
前記サンプルの自由誘導減衰エネルギーを監視し、それに対応する出力自由誘導減衰信号を生成する段階と、を備えることを特徴とする方法。 - サンプルが粉末状の固体材料を含んでいる製造ラインでサンプルの質量を判定するための磁気共鳴方法であって、
呼掛けゾーン内に位置するサンプル内に正味磁化を作り出すために、第1磁界を、前記呼掛けゾーンで第1方向に加える段階と、
前記呼掛けゾーン内に位置するサンプルの正味磁化を一時的に変えるために、プローブで交流磁界を、前記呼掛けゾーンで第2方向に加える段階と、
前記サンプルの正味磁化がその元の状態に戻るときに前記サンプルが放出するエネルギーを監視し、放出されたエネルギーに比例する特性を有する出力信号を生成する段階と、
前記出力信号特性を、少なくとも1つの既知の質量を有する同様なサンプルから得た同様なデータと比較する段階と、
前記サンプルの質量を判定する段階と、を備える磁気共鳴方法において、
前記サンプルを、前記プローブの表面から約0.1から約10mmの距離に配置する段階と、
前記サンプルに前記交流磁界を加える段階と、
前記サンプルの自由誘導減衰エネルギーを監視し、それに対応する出力自由誘導減衰信号を生成する段階と、を備えることを特徴する方法。 - 前記交流磁界を第2方向に加える前記段階は、一連のパルスの交流磁界を前記サンプルに加える段階を含んでいる、請求項2に記載の方法。
- 前記呼掛けゾーンを通してサンプルを連続的に送り、前記サンプルの重量に比例する出力信号を生成する段階を含んでいる、請求項1、2又は3に記載の方法。
- 前記サンプルについて固体材料からの信号への寄与が消失する時間を判定する段階と、
液体部分からまだ利用可能な、信号への残りの寄与を、既知の湿度に関する値を有するサンプルを表現する同様のデータと比較する段階と、によって、各サンプルの水分を判定する段階を含んでいる、請求項1、2又は3に記載の方法。 - 前記サンプルはストッパーを有する容器に入って運ばれており、前記方法は、較正データに基づいてストッパーと相互関係をもつ信号を濾過して取り除く段階を含んでいる、請求項1、2又は3に記載の方法。
- 前記サンプルはストッパーを有する容器に入って運ばれており、前記方法は、前記容器の、前記サンプルを保持している部分に交流磁界を選択的に加えることによって、前記ストッパーと相互関係をもつあらゆる信号を除去する段階を含んでいる、請求項1、2又は3に記載の方法。
- 懸濁を含んでいるサンプルの均一性が、既知の均一な懸濁サンプルに基づく同様の較正データからの自由誘導減衰形状の偏りを検出することによって監視される、請求項1又は2に記載の方法。
- 第1磁界に入った後で、前記サンプルに交流磁界を加え、自由誘導減衰振幅における同様の較正データからの大きな差を検出することによって、粘性及び位相の転移が判定される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記サンプルが第1磁界に入った後で且つ完全に磁化される前に、前記サンプルに交流磁界を加え、自由誘導減衰振幅における同様の較正データからの大きな差を検出することによって、粘性及び位相の転移が判定される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記サンプルが放出したエネルギーは監視され、出力信号は、前記サンプルがT1で完全磁化に達する前に生成される、請求項1又は2に記載の方法。
- 前記出力信号の特性は、出力信号の振幅である、請求項1又は2に記載の方法。
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