JP2007501394A - 発光ダイオード・ベースの測定システム - Google Patents

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Abstract

種々の発光ダイオード(LED)ベースの測定システムおよび方法が提供されている。1つのシステムは、標本(10)の流路(20)に沿って配置されたLED(14,16,18)の1ないしは複数のアレイを含む。アレイ(1ないしは複数)は、標本が流路に沿って移動するときに標本を照明するように構成される。またシステムは、アレイ(1ないしは複数)による標本の照明の結果として得られる光を検出するように構成された1ないしは複数の検出器(24)も含む。1つの方法は、微小球の流路に沿った異なる位置において微小球を照明することを含む。またこの方法は、照明の結果として得られる光を検出し、異なる位置における照明に対応する個別の出力信号を生成することも含む。さらにこの方法は、個別の出力信号を合成し、当該個別の出力信号の信号対ノイズ比より高い信号対ノイズ比を有する単一の出力信号を生成することを含む。
【選択図】 図2

Description

本発明は、概して発光ダイオード・ベースの測定システムに関する。特定の実施態様は、微小球またはそのほかの蛍光放射標本の流路に沿って配置された1ないしは複数の発光ダイオードのアレイを含む測定システムに関する。
概して述べれば、フロー血球計算器は、レーザ励起されたポリスチレン・ビーズまたは細胞の蛍光強度を、それらがフロー・チャンバを直線状に通過するときに測定する。しかしながらフロー血球計算器は、ほかの粒子の1ないしは複数の特性の測定を提供するためにも使用することができる。いくつかのシステムは、励起源に対して90もしくは180度の角度において粒子によって散乱される光のレベルについての測定、その粒子の『アイデンティティ』となる分類を決定するために使用される2もしくはそれを超える数の蛍光の測定、および関心化学反応の定量化に一般に使用される『レポータ』として知られる追加の蛍光測定を実施するように構成される。これらの蛍光測定のそれぞれは、異なる波長において行われる。
フロー血球計算器に広く使用されている励起レーザの1つは、532nmの固体レーザである。この種のレーザは、比較的大きなビーム径(約0.3mm)を有する。レンズ・システムを使用すれば、レーザのビーム径を、約75μm×約25μmの外側寸法を有する楕円スポットに縮小することができる。楕円スポットは、光学センサの検出ウインドウ内に置かれる。しかしながら、532nmレーザには、いくつかの欠点がある。たとえば、532nmレーザは、極めて高価であり(たとえば、各約5,500ドル)、非常に電力を消費し、かつかなりの量の熱を発生する。
商業的に入手可能なフロー血球計算器に使用される別のレーザは、アルゴン・イオン488nmレーザである。しかしながら、このレーザにもいくつかの欠点がある。たとえば、比較的大きく(たとえば、数立方フィートを占有する)、大容量の電源を必要とし、かつ安定性を維持するための一定の強制空冷を必要とする。そのほかにも商業的に入手可能な、より小さく、より安価なレーザは存在する。しかしながら、それらのレーザは、一般にフロー血球計算器に適していない。たとえば色素レーザは、フロー血球計算器ベースの測定システムにおける適切な光源として使用するには、焼損が早すぎる。それに加えてHe‐Cdレーザは、フロー血球計算器測定のためにはノイズが大きすぎると言える。
さらに、レーザ・ダイオードのビーム・プロファイルは、標準的なアルゴン・イオン・レーザに比べると比較的一様でない。この非一様性は、実質的に蛍光測定が粒子と細胞の間における一様な励起に頼っていることから、フロー分析に無視できない障害をもたらす。プリズム式拡張器、ビーム成形拡張器、マイクロ・レンズ・アレイ等のビーム成形光学を使用してビーム・プロファイルの外側ピークを中心に向けることによってビームを光学的に矯正するいくつかの努力がなされてきた。しかしながら、この種の光学は、比較的高価であり、フロー血球計算器の製造に複雑性を追加する。それに加えて、高価かつ複雑なビーム成形光学が使用される場合であっても、結果として得られるビーム・プロファイルが未だ充分でないこともある(たとえば、流路を横断するエネルギ強度における10%から15%の変動)。
米国特許第5,736,330号 米国特許第5,981,180号 米国特許第6,057,107号 米国特許第6,268,222号 米国特許第6,449,562号 米国特許第6,514,295号 米国特許第6,524,793号 米国特許第6,528,165号 米国特許第6,046,807号 米国特許第6,139,800号 米国特許第6,366,354号 米国特許第6,411,904号 米国特許第6,524,793号
したがって、高価ではなく、電力の消費が低く、熱の発生が少なく、サイズが小さく、寿命が長く、ノイズが低く、かつ/または上記のレーザより弱くないフロー血球計算器ベースの測定システム用の励起源を提供することは有利と見られる。また励起源は、好ましくはフロー血球計算器タイプの測定に適した波長を有するべきである。
本発明は、効果的な励起源としていくつかの安価な発光ダイオード(LED)を組み込んだ測定システムに関する。複数のLEDダイをアレイに配置し、結果として得られる電気パルスの長さに沿って積分することによって信号対ノイズ(S/N)比が改善され、その結果、蛍光測定が可能になる。たとえば、結果として得られる電気パルスがLEDダイの数に比例して引き延ばされるとき、ディジタル信号プロセッサ(DSP)またはそのほかのプロセッサによって積分された信号のS/N比が増加し、安価なLEDが、より高価な、測定システムに現在使用されているダイオード・レーザの効果的な代替手段となる。それに加えて、LEDの複数の直線配列を、同一波長の光を増すため(たとえば、1つのアレイにわたる明るさを増加するため)、あるいは複数の波長を用いて標本を同時に照明するため、またはその両方のためにキュベットの長さにわたる照明に使用することが可能である。さらにまた、LEDのアレイは、測定システムの複雑性、コスト、サイズを抑える。
1つの特定の実施態様は、標本の流路に沿って配置されたLEDのアレイを含む測定システムに関係する。このアレイは、標本が流路に沿って移動するときに標本を照明するように構成される。またこの測定システムは、アレイによる標本の照明の結果として得られる光を検出するように構成された1ないしは複数の検出器も含む。標本は、微小球を含むことができる。それに加えて、このシステムは、フロー血球計算器タイプの測定システムとして構成することができる。
アレイ内の個別のLEDは、略同一の波長(1ないしは複数)の光を用いて標本を照明するように構成することができる。それに加えて、アレイ内の個別のLEDは、流路に沿った異なる位置において標本を照明するように構成することができる。またアレイ内の個別のLEDは、略同一の照明角度で標本を照明するように個別のLEDが構成されるように、実質的に直線配置で位置決めすることができる。さらにまた、アレイ内の個別のLEDは、個別のLEDのアクティブ領域の間にギャップが配置され、かつさらに、標本が流路に沿って移動するとき、離散的な光パルス列を用いて標本を照明するようにアレイが構成されるように位置決めすることができる。
別の実施態様においては、アレイ内の個別の発光ダイオードが、流路に沿って略同一の照明角度で異なる位置において標本を照明するように個別のLEDの第1の部分が構成され、かつ、流路に沿って異なる照明角度で異なる位置の1つにおいて標本を照明するように個別のLEDの第2の部分が構成されるように2次元アレイとして位置決めされる。さらに別の実施態様においては、アレイ内の個別のLEDが、流路に沿った単一の位置において標本を照明するように構成される。その種の実施態様の1つにおいては、さらに個別のLEDが、実質的に同一波長の光を用いて、その単一の位置において標本を照明するように構成される。その種の別の実施態様においては、さらに個別のLEDが、異なる波長の光を用いて、その単一の位置において標本を照明するように構成される。
いくつかの実施態様においては、システムが1ないしは複数の追加のLEDのアレイを含むこともできる。アレイおよび1ないしは複数の追加のアレイは、流路の異なる部分に沿って配置される。その種の実施態様の1つにおいては、1ないしは複数の追加のアレイが、標本が流路に沿って移動するとき、アレイの光の波長と異なる光の波長を用いて標本を照明するように構成される。その種の別の実施態様においては、1ないしは複数の追加のアレイは、標本が流路に沿って移動するとき、アレイの照明角度と異なる照明角度で標本を照明するように構成される。
別の実施態様においては、アレイおよび1ないしは複数の追加のアレイを、流路の同一の部分に沿って配置することができる。その種の実施態様においては、1ないしは複数の追加のアレイが、標本が流路に沿って移動するとき、アレイの光の波長と異なる光の波長を用いて標本を照明するように構成される。その種の別の実施態様においては、1ないしは複数の追加のアレイが、標本が流路に沿って移動するとき、アレイの照明角度と異なる照明角度で標本を照明するように構成される。
1ないしは複数の検出器は、標本の照明の結果として得られる光を表す出力信号を生成するように構成される。その種の実施態様においては、システムがプロセッサを含むこともできる。このプロセッサは、標本の単一の微小球に対応する出力信号を、当該出力信号のそれぞれのS/N比より高いS/N比を有する単一の出力信号に合成するように構成されている。別の実施態様におけるプロセッサは、標本の単一の微小球に対応する出力信号を、当該出力信号のそれぞれのパルス長より長いパルス長を有する単一の出力信号に合成するように構成される。この実施態様においては、単一出力信号のパルス長が、出力信号のそれぞれをもたらしたアレイ内の発光ダイオードの数に概略で比例する。
一実施態様においてはシステムが、LEDからの光を流路上に指向させるように構成された1ないしは複数のレンズを含む。別の実施態様においては、システムが、照明の結果として得られる光を集光し、かつ集光した光を1ないしは複数の検出器の感光表面の実質的な全領域上に指向させるように構成された1ないしは複数のレンズを含むことができる。いくつかの実施態様においては、システムが、照明の結果として得られる光を集光し、かつ集光した光を1ないしは複数の検出器の感光表面上に直接指向させるように構成された1ないしは複数のレンズを含む。別の実施態様においては、システムが、照明の結果として得られる光を集光し、かつ集光した光を1ないしは複数の検出器の感光表面上に、1ないしは複数の光ファイバ・ケーブルを使用して、間接的に指向させるように構成された1ないしは複数のレンズを含む。
ある実施態様においては、照明の結果として得られる光が、標本によって放射される蛍光を含む。別の実施態様においては、照明の結果として得られる光が、標本によって散乱される光を含む。さらに別の実施態様においては、照明の結果として得られる光が、標本によって放射される蛍光と、標本によって散乱される光を含む。いくつかの実施態様においては、システムが、標本が流路に沿って移動するとき、標本を照明するように構成された追加の光源を含む。その種の実施態様においては、アレイによる標本の照明の結果として得られる光が、標本によって放射される蛍光を含むことができ、追加の光源による標本の照明の結果として得られる光が、標本によって散乱される光を含むことができる。上記のシステムの実施態様のそれぞれは、さらにここで述べているとおりに構成することができる。
別の実施態様は、微小球の流路に沿った異なる位置において微小球を照明することを含む測定方法に関する。またこの方法は、微小球を照明した結果として得られる光を検出し、異なる位置における微小球の照明に対応する個別の出力信号を生成することも含む。それに加えて、この方法は、個別の出力信号を合成して、当該個別の出力信号のS/N比より高いS/N比を有する単一の出力信号を生成することを含む。またこの単一の出力信号は、個別の出力信号のそれぞれのパルス長より長いパルス長を有する。
一実施態様においては、微小球を照明することが、微小球の流路に沿って配置された1ないしは複数のLEDのアレイを用いて微小球を照明することを含む。この1ないしは複数のアレイは、微小球が流路に沿って移動するときに微小球を照明するように構成される。いくつかの実施態様においては微小球を照明することが、略同一の波長(1ないしは複数)の光を用いて異なる位置において微小球を照明することを含む。別の実施態様においては、微小球を照明することが、異なる位置において略同一の照明角度で微小球を照明することを含む。追加の実施態様においては、微小球を照明することが、異なる位置において離散的な光パルス列を用いて微小球を照明することを含む。
別の実施態様においては、微小球を照明することが、異なる位置の1つにおいて複数の個別のLEDを用いて複数の照明角度で微小球を照明することを含む。その種の実施態様の1つにおいては、複数の個別のLEDが、実質的に同一波長の光を生成する。別のその種の実施態様においては、複数の個別のLEDが異なる波長の光を生成する。
ある実施態様においては、異なる位置を流路の第1の部分に沿って配置することができる。その種の実施態様においては、微小球を照明することが、異なる位置において第1の波長の光を用いて微小球を照明することを含むことができる。さらにこの方法は、微小球の流路の第2の部分に沿った追加の位置において、第1の波長の光と異なる第2の波長の光を用いて微小球を照明することを含むことができる。別のその種の実施態様においては、微小球を照明することが、異なる位置において第1の照明角度で微小球を照明することを含むことができ、その方法は、微小球の流路の第2の部分に沿った追加の位置において、第1の照明角度と異なる第2の照明角度で微小球を照明することを含むことができる。
いくつかの実施態様においては、微小球を照明することが、異なる波長を有する光を生成するように構成された2もしくはそれを超える数のLEDのアレイを用いて、異なる位置において微小球を照明することを含む。別の実施態様においては、微小球を照明することが、異なる照明角度で配置された2もしくはそれを超える数のLEDのアレイを用いて、異なる位置において微小球を照明することを含むことができる。その種の実施態様の1つにおいては2もしくはそれを超える数のアレイを、異なる照明角度のそれぞれにおいて異なる波長の光を用いて微小球を照明するように構成することができる。
さらに別の実施態様においては、光の検出が、1ないしは複数の検出器を用いて微小球の照明の結果として得られる光を検出することを含むことができる。追加の実施態様においては、この方法が、微小球の照明の結果として得られる光を集光し、集光した光を1ないしは複数の検出器の感光表面上に直接指向させることを含む。1ないしは複数の検出器は、前述したとおりに光の検出を行う。別の実施態様においては、この方法が、微小球の照明の結果として得られる光を集光し、その集光した光を、1ないしは複数の光ファイバ・ケーブルを用いて、1ないしは複数の検出器の感光表面上に間接的に指向させることを含む。この実施態様においても、1ないしは複数の検出器が前述したとおりに光の検出を行う。
一実施態様においては、微小球の照明の結果として得られる光が、微小球によって放射される蛍光を含む。別の実施態様においては、微小球の照明の結果として得られる光が、微小球によって散乱される光を含む。さらに別の実施態様においては、微小球の照明の結果として得られる光が、微小球によって放射される蛍光および微小球によって散乱される光を含む。この方法のそれぞれの実施態様は、ここで述べているほかの任意のステップを含むことができる。
追加の実施態様は、コンピュータによって具体化される方法に関係する。この方法は、個別の出力信号を合成して、当該個別の出力信号のS/N比より大きいS/N比を有する単一の出力信号を生成することを含む。また、この単一の出力信号は、個別の出力信号のそれぞれのパルス長より長いパルス長を有している。個別の出力信号は、微小球の流路に沿った異なる位置における微小球の照明の結果として得られる光に対応する。
一実施態様においては、照明が、微小球の流路に沿って配置されたLEDのアレイによる照明を含む。アレイは、微小球が流路に沿って移動するときに微小球を照明するように構成される。別の実施態様においては、個別の出力信号が1ないしは複数の検出器によって生成される。
追加の実施態様においては、照明が、略同一の波長(1ないしは複数)の光を用いた異なる位置における照明を含む。別の実施態様においては、照明が、異なる位置における略同一の照明角度での照明を含む。いくつかの実施態様においては、照明が、略同一の波長の光を用いた、異なる位置や異なる照明角度における照明を含む。別の実施態様においては、照明が、異なる波長の光を用いた、異なる位置と異なる照明角度における照明を含むことができる。さらにまた別の実施態様においては、照明が離散的な光パルス列を含む。
一実施態様においては、照明の結果として得られる光が微小球によって放射される蛍光を含む。別の実施態様においては、照明の結果として得られる光が、微小球によって散乱される光を含む。さらに別の実施態様においては、照明の結果として得られる光が、微小球によって放射される蛍光と微小球によって散乱される光を含む。以上述べたこの方法の各実施態様は、ここで述べているほかの任意のステップを含むことができる。
本発明のこのほかの目的ならびに利点については、以下の詳細な説明と添付の図面を参照することによって明らかなものとなろう。
本発明には、種々の修正や変形が可能であるが、その特定の実施形態が例として図面内に示されており、以下において詳細に説明する。しかしながら、図面とそれに対する詳細な説明には、開示された特定の形式に本発明を限定することが意図されてなく、それとは逆に、付随する特許請求の範囲によって定義されるとおりの本発明の精神と範囲に含まれるすべての修正、等価、代替が保護される意図であることを理解する必要がある。
ここでは、微小球またはポリスチレン・ビーズに関連して実施形態が説明されているが、これらの測定システムと方法は、微粒子、ビーズ、マイクロビーズ、ラテックス粒子、ラテックス・ビーズ、蛍光ビーズ、蛍光粒子、着色粒子、着色ビーズ、細胞とともに使用できることを理解する必要がある。微小球は、分子反応のためのビークルとして働くことができる。適用可能な微小球、ビーズ、粒子の例が、フルトン(Fulton)に対する特許文献1、チャンドラ(Chandler)ほかに対する特許文献2、フルトン(Fulton)に対する特許文献3、チャンドラ(Chandler)ほかに対する特許文献4、チャンドラ(Chandler)ほかに対する特許文献5、チャンドラ(Chandler)ほかに対する特許文献6、チャンドラ(Chandler)ほかに対する特許文献7、チャンドラ(Chandler)に対する特許文献8の中に例示されており、これらの特許文献については、ここに完全に示されているごとく参照によってこれに援用される。ここで述べている測定システムと方法は、これらの特許の中で述べられている微小球、ビーズ、および粒子のいずれを伴っても使用することができる。それに加えて、フロー血球計算器内における使用のための微小球は、テキサス州オースチンのルミネックス・コープ(Luminex Corp)等の製造者から獲得することができる。なお、ここでは『標本』および『微小球』という表現を相互交換可能に使用する。
上記に加えて、ここでは発光ダイオード(LED)に関連して実施形態が説明されているが、ここに述べられた方法とシステムが、任意のほかの光源、特に、比較的低いエネルギ密度と低い消費電力を有する安価で、かつコンパクトな光源とともに使用することもできることが理解できるあろう
近年のLEDテクノロジにおける開発は、以前に利用可能であったユニットに比べて光強度が大きく増加した安価なデバイスをもたらした。それでもなおエネルギ密度は、数十年前のダイオード・レーザより低い。単一LEDがフロー血球計算器内の励起源として使用される場合には、結果として得られるビーズからの蛍光の信号対ノイズ比(S/N)がシステム内の光検出器の検出限界を超えないこともある。そのため、励起源として単一LEDを使用するフロー血球計算器タイプの測定が不可能であると見られていた。
LEDデバイスの2次元マトリクスを組み合わせ、それらを、現在フロー血球計算器システムに使用されているスポット・サイズである75μm×25μmの単一のスポットに結像させることによって低いエネルギ密度を克服することが可能であると考える向きもあろう。しかしながら単一レンズ・システムについての周知の光学特性に起因して、像平面におけるエネルギ密度は、ソースのエネルギ密度を超えることができない。このように、従来の単一レンズ・システムを使用するならば、複数のLEDの出力を結合して像平面におけるエネルギ密度を(単一LEDのそれを超えて)増加させることは不可能である。
LEDの2次元マトリクスとともに単純なレンズ設計を用いてレーザのエネルギ密度を達成することは不可能であるが、フロー血球計算器のジオメトリは、単一LEDダイを照明源として使用することによって結果的に得られるより高いS/N比を達成するための別の構成に向けられた。
フロー血球計算器においては蛍光的にタグ付けされたポリスチレン・ビーズがフロー・チャンバを通って(たとえば垂直方向に)流れ、検出ウインドウを通過する。それらのポリスチレン・ビーズが検出ウインドウを通過する間、光源がそれらを照明する。この照明は、ポリスチレン・ビーズに1ないしは複数の波長または波長帯を有する蛍光を放射させることができる。ポリスチレン・ビーズによって放射された蛍光は、1ないしは複数のレンズを使用して光検出器上に集束される。光検出器の出力電流は、それに入射した蛍光に比例し、結果として電流パルスをもたらす。この電流パルスを電圧パルスに変換し、ロー・パス・フィルタリングを行い、その後A/Dコンバータによってディジタル化する。ディジタル信号プロセッサ(DSP)等のプロセッサが、パルスの下の面積を積分し、蛍光の大きさを表す値を生成する。
ノイズがランダム関数であることから、パルス長が延ばされるに従って、積分を通じてその効果が減衰される。したがって、同一の振幅を維持し、全体的なシステム利得を維持しつつパルスを引き延ばすことができれば、光検出器出力のS/N比が向上することになる。このメカニズムを介してS/N比が増加するため、測定可能な蛍光の読みをもたらすためにシステムが必要とする励起源からのエネルギ密度がますます小さくなる。
前述したとおり、ポリスチレン・ビーズは、フロー血球計算器内を通り、流路に沿って概して直線方向に(たとえば垂直に)流れる。したがって、標本の流路に沿って複数のLEDダイを配置し、標本が流路内を移動するときにそれを照明することができる。いくつかの実施形態においては、個別のLEDが実質的に同一の照明角度で標本を照明するように概略直線配置でLEDのアレイを位置決めすることができる。このアレイの個別のLEDは、1つの測定(たとえば、1つの蛍光測定)のための照明を提供する。この方法によれば、単一の測定のためにビーズを照明する時間が、アレイ内のLEDダイの数に比例して拡張される。1ないしは複数のレンズを含むことのできるレンズ・システムが、実質的に検出ウインドウの全長を1ないしは複数の光学検出器の感光表面上に集束する場合には、検出器(1ないしは複数)によって検出されるパルスが、それぞれの出力信号を生成したアレイ内の個別のLEDの数に概略比例して好適に拡張され、それらの信号は、ある微小球についての単一の出力信号に結合される。
LEDダイは、それらのアクティブ領域の間に比較的小さいギャップを有する傾向にあり、アレイの長さにわたる光パルス列をもたらすことができる。したがって、例示目的だけのために3つのLEDダイのアクティブ領域を示した図1に示されているとおり、標本は、ある時間期間にわたって一連の離散的な光パルス列、すなわちそれぞれがアレイ内の異なる個別のLEDによって生成される光パルス列を経験することになる。ここで理解する必要があるが、アレイ内のLEDダイの数は、たとえば2つのLEDダイから4つ、もしくはそれを超える数のLEDダイというように大きく変えることができる。処理エレクトロニクス内の光学系の下流にあるアナログ・ロー・パス・フィルタがパルス間の谷を平滑化する傾向にあるが、合成パルスの最終形状は、実質的にそれが時間的に一様である限り重要でない。計器較正プロセスの間に実施される信号の積分を、パルス形状の正規化に使用することが可能である。さらに、流路の被照明領域間のギャップが比較的小さいことから、標本の微小球が1つの被照明領域から次の被照明領域に切り替えられ、あるいは混同される可能性がほとんどないことへの注意も重要である。そのため、結合されて高いS/N比のパルスを生成する個別のパルスが、単一の微小球に対応することが比較的確かなものとなる。
アレイ内のLEDの数を選択するときに考慮する側面がいくつかある。たとえば、好ましくは流路の被照明領域の拡大が、光検出器のアクティブ領域内に嵌る像を生成する。それに加えて流路の被照明領域の拡大は、信号の損失を招くことなくパルスの長さがその最大まで拡張されるように、検出器(1ないしは複数)の感光領域の面積に概略で適合させることができる。たとえば、単一球面レンズではなく円柱レンズのセットを使用して、像の帯を、それが実質的に検出器(1ないしは複数)の感光領域全体に適合するように広げることができる。
考慮するべき別の要因は、ディジタイザの可能容量である。もっとも重要なことは、ディジタル化後のパルスの積分を行う測定システムのプロセッサまたはDSPの処理能力とメモリ容量を、アレイ内のLEDの数の選択時に考慮することである。好ましくはLEDのアレイを用いて標本を照明することによって生成されるパルスを、プロセッサによる適切な操作が可能になる程度に充分に小さくする。さらに、微小球の間の統計的間隔についても考慮することができる。しかしながら、フロー血球計算器タイプの測定システムに使用される通常のビーズ密度を用いる場合には、この統計的間隔が要因となることはあまりない。最後に、検出器によって蓄積される迷光(バックグラウンド)は、検出器の感光領域の増加に伴って増加する。
図2〜8は、LEDベースの測定システムの種々の実施形態を例示した部分断面側面図である。ここで注意が必要であるが、図2〜8は縮尺を考慮して描かれていない。特に、図の要素のいくつかの縮尺は、それらの要素の特性を強調するために著しく誇張されている。また、図2〜8が同一の縮尺で描かれていないことにも注意が必要である。1を超える数の図に現れる、類似に構成できる要素は、同一の参照番号を用いて示されている。測定システム内のいくつかの要素、たとえば流体ポンプ等は、簡明のために図中に含められていない。
図2は、LEDベースの測定システムの一実施形態を例示している。図2に示されているとおり、流体ポンプ(図示せず)により微小球10をキュベット12内に送ることができる。キュベットは、検出ウインドウを提供し、それを介して微小球の測定を実施することができる。一例においては、キュベットを、標準的なフロー血球計算器内に使用されているような標準的な水晶キュベットとすることができる。しかしながら、このほかの任意の適切なタイプの目視または配送チャンバを使用して、分析のための標本を送ることもできる。流体ポンプは、たとえばシリンジ・ポンプとすることができる。流体ポンプは、標本流体容器(図示せず)から微小球を含む標本流体を抜き取り、標本流体滴をほぼキュベットのネック・ダウン領域のシース流体(図示せず)のフロー内に送ることができる。キュベットのネック・ダウン領域は、砂時計の下半分を思わせるキュベットの部分である。
標本流体内の微小球は、流体ポンプのエンドを通過し、シース流体内に包み込まれる。キュベットのより大きな部分に対するネック・ダウン領域の断面の減少は、シース流体を加速させる。その結果として、標本流体とシース流体の合流が同軸の複合流を形成し、標本流体が、その流れの内側成分を構成する。シース流体は、標本流体を引き伸ばし、それによってその中に含まれる微小球がLED 14、16、18の焦点領域に到達するとき、それらが実質的に単一列として流れる。この場合においても図2のシステムが3つのLEDを含んで示されているが、システムが任意のそのほかの適切な数のLEDを包含できることを理解する必要がある。
LED 14、16、18は、標本の流路20に沿ったアレイとして配置される。LEDのアレイは、標本が流路に沿って移動するときに標本を照明するように構成される。図2に示されているとおり、LEDは実質的に直線配列で位置決めされ、個別のLEDがそれぞれ、略同一の照明角度で標本を照明するようにできる。さらに図2に示されているとおり、微小球が各LEDによって異なるタイミングで照明されるようにLEDを配置することができる。LEDのそれぞれは、概略で同一の波長もしくは同一の波長範囲を有する光を用いて微小球を照明する。たとえば、それぞれのLEDは、ブルー光を用いて微小球を照明するように構成することができる。LEDによって放射される光の波長もしくは波長範囲は、たとえば測定される標本のタイプおよび/または標本に関連付けされた材料(たとえば、標本微小球の表面に結合された材料)に応じて変更することができる。たとえば、別の実施形態においては、LED 14、16、18がグリーン光を放射するように構成することができる。
いくつかの実施形態においては、システムが、LEDから微小球または流路上に光を指向(たとえば集束)させるように構成された1ないしは複数のレンズを含むことができる。たとえば、図3に示されているとおり、その1ないしは複数のレンズは、複数のLEDからの光を微小球または流路上に指向させるように構成された単一の球面レンズ19を含む。別の例においては、2またはそれを超える数の、単一の複合レンズに構成されたレンズを使用して、複数のLEDからの光を微小球または流路上に指向させることができる。さらに別の例においては、図4に示されるとおり、円柱レンズのセット21を、複数のLEDからの光を微小球または流路上に指向させるように構成することができる。それぞれの円柱レンズのセットは、LEDの1つと結合することができる。1ないしは複数のレンズは、このほかの、この分野で周知の任意の適切なレンズ(1ないしは複数)を含むこともできる。
微小球によって散乱された光または照明による励起に起因して微小球によって放射された蛍光は、図2〜4に示されているとおり、レンズ22によって集光することができる。図2〜4に示されている実施形態においては、LED 14、16、18のそれぞれによる照明に起因して微小球によって散乱または放射された光が、単一のレンズによって集光される。一実施形態においては、この単一のレンズが球面レンズになる。いくつかの実施形態においては、このレンズがレンズを1つだけ含むことができる。それに代えて、このレンズを複合レンズとしてもよい。図2〜4においては屈折光学コンポーネントとするレンズ22が示されているが、異なるタイプの光指向コンポーネント(たとえば、反射、反射屈折等)にこれらのレンズを置換できることを理解する必要がある。このほかのここで述べているすべてのレンズについても、同様にほかの光指向コンポーネントと置き換えることができる。
前述したとおり、LEDの照明は、微小球によって放射される蛍光と微小球によって散乱される光の両方の測定のために使用することができる。その種の1つの実施形態においては、LEDに対して適切な位置に配置された異なる検出器(詳細を後述する図6に示されているような検出器等)を用いて同時に測定を行うことができる。別の実施形態においては、異なる測定に複数のLEDのアレイを使用することができる。その種の複数のLEDのアレイの実施形態の1つについて、さらにここで説明する。別の実施形態においては、異なる(たとえばLEDでない)光源(図示せず)を使用して、標本の光の散乱測定のための照明を提供することができる。散乱測定のために使用される光源は、この分野で周知の任意の適切な光源を含むことができる。それに加えて、標本の散乱特性(たとえば、微小球の屈折率)に応じて、散乱された光が適切な出力信号の生成に充分な強度を有するように、LEDより高いエネルギ密度を有する単一光源を使用すると有利なこともある。
レンズ22は、集光した光を検出器24の感光表面上に指向させるように構成される。いくつかの実施形態においては、このレンズを、検出器の感光表面上に光を集束するように(たとえば、対物レンズにおける場合のように)構成することができる。別の実施形態においては、このレンズを、検出器の感光表面上に光を結像するように(たとえば、結像レンズにおける場合のように)構成することができる。一実施形態においては、検出器を、光電子増倍管、フォトダイオード、感光エレメントの直線アレイ、電荷結合デバイス(CCD)カメラまたは時間遅延積分(TDI)カメラ等のような感光エレメントの2次元アレイ、またはこの分野で周知のそのほかの任意の適切な検出器とすることができる。別の方法はキュベットから、またはレンズ22からの光を、1ないしは複数の光ファイバ・ケーブル(図示せず)を介して遠隔配置された光学検出器(1ないしは複数)と間接的に結合させることである。
検出器の出力信号は、ここで述べているとおりに処理することができる。たとえば、システムは、ここで述べているとおりに構成できるプロセッサ(図2には示されていない)を含む。いくつかの実施形態においては、微小球のアイデンティティを決定するように出力信号を処理する。それに代えて、微小球の表面上において生じる反応についての情報または微小球に関連付けされた1ないしは複数の材料についての情報を決定するように出力信号を処理してもよい。図2〜4に示されているシステムは、さらにここに述べているとおりに構成させることができる。
いくつかの実施形態においては、システムが、2次元アレイとして位置決めされる個別のLEDを含むLEDアレイを含む。その種のアレイ内では、個別の発光ダイオードの第1の部分を、流路に沿った異なる位置において標本を略同一の照明角度で照明するように構成することができる。個別の発光ダイオードの第2の部分を、流路に沿った異なる位置の1つにおいて標本を異なる照明角度で照明するように構成することができる。
たとえば、図4に示されているとおり、2次元アレイがLED 14、16、18を含み、それらが、流路に沿った異なる位置において標本を略同一の照明角度で照明するように構成されている。それに加えて、アレイがLED 18、18a、18bを含み、それらは、流路に沿った異なる位置の1つ(または単一の位置)において標本を異なる照明角度で照明するように構成されている。言い換えるとLED 18、18a、18bは、システムのz軸に沿った異なる位置に配置される。またこのシステムは、流路に沿った別の異なる位置において標本を異なる照明角度で照明するように構成された別のLED(図示せず)を含むこともできる。図4にはz軸が概して直線で示されているが、任意のx平面内においてLEDの場所を、たとえばキュベットの外寸および/または形状(たとえば、方形、矩形、円形等)に応じて変更することができる。
図4に示されているとおり、y軸に沿って配置される2次元アレイ内の個別のLEDは、光をy軸に沿った異なる位置に集束するように構成された、個別のレンズ21(またはレンズのマイクロ‐アレイの1つ)の1つとそれぞれ結合される。それに加えて、z軸に沿って配置された全部で3つの光源は、それぞれ、それらの光源からの光が流路に沿った合成された単一の位置に指向されるように、1ないしは複数の個別のレンズに結合される。z軸に沿う各LEDの波長は、それらを同一にしてパワーの増加を提供してもよく、あるいは1を超える数の波長によって同時に照明するために異なるものとしてもよい。図4に示されているシステムは、y軸をはじめz軸に沿って2次元アレイ内に配置されたLEDを含んでいるが、それに代えてこのシステムは、図2、3に示されているとおりのy軸だけに沿って配置されたLED、またはz軸だけに沿って配置されたLEDを含むこともできる。
図5に示されている別の実施形態においては、個別のLED 14、16、18による照明に起因して微小球によって散乱され、あるいは放射された光を、レンズ26、28、30により個別に集光することができる。言い換えると、それぞれのレンズは、好ましくはアレイ内の1つだけのLEDによる標本の照明の結果としてもたらされる光を集光する。一実施形態においては、レンズ26、28、30を、円柱レンズとすることができる。しかしながらレンズ26、28、30は、この分野で周知のこのほかの任意の適切なレンズを含むこともできる。いくつかの実施形態においては、レンズ26、28、30は実質的に同一の特性を有することができる。それに代えて、レンズ26、28、30が異なる特性を有するとしてもよく、それらは、たとえば検出器24の特性に応じて変更できる。レンズ26、28、30は、集光した光を検出器24の感光表面上に直接(たとえば、集光、結像等)指向させてもよく、間接に(たとえば、光ファイバ・ケーブルを介して)指向させてもよい。したがって、このシステムは、1つの検出器と光学的に結合される1を超える数の集光レンズを含むことができる。
上記に加えて、レンズ26、28、30は、集光した光を検出器24の感光表面の異なる領域上に指向させることができる。さらにレンズ26、28、30は、集光した光を検出器の感光表面の全領域より小さい領域上に指向させることができる。しかしながらこれらのレンズは、好ましくは集光した光を検出器の感光表面の全領域と概略で等しい領域上に集束させる。このようにすれば、パルス長が、与えられた検出器について概ねその最大まで拡張され、それによって可能な限りS/N比を増加することができる。図5に示されているシステムは、さらにここで述べているとおりに構成することができる。
図6に示されている別の例においては、LED 14、16、18のそれぞれによる照明に起因して微小球によって散乱され、あるいは放射された光を、レンズ26、28、30によって個別に集光する。レンズ26、28、30は、前述のとおりに構成することができる。それぞれのレンズによって集光された光は、異なる検出器の感光表面上に直接(たとえば、集光、結像等)指向させることができる。たとえば、レンズ26によって集光された光を、検出器32の感光表面上に直接、あるいは間接的に(たとえば、別の光ファイバ・ケーブルを介して)指向させることができる。レンズ28によって集光された光は、検出器34の感光表面上に直接、あるいは間接的に(たとえば、さらに別の光ファイバ・ケーブルを介して)向けられ、レンズ30によって集光された光を、検出器36の感光表面上に直接、あるいは間接的に(たとえば、光ファイバ・ケーブルを介して)指向させることができる。検出器32、34、36の全体の感光領域は、図2〜5に示されている検出器24の感光領域より小さくすることができる。そのため検出器32、34、36によって生成される信号が含む迷光またはバックグラウンド・ノイズを小さくすることができる。この場合、1を超える数の検出器を使用することによって、全体的なS/N比が増加する。それに加えて、レンズが、検出器の感光表面の全領域と概略で等しい領域に集光した光を指向させる。このようにすれば、パルス長が、与えられたシステム構成について概略でその最大まで拡張され、それによって可能な限りS/N比を増加させることができる。図6に示されているシステムは、さらにここで述べているとおりに構成することができる。
図7は、LEDベースの測定システムのさらに別の実施形態を例示している。この実施形態においては、異なる波長の光を用いて微小球を照明するようにシステムを構成している。たとえばシステムは、1を超える数のLEDのアレイを含む。一実施形態においては、システムが、LED 38、40、42を含むLEDの第1のアレイを含む。それに加えてこのシステムは、LED 44、46、48を含むLEDの第2のアレイをも含む。ここでは例としてそれぞれのアレイが3つのLEDを含んで示されているが、たとえばLEDの強度または標本の特性に応じて各アレイ内のLEDの数を変更できることを理解する必要がある。それに加えてシステムが2つのLEDのアレイとして示されているが、システムが2を超える数のLEDのアレイを包含できることも理解する必要がある。
LEDの第1のアレイを、第1の波長または第1の複数の波長の光を用いて微小球を照明するように構成することができる。LEDの第2のアレイを、第2の波長または第2の複数の波長の光を用いて微小球を照明するように構成することができる。第2の波長(1ないしは複数)は、第1の波長(1ないしは複数)と異なる。たとえば、第2の波長(1ないしは複数)がブルー光を含み、第1の波長(1ないしは複数)がグリーン光を含むことができる。このようにすれば、1つの測定プロセスにおいて、異なる波長の光を用いて微小球を照明することができる。微小球は、それらの微小球の励起に使用される光の波長に応じて異なるタイプの蛍光を放射することができる。したがって、この測定システムは、単一の測定プロセスにおいて複数の測定を行う能力を持つことができる。それによりLEDの配列の数の増加に従って、システムの測定可能容量と感度を増加させることができる。
図7に示されているシステムを、それぞれのLED 38、40、42、44、46、48による照明に起因して微小球によって散乱され、あるいは放射された光が、レンズ50、52、54、56、58、60によって個別に集光されるように構成することもできる。一実施形態においては、レンズ50、52、54、56、58、60を円柱レンズとすることができる。しかしながらこれらのレンズは、この分野で周知のこのほかの任意の適切なレンズを含むこともできる。レンズ50、52、54、56、58、60は、検出器62、64、66、68、70、72の感光表面上に集光した光を、直接(たとえば、集光、結像等)または間接的に(たとえば、光ファイバ・ケーブルを介して)指向させることができる。このようにすれば、各レンズと異なる検出器を光学的に結合させることができる。代替実施形態においては、各レンズが、集光した光を1つの検出器(図示せず)の感光表面上に集束させることができる。これらの異なる検出器または単一の検出器は、前述したとおりに構成することができる。別の実施形態においては、レンズ50、52、54、56、58、60を単一のレンズに置き換え、それを前述したとおりに構成することができる。単一のレンズは、集光した光を単一の検出器または複数の検出器の上に直接または間接的に(たとえば、光ファイバ・ケーブルを介して)集束する構成とすることができる。異なる実施形態においては、レンズ50、52、54を1つのレンズに置き換え、レンズ56、58、60を別のレンズに置き換えることができる。このようにすると、LEDの各アレイがそれ独自の集光レンズを含むことができる。
図7に示されているLEDのアレイは、比較的近接して配置され、概略で連続する照明または検出ウインドウを作るが、LEDのアレイは、流路に沿って離隔できることを理解する必要がある。それに加えて2つのLEDのアレイを、図7に示されているとおり、略同一の方向(たとえば、略同一の照明角度)において微小球を照明するように構成することができる。それに代えて2つのLEDのアレイを、異なる方向(たとえば、異なる照明角度)において微小球を照明するように構成することもできる。このようにすれば、LEDのアレイをキュベットの周囲に関して互いに離隔することができる。この例においては、LEDのアレイを、流路に沿って互いに離隔してもよく、あるいは離隔しなくてもよい。たとえばLEDのアレイを、微小球が流れる間に同時に異なる方向からそれを照明するように構成することができる。それに代えて、LEDのサブセットを、微小球が流れる間の異なる時に異なる方向からそれを照明することができる。図7に示されているシステムは、さらにここに述べているとおりに構成させることができる。
図8は、LEDベースの測定システムの実施形態を、微小球10が流れるキュベット12の断面を通る面に沿って例示している。したがって図8には、LEDのアレイのLED 74だけが示されている。それに加えて、図8に示されている検出システムが、前述したとおり、1ないしは複数の検出器を包含できることを理解する必要がある。さらに理解することになろうが、前述したとおり、1ないしは複数のレンズ(図示せず)と検出システムのそれぞれを光学的に結合させることもできる。同様に、1ないしは複数のレンズ(図示せず)とそれぞれのアレイ上のLEDを、前述したとおり光学的に結合できることについても理解する必要がある。LED 74とそれが一部となるそのアレイもまた、前述のとおりに構成することができる。
微小球10から前方に散乱された光は、折り曲げミラー78によって、あるいはそのほかの適切な光指向コンポーネントによって検出システム76に向けることができる。それに代えて検出システム76を、前方に散乱される光のパス内に直接配置してもよい。その形態では、折り曲げミラーまたはそのほかの光指向コンポーネントをシステム内に含めないことができる。一実施形態においては、前方に散乱される光を、図8に示されているとおり、LED 74による照明の方向から約180度の角度で微小球によって散乱される光とすることができる。前方に散乱される光の角度は、LEDによる照明の方向から正確に180度でなくてよく、したがってLEDからの入射光が、検出システムの感光表面に入射しなくてもよい。たとえば、前方に散乱される光が、照明の方向から180度より小さい角度、またはそれより大きい角度で微小球によって散乱される光(たとえば、約170度、約175度、約185度、または約190度の角度で散乱される光)であってもよい。
LEDによる照明の方向から約90度の角度で微小球によって散乱される光を収集することもできる。一実施形態においては、この散乱光を、1ないしは複数のビームスプリッタによって1を超える数の光ビームに分割することもできる。たとえば、LEDに対して約90度の角度で散乱される光を、ビームスプリッタ82によって2つの異なる光ビームに分割することができる。2つの異なる光ビームは、ビームスプリッタ84、86によって再び分割されて、4つの異なる光ビームを作ることができる。ビームスプリッタ82、84、86は、この分野で周知の適切なビームスプリッタ、たとえばダイクロイック・ミラー等である。
これらの光ビームのそれぞれは、それぞれが1ないしは複数の検出器を含む異なる検出システムに向けられる。たとえば、4つの光ビームの1つを検出システム88に向ける。検出システム88は、微小球によって散乱された光を検出するように構成させることができる。残り3つの光ビームは、検出システム90、92、94に向けられる。検出システム90、92、94を、微小球によって放射される蛍光を検出するように構成することができる。それぞれの検出システムを、異なる波長または異なる波長範囲の蛍光を検出するように構成することができる。たとえば、検出システムの1つを、グリーンの蛍光を検出するように構成することができる。別の検出システムを、イエロ‐オレンジの蛍光を検出し、さらに別の検出システムを、レッドの蛍光の検出するように構成することができる。
いくつかの実施形態においては検出システムのそれぞれに、スペクトル・フィルタ96、98、100を結合することができる。これらのスペクトル・フィルタは、それぞれの検出システムが検出するように構成された波長を除く波長の蛍光を遮断する。別の実施形態(図示せず)では、放射された蛍光を1ないしは複数の検出器に指向させる1ないしは複数の光ファイバ・ケーブルを使用することになろう。ビーズまたは粒子の流路に沿った励起源として複数の波長のLEDが使用される場合には、複数のファイバを用いてそれぞれ個別の領域を結像することによって、対応するそれぞれの放射波長のために単一の検出器または検出システムを使用することができる。図8に示されている測定システムは、さらにここで述べているとおりに構成することができる。
検出器の出力電流は、それに入射した蛍光に比例し、電流パルスとなる。この電流パルスを電圧パルスに変換し、ロー・パス・フィルタリングを行い、その後、A/Dコンバータによってディジタル化することができる。DSP等のプロセッサ102が、パルスの下の面積を積分し、蛍光の大きさを表す値を提供する。それに加えてプロセッサは、ここで述べている追加の機能(たとえば、個別の出力信号を合成して、それらの個別の出力信号のS/N比より大きいS/N比を有する単一の出力信号を生成する機能)を実行することができる。図8に示されているとおり、プロセッサ102は、伝達メディア104を介して検出器88に結合される。プロセッサ102を、伝達メディア104や、1ないしは複数のそのほかのコンポーネント(図示せず)、たとえばA/Dコンバータを介して間接的に検出器88と結合してもよい。プロセッサとシステムの別の検出器についても、類似の形態において結合することができる。
現行のシステム内に使用されている励起源または光源に置き換えてLEDのアレイを使用することのできる測定システムの追加の例が、チャンドラ(Chandler)ほかに対する特許文献2、チャンドラ(Chandler)に対する特許文献9、チャンドラ(Chandler)に対する特許文献10、チャンドラ(Chandler)に対する特許文献11、チャンドラ(Chandler)に対する特許文献12、チャンドラ(Chandler)ほかに対する特許文献5、チャンドラ(Chandler)ほかに対する特許文献13の中に例示されており、これらの特許文献については、ここに完全に示されているごとく参照によってこれに援用される。さらに、ここで述べている測定システムを、これらの特許の中で述べられているとおりに構成することも可能である。
上記の種々の測定システムの実施形態は、種々の測定方法の実施に使用することができる。一実施形態においては、測定方法が、微小球の流路に沿った異なる位置において微小球を照明することを含む。またこの方法は、微小球を照明した結果として得られる光を検出して、異なる位置における微小球の照明に対応する個別の出力信号を生成することも含む。それに加えてこの方法は、個別の出力信号を合成して、当該個別の出力信号のS/N比より大きいS/N比を有する単一の出力信号を生成することを含む。また、この単一の出力信号は、個別の出力信号のそれぞれのパルス長より長いパルス長を有している。
一実施形態においては、微小球を照明することが、微小球の流路に沿って配置された1ないしは複数のLEDのアレイを用いて微小球を照明することを含む。この1ないしは複数のアレイは、微小球が流路に沿って移動するときに微小球を照明するように構成される。いくつかの実施形態においては微小球を照明することが、略同一の波長(1ないしは複数)の光を用いて異なる位置において微小球を照明することを含む。別の実施形態においては、微小球を照明することが、異なる位置において略同一の照明角度で微小球を照明することを含む。追加の実施形態においては、微小球を照明することが、異なる位置において離散的な光パルス列を用いて微小球を照明することを含む。
いくつかの実施形態においては、微小球を照明することが、異なる位置の1つにおいて複数の個別のLEDを用いて複数の照明角度で微小球を照明することを含む。その種の実施形態の1つにおいては、複数の個別のLEDが、実質的に同一波長の光を生成する。別のその種の実施形態においては、複数の個別のLEDが異なる波長の光を生成する。このようにすれば、異なる波長の光または同一波長の光を用いて異なる照明角度から実質的に同時に微小球を照明することができる。
ある実施形態においては、異なる位置を流路の第1の部分に沿って配置することができる。この種の実施形態においては、微小球を照明することに、異なる位置において第1の波長の光を用いて微小球を照明することを含む。さらにこの方法は、微小球の流路の第2の部分に沿った追加の位置において、第1の波長の光と異なる第2の波長の光を用いて微小球を照明することをも含む。別のその種の実施形態においては、微小球を照明することが、異なる位置において第1の照明角度で微小球を照明することを含み、その方法は、微小球の流路の第2の部分に沿った追加の位置において、第1の照明角度と異なる第2の照明角度で微小球を照明することを含む。
いくつかの実施形態においては、微小球を照明することに、異なる波長を有する光を生成するように構成された2またはそれを超える数のLEDのアレイを用いて、異なる位置において微小球を照明することを含む。別の実施形態においては、微小球を照明することが、異なる照明角度で配置された2またはそれを超える数のLEDのアレイを用いて、異なる位置において微小球を照明することを含む。その種の実施形態においては2またはそれを超える数のアレイを、異なる照明角度のそれぞれにおいて異なる波長の光を用いて、または異なる照明角度のそれぞれにおいて実質的に同一波長の光を用いて微小球を照明するように構成することができる。
さらに別の実施形態においては、光の検出が、1ないしは複数の検出器を用いて微小球の照明の結果として得られる光を検出することを含む。追加の実施形態においては、この方法が、微小球の照明の結果として得られる光を集光すること、その集光した光を1ないしは複数の検出器の感光表面上に直接指向させることを含む。1ないしは複数の検出器は、前述したとおりに光の検出を行う。別の実施形態においては、この方法が、微小球の照明の結果として得られる光を集光すること、その集光した光を、1ないしは複数の光ファイバ・ケーブルを用いて1ないしは複数の検出器の感光表面上に間接的に指向させることを含む。この実施形態においても、1ないしは複数の検出器が前述したとおりに光の検出を行う。
一実施形態においては、微小球の照明の結果として得られる光が、微小球によって放射される蛍光を含む。別の実施形態においては、微小球の照明の結果として得られる光が、微小球によって散乱される光を含む。さらに別の実施形態においては、微小球の照明の結果として得られる光が、微小球によって放射される蛍光と微小球によって散乱される光を含む。この方法のそれぞれの実施形態は、ここで述べているほかの任意のステップを含むことができる。
追加の実施形態は、ここで述べている種々の測定システムによって実行することのできるコンピュータによって実現される方法に関係する。たとえばこの方法を、図8に示されているプロセッサ102によって実行することができる。この方法は、個別の出力信号を合成して、当該個別の出力信号のS/N比より大きいS/N比を有する単一の出力信号を生成することを含む。また、この単一の出力信号は、個別の出力信号のそれぞれのパルス長より長いパルス長を有する。個別の出力信号は、微小球の流路に沿った異なる位置における微小球の照明の結果として得られる光に対応する。
一実施形態においては、照明が、微小球の流路に沿って配置されたLEDのアレイによる照明を含む。アレイは、微小球が流路に沿って移動するときに微小球を照明するように構成される。別の実施形態においては、個別の出力信号が1ないしは複数の検出器によって生成される。
追加の実施形態においては、照明が、略同一の波長(1ないしは複数)の光を用いた異なる位置における照明を含む。別の実施形態においては、照明が、異なる位置における略同一の照明角度での照明を含む。さらに別の実施形態においては、照明が、略同一の波長の光を用いた、異なる位置と異なる照明角度における照明を含む。別の実施形態においては、照明が、異なる波長の光を用いた、異なる位置と異なる照明角度における照明を含む。さらにまた別の実施形態においては、照明が離散的な光パルス列を含む。
一実施形態においては、照明の結果として得られる光が微小球によって放射される蛍光を含む。別の実施形態においては、照明の結果として得られる光が、微小球によって散乱される光を含む。さらに別の実施形態においては、照明の結果として得られる光が、微小球によって放射される蛍光と微小球によって散乱される光を含む。これらのコンピュータによって具体化される信号集積化方法の各実施形態は、ここで述べているほかの任意のステップを含むことができる。
ここで述べたような方法を実施するプログラム命令は、キャリア・メディアを介して送信し、あるいはそれにストアすることができる。キャリア・メディアは、有線、ケーブル、またはワイヤレス送信リンク等の送信メディア、あるいは有線、ケーブル、またはリンクに沿って伝播する信号とすることができる。またキャリア・メディアは、読み出し専用メモリ、ランダム・アクセス・メモリ、磁気または光学ディスク、または磁気テープ等のストレージ・メディアとすることもできる。
一実施形態においては、プロセッサを、前述の実施形態に従いコンピュータ実装方法を実施するプログラム命令を実行するように構成できる。プロセッサは、種々の形式を取ることができ、それにはディジタル信号処理チップまたはフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイを採用する専用処理ボード、パーソナル・コンピュータ・システム、メイン・フレーム・コンピュータ・システム、ワークステーション、ネットワーク・アプライアンス、インターネット・アプライアンス、携帯情報端末(『PDA』)、テレビジョン・システム、あるいはそのほかのデバイスを含めることができる。概して、『コンピュータ・システム』という用語は、1ないしは複数のディジタル信号処理エレメントまたはそのほかの処理エレメントを有する任意のデバイスを包含するものとして広く定義することができる。
プログラム命令は、とりわけプロシージャ‐ベースのテクニック、コンポーネント‐ベースのテクニック、および/またはオブジェクト指向テクニックが含まれる種々のメソッドのいずれにおいても実装することができる。たとえば、ActiveXコントロール、C++オブジェクト、Java(登録商標)Beans、マイクロソフト・ファウンデーション・クラス(『MFC』)、あるいはそのほかのテクノロジまたは方法論を希望に応じて使用し、プログラム命令を具体化することができる。FPGA実装の場合においては、VHDL等のハイ・レベル言語を使用して、デバイス内に埋め込まれる信号処理回路を設計することができる。
この開示の恩典を受ける当業者であれば認識することになろうが、本発明は、発光ダイオード・ベースの測定システムを提供している。本発明の種々の側面の実施形態の追加の修正や変形は、この記述に照らせば当業者に明白であろう。したがって、この記述は単なる例示として、かつ本発明を実施する一般的な方法を当業者に教示することを目的とするためのものとして解釈されるべきである。
ここに示し、説明した本発明の形式は、現在のところ好ましい実施形態として取り上げられていることを理解する必要がある。ここで例示し、述べられている要素や材料が置換され、部品やプロセスが転換され、本発明の特定の特徴が独立に使用されるといったことは許され、それらすべては、本発明のこの記述の恩典を受ける当業者には自明であろう。付随する特許請求の範囲に記述されているとおりの本発明の精神と範囲から逸脱することなしに、ここに記述されている要素内における変更を行うことができる。
3つのLEDダイからの照明を用いて励起される微小球からの蛍光放射を検出するように構成された検出器によって生成することのできるパルス列の一例を示したグラフである。 発光ダイオード・ベースの測定システムの種々の実施形態を例示した概略図である。 発光ダイオード・ベースの測定システムの種々の実施形態を例示した概略図である。 発光ダイオード・ベースの測定システムの種々の実施形態を例示した概略図である。 発光ダイオード・ベースの測定システムの種々の実施形態を例示した概略図である。 発光ダイオード・ベースの測定システムの種々の実施形態を例示した概略図である。 発光ダイオード・ベースの測定システムの種々の実施形態を例示した概略図である。 発光ダイオード・ベースの測定システムの種々の実施形態を例示した概略図である。

Claims (55)

  1. 微小球を含む標本の流路に沿って配置された発光ダイオードのアレイであって、前記標本が前記流路に沿って移動するときに前記標本を照明するように構成された前記アレイと、
    前記アレイによる前記標本の照明の結果として得られる光を検出するように構成された1ないしは複数の検出器であって、前記照明の結果として得られる光が前記標本によって放射される蛍光を含む、前記検出器と、
    を包含する測定システム。
  2. 前記アレイの個別の発光ダイオードは、略同一の波長(1ないしは複数)の光を用いて前記標本を照明するように構成される請求項1に記載のシステム。
  3. 前記アレイの個別の発光ダイオードは、前記流路に沿った異なる位置において前記標本を照明するように構成される請求項1に記載のシステム。
  4. 前記アレイの個別の発光ダイオードは、前記個別の発光ダイオードが略同一の照明角度で前記標本を照明するように構成されるように実質的に直線配置で位置決めされる請求項1に記載のシステム。
  5. 前記アレイの個別の発光ダイオードは、前記流路に沿って略同一の照明角度で異なる位置において前記標本を照明するように前記個別の発光ダイオードの第1の部分が構成され、かつ、前記流路に沿って異なる照明角度で前記異なる位置の1つにおいて前記標本を照明するように前記個別の発光ダイオードの第2の部分が構成された2次元アレイとして位置決めされる請求項1に記載のシステム。
  6. 前記アレイの個別の発光ダイオードは、前記流路に沿った単一の位置において前記標本を照明するように構成される請求項1に記載のシステム。
  7. さらに前記アレイの個別の発光ダイオードは、実質的に同一波長の光を用いて、前記単一の位置において前記標本を照明するように構成される請求項6に記載のシステム。
  8. さらに前記アレイの個別の発光ダイオードは、異なる波長の光を用いて、前記単一の位置において前記標本を照明するように構成される請求項6に記載のシステム。
  9. 前記アレイの個別の発光ダイオードは、前記微小球の前記流路に沿って前記個別の発光ダイオードのアクティブ領域の間にギャップが位置決めされ、かつさらに、前記標本が前記流路に沿って移動するとき、離散的な光パルス列を用いて前記標本を照明するように前記アレイが構成されるように位置決めされる請求項1に記載のシステム。
  10. さらに、1ないしは複数の追加の発光ダイオードのアレイを包含し、前記アレイと前記1ないしは複数の追加のアレイは、前記流路の異なる部分に沿って配置される請求項1に記載のシステム。
  11. 前記1ないしは複数の追加のアレイは、前記標本が前記流路に沿って移動するとき、前記アレイの光の波長と異なる光の波長を用いて前記標本を照明するように構成される請求項10に記載のシステム。
  12. 前記1ないしは複数の追加のアレイは、前記標本が前記流路に沿って移動するとき、前記アレイの照明角度と異なる照明角度で前記標本を照明するように構成される請求項10に記載のシステム。
  13. さらに、1ないしは複数の追加の発光ダイオードのアレイを包含し、前記アレイと前記1ないしは複数の追加のアレイは、前記流路の同一部分に沿って配置される請求項1に記載のシステム。
  14. 前記1ないしは複数の追加のアレイは、前記標本が前記流路に沿って移動するとき、前記アレイの光の波長と異なる光の波長を用いて前記標本を照明するように構成される請求項13に記載のシステム。
  15. 前記1ないしは複数の追加のアレイは、前記標本が前記流路に沿って移動するとき、前記アレイの照明角度と異なる照明角度で前記標本を照明するように構成される請求項13に記載のシステム。
  16. 前記1ないしは複数の検出器は、さらに、前記標本の前記照明の結果として得られる光を表す出力信号を生成するように構成され、さらに前記システムは、前記標本の単一の微小球に対応する前記出力信号を、前記出力信号のそれぞれの信号対ノイズ比より高い信号対ノイズ比を有する単一の出力信号に合成するように構成されたプロセッサを包含する請求項1に記載のシステム。
  17. 前記1ないしは複数の検出器は、さらに、前記標本の前記照明の結果として得られる光を表す出力信号を生成するように構成され、さらに前記システムは、前記標本の単一の微小球に対応する前記出力信号を、前記出力信号のそれぞれのパルス長より長いパルス長を有する単一の出力信号に合成するように構成されたプロセッサを包含する請求項1に記載のシステム。
  18. 前記単一の出力信号のパルス長は、前記各出力信号を生成した、前記アレイ内の発光ダイオードの数に比例する請求項17に記載のシステム。
  19. さらに、前記発光ダイオードからの光を前記流路上に指向させるように構成された1ないしは複数のレンズを含む請求項1に記載のシステム。
  20. さらに、前記照明の結果として得られる光を集光し、かつ前記集光した光を前記1ないしは複数の検出器の感光表面の実質的な全領域上に指向させるように構成された1ないしは複数のレンズを含む請求項1に記載のシステム。
  21. さらに、前記照明の結果として得られる光を集光し、かつ前記集光した光を前記1ないしは複数の検出器の感光表面上に直接指向させるように構成された1ないしは複数のレンズを含む請求項1に記載のシステム。
  22. さらに、前記照明の結果として得られる光を集光し、かつ前記集光した光を前記1ないしは複数の検出器の感光表面上に1ないしは複数の光ファイバ・ケーブルを使用して間接的に指向させるように構成された1ないしは複数のレンズを含む請求項1に記載のシステム。
  23. 前記照明の結果として得られる光は、前記標本によって放射される蛍光を含む請求項1に記載のシステム。
  24. さらに、前記標本が流路に沿って移動するとき前記標本を照明するように構成された追加の光源を含み、前記追加の光源による前記標本の照明の結果として得られる光は、前記標本によって散乱される光を含む請求項1に記載のシステム。
  25. 前記システムが、フロー血球計算器タイプの測定システムとして構成される請求項1に記載のシステム。
  26. 微小球の流路に沿った異なる位置において微小球を照明すること;
    前記照明の結果として得られる光を検出し、前記異なる位置における前記照明に対応する個別の出力信号を生成することと、
    1を超える数の検出器によって生成された前記個別の出力信号を合成して、前記個別の出力信号の信号対ノイズ比より高い信号対ノイズ比を有する単一の出力信号を生成すること
    を包含する測定方法。
  27. 前記微小球を照明することは、前記微小球の流路に沿って配置された1ないしは複数の発光ダイオードのアレイを用いて前記微小球を照明することを包含し、その際、前記1ないしは複数のアレイは、前記微小球が前記流路に沿って移動するときに前記微小球を照明するように構成される請求項26に記載の方法。
  28. 前記微小球を照明することは、略同一の波長(1ないしは複数)の光を用いて異なる位置において前記微小球を照明することを包含する請求項26に記載の方法。
  29. 前記微小球を照明することは、異なる位置において略同一の照明角度で前記微小球を照明することを包含する請求項26に記載の方法。
  30. 前記微小球を照明することは、異なる位置において離散的な光パルス列を用いて前記微小球を照明することを包含する請求項26に記載の方法。
  31. 前記照明することは、前記異なる位置の1つにおいて複数の個別の発光ダイオードを用いて複数の照明角度で前記微小球を照明することを包含する請求項26に記載の方法。
  32. 前記複数の個別の発光ダイオードは、実質的に同一波長の光を生成する請求項31に記載の方法。
  33. 前記複数の個別の発光ダイオードは、異なる波長の光を生成する請求項31に記載の方法。
  34. 前記異なる位置は、前記流路の軸の第1の部分に沿って配置され、前記照明することは、前記異なる位置において第1の波長の光を用いて前記微小球を照明することを包含し、さらに方法が、前記微小球の前記流路の第2の部分に沿った追加の位置において前記第1の波長の光と異なる第2の波長の光を用いて前記微小球を照明することを包含する請求項26に記載の方法。
  35. 前記異なる位置は、前記流路の軸の第1の部分に沿って配置され、前記照明することは、前記異なる位置において第1の照明角度で前記微小球を照明することを包含し、さらに方法が、前記微小球の前記流路の第2の部分に沿った追加の位置において前記第1の照明角度と異なる第2の照明角度で前記微小球を照明することを包含する請求項26に記載の方法。
  36. 前記照明することは、異なる波長を有する光を生成するように構成された2またはそれを超える数の発光ダイオードのアレイを用いて、前記異なる位置において前記微小球を照明することを包含する請求項26に記載の方法。
  37. 前記照明することは、異なる照明角度で配置された2またはそれを超える数の発光ダイオードのアレイを用いて、前記異なる位置において前記微小球を照明することを包含する請求項26に記載の方法。
  38. 前記照明することは、異なる照明角度で配置された2またはそれを超える数の発光ダイオードのアレイを用いて、前記異なる位置において前記微小球を照明することを包含し、前記2またはそれを超える数のアレイは、前記異なる照明角度のそれぞれにおいて異なる波長の光を用いて前記微小球を照明するように構成される請求項26に記載の方法。
  39. 前記単一の出力信号は、前記個別の出力信号のそれぞれのパルス長より長いパルス長を有する請求項26に記載の方法。
  40. さらに、前記照明の結果として得られる光を集光することと、前記集光した光を前記1を超える数の検出器の感光表面上に直接指向させることを包含し、前記1を超える数の検出器が前記検出を行う請求項26に記載の方法。
  41. さらに、前記照明の結果として得られる光を集光することと、前記集光した光を前記1を超える数の検出器の感光表面上に1ないしは複数の光ファイバ・ケーブルを用いて間接的に指向させることを包含し、前記1を超える数の検出器が前記検出を行う請求項26に記載の方法。
  42. 前記照明の結果として得られる光は、前記微小球によって放射される蛍光を包含する請求項26に記載の方法。
  43. 前記照明の結果として得られる光は、前記微小球によって散乱される光を包含する請求項26に記載の方法。
  44. 前記照明の結果として得られる光は、前記微小球によって放射される蛍光と前記微小球によって散乱される光を包含する請求項26に記載の方法。
  45. 個別の出力信号を合成して、前記個別の出力信号の信号対ノイズ比より高い信号対ノイズ比を有する単一の出力信号を生成することを包含し、前記個別の出力信号は、微小球の流路に沿った異なる位置における微小球の照明の結果として得られる光に対応し、かつ前記個別の出力信号は、1を超える数の検出器によって生成される、コンピュータによって実施される方法。
  46. 前記照明は、前記微小球の前記流路に沿って配置された発光ダイオードのアレイによる照明を包含し、前記アレイが、前記微小球が流路に沿って移動するときに前記微小球を照明するように構成される請求項45に記載の方法。
  47. 前記照明は、略同一の波長(1ないしは複数)の光を用いた前記異なる位置における照明を包含する請求項45に記載の方法。
  48. 前記照明は、前記異なる位置における略同一の照明角度での照明を包含する請求項45に記載の方法。
  49. 前記照明は、略同一の波長の光を用いた、前記異なる位置ならびに異なる照明角度における照明を包含する請求項45に記載の方法。
  50. 前記照明は、異なる波長の光を用いた、前記異なる位置ならびに異なる照明角度における照明を包含する請求項45に記載の方法。
  51. 前記照明は離散的な光パルス列を包含する請求項45に記載の方法。
  52. 前記単一の出力信号は、前記個別の出力信号のそれぞれのパルス長より長いパルス長を有する請求項45に記載の方法。
  53. 前記照明の結果として得られる光は、前記微小球によって放射される蛍光を包含する請求項45に記載の方法。
  54. 前記照明の結果として得られる光は、前記微小球によって散乱される光を包含する請求項45に記載の方法。
  55. 前記照明の結果として得られる光は、前記微小球によって放射される蛍光と前記微小球によって散乱される光を包含する請求項45に記載の方法。
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