JP2007501213A - 両親媒性粒子に活性因子を装填する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明は、少なくとも1つの活性因子が取り込まれた両親媒性粒子を生産する方法を提供する。前記方法は、少なくとも1つの活性因子の溶液中で少なくとも1つの両親媒性構造化剤を含む粒子の分散を形成すること、前記分散を高温まで加熱すること、続いて室温付近まで冷却することを含む。それにより提供される装填は、概して、前記粒子を活性因子の溶液中で平衡化することによりもたらされる装填の少なくとも130%である。本発明は、また、対応する両親媒性粒子を提供する。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は、活性物質の送達(デリバリー)に適した粒子を製造する方法に関する。具体的には、本発明は、高濃度の活性因子を含む両親媒性物質系粒子を製造する方法に関する。
両親媒性物質系製剤は、多くの物質の送達、とりわけヒト又は動物体内へのインビボ送達において相当の潜在能力を示す。両親媒性物質は、一団となって極性領域及び非極性領域を形成する極性基及び非極性基の両方を有するため、極性及び非極性化合物の両方を効率的に可溶化できる。さらに、極性及び/又は非極性溶媒中で両親媒性物質/構造化剤により形成される構造の多くは、非常に多量の極性/非極性境界領域を有し、この領域に、その他の両親媒性化合物が吸収され安定化されうる。よって、両親媒性物質の組成物は、限定された水溶解度の化合物の送達に非常に適している。
両親媒性物質/水、両親媒性物質/油、及び、両親媒性物質/油/水の相図における非ラメラ領域の形成は、よく知られた現象である。非ラメラ相は、例えば、キュービックP、キュービックD、キュービックG及びヘキサゴナル相など、分子レベルでは流動体だが著しい長距離秩序を示す液晶相が含まれ、さらに、液晶相の長距離秩序を欠く多重に相互接続した三次元の二分子層バイコンティニュアス(両連続)ネットワークを含むL3“スポンジ”相を含む。ラメラ相は、閉じて単一若しくはマルチラメラベシクル又はリポソームを形成する二分子層の形態をとり、ミセル相は、両親媒性分子の一団であって、前記分子は、連続領域に向けられた一方の(極性又は非極性)基及び一団の中心に向けられたその他の(非極性又は極性)基を有する。
これらの相は、その曲率に応じて、正(平均曲率が非極性領域を指向する)又は逆(平均曲率が極性領域を指向する)とされる。脂質系の自然曲率がゼロに近い場合、その構造は、一般にラメラであり、例えば、単一又はマルチラメラベシクル/リポソームなどである。自然曲率が負又は正であるほど、キュービック、ヘキサゴナル及びミセル相が一般に大半を占める。
ミセル、ラメラ、及び非ラメラ(例えば、液晶及びL3相)を含むさまざまな相は、熱力学的に安定な系である。換言すると、適した条件下で、これらは、層若しくは他の相に分離及び/又はリフォームする単なる準安定状態ではなく、混合物の熱力学的に安定な形態である。
ラメラ、非ラメラ及びミセルの系は、すべて、規定食、化粧品、栄養物、診断剤及び医薬品の担体及び/又は賦形剤としての特性について研究されてきた。すべての相構造が、所定の環境下では価値があるが、最適なものは、特定の使用に依存する。非ラメラ系は、特に、極性と非極性領域間の高度な内部表面積という点において、相当な利点を有すると考えられる。よって、両親媒性相構造は、特に、製剤の制御放出や比較的低溶解度の化合物の可溶化について、かなり研究されている。
上述のとおり、バルクな非ラメラ相は、一般に、熱力学的に安定な系であり、ミセルやベシクルなどのように一定の分散した相である。加えて、バルクな非ラメラ相は、極性又は非極性溶媒中で分散し、バルクな溶媒中で非ラメラ相(特に、液晶相)の粒子を形成することができる。前記粒子はミセルやベシクルと似ているが、しかし、非ラメラ構造のコア領域を含む。そのような非ラメラ分散は、例えば、非経口投与などのバルクな非ミシブル(非混和性)相の使用が問題を引き起こす状況へバルクな非ラメラ相の利点を適用することを可能とする。そのような非ラメラ粒子の分散により、化合物の放出プロファイルのさらなる制御が達成されうる。例えば、粒子が完全に(すなわち、熱力学的に)安定とすることもでき、又は、徐々に分解することもでき、これにより、これらのともに配合された活性因子の放出プロファイルに対する制御がもたらされる。
分散は、自然発生で形成され、又は、せん断若しくは超音波などの機械力の結果として形成されうる。非ラメラ粒子は、活性因子の送達において相当に重要であり、多くのそのような活性因子のための担体として提案されている。
水などの溶媒における非ラメラ相の分散粒子の形成方法は、US 5,531,925(特許文献1)に開示される。そのような粒子は、非ラメラ液晶又はL3内部相及びラメラ又はL3表面相を有し、さらに、活性成分を含有しうる。ラメラベシクル及びミセルの形成方法は、当該技術分野において公知である。
公知の液晶又はL3内部相の粒子は、この相に表面相形成剤を添加し、撹拌して粗分散を形成し、得られた混合物をフラグメンテーションするというような方法により形成できる。
分散中に存在する粒径及び相構造を検査するために、低温透過型電子顕微鏡(cryo−TEM)を使用できる。さらに、予想液晶物質中の液晶相の存在は、低角X線回折法(SAX)又は核磁気共鳴(NMR)分光分析法観察を使用して検査することができる。分散粒子の粒径及び粒径分布は、光散乱により検査でき、とりわけ、レーザー光散乱若しくは回折装置を用いて検査できる。
活性成分を含有する分散は、とりわけ、ヒト又は動物の体内へ静脈内投与する場合には、コロイドであることが望ましい。つまり、その粒径が、10μmを超えないこと、特に、5μm、とりわけ、1μmを超えないことが望ましい。分散中の粒子がこのサイズを超えると、この分散はコロイド状で安定ではなく、その製剤が静脈内投与された場合には、塞栓症を引き起こすという考慮すべきリスクがある。さらに、任意の活性因子の放出制御を最大とするため、粒径分布は狭幅(narrow;狭分布)であることが望ましい。粒子組成物が静脈内投与以外の方法により投与される場合(例えば、筋肉内、皮下、直腸投与、又は、吸入による投与の場合)、その粒子は必ずしもコロイドである必要はないが、粒子のインビボの輸送及び分解速度、及び/又は、活性因子の放出の制御のためには、よく特徴付けされた再現性のある粒径分布を提供することは、依然として利点がある。
粒子組成物の粒径、相挙動及び活性因子の装填は、また、相当の長期間の保存に安定であるべきである。粒径分布が著しく変化する場合、(例えば、任意の活性因子の分散及び放出速度に起因して)組成物の効率的な輸送速度が悪影響を受けうる。同様に、組成物の装填度又は相挙動が貯蔵により変化する場合、活性因子の放出速度は変化し、放出プロファイルの制御は失われることとなる。
静脈内投与のコロイド分散における粒径の安定性は、一層大きな懸案事項である。そのような分散の粒径分布が(例えば、貯蔵や分布に対して)安定ではない場合、大きい粒子が時間とともに形成され、投与時に危険なことがある。たとえ直接的に危険でなくても、貯蔵の不安定性は、薬物動態学、ダイナミクス及び/又は有効性において著しいばらつきを引き起こしうる。
ラメラ、ミセル及び非ラメラ相の分散粒子を形成する公知の方法は、高効率である。一般的に、そのような分散は前もって形成され、引き続いて活性因子の溶液中で前記分散を平衡化することにより活性因子が装填される。
一般的に、水溶液中の平衡化により取り込ませうる活性因子の濃度は、比較的低いが、両親媒性組成物により安定に保持されうる最高濃度であると見なされてきた。活性因子の更なる装填が可能であると考えられる範囲については、“飽和”状態の粒子が許容する範囲を超えるものであり、非常に不安定であると推測されてきた。
米国特許第5,531,925号明細書
より大きな割合の活性因子を両親媒性組成物に装填できることは相当な利点であることは明らかである。これにより特定の投与容量で送達される活性因子の用量を増加し、さらに放出速度を制御し、活性因子と配合されるべき賦形剤の量を減らすことができる。この減少は、立ち代って、一定限度の生物許容性の脂質が必要とされる場合に、起こりうる望ましくない効果を減少させる。例えば、ある界面活性剤は、高濃度では毒作用を引き起こし、最大許容1日摂取は、体重kgあたり数mgのみである。より高い装填度は、必要とされる賦形剤の質量と容量の少なさに起因して、生産、輸送、及び、貯蔵の容易さを改善する。さらに、小さな容量をインビボで投与でき、これは、実際的見地から望ましく、投与(例えば、注射)における不快さを低減する可能性を秘めている。
しかしながら、活性因子の装填度の増加においては、前記分散中で前記活性因子が安定であること、並びに、粒径及び相挙動が安定であること及び/又は予測可能であることが、非常に望ましい。
よって、単なる平衡化により容易に得られるものよりも高い活性因子装填度を有する、例えば、分散などのような両親媒性組成物を提供することは、相当な利点がある。そのような分散が、活性因子装填度、粒径及び/または相挙動の点で貯蔵に対して安定であれば、さらに明確な利点となる。
本発明者らは、活性因子の溶液中で適当な組成の両親媒性粒子の分散を調製し、この分散を短時間高温に加熱し、続いて室温に冷却することにより、単なる平衡化により得られるものよりも著しく高い活性因子装填度が達成できることを思いがけなく確立した。本発明者らは、さらに、そのような粒子が、活性因子装填度、粒径及び/または相挙動の点で貯蔵に対して安定でありうることを確立した。
よって、本発明は、少なくとも1つの活性因子が取り込まれた両親媒性物質系粒子(好ましくはコロイド両親媒性物質系粒子)の製造方法であって、少なくとも1つの活性因子の溶液中で少なくとも1つの両親媒性構造化剤を含む粒子の分散を形成すること、前記粒子を高温に加熱すること、続いて冷却、好ましくは室温まで冷却することを含む製造方法を提供する。一般的に、前記加熱は、前記粒子への活性因子の取り込みが、冷却後に、前記粒子を少なくとも1つの活性因子の溶液中で室温、好ましくは37℃で最大3日間平衡化して得られる最大取り込みの少なくとも130%となるのに十分な時間と温度への加熱である。この加熱冷却方法は、1回、又は、2、3、4、若しくはそれ以上の加熱と冷却の連続サイクルとして行うことができる。
本発明は、さらに、両親媒性粒子(好ましくはコロイド両親媒性粒子)への少なくとも1つの活性因子の取り込みを室温又は好ましくは37℃での平衡化により達成できる濃度を超えて増加させる方法であって、少なくとも1つの活性因子の溶液中で少なくとも1つの両親媒性構造化剤を含む粒子の分散を形成すること、前記粒子を高温に加熱すること、続いて冷却、好ましくは室温付近まで冷却することを含む製造方法を提供する。一般的に、前記加熱は、前記粒子への活性因子の取り込みが、冷却後に、前記粒子を少なくとも1つの活性因子の溶液中、37℃で(例えば、最大3日間)平衡化して得られる最大取り込みの少なくとも130%となるのに十分な時間と温度への加熱である。この加熱冷却方法は、1回、又は、2、3、4、若しくはそれ以上の加熱と冷却の連続サイクルとして行うことができる。
本発明の方法により形成される粒子及び粒子分散は、明らかに、従来達成されてきたものよりも高い活性因子の取り込み濃度を示す。よって、そのような粒子、並びに、その分散体、クリーム剤、ゲル剤、粉末剤及び組成物はすべて新規である。従来公知の方法では製造することができなかったからである。
よって、さらなる態様として、本発明は、少なくとも1つの構造形成両親媒性物質及び少なくとも1つの活性因子を含む両親媒性粒子(好ましくはコロイド両親媒性粒子)であって、活性因子の前記粒子への取り込みが、活性因子を含まない同等の粒子を少なくとも1つの活性因子を含む溶液中、37℃で(例えば、最大3日間)インキュベーションしてもたらされる最大取り込みの少なくとも130%であるものを提供する。本発明の粒子は、本発明の方法により形成され、又は、形成されうる。
本発明の熱サイクル方法は、驚くべきことに、一般的適用が可能で、多くの相構造の分散に多くの活性因子を装填するために適用されうる。前記活性因子が前記熱処理方法に対して安定であることが望ましいのは明らかである。よって、ここで使用する“活性因子”は、前記熱処理の方法及び条件に対し、選択された熱処理装填条件(例えば、ここに記載されるもの)によって破壊又は不活性とされる活性因子が50%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10%以下の程度まで安定であることを示す。
本発明の粒子は、溶媒(特に、水性溶媒)中で分散として使用することができ、又は、医薬組成物として、乾燥及び/又は配合することができる。
よって、さらなる態様として、本発明は、本発明の粒子を含み、必要に応じて、少なくとも1つの薬学上許容される担体又は賦形剤を含む医薬組成物を提供する。
さらなる態様として、本発明は、また、それらが医薬組成物であるか否かを問わず、本発明の粒子を含む粉末剤及び分散体を提供し、そのような粉末剤又は分散体を含むクリーム剤、錠剤、カプセル剤などを提供する。
本発明は、平衡化により達成されるものよりもたくさんの活性因子を両親媒性組成物に装填できる方法を提供する。高い濃度の取り込みが前記粒子を(例えば、37℃、室温、4℃又はそれ未満に)冷却した場合に安定であるという本発明者らの知見は驚くべきものである。しかし、本発明において最も驚くべきことは、ここに記載する方法によりもたらされる活性因子の高い取り込みが、並外れて長期間の貯蔵に対して安定であることである。
本発明者らは、当初、本発明の方法により観察される増加した装填レベルは、準安定な“過飽和”型の状態の結果であり、したがって、形成された粒子は活性因子を保持せず、おそらくは短期間で粒径及び粒径分布が不安定になると推定した。それゆえ、活性因子の沈殿若しくは分離が観察されること、又は、粒子が分解、融合若しくは分散から分離すると予想された。
現時点では、なぜ本発明の粒子及び本発明により形成された粒子が安定、特に、粒径分布の点及び活性因子の損失に対して安定であるのかについての説明を提供することはできない。例えば、寿命が長い準安定な“過飽和”状態が形成されるのかもしれないし、又は、活性因子の微視的液滴若しくは結晶が前記粒子に取り込まれたのかもしれない。そして、これらの可能性のある態様はすべて、本発明の範囲に含まれる。しかしながら、本発明者らの観察では、さまざまな組成及び相構造の両親媒性分散の相当数が、他の方法で達成されるよりも著しく過剰な濃度で取り込まれたそれぞれの活性因子とともに長期間安定であった。
よって、非常に好ましい態様において、本発明は、装填された粒子が活性因子の損失に対して25℃で24時間以上安定である本発明の方法及び粒子を提供する。好ましくは、そのような粒子は、25℃の水性分散で貯蔵された場合、少なくとも5日間、より好ましくは少なくとも2週間、最も好ましくは少なくとも1ヶ月間、活性因子の損失に対して安定である。これらの安定期間が、4℃、25℃、及び40℃の貯蔵において示されることがさらにより好ましい。活性因子の損失に対して“安定”とは、加熱冷却サイクル(適切な場合、最後の加熱冷却)の1時間後の存在量と比較して、貯蔵期間の最後に90%以上、好ましくは95%以上の活性因子が粒子に取り込まれたままであることを意味する。
本発明及び本発明の装填方法で形成される両親媒性物質系粒子は、その粒径及び粒径分布の点でも貯蔵に対して好ましく安定である。そのような製剤は、25℃で少なくとも24時間本質的に安定であり、一般的には、室温で10日間、好ましくは3ヶ月間、より好ましくは6ヶ月間以上、安定である。対照的に、同様な平均粒径の従来公知の分散であって本発明によりもたらされる活性因子の高度な装填がないものは、室温で10日未満の粒径安定性を示す。
1つの実施態様において、粒径分布は、貯蔵期間中における平均粒径(mode又は好ましくはmean)の増加が2倍以下であれば、本質的に貯蔵に安定であると認めることができる。好ましくは、貯蔵期間中の前記平均粒径の増加は50%以下であって、より好ましくは20%以下である。同様に、貯蔵期間中の前記粒径分布の半値幅の増加は、好ましくは50%以下であって、より好ましくは20%以下、最も好ましくは10%以下である。分布がモノモードである場合、貯蔵期間中もモノモードであることが好ましい。高度に好ましい実施態様において、本発明の方法により形成される又は形成可能な組成物の粒径分布は、平均粒径及び粒径分布の半値幅の変化が10%以下であり、上述の期間の貯蔵においてモノモードのままである。
コロイド製剤の場合、特に、非経口用の場合、(容量で)10%以下、好ましくは5%以下の粒子が、上述の期間の貯蔵後、10μm以上、好ましくは、8μm以上であれば、安定であると認めることができる。
静脈内投与又は動脈内投与に使用するコロイド分散の場合、粒径分布が貯蔵に対して安定であることが特に重要である。比較的小型の非コロイド粒子の構成成分を含む組成物であっても、直接血流に投与した場合、塞栓症、又は、少なくとも予想外の放出速度を引き起こしうる。同様に、活性因子の制御放出は、任意のその他の経路による投与用の組成物において、確実な粒径分布に依存する。医薬、診断及び獣医薬の産物は、また、数ヶ月の貯蔵に対して安定であることが望ましく、さもなければ、前記産物のコスト及びアベイラビリティは、著しく悪い影響を受ける。したがって、本発明の方法は、非ラメラ粒子の分散中に配合された活性因子が、安全かつ利用可能な高性能な産物を形成する可能性を著しく改善する。
本発明の方法は、(適切な組成を選択することにより)形成可能な任意の相構造を示す分散粒子に適した活性因子を装填するために使用できる。しかしながら、装填される粒子は、実質的に、ラメラ粒子でないこと(すなわち、実質的に非ラメラ又はミセル)であることが好ましい。なぜなら、そのような系においてより大きな装填度の増加が観察されるからである。より好ましくは、(少なくとも1つの)活性因子が装填される粒子は、実質的に非ラメラ粒子であり、例えば、ヘキサゴナル又はバイコンティニュアス(両連続)キュービック相である。
本発明の好ましい態様において、本発明の方法により装填される粒子の少なくとも(容量で)75%は、非ラメラ又はミセル(好ましくは、非ラメラ)である。より好ましくは、装填される粒子の容量で測定した85%、最も好ましくは95%が、非ラメラ又はミセル(好ましくは、非ラメラ)である。例えば、この測定は、例えば、レーザー回析、好ましくは、(粒子創造を確かめるため)cryo−TEM又はSAXSと組み合わせることにより行うことができる。
“非ラメラ”の用語は、ここで使用される場合、正(normal)若しくは逆の液晶相(例えば、キュービック相若しくはヘキサゴナル相)又はL3相、又は、これらの任意の組み合わせを示す。粒子が非ラメラ相又は非ラメラ形態を示す又は形成するものとして記載される場合、これは、少なくとも粒子の内部領域がこの形態であることを示す。粒子は、一般的に、2つの異なる領域、内部領域及び周囲の表面領域を有する。前記表面領域は、たとえ“非ラメラ”粒子であっても、しばしば、ラメラ又は結晶性である。前記表面領域は、高度に秩序だった結晶又は液晶相から実質的に無秩序な流体層の範囲の任意の相であってよい。対照的に、“ラメラ”粒子は、ここで記載するように、非ラメラよりはむしろ溶媒のコア領域を有する粒子である。
“ミセル”粒子は、ここで使用される場合、例えば、L2相などの(“コア”は、主に両親媒性分子それら自身により形成されるという意味で)コア領域を持たない粒子を示し、又は、その中に主に周囲のコンティニュアス相と不混和性の溶媒(例えば、オイル若しくは油性両親媒性物)のコアを含む“マイクロエマルジョン”粒子である。好ましいミセル分散は、L2相分散である。
“ラメラ粒子”の用語は、ここでは、内部の溶媒コンパートメントを取り囲む1つ以上の両親媒性物質のラメラ二分子層の外層を含み、この内部溶媒が主に周囲のコンティニュアス相と混和性であることを特徴とするベシクル粒子を示すために使用される。
特定の相構造(例えば、非ラメラ形態)の粒子の存在は、好ましくは、一揃いの低温透過型電子顕微鏡法による粒子像から検査できる。そのような像は、一般的に、少なくとも30粒子を示し、好ましくは、50以上のサンプルを示し、最も好ましくは、100粒子以上を示す。非ラメラ粒子の存在は、また、X線散乱実験により検査できる。
本発明及び本発明の装填方法は、37℃の平衡化により得られるものよりも高い装填レベルの粒子を提供する。そのような粒子は、平衡化により達成できるレベルの少なくとも130%の装填レベルを示し、一般的には、平衡化により達成できる値の150%と700%の間である。好ましくは、装填度は、平衡化により達成できるレベルの少なくとも200%であり、より好ましくは、250%である。
“平衡化”又は“37℃での平衡化”の用語は、ここで使用される場合、活性因子の装填度との関連において、下記ステップを含む方法を示すと解釈できる。
I)水性溶媒(例えば、水又は0.9%NaCl)中で、(重量で)1%の両親媒性粒子の分散を調製し、
II)前記分散に過剰の活性因子を添加し(例えば、総容量3mlに15mgを添加して飽和溶液をえる)、
III)37℃で3日間、必要に応じて穏やかな磁気撹拌を加えて(最大300rpm)又は回転テーブル上で(最大1rpm)、インキュベーションし、
IV)過剰な活性因子を(例えば、5μmフィルターを用いたろ過により)前記分散から分離し、
V)前記分散中に存在する活性因子を分析し(例えば、10倍量の水/アセトニトリル/メタノール(50/45/5)における選択的溶解及び高速液体クロマトグラフィーによる)、そして、
VI)両親媒性物質の総重量に対して取り込まれた活性因子の重量パーセントを計算する。
I)水性溶媒(例えば、水又は0.9%NaCl)中で、(重量で)1%の両親媒性粒子の分散を調製し、
II)前記分散に過剰の活性因子を添加し(例えば、総容量3mlに15mgを添加して飽和溶液をえる)、
III)37℃で3日間、必要に応じて穏やかな磁気撹拌を加えて(最大300rpm)又は回転テーブル上で(最大1rpm)、インキュベーションし、
IV)過剰な活性因子を(例えば、5μmフィルターを用いたろ過により)前記分散から分離し、
V)前記分散中に存在する活性因子を分析し(例えば、10倍量の水/アセトニトリル/メタノール(50/45/5)における選択的溶解及び高速液体クロマトグラフィーによる)、そして、
VI)両親媒性物質の総重量に対して取り込まれた活性因子の重量パーセントを計算する。
当業者は、困難なくこの方法を再現できるが、より詳細については、下記実施例を参照できる。
ここでは、3日間が、基本的に平衡化方法による活性因子の最大装填度をもたらす適切な期間として選択されている。
例えば、ここに添付する図1に示すとおり、活性因子の装填度は、約1日でプラトーとなることが分かっている。この装填度研究は、当業者が任意の活性因子/粒子の組み合わせに対して容易に繰り返し行うことができる。したがって、任意の特定のケースで最大装填度に達するのに3日間では不十分であることを発見することができ、必要に応じて、平衡化時間を5若しくは10日またはそれ以上の対応する日数に増やすことができる。
比較として、本発明又は本発明により装填された粒子は、平衡化で装填された粒子と比較することができる。その比較は、本発明の粒子を調製し、(37℃又は好ましくは室温に冷却後、及び、好ましくは、その温度における少なくとも1時間の平衡化の後)それらに上述のステップIVからVIを受けさせることにより行うことができる。得られる装填度パーセントは、平衡化方法によりえられる装填度と比較した割合、パーセント又は増加パーセントとして表すことができる。ここで使用するように、“キャリア容量”の用語は、総両親媒性物質の重量に対する取り込まれた活性因子の重量パーセントに適用される。
本発明の効果をもたらすために加熱しなければならない温度は、当該技術分野の当業者により容易に確立されうる。例えば、活性因子の飽和溶液中に分散した粒子の試料を特定の温度へ4時間加熱して続いて(例えば、室温まで)冷却することができる。次に、活性因子の装填レベル(キャリア容量)を分析して平衡化により得られた装填度と比較することができる。観察された増加が無い又は不十分な場合は、温度を高くして実験を繰り返すことができる。同様に、任意の特定温度における装填に必要な時間の長さは、適切な試料を設定時間加熱して平衡化標準と比較した装填レベルの変化を調べることにより見極めることができる。同様の加熱実験により、例えば、高速液体クロマトグラフィー、光散乱及び低温透過型電子顕微鏡法などの分析ツールを使用して、粒径分布及び貯蔵安定性に対する効果を測定することができる。
純粋に参考として、一般的に、試料は、75℃〜200℃、好ましくは85℃〜150℃、より好ましくは96℃〜140℃の範囲の温度まで加熱する。最も好ましい温度範囲は、100℃〜130℃である。熱は、任意の適当な方法、例えば、オートクレーブ、オーブンでのベーキング、電磁波照射(例えば、赤外線又はマイクロ派照射)、及び/又は、当該技術分野で公知の代替手段により供給することができる。概して、加熱が約100℃を超える温度の場合、溶媒の過剰な損失を避けるため、前記分散を密封及び/又は加圧する。
高温での一般的な加熱時間は比較的短く、概して、1分から4時間の間であり、より一般的には、2分から1時間の間である。2分から30分の間が好ましく、特に、5分から20分の間である。前記時間は、任意で、温度平衡の時間、一般的には、1〜10分を含んでもよい。より長時間の加熱を行っても良いが、より長時間の加熱によるキャリア容量に対するさらなる又は望ましい利点が見出せない場合には、通常、望ましくない。
本発明の方法により処理された両親媒性粒子の分散中の両親媒性物質濃度は、一般的に、分散重量の0.1〜20%である。より好ましくは、0.3〜10%であり、最も好ましくは、0.5〜7%の範囲(例えば、1〜5%)である。前記熱処理工程中で使用される正確な濃度は、装填された粒子の望ましい最終用途に依存して、また、望ましい粒径分布に依存して変化する。本発明の熱処理装填は、下記に示すとおり、粒径に対するある程度の同時制御を提供する。
ここで参照する両親媒性粒子の構成成分は、少なくとも1つの構造化剤(両親媒性物質)を含み、概して、さらに、フラグメンテーション剤(これもまた、例えば、界面活性剤、コポリマー及び/又はタンパク質のような両親媒性物質である)を含む。さらに、本発明は、活性因子を取り込んだ粒子を提供する。この活性因子は、タンパク質、薬剤、栄養物、化粧品、診断剤、調合薬、ビタミン、又は、ダイエット剤を含む。ある状況下では、前記構造化剤又はフラグメンテーション剤もまた生物活性であるという意味において“活性因子”となりうる。しかし、ここで使用する場合、“活性因子”の用語は、バルクな組成部分を形成する構造化剤、フラグメンテーション剤、又は溶媒を含まない。本発明の一態様において、前記活性因子は、ここに記載するような構造形成両親媒性物質及びフラグメンテーション剤ではない。さらなる態様において、前記活性因子は、両親媒性物質ではない。
構造化剤の用語は、ここで使用される場合、必要に応じてフラグメンテーション剤などのその他の試薬の存在下で、ラメラ、ミセル、及び/又は、非ラメラ相を(主要構成成分として、すなわち、重量で50%を超えて)形成できる両親媒性物質の試薬である。構造化剤は、少なくとも1つの極性親水基、及び少なくとも1つの非極性疎水基を有する。広範囲の構造化剤が、構造化剤の構成成分の全て又は一部としての使用に適用できる。
極性基の例は公知であって(例えば、米国出願公開番号20020153509参照)、カルボン酸塩、ホスホン酸塩、硫酸塩及びスルホン酸塩などのような陰性基、アルコール、ポリオール(例えば、糖、グリセロールなど)及びエステルなどのような非イオン基、第4アンモニウム化合物、ピリジニウム塩及び第4級塩などのような陽性基、並びに、リン脂質頭部基(例えば、ホスファチジルコリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルエタノールアミン、ホスホグリセロール、ホスホセリン、それらのPEG化(PEGylated)又はmPEG化(mPEGylated)誘導体など)、アンモニオアセテート、アンモニオアルカンスルホン酸塩及びトリアルキルアミノアルキルリン酸塩などのような両性イオン基を含む。
非極性基の例は、C6−C32アルキル及びアルケニル基を含み、これらは、一般に、長鎖カルボン酸のエステルとして存在する。これらは、しばしば、炭素原子数及び炭素鎖中の不飽和数を参照することにより記載される。すなわち、CX:Yは、X個の炭素原子とY個の不飽和数を有する炭化水素鎖を示す。例としては、とりわけ、カプロイル基(C6:0)、カプリルオイル基(C8:0)、カプリル基(C10:0)、ラウロイル基(C12:0)、ミリストリル基(C14:0)、パルミトイル基(C16:0)、フィタノイル基(C16:0)、パルミトレオイル基(C16:1)、ステアロイル基(C18:0)、オレオイル基(C18:1)、エライドイル基(C18:1)、リノレオイル基(C18:2)、リノレノイル基(C18:3)、アラキドノイル基(C20:4)、ベヘノイル基(C22:0)及びリグノセロイル基(C24:9)を含む。両親媒性物質は、典型的には、1つ又は2つの非極性“尾部”基(それぞれ、モノアシル及びジアシル脂質)を有するが、3つ、4つ又はそれ以上の疎水基を有してもよい。
本発明における使用に適した構造化剤の例は、天然脂質、合成脂質、界面活性剤、及びコポリマーを含む。好ましい剤は、グリセリド(例えば、モノグリセリド、ジグリセリド及びトリグリセリド)、グリセリドのジ−及びポリグリセロールエステル(例えば、ジグリセロールモノオレエート、ジグレセロールモノカプレート)、天然油脂(例えば、大豆油、ココナッツ油、コーン油、ヒマシ油、ヒマワリ油)、分留油(例えば、分留ココナッツ油、Miglyol(商標、Condea社製))、エステル転移化油(例えば、Maizine(商標))、油及びPEGのエステル転移化産物(例えば、エトキシル化ヒマシ油(例えば、Cremophor(商標)EL(BASF社製))、エトキシル化水素化ヒマシ油(例えば、Cremophor(商標)RH−40(BASF社製))、エトキシル化コーン油(例えば、Labrafil(商標)M2125CS(Gattefosse社製))、アセチル化モノグリセリド、脂肪酸(例えば、C6−C26飽和及び不飽和脂肪酸)、脂肪アルコール(例えば、フィタントリオール(3,7,11,15-テトラメチル‐1,2,3-ヘキサデカントリオール))、エーテル脂質(例えば、モノオレイルグリセリルエーテル)、天然及び合成リン脂質(例えば、卵レクチン、大豆レクチン、水素化レクチン、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジン酸)、リゾリン脂質(例えば、リゾレクチン、リゾホスファチジルコリン、リゾオレイルホスファチジルコリン)、ホスホリン脂質類似化合物(US6344576に記載のもの)、ステロール及びステロール誘導体(例えば、コレステロール、シトステロール、レーンステロール及びそれらのエステル、特にPEG又は脂肪酸とのエステル)、ガラクトリピド(例えば、ジガラクトシルジアシルグリセロール、モノガラクトシルジアシルグリセロール)、スフィンゴ脂質(例えば、スフィンゴミエリン);非イオン性界面活性剤、とりわけ、PEG脂肪酸モノ及びジエステルなどのエトキシル化界面活性剤(例えば、Crodet(商標、Croda社製)、Cithrol(商標、Croda社製)、Nikkol(商標、Nikko社製)、Myrj(商標)シリーズ(ICI社製)、Solutol(商標)HS15(BASF社製))、PEGグリセロール脂肪酸エステル(例えば、Tagat(商標)L及びO(Goldschmidt社製)、Glycerox(商標)Lシリーズ(Croda社製)、Capmul(商標)EMG(Abitec社製))、油及びPEGのエステル転移化産物(例えば、Labrafil(商標、Gattefosse社製)、Cremophor(商標、BASF社製)、Crovol(商標、Croda社製)及びNikkol(商標)HCOシリーズ(Nikko社製)のもの)、PEGソルビタン脂肪酸エステル(例えば、Tween(商標)20、Tween(商標)80及びその他のTween(商標)シリーズのポリソルベート(ICI社製))、PEGアルキルエステル(例えば、Brij(商標、ICI社製)及びVolpo(商標)シリーズ(Croda社製)のもの)、PEGアルキルフェノール界面活性剤(例えば、TritonX及びNシリーズ(Rohm&Haas社製);ポリグリセル化脂肪酸(例えば、Nikkol(商標)Decaglyn(Nikko社製)、Plurol(商標)Oleique(Gattefosse社製)のもの)、プロピレングリコール脂肪酸エステル(例えば、Caproyol(商標)90(Gattefosse社製)、Lutrol(商標)OP2000(BASF社製)、Captex(商標)(Abitec社製))、グリセロール/プロピレングリコール脂肪酸エステル(例えば、Arlacel(商標)186(ICI社製))、ソルビタン脂肪酸エステル(例えば、Span(商標、ICI社製)及びCrill(商標)シリーズ(Croda社製)のもの)、糖エステル(例えば、SUCROESTER(商標、Gattefosse社製)、及びCrodesta(商標)シリーズ(Croda社製))、ポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレンブロックコポリマー(いわゆるポロキサマー(poloxamer)、例えば、Pluronic(商標、BASF社製)、Synperonic(商標、ICI社製)及びLutrol(商標)シリーズ(BASF社製))、エチレンオキシド及びブチレンオキシドのコポリマー;脂肪酸塩、胆汁塩(例えば、コール酸ナトリウム、グリココール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム)、エステルカルボン酸塩などのようなカルボン酸塩、スクシニル化モノクリセリド、モノ及びジグリセリドのモノ/ジアセチル化酒石酸エステル、モノ及びジグリセリドのクエン酸エステル、脂肪酸のグリセリル‐ラクトエステル、アシルラクチレート、アルギン酸塩、プロピレングリコールアルギン酸塩を含む陰イオン界面活性剤;エトキシル化アミン(例えば、ポリオキシエチレン‐15ココナッツアミン)、ベタイン(例えば、N‐ラウリル‐N,N‐ジメチルグリシン)、アルキルピリジニウム塩、ヘキサデシルトリアンモニウムブロマイドなどのような第4アンモニウム塩、セチルトリメチルアンモニウムブロマイドなどを含む陽イオン性界面活性剤;トリメチルアンモニオエチルアルキルホスホン酸塩(例えば、US6344576に記載される実施例)を含む両性イオン性界面活性剤;これらの全ての混合物である。最も好ましい構造化剤は、グリセロール及びジグリセロールのモノオレエート及びモノリノレエート、グリセロールジオレエート(GDO)、ジオレイルホスファチジルエタノールアミン(DOPE)、ジオレイルホスファチジルコリン(DOPC)及びフィタントリオール、並びに、50%までの脂肪酸、とりわけ、オレイン酸及びリノール酸を含むこれらの混合物、ポリソルベート80(Tween(商標)80)、ポリエチレングリコール660 12−ヒドロキシステレート(Solutol(商標)HS15)、又は、リゾリン脂質、特に、リゾオレイルホスファチジルコリン(LOPC)である。
しばしば、構造形成剤の構成成分は、抽出され精製された天然産物の形態で構成成分を含み、関連する化合物の混合物を含む。大豆ホスファチジルコリンは、例えば、約60〜75%のC18:2アシル基、約12〜16%のC16:0及び残りのその他のものを有する化合物の混合物である。同様に、市販のグリセロールモノオレエートは、一般には、少なくとも90%のモノグリセリドであるが、少量のジグリセリド及び遊離脂肪酸であって、60〜90%以上のC18:1アシル基、5〜10%の飽和アシル基及び残りの大部分がさらに高度の不飽和アシル基であるものを含む。
本発明における使用で高度に好ましい構造化剤は、市販のグリセロールモノオレエート(GMO)である。上述のとおり、これは、大半がオレオイル(C18:1)アシル鎖を有するモノグリセリドであるが、一定量の他の化合物を含む。これらは、ここで使用する“グリセロールモノオレエート”又は“GMO”の用語に含まれる。市販製剤のGMOには、GMOrphic−80及びMyverol18−99(Eastman Kodak社製)、RyloMG19及びDimondanDGMO(Danisco社製)を含む。任意の構造化剤が、単独又は1つ以上のその他の構造化剤との組み合わせで使用できる。その他の好ましい構造化剤は、ジグリセロールモノオレエート(DGMO)などのジグリセロールモノアシル脂質、及び、グリセロールジオレエート(GDO)などのグリセロールジアシル脂質、並びに、これらの混合物を含む。
本発明の粒子は、すべての又は好ましくは一部の両親媒性構造化剤の構成成分として、とりわけ、少なくとも1つの脂肪酸又は脂肪酸塩の構成成分を含んでもよい。好ましい脂肪酸は、炭素原子6〜24を有するものであって、とりわけ、天然脂質の脂肪酸に対応するものであり、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、フィタン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、若しくは、リグノセリン酸、これらの塩又は混合物を含む。前記脂肪酸は、飽和でもよいが、不飽和が好ましい。最も好ましい脂肪酸は、オレイン酸である。脂肪酸の塩は、一般的に、生理学的に許容でき、薬学的適用についても同様である。好ましい塩は、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、又は、マグネシウム塩などのアルカリ及びアルカリ土類金属塩、及び、アンモニウム及びアルキルアンモニウム塩を含む。一般的には、前記脂肪酸又は脂肪酸塩は、総両親媒性物質構成成分の0〜10wt%存在し、好ましくは、重量で3〜7%である。
とりわけ、本発明の方法がマイクロエマルジョン“ミセル”分散に装填するために使用される場合、少なくともある割合の構造化剤構成成分は、大部分が水を不混和性の1つ以上の油性構成成分とすることができる。典型的な油性両親媒性物質は、4又はそれ以下の親水性・親油性バランス(HLB)を示す。そのような油性構造化剤の好ましい例は、トリグリセリド、エチレン又はプロピレングリコールのジエステル、脂肪酸/脂肪アルコールエステル、及び、トコフェロールを含む。低HLB両親媒性物質が使用される場合、通常、少なくとも1つの界面活性剤型フラグメンテーション剤を含むことが必要となり、油性両親媒性物質の割合が高い場合には、特にそうである。
ここで参照する粒子に使用するフラグメンテーション剤は、前記構造化剤の粒子(好ましくは、ミセル又はとりわけ、非ラメラ粒子)の分散を助ける又はそのような粒子を安定化させる少なくとも1つの剤である。一般的には、フラグメンテーション剤は、例えば、両親媒性ブロックコポリマーなどの界面活性剤である。多くの界面活性剤及びコポリマーが、本発明において使用するフラグメンテーション剤の全て又は一部としての使用に適する。一般的に、フラグメンテーション剤は、少なくとも12、好ましくは少なくとも14のHLBを示す。
重要なフラグメンテーション剤は、天然脂質、合成脂質、界面活性剤、コポリマー、タンパク質(特に、カゼイン及びアルブミン)、ヒドロトロープ、アルコール、及び、それ自体でフラグメンテーションを促進し又は外部から加えられる力又は圧力によりフラグメンテーションを促進して安定化に寄与するその他の添加剤を含む。これは、また、ナノ粒子、及びポリマーとナノ粒子との組み合わせを含む(WO99/12640参照)。
フラグメンテーション剤として使用する好ましいコポリマーは、ポリオキシアルキレン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリエステル、ポリアミド及び/又はポリアルケンを含むブロックを有する。前記ブロックコポリマーは、少なくとも2つの異なる親水性度のポリマーブロックを含む。
ある種のタンパク質(例えば、カゼイン)は、また、両親媒性の特徴を有し、フラグメンテーション剤として使用できるが、好ましいものではない。
両親媒性ブロックコポリマーの好ましい例としては、少なくも1つのポリオキシエチレンのブロック及び少なくとも1つのポリオキシプロピレンを含むポロキサマーである。最も好ましいフラグメンテーション剤は、ポロキサマー407(例えば、Pluronic(商標)F127(BASF社製))、ポロキサマー188(例えば、Pluronic(商標)F68(BASF社製))、ポロキサマー124(例えば、Pluronic(商標)L44(BASF社製))、及び、ポリソルベート20、60及び/又は80(ここでは、それぞれ、P20、P60及びP80という。例えば、Tween(商標)80(ICI社製))である。その他の適した界面活性化及びコポリマーは、“Handbook of Pharmaceutical Excipients” (2nd Ed., the American Pharmaceutical Association and The Pharmaceutical Press, Royal Pharmaceutical Society of Great Britain)に見出すことができる。
その他の好ましいフラグメンテーション剤は、ポリエチレングリコール脂質複合体(PEG化又はmPEG化リン脂質)、並びに、長鎖アルコール及び脂肪酸を含む。
特に好ましいフラグメンテーション剤は、PEG化ヒマシ油(Cremophor)、ポリソルベート(P80)、分子あたり約20PEG単位以上が結合した任意のPEG化脂質、ブロックコポリマー(例えば、PEG−PPGブロックコポリマー ―ポロキサマー)、疎水的修飾化(hf)ポリマー(hfスターチ、hfポリアクリレート及びhfセルロース誘導体などのhf多糖)、ポリグリセリン付着リン脂質(例えば、CoatsomeELシリーズ、NOF社製)、コレステロールプルラン(NOF)、及び、2−メタクリルオイルオキシエチルホスホリルコリンn−ブチルメタクリレートコブロックポリマー(PUREBRIGHT MB−37−50T及びPUREBRIGHT MB−37−100T、NOF社製)を含む。
本発明の方法において使用する又は本発明の粒子に含まれる両親媒性物質は熱処理にさらされるから、それらは、これらの条件に対して安定であることが望ましい。通常の構造化剤は、概してこれらの条件下で分解を避けるのに十分安定である。しかし、ある考えられうるフラグメンテーション剤、例えば、ペプチドは、より温度感受性であり、よって、好ましくない。前記粒子のすべての構成成分は熱処理の条件に対して安定であるべきであって、これはここに記載するようにテストすることができる。
本発明の好ましい実施態様としては、ここで参照する粒子は、両親媒性構成成分であって、少なくとも1つの構造形成両親媒性物質(構成成分a)、少なくとも1つの“構造膨張”剤(構成成分b)及び少なくとも1つの分散安定化“ポリマー”剤(構成成分c)を含む両親媒性構成成分を含む。構成成分b及びcは、また、フラグメンテーション剤としても作用する。この実施態様において、総両親媒性構成成分(a+b+c)の少なくとも重量で50%は、構成成分aである。好ましくは、これは、60〜95%であって、より好ましくは、70〜90%である。これに対して、構成成分bは、a+b+cの重量で40%未満であり、好ましくは、5〜30%であり、より好ましくは、10〜25%である。構成成分cは、a+b+cの総重量の20%未満、好ましくは、1〜15%、より好ましくは、2〜10%存在する。
ここで記載するような構成成分a、b及びcを含む組成物(“三成分組成物”)は、本発明の方法における使用に高度に適しており、とりわけ、本発明の方法により装填するための望ましい非ラメラ粒子を形成するために高度に適している。そのような粒子は、一般的に、適当な水媒体中において室温で熱力学的に安定なラメラ状態である。さらに、前記組成物は、例えば、低溶血作用及び低急性毒性などの好ましいインビボ特性を有し、それにより、例えば、薬剤及び/又は栄養素などの活性因子(ここに示される活性因子参照)の担体としての拡張された実用性をもたらす。
前記三成分両親媒性組成物において、構造形成構成成分“a”は、好ましくは、少なくも1つの脂質構成成分、例えば、糖脂質、ジグリセリド及び/又はリン脂質(例えば、ホスファチジルエタノールアミン)などを含む。天然に生じる脂質は、特に適しているが、非天然に生じる変形、例えば、エステル脂質(エステル結合により結合された頭部及び尾部基を有する)も同様に適している。ジアシルホスファチジルエタノールアミン並びにジアシルグリセロール及びジアシルホスファチジルコリンなどのような脂質が高度に適している。
この実施態様において、構成成分aは、少なくとも1つの荷電した両親媒性物質、とりわけ、陰イオン性脂質(例えば、アシル又はジアシルホスファチジルグリセロールなど)又は脂肪酸(上記参照)を、最高10%まで(例えば、この構成成分の重量で1〜10%)含んでもよい。これに対して、構成成分aの90%以上、好ましくは少なくとも95%は、天然及び/又は生理学的条件化で実効電荷(ネットチャージ)を有さないことが好ましい。構成成分aは、過剰水において単独で配合された場合、逆非ラメラ相、好ましくは、逆ヘキサゴナル相を形成するものである。
構造膨張構成成分“b”は、一般的に、両親媒性構造の格子を膨張させ、より容易に粒子形態へ分散させるものである。この構成成分は、また、例えば、逆キュービック相構造からヘキサゴナル相構造へなどのような構造転移を促進する。構造膨張剤は、一般に、比較的低分子量(例えば、2000以下)であって、好ましくは、オリゴエチレンオキシドを基礎とした界面活性剤などのような構成成分である。オリゴエチレンオキシドを基礎とした界面活性剤の好ましい例は、5〜40のエチレンオキシド単位が結合した非極性“尾部”基を有するもの(例えば、ここで記載した任意の脂肪酸とのエステル、又は、対応する脂肪アルコールとのエステルのようなもの)である。好ましい例は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル(ポリソルベート)、ポリオキシエチルステラート、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレン脂質誘導体を含む。最も好ましい例は、TMGO−15(Nikko社製)、SolutolH15(BASF社製)及びポリソルベート80である。
ポリマー構成成分“c”は、概して、分散の安定性、とりわけ、コロイド粒子としての安定性を向上させる構成成分である。ポリマー構成成分は、一般的に、比較的大きな分子量(例えば、2000以上)を有し、その分子構造において少なくとも1つのポリマー又はコポリマー部分を有する。好ましいポリマー構成成分は、ポリエチレンオキシドコポリマー及びポリエチレンオキシドで誘導体化された脂質、疎水的に修飾化された多糖、並びに、両親媒性タンパク質である。ここに記載されるポロキサマーは、例えば、PEG−グリセロールジオレエート、PEG−ジオレオイルホスファチジルエタノールアミン(とりわけ、DOPE−PEG2000及びDOPE−PEG5000)、又は、PEGジオレイルホスファチジルセリンなどのようなPEG置換脂質であり、とりわけポリマー構成成分として適している。
ポリエチレンオキシドコポリマーの好ましい例は、少なくも1つのポリオキシエチレンのブロック及び少なくとも1つのポリオキシプロピレンのブロックを含むポロキサマーである。最も好ましいこれらの剤は、ポロキサマー407(例えば、Pluronic(商標)F127(BASF社製))、ポロキサマー188(例えば、Pluronic(商標)F68(BASF社製))、ポロキサマー124(例えば、Pluronic(商標)L44(BASF社製))である。
ここで参照するすべての粒子において、前記構造化剤のフラグメンテーションをもたらす及び/又は前記粒子を安定化するに十分なレベルで、フラグメンテーション剤が存在する。フラグメンテーション剤が必要ではないケースもあるだろうが、しかし、他のケース、とりわけ非ラメラ相を分散するためには、フラグメンテーション剤が必要であろう。前記粒子は、自然発生で形成されてもよく、又は、例えば、せん断及び/又は超音波などによる物理的フラグメンテーションを必要としてもよい。前記粒子が物理的に安定となるに十分なフラグメンテーション剤が存在することが好ましい。
構造化剤とフラグメンテーション剤の好ましい組み合わせは、GMO、GDO、DGMO及び/又はDOPEと、少なくとも1つのポロキサマー407、ポロキサマー188、TMGO−15/DOPE−PEG(5000)及び/又はP80との組み合わせを含む。
好ましい実施態様の1つとして、本発明の又は本発明の方法において装填するための粒子は、装填後の活性因子と必要に応じて水性構成成分とともに、GMO及び1つ以上のフラグメンテーション剤(例えば、ポロキサマー)からなる。
本発明の方法における取り込み及び本発明の製剤に含まれるのに適した活性因子は、ヒト及び獣医用の薬剤及びワクチン、診断剤、植物性揮発油、抽出物又は芳香などの“代替”活性因子、化粧剤、栄養素、栄養補助食品などである。前記活性因子は、前記熱処理装填方法に対して安定であることが望ましいく、装填方法に使用するために選択する特定の両親媒性粒子、温度及び加熱時間は、活性因子の安定性を考慮する。適した条件が選択されると、上述したとおり、前記活性因子は安定である。実質的には、この要件を満足する任意の活性因子を、本発明の方法及び粒子で使用できる。
装填度における最大の増加をもたらすためには、前記活性因子は、比較的低い水溶解度を示すことが好ましい。好ましくは、前記活性因子は、高いlogP(底10に対する水とn−オクタノール間の前記活性因子の分配係数の対数)を示し、例えば、logP>2、好ましくはlogP>2.5、より好ましくはlogP>3である。好ましくは、前記活性因子は、比較的低い融点を示し、例えば、170℃未満であり、好ましくは150℃未満であり、もっとも好ましくは100℃と140℃との間である。
適した薬剤の例は、ステロイド、やや溶けにくい弱塩基性薬剤、フィブリン、スタチン、ジピン及びアゾールを含む。これらの中で特に好ましい例は、プロゲステロン、テストステロン、シンバスタチン、ロバスタチン、ニフェジピン、フェロジピン、ニカルジピン、ニモジピン、イトラコナゾール、フルコナゾール、ミコナゾール、エコナゾール、ボリコナゾール、クロトリマゾール、ケトコナゾール、フルベストラント、フェノフィブレート、オクトレオチド、ウンデカノエート、エストラジオール、コルチソン、ヒドロコルチソン、11a−ヒドロキシプロゲステロン、クロフィブレートゲムフィブロジル、ベザフィブレート、シプロフィブレートを含む。あるカテゴリーの活性因子、例えば、ペプチドは、水溶液におけるその制限された熱安定のためにあまり好ましくない。しかしながら、あるペプチド、特に陽イオンの環状ペプチドは、より温度安定性であり、これらは、本発明における使用に適している。オクトレオチドは、温度安定性ペプチドの一例である。最も好ましい活性因子は、プロゲステロン、ケトコナゾール、フルベストラント、フェノフィブレート、オクトレオチド及びテストステロンである。
診断剤は、X線、超音波及びMRI造影促進剤を含む放射性核種標識化合物並びに造影剤を含む。栄養素は、ビタミン、補酵素、食品補助食品などを含む。本発明において使用する活性因子は、概して、ポロキサマー又はアシルグリセロールではない。
活性因子は、高い頻度で前記構造化剤の相挙動に影響を与える。例えば、一定の活性因子(例えば、シクロスポリンA)は、いくつかの構造化剤よりも大きな負曲率をもたらし、高濃度の場合には、キュービック又はヘキサゴナル液晶相よりはむしろ、例えば、逆ミセルL2相のような高度に負に曲がった相を引き起こす。それにもかかわらず、そのような活性因子は、例えば、構造化剤又はそれらのブレンドとともに配合されることにより、より負の度合いが少ない自然曲率を有する逆ヘキサゴナル相に配合することができる。このような方法により、全体の混合物が、適当な負曲率をもたらし、本発明の方法又は本発明の組成物における使用を可能とする。
当業者は、任意の特定構造化剤(若しくはその混合物)の自然曲率度、又は、活性因子を含むことによる効果を査定するために標準的方法を使用できる。これは、例えば、各構造化剤の水中におけるバルクの相挙動の調査、及び、それに続くさまざまな濃度の活性因子を含ませた調査によって行うことができる。相は、ここに示す任意の方法(例えば、偏光、SAXS、cryo−TEMなど)及び各ケースで選択された適当なブレンドの構造化剤により調べることができる。ある状況下では、活性因子による混合物の相挙動への影響が著しい場合、選択された構造化剤は(自然曲率が小さすぎるか大きすぎて)それ自体では所望の非ラメラ相をもたらさず、活性因子と配合された場合のみ前記相を生ずる。同様に、平衡相は、活性因子の添加により、例えば、キュービックからヘキサゴナル液晶相へ変化しうる。
本発明の装填方法は、また、両親媒性粒子に活性因子を装填すると同時に、粒径及び粒径分布を制御するために使用できる。本発明者らは、平均粒径は、概して、高イオン強度の媒体の使用により増加することを確立した。典型的には、使用する組成物に依存して0.1mMから100mMの範囲のNaClのイオン強度(又は、同等のイオン強度)で前記熱処理工程を行うことにより、安定な(特に、非ラメラの)粒子の分散を形成することができる。粒径分布は、組成物に依存し、適した条件は、ここで記載する方法を参照することにより迅速に確立されうる。しかしながら、概して、低イオン強度ではサブミクロンの粒子が形成され、より増加したイオン強度において、より大きなコロイド及び非ラメラ粒子が形成される。
比較的高塩濃度(例えば、注入用の0.9%NaCl)の溶液中で小粒子が必要な場合、前記粒子は、低イオン強度で本発明の熱処理をし、冷却後、さらに塩を加えて所望の浸透圧を与えることにより形成することができる。
本発明のさらなる実施態様において、本発明者らは、さらに、本発明で用いる少なくとも1つの構造化剤を含む製剤の粒径分布が、制御された両親媒性物質濃度の水媒体において本発明の装填方法を行うことにより制御できることを確立した。特に、小粒子(例えば、コロイド粒子、とりわけ、小コロイド粒子(<0.3μm))は、低両親媒性物質濃度、例えば、水溶液中の総両親媒性物質が約10wt%若しくはそれ未満のような低両親媒性物質濃度において、とても容易に形成することができる。
(例えば、注射する総容積を最小にするために)比較的高濃度の両親媒性物質で小粒子が必要な場合、粒子は、高希釈で本発明の方法を行い、冷却後、蒸発、限外ろ過などにより濃縮して形成することができる。反対に、(例えば、対象への注入のため)より大きな粒子が高希釈で必要な場合、これらは、高濃度でここに記載される製法を行い、一旦冷却し、さらに希釈することにより形成できる。
本発明の方法において、構造化剤を含む粒子は、1つ以上の熱処理サイクル前に形成される。このプレ製剤は、一般的に、分散の形態であり、確立された方法により調製される。ラメラ(例えば、リポソーム)及びミセル(マイクロエマルジョンを含む)の分散を形成する方法は公知であり、非ラメラ相の分散を形成するいくつかの方法もよく確立されている。例えば、それらは、本発明の実施例並びにUS5,531,925、WO02/02716、WO02/068561、WO02/066914、及び、WO02/068562において示される。これらの開示及びここで引用する全ての文献は、参照によりここに取り込まれる。
非ラメラ相粒子の分散を形成する方法は、両親媒性物質/水液晶相をフラグメンテーション剤及び必要に応じて脂質(例えば、PC)の水溶液に添加すること、並びに、前記混合物を自然にフラグメンテーションさせること、又は、例えば、機械的撹拌、ボルテックス、ロト‐ステータ混合、高圧ホモジナイゼーション(均一化)、マイクロ流動化及び/又は超音波などにより処理を促進することを含む。
熱サイクルの前及び/又は後において、粒子を、(例えば、限外ろ過又は透析により)濃縮し、及び/又は、例えば、スプレー乾燥、流動床乾燥若しくは凍結乾燥により乾燥させてもよい。乾燥粒子の場合、乾燥処理は、一回又は複数回の凝集化及び粒状化工程による粒径拡張の後に行ってもよい。このように形成される濃縮、乾燥及び/又は凝集された粒子製剤は、そのようなものとして、又は、水和及び/又は分散したものとして使用され、活性物質の送達、特にインビボの送達における使用に適した非ラメラ粒子分散をもたらす。そのような濃縮、乾燥及び/又は凝集された粒子製剤、並びに、それらを再懸濁/水和して得られた分散は、本発明のさらなる態様を形成する。乾燥は、例えば、親水性ポリマー又は糖などの保護剤及び/又は再懸濁促進剤の存在下で行うことができ、当該技術分野において公知である。
本発明の好ましい態様において、熱処理装填前の最初のプレ製剤は、好ましくは、粒子が小型コロイド粒子、例えば、0.02〜0.2μmの範囲となるように形成する。このプレ製剤において、前記小型コロイド粒子の平均粒径は、好ましくは、0.05〜0.15μmである。
本発明の装填された粒子は、好ましくは、平均(mean)粒径が10μm以下であって、より好ましくは5μm以下でり、最も好ましくは1μm以下である。一実施態様において、1以上の加熱及び冷却サイクルによる装填後、最終粒子は、コロイドの粒径範囲である。これらは、一般的に、0.05〜1μmの範囲、好ましくは、0.1〜0.8μm(例えば、0.2〜0.8μm)の範囲、より好ましくは、0.2〜0.6μm(例えば、0.3〜0.6μm)の範囲の平均粒径(mode又は好ましくはmean)を有する。静脈内投与に使用する調製品は、非コロイド範囲の一定の粒子(例えば、ここに示すように、>1μm、又は、とりわけ、>5μm、特に、>10μm)を含まない。静脈内投与に好ましい粒径範囲は、0.05〜0.3μmである。これは、上述のとおり、小型コロイド粒子から始める本発明の方法を使用して達成できる。あるいは、又は、さらに、前記粒子は、好ましくは熱サイクル後に、より大きな(例えば、非コロイド)粒子を除去するためフィルターを通してもよい。コロイド製剤において、好ましくは10%以下の粒子が0.05〜1.5μmの範囲をはずれ、より好ましくは、1%以下がこの範囲をはずれ、最も好ましくは、この範囲を外れる(レーザー回折による)検出可能な粒子の部分を含まない。
本発明の方法により形成される又は形成可能な粒子は、従来の担体、賦形剤及びその他の成分を使用した従来の方法による栄養、ダイエット、化粧、診断獣医、又は、医薬の組成物の製造に使用することができる。医薬組成物の場合、前記粒子は、少なくとも1つの薬学的に許容される担体又は賦形剤とともに配合され、タブレット剤、カプセル剤などへ形成することができる。前記粒子は、また、水のような許容される液体におけるプレ調製分散として製剤し、又は、(例えば、スプレー乾燥又は凍結乾燥などで)乾燥し、投与前の再懸濁のために滅菌容器に密封することができる。
驚くべきことに、本発明者らは、ここに記載する熱処理サイクルを1サイクル以上することにより、活性因子の両親媒性組成物への装填を促進できることを確立した。熱サイクルにより活性因子を装填する方法及びそれにより形成された産物は、本発明のさらなる態様を形成する。
本発明のこの態様において、前記活性因子は前記熱サイクルの条件に安定でなければならない。それゆえ、前記活性因子は、ここに記載する熱及び継続時間の条件下の水性の環境で化学的に安定である。本発明のこの態様ための任意の活性因子の適当性は、ここに記載する熱サイクル条件下のルーチン試験により確立される。この点において好ましい活性因子は、プロゲステロン、副腎皮質刺激ホルモン、生殖腺ホルモン、心臓アグリコン、胆汁酸腹部ステロールなどのようなステロールを含む。プロゲステロンが特に好ましい。
熱耐性活性因子の存在下で本発明の方法による熱処理において、室温における装填により達成されるものの数倍の装填レベルが生み出される。つまり、室温の平衡により取り込まれうるものの少なくとも2倍量の活性因子が熱処理によりここに記載する両親媒性組成物に取り込ませることができる。この割合は、3、4又は5倍とすることができ、一定の活性因子では最大6以上とすることができる。さらに、この方法により可溶化した活性因子が準安定状態又は真に安定な分散又は溶液であるか否かを問わず、室温平衡レベルの最大6倍までの活性因子(特にステロイド)が装填された組成物は、少なくとも2週間安定に貯蔵されることが観察された。このことは、小容積及び低濃度の担体を対象へ投与するとともに高薬剤装填度をもたらすことができるという点で、相当かつ明白な利点を提供する。
下記の制限されない実施例及び添付の図面により本発明を説明する。
〔実施例〕
下記実施例に使用した材料は以下のとおりである。
GMO グリセロールモノオレエート(Danisco社製)
OA オレイン酸(Apoteket社製)
DGMO ジグセリルモノオレエート(Danisco社製)
GDO グリセリルジオレエート(Danisco社製)
F127 PluronicF127(Sigma社製)
DOPE ジオレイルホスファチジルエタノールアミン(Avanti社製)
TMGO−15 PEG−15グリセリルモノオレエート(Nikko社製)
DGMC ジグリセリルモノカプリネート(Daniso社製)
PC 大豆ホスファチジルコリン
Epikuron200(Degussa社製)
Maisine(Gattefosse社製)
CrRH40 Cremophor RH40(BASF社製)
P80 ポリソルベート80(Apoteket社製)
PG プロピレングリコール(Apoteket社製)
EtOH エタノール99.5%(Kemetyl社製)
下記実施例に使用した材料は以下のとおりである。
GMO グリセロールモノオレエート(Danisco社製)
OA オレイン酸(Apoteket社製)
DGMO ジグセリルモノオレエート(Danisco社製)
GDO グリセリルジオレエート(Danisco社製)
F127 PluronicF127(Sigma社製)
DOPE ジオレイルホスファチジルエタノールアミン(Avanti社製)
TMGO−15 PEG−15グリセリルモノオレエート(Nikko社製)
DGMC ジグリセリルモノカプリネート(Daniso社製)
PC 大豆ホスファチジルコリン
Epikuron200(Degussa社製)
Maisine(Gattefosse社製)
CrRH40 Cremophor RH40(BASF社製)
P80 ポリソルベート80(Apoteket社製)
PG プロピレングリコール(Apoteket社製)
EtOH エタノール99.5%(Kemetyl社製)
装填組成物の調製
9つの異なる水性装填系を、両親媒性物質濃度を1重量%で調製した(表1)。
9つの異なる水性装填系を、両親媒性物質濃度を1重量%で調製した(表1)。
系1〜3のプレ分散は、融解した両親媒性物質の混合物を水に滴状で加えて調製し、その後、約1日平衡化した。系4、5及び7のプレ分散は、両親媒性物質を水中で膨張させ、その混合物に “凍結融解”サイクルを3回行い調製した。前記凍結融解は、−85℃で凍結すること、及び、室温で激しく撹拌及び振とうして解凍することを含む。すべてのプレ分散は、マイクロ流動化装置において高圧(350バール)、15分、室温でホモジェナイズ(均一化)した。その後、分散を125℃、20分でオートクレーブし、さらに使用する前に室温まで冷却した。系6、8及び9の最終分散は、両親媒性物質(及び共溶媒)を水に添加し、少なくとも6時間分散を平衡化して調製した。
プロゲステロンの装填
15mgのプロゲステロン(PRO、Sigma社製)を、各3mlの分散系1、2、3、4、5、7、8(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。各組成物について4つの試料を調製し、水試料をリファレンスとして調製した。各組成物のうち2つの試料を回転テーブル上でおだやかに撹拌して37℃で3日間平衡化した。残りの試料は、オートクレーブにより125℃、20分で熱処理し、さらなる処理の前に37℃で少なくとも1時間平衡化した。溶解していないプロゲステロンを5μmカットオフ親水性フィルターでろ過して分散から分離した。分散を、水/アセトニトリル/メタノールが50/45/5である混合物で10倍希釈することで溶解した。プロゲステロンの分析は、オートサンプラ、デギャッサ及び可変波長UV−VIS検出器を備えたバイナリHPLCポンプで行った。5μm粒子のHiChrom ACE−5 CNカラム(50*4.6mm)を室温で使用した。プロゲステロンは、溶媒A:水中0.02%H3PO4、及び、溶媒B:アセトニトリルからのバイナリ勾配を使用して溶出した。勾配組成は、時間0(t0)=25%B、t4=65%B、t5=25%B及びt6=25%Bであった。流速は、1.5mL/分とし、UV検出は、254nmで行った。低濃度の試料に対しては、100μLの試料を900μLの試料溶媒、水/アセトニトリル/メタノール(50/45/5)で希釈し、高濃度の試料に対しては、さらに10倍希釈した。20μLアリコートをHPLCに注入した。プロゲステロンのピークの定量化は、試料のピーク面積と試料溶媒中の既知濃度(0.025〜200μg/mL)混合物を用いた較正試料の直線回帰と比較することにより行った。装填時間の研究は、一定温度(37℃)の装填手順で行い、プラトー装填は約1日後に達成されると結論した(図1)。得られた装填データを“キャリア容量”(図2、表2)として示す。前記キャリア容量は、両親媒性物質あたりの装填されたプロゲステロンの重量パーセントとして(つまり溶媒を除いて)規定される。
15mgのプロゲステロン(PRO、Sigma社製)を、各3mlの分散系1、2、3、4、5、7、8(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。各組成物について4つの試料を調製し、水試料をリファレンスとして調製した。各組成物のうち2つの試料を回転テーブル上でおだやかに撹拌して37℃で3日間平衡化した。残りの試料は、オートクレーブにより125℃、20分で熱処理し、さらなる処理の前に37℃で少なくとも1時間平衡化した。溶解していないプロゲステロンを5μmカットオフ親水性フィルターでろ過して分散から分離した。分散を、水/アセトニトリル/メタノールが50/45/5である混合物で10倍希釈することで溶解した。プロゲステロンの分析は、オートサンプラ、デギャッサ及び可変波長UV−VIS検出器を備えたバイナリHPLCポンプで行った。5μm粒子のHiChrom ACE−5 CNカラム(50*4.6mm)を室温で使用した。プロゲステロンは、溶媒A:水中0.02%H3PO4、及び、溶媒B:アセトニトリルからのバイナリ勾配を使用して溶出した。勾配組成は、時間0(t0)=25%B、t4=65%B、t5=25%B及びt6=25%Bであった。流速は、1.5mL/分とし、UV検出は、254nmで行った。低濃度の試料に対しては、100μLの試料を900μLの試料溶媒、水/アセトニトリル/メタノール(50/45/5)で希釈し、高濃度の試料に対しては、さらに10倍希釈した。20μLアリコートをHPLCに注入した。プロゲステロンのピークの定量化は、試料のピーク面積と試料溶媒中の既知濃度(0.025〜200μg/mL)混合物を用いた較正試料の直線回帰と比較することにより行った。装填時間の研究は、一定温度(37℃)の装填手順で行い、プラトー装填は約1日後に達成されると結論した(図1)。得られた装填データを“キャリア容量”(図2、表2)として示す。前記キャリア容量は、両親媒性物質あたりの装填されたプロゲステロンの重量パーセントとして(つまり溶媒を除いて)規定される。
フェノフィブレートの装填
15mgのフェノフィブレート(FFT、Sigma社製)を、各3mlの分散系1〜8(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。試料は、実施例2の記載と同様に処理した。フェノフィブレートの分析は、5μm粒子のHiChrom ACE−5 C18カラム(50*4.6mm)を室温で使用した以外は、実施例2の記載と同様に行った。フェノフィブレートは、水中0.02%H3PO4−アセトニトリル(20:80、v/v)からなる移動相を使用したアイソクラチックモードで溶出した。流速は、1.5mL/分とし、UV検出は、300nmで行った。得られたキャリア容量を図3及び表3に示す。
15mgのフェノフィブレート(FFT、Sigma社製)を、各3mlの分散系1〜8(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。試料は、実施例2の記載と同様に処理した。フェノフィブレートの分析は、5μm粒子のHiChrom ACE−5 C18カラム(50*4.6mm)を室温で使用した以外は、実施例2の記載と同様に行った。フェノフィブレートは、水中0.02%H3PO4−アセトニトリル(20:80、v/v)からなる移動相を使用したアイソクラチックモードで溶出した。流速は、1.5mL/分とし、UV検出は、300nmで行った。得られたキャリア容量を図3及び表3に示す。
フルベストラントの装填
15mgのフルベストラント(FUL)を、各3mlの分散系1〜5及び7〜9(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。試料は、実施例2の記載と同様に処理した。フルベストラントの分析は、HiChrom ACE−5 C18、5μmのカラム(50*3.0mm)をプレカラム(10*3.0mm)とともに室温で使用した以外は、実施例2の記載と同様に行った。フルベストラントは、溶媒A:水中0.02%H3PO4、及び、溶媒B:アセトニトリルからのバイナリ勾配を使用して溶出した。勾配組成は、時間0(t0)=50%B、t3=80%B、t4=80%B、t4.1=50%B及びt7=50%Bであった。流速は、0.7mL/分とし、UV検出は、280nmで行った。得られたキャリア容量を図4及び表4に示す。
15mgのフルベストラント(FUL)を、各3mlの分散系1〜5及び7〜9(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。試料は、実施例2の記載と同様に処理した。フルベストラントの分析は、HiChrom ACE−5 C18、5μmのカラム(50*3.0mm)をプレカラム(10*3.0mm)とともに室温で使用した以外は、実施例2の記載と同様に行った。フルベストラントは、溶媒A:水中0.02%H3PO4、及び、溶媒B:アセトニトリルからのバイナリ勾配を使用して溶出した。勾配組成は、時間0(t0)=50%B、t3=80%B、t4=80%B、t4.1=50%B及びt7=50%Bであった。流速は、0.7mL/分とし、UV検出は、280nmで行った。得られたキャリア容量を図4及び表4に示す。
ケトコナゾールの装填
15mgのケトコナゾール(KET、Recordati社製)を、各3mlの分散系1〜8(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。試料は、実施例2の記載と同様に処理した。ケトコナゾールの分析は、3μm粒子のHiChrom ACE−3 C18カラム(100*3.0mm)を45℃で使用した以外は、実施例2の記載と同様に行った。ケトコナゾールは、溶媒A:水中テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩3.4g/L、及び、溶媒B:アセトニトリルからのバイナリ勾配を使用して溶出した。勾配組成は、時間0(t0)=50%B、t14=65%B、t16=65%B、t18=10%B及びt24=10%Bであった。流速は、0.65mL/分とし、UV検出は、225nmで行った。得られたキャリア容量を図5及び表5に示す。
15mgのケトコナゾール(KET、Recordati社製)を、各3mlの分散系1〜8(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。試料は、実施例2の記載と同様に処理した。ケトコナゾールの分析は、3μm粒子のHiChrom ACE−3 C18カラム(100*3.0mm)を45℃で使用した以外は、実施例2の記載と同様に行った。ケトコナゾールは、溶媒A:水中テトラブチルアンモニウム硫酸水素塩3.4g/L、及び、溶媒B:アセトニトリルからのバイナリ勾配を使用して溶出した。勾配組成は、時間0(t0)=50%B、t14=65%B、t16=65%B、t18=10%B及びt24=10%Bであった。流速は、0.65mL/分とし、UV検出は、225nmで行った。得られたキャリア容量を図5及び表5に示す。
テストステロンの装填
15mgのテストステロン(TES、Fluka社製)を、各3mlの分散系1〜2、4〜7及び9(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。試料は、実施例2の記載と同様に処理した。テストステロンの分析は、HiChrom ACE−5 C18、5μmのカラム(50*3.0mm)をプレカラム(10*3.0mm)とともに室温で使用した以外は、実施例2の記載と同様に行った。テストステロンは、溶媒A:水中0.02%H3PO4、及び、溶媒B:アセトニトリルからのバイナリ勾配を使用して溶出した。勾配組成は、時間0(t0)=50%B、t2=70%B、t3=70%B、t3.1=40%B及びt6=40%Bであった。流速は、0.7mL/分とし、UV検出は、245nmで行った。得られたキャリア容量を図6及び表6に示す。
15mgのテストステロン(TES、Fluka社製)を、各3mlの分散系1〜2、4〜7及び9(表1参照)をそれぞれ含むバイアルへ添加した。試料は、実施例2の記載と同様に処理した。テストステロンの分析は、HiChrom ACE−5 C18、5μmのカラム(50*3.0mm)をプレカラム(10*3.0mm)とともに室温で使用した以外は、実施例2の記載と同様に行った。テストステロンは、溶媒A:水中0.02%H3PO4、及び、溶媒B:アセトニトリルからのバイナリ勾配を使用して溶出した。勾配組成は、時間0(t0)=50%B、t2=70%B、t3=70%B、t3.1=40%B及びt6=40%Bであった。流速は、0.7mL/分とし、UV検出は、245nmで行った。得られたキャリア容量を図6及び表6に示す。
図7に一定温度の撹拌に対する熱処理装填によるキャリア容量の相対増加をまとめる(実施例2〜6から抽出したデータ)。
熱処理のオクトレオチドに対する効果
オクトレオチドを200μg/mlの濃度で装填系3の5%両親媒性物質アナログ(水含有量95%)へ添加した。一揃いの試料を室温で1日平衡化した。もう一揃いの試料を125℃、20分でオートクレーブした。オクトレオチド濃度は、UV検出に連結したサイズ排除カラムを使用してHPLCにより測定した。熱処理は、担体結合薬剤の割合を増加させた(表7)。
オクトレオチドを200μg/mlの濃度で装填系3の5%両親媒性物質アナログ(水含有量95%)へ添加した。一揃いの試料を室温で1日平衡化した。もう一揃いの試料を125℃、20分でオートクレーブした。オクトレオチド濃度は、UV検出に連結したサイズ排除カラムを使用してHPLCにより測定した。熱処理は、担体結合薬剤の割合を増加させた(表7)。
分散の粒径分布に対する装填と時間の効果
装填系1〜4は、概して、長期貯蔵に対して非常に安定である。そして、活性物質の装填は、この特性に影響を与えない。系2におけるプロゲステロンの装填(両親媒性物質あたり重量で10%)は、装填工程それ自体も、粒径分布に影響を与えず、また、3週間に対する安定性にも影響を与えなかった(図8及び9)。
装填系1〜4は、概して、長期貯蔵に対して非常に安定である。そして、活性物質の装填は、この特性に影響を与えない。系2におけるプロゲステロンの装填(両親媒性物質あたり重量で10%)は、装填工程それ自体も、粒径分布に影響を与えず、また、3週間に対する安定性にも影響を与えなかった(図8及び9)。
プロゲステロンの熱処理に対する安定性
ステロイドホルモンであるプロゲステロンを水中1重量%の濃度で溶解した。この溶液を引き続きオートクレーブで120℃、20分間加熱し、室温に冷却した。前記溶液を凍結乾燥により濃縮し、その残りをガスクロマトグラフィー質量分析法により崩壊産物の分析をした。
ステロイドホルモンであるプロゲステロンを水中1重量%の濃度で溶解した。この溶液を引き続きオートクレーブで120℃、20分間加熱し、室温に冷却した。前記溶液を凍結乾燥により濃縮し、その残りをガスクロマトグラフィー質量分析法により崩壊産物の分析をした。
熱処理によるより高度な装填
下記方法により脂肪酸であるオレイン酸を含むプレ製剤を調製した。
a) GMO(85.5%)、オレイン酸(4.5%)及びLutrolF127(10%)を含む初期溶融物を調製した。機械的に撹拌している9gの水へ、1gの前記溶融混合物を添加し、粗い分散を形成させた。
b) 前記粗い分散を345バールでマイクロ流動化装置を用いて均一化した。
c) 前記分散を120℃まで20分加熱し、室温まで冷却した。
下記方法により脂肪酸であるオレイン酸を含むプレ製剤を調製した。
a) GMO(85.5%)、オレイン酸(4.5%)及びLutrolF127(10%)を含む初期溶融物を調製した。機械的に撹拌している9gの水へ、1gの前記溶融混合物を添加し、粗い分散を形成させた。
b) 前記粗い分散を345バールでマイクロ流動化装置を用いて均一化した。
c) 前記分散を120℃まで20分加熱し、室温まで冷却した。
ステロイドホルモンであるプロゲステロンを、工程a)〜c)で形成されたキュービック粒子とともに室温でインキュベーションした。平衡装填濃度は、3重量%であった。
活性因子プロゲステロンを均一化及び熱処理工程の前の水相に含ませて上記の方法を繰り返した。装填濃度を再度測定したところ、18重量%となった。粒径分布に対する影響は最小であった。
上述のように生成された18重量%プロゲステロンを含む組成物を14日間室温で貯蔵した。この期間後に、組成物の分解、又は、装填濃度の減少は見られなかった。
Claims (23)
- 少なくとも1つの活性因子を取り込んだ両親媒性粒子を生産する方法であって、少なくとも1つの活性因子の溶液中で少なくとも1つの両親媒性構造化剤を含む粒子の分散を形成すること、前記分散を高温まで加熱すること、続いて室温付近まで冷却することを含む生産方法。
- 前記加熱が、冷却後に活性因子の前記粒子への取り込みを少なくとも1つの活性因子の溶液中37℃で最大3日間前記粒子を平衡化することによりもたらされる最大取り込みの少なくとも130%とするのに十分な時間及び温度までの加熱である請求項1記載の生産方法。
- 少なくとも1つの活性因子の両親媒性粒子への取り込みを37℃における平衡化により達成されるレベルを超えて増加させる方法であって、少なくとも1つの活性因子を過度に含む溶液中で少なくとも1つの両親媒性構造化剤を含む粒子の分散を形成すること、前記分散を高温まで加熱すること、続いて室温付近まで冷却することを含む方法。
- 前記粒子が、コロイドである請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
- 前記加熱が、75℃〜200℃の範囲の温度までの加熱である請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
- 前記加熱が、1分〜4時間の間である請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
- 装填前に前記粒子の少なくとも75体積%が、非ラメラ又はミセル相である請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
- 装填後に前記粒子の少なくとも75体積%が、非ラメラ又はミセル相である請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
- 装填前に前記粒子の平衡形態が、非ラメラ又はミセルである請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
- さらに、少なくとも1つの活性因子が取り込まれた両親媒性粒子を乾燥することを含む請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
- 請求項1から10のいずれか一項に記載の方法により形成され、少なくとも1つの活性因子が取り込まれた両親媒性粒子。
- 少なくとも1つの構造形成両親媒性物質、及び、活性因子を含む両親媒性粒子であって、前記活性因子の前記粒子への取り込みが活性因子を何も含まない同等の粒子を過度の前記活性因子を含む溶液中37℃でインキュベーションすることによりもたらされる最大取り込みの少なくとも130%である請求項11記載の両親媒性粒子。
- 前記構造形成両親媒性物質が、天然脂質、合成脂質、界面活性剤及び両親媒性コポリマーからなる群から選択される1つ以上である請求項11又は12に記載の両親媒性粒子。
- 前記構造形成両親媒性物質の一部分が、脂肪酸及び/又は油性両親媒性物質である請求項11から13のいずれか一項に記載の両親媒性粒子。
- 前記粒子が、コロイドである請求項11から14のいずれか一項に記載の両親媒性粒子。
- 少なくとも75体積%の前記粒子が、非ラメラ若しくはミセル粒子又はそれらの混合物である請求項11から15のいずれか一項に記載の両親媒性粒子。
- さらに、少なくとも1つのフラグメンテーション剤を含む請求項11から16のいずれか一項に記載の両親媒性粒子。
- 前記フラグメンテーション剤が、親水性・親油性バランスが少なくとも12である界面活性剤である請求項17記載の両親媒性粒子。
- 前記粒子が、25℃で少なくとも24時間、前記活性因子の損失に対して安定である請求項11から18のいずれか一項に記載の両親媒性粒子。
- 前記粒子が、25℃で少なくとも24時間、粒径について安定である請求項11から19のいずれか一項に記載の両親媒性粒子。
- 医薬組成物であって、請求項11から20のいずれか一項に記載の両親媒性粒子、及び、少なくとも1つの薬学上許容できる担体又は賦形剤を含む医薬組成物。
- 粉末剤であって、請求項11から20のいずれか一項に記載の粒子を含み、必要に応じて、前記粒子に含まれる一部又はすべての水が除かれた粉末剤。
- クリーム剤のゲル剤であって、請求項11から20のいずれか一項に記載の粒子を含み、必要に応じて、前記粒子に含まれる一部又はすべての水が除かれたクリーム剤のゲル剤。
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