JP2007500319A

JP2007500319A - コンパクトエピサイクリック歯車キャリヤ

Info

Publication number: JP2007500319A
Application number: JP2006521353A
Authority: JP
Inventors: ミトロヴィック，ラザール
Original assignee: Pratt and Whitney Canada Corp
Current assignee: Pratt and Whitney Canada Corp
Priority date: 2003-07-29
Filing date: 2004-07-19
Publication date: 2007-01-11
Also published as: EP1649191A1; US7104918B2; US20050026745A1; CA2527299C; WO2005012761A1; CA2527299A1; EP1649191B1

Abstract

中央軸と、個々の歯車軸（３４）を中心として回転自在な複数のエピサイクリック歯車（１８）とを有するガスタービンエンジンのエピサイクリック歯車列（１２）に使用するためのエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリである。エピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ（２４）は、前記中央軸から径方向外側に設けられるとともに個々の歯車軸（３４）と同軸である複数の周方向に離間されたアクスルボア（３２）を画定するキャリヤプレート（２６）を少なくとも含む。複数の対応歯車アクスル（３４）はアクスルボア（３２）の中に設けられ、複数のエピサイクリック歯車（１８）はベアリング要素（３６）を介して歯車アクスル（３４）に回転自在に取り付けられている。エピサイクリックキャリヤ部材（４０）は、歯車アクスル（３４）からエピサイクリックキャリヤ部材（４０）へ負荷が伝達されるように、歯車アクスル（３４）と同軸であるとともに負荷伝達部材により歯車アクスルと係合する複数のアクスル係合要素（５４）を含む。

Description

本発明は、概してエピサイクリック歯車箱、さらに詳しくは、エピサイクリック歯車箱内の一層コンパクトな歯車キャリヤに関連する。

エピサイクリック歯車箱は周知であり、ガスタービンエンジン環境で特に有益であるコンパクトな設計と効率的な高い伝達比ゆえに、頻繁に使用されている。エピサイクリック歯車列も、その多用性のため好都合である。遊星歯車列と星形歯車列は、エピサイクリック歯車箱で使用される選択的な構成である。これらの歯車列はともに、中央太陽歯車と、外側リング歯車と、太陽歯車とリング歯車の間でこれらと係合して遊星キャリヤにより支持される複数の遊星歯車の三つの歯車列要素を概ね含む。三要素のいずれか一つに回転入力を接続できる。残る二要素の一方を他の二つに対して固定すると、第三の要素が出力としての役割を果たす。遊星歯車列では、中央太陽歯車が入力となり、外側リング歯車が固定状態に保持され、その中で回転する遊星歯車によって遊星キャリヤが回転し、こうして減速回転出力を提供する。星形歯車列でも、太陽歯車が入力となる。しかし、遊星キャリヤは固定状態に保持され、外側リング歯車が、入力太陽歯車と反対の方向の回転出力を提供する。

従来のエピサイクリック歯車列は、他のタイプの歯車列と比べて、特に高い減速性能の割にかなりコンパクトであるが、このような歯車列構成のコンパクト性を向上させるための改良の余地が残っている。

さらに、従来のエピサイクリック駆動列には、或る欠点が存在する。例えば、トルクを伝達する多くの機械要素に見られるように、歯車列が負荷状態にある時、歯車キャリヤの上流プレートと下流プレートとの間にねじれが生じる結果、キャリヤ材料の弾性により、わずかであるが重大な量のねじれ変形が一般的に発生する。歯車キャリヤは概して中央軸を中心にねじれて、歯車の個々の回転軸と、歯車キャリヤの中央軸とが平行でなくなる。このねじれ変形の結果、歯車列ベアリングおよび歯車の歯の係合部に不整合が生じ、効率性の損失と部品寿命の低下につながる。

この、遊星歯車キャリヤのねじれ変形の問題に対処しようとする試みは周知である。例えば、１９９５年１１月１４日にマクキビン等に付与された米国特許第５，４６６，１９８号では、この問題が明示され、遊星歯車キャリヤのねじれ変形を回避する遊星歯車列駆動システムが提案されている。ブレード付推進機などの回転負荷に、トルクフレームまたはトルク伝達構造が接続されている。キャリヤに対して周方向に設けられ、径方向軸を中心に各々が旋回自在である旋回接合部が、トルクフレームの軸方向延在アームを遊星歯車キャリヤに接続する。旋回接合部によって、遊星歯車キャリヤのねじれ変形が回避される。しかし、遊星歯車キャリヤに生じるねじれ変形をさらに軽減することが可能である。

内部のねじれ変形をさらに軽減しながらトルクを伝達できる一層コンパクトなエピサイクリック歯車列構成の必要性がある。

コンパクトな構成の遊星歯車を有する改良型のエピサイクリック歯車列を提供することが、本発明の目的である。

トルクによるねじれが軽減された遊星歯車キャリヤと、トルク伝達部材とを提供することが、本発明の別の目的である。

そのため、本発明によれば、ガスタービンエンジンのエピサイクリック歯車列に使用するためのエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリが設けられ、エピサイクリック歯車列は、中央軸と、個々の歯車軸を中心として回転自在な複数のエピサイクリック歯車とを有し、エピサイクリック歯車キャリヤアセンブリは、中央軸から径方向外側に設けられて各々が個々の歯車軸と同軸である複数の周方向に離間されたアクスルボアを画定する少なくとも１枚のキャリヤプレートと、アクスルボアの中に設けられて、各エピサイクリック歯車がベアリング要素を介して対応する歯車アクスルに回転自在に取り付けられる複数の対応歯車アクスルと、キャリヤプレートを実質的に迂回して歯車アクスルとアクスル係合要素との間で負荷が伝達されるように、歯車アクスルと同軸の複数のアクスル係合要素を含むとともに、負荷伝達部材によって歯車アクスルと係合するエピサイクリックキャリヤ部材とを含む。

本発明によれば、中央軸から径方向外側に設けられた複数の周方向に離間されたアクスルボアを中に画定する少なくとも１枚のキャリヤプレートと、複数のエピサイクリック歯車を回転自在に支持するためアクスルボアの中に設けられた複数の対応歯車アクスルと、キャリヤプレートを実質的に迂回して歯車アクスルとアクスル係合要素との間で負荷が伝達されるように、歯車アクスルと同軸であるとともに、負荷伝達部材によって歯車アクスルと係合する複数のアクスル係合要素を含むエピサイクリックキャリヤ部材とを含む、エピサイクリック歯車キャリヤアセンブリも設けられる。

本発明によればさらに、中央軸を中心として回転自在な太陽歯車と、リング歯車と、各々が個々の回転軸を中心として回転自在である複数のエピサイクリック歯車とを有する、ガスタービンエンジンのエピサイクリック歯車列に使用するためのエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリが設けられ、このエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリは、複数の歯車支持手段が個々の回転軸と同軸となるようにベアリング要素により回転自在に取り付けられたエピサイクリック歯車の一つを各々が有し、少なくとも１枚のキャリヤプレートと係合する複数の歯車支持手段と、軸方向に延在して中央軸から径方向外側に設けられた複数の周方向に離間された歯車係合手段を有するエピサイクリックキャリヤ部材とを含み、歯車係合手段の各々は、キャリヤプレートを実質的に迂回して歯車支持手段と歯車係合手段との間で負荷が伝達されるように、歯車支持手段の一つと同軸であって、変形回避負荷伝達手段により歯車支持手段と係合する。

図１には、エピサイクリック歯車列１２を含むターボプロップガスタービンエンジンが概略的に図示されている。本発明の好適な実施例は、ターボプロップおよびターボシャフトガスタービンエンジンでの使用に特に適しており、分割、オフセット、直列の歯車箱に使用される。エピサイクリック歯車列はガスタービンの用途では周知であり、概して太陽歯車と、リング歯車と、エピサイクリックキャリヤに支持される少なくとも二つのキャリヤ歯車とを含み、これらすべてについて本発明に関して以下に詳述する。このようなエピサイクリック歯車列は、一つまたはいくつかの段を含み、概して遊星と星形のいずれかの構成を有する。ここで、遊星歯車列は、太陽歯車の回転によって遊星歯車が外側リング歯車内で回転することで、周方向に離間した遊星歯車を支持する遊星キャリヤを回転させるように外側リング歯車が所定箇所に固定されたエピサイクリック歯車列である。回転速度の低下または上昇が望ましいかどうかに応じて、太陽歯車は入力と出力のいずれかとして作用できる。対照的に、星形歯車列構成では、キャリヤが固定状態に保持されて、外側リング歯車が回転できる。同様に、中央太陽歯車と外側リング歯車のいずれかがエピサイクリック星形歯車列への入力となる。

図２に見られるエピサイクリック歯車列は、中央太陽歯車１４と、外側リング歯車１６と、中央太陽歯車１４を中心として周方向に離間した個々の歯車回転軸２０を中心として回転自在でかつ中央太陽歯車１４と外側リング歯車１６の両方と係合状態にある、複数の遊星歯車１８とを概ね含む遊星歯車列１２である。中央軸２２は、遊星歯車列１２の中を長手方向に延在する。

遊星歯車キャリヤアセンブリ２４は、複数の遊星歯車１８を支持および保持し、概ね、間隙２８により軸方向に離間した一対のキャリヤプレート２６と、複数の歯車アクスル３４と、遊星キャリヤ部材４０とを含む。大部分のエピサイクリック歯車キャリヤとは異なり、キャリヤプレート２６は、歯車負荷から概ね自由であって、遊星歯車キャリヤアセンブリ２４のための一体性付与フレームとして作用するに過ぎない。したがって、キャリヤプレート２６は、大きな歯車負荷に耐える必要がないので、従来のエピサイクリック歯車キャリヤよりも概ね小型かつ軽量で、概してそれほど頑丈でない。さらに、単一のキャリヤプレート２６を使用することができる。キャリヤプレート２６は概ね、中央太陽歯車１４が配置される対応の中央孔３０と、中央孔３０から径方向外側に、ほぼ環状のキャリヤプレート２６にわたって周方向に離間して設けられた複数の対応アクスルボア３２とを含む。歯車アクスル３４はこれらのアクスルボア３２の中に設けられ、ナット３５を用いてキャリヤプレート２６に締結されている。歯車アクスル３４は、キャリヤプレート２６の間に画定される間隙２８の中に、二重ローラベアリング３６を有することが望ましい。ローラベアリング３６は、複数のエピサイクリック歯車１８を歯車アクスル３４上に支持する。遊星歯車キャリヤアセンブリ２４を組み立てるには、遊星歯車１８とローラベアリング３６と球面ベアリング５４とを含む各サブアセンブリが最初に組み立てられ、１本のナット３５によりキャリヤプレート２６の１枚に装着される。それから、他のキャリヤプレート２６が上に載置されてナット３５により所定箇所にクランプされる。概して太陽歯車とリング歯車のみによって案内されるこの遊星歯車アセンブリが次に、キャリヤ４０に取り付けられる。

上記の遊星歯車列１２では５個の遊星歯車１８が使用されているが、これより少ない２個の歯車も同様に使用できる。５個より多い遊星歯車１８を設けることもでき、使用される総数は、使用する予定の歯車列および／または特定用途の空間・重量要件に大きく左右される。しかし、５個の遊星歯車１８を使用することが概して望ましい。このエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ２４により、より少ない数の歯車に通常必要となるのと同じ空間に、より多くのエピサイクリック歯車１８を収納できるので、歯車サイズを変更せずにエピサイクリック歯車ベアリング負荷を低下させることができる。遊星歯車１８の正確な数は重要でない。本発明の構成により、所与の空間に最大数の歯車を使用することが可能となる。後述するように遊星歯車１８をキャリヤ部材４０と連結することにより、隣接する遊星歯車の間の空間を最小限に縮小できる。こうして、同サイズの従来の遊星キャリヤと比較して、別の遊星歯車を追加することができる。同じサイズのキャリヤアセンブリに追加遊星歯車を設けると、遊星歯車あたりの負荷要件が低下し、これは、より小型の歯車、ベアリング、他の部品を使用できることを意味する。このような歯車サイズ、ひいては重量の低下は、遊星歯車を追加することによる余分な重量を相殺するとともに、これにより全体的な重量を大きく節約できる。

遊星キャリヤ部材４０は、中央出力要素４２と、中央出力要素４２からほぼ径方向に延出するフランジ要素４８と、使用されるエピサイクリック歯車１８の数に対応するアクスルピン５１を概ね含む複数のアクスル係合要素５０とを有する。アクスルピン５１は、長手方向中央軸２２とほぼ平行であって、これと同軸の各個々の遊星歯車回転軸２０を画定および制御する。すなわち、アクスルピン５１は歯車アクスル３４の中央ボア３７へ少なくとも部分的に挿入されるサイズであり、変形回避負荷伝達部材５２によってこのボア内に係合する。図２の実施例では、このような変形回避負荷伝達部材５２は、歯車アクスル３４の中央ボア３７内に固定されることにより、歯車アクスル３４とエピサイクリックキャリヤ部材４０との間の旋回接合部となる球面ベアリング５４を含むことが望ましい。このような関節式リンクにより、トルクによる変形を、遊星歯車キャリヤ部材４０のアクスル係合要素５０およびフランジ要素４８へ実質的に限定することができる。こうして遊星歯車１８とそのアクスル３４は、このねじれが完全に回避され、中央太陽歯車１４と外側リング歯車１６によって歯車１８が案内され、整合する。

遊星キャリヤ部材４０は、出力要素４２と、径方向に延在するフランジ要素４８と、アクスルピン５１を含むアクスル係合要素５０とがすべて一体的に形成されるように、一体構造で構成されることが望ましい。エピサイクリックキャリヤ部材４０の中央出力要素４２は、エピサイクリック歯車列１２からトルク出力を取り出す、中央出力シャフト要素４６に固定されるスプライン内径部４４を含む。

さて図３を参照すると、エピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ２４は別の変形回避負荷伝達部材５２を含む。すなわち、図２に図示された実施例の球面ベアリング５４が可撓性要素６０と置き換えられているのである。可撓性要素６０は、ほぼＵ字形の二重スリーブであることが望ましい。しかし、エピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ２４の残りの部分におけるトルク負荷による変形が少なくともかなり緩和されることにより係合する歯車歯の不整合を最小とするように変形できる他の構造でもよい。概して不整合の吸収は、図２の実施例の球面ベアリング５４よりも可撓性要素６０の方が小さいが、それにもかかわらず可撓性要素６０は、アセンブリのコストと重量をさらに減少させるより単純な接合部となる。Ｕ字形二重スリーブの可撓性要素６０は、歯車アクスル６２と係合する外側スリーブ縁部６１と、エピサイクリックキャリヤ部材４０のアクスルピン５１と係合する内側スリーブ縁部６３とを含む。外側スリーブ縁部６１と歯車アクスル６２との間に形成された一体的な接合部６４により、外側スリーブ縁部６１が歯車アクスル６２と係合することが望ましい。内側スリーブ縁部６３は、アクスルピン５１の外径部に形成された表面６６と係合し、保持ナット６５によってここに固定される。アクスルピン５１は図３の実施例では短くなっているが、可撓性要素６０との接合部は、図２に示した球面ベアリング５４とアクスルピン５１との間の接合部と他の点では類似している。図３に図示されたエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ２４の実施例では、歯車アクスル６２は、キャリヤプレート２６の前方または下流のプレートに一体的に形成されることが望ましい。歯車アクスル６２の外径部に設けられたローラベアリング要素３６は、ベアリング保持ナット６９によって所定箇所に固定される。そのため、本発明のエピサイクリック歯車１８を支持するのに使用される歯車アクスルは、キャリヤプレート２６の少なくとも１枚と一体的に形成されるか、これに締結された別の要素であってもよい。

図４を参照すると、図２に図示されるとともに上述された遊星歯車キャリヤアセンブリ２４を含む遊星歯車列部分１２を有するターボシャフト歯車箱６８が図示されている。すでに述べたように、歯車箱の上流段を介してエンジンにより駆動される中央太陽歯車１４は、個々の歯車回転軸２０を中心として回転するように設けられた複数のエピサイクリック歯車１８と係合する。別のエピサイクリックキャリヤ部材７０のアクスルピン５１が設けられた歯車アクスル３４上のローラベアリング３６によって、歯車１８は支持されている。球面ベアリング５４によってアクスルピン５１と歯車アクスル３４との間の関節式接合部が設けられるため、関節式接合部によりトルク負荷による変形が大きく吸収され、エピサイクリック歯車１８のねじれは完全に回避される。上述した形のエピサイクリックキャリヤ部材４０のように、エピサイクリックキャリヤ部材７０はアクスル係合要素５０を含む。しかし、エピサイクリックキャリヤ部材７０は、アクスル係合要素５０から径方向外側に離間されるとともに、キャリヤとメインロータ出力シャフト４６との間の相対的な移動が許容されるように出力要素７２と係合するスプライン７４を有するフランジ７１を含む。これにより、自由なスプライン出力結合が得られる。出力要素７２は、エピサイクリックキャリヤ部材７０の外側フランジ７１の内側スプライン７４と係合するスプライン外面７３を有する径方向延在フランジ７５を含む。出力要素７２はさらに、エピサイクリック歯車列出力要素４６と係合する内側スプライン７６を中に有する径方向内側出力ボアを含む。本ターボシャフト歯車箱６８の場合の出力要素４６は、概して、このようなターボシャフト歯車箱６８を有するヘリコプターのロータブレードへトルク出力を提供する。

さて図５を参照すると、エピサイクリック歯車列の第１遊星・第２星形減速段８２，８４を有するターボプロップ分路歯車箱８０が図示されており、そのうち少なくとも一つの段が、本発明によるエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ２４を含む。図２の一般的なエピサイクリック歯車列１２に関して上述したように、第１遊星減速段８２は、個々の歯車回転軸２０を中心として回転するように設けられるとともに一対のローラベアリング３６によって歯車アクスル３４に取り付けられた複数の遊星歯車１８と係合状態にある中央太陽歯車１４からトルク入力を受け取る。歯車アクスル３４は、球面ベアリング５４によって遊星キャリヤ部材４０のアクスルピン５１に旋回自在に連結されている。

遊星キャリヤ部材４０は、プロップシャフト４６とスプライン係合状態にある一体形成出力要素４２を介して、第１段８２からのトルク出力を提供する。しかし、第１減速段８２のリング歯車１６は、回転することができ、かつ自由スプライン接合部８１を介して第２星形減速段８４の星形太陽歯車８８へ固定されている。内側リング歯車８８は、第１減速段８２と同様に歯車アクスル３４に取り付けられたローラベアリング３６によって支持されている複数の星形歯車８６と係合状態にある。歯車アクスル３４は、キャリヤプレート２６の間に周方向に設けられたアクスルボア３２に取り付けられている。歯車アクスル３４は、アクスル係合要素５０のアクスルピン５１が突出する中央ボアを有し、アクスルピン５１は、球面ベアリング５４によって歯車アクスル３４のボアの内径部と旋回自在に連結されている。第２星形減速段８４は、星形構成を含むことにより、星形キャリヤ５０は固定状態に保持されるため、外側リング歯車９０は第２減速段８４からのトルク出力を提供する。リング歯車９０は、別の自由スプライン接合部９２により、第１減速段８２の遊星キャリヤ部材４０と係合している。したがって、両方の段は、ターボプロップ歯車箱８０の出力シャフト４６へトルク出力を提供する。このような分路歯車箱は、全体的なサイズが比較的小さいため好都合である。動力のおよそ２／３が第１遊星段８２によって伝達され、１／３が第２星形段８４によって伝達される。

上述した本発明の実施例は例示を目的としている。そのため当業者は、上記の説明が例に過ぎないことと、本発明の趣旨から逸脱せずに様々な代替例と改良例を工夫できることを理解するだろう。したがって、本発明は、請求項の範囲に含まれるこれらの代替例、改良例、変形例をすべて包含するものとする。

本発明によるエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリを有するガスタービンエンジンを示す概略断面図である。本発明によるエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリを示す図１の範囲２の詳細な断面図である。本発明によるエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリの代替実施例を示す詳細な断面図である。図２のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリを有するターボシャフトエンジン歯車箱を示す部分的な断面図である。図２のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリを有する多段ターボプロップエンジン歯車箱を示す部分的な断面図である。

Claims

中央軸と、個々の歯車軸を中心として回転自在な複数のエピサイクリック歯車とを有するガスタービンエンジンのエピサイクリック歯車列に使用するためのエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリであって、
前記中央軸から径方向外側に設けられるとともに各々が前記個々の歯車軸と同軸である複数の周方向に離間されたアクスルボアを画定する少なくとも１枚のキャリヤプレートと、
前記アクスルボア内に設けられるとともに、前記エピサイクリック歯車の各々がベアリング要素を介してそれぞれ回転自在に取り付けられた複数の対応する歯車アクスルと、
前記歯車アクスルと同軸であるとともに、前記キャリヤプレートを実質的に迂回して該歯車アクスルとアクスル係合要素との間で負荷が伝達されるように負荷伝達部材により該歯車アクスルと係合する複数のアクスル係合要素を含むエピサイクリックキャリヤ部材と、
を含むことを特徴とするエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記エピサイクリックキャリヤ部材が、ほぼ径方向に延在するフランジと出力要素とを含み、前記アクスル係合要素が、該フランジから軸方向に延出するアクスルピンを含むことを特徴とする請求項１記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記出力要素と前記フランジと前記アクスルピンとが一体的に形成されていることを特徴とする請求項２記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記アクスルピンが前記歯車アクスルの中に同心に設けられていることを特徴とする請求項２記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記負荷伝達部材が変形回避要素を含むことを特徴とする請求項１記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記変形回避要素が球面ベアリングを含むことを特徴とする請求項５記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記変形回避要素が可撓性要素を含むことを特徴とする請求項５記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記球面ベアリングは、前記個々の歯車軸と同軸である中央軸を画定していることを特徴とする請求項６記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記可撓性要素がスリーブ部材を含むことを特徴とする請求項７記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記スリーブ部材がほぼＵ字形の二重スリーブであることを特徴とする請求項９記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記スリーブ部材が前記歯車アクスルに一体的に接合されていることを特徴とする請求項９記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記歯車アクスルが前記キャリヤプレートの１枚と一体的に形成されていることを特徴とする請求項１記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
２枚のキャリヤプレートが設けられ、該キャリヤプレートが軸方向に離間して間隙を間に画定していることを特徴とする請求項１記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記キャリヤプレートが、前記アクスルボアの径方向内側に対応の中央孔を画定していることを特徴とする請求項１記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記エピサイクリック歯車列が中央太陽歯車と同心のリング歯車とを含み、前記複数のエピサイクリック歯車が、該中央太陽歯車と該リング歯車との間に周方向に設けられて両歯車と係合状態にあることを特徴とする請求項１記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記エピサイクリック歯車キャリヤアセンブリが前記中央軸を中心として回転するように前記リング歯車が固定されることにより遊星歯車列が設けられていることを特徴とする請求項１５記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記リング歯車が前記中央軸を中心として回転するように前記エピサイクリック歯車キャリヤが固定されて星形歯車列が設けられていることを特徴とする請求項１５記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記中央太陽歯車と前記リング歯車の一方が、前記エピサイクリック歯車キャリヤアセンブリへのトルク入力を提供していることを特徴とする請求項１５記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
中央軸から径方向外側に設けられた複数の周方向に離間されたアクスルボアを中に画定する少なくとも１枚のキャリヤプレートと、複数のエピサイクリック歯車を回転自在に支持するため該アクスルボア内に設けられた複数の対応する歯車アクスルと、該キャリヤプレートを実質的に迂回して前記歯車アクスルとアクスル係合要素との間で負荷が伝達されるように、該歯車アクスルと同軸であるとともに負荷伝達部材により該歯車アクスルと係合する複数のアクスル係合要素を含むエピサイクリックキャリヤ部材と、を含むことを特徴とするエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
前記エピサイクリック歯車キャリヤアセンブリが、ガスタービンエンジンのエピサイクリック歯車列での使用に適応していることを特徴とする請求項１９記載のエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。
中央軸を中心として回転自在な太陽歯車と、リング歯車と、各々が個々の回転軸を中心として回転自在な複数のエピサイクリック歯車とを有する、ガスタービンエンジンのエピサイクリック歯車列に使用するためのエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリであって、
複数の歯車支持手段を有し、これらの歯車支持手段は、該歯車支持手段が前記個々の回転軸と同軸となるようにベアリング要素によって回転自在に該歯車支持手段に取り付けられた前記エピサイクリック歯車の一つを各々が有するとともに、少なくとも１枚のキャリヤプレートと係合しており、
エピサイクリックキャリヤ部材を有し、このエピサイクリックキャリヤ部材は、軸方向に延在するとともに前記中央軸から径方向外側に設けられた複数の周方向に離間された歯車係合手段を有し、該歯車係合手段の各々が、前記キャリヤプレートを実質的に迂回して前記歯車支持手段と該歯車係合手段との間で負荷が伝達されるように、該歯車支持手段の一つと同軸であるとともに変形回避負荷伝達手段により該歯車支持手段と係合していることを特徴とするエピサイクリック歯車キャリヤアセンブリ。