JP2007336647A - 電気車制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石同期電動機の回転子の位置を検出するセンサを用いずに駆動制御するセンサレス制御方式を採用した電動機制御装置にあって、インバータが停止する惰行時にゲートオフから惰行制御(トルク0kgf制御)に移行させ、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を上げると共に、インバータの稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化のために有利な電気車制御装置を提供する。
【解決手段】本発明は、直流電力を交流電力に変換するインバータ10と、当該インバータから供給される交流電力により駆動される永久磁石同期電動機12とを備えた電気車制御装置において、当該電気車が惰行運転中にインバータを停止し、電気車の状態に応じてインバータの起動判定を行う起動判定手段31と、起動判定手段が起動判定した時にインバータを起動させる再起動手段28,29とを備えたことを特徴とするものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気車駆動用の永久磁石同期電動機を制御する電気車制御装置に関する。
従来、図16の回路構成の電気車制御装置が知られている。この従来の電気車制御装置では、架線(図示しない)からパンタグラフ01を介して集電された直流電力は、電流の投入、遮断を行なう断流器02、03、04及び平滑用リアクトル06を通ってインバータ10に入力される。そして入力された直流電力は、インバータ10により可変電圧・可変周波数の交流電力に変換されて、通常は閉じている開放用接触器11を通して永久磁石同期電動機12へ供給される。永久磁石同期電動機12は永久磁石を内蔵しているため、回転中は常に起電力を誘起している。この誘起電圧は速度に比例して発生し、電気車が高速で走行中の場合、架線電圧を越える電圧を発生する。このため、力行時はインバータ10でこの誘起電圧と共に主電動機電流を制御して永久磁石同期電動機12の駆動トルクを制御し、回生時は永久磁石同期電動機12のブレーキトルクを制御する。
一方、誘導電動機を用いた制御においては、惰行時にインバータ10を停止させるのが一般的である。しかし、永久磁石同期電動機制御の場合、インバータ10を停止させると永久磁石同期電動機12が発電機として作用し、インバータ10内のダイオード13〜15を通して架線01に電力を供給して車両に回生ブレーキとして作用し、惰行ではなくブレーキが掛かってしまう。この現象を防ぐために、一般には永久磁石の磁束を打ち消す方向に主電動機界磁巻線に励磁電流を流して磁束を弱め、主電動機の端子電圧を抑えてトルクを発生しないようにする惰行制御(トルク0kgf制御)を行っている。尚、図16中、05は充電抵抗器、07は過電圧抑制抵抗器、08は過電圧抑制サイリスタ、09はフィルタコンデンサ、16〜18は主回路素子(ダイオード)である。
図17は、従来の電気車制御装置のブロック図である。図17において、点線部にて囲んだ部分が制御ブロック20である。この制御ブロック20は、トルクパターン生成部21、スイッチ22、23、OR論理ゲート24、周波数判別部25、ベクトル制御部26、周波数演算部27、ゲートスタート・ストップ制御部28、PWMゲートパルス生成ゲートロジック部29から構成されている。
トルクパターン生成部21は、運転指令、応荷重指令、ブレーキ力指令を入力として、トルク指令TrqRef0を出力する。スイッチ22は、運転指令の有無により運転指令ありの時はトルク指令TrqRef0を選択し、運転指令なしの時(惰行時)はトルク指令0kgf(トルク指令ゼロ)を選択し、トルク指令TrqRefとして出力する。
ベクトル制御部26は、トルク指令TrqRef、電動機電流検出器30により検出した電動機電流Iu、Iw、周波数演算部27の出力である電動機周波数ωr及びフィルタコンデンサ09の電圧EFCを入力し、インバータ10の3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRefを求めて出力する。
PWMゲートパルス生成・ゲートロジック部29は、ベクトル制御部26から出力される3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRef、ゲートスタート・ストップ制御部28から出力されるゲートスタート・ストップ信号GSTを入力し、ゲートスタート・ストップ信号GSTの有無によりGST=“H”の時は3相電圧指令をパルス幅変調(PWM:Pulse Width Modulation)により変調し、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力する。また、GST=“L”の時はゲートストップとして3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力せず、インバータ10をオフする。インバータ10からはパルス幅制御された3相の交流電圧Vu、Vv、Vwが出力され、この電圧は永久磁石同期電動機12の固定子巻線に印加されて回転磁界を発生させる。
周波数演算部27は、永久磁石同期電動機12に取り付けられた回転角センサ19の出力θrを入力し、電動機周波数ωrを求めて出力する。周波数判別部25は、電動機周波数ωr及び基準周波数を入力し、電動機周波数ωrが基準周波数以上である場合には“H”を、基準周波数未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機周波数ωrが基準速度以上であれば“H”を、運転指令がなしで電動機周波数ωrが基準速度未満であれば“L”をゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。ゲートスタート・ストップ制御部28は、OR論理ゲート24の出力が“H”の場合にはゲートスタート・ストップ信号GST=“H”を、OR論理ゲート24の出力が“L”の場合にはGST=“L”をPWMゲートパルス生成・ゲートロジック部29へ出力する。
このように、運転指令がなしの惰行時でも電動機周波数ωrが基準速度以上の場合には、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
このような従来の永久磁石同期電動機制御では、高速度での惰行時に永久磁石同期電動機12が発電機になって回生ブレーキを作用させることになる現象を防ぐために、永久磁石の磁束を励磁コイルによって逆に作用させて磁束を弱める制御(以下、弱め磁束制御)を行っており、弱め磁束制御を行うか否かの判定にこの永久磁石同期電動機12に取り付けられた回転角度センサ19の信号情報を用いている。回転角度センサ19により永久磁石同期電動機12の回転周波数を得ることができるため、運転指令がなしの惰行時でも電動機12の回転周波数と誘起電圧とを算出することが可能である。電動機周波数が分かれば、数1式において、電動機電流id及びiqを共にゼロとすることで、無負荷誘起電圧Vm=k・ωm・Φfを算出できる。
Figure 2007336647
このように、永久磁石同期電動機12の回転角度を検出する回転角度センサ19が付いていれば、インバータ10の停止中となる運転指令なしの惰行時である場合でも電動機周波数が分かるので、上述のとおり、電動機周波数から電動機端子電圧(無負荷誘起電圧)を算出することができる。このため、インバータ10が停止中に電動機回転速度が上昇した場合においても、弱め界磁制御を動作させることによって永久磁石同期電動機12の誘起電圧を抑えることが可能となる。
一方で、回転角度センサ19を用いた従来の電気車制御装置には、以下に挙げるような問題点が存在する。第1に回転角度センサの存在が永久磁石同期電動機の容積を増大させることである。これは永久磁石同期電動機の出力を拡大する妨げとなる。第2に回転角度センサ自体の保守点検作業が必要になることである。これにより保守点検効率が悪化する。第3には回転角度センサからの信号線にノイズ等が重畳することにより、検出値に擾乱が乗り、制御性能が悪化することである。第4に回転角度センサはそれを駆動するための電源を必要とするものがほとんどであり、電動機駆動とは別系統の電源を具備する必要があることである。これは電源設置空間、電力供給線、コスト等において負担増の要因となる。
また、上に上げた問題点により、回転角度センサを用いずに回転角度を推定し、推定された回転角度により駆動制御を行う方式が開発されている。これを「センサレス制御」と称する。現在までに広く知られたセンサレス制御の主要例として、誘起電圧利用方法と高周波電圧重畳方法がある。前者は永久磁石同期電動機の回転によって誘起される誘起電圧が電動機制御回転軸のq軸方向に観測されることを利用して回転角度を推定する手法である。後者は永久磁石同期電動機を制御するための電圧指令若しくは電流指令に高周波成分を能動的に重畳し、それに対応する周波数の応答を検出することにより電動機のインピーダンスを推定若しくは評価関数を演算することにより回転角度を推定する手法である。近年、これらセンサレス制御を適用した駆動装置が実用化されている。
しかしながら、センサレス制御を適用した場合、電動機回転角度、回転周波数を推定演算できるのはインバータが動作中の場合であり、インバータ停止中は電動機回転周波数が分からなくなる。運転指令なしの惰行時でインバータ停止中の時、上り坂・下り坂で減速・加速するといった状況では、電気車自体の速度も変化するため電動機周波数を特定することができなくなる。
インバータ停止中に下り坂で速度が上昇した場合、速度上昇に伴い電動機周波数も上昇するため、数1式で示すよう電動機誘起電圧も上昇する。誘起電圧がフィルタコンデンサ電圧を越えた場合、フィルタコンデンサ電圧が上昇する前にゲートオフから惰行制御(トルク0kgf制御)に移行する必要がある。惰行制御(トルク0kgf制御)に移行せずゲートオフ状態のままの場合、誘起電圧がフィルタコンデンサ電圧を越えて電動機からインバータを通してフィルタコンデンサ(直流側)に電流が流れ込み、フィルタコンデンサ電圧を上昇させ過電圧となる場合があり、その場合にはインバータを保護停止させる。
このようにセンサレス制御を適用した場合、過電圧によりインバータ保護停止となる問題点があり、また、フィルタコンデンサ自体に過大な電圧がかかり寿命の点からも好ましくない問題点があった。また、永久磁石同期電動機が発電機として作用し回生ブレーキモードとなり、惰行ではなく不要なブレーキトルクが発生する問題点も生じる。さらに、運転指令なしの惰行時でインバータ停止中の時、フィルタコンデンサ電圧が低下していった場合も同様で、前述のとおり、誘起電圧がフィルタコンデンサ電圧を越えた場合、フィルタコンデンサ電圧が上昇する前にゲートオフから惰行制御(トルク0kgf制御)に移行する必要が生じる問題点もあった。
特開2005―253264号公報
本発明は、上述したような従来の技術的課題に鑑みてなされたもので、永久磁石同期電動機の回転子の位置を検出するセンサを用いずに駆動制御するセンサレス制御方式を採用した電動機制御装置にあって、インバータが停止する惰行時にゲートオフから惰行制御(トルク0kgf制御)に移行させ、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を上げると共に、インバータの稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化のために有利な電気車制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、直流電力を交流電力に変換するインバータと、当該インバータから供給される交流電力により駆動される永久磁石同期電動機とを備えた電気車制御装置において、当該電気車が惰行運転中に前記インバータを停止し、前記電気車の状態に応じて前記インバータの起動判定を行う起動判定手段と、前記起動判定手段が起動判定した時に前記インバータを起動させる再起動手段とを備えたことを特徴とするものである。
本発明の電気車制御装置によれば、電気車の状態に応じてインバータの起動判定を行う起動判定手段を備えているため、インバータの稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて詳説する。
(第1の実施の形態)本発明の第1の実施の形態の電気車制御装置は、電動機電流を検出し、それに基づいてインバータの再起動を制御することを特徴とする。図1の制御ブロック図を用いて、本実施の形態の電気車制御装置について説明する。尚、図1において、図16、図17に示した従来例と共通する構成要素には共通の符号を付して示してある。
図1において、点線部が制御ブロック20を示しており、制御ブロック20は、トルクパターン生成部21、スイッチ22、23、OR論理ゲート24、電流判別部25、ベクトル制御部26、ゲートスタート・ストップ制御部28、PWMゲートパルス生成ゲートロジック部29、そして電流判別部31を備えている。
次に、本実施の形態による作用について説明する。トルクパターン生成部21は、運転指令、応荷重指令、ブレーキ力指令を入力し、トルク指令TrqRef0を出力する。スイッチ22は、運転指令の有無により運転指令ありの時はトルク指令TrqRef0を選択し、運転指令なしの時(惰行時)はトルク指令0kgf(トルク指令ゼロ)を選択し、トルク指令TrqRefとして出力する。ベクトル制御部26は、トルク指令TrqRef、電流検出器30により検出した電動機電流Iu、Iw、及びフィルタコンデンサ09のフィルタコンデンサ電圧EFCを入力し、インバータ10の3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRefを求めて出力する。
PWMゲートパルス生成・ゲートロジック部29は、ベクトル制御部26から出力される3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRef、ゲートスタート・ストップ制御部28から出力されるゲートスタート・ストップ信号GSTを入力し、ゲートスタート・ストップ信号GSTの有無によりGST=“H”の時は3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRefをパルス幅変調(PWM)により変調し、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力する。また、GST=“L”の時はゲートストップとして3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力せず、インバータ10をオフ(停止)する。インバータ10からはパルス幅制御された3相の交流電圧Vu、Vv、Vwが出力され、この交流電圧Vu、Vv、Vwは永久磁石同期電動機12の固定子巻線に印加されて回転磁界を発生させる。
電流判別部31は、電動機電流検出器30の検出した電動機電流Iu、Iw及び基準電流値を入力し、電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上である場合には“H”を、基準電流値未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの時(惰行時)でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上であれば“H”を、運転指令がなしで電動機電流Iu、Iwが基準電流値未満であれば“L”を、ゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。ゲートスタート・ストップ制御部28は、OR論理ゲート24の出力が“H”の場合にはゲートスタート・ストップ信号GST=“H”を、OR論理ゲート24の出力が“L”の場合にはGST=“L”をPWMゲートパルス生成・ゲートロジック部29へ出力する。
このように、運転指令がなしの時(惰行時)でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上の場合は、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。尚、基準電流値は、運転指令がなしの時(惰行時)で、インバータ停止中に電動機電流が流れたことを検知する設定値とするために、通常は0[A]に設定するが、電動機電流検出器30でのオフセットやノイズ等のマージンM1[A]を考慮して、0[A]以上の設定値、すなわちM1[A]としてもよい。
前述のとおり、永久磁石同期電動機12は永久磁石を内蔵しているため、回転中は速度に比例した起電力を誘起している。電気車が高速で走行中の場合、インバータ10を停止させると永久磁石同期電動機12が発電機として作用し、この永久磁石同期電動機12からインバータ10を通して回生電流がフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に流れる。このため、架線側に電力を供給して車両に回生ブレーキとして作用し、惰行ではなくてブレーキが掛かる。すなわち、運転指令がなしの惰行時で、インバータ10が停止しているにもかかわらず電動機電流が流れることになる。よって、インバータ10の停止中に電動機電流が流れたことを検知したら、インバータを再起動させてトルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に、電流判別部31にて電動機電流を検出し、その電動機電流が基準電流値以上の場合には、インバータ10が停止しているにもかかわらず電動機電流が流れたとして、インバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、本実施の形態によれば、インバータ10の再起動の条件として電動機電流を見ているため、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を上げると共に、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化となる利点が得られる。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減、信頼性の向上が図れる。
(第2の実施の形態)本発明の第2の実施の形態の電気車制御装置は、電動機電流と直流電圧とに基づいてインバータの再起動を制御することを特徴とする。本発明の第2の実施の形態の電気車制御装置を図2を用いて説明する。尚、図2において、図1に示した第1の実施の形態と共通する要素には同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
本実施の形態では、図1に示した第1の実施の形態の構成に対して、さらに直流電圧判別部32とAND論理ゲート33とを付加している。直流電圧判別部32は、フィルタコンデンサ09のフィルタコンデンサ電圧EFC及び基準直流電圧値を入力し、フィルタコンデンサ電圧EFCが基準直流電圧値以上である場合には“H”を、基準直流電圧値未満である場合には“L”をAND論理ゲート33へ出力する。尚、基準直流電圧値は、フィルタコンデンサ過電圧となる保護設定値OVDset[V]にマージンM2[V]を考慮して、(OVDset−M2)[V]を設定する。OVDset及びM2は、対象とする電気車の装置に合わせた値を設定する。AND論理ゲート33は、直流電圧判別部32の出力が“H”、かつ、電流判別部31の出力が“H”の時に“H”をスイッチ23へ出力し、直流電圧判別部32の出力が“L”又は電流判別部31の出力が“L”の時に“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも、電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上かつフィルタコンデンサ電圧が基準直流電圧値以上であれば“H”を、運転指令がなしの惰行時で、電動機電流Iu、Iwが基準電流値未満又はフィルタコンデンサ電圧EFCが基準直流電圧未満であれば“L”をゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。
第1の実施の形態と同様に、このゲートスタート・ストップ制御部28は、OR論理ゲート24の出力が“H”の場合にはゲートスタート・ストップ信号GST=“H”を、OR論理ゲート24の出力が“L”の場合にはGST=“L”をPWMゲートパルス生成・ゲートロジック部29へ出力する。そしてPWMゲートパルス生成・ゲートロジック部29は、ベクトル制御部26から出力される3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRef、ゲートスタート・ストップ制御部28から出力されるゲートスタート・ストップ信号GSTを入力し、ゲートスタート・ストップ信号GSTの有無によりGST=“H”の時は3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRefをパルス幅変調(PWM)により変調し、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力する。また、GST=“L”の時はゲートストップとして3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力せず、インバータ10をオフ(停止)する。
このように、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時でも、電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上かつフィルタコンデンサ電圧EFCが基準直流電圧以上の場合にはインバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
運転指令がなしの惰行時で、インバータ停止中にもかかわらず電動機電流が流れる場合は、電動機電圧(誘起電圧)がフィルタコンデンサ電圧を越えているため、永久磁石同期電動機12からインバータ10を介してフィルタコンデンサ09へ直流電流が流れ込み、フィルタコンデンサ電圧EFCが上昇する。よって、インバータ停止中に電動機電流が流れたことに加え、フィルタコンデンサ電圧EFCが上昇したことを検知したら、フィルタコンデンサ電圧が過電圧となって保護停止レベルへ上昇する前に、インバータ10を再起動させてトルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に、電流判別部31にて電動機電流が基準電流値以上であると判別し、同時に、直流電圧判別部32にてフィルタコンデンサ電圧EFCが基準直流電圧値以上であると判別した場合にインバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、本実施の形態によれば、インバータ再起動の条件として電動機電流に加えてフィルタコンデンサ電圧値も見ているため、インバータ再起動の条件がより確実になり、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を一層向上させることができ、加えて、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上が図れる。
(第3の実施の形態)本発明の第3の実施の形態の電気車制御装置は、電動機電流と直流電流とに基づいてインバータの再起動を制御することを特徴とする。以下、本発明の第3の実施の形態の電気車制御装置を、図3を用いて説明する。尚、図3において、図1に示した第1の実施の形態と共通する要素には同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
本実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対して、直流電流検出器35と直流電流判別部34、AND論理ゲート33を付加した構成である。直流電流検出器35は、フィルタコンデンサ09とインバータ10との間に取り付けられ、フィルタコンデンサ09とインバータ10との間を流れる直流電流を検出する。直流電流判別部34は、直流電流検出器35の出力である直流電流IS及び基準直流電流値を入力し、直流電流ISが基準直流電流値未満である場合には“H”を、基準直流電流値以上である場合には“L”をAND論理ゲート33へ出力する。AND論理ゲート33は、直流電流判別部34の出力が“H”かつ電流判別部31の出力が“H”の時には“H”をスイッチ23へ出力し、直流電流判別部34の出力が“L”又は電流判別部31の出力が“L”の時には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上かつ直流電流ISが基準直流電流値未満であれば“H”を、運転指令がなしの惰行時で電動機電流Iu、Iwが基準電流値未満又は直流電流ISが基準直流電流以上であれば“L”を、ゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。このOR論理ゲート24の出力に対するゲートスタート・ストップ制御部28、そしてゲートスタート・ストップ制御部28の出力に対するPWMゲートパルス生成ゲートロジック部29の動作は、第1、第2の実施の形態と同様である。
以上により、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上かつ直流電流ISが基準直流電流未満の場合には、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力してインバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
尚、直流電流判別部34に与える基準直流電流値は、運転指令がなしの惰行時でインバータ10が停止中に、電動機電流がインバータ10を介してフィルタコンデンサ09側、すなわち直流側へが流れたことを検知する設定値とするため、通常は0[A]を設定する。しかしながら、直流電流検出器35でのオフセットやノイズ等のマージンM3[A]を考慮して、0[A]未満の設定値、すなわち負(マイナス)の値−M3[A]としてもよい。ここで、直流電流ISの符号は、フィルタコンデンサ09からインバータ10の方向へ流れる直流電流の向きを正(プラス)としている。したがって、直流電流値が0[A]未満(マイナス)の場合、インバータ10からフィルタコンデンサ09の方向へ流れる電流、すなわち回生方向の電流であることを意味する。また、直流電流ISの符号を、インバータ10からフィルタコンデンサ09の方向へ流れる向きを正(プラス)として考えるならば、直流電流ISが基準直流電流値以上である場合には“H”を、基準直流電流値未満である場合には“L”をAND論理ゲート33へ出力するようにすれば、本実施の形態と同様に実現できる。
運転指令がなしの惰行時で、インバータ停止中にもかかわらず電動機電流が流れるといった場合は、電動機電圧(誘起電圧)がフィルタコンデンサ電圧を越えているため、永久磁石同期電動機12からインバータ10を介して回生電流がフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に流れる。このため、架線側に電力を供給して車両に回生ブレーキとして作用し、惰行ではなくブレーキが掛かる。すなわち、運転指令がなしの惰行時で、インバータが停止しているにもかかわらずフィルタコンデンサ09へ直流電流が流れ込み、フィルタコンデンサ電圧EFCが上昇する。よって、インバータ停止中に電動機電流が流れたことに加え、直流電流が回生側に流れていることを検知したら、フィルタコンデンサ電圧EFCが過電圧となって保護停止レベルへ上昇する前に、インバータ10を再起動させてトルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に、電流判別部31にて電動機電流を検出して基準電動機電流値以上である場合に加え、さらに直流電流判別部34にてフィルタコンデンサ09を含めた直流側に流れ込む直流電流を検出し、それが基準直流電流値未満の場合にはインバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、本実施の形態によれば、インバータ再起動の条件として電動機電流に加えて直流電流も見ているため、インバータ再起動の条件がより確実になり、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を一層向上させることができると共に、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上が図れる利点もある。
尚、本実施の形態では、インバータ再起動の条件として電動機電流が基準電動機電流値以上になると共に直流電流が基準直流電流値未満の場合について説明したが、直流電流が基準直流電流値未満の場合のみの条件にてインバータ10を再起動してもよい。すなわち、インバータ10が停止しているにもかかわらず永久磁石同期電動機12からインバータ10を介して回生電流がフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に流れた場合、直流電流が回生側に流れるため、直流電流が基準直流電流値未満のみの条件でインバータ10を再起動させてトルク0kgf制御を行うことによっても、前述と同様の利点が得られる。
(第4の実施の形態)図4を用いて、本発明の第4の実施の形態の電気車制御装置について説明する。本実施の形態の電気車制御装置は、電動機電流かつ直流電流を検出し、その条件に基づいてインバータの再起動を制御することを特徴とする。ただし、本実施の形態の場合、図3における直流電流検出器35に代えて、フィルタコンデンサ09よりも架線側の位置に直流電流検出器35−2を取り付けた点が図3の第3の実施の形態と異なる。
したがって、直流電流検出器35−2の取り付け位置を除いて、本実施の形態による制御装置の作用については第3の実施の形態と同様である。すなわち、運転指令がなしの惰行時でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上かつ直流電流ISが基準直流電流未満の場合は、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
尚、本実施の形態において、基準直流電流値は、運転指令がなしの惰行時で、インバータ停止中に、電動機電流がインバータ10及びフィルタコンデンサ09(直流側)を介して架線側に流れたことを検知する設定値とするため、通常0[A]を設定するが、直流電流検出器35―2でのオフセットやノイズ等のマージンM4[A]を考慮して、0[A]未満の設定値、すなわち負(マイナス)の値−M4[A]としてもよい。また、ここでも、直流電流ISの符号は架線側からフィルタコンデンサ10の方向へ流れる直流電流の向きを正(プラス)としている。したがって、直流電流値が0[A]未満の場合、フィルタコンデンサ10から架線側方向へ、すなわち回生方向へ電流が流れていることを意味する。また、直流電流ISの符号をフィルタコンデンサ09からインバータ10の方向へ流れる向きを正(プラス)とするならば、直流電流ISが基準直流電流値以上である場合には“H”を、基準直流電流値未満である場合には“L”をAND論理ゲート33へ出力するようにすれば、本実施の形態と同様に実現できる。
これにより、本実施の形態によれば、上記第3の実施の形態と同様の作用、効果を得ることができる。また、本発明の実施の形態においても、インバータ再起動の条件として、直流電流が基準直流電流値未満の場合のみの条件にてインバータ10を再起動する制御をしてもよい。すなわち、インバータ10が停止しているにもかかわらず永久磁石同期電動機12からインバータ10を介して、回生電流がフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に流れた場合、直流電流が回生側に流れるため、直流電流が基準直流電流値未満のみの条件でインバータを再起動させてトルク0kgf制御を行うことによっても、前述と同様の利点が得られる。
(第5の実施の形態)図5は、本発明の第5の実施の形態の電気車制御装置を示している。本実施の形態の電気車制御装置は、電動機電圧を検出し、この電動機電圧に基づいてインバータの再起動を制御することを特徴とする。以下、本発明の第5の実施の形態の電気車制御装置を、図5を用いて説明する。尚、本実施の形態において、図1に示した第1の実施の形態と共通する要素には同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
本実施の形態の電気車制御装置は、図1の電気車制御装置に対して、電動機電圧検出器36を付加し、電流判別部31に代えて電圧判別部37を付加した構成である。電圧判別部37は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv及び基準電圧値を入力し、電動機電圧Vuvより計算した電動機電圧実効値Vmが基準電圧値以上である場合には“H”を、基準電圧値未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機電圧Vuvより計算した電動機電圧実効値Vmが基準電圧値以上であれば“H”を、運転指令がなしの惰行時で電動機電圧実効値Vmが基準電圧値未満であれば“L”を、ゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。このOR論理ゲート24の出力に対するゲートスタート・ストップ制御部28、そしてゲートスタート・ストップ制御部28の出力に対するPWMゲートパルス生成ゲートロジック部29の動作は、第1の実施の形態と同様である。
このようにして、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時でも電動機電圧実効値Vmが基準電圧値以上の場合は、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
尚、基準電圧値は、フィルタコンデンサ電圧定格値A[V]より、
Figure 2007336647
となるように設定する。このフィルタコンデンサ電圧定格値A[V]は、直流1500V、750V、600Vなどが一般的である。また、電動機電圧検出器36でのオフセットやノイズ等のマージンM5[V]を考慮して、
Figure 2007336647
と設定してもよい。ここで、A及びM5の値は、対象とする電気車の装置に合わせた値を設定する。
運転指令がなしの惰行時で、インバータ停止中に、電動機電圧実効値Vmが基準電圧値以上の場合、電動機12からインバータ10内のダイオードを通りフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に回生電流が流れ、直流側電圧がフィルタコンデンサ電圧定格値を越えて上昇する場合が考えられる。よって、数2式、数3式のように基準電圧値を設定し、電動機電圧が基準電圧値以上であること検知したら、インバータ10を再起動させてトルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に、電圧判別部37にて計算した電動機電圧実効値Vmが基準電圧値以上である場合にインバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、インバータ再起動の条件として電動機電圧を見ているため、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を一層向上させることができると共に、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上が図れる利点もある。
尚、電圧判別部37は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv(UV間電圧)により計算した電動機電圧実効値Vmを求めるようにしたが、電動機電圧検出器36で得られる電動機電圧として、Vvw(VW間電圧)若しくはVwu(WU間電圧)を用いてもよい。
(第6の実施の形態)図6は、本発明の第6の実施の形態の電気車制御装置を示している。本実施の形態の電気車制御装置は、第5の実施の形態と同様に電動機電圧を検出し、この電動機電圧に基づいてインバータの再起動を制御するが、電動機電圧の基準電圧値を直流側電圧によって補正することを特徴とする。以下、図6を用いて、本発明の第6の実施の形態について説明する。尚、図6において、図5に示した第5の実施の形態と共通する要素には同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
本実施の形態は、図5の電気車制御装置に対して、フィルタコンデンサ電圧EFCを電圧判別部37−2に入力する構成としている。この電圧判別部37−2は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv、フィルタコンデンサ電圧EFC及び基準電圧値を入力し、基準電圧値をフィルタコンデンサ電圧EFCにより補正して補正後の基準電圧値を得、また、電動機電圧Vuvより電動機電圧実効値Vmを計算し、この電動機電圧実効値Vmが補正後の基準電圧値以上である場合には“H”を、補正後の基準電圧値未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機電圧Vuvより計算した電動機電圧実効値Vmが補正後の基準電圧値以上であれば“H”を、運転指令がなしの惰行時で電動機電圧実効値Vmが補正後の基準電圧値未満であれば“L”を、ゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。このOR論理ゲート24の出力に対するゲートスタート・ストップ制御部28、そしてゲートスタート・ストップ制御部28の出力に対するPWMゲートパルス生成ゲートロジック部29の動作は、第5の実施の形態と同様である。
このように、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時でも電動機電圧実効値Vmがフィルタコンデンサ電圧EFCにより補正された基準電圧値以上の場合は、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
尚、基準電圧値は、フィルタコンデンサ電圧EFC[V]により、
Figure 2007336647
となるように設定する。また、電動機電圧検出器36でのオフセットやノイズ等のマージンM6[V]を考慮して、
Figure 2007336647
と設定してもよい。ここで、M6の値は、対象とする電気車の装置に合わせた値を設定する。
運転指令がなしの惰行時で、インバータ停止中に電動機電圧実効値Vmが基準電圧値以上の場合、永久磁石同期電動機12からインバータ10内のダイオードを通りフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に回生電流が流れ、フィルタコンデンサ電圧が上昇する。よって、数4式、数5式のように基準電圧値をフィルタコンデンサ電圧EFCに応じたインバータ出力可能電圧の近傍に設定し、電動機電圧がその基準電圧値以上であることを検知したらインバータ10を再起動させ、トルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に、電圧判別部37−2にて計算した電動機電圧実効値Vmがフィルタコンデンサ電圧EFCにより補正した基準電圧値以上である場合にインバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、インバータ再起動の条件として電動機電圧に加えてフィルタコンデンサ電圧EFCを見ているため、インバータ再起動の条件がより確実になり、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を一層させることができ、その上、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上が図れる利点もある。
尚、電圧判別部37−2は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv(UV間電圧)により電動機電圧実効値Vmを求めているが、電動機電圧検出器36で得られる電動機電圧としてVvw(VW間電圧)若しくはVwu(WU間電圧)を用いてもよい。
(第7の実施の形態)本発明の第7の実施の形態の電気車制御装置を、図7を用いて説明する。本実施の形態は、電動機周波数に基づいてインバータの再起動を制御することを特徴とし、図1に示した第1の実施の形態に対して、電動機電圧検出器36を付加し、電流判別部31に代えて周波数判別部38を付加した構成としている。尚、本実施の形態において、図1における構成要素と共通するものには同一の符号を付して示し、その詳しい説明は省略する。
本実施の形態における周波数判別部38は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv及び基準周波数値を入力し、電動機電圧Vuvより計算した電動機周波数ωmが基準周波数値以上である場合には“H”を、基準周波数値未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機電圧Vuvより計算した電動機周波数ωmが基準周波数値以上であれば“H”を、運転指令がなしの惰行時で電動機周波数ωmが基準周波数値未満であれば“L”を、ゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。このOR論理ゲート24の出力に対するゲートスタート・ストップ制御部28、そしてゲートスタート・ストップ制御部28の出力に対するPWMゲートパルス生成ゲートロジック部29の動作は、第1の実施の形態と同様である。
こうして本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時でも電動機周波数ωmが基準周波数値以上の場合はインバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力され、トルク0kgfの制御を行う。
尚、基準周波数値は以下により設定する。無負荷誘起電圧Vm=k・ωm・Φfより、電動機周波数ωm=Vm/(k・Φf)となる。
Figure 2007336647
ただし、Aはフィルタコンデンサ電圧定格値であり、直流1500V、750V、600Vなどが一般的である。
そして、
Figure 2007336647
となるように設定する。また、電動機電圧検出器36でのオフセットやノイズ等のマージンM7[V]を考慮して、
Figure 2007336647
と設定してもよい。ただし、M7は、対象とする電気車の装置に合わせた値に設定する。
運転指令がなしの惰行時でインバータ停止中に電動機周波数ωmが基準周波数値以上の場合、永久磁石同期電動機12からインバータ10内のダイオードを通りフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に回生電流が流れ、直流側電圧がフィルタコンデンサ電圧定格値を越えて上昇する場合が考えられる。よって、数7式、数8式のように基準周波数値を設定し、電動機周波数ωmが基準周波数値以上であること検知したら、インバータを再起動させ、トルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータが停止中に、周波数判別部38にて計算した電動機周波数ωmが基準周波数値以上である場合に、インバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、本実施の形態によれば、インバータ再起動の条件として電動機周波数を見ているため、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を一層向上させることができ、その上に、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる利点もある。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上が図れる利点もある。
尚、本実施の形態では周波数判別部38は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv(UV間電圧)により電動機周波数ωmを求めているが、電動機電圧検出器36で得られる電動機電圧としてVvw(VW間電圧)若しくはVwu(WU間電圧)を用いてもよい。
(第8の実施の形態)図8は、本発明の第8の実施の形態の電気車制御装置を示している。本実施の形態の電気車制御装置は、第7の実施の形態と同様に電動機周波数を検出し、この電動機周波数に基づいてインバータの再起動を制御するが、電動機周波数の基準周波数値を直流側電圧によって補正することを特徴とする。以下、図8を用いて、本発明の第8の実施の形態について説明する。尚、本実施の形態において、図7における構成要素と共通するものには同一の符号を付して示し、その詳しい説明は省略する。
本実施の形態は、図7に示した第7の実施の形態に対して、周波数判別部38−2に電動機電圧Vuvを入力すると共に直流側電圧であるフィルタコンデンサ電圧EFCを入力する構成としている。
この周波数判別部38―2は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuvとフィルタコンデンサ09に対するフィルタコンデンサ電圧EFC、そして基準周波数値を入力し、電動機電圧Vuvより計算した電動機周波数ωmがフィルタコンデンサ電圧EFCで補正された基準周波数値以上である場合には“H”を、その補正された基準周波数値未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機電圧Vuvより計算した電動機周波数ωmがフィルタコンデンサ電圧EFCにより補正された基準周波数値以上であれば“H”を、運転指令がなしの惰行時で電動機周波数ωmがフィルタコンデンサ電圧EFCにより補正された基準周波数値未満であれば“L”を、ゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。このOR論理ゲート24の出力に対するゲートスタート・ストップ制御部28、そしてゲートスタート・ストップ制御部28の出力に対するPWMゲートパルス生成ゲートロジック部29の動作は、第1の実施の形態と同様である。
こうして本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時でも電動機周波数ωmがフィルタコンデンサ電圧EFCにより補正された基準周波数値以上の場合は、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
尚、基準周波数値は以下により設定する。無負荷誘起電圧Vm=k・ωm・Φfより、電動機周波数ωm=Vm/(k・Φf)となる。
Figure 2007336647
として、
Figure 2007336647
となるように設定する。また、電動機電圧検出器36でのオフセットやノイズ等のマージンM8[V]を考慮して、
Figure 2007336647
と設定してもよい。ここで、M8は対象とする電気車の装置に合わせた値を設定する。
運転指令がなしの惰行時でインバータ停止中に電動機周波数ωmが基準周波数値以上の場合、電動機からインバータ10内のダイオードを通りフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に回生電流が流れ、フィルタコンデンサ電圧EFCが上昇する。よって、数10式、数11式のように基準周波数値をフィルタコンデンサ電圧EFCに応じたインバータ出力可能電圧の近傍となる周波数に設定し、電動機周波数がその基準周波数値以上であることを検知したらインバータ10を再起動させ、トルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に、周波数判別部38−2にて計算した電動機周波数が、フィルタコンデンサ電圧EFCにより補正した基準周波数値以上である場合に、インバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、本実施の形態によれば、インバータ再起動の条件として電動機周波数ωmに加えフィルタコンデンサ電圧EFCを見ているため、インバータ再起動の条件がより確実になり、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を一層向上させることができ、同時に、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる利点もある。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上が図れる利点もある。
尚、本実施の形態にあっても、周波数判別部38−2は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv(UV間電圧)により電動機周波数ωmを求めているが、電動機電圧検出器36で得られる電動機電圧として、Vvw(VW間電圧)若しくはVwu(WU間電圧)を用いてもよい。
(第9の実施の形態)図9は、本発明の第9の実施の形態の電気車制御装置を示している。本実施の形態の電気車制御装置は、第7の実施の形態と同様に電動機周波数を検出し、この電動機周波数に基づいてインバータの再起動を制御するが、電動機周波数の基準周波数値をフィルタコンデンサ電圧及び電動機温度によって補正することを特徴とする。以下、図9を用いて、本発明の第9の実施の形態について説明する。尚、本実施の形態において、図7における構成要素と共通するものには同一の符号を付して示し、その詳しい説明は省略する。
本実施の形態は、図7に示した第7の実施の形態に対して、永久磁石同期電動機12の温度検出を行う温度検出器39を付加し、この温度検出器39の検出する電動機温度Temp及びフィルタコンデンサ電圧EFCを温度補正付周波数判別部38−3に入力する構成である。
この温度補正付周波数判別部38−3は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv、温度検出器39より得られた電動機温度Temp、フィルタコンデンサ電圧EFC及び基準周波数値を入力し、電動機電圧Vuvより計算した電動機周波数ωmがフィルタコンデンサ電圧EFC及び電動機温度Tempにより補正された基準周波数値以上である場合には“H”を、基準周波数値未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機電圧Vuvより計算した電動機周波数ωmがフィルタコンデンサ電圧EFC及び電動機温度Tempにより補正された基準周波数値以上であれば“H”を、運転指令がなしで電動機周波数ωmがフィルタコンデンサ電圧EFC及び電動機温度Tempにより補正された基準周波数値未満であれば“L”を、ゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。このOR論理ゲート24の出力に対するゲートスタート・ストップ制御部28、そしてゲートスタート・ストップ制御部28の出力に対するPWMゲートパルス生成ゲートロジック部29の動作は、第1の実施の形態と同様である。
ここで、電動機周波数と誘起電圧の関係を図10に示す。図10において、曲線Aに示すように電動機温度が低い場合、電動機周波数ωm=ωmAの時に電動機誘起電圧は惰行制御開始電圧Vm1になるが、曲線Bに示すように電動機温度が高い場合、電動機周波数ωm=ωmBの時に電動機誘起電圧は惰行制御開始電圧Vm1になる。電動機温度による永久磁石磁束の変化により、電動機周波数と電動機誘起電圧の関係が異なるため、惰行制御開始電圧となる電動機周波数は、電動機温度が低い場合と高い場合で異なってくる。すなわち、電動機温度が高くなるに従い電動機誘起電圧は低下していく特性となる。
図11は、電動機温度Tempに対する惰行制御開始電動機周波数の関係を示したものである。電動機温度Temp_B(電動機温度低い場合)の時、惰行制御開始電動機周波数ωm1=ωmBとして周波数を下げ、電動機温度Temp_A(電動機温度高い場合)の時、惰行制御開始周波数ωm1=ωmAとして周波数を上げる。このように、惰行制御を開始する電動機周波数ωmを電動機温度Tempにより補正することで、より正確な電動機誘起電圧(誘起電圧と直流電圧の関係)にて惰行制御に移行することが可能となる。
したがって、基準周波数値は以下により設定する。無負荷誘起電圧Vm=k・ωm・Φfより、電動機周波数ωm=Vm/(k・Φf)となる。
Figure 2007336647
である。そこで、電動機温度による補正式をG(Temp)として、基準周波数値を、
Figure 2007336647
となるように設定する。また、電動機電圧検出器36でのオフセットやノイズ等のマージンM9[V]を考慮して、
Figure 2007336647
と設定してもよい。ただし、M9は、対象とする電気車の装置に合わせた値を設定する。
尚、電動機温度による補正式G(Temp)は図12に示すよう、電動機温度Temp=Temp_typ2(電動機定格温度)の場合にはゲイン=1.0、電動機温度Temp=Temp_min2(通常運転で考慮する電動機の最低温度)の場合にはゲイン=1.0−Gmin2、電動機温度Temp=Temp_max2(通常運転で考慮する電動機の最高温度)の場合にはゲイン=1.0+Gmax2とする。すなわち、前述したとおり、電動機温度が低い場合は惰行制御開始周波数を下げ、電動機温度が高い場合は惰行制御開始周波数を上げる補正式とする。ここでGmin2、Gmax2は対象とする永久磁石同期電動機12により合わせた値を設定する。
こうして本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時でも電動機周波数ωmがフィルタコンデンサ電圧EFC及び電動機温度Tempにより補正された基準周波数値以上の場合は、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
運転指令がなしの惰行時でインバータ停止中に、電動機周波数ωmが基準周波数値以上の場合、電動機からインバータ内のダイオードを通りフィルタコンデンサを含めた架線側(直流側)に回生電流が流れ、フィルタコンデンサ電圧が上昇する。また、前述のとおり電動機温度によって電動機周波数と誘起電圧の関係が異なるため、電動機温度により基準周波数値は異なる値になる。よって、数13式、数14式のように基準周波数値ωmをフィルタコンデンサ電圧EFCと共に電動機温度に応じて補正し、電動機周波数がこの補正後の基準周波数値以上であることを検知したら、インバータを再起動させトルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータが停止中に、温度補正付き周波数判別部38−3にて計算した電動機周波数ωmが、フィルタコンデンサ電圧EFC及び電動機温度Tempにより補正した基準周波数値以上である場合に、インバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、本実施の形態によれば、インバータ再起動の条件として電動機周波数に加えフィルタコンデンサ電圧と電動機温度を見ているため、インバータ再起動の条件がより確実になり、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を一層向上でき、それと共に、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上が図れる利点もある。
尚、本実施の形態にあっても、温度補正付き周波数判別部38−3は、電動機電圧検出器36より得られた電動機電圧Vuv(UV間電圧)により電動機周波数ωmを求めているが、電動機電圧検出器36で得られる電動機電圧として、Vvw(VW間電圧)若しくはVwu(WU間電圧)を用いてもよい。また、本実施の形態では温度検出器39により検出した電動機温度を用いたが、温度検出器を用いる代わりに電動機電流、電動機電圧、電動機定数等から演算した電動機温度を用いるようにしてもよい。
(第10の実施の形態)本発明の第10の実施の形態の電気車制御装置を図13を用いて説明する。本実施の形態の電気車制御装置は、外部から取り込む車輌速度にてインバータの再起動制御を行うことを特徴とし、図1に示した第1の実施の形態に対して、電流判別部31に代えて速度判別部42を付加した構成である。尚、図13において、図1に示した第1の実施の形態と共通する要素には同一の符号を付してその説明を省略し、ここでは異なる部分についてのみ説明する。
本実施の形態における速度判別部42は、モニタ装置やATC装置、ATO装置(図示しない)などの電気車制御装置の外部にある装置から伝送線41により伝送される車輌速度V_MON及び基準速度値を入力し、車輌速度V_MONが基準速度値以上である場合には“H”を、基準速度値未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。
スイッチ23とOR論理ゲート24では、運転指令がありの場合には“H”を、運転指令がなしの惰行時でも車輌速度V_MONが基準速度値以上であれば“H”を、運転指令がなしの惰行時で車輌速度V_MONが基準速度値未満であれば“L”を、ゲートスタート・ストップ制御部28に出力する。このOR論理ゲート24の出力に対するゲートスタート・ストップ制御部28、そしてゲートスタート・ストップ制御部28の出力に対するPWMゲートパルス生成ゲートロジック部29の動作は、第1の実施の形態と同様である。
こうして、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時でも車輌速度V_MONが基準速度値以上の場合は、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力し、インバータ10を再起動する。また、スイッチ22は0kgf側にあるため、トルク指令TrqRef=0kgfをベクトル制御部26に入力し、トルク0kgfの制御を行う。
尚、基準速度値は以下により設定する。無負荷誘起電圧Vm=k・ωm・Φfより、電動機周波数ωm=Vm/(k・Φf)となる。
Figure 2007336647
とする。ここで、フィルタコンデンサ電圧定格値A[V]は、直流1500V、750V、600Vなどが一般的である。そして、基準速度値を
Figure 2007336647
となるように設定する。また、伝送線41でのオフセット等のマージンM10[km/h]を考慮して、
Figure 2007336647
と設定してもよい。ここで、M10は、対象とする電気車の装置に合わせた値を設定する。
運転指令がなしの惰行時でインバータ停止中に、車輌速度V_MONが基準速度値以上の場合、永久磁石同期電動機19からインバータ10内のダイオードを通りフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に回生電流が流れ、直流側電圧がフィルタコンデンサ電圧定格値を越えて上昇する場合が考えられる。よって、数16式、数17式のように基準速度値を設定し、車輌速度V_MONが基準速度値以上であること検知したら、インバータを再起動させトルク0kgf制御を行えばよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に、電気車制御装置の外部より得られた車両速度V_MONが基準速度値以上である場合にインバータ10を再起動させ、トルク0kgfの制御を行う。したがって、本実施の形態によれば、インバータ再起動の条件として車輌速度V_MONを見ているため、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を一層向上させることができ、また、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる利点がある。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上も図れる。
(第11の実施の形態)本発明の第11の実施の形態の電気車制御装置を、図11を用いて説明する。本実施の形態の電気車制御装置は、惰行時にインバータを再起動せずに永久磁石同期電動機を切り離す制御を特徴とする。本実施の形態における制御ブロック20は、トルクパターン生成部21、スイッチ22、23、電流判別部31、ベクトル制御部26、ゲートスタート・ストップ制御部28、PWMゲートパルス生成ゲートロジック部29、そして開放用接触器動作判定手段43を備えている。そして、主回路の交流側の電動機電流検出器30と永久磁石同期電動機12との間に開放用接触器11を設置し、この開放用接触器11を開放用接触器動作判定手段43にて投入、開放制御するようにしている。
次に、上記構成の電気車制御装置の動作を説明する。トルクパターン生成部21は、運転指令、応荷重指令、ブレーキ力指令を入力し、トルク指令TrqRef0を出力する。スイッチ22は、運転指令の有無により運転指令ありの時はトルク指令TrqRef0を選択し、運転指令なしの惰行時はトルク指令0kgf(トルク指令ゼロ)を選択し、トルク指令TrqRefを出力する。ベクトル制御部26は、トルク指令TrqRef、電動機電流検出器30により検出した電動機電流Iu、Iw、及びフィルタコンデンサ電圧EFCを入力し、インバータ10の3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRefを出力する。PWMゲートパルス生成・ゲートロジック部29は、ベクトル制御部26から出力される3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRef、及びゲートスタート・ストップ制御部28から出力されるゲートスタート・ストップ信号GSTを入力し、ゲートスタート・ストップ信号GSTの有無によりGST=“H”の時は3相電圧指令VuRef、VvRef、VwRefをパルス幅変調(PWM)により変調し、インバータ10へ3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力する。また、GST=“L”の時はゲートストップとして3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力せず、インバータ10をオフする。
インバータ10からはパルス幅制御された3相の交流電圧Vu、Vv、Vwが出力され、この交流電圧Vu、Vv、Vwは永久磁石同期電動機12の固定子巻線に印加されて回転磁界を発生させる。電流判別部31は、電動機電流検出器30からの電動機電流Iu、Iwと基準電流値とを入力し、電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上である場合には“H”を、基準電流値未満である場合には“L”をスイッチ23へ出力する。スイッチ23は、運転指令がありの場合には“L”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上であれば“H”を、開放用接触器動作判定手段41に出力する。
開放用接触器動作判定手段41は、スイッチ23からの出力が“L”(運転指令があり)の場合、投入開放信号MKoff=“CLOSE”を出力して開放用接触器11を閉じ、スイッチ23からの出力が“H”(運転指令がなしの惰行時でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上)の場合、投入開放信号MKoff=“OPEN”を出力して開放用接触器11を開放する。尚、一旦運転指令がありで開放用接触器11を閉じた後は、運転指令がなしでも開放用接触器11は閉じたままである。すなわち、運転指令あり/なしが繰り返されても開放用接触器11は通常閉じたままとし、開放用接触器11を開放するのは前述のとおり投入開放信号MKoff=“OPEN”となった時のみである。ゲートスタート・ストップ制御部28は、運転指令ありの場合ゲートスタート・ストップ信号GST=“H”、運転指令なしの場合GST=“L”をPWMゲートパルス生成・ゲートロジック部29へ出力する。
このように、運転指令がなしの惰行時でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上の場合には開放用接触器11へ投入開放信号MKoff=“OPEN”を出力し、開放用接触器11を開放する。また、運転指令はなしのため、ゲートストップ信号GST=“L”であり、PWMゲートパルス生成ゲートロジック部29はゲートストップとして3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力せず、インバータ10はオフしている。
尚、基準電流値は、運転指令がなしの惰行時でインバータ停止中に電動機電流が流れたことを検知する設定値とするため、通常0[A]に設定するが、電動機電流検出器30でのオフセットやノイズ等のマージンM11[A]を考慮して、0[A]以上の設定値、すなわちM11[A]としてもよい。
前述のとおり、永久磁石同期電動機12は永久磁石を内蔵しているため、回転中は速度に比例した起電力を誘起している。電気車が高速で走行中の場合、インバータ10を停止させると永久磁石同期電動機12が発電機として作用し、電動機12からインバータ10を通して回生電流がフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に流れる。このため、架線側に電力を供給して車両に回生ブレーキとして作用し、惰行ではなくブレーキが掛かる。すなわち、運転指令がなしの惰行時で、インバータ10が停止しているにもかかわらず電動機電流が流れることになる。よって、インバータ停止中に電動機電流が流れたことを検知したら、インバータ10を再起動せずに開放用接触器11を開放すればよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に電流判別部31にて電動機電流を検出し、その電動機電流が基準電流値以上の場合には、インバータ10が停止しているにもかかわらず電動機電流が流れたとして開放用接触器11を開放し、インバータ10と永久磁石同期電動機12とを切り離す。したがって、本実施の形態によれば、インバータ10と永久磁石同期電動機12との間が切り離されるため、過電圧による保護停止を避けて装置の信頼性を上げることができ、また、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上を図れる利点もある。
尚、本実施の形態では、電動機電流が基準電流値以上の条件で開放用接触器11を開放するとしたが、この条件に代えて、上記第2〜10の実施の形態で示したインバータ再起動の条件で開放用接触器11を開放するとしてもよい。また、本実施の形態においては電動機の回転角度センサ19がない場合について示したが、回転角度センサ19を具備するシステムにおいても本実施の形態を適用することができる。
(第12の実施の形態)本発明の第12の実施の形態の電気車制御装置を、図15を用いて説明する。本実施の形態の電気車制御装置は、惰行時にインバータを再起動せずに交流側を永久磁石同期電動機から切り離し、また直流側を架線から切り離す制御を特徴とし、図14に示した第11の実施の形態の構成に対して、断流器動作判定部44を付加し、断流器動作判定部44の出力である断流器投入開放信号LBoffをインバータ10の直流側に設置されている断流器04Aに入力するようにした構成である。したがって、本実施の形態にあって、図14に示した第11の実施の形態と共通する要素には同一の符号を付して示し、その詳しい説明は省略する。尚、パンタグラフ01を介して集電された直流電力は、電流の入り切りを行なう断流器04A及び平滑用リアクトル06を通ってインバータ10に入力される。
本実施の形態では、スイッチ23は運転指令がありの場合には“L”を、運転指令がなしの惰行時でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上であれば“H”を、開放用接触器動作判定部41に出力すると共に、断流器動作判定部44に出力する。断流器動作判定部44は、スイッチ23からの出力が“L”(運転指令があり)の場合、断流器投入開放信号LBoff=“CLOSE”を出力して断流器04Aを閉じ、スイッチ23からの出力が“H”(運転指令がなしの惰行時でも電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上)の場合、断流器投入開放信号LBoff=“OPEN”を出力して断流器04Aを開放する。尚、一旦運転指令がありで断流器04Aを閉じた後は、運転指令がなしでも断流器04Aは閉じたままとしてもよいし、若しくは、運転指令ありで投入、運転指令がなしで開放としてもよい。すなわち、運転指令なしの時に断流器04Aが閉じている場合、前述のとおり断流器投入開放信号LBoff=“OPEN”となった時に断流器04Aを開放する。
このように、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時に断流器04Aが閉じていて電動機電流Iu、Iwが基準電流値以上の場合は、断流器04Aへ断流器投入開放信号LBoff=“OPEN”を出力し、断流器04Aを開放する。また、運転指令はなしのため、ゲートストップ信号GST=“L”であり、PWMゲートパルス生成ゲートロジック部29はゲートストップとして3相ゲート信号VuINV、VvINV、VwINVを出力せず、インバータ10はオフしている。
尚、基準電流値は、運転指令がなしの惰行時で、インバータ停止中に電動機電流が流れたことを検知する設定値とするため通常0[A]を設定するが、電動機電流検出器30でのオフセットやノイズ等のマージンM12[A]を考慮して、0[A]以上の設定値、すなわちM12[A]としてもよい。
永久磁石同期電動機12は永久磁石を内蔵しているため、回転中は速度に比例した起電力を誘起している。電気車が高速で走行中の場合、インバータ10を停止させると永久磁石同期電動機12が発電機として作用し、電動機12からインバータ10を通して回生電流がフィルタコンデンサ09を含めた架線側(直流側)に流れる。このため、架線側に電力を供給して車両に回生ブレーキとして作用し、惰行ではなくブレーキが掛かる。すなわち、運転指令がなしの惰行時で、インバータ10が停止しているにもかかわらず電動機電流が流れることになる。よって、インバータ停止中に電動機電流が流れたことを検知したら、インバータ10を再起動せずに開放用接触器11を開放すると共に断流器04Aを開放すればよい。
そこで、本実施の形態では、運転指令がなしの惰行時においてインバータ10が停止中に、電流判別部31にて電動機電流が基準電流値以上であると判別した場合には、インバータ10が停止しているにもかかわらず電動機電流が流れたとして、開放用接触器11に加えて断流器04Aも開放し、インバータ10と永久磁石同期電動機12を切り離すことに加えてフィルタコンデンサ09を含めたインバータ側と架線側を切り離す。したがって、本実施の形態によれば、インバータ10と永久磁石同期電動機12との間に加え、インバータ10側と架線01側との間も切り離されるため、過電圧による保護停止や架線側への不用な電力の回生を避けて装置の信頼性を向上できると共に、インバータ10の稼動時間を減らして発生ロスを減らし、装置の小型化、軽量化が図れる利点がある。また、従来は必須であった回転角センサ19を省略できるため、部品点数の削減や信頼性の向上が図れる利点もある。
尚、本実施の形態では、電動機電流が基準電流値以上の条件で開放用接触器を開放するとしたが、この条件に代えて、発明の実施の形態第2〜6で示したインバータ再起動の条件で開放用接触器を開放するとしてもよい。
また、本実施の形態において開放用接触器を開放すると共に断流器も開放する場合について示したが、開放用接触器11は開放せず断流器04Aのみ開放するようにしてもよい。断流器04Aを開放することにより、フィルタコンデンサ09を含めたインバータ10側と架線01側が切り離されるため、過電圧による保護停止や架線側への不用な電力の回生を避けられ、前述と同様な利点が得られる。
さらに、上記の各実施の形態では、永久磁石同期電動機12の回転角度センサ19がない場合について示したが、回転角度センサ19を具備する電気車制御装置に対しても本発明を適用することができる。さらに、第1〜10の実施の形態については電動機開放用接触器11を示していないが、これらの実施の形態は開放用接触器11を具備した電気車制御装置にも適用可能である。
本発明の第1の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第2の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第3の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第4の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第5の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第6の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第7の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第8の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第9の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 電動機温度が異なる時の電動機周波数と誘起電圧との関係を示すグラフ。 電動機温度と惰行制御開始電動機周波数との関係を示すグラフ。 温度補正関数のグラフ。 本発明の第10の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第11の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 本発明の第12の実施の形態の電気車制御装置のブロック図。 一般的な電気車駆動回路のブロック図。 従来の電気車制御装置のブロック図。
符号の説明
01…パンタグラフ
02、03、04、04A…断流器
05…充電抵抗器
06…平滑用リアクトル
07…過電圧抑制抵抗器
08…過電圧抑制サイリスタ
09…フィルタコンデンサ
10…インバータ
11…開放用接触器
12…永久磁石同期電動機
13、14、15、16、17、18…ダイオード
19…回転角センサ
20…制御ブロック
21…トルクパターン生成部
22、23…スイッチ
24…OR論理ゲート
25…周波数判別部
26…ベクトル制御部
27…周波数演算部
28…ゲートスタート・ストップ制御部
29…PWMゲートパルス生成ゲートロジック部
30…電動機電流検出器
31…電流判別部
32…直流電圧判別部
33…AND論理ゲート
34…直流電流判別部
35、35−2…直流電流検出器
36…電動機電圧検出器
37、37−2…電圧判別部
38、38−2…周波数判別部
38−3…温度補正付周波数判別部
39…電動機温度検出器
41…伝送線
42…速度判別部
43…開放用接触器動作判定部
44…断流器動作判定部

Claims (15)

  1. 直流電力を交流電力に変換するインバータと、当該インバータから供給される交流電力により駆動される永久磁石同期電動機とを備えた電気車制御装置において、
    当該電気車が惰行運転中に前記インバータを停止し、前記電気車の状態に応じて前記インバータの起動判定を行う起動判定手段と、
    前記起動判定手段が起動判定した時に前記インバータを起動させる再起動手段とを備えたことを特徴とする電気車制御装置。
  2. 前記再起動手段は、前記インバータを起動させた時に惰行制御を行い、ゼロトルクを出力するように前記インバータを制御することを特徴とする請求項1に記載の電気車制御装置。
  3. 前記永久磁石同期電動機に流れる電流を検出する電動機電流検出器を備え、
    前記起動判定手段は、前記電動機電流検出器により前記永久磁石同期電動機に電流が流れていることを検出した時に、前記再起動手段によって前記インバータを再起動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気車制御装置。
  4. 前記インバータの直流側に接続され、直流電圧を検出する直流電圧検出器を備え、
    前記起動判定手段は、前記電動機電流検出器により前記永久磁石同期電動機に電流が流れていることを検出し、かつ、前記直流電圧検出器により前記直流電圧が上昇したことを検出した時に、前記再起動手段によって前記インバータを再起動させることを特徴とする請求項3に記載の電気車制御装置。
  5. 前記インバータの直流側に接続され、直流電流を検出する直流電流検出器を備え、
    前記起動判定手段は、前記電動機電流検出器により前記永久磁石同期電動機に電流が流れていることを検出し、かつ、前記直流電流検出器により直流電流が回生側に流れていることを検出した時に、前記再起動手段によって前記インバータを再起動させることを特徴とする請求項3に記載の電気車制御装置。
  6. 前記インバータから永久磁石同期電動機に供給される電力の交流電圧を検出する交流電圧検出器を備え、
    前記起動判定手段は、前記交流電圧が予め設定した基準電圧より大きいと判定した時に、前記再起動手段によって前記インバータを再起動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気車制御装置。
  7. 前記基準電圧は、前記インバータの直流側電圧に応じた当該インバータの出力可能電圧の近傍値であることを特徴とする請求項6に記載の電気車制御装置。
  8. 前記永久磁石同期電動機の電圧を検出する電動機電圧検出器と、前記電動機電圧検出器によって検出した電圧に基づいて前記永久磁石同期電動機の周波数を検出する周波数検出器とを備え、
    前記起動判定手段は、前記周波数検出器によって検出した電動機周波数が予め設定した基準周波数より大きいと判定した時に、前記再起動手段によって前記インバータを再起動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気車制御装置。
  9. 前記基準周波数は、前記インバータの直流側電圧に応じた当該インバータの出力可能電圧の近傍値となる周波数値であることを特徴とする請求項8に記載の電気車制御装置。
  10. 前記永久磁石同期電動機の温度を検出する温度検出器と、当該温度検出器の検出した温度によって前記基準周波数を補正する基準周波数補正手段とを備えたことを特徴とする請求項8又は9に記載の電気車制御装置。
  11. 外部からの車輌速度の入力を受け付ける車輌速度入力手段を備え、
    前記起動判定手段は、前記車輌速度入力手段の受け付けた車輌速度が予め設定した基準速度より大きいと判定した時に、前記再起動手段によって前記インバータを再起動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気車制御装置。
  12. 前記インバータと前記永久磁石同期電動機との間を開放、投入する開放用接触器と、前記開放用接触器の開放、投入動作を行う接触器動作判定手段とを備え、
    前記起動判定手段は、前記インバータを再起動せずに、前記接触器動作判定手段により前記開放用接触器を開放することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電気車制御装置。
  13. 前記インバータと架線側との間を投入、開放する断流器と、前記断流器の投入、開放動作を行う断流器動作判定手段とを備え、
    前記起動判定手段は、前記インバータを再起動せずに、前記断流器動作判定手段により前記断流器を開放することを特徴とする請求項12に記載の電気車制御装置。
  14. 前記インバータと架線側との間を投入、開放する断流器と、前記断流器の投入、開放動作を行う断流器動作判定手段とを備え、
    前記起動判定手段は、前記インバータを再起動せずに、前記断流器動作判定手段により前記断流器を開放することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の電気車制御装置。
  15. 前記インバータの直流側に接続され直流電流を検出する直流電流検出器を備え、
    前記起動判定手段は、前記直流電流検出器により直流電流が回生側に流れていることを検出した時に、前記再起動手段によって前記インバータを再起動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の電気車制御装置。
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