JP2007336331A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 製造が容易であり、2周波対応、広帯域化、小型化が可能であり、且つ安定な特性を有するアンテナ装置を提供する。
【解決手段】 平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1エレメントと、この第1エレメントに対して平行に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状が略矩形状とした第2エレメントと、これら第1エレメントと第2エレメントとを導通する一対の立ち上がり導線とを一体に備え、第1エレメントには一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され、これら一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて一対の立ち上がり導線が形成され、一対の立ち上がり導線の各々が第1エレメントの対向長辺と平行な第2エレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されている2周波対応の折り返しダイポールアンテナからなるアンテナ装置。
【選択図】 図1
【解決手段】 平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1エレメントと、この第1エレメントに対して平行に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状が略矩形状とした第2エレメントと、これら第1エレメントと第2エレメントとを導通する一対の立ち上がり導線とを一体に備え、第1エレメントには一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され、これら一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて一対の立ち上がり導線が形成され、一対の立ち上がり導線の各々が第1エレメントの対向長辺と平行な第2エレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されている2周波対応の折り返しダイポールアンテナからなるアンテナ装置。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば携帯端末など小型無線通信機器に利用される内蔵型アンテナに関するものである。
無線携帯機器のアンテナはこれまで筐体外部にひきだせる棒状アンテナと機器内部に内蔵される内蔵アンテナとを併用することが主流であった。棒状アンテナは利用者にとって扱いが面倒なだけでなく機器設計においても設計を制約するので、近年では棒状アンテナを採用せず内蔵アンテナだけに集約する方向にある。
一方、無線携帯機器のアンテナに対するもうひとつの要求は多周波数化への対応である。例えば携帯電話の周波数帯域は、日本だけでなく世界的に順次拡大し、800〜900MHz帯域と1.7GHz〜2.1GHz帯域のそれぞれに多くの方式が割り当てられている。また、無線LAN用途においては2.4〜2.5GHz帯と4.9〜5.7GHz帯の周波数が割り当てられており、携帯電話と同様に低い周波数帯の約2倍以上のところに高い周波数帯が割り当てられている。
したがって、無線携帯機器のアンテナ装置の設計に対する要求は、内蔵型であって、必要とする全ての帯域に対応可能な広帯域を有し、更に、隔てられた低い周波数帯と高い周波数帯ともに対応する多周波化である。これらの好ましい特性を有するアンテナ装置を実現できれば多様な用途に展開できるのである。
従来、広帯域アンテナといっても、その帯域は高々中心周波数に対して数%程度であった。また、このような小型アンテナの効率はおおむねその体積に依存するため、小型内蔵アンテナで前記周波数帯域で良好な特性を実現させることは困難であった。
そこで、多くの研究がなされてきたが、実機に搭載可能な良好な特性のアンテナの開発に至っていないのが現状である。例えば、無線機地板上に近接して実装しても広帯域であり、さらに到来波に応じた放射指向性を形成できる小型広帯域高利得なアンテナ装置として、短辺対長辺の比が10以上である長方形のループアンテナエレメントを、動作周波数における1波長と略同一の外周囲長を有し、無線機地板に対して、平行にかつ前記波長に比べて十分小さい間隔で近接して配置し、さらに短辺が給電部側に近接するように折り返したもの(特許文献1参照)。
広帯域にわたるインピーダンス整合が可能な携帯端末用内蔵アンテナとして、両端が短絡された約1/2波長の平行線路を有するストリップ長l、ストリップ間隔d、左右のストリップ幅w1、w2、短絡部のストリップ幅w3の折り返しダイポールアンテナの給電点の左右約1/8波長から先の部分を左右対称に垂直・水平に折り曲げてアンテナ長a、垂直部の高さh、折り曲げ部の間隙sなる2重折り返し構造のアンテナ素子を形成し、このアンテナ素子をアンテナ長aと同じ幅の導体板の先端に近接して配置すると共に、このアンテナ素子の給電点に平衡給電線を接続してアンテナシステムを構成し、このアンテナ素子の入力インピーダンスと平衡給電線の特性インピーダンスを整合させるには、このアンテナ素子の折り曲げ部の間隙sおよび左右のストリップ幅比(w1/w2)を調整するもの(特許文献2参照)。
ストリップ幅を同一に固定して自己平衡作用を維持した平衡給電型アンテナであって広帯域にわたるインピーダンス整合が可能な携帯端末用内蔵アンテナとして、両端が短絡された約1/2波長の平行線路を有するストリップ長l、ストリップ間隔d、左右のストリップ幅w1,w2、短絡部のストリップ幅w3の折り返しダイポールアンテナの給電点の左右約1/8波長から先の部分を左右対称に垂直・水平に折り曲げてアンテナ長a、垂直部の高さh、折り曲げ部の間隙sなる2重折り返し構造のアンテナ素子を形成し、このアンテナ素子をアンテナ長aと同じ幅の導体板の先端に近接して配置すると共に、このアンテナ素子の給電点に平衡または不平衡給電線を接続してアンテナシステムを構成し、このアンテナ素子の入力インピーダンスと平衡または不平衡給電線の特性インピーダンスを整合させるためには、このアンテナ素子のストリップ幅比(w1/w2)を1に固定して自己平衡作用を維持する一方、折り曲げ部の間隙sと垂直部の高さhに加え、短絡部のストリップ幅w3と左右のストリップ幅w1=w2を調整するようにしたもの(特許文献3参照)等が提案されている。
一方、給電端の反対側を接地した折り返しモノポールアンテナに給電部を共有する別のアンテナ素子を付加してアンテナ装置を構成することにより、閉ループを形成してインピーダンスの低下及び基板との近接の影響を抑えることができ、シンプルな構成を保ったままで多周波化することができるアンテナ装置の提案がある(特許文献4参照)。
以上のように、特許文献1〜3のアンテナは、ダイポールアンテナの長所を生かして地板(GND)の影響を受けにくいこと、広帯域化等の効果を奏し、いずれも周囲長が1波長の折り返しループアンテナで、その構造は垂直・水平に折り曲げた2重折り返し構造をダイポールアンテナの給電点の左右両先端部の対称位置に2箇所有している。
しかしながらこれら従来のアンテナには共通して以下の欠点が存在する。第1に2箇所の2重折り返し構造のために製造工程が煩雑となる。第2に前記2周波対応は考慮されていない。第3に金属板だけで構成された条件での設計になっていて、いわば空気中に浮いた状態での設計であり、このままでは構造的に不安定のため特性も不安定である。第4に、構造的に安定化するために、これらのアンテナの折り返しの中空部にプラスチックなどの誘電体を挿入して固定すると、多モード共振のバランスで実現できていた広帯域特性が崩れて2つないしは3つの共振点を持つアンテナに変化してしまう。要するに、誘電体が存在しない、電磁波にとって理想的な条件で成立するアンテナを提案するもので実用化に向けては課題を残している。
また、特許文献4の従来のアンテナでは、折り返しアンテナという点では類似しており、モノポールアンテナであるために小型化には有利であるが、広帯域化のために多数の素子を組み合わせる必要があることと、アンテナの特性がGNDの影響を受けやすいと言う欠点がある。
本発明は、これらの従来のアンテナの欠点を解決し、プラスチックなどの誘電体上に構成する1素子の折り返しダイポールアンテナであって、製造が容易であり、2周波対応、広帯域化、小型化が可能であり、且つ安定な特性を有するアンテナ装置を得ることを目的とする。これにより、携帯電話などの小型携帯機器に搭載可能で、2周波対応、広帯域化を達成することができる。
なお、本明細書で、2周波対応とは離れた2つの帯域に対応することをいい、例えば800〜900MHzを1周波、1.7GHz〜2.1GHz帯を1周波とすることを指す。また、広帯域とは望ましくは両方の帯域においてすべての周波数をカバーすることをいう。また、以下においては、説明の都合上、携帯電話用アンテナを主に説明するが、携帯電話以外の無線携帯機器に適応することも可能である。
請求項1に記載された発明に係るアンテナ装置は、一対の給電点に連絡するアンテナエレメントが一方から他方の給電点へループを形成した2周波対応の折り返しダイポールアンテナからなるアンテナ装置であって、
アンテナエレメントが予め定められた幅の平エレメントで構成され、
前記平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1アンテナエレメントと、この第1アンテナエレメントに対して平行に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状が略矩形状とした第2アンテナエレメントと、これら第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを導通する予め定められた高さの一対の立ち上がり導線とを一体に備え、
前記第1アンテナエレメントには、前記一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され、これら一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて前記一対の立ち上がり導線が形成され、
前記一対の立ち上がり導線の各々が、前記第1アンテナエレメントの対向長辺と平行な第2アンテナエレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されていることを特徴とするものである。
アンテナエレメントが予め定められた幅の平エレメントで構成され、
前記平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1アンテナエレメントと、この第1アンテナエレメントに対して平行に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状が略矩形状とした第2アンテナエレメントと、これら第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを導通する予め定められた高さの一対の立ち上がり導線とを一体に備え、
前記第1アンテナエレメントには、前記一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され、これら一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて前記一対の立ち上がり導線が形成され、
前記一対の立ち上がり導線の各々が、前記第1アンテナエレメントの対向長辺と平行な第2アンテナエレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項1に記載の第1アンテナエレメントの一方の給電点を起点として、対向する第1アンテナエレメントの一方の立ち上がり導線、第2アンテナエレメントを経て他方の立ち上がり導線及び第1アンテナエレメントの他方の給電点までの経路長さが低いほうの周波数に共振する長さに設定されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項1又は2に記載の第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に予め定められた誘電率の誘電体が配されていることを特徴とするものである。
本発明での誘電体は、プリント基板又はインサート成形樹脂からなる。またプリント基板を用いた好ましい例としては、前記第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとが前記プリント基板表面にプリント形成された導体パターンからなるものが開示される。また、前記誘電体がインサート成形樹脂を用いた好ましい例としては、前記第1アンテナエレメント及び/又は第2アンテナエレメントが金属板の不要部分を型抜き加工又はレーザ加工により除去して形成されたものが開示される。
また、本発明の好ましい態様としては、前記誘電体の一部が切欠かれていることを特徴とするものや、前記第1アンテナエレメント及び/又は第2アンテナエレメントが金属板から型抜き加工又はレーザ加工により形成されたものであることを特徴とするものが開示される。
請求項4に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項1〜3の何れか1項に記載の第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の長さが相違することを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項1〜5の何れか1項に記載の第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の平エレメントの幅と、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの短辺の平エレメントの幅とが相違することを特徴とするものである。
本発明によれば、垂直・水平の2重折り返し構造が給電点に対向する位置のみであり、プリント基板上にプリント形成するにしても、プレス成形で形成するにしても製造が容易でローコストにできる。また、誘電体が配されているため、誘電体を構造基材とすることができ、製造が容易で構造的に安定で、携帯機器内部に収納できる小型のアンテナ装置を提供できる。
提供するアンテナはきわめて離れた2つの帯域を持ち、かつ、実用上要求される十分な帯域を持つアンテナ装置を得ることができる。更に、給電方法についてであるが、ループアンテナは平衡型アンテナとして自己平衡作用があり、不平衡給電をしてもグランド電流が小さいという特徴があり、本発明のアンテナもこの特徴を持っている。
前記特許文献1〜3の折り返しダイポールアンテナの両端を折り返した形状のアンテナでは、表裏のエレメント間で特異な電磁界分布を持ち、アンテナの形状やエレメントの寸法を合わせ込めば、いくつかの共振点がある周波数に集まって広帯域化できることが示されている。
しかしながら、それらの研究は空気中における折り返しアンテナについてなされたもので、誘電体が存在しない条件での研究であった。例えば、プリント基板等の基材表面にアンテナエレメントを配した場合には、基材が1よりも大きい比誘電率を持ち、前記共振点を示す各共振モードの電磁界分布が大きく異なるため、前記基材の比誘電率の影響が異なる結果、いくつかに分かれた共振点を持つアンテナに特性が変化してしまい、折り返しアンテナの本来の広帯域性は崩れてしまう。
また、小型無線携帯機器の中でひとつの部品として搭載され良好に動作するためにはプラスチックなどの誘電体に固定されたような安定した形態を持つ必要があり、前記の研究成果は実用的には課題が残っているのである。
そこで、本発明は、アンテナエレメントが予め定められた幅の平エレメントで構成され、この平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1アンテナエレメントと、この第1アンテナエレメントに対して平行に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状が略矩形状とした第2アンテナエレメントと、これら第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを導通する予め定められた高さの一対の立ち上がり導線とを備え、第1アンテナエレメントには一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され尚且つこれら一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて前記一対の立ち上がり導線が形成され、一対の立ち上がり導線の各々が第1アンテナエレメントの対向長辺と平行な第2アンテナエレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されているものである。このため、垂直・水平の2重折り返し構造が給電点に対向する位置のみであり、プリント基板上にプリント形成するにしても、プラスチック成形で形成するにしても製造が容易でローコストにできる。
本発明では、第1アンテナエレメントの一方の給電点を起点として、対向する第1アンテナエレメントの一方の立ち上がり導線を経て第2アンテナエレメントを経て他方の立ち上がり導線を経て第1アンテナエレメントの他方の給電点までの経路長さ(即ち、全周長)をほぼ低い方の周波数に共振する長さとすることで当該周波数の帯域でアンテナを動作させることができる。また、垂直・水平の2重に折り返すことによって電磁界分布が変化し、他の周波数の帯域でもアンテナを動作させることができる。尚、本発明のアンテナ装置は、折り返しダイポールアンテナの一種であるが、構成上折り返しループアンテナにも含まれるものである。
また、本発明では、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に予め定められた誘電率の誘電体を配することにより、垂直・水平の2重に折り返された第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを流れる電流分布が適切に分布するように、プリント基板の基材の比誘電率と前記導体幅を適切に決定することにより、少なくとも2つの帯域で広帯域化できる。
即ち、本発明では、空気とは相違する誘電体を少なくとも第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に配することにより、電磁波のモード変化によって低い周波数(第1の共振周波数)以降の高い周波数(第2以降の共振周波数)のシフトが不均一となって互いに重なり合うことにより、少なくとも2つの帯域で広帯域化される。
本発明の誘電体としては、実用的なプラスチックが持っている比誘電率2〜5を選択することができる。好ましい態様としては、誘電体がプリント基板からなるものや誘電体がインサート成形樹脂からなるものが挙げられる。
誘電体としてプリント基板を用いる場合には、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとをプリント基板表面にプリント形成して得ることにより、容易に製造可能となる。また、平エレメントをエッチング除去、メッキ、吹付塗装等の導体パターンによって形成してもよい。
また、誘電体が第1アンテナエレメント及び第2アンテナエレメントが形成された後に装着されるものであるならば、これらエレメントを型抜き成形等の平エレメント以外の部分を除去して形成することもできるし、平導線を連結して形成することもできる。何れにしても垂直・水平の2重折り返し部分が1箇所であるため、製造が容易という利点があり、大量生産に向くという利点も更に備える。例えば、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを個別に打ち抜き型成形で不要部分を切除した上で、両者を立上り導線で一体としたり、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントと立ち上がり導線とを一体として打ち抜き型成形で成形した後、折り曲げ加工すると共にインサート成形等で誘電体をエレメント間に形成することにより大量生産することができる。何れにしても垂直・水平の2重折り返し部分が1箇所であるため、製造が容易という利点がある。
また、本発明では、空気とは相違する誘電体を第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に配することにより、電磁波のモード変化によって低い周波数(第1の共振周波数)以降の高い周波数(第2以降の共振周波数)のシフトが不均一となって互いに重なり合うことにより、少なくとも2つの帯域で広帯域化されるが、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に配された誘電体について、誘電体の一部が抜けていても、一部が欠けていてもよい。あくまで誘電率が1の空気と1以外の誘電体とで多周波数化するように構成すればよい。
本発明のアンテナ装置では、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの大きさ及び個々の平エレメントの幅および長さを相違させて少なくとも2つの周波数帯域において同時に広帯域化できるかを確認した。その結果、好ましい態様としては、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の長さ及び幅を相違させることや、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の平アンテナエレメントの幅と、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの短辺の平アンテナエレメントの幅とを相違させることにより、複数の離れた周波数で共振し、且つそれぞれの周波数において広帯域な特性を持つアンテナを得ることがきることが判った。
なお、前記平アンテナエレメントの幅は、長辺或いは短辺のそれぞれの全長に渡って一定である必要は無く、ぞれぞれの辺の長さの途中で幅を変化させても良い。但し、各給電点から見て、実質的に対称形となるような形状とした方が、地板に流れる電流が少なくなるため、アンテナ特性が地板形状等により影響を受け難い特性を示すので望ましい。
以上のことを具体的に説明すると、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の長さ及び幅を変えた場合には、アンテナ特性が変化する。このアンテナ特性を種々変化させて目的とするアンテナ特性を有するアンテナ装置を得ることができる。
例えば、高い周波数帯域の比帯域幅を広くするためには、以下のような例がある。尚、以下に示す例は特性の比較を目的とするため、相対的な特性の差について精度が良いシミュレーションの方法で求めた結果である。例えば、比誘電率2で厚さ1.6mmの板を使用した場合には、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントの長辺及び短辺の幅を4mmとし、長さを同じとすると、低い周波数(第1の共振周波数)と高い周波数(第2の共振周波数)の反射損失10dBの比帯域幅はそれぞれ6.2%、18.3%であった。
ところが、
(1) 第1アンテナエレメントの長辺の幅及び第2アンテナエレメントの長辺の幅(後述する「W1,W2,W3,W4」。以下同じ)を変化させた場合は第2の共振周波数帯域の比帯域幅が変化する。例えば、4mmから2mmに変えると、同じ周波数での同じ反射損失10dBの比帯域幅はそれぞれ7.5%と18.5%となった。
(2) 第1アンテナエレメントの長辺の長さ(a)と、第2アンテナエレメントの長辺の長さ(a’)とを変化させた場合も第2の共振周波数帯域の被帯域幅が変化する。例えば、第1アンテナエレメントの長辺の長さ(a)を1mm長くし、第2アンテナエレメントの長辺の長さ(a’)を1mm短くした場合には、同じ周波数での同じ反射損失10dBの比帯域幅はそれぞれ6.2%と19.8%となった。
(3) 各アンテナエレメントの短辺の幅(W5,W6,W7,W8)を変化させた場合も第2の共振周波数帯域の被帯域幅が変化する。例えば、4mmから2mmに変更すると、同じ周波数での同じ反射損失10dBの比帯域幅はそれぞれ6.2%と19.6%となった。
(1) 第1アンテナエレメントの長辺の幅及び第2アンテナエレメントの長辺の幅(後述する「W1,W2,W3,W4」。以下同じ)を変化させた場合は第2の共振周波数帯域の比帯域幅が変化する。例えば、4mmから2mmに変えると、同じ周波数での同じ反射損失10dBの比帯域幅はそれぞれ7.5%と18.5%となった。
(2) 第1アンテナエレメントの長辺の長さ(a)と、第2アンテナエレメントの長辺の長さ(a’)とを変化させた場合も第2の共振周波数帯域の被帯域幅が変化する。例えば、第1アンテナエレメントの長辺の長さ(a)を1mm長くし、第2アンテナエレメントの長辺の長さ(a’)を1mm短くした場合には、同じ周波数での同じ反射損失10dBの比帯域幅はそれぞれ6.2%と19.8%となった。
(3) 各アンテナエレメントの短辺の幅(W5,W6,W7,W8)を変化させた場合も第2の共振周波数帯域の被帯域幅が変化する。例えば、4mmから2mmに変更すると、同じ周波数での同じ反射損失10dBの比帯域幅はそれぞれ6.2%と19.6%となった。
このように、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の長さ及び幅を変更することにより、特性の良好なアンテナ装置を提供できるようになる。もちろん、これらの方法を組み合わせて使用すれば、更に良好な特性のアンテナ装置が実現できる。例えば、第1アンテナエレメントの長辺の幅W1を2mm他の長辺の幅を4mmとし、第1アンテナエレメントの長辺の長さを3mm短くし、第2アンテナエレメントの長辺の幅を3mm長くすると、前記反射損失の比帯域幅はそれぞれ9.5%、37%となった。これも、当初の特性に比べると大きく改善されている。
このように、本発明のアンテナ装置では、アンテナエレメントの形状を適切に変更することによって、良好な特性のアンテナ装置を提供できる。尚、説明に用いた例は、簡単な説明の為に用いた例であり、これが実際の本発明によるアンテナ装置の設計方法を限定するものではない。
実施例1
図1は本発明のアンテナ装置の一実施例の平面構成を示す説明図であり、図2は図1の裏面を表面からの透視図で示した説明図である。図のアンテナ装置10ではプリント基板30を使って作製されたものとして、アンテナエレメントの構成を説明する。図1、2に示す通り、端子21,22はアンテナ装置10と回路20とを接続するものであり、アンテナ装置10と無線携帯機の回路基板20の接続状態を示し、回路基板20からの給電点11から出発し、帯状導線12を通つてスルーホール13,14を経て裏面の帯状導線15に至り、スルーホール16,17を経て再度表面に戻り帯状導線18を通ってもうひとつの給電点19に戻る。
図1は本発明のアンテナ装置の一実施例の平面構成を示す説明図であり、図2は図1の裏面を表面からの透視図で示した説明図である。図のアンテナ装置10ではプリント基板30を使って作製されたものとして、アンテナエレメントの構成を説明する。図1、2に示す通り、端子21,22はアンテナ装置10と回路20とを接続するものであり、アンテナ装置10と無線携帯機の回路基板20の接続状態を示し、回路基板20からの給電点11から出発し、帯状導線12を通つてスルーホール13,14を経て裏面の帯状導線15に至り、スルーホール16,17を経て再度表面に戻り帯状導線18を通ってもうひとつの給電点19に戻る。
このアンテナ装置10は表裏それぞれに形成された略矩形状の第1アンテナエレメント10Aと第2アンテナエレメント10Bとが仮想線23,24で垂直・水平の2重に折り返され、それらの間に誘電体であるプリント基板30が配されたものとみなすことができる。図3は図1のアンテナ装置の展開構成を示す説明図である。即ち、仮想線23,24で折り返しを元に戻して展開したとすれば、これら2つのエレメント10A,10Bは図3の形になる。仮想線23,24の間隔hはプリント基板の厚みである。
図3の構成になるアンテナ装置10は1種のループアンテナであり、図1,2に示すように表裏に第1アンテナエレメント10Aと第2アンテナエレメント10Bとがあることから、このアンテナ装置10は折り返しダイポールアンテナであると考えられる。
図4は図3のアンテナエレメントの展開図の寸法を規定した説明図である。図4において、給電点11から19までの全周長は概略低いほうの周波数に共振する長さ(=目的波長λ)にしたが、折り返すことによって電磁界分布が変化し、アンテナを流れる電流分布が適切に分布するように、プリント基板の基材の比誘電率と前記導体幅を適切に決定することにより、2つの帯域で広帯域化できるのである。
図4において、アンテナ装置1の第1アンテナエレメント10Aと第2アンテナエレメント10Bとの横外形寸法aと縦外形寸法bとは給電点11から19までの全周長が概略低いほうの周波数に共振する長さとした。また、横外形寸法aは携帯無線機に内蔵可能なように携帯無線機の横幅よりやや小さくした。誘電体の高さ方向の厚さをhとし、各エレメント導体幅を以下の通り定めてアンテナの特性を検証した。
具体的には、図4に示す、第1アンテナエレメントAの回路側横エレメントの導体幅をW1、第1アンテナエレメントAの外方側横エレメントの導体幅をW2、第2アンテナエレメントBの外方側横エレメントの導体幅をW3、第2アンテナエレメントBの回路側横エレメントの導体幅をW4として、次の(1) 〜(4) の条件として検証した。
(1) W1=W2=W3とし、W4をそれらの1.5〜5倍の範囲にしたもの
この例の場合、W1=W2=W3=1mmとし、W4が1〜2mmでは、第2の周波数帯域で反射損失が7.5dB程度で、アンテナ装置の使用許容限度に近いが、3mm〜6mmでは、10dB以上となり、良好な特性であった。7mm以上では、再び反射損失が10dB以下となり、十分良好とは言えなくなる。また、W1,W2,W3のそれぞれの幅は、厳密に同じである必要は無く、例えば、W4が3倍の場合、W1は、0.5〜1.5程度変化しても、第2の周波数の反射損失は8〜9dB程度得られ、使用可能な特性である。すなわち、W1=W2=W3は、それぞれ±50%程度変化しても問題ない。なお、この例では、誘電体の比誘電率を2とし、その板厚(h)を0.6mmとした。
この例の場合、W1=W2=W3=1mmとし、W4が1〜2mmでは、第2の周波数帯域で反射損失が7.5dB程度で、アンテナ装置の使用許容限度に近いが、3mm〜6mmでは、10dB以上となり、良好な特性であった。7mm以上では、再び反射損失が10dB以下となり、十分良好とは言えなくなる。また、W1,W2,W3のそれぞれの幅は、厳密に同じである必要は無く、例えば、W4が3倍の場合、W1は、0.5〜1.5程度変化しても、第2の周波数の反射損失は8〜9dB程度得られ、使用可能な特性である。すなわち、W1=W2=W3は、それぞれ±50%程度変化しても問題ない。なお、この例では、誘電体の比誘電率を2とし、その板厚(h)を0.6mmとした。
(2) W1=W2=W4とし、W3をその1.5〜5倍の範囲にしたもの
この例の場合、W1=W2=W4=5mmとし、W3を 0.5mm〜10mmでは、、第1の周波数帯域では10dB以上、第2の周波数帯域で反射損失が9dB以上となり、ほぼ良好な特性である。W1,W2,W4のそれぞれの幅は、厳密に同じである必要は無いのは、(1)の例と同様である。なお、この例では、誘電体の比誘電率を5とし、その板厚を3mmとした。
この例の場合、W1=W2=W4=5mmとし、W3を 0.5mm〜10mmでは、、第1の周波数帯域では10dB以上、第2の周波数帯域で反射損失が9dB以上となり、ほぼ良好な特性である。W1,W2,W4のそれぞれの幅は、厳密に同じである必要は無いのは、(1)の例と同様である。なお、この例では、誘電体の比誘電率を5とし、その板厚を3mmとした。
(3) W1=W3とし、W2、W4をそれらの1.5〜8倍の範囲にしたもの
この場合も、W2、W4が1.5mmでは第2の周波数帯域で反射損失が8dB程度で使用許容限度に近くなった。W2、W4が2mm〜8mmでは第2の周波数帯域で反射損失が10dB以上となり、良好な特性となった。尚、W2、W4が9mm以上では再び反射損失が10dB以下となり、十分に良好とは言えなくなった。また、W1,W3のそれぞれの幅は、厳密に同じである必要は無く、例えば、W4が3倍の場合、W1は、0.5〜1.5倍程度変化しても、第2の周波数の反射損失は8〜9dB程度得られ、使用可能な特性となった。即ち、W1=W3は、それぞれ±50%程度変化しても問題ない。尚、誘電体は、比誘電率が2の場合で2mm厚の誘電体板を使用した例である。
この場合も、W2、W4が1.5mmでは第2の周波数帯域で反射損失が8dB程度で使用許容限度に近くなった。W2、W4が2mm〜8mmでは第2の周波数帯域で反射損失が10dB以上となり、良好な特性となった。尚、W2、W4が9mm以上では再び反射損失が10dB以下となり、十分に良好とは言えなくなった。また、W1,W3のそれぞれの幅は、厳密に同じである必要は無く、例えば、W4が3倍の場合、W1は、0.5〜1.5倍程度変化しても、第2の周波数の反射損失は8〜9dB程度得られ、使用可能な特性となった。即ち、W1=W3は、それぞれ±50%程度変化しても問題ない。尚、誘電体は、比誘電率が2の場合で2mm厚の誘電体板を使用した例である。
(4) W1=W2=W3とし、W4をそれらの0.07〜0.7倍の範囲にしたもの。
この例の場合、W1=W2=W3=7mmとし、W4が0.5mm〜5mmであれば、第1および第2の周波数帯域で反射損失が10dB以上あり、良好な特性である。尚、この時、比誘電率3で誘電体の厚さ1mmの板を使用している。また、W1,W2,W3のそれぞれの辺の幅は厳密に同じである必要が無いのは、(1)の例と同じである。
この例の場合、W1=W2=W3=7mmとし、W4が0.5mm〜5mmであれば、第1および第2の周波数帯域で反射損失が10dB以上あり、良好な特性である。尚、この時、比誘電率3で誘電体の厚さ1mmの板を使用している。また、W1,W2,W3のそれぞれの辺の幅は厳密に同じである必要が無いのは、(1)の例と同じである。
以上のように、第1アンテナエレメントの長辺の幅及び第2アンテナエレメントの長辺の幅(W1,W2,W3,W4)を変化させた場合は第2の共振周波数帯域の被帯域幅が変化した。具体的には、W1=1mm,W2=5mm,W3=1mm,W4=4mmとし、比誘電率4.5、厚さ1.6mmの誘電体を使用した場合のアンテナ特性の実測値を図5に示す。図5に示す通り、反射損失特性は第1の周波数で共振し、更にその約2倍の周波数でも共振しており、第1の周波数を800〜900MHzとすると、第2の周波数1.7GHz〜2.1GHzでも共振し、多周波化に十分対応できるアンテナ装置となりうる。
実施例2
プリント基板で作製したアンテナエレメントの第2の実施例として、そのエレメントの展開図を図6に示す。図に示す通り、実施例1と同様に、アンテナ装置40ではプリント基板を使って作製されたものとして、アンテナエレメントの構成を説明する。アンテナ装置40は回路基板(図示せず)からの給電点41から出発し、帯状導線42を通つてスルーホール43,44を経て裏面の帯状導線45に至り、スルーホール46,47を経て再度表面に戻り帯状導線48を通ってもうひとつの給電点49に戻り、このアンテナ装置40は表裏それぞれに形成された略矩形状の第1アンテナエレメント40Aと第2アンテナエレメント40Bとが仮想線で折り返され、それらの間に誘電体であるプリント基板(図示せず)が配されたものとみなすことができる。
プリント基板で作製したアンテナエレメントの第2の実施例として、そのエレメントの展開図を図6に示す。図に示す通り、実施例1と同様に、アンテナ装置40ではプリント基板を使って作製されたものとして、アンテナエレメントの構成を説明する。アンテナ装置40は回路基板(図示せず)からの給電点41から出発し、帯状導線42を通つてスルーホール43,44を経て裏面の帯状導線45に至り、スルーホール46,47を経て再度表面に戻り帯状導線48を通ってもうひとつの給電点49に戻り、このアンテナ装置40は表裏それぞれに形成された略矩形状の第1アンテナエレメント40Aと第2アンテナエレメント40Bとが仮想線で折り返され、それらの間に誘電体であるプリント基板(図示せず)が配されたものとみなすことができる。
このアンテナ装置40では、第2アンテナエレメント40Bの外形寸法を第1アンテナエレメント40Aの横外形寸法を小さくした。即ち、第1アンテナエレメント40Aの外形寸法a,bに対して、第2アンテナエレメント40Bのエレメント寸法a’,b’はいずれも小さくしてあり、給電点41から49までの全周長が概略低いほうの周波数に共振する長さとした。各エレメント導体幅を以下の通り定めてアンテナの特性を検証した。
(1) W1=W2=W3=W4とし、a’=0.4×aとしたもの
(2) W1=W2とし、W3=W4かつa’=0.7×aとしたもの
(3) W2=W4とし、W1=0.5×W2,W3=0.5×W1かつa’=0.4×aとしたもの
(2) W1=W2とし、W3=W4かつa’=0.7×aとしたもの
(3) W2=W4とし、W1=0.5×W2,W3=0.5×W1かつa’=0.4×aとしたもの
上記条件では、以下の様な結果が得られた。
(1) W1=W2=W3=W4で、a’=0.4×aとしたもの。
W1=W2=W3=W4で、a’=0.4×aとした場合は、実際には、a’=(0.15〜0.51)×a で、第1の周波数及び第2の周波数の帯域で反射損失10dB以上となり、十分良好な特性が得られた。尚、ここで、W1=W2=W3=W4=1mm、a=53mm、誘電体の比誘電率2でその厚さ0.6mmとした。また、W1,W2,W3,W4はそれぞれ厳密に同じ幅である必要は無く、例えば、W2=W3=W4=1mmで、a’=0.25×aの場合、W1は0.75〜13mmの場合に、第1の周波数及び第2の周波数で反射損失10dB以上となり、良好な特性を示した。具体的には、前記条件でのアンテナ特性の実測値を図7に示す。図に示す通り、実測値ではリターンロス特性は第1の周波数であるf0 が10dB以上となり、第2の周波数である2f0 についても10dB程度となり、尚且つ、2f0 付近では広帯域な特性となった。
(1) W1=W2=W3=W4で、a’=0.4×aとしたもの。
W1=W2=W3=W4で、a’=0.4×aとした場合は、実際には、a’=(0.15〜0.51)×a で、第1の周波数及び第2の周波数の帯域で反射損失10dB以上となり、十分良好な特性が得られた。尚、ここで、W1=W2=W3=W4=1mm、a=53mm、誘電体の比誘電率2でその厚さ0.6mmとした。また、W1,W2,W3,W4はそれぞれ厳密に同じ幅である必要は無く、例えば、W2=W3=W4=1mmで、a’=0.25×aの場合、W1は0.75〜13mmの場合に、第1の周波数及び第2の周波数で反射損失10dB以上となり、良好な特性を示した。具体的には、前記条件でのアンテナ特性の実測値を図7に示す。図に示す通り、実測値ではリターンロス特性は第1の周波数であるf0 が10dB以上となり、第2の周波数である2f0 についても10dB程度となり、尚且つ、2f0 付近では広帯域な特性となった。
(2) W1=W2とし、W3=W4かつa’=0.7×aとしたもの。
W1=W2とし、W3=W4かつa’=0.7×aとした場合は、実際にはa’=(0.1〜1.75)×aで、第1の周波数及び第2の周波数の帯域で反射損失10dB以上となり、十分良好な特性が得られた。尚、ここで、W1=W2=3mm,W3=W4=1mm、a=53mm,誘電体の比誘電率2でその厚さ0.6mmとした。また、W1とW2,W3とW4はそれぞれ厳密に同じ幅である必要は無いのは、(1)の場合と同様である。
W1=W2とし、W3=W4かつa’=0.7×aとした場合は、実際にはa’=(0.1〜1.75)×aで、第1の周波数及び第2の周波数の帯域で反射損失10dB以上となり、十分良好な特性が得られた。尚、ここで、W1=W2=3mm,W3=W4=1mm、a=53mm,誘電体の比誘電率2でその厚さ0.6mmとした。また、W1とW2,W3とW4はそれぞれ厳密に同じ幅である必要は無いのは、(1)の場合と同様である。
(3) W1=W2とし、W1=0.5×W2、W3=0.5×W1かつa’=0.4×aとしたもの。
W1=W2とし、W1=0.5×W2、W3=0.5×W1かつa’=0.4×aとした場合は、実際にはa’=(0.05〜1)×aで、第1の周波数及び第2の周波数の帯域で、反射損失10dB以上となり、十分良好な特性が得られた。尚、ここで、W2=W4=4mm、W1=2mm,W3=1mm、a=53mm、誘電体の比誘電率2でその厚さ0.6mmとした。又、W1とW2,W3とW4はそれぞれ厳密に同じ幅である必要は無いのは、(1)の場合と同様である。
W1=W2とし、W1=0.5×W2、W3=0.5×W1かつa’=0.4×aとした場合は、実際にはa’=(0.05〜1)×aで、第1の周波数及び第2の周波数の帯域で、反射損失10dB以上となり、十分良好な特性が得られた。尚、ここで、W2=W4=4mm、W1=2mm,W3=1mm、a=53mm、誘電体の比誘電率2でその厚さ0.6mmとした。又、W1とW2,W3とW4はそれぞれ厳密に同じ幅である必要は無いのは、(1)の場合と同様である。
実施例3
プリント基板で作製したアンテナエレメントの第3の実施例として、そのエレメントの展開図を図8に示す。図に示す通り、実施例1及び2と同様に、アンテナ装置50ではプリント基板を使って作製されたものとして、アンテナエレメントの構成を説明する。アンテナ装置50は回路基板(図示せず)からの給電点51から出発し、帯状導線52を通つてスルーホール53,54を経て裏面の帯状導線55に至り、スルーホール56,57を経て再度表面に戻り帯状導線58を通ってもうひとつの給電点59に戻り、このアンテナ装置50は表裏それぞれに形成された略矩形状の第1アンテナエレメント50Aと第2アンテナエレメント50Bとが仮想線で折り返され、それらの間に誘電体であるプリント基板(図示せず)が配されたものとみなすことができる。
プリント基板で作製したアンテナエレメントの第3の実施例として、そのエレメントの展開図を図8に示す。図に示す通り、実施例1及び2と同様に、アンテナ装置50ではプリント基板を使って作製されたものとして、アンテナエレメントの構成を説明する。アンテナ装置50は回路基板(図示せず)からの給電点51から出発し、帯状導線52を通つてスルーホール53,54を経て裏面の帯状導線55に至り、スルーホール56,57を経て再度表面に戻り帯状導線58を通ってもうひとつの給電点59に戻り、このアンテナ装置50は表裏それぞれに形成された略矩形状の第1アンテナエレメント50Aと第2アンテナエレメント50Bとが仮想線で折り返され、それらの間に誘電体であるプリント基板(図示せず)が配されたものとみなすことができる。
このアンテナ装置50では、第1アンテナエレメント50Aと第2アンテナエレメント50Bとの長辺の平エレメントの幅と、第1アンテナエレメント50Aと第2アンテナエレメント50Bとの短辺の平エレメントの幅とを相違させた。即ち、第1アンテナエレメント50Aと第2アンテナエレメント50Bとの外形寸法は同じにし、給電点51から59までの全周長は低いほうの周波数の概略1波長とした。各エレメント導体幅を以下の通り定めてアンテナの特性を検証した。
W1=W2=W3=W4とし、その値を(0.07〜0.1)×bの中で固定し、W5=W6=W7=W8とし、その値を(0.2〜0.49)×aの中で選択した。
上記条件では、以下のような結果が得られた。W1=W2=W3=W4=(0.14〜0.2)×a、W5=W6=W7=W8=(0.2〜0.49)×bの条件で、第1の周波数及び第2の周波数の帯域で、反射損失が10dB以上となり、十分良好な特性が得られた。具体的には、前記条件のアンテナ特性の実測値を図9に示す。図に示す通り、リターンロス特性は2つの周波数帯域で10dB以上となった。尚、ここで誘電体の比誘電率4.5でその厚さ1mmの場合である。又、W1,W2,W3,W4はそれぞれ厳密に同じ幅である必要は無いのは、これまで説明した場合と同様である。
実施例4
第1から第3の実施例としてプリント板の基材を誘電体とする例を示したが、予めアンテナエレメントを金属板で、例えばプレス加工で作り、インサート射出成形によって第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に誘電体(射出樹脂)を配する方法によっても作製可能である。この場合には、金属板の抵抗等を予め定めた上で作製できるため、大量生産に向く特徴がある。この構造の実施例4のアンテナ装置を図13〜15に示す。
第1から第3の実施例としてプリント板の基材を誘電体とする例を示したが、予めアンテナエレメントを金属板で、例えばプレス加工で作り、インサート射出成形によって第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に誘電体(射出樹脂)を配する方法によっても作製可能である。この場合には、金属板の抵抗等を予め定めた上で作製できるため、大量生産に向く特徴がある。この構造の実施例4のアンテナ装置を図13〜15に示す。
図10は予め金属板で作製されたアンテナエレメントの平面外形を示す説明図であり、図11は図10のアンテナエレメントを曲折した状態を示す説明図であり、図12は図11のアンテナエレメントをインサート成形した状態を示す説明図である。
図10に示した通り、金属板を打ち抜き成形して得られたアンテナ装置60のエレメントは、回路基板(図示せず)からの給電点61から出発し、帯状導線62を通つて一方の立ち上がり導線63を経て裏面の帯状導線65に至り、他方の立ち上がり導線67を経て再度表面に戻り帯状導線68を通ってもうひとつの給電点69に戻り、このアンテナ装置60は表裏それぞれに形成された略矩形状の第1アンテナエレメント60Aと第2アンテナエレメント60Bとが仮想線で折り返され、それらの間に誘電体であるインサート成形樹脂70が配されたものとみなすことができる。
即ち、このエレメントを一対の立ち上がり導線63,67と第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの境界である仮想線64で垂直に曲げ起こし、仮想線66で折り返し曲げすると図11の形状になる。図11のように折り曲げたエレメントを金型に装着して樹脂を射出成形すれば図12の成形品ができる。第2アンテナエレメント60Bの両端部に形成された突起71,72は射出成形時の流動圧でエレメントが変形しないように金型の中でホールドするためのもので、金型設計の都合で任意の位置に決められ、成形後切り落とされる。
第1アンテナエレメント70Aから伸ばされた給電点61,69も同じ目的で、射出成形時には金型中でホールドされるが、成形後、給電点とするため位置はアンテナ設計の都合で決められる。このように、プレス技術や射出成形技術を使ってアンテナを作製することもできるが、アンテナとしての特性はプリント基板を使ったものとおおむね同等以上である。
実施例5
実施例5は、第1から第4の実施例において、生産工程で中心周波数と帯域とを調整することができるものである。図13に示すようにアンテナ中央部の誘電体の一部を除去して穴80を設ければ、中心周波数は高いほうにシフトし、同時に帯域は広がる。具体的な方法はプリント基板を使ったアンテナではプレスで抜き落とす方法がある。
実施例5は、第1から第4の実施例において、生産工程で中心周波数と帯域とを調整することができるものである。図13に示すようにアンテナ中央部の誘電体の一部を除去して穴80を設ければ、中心周波数は高いほうにシフトし、同時に帯域は広がる。具体的な方法はプリント基板を使ったアンテナではプレスで抜き落とす方法がある。
実施例6
図14は第6の実施例のエレメントの展開図である。図14では図10の立ち上がり導線68を複数の立ち上がり導線91,92とした。後の工程は図11,12と同じである。本実施例のアンテナ装置は、図14に示すエレメントをインサート成形後、得られたアンテナ装置を携帯電話等の装置本体に組み込む際に装置本体に応じて帯域を微調整することができる。
図14は第6の実施例のエレメントの展開図である。図14では図10の立ち上がり導線68を複数の立ち上がり導線91,92とした。後の工程は図11,12と同じである。本実施例のアンテナ装置は、図14に示すエレメントをインサート成形後、得られたアンテナ装置を携帯電話等の装置本体に組み込む際に装置本体に応じて帯域を微調整することができる。
例えば、片方の立ち上がり導線を除去する(たとえば一方の立ち上がり導線92だけを残す)と、インダクタンス成分が増加して中心周波数が低いほうにシフトする。尚、図14では立ち上がり導線を2本にしたが3本でもよいし、両側に2本ずつ設けても本数については規定されるものではない。切断はアンテナ完成後に特性を見て、たとえばレーザー加工で行ってもよく、射出成形前にプラスチックの誘電率から本数を計算で割り出してプレス加工で行ってもよい。
10A…第1アンテナエレメント、
10B…第2アンテナエレメント、
10 …アンテナ装置、
11 …給電点、
12 …帯状導線、
13 …スルーホール(立ち上がり導線)、
14 …スルーホール(立ち上がり導線)、
15 …帯状導線、
16 …スルーホール(立ち上がり導線)、
17 …スルーホール(立ち上がり導線)、
18 …帯状導線、
19 …給電点、
20 …回路基板、
21 …端子、
22 …端子、
23 …仮想線、
24 …仮想線、
30 …プリント基板、
h 間隔(プリント基板の厚み)、
40A…第1アンテナエレメント、
40B…第2アンテナエレメント、
40 …アンテナ装置、
41 …給電点、
42 …帯状導線、
43 …スルーホール(立ち上がり導線)、
44 …スルーホール(立ち上がり導線)、
45 …帯状導線、
46 …スルーホール(立ち上がり導線)、
47 …スルーホール(立ち上がり導線)、
48 …帯状導線、
49 …給電点、
50A…第1アンテナエレメント、
50B…第2アンテナエレメント、
50 …アンテナ装置、
51 …給電点、
52 …帯状導線、
53 …スルーホール(立ち上がり導線)、
54 …スルーホール(立ち上がり導線)、
55 …帯状導線、
56 …スルーホール(立ち上がり導線)、
57 …スルーホール(立ち上がり導線)、
58 …帯状導線、
59 …給電点、
60A…第1アンテナエレメント、
60B…第2アンテナエレメント、
60 …アンテナ装置、
61 …給電点、
62 …帯状導線、
63 …立ち上がり導線、
64 …仮想線、
65 …帯状導線、
66 …仮想線、
67 …立ち上がり導線、
68 …帯状導線、
69 …給電点、
70 …インサート成形樹脂、
71 …突起、
72 …突起、
80 …穴、
91 …立ち上がり導線、
92 …立ち上がり導線、
10B…第2アンテナエレメント、
10 …アンテナ装置、
11 …給電点、
12 …帯状導線、
13 …スルーホール(立ち上がり導線)、
14 …スルーホール(立ち上がり導線)、
15 …帯状導線、
16 …スルーホール(立ち上がり導線)、
17 …スルーホール(立ち上がり導線)、
18 …帯状導線、
19 …給電点、
20 …回路基板、
21 …端子、
22 …端子、
23 …仮想線、
24 …仮想線、
30 …プリント基板、
h 間隔(プリント基板の厚み)、
40A…第1アンテナエレメント、
40B…第2アンテナエレメント、
40 …アンテナ装置、
41 …給電点、
42 …帯状導線、
43 …スルーホール(立ち上がり導線)、
44 …スルーホール(立ち上がり導線)、
45 …帯状導線、
46 …スルーホール(立ち上がり導線)、
47 …スルーホール(立ち上がり導線)、
48 …帯状導線、
49 …給電点、
50A…第1アンテナエレメント、
50B…第2アンテナエレメント、
50 …アンテナ装置、
51 …給電点、
52 …帯状導線、
53 …スルーホール(立ち上がり導線)、
54 …スルーホール(立ち上がり導線)、
55 …帯状導線、
56 …スルーホール(立ち上がり導線)、
57 …スルーホール(立ち上がり導線)、
58 …帯状導線、
59 …給電点、
60A…第1アンテナエレメント、
60B…第2アンテナエレメント、
60 …アンテナ装置、
61 …給電点、
62 …帯状導線、
63 …立ち上がり導線、
64 …仮想線、
65 …帯状導線、
66 …仮想線、
67 …立ち上がり導線、
68 …帯状導線、
69 …給電点、
70 …インサート成形樹脂、
71 …突起、
72 …突起、
80 …穴、
91 …立ち上がり導線、
92 …立ち上がり導線、
Claims (5)
- 一対の給電点に連絡するアンテナエレメントが一方から他方の給電点へループを形成した2周波対応の折り返しダイポールアンテナからなるアンテナ装置であって、
アンテナエレメントが予め定められた幅の平エレメントで構成され、
前記平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1アンテナエレメントと、この第1アンテナエレメントに対して平行に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状が略矩形状とした第2アンテナエレメントと、これら第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを導通する予め定められた高さの一対の立ち上がり導線とを一体に備え、
前記第1アンテナエレメントには、前記一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され、これら一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて前記一対の立ち上がり導線が形成され、
前記一対の立ち上がり導線の各々が、前記第1アンテナエレメントの対向長辺と平行な第2アンテナエレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 前記第1アンテナエレメントの一方の給電点を起点として、対向する第1アンテナエレメントの一方の立ち上がり導線、第2アンテナエレメントを経て他方の立ち上がり導線及び第1アンテナエレメントの他方の給電点までの経路長さが低いほうの周波数に共振する長さに設定されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
- 前記第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に予め定められた誘電率の誘電体が配されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のアンテナ装置。
- 前記第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の長さが相違することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のアンテナ装置。
- 前記第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の平エレメントの幅と、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの短辺の平エレメントの幅とが相違することを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のアンテナ装置。
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