JP2008042510A - アンテナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製造が容易であり、2周波数対応、広帯域化、小型化が可能であり、且つ安定な特性を有するアンテナ装置を得る。
【解決手段】 ループを形成した2周波数対応の折り返しダイポールアンテナからなるアンテナ装置であって、平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1エレメントと、第1エレメントと同一面に設けられ平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第2エレメントと、これら第1及び第2エレメントを導通する予め定められた幅の一対の連結導線とを一体に備え、アンテナエレメントには一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され、一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて一対の連結導線が形成され、一対の連結導線が第1エレメントの対向長辺と平行な第2エレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されているアンテナ装置。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば携帯端末など小型無線通信機器に利用される内蔵型アンテナに関するものである。
無線携帯機器のアンテナはこれまで筐体外部に引き出せる棒状アンテナと機器内部に内蔵アンテナとを併用することが主流であった。棒状アンテナは利用者にとって扱いが面倒なだけでなく機器設計においても設計を制約するので、近年では棒状アンテナを採用せず内蔵アンテナだけにする動向にある。
一方、無線携帯機器のアンテナに対するもう一つの要求事項は多周波数化である。例えば、携帯電話の周波数帯域は、日本だけでなく世界的に順次拡大し、800MHz〜900MHz帯域と1.7GHz〜2.1GHz帯域で、それぞれに多くの通信方式が採用されている。また、無線LAN用途においては2.4GHz〜2.5GHz帯と4.9GHz〜5.7GHz帯の周波数が割り当てられており、携帯電話と同様に低い周波数帯の約2倍の以上のところに高い周波数帯が割り当てられている。
従って、無線携帯機器のアンテナ装置に対する要求事項は、内蔵型であって、必要とされる全ての周波数帯域、すなわち多周波数帯域に対応可能で、且つ広帯域な特性を有することである。これらの好ましい特性を有するアンテナ装置を実現できれば多様な用途に展開できるものである。
従来は、広帯域アンテナといっても、その比帯域は中心周波数に対して、高々数パーセント程度であった。また、この様な小型アンテナの効率は概ねその体積に比例するため、小型内蔵アンテナで前記周波数帯域で良好な特性を実現させることは困難であった。
そこで、多くの研究がなされてきたが、実機に採用可能な良好な特性のアンテナの開発に至っていないのが実情である。例えば、無線機器の地板上に近接して実装しても広帯域であり、更に比較的効率の良い小型・広帯域・高利得なアンテナ装置として、短辺対長辺の比が10以上である長方形のループアンテナを、動作周波数における1波長と略同一の外周囲長を有し、無線機機器地板に対して、平行に且つ前記波長に比べて十分小さい間隔で近接して配置し、更に短辺が給電部側に近接するように折り返したもの(特許文献1参照)。
広帯域にわたるインピーダンス整合が可能な携帯端末用内蔵アンテナとして、両端が短絡された約1/2波長の平行線路を有するストリップ長1、ストリップ間隔d、左右のストリップ幅W1,W2、短絡部のストリップ幅W3の折り返しダイポールアンテナの給電点の左右約1/8波長から先の部分を左右対称に垂直・水平に折り曲げてからアンテナ長a、垂直部の高さh、折り曲げ部の間隔sなる2重折り返し構造のアンテナ素子を形成し、このアンテナ素子をアンテナ長aと同じ幅の導体板の先端に近接して配置すると共に、このアンテナ素子の給電点に平行給電線を接続してアンテナシステムを構成し、このアンテナ素子の入力インピーダンスと平衡給電線の特性インピーダンスを整合させるためには、このアンテナ素子の折り曲げ部の間隔sおよび左右のストリップ幅(W1/W2)を調整するもの(特許文献2参照)。
ストリップ幅を同一に固定して自己平衡作用を維持した平衡給電形アンテナであって広帯域にわたるインピーダンス整合が可能な携帯端末用内蔵アンテナとして、両端が短絡された、約1/2波長の平行線路を有するストリップ長1、ストリップ間隔d、左右のストリップ幅W1,W2、短絡部のストリップ幅W3の折り返しダイポールアンテナの給電点の左右約1/8波長から先の部分を左右対称に垂直・水平に折り曲げてアンテナ長a、垂直部の高さh、折り曲げ部の間隔sなる2重折り返し構造のアンテナを構成し、このアンテナ素子をアンテナ長aと同じ幅の導体板の先端に近接して配置すると共に、このアンテナ素子の給電点に平衡又は不平衡給電線を接続してアンテナシステムを構成し、このアンテナ素子の入力インピーダンスと平衡又は不平衡給電線の特性インピーダンスを整合させるためには、このアンテナ素子のストリップ幅比(W1/W2)を1に固定して自己平衡作用を維持する一方、折り曲げ部の間隔sと垂直部の高さhに加え、短絡部のストリップ幅W3と左右のストリップ幅W1=W2を調整するようにしたもの(特許文献3参照)等が提案されている。
一方、給電端の反対側を接地した折り返しモノポールアンテナに給電部を共有する別のアンテナ素子を付加してアンテナ装置を構成することにより、閉ループを形成してインピーダンスの低下及び基板との近接の影響を抑えることができ、シンプルな構成を保ったままで多周波数化することができるアンテナ装置の提案がある(特許文献4参照)。
特開2002−43826 特開2004−228917 特開2004−228918 特開2005−203878
以上のように、特許文献1〜3のアンテナは、ダイポールアンテナの長所を生かして地板(GND)の影響を受けにくいこと、広帯域化等の効果を奏し、いずれも周囲長が1波長の折り返しダイポールアンテナで、その構造は垂直・水平に折り曲げた2重折り返し構造をダイポールアンテナの給電点の左右両先端部の対称位置に2箇所所有している。
しかしながら、これら従来のアンテナには共通して以下の欠点が存在する。第1に2箇所の2重折り返し構造のために製造工程が複雑となる。第2に前記2周波数対応は考慮されていない。第3に金属板だけで構成された条件での設計になっていて、いわば空気中に浮いた状態の設計であり、このままでは構造的に不安定なため特性も不安定である。第4に、構造的に安定化するために、これらのアンテナの折り返しの中空部にプラスチックなどの誘電体を挿入して固定すると、多モード共振のバランスで実現できていた広帯域特性が崩れて2ないし3の離れた共振点を持つアンテナに変化してしまう。要するに、誘電体が存在しない、電磁波にとって理想的な条件で成立するアンテナを提案するものであって実用化については課題を残している。
また、特許文献4の従来のアンテナでは、折り返しアンテナという点では類似しており、モノポールアンテナであるために小型化には有利であるが、広帯域化のために多数の素子を組み合わせる必要があること、アンテナの特性が地板(GND)の影響を受けやすいという欠点がある。
本発明は、これら従来のアンテナの欠点を解決し、プラスチックなどの誘電体上に構成することのできる折り返しダイポールを基本としたアンテナであって、製造が容易であり、2周波数対応、広帯域化、小型化が可能であり、且つ安定な特性を有するアンテナ装置をうることを目的とする。これにより、携帯電話などの小型携帯機器に搭載可能で、2周波数対応、広帯域化を達成することができる。
また、特に携帯電話が実際に通信に使用されている時には、鉛直線や垂直線に対して傾いた状態で使用されるのが殆どであり、その角度も一定でない。そのため、アンテナは効率よく空間に無線電力を放射することが最も重視され、アンテナからの放射偏波特性はそれ程重視されない傾向にある。そのため、アンテナ単体の特性評価は、第一義的には、反射損失を重視して考えればよい。そのほかの特性としては、手で携帯電話を保持するし頭部に接近させて使用することが多いため、手や体の影響でアンテナ特性が変化しないものが望まれる傾向にある。このアンテナ特性の変化の1つの原因は、携帯電話内部に使用されている基板等の地板部の表面に流れる電流である。この電流が、保持する手や接近した頭部により、地板の電流分布や強度が変化し、アンテナ特性が変化する。従って、地板に流れる電流が少ないアンテナを使用すれば、その改善の1方策となる。
なお、本明細書で、2周波数対応とは離れた2つの周波数の帯域で良好な特性であることを意味しており、例えば携帯電話では、800MHz〜900MHz帯を1周波数帯、1.7GHz〜2.1GHz帯を1周波数帯とすることをさす。また、広帯域とは望ましくは両方の帯域において全ての周波数をカバーすることをいう。また、以下においては、説明の都合上、携帯電話用アンテナを主に説明するが、携帯電話以外の無線携帯機器に使用することも可能である。
請求項1に記載された発明に係るアンテナ装置は、一対の給電点に連絡するアンテナエレメントが一方から他方の給電点へループを形成した2周波数対応の折り返しダイポールアンテナからなるアンテナ装置であって、
アンテナエレメントが予め定められた幅の平エレメントで構成され、
前記平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1アンテナエレメントと、この第1アンテナエレメントと同一面に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第2アンテナエレメントと、これら第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを導通する予め定められた幅の一対の連結導線とを一体に備え、
前記アンテナエレメントには、前記一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され、
これら一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて前記一対の連結導線が形成され、
前記一対の連結導線の各々が、前記第1アンテナエレメントの対向長辺と平行な第2アンテナエレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されていることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項1に記載の第1アンテナエレメント、第2アンテナエレメント、一対の給電点、又は、一対の連結導線の何れかに導通されている一対の補助アンテナエレメントを更に備え、
前記一対の補助アンテナエレメントが、前記一対の給電点から見て対称な形状に配置されていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項2に記載の第1アンテナエレメント及び第2アンテナエレメントの配置されている面と略同一面内に、前記一対の補助アンテナエレメントが配置されていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項3に記載の第1アンテナエレメント、第2アンテナエレメント、及び一対の補助アンテナエレメントが配置されている略同一面に接するか又は含んで予め定められた誘電率の誘電体が配置されていることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項2に記載の第1アンテナエレメント及び第2アンテナエレメントの配置されている面と略直交する面に、前記一対の補助アンテナエレメントが配置されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明に係るアンテナ装置は、請求項5に記載の第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントの配置されている面に接するか又は含んで予め定められた誘電率の誘電体が配置されており、
前記一対の補助アンテナエレメントが各々配置されている面に接するか又は含んで予め定められた誘電率の誘電体が配置されていることを特徴とするものである。
本発明によれば、同一面内にアンテナエレメント等を形成する構造は、プリント配線用のフレキシブル基板又は剛性基板(以下、単にプリント基板)にプリント形成するにしても、予めアンテナエレメントをプレス成形等で形成した上で誘電体となる基板と一体とするにしても製造が容易で低コストでできる。また、誘電体が配されているため、誘電体を構造基材とすることができ、製造が容易で構造的に安定で、携帯機器内部に収納できる小型アンテナを提供できる。
本発明は、離れた2つの周波数帯域を持ち、且つ、実用上要求される十分な帯域を持つアンテナ装置を実現できる。更に、本発明のアンテナ装置はループアンテナの一種であるが、ループアンテナは平衡型アンテナとして自己平衡作用があり、不平衡給電しても地板に流れる電流が小さいという特徴がある。本発明のアンテナ装置もこの特徴を持っている。これは、地板の形状の違い等の影響によるアンテナ装置の特性の変化が少ないという優れた特徴を示す。
更に、一対の補助アンテナエレメントを使用して、これを広帯域な特性を要する帯域で動作するような形状として、これらと、アンテナエレメント1,2、連結導線、或いは給電線への接続位置を選ぶことによって、アンテナ装置の特性を、良好で広帯域な特性にできる。
前記特許文献1〜3の折り返しダイポールアンテナの両端を折り返した形状のアンテナでは、特に表裏のエレメント間で種々の電磁界分布を持ち、アンテナ形状やエレメントの寸法を最適化すれば、幾つかの共振点がある周波数近辺に集り、その結果、アンテナ特性が広帯域になることが示されている。
しかしながら、それらの研究は空気中における折り返しアンテナについてなされたものであり、誘電体が存在しない条件での研究であった。例えば、プリント基板等の基板材料表面にアンテナエレメントを配置した場合は、基板材料が1よりも大きな比誘電率をもち、前記共振点を示す各共振モードの電磁界分布が大きく異なるため、前記基板材料の比誘電率の影響が異なる結果、幾つかに分かれた共振点をもつアンテナに特性が変化してしまう。この結果、折り返しアンテナの本来の広帯域特性は崩れてしまう。
また、小型携帯機器の一つの部品として搭載されて、振動や衝撃が加わった状態でも良好な動作を行なうためには、プラスチックなどの誘電体に固定されたような安定した構造を持つ必要があり、前記の研究成果には課題が残っている。
そこで、本発明のアンテナ装置は、アンテナエレメントが予め定められた幅の平エレメントで構成され、この平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1アンテナエレメントと、この第1アンテナエレメントに対して同一面内に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状が略矩形状とした第2アンテナエレメントと、これら第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを導通する予め定められた幅と長さの一対の連結導線とを備え、第1アンテナエレメントには一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて前記一対の連結導線が形成され、一対の連結導線の各々が第1アンテナエレメントの対向長辺と平行な第2アンテナエレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されている。このため、製造が容易で低コストにできる。
即ち、本発明では、第1アンテナエレメントの一方の給電点を起点として、対向する第1アンテナエレメントの一方の連結導線を経て同一面上の第2アンテナエレメントを経て他方の連結導線を経て第1アンテナエレメントの他方の給電点までの経路の長さ(すなわち全周長)を略低いほうの周波数に共振する長さとすることで、当該周波数の帯域でアンテナを動作させることもできる。また、第2アンテナエレメントが第1アンテナエレメント等と同一面内に配する構造にするために、その構造寸法により、電磁界分布が変化し、他の周波数の帯域でもアンテナを動作させることができる。
更に好ましい態様としては、第1アンテナエレメント、第2アンテナエレメント、一対の給電点、又は、一対の連結導線の何れかに導通されている一対の補助アンテナエレメントを更に備え、前記一対の補助アンテナエレメントが、前記一対の給電点から見て対称な形状に配置されているものである。このため、アンテナエレメント等と同一面内に形成される構造であるため、プリント配線用の基板上にプリント形成する場合にしても、予めアンテナエレメントをプレス成形等で形成した上で誘電体となる基板と一体とするにしても、製造が容易で低コストにできる。
即ち、一対の補助アンテナエレメントを適切に配置することにより、低い周波数(第1の共振周波数)或いは以降の高い周波数(第2以降の共振周波数)における周波数帯域を更に広帯域にできる。なお、本発明のアンテナ装置は、基本的構造は一種の折り返しダイポールアンテナの変形であるが、構造上、ループアンテナの変形とも言えるものである。
また、本発明では、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを、予め定められた誘電率の誘電体の面またはその内部に配置することにより、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントと一対の補助アンテナを流れる電流分布を適切に分布するようにプリント基板の基板材料の比誘電率と前記導体幅等の構造寸法を適切に決定することにより、少なくとも2つの周波数帯域で広帯域な特性を実現できる。
すなわち、本発明では、空気とは相違する誘電体を、少なくも同一面内にある第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとに接するように配置することによって、各共振周波数の共振点のモードが異なるため、それぞれの電磁界分布の違いにより、低い周波数(第1の共振周波数)と、それ以降の高い周波数(第2以降の共振周波数)の周波数の変動が同じとはならない。この変動をうまく互いに重なり合うように、前記、誘電体の誘電率や厚さ、各エレメント等の形状を適切に選択することによって、少なくとも2つの周波数で広帯域化される。さらに、一対の補助アンテナを適切に配置することにより、低い周波数帯域或いは高い周波数帯域を更に広帯域化できる。
本発明の誘電体としては、実用的なプラスチックが持っている比誘電率2〜5を選択すると、低コストで製作するのに適している。好ましい態様としては、誘電体がプリント配線用の基板からなるものや誘電体がインサート成形樹脂からなるものが挙げられる。
誘電体として、プリント配線用の基板を用いる場合には、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメント及び一対の補助アンテナエレメントとを基板表面にプリント成形して得ることにより、容易に製造可能となる。また、平エレメントをエッチング除去、メッキ、吹き付け塗装等の方法により導体パターンを形成しても良い。
また、誘電体が第1アンテナエレメント及び第2アンテナエレメントが形成された後に装着されるものであるならば、これらエレメントを型抜き成形等により、各エレメント等以外の部分を除去して形成することもできるし、平導線を連結して形成することもできる。
いずれにしても、同一面内にアンテナエレメント等を形成することができるため、製造が容易であり、大量生産に向くという利点を備える。例えば、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメント等を個別に打ち抜き成形でエレメント以外の不要部分を除去した上で、両者を連結導線で一体としたり、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントと連結導線補助アンテナエレメントとを一体として打ち抜き成形で成形した後、インサート成形等で誘電体を平エレメント等の一面に形成することにより大量生産することができる。いずれにしても、垂直・水平等の折り返し部分が少ないため、折り曲げ工程が少なく、製造が容易という利点がある。
また、本発明では、空気とは相違する誘電体の同一面に成形した、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとに接して配置することにより、複数の共振のモードが集まっていたものが、それぞれのモードの電磁界分布の違いから、低い周波数(第1の共振周波数)以降の高い周波数(第2以降の共振周波数)のそれぞれが異なる変動を示すのを利用して、少なくも2つの帯域で広帯域化される。第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの間に配された誘電体について、誘電体の一部が抜けていても、一部が欠けていても良い。この様な構造とすることで、実効的に誘電体の誘電率と空気との中間の値(実効誘電率)として使用することが可能である。これは、あくまでも、誘電率が1の空気と1以外の誘電体とで多周波数化するように構成すればよい。
本発明のアンテナ装置の基本となる、一対の補助アンテナエレメントを配置しない折り返しダイポールアンテナの第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの大きさ及び個々の平エレメントの幅及び長さを相違させて少なくとも2つの周波数帯域で同時に広帯域化できるかを確認した。その結果、好ましい態様としては、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の長さ及び幅を相違させることや、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの長辺の平アンテナエレメントの幅と、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとの短辺の平エレメントの幅とを相違させることにより、複数の離れた周波数で共振し、且つそれぞれの周波数で共振し、且つそれぞれの周波数において広帯域な特性を持つアンテナを得ることができることが判った。
なお、前記平アンテナエレメントの幅は、長辺或いは短辺のそれぞれの全長に渡って一定である必要は無く、それぞれの辺の長さの途中で幅を変更してもよい。但し、各給電点から見て、実質的に対称形となるような形状とした方が、地板に流れる電流が少なくなるため、アンテナ特性が地板形状等により影響を受けがたい特性を示すので望ましい。
以下に、図面を参照しながら、本発明の実施例を説明する。
実施例1
図1は本発明の一実施例の平面構成を示す説明図である。図のアンテナ装置10では、プリント配線用基板20を使って作成されたものとして、アンテナエレメントの構成を説明する。図1に示すとおり、端子31、32はアンテナ装置10と回路基板30とを接続するものであり、アンテナ装置10と無線携帯機の回路基板30の接続状態を示し、回路基板30からの給電点11から出発し、第1アンテナエレメント10aを構成する帯状導線12を通って連結導線13を経て第2アンテナエレメント10bを構成する帯状導線14に至り、連結導線15を経て、第1アンテナエレメント10aを構成する帯状導線16を通ってもう一つの給電点17に戻る。以上説明した構成部分は、いわゆる“折り返しダイポールアンテナ“を構成するものである。
本実施例では、更に、給電点11に、補助アンテナエレメント21が接続されている。給電点17にも同様に、補助アンテナエレメント22が対称に接続されている。
図2は図1のアンテナ装置の反射特性の実測の測定値である。なお、ここで、図1に示す寸法で、W1=2mm,W2=1mm、W3=3mm,W4=2mmであり、給電点から第1アンテナエレメント、第2アンテナエレメントを通ってもう一つの給電点までの長さは、およそ第1の周波数の1/2波長となっている。又、補助アンテナエレメント1,3,のそれぞれの長さは第1の周波数帯域でおよそ1/4波長となるような長さとした。また、第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメント等の各エレメントは比誘電率3で1mm厚の誘電体板板表面に配置している。図2に示すように、低い周波数帯域(第1の周波数帯域)では、反射損失8dB以上の比帯域は24%であり、第2の周波数帯域では39%である。
図3は図1のアンテナ装置から補助アンテナエレメント1,3を取り除いたアンテナ装置の反射特性の実測の測定値である。この場合のアンテナ装置の反射特性は、第1の周波数帯域では、反射損失8dB以上の比帯域は1.7%であり、第2の周波数帯域では、反射損失8dB以上の比帯域幅は35%である。
これらの実施例からもわかるように、本発明のアンテナ装置は、安定な構造であり、図1の構造のアンテナ装置においては2つの周波数帯域において広帯域な反射損失特性を示しており、また、補助アンテナエレメントを備えないアンテナ装置においては、第1の周波数帯域で比帯域が少し狭いものの、小型にできることが分かる。
また、誘電体30は、本図においては平面で示しているが、これが曲面であってもアンテナ装置としてなんら支障ない。例えば、携帯電話の筐体にアンテナ装置そのものを形成することも可能であるし、或いは、筐体内部に筐体に沿った形状でアンテナ装置を形成しても良い。
実施例2
図4は本発明の他の実施例の斜視図である。図のアンテナ装置40は、一対の補助アンテナエレメント51,52は、第1および第2のアンテナエレメント40a,40bの面を有したプリント配線用基板50と略直交したプリント配線用基板55,56上に形成されている。また、一対の補助アンテナエレメント51,52は給電線部ではなく、第1アンテナエレメント40aに導通している。
補助アンテナエレメントを除いたアンテナエレメント部は、概略第1の実施例と同じ構造である。即ち、端子61、62はアンテナ装置40と回路基板60とを接続するものであり、アンテナ装置40と無線携帯機の回路基板60の接続状態を示し、回路基板60からの給電点41から出発し、第1アンテナエレメント40aを構成する帯状導線42を通って連結導線43を経て第2アンテナエレメント40bを構成する帯状導線44に至り、連結導線45を経て、第1アンテナエレメント40aを構成する帯状導線46を通ってもう一つの給電点47に戻る。以上説明した構成部分は、いわゆる“折り返しダイポールアンテナ“を構成するものである。
一対の補助アンテナエレメント51,52は、それぞれ、給電部41,47から、第1アンテナエレメント40aを経由して補助アンテナエレメント51,52の先端までの長さが、低い周波数帯(第1の周波数帯)のおよそ1/4波長の長さとした。
図5は図4のアンテナ装置の反射特性の実測の測定値である。図に示す如く、このアンテナ装置の反射特性は、第1の周波数帯では、反射損失8dB以上の比帯域幅は21%であり、第2の周波数帯では、反射損失8dB以上の比帯域幅は31%である。
この実施例2も、実施例1と同様に、アンテナエレメント及び補助アンテナエレメントの配置された面は平面である必要は無く、曲面であってもアンテナ装置として問題ない。
以上のように、アンテナ装置は、例えば、携帯電話の筐体の側面に配置することも可能であり、また、筐体の内部に、側面に沿って配置することも可能である。
本発明の一実施例の平面構成を示す説明図である。 図1のアンテナ装置の反射特性の実測の測定値である。 図1のアンテナ装置から補助アンテナエレメントを取り除いたアンテナ装置の反射特性の実測の測定値である。 本発明の他の実施例の斜視図である。 図4のアンテナ装置の反射特性の実測の測定値である。
符号の説明
10 …アンテナ装置、
11,17…給電点、
10a…第1アンテナエレメント、
12 …帯状導線、
13 …連結導線、
10b…第2アンテナエレメント、
14 …帯状導線、
15 …連結導線、
16 …帯状導線、
20 …プリント配線用基板、
21,22…補助アンテナエレメント、
30 …回路基板、
31,32 …端子、
40 …アンテナ装置、
40a…第1アンテナエレメント、
40b…第2アンテナエレメント、
41,47 …給電点、
42 …帯状導線、
43 …連結導線、
44 …帯状導線、
45 …連結導線、
46 …帯状導線、
50 …プリント配線用基板、
51,52…補助アンテナエレメント、
55,56…プリント配線用基板、
60 …回路基板、
61,62 …端子、

Claims (6)

  1. 一対の給電点に連絡するアンテナエレメントが一方から他方の給電点へループを形成した2周波数対応の折り返しダイポールアンテナからなるアンテナ装置であって、
    アンテナエレメントが予め定められた幅の平エレメントで構成され、
    前記平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第1アンテナエレメントと、この第1アンテナエレメントと同一面に設けられ、平エレメントの平面に対する配置形状を略矩形状とした第2アンテナエレメントと、これら第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントとを導通する予め定められた幅の一対の連結導線とを一体に備え、
    前記アンテナエレメントには、前記一対の給電点が略矩形の一長辺の略中央部に間隔を開けて形成され、
    これら一対の給電点に対向する対向長辺上に間隔を開けて前記一対の連結導線が形成され、
    前記一対の連結導線の各々が、前記第1アンテナエレメントの対向長辺と平行な第2アンテナエレメントの一長辺の略中央部に間隔を開けて導通されていることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第1アンテナエレメント、第2アンテナエレメント、一対の給電点、又は、一対の連結導線の何れかに導通されている一対の補助アンテナエレメントを更に備え、
    前記一対の補助アンテナエレメントが、前記一対の給電点から見て対称な形状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1アンテナエレメント及び第2アンテナエレメントの配置されている面と略同一面内に、前記一対の補助アンテナエレメントが配置されていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  4. 前記第1アンテナエレメント、第2アンテナエレメント、及び一対の補助アンテナエレメントが配置されている略同一面に接するか又は含んで予め定められた誘電率の誘電体が配置されていることを特徴とする請求項3に記載のアンテナ装置。
  5. 前記第1アンテナエレメント及び第2アンテナエレメントの配置されている面と略直交する面に、前記一対の補助アンテナエレメントが配置されていることを特徴とする請求項2に記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントの配置されている面に接するか又は含んで予め定められた誘電率の誘電体が配置されており、
    前記一対の補助アンテナエレメントが各々配置されている面に接するか又は含んで予め定められた誘電率の誘電体が配置されていることを特徴とする請求項5に記載のアンテナ装置。
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