JP2007336156A - ループアンテナ - Google Patents

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Abstract

【課題】ループアンテナを高周波回路で一般的に用いられるマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路によって給電可能な不平衡アンテナとして利用することを可能とすると共に、ループアンテナにおいて十分な広帯域特性を実現する。
【解決手段】ループ状の導体に給電手段3が設けられたループアンテナ1において、前記ループ状の導体を厚さ寸法の均一なテーパ状導体2とし、テーパ状導体2のうち幅寸法又は対向面積の異なる端部2a,2bを各々給電手段3に接続することにより全体としてループ状に構成する。テーパ状導体2としては、平面視形状が二等辺三角形状の導体などを用いる。
【選択図】図1

Description

本発明はループアンテナに係り、特に、広帯域特性を有するループアンテナに関する。
従来、図19に示すような1波長ループアンテナ10が知られている。1波長ループアンテナ10は、径寸法が均一な導体11をループ状にして、ループ状の導体11の途中に給電手段12を設けたものであり、周囲長を1波長として共振し、それ以上の周波数では基本周波数(1波長)の整数倍高調波となる。このような1波長ループアンテナ10は、Q値が高く高感度であるが、同調できる帯域幅が狭いという特徴があった。
そこで、広帯域化を実現するため、種々のループアンテナが提案されている。例えば、特許文献1では、ループ状に形成された並列放射電極パターンに、表面実装型アンテナ部品が並列に接続され、表面実装型アンテナ部品の1対の電極が間隔dに対応した容量を有するキャパシタ部Cdを構成するアンテナが提案されている。このアンテナは、キャパシタ部Cdの容量調整によってマルチバンド化することが可能となっている。
また、特許文献2では、ループアンテナに短絡部分を設けて電流経路を増やし、共振点を増加させることにより広帯域化を図るアンテナ装置が提案されている。また、特許文献3では、複数個の周波数の異なるループアンテナを並列接続して、多周波数で共振させることにより広帯域化を図るアンテナ装置が提案されている。
また、特許文献4及び特許文献5では、2つのループアンテナ素子をループの所定箇所が近づくように配置することにより広帯域化を図る双ループアンテナが提案されている。
特開2005−318336号公報 特開2005−347798号公報 特開2005−347799号公報 特開2005−210448号公報 特開2006−041835号公報
しかしながら、特許文献1のアンテナでは、キャパシタ部Cdを構成するために回路構成が複雑となり、アンテナを実装する基板の面積及びアンテナの体積が増大するほか、コストが増大するという問題があった。また、特許文献1のアンテナはマルチバンド化を可能とするものであるが、広帯域化を実現するものではなかった。
また、特許文献2又は特許文献3のアンテナ装置では、アンテナを実装する基板の面積及びアンテナの体積が増大し、コストが増大するという問題があるほか、UHF、VHF帯域において広帯域化を図るものであり、UWB帯域で広帯域化を図るものではないという問題があった。また、UHF、VHF帯域においても、十分な広帯域特性を得ることはできないという問題があった。
また、特許文献4又は特許文献5の双ループアンテナでは、UHF、VHF帯域において広帯域化を図るものであり、UWB帯域で広帯域化を図るものではないという問題があるほか、UHF、VHF帯域においても、十分な広帯域特性を得ることはできないという問題があった。
また、従来のループアンテナは平衡アンテナであり、高周波回路で一般的に用いられるマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路を接続する場合には、平衡−不平衡変換回路やインピーダンス変換回路などが必要となるため、給電系を含むアンテナサイズが大きくなるという問題があった。
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、ループアンテナを高周波回路で一般的に用いられるマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路によって給電可能な不平衡アンテナとして利用することを可能とすると共に、ループアンテナにおいて十分な広帯域特性を実現することを目的とするものである。
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、ループ状の導体に給電手段が設けられたループアンテナであって、前記ループ状の導体は平面視形状がテーパ状のテーパ状導体であり、前記テーパ状導体のうち幅寸法又は対向面積の異なる両端部が各々前記給電手段に接続されることにより全体としてループ状となるように構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、ループ状の導体のうち幅寸法又は対向面積が異なる両端部が各々給電手段に接続されることにより、ループアンテナが給電手段を介して不平衡化され、高周波回路で一般的に用いられるマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路によって給電可能な不平衡アンテナとしての利用が可能となる。また、一般にアンテナの基本周波数はアンテナの長さ寸法により決定されるが、ループ状の導体はテーパ状導体であることから、電流の流れる経路が多数存在し、この経路の長さ寸法の各々が所定波長で共振するため、基本周波数以上の広い周波数帯域において共振する。これによりループアンテナにおいてUWB帯域で広帯域特性を実現することが可能となる。また、本発明のループアンテナは、基本周波数の定在波のみならず高調波の各共振周波数の定在波も共振することから使用する周波数帯域によって指向性が異なり、ループ面に垂直な方向に強く電波が放射される指向性及びループ面に平行な方向に強く電波が放射される指向性を有する。これにより、例えば、本発明のループアンテナを体に身につけた場合、体表面に沿って伝搬する成分と、体表面から外側に放射する成分との両方が得られ、ウエアラブルリングアンテナとして使用することなどが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のループアンテナであって、前記テーパ状導体は平面視形状が二等辺三角形状であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、テーパ状導体は平面視形状が二等辺三角形状であり、幅寸法又は対向面積が異なる両端部が各々給電手段に接続されることから、上記と同様の作用を得ることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のループアンテナであって、前記テーパ状導体は平面視形状が二等辺三角形の等辺部分を指数関数で表される曲線状とした形状であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、テーパ状導体は平面視形状が二等辺三角形の等辺部分を指数関数で表される曲線状とした形状であり、幅寸法又は対向面積が異なる両端部が各々給電手段に接続されることから、上記と同様の作用を得ることが可能となる。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のループアンテナであって、前記テーパ状導体は平面視形状が直角部を有する三角形状であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、テーパ状導体は平面視形状が直角部を有する三角形状であり、幅寸法又は対向面積が異なる両端部が各々給電手段に接続されることから、上記と同様の作用を得ることが可能となる。
請求項5に記載の発明は、請求項1に記載のループアンテナであって、前記テーパ導体は平面視形状が偶数次関数で表される曲線及び1つの直線により囲まれるテーパ形状であることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、テーパ状導体は平面視形状が偶数次関数で表される曲線及び1つの直線により囲まれるテーパ形状であり、幅寸法又は対向面積が異なる両端部が各々給電手段に接続されることから、上記と同様の作用を得ることが可能となる。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のループアンテナであって、前記テーパ導体は平面視形状が奇数次関数で表される曲線及び2つの直線により囲まれるテーパ形状であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、テーパ状導体は平面視形状が奇数次関数で表される曲線及び2つの直線により囲まれるテーパ形状であり、幅寸法又は対向面積が異なる両端部が各々給電手段に接続されることから、上記と同様の作用を得ることが可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、ループアンテナを高周波回路で一般的に用いられるマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路によって給電可能な不平衡アンテナとして利用することが可能となる。また、ループアンテナにおいて十分な広帯域特性を実現することが可能となる。また、ループアンテナを体に身につけた場合、体表面に沿って伝搬する成分と、体表面から外側に放射する成分との両方が得られることから、ウエアラブルリングアンテナとして使用することなどが可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、上記と同様の効果を得ることが可能となる。
以下に、本発明に係るループアンテナの実施形態について、図面を参照して説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
図1に示すように、本実施形態に係るループアンテナ1は、平面視形状がテーパ状のテーパ状導体2をループ状にして、テーパ状導体2の幅寸法又は対向面積の異なる端部2a,2bの各々を給電手段3に接続することにより、全体としてループ状となるように構成されている。ループアンテナ1では、従来の1波長ループアンテナ10と同様に、周囲長によって基本周波数が決まり、基本周波数の整数倍が高調波となる。
本実施形態のテーパ状導体2は、図2に示すように、平面視形状が二等辺三角形状となっている。なお、テーパ状導体2の形状は幅寸法又は対向面積の異なる端部2a,2bを有するものであればよく、平面視二等辺三角形状に限られない。これにより、ループアンテナ1では広帯域にわたってインピーダンス整合がとれるようになり、基本周波数以上の周波数において良好な特性を示すようになっている。
ここで、ループアンテナ1を上記構成とすることにより、ループアンテナ1の広帯域化が実現される理由について説明する。
まず、従来のボウタイアンテナ4の特性について説明する。図3に示すように、ボウタイアンテナ4は、平面視二等辺三角形状に形成され長さ寸法の等しい辺で挟まれた角部が互いに近づくように配置された第1の導体4a及び第2の導体4bを備え、前記角部の各々に給電手段5が接続されることにより構成されている。この構成により、ボウタイアンテナ4では広帯域化が実現される。
すなわち、一般に、アンテナの基本周波数はアンテナの長さ寸法Lにより決定される。例えば、図4に示すように、線状導線6a,6bが給電手段7を介して一直線上に接続された半波長ダイポールアンテナ6では、全長Lがλ/2で共振する。このように、半波長ダイポールアンテナ6では電流の流れる経路が一通りしかないため、共振できる帯域幅は狭く、単一周波数で鋭い共振となる。
これに対し、図5に示すように、ボウタイアンテナ4では、第1の導体4aの端部から第2の導体4bの端部まで、電流の流れる経路が多数存在する。そして、この経路の長さ寸法L〜Lの各々がλ/2で共振することから、広い周波数帯域で共振することになる。また、ボウタイアンテナ4では、図6に示すように、第1の導体4a及び第2の導体4bの各々について相似形の三角形が多数あると見ることもできるため、基本周波数以上の様々な周波数で共振することが可能であり、広帯域な特性を有するとも考えられる。
本発明では、ボウタイアンテナ4が広帯域な特性を有することに鑑み、ボウタイアンテナ4の形状に基づいて、ループアンテナ1を図1に示す構成とした。
まず、ボウタイアンテナ4は平衡アンテナであるため、高周波回路で一般的に用いられるマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路を接続する場合には、平衡−不平衡変換回路やインピーダンス変換回路などが必要となり給電系を含むアンテナサイズが大きくなってしまう。そこで、マイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路を直接接続することができるように、ボウタイアンテナ4を不平衡化する。本実施形態では、ボウタイアンテナ4のうち第2の導体4bをグランド導体と同様の直方体形状とすることにより、ボウタイアンテナ4を不平衡化して、図7に示す三角形モノポールアンテナ8とする。
こうして得られた三角形モノポールアンテナ8では、図7に点線で示すように、直方体形状とされた第2の導体4bに第1の導体4aの鏡像ができるため、見かけ上、図3に示すボウタイアンテナ4と同様の働きをする。したがって、三角形モノポールアンテナ8は図3に示すボウタイアンテナ4と同様に広帯域な特性を有する。
また、ボウタイアンテナ4を不平衡化して三角形モノポールアンテナ8とした上で、図8に示すように、第1の導体4aの形状を三角形から台形とし、台形モノポールアンテナ9として、第1の導体4aに第2の導体4bの対向面と平行な面を形成することにより、第1の導体4aと第2の導体4bとの対向面積を増加させて低インピーダンス化することも可能である。
ここで、三角形モノポールアンテナ8を台形モノポールアンテナ9として、第1の導体4aと第2の導体4bとの対向面積を増加させることにより、低インピーダンス化が可能となる理由について説明する。三角形モノポールアンテナ8の第1の導体4aを三角形から台形として台形モノポールアンテナ9とすると、第1の導体4aの対向面と第2の導体4bの対向面とで形成される平行板コンデンサの静電容量は向かい合った二つの金属板の面積に比例することから、第1の導体4aと第2の導体4bとの対向面積の増加により、台形モノポールアンテナ9の容量成分は増加する。この台形モノポールアンテナ9の容量成分の増加分をΔCrとする。図9は、台形モノポールアンテナ9の等価回路である。図9の等価回路において、ΔCrは三角形モノポールアンテナ8を台形モノポールアンテナ9とした場合の容量成分の増加分であり、Zrは図7に示す三角形モノポールアンテナ8のインピーダンスに相当するインピーダンスである。この台形モノポールアンテナ9の容量成分の増加分ΔCr及びZrを含む等価回路について、図8に示す台形モノポールアンテナ9全体のインピーダンスZantを求める式をたてて整理すると、台形モノポールアンテナ9の容量成分の増加分ΔCrは分母にくる。これにより、台形モノポールアンテナ9の容量成分の増加分ΔCrによりインピーダンスZantが低減されることがわかる。したがって、三角形モノポールアンテナ8を台形モノポールアンテナ9とすることにより低インピーダンス化が可能になるといえる。
次に、図7に示す三角形モノポールアンテナ8を、第1の導体4aの辺Aと第2の導体4bの辺Bとが接するように変形して、給電手段5を切り離すと、図10に示す形状となる。図10において、給電手段5a及び給電手段5bはもとの給電手段5を切り離したものである。更に、図10に示す三角形モノポールアンテナ8の形状を滑らかにすると、図2に示す平面視二等辺三角形状のテーパ状導体2となり、これがループ状になるように給電手段5a及び給電手段5bを接続して給電手段3とすると、図1に示すループアンテナ1となる。
すなわち、図1に示すループアンテナ1の給電手段3から、給電手段3に接続されたテーパ状導体2をみると、図11に示すように、給電手段3には幅寸法又は対向面積の異なる端部2a,2bが各々接続されており、図7に示す三角形モノポールアンテナ8、すなわち不平衡化されたボウタイアンテナ4と同様の構成となっている。以上より、ループアンテナ1を上記構成とすることで、ループアンテナ1は不平衡化されたボウタイアンテナ4と同様に広帯域化され、基本周波数以上の周波数において良好な特性を有することになる。
次に、本実施形態のループアンテナ1の動作について説明する。
ループアンテナ1が電波を送信する場合、図示しない信号源から出力された電力が給電手段3に供給されることにより、給電手段3に接続された端部2a,2bからテーパ状導体2全体に電流が流れる。このとき、電流はテーパ状導体2の中心付近よりもエッジ部分に多く流れる。そして、テーパ状導体2のエッジ部分に沿って流れた電流は、各共振周波数において定在波電流として分布し、その定在波電流が作る電磁界により空間に電波が放射される。例えば、本実施形態のループアンテナ1は、周波数が1GHzの場合はループアンテナ1の全長の波長で定在波が分布し、共振する。また、高調波の場合は各々の共振周波数の定在波が分布し、共振する。
また、ループアンテナ1が電波を受信する場合は、空間を伝搬してきた電波によりループアンテナ1に誘導電流が誘発され、受信した電波の各共振周波数により、誘導電流は定在波電流としてループアンテナ1に分布する。そして、その定在波電流が給電手段3から図示しない受信回路に出力される。
次に、本実施形態のループアンテナ1の特性について、従来の1波長ループアンテナ10の特性との比較において説明する。
まず、図12は、半径50mmの1波長ループアンテナ10に、入力インピーダンスZ=300Ωとして給電した場合の特性を示すグラフである。図12のグラフでは、縦軸がリターンロス値を表している。このリターンロス値が0dBであれば完全反射で導体11に電力が供給できていない状態である。また、リターンロス値が小さくなるほど、その周波数において導体11の特性インピーダンスと給電手段12における入力インピーダンスとが整合し、導体11に電力が供給され空間に電波が放射されている状態であることを示している。
図12のグラフに示すように、1波長ループアンテナ10の基本周波数は1GHzであり、基本周波数の整数倍の2GHz、3GHz、4GHz…が高調波となっている。一般に、良好なアンテナとして使用できるのは、リターンロス値が−10dB以下の場合であり、この−10dB以下となるときの周波数を共振周波数という。1波長ループアンテナ10の特性のグラフにおいて、各共振周波数に着目すると、各共振周波数の帯域幅は非常に狭くなっている。すなわち、1波長ループアンテナ10では1GHz、2GHz、3GHz、4GHz…付近の非常に狭い周波数範囲(例えば1GHzに着目すると、1〜1.2GHzの約200MHzの範囲)のみ通信に使用することができる。したがって、例えば、1.5GHzではアンテナとして使用することができず、このため、UWB通信のような広い周波数帯域を有する通信には使用できない。
これに対し、図13は、半径50mmのループアンテナ1に、入力インピーダンスZ=140Ωとして給電した場合の特性を示すグラフである。1波長ループアンテナ10と同様に、ループアンテナ1の基本周波数は1GHzであり、基本周波数の整数倍の2GHz、3GHz、4GHz…が高調波となっている。ループアンテナ1の特性のグラフにおいて各共振周波数に着目すると、1波長ループアンテナ10の各共振周波数と比較して緩やかな共振となっている。例えば、1GHzに着目すると、−10dB以下になる周波数範囲は0.9〜1.3GHzの約400MHzとなっており、最低共振周波数の帯域幅が200MHzである1波長ループアンテナ10と比較して広帯域になっている。また、3.5GHz以上の帯域においては、各共振周波数が各々広い帯域をもつことから、隣りの共振周波数の帯域とつながることにより、全体として非常に広帯域なアンテナとして使用することが可能となっている。このように、ループアンテナ1ではUWB帯域で広帯域特性が実現される。
また、本実施形態のループアンテナ1は、基本周波数の定在波のみならず高調波の各共振周波数の定在波も共振することから、使用する周波数帯域によって指向性が異なるという特性を有している。すなわち、従来の1波長ループアンテナ10は、ループ面に対して垂直な方向(軸方向)に電波が強く放射されるという指向性を有していたが、本実施形態のループアンテナ1では、高調波の定在波電流が作る電磁界により空間のあらゆる方向に電波が放射される。例えば、周波数1GHzでは1波長ループアンテナ10と同様にループ面に垂直な一方向に強く電波が放射されるが、それ以外の共振周波数では、周波数1GHzの場合と比較すると、ループ面に平行な方向に強く電波が放射される。
このようにループアンテナ1は、ループ面に垂直な方向に強く電波が放射される指向性及びループ面に平行な方向に強く電波が放射される指向性を有する。したがって、例えば、ループアンテナ1を指輪、腕輪、アンクレット、腕時計、ネックレス、はちまき又はベルトなど身につけるものでループ型のものに組み込むと、体表面に沿って伝搬する成分と、体表面から外側に放射する成分との両方が得られる。これにより、ループアンテナ1をウエアラブルリングアンテナとして使用することなどが可能となる。
このように本実施形態のループアンテナ1によれば、テーパ状導体2のうち幅寸法又は対向面積が異なる端部2a,2bが各々給電手段3に接続されることにより、ループアンテナ1が給電手段3を介して不平衡化され、高周波回路で一般的に用いられるマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路によって給電可能な不平衡アンテナとして利用することが可能となる。また、一般に、アンテナの基本周波数はアンテナの長さ寸法により決定されるが、テーパ状導体2では電流の流れる経路が多数存在し、この経路の長さ寸法の各々が所定波長で共振するため、基本周波数以上の広い周波数帯域において共振する。これにより、ループアンテナ1においてUWB帯域で広帯域特性を実現することが可能となる。また、ループアンテナ1は、基本周波数の定在波のみならず高調波の各共振周波数の定在波も共振することから使用する周波数帯域によって指向性が異なり、ループ面に垂直な方向に強く電波が放射される指向性及びループ面に平行な方向に強く電波が放射される指向性を有する。これにより、例えば、ループアンテナ1を体に身につけた場合、体表面に沿って伝搬する成分と、体表面から外側に放射する成分との両方が得られ、ウエアラブルリングアンテナとして使用することなどが可能となる。
なお、テーパ状導体2は、図14に示すように、平面視形状を二等辺三角形の等辺部分を指数関数で表される曲線状とした形状とすることも可能であり、このような場合も、幅寸法又は対向面積が異なる端部2a,2bが各々給電手段3に接続されることから、上記と同様の作用効果を得ることができる。
また、テーパ状導体2は、図15に示すように、平面視形状を直角部を有する三角形状とすることも可能であり、このような場合も、幅寸法又は対向面積が異なる端部2a,2bが各々給電手段3に接続されることから、上記と同様の作用効果を得ることができる。
また、テーパ状導体2は、図16に示すように、平面視形状を偶数次関数y=ax+bx+cで表される曲線及び1つの直線により囲まれるテーパ形状とすることも可能であり、このような場合も、幅寸法又は対向面積が異なる端部2a,2bが各々給電手段3に接続されることから、上記と同様の作用効果を得ることができる。また、この場合はループアンテナ1を構成すると、図17に示すように給電手段3に接続されるテーパ状導体2の両端部の対向面積が増加することから、図8の場合と同様に、ボウタイアンテナ4を低インピーダンス化することが可能となる。
また、テーパ状導体2は、図18に示すように、平面視形状を奇数次関数y=ax+bx+cx+dで表される曲線及び2つの直線により囲まれるテーパ形状とすることも可能であり、このような場合も、幅寸法又は対向面積が異なる端部2a,2bが各々給電手段3に接続されることから、上記と同様の作用効果を得ることができる。
以上詳細に説明したように、本発明のループアンテナによれば、ループアンテナを高周波回路で一般的に用いられるマイクロストリップ線路や同軸ケーブルのような不平衡線路によって給電可能な不平衡アンテナとして利用することが可能になると共に、ループアンテナにおいて十分な広帯域特性を実現することが可能となる。
本実施形態に係るループアンテナを示す斜視図である。 本実施形態に係るテーパ状導体を示す展開図である。 ボウタイアンテナの構成を示す平面図である。 半波長ダイポールアンテナの構成を示す平面図である。 ボウタイアンテナの電流経路を示す概念図である。 ボウタイアンテナの電流経路を示す概念図である。 三角形モノポールアンテナの構成を示す平面図である。 台形モノポールアンテナの構成を示す平面図である。 台形モノポールアンテナの等価回路図である。 三角形モノポールアンテナを変形した構成を示す平面図である。 本実施形態に係るループアンテナの給電点付近の構成を示す拡大図である。 従来の1波長ループアンテナの特性を示すグラフである。 本実施形態に係るループアンテナの特性を示すグラフである。 本実施形態に係るテーパ状導体の他の構成例を示す展開図である。 本実施形態に係るテーパ状導体の他の構成例を示す展開図である。 本実施形態に係るテーパ状導体の他の構成例を示す展開図である。 図16に示すテーパ状導体により構成されるアンテナの給電点付近の構成を示す拡大図である。 本実施形態に係るテーパ状導体の他の構成例を示す展開図である。 従来の1波長ループアンテナの構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 ループアンテナ
2 テーパ状導体
3 給電手段
4 ボウタイアンテナ
4a 第1の導体
4b 第2の導体

Claims (6)

  1. ループ状の導体に給電手段が設けられたループアンテナであって、
    前記ループ状の導体は平面視形状がテーパ状のテーパ状導体であり、前記テーパ状導体のうち幅寸法又は対向面積の異なる両端部が各々前記給電手段に接続されることにより全体としてループ状となるように構成されていることを特徴とするループアンテナ。
  2. 前記テーパ状導体は平面視形状が二等辺三角形状であることを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。
  3. 前記テーパ状導体は平面視形状が二等辺三角形の等辺部分を指数関数で表される曲線状とした形状であることを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。
  4. 前記テーパ状導体は平面視形状が直角部を有する三角形状であることを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。
  5. 前記テーパ導体は平面視形状が偶数次関数で表される曲線及び1つの直線により囲まれるテーパ形状であることを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。
  6. 前記テーパ導体は平面視形状が奇数次関数で表される曲線及び2つの直線により囲まれるテーパ形状であることを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018186582A (ja) * 2016-09-22 2018-11-22 株式会社ヨコオ アンテナ装置

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