JP2007335662A - 露光装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転写精度及びスループットに優れた露光装置を提供すること。
【解決手段】 レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記基板との間に供給される液体を介して、前記基板を露光する露光装置において、前記投影光学系の前記液体と接触するレンズの周辺に配置されたノズルユニットを備え、前記ノズルユニットの前記基板側の表面には、前記液体を回収する液体回収口と、前記レンズと前記液体回収口との間に配置され前記液体を供給する液体供給口と、が設けられ、前記表面のうち、前記液体回収口の内側の第1部分の前記液体に対する静的接触角と比べて、前記液体回収口の外側の第2部分の前記液体に対する静的接触角は20°以上大きく、該第2部分の前記液体に対する転落角は20°以下であることを特徴とする構成とした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、一般に、露光装置に係り、特に、投影光学系の最終レンズと感光基板の間に液体を満たし、投影光学系及び液体を介して感光基板を露光する、所謂、液浸露光装置に関する。
レチクル(マスク)に描画された回路パターンを投影光学系によってウェハに露光する投影露光装置は従来から使用されている。近年では、高解像度であると共に、転写精度及びスループットに優れた露光装置が益々要求されている。高解像度の要求に応えるための一手段として液浸露光が注目されている。液浸露光は、投影光学系のウェハ側の媒質を液体にすることによって投影光学系の開口数(NA)の増加を更に進めるものである。投影光学系のNAは、媒質の屈折率をnとするとNA=n×sinθであるので、投影光学系とウェハとの間を空気よりも高い屈折率(n>1)の媒質で満たすことでNAをnまで大きくすることができる。そして、プロセス定数k1と光源の波長λによって表される露光装置の解像度R(R=k1×(λ/NA))を小さくしようとするものである。
液浸露光においては、投影光学系の最終レンズとウェハとの間に液体を局所的に充填するローカルフィル方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。ローカルフィル方式においては、液体に浸漬した後のウェハ上に液体が残留しないことが求められる。例えば、液体が水の場合、ウェハ上の残液はウォーターマークと呼ばれる欠陥の原因となる。ウォーターマークは、残液中に雰囲気内の不純物やレジスト中の成分が溶け込んだ後、蒸発することによって発生すると考えられている。また、ウェハ上の残液が投影光学系の下の液体と衝突した場合、液中に気泡が発生する。気泡は露光光を乱反射するため、露光量が減少し、スループットの低下を招くと共に、露光光がウェハに到達することを妨げて転写精度を悪化させる。また、水のように蒸発潜熱の大きい液体の場合には、残液の蒸発に伴ってウェハの温度が局所的に低下する。温度分布に応じてウェハは変形するため、転写精度が悪化する。
かかる問題を解決するために、液体を保持するための部材に疎水性及び親水性の層を付加したり、基板に対する相対角度が可変な液体を保持するための部材を使用したりする方式が提案されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。
国際公開第99/49504号パンフレット 特開2005−150734号公報 特開2005−286286号公報
特許文献2の露光装置は、投影光学系に固定されたシール部材によって液体を保持し、シール部材の底部に親水性及び疎水性の層を使用したものである。液体が浸漬する部分の接触角を低く、その部分より外側の接触角を高くすることによって、液体の漏出を抑制している。しかし、この構成は特にステージを低速で動作させる際に有効であり、ステージを高速で長距離移動すると液体はウェハに大きく引きずられ、接触角の高い層にも液体が接触する。一旦接触した液体を短時間で元の位置に戻すためには高い滑水性が必要であり、具体的には転落角を小さくしなければならない。静的な接触角が高いだけでは短時間のうちに液体を元に戻すことはできず、液体はちぎれてウェハ上に残留する。液体がウェハ上に残留すると、上述のような問題を引き起こす。
また、特許文献3には、液体を供給回収するノズル部材の外側に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製シート等のシート状部材を設けた露光装置が記載されている。ウェハ表面の接触角に応じて、シート状部材のウェハに対する相対角度を調整することによって、浸漬液の圧力変動を抑制している。しかし、ウェハ上への液体の残留を抑制するためには、特許文献2に記載されているように、接触角の高い表面をウェハ表面に対して平行に設置することが好ましい。接触角の高い表面と液体の接触面積が大きくなるため、液体の伸び出す長さを効果的に抑制することができるからである。シート状部材がウェハ表面に対して平行でない場合、平行な場合と比べて液体はウェハ上に残留しやすくなる。液体がウェハ上に残留した場合、上述のような問題を引き起こす。
そこで、本発明は、転写精度及びスループットに優れた露光装置を提供することを例示的目的とする。
本発明の一側面としての露光装置は、レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記基板との間に供給される液体を介して、前記基板を露光する露光装置において、前記投影光学系の前記液体と接触するレンズの周辺に配置されたノズルユニットを備え、前記ノズルユニットの前記基板側の表面には、前記液体を回収する液体回収口と、前記レンズと前記液体回収口との間に配置され前記液体を供給する液体供給口と、が設けられ、前記表面のうち、前記液体回収口の内側(レンズに近い側)の第1部分の前記液体に対する静的接触角と比べて、前記液体回収口の外側(レンズから遠い側)の第2部分の前記液体に対する静的接触角は20°以上大きく、前記第2部分の前記液体に対する転落角は20°以下であることを特徴とする。
また、本発明の別の一側面としての露光装置は、レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記基板との間に供給される液体を介して、前記基板を露光する露光装置において、前記投影光学系の前記液体と接触するレンズの周辺に配置されたノズルユニットを備え、前記ノズルユニットの前記基板側の表面には、前記液体を回収する液体回収口と、前記レンズと前記液体回収口との間に配置され前記液体を供給する液体供給口と、が設けられ、前記ノズルユニットは、前記液体供給口と前記液体回収口を含む本体部と、前記表面のうち前記液体回収口の外側の部分を含む可動部と、前記可動部を駆動することにより前記本体部に対して前記可動部を相対的に変位させる駆動部と、を有し、前記可動部の前記基板側の表面は前記基板の表面と平行に保たれることを特徴とする。
本発明の別の側面としてのデバイス製造方法は、上述の露光装置を用いて基板を露光するステップと、露光された前記基板を現像するステップとを有することを特徴とする。
本発明の更なる目的又はその他の特徴は、以下、添付図面を参照して説明される好ましい実施例によって明らかにされるであろう。
本発明によれば、転写精度及びスループットに優れた露光装置を提供することができる。
以下に、本発明の実施の形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
ここで、図1は、本実施形態の露光装置1の構成を示す概略図である。
露光装置1は、投影光学系30とウェハ40との間に供給される液体LWを介して、レチクル20に形成された回路パターンをステップ・アンド・スキャン方式でウェハ40に露光する液浸露光装置である。なお、本発明は、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置にも適用することができる。
露光装置1は、図1に示すように、照明装置10と、レチクル20を載置するレチクルステージ25と、投影光学系30と、ウェハ40を載置するウェハステージ45と、測距装置50と、ステージ制御部60と、その他の部材を有する。その他の部材は、媒体供給部70と、液浸制御部80と、液体回収部90と、ノズルユニット100を含む。
照明装置10は、転写用の回路パターンが形成されたレチクル20を照明し、光源部12と、照明光学系14とを有する。
光源部12は、本実施形態では、光源として、波長約193nmのArFエキシマレーザーを使用する。但し、光源部12は、ArFエキシマレーザーに限定されず、例えば、波長約248nmのKrFエキシマレーザー、波長約157nmのF2レーザーを使用してもよい。
照明光学系14は、光源部12からの光でレチクル20を照明する光学系であり、レンズ、ミラー、オプティカルインテグレーター、絞り等を含む。
レチクル20は、図示しないレチクル搬送系により露光装置1の外部から搬送され、レチクルステージ25に支持及び駆動される。レチクル20は、例えば、石英製で、その上には転写されるべき回路パターンが形成されている。レチクル20からの光は、投影光学系30を通り、ウェハ40上に投影される。レチクル20とウェハ40は、光学的に共役の関係に配置される。露光装置1は、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置であるため、レチクル20とウェハ40を縮小倍率比の速度比で走査することにより、レチクル20のパターンをウェハ40上に転写する。なお、ステップ・アンド・リピート方式の露光装置の場合は、レチクル20とウェハ40を静止させた状態で露光が行われる。
レチクルステージ25は、レチクルステージ25を固定するための定盤27に取り付けられている。レチクルステージ25は、図示しないレチクルチャックを介してレチクル20を支持し、図示しない移動機構及びステージ制御部60によって移動制御される。図示しない移動機構は、リニアモーターなどで構成され、走査方向(本実施形態では、X軸方向)にレチクルステージ25を駆動することでレチクル20を移動することができる。
投影光学系30は、レチクル20のパターンの像をウェハ40上に結像する機能を有する。投影光学系30は、複数のレンズのみからなる屈折光学系、複数のレンズと凹面鏡とを有する反射屈折光学系等を使用することができる。
ウェハ40は、図示しないウェハ搬送系により露光装置1の外部から搬送され、ウェハステージ45に支持及び駆動される。ウェハ40は、基板であり、液晶基板、その他の基板を広く含む。ウェハ40には、フォトレジストが塗布されている。
同面板(液体保持部)44は、ウェハステージ45に支持されたウェハ40の表面とウェハ40の外側の領域(ウェハステージ45)とをほぼ同一面にし、液体液体LWを保持するための板である。同面板44は、ウェハ40の周囲に配置され、ウェハ40の表面と同じ高さの表面を有する。また、同面板44は、ウェハ40の表面とほぼ同じ高さであることで、一般的に、ウェハ40の外周付近のショットを露光する際に、ウェハ40の外側の領域においても液体LWを保持する(液膜を形成する)ことを可能にする。
同面板44の液体LWと接する面に対しては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コートを施すことが好ましい。また、同面板44の液体LWと接する面に対しては、PTFEとポリパーフルオロアルコキシエチレン、及びその共重合体(PFA)及びその誘導体であるフッ素系樹脂の改質層を施してもよい。PFA材料は、一般的に、100度程度の接触角を有するが、重合比の調整及び誘導体や官能基の導入等によって、接触角を改質する(向上させる)ことができる。また、パーフルオロアルキル基含有シラン(ヘプタデカフルオロデシルシラン)などのシランカップリング剤で表面処理をしてもよい。
更に、フッ素樹脂コート等を施した同面板44の表面に、凹凸又は針状の微細構造を設け、表面粗さを調整してもよい。同面板44の表面に微細構造(凹凸)を設けることにより、濡れ易い材料をより濡れ易く、濡れにくい材料をより濡れにくくすることができる。換言すれば、同面板44の表面に微細構造(凹凸)を設けることにより、同面板44の接触角を見掛け上大きくすることができる。
ウェハステージ45は、ウェハステージ45を固定するための定盤47に取り付けられており、図示しないウェハチャックを介してウェハ40を支持する。ウェハステージ45は、ウェハ40の上下方向(鉛直方向、即ち、Z軸方向)の位置や回転方向、傾きを調整する機能を有し、ステージ制御部60によって制御される。ウェハステージ45は、露光時において、投影光学系30の焦点面にウェハ40の表面が常に高精度に合致するように、ステージ制御部60によって制御される。
測距装置50は、レチクルステージ25の位置及びウェハステージ45の2次元的な位置を、参照ミラー52及び54、及び、レーザー干渉計56及び58を介してリアルタイムに計測する。測距装置50による測距結果は、ステージ制御部60に伝達される。ステージ制御部60は、かかる測距結果に基づいて、位置決めや同期制御のために、レチクルステージ25及びウェハステージ45を一定の速度比率で駆動する。
ステージ制御部60は、レチクルステージ25及びウェハステージ45の駆動を制御する。
媒体供給部70は、図2に示すように、投影光学系30の最終レンズ31とウェハ40との間の空間又は間隙に液体LWを供給する機能を有する。媒体供給部70は、本実施形態では、図示しない精製装置と、脱気装置と、温度制御装置と、液体供給配管72とを有する。換言すれば、媒体供給部70は、投影光学系30の最終レンズ31の周囲に配置された液体供給配管72(の液体供給口101)を介して液体LWを供給し、投影光学系30とウェハ40との間の空間に液体LWの液膜を形成する。なお、投影光学系30とウェハ40との間の空間は、液体LWの液膜を安定に形成、且つ、除去できる程度であることが好ましく、例えば、1.0mmとするとよい。
媒体供給部70は、例えば、液体LWを貯めるタンク、液体LWを送り出す圧送装置、液体LWの供給流量を制御する流量制御装置を含む。
液体LWは、露光光の吸収が少ないものの中から選択され、更に、石英や蛍石などの屈折系光学素子と同程度の屈折率を有することが好ましい。具体的には、液体LWは、純水、機能水、フッ化液(例えば、フルオロカーボン)、高級飽和炭化水素などが使用される。また、液体LWは、予め、図示しない脱気装置を用いて溶存ガスが十分に取り除かれたものが好ましい。これにより、液体LWは、気泡の発生を抑制し、また、気泡が発生しても即座に液体中に吸収できる。例えば、空気中に多く含まれる窒素及び酸素を対象とし、液体LWに溶存可能なガス量の80%を除去すれば、十分に気泡の発生を抑制することができる。勿論、図示しない脱気装置を露光装置に備えて、常に液体中の溶存ガスを取り除きながら媒体供給部70に液体LWを供給してもよい。
精製装置は、図示しない原料液供給源から供給される原料液中に含まれる金属イオン、微粒子及び有機物などの不純物を低減し、液体LWを精製する。精製装置により精製された液体LWは、脱気装置に供給される。
脱気装置は、液体LWに脱気処理を施し、液体LWの溶存酸素及び溶存窒素を低減する。脱気装置は、例えば、膜モジュールと真空ポンプによって構成される。脱気装置としては、例えば、ガス透過性の膜を隔てて、一方に液体LWを流し、他方を真空にして液体LW中の溶存ガスをその膜を介して真空中に追い出す装置が好適である。
温度制御装置は、液体LWを所定の温度に制御する機能を有する。
液体供給配管72は、脱気装置及び温度制御装置によって脱気処理及び温度制御が施された液体LWを、後述するノズルユニット100に形成された液体供給口101を介して投影光学系30とウェハ40との間の空間に供給する。即ち、液体供給配管72は、液体供給口101に接続されている。液体供給配管72は、液体LWを汚染しないように、溶出物質が少ないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの樹脂で構成することが好ましい。液体LWに純水以外の液体を用いる場合には、液体LWに耐性を有し、且つ、溶出物質が少ない材料で液体供給配管72を構成すればよい。
液浸制御部80は、ウェハステージ45の現在位置、速度、加速度、目標位置及び移動方向などの情報をステージ制御部60から取得し、かかる情報に基づいて、液浸露光に係る制御を行う。液浸制御部80は、液体LWの供給及び回収の切り替え、停止、供給及び回収する液体LWの流量制御等の制御指令を、媒体供給部70や媒体回収部90に与える。
媒体回収部90は、媒体供給部70によって供給された液体LWを回収する機能を有し、本実施形態では、液体回収配管92を有する。媒体回収部90は、例えば、回収した液体LWを一時的に貯めるタンク、液体LWを吸い取る吸引部、液体LWの回収流量を制御するための流量制御装置などから構成される。
液体回収配管92は、供給された液体LWを後述するノズルユニット100に形成された液体回収口103を介して回収する。液体回収配管92は、液体LWを汚染しないように、溶出物質が少ないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂などの樹脂で構成することが好ましい。液体LWに純水以外の液体を用いる場合には、液体LWに耐性を有し、且つ、溶出物質が少ない材料で液体回収配管92を構成すればよい。
ノズルユニット100のウェハ40側(基板側)には液体供給口101と、液体回収口103とが形成される。液体供給口101は、液体LWを供給するための供給口であり、液体供給配管72に接続する。本実施例では液体供給口101はウェハ40に対向している。液体供給口101は、投影光学系30の近傍に形成されており、同心円状に配置される。液体供給口101は、本実施形態では、同心円状に形成されているが、それぞれが断続的に形成されてもいてもよい。
図2の液体供給口101は、スポンジなどの多孔質材料を嵌め込んでもよいし、スリット状の開口であってもよい。多孔質部材としては、特に、繊維状や粒状(粉状)の金属材料や無機材料を焼結した多孔質体が好適である。なお、かかる多孔質体に使用される材料(少なくとも表面を構成する材料)としては、ステンレス、ニッケル、アルミナ、SiO2、SiC、熱処理によって表面のみにSiO2を有するSiCなどが好適である。
液体回収口103は、供給した液体LWを回収するための開口であり、液体回収配管92に接続する。液体回収口103は気体を回収することもできる。本実施例では液体回収口103はウェハ40に対向している。液体回収口103は、同心円状の開口を有する。なお、液体回収口103は、スポンジなどの多孔質材料を嵌め込んでもよいし、スリット状の開口であってもよい。多孔質部材としては、特に、繊維状や粒状(粉状)の金属材料や無機材料を焼結した多孔質体が好適である。なお、かかる多孔質体に使用される材料(少なくとも表面を構成する材料)としては、ステンレス、ニッケル、アルミナ、SiO2、SiC、熱処理によって表面のみにSiO2を有するSiCなどが好適である。液体回収口103は、図2に示すように、液体供給口101よりも外側に形成される。なお、本願において、「外側」とは投影光学系30の最終レンズ31に対して遠い側を指し、「内側」とは投影光学系30の最終レンズ31に対して近い側を指す。液体回収口103が液体供給口101よりも外側にあることにより、液体LWが投影光学系30の周辺部に漏れだしにくくなる。液体回収口103は、本実施形態では、同心円状に形成されているが、それぞれが断続的に形成されていてもよい。
ウェハステージ45の高速移動に伴って液体LWが移動する際の様子を図2及び図3に示す。ここで、図2及び図3は、露光装置1のノズルユニット100周辺を表す概略断面図である。
液体回収口103の外側には、ウェハ40表面に対して平行に配置した撥液表面120を設けた。撥液表面(第2部分)120の液体LWに対する静止接触角は、液体回収口103より内側のノズル下面(第1部分)121の静止接触角よりも20°以上大きい。また、撥液表面120の液体LWに対する転落角は20°以下である。なお、静止接触角は、液体5μLを滴下したときの基板と液滴の接触角と定義した。一方、転落角は、液体50μLを滴下し、基板を1°/秒の速度で傾斜させ、液滴が基板上をすべり始めたときの基板の傾斜角度と定義した。なお、静止接触角と転落角は独立した指標であり、静止接触角の大小と転落角の大小は関連しない。例えば、自動車等の塗装面に塗布するワックスは高い撥水性を有しており、その静的接触角は100°を越える。しかし、動的な撥水性である滑水性は悪く、転落角は30°程度と大きい。つまり、静止接触角は大きいが、転落角も大きい。このような表面を撥液表面120に適用した場合、以下に述べる効果は得られない。したがって、撥液表面120の特性は、上述のとおり転落角によって規定されなければならない。
撥液表面120は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)コートを施すことが好ましい。ノズルユニット100は、ステンレス、ニッケル、アルミナ、SiO2、SiCなどの材料で製作される。そのため、撥液表面120にPTFEコートを施すことによって、撥液表面120の液体LWに対する静止接触角は、ノズル下面121の静止接触角よりも20°以上高くすることが可能である。また、PTFEとポリパーフルオロアルコキシエチレン、及びその共重合体(PFA)及びその誘導体であるフッ素系樹脂の改質層を施してもよい。
PFA材料は、一般的に、100°程度の静止接触角と10°程度の転落角を有するが、重合比の調整及び誘導体や官能基の導入等によって、静止接触角や転落角を改質する(向上させる)ことができる。また、パーフルオロアルキル基含有シラン(ヘプタデカフルオロデシルシラン)などのシランカップリング剤で表面処理をしてもよい。なお、コーティングを施す面の面粗さは十分に小さくしておく必要がある。面粗さの大きい面上にコーティングを施した場合、面粗さが小さい場合と比べて静止接触角は向上するが、転落角が大きくなる場合が多いためである。この傾向は、表面に微細な凹凸形状をもつ撥液表面についても同様であり、静止接触角は高いものの、転落角が大きいことが多い。
図2は、ウェハステージ45をX方向に高速移動し、液体LWがX方向に伸び出した直後のノズルユニット100周辺の様子を示す。伸び出した液体LWが撥液表面120に接触すると、撥液表面120のない場合に比べて伸び出す液体LWの長さ(伸び出し長さ)を低減することが可能である。また、図3は、伸び出した液体が戻る途中の様子を示す。撥液表面120は転落角の低い表面になっているため、伸び出した液体LWはスムーズに液体回収口103の位置に戻ることができる。なお、撥液表面120の静止接触角がノズル下面121の静止接触角と同等の場合、液体LWは撥液表面120に溢れ出し、液体LWの一部がウェハ40上に残留してしまう。また、撥液表面120の転落角が40°以上の場合には、伸び出した液体LWはスムーズに液体回収口103の位置に戻ることができず、ウェハ40上に残留してしまう。
以下、図4を参照して、ノズルユニット100の別の実施形態を説明する。ここで、図4は、ノズルユニット100の別の実施形態を示す概略断面図である。ノズルユニット100は、図4に示すように、ウェハ側の表面に液体供給口101と液体回収口103を有する本体部と、ウェハ側の表面に撥液表面120を有する可動部材(可動部)122で構成される。撥液表面120の液体LWに対する静止接触角は、液体回収口103より内側の表面121の静止接触角よりも20°以上大きい。併せて、撥液表面120の液体LWに対する転落角は、20°以下である。ノズルユニット100は、図2乃至3に示すノズルユニット100と比較して、撥液表面120がノズルユニット100と分離した可動部材122となっている点で異なる。そして、可動部材122は、上下駆動機構(駆動部)123により、本体部に対して相対的に変位可能となっている。
図4は、ウェハステージ45の高速移動に伴って伸び出した液体LWの伸び出し長さを抑制するために、撥液表面120のウェハ40に対する高さを高く設定している図である。逆に図5は撥液表面120のウェハ40に対する高さを低く設定している図である。
撥液表面120のウェハ40に対する高さは、ウェハ40表面の液体LWに対する静止接触角によって決定されるのが好ましい。更に、ウェハステージ45の移動速度や移動距離も考慮して決定されることがより好ましい。例えば、ウェハ40表面の静止接触角が120°、ウェハステージ45の移動速度が600mm/秒、移動距離が100mmの場合、撥液表面120のウェハ40に対する高さは3mm以上4.5mm以下とすることが好ましい。撥液表面120のウェハ40に対する高さを5mmよりも高くした場合、伸び出した液体LWは撥液表面120に触れることができない。結果として、伸び出し長さが大きくなり、伸び出した液体LWの一部がちぎれて、ウェハ40の表面に残留することになる。また、撥液表面120のウェハ40に対する高さを2mmより低くした場合、撥液表面120とウェハ40の間に収まる液体LWの体積が小さくなるため、伸び出し長さは大きくなってしまう。結果として、伸び出した液体LWの一部がちぎれて、ウェハ40の表面に残留することになる。
また、ウェハ40表面の静止接触角が80°、ウェハステージ45の移動速度が600mm/秒、移動距離が100mmの場合、撥液表面120のウェハ40に対する高さは1.5mm以上2.5mm以下にすることが好ましい。ウェハ40表面の接触角が比較的低い場合には、伸び出した液体LWの厚みが薄くなるため、撥液表面120のウェハ40に対する高さを低くしなければならない。また、ウェハステージ45の移動速度が高いほど、あるいは移動距離が長いほど、撥液表面120のウェハ40に対する高さを高くした方がよい。
本実施例のように、ウェハ40表面の静止接触角に応じて撥液表面120のウェハ40に対する高さを適宜調整することにより、液体LWの伸び出し長さを抑制することが可能である。また、撥液表面120は、転落角20°以下の特性を有しているため、伸び出した液体LWはスムーズに液体回収口103の下まで戻ることができる。
以下、図6を参照して、ノズルユニット100の別の実施形態を説明する。ここで、図6は、ノズルユニット100の別の実施形態を示す概略断面図である。
先の実施例との違いはノズルユニット100と分離した可動部材122に第2の回収口105が設けられている点である。可動部材122のウェハ40に対向する表面のうち、回収口105以外の表面は撥液表面120となっている。撥液表面120の液体LWに対する静止接触角は、液体回収口(第1の液体回収口)103より内側の表面121の静止接触角よりも20°以上大きい。併せて、撥液表面120の液体LWに対する転落角は、20°以下である。
図6がウェハステージ45の高速移動に伴って伸び出した液体LWの伸び出し長さを低減するために、第2の回収口105および撥液表面120と液体LWを接触させている図である。第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さは、ウェハ40表面の液体LWに対する静止接触角によって決定されるのが好ましい。更に、ウェハステージ45の移動速度や移動距離も考慮して決定されることがより好ましい。例えば、ウェハ40表面の静止接触角が120°、ウェハステージ45の移動速度が600mm/秒、移動距離が100mmの場合、第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さは3mm以上4.5mm以下とすることが好ましい。第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを5mmよりも高くした場合、伸び出した液体LWは第2の回収口105および撥液表面120に触れることができない。結果として、伸び出し長さが大きくなり、伸び出した液体LWの一部がちぎれて、ウェハ40の表面に残留することになる。また、第2の回収口105及び撥液表面120のウェハ40に対する高さを2mmより低くした場合、第2の回収口105及び撥液表面120とウェハ40の間に収まる液体LWの体積が小さくなるため、伸び出し量が同じでも、伸び出し長さが大きくなってしまう。結果として、伸び出した液体LWの一部がちぎれて、ウェハ40の表面に残留することになる。
また、ウェハ40表面の静止接触角が80°、ウェハステージ45の移動速度が600mm/秒、移動距離が100mmの場合、第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さは1.5mm以上2.5mm以下にすることが好ましい。ウェハ40表面の接触角が比較的低い場合には、伸び出した液体LWの厚みが薄くなるため、第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを低くしなければならない。また、ウェハステージ45の移動速度が高いほど、あるいは移動距離が長いほど、撥液表面120のウェハ40に対する高さを高くした方がよい。
本実施例のように、ウェハ40表面の静止接触角に応じて第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを適宜調整することにより、液体LWの伸び出し長さを抑制することが可能である。また、撥液表面120は、転落角20°以下の特性を有しているため、伸び出した液体LWの一部はスムーズに第2の回収口105によって回収され、他の一部は液体回収口103の位置に戻ることができる。
なお、本実施例では、可動部材122に第2の回収口105および撥液表面120を設けたが、第2の回収口105のみでも構わない。また、第2の回収口105の外側に気体を吐出する気体噴出し口を設けてもよい。
以下、図7を参照して、ノズルユニット100の別の実施形態を説明する。ここで、図7は、ウェハステージ45の移動速度と図6に記載した第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを、時間に対して表した図である。
実施例2に記載した第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さは、ウェハ40表面の接触角によって決定され、ウェハステージ45の移動速度や移動距離によって微調整される。本実施例では、第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを、ウェハステージ45と同期してダイナミックに制御する。図7において、ウェハステージ45は、時間AからBまでの間に一定の加速度で加速し、時間BからCまでの間に一定の速度で移動する。その後、時間CからDまでの間に減速し、時間Dでは静止する。ウェハステージ45の移動と同期して、第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さは、時間BからCまでの間下げていく。その後、時間CからDの減速時に次第に上昇させ、時間Dでは第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを高くした。以上のようにノズルユニット100の可動部分の高さを制御した結果、時間Aで静止していた液体LWは、時間AからDの間に伸び出し、低い位置に配置された第2の回収口105および撥液表面120に接触する。液体LWは第2の回収口105および撥液表面120に一端接触すると、位置をウェハ40から遠ざけても短時間であれば接触したままちぎれにくい。また、第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを高くすることによって、第2の回収口105および撥液表面120とウェハ40に挟まれた部分の体積を増すことができる。そうすることにより、伸び出した液体LWの多くをここに保持し、伸び出し長さを抑制することが可能である。なお、第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さとウェハステージ45の移動速度の関係は図7に限定されるものではない。液体LWがウェハ40上に残留しないように適宜関係を調整することが好ましい。また、ウェハ40を露光光で走査している間に第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを調整しても、もちろん良い。
本実施例のように、ウェハステージ45と同期して第2の回収口105および撥液表面120のウェハ40に対する高さを制御することにより、液体LWの伸び出し長さを抑制することが可能である。また、撥液表面120は、転落角20°以下の特性を有しているため、伸び出した液体LWの一部はスムーズに第2の回収口105によって回収され、他の一部は液体回収口103の位置に戻ることができる。
なお、本実施例では、可動部材122に第2の回収口105および撥液表面120を設けたが、第2の回収口105のみでも構わない。また、第2の回収口105の外側に気体を吐出する気体噴出し口を設けてもよい。
以下、図8を参照して、ノズルユニット100の別の実施形態を説明する。ここで、図8は、ノズルユニット100の別の実施形態を示す概略断面図である。
先の実施例との違いは、ノズルユニット100が第2の回収口105を備え、第2の回収口102の外側に撥液表面120をウェハ40の表面に平行に配置してある点である。撥液表面120の液体LWに対する静止接触角は、第2の回収口105より内側のノズル下面121の静止接触角よりも20°以上大きい。また、撥液表面120の液体LWに対する転落角は20°以下である。
図8は、ウェハステージ45をX方向に高速移動し、液体LWがX方向に伸び出した直後のノズルユニット100周辺の様子を示す。伸び出した液体LWを撥液表面120に接触させることにより、液体LWの伸び出し長さを抑制することが可能である。また、撥液表面120は、転落角20°以下の特性を有しているため、伸び出した液体LWはスムーズに第2の回収口105の位置まで戻ることが可能である。なお、撥液表面120の静止接触角がノズル下面121の静止接触角と同等の場合、液体LWは撥液表面120に溢れ出し、液体LWの一部がウェハ40上に残留してしまう。また、撥液表面120の転落角が40°以上の場合には、伸び出した液体LWはスムーズに液体回収口103の位置に戻ることができず、ウェハ40上に残留してしまう。
なお、本実施例の撥液表面120は可動式ではないが、図4と同様に可動部材122に撥液表面120を設け、更に上下駆動機構123に接続する構造としてもよい。
以下、図9を参照して、ノズルユニット100の別の実施形態を説明する。ここで、図9は、ノズルユニット100の別の実施形態を示す概略断面図である。先の実施例との違いは、撥液表面120に液体LWが接触したことを検知する検知手段124を備えた点である。
露光装置1でウェハ40を処理する際、ノズルユニット100とウェハ40の間に保持した液体LWの様子を観察することは困難である。一方、実施例1乃至4のノズルユニット100は、ウェハ40表面の静止接触角やウェハステージの移動速度あるいは移動距離に応じて、撥液表面120のウェハ40に対する高さを調整しなければならない。高さの調整は、あらかじめ接触角計でウェハ40表面の静止接触角を測定しておき、その接触角を露光装置1に入力することによって行うことができる。しかし、伸び出した液体LWの厚みは、液体LWの種類やウェハステージの加速度あるいは移動シーケンス等にも複雑に依存するため、撥液表面120に液体LWが接触したことを検知する検知手段124を設けることが好ましい。検知手段124としては、撥液表面120に液体吸引口を配置して、吸引量から液体LWの接触を検知する方法が好ましい。また、液体LWの接触を電気的に、あるいは圧力変化として検知する方法でも構わない。
本実施例のように、撥液表面120に液体LWの接触を検知する検知手段124を備えることにより、高精度に撥液表面120のウェハ40に対する高さを調整することができる。結果として、液体LWの伸び出し長さを抑制することが可能である。また、撥液表面120は、転落角20°以下の特性を有しているため、伸び出した液体LWをスムーズに回収し、ウェハ40上に液体LWが残留しないようにすることができる。
次に、図10及び図11を参照して、上述の露光装置を利用したデバイスの製造方法の実施例を説明する。図10は、デバイス(ICやLSIなどの半導体チップ、LCD、CCD等)の製造を説明するためのフローチャートである。ここでは、半導体チップの製造を例に説明する。ステップ1(回路設計)では、デバイスの回路設計を行う。ステップ2(レチクル製作)では、設計した回路パターンを形成したレチクルを製作する。ステップ3(ウェハ製造)では、シリコンなどの材料を用いてウェハを製造する。ステップ4(ウェハプロセス)は、前工程と呼ばれ、レチクルとウェハを用いてリソグラフィー技術によってウェハ上に実際の回路を形成する。ステップ5(組み立て)は、後工程と呼ばれ、ステップ4によって作成されたウェハを用いて半導体チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシング、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封入)等の工程を含む。ステップ6(検査)では、ステップ5で作成された半導体デバイスの動作確認テスト、耐久性テストなどの検査を行う。こうした工程を経て半導体デバイスが完成し、これが出荷(ステップ7)される。
図11は、ステップ4のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。ステップ11(酸化)では、ウェハの表面を酸化させる。ステップ12(CVD)では、ウェハの表面に絶縁膜を形成する。ステップ13(電極形成)では、ウェハ上に電極を蒸着などによって形成する。ステップ14(イオン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステップ15(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布する。ステップ16(露光)では、上述の露光装置によってレチクルの回路パターンをウェハに露光する。ステップ17(現像)では、露光したウェハを現像する。ステップ18(エッチング)では、現像したレジスト像以外の部分を削り取る。ステップ19(レジスト剥離)では、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。これらのステップを繰り返し行うことによってウェハ上に多重に回路パターンが形成される。かかるデバイス製造方法によれば、従来よりも高品位のデバイス(半導体デバイス、液晶表示デバイス等)を製造することができる。
以上、本発明の好ましい実施例について説明したが、本発明はこれらの実施例に限定されないことはいうまでもなく、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
露光装置の構成を示す概略図である。 図1に示す露光装置のノズルユニット周辺を表す概略断面図である。 図1に示す露光装置のノズルユニット周辺を表す概略断面図である。 実施例1のノズルユニット周辺を表す概略断面図である。 実施例1のノズルユニット周辺を表す概略断面図である。 実施例2のノズルユニット周辺を表す概略断面図である。 ウェハステージの速度と撥液表面の高さの関係を示した図である。 実施例4のノズルユニット周辺を表す概略断面図である。 実施例5のノズルユニット周辺を表す概略断面図である。 デバイス製造方法を説明するためのフローチャートである。 図10のウェハプロセスの詳細なフローチャートである。
符号の説明
1 露光装置
20 レチクル(マスク)
30 投影光学系
31 最終レンズ
40 ウェハ
70 媒体供給部
100 ノズルユニット
101 液体供給口
103 液体回収口

Claims (9)

  1. レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記基板との間に供給される液体を介して、前記基板を露光する露光装置において、
    前記投影光学系の前記液体と接触するレンズの周辺に配置されたノズルユニットを備え、
    前記ノズルユニットの前記基板側の表面には、前記液体を回収する液体回収口と、前記レンズと前記液体回収口との間に配置され前記液体を供給する液体供給口と、が設けられ、
    前記表面のうち、前記液体回収口の内側の第1部分の前記液体に対する静的接触角と比べて、前記液体回収口の外側の第2部分の前記液体に対する静的接触角は20°以上大きく、
    前記第2部分の前記液体に対する転落角は20°以下であることを特徴とする露光装置。
  2. 前記ノズルユニットは、前記液体供給口と前記第1部分と前記液体回収口とを含む本体部と、前記第2部分を含む可動部と、前記可動部を駆動することにより前記第1部分に対して前記第2部分を相対的に変位させる駆動部と、を有することを特徴とする請求項1記載の露光装置。
  3. レチクルのパターンを基板に投影する投影光学系を備え、前記投影光学系と前記基板との間に供給される液体を介して、前記基板を露光する露光装置において、
    前記投影光学系の前記液体と接触するレンズの周辺に配置されたノズルユニットを備え、
    前記ノズルユニットの前記基板側の表面には、前記液体を回収する液体回収口と、前記レンズと前記液体回収口との間に配置され前記液体を供給する液体供給口と、が設けられ、
    前記ノズルユニットは、前記液体供給口と前記液体回収口を含む本体部と、前記表面のうち前記液体回収口の外側の部分を含む可動部と、前記可動部を駆動することにより前記本体部に対して前記可動部を相対的に変位させる駆動部と、を有し、
    前記可動部の前記基板側の表面は前記基板の表面と平行に保たれることを特徴とする露光装置。
  4. 前記基板の表面の前記液体に対する静的接触角に応じて、前記可動部を駆動させて前記可動部の前記基板に対する高さを調整する制御部を更に備えることを特徴とする請求項2又は3記載の露光装置。
  5. 前記制御部は、前記基板を走査している間に、前記可動部を駆動させて前記可動部の前記基板に対する高さを調整することを特徴とする請求項4記載の露光装置。
  6. 前記制御部は、前記基板を保持するステージと同期して前記可動部を駆動し、前記可動部の前記基板に対する高さを調整することを特徴とする請求項5記載の露光装置。
  7. 前記ノズルユニットの前記基板側の表面には、前記液体供給口(第1の液体回収口)と第2の液体回収口と、が設けられ、
    前記第2の液体回収口は、前記第1の液体回収口の外側に配置されることを特徴とする請求項1又は3記載の露光装置。
  8. 前記液体回収口よりも外側にはみ出る前記液体を検知する検知手段を更に備えることを特徴とする請求項1又は3記載の露光装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項記載の露光装置により基板を露光するステップと、前記露光された基板を現像するステップと、を有することを特徴とするデバイス製造方法。
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