JP2007333646A - 3次元座標位置測定装置 - Google Patents

3次元座標位置測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】モータの負荷を軽減して小型・軽量化と低コスト化を実現することができる3次元座標位置測定装置を提供すること。
【解決手段】測距部と、該測距部から出射されるレーザ光線を3次元空間の任意の方向に反射させて走査するスキャナ302を備えた測角部を有し、測距部から得られる距離信号と測角部から得られるレーザ光線の2軸の回転角度信号とから測定対象物の3次元座標位置を算出する3次元座標位置測定装置において、回転軸310−Sを回転させる垂直方向走査用モータ310と、回転軸313−Sを回転させる水平方向走査用モータ313を設け、ミラー312を回転軸310−Sに結合して結合体とし、該結合体の略重心位置を水平方向走査用モータ313の回転軸313−Sで支持するとともに、3次元座標位置の算出において、回転軸313−Sとレーザ光線のミラー312面上の反射点が一致していないことによって生じる補正を加える。
【選択図】図3

Description

本発明は、対象物までの距離と水平角及び垂直角を測定することによって3次元の座標位置、距離、面積等を演算することができる装置であって、特に、片手で持つことができる程度の大きさと質量で比較的安価に高精度な測定を行うことができる3次元座標位置測定装置に関するものである。
近年、建築や測量の現場において光波距離計が多用されるようになってきた。この光波距離計とは、発光部から射出された指向性の高い光束を測定対象物の表面に照射し、測定対象物の表面で反射した反射光を受光部に入射させ、射出光と入射光の時間差或は光変調を掛けた場合の位相差によって発光部から対象物までの距離を算出する距離測定装置である。
ところで、レーザ技術が未発達の時代には光源の指向性が高くなかったため、測定対象物の表面にコーナーキューブ等のレトロリフレクと呼ばれる反射板の設置が必須であった。これに対して、レーザ技術の進歩により指向性に優れた強力な光源が容易に得られるようになった現在では、反射板無しの所謂ノンプリズム測定が可能になり、光波距離計としてレーザ距離計が急速に普及するに至った。ノンプリズム測定によれば、従来は巻尺により2人必要であった測定が1人でできるようになっり、人間が近づけない場所や対象物までの距離の測定も可能になった。
ここで、市販されているレーザ距離計を図6及び図7に基づいて説明する。
図6はレーザ距離計の使用形態を示す斜視図、図7は同レーザ距離計の機能ブロック図であり、図示のレーザ距離計100は、人が片手で持つことができる程度の大きさと形状を備えた携帯型の距離測定装置である。
図7に示すように、レーザ距離計100は、射出部2と集光部3及び演算/記憶部9から成る測距部20と、電池等の不図示の電源部と、制御部10と、外部入出力部11を内蔵し、その上面には表示部5と操作部4が設けられ、側面には接続端子12,13が設けられている。
上記操作部4は、電源スイッチ、操作スイッチ等の各種押しボタンを有し、これらの押しボタンを操作することによって、図6に示すように、前記射出部2から対象物6に向けて測距光7が照射される。この測距光7としては可視レーザ光が使用され、測定者は、対象物6の測定面における測距光7の照射位置を目視で確認することができる。そして、対象物6の測定面で反射された反射光8は、集光部3を経て前記測距部20の集光部3に入射し、前記演算/記憶部9によって当該レーザ距離計100と対象物(測定面)6までの距離が算出され、測定結果が前記表示部5に表示される。
尚、測距光(レーザ光)にはパルスタイプのものと光変調を掛けたタイプのものがあり、パルスタイプのものは射出波と入射波の時間差から往復の距離を求め、その半分を測定距離とする。又、光変調タイプのものは、射出波と入射波の位相差から往復の距離を求め、その半分を測定距離とする。
以上説明したレーザ距離計100は、当該レーザ距離計100から対象物6までの奥行き距離は測定できるが、3次元座標位置測定はできない。そこで、「トータルステーション」と称される測定装置が開発されている(特許文献1参照)。その測定装置の外観を図8に示す。
図8に示すように、測量装置200は、測距部201と、測角部202と、表示部203及び操作部204から成り、三脚210上に取り付けて使用される。測角部202には電池等の電源部、測距光の制御回路、距離演算回路、測定データ記憶装置、測距部201を水平方向及び垂直方向に回転駆動する不図示のモータ等が内蔵されている。
又、前記操作部204は、電源スイッチ、操作スイッチ等の各種押しボタンを有し、これらの押しボタンを操作することによって前記測距部201から対象物206に測距光205が照射される。この測距光205としては可視レーザ光が使用され、測定者は、対象物206における測距光205の照射位置をファインダ207を覗くことによって目視で確認することができる。
更に、前記測距部201は、測角部202の働きにより図8に矢印にて示すように水平方向と垂直方向に回動可能であり、測距部201から射出される測距光205を3次元空間の任意の方角に向けて走査することができる。この測距部201により対象物206までの距離が求められ、測角部202により水平角と垂直角が求められるために3次元座標位置を測定することができ、測定結果は前記表示部203に表示されるとともに、前記測定データ記憶装置に蓄えられる。そして、得られた3次元座標データから任意の2点間距離を算出したり、面積を計算したり、或は対象物表面の形状を3次元CADにて画像として表示したりすることができる。
しかしながら、上記測量装置200は、測距部201全体を回転させるために大形化及びコストアップを免れないという問題がある。この問題を解決するための手段として、特許文献2には、ミラーにレーザビームを反射させ、ミラーを交差する2つの軸の回りに回転させる3次元座標位置測定装置が提案されている。
特開2000−221037号公報 特開2002−255476号公報
ところが、特許文献2において提案されている3次元座標位置測定装置は、3次元レーザセンサを建屋に固定して使用するものであるため、小型・軽量化及び低コスト化を実現するに至らず、可搬性については考慮されていない。
3次元座標位置測定装置は、測定のために測定者が対象物に近づくことが極めて困難な場所や、1人では測定できないような場面で使用されているが、依然として普及途上であり、価格を含めて種々の観点から改良が求められている。
本発明者等が現場で使用されている状況を調査した結果、3次元座標位置測定装置に対してユーザが求めている要求や技術課題は次のような項目に要約することができる。
(1)小型・軽量化
距離計は、鋼製巻尺(コンベックス)や携帯電話並の大きさにして欲しいという要望がある。シャツやズボンのポケットに入る、或は腰のベルトに吊るすことができる程度の大きさ・質量であることが望まれている。
(2)測距部と測角部の分離及び測距部の単独使用
測角は必要とせず、測距のみの使用頻度も比較的高い。内装工事等は90%以上が測距のみである。従来の装置では測距部は分離できないが、測距部が分離できれば小型・軽量が実現して使い勝手が良くなる。
(3)三脚を使わないで2点間の距離測定を可能にする
距離計が小型・軽量になっても、三脚を使用する測定では全体としては大型で使い勝手が悪いため、三脚を使用しない2点間の距離測定方法が望まれている。
(4)低価格化
一般に距離計は「道具」としては高価である。電動工具や手持工具に近い価格が望まれている。測距部と測角部に分けると、測角部の方が高価であるためめに測角部の低価格化が必要である。
(5)遠隔操作
操作ボタンを指で押す際の手振れを防止したり、操作ボタンを目視で確認することなく扱うことができるようにするためのリモコン装置が必要である。又、3次元の座標位置測定のように距離計を長時間固定しておく使い方においては、使用者の疲労を軽減するためにも遠隔操作が望まれる。遠隔操作は有線・無線の何れでも良い。
(6)測定精度と測定速度のモード切替え
一般に測定精度と測定速度は両立しない関係にある。モード切替ボタン等により精度重視の測定と速度重視(測定時間短縮)の測定を切替える。例えば、内装工事では精度を重視し、3次元の座標位置測定では速度を重視する。
(7)レーザスポットの細径化と視認性の向上
どこを測定しているかの確認はレーザスポットを目視することに頼っている。スポットは大きい方が見易いが、面に凹凸があったり傾斜があったりする場合は測定箇所が曖昧になってしまう。レーザスポットの細径化と視認性の向上の両立性が望まれている。
(8)長時間の連続使用を可能にする
3次元の座標位置測定は時間が掛かるために電源が問題になる。電源としてバッテリを使うとバッテリが大きなものになってしまうため、適切な外部電源の接続が必要になる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、モータの負荷を軽減して小型・軽量化と低コスト化を実現することができる3次元座標位置測定装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
射出部と集光部及び演算/記憶部から成る測距部と、
1枚のミラーを交差する2つの軸で支持し、2つの軸をモータで回転させて前記測距部から出射されるレーザ光線を3次元空間の任意の方向に反射させて走査するスキャナと、前記モータを駆動制御するモータ駆動回路を備えた測角部と、
を有し、前記測距部から得られる距離信号と前記測角部から得られるレーザ光線の2軸の回転角度信号とから測定対象物の3次元座標位置を算出する3次元座標位置測定装置において、
前記交差する2つの軸の一方を回転させる第1モータと、他方の軸を回転させる第2のモータを設け、前記ミラーを前記第1のモータの回転軸に結合して結合体とし、該結合体の略重心位置を前記第2のモータの回転軸で支持するとともに、3次元座標位置の算出において、前記第2のモータの回転軸と前記レーザ光線の前記ミラー面上の反射点が一致していないことによって生じる補正を加えたことを特徴とする。
請求項2記載の発明は、
射出部と集光部及び演算/記憶部から成る測距部と、
1枚のミラーを交差する2つの軸で支持し、2つの軸をモータで回転させて前記測距部から出射されるレーザ光線を3次元空間の任意の方向に反射させて走査するスキャナと、前記モータを駆動制御するモータ駆動回路を備えた測角部と、
を有し、前記測距部から得られる距離信号と前記測角部から得られるレーザ光線の2軸の回転角度信号とから測定対象物の3次元座標位置を算出する3次元座標位置測定装置において、
前記交差する2つの軸の一方を回転させる第1モータと、他方の軸を回転させる第2のモータを設け、前記ミラーを前記第1のモータの回転軸に結合して結合体とし、該結合体の略重心位置を前記第2のモータの回転軸で支持するとともに、前記第1及び第2のモータをステッピングモータで構成し、これらのステッピングモータをフルステップの整数N分割で駆動するマイクロステップ駆動することを特徴とする。
請求項3記載の発明において、請求項1又は2記載の発明において、前記第1及び第2のモータの回転角のゼロ点調整用目印を前記スキャナの近傍に設けたとを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、ミラーを第1のモータの回転軸に結合して結合体とし、該結合体の略重心位置を第2のモータの回転軸で支持する構成を採用したため、モータの負荷を小さく抑えることができ、小型のモータを採用することができる。この結果、モータ及びミラーを支えるためのフレームや軸受が不要となり、3次元座標位置測定装置の小型・軽量化と低コスト化を図ることができる。又、3次元座標位置の算出において、第2のモータの回転軸とレーザ光線のミラー面上の反射点が一致していないことによって生じる補正を加えたため、座標位置測定誤差を小さく抑えることができる。
請求項2記載の発明によれば、第1及び第2のモータをステッピングモータで構成し、これらのステッピングモータをフルステップの整数N分割で駆動するマイクロステップ駆動するようにしたため、ロータリーエンコーダ等の角度検出器を省略することができ、モータの負荷の低減と相俟って位置決め分解能と精度を高めることができる。
請求項3記載の発明によれば、前記第1及び第2のモータの回転角のゼロ点調整用目印をスキャナの近傍に設けたため、回転角のゼロ点調整作業を容易に行うことができる。
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は本発明に係る3次元座標位置測定装置の平面図、図2は同3次元座標位置測定装置の側面図、図3は図1のA−A線断面図、図4は測距レーザ光の光路に着目した斜視図、図5は同3次元座標位置測定装置の機能ブロック図である。
本発明に係る3次元座標位置測定装置300は、レーザ距離計100と、ベース301と、スキャナ302とモータ駆動回路303を備えた測角部304(図5参照)とで構成されている。
ベース301には、図1及び図2に示すように、前記レーザ距離計100を位置決めするための4つの突起306と2つの突起307、前記スキャナ302の位置決め用溝308及びレーザ距離計100を固定するためのノブボルト305、2つの取付孔315が形成されており、ベース301は、取付孔315に挿通する2本のネジ401によって三脚取付部400に固定される。
又、前記スキャナ302は、垂直方向走査用モータ310の回転軸310−Sに取り付けられ、レーザビーム反射用ミラー312を接着等の方法で保持するマウント311と、フレーム309と、このフレーム309に取り付けられた水平方向走査用モータ313と、この水平方向走査用モータ313の回転軸313−Sに取り付けられたマウント314とで構成されている。ここで、マウント314は、図3に示すように、水平方向走査用モータ313の回転軸313−Sと前記垂直方向走査用モータ310の回転軸310−Sとが直交するように垂直方向走査用モータ310を保持している。そして、スキャナ302は、図2に示すように、前記ベース301の2つの位置決め用溝308に嵌合した状態で4本のネジ326によってベース301に固定される。この構成により垂直方向走査用モータ310の回転軸310−Sがθ回転し、水平方向走査用モータ313の回転軸313−Sがφ回転する。
ところで、図3に示すように、水平方向走査用モータ313の回転軸313−Sは、ミラー312、マウント311、垂直方向走査用モータ310及びマウント314から成る結合体の略重心位置を支える構造になっている。従って、垂直方向走査用モータ310と水平方向走査用モータ313の各回転軸310−S及び313−S回りの負荷、即ち慣性モーメントは極めて小さく抑えられている。
ここで、垂直方向走査用モータ310及び水平方向走査用モータ313は、1回転500ステップの小型の5相ステッピングモータで構成されている。これらの垂直方向走査用モータ310及び水平方向走査用モータ313を1ステップ80分割のマイクロステップ駆動すると、1回転が40,000ステップになり、角度分解能は、
360/40000=0.009度=0.54分
となる。
この種のステッピングモータの位置決め精度は軽負荷であれば2分以内である。前述のようにしたように垂直方向走査用モータ310及び水平方向走査用モータ313の各回転軸310−S,313−S回りの慣性モーメントは極めて小さいため、1ステップ80分割のマイクロステップ駆動により2分(角度)の位置決め精度が得られる。
ところで、前記レーザ距離計100には、図5に示すように、射出部2と集光部3及び演算/記憶部9から成る測距部20と、電池等の不図示の電源部と、制御部10と、外部入出力部11が内蔵されており、その上面には表示部5と、電源スイッチ、操作スイッチ等の各種押しボタンを有する操作部4が設けられ、側面には接続端子12,13が設けられている。又、図4に示すように、射出部2の直上には、垂直方向走査用モータ310及び水平方向走査用モータ313の各回転軸310−S,313−Sの回転角の基準点を定めるための目印P2が設けられている。
前記測角部304のモータ駆動回路303は、前記垂直方向走査用モータ310と水平方向走査用モータ313を駆動するものであって、図2に示すように、前記ベース301の下面に取り付けられている。尚、図示しないが、モータ駆動回路303には、垂直方向走査用モータ310と水平方向走査用モータ313の各回転軸310−S,313−Sの回転角度を検出するための回転角度検出機構が内蔵されている。
そして、図1に示すように、垂直方向走査用モータ310とモータ駆動回路303とは、ケーブル316とコネクタ318,321を介して電気的に接続される。又、水平方向走査用モータ313とモータ駆動回路303とは、ケーブル317とコネクタ319,320を介して電気的に接続される。
又、図5に示すように、モータ駆動回路303とレーザ距離計100の外部入出力部11とは、ケーブル322とコネクタ323,13を介して電気的に接続される。又、レーザ距離計100の外部入出力部11は、ケーブル325とコネクタ314,12を介してパソコンやリモコン等の外部機器と電気的に接続される。
次に、本発明に係る3次元座標位置測定装置300の動作について説明する。
前記レーザ距離計100の制御部10は、走査部4からの信号によって測距部20、測角部304、表示部5及び外部入出力部11の全ての制御を司るものである。又、外部入出力部11は、必要に応じてパソコンやリモコン等の外部機器とデータや制御信号のやり取りも行う。
前記操作部4の押しボタンを操作すると、その信号が制御部10に伝わり、図4に示すように、前記射出部2からビーム走査用ミラー312に測距光7が照射され、この測距光7は、ビーム走査用ミラー312で反射されて測距光7’となって対象物6に照射される。そして、対象物6の表面で反射された反射光8’は、ビーム走査用ミラー312にて進行方向を曲げられて反射光8となり、集光部3に入射する。すると、測距部20の演算/記憶部9は、測距光7の照射開始時間(位相)と反射光8の入射時間(位相)時間差(位相差)から対象物(測定面)6までの距離を算出する。
又、前記操作部4の押しボタンを操作すると、その信号が制御部10及び外部入出力部11を経てモータ駆動回路303に伝わり、垂直方向走査用モータ310と水平方向走査用モータ313を駆動し、ビーム走査用ミラー312を水平方向走査用モータ313の回転軸313−Sの回り適宜の方向に回転させることによって、測距光7が3次元空間の任意の方角に走査される。
ここで、レーザ距離計100による対象物(測定面)6までの距離Lと垂直方向走査用モータ310の回転軸310−Sの回転角θ及び水平方向走査用モータ313の回転軸313−Sの回転角φからX,Y,Z直交座標を求めるための変換式について説明する。
図4において、P1点はX,Y,Z座標の原点である。ここで、回転角θと回転角φの原点は反射光7’が射出部2に向かうようなビーム走査用ミラー312の位置とする。レーザ距離計100による距離測定の基準点は射出部2である。
従って、P1から反射光7’による対象物(測定面)6上のスポットS1までの距離をd1とすると、
距離L=C1+d1となる。
回転軸310−Sと313−Sがそれぞれθ、φ回転したときの対象物(測定面)6上のスポットS1’までの距離をd1’とすると、
距離L=C1−A1+d1’
となる。
回転軸210−Sと313−Sの交点から原点P1までの距離をB1とすると、
A1=B1×tanφ
の関係が成り立つ。
従って、
d1’=L−(C1−A1)=dとおくと、
X=2d×cosφ×sinφ×cos2 θ
Y=−2d×cosφ×sinθ×cosθ
Z=d×(−1+2cos2 φ×cos2 θ)+A1
としてX,Y,Z座標を算出することができる。尚、Z座標算出式の右辺の+A1は、回転軸313−Sとレーザ光の反射点のズレの補正項であり、これにより測定誤差を小さく抑えることができる。
上式から、レーザビームの振れ角はモータの回転軸の振れ角の2倍以下になることが容易に理解できる。X,Y,Z座標の算出方法の一例を以下に示す。
[X,Y,Z座標の算出方法]
ミラーを回転させてレーザビームを3次元的に振る場合、着目すべきはミラーの回転角と反射の法則である。レーザビームの回転角がミラーの回転角の2倍になるのは特殊な条件下である。従って、レーザスポットの座標位置を作図で求めるのは一般的には困難であるので数式を用いる。
1.反射の法則のベクトル表記
n:反射面の法線ベクトル
r1:入射光の位置ベクトル
r2:反射光の位置ベクトル
とするとき、
入射角と反射角が等しいという反射の法則は、
r2=r1−2(r1・n)n
と表される。
2.1枚ミラーの場合
n0:反射面の法線ベクトルの初期位置
n1:X軸をθ回転させたときの反射面の法線ベクトル
n2:次にY軸をφ回転させたときの反射面の法線ベクトル
Figure 2007333646
とすると、
Figure 2007333646
となる。
又、
Figure 2007333646
とすると、
Figure 2007333646
となる。
而して、本実施の形態では、垂直方向走査用モータ310と水平方向走査用モータ313をステッピングモータで構成したため、ロータリーエンコーダ等の回転角検出器は不要であるが、測定開始前に角度のゼロ点調整が必要である。回転角θと回転角φの原点は反射光7’が射出部2に向かうようなビーム走査用ミラー312の位置であるため、この位置で原点調整をするには反射光7’を射出部2に向けることになり、視認性が極めて悪くなる。
そこで、射出部2の直上に目印(+)P2を設け、この目印P2と原点P1を結ぶ直線とZ軸とのなす角θ0を前もって設定しておき、目印P2に反射光7’のスポットを一致させたときの角度をφ=0、θ=θ0とすることで角度のゼロ点調整を行う。
前述のようにモータ駆動回路303には角度検出機構が内蔵されており、角度信号が外部入出力部11を経て演算/記憶部9に送られる。すると、演算/記憶部9は、この角度信号から水平角と垂直角を算出し、これと対象物(測定面)6までの距離の測定結果から3次元座標位置、2点間距離等を算出し、その結果を前記表示部5に表示したり、当該演算/記憶部9に記憶し、或は外部入出力部11を介してデータをパソコンやリモコン等の外部機器に送信したりする。
測角を必要としない用途においては、先ずコネクタ323,324を外し、次にノブボルト305を緩めてレーザ距離計100をベース301から取り出す。これによりスキャナ302、モータ駆動回路303、ベース301等の不要な部位が無くなるため、装置の小型・軽量化が図られ、使い勝手が著しく向上する。
そして、レーザ距離計100を元の状態に戻すには、該レーザ距離計100をベース301上に載せ、これを2つの位置決め用突起307に突き当てた状態で固定用ノブボルト305を締める。すると、レーザ距離計100は、4つの位置決め用突起306によってその位置決めがなされ、位置決め用突起306との摩擦によって確実に保持される。このとき、位置決め用突起306は、レーザ距離計100の外径寸法に合わせる、或はレーザ距離計100が圧入される寸法に配置することにより、レーザ距離計100のベース301への位置決めが確実になる。尚、レーザ距離計100を三脚等の物体に取付けた状態において、これの地表に対する傾斜が緩い場合には該レーザ距離計100が落下する恐れがないため、固定用ノブボルト305を締めなくても測定は可能になる。
レーザ距離計100を分離してこれを単独で使用する場合の動作は従来と同様であるため、これについての説明は省略する。
以上のように、本発明に係る3次元座標位置測定装置300によれば、ビーム走査用ミラー312を垂直方向走査用モータ310の回転軸310−Sに結合して結合体とし、この結合体の略重心位置を水平方向走査用モータ313の回転軸313−Sで支持する構成を採用したため、水平方向走査用モータ313の負荷を小さく抑えることができ、該水平方向走査用モータ313として小型のものを採用することができる。この結果、水平方向走査用モータ313及びビーム走査用ミラー312を支えるためのフレームや軸受が不要となり、3次元座標位置測定装置300の小型・軽量化と低コスト化を図ることができる。
又、3次元座標位置の算出において、水平方向走査用モータ313の回転軸313とレーザ光線のミラー312面上の反射点が一致していないことによって生じる補正を加えたため、座標位置測定誤差を小さく抑えることができる。
更に、垂直方向走査用モータ310と水平方向走査用モータ313をステッピングモータで構成し、これらのステッピングモータをフルステップの整数N分割で駆動するマイクロステップ駆動するようにしたため、ロータリーエンコーダ等の角度検出器を省略することができ、水平方向走査用モータ313の負荷の低減と相俟って位置決め分解能と精度を高めることができる。
又、垂直方向走査用モータ310と水平方向走査用モータ313の回転角θとφのゼロ点調整用の目印P2をスキャナ302の近傍に設けたため、回転角θ,φのゼロ点調整作業を容易に行うことができる。
本発明に係る3次元座標位置測定装置の平面図である。 本発明に係る3次元座標位置測定装置の側面図である。 図1のA−A線断面図である。 本発明に係る3次元座標位置測定装置の使用例を示す斜視図である。 本発明に係る3次元座標位置測定装置の機能ブロック図である。 従来のレーザ距離計の使用形態を示す斜視図である。 従来のレーザ距離計の機能ブロック図である。 従来の測量技術(トータルステーション)の使用形態を示す斜視図である。
符号の説明
2 射出部
3 集光部
4 操作部
5 表示部
6 対象物
7,7’ 測距光
8,8’ 反射光
9 演算/記憶部
10 制御部
11 外部入出力部
12,13 コネクタ
100 レーザ距離計
300 3次元座標位置測定装置
301 ベース
302 スキャナ
303 モータ駆動回路
304 測角部
305 ノブボルト
306 位置決め用突起
307 位置決め用突起
308 位置決め用溝
309 フレーム
310 垂直方向走査用モータ(第1のモータ)
310−S 回転軸
311 マウント
312 レーザビーム反射用ミラー
313 水平方向走査用モータ(第2のモータ)
313−S 回転軸
314 マウント
315 取付孔
316 ネジ
317 ケーブル
318 コネクタ
319 コネクタ
320 コネクタ
321 コネクタ
322 ケーブル
323 コネクタ
324 コネクタ
325 ケーブル
326 ネジ
P1 原点
P2 目印

Claims (3)

  1. 射出部と集光部及び演算/記憶部から成る測距部と、
    1枚のミラーを交差する2つの軸で支持し、2つの軸をモータで回転させて前記測距部から出射されるレーザ光線を3次元空間の任意の方向に反射させて走査するスキャナと、前記モータを駆動制御するモータ駆動回路を備えた測角部と、
    を有し、前記測距部から得られる距離信号と前記測角部から得られるレーザ光線の2軸の回転角度信号とから測定対象物の3次元座標位置を算出する3次元座標位置測定装置において、
    前記交差する2つの軸の一方を回転させる第1モータと、他方の軸を回転させる第2のモータを設け、前記ミラーを前記第1のモータの回転軸に結合して結合体とし、該結合体の略重心位置を前記第2のモータの回転軸で支持するとともに、3次元座標位置の算出において、前記第2のモータの回転軸と前記レーザ光線の前記ミラー面上の反射点が一致していないことによって生じる補正を加えたことを特徴とする3次元座標位置測定装置。
  2. 射出部と集光部及び演算/記憶部から成る測距部と、
    1枚のミラーを交差する2つの軸で支持し、2つの軸をモータで回転させて前記測距部から出射されるレーザ光線を3次元空間の任意の方向に反射させて走査するスキャナと、前記モータを駆動制御するモータ駆動回路を備えた測角部と、
    を有し、前記測距部から得られる距離信号と前記測角部から得られるレーザ光線の2軸の回転角度信号とから測定対象物の3次元座標位置を算出する3次元座標位置測定装置において、
    前記交差する2つの軸の一方を回転させる第1モータと、他方の軸を回転させる第2のモータを設け、前記ミラーを前記第1のモータの回転軸に結合して結合体とし、該結合体の略重心位置を前記第2のモータの回転軸で支持するとともに、前記第1及び第2のモータをステッピングモータで構成し、これらのステッピングモータをフルステップの整数N分割で駆動するマイクロステップ駆動することを特徴とする3次元座標位置測定装置。
  3. 前記第1及び第2のモータの回転角のゼロ点調整用目印を前記スキャナの近傍に設けたとを特徴とする請求項1又は2記載の3次元座標位置測定装置。
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