JP2007333635A - 橋梁健全度評価システム、橋梁健全度評価方法及び橋梁健全度評価プログラム - Google Patents

橋梁健全度評価システム、橋梁健全度評価方法及び橋梁健全度評価プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】 一定の信頼性を維持しつつ簡易に橋梁の健全度の評価を行う。
【解決手段】 橋梁健全度評価システム10は、センサ11と情報処理装置12とを含んで構成される。センサ11は、健全度の評価対象である橋梁20の下部工21に設けられ、互いに垂直な2つの方向の下部工21の振動の度合を検知する。情報処理装置12は、センサ11により検知された振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出部13と、算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて橋梁20の健全度を評価する評価部14と、を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、橋梁の健全度を評価する橋梁健全度評価システム、橋梁健全度評価方法及び橋梁健全度評価プログラムに関する。
鉄道の線路の敷設等がされる橋梁の健全度の評価は、橋梁の補修や取替の判断に用いられ、橋梁の保守管理において非常に重要である。橋梁の健全度を、振動計測による測定結果を基に評価する方法は、従来から多くの研究がなされ、その有効性が確認されると共に既に多くの実用化例がある。特に、河川に設けられた橋梁の下部工は洗掘を受け、洗掘を受けた下部工は目視での確認が困難であるので、振動計測による健全度の評価が特に重要である。
振動計測による健全度の評価方法の一つに衝撃振動試験がある。この方法は、橋梁に30kg程度の重錘による衝撃力を加えて、その際の橋脚の固有振動数を測定して測定した固有振動数を基に橋梁の健全度を評価する。固有振動数の標準値と測定した固有振動数との比を健全度指標として、橋梁の健全度を評価する(例えば、下記非特許文献1参照)。この衝撃振動試験によれば、重錘という制御された外力を用いて多点の振動計測を行うことで、比較的精密な評価が可能である。
また、橋梁に敷設された線路を列車が走行する時の、橋梁の振動と沈下量とを測定し、測定された振動及び沈下量から健全度を評価する方法もある(振動・沈下試験)。この方法では、測定された各データを予め定められたしきい値との比較を行うことにより、健全度を評価する。
また、上記2つの方法以外にも、評価対象の橋梁の微動振動を計測する方法がある。この方法では、橋脚の上端の異なる2点の振動を計測して、橋脚のロッキング振動(剛体が両端を中心に回転運動を繰り返す振動)を抽出し、ロッキング中心位置を算出して橋梁の健全度を評価する。ロッキング中心位置が低下すると、基礎の転倒危険度が上昇するとされている。また、ロッキング中心位置が高い場合は、橋脚の損傷位置がロッキング中心位置になるとされている。
羽矢洋,"鉄道橋における基礎の維持管理",月刊「基礎工」,株式会社総合土木研究所,2003年6月号p.11〜16
しかしながら、衝撃振動試験では詳細な評価が可能であるものの、重錘を用いなければならないため、作業に困難及び危険が伴う。これにより、評価対象となる橋梁が限定されていた。また、この方法の実施のためには、多数の作業者が必要となるという問題点があった。また、橋梁における多点の振動計測を行わなければならないので、そのための多くのセンサが必要となっていた。
橋梁の振動と沈下量とを測定する方法では、列車振動による入力時の外乱が大きく、また入力である列車振動が不確実な特性を有しているため、構造物である橋梁との関連付けが困難であり信頼性のある評価が難しかったことから、この方法はあまり用いられていなかった。
微動振動を計測する方法では、微動振動の計測時に走行車両等による外乱を受けやすい。また、微動というわずかな動きを検出できる高精度なセンサは壊れやすい。これらの理由から、この方法も信頼性のある評価が難しかった。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、一定の信頼性を維持しつつ簡易に橋梁の健全度の評価を行うことができる橋梁健全度評価システム、橋梁健全度評価方法及び橋梁健全度評価プログラムを提供することを目的とする。
本願発明者は、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ね、橋梁の理論的なモデルを構築して当該モデルを用いた演算により、互いに垂直な2つの方向の当該下部工の振動の度合の比に基づいて橋梁の健全度の評価を行うことができることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明に係る橋梁健全度評価システムは、センサと情報処理装置とを含んで構成される橋梁健全度評価システムであって、センサは、健全度の評価対象である橋梁の下部工に設けられ、互いに垂直な2つの方向の当該下部工の振動の度合を検知し、情報処理装置は、センサにより検知された振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出手段と、指標値算出手段により算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて橋梁の健全度を評価する評価手段と、を備えることを特徴とする。なお、ここでいう、一の方向の振動の度合に対する、別方向の振動の度合の割合には、標準偏差等の、一の方向の振動の度合のばらつきに対する別方向の振動の度合のばらつきの割合も含む。
本発明に係る橋梁健全度評価システムでは、センサにより互いに垂直な2つの方向の下部工の振動の度合を検出し、情報処理装置の指標値算出手段により当該振動の度合の情報から、上記の橋梁の健全度を評価するための指標値を算出して、評価手段により当該指標値から橋梁の健全度を評価する。本発明に係る橋梁健全度評価システムでは、上述したモデルに基づいた比の値である、一の方向の振動の度合に対する一の方向とは別方向の振動の度合の割合を指標値として健全度の評価を行っているので、一定の信頼性を確保することができる。その一方で、センサによる振動の度合の検出は、容易に行うことができるので、結果として健全度の評価全体も容易に行うことができる。
上記2つの方向は、鉛直方向と水平方向とであるのが望ましい。上記2つの方向の振動は、健全度に対して感度が高い。従って、この構成によれば、信頼性の高い健全度の評価を行うことができる。
センサは、下部工の振動の度合として、当該下部工の振動の加速度を時系列に検知して、指標値算出手段は、センサにより検知された加速度を示す情報を時系列データとして取得して、一の方向の当該加速度の時系列データの標準偏差に対する、一の方向と別方向の当該加速度の時系列データの標準偏差の割合を、指標値として算出する、ことが望ましい。この構成によれば、確実に振動の度合を検知することができ、また、時系列データという複数のデータに基づいて評価を行うので、より簡易に健全度の評価を行うことができる。
センサが検知する下部工の振動の度合は、橋梁を車両が走行した際の振動によるものであることが望ましい。この構成によれば、振動が簡易に発生するので、本発明の実施をより容易に行うことができる。
評価手段は、指標値のサンプルデータを予め保持しておき、指標値算出手段により算出された指標値と当該サンプルデータとを比較することにより、橋梁の健全度を評価することが望ましい。この構成によれば、サンプルデータを用いるので、基準値を予め用意する必要等がなく、本発明の実施を更に簡易に行うことができる。
センサは、下部工の上端に設けられることが望ましい。この構成によれば、センサが感度良く振動の度合を検知することができ、また、センサを橋梁の下部工に設置する際の作業性がよい。従って、この構成によれば、より確実に本発明を実施することができる。
また、本発明に係る橋梁健全度評価システムは、必ずしもセンサを含む構成としなくてもよい。即ち、本発明に係る橋梁健全度評価システムは、情報処理装置を含んで構成される橋梁健全度評価システムであって、情報処理装置は、健全度の評価対象である橋梁の下部工の、互いに垂直な2つの方向の振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出手段と、指標値算出手段により算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて橋梁の健全度を評価する評価手段と、を備えることを特徴とする。
ところで、本発明は、上記のように橋梁健全度評価システムの発明として記述できる他に、以下のように橋梁健全度評価方法及び橋梁健全度評価プログラムの発明としても記述することができる。これはカテゴリ等が異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
本発明に係る橋梁健全度評価方法は、センサと情報処理装置とを含んで構成される橋梁健全度評価システムにおける橋梁健全度評価方法であって、センサが、健全度の評価対象である橋梁の下部工に設けられ、互いに垂直な2つの方向の当該下部工の振動の度合を検知する検知ステップと、情報処理装置が、検知ステップにおいて検知された振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出ステップと、指標値算出ステップにおいて算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて橋梁の健全度を評価する評価ステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る橋梁健全度評価方法は、情報処理装置を含んで構成される橋梁健全度評価システムにおける橋梁健全度評価方法であって、情報処理装置が、健全度の評価対象である橋梁の下部工の、互いに垂直な2つの方向の振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出ステップと、指標値算出ステップにおいて算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて橋梁の健全度を評価する評価ステップと、を有することを特徴とする。
本発明に係る橋梁健全度評価プログラムは、情報処理装置に、健全度の評価対象である橋梁の下部工の、互いに垂直な2つの方向の振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出処理と、指標値算出処理により算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて橋梁の健全度を評価する評価処理と、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、理論的なモデルに基づいて、一の方向の振動の度合に対する一の方向とは別方向の振動の度合の割合を指標値として健全度の評価を行っているので、一定の信頼性を確保することができる。その一方で、センサによる振動の度合の検出は、容易に行うことができるので、結果として健全度の評価全体も容易に行うことができる。
以下、図面とともに本発明に係る橋梁健全度評価システム及び橋梁健全度評価方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
図1に本実施形態に係る橋梁健全度評価システム10及び橋梁健全度評価システム10の評価対象である橋梁20を示す。橋梁健全度評価システム10は、橋梁20の健全度を評価するシステムである。図1に示すように、橋梁20は、下部工21と、当該複数の下部工21に支えられる上部工22とを備えて構成されている。下部工21は、上部工22に接続される、複数の柱状の橋脚23、及び橋脚23の下側に設けられたフーチング24を含んで構成されている。フーチング24の更に下側には、基礎(図示せず)が設けられており下部工21を支持している。
本実施形態における橋梁20は、河川40に設けられたものである。河川40は、橋軸方向(上部工22の長手方向、図1における左右方向)と垂直となる水平方向(図1の紙面と垂直となる方向、以降、橋軸直角方向と呼ぶ)に流れを有している。図1に示すように、フーチング24は川面の下側に位置している。また、橋梁20の上部工22には、線路が敷設されており、鉄道車両30が走行できるようになっている。
橋梁20の健全度は、鉄道車両30の振動により橋脚23等に亀裂25が入ったり、河川40によりフーチング24等が洗掘を受けたりする(図1に当該箇所26を示す)ことにより悪化する。亀裂25や洗掘は、通常、外観等による確認を行いにくいため、橋梁20の健全度を外観から評価することは難しい。特に、フーチング24等の洗掘は、水中で行われるために視覚的に確認することは難しい。本実施形態に係る橋梁健全度評価システム10は、その問題点に対処するため、外観ではなく、下部工21の振動の度合を検出して、検出された情報に基づいて橋梁20の健全度を評価するものである。
続いて、橋梁健全度評価システム10の構成を示す。図1に示すように、橋梁健全度評価システム10は、センサ11と、情報処理装置12とを含んで構成されている。
センサ11は、下部工21の橋脚23の上端23aの平面状の部分に固定されて設けられる。具体的には、センサ11は、鉄道車両30が橋梁20(の上部工22に敷設された線路を)を走行した際の載荷等による、下部工21の振動の度合を検出する。なお、下部工21に与えられる振動は、必ずしも鉄道車両30の走行によるものでなくてもよい。また、活荷重等により振動を与える手段が、橋梁健全度評価システム10に備えられていてもよい。
振動の度合として具体的には、振動の加速度を検出する。また、加速度に代えて、振動の変位や速度等を検出することとしてもよい。図2に示すように、センサ11は、橋軸方向、橋軸直角方向及び鉛直方向の3つの方向の下部工21の加速度を検出する。これら3つの検出方向は、互いに垂直になっている。また、加速度の検出は時系列に行われる。センサ11としては、具体的には、圧電素子が用いられた圧電型センサや、可動板が用いられたサーボ型センサ等一般的なものでよい。
センサ11は、情報処理装置12に情報を送信できるように、情報処理装置12に接続されている。この接続は、有線によるものでもよいし、また、無線によるものでもよい。加速度を示す情報は、橋梁20の健全度の評価に用いられるため、検出方向毎の情報としてセンサ11から情報処理装置12に送信される。なお、センサ11から情報処理装置12への情報の送信は、加速度の検出毎に逐次行われてもよいし、センサ11にメモリ等の情報を記憶する記憶手段を予め設けておき、検出情報を記憶手段に一時的に格納して、定期的あるいは非定期的(例えば、橋梁20の健全度の評価を行う任意のタイミング)に、記憶手段から情報処理装置12に送信することとしてもよい。その場合、センサ11と情報処理装置12との間の接続は、センサ11からの送信が行われるときに確立されていればよい。なお、センサ11からの情報の送信は、情報処理装置12からセンサ11に送信される送信要求をトリガとしてもよい。
センサ11により検出される加速度を示す情報の例を、図3に示す。まず、加速度はセンサ11により、図3(a)に示すように、アナログ情報として取得される。アナログ情報として取得された加速度を示す情報は、情報処理装置12で演算処理が行えるように、図3(b)に示すように、デジタル情報に変換される。デジタル情報としての加速度を示す情報は、一定の時間間隔毎の加速度の大きさの時系列データである。アナログ情報からデジタル情報への変換は、センサ11で行われてもよいし、情報処理装置12で行われてもよい。
図1に示すように、情報処理装置12は、指標値算出部13と、評価部14と、サンプルデータベース15とを備える。情報処理装置12としては、CPU(Central Processing Unit)やメモリ等のハードウェアにより構成されるコンピュータであり、ワークステーションややPC(Personal Computer)等も含まれる。情報処理装置12は、これらのハードウェアの構成要素がプログラム等により動作することにより、下記の各機能が発揮される。
指標値算出部13は、センサ11により検知された振動の加速度を示す情報を取得して、当該加速度の情報から、橋梁20の健全度の評価のための指標値として算出する指標値算出手段である。指標値は、センサ11の検出方向の2つの方向のうち一の方向の振動の加速度の標準偏差に対する、2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の加速度の標準偏差の割合である。本実施形態では、上記一の方向は、橋軸直角方向であり、上記別方向は、鉛直方向である。また、上記一の方向を、橋軸直角方向に代えて橋軸方向にしてもよい。指標値のより具体的な算出方法については、橋梁健全度評価システム10の処理の説明において述べる。センサ11により検出される振動の度合の情報が、加速度ではなく、変位や速度等であった場合、指標値算出部13は、これらセンサ11により検出される情報により指標値を算出する。
評価部14は、指標値算出部13により算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて橋梁20の健全度を評価する評価手段である。予め定められた評価基準としては、下記のサンプルデータベース15に蓄積された指標値のサンプルデータを用いて、統計的に異常値を抽出するものを用いることができる。具体的には、下記のサンプルデータベース15に予め保持された指標値のサンプルデータと比較して、サンプルデータとの差が予め定めたしきい値よりも高ければ健全度が高い、等の評価基準を用いることができる。また、比較するものを複数のサンプルデータの平均としたり、標準偏差を考慮したり等の統計的手法を用いてもよい。また、それ以外にも、指標値の絶対値に対する健全度の情報(テーブル)を予め保持しておき、それから評価を行うこととしてもよい。評価された評価基準は、ユーザが参照できるように、例えば情報処理装置12が備えるモニター等の出力手段に出力される。
サンプルデータベース15は、橋梁20の健全度の評価のための指標値のサンプルデータを格納したものである。サンプルデータとしては、評価対象となっている橋梁20の過去のデータでもよいし、それ以外の橋梁20のデータでもよい。評価対象となっているものと異なる橋梁20のデータを用いる場合、評価対象となっている橋梁20と長さや質量その他の条件が近いもののデータを用いることとするのがよい。サンプルデータベース15には、データにIDを付与する等して、どの橋梁20のいつのデータかを特定できるようにしておく。また、評価対象となっているものと異なる橋梁20のデータを用いる場合に橋梁20の条件を比較できるように橋梁20のデータ(例えば、橋脚23の長さや質量)も併せて格納しておくのがよい。また、サンプルデータが、橋梁20の健全度の高いものに対応したものか等の情報を保持させていてもよい。以上が、橋梁健全度評価システム10の構成である。
ここで、本実施形態における橋梁20の健全度の評価の理論的な背景について説明する。以下の説明は、下部工21のモデルを考慮することによって、下部工21における一の方向の振動の度合に対する当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を指標値として橋梁20の健全度を評価することが可能であることを示すものである。このことは従来知られていないものであり、本願発明者の鋭意研究に基づいて初めて得られた知見である。
図4(b)に示すような、通常の橋脚のモデル化では、耐震設計が念頭にあるため、基礎剛性として鉛直方向は考えず、回転と併進の剛性でモデル化することが多い。しかしながら、列車車両による載荷によって鉛直方向の外力が卓越する振動・沈下試験の状況を考えると、鉛直剛性及びそれと水平方向の振動との連成効果を考慮する必要がある。そこで、鉄道構造物等の設計で用いられるような基礎モデルと等価な回転剛性、並進剛性を考慮することができ、かつ鉛直振動を考慮できる、図4(a)に示した、3自由度系モデルを基に理論を構築する。
このモデルは、橋梁20の下部工21をモデル化したものであり、x軸及びy軸からなる2次元モデルである(図4(a)に示すように、x軸は右方向が、y軸は上方向がそれぞれ座標軸の向きである)。x軸方向が水平方向に、y軸方向が鉛直方向にそれぞれ対応する。また、このモデルでは、回転角座標θも考慮する。図4(a)に示すように、モデル50は、y軸方向に延びる線分としてモデル化される橋脚51と、橋脚51の下端に橋脚51と垂直に接続された線分としてモデル化されるフーチング底面52とから構成される。橋脚51とフーチング底面52とが接続している点は、フーチング底面52の線分の中心の点である。
モデル50において、橋脚51は剛体とし、異常は基礎の異常として捉えるモデルとする。これは、構造物の損傷を検出することは初期の段階では難しいであろうと考えられ、また、下部工21の橋脚23の上端23aでのセンサ11による計測のみでは、基礎と橋脚23とのどちらの異常であるかを見分けるのには限界がある、という理由によるものである。異常が橋脚23にあるか基礎にあるかというレベルの詳細な判断を求められる場合には、別途、衝撃振動試験を行うこととするのがよい。
ここでは、幾何非線形を考慮したモデルを考える。幾何非線形が存在すれば、外力の鉛直成分が橋脚51の倒れる回転にも寄与する効果(p−δ効果)も考慮可能である。即ち、幾何非線形の効果が大きければ、鉛直方向と水平方向の振動の連成の影響が大きくなり、鉄道車両通過時の水平方向の振動が大きくなる。ここで、橋脚51の質量をm、回転モーメントをIとする。座標の原点は、橋脚51の重心Gに取る。剛性k,k,k,kのうち、剛性kは土被りの影響を表し、剛性kは、フーチング底面52(の中央)に加わる基礎の水平剛性を表す。剛性k,kは、それぞれ基礎の、フーチング底面52の両端における鉛直剛性を表す。座標d,d,d,dは、それぞれ剛性k,k,k,kに係る剛性位置を表す。しかし、座標d,d,d,dは、必ずしも物理的な剛性位置ではなく、設計標準等に規定されている基礎剛性と整合するように定める。基礎の損傷や洗掘は、剛性の喪失や、剛性k,kの左右バランスが失われることとして考慮することが可能である。また、f及びfは、それぞれ橋脚51の上端に加えられる外力の水平成分(x軸成分)及び鉛直成分(y軸成分)である。
モデル50における、幾何非線形を含めたエネルギー表現は、
Figure 2007333635

である。ここで、x,yはモデル50のx座標及びy座標を示す。θは、モデル50の(所定の軸(例えばx軸)に対する)回転角座標を示す。また、Tは運動エネルギーであり、Vは弾性エネルギーである。上記のエネルギー表現において、座標d,d,dは、上述した座標の定義より負であり、d=|d|である。
上記のエネルギー表現からラグランジュ(Lagrange)方程式で、運動方程式が、以下の非線形の微分方程式で与えられる。
Figure 2007333635

ここで、lはフーチング底面52から橋脚51の上端までの距離であり、dはフーチング底面52から重心Gまでの距離である。また、c1,c2,c3,c4は、それぞれ各剛性k,k,k,kに対応した減衰であり、ζを減衰比として、下記の式(5)により求められる。
Figure 2007333635

全モードに一様な減衰比を加えたい場合には、ζを全減衰について同一の値とすればよい。以上が、本実施形態で考慮されるモデル50の説明である。
続いて、このモデルを用いて、下部工21における一の方向の振動の度合に対する、当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として橋梁20の健全度を評価できることを示す。上述したように、上記のモデルにおいて、基礎の損傷や洗掘を、フーチング底面52の両端における鉛直剛性k,kの左右バランスが失われることとして考慮する。具体的には、剛性k,kから以下の式(6)及び(7)により定義されるアンバランス比bを評価に用いる。
Figure 2007333635

上記の定義において、k+kは一定とする。また、k ,k は、k,kの計算上の初期値を表す。アンバランス比bが大きければ、基礎の損傷や洗掘の度合が大きく、健全度が低いことを示している。
本願発明者は、このアンバランス比bと、橋脚51に載荷された際の一の方向の振動の度合に対する当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合とが相関があることを見出した。本実施形態では、上記2つの方向は、水平方向及び鉛直方向である。また、振動の割合の値としては、加速度、あるいは振幅量(変位)を用いることができる。
図5に上記の相関を示すために、モデルを用いた数値計算により求めた値のグラフを示す。図5(a)は、アンバランス比b(横軸)と、鉛直方向(図4(a)のモデルにおけるy軸方向)及び水平方向(図4(a)のモデルにおけるx軸方向)の振動の加速度(縦軸)との関係を示したものである。図6(b)は、アンバランス比b(横軸)と、以下の式(8)で表される鉛直方向の振動の振幅に対する水平方向の振動の振幅の割合(水平鉛直振幅比)との関係を示したものである。なお、橋脚51の上端で実際に計測される鉛直方向(図4(a)のモデルにおけるy軸方向)の座標はyであるが、水平方向(図4(a)のモデルにおけるx軸方向)の座標はx−(l−d)sinθである。振動の振幅は、以下の式(8)のように、時刻毎の値の標準偏差により、表される。
Figure 2007333635

ここで、tは時刻(変数)であり、Tは演算対象の最終時刻である。なお、数値計算では、外力の鉛直成分fの分散が1であることを仮定している。また、それ以外にも、橋脚51の質量(重量[kN]として与えてもよい)、剛性k,k,k,k[kN/m]、座標d,d,d,d[m]等の数値計算に必要な値を所与としている。
図5(b)に示すように、アンバランス比bが大きくなると、水平鉛直振幅比が大きくなる傾向を示している。これは、即ち、水平鉛直振幅比を、本来、橋梁20の健全度の度合を示すアンバランス比bの代わりに、評価値としてもちいることができることを示している。通常、アンバランス比b(鉛直剛性k,kの値)は、測定することができないが、水平鉛直振幅比は本手法により実測することができる。
なお、上記の非線形な要素を含んだモデルでは、数値計算が容易でないので、既知の方法で線形化したモデルに基づいて、数値計算を行っている。ところで、一般には、軌道狂いその他の影響から、鉄道車両30からの外力は不規則性を有していると考えられる。そこで、上記の計算された値では、線形化したモデルから、定常エルゴード過程を仮定した不規則振動理論から、静的成分を除いている。なお、外力の水平成分fと鉛直成分fとの間の相関がないこと、不規則分は定常白色雑音であること等を仮定している。
なお、線形化したモデルの解析(数値計算)には、ルンゲ・クッタ法による直接積分、調和加振力を仮定した調和応答、不規則加振力を仮定した不規則応答の3つの方法を用いている。また、非線形のモデルと、線形化したモデルとの整合性は、数値計算的に確認しており、その際の非線形のモデルの解析(数値計算)には、ルンゲ・クッタ法による時系列での直接積分法を用いている。以上が、本実施形態における橋梁20の健全度の評価の理論的な背景である。
引き続いて、図6のフローチャートを用いて、本実施形態に係る橋梁健全度評価方法(橋梁健全度評価システム10において実行される処理)を説明する。
まず、センサ11が、下部工21(の橋脚23)の振動の加速度を検知して、測定する(S01、検出ステップ)。加速度の測定は、常に行われていてもよいし、下部工21に振動を与える鉄道車両30が通過する時間帯のみに行われてもよい。測定された加速度の情報は、情報処理装置12に送信される。
続いて、情報処理装置12では、指標値算出部13が、センサ11により送信された加速度の情報を取得して、以下の式(9)に基づいて、各方向の振動の加速度についての標準偏差RMS(root mean square)を算出する(S02、指標値算出ステップ)。ここで、RMSの算出に用いるデータは、図3(b)に示したようなデジタルデータである。即ち、時系列の加速度の大きさが、一定の時間間隔に応じた離散的な値aとなっている。ここで、iは時刻に応じた添え字である。
Figure 2007333635

ここで、Nは加速度のデータaの数であり、バーaはaの平均値である。また、ここで、RMSを鉛直方向のRMSとし、RMSを橋軸直角方向のRMSとする。
続いて、指標値算出部13は、RMSとRMSとから、以下の式により橋梁20の健全度を評価するための評価値を算出する(S03、指標値算出ステップ)。
評価値=RMS/RMS
続いて、評価部14が、指標値算出部13により算出された式を用いて、橋梁20の健全度の評価を行う(S04、評価ステップ)。評価は、上述したようにサンプルデータベース15に保持されたサンプルを読み出して、それと評価値とを比較することにより行われる。また、それ以外にも、上記のように相対値でなく、評価値の絶対値により評価を行うこととしてもよい。評価の情報は、ユーザに参照可能なように出力され利用される。
上述したように、本実施形態によれば、上記のモデルに基づいた、一の方向の振動の度合(加速度の標準偏差)に対する一の方向とは別方向の振動の度合の割合を指標値として健全度の評価を行っているので、一定の信頼性を確保することができる。また、加速度の検知は、既存のセンサで容易に行うことができる。その結果として、大掛りな装置等を必要とせずに、橋梁20の健全度の評価全体も簡易に行うことができる。また、全体に簡易なシステムであるので、健全度の評価のための要員を少なくでき、簡易な作業で評価をおこなうことができるので、作業時間を少なくすることができる。更に、簡易なシステムであることから、継続的及び監視的に評価を行うことができ、橋梁20の予防保全を効率的に行うことができる。
下部工21の鉛直方向及び橋軸直角方向の振動は、健全度に対して感度が高い。従って、本実施形態のように、指標値として用いる振動に係る方向を上記2つの方向とすれば、信頼性の高い健全度の評価を行うことができる。また、指標値として用いる振動に係る2つの方向として、鉛直方向及び橋軸方向としてもよい。
また、本実施形態のように振動の加速度を時系列に検知して、加速度の時系列データの標準偏差から指標値を算出することとすれば、確実に振動の度合を検知することができる。また、時系列データという複数のデータに基づいて評価を行うので、より簡易に健全度の評価を行うことができる。
また、本実施形態のように、センサ11が検知する振動の加速度が、橋梁20を鉄道車両30が走行した際の振動によるものであるとすれば、振動の発生をより簡易に行わせることができ、本発明の実施をより容易に行うことができる。特に、鉄道車両30を営業列車とすれば、特別に振動を発生させる必要がない。但し、人為的に振動を発生させる構成としてもよい。
また、本実施形態のように、指標値をサンプルデータと比較することにより、健全度の評価を更に簡易に行うことができる。即ち、この方法によれば、例えば橋梁20の過去の健全時のサンプルデータと比較することにより、現在の橋梁20が健全であるか否かを評価することができる。よって、評価を行うための基準値を予め用意する必要等がない。
また、本実施形態のように、センサ11を下部工21(の橋脚23)の上端23aに設けることとすれば、センサ11が感度良く振動の度合を検知することができ、また、センサ11を橋梁20の下部工21(の橋脚23)に設置する際の作業性がよい。従って、より確実に本発明を実施することができる。
引き続いて、上述した一連の橋梁20の健全度を評価する処理を情報処理装置12に実行させるための橋梁健全度評価プログラムを説明する。図7に示すように、橋梁健全度評価プログラム61は、情報処理装置12が備える記録媒体60に形成されたプログラム格納領域60a内に格納されている。
橋梁健全度評価プログラム61は、健全度の評価処理を統括的に制御するメインモジュール61aと、センサ11により検知された振動の度合を示す情報から、健全度の評価を行うための指標値を算出する処理を情報処理装置12に実行させる指標値算出モジュール61bと、算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて橋梁20の健全度を評価する処理を情報処理装置12に実行させる評価モジュール61cとを備えて構成される。指標値算出モジュール61b及び評価モジュール61cを実行させることにより実現される機能は、上述した情報処理装置12の指標値算出部13及び評価部14の機能とそれぞれ同様である。
なお、橋梁健全度評価プログラム61は、その一部若しくは全部が、通信回線等の伝送媒体を介して伝送され、他の機器により受信されて記録(インストールを含む)される構成としてもよい。
本発明の実施形態に係る橋梁健全度評価システムの構成、及び評価対象となる橋梁を示す図である。 センサの検出方向を示す図である。 橋梁健全度評価システムにより検出される下部工の振動の加速度を示す情報の例である。 本発明の理論的な背景となっているモデルを模式的に示した図である。 アンバランス比と各方向の振動の加速度及び振幅の比との関係を示したグラフである。 本発明の実施形態に係る橋梁健全度評価方法を示すフローチャートである。 本発明に係る橋梁健全度評価プログラムの構成を示す図である。
符号の説明
10…橋梁健全度評価システム、11…センサ、12…情報処理装置、13…指標値算出部、14…評価部、15…サンプルデータベース、20…橋梁、21…下部工、22…上部工、23…橋脚、23a…上端、24…フーチング、30…鉄道車両、60…記録媒体、60a…プログラム格納領域、61…橋梁健全度評価プログラム、61a…メインモジュール、61b…指標値算出モジュール、61c…評価モジュール

Claims (10)

  1. センサと情報処理装置とを含んで構成される橋梁健全度評価システムであって、
    前記センサは、健全度の評価対象である橋梁の下部工に設けられ、互いに垂直な2つの方向の当該下部工の振動の度合を検知し、
    前記情報処理装置は、
    前記センサにより検知された振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき前記2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、前記2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出手段と、
    前記指標値算出手段により算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて前記橋梁の健全度を評価する評価手段と、
    を備えることを特徴とする橋梁健全度評価システム。
  2. 前記2つの方向は、鉛直方向と水平方向とであることを特徴とする請求項1に記載の橋梁健全度評価システム。
  3. 前記センサは、前記下部工の振動の度合として、当該下部工の振動の加速度を時系列に検知して、
    前記指標値算出手段は、前記センサにより検知された加速度を示す情報を時系列データとして取得して、前記一の方向の当該加速度の時系列データの標準偏差に対する、前記一の方向と別方向の当該加速度の時系列データの標準偏差の割合を、前記指標値として算出する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の橋梁健全度評価システム。
  4. 前記センサが検知する前記下部工の振動の度合は、前記橋梁を車両が走行した際の振動によるものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の橋梁健全度評価システム。
  5. 前記評価手段は、前記指標値のサンプルデータを予め保持しておき、前記指標値算出手段により算出された指標値と当該サンプルデータとを比較することにより、前記橋梁の健全度を評価することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の橋梁健全度評価システム。
  6. 前記センサは、前記下部工の上端に設けられることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の橋梁健全度評価システム。
  7. 情報処理装置を含んで構成される橋梁健全度評価システムであって、
    前記情報処理装置は、
    健全度の評価対象である橋梁の下部工の、互いに垂直な2つの方向の振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき前記2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、前記2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出手段と、
    前記指標値算出手段により算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて前記橋梁の健全度を評価する評価手段と、
    を備えることを特徴とする橋梁健全度評価システム。
  8. センサと情報処理装置とを含んで構成される橋梁健全度評価システムにおける橋梁健全度評価方法であって、
    前記センサが、健全度の評価対象である橋梁の下部工に設けられ、互いに垂直な2つの方向の当該下部工の振動の度合を検知する検知ステップと、
    前記情報処理装置が、
    前記検知ステップにおいて検知された振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき前記2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、前記2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出ステップと、
    前記指標値算出ステップにおいて算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて前記橋梁の健全度を評価する評価ステップと、
    を有することを特徴とする橋梁健全度評価方法。
  9. 情報処理装置を含んで構成される橋梁健全度評価システムにおける橋梁健全度評価方法であって、
    前記情報処理装置が、
    健全度の評価対象である橋梁の下部工の、互いに垂直な2つの方向の振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき前記2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、前記2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出ステップと、
    前記指標値算出ステップにおいて算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて前記橋梁の健全度を評価する評価ステップと、
    を有することを特徴とする橋梁健全度評価方法。
  10. 情報処理装置に、
    健全度の評価対象である橋梁の下部工の、互いに垂直な2つの方向の振動の度合を示す情報を取得して、当該情報に基づき前記2つの方向のうち一の方向の振動の度合に対する、前記2つの方向のうち当該一の方向とは別方向の振動の度合の割合を、指標値として算出する指標値算出処理と、
    前記指標値算出処理により算出された指標値から、予め定められた評価基準に基づいて前記橋梁の健全度を評価する評価処理と、
    を実行させる橋梁健全度評価プログラム。
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